JP5829295B2 - エチレン系重合体パウダー及びその製造方法、並びに、成形体 - Google Patents
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Description
〔1〕
重合触媒を用いて、エチレンを単独重合させて、粘度平均分子量が3,000,000以上であるエチレン系重合体パウダーを製造する重合工程を有し、
前記重合触媒が、固体触媒[A]と、下記一般式1で示される有機マグネシウム化合物[B]からなり、
(M 1 )α(Mg)β(R 2 ) a (R 3 ) b ・・・・・式1
(式中、M 1 は周期律表第12族、第13族及び第14族からなる群より選ばれる金属原子であり、R 2 及びR 3 は、各々独立して、炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、α、β、a、bは次の関係を満たす実数である。0≦α、0<β、0≦a、0≦b、0<a+b、kα+2β=a+b(ここで、kはM 1 の原子価を表す。))
前記固体触媒[A]が、
下記一般式2で表される不活性炭化水素溶媒に可溶である有機マグネシウム化合物(A−1)と、下記一般式3で表される塩素化剤(A−2)と、の反応により調製された担体(A−3)に、下記一般式4で表される有機マグネシウム化合物(A−4)と下記一般式5で表されるチタン化合物(A−5)とを担持することにより調製されたオレフィン重合用触媒である、エチレン系重合体パウダーの製造方法。
(A−1):(M 1 )α(Mg)β(R 2 ) a (R 3 ) b (OR 4 ) c ・・・・・式2
(式中、M 1 は周期律表第12族、第13族、及び第14族からなる群より選ばれる金属原子であり、R 2 、R 3 、及びR 4 は、各々独立して、炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、α、β、a、b、及びcは次の関係を満たす実数である。0≦α、0<β、0≦a、0≦b、0≦c、0<a+b、0≦c/(α+β)≦2、kα+2β=a+b+c(ここで、kはM 1 の原子価である。))
(A−2):H d SiCl e R 5 (4-(d+e)) ・・・・・式3
(式中、R 5 は炭素数1以上12以下の炭化水素基であり、dとeは次の関係を満たす実数である。0<d、0<e、0<d+e≦4)
(A−4):(M 2 )γ(Mg)δ(R 6 ) f (R 7 ) g Y h ・・・・式4
(式中、M 2 は周期律表第12族、第13族、及び第14族からなる群より選ばれる金属原子であり、R 6 及びR 7 は炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、Yはアルコキシ、シロキシ、アリロキシ、アミノ、アミド、−N=C−R 8 ,R 9 、−SR 10 (ここで、R 8 、R 9 、及びR 10 は炭素数1以上20以下の炭化水素基を表す。hが2の場合には、Yはそれぞれ異なっていてもよい。)、β−ケト酸残基のいずれかであり、γ、δ、f、g、及びhは次の関係を満たす実数である。0≦γ、0<δ、0≦f、0≦g、0≦h、0<f+g、0≦h/(γ+δ)≦2、nγ+2δ=f+g+h(ここで、nはM 2 の原子価である。))
(A−5):Ti(OR 11 ) f X (4-f) ・・・・・式5
(式中、iは0以上4以下の実数であり、R 11 は炭素数1以上20以下の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子である。)
〔2〕
前記エチレン系重合体パウダーの粘度平均分子量が、5,000,000以上10,000,000以下である、前項〔1〕に記載のエチレン系重合体パウダーの製造方法。
〔3〕
前記エチレン系重合体パウダーの結晶化度が、70%以上、80%以下である、前項〔1〕又は〔2〕に記載のエチレン系重合体パウダーの製造方法。
本実施形態のエチレン系重合体パウダーの製造方法は、重合触媒を用いて、エチレンを単独重合させて、粘度平均分子量が3,000,000以上であるエチレン系重合体パウダーを製造する重合工程を有し、
前記重合触媒が、固体触媒[A]と、下記一般式1で示される有機マグネシウム化合物[B]からなる。
(M1)α(Mg)β(R2)a(R3)b ・・・・・式1
(式中、M1は周期律表第12族、第13族及び第14族からなる群より選ばれる金属原子であり、R2及びR3は、各々独立して、炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、α、β、a、bは次の関係を満たす実数である。0≦α、0<β、0≦a、0≦b、0<a+b、kα+2β=a+b(ここで、kはM1の原子価を表す。))
重合工程は、重合触媒を用いて、エチレンを単独重合させて、粘度平均分子量が3,000,000以上であるエチレン系重合体パウダーを製造する工程である。
