JP5830114B2 - 超高分子量エチレン系共重合体パウダー及び成形体 - Google Patents

超高分子量エチレン系共重合体パウダー及び成形体 Download PDF

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Description

本発明は、超高分子量エチレン系共重合体パウダー及び成形体に関する。
従来、超高分子量オレフィン、特に超高分子量ポリエチレンは、汎用のポリエチレンに比べ、耐衝撃性、耐摩耗性、摺動性、低温特性、耐薬品性などの種々の特性に優れており、主な用途として非粘着性、低摩擦係数でホッパー、シュートなどのライニング用として、また自己潤滑性、低摩擦係数で耐摩耗性が要求される軸受け、歯車、ローラーガイドレールなどに使用されている。
これら超高分子量ポリエチレンは、分子量が高いゆえに、一般には圧縮成形(プレス成形)やラム押出しなどによって成形する。また、超高分子量ポリエチレンの耐摩耗性をさらに向上する方法として、少量のカーボンブラックを添加する方法や、有機過酸化物を添加する方法が知られている。しかしながら、長期信頼性の観点から、上記方法でも十分とはいえず、さらに高い耐摩耗性や製品寸法安定性が強く望まれている。一般には超高分子量ポリエチレンは単独重合体が成形に用いられており、α−オレフィンなどと共重合した共重合体を成形に用いると、耐摩耗性と剛性が低下することが知られている。
このような超高分子量ポリエチレンを用いた成形体は、特許文献1〜4に開示されている。
WO2006/070886号公報 特開2007−284664号公報 特開2003−003019号公報 WO2008/013144号公報
一般にプレス成形やラム押出し用途においては、超高分子量ポリエチレンの耐摩耗性をさらに向上させるために、少量のカーボンブラックを添加する方法や、有機過酸化物を添加する方法が知られている。しかしながら近年、耐摩耗性の観点から、上記方法でも十分とは言えず、さらに高い耐摩耗性や製品物性、製品寸法安定性が強く望まれている。
しかしながら、特許文献1〜4に開示された技術を用いても、従来の超高分子量ポリエチレン原料を用いた場合では、耐摩耗性や寸法安定性が必ずしも十分なものではなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、他の諸物性を維持しつつ、耐摩耗性及び強度に優れ、連続加工生産性に優れ、かつ製品物性が高く、長期安定性に優れる成形品となる超高分子量エチレン系共重合体パウダー、並びに該超高分子量エチレン系共重合体パウダーを用いて得られる成形体を提供することを目的とする。
そこで、本発明者らは、前記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、所定の超高分子量エチレン系共重合体パウダーであれば上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
エチレン単位と、炭素数3以上8以下のα−オレフィン単位と、を含み、
粘度平均分子量が、2,500,000以上、10,000,000未満であり、
前記α−オレフィン単位の含有量が、前記エチレン単位及び前記α−オレフィン単位の総量に対して、0.01mol%以上0.10mol%以下であり、
結晶化度が、70%以上80%以下であり、
嵩密度が、0.40g/cm 3 以上0.60g/cm 3 以下である、
超高分子量エチレン系共重合体パウダー。
〔2〕
粘度平均分子量が、3,000,000以上8,000,000以下である、〔1〕に記載の超高分子量エチレン系共重合体パウダー。
〔3〕
有機過酸化物と混合した後、プレス成形、又は、ラム押出しされる、〔1〕又は〔2〕に記載の超高分子量エチレン系共重合体パウダー。
〔4〕
〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の超高分子量エチレン系共重合体パウダーと、有機過酸化物と、を含む、樹脂組成物。
〔5〕
〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の超高分子量エチレン系共重合体パウダーを含む、成形体。
〔6〕
有機過酸化物をさらに含む、〔5〕に記載の成形体。
〔7〕
〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の超高分子量エチレン系共重合体パウダーを、チーグラー・ナッタ系触媒を用いて製造する、
超高分子量エチレン系共重合体パウダーの製造方法。
本発明によれば、他の諸物性を維持しつつ、耐摩耗性及び強度に優れ、連続加工生産性に優れ、かつ製品物性が高く、長期安定性に優れる成形品となる超高分子量エチレン系共重合体パウダー、並びに該超高分子量エチレン系共重合体パウダーを用いて得られる成形体を実現することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく。その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔超高分子量エチレン系共重合体パウダー〕
本実施形態の超高分子量エチレン系共重合体パウダーは、
エチレン単位と、炭素数3以上8以下のα−オレフィン単位と、を含み、
粘度平均分子量が、2,500,000以上であり、
前記α−オレフィン単位の含有量が、前記エチレン単位及び前記α−オレフィン単位の総量に対して、0.01mol%以上0.10mol%以下であり、
結晶化度が、80%以下であり、
嵩密度が、0.40g/cm以上0.60g/cm以下である。
本明細書中において、重合体を構成する各単量体単位の命名は、単量体単位が由来する単量体の命名に従う。例えば、「エチレン単位」とは、単量体であるエチレンを重合した結果生ずる重合体の構成単位を意味し、その構造は、エチレンの二つの炭素が重合体主鎖となっている分子構造である。また、「α−オレフィン単位」とは、単量体であるα−オレフィンを重合した結果生ずる重合体の構成単位を意味し、その構造は、α−オレフィンに由来するオレフィンの二つの炭素が重合体主鎖となっている分子構造である。
超高分子量エチレン系共重合体としては、エチレン単位と、炭素数3以上8以下のα−オレフィン単位と、を含む限り特に限定されない。エチレンと共重合可能な炭素数3以上8以下のα−オレフィンとしては、特に限定されないが、具体的には、直鎖、分岐、又は環状α−オレフィン、式CH=CHR(ここで、Rは炭素数1〜6のアリール基である。)で表される化合物、及び炭素数4〜7の、直鎖状、分岐状又は環状のジエンからなる群より選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンが挙げられる。この中でも、α−オレフィンとしては、成形体の耐摩耗性や耐熱性及び強度の観点から、プロピレン及び1−ブテンが好ましい。
[粘度平均分子量]
粘度平均分子量(Mv)は、2,500,000以上10,000,000未満であり、2,500,000以上10,000,000未満が好ましく、2,800,000以上9,000,000以下がより好ましく、3,000,000以上8,000,000以下がさらに好ましい。粘度平均分子量(Mv)が2,500,000以上であることにより、耐摩耗性と強度がより向上する。また、粘度平均分子量(Mv)が10,000,000未満であることにより、成形性がより向上する。さらに、粘度平均分子量が上記範囲であることにより、生産性により優れ、成形した場合には、耐摩耗性に優れる超高分子量エチレン系共重合体パウダーとなる。このような特性を有する超高分子量エチレン系共重合体パウダーは、プレス成形、ラム押出しなどに好適に用いることができ、得られる成形体を幅広い用途に好適に用いることができる。
粘度平均分子量を上記範囲に制御する方法としては、超高分子量エチレン系共重合体を重合する際の反応器の重合温度を変化させることが挙げられる。一般には、重合温度を高温にするほど粘度平均分子量は低くなる傾向にあり、重合温度を低温にするほど粘度平均分子量は高くなる傾向にある。また、粘度平均分子量を上記範囲にする別の方法としては、超高分子量エチレン系共重合体を重合する際に使用する添加する助触媒としての有機金属化合物種を変更することが挙げられる。また、超高分子量ポリエチレン系共重合体を重合する際に連鎖移動剤を添加してもよい。このように連鎖移動剤を添加することで、同一重合温度でも生成する超高分子量エチレン系重合体の粘度平均分子量が低くなる傾向にある。
超高分子量エチレン系共重合体パウダーの粘度平均分子量(Mv)は、デカヒドロナフタレン溶液中に超高分子量エチレン系重合体パウダーを異なる濃度で溶解させ、135℃で求めた還元粘度を濃度0に外挿して求めた極限粘度[η](dL/g)から、以下の数式Aにより算出することができる。より詳細には、実施例に記載の方法により求めることができる。
