JP2002219912A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2002219912A JP2001019376A JP2001019376A JP2002219912A JP 2002219912 A JP2002219912 A JP 2002219912A JP 2001019376 A JP2001019376 A JP 2001019376A JP 2001019376 A JP2001019376 A JP 2001019376A JP 2002219912 A JP2002219912 A JP 2002219912A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 背面バルジの発生とワイヤーチェーフアー内
側端でのセパレーションの発生をそれぞれ防止する。 【解決手段】 ビードコア14周りにカーカス12が配
置され、カーカス12の外側にワイヤーチェーフアー1
6が配置された形でビード部22が形成される。リム2
4のフランジ24Aの先端側は円弧状に形成され、フラ
ンジ24Aの円弧の半径の中心点をP点とする。タイヤ
内圧負荷時におけるワイヤーチェーフアー16の内側端
の位置をA点とし、タイヤ内圧負荷時におけるフランジ
24Aから空気入りタイヤ10が離れる位置をリム離反
点とし、この点をB点とする。このとき、P−Aを結ぶ
直線L1とP−Bを結ぶ直線L2とで形成される角度θ
1の範囲を45度〜55度とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビード部の耐久性
を向上させるようにワイヤーチェーフアー内側端を配置
した空気入りタイヤに係り、特に建設車両用重荷重ラジ
アルタイヤに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、タイヤのビード部には荷重負
荷時においてリムのフランジへの大きな倒れ込み変形
(図6に点線で示す)及び大きな周方向せん断変形がそ
れぞれ生じていた。特に、建設車両用重荷重ラジアルタ
イヤは内圧に対して加わる荷重が大きいことから、上記
の変形の傾向が強く、結果としてビード部の背面である
プライターンアップ部に大きなせん断歪が生じ、ビード
部の主たる故障原因とされる背面バルジと呼ばれている
セパレーション故障が生じる要因となっていた。
【0003】これに対して上記の倒れ込み変形及び周方
向せん断変形を抑制して耐セパレーション性を向上させ
る為に、カーカスライン形状の検討や、ビードコア周り
のカーカス外側への補強材(例えばワイヤーチェーフア
ー等)の付加及び位置の検討等がなされ、ビート部の耐
久性に関する問題点は解消されていた。
【0004】つまり、K−Factorを1.45と
し、2000年度版TRAに基づくデザインリム124
を使用した従来のタイヤサイズのワイヤーチェーフアー
116の内側端は、図6に示す正規内圧時におけるP−
Aを結ぶ直線L1と水平線Yとで形成される角度θ2を
30±5度の範囲とするように、配置されていた。そし
て、このようにワイヤーチェーフアー116の内側端を
配置することにより、ビード部122の耐久性はタイヤ
トレッドを完全に使い切るまで保証されるレベルとな
り、問題は生じていなかった。ここで、K−Facto
rとは、タイヤ負荷能力を示す値としてTRAデザイン
ガイドに基づいて規定されたものであり、適宜、K値と
いう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、建設作業現場で
の一層の生産性向上を目的として、建設車両の大型化に
伴ったタイヤの大型化や、より厳しい負荷でのタイヤの
使用傾向が、顕著となってきている。また、従来のダン
プトラックに適用されるサイズのタイヤはK値を1.4
5としているのに対し、約30%高めてK値を1.85
としたタイヤサイズも新設されている。さらに、このK
値を1.85としたタイヤは、2000年度版TRAに
基づくタイヤサイズから求まるリムのフランジハイトに
対して65%〜75%のフランジハイトのリムを適用す
ることを特徴としている。
【0006】しかしながら、K値を高めると共に低フラ
ンジハイトのリムを適用したタイヤで、ワイヤーチェー
フアー内側端を従来設計法に基づき配置した場合、図6
に示す背面バルジD1が発生するだけでなく、ワイヤー
チェーフアー内側端でセパレーションD2が発生し、タ
イヤライフが大幅に低下する欠点を有していた。本発明
は上記事実を考慮し、背面バルジの発生とワイヤーチェ
ーフアー内側端でのセパレーションの発生をそれぞれ防
止し得る空気入りタイヤを提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の空気入
りタイヤは、ビードコアを中心としてタイヤ外側に向け
て折返される少なくとも一層のスチールラジアルカーカ
