JPH05155208A - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
重荷重用空気入りラジアルタイヤInfo
- Publication number
- JPH05155208A JPH05155208A JP3322070A JP32207091A JPH05155208A JP H05155208 A JPH05155208 A JP H05155208A JP 3322070 A JP3322070 A JP 3322070A JP 32207091 A JP32207091 A JP 32207091A JP H05155208 A JPH05155208 A JP H05155208A
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- JP
- Japan
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- steel
- tire
- outside
- winding
- chafers
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 スチールカーカス層の巻き上げ端への応力集
中を減少させることによって、高出力、高荷重化に対応
するビード部の耐久性を有する重荷重用空気入りラジア
ルタイヤを提供する。 【構成】 スチールカーカス層2のビードコア回りの外
側領域を内外2層のスチールチェーファー3,4で包み
込み、その両端部をそれぞれタイヤ内側と外側とに巻き
上げるように配置し、両スチールチェーファーの子午線
方向に対するコード角度をそれぞれ15゜〜35゜の範
囲にすると共に、互いに反対方向に交差させ、ビードコ
アの中心からスチールカーカス層の巻き上げ端までの距
離をH、スチールチェーファーの巻き上げ端までの距離
をh1 ,h2 ,h3 ,h4 とするとき、h1 <h2 <H
<h3 <h4 の関係とし、かつ両スチールチェーファー
の巻き上げ端をそれぞれ周囲ゴムより硬いゴムで覆っ
た。
中を減少させることによって、高出力、高荷重化に対応
するビード部の耐久性を有する重荷重用空気入りラジア
ルタイヤを提供する。 【構成】 スチールカーカス層2のビードコア回りの外
側領域を内外2層のスチールチェーファー3,4で包み
込み、その両端部をそれぞれタイヤ内側と外側とに巻き
上げるように配置し、両スチールチェーファーの子午線
方向に対するコード角度をそれぞれ15゜〜35゜の範
囲にすると共に、互いに反対方向に交差させ、ビードコ
アの中心からスチールカーカス層の巻き上げ端までの距
離をH、スチールチェーファーの巻き上げ端までの距離
をh1 ,h2 ,h3 ,h4 とするとき、h1 <h2 <H
<h3 <h4 の関係とし、かつ両スチールチェーファー
の巻き上げ端をそれぞれ周囲ゴムより硬いゴムで覆っ
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビード部の耐久性を向
上させた重荷重用空気入りラジアルタイヤに関する。
上させた重荷重用空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にトラックやバス等の重荷重用空気
入りラジアルタイヤのカーカス層は高強度、高弾性率の
スチールコードからなり、両端部がビードコアの廻りに
タイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられた構造
になっている。このタイヤは重荷重の負荷によってビー
ド部が変形するとき、特に剛性の高いスチールカーカス
層の巻き上げ端部に応力が集中し、周囲のゴムと剥離を
引き起こしやすくなっている。
入りラジアルタイヤのカーカス層は高強度、高弾性率の
スチールコードからなり、両端部がビードコアの廻りに
タイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられた構造
になっている。このタイヤは重荷重の負荷によってビー
ド部が変形するとき、特に剛性の高いスチールカーカス
層の巻き上げ端部に応力が集中し、周囲のゴムと剥離を
引き起こしやすくなっている。
【0003】従来、上述のようなスチールカーカス層の
巻き上げ端部の剥離防止対策として、図2に示すように
ビードコア回りの領域におけるスチールカーカス層の外
