JP5836367B2 - Atrキナーゼ阻害剤として有用な化合物 - Google Patents

Atrキナーゼ阻害剤として有用な化合物 Download PDF

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Description

(発明の背景)
ATR(「ATMおよびRad3関連」)キナーゼは、DNA損傷に対する細胞応答に関与するタンパク質キナーゼである。ATRキナーゼは、ATM(「血管拡張性失調症変異」)キナーゼおよび多くの他のタンパク質と作用し、通常DNA損傷応答(「DDR」)と称されるDNA損傷に対する細胞の応答を調節する。DDRは、細胞周期チェックポイントを活性化させることにより、DNA修復を活性化させ、生存を促進し、細胞周期進行を遅らせ、これにより修復の時間を与える。DDRがないと、細胞はDNA損傷に対していっそう感受性であり、DNA複製などの内因性細胞過程または癌治療に通常使用される外因性DNA損傷因子により誘発されるDNA損傷から容易に死亡する。
健康な細胞は、DDRキナーゼATRを含むDNA修復のための多数の種々のタンパク質に依存し得る。一部の場合には、これらのタンパク質は、機能的に冗長なDNA修復過程を活性化させることにより互いに代償し得る。一方、多くの癌細胞は、それらのDNA修復過程、例えば、ATM信号伝達の一部に欠陥を持ち、したがって、ATRを含む、それらの残存する無傷のDNA修復タンパク質に、より大きい依存性を示す。
さらに、多くの癌細胞は、活性化腫瘍遺伝子を発現するかまたは主要な腫瘍抑制因子を欠き、これにより、これらの癌細胞をDNA複製の無調節段階に陥りやすくさせることができ、そして次にDNA損傷を引き起こす。ATRは、破壊されたDNA複製への応答におけるDDRの重要な要素として関連づけられてきた。結果として、これらの癌細胞は、健康な細胞より生存のためのATR活性により依存している。したがって、ATR阻害剤は、単独でまたはDNA損傷因子と組み合わせて用いられて、癌治療に有用であり得るが、その理由は、それらが健康な正常細胞における細胞生存より、多くの癌細胞における細胞生存にとって重要であるDNA修復機構を停止させるからである。
実際、ATR機能の崩壊(例えば、遺伝子欠失による)は、DNA損傷因子の非存在下と存在下の両方において、癌細胞死を促進させることが示されている。これは、ATR阻害剤が、単剤としておよび放射線療法または遺伝毒性化学療法に対する強力な増感剤として有効であり得ること示唆している。
ATRペプチドは、文献で公知の様々な方法によって発現させ、単離することができる(例えば、非特許文献1を参照されたい;また非特許文献2;非特許文献3;および非特許文献4も参照されたい)。
これらの理由のために、単独の薬剤としてまたは放射線療法もしくは遺伝毒性化学療法との併用療法として、癌の治療のための強力で選択的なATR阻害剤の開発の必要性がある。
Unsal−Kacmazら、PNAS 99:10巻、6673〜6678頁、2002年5月14日 Kumagaiら、Cell、124巻、943〜955頁、2006年3月10日 Unsal−Kacmazら、Molecular and Cellular Biology、2004年2月、1292〜1300頁 Hall−Jacksonら、Oncogene 1999年、18巻、6707〜6713頁
(発明の概要)
本発明は、ATRタンパク質キナーゼの阻害剤として有用なピラジンおよびピリジン化合物に関する。本発明はまた、本発明の化合物を含む薬学的に許容される組成物;本発明の化合物を使用して様々な疾患、障害および状態を治療する方法;本発明の化合物を調製するためのプロセス;本発明の化合物の調製のための中間体;ならびに生物学的および病理学的現象におけるキナーゼの研究;このようなキナーゼに媒介される細胞内シグナル伝達経路の研究;および新規のキナーゼ阻害剤の比較評価などのインビトロ利用において本化合物を使用する方法に関する。これらの化合物は、単剤として癌を治療する予想外の能力を有している。これらの化合物は、シスプラチンなどの他の抗癌剤との併用で驚くべき相乗効果も示す。
一実施形態において、例えば、以下の項目が提供される。
(項目1)
式I:
Figure 0005836367

の化合物またはその薬学的に許容される塩(式中、
AはCまたはNであり、
環Dはイソオキサゾリルまたはオキサジアゾリルであり、
Jは−C 1〜3 アルキル、−O(C 1〜3 アルキル)、ハロまたはCNであり、
qは0または1であり、
はH、C 1〜6 脂肪族、フェニルまたはテトラヒドロフラニルであり、前記C 1〜6 脂肪族は、1個のOHおよび最大で2個のFで必要に応じて置換されており、
はHまたはC 1〜3 アルキルであるか、あるいは
およびR はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、O、NおよびSからなる群から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する4〜6員の単環式ヘテロシクリル環を必要に応じて形成しており、
は、H、またはC 1〜3 アルキルであり、ここで、前記アルキルは、最大で3個のFで必要に応じて置換されており、
3’ はHまたはC 1〜3 アルキルであるか、あるいは
およびR 3’ はそれらが結合している炭素原子と一緒になって3〜4員の単環式の飽和炭素環を形成しており、
はQ、−(C 1〜2 アルキル)−QまたはC 1〜10 脂肪族であり、前記C 1〜10 脂肪族の最大で2個のメチレン単位はO、NR’、SまたはCOで必要に応じて置き換えられており、前記C 1〜2 アルキルの1個のメチレン単位はC(=O)で必要に応じて置き換えられていてよく、
は、1〜3個の、ハロ、CN、NRR’、ORまたはC 1〜3 脂肪族で必要に応じて置換されており、前記C 1〜3 脂肪族は、最大で1個のCNおよび最大で4個のFで必要に応じて置換されており、
Qは、酸素、窒素および硫黄からなる群から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の飽和、部分不飽和または芳香族単環式環であり、Qは、1〜3個の、ハロ、CN、NRR’、ORまたはC 1〜3 脂肪族で必要に応じて置換されており、前記C 1〜3 脂肪族は、最大で4個のFで必要に応じて置換されており、
R’はHまたはC 1〜4 アルキルであり、
RはHまたはC 1〜4 アルキルであるか、あるいは
RおよびR’はそれらが結合している窒素と一緒になって、O、NおよびSからなる群から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の複素環を必要に応じて形成しており、
はH、C 1〜6 脂肪族、ハロ、フェニルまたはCNであり、前記C 1〜6 脂肪族は、1〜2個の、ハロ、OH、CNまたはORで必要に応じて置換されている)。
(項目2)
が、H、C 1〜6 脂肪族またはテトラヒドロフラニルであり、前記C 1〜6 脂肪族は、1個のOHおよび最大で2個のFで必要に応じて置換されており、R 3’ がHであり、
がQ、−(C 1〜2 アルキル)−QまたはC 1〜10 脂肪族であり、前記C 1〜10 脂肪族の最大で2個のメチレン単位はO、NR’、SまたはCOで必要に応じて置き換えられており、
Qが、酸素、窒素および硫黄からなる群から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の飽和または部分不飽和の単環式環であり、Qが、1〜3個の、ハロ、CN、NRR’、ORまたはC 1〜3 脂肪族で必要に応じて置換されており、前記C 1〜3 脂肪族は、最大で4個のFで必要に応じて置換されており、
がHである、項目1に記載の化合物。
(項目3)
AがNである、項目1に記載の化合物。
(項目4)
がHである、項目1または2に記載の化合物。
(項目5)
環Dがイソオキサゾリルである、項目1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
(項目6)
環Dがオキサジアゾリルである、項目1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
(項目7)
Figure 0005836367

が、以下の式IaおよびIb:
Figure 0005836367

で示すように、フェニル環のメタまたはパラ位で結合している、項目5または6に記載の化合物。
(項目8)
式Ibを有する、項目7に記載の化合物。
(項目9)
がHまたはメチルである、項目8に記載の化合物。
(項目10)
がHである、項目9に記載の化合物。
(項目11)
がC 1〜6 脂肪族、フェニルまたはテトラヒドロフラニルである、項目1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
(項目12)
がC 1〜6 脂肪族またはテトラヒドロフラニルである、項目11に記載の化合物。
(項目13)
がC 1〜4 アルキルまたはテトラヒドロフラニルである、項目12に記載の化合物。
(項目14)
がC 1〜4 アルキルである、項目13に記載の化合物。
(項目15)
がメチル、イソプロピル、tert−ブチルまたはテトラヒドロフラニルである、項目13に記載の化合物。
(項目16)
のC 1〜6 アルキルが、1〜2個のOHまたはフルオロで必要に応じて置換されている、項目11〜15のいずれか一項に記載の化合物。
(項目17)
qが1である、項目1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
(項目18)
Jが、式Ic:
Figure 0005836367

で示すように、フェニル環のオルト位で結合している、項目17に記載の化合物。
(項目19)
Jがフルオロ、C 1〜3 アルキル、O(C 1〜3 アルキル)またはCNである、項目18に記載の化合物。
(項目20)
前記C 1〜3 アルキルがメチルまたはイソプロピルである、項目19に記載の化合物。
(項目21)
Jがフルオロ、CH 、OCH またはCNである、項目18に記載の化合物。
(項目22)
qが0である、項目1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
(項目23)
が、Q、−(C 1〜2 アルキル)−QまたはC 1〜10 脂肪族であり、前記C 1〜10 脂肪族の最大で2個のメチレン単位はO、NR’またはCOで必要に応じて置き換えられており、前記C 1〜2 アルキルの1個のメチレン単位はC(=O)で必要に応じて置き換えられてよい、項目1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
(項目24)
Qが、O、NまたはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール、OまたはNから選択される1個のヘテロ原子を有する4〜6員のヘテロシクリル、あるいは3〜6員のシクロアルキルである、項目23に記載の化合物。
(項目25)
Qが、フラニル、チアゾリル、イミダゾリル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジノニルまたは3〜6員のシクロアルキルである、項目24に記載の化合物。
(項目26)
が、C 1〜10 脂肪族、−(C 1〜4 アルキル)−CF 、−(C 1〜4 アルキル)−(C 〜C シクロ脂肪族)、−(C 1〜4 アルキル)−N(C 1〜3 アルキル) 、−(C 1〜4 アルキル)−O(C 1〜3 アルキル)、C 〜C シクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルであり、前記アルキル基は必要に応じて置換されている、項目23に記載の化合物。
(項目27)
が、C 1〜6 アルキル、−(C 1〜4 アルキル)−CF 、−(C 1〜4 アルキル)−(C 〜C シクロ脂肪族)、C 〜C シクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルである、項目26に記載の化合物。
(項目28)
が、メチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、CH(CH )C≡CCH 、CH(CH )COOH、CH CONH 、CH(CH )CONH 、CH(CH )CONHCH 、CH(CH )CONCH CH 、シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、CH(CH )(シクロプロピル)、CH (シクロプロピル)、CH CH (シクロプロピル)、CH CH (シクロペンチル)、CH(CH )CH F、CH(CH )CF 、CH CF 、C(CH CN、C(CH CH CN、CH(CH )CN、CH CN、CH CH(CH )CH CH 、CH(CH CH CH(CH OH) CH(CH )CH OH、CH(CH )CH OCH 、CH CH OH、CH CH OCH 、CH CH N(CH 、CH CH CH NH 、テトラヒドロフラニル、テトロヒドロピラニル、CH (フラニル)、CH (チアゾリル)、CH (イミダゾリル)、CH CH CN、CH CH(OCH )CH CH 、CH CH CH(CH )CH CH
Figure 0005836367

である、項目26に記載の化合物。
(項目29)
が、メチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、CH(CH )C≡CCH 、CH(CH )COOH、シクロブチル、シクロペンチル、CH(CH )(シクロプロピル)、CH(CH )CH F、CH(CH )CF 、CH CF 、CH(CH )CN、CH CN、CH(CH )CH OH、CH CH OH、CH CH OCH 、CH CH N(CH 、CH CH CH NH 、CH(CH )CH OCH 、またはテトラヒドロフラニルである、項目26に記載の化合物。
(項目30)
が、メチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、CH(CH )C≡CCH 、シクロブチル、シクロペンチル、CH(CH )(シクロプロピル)、CH(CH )CH F、CH(CH )CF 、CH CF 、CH(CH )CN、CH CN、またはテトラヒドロフラニルである、項目28に記載の化合物。
(項目31)
が、H、CN、F、Cl、Br、CH=CH 、メチル、エチル、イソプロピル、CH OH、CH(CH CH )CH CH CH 、CH(CH CH 、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、またはフェニルである、項目1〜30のいずれか一項に記載の化合物。
(項目32)
AがNであり、
がHであり、
がメチルであり、
がHであり、
がHであり、
が、C 1〜10 脂肪族、−(C 1〜4 アルキル)−CF 、−(C 1〜4 アルキル)−(C 〜C シクロ脂肪族)、−(C 1〜4 アルキル)−N(C 1〜3 アルキル) 、−(C 1〜4 アルキル)−O(C 1〜3 アルキル)、C 〜C シクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルであり、前記アルキル基は必要に応じて置換されている、項目1に記載の化合物。
(項目33)
が、C 1〜10 脂肪族、−(C 1〜4 アルキル)−CF 、−(C 1〜4 アルキル)−(C 〜C シクロ脂肪族)、C 〜C シクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルである、項目32に記載の化合物。
(項目34)
前記アルキル基が、CH 、OH、OCH 、NH 、CNまたはテトラヒドロフラニルで必要に応じて置換されている、項目33に記載の化合物。
(項目35)
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367


から選択される、項目1に記載の化合物。
(項目36)
項目1から35のいずれか一項に記載の化合物および薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物。
(項目37)
項目1から35のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその誘導体を投与する段階を含む、患者における癌を治療するための方法。
(項目38)
前記患者に、DNA損傷因子から選択される追加の治療剤を投与する段階をさらに含み、前記追加の治療剤が、治療される疾患に適しており;前記追加の治療剤が、単一剤形として前記化合物と一緒に、または複数剤形の一部として前記化合物と別個に投与される、項目37に記載の方法。
(項目39)
前記DNA損傷因子が、選択された化学療法または放射線治療である、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記DNA損傷因子が、電離放射線、放射線類似作用ネオカルジノスタチン、白金酸塩剤、トポI阻害剤、トポII阻害剤、代謝拮抗物質、アルキル化剤、アルキルスルホネート、または抗生物質から選択される、項目38に記載の方法。
(項目41)
前記DNA損傷因子が、電離放射線、白金酸塩剤、トポI阻害剤、トポII阻害剤、または抗生物質から選択される、項目40に記載の方法。
(項目42)
前記白金酸塩剤が、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、ロバプラチン、四硝酸トリプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン、プロリンダクおよびアロプラチンから選択され、前記トポI阻害剤が、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンおよびベロテカンから選択され、前記トポII阻害剤が、エトポシド、ダウノルビシン、ドキソルビシン、アクラルビシン、エピルビシン、イダルビシン、アムルビシン、ピラルビシン、バルルビシン、ゾルビシンおよびテニポシドから選択され、前記代謝拮抗物質が、アミノプテリン、メトトレキサート、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、ペントスタチン、クラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、チオグアニン、メルカプトプリン、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフル、カルモフル、フロクスウリジン、シタラビン、ゲンシタビン、アザシチジンおよびヒドロキシ尿素から選択され、前記アルキル化剤が、メクロレタミン、シクロホスファミド、イホスファミド、トロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、プレドニムスチン、ベンダムスチン、ウラムスチン、エストラムスチン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ホテムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、ストレプトゾシン、ブスルファン、マンノスルファン、トレスルファン、カルボコン、チオTEPA、トリアジコン、トリエチレンメラミン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロミド、アルトレタミン、ミトブロニトール、アクチノマイシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、およびプリカマイシンから選択される、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記白金酸塩剤が、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、またはサトラプラチンから選択され、前記トポI阻害剤が、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンから選択され、前記トポII阻害剤が、エトポシドから選択され、前記代謝拮抗物質が、メトトレキサート、ペメトレキセド、チオグアニン、フルダラビン、クラドリビン、シタラビン、ゲンシタビン、6−メルカプトプリン、または5−フルオロウラシルから選択され、前記アルキル化剤が、ナイトロジェンマスタード、ニトロソ尿素、トリアゼン、アルキルスルホネート、プロカルバジン、またはアジリジンから選択され、前記抗生物質が、ヒドロキシ尿素、アントラサイクリン、アントラセンジオン、またはストレプトマイセスファミリーから選択される、項目42に記載の方法。
(項目44)
前記DNA損傷因子が、白金酸塩剤または電離放射線である、項目41に記載の方法。
(項目45)
前記癌が、以下の癌:口腔:頬腔、唇、舌、口腔、咽頭;心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫;肺:気管支原性癌(扁平上皮細胞または類表皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、胞巣状(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨腫性過誤腫、中皮腫;胃腸:食道(扁平上皮癌、咽頭、腺腫、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌、リンパ腫、平滑筋腫)、膵臓(管癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸(腺腫、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺腫、管状腺腫、絨毛状腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸、結腸−直腸、結腸直腸;直腸、尿生殖路:腎臓(腺腫、ウィルム腫瘍[腎芽腫]、リンパ腫)、膀胱および尿道(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺腫)、前立腺(腺腫、肉腫)、精巣(セミノーマ、奇形腫、胎児性癌、悪性奇形腫、絨毛癌、肉腫、間細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);肝臓:ヘパトーム(肝細胞癌)、肝内胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆管経路;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫および巨細胞腫;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、キサントーマ、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星細胞腫、髄芽腫、グリオーマ、上衣細胞腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性グリア芽腫、希突起グリオーマ、シュワン細胞腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、グリオーマ、肉腫);婦人科:子宮(子宮内膜癌)、子宮頚部(子宮頸癌、前腫瘍子宮頚部異形成)、卵巣(卵巣癌[漿液性腺癌、粘液性腺癌、未分類癌]、顆粒膜−髄膜細胞腫、セルトリ−ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮癌、上皮内癌、腺腫、線維肉腫、メラノーマ)、膣(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋腫)、ファロピウス管(癌)、乳房;皮膚:悪性メラノーマ、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、ケラトアカントーマ、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚繊維腫、ケロイド、乾癬;甲状腺:乳頭状甲状腺癌腫、小胞状甲状腺癌腫、未分化甲状腺癌腫、髄質甲状腺癌腫、多発性内分泌腺腫2A型、多発性内分泌腺腫2B型、家族性髄質甲状腺癌腫、褐色細胞腫、傍神経節腫;ならびに副腎:神経芽細胞腫から選択される固形腫瘍である、項目37から44のいずれか一項に記載の方法。
(項目46)
前記癌が、肺癌、頭頚部癌、膵臓癌、胃癌、および脳腫瘍から選択される、項目45に記載の方法。
(項目47)
項目1から35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与する段階を含む、癌細胞における細胞死を促進する方法。
(項目48)
項目1から35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与する段階を含む、DNA損傷からの細胞修復を予防する方法。
(項目49)
生物学的試料におけるATRを阻害する方法であって、項目1から35のいずれか一項に記載の化合物を前記生物学的試料と接触させる段階を含む方法。
(項目50)
前記生物学的試料が細胞である、項目49に記載の方法。
(項目51)
項目1から35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与する段階を含む、DNA損傷因子に細胞を感作させる方法。
(項目52)
前記細胞が、ATMシグナル伝達カスケードにおける欠陥を有する癌細胞である、項目37から51のいずれか一項に記載の方法。
(項目53)
前記欠陥が、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1またはH2AXの1種または複数種の変化した発現または活性である、項目52に記載の方法。
(項目54)
前記細胞が、DNA損傷腫瘍遺伝子を発現する癌細胞である、項目37から51のいずれか一項に記載の方法。
(項目55)
前記癌細胞が、K−Ras、N−Ras、H−Ras、Raf、Myc、Mos、E2F、Cdc25A、CDC4、CDK2、サイクリンE、サイクリンAおよびRbの1種または複数種の変化した発現または活性を有する、項目54に記載の方法。
(項目56)
放射線増感剤または化学療法増感剤としての項目1から35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
(項目57)
癌を治療するための単一剤(単剤療法)としての項目1から35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
(項目58)
DNA損傷応答(DDR)欠陥を伴う癌を有する患者を治療するための項目1から35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
(項目59)
前記欠陥が、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、またはH2AXの突然変異または欠失である、項目58に記載の使用。
(発明の詳細な説明)
本発明の一態様は、式I:
Figure 0005836367
の化合物またはその薬学的に許容される塩(式中、
AはCまたはNであり、
環Dはイソオキサゾリルまたはオキサジアゾリルであり、
Jは−C1〜3アルキル、−O(C1〜3アルキル)、ハロまたはCNであり、
qは0または1であり、
はH、C1〜6脂肪族、フェニルまたはテトラヒドロフラニルであり、前記C1〜6脂肪族は1個のOHおよび最大で2個のFで必要に応じて置換されており、
はHまたはC1〜3アルキルであるか、あるいは
およびRはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、O、NおよびSからなる群から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する4〜6員の単環式ヘテロシクリル環を必要に応じて形成しており、
は、H、またはC1〜3アルキルであり、ここで、前記アルキルは、最大で3個のFで必要に応じて置換されており、
3’はHまたはC1〜3アルキルであるか、あるいは
およびR3’はそれらが結合している炭素原子と一緒になって3〜4員の単環式の飽和炭素環を形成しており、
はQ、−(C1〜2アルキル)−QまたはC1〜10脂肪族であり、前記C1〜10脂肪族の最大で2個のメチレン単位はO、NR’、SまたはCOで必要に応じて置き換えられており、C1〜2アルキルの1個のメチレン単位はC(=O)で必要に応じて置き換えられていてよく、
は、1〜3個の、ハロ、CN、NRR’、ORまたはC1〜3脂肪族で必要に応じて置換されており、前記C1〜3脂肪族は、最大で1個のCNおよび最大で4個のFで必要に応じて置換されており、
Qは、酸素、窒素および硫黄からなる群から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の飽和、部分不飽和または芳香族単環式環であり、Qは、1〜3個の、ハロ、CN、NRR’、ORまたはC1〜3脂肪族で必要に応じて置換されており、前記C1〜3脂肪族は最大で4個のFで必要に応じて置換されており、
R’はHまたはC1〜4アルキルであり、
RはHまたはC1〜4アルキルであるか、あるいは
RおよびR’はそれらが結合している窒素と一緒になって、O、NおよびSからなる群から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の複素環を必要に応じて形成しており、
はH、C1〜6脂肪族、ハロ、フェニルまたはCNであり、前記C1〜6脂肪族は1〜2個の、ハロ、OH、CNまたはORで必要に応じて置換されている)を提供する。
一部の実施形態では、Rは、H、C1〜6脂肪族またはテトラヒドロフラニルであり、前記C1〜6脂肪族は1個のOHおよび最大で2個のFで必要に応じて置換されており、R3’はHであり、
はQ、−(C1〜2アルキル)−QまたはC1〜10脂肪族であり、前記C1〜10脂肪族の最大で2個のメチレン単位はO、NR’、SまたはCOで必要に応じて置き換えられており、
Qは、酸素、窒素および硫黄からなる群から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の飽和または部分不飽和の単環式環であり、Qは1〜3個の、ハロ、CN、NRR’、ORまたはC1〜3脂肪族で必要に応じて置換されており、前記C1〜3脂肪族は最大で4個のFで必要に応じて置換されており、
はHである。
一部の実施形態では、AはNである。他の実施形態では、RはHである。
一部の実施形態では、環Dはイソオキサゾリルである。他の実施形態では、環Dはオキサジアゾリルである。
別の実施形態は、
Figure 0005836367
が以下の式IaおよびIb:
Figure 0005836367
で示すように、フェニル環のメタ位またはパラ位で結合している化合物を提供する。
一部の実施形態では、RはHまたはメチルである。他の実施形態では、RはHである。
一部の実施形態では、RはC1〜6脂肪族、フェニルまたはテトラヒドロフラニルである。他の実施形態では、RはC1〜6脂肪族またはテトラヒドロフラニルである。さらに他の実施形態では、RはC1〜4アルキルまたはテトラヒドロフラニルである。一部の実施形態では、RはC1〜4アルキルである。他の実施形態では、Rはメチル、イソプロピル、tert−ブチルまたはテトラヒドロフラニルである。
別の実施形態は、RのC1〜6アルキルが、1〜2個のOHまたはフルオロで必要に応じて置換されている化合物を提供する。一部の実施形態では、qは1である。
別の実施形態は、Jが、式Ic:
Figure 0005836367
で示すように、フェニル環のオルト位で結合している化合物を提供する。
一部の実施形態では、Jはフルオロ、C1〜3アルキル、O(C1〜3アルキル)またはCNである。一部の実施形態では、C1〜3アルキルはメチルまたはイソプロピルである。他の実施形態では、Jはフルオロ、CH、OCHまたはCNである。
別の態様は、qが0である化合物を提供する。一部の実施形態では、Rは、Q、−(C1〜2アルキル)−QまたはC1〜10脂肪族であり、前記C1〜10脂肪族の最大で2個のメチレン単位はO、NR’またはCOで必要に応じて置き換えられており、C1〜2アルキルの1個のメチレン単位はC(=O)で必要に応じて置き換えられてよい。一部の実施形態では、Qは、O、NまたはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール、OまたはNから選択される1個のヘテロ原子を有する4〜6員のヘテロシクリル、あるいは3〜6員のシクロアルキルである。他の実施形態では、Qは、フラニル、チアゾリル(thiazoyl)、イミダゾリル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジノニル(pyrrolidinonyl)または3〜6員のシクロアルキルである。
一部の実施形態では、Rは、C1〜10脂肪族、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜Cシクロ脂肪族)、−(C1〜4アルキル)−N(C1〜3アルキル)、−(C1〜4アルキル)−O(C1〜3アルキル)、C〜Cシクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルであり、前記アルキル基は必要に応じて置換されている。他の実施形態では、Rは、C1〜6アルキル、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜Cシクロ脂肪族)、C〜Cシクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルである。さらに他の実施形態では、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、CH(CH)C≡CCH、CH(CH)COOH、CHCONH、CH(CH)CONH、CH(CH)CONHCH、CH(CH)CONCHCH、シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、CH(CH)(シクロプロピル)、CH(シクロプロピル)、CHCH(シクロプロピル)、CHCH(シクロペンチル)、CH(CH)CHF、CH(CH)CF、CHCF、C(CHCN、C(CHCHCN、CH(CH)CN、CHCN、CHCH(CH)CHCH、CH(CHCH CH(CHOH) CH(CH)CHOH、CH(CH)CHOCH、CHCHOH、CHCHOCH、CHCHN(CH、CHCHCHNH、テトラヒドロフラニル、テトロヒドロピラニル、CH(フラニル)、CH(チアゾリル)、CH(イミダゾリル)、CHCHCN、CHCH(OCH)CHCH、CHCHCH(CH)CHCH
Figure 0005836367
である。
別の実施形態によれば、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、CH(CH)C≡CCH、CH(CH)COOH、シクロブチル、シクロペンチル、CH(CH)(シクロプロピル)、CH(CH)CHF、CH(CH)CF、CHCF、CH(CH)CN、CHCN、CH(CH)CHOH、CHCHOH、CHCHOCH、CHCHN(CH、CHCHCHNH、CH(CH)CHOCH、またはテトラヒドロフラニルである。
さらに別の実施形態によれば、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、CH(CH)C≡CCH、シクロブチル、シクロペンチル、CH(CH)(シクロプロピル)、CH(CH)CHF、CH(CH)CF、CHCF、CH(CH)CN、CHCN、またはテトラヒドロフラニルである。
一部の実施形態では、Jは、H、CN、F、Cl、Br、CH=CH、メチル、エチル、イソプロピル、CHOH、CH(CHCH)CHCHCH、CH(CHCH、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、またはフェニルである。
別の実施形態によれば、
AはNであり、
はHであり、
はメチルであり、
はHであり、
はHであり、
は、C1〜10脂肪族、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜Cシクロ脂肪族)、−(C1〜4アルキル)−N(C1〜3アルキル)、−(C1〜4アルキル)−O(C1〜3アルキル)、C〜Cシクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルであり、前記アルキル基は必要に応じて置換されている。
一部の実施形態では、Rは、C1〜10脂肪族、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜Cシクロ脂肪族)、C〜Cシクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルである。他の実施形態では、前記アルキル基は、CH、OH、OCH、NH、CNまたはテトラヒドロフラニルで必要に応じて置換されている。
本発明の別の態様は、式I:
Figure 0005836367
の化合物またはその薬学的に許容される塩(式中、
AはCまたはNであり、
環Dはイソオキサゾリルまたはオキサジアゾリルであり、
Jは−C1〜3アルキル、−O(C1〜3アルキル)、ハロまたはCNであり、
qは0または1であり、
はH、C1〜6脂肪族またはテトラヒドロフラニルであり、前記C1〜6脂肪族は、1個のOHおよび最大で2個のFで必要に応じて置換されており、
はHまたはC1〜3アルキルであるか、あるいは
およびRはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、O、NおよびSからなる群から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する4〜6員の単環式ヘテロシクリル環を必要に応じて形成しており、
は、H、またはC1〜3アルキルであり、ここで、前記アルキルは、最大で3個のFで必要に応じて置換されており、
はQ、−(C1〜2アルキル)−QまたはC1〜10脂肪族であり、前記C1〜10脂肪族の最大で2個のメチレン単位はO、NR’、SまたはCOで必要に応じて置き換えられており、Rは、1〜3個の、ハロ、CN、NRR’、ORまたはC1〜3脂肪族で必要に応じて置換されており、前記C1〜3脂肪族は、最大で1個のCNおよび最大で4個のFで必要に応じて置換されており、
Qは、酸素、窒素および硫黄からなる群から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の飽和または部分不飽和単環式環であり、Qは、1〜3個の、ハロ、CN、NRR’、ORまたはC1〜3脂肪族で必要に応じて置換されており、前記C1〜3脂肪族は最大で4個のFで必要に応じて置換されており、
