JPWO2013014919A1 - 空気入りタイヤおよび、空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤおよび、空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

ビード部に埋設配置した一対の環状のビードコアと、一対のビードコア間にトロイダルに延びる本体部および、該本体部に連続してビードコアの周りで折り返してなる折り返し部を有する少なくとも一枚のカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスのクラウン域の外周側に配設したトレッドゴムとを具え、前記ビードコアの、タイヤ幅方向の断面形状を、カーカスプライの本体部側に一箇所以上の角部を有する多角形としてなる空気入りタイヤであって、前記ビードコアの周囲に、ゴム被覆した、一本もしくは複数本の有機繊維コードを、ビードコアの横断面中心線に対して傾斜させて螺旋状に巻回してなる有機繊維補強層を少なくとも二層積層させて設け、ビードコアの周囲の、内外に隣接する前記有機繊維補強層のそれぞれの有機繊維コードを、ビードコアの横断面中心線に対して互いに交差する向きに延在させ、前記内外に隣接する有機繊維補強層のうち、内層側の有機繊維補強層は、前記ゴム被覆した有機繊維コードがタイヤ周方向に重なり合うことなく、少なくとも一部にタイヤ周方向の隙間を設けて巻回され、外層側の有機繊維補強層は、前記隙間の少なくとも一部を覆うように設けられてなるものである。

Description

この発明は、ビード部に埋設配置した一対の環状のビードコアと、一対のビードコア間にトロイダルに延びる本体部および、該本体部に連続してビードコアの周りで折り返してなる折り返し部を有する少なくとも一枚のカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスのクラウン域の外周側に配設したトレッドゴムとを具え、前記ビードコアの、タイヤ幅方向の断面形状を、カーカスプライの本体部側に一箇所以上の角部を有する多角形としてなる空気入りタイヤ、なかでも、トラック、バス用の重荷重用タイヤとして用いて好適な空気入りタイヤおよび、空気入りタイヤの製造方法に関するものであり、特に、ビードコアの角部による、カーカスプライへの応力集中を抑制して、カーカスプライの耐久性の低下を防止する技術を提案するものである。
空気入りタイヤのビード部に埋設配置される一対の環状のビードコアは、ビード部にトロイダルに延びる本体部および、その本体部に連続してビードコアの周りで折り返してなる折り返し部を有するカーカスプライをビード部に係留させて、タイヤへの充填内圧、タイヤへの負荷荷重等の作用に起因する、カーカスプライの、ビード部からの引き抜けを防止するべく機能する。
かかるビードコアとしては、一般に、一本もしくは複数本のスチール製等のコードを、タイヤ幅方向断面内で、所定の列数および段数となるように、タイヤ幅方向に巻き回すとともに、タイヤ半径方向に巻き重ねて構成されて、タイヤ幅方向の断面形状を、カーカスプライの本体部側に一箇所以上の角部を有する多角形、例えば六角形としたものが用いられている。
しかるに、このような多角形断面を有するビードコアを具えたタイヤでは、タイヤの負荷転動に際し、カーカスプライに、ビード部から引き抜ける向きの引張力が作用する度に、カーカスプライの本体部が、ビードコアの、該本体部側の角部に繰り返し押圧されることになり、特に、タイヤが、想定外の高内圧、高荷重の条件の下で使用に供された場合は、ビードコアの角部への押圧力の増大によって、カーカスプライへの応力集中を招き、カーカスプライの耐久性が低下するという問題があった。
ここで、特許文献1には、ビードコアの周りに、ゴム被覆した、引き揃え姿勢の有機繊維コードを、タイヤ周方向に対して傾斜させて巻き付けてなる有機繊維コード層の一層を、ビードコアとカーカスプライとの間に介在させた空気入りタイヤが記載されており、これによれば、カーカスプライの本体部と、ビードコアの角部との間の距離が、有機繊維コード層の有機繊維コード及び、それのコーティングゴムによって確保されるので、タイヤの負荷転動時の、上述したような、ビードコアの角部に押圧されるカーカスプライへの応力集中を、それらの間の、特に、前記コーティングゴムの厚みをもって緩和して、カーカスプライの耐久性の低下をある程度抑制することができると考えられる。
特開2002−59716号公報