側を1層のスチールチェーファー5によって包み込み、
さらにこのスチールチェーファー5のタイヤ外側への巻
き上げ端部とスチールカーカス層2の巻き上げ端部とを
2層のナイロンチェーファー6によって覆うようにした
提案がある。しかし、近年の車両の高出力化及び高荷重
化に伴って、この手段ではビード部の耐久性に十分に対
応しきれなくなっているのが現状である。
巻き上げ端部の剥離防止対策として、図2に示すように
ビードコア回りの領域におけるスチールカーカス層の外
側を1層のスチールチェーファー5によって包み込み、
さらにこのスチールチェーファー5のタイヤ外側への巻
き上げ端部とスチールカーカス層2の巻き上げ端部とを
2層のナイロンチェーファー6によって覆うようにした
提案がある。しかし、近年の車両の高出力化及び高荷重
化に伴って、この手段ではビード部の耐久性に十分に対
応しきれなくなっているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スチ
ールカーカス層の巻き上げ端への応力集中を効果的に減
少させることによって、高出力、高荷重化にも十分に対
応するビード部の耐久性を有する重荷重用空気入りラジ
アルタイヤを提供することにある。
ールカーカス層の巻き上げ端への応力集中を効果的に減
少させることによって、高出力、高荷重化にも十分に対
応するビード部の耐久性を有する重荷重用空気入りラジ
アルタイヤを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、スチールカー
カス層の両端部をそれぞれ左右のビードコアの回りにタ
イヤ内側から外側に折り返すように巻き上げた重荷重用
空気入りラジアルタイヤにおいて、上記スチールカーカ
ス層のビードコア回りの外側領域を内外2層のスチール
チェーファーで包み込み、その両端部をそれぞれタイヤ
内側と外側とに巻き上げるように配置し、これら両スチ
ールチェーファーの子午線方向に対するコード角度をそ
れぞれ15゜〜35゜の範囲にすると共に、子午線を挟
んで互いに反対方向に交差させ、上記ビードコアの中心
から上記スチールカーカス層の巻き上げ端までの距離を
H、上記外側スチールチェーファーのタイヤ外側への巻
き上げ端までの距離をh1 及びタイヤ内側への巻き上げ
端部までの距離をh3 、上記内側スチールチェーファー
のタイヤ外側への巻き上げ端までの距離をh2 及びタイ
ヤ内側への巻き上げ端までの距離をh4 とするとき、h
1 <h2 <H<h3 <h4 の関係にし、かつ上記両スチ
ールチェーファーのタイヤ内側と外側への巻き上げ端を
それぞれ周囲ゴムより硬いゴムで覆ったことを特徴とす
る。
カス層の両端部をそれぞれ左右のビードコアの回りにタ
イヤ内側から外側に折り返すように巻き上げた重荷重用
空気入りラジアルタイヤにおいて、上記スチールカーカ
ス層のビードコア回りの外側領域を内外2層のスチール
チェーファーで包み込み、その両端部をそれぞれタイヤ
内側と外側とに巻き上げるように配置し、これら両スチ
ールチェーファーの子午線方向に対するコード角度をそ
れぞれ15゜〜35゜の範囲にすると共に、子午線を挟
んで互いに反対方向に交差させ、上記ビードコアの中心
から上記スチールカーカス層の巻き上げ端までの距離を
H、上記外側スチールチェーファーのタイヤ外側への巻
き上げ端までの距離をh1 及びタイヤ内側への巻き上げ
端部までの距離をh3 、上記内側スチールチェーファー
のタイヤ外側への巻き上げ端までの距離をh2 及びタイ
ヤ内側への巻き上げ端までの距離をh4 とするとき、h
1 <h2 <H<h3 <h4 の関係にし、かつ上記両スチ
ールチェーファーのタイヤ内側と外側への巻き上げ端を
それぞれ周囲ゴムより硬いゴムで覆ったことを特徴とす
る。
【0006】巻き上げ端部を上述した配置にした内外2
層のスチールチェーファーを設けることによって、高出
力化、高荷重化による外力を受けてもビード部付近のス
チールカーカス層やビードコアの動きを抑制し、特にカ
ーカス層巻き上げ端への応力集中を防止することが可能
になる。以下、図を参照して本発明につき詳しく説明す
る。
層のスチールチェーファーを設けることによって、高出
力化、高荷重化による外力を受けてもビード部付近のス
チールカーカス層やビードコアの動きを抑制し、特にカ
ーカス層巻き上げ端への応力集中を防止することが可能
になる。以下、図を参照して本発明につき詳しく説明す