R’はHまたはC1〜4アルキルであり、
RはHまたはC1〜4アルキルであるか、あるいは
RおよびR’はそれらが結合している窒素と一緒になってO、NおよびSからなる群から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の複素環を必要に応じて形成しており、
はHである)を提供する。
一部の実施形態では、AはNである。一部の実施形態では、RはHである。
一部の実施形態では、環Dはイソオキサゾリルである。他の実施形態では、環Dはオキサジアゾリルである。一部の実施形態では、JはHである。
一実施形態は、
Figure 0005836367
が以下の式IaおよびIb:
Figure 0005836367
で示すように、フェニル環のメタ位またはパラ位で結合している化合物を提供する。
一部の実施形態では、化合物は式Ibを有する。一部の実施形態では、RはHまたはメチルである。他の実施形態では、RはHである。特定の実施形態では、RはC1〜6脂肪族またはテトラヒドロフラニルである。他の実施形態では、RはC1〜4アルキルまたはテトラヒドロフラニルである。一部の実施形態では、RはC1〜6脂肪族である。他の実施形態では、RはC1〜4アルキルである。さらに他の実施形態では、Rはメチル、イソプロピル、tert−ブチルまたはテトラヒドロフラニルである。
別の実施形態は、qが1である化合物を提供する。一部の実施形態では、Jは、式Ic:
Figure 0005836367
で示すように、フェニル環のオルト位で結合している。
一部の実施形態では、Jはフルオロ、CH、OCHまたはCNである。
別の実施形態は、qが0である化合物を提供する。
別の実施形態では、Rは、C1〜10脂肪族、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜Cシクロ脂肪族)、−(C1〜4アルキル)−N(C1〜3アルキル)、−(C1〜4アルキル)−O(C1〜3アルキル)、C〜Cシクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルであり、前記アルキル基は必要に応じて置換されている。一部の実施形態では、Rは、C1〜6アルキル、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜Cシクロ脂肪族)、C〜Cシクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルである。さらに他の実施形態では、Rはメチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、CH(CH)C≡CCH、CH(CH)COOH、シクロブチル、シクロペンチル、CH(CH)(シクロプロピル)、CH(CH)CHF、CH(CH)CF、CHCF、CH(CH)CN、CHCN、CH(CH)CHOH、CHCHOH、CHCHOCH、CHCHN(CH、CHCHCHNH、CH(CH)CHOCH、またはテトラヒドロフラニルである。さらに他の実施形態では、Rはメチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、CH(CH)C≡CCH、シクロブチル、シクロペンチル、CH(CH)(シクロプロピル)、CH(CH)CHF、CH(CH)CF、CHCF、CH(CH)CN、CHCN、またはテトラヒドロフラニルである。
別の実施形態は、
AがNであり、
がHであり、
がメチルであり、
がHであり、
がHであり、
が、C1〜10脂肪族、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜Cシクロ脂肪族)、−(C1〜4アルキル)−N(C1〜3アルキル)、−(C1〜4アルキル)−O(C1〜3アルキル)、C〜Cシクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルであり、前記アルキル基は必要に応じて置換されている化合物を提供する。
一部の実施形態では、Rは、C1〜10脂肪族、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜Cシクロ脂肪族)、C〜Cシクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルである。
別の実施形態では、以下の表:
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
Figure 0005836367
から選択される化合物が提供される。
一部の実施形態では、その可変基は、上記表の化合物を含む開示化合物において示されているとおりである。
本発明の化合物は、本明細書で一般的に記載されるものを含み、本明細書で開示されるクラス、サブクラス、および種でさらに例示される。本明細書で用いられる場合、特に断りのない限り、以下の定義が適用されるものとする。本発明の目的のために、化学的元素は、元素の周期律表、CASバージョン、Handbook of Chemistry and Physics(第75版)に従って特定される。さらに、有機化学の一般的な原理は、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito:1999年、および「March’s Advanced Organic Chemistry」、第5版、Smith, M.BおよびMarch, J.編、John Wiley & Sons、New York:2001年に記載されており、それらの内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で記載される場合、原子の特定の数値範囲は、その中の任意の整数を含む。例えば、1〜4個の原子を有する基は、1、2、3、または4個の原子を有し得る。
本明細書で記載される場合、本発明の化合物は、本明細書で一般的に説明されるか、または本発明の特定のクラス、サブクラス、および種で例示されるとおりの1種または複数種の置換基で必要に応じて置換され得る。「必要に応じて置換された」という表現は、「置換されたかもしくは非置換の」という表現と交換して用いられる。一般に、「必要に応じて」という用語が、前に置かれるか否かにかかわらず、「置換された」という用語は、所与の構造における水素ラジカルの特定の置換基のラジカルによる置き換えを指す。特に断りのない限り、必要に応じて置換された基は、その基のそれぞれ置換可能な位置に置換基を有することができ、任意の所与の構造における2つ以上の位置が、特定の群から選択される2個以上の置換基で置換することができ、該置換基は、あらゆる位置で同じかまたは異なっていてもよい。本発明で想定される置換基の組合せは好ましくは、安定かまたは化学的に可能な化合物の形成をもたらすものである。
特に断りのない限り、環の中心から引かれた結合で連結される置換基は、その置換基が環の任意の位置に結合できることを意味する。例えば、以下の例iでは、Jは、ピリジル環上の任意の位置に結合することができる。二環式環については、両方の環を通して引かれた結合は、その置換基が、二環式環の任意の位置から結合できることを示す。例えば、以下の例iiでは、Jは、5員環に(例えば、窒素原子上に)、および6員環に結合することができる。
Figure 0005836367
本明細書で用いられる場合、「安定な」という用語は、本明細書で開示される1つ以上の目的で、それらの生成、検出、回収、精製、および使用を可能にする条件下に置いた場合、実質的に変化しない化合物を指す。一部の実施形態において、安定な化合物または化学的に可能な化合物は、水分または他の化学的反応性条件の非存在下、40℃以下の温度で少なくとも1週間保存される場合に、実質的に変化しないものである。
本明細書で用いられる場合、「脂肪族」または「脂肪族基」という用語は、完全に飽和しているか、または分子の残部への単一の結合点を有する1つもしくは複数の不飽和を含む、直鎖(すなわち、非分枝鎖)、分枝鎖、または環状の、置換されているかまたは非置換の炭化水素鎖を意味する。
特に断りのない限り、脂肪族基は、1〜20個の脂肪族炭素原子を含む。一部の実施形態では、脂肪族基は、1〜10個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態では、脂肪族基は、1〜8個の脂肪族炭素原子を含む。さらに他の実施形態では、脂肪族基は、1〜6個の脂肪族炭素原子を含み、さらに他の実施形態では、脂肪族基は1〜4個の脂肪族炭素原子を含む。脂肪族基は、直鎖または分枝鎖の、置換されているかまたは非置換のアルキル、アルケニル、またはアルキニル基であり得る。具体的な例には、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、sec−ブチル、ビニル、n−ブテニル、エチニル、およびtert−ブチルが含まれるが、これらに限定されない。脂肪族基は、環状基であっても、直鎖状または分枝鎖状基と環状基の組合せを有していてもよい。そうした脂肪族基の種類の例には、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、−CH−シクロプロピル、CHCHCH(CH)−シクロヘキシルが含まれる。
「脂環式」(または「炭素環」もしくは「カルボシクリル」)という用語は、分子の残部への単一の結合点を有する、完全に飽和しているかまたは1個もしくは複数の不飽和単位を含むが、芳香族ではない、単環式C〜C炭化水素または二環式C〜C12炭化水素を指し、ここで、前記二環式環系における任意の個々の環は、3〜7員を有する。脂環式基の例には、シクロアルキル基およびシクロアルケニル基が含まれるが、これらに限定されない。具体的な例には、シクロヘキシル、シクロプロペニル、およびシクロブチルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で用いられる「複素環」、「ヘテロシクリル」、または「複素環式」という用語は、1つまたは複数の環員が、独立して選択されるヘテロ原子である非芳香族の、単環式、二環式、または三環式環系を意味する。一部の実施形態では、「複素環」、「ヘテロシクリル」、または「複素環式」基は、1つまたは複数の環員が、酸素、硫黄、窒素、またはリンから独立して選択されるヘテロ原子である、3から14の環員を有し、系における各環は、3から7つの環員を含む。
複素環の例には、3−1H−ベンゾイミダゾール−2−オン、3−(1−アルキル)−ベンゾイミダゾール−2−オン、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチオフェニル、3−テトラヒドロチオフェニル、2−モルホリノ、3−モルホリノ、4−モルホリノ、2−チオモルホリノ、3−チオモルホリノ、4−チオモルホリノ、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−テトラヒドロピペラジニル、2−テトラヒドロピペラジニル、3−テトラヒドロピペラジニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、1−ピラゾリニル、3−ピラゾリニル、4−ピラゾリニル、5−ピラゾリニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−チアゾリジニル、3−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、5−イミダゾリジニル、インドリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾチオラン、ベンゾジチアン、および1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オンが含まれるが、これらに限定されない。
環式基(例えば、脂環式および複素環)は、線状に縮合していても、架橋していても、スピロ環式であってもよい。
「ヘテロ原子」という用語は、1種または複数種の酸素、硫黄、窒素、リン、またはケイ素(窒素、硫黄、リン、もしくはケイ素の任意の酸化形態;任意の塩基性窒素の四級化形態または;複素環式環の置換可能な窒素、例えば、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルにおけるような)、NH(ピロリジニルにおけるような)またはNR(N−置換ピロリジニルにおけるような)を含む)を意味する。
本明細書で用いられる場合、「不飽和の」という用語は、ある部分が1つまたは複数の不飽和単位を有することを意味する。当業者に公知であるように、不飽和基は、部分的に不飽和または完全に不飽和であり得る。部分的不飽和基の例には、ブテン、シクロヘキセン、およびテトラヒドロピリジンが含まれるが、これらに限定されない。完全不飽和基は、芳香族、反芳香族、または非芳香族であり得る。完全不飽和基の例には、フェニル、シクロオクタテトラエン、ピリジル、チエニル、および1−メチルピリジン−2(1H)−オンが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で用いられる場合、「アルコキシ」、または「チオアルキル」という用語は、酸素原子(「アルコキシ」)または硫黄原子(「チオアルキル」)を介して結合した、前に定義されたとおりのアルキル基を指す。
「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、「ハロ脂肪族」、および「ハロアルコキシ」という用語は、場合によっては、1個または複数のハロゲン原子で置換された、アルキル、アルケニルまたはアルコキシを意味する。この用語には、例えば、−CFおよび−CFCFなどのペルフルオロアルキル基が含まれる。
「ハロゲン」、「ハロ」、および「ハラ(hal)」という用語は、F、Cl、Br、またはIを意味する。
単独で、または「アラルキル」、「アラルコキシ」、もしくは「アリールオキシアルキル」におけるようなより大きな部分の一部として用いられる「アリール」という用語は、合計5から14個の環員を有する、単環式、二環式、および三環式の環系を指し、系における少なくとも1つの環は芳香族であり、系における各環は3から7つの環員を含む。「アリール」という用語は、「アリール環」という用語と交換して用いることができる。
単独で、または「ヘテロアラルキル」もしくは「ヘテロアリールアルコキシ」におけるようにより大きな部分の一部として用いられる「ヘテロアリール」という用語は、合計で5から14個の環員を有する、単環式、二環式、および三環式の環系を指し、系における少なくとも1つの環は芳香族であり、系における少なくとも1つの環は、1個または複数のヘテロ原子を含み、系における各環は3から7個の環員を含む。「ヘテロアリール」という用語は、「ヘテロアリール環」という用語または「複素環式芳香族」という用語と交換して用いることができる。ヘテロアリール環の例には、2−フラニル、3−フラニル、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、N−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピリダジニル(例えば、3−ピリダジニル)、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、テトラゾリル(例えば、5−テトラゾリル)、トリアゾリル(例えば、2−トリアゾリルおよび5−トリアゾリル)、2−チエニル、3−チエニル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、インドリル(例えば、2−インドリル)、ピラゾリル(例えば、2−ピラゾリル)、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、プリニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、キノリニル(例えば、2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル)、およびイソキノリニル(例えば、1−イソキノリニル、3−イソキノリニル、または4−イソキノリニル)が含まれるが、これらに限定されない。
「ヘテロアリール」という用語は、2つの異なる形態間で平衡にある特定の種類のヘテロアリール環を含むことを理解すべきである。より具体的には、例えばヒドロピリジンおよびピリジノンなどの種(ならびにヒドロキシピリミジンおよびピリミジノンのような)は「ヘテロアリール」の定義に包含されることを意味するものとする。
Figure 0005836367
本明細書で用いられる「保護基(protecting group)」および「保護基(protective group)」という用語は交換可能であり、複数の反応性部位を有する化合物における1個または複数の所望の官能基を一時的に封鎖するために用いられる作用物質を指す。ある特定の実施形態では、保護基は、以下の特性の1つもしくは複数、または好ましくはすべてを有する:a)官能基に対して良好な収率で選択的に付加されて、保護された基質を与え、これは、b)他の反応性部位の1つまたは複数で行われる反応に安定であり;c)再生されて、脱保護された官能基を攻撃しない反応剤で良好な収率で選択的に除去可能である。当業者に理解されるように、一部の場合に、この反応剤は、化合物における他の反応性基を攻撃しない。他の場合に、この反応剤はまた、化合物における他の反応性基と反応し得る。保護基の例は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Greene, T.W.、Wuts, P.Gの「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、John Wiley & Sons、New York:1999年(およびこの本の他の版)に詳述されている。本明細書で用いられる場合、「窒素保護基」という用語は、多官能性化合物における1個または複数の所望の窒素反応性部位を一時的に封鎖するために用いられる作用物質を指す。好ましい窒素保護基は、上記保護基について例示された特性も保有し、ある特定の例示的な窒素保護基は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Greene, T.W.、Wuts, P.G.における、「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、John Wiley & Sons、New York:1999年の第7章にも詳述されている。
一部の実施形態では、アルキルまたは脂肪族鎖のメチレン単位は、別の原子または基で必要に応じて置き換えられる。このような原子または基の例には、窒素、酸素、硫黄、−C(O)−、−C(=N−CN)−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−SO−、および−SO−が含まれるが、これらに限定されない。これらの原子または基は、より大きな基を形成するために組み合わせることができる。このようなより大きな基の例には、−OC(O)−、−C(O)CO−、−CO−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−、および−NRSONR−(ここで、Rは、例えば、HまたはC1〜6脂肪族である)が含まれるが、これらに限定されない。これらの基は、単結合、二重結合、または三重結合を介して脂肪族鎖のメチレン単位に結合できることが理解されるべきである。二重結合を介して脂肪族鎖に結合している任意選択の置き換えの例(この場合は、窒素原子)は、−CHCH=N−CHである。一部の場合に、特に終末端において、任意選択の置き換えは、三重結合を介して脂肪族基に結合することができる。この一例は、CHCHCHC≡Nである。この状況において、末端窒素は、別の原子に結合していないことが理解されるべきである。
「メチレン単位」という用語が分枝鎖状メチレン単位または置換されたメチレン単位を指すこともできることも理解すべきである。例えば、イソプロピル部分[−CH(CH]では、最初に挙げた「メチレン単位」を窒素原子(例えば、NR)で置き換えるとジメチルアミン[−N(CH]がもたらされることになる。こうした場合、当業者は、窒素原子はそれと結合した追加の原子をもたず、この場合「NR」からの「R」は存在しないことを理解されよう。
特に断らない限り、この任意選択の置き換えは、化学的に安定な化合物を形成する。任意選択の置き換えは、鎖内および鎖のいずれかの末端の両方で、または鎖内もしくは鎖のいずれかの末端で、すなわち、結合点および終末端の両方で、または結合点もしくはさらに終末端でも行われ得る。2つの任意選択の置き換えは、それが化学的に安定な化合物をもたらす限り、分子鎖内で互いに隣接していてもよい。例えば、C脂肪族は、2個の窒素原子で必要に応じて置き換えられ、−C−N≡Nを形成し得る。任意選択の置き換えは、鎖中の炭素原子のすべてを完全に置き換え得る。例えば、C脂肪族は、−NR−、−C(O)−、および−NR−で必要に応じて置き換えられ、−NRC(O)NR−(尿素)を形成し得る。
特に断らない限り、置き換えが終末端で行われる場合、その置き換え原子は、終末端上の水素原子に結合している。例えば、−CHCHCHのメチレン単位が、−O−で必要に応じて置き換えられる場合、得られる化合物は、−OCHCH、−CHOCH、または−CHCHOHであり得る。末端原子が、遊離の原子価電子をまったく含まない場合、水素原子は、終末端で必要でないことが理解されるべきである(例えば、−CHCHCH=Oまたは−CHCHC≡N)。
特に断らない限り、本明細書で表現される構造は、その構造の異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、幾何異性体、配座異性体、および回転異性体)型すべてを含むことも意図される。例えば、それぞれの不斉中心に対するRおよびS配置、(Z)および(E)二重結合異性体、ならびに(Z)および(E)配座異性体は、本発明に含まれる。当業者に理解されるように、置換基は、任意の回転可能な結合の周りを自由に回転できる。例えば、
Figure 0005836367
として描かれた置換基は、
Figure 0005836367
も表す。
したがって、本化合物の単一の立体化学異性体ならびにエナンチオマー、ジアステレオマー、幾何異性体、配座異性体、および回転異性体の混合物は、本発明の範囲内である。
特に断らない限り、本発明の化合物の互変異性体のすべては、本発明の範囲内である。
さらに、特に断らない限り、本明細書で表現される構造は、1種または複数種の、同位体富化された原子が存在するという点でのみ異なる化合物を含むことも意図される。例えば、重水素もしくは三重水素による水素の置き換え、または13Cもしくは14C富化炭素による炭素の置き換えを除いて、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。このような化合物は、例えば、生物学的アッセイにおける分析ツールまたはプローブとして有用である。
薬学的に許容される塩
本発明の化合物は、処理のために遊離の形態で、または適切な場合は、薬学的に許容される塩として存在し得る。
「薬学的に許容される塩」は、受容者に投与した際に、本発明の化合物またはその阻害的に活性な代謝産物もしくは残基を直接的または間接的に供与することができる、本発明の化合物の任意の非毒性の塩を意味する。本明細書で用いられる場合、「その阻害的に活性な代謝産物または残基」という用語は、その代謝産物または残基も、ATRタンパク質キナーゼの阻害剤であることを意味する。
薬学的に許容される塩は、当技術分野で周知である。例えば、S.M. Bergeらは、参照により本明細書で組み込まれる、J. Pharmaceutical Sciences、1997年、66巻、1〜19頁に薬学的に許容される塩について詳細に記述している。本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、適切な無機酸、有機酸、無機塩基および有機塩基から誘導されるものを含む。これらの塩は、本化合物の最終的な単離および精製の最中にインサイチュで調製され得る。酸付加塩は、1)その遊離塩基形態の精製化合物を適切な有機酸または無機酸と反応させ、2)このように形成された塩を単離することによって調製され得る。
薬学的に許容される非毒性の酸付加塩の例は、無機酸(例えば、塩化水素酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸)もしくは有機酸(例えば、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸)と形成されるアミノ基の塩、またはイオン交換などの当技術分野で使用される他の方法を使用することによって形成されるアミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモン酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが含まれる。
塩基付加塩は、1)酸形態の精製化合物を適切な有機塩基または無機塩基と反応させ、2)そのようにして形成された塩を単離することによって調製され得る。適切な塩基から誘導される塩には、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、リチウム、およびカリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウムおよびカルシウム)、アンモニウムおよびN(C1〜4アルキル)の塩が含まれる。本発明は、本明細書で開示される化合物の任意の塩基性窒素含有基の四級化も想定する。水溶性もしくは油溶性または水分散性もしくは油分散性の生成物を、このような四級化により得ることができる。
さらなる薬学的に許容される塩には、適切な場合に、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩およびアリールスルホン酸塩などの対イオンを用いて形成される非毒性のアンモニウム、四級アンモニウム、およびアミンのカチオンが含まれる。他の酸および塩基(それら自体は薬学的に許容されないが)は、本発明の化合物およびそれらの薬学的に許容される酸または塩基付加塩を得る際に中間体として有用な塩の調製に用いることができる。
略語
以下の略語が用いられる:
DMSO ジメチルスルホキシド
ATP アデノシン三リン酸
HNMR プロトン核磁気共鳴
HPLC 高性能液体クロマトグラフィー
LCMS 液体クロマトグラフィー−質量分析
TLC 薄層クロマトグラフィー
Rt 保持時間。
化合物の使用
本発明の一態様では、ATRキナーゼの阻害剤であり、したがって、ATRが、疾患、状態、または障害に関与している疾患、状態、または障害を治療するかまたはその重症度を軽減するのに有用である化合物が提供される。
本発明の別の態様では、過剰または異常細胞増殖を特徴とする疾患、障害、および状態の治療に有用である化合物が提供される。このような疾患は、増殖性または過剰増殖性疾患を含む。増殖性および過剰増殖性疾患の例には、癌および骨髄増殖性障害が含まれるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、前記化合物は式Iの化合物からなる群から選択される。「癌」という用語には、以下の癌が含まれるが、これらに限定されない:口腔:頬腔、唇、舌、口腔、咽頭;心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫;肺:気管支原性癌(扁平上皮細胞または類表皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、胞巣状(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨腫性過誤腫、中皮腫;胃腸:食道(扁平上皮癌、咽頭、腺腫、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌、リンパ腫、平滑筋腫)、膵臓(管癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸(small bowel or small instestine)(腺腫、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(large bowel or large intestine)(腺腫、管状腺腫、絨毛状腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸、結腸−直腸(colon−rectum)、結腸直腸(colorectal);直腸、尿生殖路:腎臓(腺腫、ウィルム腫瘍[腎芽腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱および尿道(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺腫)、前立腺(腺腫、肉腫)、精巣(セミノーマ、奇形腫、胎児性癌、悪性奇形腫、絨毛癌、肉腫、間細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);肝臓:ヘパトーム(肝細胞癌)、肝内胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆管経路;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫、骨軟骨腫(osteochronfroma)(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽腫、軟骨粘液線維腫(chondromyxofibroma)、類骨骨腫および巨細胞腫;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、キサントーマ、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星細胞腫、髄芽腫、グリオーマ、上衣細胞腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性グリア芽腫、希突起グリオーマ、シュワン細胞腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、グリオーマ、肉腫);婦人科:子宮(子宮内膜癌)、子宮頚部(子宮頸癌、前腫瘍子宮頚部異形成)、卵巣(卵巣癌[漿液性腺癌、粘液性腺癌、未分類癌]、顆粒膜−髄膜細胞腫、セルトリ−ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮癌、上皮内癌、腺腫、線維肉腫、メラノーマ)、膣(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋腫)、ファロピオ管(癌)、胸;血液学的:血液(骨髄性白血病[急性および慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキンス病、非ホジキンスリンパ腫[悪性リンパ腫]毛髪様細胞、リンパ性障害;皮膚:悪性メラノーマ、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、ケラトアカントーマ、異形成母斑(moles dysplasitc nevi)、脂肪腫、血管腫、皮膚繊維腫、ケロイド、乾癬;甲状腺:乳頭状甲状腺癌腫、小胞状甲状腺癌腫、未分化甲状腺癌腫、髄質甲状腺癌腫、多発性内分泌腺腫2A型、多発性内分泌腺腫2B型、家族性髄質甲状腺癌腫、褐色細胞腫、傍神経節腫;ならびに副腎:神経芽細胞腫。
したがって、本明細書で与えられる「癌細胞」という用語は、上で特定された状態のいずれか1つを罹っている細胞を含む。一部の実施形態では、癌は、結腸直腸癌、甲状腺癌、または乳癌から選択される。
「骨髄増殖性障害」という用語には、真性赤血球増加症、血小板血症、骨髄線維症を伴う骨髄様化生症、好酸球増加症候群、若年性骨髄単球性白血病、全身性肥満細胞疾患、および造血器障害、特に急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性前骨髄球性白血病(APL)、および急性リンパ球性白血病(ALL)などの障害が含まれる。
薬学的に許容される誘導体またはプロドラッグ
本発明の化合物に加えて、本発明の化合物の薬学的に許容される誘導体またはプロドラッグは、本明細書で特定される障害を治療または予防するための組成物に用いることもできる。
本発明の化合物は、薬学的に許容される誘導体としても存在し得る。
「薬学的に許容される誘導体」は、必要としている患者に投与した際に、本明細書で別に記載されるとおりの化合物、またはその代謝産物もしくは残基を直接的または間接的に提供することができる付加体または誘導体である。薬学的に許容される誘導体の例には、エステルおよびこのようなエステルの塩が含まれるが、これらに限定されない。
「薬学的に許容される誘導体またはプロドラッグ」は、受容者に投与した際に、本発明の化合物またはその阻害的に活性な代謝産物もしくは残基を直接的または間接的に提供することができる、本発明の化合物の任意の薬学的に許容されるエステル、エステルの塩または他のその誘導体もしくは塩を意味する。特に好都合な誘導体またはプロドラッグは、親種に比べて、このような化合物が患者に投与される場合に本発明の化合物の生物学的利用能を増加させる(例えば、経口投与された化合物を血液中により容易に吸収させることによって)か、または親化合物の生物学的区画(例えば、脳またはリンパ系)への送達を増強するものである。
本発明の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグには、エステル、アミノ酸エステル、リン酸エステル、金属塩およびスルホン酸エステルが含まれるが、これらに限定されない。
薬学的組成物
本発明は、ATRキナーゼの阻害剤として有用である化合物および組成物も提供する。
本発明の一態様は、本明細書で記載される化合物のいずれかを含み、そして必要に応じて、薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含む、薬学的に許容される組成物を提供する。
本明細書で用いられる場合、薬学的に許容される担体、アジュバント、またはビヒクルは、所望される特定の剤形に適した溶媒、希釈剤、もしくは他の液体ビヒクル、分散助剤もしくは懸濁助剤、表面活性剤、等張剤、増粘剤もしくは乳化剤、保存剤、固体結合剤、滑沢剤などのすべてを含む。Remington’s Pharmaceutical Sciences、第16版、E. W. Martin(Mack Publishing Co.、Easton、Pa.、1980年)には、薬学的に許容される組成物を製剤化において使用される種々の担体およびその調製のための公知技術が開示されている。例えば任意の望ましくない生物学的効果をもたらす、またはそうでなければ薬学的に許容される組成物の任意の他の成分(複数可)と有害な様式で相互作用することによって、任意の従来の担体媒体が本発明の化合物と配合禁忌である場合を除いて、その使用は、本発明の範囲内にあることが企図される。
薬学的に許容される担体として役立ち得る物質の一部の例には、イオン交換剤、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(ヒト血清アルブミンなど)、緩衝物質(リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、もしくはソルビン酸カリウムなど)、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩もしくは電解質(硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウムなど)、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、羊毛脂、糖類(ラクトース、グルコースおよびスクロースなど);デンプン(トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなど);セルロースおよびその誘導体(カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなど);粉末状トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤(ココアバターおよび坐薬ワックスなど);油(落花生油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油および大豆油など);グリコール(プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなど);エステル(オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなど);寒天;緩衝剤(水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなど);アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張生理食塩水;リンゲル溶液;エチルアルコール、およびリン酸塩緩衝液、ならびにラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの他の非毒性の適合性滑沢剤が含まれるが、これらに限定されず、また、着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤および芳香剤、保存剤および酸化防止剤も、製剤者の判断に従って本組成物中に存在してもよい。
併用療法
本発明の別の態様は、癌の治療を必要としている被験体において癌を治療する方法であって、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩、および追加の治療剤を投与する段階を含む方法に関する。一部の実施形態では、前記方法は、本化合物またはその薬学的に許容される塩、および追加の治療剤を逐次的にまたは共投与する段階を含む。
一部の実施形態では、前記追加の治療剤は抗癌剤である。他の実施形態では、前記追加の治療剤はDNA損傷因子である。さらに他の実施形態では、前記追加の治療剤は、放射線療法剤、化学療法剤、または放射線療法もしくは化学療法と併用して通常使用される他の作用物質、例えば、放射線増感剤および化学療法増感剤などから選択される。
当業者に公知であるように、放射線増感剤は、放射線療法と併用して使用され得る作用物質である。放射線増感剤は、限定されるものではないが、癌細胞を放射線療法に対してより感受性にさせること、放射線療法と相乗効果で働いて、改善された相乗効果を与えること、放射線療法と加算的に作用すること、または周囲の健康な細胞を放射線療法で引き起こされる損傷から保護することを含む様々な異なる仕方で働く。同様に、化学療法増感剤は、化学療法と併用して使用され得る作用物質である。同様に、化学療法増感剤は、限定されるものではないが、癌細胞を化学療法に対してより感受性にさせること、化学療法と相乗効果で働いて、改善された相乗効果を与えること、化学療法に対して加算的に作用すること、または健康な細胞を化学療法で引き起こされる損傷から保護することを含む様々な異なる仕方で働く。