本実施形態の製造方法で得られるエチレン系重合体パウダーは、エチレンの単独重合体であり、粘度平均分子量が3,000,000以上である。本実施形態の製造方法で得られるエチレン系重合体パウダーは、「エチレンの単独重合体」であるが、これは、重合の際のモノマー成分としてエチレンのみを用い、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1等のα−オレフィンを実質的に含まない重合体を意味するものである。なお、エチレン系重合体パウダーの密度を調整する等の目的のために微量(0.1モル%未満)のα−オレフィンを配合することを妨げるものではない。配合してもよいα−オレフィンとしては、特に限定されないが、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2−メチル−1.4,5.8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、スチレン、ビニルシクロヘキサン、1,3−ブタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン及びシクロヘキサジエン等が挙げられる。このなかでも、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、シクロペンテン、ノルボルネン、スチレン、ビニルシクロヘキサン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンが好ましく、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンが特に好ましい。
本実施形態の製造方法で得られるエチレン系重合体パウダーの粘度平均分子量(Mv)は、3,000,000以上であり、4,000,000以上が好ましく、4,500,000以上12,000,000以下がより好ましく、5,000,000以上10,000,000以下がさらに好ましい。粘度平均分子量(Mv)が3,000,000以上であることにより、より優れた耐摩耗性と強度が得られる。また、粘度平均分子量(Mv)が12,000,000以下であることにより、成形性がより向上する傾向にある。さらに、粘度平均分子量が上記範囲であることにより、生産性により優れ、成形した場合には、耐摩耗性に優れ、強度の高いエチレン系重合体パウダーとなる。このような特性を有するエチレン系重合体パウダーは、プレス成型、ラム押出しや高強度繊維などに好適に用いることができる。また、粘度平均分子量(Mv)が5,000,000以上10,000,000以下であることにより、パウダーの溶解性、加工性を維持しつつ、強度のより高い繊維が得られる傾向にある。
Mv=(5.34×104)×[η]1.49 ・・・数式A
本実施形態の製造方法で得られるエチレン系重合体パウダーの結晶化度は、80%以下が好ましく、60%以上80%以下がより好ましく、70%以上80%以下がさらに好ましい。結晶化度が80%以下であることにより、成形性がより向上し、更に成形体の耐摩耗性が優れる傾向にある。また、結晶化度が60%以上であることにより、成形体の強度等の物性が優れる傾向にある。また、結晶化度が70%以上、80%以下であることにより、エチレン系重合体パウダー中の非晶部分及び結晶部分のバランスに優れ、延伸の際の延伸ムラによる糸切れを起こすことをより抑制できる傾向にある。
X線結晶化解析装置:リガク(株)製RINT2500型装置
X線源 :CuKα
出力 :50KV、300mA
検出器 :シンチレーションカウンター
サンプル :エチレン系重合体パウダー
本実施形態の製造方法で得られるエチレン系重合体パウダーの嵩密度は、0.40g/cm3以上0.60g/cm3以下が好ましく、0.42g/cm3以上0.58g/cm3以下がより好ましく、0.44g/cm3以上0.55g/cm3以下がさらに好ましい。嵩密度が0.40g/cm3以上であることにより、エチレン系重合体パウダーの流動性がより向上し、これにより、ハンドリング性に優れ、プレス成型時の金型、ラム押出し時の押し出し機へのフィードが安定し、成形品の寸法が安定する傾向にある。一方、嵩密度が0.60g/cm3以下であることにより、成形品の加工等の際に、生産性等に優れ、より良好な加工適用性を示す傾向にある。
本実施形態において、エチレン系重合体パウダーを得るための重合触媒は、固体触媒[A]と、下記一般式1で示される有機マグネシウム化合物[B]からなる。
(M1)α(Mg)β(R2)a(R3)b ・・・・・式1
(式中、M1は周期律表第12族、第13族及び第14族からなる群より選ばれる金属原子であり、R2及びR3は、各々独立して、炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、α、β、a、bは次の関係を満たす実数である。0≦α、0<β、0≦a、0≦b、0<a+b、kα+2β=a+b(ここで、kはM1の原子価を表す。))
まずは、固体触媒[A]について説明する。固体触媒[A]としては、一般的にチーグラー・ナッタ触媒として用いられている固体触媒を用いることができる。