る。
【0007】図1は、本発明の実施例からなる重荷重用
ラジアルタイヤのビード部の子午線断面の拡大図であ
る。このビード部1において、スチールカーカス層2は
ビードコア10の回りにタイヤ内側から外側に向けて巻
き上げられている。このスチールカーカス層2のビード
コア10回りの外側領域を外側スチールチェーファ3と
内側スチールチェーファ4とで包み込み、その両端部3
a,3b,4a,4bをそれぞれタイヤ内側と外側とに
巻き上げるようにしている。さらに、これら内外スチー
ルチェーファ3,4の両端部3a,3b,4a,4b
は、それぞれ周囲ゴムよりも硬度の高いゴムシートSに
よって覆われている。
ラジアルタイヤのビード部の子午線断面の拡大図であ
る。このビード部1において、スチールカーカス層2は
ビードコア10の回りにタイヤ内側から外側に向けて巻
き上げられている。このスチールカーカス層2のビード
コア10回りの外側領域を外側スチールチェーファ3と
内側スチールチェーファ4とで包み込み、その両端部3
a,3b,4a,4bをそれぞれタイヤ内側と外側とに
巻き上げるようにしている。さらに、これら内外スチー
ルチェーファ3,4の両端部3a,3b,4a,4b
は、それぞれ周囲ゴムよりも硬度の高いゴムシートSに
よって覆われている。
【0008】外側スチールチェーファー3と内側スチー
ルチェーファー4は、そのコード角度が子午線方向に対
しそれぞれ15゜〜35゜の範囲で、かつ子午線を挟ん
で互いに反対方向に交差するように配置されている。コ
ード角度が15°未満では、ビードコアの回りに巻き上
げる時コード角度が乱れ製造が困難になる。また、35
°より大きくなると、交差した両スチールチェーファー
によるタイヤ径方向に対するタガ効果が低下する。
ルチェーファー4は、そのコード角度が子午線方向に対
しそれぞれ15゜〜35゜の範囲で、かつ子午線を挟ん
で互いに反対方向に交差するように配置されている。コ
ード角度が15°未満では、ビードコアの回りに巻き上
げる時コード角度が乱れ製造が困難になる。また、35
°より大きくなると、交差した両スチールチェーファー
によるタイヤ径方向に対するタガ効果が低下する。
【0009】上述のように配置された外側スチールチェ
ーファー3と内側スチールチェーファー4とは、それぞ
れタイヤ外側に配置された巻き上げ端3a,4aとタイ
ヤ内側に配置された巻き上げ端3b,4bとのビードコ
ア10の中心Oからの距離h1 ,h2 ,h3 ,h4 が、
スチールカーカス層2の巻き上げ端部2aのビードコア
10の中心Oからの距離Hに対して、h1 <h2 <H<
h3 <h4 の関係になっている。このような関係にする
ことによって、カーカス層巻き上げ端2aに対する径方
向の剛性変化を段階的に変化させて緩和することができ
るので、この巻上げ端2aへの応力集中を回避すること
が可能になる。
ーファー3と内側スチールチェーファー4とは、それぞ
れタイヤ外側に配置された巻き上げ端3a,4aとタイ
ヤ内側に配置された巻き上げ端3b,4bとのビードコ
ア10の中心Oからの距離h1 ,h2 ,h3 ,h4 が、
スチールカーカス層2の巻き上げ端部2aのビードコア
10の中心Oからの距離Hに対して、h1 <h2 <H<
h3 <h4 の関係になっている。このような関係にする
ことによって、カーカス層巻き上げ端2aに対する径方
向の剛性変化を段階的に変化させて緩和することができ
るので、この巻上げ端2aへの応力集中を回避すること
が可能になる。
【0010】外側及び内側スチールチェーファー3,4
のタイヤ外側の端部3a,4aまでの距離h1 及びh2
の関係をh1 <h2 にしないでh1 >h2 にした場合、
外側スチールチェーファ3の長い端部3aが動き易くな
るのでこの個所に応力が集中しその端部近辺に剥離現象
が起こる。外側及び内側スチールチェーファ3,4のタ
イヤ内側の場合3b,4bまでの距離h3 とh4 の関係
についても同様で、h3 >h4 にすると外側スチールチ
ェーファ3の長い端部3bに応力集中を招きやすくな
る。
のタイヤ外側の端部3a,4aまでの距離h1 及びh2
の関係をh1 <h2 にしないでh1 >h2 にした場合、
外側スチールチェーファ3の長い端部3aが動き易くな
るのでこの個所に応力が集中しその端部近辺に剥離現象
が起こる。外側及び内側スチールチェーファ3,4のタ
イヤ内側の場合3b,4bまでの距離h3 とh4 の関係