本発明の化合物と併せて使用され得るDNA損傷因子の例には、白金酸塩剤(Platinating agent)、例えば、カルボプラチン、ネダプラチン、サトラプラチンおよび他の誘導体;トポI阻害剤、例えば、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンおよび他の誘導体;代謝拮抗物質、例えば、葉酸ファミリー(メトトレキサート、ペメトレキセドおよび関連物質);プリン拮抗剤およびピリミジン拮抗剤(チオグアニン、フルダラビン、クラドリビン、シタラビン、ゲンシタビン、6−メルカプトプリン、5−フルオロウラシル(5FU)および関連物質);アルキル化剤、例えば、ナイトロジェンマスタード(シクロホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、メクロールエタミン、イホスファミドおよび関連物質);ニトロソ尿素(例えば、カルムスチン);トリアゼン(ダカルバジン、テモゾロミド);アルキルスルホネート(例えば、ブスルファン);プロカルバジンおよびアジリジン;抗生物質、例えば、ヒドロキシ尿素、アントラサイクリン(ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシンおよび他の誘導体);アントラセンジオン(ミトキサントロンおよび関連物質);ストレプトマイセスファミリー(ブレオマイシン、マイトマイシンC、アクチノマイシン);ならびに紫外線が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の発明作用物質と併用して使用され得る他の療法または抗癌剤には、外科的処置、放射線療法(ほんの数例において、数例を挙げると、ガンマ放射線、中性子ビーム放射線療法、電子ビーム放射線療法、陽子線療法、近接照射療法、および全身放射性同位体)、内分泌療法、生物学的反応修飾物質(数例を挙げると、インターフェロン、インターロイキン、および腫瘍壊死因子(TNF))、発熱療法および凍結療法、任意の有害事象を軽減する作用物質(例えば、制吐剤)、ならびに他の認可化学療法薬物(本明細書で記載されるDNA損傷因子、紡錘体毒(ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、パクリタクセル)、ポドフィロトキシン(エトポシド、イリノテカン、トポテカン)、ニトロソ尿素(カルムスチン、ロムスチン)、無機イオン(シスプラチン、カルボプラチン)、酵素(アスパラギナーゼ)、およびホルモン(タモキシフェン、ロイプロリド、フルタミド、およびメゲストロール)、グリベック(商標)、アドリアマイシン、デキサメタゾン、およびシクロホスファミドが含まれるが、これらに限定されない)が含まれる。
本発明の化合物はまた、以下の治療剤を併用する癌の治療において有用であり得る:アバレリクス(Plenaxis depot(登録商標))、アルデスロイキン(Prokine(登録商標))、アルデスロイキン(Proleukin(登録商標))、アレムツズマブ(Campath(登録商標))、アリトレチノイン(Panretin(登録商標))、アロプリノール(Zyloprim(登録商標));アルトレタミン(Hexalen(登録商標))、アミフォスチン(Ethyol(登録商標))、アナストロゾール(Arimidex(登録商標))、三酸化ヒ素(Trisenox(登録商標))、アスパラギナーゼ(Elspar(登録商標))、アザシチジン(Vidaza(登録商標))、ベバクチマブ(bevacuzimab)(Avastin(登録商標))、ベキサロテンカプセル(Targretin(登録商標))、ベキサロテンゲル(Targretin(登録商標))、ブレオマイシン(Blenoxane(登録商標));ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、ブスルファン静脈用(Busulfex(登録商標))、ブスルファン経口用(Myleran(登録商標))、カルステロン(Methosarb(登録商標))、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、カルボプラチン(Paraplatin(登録商標))、カルムスチン(BCNU(登録商標)、BiCNU(登録商標))、カルムスチン(Gliadel(登録商標))、Polifeprosan 20インプラント付カルムスチン(Gliadel Wafer(登録商標))、セレコキシブ(Celebrex(登録商標))、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シスプラチン(Platinol(登録商標))、クラドリビン(cladribine)(Leustatin(登録商標)、2−CdA(登録商標))、クロファラビン(Clolar(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)、Neosar(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan Injection(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan Tablet(登録商標))、シタラビン(Cytosar−U(登録商標))、シタラビンリポソーム(cytarabine liposomal)(DepoCyt(登録商標))、ダカルバジン(DTIC−Dome(登録商標))、ダクチノマイシン、アクチノマイシンD(Cosmegen(登録商標))、ダルベポエチンアルファ(Aranesp(登録商標))、ダウノルビシンリポソーム(DanuoXome(登録商標))、ダウノルビシン、ダウノマイシン(Daunorubicin(登録商標))、ダウノルビシン、ダウノマイシン(Cerubidine(登録商標))、デニロイキンディフチトクス(Denileukin diftitox)(Ontak(登録商標))、デクスラゾキサン(Zinecard(登録商標))、ドセタキセル(Taxotere(登録商標))、ドキソルビシン(Adriamycin PFS(登録商標))、ドキソルビシン(Adriamycin(登録商標)、Rubex(登録商標))、ドキソルビシン(Adriamycin PFS Injection(登録商標))、ドキソルビシンリポソーム(Doxil(登録商標))、プロピオン酸ドロモスタノロン(dromostanolone(登録商標))、プロピオン酸ドロモスタノロン(masterone injection(登録商標))、ElliottのB溶液(Elliott’s B Solution(登録商標))、エピルビシン(Ellence(登録商標))、エポエチンアルファ(epogen(登録商標))、エルロチニブ(Tarceva(登録商標))、エストラムスチン(Emcyt(登録商標))、エトポシドホスフェート(Etopophos(登録商標))、エトポシド、VP−16(Vepesid(登録商標))、エキセメスタン(Aromasin(登録商標))、フィルグラスチム(Neupogen(登録商標))、フロクスウリジン(動脈内用)(FUDR(登録商標))、フルダラビン(Fludara(登録商標))、フルオロウラシル、5−FU(Adrucil(登録商標))、フルベストラント(Faslodex(登録商標))、ゲフィチニブ(Iressa(登録商標))、ゲムシタビン(Gemzar(登録商標))、ゲムツズマブオゾガマイシン(Mylotarg(登録商標))、酢酸ゴセレリン(Zoladex Implant(登録商標))、酢酸ゴセレリン(Zoladex(登録商標))、酢酸ヒストレリン(histrelin acetate)(Histrelin implant(登録商標))、ヒドロキシ尿素(Hydrea(登録商標))、イブリツモマブチウキセタン(Zevalin(登録商標))、イダルビシン(Idamycin(登録商標))、イホスファミド(IFEX(登録商標))、メシル酸イマチニブ(Gleevec(登録商標))、インターフェロンアルファ2a(Roferon A(登録商標))、インターフェロンアルファ−2b(Intron A(登録商標))、イリノテカン(Camptosar(登録商標))、レナリドマイド(Revlimid(登録商標))、レトロゾール(Femara(登録商標))、ロイコボリン(Wellcovorin(登録商標)、Leucovorin(登録商標))、酢酸ロイプロリド(Eligard(登録商標))、レバミゾール(Ergamisol(登録商標))、ロムスチン、CCNU(CeeBU(登録商標))、メクロレタミン(meclorethamine)、ナイトロジェンマスタード(Mustargen(登録商標))、酢酸メゲストロール(Megace(登録商標))、メルファラン、L−PAM(Alkeran(登録商標))、メルカプトプリン、6−MP(Purinethol(登録商標))、メスナ(Mesnex(登録商標))、メスナ(Mesnex tabs(登録商標))、メトトレキサート(Methotrexate(登録商標))、メトキサレン(Uvadex(登録商標))、マイトマイシンC(Mutamycin(登録商標))、ミトタン(Lysodren(登録商標))、ミトキサントロン(Novantrone(登録商標))、ナンドロロンフェンプロピオネート(nandrolone phenpropionate)(Durabolin−50(登録商標))、ネララビン(Arranon(登録商標))、ノフェツモマブ(Nofetumomab)(Verluma(登録商標))、オプレルベキン(Neumega(登録商標))、オキサリプラチン(Eloxatin(登録商標))、パクリタキセル(Paxene(登録商標))、パクリタキセル(Taxol(登録商標))、パクリタキセルタンパク質結合粒子(Abraxane(登録商標))、パリフェルミン(palifermin)(Kepivance(登録商標))、パミドロネート(Aredia(登録商標))、ペガデマーゼ(pegademase)(Adagen(Pegademase Bovine)(登録商標))、ペグアスパラガーゼ(Oncaspar(登録商標))、ペグフィルグラスチム(Neulasta(登録商標))、ペメトレキセド二ナトリウム(Alimta(登録商標))、ペントスタチン(Nipent(登録商標))、ピポブロマン(Vercyte(登録商標))、プリカマイシン、ミトラマイシン(Mithracin(登録商標))、ポルフィマーナトリウム(Photofrin(登録商標))、プロカルバジン(Matulane(登録商標))、キナクリン(Atabrine(登録商標))、ラスブリカーゼ(Elitek(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、サルグラモスチム(Leukine(登録商標))、サルグラモスチム(Prokine(登録商標))、ソラフェニブ(Nexavar(登録商標))、ストレプトゾシン(Zanosar(登録商標))、マレイン酸スニチニブ(Sutent(登録商標))、タルク(Sclerosol(登録商標))、タモキシフェン(Nolvadex(登録商標))、テモゾロマイド(Temodar(登録商標))、テニポシド、VM−26(Vumon(登録商標))、テストラクトン(Teslac(登録商標))、チオグアニン、6−TG(Thioguanine(登録商標))、チオテパ(Thioplex(登録商標))、トポテカン(Hycamtin(登録商標))、トレミフェン(Fareston(登録商標))、トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、トシツモマブ/I−131トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、トレチノイン、ATRA(Vesanoid(登録商標))、ウラシルマスタード(Uracil Mustard Capsules(登録商標))、バルルビシン(Valstar(登録商標))、ビンブラスチン(Velban(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、ビノレルビン(Navelbine(登録商標))、ゾレドロネート(zoledronate)(Zometa(登録商標))およびボリノスタット(Zolinza(登録商標))。
最新の癌療法の総合的な検討には、それらの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、http://www.nci.nih.gov/、http://www.fda.gov/cder/cancer/druglistframe.htmにおけるFDA承認の腫瘍学薬剤の一覧、およびThe Merck Manual、第17版、1999年を参照されたい。
被験体への投与のための組成物
ATRキナーゼ阻害剤またはその薬学的に許容される塩は、動物またはヒトへの投与のために、薬学的組成物へと製剤化され得る。本明細書で記載される疾患または状態を治療または予防するのに有効な量のATR阻害剤、および薬学的に許容される担体を含むこれらの薬学的組成物は、本発明の別の実施形態である。
治療に必要な化合物の正確な量は、被験体の種、年齢、および全般的な状態、感染の重症度、特定の作用物質、その投与方式などに依存して、被験体ごとに変わる。本発明の化合物は好ましくは、投与の容易性および投薬量の均一性のために、投薬量単位の形態に製剤化される。本明細書で用いられる「投薬量単位の形態」という表現は、治療される患者に適した作用物質の物理的に別個の単位を指す。しかし、本発明の化合物および組成物の総一日使用は、妥当な医学的判断の範囲内で担当医師により決定される。任意の特定の患者または生物に対する具体的な有効な用量レベルは、治療される障害およびその障害の重症度;用いられる特定の化合物の活性;用いられる特定の組成;患者の年齢、体重、全般的健康、性および食事;投与時間、投与経路、および用いられる特定の化合物の排泄率;治療期間;用いられる特定の化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物、および医学分野で周知の同様の因子を含む様々な因子に依存する。本明細書で用いられる場合、「患者」という用語は、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを意味する。
一部の実施形態では、これらの組成物は、1種または複数種の追加の治療剤を必要に応じてさらに含む。例えば、化学療法剤または他の抗増殖剤は、増殖性疾患および癌を治療するために、本発明の化合物と組み合わせることができる。これらの組成物が組み合わせることができる公知の作用物質の例は、「併用療法」のセクションにて上記の通り列挙されており、また本明細書全体を通して記載される。一部の実施形態では、組み合わせた調製物の同時使用、別個での使用、または逐次使用が提供される。
投与方式および剤形
本発明の薬学的に許容される組成物は、ヒトおよび他の動物に、治療される感染の重症度に依存して、経口、直腸、非経口、槽内、膣内、腹腔内、局所(粉末、軟膏または点滴剤によってのように)、頬側(経口または鼻腔スプレーとして)などで投与され得る。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、所望の治療効果を得るために、1日当たり被験体の体重に対して約0.01mg/kg体重から約50mg/kg体重、好ましくは約1mg/kg体重から約25mg/kg体重の投薬量レベルで、1日1回または複数回、経口または非経口投与され得る。
経口投与のための液体剤形には、薬学的に許容されるエマルション、マイクロエマルション、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤が含まれるが、これらに限定されない。本活性化合物に加えて、液体剤形は、当技術分野で一般に用いられる不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物を含み得る。不活性希釈剤の他に、経口組成物には、アジュバント、例えば、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、香味剤、および芳香剤なども含まれ得る。
注射調製物、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁液は、適当な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて公知の技術によって製剤化され得る。滅菌注射用調製物は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液、懸濁液またはエマルション、例えば、1,3−ブタンジオール溶液であってもよい。用いられ得る許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル溶液、U.S.P.および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌の固定油は、溶媒または懸濁化媒体として従来通り用いられる。この目的で、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油が用いられ得る。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が、注射剤の調製に使用される。
注射製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通すろ過によって、または使用前に滅菌水もしくは他の滅菌注射用媒体に溶解もしくは分散させ得る滅菌固体組成物の形態の滅菌剤を取り込むことによって滅菌され得る。
本発明の化合物の効果を延長させるために、皮下または筋内注射からの本化合物の吸収を遅延させることがしばしば望ましい。これは、水難溶性の結晶性または非晶質の物質の液体懸濁液を使用することによって行われ得る。次いで、本化合物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、そして次に、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与された化合物形態の遅延吸収は、本化合物を油ビヒクルに溶解または懸濁させることにより達成される。注射用デポー形態は、ポリラクチド−ポリグリコシドなどの生分解性ポリマー中に本化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成させることによって作製される。化合物対ポリマーの比および用いられる特定のポリマーの性質に依存して、化合物放出の速度は制御され得る。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(酸無水物)が含まれる。デポー注射用製剤は、生体組織に適合するマイクロエマルションまたはリポソーム中に本化合物を捕捉させることによっても調製される。
直腸または膣投与のための組成物は好ましくは、本発明の化合物を適当な非刺激性賦形剤または担体、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、または周囲温度で固体であるが体温で液体であり、したがって直腸または膣腔内で融解して本活性化合物を放出する坐薬ワックスと混合することにより調製され得る坐薬である。
経口投与のための固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤が含まれる。このような固体剤形では、本活性化合物は、少なくとも1種の不活性の薬学的に許容される賦形剤もしくは担体、例えば、クエン酸ナトリウムもしくは第二リン酸カルシウムおよび/またはa)充填剤もしくは増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸、b)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギナート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシアなど、c)保湿剤、例えば、グリセロール、d)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のシリケート、および炭酸ナトリウム、e)溶解遅延剤、例えば、パラフィン、f)吸収促進剤、例えば、四級アンモニウム化合物、g)湿潤剤、例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなど、h)吸収剤、例えば、カオリンおよびベントナイトクレー、およびi)滑沢剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ならびにこれらの混合物と混合される。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形は緩衝剤を含むこともできる。
同様の種類の固体組成物も、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を用いて、軟質充填(soft−filled)および硬質充填(hard−filled)ゼラチンカプセル剤中の充填剤として用いることができる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒の固体剤形は、腸溶コーティングおよび薬学的製剤分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルで調製され得る。それらは、乳白剤を必要に応じて含有し得、また、腸管の特定の部分のみでまたは優先的にその部分で、必要に応じて遅延様式で、本活性成分(複数可)を放出する組成のものであり得る。使用され得る包埋組成物の例には、ポリマー物質およびワックスが含まれる。同様の種類の固体組成物も、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を用いて、軟質充填および硬質充填ゼラチンカプセル剤中の充填剤として用いることができる。
本活性化合物は、1種または複数種の上記賦形剤とともにマイクロカプセル化形態であってもよい。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティングおよび薬学的製剤分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製され得る。このような固体剤形では、本活性化合物は、スクロース、ラクトースまたはデンプンなどの少なくとも1種の不活性な希釈剤と混合され得る。このような剤形は、通常の慣例と同様に、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば、打錠滑沢剤および他の打錠助剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムおよび微結晶性セルロースも含み得る。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤も含み得る。それらは、乳白剤を必要に応じて含有し得、また、腸管の特定の部分のみでまたは優先的にその部分で、必要に応じて遅延様式で、本活性成分(複数可)を放出する組成のものであり得る。用いることのできる包埋組成物の例には、ポリマー物質およびワックスが含まれる。
本発明の化合物の局所または経皮投与のための剤形には、軟膏剤、ペースト、クリーム、ローション、ジェル、散剤、液剤、スプレー、吸入剤またはパッチが含まれる。本活性成分は、薬学的に許容される担体、および必要に応じて任意の必要とされる保存剤または緩衝剤と滅菌条件下で混合される。眼科用製剤、点耳剤、および点眼液も、本発明の範囲内にあると企図される。さらに、本発明では、身体への化合物の制御された送達をもたらすという追加の利点を有する経皮パッチの使用が企図される。このような剤形は、本化合物を適当な媒体に溶解または分散させることにより作製され得る。吸収促進剤はまた、皮膚を横断する本化合物のフラックスを増加させるために用いられ得る。その速度は、速度制御膜を与えるかまたは本化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散させることにより制御され得る。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーで、局所的に、直腸に、鼻腔に、頬側に、膣にまたは包埋貯蔵器を介して投与され得る。本明細書で用いられる「非経口の」という用語には、皮下、静脈内、筋内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、鞘内、肝内、病変内および頭蓋内の注射または輸液技術が含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、本組成物は、経口的に、腹腔内にまたは静脈内に投与される。
本発明の組成物の滅菌注射用形態は、水性または油性懸濁液であり得る。これらの懸濁液は、適当な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて、当技術分野で公知の技術に従って製剤化され得る。滅菌注射調製物はまた、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液または懸濁液、例えば、1,3−ブタンジオール溶液であってもよい。用いることができる許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル溶液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌の固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来通りに用いられる。この目的で、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含めて、任意の無刺激性固定油が用いられ得る。オレイン酸などの脂肪酸およびそのグリセリド誘導体は、特にそれらのポリオキシエチル化バージョンで、オリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容される油と同様に、注射剤の調製に有用である。これらの油溶液または懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤または分散剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、またはエマルションおよび懸濁液を含む薬学的に許容される剤形の製剤において通常用いられる同様の分散剤も含有し得る。他の通常用いられる界面活性剤、例えば、Tween、Span、および薬学的に許容される固体、液体、または他の剤形の製造に通常用いられる他の乳化剤または生物学的利用能増強剤も、製剤目的で使用され得る。
本発明の薬学的組成物は、限定されるものではないが、カプセル剤、錠剤、水性懸濁液または液剤を含む任意の経口的に許容される剤形で経口投与され得る。経口使用するための錠剤の場合、通常用いられる担体には、ラクトースおよびトウモロコシデンプンが含まれるが、これらに限定されない。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤も通常添加される。カプセル剤の形態での経口投与をするために、有用な希釈剤にはラクトースおよび乾燥トウモロコシデンプンが含まれる。水性懸濁液が経口使用に必要とされる場合、本活性成分は、乳化剤および懸濁化剤と混合される。必要に応じて、ある特定の甘味剤、香味剤または着色剤も添加され得る。
あるいは、本発明の薬学的組成物は、直腸投与するための坐薬の形態で投与され得る。これらは、本剤を、室温で固体であるが直腸温度で液体であり、したがって、直腸で融解して薬物を放出する適当な非刺激性賦形剤と混合することにより調製され得る。このような物質には、ココアバター、蜜ろうおよびポリエチレングリコールが含まれるが、これらに限定されない。
本発明の薬学的組成物はまた、特に、治療の標的が、眼、皮膚、または下部腸管の疾患を含めて、局所適用により容易に到達できる領域または器官を含む場合、局所投与され得る。適当な局所製剤は、これらの領域または器官のそれぞれのために容易に調製される。
下部腸管に対する局所適用は、直腸坐薬製剤(上記参照)または適当な浣腸製剤で行うことができる。局所経皮パッチも使用され得る。
局所適用するために、本薬学的組成物は、1種または複数種の担体に懸濁または溶解させた本活性成分を含有する適当な軟膏で製剤化され得る。本発明の化合物の局所投与のための担体には、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろうおよび水が含まれるが、これらに限定されない。あるいは、本薬学的組成物は、1種または複数種の薬学的に許容される担体に懸濁または溶解させた本活性成分を含有する適当なローションまたはクリームに製剤化され得る。適当な担体には、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が含まれるが、これらに限定されない。
眼科的使用のために、本薬学的組成物は、塩化ベンジルアルコニウムなどの保存剤と一緒にまたはそれ無しで、等張性のpH調整滅菌食塩水中の微粉化懸濁液として、または好ましくは、等張性のpH調整滅菌食塩水中の溶液として製剤化され得る。あるいは、眼科的使用のために、本薬学的組成物は、ワセリンなどの軟膏に製剤化され得る。
本発明の薬学的組成物は、鼻腔エアロゾルまたは吸入によっても投与され得る。このような組成物は、薬学的製剤の技術分野で周知の技術によって調製され、ベンジルアルコールもしくは他の適当な保存剤、生物学的利用能を増強するための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の従来の可溶化剤もしくは分散剤を用いて、生理食塩水中溶液として調製され得る。
単一剤形を作製するために担体材料と組み合わされ得るタンパク質キナーゼ阻害剤の量は、治療される宿主、特定の投与方法に依存して変わる。好ましくは、本組成物は、0.01〜100mg/kg体重/日の投薬量の阻害剤がこれらの組成物を受ける患者に投与され得るように製剤化されるべきである。
任意の特定の患者のための特定の投薬量および治療計画は、用いられる特定の化合物の活性、年齢、体重、全般的健康、性、食事、投与時間、排泄率、薬物組合せ、および治療する医師の判断ならびに治療される特定の疾患の重症度を含む、様々な要因に依存する。阻害剤の量は、本組成物中の特定の化合物にも依存する。
別の薬剤と一緒の投与
治療または予防される特定のタンパク質キナーゼ媒介状態に依存して、その状態を治療または予防するために通常投与される追加の薬剤が、本発明の化合物と一緒に投与され得る。
追加の薬剤は、多剤投与計画の一部として、本タンパク質キナーゼ阻害剤含有化合物または組成物と別個に投与され得る。あるいは、そういった追加の薬剤は、単一組成物中のタンパク質キナーゼ阻害剤と一緒に混合された単一剤形の一部であり得る。
本発明の別の態様は、癌の治療を必要としている被験体の癌を治療する方法であって、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩、および抗癌剤を逐次的に投与するかまたは共投与する段階を含む方法に関する。一部の実施形態では、前記抗癌剤は、白金酸塩剤、例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、またはサトラプラチンおよび他の誘導体;トポI阻害剤、例えば、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンおよび他の誘導体;代謝拮抗物質、例えば、葉酸ファミリー(メトトレキサート、ペメトレキセドおよび関連物質);プリンファミリー(チオグアニン、フルダラビン、クラドリビン、6−メルカプトプリンおよび関連物質);ピリミジンファミリー(シタラビン、ゲンシタビン、5−フルオロウラシルおよび関連物質);アルキル化剤、例えば、ナイトロジェンマスタード(シクロホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、メクロールエタミン、イホスファミドおよび関連物質);ニトロソ尿素(例えば、カルムスチン);トリアゼン(ダカルバジン、テモゾロミド);アルキルスルホネート(例えば、ブスルファン);プロカルバジンおよびアジリジン;抗生物質、例えば、ヒドロキシ尿素;アントラサイクリン(ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシンおよび他の誘導体);アントラセンジオン(ミトキサントロンおよび関連物質);ストレプトマイセスファミリー(ブレオマイシン、マイトマイシンC、アクチノマイシン);ならびに紫外線から選択される。
生物学的試料
ATRキナーゼの阻害剤として、本発明の化合物および組成物は、生物学的試料にも有用である。本発明の一態様は、生物学的試料におけるATRキナーゼ活性の阻害に関し、この方法は、前記生物学的試料を本明細書で記載される化合物または前記化合物を含む組成物と接触させる段階を含む。本明細書で用いられる場合、「生物学的試料」という用語は、限定なしに、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物から得られた生検材料またはその抽出物;血液、唾液、尿、糞便、精液、涙、もしくは他の体液、またはこれらの抽出物を含めて、インビトロまたはエクスビボの試料を意味する。「本明細書で記載される化合物」という用語は、式Iの化合物を含む。
生物学的試料におけるATRキナーゼ活性の阻害は、当業者に公知である様々な目的に有用である。このような目的の例には、輸血、臓器移植、および生物学的試料の保存が含まれるが、これらに限定されない。
タンパク質キナーゼの研究
本発明の別の態様は、生物学的および病理学的現象におけるタンパク質キナーゼの研究;このようなタンパク質キナーゼに媒介される細胞内シグナル伝達経路の研究;および新規のタンパク質キナーゼ阻害剤の比較評価に関する。このような使用の例には、酵素アッセイおよび細胞系アッセイなどの生物学的アッセイが含まれるが、これらに限定されない。
タンパク質キナーゼ阻害剤としての本化合物の活性は、インビトロ、インビボ、または細胞株でアッセイされ得る。インビトロアッセイには、活性化キナーゼのキナーゼ活性またはATP合成酵素活性のいずれかの阻害を決定するアッセイが含まれる。代わりのインビトロアッセイは、阻害剤がタンパク質キナーゼに結合する能力を定量し、結合前に阻害剤を放射性標識化し、阻害剤/キナーゼ複合体を単離し、結合した放射性標識の量を決定することによって、または新規の阻害剤が公知の放射性リガンドに結合したキナーゼと一緒にインキュベートされる場合、競争実験を行うことによって測定され得る。ATRの阻害剤として本発明で用いられる化合物をアッセイするための詳細な条件は、以下の実施例で示される。
本発明の別の態様では、本明細書で記載される化合物をATRキナーゼと接触させることにより酵素活性を調節するための方法が提供される。
治療の方法
一態様では、本発明では、ATRキナーゼが疾患状態に関与している疾患、状態、または障害を治療するかまたはその重症度を軽減するための方法が提供される。別の態様では、本発明では、酵素活性の阻害が疾患の治療に関与しているATRキナーゼ疾患、状態、または障害を治療するかまたはその重症度を軽減するための方法が提供される。別の態様では、本発明では、ATRキナーゼに結合することにより酵素活性を阻害する化合物で、疾患、状態、または障害を治療するかまたはその重症度を軽減するための方法が提供される。別の態様では、ATRキナーゼの酵素活性をATRキナーゼ阻害剤で阻害することによりキナーゼ疾患、状態、または障害を治療するかまたはその重症度を軽減するための方法が提供される。
本発明の一態様は、患者におけるATRキナーゼ活性を阻害する方法であって、患者に本明細書で記載される化合物、または前記化合物を含む組成物を投与する段階を含む方法に関する。一部の実施形態では、前記方法は、増殖性および過剰増殖性疾患、例えば、癌から選択される状態を治療または予防するために使用される。
本発明の別の態様では、増殖性または過剰増殖性疾患を治療もしくは予防するか、またはその重症度を軽減するための方法であって、有効量の化合物、または化合物を含む薬学的に許容される組成物を、それを必要としている被験体に投与する段階を含む方法が提供される。一部の実施形態では、前記被験体は患者である。本明細書で用いられる場合、「患者」という用語は、動物、好ましくはヒトを意味する。
一部の実施形態では、前記方法は、癌を治療または予防するために使用される。一部の実施形態では、前記方法は、固形腫瘍を伴うある種の癌を治療または予防するために使用される。さらに別の実施形態では、前記癌は、以下の癌から選択される:口腔:頬腔、唇、舌、口腔、咽頭;心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫;肺:気管支原性癌(扁平上皮細胞または類表皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、胞巣状(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨腫性過誤腫、中皮腫;胃腸:食道(扁平上皮癌、咽頭、腺腫、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌、リンパ腫、平滑筋腫)、膵臓(管癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸(small bowel or small instestines)(腺腫、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(large bowel or large intestines)(腺腫、管状腺腫、絨毛状腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸、結腸−直腸(colon−rectum)、結腸直腸(colorectal);直腸、尿生殖路:腎臓(腺腫、ウィルム腫瘍[腎芽腫]、リンパ腫)、膀胱および尿道(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺腫)、前立腺(腺腫、肉腫)、精巣(セミノーマ、奇形腫、胎児性癌、悪性奇形腫、絨毛癌、肉腫、間細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);肝臓:ヘパトーム(肝細胞癌)、肝内胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆管経路;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫 脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫および巨細胞腫;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、キサントーマ、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星細胞腫、髄芽腫、グリオーマ、上衣細胞腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性グリア芽腫、希突起グリオーマ、シュワン細胞腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、グリオーマ、肉腫);婦人科:子宮(子宮内膜癌)、子宮頚部(子宮頸癌、前腫瘍子宮頚部異形成)、卵巣(卵巣癌[漿液性腺癌、粘液性腺癌、未分類癌]、顆粒膜−髄膜細胞腫、セルトリ−ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮癌、上皮内癌、腺腫、線維肉腫、メラノーマ)、膣(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋腫)、ファロピウス管(癌)、乳房;皮膚:悪性メラノーマ、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、ケラトアカントーマ、異形成母斑(moles dysplasitc nevi)、脂肪腫、血管腫、皮膚繊維腫、ケロイド、乾癬;甲状腺:乳頭状甲状腺癌腫、小胞状甲状腺癌腫、未分化甲状腺癌腫、髄質甲状腺癌腫、多発性内分泌腺腫2A型、多発性内分泌腺腫2B型、家族性髄質甲状腺癌腫、褐色細胞腫、傍神経節腫;ならびに副腎:神経芽細胞腫。