Mv=(5.34×10)×[η]1.49 ・・・数式A
[エチレン単位の含有量]
エチレン単位の含有量は、エチレン単位及びα−オレフィン単位の総量に対して、99.90mol%以上99.99mol%以下が好ましく、99.92mol%以上99.99mol%以下がより好ましく、99.94mol%以上99.99mol%以下がさらに好ましい。エチレン単位の含有量が上記範囲内であることにより、耐熱性及び/又は強度により優れる傾向にある。
[α−オレフィン単位の含有量]
α−オレフィン単位の含有量は、エチレン単位及びα−オレフィン単位の総量に対して、0.01mol%以上0.10mol%以下であり、0.01mol%以上0.08mol%以下が好ましく、0.01mol%以上0.06mol%以下がより好ましい。α−オレフィン単位の含有量が上記範囲内であることにより、耐摩耗性、剛性がより向上する傾向にある。α−オレフィン単位の含有量が0.01mol%未満では、超高分子量ポリエチレン共重合体と有機過酸化物を加えて成形した際の耐摩耗性の向上幅が少ない。また、α−オレフィン単位の含有量が0.10mol%より多いと、成形品の耐摩耗性や剛性が低下する。なお、α−オレフィン単位の含有量の測定は、G.J.RayらのMacromolecules 、10 、773(1977)に開示された方法に準じて行われ、α−オレフィン単位の含有量は、13C−NMRスペクトルにより観測されるメチレン炭素のシグナルを用いて、その面積強度より算出することができる。より具体的には、実施例に記載の方法により測定することができる。
[結晶化度]
超高分子量エチレン系共重合体パウダーの結晶化度は、80%以下であり、60%以上80%以下が好ましく、70%以上80%以下がより好ましい。結晶化度が80%以下であることにより、本実施形態の超高分子量エチレン系共重合体パウダーを用いた成形体は、成形性が良く、成形後の耐摩耗性や物性に優れる。また、結晶化度が60%以上あれば、成形後の耐摩耗性や物性に優れる傾向にある。
結晶化度は、超高分子量エチレン系共重合体パウダーを重合する際の重合温度により制御することが可能である。つまり、重合温度を高くすることで超高分子量エチレン系共重合体パウダーの結晶化度を高くすることができ、重合温度を低くすることで結晶化度を低くすることができる。他の方法としては、超高分子量エチレン系共重合体パウダーを重合した後の、乾燥温度、乾燥時間によっても制御することが可能である。乾燥温度を高くすることや乾燥時間を長くすることで結晶化度を高くすることができ、乾燥温度を低くすることや乾燥時間を短くすること結晶化度を低くすることができる。なお、乾燥時に窒素などの不活性ガスにより乾燥を促進することも可能である。なお、超高分子量エチレン系共重合体の結晶化度は実施例の記載方法によって測定することができる。
[嵩密度]
超高分子量エチレン系重合体パウダーの嵩密度は、0.40g/cm以上0.60g/cm以下であり、0.42g/cm以上0.58g/cm以下が好ましく、0.44g/cm以上0.55g/cm以下がより好ましい。嵩密度が0.40g/cm以上であることにより、超高分子量エチレン系重合体パウダーの流動性が充分に高くなり、ハンドリング性に優れ、プレス成形時の金型、ラム押出し時の押し出し機へのフィードが安定し、成形品の寸法が安定する。一方、嵩密度が0.60g/cm以下であることにより、成形品の加工等の際に、生産性等に優れ、より良好な加工適用性を示す。
一般的には、嵩密度は、使用する触媒によって異なるが、単位触媒あたりの超高分子量エチレン系共重合体の生産性により制御することが可能である。超高分子量エチレン系共重合体パウダーの嵩密度は、超高分子量エチレン系共重合体を重合する際の重合温度によって制御することが可能であり、重合温度を高くすることによりその嵩密度を低下させることが可能である。また、超高分子量エチレン系共重合体パウダーの嵩密度は重合器内のスラリー濃度によって制御することも可能であり、スラリー濃度を高くすることによりその嵩密度を増加させることが可能である。なお、超高分子量エチレン系共重合体パウダーの嵩密度は実施例に記載の方法によって測定することができる。
[有機過酸化物]
超高分子量エチレン系共重合体パウダーは、有機過酸化物と混合した後、プレス成形、ラム押出しされるものであることが好ましい。有機過酸化物と混合した後、プレス成形、又は、ラム押出しされる場合、架橋ムラが発生するという問題があるが、本実施系他の超高分子量エチレン系共重合体パウダーであれば、分子鎖中に存在する微量なα−オレフィンに由来の3級炭素で架橋反応が優先的に進行し、均一な架橋反応が進行する。これにより、成形品の耐摩耗性がより向上する。
超高分子量エチレン系共重合体パウダーを成形する際に用いる、有機過酸化物(有機過酸化物架橋剤)としては、上記超高分子量エチレン系共重合体の架橋に寄与し、分子内に原子団−O−O−を有する有機物であれば特に限定されないが、例えば、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシド、ヒドロペルオキシド、ケトンペルオキシド等の有機ペルオキシド;アルキルペルエステル等の有機ペルエステル;ペルオキシジカーボネートなどが挙げられる。上記有機過酸化物としては、特に限定されないが、具体的には、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、α、α’−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン等が挙げられる。これらの中では、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(商品名「パーヘキサ25B」日本油脂(株)製)、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルオキシ)ヘキシン−3(商品名「パーヘキシン25B」日本油脂(株)製)、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが好ましい。
これらの有機過酸化物は、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。このような有機過酸化物の使用量は、超高分子量エチレン系共重合体パウダー100質量部に対して、好ましくは0.005〜0.3質量部であり、より好ましくは0.01〜0.2質量部であり、さらに好ましくは0.03〜0.15質量部である。
有機過酸化物の使用量が上記範囲内であることにより、部位によらず物性が均一な厚肉成形体が得られ、得られた成形体は耐摩耗性(砂摩耗損量)及び耐摩擦特性(摺動性)に優れ、しかもこれら特性がバランス良く優れる傾向がある。超高分子量エチレン系共重合体には、炭素数3以上8以下のα−オレフィンに基づく3級炭素が分子内に存在する為、有機過酸化物等による架橋反応により、成形品の耐摩耗性がさらに向上する。
超高分子量エチレン系共重合体パウダーと有機過酸化物と混合は、通常の混合器を用いて行うことができる。たとえば、ヘンシェルミキサーのような攪拌機による混合やブレンダーのような回転による混合が好ましい。この場合の撹拌・混合条件は、温度、圧力、拡販速度等の条件にも依るため一概に決定されないが、例えば、常温、常圧下では、50回転/分から800回転/分の速度で、1分間から10分程度撹拌・混合すればよい。また、撹拌・混合速度は、適宜変更してもよく、例えば、最初低速で数分間混合を行い、ある程度配合成分が一様に混ざった段階で、より高速で数分間撹拌・混合してもよい。超高分子量エチレン系共重合体パウダーに混合する有機過酸化物は、そのまま用いてもよいし、炭化水素溶媒等に溶解して添加してもよい。
[超高分子量エチレン系共重合体パウダーの成形方法]
一般的なポリエチレンの成形方法では成形困難な超高分子量ポリエチレンの成形方法としては、圧縮成形(プレス成形)、押出し成形が挙げられる。圧縮成形は、金型に原料パウダーを均一に散布し、加熱・加圧して成形した後、冷却して取り出す方法である。板状のものはそのまま製品として、ブロックを作り、切削加工などにより最終製品に仕上げることも可能である。一方、押出し成形では、ピストンを前後させて押し出すラム押出機が用いられる。押出し機の出口の形状を変えることにより、シート、平板、異形品、パイプなど様々な形状の物が得られる。
[超高分子量エチレン系重合体の重合方法]
超高分子量エチレン系共重合体パウダーは、特に限定されず、一般的なチーグラー・ナッタ触媒やメタロセン触媒を用いて製造することが可能であり、後述するチーグラー・ナッタ触媒を用いて製造することが好ましい。