についても同様で、h3 >h4 にすると外側スチールチ
ェーファ3の長い端部3bに応力集中を招きやすくな
る。
【0011】本発明において、スチールカーカス層の巻
き上げ端に対する応力集中を更に効果的に分散させるた
めには、好ましくは、内外両スチールチェーファの巻き
上げ端までの距離h1 ,h2 ,h3 ,h4 とスチールカ
ーカス層の巻き上げ端2aまでの距離Hとを、 0.47<h1 /H<0.82 0.65<h2 /H<1.00 1.05<h3 /H<1.40 1.23<h4 /H<1.58 の関係にすることが望ましい。
き上げ端に対する応力集中を更に効果的に分散させるた
めには、好ましくは、内外両スチールチェーファの巻き
上げ端までの距離h1 ,h2 ,h3 ,h4 とスチールカ
ーカス層の巻き上げ端2aまでの距離Hとを、 0.47<h1 /H<0.82 0.65<h2 /H<1.00 1.05<h3 /H<1.40 1.23<h4 /H<1.58 の関係にすることが望ましい。
【0012】内外両スチールチェーファー3,4は、コ
ード方向を互いに交差するように配置されていることに
より、その両端部3aと4aとの間、並びに3bと4b
との間の剪断方向の動きが大きく、周辺ゴムとの分離を
起こしやすくなっている。しかし、両端部3a,3b,
4a,4bは周囲ゴムよりも硬度の高いゴムシートSで
覆われているため、周囲ゴムに対して端部3a,3b,
4a,4bへの応力を緩和し、ゴム層との剥離を防止す
る。このような剥離防止効果を更に向上するため、ゴム
シートSとしては、厚みが1.0mm〜3.0mm,JIS
硬度70〜80とすることが好ましい。
ード方向を互いに交差するように配置されていることに
より、その両端部3aと4aとの間、並びに3bと4b
との間の剪断方向の動きが大きく、周辺ゴムとの分離を
起こしやすくなっている。しかし、両端部3a,3b,
4a,4bは周囲ゴムよりも硬度の高いゴムシートSで
覆われているため、周囲ゴムに対して端部3a,3b,
4a,4bへの応力を緩和し、ゴム層との剥離を防止す
る。このような剥離防止効果を更に向上するため、ゴム
シートSとしては、厚みが1.0mm〜3.0mm,JIS
硬度70〜80とすることが好ましい。
【0013】
【実施例】共にタイヤサイズが10.00R20 14
PRで、リブパターンを有し、スチールカーカス層と内
外2層のスチールチェーファとを図1のような構造に
し、スチールチェーファーのそれぞれの端末に、厚み
2.0mm、JIS硬度75のゴムシートを被覆する点を
共通にする以外は、スチールカーカス層の巻き上げ端部
の距離Hと内外スチールチェーファの両端部の距離
h1 ,h2 ,h3 ,h4 をそれぞれ表1のように異なら
せた5種類のタイヤ(実施例1,2と比較例1〜3)を
試作した。
PRで、リブパターンを有し、スチールカーカス層と内
外2層のスチールチェーファとを図1のような構造に
し、スチールチェーファーのそれぞれの端末に、厚み
2.0mm、JIS硬度75のゴムシートを被覆する点を
共通にする以外は、スチールカーカス層の巻き上げ端部
の距離Hと内外スチールチェーファの両端部の距離
h1 ,h2 ,h3 ,h4 をそれぞれ表1のように異なら
せた5種類のタイヤ(実施例1,2と比較例1〜3)を
試作した。
【0014】また、同一タイヤサイズ、リブパターンで
図2のようにスチールカーカス層の巻き上げ端に対し、
外側スチールチェーファーを配置せず、子午線方向に対
するコード角度20°の内側スチールチェーファだけを
設け、その外側に2層のナイロンチェーファーを子午線
方向に対するコード角度をそれぞれ55°,30°にし
て子午線を挟んで互いに反対方向に交差させるように配
置した従来タイヤを試作した。
図2のようにスチールカーカス層の巻き上げ端に対し、
外側スチールチェーファーを配置せず、子午線方向に対
するコード角度20°の内側スチールチェーファだけを
設け、その外側に2層のナイロンチェーファーを子午線
方向に対するコード角度をそれぞれ55°,30°にし
て子午線を挟んで互いに反対方向に交差させるように配
置した従来タイヤを試作した。
【0015】 注)αは子午線方向に対する外側スチールチェーファー
のコード角度 βは子午線方向に対する内側スチールチェーファーのコ
ード角度 上述のように形成された6種類のタイヤをそれぞれ正規
リムに装着し、空気圧を正規内圧充填にし、荷重400