ところで、特許文献1に記載された上記の空気入りタイヤを製造するに際し、ビードコア素材の周囲に、有機繊維コード層の素材を形成するに当たっては、ビードコア素材の周囲に、有機繊維コードを埋設したリボン状ストリップを、ビードコア素材の周方向に向けて螺旋状に巻回することにより行うことができる。
この場合において、リボン状ストリップの、ビードコア素材の周方向に隣接して巻回されるストリップ部分、特に、平行して延びる内部のコードの重なり合いに起因する、形成される有機繊維コード層素材の表面性状の悪化を防止するため、図7に、ストリップを巻回したビードコア素材を、側面図で示すように、ストリップ100は、周方向に隣接するストリップ部分100a、100bの相互を重ね合わせずに螺旋状に巻回する必要がある。
ところが、このようにしてストリップ100を巻回すると、ビードコア素材101の内外周の周長差によって、ビードコア素材101の周面に、ストリップに被覆されない領域が形成されて、有機繊維コード層素材に、複数の隙間102が生じるので、有機繊維コード層を一層だけ設けた上記のタイヤでは、ビードコアの周面に、その周方向の複数箇所で、ゴム厚みの薄い部分が存在することになり、この結果として、なおも、カーカスプライの耐久力低下のおそれを十分に取り除くことができなかった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、ビードコアの角部に押圧されるカーカスプライへの応力集中を有効に軽減して、カーカスプライの耐久性の低下を十分に防止することができる空気入りタイヤおよび、空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
この発明の空気入りタイヤは、ビード部に埋設配置した一対の環状のビードコアと、一対のビードコア間にトロイダルに延びる本体部および、該本体部に連続してビードコアの周りで折り返してなる折り返し部を有する少なくとも一枚のカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスのクラウン域の外周側に配設したトレッドゴムとを具え、前記ビードコアの、タイヤ幅方向の断面形状を、カーカスプライの本体部側に一箇所以上の角部を有する多角形としてなる空気入りタイヤであって、前記ビードコアの周囲に、ゴム被覆した、一本もしくは複数本の有機繊維コードを、ビードコアの横断面中心線に対して傾斜させて螺旋状に巻回してなる有機繊維補強層を少なくとも二層積層させて設け、ビードコアの周囲の、内外に隣接する前記有機繊維補強層のそれぞれの有機繊維コードを、ビードコアの横断面中心線に対して互いに交差する向きに延在させ、前記内外に隣接する有機繊維補強層のうち、内層側の有機繊維補強層は、前記ゴム被覆した有機繊維コードがタイヤ周方向に重なり合うことなく、少なくとも一部にタイヤ周方向の隙間を設けて巻回され、外層側の有機繊維補強層は、前記隙間の少なくとも一部を覆うように設けられてなるものである。
なおここで、「ビードコアの横断面中心線」とは、ビードコアのタイヤ幅方向断面の中心を通って、ビードコアの周方向に延びる環状の線をいう。
ここで好ましくは、適応リムに組み付けて規定内圧を充填した姿勢で、カーカスプライの本体部と、ビードコアの、該本体部側の角部との、タイヤ幅方向の距離を、2mm以上かつ3mm以下とする。
ここでいう「適応リム」とは、タイヤサイズに応じて下記の規格に規定されたリムをいい、「規定内圧」とは、下記の規格において、最大負荷能力に対応して規定される空気圧をいい、「最大負荷能力」とは、下記の規格でタイヤに負荷されることが許容される最大の質量をいう。
そして、その規格とは、タイヤが生産または使用される地域に有効な産業規格によって決められたものであり、例えば、アメリカ合衆国では、“THE TIRE AND RIM ASSOCIATION INC.のYEAR BOOK”であり、欧州では、“The European Tyre and Rim Technical OrganizationのSTANDARDS MANUAL”であり、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA YEAR BOOK”である。
なお、ビードコアを、一本もしくは複数本のスチール製等のコードを、タイヤ幅方向に複数列に巻き回すとともに、タイヤ半径方向に複数段に巻き重ねて形成する場合は、ここでいう、カーカスプライ本体部とビードコア角部との距離は、ビードコアの、前記本体部側の角部に位置するコードの表面と、カーカスプライのプライコードの表面との、タイヤ幅方向の最短距離を意味する。