(A−1):(M1)α(Mg)β(R2)a(R3)b(OR4)c ・・・式2
(式中、M1は周期律表第12族、第13族、及び第14族からなる群より選ばれる金属原子であり、R2、R3、及びR4は、各々独立して、炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、α、β、a、b、及びcは次の関係を満たす実数である。0≦α、0<β、0≦a、0≦b、0≦c、0<a+b、0≦c/(α+β)≦2、kα+2β=a+b+c(ここで、kはM1の原子価である。))
(A−2):HdSiCleR5 (4−(d+e)) ・・・式3
(式中、R5は炭素数1以上12以下の炭化水素基であり、dとeは次の関係を満たす実数である。0<d、0<e、0<d+e≦4)
(A−4):(M2)γ(Mg)δ(R6)f(R7)gYh ・・・・式4
(式中、M2は周期律表第12族、第13族、及び第14族からなる群より選ばれる金属原子であり、R6及びR7は炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、Yはアルコキシ、シロキシ、アリロキシ、アミノ、アミド、−N=C−R8,R9、−SR10(ここで、R8、R9、及びR10は炭素数1以上20以下の炭化水素基を表す。hが2の場合には、Yはそれぞれ異なっていてもよい。)、β−ケト酸残基のいずれかであり、γ、δ、f、g、及びhは次の関係を満たす実数である。0≦γ、0<δ、0≦f、0≦g、0≦h、0<f+g、0≦h/(γ+δ)≦2、nγ+2δ=f+g+h(ここで、nはM2の原子価である。))
(A−5):Ti(OR11)iX(4−i) ・・・・・式5
(式中、iは0以上4以下の実数であり、R11は炭素数1以上20以下の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子である。)
(2)R2とR3とが炭素数の互いに相異なるアルキル基であることが好ましく、より好ましくはR2が炭素数2又は3のアルキル基であり、R3が炭素数4以上のアルキル基であること。
(3)R2、R3の少なくとも一方が炭素数6以上の炭化水素基であることが好ましく、より好ましくはR2、R3に含まれる炭素数の和が12以上になるアルキル基であること。
(A−2):HdSiCleR5 (4−(d+e)) ・・・・・式3
(式中、R5は炭素数1以上12以下の炭化水素基であり、dとeは次の関係を満たす実数である。0<d、0<e、0<d+e≦4)
このような(A−2)としては、特に限定されないが、例えば、HSiCl3、HSiCl2CH3、HSiCl2C2H5、HSiCl2(C3H7)、HSiCl2(2−C3H7)、HSiCl2(C4H9)、HSiCl2(C6H5)、HSiCl2(4−Cl−C6H4)、HSiCl2(CH=CH2)、HSiCl2(CH2C6H5)、HSiCl2(1−C10H7)、HSiCl2(CH2CH=CH2)、H2SiCl(CH3)、H2SiCl(C2H5)、HSiCl(CH3)2、HSiCl(C2H5)2、HSiCl(CH3)(2−C3H7)、HSiCl(CH3)(C6H5)、HSiCl(C6H5)2等が挙げられる。このなかでも、HSiCl3、HSiCl2CH3、HSiCl(CH3)2、HSiCl2C2H5が好ましく、HSiCl3、HSiCl2CH3がより好ましい。(A−2)は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(A−4):(M2)γ(Mg)δ(R6)f(R7)gYh ・・・・式4
(式中、M2は周期律表第12族、第13族、及び第14族からなる群より選ばれる金属原子であり、R6及びR7は炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、Yはアルコキシ、シロキシ、アリロキシ、アミノ、アミド、−N=C−R8,R9、−SR10(ここで、R8、R9、及びR10は炭素数1以上20以下の炭化水素基を表す。hが2の場合には、Yはそれぞれ異なっていてもよい。)、β−ケト酸残基のいずれかであり、γ、δ、f、g、及びhは次の関係を満たす実数である。0≦γ、0<δ、0≦f、0≦g、0≦h、0<f+g、0≦h/(γ+δ)≦2、nγ+2δ=f+g+h(ここで、nはM2の原子価である。))
群(2)R6とR7とが炭素原子数の互いに相異なるアルキル基であること、好ましくはR6が炭素原子数2又は3のアルキル基であり、R7が炭素原子数4以上のアルキル基であること。
群(3)R6、R7の少なくとも一方が炭素原子数6以上の炭化水素基であること、好ましくはR6、R7に含まれる炭素原子数を加算すると12以上になるアルキル基であること。
(A−5):Ti(OR11)iX(4−i) ・・・・・式5
(式中、iは0以上4以下の実数であり、R11は炭素数1以上20以下の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子である。)