チーグラー・ナッタ触媒としては、固体触媒成分[A]及び有機金属化合物成分[B]からなる触媒である。固体触媒成分[A]としては、特に限定されないが、例えば、式1で表される不活性炭化水素溶媒に可溶である有機マグネシウム化合物(A−1)と式2で表される塩素化剤(A−2)との反応により調製された担体(A−3)に、式3で表される不活性炭化水素溶媒に可溶である有機マグネシウム化合物(A−4)と式4で表されるチタン化合物(A−5)とを担持することにより製造されるオレフィン重合用触媒が好ましい。
(A−1):(Mα(Mg)β(R(R(OR ・・・式1
(式中、Mは周期律表第12族、第13族、及び第14族からなる群に属する金属原子であり、R、R、及びRはそれぞれ炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、α、β、a、b、及びcは次の関係を満たす実数である。0≦α、0<β、0≦a、0≦b、0≦c、0<a+b、0≦c/(α+β)≦2、kα+2β=a+b+c(ここで、kはMの原子価である。))
(A−2):HSiCl (4−(d+e)) ・・・式2
(式中、Rは炭素数1以上12以下の炭化水素基であり、dとeは次の関係を満たす実数である。0<d、0<e、0<d+e≦4)
(A−4):(Mγ(Mg)δ(R(R ・・・・式3
(式中、Mは周期律表第12族、第13族、及び第14族からなる群に属する金属原子であり、R及びRは炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、Yはアルコキシ、シロキシ、アリロキシ、アミノ、アミド、−N=C−R,R、−SR10(ここで、R、R、及びR10は炭素数1以上20以下の炭化水素基を表す。hが2の場合には、Yはそれぞれ異なっていてもよい。)、β−ケト酸残基のいずれかであり、γ、δ、f、g、及びhは次の関係を満たす実数である。0≦γ、0<δ、0≦f、0≦g、0≦h、0<f+g、0≦h/(γ+δ)≦2、nγ+2δ=f+g+h(ここで、nはMの原子価である。))
(A−5):Ti(OR11(4−i) ・・・・・式4
(式中、iは0以上4以下の実数であり、R11は炭素数1以上20以下の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子である。)
まず、(A−1)について説明する。(A−1)は、不活性炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウムの錯化合物の形として示されているが、ジヒドロカルビルマグネシウム化合物及びこの化合物と他の金属化合物との錯体のすべてを包含するものである。式1の記号α、β、a、b、及びcの関係式kα+2β=a+b+cは、金属原子の原子価と置換基との化学量論性を示している。
上記式中、R及びRで表される炭素数2以上20以下の炭化水素基は、特に限定されないが、例えば、それぞれアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基が挙げられ、具体的には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、シクロヘキシル、フェニル基等が挙げられる。このなかでも、好ましくはR及びRは、それぞれアルキル基である。α>0の場合、金属原子Mとしては、周期律表第12族、第13族、及び第14族からなる群に属する金属原子が使用でき、例えば、亜鉛、ホウ素、アルミニウム等が挙げられる。このなかでも、アルミニウム、亜鉛が好ましい。
金属原子Mに対するマグネシウムの比β/αは、特に制限されず、0.1以上30以下が好ましく、0.5以上10以下がさらに好ましい。また、α=0である有機マグネシウム化合物を用いる場合、例えば、Rが1−メチルプロピル等の場合には不活性炭化水素溶媒に可溶であり、このような化合物も本実施形態に好ましい結果を与える。式1において、α=0の場合のR、Rは次に示す三つの群(1)、(2)、(3)のいずれか一つであることが好ましい。
(1)R、Rの少なくとも一方が、炭素数4以上6以下である二級又は三級のアルキル基であることが好ましく、R、Rがともに炭素数4以上6以下であり、少なくとも一方が二級又は三級のアルキル基であることがより好ましい。
(2)RとRとが、炭素数の互いに相異なるアルキル基であることが好ましく、Rが炭素数2又は3のアルキル基であり、Rが炭素数4以上のアルキル基であることがより好ましい。
(3)R、Rの少なくとも一方が、炭素数6以上の炭化水素基であることが好ましく、R、Rに含まれる炭素数の和が12以上になるアルキル基であることがより好ましい。
以下、これらの基を具体的に示す。(1)において炭素数4以上6以下である二級又は三級のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、2−メチルブチル、2−エチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、2−メチルペンチル、2−エチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2−メチル−2−エチルプロピル基等が挙げられる。このなかでも、1−メチルプロピル基が好ましい。
次に、(2)において炭素数2又は3のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、エチル、1−メチルエチル、プロピル基等が挙げられる。このなかでも、エチル基が好ましい。また、炭素数4以上のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基等が挙げられる。このなかでも、ブチル、ヘキシル基が好ましい。
さらに、(3)において炭素数6以上の炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、フェニル、2−ナフチル基等が挙げられる。炭化水素基の中ではアルキル基が好ましく、アルキル基の中でもヘキシル、オクチル基がより好ましい。一般に、アルキル基に含まれる炭素数が増えると不活性炭化水素溶媒に溶けやすくなる傾向にあり、溶液の粘度が高くなる傾向にある。そのため、適度な長鎖のアルキル基を用いることが取り扱い上好ましい。なお、上記有機マグネシウム化合物は不活性炭化水素溶液として使用されうるが、該溶液中に微量のエーテル、エステル、アミン等のルイス塩基性化合物が含有され、あるいは残存していても差し支えなく使用できる。
次にアルコキシ基(OR)について説明する。Rで表される炭素数2以上20以下の炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、炭素数1以上12以下のアルキル基又はアリール基が好ましく、炭素数3以上10以下のアルキル基又はアリール基がより好ましい。具体的には、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル、2−メチルペンチル、2−エチルブチル、2−エチルペンチル、2−エチルヘキシル、2−エチル−4−メチルペンチル、2−プロピルヘプチル、2−エチル−5−メチルオクチル、オクチル、ノニル、デシル、フェニル、ナフチル基等が挙げられる。このなかでも、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルペンチル及び2−エチルヘキシル基が好ましい。
(A−1)の合成方法は、特に制限されず、式RMgX及びR Mg(Rは前述の意味であり、Xはハロゲン原子である。)からなる群に属する有機マグネシウム化合物と、式M 及びM (k−1)H(M、R及びkは前述の意味である。)からなる群に属する有機金属化合物と、を不活性炭化水素溶媒中、25℃以上150℃以下の温度で反応させ、必要な場合には続いてR(Rは前述の意味である。)で表される炭化水素基を有するアルコール、不活性炭化水素溶媒に可溶なRで表される炭化水素基を有するアルコキシマグネシウム化合物、及び/又はRで表される炭化水素基を有するアルコキシアルミニウム化合物を反応させる方法が好ましい。
このうち、不活性炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウム化合物とアルコールとを反応させる場合、反応の順序については特に制限されず、有機マグネシウム化合物中にアルコールを加えていく方法、アルコール中に有機マグネシウム化合物を加えていく方法、又は両者を同時に加えていく方法のいずれの方法も用いることができる。本実施形態において不活性炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウム化合物とアルコールとの反応比率については特に制限されないが、反応の結果、得られるアルコキシ基含有有機マグネシウム化合物における、全金属原子に対するアルコキシ基のモル組成比c/(α+β)は0≦c/(α+β)≦2であり、0≦c/(α+β)<1であることが好ましい。
次に、(A−2)について説明する。(A−2)は式2で表される、少なくとも一つはSi−H結合を有する塩化珪素化合物である。