なお好ましくは、タイヤ幅方向断面にて、前記ビードコアの、タイヤ半径方向の長さと、タイヤ幅方向の長さとの比を、1:0.8〜1.2とする。
またこの発明の、空気入りタイヤの製造方法は、環状をなすビードコア素材の周囲に、二層以上の有機繊維補強層素材を形成するに当り、ビードコア素材の周囲に、有機繊維コードに未加硫ゴムを被覆してなるリボン状ストリップを、ビードコア素材の横断面中心線に対して傾斜させて延在させるとともに、該リボン状ストリップを、ビードコア素材の周方向に隣接するストリップ部分を相互に重ね合わせずに螺旋状に巻き回して、内層側の補強層素材を形成し、しかる後、内層側の補強層素材の周囲に、リボン状ストリップを、内層側の補強層素材の、前記ストリップ部分の相互間に生じる隙間の外周側で、内層側の補強層素材のストリップ延在方向と交差する方向に螺旋状に巻き回して、外層側の補強層素材を形成することにある。
この発明の空気入りタイヤによれば、ビードコアの周囲に、少なくとも二層の有機繊維補強層を積層させて設け、内外に隣接する有機繊維補強層のそれぞれの有機繊維コードを、ビードコアの横断面中心線に対して互いに交差する向きに延在させたことにより、ビードコアの周面が全体にわたって、大きな層厚みの、二層以上の有機繊維補強層によって覆われることになるので、タイヤの負荷転動時の、ビードコアの角部への押圧による、カーカスプライへの応力集中を有効に軽減することができ、その結果として、カーカスプライの耐久性低下のおそれを十分に取り除くことができる。
また、前記内外に隣接する有機繊維補強層のうち、内層側の有機繊維補強層は、前記ゴム被覆した有機繊維コードがタイヤ周方向に重なり合うことなく、少なくとも一部にタイヤ周方向の隙間を設けて巻回することで、有機繊維補強層の内層側に含まれる有機繊維コードが重なり合うことを防止して、ビードコアからカーカスプライに局所的に大きな力が加わることを防止することができる。
そして、外層側の有機繊維補強層を、前記隙間の少なくとも一部を覆うように設けることで、ビードコアの周面全体にわたってゴム層の厚みを確保することができる。
ここで、カーカスプライ本体部と、ビードコアの、該本体部側の角部との距離を2mm以上かつ3mm以下としたときには、ビードコアとカーカスプライとの間の、有機繊維補強層の所要の厚みを確保して、カーカスプライへの応力集中を有効に緩和しつつ、ビードコアの、カーカスプライを係留する機能を有効に発揮させて、カーカスプライの、ビード部からの引き抜けを防止し、併せて、ビード部での発熱量の増大による、ゴムの熱劣化を防止することができる。
これはすなわち、カーカスプライ本体部とビードコア角部との距離を2mm未満とした場合は、カーカスプライ本体部の、ビードコア角部からの距離が小さいことによって、カーカスプライへの応力集中を十分に軽減できないおそれがあり、この一方で、前記距離を、3mmを超えるものとした場合は、ビードコアによる、カーカスプライの係留力が低下する懸念があることの他、ゴムボリュームの増大によって、ビード部での発熱量の増大を招くおそれもある。
またここで、ビードコアの、タイヤ半径方向の長さと、タイヤ幅方向の長さとの比を、1:0.8〜1.2としたときは、タイヤ幅方向断面で、たとえば六角形状のビードコアが、従来のタイヤのビードコアに比して縦長の形状となって、ビードコアの、カーカスプライ本体部側の角部の開き角度が大きくなるので、タイヤの負荷転動時にこの角部に押圧されるカーカスプライへの応力集中をさらに軽減させることができ、カーカスプライの耐久性低下を一層有効に防止することができる。
つまり、ビードコアの、タイヤ半径方向長さに対するタイヤ幅方向長さの比を、1.2を超えるものとした場合は、ビードコアの、カーカスプライ本体部側の角部の開き角度が小さくならないことから、カーカスプライへの応力集中を軽減する効果を十分に得ることができないおそれがある。この一方で、ビードコアの前記長さの比を、0.8未満とした場合は、ビード部の剛性が低下する結果、操縦安定性が低下する恐れがある。
また、この発明の、空気入りタイヤの製造方法によれば、ビードコア素材の周囲に、リボン状ストリップを螺旋状に巻回して、有機繊維補強層素材を一層形成した場合に、その補強層素材の、ビードコア素材の周方向に隣接するストリップ部分の相互間に生じる隙間を、外層側に形成する補強層素材で十分に覆うことができる。