スを有した空気入りタイヤにおいて、タイヤ内面側から
外面側に向けて巻き上げてスチールラジアルカーカスの
外側に配置される少なくとも一層のワイヤーチェーフア
ーを有し、この空気入りタイヤに適用されるリムのフラ
ンジ半径の中心点をP点とし、タイヤ内圧負荷時におけ
るワイヤーチェーフアー内側端位置をA点とし、タイヤ
内圧負荷時におけるリム離反点をB点としたときに、P
−Aを結ぶ直線とP−Bを結ぶ直線とで形成される角度
θ1の範囲を45度〜55度としたことを特徴とする。
【0008】請求項1に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。この空気入りタイヤは、ビードコアを中
心としてタイヤ外側に向けて折返される少なくとも一層
のスチールラジアルカーカスを有しており、また、タイ
ヤ内面側から外面側に向けて巻き上げてこのスチールラ
ジアルカーカスの外側に配置される少なくとも一層のワ
イヤーチェーフアーを有している。さらに、本請求項で
は、P−Aを結ぶ直線とP−Bを結ぶ直線とで形成され
る角度θ1の範囲が45度〜55度とされている。
【0009】つまり、例えば建設車両用等のタイヤに求
められる基本性能は、完全に磨耗するまでいかに長く走
り続けられるかであるのに対して、ワイヤーチェーフア
ー内側端位置とリム離反点とを相互に近づけて、角度θ
1の値を上記の範囲より小さくすると、ワイヤーチェー
フアー内側端でセパレーションを生じ、タイヤライフが
低下する。逆に角度θ1の値を上記の範囲より大きくす
ると、リムのフランジへの倒れ込み抑制効果が小さくな
り、背面バルジが発生して耐久性が低下してしまう。特
にこれらの傾向は、K値を高め低フランジハイトのリム
を適用したタイヤにて顕著となる。
【0010】以上より、角度θ1の範囲を45度〜55
度としてワイヤーチェーフアー内側端を最適な位置に配
置することにより、荷重負荷時における空気入りタイヤ
の変形に伴った背面バルジの発生を防止してタイヤライ
フを向上すると共に、ワイヤーチェーフアー内側端での
セパレーションの発生を防止してタイヤライフを向上す
ることが、可能となった。
【0011】請求項2に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1と同様に作用する
が、さらに、K値が1.45とされる構成を有してい
る。つまり、本請求項によれば、K値を1.45とした
従来のダンプトラックに適用されるようなサイズのタイ
ヤでも、請求項1の作用効果が発揮されることになる。
【0012】請求項3に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1と同様に作用する
が、さらに、K値を1.80〜2.00の範囲とし、K
値を1.45とした空気入りタイヤに適用されるリムの
フランジハイトに対して65%〜75%のフランジハイ
トのリムを適用するという構成を有している。従って、
本請求項によれば、K値を高めて低フランジハイトのリ
ムを適用したタイヤにおいて、ワイヤーチェーフアー内
側端を従来設計法に基づき配置した場合でも、背面バル
ジの発生を防止すると共に、ワイヤーチェーフアー内側
端でのセパレーションの発生を防止して、タイヤライフ
を延ばすことが可能となった。
【0013】請求項4に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1から請求項3と同
様に作用するが、さらに、ワイヤーチェーフアーがスチ
ール製であるという構成を有している。従って、スチー
ル製であることよりワイヤーチェーフアーの剛性が高ま
って、より確実にカーカスがリムに直接触れないように
なるだけでなく、ビード部をより確実に保護できるのに
伴い、ビード部の耐久性が一層高まることになる。
【0014】請求項5に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1から請求項4と同
様に作用するが、さらに、ワイヤーチェーフアーを二層
有するという構成を有している。従って、ワイヤーチェ
ーフアーを二層配置したことにより、上記と同様にビー
ド部の耐久性が一層高まることになる。
【0015】請求項6に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1から請求項5と同
様に作用するが、さらに、ワイヤーチェーフアーの外周
側に樹脂製のチェーフアーが配置される構成を有してい
る。従って、ワイヤーチェーフアーの他に樹脂製のチェ
ーフアーを配置したことで、上記と同様にビード部の耐
久性が一層高まることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る空気入
りタイヤを図1から図4に示し、これらの図に基づき説
明する。本実施の形態の第1実施例に係る空気入りタイ
ヤ10の骨格を構成するトロイド状のスチールラジアル