(A−2):HSiCl (4−(d+e)) ・・・・・式2
(式中、Rは炭素数1以上12以下の炭化水素基であり、dとeは次の関係を満たす実数である。0<d、0<e、0<d+e≦4)
式2においてRで表される炭素数1以上12以下の炭化水素基は、特に限定されないが、例えば、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基が挙げられ、具体的には、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、シクロヘキシル、フェニル基等が挙げられる。このなかでも炭素数1以上10以下のアルキル基が好ましく、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル基等の炭素数1〜3のアルキル基がより好ましい。また、d及びeは、0<d、0<e、0<d+e≦4の関係を満たす数であり、dが2以上3以下であることが好ましい。
このような(A−2)としては、特に限定されないが、例えば、HSiCl、HSiClCH、HSiCl、HSiCl(C)、HSiCl(2−C)、HSiCl(C)、HSiCl(C)、HSiCl(4−Cl−C)、HSiCl(CH=CH)、HSiCl(CH)、HSiCl(1−C10)、HSiCl(CHCH=CH)、HSiCl(CH)、HSiCl(C)、HSiCl(CH、HSiCl(C、HSiCl(CH)(2−C)、HSiCl(CH)(C)、HSiCl(C等が挙げられる。このなかでも、HSiCl、HSiClCH、HSiCl(CH、HSiClが好ましく、HSiCl、HSiClCHがより好ましい。(A−2)は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
次に(A−1)と(A−2)との反応について説明する。反応に際しては(A−2)を予め溶媒に希釈した後に利用することが好ましい。溶媒としては、特に限定されないが、例えば、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等の不活性炭化水素溶媒;1,2−ジクロルエタン、o−ジクロルベンゼン、ジクロルメタン等の塩素化炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系媒体;及びこれらの混合媒体が挙げられる。このなかでも、触媒の性能上、不活性炭化水素溶媒が好ましい。(A−1)と(A−2)との反応比率は、特に制限されないが、(A−1)に含まれるマグネシウム原子1モルに対する(A−2)に含まれる珪素原子が0.01モル100モル以下が好ましく、0.1モル以上10モル以下がより好ましい。
(A−1)と(A−2)との反応方法は、特に制限されず、(A−1)と(A−2)とを同時に反応器に導入しつつ反応させる同時添加の方法、(A−2)を予め反応器に仕込んだ後に(A−1)を反応器に導入させる方法、又は(A−1)を予め反応器に仕込んだ後に(A−2)を反応器に導入させる方法のいずれの方法でもよいが、(A−2)を予め反応器に仕込んだ後に(A−1)を反応器に導入させる方法が好ましい。上記反応により得られる担体(A−3)は、ろ過あるいはデカンテーション法により分離した後、不活性炭化水素溶媒を用いて充分に洗浄し、未反応物あるいは副生成物等を除去することが好ましい。
(A−1)と(A−2)との反応温度は、特に制限されず、25℃以上150℃以下が好ましく、30℃以上120℃以下がより好ましく、40℃以上100℃以下がさらに好ましい。(A−1)と(A−2)とを同時に反応器に導入しつつ反応させる同時添加の方法においては、予め反応器の温度を所定温度に調節し、同時添加を行いながら反応器内の温度を所定温度に調節することにより、反応温度は所定温度に調節することが好ましい。(A−2)を予め反応器に仕込んだ後に(A−1)を反応器に導入させる方法においては、該塩化珪素化合物を仕込んだ反応器の温度を所定温度に調節し、該有機マグネシウム化合物を反応器に導入しながら反応器内の温度を所定温度に調節することにより、反応温度を所定温度に調節することが好ましい。(A−1)を予め反応器に仕込んだ後に(A−2)を反応器に導入させる方法においては、(A−1)を仕込んだ反応器の温度を所定温度に調節し、(A−2)を反応器に導入しながら反応器内の温度を所定温度に調節することにより、反応温度を所定温度に調節することが好ましい。
次に、有機金属化合物(A−4)について説明する。(A−4)は、前述の式3で表される。
(A−4):(Mγ(Mg)δ(R(R ・・・・式3
(式中、Mは周期律表第12族、第13族、及び第14族からなる群に属する金属原子であり、R及びRは炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、Yはアルコキシ、シロキシ、アリロキシ、アミノ、アミド、−N=C−R,R、−SR10(ここで、R、R、及びR10は炭素数1以上20以下の炭化水素基を表す。hが2の場合には、Yはそれぞれ異なっていてもよい。)、β−ケト酸残基のいずれかであり、γ、δ、f、g、及びhは次の関係を満たす実数である。0≦γ、0<δ、0≦f、0≦g、0≦h、0<f+g、0≦h/(γ+δ)≦2、nγ+2δ=f+g+h(ここで、nはMの原子価である。))
式3において、R及びRで表される炭素数2以上20以下の炭化水素基は、特に限定されないが、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基が挙げられ、具体的には、エチル、プロピル、ブチル、プロピル、ヘキシル、オクチル、デシル、シクロヘキシル、フェニル基等が挙げられる。この中でも、好ましくはアルキル基である。α>0の場合、金属原子Mとしては、周期律表第12族、第13族及び第14族からなる群に属する金属原子が使用でき、例えば、亜鉛、ホウ素、アルミニウム等が挙げられる。この中でもアルミニウム、亜鉛が好ましい。
金属原子Mに対するマグネシウムの比δ/γには特に限定されないが、0.1以上30以下が好ましく、0.5以上10以下がより好ましい。また、γ=0である所定の有機マグネシウム化合物を用いる場合、例えば、Rが1−メチルプロピル等の場合には不活性炭化水素溶媒に可溶であり、このような化合物も本実施形態に好ましい結果を与える。式1において、γ=0の場合のR、Rは次に示す三つの群(1)、群(2)、群(3)のいずれか一つを満たすものであることが好ましい。
群(1)R、Rの少なくとも一方が炭素原子数4以上6以下である二級又は三級のアルキル基であることが好ましく、R、Rがともに炭素原子数4以上6以下のアルキル基であり、少なくとも一方が二級又は三級のアルキル基であることがより好ましい。
群(2)RとRとが炭素原子数の互いに相異なるアルキル基であることが好ましく、Rが炭素原子数2又は3のアルキル基であり、Rが炭素原子数4以上のアルキル基であることがより好ましい。
群(3)R、Rの少なくとも一方が炭素原子数6以上の炭化水素基であることが好ましく、R、Rに含まれる炭素原子数を加算すると12以上になるアルキル基であることがより好ましい。
以下これらの基を具体的に示す。群(1)において炭素原子数4以上6以下である二級又は三級のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、2−メチルブチル、2−エチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、2−メチルペンチル、2−エチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2−メチル−2−エチルプロピル基等が挙げられる。このなかでも1−メチルプロピル基が好ましい。
次に群(2)において炭素原子数2又は3のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、エチル、1−メチルエチル、プロピル基等が挙げられる。このなかでもエチル基が好ましい。また炭素原子数4以上のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基等が挙げられる。このなかでも、ブチル、ヘキシル基が好ましい。
さらに、群(3)において炭素原子数6以上の炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、フェニル、2−ナフチル基等が挙げられる。炭化水素基の中ではアルキル基が好ましく、アルキル基の中でもヘキシル、オクチル基がより好ましい。
一般に、アルキル基に含まれる炭素原子数が増えると不活性炭化水素溶媒に溶けやすくなる傾向にあるが、一方で溶液の粘度が高くなる傾向にある。そのために適度な長鎖のアルキル基を用いることが取り扱い上好ましい。なお、上記有機マグネシウム化合物は不活性炭化水素溶媒で希釈して使用することができるが、該溶液中に微量のエーテル、エステル、アミン等のルイス塩基性化合物が含有され、又は残存していても差し支えなく使用できる。
