JP5819454B2 - 糖質を低減した健康食品の製造方法 - Google Patents

糖質を低減した健康食品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ショウガ科クルクマ属(ウコン属)植物の根茎を原料として製造される健康食品において、当該根茎に含まれる糖質を低減した健康食品の製造方法に関する。
平成16年の国民健康・栄養調査によると、メタボリックシンドロームが強く疑われるか、その予備群(以下、まとめて「メタボリックシンドローム」という。)に該当する人の数は、日本全国で約1,900万人に達すると推計されており、特に、40〜74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人が、メタボリックシンドロームであると言われている。
その中でも、沖縄県は、メタボリックシンドロームに該当する人が、全国平均以上に高い割合で推移しており、全国で最もメタボリックシンドロームの人の割合が高い県である。
メタボリックシンドロームを発症する一因として挙げられるのが、炭水化物(糖質)の過剰摂取である。
近年は、生活習慣病予防のための健康食品が数多く発売されているが、その食品の原料には、炭水化物(糖質)を多く含むものがあり、このような健康食品を毎日摂取すると、肥満を引き起こす事例が報告されている。
例えば、ショウガ科クルクマ属植物のウコン(秋ウコン)、キョウオウ(春ウコン)、ガジュツ(紫ウコン)(以下まとめて「ウコン等」という。)は、最近、健康食品の原料として注目されているが、その根茎にはデンプン質を多く含むため、これを原料として製造されたサプリメントを長期間常用すると、デンプン由来の糖質が過剰に摂取される結果、肥満を誘発することが懸念されている。
そこで、近年は、コーヒー、ビール、日本酒等の飲料を中心に、糖質を減らす技術開発が行われ、糖質カットを謳う商品が多数販売されるようになった。
例えば、特許文献1には、酵母を用いたアルコール発酵により清酒の糖質を低減する方法が開示されている。
特開2010-104270号公報
「ウコン精油の抗菌活性及びその熱安定性」上地俊徳、石嶺行男、本郷富士弥、琉球大学農学部学術報告 第47号 129〜136頁(2000年)
そこで、ウコン等の根茎を原料とした健康食品を製造するにあたり、特許文献1に開示されている酵母を用いた発酵によって糖質を減らすことに着想を得て、ウコン等の根茎に含まれる糖質を低減させた健康食品の製造を試みた。
ところが、酵母によってウコン等の根茎を発酵させたところ、発酵に1200時間(50日)以上を要した。
泡盛を製造する際に行われる発酵期間は14日程度であることから、この発酵期間は非常に長く、また、発酵に長期間を要することで、カビ等の有害菌が発生する問題が生じた。
そこで、この問題を解決すべく、鋭意研究した結果、発酵に多大な時間がかかる原因が、根茎に含まれる精油成分の抗菌性、静菌性にあることを突き止めた。
つまり、米や小麦を原料とする場合には、米や小麦には抗菌性、静菌性を有する精油成分はほとんど含まれていないため、酵母を用いて発酵させても発酵が妨げられることがないが、ウコン等の根茎を酵母によって発酵させると、ウコン等の根茎に含まれる精油成分は、強い抗菌性、静菌性を有しているため、酵母による発酵が妨げられてしまうことが分かった。
しかも、ウコン、キョウオウ、ガジュツおよび発酵ウコンから直接蒸留法で得られた各精油を、セレウス菌に対する抗菌活性を指標にディスク拡散法を用いて調べた実験において、121℃、20分間のオートクレーブ処理では、いずれの精油にも抗菌活性の低下は認められず(非特許文献1)、ウコン等の精油成分の抗菌性、静菌性が熱安定性を有することが知られている。
そのため、発酵の前段階において、ウコン等に含まれる精油成分の抗菌性、静菌性を失活させる必要がある。
そこで、本発明は、強い抗菌性、静菌性を有する精油成分を含むウコン等を原料として用いた健康食品の製造方法において、根茎を酵母を用いて発酵させる場合でも、発酵に長期間を要することなく、酵母発酵により糖を迅速に資化させ、根茎に含まれる糖質を低減させる製造方法を提供することを課題とする。