一部の実施形態では、癌は、本明細書で記載される癌から選択される。一部の実施形態では、前記癌は、肺癌、頭頚部癌、膵臓癌、胃癌、または脳腫瘍(brain cancer)である。
ある特定の実施形態では、本化合物または薬学的に許容される組成物の「有効量」は、前記疾患を治療するのに有効な量である。本発明の方法によって、本化合物および組成物は、前記疾患を治療するかまたはその重症度を軽減するのに有効な任意の量および任意の投与経路を用いて投与され得る。
一態様では、患者におけるATRを阻害するための方法であって、本明細書で記載されるとおりの、本明細書で記載される化合物を投与する段階を含む方法が提供される。別の実施形態では、癌を治療する方法であって、前記可変基は本明細書で定義されるとおりである本明細書で記載される化合物を患者に投与する段階を含む方法が提供される。
一部の実施形態では、DNA損傷因子から選択される追加の治療剤を前記患者に投与する段階を含み;ここで、前記追加の治療剤は、治療される疾患に適切であり、前記追加の治療剤は、単一剤形として前記化合物と一緒にまたは複数剤形の一部として前記化合物と別個に投与される。
一部の実施形態では、前記DNA損傷因子は、電離放射線、放射線類似作用ネオカルチノスタチン、白金酸塩剤、トポI阻害剤、トポII阻害剤、代謝拮抗物質、アルキル化剤、アルキルスルホネート、代謝拮抗物質または抗生物質から選択される。他の実施形態では、前記DNA損傷因子は、電離放射線、白金酸塩剤、トポI阻害剤、トポII阻害剤、または抗生物質から選択される。
白金酸塩剤の例には、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、サトラプラチンおよび他の誘導体が含まれる。他の白金酸塩剤には、ロバプラチン、およびトリプラチンが含まれる。他の白金酸塩剤には、テトラニトレート、ピコプラチン、サトラプラチン、プロリンダクおよびアロプラチンが含まれる。
トポI阻害剤の例には、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンおよび他の誘導体が含まれる。他のトポI阻害剤にはベロテカンが含まれる。
トポII阻害剤の例には、エトポシド、ダウノルビシン、ドキソルビシン、アクラルビシン、エピルビシン、イダルビシン、アムルビシン、ピラルビシン、バルルビシン、ゾルビシンおよびテニポシドが含まれる。
代謝拮抗物質の例には、葉酸ファミリー、プリンファミリー(プリンアンタゴニスト)、またはピリミジンファミリー(ピリミジンアンタゴニスト)のメンバーが含まれる。葉酸ファミリーの例は、メトトレキサート、ペメトレキセドおよび関連物質が含まれ、プリンファミリーの例には、チオグアニン、フルダラビン、クラドリビン、6−メルカプトプリン、および関連物質が含まれ、ピリミジンファミリーの例には、シタラビン、ゲンシタビン、5−フルオロウラシル(5FU)および関連物質が含まれる。
代謝拮抗物質の一部の他の具体例には、アミノプテリン、メトトレキサート、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、ペントスタチン、クラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、チオグアニン、メルカプトプリン、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフル、カルモフル、フロクスウリジン、シタラビン、ゲンシタビン、アザシチジンおよびヒドロキシ尿素が含まれる。
アルキル化剤の例には、ナイトロジェンマスタード、トリアゼン、アルキルスルホネート、プロカルバジンおよびアジリジンが含まれる。ナイトロジェンマスタードの例には、シクロホスファミド、メルファラン、クロラムブシルおよび関連物質が含まれ、ニトロソ尿素の例には、カルムスチンが含まれ、トリアゼンの例には、ダカルバジンおよびテモゾロミドが含まれ、アルキルスルホネートの例には、ブスルファンが含まれる。
アルキル化剤の他の具体例には、メクロレタミン、シクロホスファミド、イホスファミド、トロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、プレドニムスチン、ベンダムスチン、ウラムスチン、エストラムスチン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ホテムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、ストレプトゾシン、ブスルファン、マンノスルファン、トレスルファン、カルボコン、チオTEPA、トリアジコン、トリエチレンメラミン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロミド、アルトレタミン、ミトブロニトール、アクチノマイシン、ブレオマイシン、マイトマイシンおよびプリカマイシンが含まれる。
抗生物質の例には、マイトマイシン、ヒドロキシ尿素;アントラサイクリン、アントラセンジオン、ストレプトマイセスファミリーが含まれる。アントラサイクリンの例には、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシンおよび他の誘導体が含まれ、アントラセンジオンの例には、ミトキサントロンおよび関連物質が含まれ、ストレプトマイセスファミリーの例には、ブレオマイシン、マイトマイシンC、およびアクチノマイシンが含まれる。
ある特定の実施形態では、前記白金酸塩剤は、シスプラチンまたはオキサリプラチンであり、前記トポI阻害剤はカンプトテシンであり、前記トポII阻害剤はエトポシドであり、前記抗生物質はマイトマイシンである。他の実施形態では、前記白金酸塩剤は、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、またはサトラプラチンから選択され、前記トポI阻害剤は、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンから選択され、前記トポII阻害剤は、エトポシドから選択され、前記代謝拮抗物質は、葉酸ファミリー、プリンファミリー、またはピリミジンファミリーのメンバーから選択され、前記アルキル化剤は、ナイトロジェンマスタード、ニトロソ尿素、トリアゼン、アルキルスルホネート、プロカルバジン、またはアジリジンから選択され、前記抗生物質は、ヒドロキシ尿素、アントラサイクリン、アントラセンジオン、またはストレプトマイセスファミリーから選択される。
別の実施形態では、癌細胞における細胞死を促進する方法であって、本明細書で記載される化合物、または前記化合物を含む組成物を患者に投与する段階を含む方法が提供される。
さらに別の実施形態では、癌細胞におけるDNA損傷の細胞修復を予防する方法であって、本明細書で記載される化合物、または前記化合物を含む組成物を患者に投与する段階を含む方法が提供される。さらに別の実施形態では、癌細胞におけるDNA損傷によって引き起こされる細胞修復を予防する方法であって、式Iの化合物、または前記化合物を含む組成物を患者に投与する段階を含む方法が提供される。
別の実施形態では、DNA損傷因子に対して細胞を感作させる方法であって、本明細書で記載される化合物、または前記化合物を含む組成物を患者に投与する段階を含む方法が提供される。
一部の実施形態では、該方法は、ATMシグナル伝達カスケードに欠陥を有する癌細胞に対して使用される。一部の実施形態では、前記欠陥は、以下の1種または複数種の変化した発現または活性である:ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1またはH2AX。別の実施形態では、該細胞は、DNA損傷腫瘍遺伝子を発現する癌細胞である。一部の実施形態では、前記癌細胞は、以下の1種または複数種の変化した発現または活性を有する:K−Ras、N−Ras、H−Ras、Raf、Myc、Mos、E2F、Cdc25A、CDC4、CDK2、サイクリンE、サイクリンAおよびRb。
さらに別の実施形態では、放射線増感剤または化学療法増感剤としての本明細書で記載される化合物の使用が提供される。
さらに他の実施形態では、癌を治療するための単一の薬剤(単独療法)としての式Iの化合物の使用が提供される。一部の実施形態では、式Iの化合物は、DNA損傷応答(DDR)欠陥を持つ癌を有する患者を治療するために使用される。他の実施形態では、前記欠陥は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、またはH2AXの突然変異または損失である。
スキームおよび実施例
本開示の化合物は、一般に当業者に公知の工程を用いて本明細書に照らして調製することができる。これらの化合物は、これらに限定されないが、LCMS(液体クロマトグラフィー質量分析)およびNMR(核磁気共鳴)を含む公知の方法で分析することができる。以下の一般的スキームおよび実施例は、本開示の化合物の調製の仕方を例示する。実施例は単に例示目的であり、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではまったくない。H−NMRスペクトルは、Bruker DPX400装置を用いて400MHzで記録した。質量分析試料は、エレクトロスプレーイオン化を用いて単一MSモードで操作されるMicroMass Quattro Micro質量分析計で分析した。
Figure 0005836367
スキームA−1は、環Dがオキサジアゾールである式Iの化合物を作製するための一般的方法を表す。化合物A、好ましくはそのメチルエステルをヒドラジンと反応させてアシルヒドラジドA−iを生成する。式A−iの化合物および適切に置換された安息香酸から、これらに限定されないが、PPhBrおよび塩基などの試薬を用いて、対応する1,3,4−オキサジアゾールA−iiを得ることができる。あるいは、式A−iiの化合物は、適切な酸を用いたアシルヒドラジドA−iの段階的な縮合、続く、これらに限定されないが、PPhBr、POClまたはT3P(登録商標)などの試薬を用いた脱水環化によって得ることができる。化合物A−iiの脱離基LGは、式NHRのアミンで置換して式A−iiiの化合物をもたらすことができる基からなり、それにはこれらに限定されないが、塩素および臭素が含まれる。次いで式A−iiiの化合物を、これらに限定されないが、BOC(ブチルカルバメート)などの適切なアミン保護基PGで保護して式A−ivの化合物(A−iiiのR=HであればRはPGとして保護される)を得る。
ピリドン環系を、これらに限定されないが、適切なボロン酸エステルまたはボロン酸を用いた鈴木カップリングを含む金属媒介カップリング条件下で導入して式A−vの化合物を得る。これらに限定されないが、HClまたはTFAを用いた処理などの当業者に公知の標準的な条件下で式A−vの化合物から窒素保護基PGの除去を行って、環Dがオキサジアゾールである式Iの化合物を得る。A−viiiを介した式A−viの化合物の生成のための保護、カップリング、脱離基置換および脱保護反応は、上記で説明したものと同様である。さらに、式Iの置換基Rに、これらに限定されないが、加水分解、求核置換反応、アシル化反応、アミド結合形成反応またはさらなる脱保護などの当業者に公知の反応でさらなる官能化を施して追加的な官能性をもたらすことができる。
Figure 0005836367
スキームA−2は、環Dがオキサジアゾールである式Iの化合物を作製するための一般的方法を表す。式A−iの化合物および式−NR(R=HであればPGとして保護される)のアミンで置換された適切な安息香酸から、これらに限定されないが、PPhBrおよび塩基などの試薬を用いて、対応する1,3,4−オキサジアゾールA−iiiを得ることができる。あるいは、式A−iiiの化合物は、安息香酸で置換されたアシルヒドラジドA−iの段階的な縮合、続く、これらに限定されないが、PPhBr、POClまたはT3P(登録商標)などの試薬を用いた脱水環化によって得ることができる。式A−iiiの化合物を、これらに限定されないが、BOC(ブチルカルバメート)などの適切なアミン保護基PGで保護して式A−ivの化合物を得ることができる。ピリドン環系を、これらに限定されないが、適切なボロン酸エステルまたはボロン酸を用いたA−ivの鈴木カップリングを含む金属媒介カップリング条件下で導入して式A−vの化合物を得る。これらに限定されないが、HClまたはTFAを用いた処理などの当業者に公知の標準的な条件下で、式A−vの化合物から窒素保護基PGの除去を行って、環Dがオキサジアゾールである式Iの化合物を得る。あるいは、環Dがオキサジアゾールである式Iの化合物に、上記の金属媒介カップリング条件を用いて、A−iiiから直接アクセスすることができる。さらに、式Iの置換基Rに、これらに限定されないが、加水分解、求核置換反応、アシル化反応、アミド結合形成反応またはさらなる脱保護などの当業者に公知の反応でさらなる官能化を施して追加的な官能性をもたらすことができる。
調製例1〜7はスキームA1およびA2に関係する。
(調製例1)
5−ブロモ−3−(5−(4−(ブロモメチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−アミンの合成
Figure 0005836367
工程1:エタノール(50mL)中のメチル3−アミノ−6−ブロモ−ピラジン−2−カルボキシレート(2.5g、10.8mmol)の懸濁液にヒドラジン水和物(3.2g、3mL、64.6mmol)を添加し、反応混合物を70℃で1.5時間加熱すると濃厚な黄色の固体が生成した。反応混合物をろ過し、固体を水(20mL)およびエタノール(40mL)で洗浄した。固体を減圧下で乾燥して3−アミノ−6−ブロモ−ピラジン−2−カルボヒドラジド(2.7g、94%収率)を淡黄色の固体として得た。LC/MS m/z 233.1 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 9.78 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.62 (s, 2H), 4.53 (d, J = 3.5 Hz, 2H)。
工程2:ジブロモ(トリフェニル)ホスホラン(1.746g、4.137mmol)を、アセトニトリル(4mL)中の3−アミノ−6−ブロモ−ピラジン−2−カルボヒドラジド(200mg、0.862mmol)および4−(ブロモメチル)安息香酸(185mg、0.862mmol)の室温での懸濁液に添加し、得られた懸濁液を1時間撹拌した。反応混合物をアセトニトリル(2mL)で希釈し、DIEA(900μL、5.171mmol)を滴下して処理し、16時間撹拌した。懸濁液をろ過し、アセトニトリルおよびヘキサンで洗浄し、乾燥して5−ブロモ−3−(5−(4−(ブロモメチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−アミン(354mg、68%収率)を黄色の固体として得た。LC/MS m/z 412.1 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 8.45 (s, 1H), 8.11 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.80 (s, 2H), 7.72 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.82 (s, 2H)。
(調製例2)
5−ブロモ−3−(5−(4−(ブロモメチル)−2−メチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−アミンの合成
Figure 0005836367
工程1:THF(500mL)中のメチル4−ブロモ−3−メチルベンゾエート(50g、219mmol)の0℃での溶液に、水素化アルミニウムリチウム(262mL、THF中1M溶液、262mmol)を15分かけて添加した。20分撹拌した後、水(50mL)を滴下し、次いで1M NaOH(50mL)および水(50mL)を滴下した。反応混合物をセライトでろ過し、減圧濃縮した。得られた残留物をトルエンと1回共沸させ、次いでDCMに溶解させ、NaSOで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去して(4−ブロモ−3−メチルフェニル)メタノールを無色固体(42g、96%収率)として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 7.51 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.07 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.23 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 2.33 (s, 3H)。
工程2:THF(50mL)中の(4−ブロモ−3−メチルフェニル)メタノール(5.0g、24.87mmol)およびイミダゾール(5.1g、74.61mmol)の溶液を0℃に冷却し、クロロ(トリイソプロピル)シラン(7.2g、7.9mL、37.30mmol)で処理し、次いで室温に加温し16時間撹拌した。反応混合物を水およびDCMで希釈した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して(4−ブロモ−3−メチルベンジルオキシ)トリイソプロピルシランを無色油状物(8.8g、97%収率)として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.47 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.21 (s, 1H), 7.04 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.75 (s, 2H), 2.39 (s, 3H), 1.22 − 1.14 (m, 3H), 1.09 (d, J = 6.5 Hz, 18H)。
工程3:DMF(38mL)およびMeOH(23mL)の中の(4−ブロモ−3−メチルベンジルオキシ)トリイソプロピルシラン(6.8g、19.03mmol)、Pd(OAc)(427mg、1.90mmol)、3−ジフェニルホスファニルプロピル(ジフェニル)ホスファン(785mg、1.90mmol)およびトリエチルアミン(8.5mL、60.90mmol)の溶液を40psiのCOガスで処理し、80℃で14時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、圧抜きを行った。反応物を濃縮し、酢酸エチルと水に分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製してメチル2−メチル−4−((トリイソプロピルシリルオキシ)メチル)ベンゾエートを無色油状物(6.0g、94%収率)として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.90 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 4.84 (s, 2H), 3.88 (s, 3H), 2.60 (s, 3H), 1.22 − 1.12 (m, 3H), 1.09 (d, J = 6.6 Hz, 18H)。
工程4:THF(35mL)中のメチル2−メチル−4−(トリイソプロピルシリルオキシメチル)ベンゾエート(6.0g、17.83mmol)を水(18mL)中の水酸化リチウム(2.6g、107.0mmol)で処理し、次いでMeOH(18mL)で処理し、反応混合物を60℃で2時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物を酢酸エチルで希釈し、1N HClでクエンチしてpH2にした。得られた層を分離し、有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を減圧下で除去して2−メチル−4−(トリイソプロピルシリルオキシメチル)安息香酸を無色固体(5.4g、94%収率)として得た。LC/MS m/z 321.5 [M]−. H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 12.70 (s, 1H), 7.82 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.25 (m, 2H), 4.82 (s, 2H), 2.52 (s, 3H), 1.22 − 1.11 (m, 3H), 1.05 (d, J = 7.0 Hz, 18H)。
工程5:ジブロモ(トリフェニル)ホスホラン(25.0g、56.9mmol)を、無水アセトニトリル(100mL)中の3−アミノ−6−ブロモ−ピラジン−2−カルボヒドラジド(3.0g、12.9mmol)および2−メチル−4−(トリイソプロピルシリルオキシメチル)安息香酸(4.2g、12.9mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで0℃に冷却した。DIEA(10.0g、14mL、77.6mmol)を滴下し、反応物を1.5時間撹拌した。水(50mL)を撹拌溶液に滴下し、得られた懸濁液を20分撹拌した。沈殿物をろ過により収集し、固体を10%アセトニトリル水溶液で黒ずんだ色が消えるまで洗浄した。次いで固体を乾燥して5−ブロモ−3−(5−(4−(ブロモメチル)−2−メチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−アミンを黄色の固体(3.4g、62%収率)として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 8.45 (s, 1H), 8.00 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 67.6 Hz, 2H), 7.69 − 7.45 (m, 2H), 4.77 (s, 2H), 2.70 (s, 3H)。
(調製例3)
5−ブロモ−3−(5−(4−(ブロモメチル)−2−フルオロフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−アミンの合成
Figure 0005836367
工程1:4−(ブロモメチル)−2−フルオロ安息香酸を、Journal of Fluorine Chemistry、2002年、116巻、173〜179頁に記載されているようにして調製した。ジブロモ(トリフェニル)ホスホラン(18.40g、43.60mmol)を、アセトニトリル(75mL)中の4−(ブロモメチル)−2−フルオロ安息香酸(2.54g、10.90mmol)および3−アミノ−6−ブロモ−ピラジン−2−カルボヒドラジド(2.53g、10.90mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を室温で30分撹拌し、次いで0℃に冷却し、DIEA(11.0mL、65.4mmol)で処理した。次いで反応混合物を室温で3時間撹拌し、ろ過した。得られた固体を20%水/CHCNで洗浄し、乾燥して5−ブロモ−3−(5−(4−(ブロモメチル)−2−フルオロフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−アミンを黄色の固体(1.69g、36%収率)として得た。LC/MS m/z 429.8[M+H]
(調製例4)
5−ブロモ−3−(5−(4−(ブロモメチル)−2−メトキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−アミンの合成
Figure 0005836367
工程1:CCl(80mL)中の2−メトキシ−4−メチル安息香酸(8.0g、48.1mmol)をN−ブロモスクシンイミド(9.1g、51.0mmol)で処理し、次いでAIBN(791mg、4.81mmol)で処理し、還流下で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。得られた沈殿物をろ過により除去し、水で洗浄して過剰のスクシンアミドおよび未反応の出発原料を除去した。次いで固体をアセトニトリルで洗浄し、DCMに溶解させ、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して4−(ブロモメチル)−2−メトキシ安息香酸(5.15g、44%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 10.57 (s, 1H), 8.16 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.10 (s, 1H), 4.48 (s, 2H), 4.11 (s, 3H)。
工程2:ジブロモ(トリフェニル)ホスホラン(19.17g、43.61mmol)を、アセトニトリル(70mL)中の3−アミノ−6−ブロモ−ピラジン−2−カルボヒドラジド(2.3g、9.91mmol)および4−(ブロモメチル)−2−メトキシ安息香酸(2.43g、9.91mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで氷水浴中で冷却し、その上にDIEA(7.69g、10.4mL、59.47mmol)を滴下した。DIEAを添加した後、氷水浴を取り外し、反応混合物を一晩撹拌した。水(20mL)を撹拌溶液に滴下し、水を添加した後20分さらに撹拌した。得られた沈殿物をろ過し、次いで1:1水/アセトニトリル混合液で黒ずんだ色が消えるまで洗浄した。次いで固体を水およびヘキサンで洗浄し、乾燥して5−ブロモ−3−[5−[4−(ブロモメチル)−2−メトキシ−フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−アミン(1.88g、43%収率)をからし色の固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 8.44 (s, 1H), 7.92 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.27 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.79 (s, 2H), 3.95 (s, 3H)。
(調製例5)
5−ブロモ−3−(5−(3−(ブロモメチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−アミンの合成
Figure 0005836367
工程1:ジブロモ(トリフェニル)ホスホラン(9.0g、20.46mmol)を、無水アセトニトリル(31mL)中の3−(ブロモメチル)安息香酸(1.0g、4.65mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで0℃で冷却し、その上にDIEA(8.0mL、45.9mmol)を滴下した。反応混合物を室温に加温し、1時間撹拌した。水(50mL)を撹拌溶液に滴下し、さらに20分撹拌した。反応混合物をろ過し、得られた固体を、10%水/アセトニトリル混合液で黒ずんだ色が消えるまで洗浄した。固体を乾燥して5−ブロモ−3−(5−(3−(ブロモメチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−アミンを黄色の固体(1.9g、99%収率)として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 8.46 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.07 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.64 (dd, J = 19.0, 11.0 Hz, 1H), 4.90 (s, 2H)。
(調製例6)
(R)−4−(1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチル)安息香酸を、Journal of Ocular Pharmacology and Therapeutics、2009年、25巻、187〜194頁に記載されているようにして調製した。
(調製例7)
3−(1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチル)安息香酸をWO2009/036996に記載されているようにして調製した。
Figure 0005836367
スキームBに式B−iiの中間体の調製のための一般的方法を示す。化合物Bを光延条件下でアルコールROHと反応させて式B−iの化合物を得た。適切な光延条件は、これらに限定されないが、CHClまたはTHFなどの適切な溶媒中でのBuP/DEADを含む。
あるいは、式B−iの化合物を、これらに限定されないが、R−LG(LGはハロゲン、メシラートまたはトリフラートなどの適切な脱離基である)および塩基でのBの処理などの当業者に公知のアルキル化条件を用いてBから得ることができる。式B−iの化合物を、これらに限定されないが、ビス(ピナコラト)ジボロン、Pd−触媒および塩基を用いた処理などの当業者に公知の標準的な条件を用いて、対応するボロン酸またはエステルB−iiに転換させる。
(調製例8)
1−(1−シクロプロピルエチル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 0005836367
工程1:THF(60mL)中の2−ヒドロキシ−5−ブロモピリジン(6.0g、34.5mmol)の0℃での溶液に、THF(50mL)中のDEAD(40%w/vの30mL、68.96mmol)の溶液を20分かけて添加した。次いで得られた混合物を、トリブチルホスフィン(14.0g、17mL、68.7mmol)を10分かけて滴下して処理した。反応混合物を0℃で30分撹拌し、次いで1−シクロプロピルエタノール(4.5g、51.7mmol)で処理し、室温で16時間撹拌した。反応混合物を氷に注ぎ、HClでクエンチした。層を分離し、有機層を1M HClおよびブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0〜60%酢酸エチル/ヘキサン)により5−ブロモ−1−(1−シクロプロピルエチル)ピリジン−2−オン(2.0g、24%収率)を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.61 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.33 (dd, J = 9.6, 2.7 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.38 − 4.26 (m, 1H), 1.40 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.10 − 0.99 (m, 1H), 0.80 − 0.68 (m, 1H), 0.59 − 0.42 (m, 2H), 0.38 − 0.26 (m, 1H)。
工程2:5−ブロモ−1−(1−シクロプロピルエチル)ピリジン−2−オン(3.5g、14.5mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(5.5g、21.7mmol)、Pd(dppf)Cl(1.1g、1.5mmol)および酢酸カリウム(4.3g、43.4mmol)をジオキサン(37mL)に溶解させ、90℃で2時間加熱した。反応混合物をセライトでろ過し、ジクロロメタンで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜60%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して1−(1−シクロプロピルエチル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン(1.9g、45%収率)を得た。LC/MS m/z290.3[M+H]
以下のボロンピナコールエステルを、上記したのと同様の手順を用いて調製した:
1−sec−ブチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン。LC/MS m/z278.1[M+H]
1−(1−メトキシプロパン−2−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン。LC/MS m/z294.5[M+H]
(調製例9)
1−イソプロピル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 0005836367
工程1:カリウムtert−ブトキシド(16.8g、142.2mmol)をDME(248mL)中の5−ブロモ−1H−ピリジン−2−オン(25.0g、142.2mmol)の懸濁液に添加し、反応混合物を30分撹拌した。この混合物に炭酸カリウム(13.8g、99.5mmol)および2−ブロモプロパン(35.0g、26.7mL、284.4mmol)を添加し、混合物を65時間還流させた。反応混合物をろ過し、減圧濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン/ヘキサンから再結晶化して5−ブロモ−1−イソプロピル−ピリジン−2−オン(19.1g、88.40mmol、62%収率)を灰白色結晶として得た。LC/MS m/z 217.3 [M+H]H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.41 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.31 (dd, J = 9.7, 2.7 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.22 (dt, J = 13.6, 6.8 Hz, 1H), 1.36 (d, J = 6.8 Hz, 6H)。
工程2:5−ブロモ−1−イソプロピル−ピリジン−2−オン(9.0g、41.7mmol)、ビス(ジピナコラト)ジボロン(15.9g、62.5mmol)、酢酸カリウム(10.2g、104.2mmol)およびPd(dppf)Cl(915mg、1.25mmol)をジオキサン(30mL)に懸濁させた。次いで反応混合物を脱ガスして、次いで窒素雰囲気下、100℃で16時間加熱した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(5〜60%酢酸エチル/ジクロロメタン)により1−イソプロピル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン(7.9g、72%収率)を得た。LC/MS m/z 264.3 [M+H]H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.78 (s, 1H), 7.56 (dd, J = 9.0, 1.7 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 5.26 (七重線, J = 6.9 Hz, 1H), 1.39 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.31 (s, 12H)。
以下のボロンピナコールエステルを、上記したのと同様の手順を用いて対応するR−X(X=ハライドまたは他の脱離基)から調製した:
1−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン。LC/MS m/z 236.2[M+H]
1−イソブチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン。LC/MS m/z 278.1[M+H]
2−(2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−1(2H)−イル)アセトニトリル。LC/MS m/z 261.2[M+H]
1−エチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン。LC/MS m/z 250.1[M+H]
1−(2−メトキシエチル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン。LC/MS m/z 280.4[M+H]
1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン。LC/MS m/z 292.2[M+H]
5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン。LC/MS m/z 318.3[M+H]