これがため、製造されるタイヤで、ビードコアの周囲に形成される二層以上の有機繊維補強層によって、ビードコアの周面が全体にわたって、十分に厚いゴム厚みで被覆されることになるので、カーカスプライへの応力集中を有効に軽減できるタイヤを製造することができる。
なお、この方法では、外層側の補強層素材を形成するに当たり、リボン状ストリップを、内層側の補強層素材のストリップ延在方向と交差する方向に巻き回したことにより、内外層の補強層素材に埋設したそれぞれの有機繊維コードが、平行に重なり合うことがないので、そのような、コードの平行な重なり合いに起因する、補強層素材の表面性状の悪化を防止することができ、この結果として、前記有機繊維コードの重なり合った箇所がカーカスプライに押圧されることによる、カーカスプライの表面への、意図しない凹凸形状の発生を防止することができる。
この発明の空気入りタイヤの一の実施形態を、タイヤ半部について示す幅方向断面図である。 図1のタイヤの要部を拡大して示す幅方向断面図である。 ビード部でのカーカスラインを模式的に示す図である。 図1のタイヤの製造工程の一部を示す、ストリップを巻回したビードコア素材の側面図である。 ビードコア素材への、二層目のストリップの巻回態様を示す、ストリップを巻回したビードコア素材の部分拡大平面図である。 実施例タイヤおよび従来例タイヤに配設したそれぞれのビードコアを示す幅方向断面図である。 従来の空気入りタイヤの製造工程の一部を示す、ストリップを巻回したビードコア素材の側面図である。
以下に、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態を説明する。
図1に例示する空気入りタイヤ1は、ビード部2に埋設配置した一対の環状のビードコア3と、一対のビードコア3間にトロイダルに延在する本体部4aおよび、本体部4aに連続して、ビードコア3の周りで、ここでは、タイヤ幅方向内側から外側に折り返してなる折り返し部4bを有するカーカスプライ4と、カーカスプライ4のクラウン域の外周側に配設した、たとえば二層のベルト層からなるベルト5と、ベルト5の外周側に配設したトレッドゴム6とを具えてなる。
ここで、ビードコア3は、タイヤ幅方向の断面形状が多角形、図では六角形になるように、たとえば、図2に拡大断面図で示すように、一本もしくは複数本のスチール製等のコードを、タイヤ幅方向に複数列に巻き回すとともに、タイヤ半径方向に複数段に巻き重ねて形成することができる。
このような、タイヤ幅方向の断面形状が多角形のビードコア3を有するタイヤでは、図示しないリムに組み付けたタイヤに、所定の規格を大きく上回る空気圧が充填された場合や、タイヤに、規格外の大きな負荷荷重が作用した場合等に、タイヤ1が負荷転動するに当って、ビードコア3の周りでタイヤ幅方向外側に折り返されるカーカスプライ4への、折り返し部4bが引き抜ける向きの引張力の作用に起因して、カーカスプライの本体部4aが、ビードコア3の、本体部4a側の角部3aに大きな力で繰り返し押圧される結果、カーカスプライ4への圧力集中を招き、カーカスプライ4の耐久性が低下するおそれがあるので、これに対処するべく、この発明では、図2に示すように、ビードコア3の周囲に、少なくとも二層の有機繊維補強層7、8を設ける。
図では、二層の有機繊維補強層7、8のそれぞれの層は、ビードコア3の周囲に、ゴム被覆した、一本もしくは複数本の有機繊維コードを、ビードコアの横断面中心線Cに対して傾斜させて螺旋状に、タイヤ周方向に重なり合うことなく少なくとも一部にタイヤ周方向の間隔を設けて巻回して形成し、そして、ビードコア3の周囲に形成した、内外層に隣接する二層の有機繊維補強層7、8のそれぞれの有機繊維コードは、ビードコア3の横断面中心線Cに対して互いに交差する向きに延在させる。
このことによれば、タイヤ1が、想定外の高内圧、高荷重の条件の下で使用に供された場合であっても、ビードコア3の周面を全体にわたって被覆する二層の有機繊維補強層7、8により、ビードコア3の角部3aとカーカスプライ本体部4aとの間の距離Dが十分に確保されることになり、また、二層の有機繊維補強層7、8の、とくに、ビードコア3の周面の全体にわたって存在する被覆ゴム部分が、カーカスプライ本体部4aに繰り返し作用する、ビードコア角部3aへの押圧力を有効に緩和するべく機能するので、ビードコア角部3aによる、カーカスプライ本体部4aへの応力集中が十分に軽減されて、カーカスプライ4の耐久力低下のおそれを確実に取り除くことができる。
ここで、有機繊維補強層7、8の有機繊維コードの材質は、たとえば、ナイロン、レーヨン、ポリエステルまたは芳香族ポリアミド等とすることができる。