次にYについて説明する。式3においてYはアルコキシ、シロキシ、アリロキシ、アミノ、アミド、−N=C−R,R、−SR10(ここで、R、R、及びR10はそれぞれ独立に炭素数2以上20以下の炭化水素基を表す。)、β−ケト酸残基のいずれかである。
式3においてR、R、及びR10で表される炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、炭素原子数1以上12以下のアルキル基又はアリール基が好ましく、3以上10以下のアルキル基又はアリール基がより好ましい。このような炭化水素基としては、特に限定されないが、具体的には、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル、2−メチルペンチル、2−エチルブチル、2−エチルペンチル、2−エチルヘキシル、2−エチル−4−メチルペンチル、2−プロピルヘプチル、2−エチル−5−メチルオクチル、オクチル、ノニル、デシル、フェニル、ナフチル基等が挙げられる。このなかでも、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルペンチル及び2−エチルヘキシル基が好ましい。
また、式3においてYはアルコキシ基又はシロキシ基であることが好ましい。アルコキシ基としては、特に限定されないが、具体的には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1−メチルエトキシ、ブトキシ、1−メチルプロポキシ、1,1−ジメチルエトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、2−メチルペントキシ、2−エチルブトキシ、2−エチルペントキシ、2−エチルヘキソキシ、2−エチル−4−メチルペントキシ、2−プロピルヘプトキシ、2−エチル−5−メチルオクトキシ、オクトキシ、フェノキシ、ナフトキシ基であることが好ましい。このなかでも、ブトキシ、1−メチルプロポキシ、2−メチルペントキシ及び2−エチルヘキソキシ基であることがより好ましい。シロキシ基としては、特に限定されないが、具体的には、ヒドロジメチルシロキシ、エチルヒドロメチルシロキシ、ジエチルヒドロシロキシ、トリメチルシロキシ、エチルジメチルシロキシ、ジエチルメチルシロキシ、トリエチルシロキシ基等が好ましい。このなかでも、ヒドロジメチルシロキシ、エチルヒドロメチルシロキシ、ジエチルヒドロシロキシ、トリメチルシロキシ基がより好ましい。
(A−4)の使用量は、(A−5)に含まれるチタン原子に対する(A−4)に含まれるマグネシウム原子のモル比で、0.1以上10以下が好ましく、0.5以上5以下がより好ましい。
次に、(A−5)について説明する。(A−5)は前述の式4で表されるチタン化合物である。
(A−5):Ti(OR11(4−i) ・・・・・式4
(式中、iは0以上4以下の実数であり、R11は炭素数1以上20以下の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子である。)
11で表される炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル、アリル基等の脂肪族炭化水素基;シクロヘキシル、2−メチルシクロヘキシル、シクロペンチル基等の脂環式炭化水素基;フェニル、ナフチル基等の芳香族炭化水素基等が挙げられる。このなかでも、R11としては脂肪族炭化水素基が好ましい。Xで表されるハロゲンとしては、特に限定されないが、例えば、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。このなかでも、Xとしては塩素が好ましい。(A−5)は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
次に、(A−4)と(A−5)の反応について説明する。該反応は、不活性炭化水素溶媒中で行われることが好ましく、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒中で行われることがさらに好ましい。
(A−5)の使用量については、式1で表される不活性炭化水素溶媒に可溶である有機マグネシウム化合物(A−1)と式2で表される塩素化剤(A−2)との反応により調製された担体(A−3)中のMg原子に対する、(A−5)に含まれるTi原子のモル比(Ti/Mg)が0.001以上0.5以下が好ましく、0.005以上0.3以下がより好ましい。
(A−4)と(A−5)とのモル比については特に限定されないが、(A−4)に含まれるMg原子に対する、(A−5)に含まれるTi原子のモル比(Ti/Mg)が0.1以上10以下が好ましく、0.3以上3以下がより好ましい。
(A−4)と(A−5)との反応温度については、特に限定されないが、−80℃以上100℃以下が好ましく、−40℃以上50℃以下がより好ましい。
(A−4)と(A−5)の添加順序は、特に制限されず、(A−4)に続いて(A−5)を加える方法、(A−5)に続いて(A−4)を加える方法、(A−4)と(A−5)とを同時に添加する方法、のいずれの方法も可能であるが、(A−4)と(A−5)とを同時に添加する方法が好ましい。
(A−4)と(A−5)を添加する時間については、特に限定されないが、1時間以上10時間以下が好ましく、2時間以上5時間以下がより好ましい。(A−4)と(A−5)の反応時間については、限定されないが、1時間以上10時間以下が好ましく、2時間以上5時間以下がより好ましい。
本実施形態においては、(A−4)と(A−5)の反応後に、未反応の(A−4)と(A−5)を除去することが好ましい。これにより、未反応の(A−4)、(A−5)をそのまま超高分子量エチレン系重合体の重合反応器に供給した場合における、塊等の不定形重合物の発生や、反応器壁面への付着や抜取配管への詰り等を抑制することができ、連続生産性に優れる傾向にある。未反応の(A−4)及び(A−5)は、触媒スラリーを沈降した状態で上澄み液を抜き、フレッシュな不活性炭化水素溶媒を加えることを繰り返すことにより低減することが可能である。またフィルター等の濾過により取り除くこともできる。特に(A−5)に由来する残存塩素濃度を1mmol/L以下にすることが好ましい。
本実施形態においては、上記反応により得られた固体触媒成分[A]は、不活性炭化水素溶媒を用いたスラリー溶液として使用されうる。
次に、本実施形態における有機金属化合物成分[B]について説明する。本実施形態で用いる固体触媒成分[A]は、有機金属化合物成分[B]と組み合わせることにより、より高活性な重合用触媒となる。有機金属化合物成分[B]としては、周期律表第1族、第2族、第12族及び第13族からなる群に属する金属を含有する化合物であることが好ましく、特に有機マグネシウム化合物及び/又は有機アルミニウム化合物が好ましい。
有機マグネシウム化合物としては、前述記載の式1で表される不活性炭化水素溶媒に可溶である有機マグネシウム化合物が好ましい。
(A−1):(Mα(Mg)β(R(R(OR ・・式1
(式中、Mは周期律表第12族、第13族及び第14族からなる群に属する金属原子であり、R、R、及びRはそれぞれ炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、α、β、a、b、及びcは次の関係を満たす実数である。0≦α、0<β、0≦a、0≦b、0≦c、0<a+b、0≦c/(α+β)≦2、kα+2β=a+b+c(ここで、kはMの原子価を表す。))
この有機マグネシウム化合物は、不活性炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウムの錯化合物の形として示されているが、ジアルキルマグネシウム化合物及びこの化合物と他の金属化合物との錯体の全てを包含するものである。α、β、a、b、c、M、R、R、ORについてはすでに述べたとおりであるが、この有機マグネシウム化合物は不活性炭化水素溶媒に対する溶解性が高いほうが好ましいため、β/αは0.5〜10の範囲にあることが好ましく、またMがアルミニウムである化合物がより好ましい。
有機アルミニウム化合物としては、下記式5で表される化合物を単独又は混合して使用することが好ましい。
AlR12 (3−k) ・・・・・・・・・・・・・式5
(式中、R12は炭素数1以上20以下の炭化水素基、Zは水素、ハロゲン、アルコキシ、アリロキシ、シロキシ基からなる群に属する基であり、kは2以上3以下の数である。)
