JP5560906B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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当該空気入りタイヤのビードコアから巻き返された、前記カーカス部材のタイヤ幅方向外側部分を巻き上げ部といい、前記カーカス部材がビードコアから巻き返される前の、前記巻き上げ部よりもタイヤ幅方向内側に位置する前記カーカス部材の部分を本体部というとき、
100kPaの空気圧の条件で正規リムに装着されたときのタイヤ断面において、
前記カーカス部材の前記巻き上げ部がビードコアから離れる点における、タイヤ幅方向に対する傾斜角度が85度以上90度以下であり、
前記巻き上げ部が前記ビードコアから離れる前記点から前記カーカス部材の端部に至る途中に、前記カーカス部材のタイヤ幅方向に対する傾斜角度が小さくなるように屈曲部が設けられ、前記屈曲部から前記端部に至る領域で、前記巻き上げ部は、前記カーカス部材の前記本体部から遠ざかるように設けられ、
前記カーカス部材のタイヤ幅方向最大位置と、前記ビードコアの中心からタイヤ幅方向外側に向かって15mm離れた位置との間のタイヤ幅方向の領域にあり、かつ、タイヤ径方向において、前記タイヤ幅方向最大位置より内側にある前記カーカス部材の形状を下方形状というとき、
前記カーカス部材の前記下方形状を、前記タイヤ幅方向最大位置を通るタイヤ幅方向の直線上に中心が位置する円弧、あるいは、円弧と1つの直線で近似して、前記円弧の半径をR1とし、前記タイヤ幅方向最大幅位置よりタイヤ径方向外側にある前記カーカス部材の上方形状を、前記タイヤ幅方向最大位置を通るタイヤ幅方向の直線上に中心が位置する円弧で近似したときの半径をR2としたとき、比R1/R2が0.95より大きく1.3より小さい。
図1は、本発明の空気入りタイヤの一実施形態の重荷重用空気入りタイヤ(以降、タイヤという)10のセンターラインCLを中心として右半分のタイヤプロファイルを示したプロファイル断面図である。図1に示すタイヤ10のタイヤ断面は、100kPaの空気圧の条件で正規リムに装着されたときのものである。正規リムとは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。
タイヤ10の「重荷重用」とは、JATMA YEAR BOOK 2008(日本自動車タイヤ協会規格)のC章に定められるタイヤをいう。本実施形態は、重荷重用空気入りタイヤであるが、JATMA YEAR BOOK 2008(日本自動車タイヤ協会規格)のA章に定められる乗用車用タイヤあるいはB章に定められる小型トラック用タイヤであってもよい。
タイヤ10は、4枚のスチールベルト部材12が積層されているが、4枚のスチールベルト部材12に限定されない。例えば、3枚のスチールベルト部材が用いられてもよい。
これらの部材は公知の材料の部材が用いられる。
サイドゴム部材20は、タイヤ幅方向外側において、トレッドゴム部材18と接し、タイヤ径方向内側の所定の位置まで設けられている。
サイドゴム部材20のタイヤ径方向内側には、ビード部が設けられている。このビード部は、重荷重用空気入りタイヤのタイヤ赤道面の対称位置の2箇所に設けられており、リムのリムベース33に嵌合する部位である。
カーカス部材14は、ビード部において、ビードコア16から巻き返された、カーカス部材14のタイヤ幅方向外側部分を巻き上げ部14aといい、カーカス部材14がビードコアから巻き返される前の、巻き上げ部14aに対してタイヤ幅方向内側に位置するカーカス部材14の部分をカーカス本体部14bという。このとき、100kPaの空気圧の条件で正規リムに装着されたときのタイヤ断面において、カーカス部材14の巻き上げ部14aがビードコア16から離れる点における、タイヤ幅方向に対する傾斜角度が85度以上である。傾斜角度の上限は90度である。さらに、巻き上げ部14aがビードコア16と離れる点からカーカス部材14の端部Eに至る途中に、カーカス部材14のタイヤ幅方向に対する傾斜角度が小さくなるように屈曲部14cが設けられている。屈曲部14cから端部Eに至る領域で、巻き上げ部14aは、カーカス部材14のカーカス本体部14bから遠ざかるように設けられている。