0kgをかけて下記測定条件でドラム試験を行いビード
部耐久性を測定したところ、表1の結果が得られた。
のコード角度 βは子午線方向に対する内側スチールチェーファーのコ
ード角度 上述のように形成された6種類のタイヤをそれぞれ正規
リムに装着し、空気圧を正規内圧充填にし、荷重400
0kgをかけて下記測定条件でドラム試験を行いビード
部耐久性を測定したところ、表1の結果が得られた。
【0016】ビード部耐久性の試験:ドラム径1707
mmの室内ドラム試験により、速度45km/hでタイヤのビ
ード部にクラックが発生するまで走行し、その走行距離
を測定する。従来タイヤの走行距離を100とするとき
の指数で示し、数値の大きいもの程良好である。 表1から判るように、従来タイヤに比べて本発明タイヤ
に相当する実施例1,2はビード部耐久性の向上が著し
い。また比較例1は、外側チェーファーならびに内側チ
ェーファーのコード角度が本発明の条件を満足していな
い。比較例2,3は、比較例2の場合はH>h4 >h3
となり、比較例3の場合はH<h1 <h2 となってい
て、それぞれ本発明の条件を満足していない。このため
実施例1,2に比べると顕著な効果は認められない。
mmの室内ドラム試験により、速度45km/hでタイヤのビ
ード部にクラックが発生するまで走行し、その走行距離
を測定する。従来タイヤの走行距離を100とするとき
の指数で示し、数値の大きいもの程良好である。 表1から判るように、従来タイヤに比べて本発明タイヤ
に相当する実施例1,2はビード部耐久性の向上が著し
い。また比較例1は、外側チェーファーならびに内側チ
ェーファーのコード角度が本発明の条件を満足していな
い。比較例2,3は、比較例2の場合はH>h4 >h3
となり、比較例3の場合はH<h1 <h2 となってい
て、それぞれ本発明の条件を満足していない。このため
実施例1,2に比べると顕著な効果は認められない。
【0017】
【発明の効果】上述したように本発明は、スチールカー
カス層のビードコア回りの外側領域を内外2層のスチー
ルチェーファーで包み込み、その両端部をそれぞれタイ
ヤ内側と外側とに巻き上げるように配置し、これら両ス
チールチェーファーの子午線方向に対するコード角度を
それぞれ15゜〜35゜の範囲にすると共に、子午線を
挟んで互いに反対方向に交差させ、上記ビードコアの中
心から上記スチールカーカス層の巻き上げ端までの距離
をH、上記外側スチールチェーファーのタイヤ外側への
巻き上げ端までの距離をh1 及びタイヤ内側への巻き上
げ端部までの距離をh3 、上記内側スチールチェーファ
ーのタイヤ外側への巻き上げ端までの距離をh2 及びタ
イヤ内側への巻き上げ端までの距離をh4 とするとき、
h1 <h2 <H<h3 <h4 の関係にし、かつ上記両ス
チールチェーファーのタイヤ内側と外側への巻き上げ端
をそれぞれ周囲ゴムより硬いゴムで覆ったので、高出力
化、高荷重化による外力を受けてもビード部付近のスチ
ールカーカス層やビードコアの動きを抑制し、特にカー
カス層巻き上げ端への応力集中を防止することが可能に
なる。
カス層のビードコア回りの外側領域を内外2層のスチー
ルチェーファーで包み込み、その両端部をそれぞれタイ
ヤ内側と外側とに巻き上げるように配置し、これら両ス
チールチェーファーの子午線方向に対するコード角度を
それぞれ15゜〜35゜の範囲にすると共に、子午線を
挟んで互いに反対方向に交差させ、上記ビードコアの中
心から上記スチールカーカス層の巻き上げ端までの距離
をH、上記外側スチールチェーファーのタイヤ外側への
巻き上げ端までの距離をh1 及びタイヤ内側への巻き上
げ端部までの距離をh3 、上記内側スチールチェーファ
ーのタイヤ外側への巻き上げ端までの距離をh2 及びタ
イヤ内側への巻き上げ端までの距離をh4 とするとき、
h1 <h2 <H<h3 <h4 の関係にし、かつ上記両ス
チールチェーファーのタイヤ内側と外側への巻き上げ端
をそれぞれ周囲ゴムより硬いゴムで覆ったので、高出力
化、高荷重化による外力を受けてもビード部付近のスチ
ールカーカス層やビードコアの動きを抑制し、特にカー
カス層巻き上げ端への応力集中を防止することが可能に
なる。
【図1】本発明の実施例からなる空気入りタイヤのビー
ド部の子午線判断面を示す拡大断面図である。
ド部の子午線判断面を示す拡大断面図である。
【図2】従来タイヤのビード部の子午線半断面図であ
る。
る。
1 ビード部 2 スチールカ