上記の式5において、R12で表される炭素数1以上20以下の炭化水素基は、特に限定されないが、具体的には、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、脂環式炭化水素基が挙げられる。このようなR12としては、特に限定されないが、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリ(2−メチルプロピル)アルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリ(3−メチルブチル)アルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムハライド、ジイソブチルアルミニウムハライド等のジアルキルアルミニウムハライド化合物;ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、ビス(2−メチルプロピル)アルミニウムクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド等のハロゲン化アルミニウム化合物;ジエチルアルミニウムエトキシド、ビス(2−メチルプロピル)アルミニウムブトキシド等のアルコキシアルミニウム化合物;ジメチルヒドロシロキシアルミニウムジメチル、エチルメチルヒドロシロキシアルミニウムジエチル、エチルジメチルシロキシアルミニウムジエチル等のシロキシアルミニウム化合物;及びこれらの混合物が好ましい。このなかでも、トリアルキルアルミニウム化合物又はジアルキルアルミニウムハライド化合物の混合物がより好ましい。
固体触媒成分[A]及び有機金属化合物成分[B]をエチレン系重合条件下である重合系内に添加する方法については特に制限はなく、両者を別々に重合系内に添加してもよいし、予め両者を混合させた後に重合系内に添加してもよい。また組み合わせる両者の比率は、特に限定されないが、固体触媒成分[A]1gに対し有機金属化合物成分[B]は0.01mmol以上1,000mmol以下が好ましく、0.1mmol以上500mmol以下がより好ましく、1mmol以上100mmol以下がさらに好ましい。両者を混合させる他の目的としては、保存タンクや配管等に静電付着を防止することも挙げられる。
超高分子量エチレン系共重合体パウダーの製造方法における重合法は、懸濁重合法又は気相重合法により、エチレン又は炭素数3以上8以下のα−オレフィンを含む単量体を(共)重合させる方法が挙げられる。このなかでも、重合熱を効率的に除熱できる懸濁重合法が好ましい。懸濁重合法においては、媒体として不活性炭化水素媒体を用いることができ、さらにオレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
上記不活性炭化水素媒体としては、特に限定されないが、具体的には、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;エチルクロライド、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素;又はこれらの混合物等を挙げることができる。
上記範囲の超高分子量エチレン系共重合体パウダーを得るための製造方法における重合温度は、通常、20℃以上100℃以下が好ましく、30℃以上95℃以下がより好ましく、40℃以上90℃以下がさらに好ましい。重合温度が20℃以上であることにより、工業的に効率的な製造が可能である。一方、重合温度が100℃以下であることにより、連続的に安定運転が可能である。
上記範囲の超高分子量エチレン系共重合体パウダーを得るための製造方法における重合圧力は、通常、常圧以上2MPa以下が好ましく、0.1MPa以上1.5MPa以下がより好ましく、0.2MPa以上1.0MPa以下がさらに好ましい。重合圧力が常圧以上であることにより、総金属量及び全塩素量の高いポリエチレンが得られる傾向にあり、重合圧力が2MPa以下であることにより、総金属量及び全塩素量の低いポリエチレンを安定的に生産できる傾向にある。
重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行なうことができる。
また、重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行なうことも可能である。さらに、例えば、西独国特許出願公開第3127133号明細書に記載されているように、得られる超高分子量エチレン系共重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、又は重合温度を変化させることによって調節することもできる。重合系内に連鎖移動剤として水素を添加することにより、分子量を適切な範囲で制御することが可能である。重合系内に水素を添加する場合、水素のモル分率は、0.01mol%以上10mol%以下が好ましく、0.01mol%以上5mol%以下がより好ましく、0.01mol%以上1mol%以下がさらに好ましい。なお、本実施形態では、上記のような各成分以外にも超高分子量エチレン系共重合の製造に有用な他の公知の成分を含むことができる。
一般的に超高分子量エチレン系重合体パウダーを重合する際には、重合反応器へのポリマーの静電気付着を抑制するため、The Associated Octel Company社製(代理店丸和物産)のStadis450等の静電気防止剤を使用することも可能である。Stadis450は、不活性炭化水素媒体に希釈したものをポンプ等により重合反応器に添加することもできる。この際の添加量は、単位時間当たりの超高分子量エチレン系重合体の生産量に対して、0.1ppm以上20ppm以下が好ましく、0.1ppm以上10ppm以下がより好ましい。
上記範囲の超高分子量ポリエチレン共重合体パウダーを得るための、重合後の乾燥方法としては、できるだけ熱をかけない乾燥方法が好ましい。乾燥機の形式としては、ロータリーキルン方式やパドル方式や流動乾燥機などが好ましい。乾燥温度としては50℃以上、150℃以下が好ましく、70℃以上100℃以下がさらに好ましい。また乾燥機に窒素等の不活性ガスを導入し乾燥を促進することも効果的である。
[その他の成分]
上記のような超高分子量エチレン系共重合体パウダーは、必要に応じて公知の各種添加剤と組み合わせて用いてもよい。熱安定剤としては、特に限定されないが、例えば、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]メタン、ジステアリルチオジプロピオネート等の耐熱安定剤;又はビス(2,2’,6,6’−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート、2−(2−ヒドロキシ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の耐候安定剤等が挙げられる。また、滑剤や塩化水素吸収剤等として公知であるステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩も、好適な添加剤として挙げることができる。
〔樹脂組成物〕
本実施形態の樹脂組成物は、超高分子量エチレン系共重合体パウダーと、有機過酸化物と、を含む。このような樹脂組成物であれば、他の諸物性を維持しつつ、耐摩耗性及び強度に優れ、連続加工生産性に優れ、かつ製品物性が高く、長期安定性に優れる成形品となる。
〔成形体〕
本実施形態の成形体は、上記超高分子量エチレン系共重合体パウダーを含み、必要に応じて有機過酸化物をさらに含んでもよい。このような成形体であれば、他の諸物性を維持しつつ、耐摩耗性及び強度に優れ、かつ製品物性が高く、長期安定性に優れる。
[用途]
上記のようにして得られる超高分子量エチレン系共重合体パウダーは、高度な加工性と高い連続加工生産性を有することができ、種々の加工方法により加工することができる。また、超高分子量エチレン系共重合体パウダーを含む成形体は、種々の用途に応用されることができる。主な用途として非粘着性、低摩擦係数でホッパー、シュートなどのライニング用として、また自己潤滑性、低摩擦係数で耐摩耗性が要求される軸受け、歯車、ローラーガイドレールなどに使用される。
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
〔測定方法及び条件〕
(1)粘度平均分子量(Mv)
超高分子量エチレン系共重合体パウダーの粘度平均分子量については、ISO1628−3(2010)従って、以下に示す方法によって求めた。まず、溶融管に超高分子量エチレン系共重合体パウダー20mgを秤量し、溶融管を窒素置換した後、20mLのデカヒドロナフタレン(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを1g/L加えたもの)を加え、150℃で2時間攪拌して超高分子量エチレン系共重合体パウダーを溶解させた。その溶液を135℃の恒温槽で、キャノン−フェンスケの粘度計(柴田科学器械工業社製:製品番号−100)を用いて、標線間の落下時間(t)を測定した。同様に、超高分子量エチレン系重合体パウダー量を10mg、5mg、2.5mgと変えたサンプルついても同様に標線間の落下時間(t)を測定した。ブランクとして超高分子量エチレン系共重合体パウダーを入れていない、デカヒドロナフタレンのみの落下時間(t)を測定した。以下の式に従って求めた超高分子量エチレン系重合体パウダーの還元粘度(ηsp/C)をそれぞれプロットして濃度(C)(単位:g/dL)と超高分子量エチレン系共重合体パウダーの還元粘度(ηsp/C)の直線式を導き、濃度0に外挿した極限粘度([η])を求めた。