ビードフィラーゴム部材22は、ビードコア16のタイヤ径方向外側に設けられている。
インナーライナゴム部材24は、タイヤ10のビードトウ部近傍まで延びている。
巻き上げ部14aは、ビードコア16から点Aで離れてタイヤ径方向外側に延びている。この点Aにおける巻き上げ部14aの接線の、タイヤ幅方向に対する傾斜角度αが85度以上90度以下である。傾斜角度は、タイヤ幅方向外側に延びる直線と点Aからタイヤ径方向外側に延びる巻き上げ部14aの接線との間の角度をいう。傾斜角度αは、好ましくは、88度〜90度、より好ましくは90度である。
このように巻き上げ部14aの傾斜角度αを85度以上とするのは、巻き上げ部14aが荷重負荷時にリムフランジ34からせん断歪みを受け難くするためである。傾斜角度αが85度より小さくなると、巻き上げ部14aは上記せん断歪みを受けやすくなる。
領域Qに屈曲部14cを設けることにより、負荷荷重により巻き上げ部14aが受ける曲げ変形が最も小さくなる、リムフランジ34の直上の部分にカーカス部材14の端Eを位置させることができる。また、領域Qに屈曲部14cを設けることにより、後述する角度βを30〜70度、好ましくは30〜60度、より好ましくは40〜50度とすることができる。
巻き上げ部14aは屈曲部14cから直線状に端Eに向かって延びる。その際、屈曲部14cに最も近いカーカス本体部14bの点Cにおけるカーカス部材14の接線Nと、カーカス部材の端部Eにおける接線Mとの間の角度βが30〜70度である。このとき、接線Mのタイヤ幅方向に対する傾斜角度は接線Nに比べて小さい。点Cは、屈曲部14cから最短距離に位置する。
カーカス部材14のタイヤ幅方向最大位置Dと、ビードコア16の中心Oからタイヤ幅方向外側に向かって15mm離れた位置との間のタイヤ幅方向の領域Pにあり、かつ、タイヤ径方向において、タイヤ幅方向最大位置Dより内側にあるカーカス部材14の形状を下方形状という。このとき、カーカス部材14の下方形状を、タイヤ幅方向最大位置Dを通るタイヤ幅方向の直線H上に中心が位置する円弧Sで近似して、円弧Sの半径をR1とする。タイヤ幅方向最大幅位置よりタイヤ径方向外側にあるカーカス部材14の上方形状を円弧Tで近似したときの半径をR2とする。このとき、比R1/R2が0.95より大きく1.3より小さい。
比R1/R2が0.95以下である場合、カーカス部材14の通る位置がタイヤ空洞領域側に大きく移動し、図5に示すように、従来のタイヤのカーカス部材の形状(図5中の点線の形状)に近づくため、ビードフィラーゴム部材22は厚くなる。このため、ビードフィラーゴム部材22の体積増加分重量が増加する。一方、比R1/R2が1.3以上である場合、カーカス部材14の下方形状の曲率半径は大きくなり、ビードコア16に至る直前で急激にタイヤ幅方向内側に向かって曲がる形状になり、ビード部の耐久性の点で好ましくない。
なお、上記実施形態では、カーカス部材14の下方形状を、円弧Sで近似したが、円弧Sと直線で近似したときの円弧Sの半径をR1とすることもできる。
本実施形態の空気入りタイヤの効果を調べるために、タイヤを作製してビード部の耐久性の効果を調べた。作製したタイヤのサイズは11R22.5である。タイヤは、正規リムにリム組みし、正規空気圧の75%、および正規荷重の2倍の条件で、走行速度49km/時で、室内ドラム上を走行させた。正規空気圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。正規荷重とは、JATAMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。
5種類のタイヤを作製してタイヤのビード耐久性およびタイヤ重量を調べた。
実施例1,2は、図1に示すビード構造を採用した。実施例1は、傾斜角度αを90度とし、実施例2は、傾斜角度αを85度とした。比較例1は、屈曲部14cの傾斜角度αが80度である。また、実施例1,2は、いずれも比R1/R2が0.95より大きく1.3より小さい。