2−(2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−1(2H)−イル)プロパンニトリル。LC/MS m/z 275.3[M+H]
1−(2−ヒドロキシエチル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン。LC/MS m/z 266.0[M+H]
(調製例10)
1−(1−フルオロプロパン−2−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 0005836367
工程1:DCM(30mL)中の1−フルオロプロパン−2−オール(1.2g、15.4mmol)およびDMAP(188mg、1.54mmol)を0℃に冷却し、TEA(1.7g、2.4mL、16.9mmol)で処理し、次いでMsCl(1.8g、1.3mL、16.1mmol)で処理した。反応混合物を徐々に室温に加温し、1時間撹拌した。次いで反応混合物をNHCl飽和溶液およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を減圧下で除去して(2−フルオロ−1−メチル−エチル)メタンスルホネートを得た。これを直ちに次の工程に持ち込んだ。
工程2:DME(30mL)中の5−ブロモ−1H−ピリジン−2−オン(2.7g、15.4mmol)をKOBu(1.7g、15.4mmol)で処理し、反応物を30分撹拌した。次いで反応物をKCO(1.5g、10.7mmol)およびDME(10mL)中の(2−フルオロ−1−メチル−エチル)メタンスルホネート(2.4g、15.4mmol)の溶液で処理した。反応物を室温で20分撹拌し、次いで還流下で16時間加熱した。反応物を冷却し酢酸エチルで希釈し、NHCl飽和溶液、水およびブラインで洗浄した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0〜90%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して5−ブロモ−1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)ピリジン−2−オンを無色固体(1.2g、33%収率)として得た。LC/MS m/z 235.1 [M+H]H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.52 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 9.7, 2.5 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.38 − 5.14 (m, 1H), 4.67 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 1.51 (d, J = 7.2 Hz, 3H)。
工程3:5−ブロモ−1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)ピリジン−2−オン(550mg、2.35mmol)、酢酸カリウム(692mg、7.05mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(895mg、3.53mmol)およびPd(dppf)Cl(172mg、0.24mmol)をジオキサン(12mL)中で合わせて、90℃で2.5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却しろ過した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0〜80%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して1−(1−フルオロプロパン−2−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン(455mg、69%収率)を得た。LC/MS m/z235.1[M+H]
以下のボロンピナコールエステルを、上記したのと同様の手順を用いて対応するR−OMから調製した:
5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン。LC/MS m/z318.3[M+H]
1−(ペンタ−3−イン−2−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン LC/MS m/z288.5[M+H]
(調製例11)
5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(1−(トリイソプロピルシリルオキシ)プロパン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 0005836367
工程1:エチル2−ブロモプロパノエート(5.0mL、38.4mmol)をアセトン(60mL)に溶解させ、ヨウ化ナトリウム(12.67g、84.54mmol)を添加した。混合物を2時間撹拌し、溶媒を減圧下で除去した。別個のフラスコで、5−ブロモ−1H−ピリジン−2−オン(3.34g、19.21mmol)をDME(40mL)に懸濁させ、KOBu(2.16g、19.21mmol)を添加し、次いで15分撹拌した。次いでKCO(1.86g、13.45mmol)および調製したエチル2−ヨードプロパノエートを添加し、混合物を85℃で1時間加熱した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機画分をNaSOで乾燥し、ろ過し、濃縮してエチル2−(5−ブロモ−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)プロパノエート(3.68g、70%収率)を得た。LC/MS m/z275.9[M+H]
工程2:メタノール(15mL)およびTHF(15mL)の中のエチル2−(5−ブロモ−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)プロパノエート(3.68g、13.43mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム水溶液(1Mの18.8mL、18.8mmol)を添加し、溶液を室温で18時間撹拌した。次いで3M HClをpHが約1に達するまで添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機画分をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して2−(5−ブロモ−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)プロパン酸(2.61g、79%収率)を得た。LC/MS m/z 246.9 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 12.98 (s, 1H), 8.09−7.93 (m, 1H), 7.60−7.49 (m, 1H), 6.39 (dd, J = 9.7, 4.2 Hz, 1H), 5.13 (tt, J = 11.4, 5.6 Hz, 1H), 1.56 (dd, J = 7.2, 4.1 Hz, 3H)。
工程3:無水THF(25mL)中の2−(5−ブロモ−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)プロパン酸(1.33g、5.41mmol)の溶液にボラン−ジメチルスルフィド(1.23g、1.44mL、16.22mmol)を添加し、反応物を55℃で加熱した。3時間後、追加のボラン−ジメチルスルフィド(1.23g、1.44mL、16.22mmol)を添加し、反応物を還流下で2時間加熱した。反応物を3M HCl(30mL)でクエンチし、次いで水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機画分をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して5−ブロモ−1−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン(0.82g、65%収率)を得た。LC/MS m/z232.9[M+H]
工程4:THF(8mL)中の5−ブロモ−1−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン(819mg、3.53mmol)およびイミダゾール(529mg、7.76mmol)の溶液にクロロ(トリイソプロピル)シラン(638mg、788μL、4.24mmol)を添加し、反応物を室温で1時間撹拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して5−ブロモ−1−(1−(トリイソプロピルシリルオキシ)プロパン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オンを透明な油状物として得た。LC/MS m/z247.0[M+H]
工程5:5−ブロモ−1−(1−(トリイソプロピルシリルオキシ)プロパン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン(431mg、1.24mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(474mg、1.87mmol)、Pd(dppf)Cl(91mg、0.12mmol)および酢酸カリウム(366mg、3.73mmol)をジオキサン(8mL)に溶解させ、90℃で加熱した。混合物をセライトでろ過し、塩化メチレンで洗浄した。ろ液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(1−(トリイソプロピルシリルオキシ)プロパン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン(335mg、46%収率)を淡黄色油状物として得た。LC/MS m/z394.1[M+H]
(実施例1)
2−[5−[5−アミノ−6−[5−[2−メトキシ−4−(メチルアミノメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−2−オキソ−1−ピリジル]プロパンニトリルの合成
化合物I−34
Figure 0005836367
工程1:THF(125mL)中の5−ブロモ−3−(5−(4−(ブロモメチル)−2−メトキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−アミン(5.0g、11.3mmol)の溶液に炭酸ナトリウム(3.6g、34.0mmol)を一括して添加した。次いでメチルアミン(28.3ml、メタノール中2M、56.7mmol)を10分かけて滴下した。懸濁液を30分撹拌し、次いで60℃で1時間加熱した。冷却後、反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。次いで固体をエーテルで摩砕して5−ブロモ−3−(5−(2−メトキシ−4−((メチルアミノ)メチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−アミン(4.1g、92%収率)を淡黄色の固体として得た。LC/MS m/z392.3[M+H]
工程2:THF(20mL)中の5−ブロモ−3−(5−(2−メトキシ−4−((メチルアミノ)メチル)フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−アミン(1.7g、4.35mmol)の溶液を(Boc)O(4.7g、5.0mL、21.72mmol)およびDMAP(53mg、0.43mmol)で処理した。反応混合物を室温で30分撹拌し、次いで、45℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(10〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製してtert−ブチルN−[[4−[5−[3−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−ブロモ−ピラジン−2−イル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]−3−メトキシ−フェニル]メチル]−N−メチル−カルバメートを灰白色の泡状物(1.9g、63%収率)として得た。LC/MS m/z692.5[M+H
工程3:tert−ブチルN−[[4−[5−[3−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−ブロモ−ピラジン−2−イル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]−3−メトキシ−フェニル]メチル]−N−メチル−カルバメート(200mg、0.28mmol)、2−[2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1ピリジル]プロパンニトリル(101mg、0.37mmol)およびPd(dppf)Cl(23mg、0.03mmol)を、アセトニトリル(5mL)およびNaCO(2.8mLの2M水溶液、5.6mmol)に溶解させた。反応混合物を85℃で1時間加熱し、次いで冷却し、酢酸エチルと水に分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(20〜100%酢酸エチル/DCM)で精製してジ−tert−ブチル3−(5−(4−((tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)メチル)−2−メトキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(1−(1−シアノエチル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)ピラジン−2−イルイミノジカーボネートを黄色の泡状物(178mg、83%収率)として得た。LC/MS m/z759.9[M+H]
工程4:ジ−tert−ブチル3−(5−(4−((tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)メチル)−2−メトキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(1−(1−シアノエチル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)ピラジン−2−イルイミノジカーボネート(178mg、0.24mmol)をDCM(3mL)およびTFA(1mL)に溶解させ、30分撹拌した。反応物をDCMで希釈し、50%飽和炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残留物をHPLC(10〜99%CHCN/5mM HCl)で精製し、得られた塩酸塩をDCMと50%飽和重炭酸ナトリウムに分配した。有機相を分離し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮して2−[5−[5−アミノ−6−[5−[2−メトキシ−4−(メチルアミノメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−2−オキソ−1−ピリジル]プロパンニトリル化合物I−34(55mg、42%収率)を得た。LC/MS m/z 459.5 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 8.83 (s, 1H), 8.48 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.21 (dd, J = 9.6, 2.5 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.68 (s, 2H), 7.29 (s, 1H), 7.13 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.90 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.76 (s, 2H), 2.32 (s, 3H), 1.79 (d, J = 7.1 Hz, 3H)。
(実施例2)
2−[5−[5−アミノ−6−[5−[2−メチル−4−(メチルアミノメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−2−オキソ−1−ピリジル]プロパン酸の合成
化合物I−38
Figure 0005836367
工程1:2−[5−[5−アミノ−6−[5−[2−メチル−4−(メチルアミノメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−2−オキソ−1−ピリジル]プロパンニトリル(25mg、0.05mmol)を1N HClに懸濁させ、50℃で1.5時間加熱し、酸にクリーン転換させた。反応物を減圧濃縮して2−[5−[5−アミノ−6−[5−[2−メチル−4−(メチルアミノメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−2−オキソ−1−ピリジル]プロパン酸化合物I−38を得た。LC/MS m/z461.5[M+H]
(実施例3)
5−[5−アミノ−6−[5−[2−メチル−4−[[[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]アミノ]メチル]フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−1−イソプロピル−ピリジン−2−オン
化合物I−13の合成
Figure 0005836367
工程1:THF(96mL)中の5−ブロモ−3−[5−[4−(ブロモメチル)−2−メチル−フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−アミン(3.1g、7.29mmol)およびDMAP(89mg、0.73mmol)の混合物に、(Boc)O(6.7g、29.2mmol)を室温で添加した。反応混合物を50℃で2時間加熱し、次いで室温に冷却し、酢酸エチルと1M HClに分配した。有機層を飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜15%酢酸エチル/ヘキサン)で精製してtert−ブチルN−[5−ブロモ−3−[5−[4−(ブロモメチル)−2−メチル−フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(3.3g、72%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 9.16 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.64 − 7.45 (m, 2H), 4.77 (s, 2H), 2.70 (s, J = 15.7 Hz, 3H), 1.28 (s, 18H)。
工程2:NaCO(2Mの1.4mL、2.88mmol)の水溶液を、DME(9mL)中のtert−ブチルN−[5−ブロモ−3−[5−[4−(ブロモメチル)−2−メチル−フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(600mg、0.96mmol)、1−イソプロピル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−オン(253mg、0.96mmol)およびPd(PPh(67mg、0.10mmol)の混合物に添加した。反応混合物をアルゴンで脱ガスし、シールして、80℃で1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルと水に分配した。水層を酢酸エチルで1回抽出し、合わせた有機物をNaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0〜70%酢酸エチル/ヘキサン)によりtert−ブチルN−[3−[5−[4−(ブロモメチル)−2−メチル−フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]−5−(1−イソプロピル−6−オキソ−3−ピリジル)ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(300mg、46%)を黄色泡状物として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 9.43 (s, 1H), 8.72 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.29 (dd, J = 9.5, 2.4 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.56 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.64 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.26 − 5.04 (m, 1H), 4.81 (s, 2H), 2.72 (s, 3H), 1.44 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.29 (s, 18H)。
工程3および4:DMF(5mL)中のtert−ブチルN−[3−[5−[4−(ブロモメチル)−2−メチル−フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]−5−(1−イソプロピル−6−オキソ−3−ピリジル)ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(200mg、0.29mmol)および(3S)−テトラヒドロフラン−3−アミン(77mg、0.8799mmol)にDIEA(190mg、255μL、1.47mmol)を添加し、反応混合物を85℃で45分加熱した。反応物を冷却し、溶媒を減圧下で除去した。残留物を50%TFA/DCM(1mL)で処理し、室温で20分撹拌した。反応物を濃縮し、HPLC(CHCN/5mM HCl)で精製して5−[5−アミノ−6−[5−[2−メチル−4−[[[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]アミノ]メチル]フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−1−イソプロピル−ピリジン−2−オン 化合物I−13を得た。LC/MS m/z488.2[M+H]
(実施例4)
5−[5−アミノ−6−[5−[3−(メチルアミノメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−1−イソプロピル−ピリジン−2−オン
化合物I−47の合成
Figure 0005836367
工程1:THF(31mL)中の5−ブロモ−3−[5−[3−(ブロモメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−アミン(1.0g、2.43mmol)およびDMAP(30mg、0.24mmol)の混合物に(Boc)O(2.2g、2.3mL、9.73mmol)を添加した。反応混合物を50℃で3時間加熱し、次いで室温に冷却し、酢酸エチルと1M HClに分配した。有機層をNaHCO飽和溶液およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、乾燥するまで減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0〜10%酢酸エチル/ヘキサン)で精製してtert−ブチルN−[5−ブロモ−3−[5−[3−(ブロモメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(0.7g、45%)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ9.7 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.07 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.68 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 4.88 (s, 2H), 1.29 (s, 18H)。
工程2:NaCO水溶液(2Mの1.2mL、2.45mmol)を、アセトニトリル(7mL)中の1−イソプロピル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−オン(215mg、0.82mmol)、tert−ブチルN−[5−ブロモ−3−[5−[3−(ブロモメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(500mg、0.82mmol)およびPd(dppf)Cl(60mg、0.082mmol)の混合物に添加した。反応混合物をアルゴンで脱ガスし、シールして、80℃で30分加熱した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルと水に分配した。水層を酢酸エチルで1回抽出し、合わせた有機物をNaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0〜60%酢酸エチル/ヘキサン)により、tert−ブチルN−[3−[5−[3−(ブロモメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]−5−(1−イソプロピル−6−オキソ−3−ピリジル)ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(267mg、49%)をオレンジ色の油状物として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 9.45 (s, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.32 (dd, J = 9.5, 2.6 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.16−8.06 (m, 1H), 7.80 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.73−7.66 (m, 1H), 6.64 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.17−5.08 (m, 1H), 4.87 (s, 2H), 1.45 (d, J = 7.2 Hz, 6H), 1.29 (s, 18H)。
工程3:tert−ブチルN−[3−[5−[3−(ブロモメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]−5−(1−イソプロピル−6−オキソ−3−ピリジル)ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(265mg、0.40mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解させ、次いでHCl(4.0mL、ジオキサン中4M溶液、15.88mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒および過剰のHClを減圧下で除去して5−[5−アミノ−6−[5−[3−(ブロモメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−1−イソプロピル−ピリジン−2−オンを黄色の固体として得た。これを直接次の工程に取った。LC/MS m/z468.3[M+H]
工程4:5−[5−アミノ−6−[5−[3−(ブロモメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−1−イソプロピル−ピリジン−2−オン(70mg、0.14mmol)、メチルアミン(3.0mL、THF中2M溶液、6.0mmol)およびNaCO(44mg、0.42mmol)の混合物を70℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、DMF(1mL)で希釈し、HPLC(10〜99%CHCN/5mM HCl)で精製して5−[5−アミノ−6−[5−[3−(メチルアミノ−メチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−1−イソプロピル−ピリジン−2−オン 化合物I−47を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d). 9.26 (s, 2H), 8.95 (s, 1H), 8.44 − 8.29 (m, 2H), 8.24 − 8.13 (m, 2H), 7.84 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.75 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.66 (s, 1H), 6.57 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.21 − 5.06 (m, 1H), 4.29 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 2.60 (t, J = 5.2 Hz, 3H), 1.42 (d, J = 6.8 Hz, 6H)。
Figure 0005836367
スキームCは、環Dがイソオキサゾールである式Iの化合物を作製するための一般的方法を表す。化合物Cを、薗頭カップリング条件下で、適切に保護されたアルキンと選択的に反応させて式C−iの化合物を得る。適切なアルキン保護基PG’には、これらに限定されないが、TMS、TESまたはTIPSが含まれる。次いで式C−iの化合物を、これらに限定されないが、BOC(ブチルカルバメート)などのPG’と直交する適切なアミン保護基PGで保護して式C−iiの化合物を得る。ピリドン環系を、これらに限定されないが、適切なボロン酸エステルまたはボロン酸を用いたC−iiの鈴木カップリングなどの金属媒介カップリング条件下で導入して式C−iiiの化合物を得る。次いで式C−iiiの化合物を、これらに限定されないが、KCOなどの塩基またはフルオリドを用いた処理などの当業者に公知の標準的な条件下で選択的に脱保護し、アルキン保護基PG’を除去して式C−ivの化合物を得る。3,5−二置換イソオキサゾールの構築を、適切なクロロオキシムを用いた化合物C−ivの末端アセチレンの1,3−双極性付加環化によって所望イソオキサゾールを得ることにより達成することができる。式C−vの化合物は、アミン官能基−NR(R=HであればPGとして保護される)が環化の前にクロロオキシム構築ブロック上に導入される経路によって構成されるが、式C−viの化合物は、クロロオキシム構築ブロックが適切な脱離基(LG)で官能化される環化を介して構成される。イソオキサゾール中間体C−viを、アミンNHRを用いた脱離基(LG)の求核置換によりさらに官能化して式C−viiを生成する。適切な脱離基には、これらに限定されないが、ハロゲン、メシラートまたはトリフラートが含まれる。式C−vおよびC−viiの化合物からの窒素保護基PGの除去を、これらに限定されないが、HClまたはTFAを用いた処理などの当業者に公知の標準的な条件下で行って、環Dがイソオキサゾールである式Iの化合物を得る。さらに、式Iの置換基Rに、これらに限定されないが、加水分解、求核置換反応、アシル化反応、アミド結合形成反応またはさらなる脱保護などの当業者に公知の反応によってさらなる官能化を施して追加的な官能性をもたらすことができる。
(調製例12)
tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[5−(1−シクロペンチル−6−オキソ−3−ピリジル)−3−エチニル−ピラジン−2−イル]カルバメートの合成
Figure 0005836367
工程1:(トリメチルシリル)アセチレン(1.9g、2.7mL、18.8mmol)を、DMF(25mL)中の3,5−ジブロモピラジン−2−アミン(5.0g、19.8mmol)、トリエチルアミン(10.0g、13.8mL、98.9mmol)、ヨウ化銅(I)(452mg、2.37mmol)およびPd(PPh(1.14g、0.99mmol)の溶液に滴下し、得られた溶液を室温で30分撹拌した。反応物を酢酸エチルおよび水で希釈し、層を分離した。水層を酢酸エチルでさらに抽出し、合わせた有機物を水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。混合物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜15%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して5−ブロモ−3−((トリメチルシリル)エチニル)ピラジン−2−アミンを黄色の固体(3.99g、75%収率)として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 0.30 (s, 9H), 8.06 (s, 1H); MS (ES) 271.82。
工程2:5−ブロモ−3−(2−トリメチルシリルエチニル)ピラジン−2−アミン(480mg、1.78mmol)をDCM(15mL)に溶解させ、Boc無水物(1.16g、1.22mL、5.33mmol)で処理し、次いでDMAP(22mg、0.18mmol)で処理した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応物をNaHCOで洗浄し、DCMで抽出し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた褐色油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して生成物を無色油状物(641mg、77%収率)として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 0.00 (s, 9H), 1.11 (s, 18H)および8.63 (s, 1H)。
工程3:1−シクロペンチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−オン(4.71g、16.29mmol)、tert−ブチルN−[5−ブロモ−3−(2−トリメチルシリルエチニル)ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(5.11g、10.86mmol)およびPd(PPhCl(762mg、1.09mmol)をアセトニトリル(50mL)中で合わせて、炭酸ナトリウム水溶液(2Mの16mL、32mmol)で処理し、50℃で2時間加熱した。反応物を水および酢酸エチルで希釈し、セライト充填物に通し、層を分離した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(10〜100%酢酸エチル/ヘキサン)によりtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[5−(1−シクロペンチル−6−オキソ−3−ピリジル)−3−(2−トリメチルシリルエチニル)ピラジン−2−イル]カルバメートを褐色の泡状物(4.36g、73%収率)として得た。LC/MS m/z553.5[M+H]
工程4:DMF(20mL)中のtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[5−(1−シクロペンチル−6−オキソ−3−ピリジル)−3−(2−トリメチルシリルエチニル)ピラジン−2−イル]カルバメート(4.36g、7.89mmol)を炭酸ナトリウム(2Mの4.7mL、9.4mmol)で処理し、75℃で1時間加熱した。反応物を室温に冷却し、水(60mL)で処理し、1時間超音波処理した。溶液を不溶性物質からデカントし、酢酸エチルに取り、0.5N HClおよびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮してtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[5−(1−シクロペンチル−6−オキソ−3−ピリジル)−3−エチニル−ピラジン−2−イル]カルバメートを褐色の泡状物(3.1g、82%収率)として得た。LC/MS m/z 481 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 9.15 (s, 1H), 8.52 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.14 (dd, J = 9.6, 2.6 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.16 − 5.05 (m, 1H), 4.89 (s, 1H), 2.08 − 2.00 (m, 2H), 1.94 − 1.81 (m, 4H), 1.73 − 1.60 (m, 2H), 1.38 (s, 18H)。
式C−ivの場合の以下のアセチレン中間体を同様に調製した:
tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[5−[1−(1−シクロプロピルエチル)−6−オキソ−3−ピリジル]−3−エチニル−ピラジン−2−イル]カルバメート。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 9.18 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 8.83 − 8.67 (m, 1H), 8.15 (dd, J = 12.3, 5.3 Hz, 1H), 6.56 (dd, J = 9.4, 5.4 Hz, 1H), 4.21 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 1.56 − 1.43 (m, 5H), 1.42 − 1.30 (m, 21H), 0.68 (s, 1H), 0.46 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 0.20 (d, J = 5.1 Hz, 1H)。
tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[3−エチニル−5−(1−イソプロピル−6−オキソ−3−ピリジル)ピラジン−2−イル]カルバメート。LC/MS m/z 455.5 [M+H]H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.65 (s, 1H), 8.28 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.93 (dd, J = 9.5, 2.6 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.32 (dt, J = 13.6, 6.7 Hz, 1H), 3.46 (s, 1H), 1.46 (d, J = 6.8 Hz, 6H), 1.42 (s, 18H)。
(調製例13)
tert−ブチル4−(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)−3−フルオロベンジル(メチル)カルバメートの合成
Figure 0005836367
工程1:AIBN(533mg、3.24mmol)およびN−ブロモスクシンイミド(6.35g、35.68mmol)をCCl(50mL)中の2−フルオロ−4−メチル−安息香酸(5.0g、32.4mmol)に添加し、反応混合物を90℃で3時間加熱した。反応混合物を冷却し、ろ過し、ろ過ケーキをCClで1回洗浄し、次いで水で3回洗浄した。次いでろ過ケーキをアセトニトリル/MeOHの1:1混合液に溶解させ、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して4−(ブロモメチル)−2−フルオロ−安息香酸(4.7g、62%収率)を灰白色固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ13.30 (s, 1H), 7.89 − 7.81 (m, 1H), 7.42 (dd, J = 8.9, 4.0 Hz, 1H), 7.38 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 1H), 4.73 (s, 2H)。
工程2:4−(ブロモメチル)−2−フルオロ−安息香酸(4.65g、19.95mmol)を窒素雰囲気下で無水THF(70mL)に溶解させ、氷浴中で冷却した。THF中のボラン−THF錯体(1Mの32mL、32mmol)の溶液を滴下し、反応混合物を室温に5時間かけて加温した。反応混合物をメタノールでクエンチし、減圧濃縮した。得られた残留物を酢酸エチルと1M HClに分配し、水層を酢酸エチルで1回抽出した。合わせた有機物をNaSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して(4−(ブロモメチル)−2−フルオロフェニル)メタノールを白色の固体(4.12g、94%収率)として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 7.45 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.33 − 7.22 (m, 2H), 5.29 (s, 1H), 4.70 (s, 2H), 4.53 (s, 2H)。
工程3:[4−(ブロモメチル)−2−フルオロ−フェニル]メタノール(5.14g、23.46mmol)をメチルアミン(235mL、メタノール中2M、470mmol)に溶解させ、45℃で1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒および過剰のメチルアミン(methyamine)を減圧下で除去した。残留物をEtOで摩砕して[2−フルオロ−4−(メチルアミノメチル)フェニル]メタノール(4.84g、82%収率)を灰白色固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 8.55 (s, 1H), 7.53 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.35 − 7.25 (m, 2H), 5.35 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 4.56 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 4.12 (s, 2H), 3.33 (s, 1H), 2.55 (s, 2H), 2.37 (s, 1H)。
工程4:THF(137mL)中の[2−フルオロ−4−(メチルアミノメチル)フェニル]メタノール(4.58g、18.31mmol)およびトリエチルアミン(17.9mL、128mmol)の混合物に、(Boc)O(4.80g、22.0mmol)を一括して添加した。水(7mL)を加えて均一な溶液を生成させ、反応物を4時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと1M HClに分配した。有機層をNaHCO飽和溶液およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して油状物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(0〜30%酢酸エチル/ヘキサン)によりtert−ブチルN−[[3−フルオロ−4−(ヒドロキシメチル)フェニル]メチル]−N−メチル−カルバメート(3.53g、72%収率)を無色油状物として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 7.44 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 5.23 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 4.33 (s, 2H), 2.76 (s, 3H), 1.41 (d, J = 16.7 Hz, 9H)。
工程5:DCM(30mL)中のtert−ブチルN−[[3−フルオロ−4−(ヒドロキシメチル)フェニル]メチル]−N−メチル−カルバメート(3.51g、13.03mmol)の溶液にMnO(9.06g、104.2mmol)を添加し、反応物を室温で48時間撹拌した。9gのMnOを追加的に添加し、反応物をさらに24時間撹拌した。反応混合物をセライトでろ過し、減圧濃縮してtert−ブチルN−[(3−フルオロ−4−ホルミル−フェニル)メチル]−N−メチル−カルバメート(2.56g、74%収率)を透明黄色油状物として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 10.19 (s, 1H), 7.85 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.21 (t, J = 10.1 Hz, 2H), 4.46 (s, 2H), 2.82 (s, 3H), 1.39 (d, J = 36.5 Hz, 9H)。
工程6:THF(43mL)中のtert−ブチルN−[(3−フルオロ−4−ホルミル−フェニル)メチル]−N−メチル−カルバメート(2.5g、9.4mmol)の溶液に酢酸ナトリウム(1.92g、23.38mmol)を添加した。溶液を0℃(氷浴)に冷却し、ヒドロキシルアミン塩酸塩(845mg、12.16mmol)を添加した。反応物を2時間かけて室温に加温した。溶媒を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチルと水に分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮してtert−ブチル3−フルオロ−4−((ヒドロキシイミノ)メチル)ベンジル(メチル)カルバメート(2.62g、99%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 11.56 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.72 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.16 − 7.01 (m, 2H), 4.38 (s, 2H), 2.79 (s, 3H), 1.40 (d, J = 23.7 Hz, 9H)。
工程7:DMF(30mL)中のtert−ブチル3−フルオロ−4−((ヒドロキシイミノ)メチル)ベンジル(メチル)カルバメート(2.6g、9.2mmol)の0℃での溶液にN−クロロスクシンイミド(1.35g、10.1mmol)を添加した。反応物を0℃で1時間撹拌し、次いで室温に加温し、3時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、酢酸エチルで希釈し、0.5HCl、水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した。有機物を減圧濃縮してtert−ブチル4−(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)−3−フルオロベンジル(メチル)カルバメートを無色油状物として得た。これを精製することなく次に持ち込んだ。
(調製例14)
tert−ブチル1−(3−(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)フェニル)エチルカルバメートの合成
Figure 0005836367
工程1:3−アセチル安息香酸(10.0g、60.9mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(33.9g、487.4mmol)および酢酸ナトリウム(45.0g、548.3mmol)をエタノール(115mL)および水(115mL)に懸濁させ、混合物を30分還流させた。溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物を水で摩砕した。得られた固体をろ過し、乾燥して3−(1−(ヒドロキシイミノ)エチル)安息香酸(10.34g、95%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 12.86 (s, 1H), 11.36 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.95 − 7.91 (m, 1H), 7.88 (dd, J = 4.7, 3.1 Hz, 1H), 7.52 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 2.18 (s, 3H)。
工程2:エタノール(170mL)およびHCl水溶液(12Mの2.1mL、24.2mmol)の中の3−(1−(ヒドロキシイミノ)エチル)安息香酸(2.28g、12.73mmol)および活性炭担持パラジウム(10wt.%、1.355g、12.73mmol)をH雰囲気下、40psiで6時間撹拌した。反応混合物を窒素で30分スパージし、次いでメタノールで溶出しながらセライト充填物を通してろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、EtOで摩砕して3−(1−アミノエチル)安息香酸塩酸塩(2.4g、94%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.16 (s, 1H), 8.07 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 4.55 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 1.66 (d, J = 6.9 Hz, 3H)。
工程3:水(283mL)中の3−(1−アミノエチル)安息香酸(10.2g、50.6mmol)の溶液に、アセトン(283mL)中のtert−ブチル[(シアノ−フェニル−メチレン)アミノ]カーボネート(13.1g、53.1mmol)の溶液を添加し、次いでトリエチルアミン(21mL、151mmol)を添加した。室温で16時間撹拌した後、反応混合物を減圧濃縮し、残留物を酢酸エチルと水に分配し、層を分離した。有機層を重炭酸ナトリウム飽和水溶液で抽出した。合わせた水層を1N HClでpH2に酸性化し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して灰白色固体を得た。固体を酢酸エチル/ヘキサンで摩砕して3−[1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチル]安息香酸(8.3g、62%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.07 (s, 1H), 8.02 − 7.94 (m, 1H), 7.60 − 7.51 (m, 1H), 7.43 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 4.88 (s, 1H), 1.48 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.37 (s, 9H)。
工程4:3−[1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチル]安息香酸(7.57g、28.53mmol)を無水THF(45mL)に溶解させ、次いでボラン−ジメチルスルフィド(42.8mL、THF中2M、85.6mmol)を滴下した。反応物を室温で3時間撹拌し、次いで0℃に冷却し、MeOHでクエンチした。溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物を1M HClと酢酸エチルに分配した。有機層を飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/ヘキサン)によりtert−ブチルN−[1−[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル]カルバメート(4.91g、68%収率)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 7.38 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 4.3 Hz, 2H), 7.14 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 5.17 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.64 − 4.54 (m, 1H), 4.47 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 1.36 (s, 9H), 1.28 (d, J = 7.0 Hz, 3H)。
工程5:DCM(40mL)中のtert−ブチルN−[1−[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル]カルバメート(4.91g、19.54mmol)の溶液にMnO(13.59g、156.3mmol)を添加し、反応混合物を室温で48時間撹拌した。追加の3gのMnOを添加し、反応混合物をさらに12時間撹拌した。反応混合物をセライト充填物を通してろ過し、減圧濃縮してtert−ブチルN−[1−(3−ホルミルフェニル)エチル]カルバメート(4.0g、82%収率)を透明な油状物として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 10.00 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.78 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 15.4, 7.8 Hz, 2H), 4.75 − 4.64 (m, 1H), 1.41 − 1.30 (m, 12H)。
工程6:THF(69mL)中のtert−ブチルN−[1−(3−ホルミルフェニル)エチル]カルバメート(4.0g、16.0mmol)および酢酸ナトリウム(3.3g、40.1mmol)の0℃での溶液にヒドロキシルアミン塩酸塩(1.4g、20.9mmol)を添加した。反応物を室温に加温し、16時間撹拌した。反応物を濃縮し、得られた残留物を酢酸エチルと水に分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮してtert−ブチル1−(3−((ヒドロキシイミノ)メチル)フェニル)エチルカルバメートを無色ゲル状物(4.24g、定量的収率)として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 11.20 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.41 (q, J = 8.3 Hz, 2H), 7.38 − 7.24 (m, 2H), 4.61 (dd, J = 14.0, 6.7 Hz, 1H), 1.33 (d, J = 21.1 Hz, 9H), 1.30 (d, J = 7.0 Hz, 3H)。
工程7:DMF(69mL)中のtert−ブチル1−(3−((ヒドロキシイミノ)メチル)フェニル)エチルカルバメート(4.2g、16.0mmol)の0℃での溶液にN−クロロスクシンイミド(2.4g、17.6mmol)を添加し、室温に加温しながら、反応物を2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(300mL)で希釈し、次いでブライン飽和溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して濃厚な無色ゲル状物を得た。次いで残留物をEtO/ヘキサンで摩砕し、ろ過してtert−ブチル1−(3−(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)フェニル)エチルカルバメート(4.3g、90%収率)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 12.37 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.69 − 7.60 (m, 1H), 7.45 (dd, J = 36.5, 6.2 Hz, 3H), 4.64 (dt, J = 12.6, 6.4 Hz, 1H), 1.45 − 1.25 (m, 12H)。
(調製例15)
4−(クロロメチル)−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリドの合成
Figure 0005836367
工程1:酢酸エチル(142mL)中の4−メチル安息香酸(10.0g、73.5mmol)の溶液を、水(110mL)中のBrONa(28.2g、220.4mmol)の溶液で処理した。次いで水(220mL)中のNaHSO(22.9g、220.4mmol)の溶液を20分かけて反応混合物に滴下し[注意:発熱]、反応混合物を4時間撹拌した。水層をEtOで抽出した。合わせた有機物を1M Naで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。得られた固体をメタノールから再結晶化して4−(ブロモメチル)安息香酸(12.2g、77%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 13.05 (s, 1H), 7.93 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.58 (t, J = 9.2 Hz, 2H), 4.76 (s, 2H)。
工程2:THF(30mL)中の4−(ブロモメチル)安息香酸(5.5g、25.6mmol)の溶液を0℃に冷却し、ボラン−THF溶液(1Mの38.4mL、38.4mmol)で処理した。反応混合物を室温に加温し、次いで2時間撹拌した。反応物をメタノールでクエンチし、次に水でクエンチし、次いで減圧下で濃縮した。残留物を1N HClと酢酸エチルに分配し、有機層をNaHCO、水およびブラインで洗浄した。溶液をNaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して[4−(ブロモメチル)フェニル]メタノールを無色固体(5.1g、99%収率)として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.39 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.34 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 4.69 (s, 2H), 4.50 (s, 2H), 1.73 − 1.62 (m, 1H)。
工程3:DCM(56mL)中の[4−(ブロモメチル)フェニル]メタノール(5.1g、25.4mmol)の溶液をMnO(17.7g、203.0mmol)で処理し、16時間撹拌した。追加のMnO(17.7g、203.0mmol)を添加し、48時間撹拌を続行した。反応物をセライトでろ過し、DCMで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して4−(ブロモメチル)ベンズアルデヒドを白色の固体(3.2g、63%収率)として得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 10.01 (s, 1H), 7.91 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.67 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 4.79 (s, 2H)。
工程4:THF(50mL)中の4−(ブロモメチル)ベンズアルデヒド(5.0g、25.1mmol)の0℃での溶液を酢酸ナトリウム(4.5g、55.3mmol)で処理し、次いでヒドロキシルアミン塩酸塩(1.9g、27.6mmol)で処理した。反応物を室温に加温し、次いで16時間撹拌した。反応物を濃縮し、得られた残留物を酢酸エチルと水に分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して4−(ブロモメチル)ベンズアルデヒドオキシムを無色固体(5.3g、98%収率)として得た。LC/MS m/z215.3[M+H]
工程5:DMF(10mL)中の4−(ブロモメチル)ベンズアルデヒドオキシム(521mg、2.43mmol)の0℃での溶液をN−クロロスクシンイミド(358mg、2.68mmol)で処理した。反応混合物を室温に加温し、次いで16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチルと水に分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して4−(クロロメチル)−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリドと4−(ブロモメチル)−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリドの混合物を淡黄色油状物として定量的収率で得た。この粗製物質をさらに精製することなく次に持ち込んだ。
(調製例16)
3−(クロロメチル)−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリドの合成
Figure 0005836367
工程1:エタノール(13mL)中の3−(ブロモメチル)ベンズアルデヒド(2.5g、12.6mmol)の溶液にヒドロキシルアミン(50%w/vの830μL、12.6mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温に加温し、30分撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物を酢酸エチルと水に分配した。有機層をNaHCO飽和水溶液で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(0〜5%酢酸エチル/ヘキサン)により3−(ブロモメチル)ベンズアルデヒドオキシム(2.7g、58%)を得た。LC/MS m/z 215.3 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 11.31 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.52 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.39 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.72 (s, 2H)。
工程2:DMF(1.5mL)中の3−(ブロモメチル)ベンズアルデヒドオキシム(500mg、2.34mmol)の溶液にN−クロロスクシンイミド(312mg、2.34mmol)を添加し、反応混合物を50℃で2時間撹拌した。2時間後に追加のN−クロロスクシンイミド(150mg)を添加し、反応混合物をさらに2時間撹拌し、続いて反応物を氷上に注ぎ、水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%酢酸エチル/ヘキサン)により3−(クロロメチル)−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリドと3−(ブロモメチル)−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリドの混合物(348mg、60%)を得た。この粗製物質をさらに精製することなく次に持ち込んだ。
(実施例5)
5−(5−アミノ−6−(3−(3−(1−アミノエチル)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)ピラジン−2−イル)−1−(1−シクロプロピルエチル)ピリジン−2(1H)−オン
化合物I−57の合成
Figure 0005836367
工程1:THF(5mL)中のtert−ブチル1−(3−(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)フェニル)エチルカルバメート(942mg、3.15mmol)およびtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[5−[1−(1−シクロプロピルエチル)−6−オキソ−3−ピリジル]−3−エチニル−ピラジン−2−イル]カルバメート(505mg、1.05mmol)の溶液にトリエチルアミン(440μL、3.15mmol)を室温で滴下した。反応物を65℃で1時間加熱し、次いで冷却し、氷上に注いだ。水溶液を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機物層をNaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(10〜30%酢酸エチル/DCM)によりtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[3−[3−[3−[1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチル]フェニル]イソオキサゾール−5−イル]−5−[1−(1−シクロプロピルエチル)−6−オキソ−3−ピリジル]ピラジン−2−イル]カルバメート(273mg、35%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 9.35 (s, 1H), 8.87 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.42 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.85 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.61 − 7.42 (m, 3H), 6.62 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.80 − 4.67 (m, 1H), 4.25 (dd, J = 15.7, 8.2 Hz, 1H), 1.62 − 1.55 (m, 1H), 1.52 − 1.48 (m, 3H), 1.42 − 1.29 (m, 30H), 0.78 − 0.65 (m, 1H), 0.49 (dd, J = 11.7, 5.7 Hz, 2H), 0.23 (dd, J = 9.3, 3.9 Hz, 1H)。
工程2:無水DCM(3mL)中のtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[3−[3−[3−[1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチル]フェニル]イソオキサゾール−5−イル]−5−[1−(1−シクロプロピルエチル)−6−オキソ−3−ピリジル]ピラジン−2−イル]カルバメート(273mg、0.37mmol)の溶液にHCl(ジオキサン中4Mの3.7mL、14.7mmol)を添加し、反応物を室温で4時間撹拌した。溶媒および過剰のHClを減圧下で除去した。得られた固体をMeOH/EtOで摩砕し、ろ過し、乾燥して5−[5−アミノ−6−[3−[3−(1−アミノエチル)フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−1−(1−シクロプロピルエチル)ピリジン−2−オン(140mg、78%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 8.82 (s, 1H), 8.57 − 8.47 (m, 4H), 8.22 (s, 1H), 8.17 (dd, J = 9.5, 2.6 Hz, 1H), 8.02 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.72 − 7.60 (m, 2H), 6.54 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.59 − 4.49 (m, 1H), 4.24 (tt, J = 13.6, 6.8 Hz, 1H), 1.58 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.56 − 1.51 (m, 1H), 1.47 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.68 (dd, J = 14.3, 7.8 Hz, 1H), 0.52 − 0.41 (m, 2H), 0.26 − 0.15 (m, 1H)。
(実施例6)
5−(5−アミノ−6−(3−(3−((メチルアミノ)メチル)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)ピラジン−2−イル)−1−イソプロピルピリジン−2(1H)−オン(化合物I−49)の合成
Figure 0005836367
工程1:THF(1.5mL)中のtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[3−エチニル−5−(1−イソプロピル−6−オキソ−3−ピリジル)ピラジン−2−イル]カルバメート(300mg、0.66mmol)および3−(クロロメチル)−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリド(135mg、0.66mmol)の溶液に、トリエチルアミン(110μL、0.79mmol)を滴下した。反応物を65℃で1時間加熱し、次いで冷却し、氷上に注いだ。水溶液を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0〜60%酢酸エチル/ヘキサン)によりtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[3−[3−[3−(クロロメチル)フェニル]イソオキサゾール−5−イル]−5−(1−イソプロピル−6−オキソ−3−ピリジル)ピラジン−2−イル]カルバメート(300mg、73%)を得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 9.45 (s, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.30 (dd, J = 17.5, 14.8 Hz, 2H), 8.17 − 8.02 (m, 1H), 7.79 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.74 − 7.64 (m, 1H), 6.64 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.76 (s, 2H), 4.87 (s, 1H), 1.45 (d, J = 7.2 Hz, 6H), 1.29 (s, 18H)。
工程2:DCM(3mL)中のtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[3−[3−[3−(クロロメチル)フェニル]イソオキサゾール−5−イル]−5−(1−イソプロピル−6−オキソ−3−ピリジル)ピラジン−2−イル]カルバメート(295mg、0.47mmol)の溶液にHCl(4.7mL、ジオキサン中4M、19.0mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌し、次いで40℃で1時間加熱した。溶媒および過剰のHClを減圧下で除去して5−[5−アミノ−6−[3−[3−(クロロメチル)フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−1−イソプロピル−ピリジン−2−オンを定量的収率で得た。H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 8.80 (s, 1H), 8.34 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.17 (dd, J = 9.5, 2.4 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.99 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.64 − 7.57 (m, 2H), 6.54 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.12 (m, 1H), 4.88 (s, 2H), 1.41 (d, J = 6.8 Hz, 6H)。
工程3:5−[5−アミノ−6−[3−[3−(クロロメチル)フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−1−イソプロピル−ピリジン−2−オン(90mg、0.20mmol)、メチルアミン(5.0mL、THF中2M、10.0mmol)およびNaCO(62mg、0.59mmol)の混合物を70℃で16時間撹拌した。HPLC精製(10〜99%CHCN/5mM HCl)により5−[5−アミノ−6−[3−[3−(メチルアミノメチル)フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−1−イソプロピル−ピリジン−2−オンを得た。
(化合物I−49)。LC/MS m/z 417.5 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 9.37 (s, 2H), 8.81 (s, 1H), 8.35 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.16 (dd, J = 9.5, 2.5 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.71 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.64 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.13 (dt, J = 13.7, 6.9 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 2.58 (t, J = 5.3 Hz, 3H), 1.42 (t, J = 9.3 Hz, 6H)。
Figure 0005836367
スキームDは式Iの化合物を作製するための一般的方法を表す。式Dの化合物を、これらに限定されないが、BOC(ブチルカルバメート)などの適切なアミン保護基PGで保護し、−NRにおいてR=Hである場合、RをPGとして保護する。ピロン環系を、これらに限定されないが、適切なピロンボロン酸エステルまたはボロン酸を用いた鈴木カップリングを含む金属媒介カップリング条件下で導入して式D−iの化合物を得る。ピロンD−iを、これらに限定されないがメタノールなどの適切な溶媒中、ニートのアミンNHRかまたはNHRで処理することによって、対応するピリドンD−iiに転換させる(Bull. Korean Chem. Soc.2001年、22巻、234〜236頁を参照されたい)。これらに限定されないが、HClまたはTFAを用いた処理などの当業者に公知の標準的な条件下で、式D−iiの化合物から窒素保護基PGを除去して式Iの化合物を得る。さらに、式Iの置換基Rに、これらに限定されないが、加水分解、求核置換反応、アシル化反応、アミド結合形成反応またはさらなる脱保護などの当業者に公知の反応によってさらなる官能化を施して追加的な官能性をもたらすことができる。中間体5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2H−ピラン−2−オンを、Synlett、2003年、2巻、253〜255頁に記載されているようにして合成した。