ηsp/C=(t/t−1)/0.1 (単位:dL/g)
次に、下記数式Aを用いて、上記極限粘度[η]の値を用い、粘度平均分子量(Mv)を算出した。
Mv=(5.34×10)×[η]1.49 ・・・数式A
(2)α−オレフィン単位の含有量
超高分子量エチレン系共重合体パウダー中のα−オレフィンに由来する重合単位の含有率(mol%)の測定は、G.J.RayらのMacromolecules,10,773(1977)に開示された方法に準じて行い、13C−NMRスペクトルにより観測されるメチレン炭素のシグナルを用いて、その面積強度より算出した。
測定装置 :日本電子製ECS−400
観測核 :13C
観測周波数 :100.53MHz
パルス幅 :45°(7.5μsec)
パルスプログラム:single pulse dec
PD :5sec
測定温度 :130℃
積算回数 :30,000回以上
基準 :PE(−eee−)シグナルであり29.9ppm
溶媒 :オルトジクロロベンゼン−d4
試料濃度 :5〜10wt%
溶解温度 :130〜140℃
(3)結晶化度
超高分子量エチレン系共重合体パウダーの結晶化度は、広角X線回折透過法により測定した。
X線結晶化解析装置:リガク(株)製RINT2500型装置
X線源 :CuKα
出力 :50KV、300mA
検出器 :シンチレーションカウンター
サンプル :得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーをそのまま用いた。
具体的には、リガク製RINT2500型装置に設置された回転試料台に重合体粒子約0.002gを乗せ、試料台を77回転/分で回転させながら広角X線回折透過測定を実施した。得られた広角X線回折プロファイルより結晶化度を算出した。
(4)嵩密度
超高分子量エチレン系共重合体パウダーの嵩密度は、JIS K−6721:1997に従い測定した。
(5)引張試験、曲げ試験、圧縮試験
超高分子量エチレン系共重合体パウダーに、有機過酸化物(架橋剤)として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(商品名「パーヘキサ25B」日本油脂(株)製)500ppm添加ブレンド後、JIS K7139に準拠してプレス成形、測定した値である。なお、実施例4では、ラム押し出しにより成形体を得た。また、比較例1及び2では、有機過酸化物を用いずに成形体を得た。
(6)耐摩耗性試験
(5)で成形圧縮成形して得られた成形品を用いて、耐摩耗性試験(サンドスラリー試験)を行った。試験に用いるサンドは、4号珪砂2kg/水2L、回転数1、750rpm、試験時間24時間後の摩耗損失量から下記式で摩耗損失量比を求めた。
摩耗損失量比=(W1−W2)/W1*100
W1=元重量、W2=テスト後の重量
[参考例1:触媒合成例1:固体触媒成分[A]の調製]
(1)(A−1)担体の合成
充分に窒素置換された8Lステンレス製オートクレーブに2mol/Lのヒドロキシトリクロロシランのヘキサン溶液1,000mLを仕込み、65℃で攪拌しながら組成式AlMg(C11(OCで表される有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液2,550mL(マグネシウム2.68mol相当)を4時間かけて滴下し、さらに65℃で1時間攪拌しながら反応を継続させた。反応終了後、上澄み液を除去し、1,800mLのヘキサンで4回洗浄した。この固体((A−1)担体)を分析した結果、固体1g当たりに含まれるマグネシウムが8.31mmolであった。
(2)固体触媒成分[A]の調製
上記(A−1)担体110gを含有するヘキサンスラリー1,970mLに10℃で攪拌しながら1mol/Lの四塩化チタンヘキサン溶液110mLと1mol/Lの組成式AlMg(C11(OSiH)で表される有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液110mLとを同時に1時間かけて添加した。添加後、10℃で1時間反応を継続させた。反応終了後、上澄み液を1,100mL除去し、ヘキサン1,100mLで2回洗浄することにより、固体触媒成分[A]を調製した。この固体触媒成分[A]1g中に含まれるチタン量は0.75mmolであった。
[参考例2:触媒合成例2:固体触媒成分[B]の調製]
(1)(B−1)担体の合成
充分に窒素置換された8Lステンレス製オートクレーブに2mol/Lのヒドロキシトリクロロシランのヘキサン溶液1,000mLを仕込み、65℃で攪拌しながら組成式AlMg(C11(OCで表される有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液2,550mL(マグネシウム2.68mol相当)を4時間かけて滴下し、さらに65℃で1時間攪拌しながら反応を継続させた。反応終了後、上澄み液を除去し、1,800mLのヘキサンで4回洗浄した。この固体((B−1)担体)を分析した結果、固体1g当たりに含まれるマグネシウムが8.31mmolであった。
(2)固体触媒成分[B]の調製
上記(B−1)担体110gを含有するヘキサンスラリー1,970mLに10℃で攪拌しながら1mol/Lの四塩化チタンヘキサン溶液110mLと1mol/Lの上記(A−1)の合成に使用した有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液110mLとを同時に1時間かけて添加した。添加後、10℃で1時間反応を継続させた。反応終了後、上澄み液を1,100mL除去し、ヘキサン1,100mLで2回洗浄することにより、固体触媒成分[B]を調製した。この固体触媒成分[B]1g中に含まれるチタン量は0.85mmolであった。
(実施例1:PE1)
ヘキサン、エチレン、水素、α−オレフィン、触媒を、攪拌装置が付いたベッセル型300L重合反応器に連続的に供給した。重合温度はジャケット冷却により71℃に保った。ヘキサンは70L/Hrで供給した。助触媒成分であるトリイソブチルアルミニウムとジイソブチルアルミニウムハイドライドの混合物と、固体触媒成分[A]とを使用した。固体触媒成分[A]は0.7g/Hrの速度で重合器に添加し、トリイソブチルアルミニウムとジイソブチルアルミニウムハイドライドの混合物は9mmol/Hrの速度で重合器に添加した。α−オレフィンとしてブテン−1を気相エチレン濃度に対して0.5mol%となるように連続的に添加した。水素は気相エチレン濃度に対して0.2mol%となるように連続的に添加した。重合圧力はエチレンを連続供給することにより0.4MPaに保った。超高分子量エチレン系共重合体の製造速度は10kg/Hrであった。触媒活性は30,000g−PE/g−固体触媒成分[A]であった。重合スラリーは、重合反応器のレベルが一定に保たれるように連続的に圧力0.05Mpaのフラッシュドラムに抜き、未反応のエチレンを分離した。重合スラリーは、連続的に溶媒分離工程を経て後、乾燥工程へ送られた。乾燥機はドラム式で窒素気流下、ジャケット80℃とした。塊状のポリマーの存在も無く、スラリー抜き取り配管も閉塞することなく、安定して連続運転ができた。こうして得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーをPE1とする。
実施例1の超高分子量エチレン系共重合体パウダーについては、上述した方法に従い、分子量、α−オレフィン含有量、結晶化度、及び嵩密度を測定し、引張試験、曲げ試験、圧縮試験、耐摩耗性試験を行った。その結果を表1に示す。
(実施例2:PE2)
重合温度を75℃とし、助触媒としてAlMg(C11(OCで表される有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液を用い、水素の供給をしなかったこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例2の超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE2を得た。得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE2を用いて実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例3:PE3)