従来例1は、屈曲部が無く、ビードフィラーゴム部材の最大厚さが16mmであり、従来例2は、屈曲部が無く、ビードフィラーゴム部材の最大厚さが10mmである。従来例3は、上記特許文献1に記載のタイヤのビード部の構成を採用した。すなわち、従来例3では、巻き上げ部がカーカス本体部に接触する形態である。
これより、屈曲部14cを有し、傾斜角度が85度以上90度以下であることが、ビード部の耐久性を維持しつつ、ビード部を軽量化した空気入りタイヤにとって必要である。
次に、図3に示す角度βを変化させたタイヤを作製した。
実施例3は角度βを30度、実施例4は角度βを25度、実施例5は角度を70度、実施例6は角度βを75度とした。また、実施例3〜6は、いずれも比R1/R2が0.95より大きく1.3より小さい。
評価は、実施例1,2、比較例1、従来例1,2と同様にビード耐久性およびタイヤ重量を用いた。評価における指数は、いずれも上記実施例1を100とした値である。
12 スチールベルト部材
14 カーカス部材
14a 巻き上げ部
14b カーカス本体部
14c 屈曲部
16 ビードコア
18 トレッドゴム部材
20 サイドゴム部材
22 ビードフィラーゴム部材
24 インナーライナゴム部材
26 リムクッションゴム部材
28 ビード補強材
29 ベルトエッジ補強材
32 ベルトエッジゴム部材
33 リムベース
34 リムフランジ
Claims (3)
- スチールコードからなるカーカス部材と、ビードコアを有し、前記カーカス部材が前記ビードコアにタイヤ幅方向内側から外側に巻き返された空気入りタイヤであって、
ビードコアから巻き返された、前記カーカス部材のタイヤ幅方向外側部分を巻き上げ部といい、前記カーカス部材がビードコアから巻き返される前の、前記巻き上げ部よりもタイヤ幅方向内側に位置する前記カーカス部材の部分を本体部というとき、
100kPaの空気圧の条件で正規リムに装着されたときのタイヤ断面において、
前記カーカス部材の前記巻き上げ部がビードコアから離れる点における、タイヤ幅方向に対する傾斜角度が85度以上90度以下であり、
前記巻き上げ部が前記ビードコアから離れる前記点から前記カーカス部材の端部に至る途中に、前記カーカス部材のタイヤ幅方向に対する傾斜角度が小さくなるように屈曲部が設けられ、前記屈曲部から前記端部に至る領域で、前記巻き上げ部は、前記カーカス部材の前記本体部から遠ざかるように設けられ、
前記カーカス部材のタイヤ幅方向最大位置と、前記ビードコアの中心からタイヤ幅方向外側に向かって15mm離れた位置との間のタイヤ幅方向の領域にあり、かつ、タイヤ径方向において、前記タイヤ幅方向最大位置より内側にある前記カーカス部材の形状を下方形状というとき、
前記カーカス部材の前記下方形状を、前記タイヤ幅方向最大位置を通るタイヤ幅方向の直線上に中心が位置する円弧、あるいは、円弧と1つの直線で近似して、前記円弧の半径をR1とし、前記タイヤ幅方向最大幅位置よりタイヤ径方向外側にある前記カーカス部材の上方形状を、前記タイヤ幅方向最大位置を通るタイヤ幅方向の直線上に中心が位置する円弧で近似したときの半径をR2としたとき、比R1/R2が0.95より大きく1.3より小さい、ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記屈曲部に最も近い前記本体部の点における前記カーカス部材の接線と、前記カーカス部材の端部における接線との間の角度が30〜70度であり、前記カーカス部材の端部における接線のタイヤ幅方向に対する傾斜角度が、前記本体部の点における接線のタイヤ幅方向に対する傾斜角度に比べて小さい、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記屈曲部は、前記ビードコアの中心からタイヤ幅方向外側に向かって、5〜15mm離れたタイヤ幅方向の領域に位置する、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
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