(実施例7)
5−[5−アミノ−6−[5−[2−メチル−4−(メチルアミノメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−1−(2−ジメチルアミノエチル)ピリジン−2−オン(化合物I−24)の合成
Figure 0005836367
工程1:ジ−tert−ブチル5−ブロモ−3−(5−(4−((tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)メチル)−2−メチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)ピラジン−2−イルイミノジカーボネート(545mg、0.807mmol)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2H−ピラン−2−オン(197mg、0.887mmol)およびPd(PPh(57mg、0.08mmol)をDME(4mL)およびNaCO水溶液(2Mの800μL、1.60mmol)に溶解させた。混合物を窒素雰囲気下、80℃で1時間加熱した。混合物をセライトでろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を濃縮し、粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜50%酢酸エチル/ヘキサン)である程度精製して灰白色の固体(423mg、76%収率)を得た。LC/MS m/z691.3[M+H]
工程2:ジ−tert−ブチル3−(5−(4−((tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)メチル)−2−メチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(2−オキソ−2H−ピラン−5−イル)ピラジン−2−イルイミノジカーボネート(85mg、0.1231mmol)をメタノール(1mL)に溶解させ、混合物を0℃に冷却した。N,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(24mg、30μL、0.28mmol)を添加し、混合物を30分撹拌し、次いで室温に加温し、3時間撹拌した。混合物を減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%メタノール/DCM)により所望生成物を得た。LC/MS m/z761.4[M+H]
工程3:工程2からのジ−tert−ブチル3−(5−(4−((tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)メチル)−2−メチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−5−(1−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)ピラジン−2−イルイミノジカーボネートをジオキサン(1mL)中4M HClに溶解させ、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、得られた固体をEtOで摩砕し、ろ過して5−[5−アミノ−6−[5−[2−メチル−4−(メチルアミノメチル)フェニル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ピラジン−2−イル]−1−(2−ジメチルアミノエチル)ピリジン−2−オン(8mg、工程1から12%の収率)を得た。LC/MS m/z 461.1 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO−d) δ 10.38 − 10.23 (m, 1H), 9.38 − 9.28 (m, 2H), 8.84 (s, 1H), 8.57 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.27 − 8.10 (m, 2H), 7.65 (d, J = 9.8 Hz, 4H), 6.65 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 4.41 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 4.20 (t, J = 5.8 Hz, 3H), 3.57 − 3.45 (m, 4H), 2.87 (d, J = 4.7 Hz, 7H), 2.75 (s, 3H), 2.58 (t, J = 5.3 Hz, 4H)。
Figure 0005836367
スキームE−1は、環Dがイソオキサゾールである式Iの化合物を作製するための一般的方法を表す。化合物Cはアミノ保護基PGおよびアルキン保護基PG’を含む。適切なPGには、これに限定されないがBoc(tert−ブトキシカルボニル)が含まれ;適切なPG’には、これらに限定されないが、TMS、TESまたはTIPSが含まれる。式Cの化合物を、これらに限定されないが、KCOまたはフルオリドなどの条件を用いて選択的に脱保護し、アルキン保護基PG’を除去して式Eの化合物を得る。3,5−二置換イソオキサゾールの構築を、塩基性条件下で適切なクロロオキシムを用いた化合物Eの末端アセチレンの1,3−双極性付加環化によって実施して式Ei、EiiまたはEivの化合物において所望のイソオキサゾールを提供することができる。適切な条件には、これらに限定されないがトリエチルアミンの使用が含まれる。
式E−iの化合物に、これらに限定されないがNBSなどの試薬を用いてベンジル性メチル(benzylic methyl)のハロゲン化を施して、Xがハロゲンである式E−ivの化合物を得る。式E−ivの化合物は、環化に先行して、クロロオキシム上にすでに存在するハロゲンで直接作製することもできる。式E−ivの化合物上の脱離基Xを式NHRのアミンで置換して式E−iiの化合物をもたらすことができる。式E−iiの化合物を、適切なアミン置換を含む、クロロオキシムを用いた1,3−双極性付加環化により直接作製することができる。式E−iiの化合物からのアミノ保護基PGの除去を当業者に公知の標準的な条件下で行って中間体E−viを得る。あるいは、式E−viの化合物を提供することになるアミン置換に先行して、式E−ivの化合物からのそうしたPG脱保護を実施して式E−vの化合物を得ることができる。
式E−iiの化合物から、ピリドン環系を、これらに限定されないが、適切なボロン酸エステルまたはボロン酸を用いた鈴木カップリングを含む金属媒介カップリング条件下で導入して式E−iiiの化合物を得る。式E−iiiの化合物からのアミノ保護基PGの除去を、これらに限定されないが、HClまたはTFAを用いた処理などの当業者に公知の標準的な条件下で行って環Dがイソオキサゾールである式Iの化合物を得る。
あるいは、ピリドン環系を、上記した条件を用いて式E−viの化合物に導入して式Iの化合物を直接得ることができる。さらに、式Iの化合物に、これらに限定されないが、加水分解、求核置換反応、アシル化反応、アミド結合形成反応またはさらなる脱保護などの当業者に公知の反応を用いて置換基R上でのさらなる官能基変換を施して追加的な官能性をもたらすことができる。
調製例17〜24および実施例9〜11はスキームE−1に関係する。
(調製例17)
ジ−tert−ブチル(5−ブロモ−3−エチニルピラジン−2−イル)カルバメートの合成
Figure 0005836367
工程1:炭酸ナトリウム(2Mの77.30mL、154.6mmol)をDMF(303.0mL)中のtert−ブチルN−[5−ブロモ−3−(2−トリメチルシリルエチニル)ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(60.6g、128.8mmol)の懸濁液に添加し、75℃で45分加熱した。反応混合物を室温に冷却し、次いで水(900mL)で希釈した。沈殿物を30分静置させ、ろ過により単離し、水(300mL)で洗浄した。黄色の粉末をフラスコに移し、酢酸エチル(300mL)で摩砕して副表題生成物を白色の粉末(48.39g、94%収率)として得た。H NMR (400.0 MHz, DMSO−d) 1.43 (18H, s), 3.53 (1H, s), 8.55 (1H, s); MS (ES) 243.9, MS (ES) 334.2。
(調製例18)
ジ−tert−ブチル(5−ブロモ−3−(3−(4−(クロロメチル)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)ピラジン−2−イル)カルバメートの合成
Figure 0005836367
工程1:MnO(51.08g、587.5mmol)をDCM(608mL)中の[4−(クロロメチル)フェニル]メタノール(9.2g、58.75mmol)の溶液に添加した。混合物を室温で48時間撹拌した。酸化剤をろ過により除去し、ろ液を減圧濃縮して4−(クロロメチル)ベンズアルデヒドを白色の固体(7.5g、83%収率)として得た。H NMR (400.0 MHz, CDCl) 4.65 (2H, s), 7.58 (2H, d), 7.91 (2H, d)および10.05 (H, s)。
工程2:ヒドロキシルアミン(Hydroxlamine)塩酸塩(10.11g、145.5mmol)をエタノール中の4−(クロロメチル)ベンズアルデヒド(7.5g、48.51mmol)の溶液に添加した。混合物を50℃で3時間加熱した。続いて、反応混合物を減圧濃縮した。残留物をDCMと水に分配した。有機層を分離し、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して(1E)−4−(クロロメチル)ベンズアルデヒドオキシムを白色の固体(8.1g、98%収率)として得た。H NMR (400.0 MHz, DMSO−d) 4.75 (2H, s), 7.45 (2H, d), 7.60 (2H, d), 8.15 (1H, s), 11.3 (H, s)。
工程3:(1E)−4−(クロロメチル)ベンズアルデヒドオキシム(1.662g、9.801mmol)をDMF(34.99mL)に溶解させ、N−クロロスクシンイミド(1.570g、11.76mmol)を添加し、次いでジオキサン中のHCl溶液(4Mの15.70mL、62.82mmol)を添加した。混合物を室温で30分撹拌した。続いて、水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水、飽和ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して(1Z)−4−(クロロメチル)−N−ヒドロキシ−ベンズイミドイルクロリドを固体(2.0g、100%収率)として得た。H NMR (400.0 MHz, CDCl) 4.63 (2H, s), 7.45 (2H, d), 7.86 (2H, d)および8.36 (H, s)。
工程4:トリエチルアミン(1.128g、1.554mL、11.15mmol)を、DCM(26.24mL)中のtert−ブチルN−(5−ブロモ−3−エチニル−ピラジン−2−イル)−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(3.7g、9.291mmol)および(1Z)−4−(クロロメチル)−N−ヒドロキシ−ベンズイミドイルクロリド(1.994g、9.774mmol)の溶液に添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物をDCMと水に分配した。有機層を分離し、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して粗生成物を油状物として得た。10〜40%酢酸エチル/石油エーテルで溶出してシリカクロマトグラフィーで精製して副表題生成物を淡黄色の固体(3.19g、66%収率)として得た。H NMR (400.0 MHz, CDCl) 1.41 (18H, s), 4.66 (2H, s), 7.37 (1H, s), 7.54 (2H, d, J = 8.2), 7.90 (2H, d, J = 8.2 Hz)および8.66 (1H, s); MS (ES) 410.9, MS (ES) 464.8。
(調製例19)
ジ−tert−ブチル(5−ブロモ−3−(3−(4−(ブロモメチル)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)ピラジン−2−イル)カルバメートの合成
Figure 0005836367
工程1:N−ヒドロキシ−4−メチル−ベンズイミドイルクロリド(1.548g、9.127mmol)およびtert−ブチルN−(5−ブロモ−3−エチニル−ピラジン−2−イル)−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(4g、10.04mmol)をDMF(5.540mL)に溶解させた。EtN(1.108g、1.526mL、10.95mmol)を滴下した。混合物を室温で45分撹拌し、次いで65℃で1時間加熱した。続いて、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(5mL)および水(5mL)で希釈し、層を分離した。水層を酢酸エチル(2×5mL)でさらに抽出し、合わせた有機抽出物を水(3×10mL)で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。0〜30%酢酸エチル/石油エーテルで溶出してシリカクロマトグラフィーで精製してtert−ブチルN−[5−ブロモ−3−[3−(p−トリル)イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメートを固体(3.5g、60%収率)として得た。H NMR (400.0 MHz, CDCl) 1.4 (18H, s), 2.45 (3H, s), 7.35 (1H, s), 7.35 (2H, d), 7.8 (2H, d)および8.65 (1H, s); MS (ES) 376.9, 431.0。
工程2:tert−ブチルN−[5−ブロモ−3−[3−(p−トリル)イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(1.800g、3.387mmol)をフルオロベンゼン(15mL)に溶解させた。2−(1−シアノ−1−メチル−エチル)アゾ−2−メチル−プロパンニトリル(111.2mg、0.6774mmol)および1−ブロモピロリジン−2,5−ジオン(723.3mg、4.064mmol)を添加した。混合物を90℃で1時間加熱した。続いて、固体をろ過により除去し、ろ液を減圧濃縮して副表題生成物を油状物として得た(2g、70%純度、68%収率)。H NMR (400.0 MHz, CDCl) 1.5 (18H, s), 4.55 (2H, s), 7.35 (1H, s), 7.55 (2H, d), 7.85 (2H, d)および8.65 (1H, s), MS (ES) 454.8, 510.8。
(調製例20)
ジ−tert−ブチル(5−ブロモ−3−(3−(4−((イソプロピルアミノ)メチル)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)ピラジン−2−イル)カルバメートの合成
Figure 0005836367
工程1:tert−ブチルN−[5−ブロモ−3−[3−[4−(ブロモメチル)フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(100mg、0.1639mmol)を、DMF(2mL)中のプロパン−2−アミン(96.88mg、140.8μL、1.639mmol)の溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。続いて、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機層を分離し、減圧濃縮して粗生成物を得た。20%エーテル/石油エーテルで溶出してシリカクロマトグラフィーで精製して副表題生成物を固体として得た。この物質は完全に透明ではなかったが、そのまま次の工程で使用した(90mg、93%収率)。MS(ES)590.0。
(調製例21)
tert−ブチルN−[[4−[5−[3−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−ブロモ−ピラジン−2−イル]イソオキサゾール−3−イル]フェニル]メチル]−N−シクロプロピル−カルバメートの合成
Figure 0005836367
工程1:NCS(204.6mg、1.532mmol)をDMF(3mL)中のtert−ブチルN−シクロプロピル−N−[[4−[(E)−ヒドロキシイミノメチル]フェニル]メチル]カルバメートの溶液に添加し、混合物を55℃で30分加熱した。反応混合物を室温に冷却し、tert−ブチルN−(5−ブロモ−3−エチニル−ピラジン−2−イル)−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(610mg、1.532mmol)およびTEA(186.0mg、256.2μL、1.838mmol)を滴下した。混合物を室温で45分撹拌し、次いで65℃で2時間加熱した。続いて、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(5mL)および水(5mL)で希釈し、層を分離した。水層を酢酸エチル(2×5mL)でさらに抽出し、合わせた有機抽出物をMgSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して固体を得た。10〜30%酢酸エチル/石油エーテルで溶出してシリカクロマトグラフィーで精製して副表題生成物(430mg、41%収率)を得た。H NMR (400.0 MHz, CDCl) 0.66 − 0.77 (4H, m), 1.40 (18H, s), 1.48 (9H, s), 2.51 (1H, m), 3.25−3.31 (2H, m), 4.50 (2H, s), 7.35−7.38 (3H, m), 7.83−7.89 (2H, m)および8.65 (1H, s); MS (ES) 532.0, 588.1。
(調製例22)
ジ−tert−ブチル(3−(3−(4−((シクロプロピルアミノ)メチル)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)−5−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル)カルバメートの合成
Figure 0005836367
工程1:tert−ブチルN−[5−ブロモ−3−[3−[4−(ブロモメチル)フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(100mg、0.1639mmol)をDMF(2mL)中のシクロプロパンアミン(93.58mg、113.6μL、1.639mmol)の溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。続いて、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄し、減圧濃縮して固体を得た。固体をDCM(10mL)に溶解させ、トリエチルアミン(16.59mg、22.85μL、0.1639mmol)およびジ−tert−ブチルカーボネート(35.77mg、37.65μL、0.1639mmol)を添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次いで減圧濃縮して油状物を得た。20%エーテル/石油(petroleum)で溶出してシリカクロマトグラフィーで精製してtert−ブチルN−[[4−[5−[3−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−ブロモ−ピラジン−2−イル]イソオキサゾール−3−イル]フェニル]メチル]−N−シクロプロピル−カルバメート(80mg、71%収率)を得た。H NMR (400.0 MHz, CDCl) 0.66 − 0.77 (4H, m), 1.40 (18H, s), 1.48 (9H, s), 2.51 (1H, m), 3.25−3.31 (2H, m), 4.50 (2H, s), 7.35−7.38 (3H, m), 7.83−7.89 (2H, m)および8.65 (1H, s); MS (ES) 532.0, 588.1。
工程2:tert−ブチルN−[[4−[5−[3−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−ブロモ−ピラジン−2−イル]イソオキサゾール−3−イル]フェニル]メチル]−N−シクロプロピル−カルバメート(800mg、1.165mmol)をジオキサン(4mL)に溶解させ、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−オール(257.5mg、1.165mmol)を添加した。反応混合物を3×の窒素/減圧サイクルで脱ガスした。Pd(dppf)Cl.DCM(23.78mg、0.02912mmol)を添加し、反応物をさらに3回脱ガスした。炭酸ナトリウムの水溶液(2Mの1.747mL、3.495mmol)を添加し、反応混合物を80℃で4時間加熱した。反応物を室温に冷却し、酢酸エチルおよび水で希釈した。水層を酢酸エチルでさらに抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(×2)で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。0〜100%酢酸エチル/石油エーテルで溶出して自動型シリカクロマトグラフィーで精製して副表題生成物をベージュ色の固体(505mg、62%収率)として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 0.69 − 0.78 (4H, m), 1.42 (18H, s), 1.50 (9H, s), 2.54 (1H, m), 4.52 (2H, s), 6.82 − 6.85 (H, d), 7.35 (H, s), 7.40 − 7.42 (2H, d), 7. 88 − 7.90 (2H, d), 8.29 − 8.32 (1H, m), 8.42 (1H, s), 8.83 (1H, s)および12.75 (1H, m); MS (ES) 545.1, 601.2, 701.2, MS (ES) 701.2。
(調製例23)
1−((4−(5−(3−アミノ−6−ブロモピラジン−2−イル)イソオキサゾール−3−イル)ベンジル)アミノ)−2−メチルプロパン−2−オールの合成
Figure 0005836367
工程1:tert−ブチルN−[5−ブロモ−3−[3−[4−(クロロメチル)フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(500mg、0.8836mmol)をDCM(25mL)に溶解させた。TFA(2.500mL)を添加し、混合物を室温で15分撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して5−ブロモ−3−[3−[4−(クロロメチル)フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−アミンを黄色の固体(330mg、99%収率)として得た。これをさらに精製することなく使用した。MS(ES)364.9。
工程2:1−アミノ−2−メチル−プロパン−2−オール(78.75mg、0.8835mmol)、5−ブロモ−3−[3−[4−(クロロメチル)フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−アミン(32.30mg、0.08835mmol)およびDIPEA(22.84mg、30.78μL、0.1767mmol)をNMP(1mL)中で合わせて、反応混合物をマイクロ波反応器中、110℃で30分加熱した。反応混合物を減圧濃縮し、副表題生成物を粗製のまま使用した。MS(ES)420.5(ES)418.6。
(調製例24)
5−ブロモ−3−(3−(2−フルオロ−4−((メチルアミノ)メチル)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)ピラジン−2−アミンの合成
Figure 0005836367
工程1:tert−ブチルN−[[4−[5−[3−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−ブロモ−ピラジン−2−イル]イソオキサゾール−3−イル]−3−フルオロ−フェニル]メチル]−N−メチル−カルバメート(50mg、0.07369mmol)をDCM(5mL)とTFA(0.5mL)の混合液中、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した。残留物をDCMと重炭酸塩飽和溶液に分配した。合わせた有機抽出物をMgSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して副表題生成物を油状物として得た。生成物をさらに精製することなく使用した。MS(ES)380.5。
(実施例9)
5−[5−アミノ−6−[3−[4−[(シクロプロピルアミノ)メチル]フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−1H−ピリジン−2−オン(化合物I−111)の合成
Figure 0005836367
工程1:tert−ブチルN−[[4−[5−[3−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−(6−オキソ−1H−ピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル]イソオキサゾール−3−イル]フェニル]メチル]−N−シクロプロピル−カルバメート(29.99mg、0.04280mmol)をDCM(3mL)に溶解させ、次いでTFA(146.4mg、98.92μL、1.284mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して油状物を得た。これを逆相分取HPLC[Waters Sunfire C18、10mM、100Åカラム、勾配10%〜95%のB(溶媒A:0.05%TFA水溶液;溶媒B:CHCN)、25mL/分で16分間かけて]で精製して副表題生成物(9.5mg、44%収率)を得た。H NMR (400.0 MHz, DMSO−d) 0.8−0.9 (4H, m), 2.6−2.65 (1H, m), 4.25−4.3 (2H, m), 6.5 (1H, d), 6.9 (2H, s), 7.65 (2H, d), 7.78 (1H, s), 8.05 (2H, d), 8.1−8.12 (1H, m), 8.7 (1H, s), 8.8 (2H, brs); MS (ES) 401.1, MS (ES) 399.1。
(実施例10)
2−[5−[5−アミノ−6−[3−[4−[(シクロプロピルアミノ)メチル]−2−フルオロ−フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−2−オキソ−1−ピリジル]−2−エチル−ブタンニトリル(化合物I−135)の合成
Figure 0005836367
工程1:トルエン(2mL)およびEtOH(0.5mL)の中の5−ブロモ−3−[3−[4−[(シクロプロピルアミノ)メチル]−2−フルオロ−フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−アミン(28.70mg、0.071mmol)、2−エチル−2−[2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−ピリジル]ブタンニトリル(35mg、0.1107mmol)、KPO(2Mの106.5μL、0.2130mmol)、Pd(PPh(8.204mg、0.007mmol)を脱ガスし、次いでマイクロ波反応器中、80℃で20分加熱した。反応混合物を減圧濃縮した。残留物をDCMと水に分配した。層を分離し、有機抽出物をMgSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して油状物を得た。これを逆相分取HPLC[Waters Sunfire C18、10mM、100Åカラム、勾配10%〜95%のB(溶媒A:0.05%TFA水溶液;溶媒B:CHCN)、25mL/分で16分間かけて]で精製して副表題生成物(3.44mg、9.44%収率)を得た。H NMR (400.0 MHz, CDCl) 8.44 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.33 (s, 1H), 7.93−7.87 (m, 2H), 7.39 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.18−7.15 (m, 3H), 6.59 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 5.78 (s, 2H), 3.84 (s, 2H), 2.88 (m, 2H), 2.18 (m, 2H), 2.12 (m, 1H), 1.00 (t, J = 7.4 Hz, 6H)および0.41−0.33 (m, 4H) ppm; MS (ES) 514.0, MS (ES) 512.0。
(実施例11)
2−(5−(5−アミノ−6−(3−(4−((メチルアミノ)メチル)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)ピラジン−2−イル)−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−N,N−ジエチルプロパンアミド(化合物I−101)の合成
Figure 0005836367
工程1:THF(30mL)中のエチル2−[5−[5−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−[3−[4−[[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]メチル]フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−2−オキソ−1−ピリジル]プロパノエート(2.7g、3.485mmol)の溶液にLiOH(2Mの8.710mL、17.42mmol)を添加した。得られた溶液を40℃で4時間撹拌した。続いて、反応混合物をHClで中和し、次いでEtOAcで抽出した。有機層を分離し、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して2−[5−[5−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−[3−[4−[[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]メチル]フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−2−オキソ−1−ピリジル]プロパン酸を黄色の固体(1.2g、46%収率)として得た。
工程2:1,2−ジメトキシエタン(1mL)中の2−[5−[5−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−[3−[4−[[tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]メチル]フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−2−オキソ−1−ピリジル]プロパン酸(100mg、0.1339mmol)、ジエトキシホスホリルホルモニトリル(21.84mg、0.1339mmol)およびEtN(40.65mg、55.99μL、0.4017mmol)の溶液にTHF中のN−ジエチルアミン溶液(2Mの133.9μL、0.2678mmol)を添加し、得られた溶液を室温で一晩撹拌した。続いて、水を添加し、次いでDCM(5mL)を添加し、有機層を分離し、ジ−tert−ブトキシカルボニル(3−(3−(4−(((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)−5−(1−(1−(ジエチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル)カルバメートを含む有機溶液を次の工程で直接使用した。
工程3:HCl(1Mの1mL、1.000mmol)をジ−tert−ブトキシカルボニル(3−(3−(4−(((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)−5−(1−(1−(ジエチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル)カルバメートを含むDCMの溶液に添加し、得られた溶液を1時間撹拌した。続いて、反応混合物をSCXカートリッジに通し、カートリッジをMeOHで洗浄した。生成混合物をMeOH/NHで溶出した。これを逆相分取HPLC[Waters Sunfire C18、10mM、100Åカラム、勾配10%〜95%のB(溶媒A:0.05%TFA水溶液;溶媒B:CHCN)、25mL/分で16分間かけて]で精製して副表題生成物(3.89mg、6%収率)を得た。MS(ES)502.0、MS(ES)500.0。
Figure 0005836367
スキームE−2は、ピリドン核が置換基J(J≠H)でさらに官能化されている式E−iiiの化合物の調製のための一般的方法を示す。式E−iiiの化合物に、これらに限定されないがNBSなどの試薬でハロゲン化を施して式E−viiの化合物を得ることができる。式E−viiの化合物を、これらに限定されないが、適切なボロン酸エステルまたはボロン酸を用いた鈴木カップリングを含む金属媒介カップリング反応におけるカップリングパートナーとして使用して式E−iiiの化合物を得た。このピリドン核を置換基J(J≠H)でさらに官能化する。
調製例25および実施例12はスキームE−2に関係する。
(調製例25)
tert−ブチル(5−(5−ブロモ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−3−(3−(4−(((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)ピラジン−2−イル)(tert−ブトキシカルボニル)カルバメートの合成
Figure 0005836367
工程1:tert−ブチルN−[[4−[5−[3−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−(6−オキソ−1H−ピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル]イソオキサゾール−3−イル]フェニル]メチル]−N−メチル−カルバメート(500mg、0.7410mmol)をTHF(5mL)に溶解させ、次いでNBS(158.3mg、0.8892mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。追加のNBS(39.58mg、0.222mmol)を添加し、反応混合物をさらに30分撹拌した。混合物を減圧濃縮して油状物を得た。エーテルで溶出し、次いで20%酢酸エチル/ジエチルエーテルで溶出してシリカクロマトグラフィーで精製して副表題生成物(370mg、65%収率)を得た。H NMR (400.0 MHz, CDCl) 1.34 (18H, s), 1.42 (9H, s), 2.72−2.84 (3H, m), 4.43 (2H, m), 7.32 (3H, m), 7.84−7.86 (2H, m), 8.4 (1H, s), 8.63 (1H, s)および8.75 (1H, s); MS (ES) 597.0, 655.0, MS (ES) 753.0。
(実施例12)
3−[4−(メチルアミノメチル)フェニル]イソオキサゾール−5−イル]ピラジン−2−イル]−3−フェニル−1H−ピリジン−2−オン(化合物I−123)の合成
Figure 0005836367
工程1:tert−ブチルN−[[4−[5−[3−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−(5−ブロモ−6−オキソ−1H−ピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル]イソオキサゾール−3−イル]フェニル]メチル]−N−メチル−カルバメート(50mg、0.06634mmol)をジオキサン(1.334mL)に添加し、次いでシクロペンタ−1,4−ジエン−1−イル(ジフェニル)ホスファン(3.294mg、0.01327mmol)、フェニルボロン酸(10.52mg、0.08624mmol)および炭酸ナトリウム(21.09mg、0.1990mmol)を添加した。混合物を80℃で2時間加熱した。混合物をセライトでろ過し、減圧濃縮して油状物を得た。30%ジエチルエーテル/石油エーテルで溶出してカラムクロマトグラフィーで精製して生成物(25mg、50%収率)を得た。MS(ES)651.3、751.3、MS(ES)749.2。
工程2:tert−ブチルN−[[4−[5−[3−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−(6−オキソ−5−フェニル−1H−ピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル]イソオキサゾール−3−イル]フェニル]メチル]−N−メチル−カルバメート(25mg、0.03330mmol)をDCM(3mL)に溶解させ、次いでTFA(189.8mg、128.2μL、1.665mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで減圧濃縮して油状物を得た。残留物を逆相分取HPLC[Waters Sunfire C18、10mM、100Åカラム、勾配10%〜95%のB(溶媒A:0.05%TFA水溶液;溶媒B:CHCN)、25mL/分で16分間かけて]で精製して副表題生成物(6mg、31%収率)を得た。H NMR (400.0 MHz, DMSO−d) 2.62−2.68 (3H,s), 4.22 (2H,s), 6.9 (2H,s), 7.47 (1H,t), 7.45 (2H,t), 7.68 (2H,d), 7.74 (1H,s), 7.82 (2H,d), 8.08−8.12 (3H,m), 8.31 (1H,d), 8.77−8.83 (3H,m), 12.2 (1H,s). MS (ES) 451.2, MS (ES) 449.2。