カーカスであるカーカス12が、スチールコードをこの
空気入りタイヤ10の赤道面に対してほぼ直交する方向
にそれぞれ配列した複数層の部材(図示せず)により、
形成されている。
【0017】このカーカス12の両端部近傍には、それ
ぞれリング状にスチールワイヤーが巻かれて図1に示す
断面が六角形状に束ねられたビードコア14が、それぞ
れ配置されている。これら一対のビードコア14(図1
に一方のみ示す)にそれぞれカーカス12の両端部が巻
き付けられて、セクションハイトの45〜55%の高さ
にカーカス12の端部が位置する形で、ビードコア14
を中心としてタイヤ外側に向けてカーカス12が折返さ
れている。さらに、このビードコア14の上部のカーカ
ス12間の隙間には、硬質ゴム製で先細り形状に形成さ
れた図示しないビードフィラーがそれぞれ埋設されてお
り、また、カーカス12の外側には、タイヤ内面側から
タイヤ外面側に向けて巻き上げるようにスチールで形成
された一層のワイヤーチェーフアー16が配置され、そ
の外側をゴム材20で覆う形とされている。
【0018】以上より、ビードコア14周りにカーカス
12が配置され、このカーカス12の外側にワイヤーチ
ェーフアー16が配置された形でビード部22が形成さ
れることになる。また、カーカス12が一対のビードコ
ア14に跨るように配置されることになり、この空気入
りタイヤ10の頂部となるクラウン部を貫通するように
このカーカス12がクラウン部内に埋設されている。さ
らに、図示しないものの、このクラウン部には、複数枚
のベルト層及びトレッドが順次重ねられつつ配置されて
いる。そして、図1に示すように、リム24のドラム部
24Bとこのリム24の外周側に広がるフランジ24A
で、空気入りタイヤ10の下端部となるビード部22が
支持されることで、この空気入りタイヤ10はリム24
に装着されている。
【0019】一方、この空気入りタイヤ10に適用され
るリム24のフランジ24Aの先端側は円弧状に形成さ
れており、円弧状に形成されたフランジ24Aの円弧の
半径の中心点をP点とする。さらに、タイヤ内圧負荷時
におけるワイヤーチェーフアー16の内側端の位置をA
点とし、タイヤ内圧負荷時におけるフランジ24Aから
空気入りタイヤ10が離れる位置をリム離反点とし、こ
の点をB点とする。このようにP点、A点及びB点を配
置したときに、P−Aを結ぶ直線L1とP−Bを結ぶ直
線L2とで形成される角度θ1の範囲を50±5度すな
わち45度〜55度とし、P−Aを結ぶ直線L1と水平
線Yとで角度θ2が形成される。
【0020】他方、本実施例の空気入りタイヤ10は、
K値を1.80〜2.00の範囲とし、2000年度版
TRAに基づくタイヤサイズから求まるK値を1.45
とした空気入りタイヤに適用されるリムのフランジハイ
トに対して65%〜75%のフランジハイトHのリム2
4を適用した。尚、ここで本実施例の空気入りタイヤ1
0のサイズは、4000R57であり、TRAに定める
29.00/6.00のデザインリムに装着した状態
で、内圧700KPa時に角度θ1が具体体に50度と
なっている。
【0021】次に、本実施例に係る空気入りタイヤ10
の作用を以下に説明する。この空気入りタイヤ10は、
ビードコア14を中心としてタイヤ外側に向けて折返さ
れる少なくとも一層のカーカス12を有しており、ま
た、タイヤ内面側から外面側に向けて巻き上げてこのカ
ーカス12の外側に配置されるスチール製で一層のワイ
ヤーチェーフアー16を有している。さらに、本実施例
では、P−Aを結ぶ直線L1とP−Bを結ぶ直線L2と
で形成される角度θ1の範囲が45度〜55度とされて
いる。
【0022】つまり、建設車両用等のタイヤに求められ
る基本性能は、完全に磨耗するまでいかに長く走り続け
られるかであるのに対して、ワイヤーチェーフアー16
の内側端位置とリム離反点とを相互に近づけて、角度θ
1の値を上記の範囲より小さくすると、ワイヤーチェー
フアー16の内側端で部材が分離する故障であるセパレ
ーションを生じ、タイヤライフが低下する。逆に角度θ
1の値を上記の範囲より大きくすると、リム24のフラ
ンジ24Aへの倒れ込み抑制効果が小さくなり、背面バ
ルジが発生して耐久性が低下してしまう。
【0023】以上より、角度θ1の範囲を45度〜55
度としてワイヤーチェーフアー16の内側端を最適な位
置に配置することにより、荷重負荷時における空気入り
タイヤ10の変形に伴った背面バルジの発生を防止して
タイヤライフを向上すると共に、ワイヤーチェーフアー
16の内側端でのセパレーションの発生を防止してタイ
ヤライフを向上することが、可能となった。
【0024】一方、本実施例の空気入りタイヤ10はK
値を1.80〜2.00の範囲とし、K値を1.45と
した空気入りタイヤに適用されるリムのフランジハイト
に対して65%〜75%のフランジハイトHのリム24
を適用している。従って、K値を高めて低フランジハイ