以上に述べたような、ビードコア3の周囲に二層以上の有機繊維補強層7、8を設けたタイヤ1では、有機繊維補強層7、8による、カーカスプライ4への応力集中を軽減する機能を有効に発揮させ、かつ、カーカスプライ4の、ビード部2からの引き抜けを防止するとともに、ビード部2での、発熱量の増大を抑制するとの観点から、カーカスプライ4の本体部4aと、ビードコア3の、本体部4a側の角部3aとの、タイヤ幅方向の距離Dを、2mm以上かつ3mm以下とすることが好ましい。
ところで、タイヤ幅方向の断面形状が六角形の図示のビードコア3は、タイヤ幅方向断面で、タイヤ半径方向の長さに対する、タイヤ幅方向の長さの比を、0.8〜1.2の範囲内とすることが好ましい。
この場合は、図3に模式図で示すように、ビードコア3の、カーカスプライ本体部4a側の角部3aの開き角度、すなわち、六角形状をなすビードコア3の角部3aでの内角θが、図に仮想線で示す従来のものよりも大きくなって、この角部3aに押圧されるカーカスプライ本体部4aへの応力集中をより一層軽減できる他、ビードコア3のタイヤ幅方向断面の中心位置よりもタイヤ半径方向外側に存在するカーカスプライ本体部4aのカーカスラインの、タイヤ幅方向に対する鋭角側の立上がり角度αが、従来のものより大きくなることから、カーカスプライ4への、図に矢印で示す向きの引張力Tの作用に起因して、カーカスプライ本体部4aがビードコア角部3aから受ける押圧反力Fを軽減することができ、これがため、カーカスプライ4の耐久性の低下をより効果的に防止することができる。
なお、カーカスラインの前記立上がり角度αは、たとえば、60°〜70°の範囲内とすることができる。
なおここで、ビードコア3の角部3aでの前記内角θを計測するに当たっては、規定内圧を充填した無負荷状態の下、図示のタイヤ幅方向断面で、ビードコア3の、最もタイヤ幅方向内側に位置する幅方向最内側コードの中心と、ビードコア3の径方向外側面を形成するコードのうちの、最もタイヤ幅方向内側に位置するコードの中心とを直線で結び、また、前記幅方向最内側コードの中心と、ビードコア3の径方向内側面を形成するコードのうちの、最もタイヤ幅方向内側に位置するコードの中心とを直線で結んで、それらの二直線がなす角度を測定することにより行うことができる。
また、カーカスラインの前記立上がり角度αを計測するに当たっては、規定内圧を充填した無負荷状態の下、図示のタイヤ幅方向断面で、ビードコア3の中心Cおよび、ビードコア3の径方向最外側点のそれぞれを通る、タイヤ幅方向に平行な二直線のそれぞれを引き、そして、それらの二直線のそれぞれとカーカスプライの本体部4aとの二個の交点の相互を結んだ直線の、タイヤ幅方向に対する鋭角側の角度を測定することにより行うことができる。
なおここでは、ビードコア3の、タイヤ幅方向の断面形状を六角形としたが、この断面形状は、カーカスプライ4の本体部4a側に一箇所以上の角部を有する多角形、たとえば、図示は省略するが四角形等とすることができる。
なお、図では一枚のカーカスプライ4は、スチールコード、有機繊維コード等をラジアル方向に延在させて形成することができ、図示は省略するが、二枚以上のカーカスプライを設けることもできる。
また、ベルト5は、たとえば、スチールコード等を、タイヤ赤道面に対して、20°〜60°の範囲内の角度で傾斜させて延在させてなる、図では二層のベルト層で構成することができ、ここでは、これらのベルト層のそれぞれのコードを、トレッド周方向に対して相互に逆方向に延在させる。
このような空気入りタイヤを製造するに際し、たとえば、ゴム被覆したスチールコードを巻回してなる環状のビードコア素材の周囲に、二層以上の有機繊維補強層素材を形成するには、はじめに、図4(a)に示すように、ビードコア素材20の周囲に、有機繊維コードに未加硫ゴムを被覆してなるリボン状ストリップ21を、ビードコア素材20の横断面中心線に対して傾斜させて螺旋状に延在させて、リボン状ストリップ21を、ビードコア素材20の横断面中心線の延在方向に一周分巻回することで、一層目(内層側)の有機繊維補強層22を形成する。