次に、本実施形態における有機マグネシウム化合物[B]について説明する。固体触媒[A]と有機マグネシウム化合物[B]とを組み合わせて用いることによりエチレン系重合体パウダーを生成する重合用触媒となることから、有機マグネシウム化合物は助触媒とも呼ばれることがある。
(M1)α(Mg)β(R2)a(R3)b ・・式1
(式中、M1は周期律表第12族、第13族及び第14族からなる群より選ばれる金属原子であり、R2及びR3は、各々独立して、炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、α、β、a、bは次の関係を満たす実数である。0≦α、0<β、0≦a、0≦b、0<a+b、kα+2β=a+b(ここで、kはM1の原子価を表す。))
上記のようなエチレン系重合体パウダーは、必要に応じて公知の各種添加剤と組み合わせて用いてもよい。熱安定剤としては、特に限定されないが、例えば、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]メタン、ジステアリルチオジプロピオネート等の耐熱安定剤;又はビス(2,2’,6,6’−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート、2−(2−ヒドロキシ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の耐候安定剤等が挙げられる。また、滑剤や塩化水素吸収剤等として公知であるステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩も、好適な添加剤として挙げることができる。
上記のようにして得られるエチレン系重合体パウダーは、高度な加工性と高い連続加工生産性を有することができ、種々の加工方法により加工することができる。また、本実施形態の成形体は、エチレン系重合体パウダーから得られるものである。該エチレン系重合体パウダーを含む成形体は、摩耗性が高く、成形後の強度も高く種々の用途に応用されることができる。主な用途として非粘着性、低摩擦係数でホッパー、シュートなどのライニング用として、また強度の観点から高強度繊維、高強度延伸物や鉛蓄電池セパレーター、リチウムイオン二次電池セパレーターなどに使用することができる。
(1)粘度平均分子量(Mv)
エチレン系重合体パウダーの粘度平均分子量については、ISO1628−3(2010)従って、以下に示す方法によって求めた。まず、溶融管にエチレン系重合体パウダー20mgを秤量し、溶融管を窒素置換した後、20mLのデカヒドロナフタレン(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを1g/L加えたもの)を加え、150℃で2時間攪拌してエチレン系重合体パウダーを溶解させた。その溶液を135℃の恒温槽で、キャノン−フェンスケの粘度計(柴田科学器械工業社製:製品番号−100)を用いて、標線間の落下時間(ts)を測定した。同様に、エチレン系重合体パウダー量を10mg、5mg、2.5mgと変えたサンプルついても同様に標線間の落下時間(ts)を測定した。ブランクとしてエチレン系重合体パウダーを入れていない、デカヒドロナフタレンのみの落下時間(tb)を測定した。以下の式に従って求めたエチレン系重合体パウダーの還元粘度(ηsp/C)をそれぞれプロットして濃度(C)(単位:g/dL)とエチレン系重合体パウダーの還元粘度(ηsp/C)の直線式を導き、濃度0に外挿した極限粘度([η])を求めた。
ηsp/C=(ts/tb−1)/0.1 (単位:dL/g)
次に下記数式Aを用いて、上記極限粘度[η]の値を用い、粘度平均分子量(Mv)を算出した。
Mv=(5.34×104)×[η]1.49 ・・・数式A
エチレン系重合体パウダーの結晶化度は、広角X線回折透過法により測定した。
X線結晶化解析装置:リガク(株)製RINT2500型装置
X線源 :CuKα
出力 :50KV、300mA
検出器 :シンチレーションカウンター
サンプル :得られたエチレン系重合体パウダーをそのまま用いた。
エチレン系重合体パウダーの嵩密度は、JIS K−6721:1997に従い測定した。
エチレン系重合体パウダーを重合する反応器から、フラッシュドラムに抜き出す途中の配管に設置したストレーナー(内部に8mmの孔径を有するフィルター設置)にトラップされた量を1時間当たりに換算した。(g/hr)
〔固体触媒成分[A1]の調製〕
(1)(A−3)担体の合成
充分に窒素置換された8Lステンレス製オートクレーブに2mol/Lのトリクロロシランのヘキサン溶液1,000mLを仕込み、65℃で攪拌しながら組成式AlMg5(C4H9)11(OC4H9)2で表される有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液2,550mL(マグネシウム2.68mol相当)を4時間かけて滴下し、さらに65℃で1時間攪拌しながら反応を継続させた。反応終了後、上澄み液を除去し、1,800mLのヘキサンで4回洗浄した。この固体((A−3)担体)を分析した結果、固体1g当たりに含まれるマグネシウムが8.31mmolであった。