トのリム24を適用したタイヤにおいて、ワイヤーチェ
ーフアー16の内側端を従来設計法に基づき配置した場
合でも、背面バルジの発生を防止すると共に、ワイヤー
チェーフアー16の内側端でのセパレーションの発生を
防止して、タイヤライフを延ばすことが可能となった。
【0025】他方、本実施例では、ワイヤーチェーフア
ー16がスチール製であることから、ワイヤーチェーフ
アー16の剛性が高まって、より確実にカーカス12が
リム24に直接触れないようになるだけでなく、ビード
部22をより確実に保護できるのに伴い、ビード部22
の耐久性が一層高まることになる。
【0026】次に、本発明の第2実施例に係る空気入り
タイヤを図2に示し、この図に基づき本実施例を説明す
る。尚、第1実施例で説明した部材と同一の部材には同
一の符号を付して、重複した説明を省略する。本実施例
も第1実施例とほぼ同様の構造とされ、第1実施例と同
様の作用効果を有しているが、ビードコア14の断面が
円形のケーブルビードとされるという相違を有してい
る。さらに、本実施例の空気入りタイヤ10のサイズは
3700R57であり、TRAに定める27.00/
6.00のデザインリムに装着された状態で、内圧70
0KPa時において角度θ1が53度とされている。
【0027】次に、本発明の第3実施例に係る空気入り
タイヤを図3に示し、この図に基づき本実施例を説明す
る。尚、第1実施例で説明した部材と同一の部材には同
一の符号を付して、重複した説明を省略する。本実施例
も第1実施例とほぼ同様の構造となっているが、本実施
例の空気入りタイヤ10では、ワイヤーチェーフアー1
6の外周側に樹脂製のチェーフアーであるナイロンチェ
ーフアー18が2層配置される構造とされている。但
し、ビードコア14の断面は第1実施例と同様に六角形
の六角ビードに形成されている。
【0028】従って、第1実施例と同様の作用効果を有
するだけでなく、ワイヤーチェーフアー16の他にナイ
ロンチェーフアー18を2層配置したことで、剛性が高
まってより確実にカーカス12がリム24に直接触れな
いようになるだけでなく、ビード部22をより確実に保
護できるのに伴い、ビード部22の耐久性が一層高まる
ことになる。さらに、本実施例の空気入りタイヤ10の
サイズは53/80R63であり、TRAに定める3
6.00/5.00のデザインリムに装着された状態
で、内圧700KPa時において角度θ1が47度とさ
れている。
【0029】次に、本発明の第4実施例に係る空気入り
タイヤを図4に示し、この図に基づき本実施例を説明す
る。尚、第1実施例で説明した部材と同一の部材には同
一の符号を付して、重複した説明を省略する。本実施例
も第1実施例とほぼ同様の構造とされ、第1実施例と同
様の作用効果を有しているが、ビードコア14の断面が
円形のケーブルビードとされるという相違を有してい
る。さらに、本実施例の空気入りタイヤ10では、ワイ
ヤーチェーフアー16を二層有する構造とされているの
で、第3実施例と同様にビード部22の耐久性が一層高
まることになる。また、本実施例の空気入りタイヤ10
のサイズは55/80R63であり、TRAに定める4
4.00/5.00のデザインリムに装着された状態
で、内圧700KPa時において角度θ1が48度とさ
れている。
【0030】次に、本発明が適用された空気入りタイヤ
10の効果を確かめるべく、本発明の実施の形態と従来
の空気入りタイヤとに関し、ドラム耐久試験をそれぞれ
行った。そして、このドラム耐久試験の結果を表1及び
図5に示すグラフに表すと共に、以下に説明する。ここ
で4000R57サイズのタイヤを従来例とし、この従
来例とK値を高めたタイヤとして53/80R63サイ
ズのものとをそれぞれドラム耐久試験にて評価し、比較
した。
【0031】具体的には、両サイズのタイヤとも、第1
実施例の構造で角度θ1を40度、45度、50度、5
5度、60度としたものを作製し、ビード部に故障が発
生するまで走行させて、その故障に至るまでの走行距離
を比較し耐久指数として表1及び図5に表した。尚この
際、従来設計法でのタイヤの角度θ1を50度としたと
きの耐久レベルが基準となるように100として、耐久
指数を算出した。
【0032】
【表1】
【0033】ここで、表1の故障Aはワイヤーチェーフ
アー内側端でセパレーションが発生した場合であり、故
障Bは背面バルジが発生した場合であり、故障Cはワイ
ヤーチェーフアー内側端でセパレーションが発生すると
共に背面バルジが発生した場合である。尚、上記の耐久
指数はドラム耐久試験より算出したが、このドラム耐久
試験は、正規内圧の状態で150%の荷重を加え、ドラ
ム径5mのもので速度8km/hの速さで直進させる形
の試験条件で実施された。また、4000R57サイズ
のタイヤの正規内圧は700kPaとされ100%荷重
は60tonであり、53/80R63サイズのタイヤ
の正規内圧は600kPaとされ100%荷重は83.