重合温度を68℃とし、重合圧力を0.7MPaとしたこと以外は実施例2と同様の操作を行い、実施例3の超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE3を得た。得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE3を用いて実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例4:PE3)
上記実施例3で得られた、超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE3を用いて、ラム押出しによって成形したシートを用いて、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例5:PE4)
α−オレフィンとしてプロピレンを用いた以外は実施例3と同様な操作を行い、実施例5の超高分子量ポリエチレン共重合体パウダーPE4を得た。得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE4を用いて実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例6:PE5)
固体触媒成分[A]の代わりに、固体触媒成分[B]を用いたこと以外は、実施例3と同様の操作を行い、実施例5の超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE5を得た。得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE5を用いて実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例1:PE6)
重合温度を78℃とし、ブテン−1を用いなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行い、比較例1の超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE6を得た。得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE6を用いて有機過酸化物を用いずに、実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例2:PE7)
重合温度を76℃とし、ブテン−1を用いなかったこと以外は実施例3と同様の操作を行い、比較例2の超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE7を得た。得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE7を用いて有機過酸化物を用いずに、実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例3:PE7)
比較例2で得られた超高分子量ポリエチレン系共重合体を圧縮成形する際、有機過酸化物を用い、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。なお、比較例3では有機過酸化物を用いて評価用の成形体を作製した。
(比較例4:PE8)
重合温度を78℃とし、水素を用いなかったこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較例4の超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE8を得た。得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE8を用いて実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例5:PE9)
重合温度を40℃としたこと以外は、実施例3と同様の操作を行い、比較例5の超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE9を得た。得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE9を用いて実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例6:PE10)
重合温度を50℃とし、ブテン−1濃度を2mol%としたこと以外は、実施例3と同様の操作を行い、比較例6の超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE10を得た。得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE10を用いて実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例7:PE11)
乾燥機のジャケット温度を100℃としたこと以外は、実施例3と同様の操作を行い、比較例7の超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE11を得た。得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE11を用いて実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例8:PE12)
重合圧力を0.4MPaとした以外は、実施例3と同様の操作を行い、比較例8の超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE12を得た。得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE12を用いて実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
(比較例9:PE13)
重合圧力を1.2MPaとした以外は、実施例3と同様の操作を行い、比較例9の超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE13を得た。得られた超高分子量エチレン系共重合体パウダーPE13を用いて実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005830114
以上のことから、本発明の超高分子量エチレン系共重合体パウダーを用いて成形した成形体は、耐摩耗性と剛性のバランスに優れることがわかる。
また、これらの超高分子量エチレン系共重合体パウダーから得られる成形体は耐摩耗性に優れることからとしてもホッパー、シュートなどのライニング用として、また自己潤滑性、低摩擦係数で耐摩耗性が要求される軸受け、歯車、ローラーガイドレールなどに好適に用いられる。
本発明の超高分子量エチレン系共重合体パウダーは、耐摩耗性に優れ、成形用途等の広い用途において産業上の利用可能性を有する。

Claims (7)

  1. エチレン単位と、炭素数3以上8以下のα−オレフィン単位と、を含み、
    粘度平均分子量が、2,500,000以上、10,000,000未満であり、
    前記α−オレフィン単位の含有量が、前記エチレン単位及び前記α−オレフィン単位の総量に対して、0.01mol%以上0.10mol%以下であり、
    結晶化度が、70%以上80%以下であり、
    嵩密度が、0.40g/cm3以上0.60g/cm3以下である、
    超高分子量エチレン系共重合体パウダー。
  2. 粘度平均分子量が、3,000,000以上8,000,000以下である、請求項1に記載の超高分子量エチレン系共重合体パウダー。
  3. 有機過酸化物と混合した後、プレス成形、又は、ラム押出しされる、請求項1又は2に記載の超高分子量エチレン系共重合体パウダー。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の超高分子量エチレン系共重合体パウダーと、有機過酸化物と、を含む、樹脂組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の超高分子量エチレン系共重合体パウダーを含む、成形体。
  6. 有機過酸化物をさらに含む、請求項に記載の成形体。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の超高分子量エチレン系共重合体パウダーを、チーグラー・ナッタ系触媒を用いて製造する、
    超高分子量エチレン系共重合体パウダーの製造方法。
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