上記(A−3)担体110gを含有するヘキサンスラリー1,970mLに10℃で攪拌しながら1mol/Lの四塩化チタンヘキサン溶液110mLと1mol/Lの組成式AlMg5(C4H9)11(OSiH)2で表される有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液110mLとを同時に1時間かけて添加した。添加後、10℃で1時間反応を継続させた。反応終了後、上澄み液を1,100mL除去し、ヘキサン1,100mLで2回洗浄することにより、固体触媒成分[A1]を調製した。この固体触媒成分[A1]1g中に含まれるチタン量は0.75mmolであった。
(1)(A−3’)担体の合成
充分に窒素置換された8Lステンレス製オートクレーブに2mol/Lのトリクロロシランのヘキサン溶液1,000mLを仕込み、65℃で攪拌しながら組成式AlMg5(C4H9)11(OC4H9)2で表される有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液2,550mL(マグネシウム2.68mol相当)を4時間かけて滴下し、さらに65℃で1時間攪拌しながら反応を継続させた。反応終了後、上澄み液を除去し、1,800mLのヘキサンで4回洗浄した。この固体((A−3’)担体)を分析した結果、固体1g当たりに含まれるマグネシウムが8.31mmolであった。
上記(A−3’)担体110gを含有するヘキサンスラリー1,970mLに10℃で攪拌しながら1mol/Lの四塩化チタンヘキサン溶液110mLと1mol/Lの上記(A−3’)の合成に使用した有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液110mLとを同時に1時間かけて添加した。添加後、10℃で1時間反応を継続させた。反応終了後、上澄み液を1,100mL除去し、ヘキサン1,100mLで2回洗浄することにより、固体触媒成分[A2]を調製した。この固体触媒成分[A2]1g中に含まれるチタン量は0.85mmolであった。
ヘキサン、エチレン、水素、及び以下に示す重合触媒を、攪拌装置が付いたベッセル型300L重合反応器に連続的に供給した。重合温度はジャケット冷却により75℃に保った。ヘキサンは70L/Hrで供給した。重合触媒としては、固体触媒成分[A]と助触媒成分[B]として、AlMg6(C4H9)12(以下Mg1と記す)を使用した。固体触媒成分[A]は0.35g/Hrの速度で重合器に添加し、Mg1は9mmol/Hrの速度で重合器に添加した。重合圧力はエチレンを連続供給することにより0.4MPaに保った。エチレン系重合体パウダーの製造速度は10kg/Hrであった。触媒活性は15,000g−PE/g−固体触媒成分[A]であった。重合スラリーは、重合反応器のレベルが一定に保たれるように連続的に圧力0.05MPaのフラッシュドラムに抜き、未反応のエチレンを分離した。重合スラリーは、連続的に溶媒分離工程を経て後、乾燥工程へ送られた。乾燥機はドラム式で窒素気流下、ジャケット80℃とした。塊状のポリマーの存在も無く、スラリー抜き取り配管も閉塞することなく、安定して連続運転ができた。こうして得られたエチレン系重合体パウダーをPE1とする。
上述した方法に従い、分子量、結晶化度、嵩密度、スケール発生量を測定した。その結果を表1に示す。
重合温度を65℃としたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例2のエチレン系重合体パウダーPE2を得た。その結果を表1に示す。
重合温度を50℃とし、重合圧力を1.0MPaとしたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例3のエチレン系重合体パウダーPE3を得た。その結果を表1に示す。
重合温度を80℃としたこと以外は実施例1と同様な操作を行い、実施例4のエチレン系重合体パウダーPE4を得た。その結果を表1に示す。
助触媒成分として市販のBEM(ブチルエチルマグネシウム)を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例5のエチレン系重合体パウダーPE5を得た。その結果を表1に示す。
助触媒成分として市販のDBM(ジブチルマグネシウム)を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例6のエチレン系重合体パウダーPE6を得た。その結果を表1に示す。
助触媒成分として市販のBOM(ブチルオクチルマグネシウム)を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例7のエチレン系重合体パウダーPE7を得た。その結果を表1に示す。