2tonであった。
【0034】以上の結果として、図5のグラフに示すよ
うに、角度θ1の値を50度を境に小さくして行くと、
ワイヤーチェーフアー内側端でセパレーションを生じ、
タイヤライフが低下する。この逆に、角度θ1を50度
を境に大きくして行くと、リムのフランジへの倒れ込み
抑制効果が小さくなり、背面バルジが発生して耐久性が
低下してしまう。特にこれらの傾向は、K値を高め低フ
ランジハイトのリムを適用したタイヤにて顕著となる。
また、本発明に対応するK値を高めた53/80R63
サイズのタイヤでは、従来例の最大の耐久指数の値であ
る100より遙に高い130以上の値を確保できる45
度から55度の範囲が、有効角度域とされる。
【0035】尚、本発明の実施の形態において、K値を
1.80〜2.00の範囲としたが、従来のダンプトラ
ックに適用されるようなK値を1.45としたサイズの
タイヤでも同様の作用効果が発揮されることになるの
で、K値の範囲は1.80〜2.00の範囲には限定さ
れない。
【0036】
【発明の効果】本発明の空気入りタイヤは上記構成とし
たので、背面バルジの発生とワイヤーチェーフアー内側
端でのセパレーションの発生をそれぞれ防止できるとい
う優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る空気入りタイヤの要
部を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る空気入りタイヤの要
部を示す断面図である。
【図3】本発明の第3実施例に係る空気入りタイヤの要
部を示す断面図である。
【図4】本発明の第4実施例に係る空気入りタイヤの要
部を示す断面図である。
【図5】ドラム耐久試験の結果を表すグラフであって角
度θ1と耐久指数の関係を表すグラフを示す図である。
【図6】従来技術に係る空気入りタイヤの要部を示す断
面図である。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ 12 カーカス 14 ビードコア 16 ワイヤーチェーフアー 22 ビード部 24 リム 24A フランジ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビードコアを中心としてタイヤ外側に向
    けて折返される少なくとも一層のスチールラジアルカー
    カスを有した空気入りタイヤにおいて、 タイヤ内面側から外面側に向けて巻き上げてスチールラ
    ジアルカーカスの外側に配置される少なくとも一層のワ
    イヤーチェーフアーを有し、 この空気入りタイヤに適用されるリムのフランジ半径の
    中心点をP点とし、タイヤ内圧負荷時におけるワイヤー
    チェーフアー内側端位置をA点とし、タイヤ内圧負荷時
    におけるリム離反点をB点としたときに、 P−Aを結ぶ直線とP−Bを結ぶ直線とで形成される角
    度θ1の範囲を45度〜55度としたことを特徴とする
    空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 K値を1.45としたことを特徴とする
    請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 K値を1.80〜2.00の範囲とし、 K値を1.45とした空気入りタイヤに適用されるリム
    のフランジハイトに対して65%〜75%のフランジハ
    イトのリムを適用したことを特徴とする請求項1に記載
    の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 ワイヤーチェーフアーがスチール製であ
    ることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記
    載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 ワイヤーチェーフアーを二層有したこと
    を特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の空
    気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 ワイヤーチェーフアーの外周側に樹脂製
    のチェーフアーが配置されたことを特徴とする請求項1
    から請求項5の何れかに記載の空気入りタイヤ。
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