ーカス層 2a (スチールカーカス層の)巻き上げ端部 3 外側スチールチェーファー 3a,3b (外側スチールチェーファーの)端部 4 内側スチールチェーファー 4a,4b (内側スチールチェーファーの)端部 S ゴムシート
ーカス層 2a (スチールカーカス層の)巻き上げ端部 3 外側スチールチェーファー 3a,3b (外側スチールチェーファーの)端部 4 内側スチールチェーファー 4a,4b (内側スチールチェーファーの)端部 S ゴムシート
Claims (1)
- 【請求項1】 スチールカーカス層の両端部をそれぞれ
左右のビードコアの回りにタイヤ内側から外側に折り返
すように巻き上げた重荷重用空気入りラジアルタイヤに
おいて、前記スチールカーカス層のビードコア回りの外
側領域を内外2層のスチールチェーファーで包み込み、
その両端部をそれぞれタイヤ内側と外側とに巻き上げる
ように配置し、これら両スチールチェーファーの子午線
方向に対するコード角度をそれぞれ15゜〜35゜の範
囲にすると共に、子午線を挟んで互いに反対方向に交差
させ、前記ビードコアの中心から前記スチールカーカス
層の巻き上げ端までの距離をH、前記外側スチールチェ
ーファーのタイヤ外側への巻き上げ端までの距離をh1
及びタイヤ内側への巻き上げ端部までの距離をh3 、前
記内側スチールチェーファーのタイヤ外側への巻き上げ
端までの距離をh2 及びタイヤ内側への巻き上げ端まで
の距離をh4 とするとき、h1 <h2 <H<h3 <h4
の関係にし、かつ前記両スチールチェーファーのタイヤ
内側と外側への巻き上げ端をそれぞれ周囲ゴムより硬い
ゴムで覆った重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3322070A JPH05155208A (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3322070A JPH05155208A (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05155208A true JPH05155208A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18139585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3322070A Pending JPH05155208A (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05155208A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10329513A (ja) * | 1997-05-30 | 1998-12-15 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
JP2002219912A (ja) * | 2001-01-29 | 2002-08-06 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2006232227A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-07 | Bridgestone Corp | 空気入りラジアルタイヤ |
KR100656833B1 (ko) * | 2005-09-22 | 2006-12-13 | 금호타이어 주식회사 | 금속파우더를 이용한 고리 모양의 스틸체퍼를 구비한중하중용 공기입 레디얼 타이어 |
JP2008222161A (ja) * | 2007-03-15 | 2008-09-25 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JP2012076669A (ja) * | 2010-10-05 | 2012-04-19 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
CN102616091A (zh) * | 2011-01-26 | 2012-08-01 | 东洋橡胶工业株式会社 | 充气子午线轮胎 |
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