固体触媒成分として[A2]を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例8のエチレン系重合体パウダーPE8を得た。その結果を表1に示す。
助触媒成分としてトリイソブチルアルミニウムとジイソブチルアルミニウムハイドライドの混合物(表中、AL1と示す)を用いた以外は実施例2と同様の操作を行い、比較例1のエチレン系重合体パウダーPE9を得た。ストレーナーに塊状のポリマーの存在があり、スラリー抜き取り配管が閉塞し、3日間運転停止した。その結果を表1に示す。
重合温度を57℃にした以外は比較例1と同様の操作を行い、比較例2のエチレン系重合体パウダーPE10を得た。ストレーナーに塊状のポリマーの存在があり、スラリー抜き取り配管が閉塞し、1日間運転停止した。その結果を表1に示す。
助触媒成分としてトリエチルアルミニウム(表中、TEAと示す)を用いた以外は比較例1と同様の操作を行い、比較例3のエチレン系重合体パウダーPE11を得た。ストレーナーに塊状のポリマーの存在があり、スラリー抜き取り配管が閉塞し、2日間運転停止した。その結果を表1に示す。
助触媒成分としてトリオクチルアルミニウム(表中、TOAと示す)を用いた以外は比較例1と同様の操作を行い、比較例4のエチレン系重合体パウダーPE12を得た。ストレーナーに塊状のポリマーの存在があり、スラリー抜き取り配管が閉塞し、4日間運転停止した。その結果を表1に示す。
Claims (3)
- 重合触媒を用いて、エチレンを単独重合させて、粘度平均分子量が3,000,000以上であるエチレン系重合体パウダーを製造する重合工程を有し、
前記重合触媒が、固体触媒[A]と、下記一般式1で示される有機マグネシウム化合物[B]からなり、
(M1)α(Mg)β(R2)a(R3)b ・・・・・式1
(式中、M1は周期律表第12族、第13族及び第14族からなる群より選ばれる金属原子であり、R2及びR3は、各々独立して、炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、α、β、a、bは次の関係を満たす実数である。0≦α、0<β、0≦a、0≦b、0<a+b、kα+2β=a+b(ここで、kはM1の原子価を表す。))
前記固体触媒[A]が、
下記一般式2で表される不活性炭化水素溶媒に可溶である有機マグネシウム化合物(A−1)と、下記一般式3で表される塩素化剤(A−2)と、の反応により調製された担体(A−3)に、下記一般式4で表される有機マグネシウム化合物(A−4)と下記一般式5で表されるチタン化合物(A−5)とを担持することにより調製されたオレフィン重合用触媒である、エチレン系重合体パウダーの製造方法。
(A−1):(M1)α(Mg)β(R2)a(R3)b(OR4)c・・・・・式2
(式中、M1は周期律表第12族、第13族、及び第14族からなる群より選ばれる金属原子であり、R2、R3、及びR4は、各々独立して、炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、α、β、a、b、及びcは次の関係を満たす実数である。0≦α、0<β、0≦a、0≦b、0≦c、0<a+b、0≦c/(α+β)≦2、kα+2β=a+b+c(ここで、kはM1の原子価である。))
(A−2):HdSiCleR5 (4-(d+e))・・・・・式3
(式中、R5は炭素数1以上12以下の炭化水素基であり、dとeは次の関係を満たす実数である。0<d、0<e、0<d+e≦4)
(A−4):(M2)γ(Mg)δ(R6)f(R7)gYh ・・・・式4
(式中、M2は周期律表第12族、第13族、及び第14族からなる群より選ばれる金属原子であり、R6及びR7は炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、Yはアルコキシ、シロキシ、アリロキシ、アミノ、アミド、−N=C−R8,R9、−SR10(ここで、R8、R9、及びR10は炭素数1以上20以下の炭化水素基を表す。hが2の場合には、Yはそれぞれ異なっていてもよい。)、β−ケト酸残基のいずれかであり、γ、δ、f、g、及びhは次の関係を満たす実数である。0≦γ、0<δ、0≦f、0≦g、0≦h、0<f+g、0≦h/(γ+δ)≦2、nγ+2δ=f+g+h(ここで、nはM2の原子価である。))
(A−5):Ti(OR11)fX(4-f)・・・・・式5
(式中、iは0以上4以下の実数であり、R11は炭素数1以上20以下の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子である。) - 前記エチレン系重合体パウダーの粘度平均分子量が、5,000,000以上10,000,000以下である、請求項1に記載のエチレン系重合体パウダーの製造方法。
- 前記エチレン系重合体パウダーの結晶化度が、70%以上、80%以下である、請求項1又は2に記載のエチレン系重合体パウダーの製造方法。
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