Figure 0005836367
スキームE−3は式E−iiiの中間体(ここでR≠H)の調製のための別の一般的方法を示す。式E−iiiの化合物(R=H)を光延条件下でアルコールROHと反応させて式E−iiiの化合物(R≠H)を得る。適切な光延条件には、これらに限定されないが、CHClまたはTHFなどの適切な溶媒中でのBuP/DIADが含まれる。あるいは、式E−iiiの化合物(R≠H)を、これらに限定されないが、R−LGおよび塩基(例えばトリエチルアミン)での式E−iiiの化合物(R=H)の処理などの当業者に公知のアルキル化条件を用いて、式E−iiiの化合物(R=H)から得ることができる。ここで、LGはハロゲン、メシラートまたはトリフラートなどの適切な脱離基である。
調製例26はスキームE−3に関係する。
(調製例26)
tert−ブチルN−[[4−[5−[3−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−[1−(3−メチルシクロペンチル)−6−オキソ−3−ピリジル]ピラジン−2−イル]イソオキサゾール−3−イル]フェニル]メチル]−N−メチル−カルバメートの合成
Figure 0005836367
工程1:tert−ブチルN−[[4−[5−[3−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−(6−オキソ−1H−ピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル]イソオキサゾール−3−イル]フェニル]メチル]−N−メチル−カルバメート(130mg、0.1927mmol)およびDIAD(77.93mg、75.88μL、0.3854mmol)をクロロホルム(2mL)に溶解させ、氷浴中で0℃に冷却し、トリブチルホスファン(77.97mg、96.02μL、0.3854mmol)を徐々に添加した。反応物を室温で30分撹拌し、次いで3−メチルシクロペンタノール(28.96mg、31.82μL、0.2891mmol)を添加し、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を、0〜100%EtOAc/石油エーテルで溶出してシリカクロマトグラフィーで直接精製して副表題生成物を黄色の固体(33.8mg、23%収率)として得た。H NMR (400.0 MHz, DMSO−d) d 1.18 (d, 3H), 1.30 (s, 18H), 1.35 − 1.41 (m, 3H), 1.49 (2 x s, 9H), 2.02 − 2.14 (m, 4H), 2.82 (s, 3H), 4.46 (s, 2H), 5.24 − 5.28 (m, 1H), 6.60 (2 x s, 1H), 7.40 (d, 2H), 7.41 (2 x s, 1H), 8.00 (d, 2H), 8.40 (d, 1H), 8.70 (2 x d, 1H)および9.33 (2 x s, 1H); MS (ES) 757.45。
Figure 0005836367
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Figure 0005836367
Figure 0005836367
(実施例2)
細胞ATR阻害アッセイ
ヒドロキシ尿素で処理した細胞中のATR基質ヒストンH2AXのリン酸化を検出するために免疫蛍光顕微鏡アッセイを用いて細胞内ATRを阻害するそれらの能力について、化合物をスクリーニングすることができる。10%ウシ胎児血清(JRH Biosiences 12003)、1:100に希釈したペニシリン/ストレプトマイシン溶液(Sigma P7539)および2mMのL−グルタミン(Sigma G7513)を補充したマッコイ5A培地(Sigma M8403)において、HT29細胞を、96ウェル黒色イメージングプレート(BD353219)に1ウェル当たり14,000個の細胞で蒔き、5%CO中37℃で一晩付着させる。次いで、最終濃度25μMから細胞培地に3倍の連続希釈で化合物を添加し、細胞を5%CO中37℃でインキュベートする。15分後、ヒドロキシ尿素(Sigma H8627)を添加して最終濃度2mMにする。
ヒドロキシ尿素で45分間処理した後、すべて室温において、細胞をPBSで洗浄し、PBS(Polysciences Inc 18814)で希釈した4%ホルムアルデヒド中で10分間固定し、PBS中0.2%Tween−20(洗浄緩衝液)で洗浄し、PBS中0.5%Triton X−100に10分間浸透させる。次いで、細胞を洗浄緩衝液で1回洗浄し、洗浄緩衝液(ブロック緩衝剤)で希釈した10%ヤギ血清(Sigma G9023)中、室温で30分間ブロッキングする。H2AXリン酸化レベルを検出するために、次いで細胞を、ブロック緩衝液中1:250に希釈した一次抗体(マウスモノクローナル抗リン酸化ヒストンH2AX Ser139抗体;最新情報05−636)中室温で1時間インキュベートする。次いで、細胞を、洗浄緩衝液で5回洗浄し、その後、それぞれ、洗浄緩衝液で1:500および1:5000に希釈した、二次抗体(ヤギ抗マウスAlexa Fluor 488複合抗体;Invitrogen A11029)とHoechst染色液(Invitrogen H3570)の混合物中、暗所にて室温で1時間インキュベートする。次いで、細胞を洗浄緩衝液で5回洗浄し、最後に100μLのPBSをそれぞれのウェルに添加し、その後画像化する。
リン酸化H2AX Ser139およびDNA染色を定量化するために、BD Pathway 855 BioimagerおよびAttovisionソフトウェア(BD Biosciences、バージョン1.6/855)をそれぞれ用いて、Alexa Fluor 488およびHoechst強度について画像化する。次いで、BD Image Data Explorerソフトウェア(BD Biosciencesバージョン2.2.15)を用いて、20×の倍率での9画像のモンタージュにおけるリン酸化H2AX−ポジティブ核のパーセンテージを、それぞれのウェルについて計算する。リン酸化H2AX−ポジティブ核は、ヒドロキシ尿素で処理されていない細胞における平均Alexa Fluor 488強度の1.75倍のAlexa Fluor 488強度を有する目的のHoechst−ポジティブ領域と定義する。H2AXポジティブ核のパーセンテージを最終的に、それぞれの化合物について濃度に対してプロットし、細胞内ATR阻害についてのIC50を、Prismソフトウェア(Macintosh用GraphPad Prismバージョン3.0cx、GraphPad Software、San Diego California、USA)を用いて決定する。
本明細書で記載される化合物は、当業界で公知の他の方法に従って試験することもできる(Sarkaria ら、「Inhibition of ATM and ATR Kinase Activities by the Radiosensitizing Agent, Caffeine」: Cancer Research 59巻:4375〜5382頁(1999年); Hicksonら、「Identification and Characterization of a Novel and Specific Inhibitor of the Ataxia−Telangiectasia Mutated Kinase ATM」、Cancer Research 64巻:9152〜9159頁(2004年); Kimら、「Substrate Specificities and Identification of Putative Substrates of ATM Kinase Family Members」、The Journal of Biological Chemistry、274巻(53号):37538〜37543頁(1999年);およびChiangら、「Determination of the catalytic activities of mTOR and other members of the phosphoinositide−3−kinase−related kinase family」、Methods Mol. Biol. 281巻:125〜41頁(2004年)を参照されたい)。
(実施例3)
ATR阻害アッセイ:
放射性ホスフェート取り込みアッセイ(radioactive−phosphate incorporation assay)を用いて、化合物がATRキナーゼを阻害する能力についてスクリーニングした。アッセイは、50mMのTris/HCl(pH7.5)、10mMのMgClおよび1mMのDTTの混合物中で実施した。最終基質濃度は、10μM[γ−33P]ATP(3mCi 33P ATP/mmol ATP、Perkin Elmer)および800μM標的ペプチド(ASELPASQPQPFSAKKK)であった。
アッセイは、5nMの完全長ATRの存在下25℃で実施した。アッセイ原液緩衝液は、ATPおよび目的の試験化合物を除いて、上に挙げた試薬すべてを含めて調製した。13.5μLの原液を96ウェルプレートに入れ、続いて2連で試験化合物の連続希釈液(通常、15μMの最終濃度から出発し、3倍の連続希釈で)を含む2μLのDMSO原液を添加した(最終DMSO濃度7%)。プレートを25℃で10分間プレインキュベートし、15μL[γ−33P]ATPを添加して反応を開始させた(最終濃度10μM)。
2mMのATPを含む30μLの0.1Mリン酸を添加して、反応を24時間後に停止させた。マルチスクリーンホスホセルロースフィルター96ウェルプレート(Millipore、カタログ番号MAPHN0B50)を100μLの0.2Mリン酸で前処理し、次いで45μLの停止アッセイ混合物を添加した。プレートを5×200μLの0.2Mリン酸で洗浄した。乾燥後、100μLのOptiphase[SuperMix]液体シンチレーションカクテル(Perkin Elmer)をウェルに添加し、次いでシンチレーション計数(1450 Microbeta Liquid Scintillation Counter、Wallac)を実施した。
データ点のすべてについて平均バックグラウド値を除いた後、Prismソフトウェアパッケージ(Macintosh用GraphPad Prism バージョン3.0cx、GraphPad Software、San Diego California、USA)を用いて、Ki(app)データを初速度データの非線形回帰分析から計算した。
以下は、本開示の化合物のATR阻害Ki値を示す表である。5nM以下のKi値を有する化合物は「+++」で印される。5nMを超え、50nM以下のKi値を有する化合物は「++」で印される。50nMを超え、100nM未満のKi値を有する化合物は「+」で印される。
Figure 0005836367
Figure 0005836367
(実施例4)
シスプラチン感作アッセイ
96時間細胞生存率(MTS)アッセイを用いて、HCT116結腸直腸癌細胞をシスプラチンに感作させる化合物の能力について、化合物をスクリーニングすることができる。10%ウシ胎児血清(JRH Biosciences 12003)、1:100に希釈したペニシリン/ストレプトマイシン溶液(Sigma P7539)および2mM L−グルタミン(Sigma G7513)を補充した150μlのマッコイ5A培地(Sigma M8403)において、シスプラチンへのATMシグナル伝達において欠陥を有するHCT116細胞(Kimら;Oncogene 21巻:3864頁(2002年)を参照されたい。また、Takemuraら;JBC 281巻:30814頁(2006年)も参照されたい)を、96ウェルポリスチレンプレート(Costar3596)に、ウェル当たり470個の細胞で蒔き、5%CO中37℃で一晩付着させる。次いで、化合物とシスプラチンを、200μlの最終細胞容積でいくつかの濃度の完全マトリックスとして、10μMの最高最終濃度から2倍の連続希釈で細胞培地に同時に添加し、次いで細胞を5%CO中37℃でインキュベートする。96時間後、40μlのMTS試薬(Promega G358a)を各ウェルに添加し、細胞を5%CO中37℃で1時間インキュベートする。最後に、SpectraMax Plus384リーダー(Molecular Devices)を用いて490nmで吸光度を測定し、シスプラチンだけのIC50を、1/3以下に(小数第1位まで)低減させるのに要する化合物の濃度を報告し得る(CP3シフト)。
Figure 0005836367

本発明のいくつかの実施形態を説明してきたが、本発明者らの基本実施例は、本発明の化合物、方法およびプロセスを利用する他の実施形態を与えるように変更され得ることは明らかである。したがって、本発明の範囲は、本明細書で例として示された特定の実施形態による範囲よりは、むしろ添付の特許請求の範囲により定義されるべきであることが理解される。

Claims (59)

  1. 式I:
    Figure 0005836367
    の化合物またはその薬学的に許容される塩(式中、
    AはCまたはNであり、
    環Dはイソオキサゾリルまたはオキサジアゾリルであり、
    Jは−C1〜3アルキル、−O(C1〜3アルキル)、ハロまたはCNであり、
    qは0または1であり、
    はH、C1〜6脂肪族たはテトラヒドロフラニルであり、前記C1〜6脂肪族は、1個のOHおよび最大で2個のFで必要に応じて置換されており、
    はHまたはC1〜3アルキルであるか、あるいは
    およびRはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、O、NおよびSからなる群から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する4〜6員の単環式ヘテロシクリル環を必要に応じて形成しており、
    は、H、またはC1〜3アルキルであり、ここで、前記アルキルは、最大で3個のFで必要に応じて置換されており、
    3’はHあるか、あるいは
    およびR3’はそれらが結合している炭素原子と一緒になって3〜4員の単環式の飽和炭素環を形成しており、
    はQ、−(C1〜2アルキル)−QまたはC1〜10脂肪族であり、前記C1〜10脂肪族の最大で2個のメチレン単位はO、NR’、SまたはCOで必要に応じて置き換えられており、前記C1〜2アルキルの1個のメチレン単位はC(=O)で必要に応じて置き換えられていてよく、
    は、1〜3個の、ハロ、CN、NRR’、ORまたはC1〜3脂肪族で必要に応じて置換されており、前記C1〜3脂肪族は、最大で1個のCNおよび最大で4個のFで必要に応じて置換されており、
    Qは、酸素、窒素および硫黄からなる群から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の飽和、部分不飽和または芳香族単環式環であり、Qは、1〜3個の、ハロ、CN、NRR’、ORまたはC1〜3脂肪族で必要に応じて置換されており、前記C1〜3脂肪族は、最大で4個のFで必要に応じて置換されており、
    R’はHまたはC1〜4アルキルであり、
    RはHまたはC1〜4アルキルであるか、あるいは
    RおよびR’はそれらが結合している窒素と一緒になって、O、NおよびSからなる群から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の複素環を必要に応じて形成しており、
    はH、C1〜6脂肪族、ハロ、フェニルまたはCNであり、前記C1〜6脂肪族は、1〜2個の、ハロ、OH、CNまたはORで必要に応じて置換されている)。
  2. が、H、C1〜6脂肪族またはテトラヒドロフラニルであり、前記C1〜6脂肪族は、1個のOHおよび最大で2個のFで必要に応じて置換されており、R3’がHであり、
    がQ、−(C1〜2アルキル)−QまたはC1〜10脂肪族であり、前記C1〜10脂肪族の最大で2個のメチレン単位はO、NR’、SまたはCOで必要に応じて置き換えられており、
    Qが、酸素、窒素および硫黄からなる群から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の飽和または部分不飽和の単環式環であり、Qが、1〜3個の、ハロ、CN、NRR’、ORまたはC1〜3脂肪族で必要に応じて置換されており、前記C1〜3脂肪族は、最大で4個のFで必要に応じて置換されており、
    がHである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  3. AがNである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  4. がHである、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  5. 環Dがイソオキサゾリルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  6. 環Dがオキサジアゾリルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  7. Figure 0005836367
    が、以下の式IaおよびIb:
    Figure 0005836367
    で示すように、フェニル環のメタまたはパラ位で結合している、請求項5または6に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  8. 式Ibを有する、請求項7に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  9. がHまたはメチルである、請求項8に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  10. がHである、請求項9に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  11. がC1〜6脂肪族たはテトラヒドロフラニルである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  12. がC1〜6脂肪族ある、請求項11に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  13. がC1〜4アルキルまたはテトラヒドロフラニルである、請求項11に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  14. がC1〜4アルキルである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  15. がメチル、イソプロピル、tert−ブチルまたはテトラヒドロフラニルである、請求項13に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  16. のC1〜6アルキルが、1〜2個のOHまたはフルオロで必要に応じて置換されている、請求項11〜15のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  17. qが1である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  18. Jが、式Ic:
    Figure 0005836367
    で示すように、フェニル環のオルト位で結合している、請求項17に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  19. Jがフルオロ、C1〜3アルキル、O(C1〜3アルキル)またはCNである、請求項18に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  20. 前記C1〜3アルキルがメチルまたはイソプロピルである、請求項19に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  21. Jがフルオロ、CH、OCHまたはCNである、請求項18に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  22. qが0である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  23. が、Q、−(C1〜2アルキル)−QまたはC1〜10脂肪族であり、前記C1〜10脂肪族の最大で2個のメチレン単位はO、NR’またはCOで必要に応じて置き換えられており、前記C1〜2アルキルの1個のメチレン単位はC(=O)で必要に応じて置き換えられてよい、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  24. Qが、O、NまたはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール、OまたはNから選択される1個のヘテロ原子を有する4〜6員のヘテロシクリル、あるいは3〜6員のシクロアルキルである、請求項23に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  25. Qが、フラニル、チアゾリル、イミダゾリル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジノニルまたは3〜6員のシクロアルキルである、請求項24に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  26. が、C1〜10脂肪族、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜Cシクロ脂肪族)、−(C1〜4アルキル)−N(C1〜3アルキル)、−(C1〜4アルキル)−O(C1〜3アルキル)、C〜Cシクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルであり、前記アルキル基は必要に応じて置換されている、請求項23に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  27. が、C1〜6アルキル、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜Cシクロ脂肪族)、C〜Cシクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルである、請求項26に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  28. が、メチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、CH(CH)C≡CCH、CH(CH)COOH、CHCONH、CH(CH)CONH、CH(CH)CONHCH、CH(CH)CONCHCH、シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、CH(CH)(シクロプロピル)、CH(シクロプロピル)、CHCH(シクロプロピル)、CHCH(シクロペンチル)、CH(CH)CHF、CH(CH)CF、CHCF、C(CHCN、C(CHCHCN、CH(CH)CN、CHCN、CHCH(CH)CHCH、CH(CHCH CH(CHOH) CH(CH)CHOH、CH(CH)CHOCH、CHCHOH、CHCHOCH、CHCHN(CH、CHCHCHNH、テトラヒドロフラニル、テトロヒドロピラニル、CH(フラニル)、CH(チアゾリル)、CH(イミダゾリル)、CHCHCN、CHCH(OCH)CHCH、CHCHCH(CH)CHCH
    Figure 0005836367
    である、請求項26に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  29. が、メチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、CH(CH)C≡CCH、CH(CH)COOH、シクロブチル、シクロペンチル、CH(CH)(シクロプロピル)、CH(CH)CHF、CH(CH)CF、CHCF、CH(CH)CN、CHCN、CH(CH)CHOH、CHCHOH、CHCHOCH、CHCHN(CH、CHCHCHNH、CH(CH)CHOCH、またはテトラヒドロフラニルである、請求項26に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  30. が、メチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、CH(CH)C≡CCH、シクロブチル、シクロペンチル、CH(CH)(シクロプロピル)、CH(CH)CHF、CH(CH)CF、CHCF、CH(CH)CN、CHCN、またはテトラヒドロフラニルである、請求項28に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  31. が、H、CN、F、Cl、Br、CH=CH、メチル、エチル、イソプロピル、CHOH、CH(CHCH)CHCHCH、CH(CHCH、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、またはフェニルである、請求項1〜30のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  32. AがNであり、
    がHであり、
    がメチルであり、
    がHであり、
    がHであり、
    が、C1〜10脂肪族、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜Cシクロ脂肪族)、−(C1〜4アルキル)−N(C1〜3アルキル)、−(C1〜4アルキル)−O(C1〜3アルキル)、C〜Cシクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルであり、前記アルキル基は必要に応じて置換されている、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  33. が、C1〜10脂肪族、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜Cシクロ脂肪族)、C〜Cシクロ脂肪族またはテトラヒドロフラニルである、請求項32に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  34. 前記アルキル基が、CH、OH、OCH、NH、CNまたはテトラヒドロフラニルで必要に応じて置換されている、請求項33に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩
  35. Figure 0005836367
    Figure 0005836367
    Figure 0005836367
    Figure 0005836367
    Figure 0005836367
    から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩
  36. 請求項1から35のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物。
  37. 請求項1から35のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるそのを含む、患者における癌を治療するための組成物。
  38. 追加の治療剤が、前記患者にさらに投与され、前記追加の治療剤が、DNA損傷因子であり、および治療される疾患に適しており;前記追加の治療剤が、単一剤形として前記組成物と一緒に、または複数剤形の一部として前記組成物と別個に投与されることを特徴とする、請求項37に記載の組成物。
  39. 前記DNA損傷因子が、選択された化学療法または放射線治療である、請求項38に記載の組成物。
  40. 前記DNA損傷因子が、電離放射線、放射線類似作用ネオカルジノスタチン、白金酸塩剤、トポI阻害剤、トポII阻害剤、代謝拮抗物質、アルキル化剤、アルキルスルホネート、または抗生物質から選択される、請求項38に記載の組成物。
  41. 前記DNA損傷因子が、電離放射線、白金酸塩剤、トポI阻害剤、トポII阻害剤、または抗生物質から選択される、請求項40に記載の組成物。
  42. 前記白金酸塩剤が、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、ロバプラチン、四硝酸トリプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン、プロリンダクおよびアロプラチンから選択され、前記トポI阻害剤が、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンおよびベロテカンから選択され、前記トポII阻害剤が、エトポシド、ダウノルビシン、ドキソルビシン、アクラルビシン、エピルビシン、イダルビシン、アムルビシン、ピラルビシン、バルルビシン、ゾルビシンおよびテニポシドから選択され、前記代謝拮抗物質が、アミノプテリン、メトトレキサート、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、ペントスタチン、クラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、チオグアニン、メルカプトプリン、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフル、カルモフル、フロクスウリジン、シタラビン、ゲンシタビン、アザシチジンおよびヒドロキシ尿素から選択され、前記アルキル化剤が、メクロレタミン、シクロホスファミド、イホスファミド、トロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、プレドニムスチン、ベンダムスチン、ウラムスチン、エストラムスチン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ホテムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、ストレプトゾシン、ブスルファン、マンノスルファン、トレスルファン、カルボコン、チオTEPA、トリアジコン、トリエチレンメラミン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロミド、アルトレタミン、ミトブロニトール、アクチノマイシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、およびプリカマイシンから選択される、請求項41に記載の組成物。
  43. 前記白金酸塩剤が、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、またはサトラプラチンから選択され、前記トポI阻害剤が、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンから選択され、前記トポII阻害剤が、エトポシドから選択され、前記代謝拮抗物質が、メトトレキサート、ペメトレキセド、チオグアニン、フルダラビン、クラドリビン、シタラビン、ゲンシタビン、6−メルカプトプリン、または5−フルオロウラシルから選択され、前記アルキル化剤が、ナイトロジェンマスタード、ニトロソ尿素、トリアゼン、アルキルスルホネート、プロカルバジン、またはアジリジンから選択され、前記抗生物質が、ヒドロキシ尿素、アントラサイクリン、アントラセンジオン、またはストレプトマイセスファミリーから選択される、請求項42に記載の組成物。
  44. 前記DNA損傷因子が、白金酸塩剤または電離放射線である、請求項41に記載の組成物。
  45. 前記癌が、以下の癌:口腔:頬腔、唇、舌、口腔、咽頭;心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫;肺:気管支原性癌(扁平上皮細胞または類表皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、胞巣状(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨腫性過誤腫、中皮腫;胃腸:食道(扁平上皮癌、咽頭、腺腫、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌、リンパ腫、平滑筋腫)、膵臓(管癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸(腺腫、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺腫、管状腺腫、絨毛状腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸、結腸−直腸、結腸直腸;直腸、尿生殖路:腎臓(腺腫、ウィルム腫瘍[腎芽腫]、リンパ腫)、膀胱および尿道(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺腫)、前立腺(腺腫、肉腫)、精巣(セミノーマ、奇形腫、胎児性癌、悪性奇形腫、絨毛癌、肉腫、間細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);肝臓:ヘパトーム(肝細胞癌)、肝内胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆管経路;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫および巨細胞腫;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、キサントーマ、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星細胞腫、髄芽腫、グリオーマ、上衣細胞腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性グリア芽腫、希突起グリオーマ、シュワン細胞腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、グリオーマ、肉腫);婦人科:子宮(子宮内膜癌)、子宮頚部(子宮頸癌、前腫瘍子宮頚部異形成)、卵巣(卵巣癌[漿液性腺癌、粘液性腺癌、未分類癌]、顆粒膜−髄膜細胞腫、セルトリ−ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮癌、上皮内癌、腺腫、線維肉腫、メラノーマ)、膣(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋腫)、ファロピウス管(癌)、乳房;皮膚:悪性メラノーマ、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、ケラトアカントーマ、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚繊維腫、ケロイド、乾癬;甲状腺:乳頭状甲状腺癌腫、小胞状甲状腺癌腫、未分化甲状腺癌腫、髄質甲状腺癌腫、多発性内分泌腺腫2A型、多発性内分泌腺腫2B型、家族性髄質甲状腺癌腫、褐色細胞腫、傍神経節腫;ならびに副腎:神経芽細胞腫から選択される固形腫瘍である、請求項37から44のいずれか一項に記載の組成物。
  46. 前記癌が、肺癌、頭頚部癌、膵臓癌、胃癌、および脳腫瘍から選択される、請求項45に記載の組成物。
  47. 請求項1から35のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、癌細胞における細胞死を促進するための組成物。
  48. 請求項1から35のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、DNA損傷からの細胞修復を予防するための組成物。
  49. 請求項1から35のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、生物学的試料におけるATRを阻害するための組成物。
  50. 前記生物学的試料が細胞である、請求項49に記載の組成物。
  51. 請求項1から35のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、DNA損傷因子に細胞を感作させるための組成物。
  52. 前記細胞が、ATMシグナル伝達カスケードにおける欠陥を有する癌細胞である、請求項37から51のいずれか一項に記載の組成物。
  53. 前記欠陥が、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1またはH2AXの1種または複数種の変化した発現または活性である、請求項52に記載の組成物。
  54. 前記細胞が、DNA損傷腫瘍遺伝子を発現する癌細胞である、請求項37から51のいずれか一項に記載の組成物。
  55. 前記癌細胞が、K−Ras、N−Ras、H−Ras、Raf、Myc、Mos、E2F、Cdc25A、CDC4、CDK2、サイクリンE、サイクリンAおよびRbの1種または複数種の変化した発現または活性を有する、請求項54に記載の組成物。
  56. 放射線増感剤または化学療法増感剤としての使用のための組成物であって、請求項1から35のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物。
  57. 癌を治療するための単一剤(単剤療法)としての使用のための組成物であって、請求項1から35のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物。
  58. DNA損傷応答(DDR)欠陥を伴う癌を有する患者を治療するための組成物であって、請求項1から35のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物。
  59. 前記欠陥が、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、またはH2AXの突然変異または欠失である、請求項58に記載の組成物。
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