このとき、ストリップ21の、環状ビードコア素材20の周方向に隣り合うストリップ部分21a、21bを、相互に重ね合わせて巻回した場合は、ストリップ部分21a、21bを重ね合わせた箇所で、それらのストリップ部分21a、21bの内部の有機繊維コードが、互いに平行に延びる姿勢で重なり合うことがあり、ビードコア素材20の、周囲での、有機繊維コードのこのような重なり合いが、補強層素材22の表面性状の悪化を招くため、ここでは、図4(a)に示すように、隣り合うストリップ部分21a、21bを相互に重ね合わせずに少なくとも一部に隙間Sを設けて巻回し、隣り合うストリップ部分同士のタイヤ径方向外側での間隔I1Oを、たとえば、0mm<I1O≦11mm の範囲内とする。そして好ましくは、タイヤ径方向内側の間隔I1Iを、0mm<I1I≦10mm の範囲内とする。
これにより、有機繊維補強層の内層側に含まれる有機繊維コードが重なり合うことを防止して、ビードコアからカーカスプライに局所的に大きな力が加わることを防止することができる。
また、後述する二層目(外層側)以降の補強層素材の形成に際しても、隣り合うストリップ部分を相互に重ね合わせずにストリップを巻回して、それぞれの補強層素材での、コードの平行な重なり合いを防止することで、最外層の補強層素材の表面性状を十分に適正なものとすることができ、それによって、最外層補強層素材の表面性状が、それの周囲に配設されるカーカスプライ素材等に及ぼす影響を十分に小さくすることができる。
なお、この明細書において、内層側の補強層素材の隙間Sの間隔I1O、I1I及び後述する外層側(二層目以降)の補強層素材の隙間Sの間隔I2O、I2Iとは、タイヤ周方向の全周のそれぞれの隙間での間隔の平均値で表すものとする。
次いで、図4(b)に示すように、一層目の補強層素材22の周囲に、リボン状ストリップ23を螺旋状に巻き回して、二層目の補強層素材24を形成する。
二層目の補強層素材24を形成するに当っては、上述した一層目の形成で、環状ビードコア素材20の周方向に隣接するストリップ部分21a、21bを相互に重ね合わせずに巻回したことによって、それらの相互間に生じた隙間Sを極力、好ましくは完全に、覆うように、一層目の補強層素材22の前記隙間Sの外周側で、ストリップ23を延在させる。これにより、ビードコアの周面全体にわたってゴム層の厚みを確保することができる。
また、一層目と二層目の補強層素材22、24の層間での、有機繊維コードの平行な重なり合いをも防止するため、二層目を形成するストリップ23は、図5に拡大平面図で示すように、一層目のストリップ21の延在方向と交差する方向に巻回する。
二層目の補強層素材24を形成するにあたり、タイヤ径方向内側の間隔I2Iを、たとえば0mm<I2I≦10mm の範囲内で設けて、リボン状ストリップ23を巻回することが、補強層素材のカーカスプライに近い層で、有機繊維コードが重なり合うことを防止して、ビードコアからカーカスプライに局所的に大きな力が加わることを防止する点で好ましい。なお好ましくは、0mm<I2I≦5mm とする。
そして、図示は省略するが、三層以上の補強層素材を形成する場合も同様にして、外層側のストリップを、内層側のストリップ部分の相互間の外周側で、内層側のストリップの延在方向に交差させ、好ましくは間隔I2O、I2Iを設けて巻回することで行うことができる。
ここで、補強層素材22、24の形成に用いるリボン状ストリップ21、23としては、ストリップ幅が20〜30mm程度、ストリップ厚みが1mm程度のものを用いることができ、このようなストリップは、たとえば、一本または、引き揃え姿勢の複数本の有機繊維コードを、ディッピング処理を施した後に、上下両側から送給される二層の薄い未加硫ゴムシートの間に挟み込んでコードにゴム被覆することで形成することができる。
またここで、図5に示すように、内層側のストリップ21の延在方向と、外周側のストリップ23の延在方向とがなす交差角度のうち、ビードコア素材20の横断面中心線C1を挟む側の交差角度βは、70°〜130°とすることが、内外層のそれぞれのコードの平行な重なり合いをより確実に防止するとともに、ビードコア素材20の周囲へのストリップの巻き付けを容易に行うことができる点で好ましい。
そしてまた、外層側の補強層素材24の形成に際して、内層側の補強層素材22とは別個のストリップ23を用いる場合は、外層側のストリップ23を、環状ビードコア素材20の周方向で、内層側のストリップ21の巻き始め位置とは真逆の位置、つまり内層側ストリップ21の巻き始め位置より、環状ビードコア素材20の中心軸線の周りに180°反対側の位置から巻き始めることができるが、それ以外の方法によっても、外層側の補強層素材24を形成することができる。
このようにして、周囲に、二層以上の補強層素材22、24を形成したビードコア素材20を用いて、空気入りタイヤを製造するには、たとえば、図示は省略するが、成形ドラム上で成形した円筒状のカーカスバンドの外周側に、一対の、補強層素材22、24を設けたビードコア素材20を、所要に応じて他のタイヤ構成部材とともに配設し、カーカスバンドの各端部分を、カーカスバンドの本体部分の膨出変形の下で、ビードコア素材20の周りに折り返した後に、カーカスバンドの膨出変形部分に、ベルト素材およびトレッドゴム素材等を貼着させて、グリーンタイヤを成型し、このグリーンタイヤを加硫することにより行うことができる。
そして、上述したように製造したタイヤでは、二層以上の有機繊維補強層が、加硫時のゴム流れによって、ビードコアの周面を全体にわたって、十分に厚いゴム厚みで被覆することになるので、カーカスプライ本体部がビードコア角部に押圧されることに起因する、カーカスプライの耐久性の低下を有効に防止することができる。
次に、この発明の空気入りタイヤを試作し、その性能を評価したので、以下に説明する。
供試タイヤのサイズは、実施例タイヤおよび従来例タイヤのそれぞれについて、11.00R20および12.00R20の二種類とした。
サイズ12.00R20の実施例タイヤ1は、図1、2に示すタイヤ1と同様の構造を有するものとし、ビードコアの周囲に形成した二層の有機繊維補強層の有機繊維コードの材質をナイロンとして、内外層の有機繊維コードの交差角度を100°とした。
また、実施例タイヤ1のビードコアは、図6(a)に示すように、タイヤ幅方向のコードの整列本数を、タイヤ半径方向内側から外側に向かうに従い、6、7、8、9、10、9、8、7、6の順に増減させて、9段巻き重ねて形成し、タイヤ半径方向の長さとタイヤ幅方向の長さの比を1:1.5とした。
なお、実施例タイヤ1では、カーカスプライ本体部と、ビードコアの角部とのタイヤ幅方向距離を2.2mmとし、カーカスラインの立上がり角度を65°とした。
そして、実施例タイヤ1では、図4に示す内層側及び外層側の補強層素材の隙間Sのタイヤ径方向外側での間隔I1O、I2Oを3mmとし、タイヤ径方向内側の間隔I1I、I2Iを2mmとした。
実施例タイヤ2は、内層側及び外層側の補強層素材の隙間Sのタイヤ径方向外側の間隔I1O、I2Oを6mm、タイヤ径方向内側の間隔I1I、I2Iを5mmとし、実施例タイヤ3は、内層側及び外層側の補強層素材の隙間Sのタイヤ径方向外側の間隔I1O、I2Oを11mmとし、タイヤ径方向内側の間隔I1I、I2Iを10mmとしたことを除いて、実施例タイヤ1と同様の構造を有するものとした。
実施例タイヤ4、5は、実施例タイヤ1の、カーカスプライ本体部とビードコア角部とのタイヤ幅方向距離を、それぞれ1.9mm、3.3mmとし、カーカスラインの立上がり角度を、それぞれ66°、63°とした。また、実施例タイヤ5は、有機繊維補強層を3層とした。なお二層目と三層目の補強層素材の構成は、有機繊維コードの延在方向を除いて同一である。
実施例タイヤ6は、タイヤサイズが11.00R20であり、ビードコアのタイヤ幅方向のコード整列本数を、図6(b)に示すように、タイヤ半径方向外側に向けて、5、6、7、8、9、8、7、6、5の順に増減させてビードコアを形成して、それの、タイヤ半径方向の長さとタイヤ幅方向の長さとの比を1:1とし、カーカスラインの立上がり角度を70°としたことを除いて、実施例タイヤ1と同様の構造を有するものとした。
実施例タイヤ7は、ビードコアのタイヤ半径方向の長さとタイヤ幅方向の長さとの比を1:0.7とし、カーカスラインの立上がり角度を75°とした。
実施例タイヤ8は、実施例タイヤ7の、内層側及び外層側の補強層素材の隙間Sのタイヤ径方向外側の間隔I1O、I2Oを11mmとし、タイヤ径方向内側の間隔I1I、I2Iを10mmとした。
従来例タイヤ1は、有機繊維補強層を一層とするとともに、カーカスプライ本体部とビードコア角部とのタイヤ幅方向距離を1.1mmとし、カーカスラインの立上がり角度を68°としたことを除いて、実施例タイヤ1と同様の構造を有するものとした。
また、従来例タイヤ2は、タイヤサイズが11.00R20であり、ビードコアのタイヤ幅方向のコード整列本数を、図6(c)に示すように、タイヤ半径方向外側に向けて、7、8、9、10、9、8、7の順に増減させてビードコアを形成して、それの、タイヤ半径方向の長さとタイヤ幅方向の長さとの比を1:2とし、カーカスラインの立上がり角度を60°としたことを除いて、従来例タイヤ1と同様の構造を有するものとした。
これらの各供試タイヤにつき、インナーライナを剥ぎ、タイヤに酸素を充填させ、恒温庫に一ヶ月放置し、JISZ2241に準拠してPLYの残留力を測定した。
この結果を、各供試タイヤの諸元とともに表1に示す。表1のPLY残留力は、従来例タイヤ2を基準とした指数値で表したものであり、この数値が大きいほど、カーカスプライの耐久性が低下していないことを意味する。
Figure 2013014919
表1の結果から明らかなように、ビードコアの周囲に、二層以上の有機繊維補強層を積層させ、ビードコアの周囲の、内外に隣接する前記有機繊維補強層のそれぞれの有機繊維コードを、ビードコアの横断面中心線に対して互いに交差する向きに延在させ、前記内外に隣接する有機繊維補強層のうち、内層側の有機繊維補強層は、ゴム被覆した有機繊維コードがタイヤ周方向に重なり合うことなく、少なくとも一部にタイヤ周方向の隙間を設けて巻回され、外層側の有機繊維補強層は、前記隙間の少なくとも一部を覆うように設けた実施例タイヤ1〜8は、いずれも有機繊維補強層が一層の従来例タイヤに比して、カーカスプライ残留力が大きいことから、この発明の空気入りタイヤによれば、カーカスプライの耐久性の低下を防止できることが解った。
1 空気入りタイヤ
2 ビード部
3 ビードコア
4 カーカスプライ
4a 本体部
4b 折り返し部
5 ベルト
6 トレッドゴム
7、8 有機繊維補強層
20 ビードコア素材
21、23 リボン状ストリップ
21a、21b ストリップ部分
22、24 補強層素材
C ビードコア横断面中心線
C1 ビードコア素材の横断面中心線
D カーカスプライ本体部とビードコア角部とのタイヤ幅方向距離
θ ビードコアの角部での内角
α カーカスラインの立上がり角度
β 内外層のストリップの交差角度
T カーカスプライへの引張力
F カーカスプライ本体部への押圧反力
S 隙間
1O、I1I、I2O、I2I 間隔

Claims (4)

  1. ビード部に埋設配置した一対の環状のビードコアと、
    一対のビードコア間にトロイダルに延びる本体部および、該本体部に連続してビードコアの周りで折り返してなる折り返し部を有する少なくとも一枚のカーカスプライからなるカーカスと、
    該カーカスのクラウン域の外周側に配設したトレッドゴムとを具え、
    前記ビードコアの、タイヤ幅方向の断面形状を、カーカスプライの本体部側に一箇所以上の角部を有する多角形としてなる空気入りタイヤであって、
    前記ビードコアの周囲に、ゴム被覆した、一本もしくは複数本の有機繊維コードを、ビードコアの横断面中心線に対して傾斜させて螺旋状に巻回してなる有機繊維補強層を少なくとも二層積層させて設け、
    ビードコアの周囲の、内外に隣接する前記有機繊維補強層のそれぞれの有機繊維コードを、ビードコアの横断面中心線に対して互いに交差する向きに延在させ、
    前記内外に隣接する有機繊維補強層のうち、内層側の有機繊維補強層は、前記ゴム被覆した有機繊維コードがタイヤ周方向に重なり合うことなく、少なくとも一部にタイヤ周方向の隙間を設けて巻回され、外層側の有機繊維補強層は、前記隙間の少なくとも一部を覆うように設けられてなる空気入りタイヤ。
  2. カーカスプライの本体部と、ビードコアの、該本体部側の角部との、タイヤ幅方向の距離を、2mm以上かつ3mm以下としてなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. タイヤ幅方向断面にて、前記ビードコアの、タイヤ半径方向の長さと、タイヤ幅方向の長さとの比を、1:0.8〜1.2とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 空気入りタイヤを製造する方法であって、
    環状をなすビードコア素材の周囲に、二層以上の有機繊維補強層素材を形成するに当り、
    ビードコア素材の周囲に、有機繊維コードに未加硫ゴムを被覆してなるリボン状ストリップを、ビードコア素材の横断面中心線に対して傾斜させて延在させるとともに、
    該リボン状ストリップを、ビードコア素材の周方向に隣接するストリップ部分を相互に重ね合わせずに螺旋状に巻き回して、内層側の補強層素材を形成し、
    しかる後、内層側の補強層素材の周囲に、リボン状ストリップを、内層側の補強層素材の、前記ストリップ部分の相互間に生じる隙間の外周側で、内層側の補強層素材のストリップ延在方向と交差する方向に螺旋状に巻き回して、外層側の補強層素材を形成する、空気入りタイヤの製造方法。
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