なお、本発明における健康食品の製造方法は、ウコン等の根茎を原料とする場合のみならず、抗菌性、静菌性を有する精油成分を含むあらゆる原料に対して、当該原料に含まれる糖質を、酵母による発酵によって低減することができる。
本発明に係る糖質を低減した健康食品の製造方法は、
ショウガ科クルクマ属植物の根茎を原料とする健康食品の製造方法において、
根茎に含まれる精油成分を除去したのち、
根茎を、酵母を用いて発酵させることで、
根茎中に含まれる糖質を低減させる
ことを特徴とする。
本発明は、ショウガ科クルクマ属植物のウコン(秋ウコン)、キョウオウ(春ウコン)、ガジュツ(紫ウコン)などのウコン等について、その根茎中から精油成分を除去することで、酵母発酵を妨げる精油成分自体を排除して酵母発酵を行い、根茎中に含まれる糖質を低減させることを特徴とする。
精油成分を除去する方法は、どのような方法でも良いが、例えば、ウコン等の根茎を乾燥して混合した粉末(500メッシュスルー)に、1.5倍量の水(精製水)加え、マントルヒータで3時間加熱蒸留することにより、精油成分を除去する方法が挙げられる。
精油成分を除去した根茎を酵母発酵させる場合、原料に余計な処理をする必要が無いため、原料の栄養成分の変質や褐変などの変化が生じにくく、高品質の健康食品を製造することができる。
酵母発酵を妨げる精油成分が無いため、発酵が短期間で行われる。
本願発明(本出願における全ての発明の意。以下同じ。)において使用する酵母の種類は、特に限定されないが、例えば、ビール酵母、清酒酵母、ワイン酵母、発泡酒酵母、雑酒等のビール様飲料用酵母、ウィスキー酵母、その他の醸造用酵母、パン酵母、さとうきび酵母、マンゴー果実酵母等を挙げることができる。
本発明に係る糖質を低減した健康食品の製造方法は、
ショウガ科クルクマ属植物の根茎を原料とする健康食品の製造方法において、
乾燥粉末状の根茎を加熱処理(200〜300℃)したのち、
根茎を、酵母を用いて発酵させることで、
根茎中に含まれる糖質を低減させる
ことを特徴とする。
本発明は、酵母発酵の前に、ウコン等の根茎を200℃以上で加熱することを特徴とする。
酵母発酵の前に、200℃以上に加熱することで、根茎に含まれる精油成分の抗菌性、静菌性が失活することを突き止め、加熱処理を行うこととした。
しかし、300℃以上に加熱すると、精油成分の抗菌性、静菌性は失活するものの、根茎(原料)が褐変してしまい、健康食品の品質が低下してしまう。
そこで、酵母発酵の前に行う加熱処理を、200〜300℃の範囲で行うこととした。
高温に加熱して酵母発酵を妨げる精油成分の抗菌性、静菌性を失活させることで、発酵を妨げられず、短期間で発酵が行われるようになる。
加熱時間は、時間を長くすると根茎(原料)が褐変してしまい、健康食品の品質が低下してしまうため、3〜5分が望ましい。
また、加熱処理は、過熱水蒸気によっても良い。
その場合は、例えば、食品の殺菌処理に使用する過熱蒸気加圧殺菌機を使用することができる。
過熱蒸気加圧殺菌機は、加圧して過熱水蒸気を与えることで、効率よく根茎を加熱できる。
本発明に係る糖質を低減した健康食品の製造方法は、
ショウガ科クルクマ属植物の根茎を原料とする健康食品の製造方法において、
乾燥粉末状の根茎を、水に浸漬したうえで、加熱処理(200〜300℃)し、
前記処理後の根茎に、黒麹菌由来酵素、酵母を添加して発酵させることで、
根茎中に含まれる糖質を低減させる
ことを特徴とする。
本発明は、粉末の根茎(原料)を水に浸漬してから加熱処理することで、根茎(原料)に含まれる精油成分の抗菌性、静菌性を失活させるとともに、原料中に含まれるデンプン質が糊化され、酵素による分解を促進して酵母発酵を行うことを特徴とする。
糊化されたデンプン質を酵素により分解したうえで酵母発酵を行うことで、発酵に要する時間を短縮できる。
また、通常であれば、酵母菌の栄養源として砂糖、糖蜜等の培養基を添加するところ、これを省くことができるため、生産コストを削減できる。
本願発明において使用する黒麹菌由来酵素は、ペクチナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼである。
本発明に係る糖質を低減した健康食品の製造方法は、
ショウガ科クルクマ属植物の根茎を原料とする健康食品の製造方法において、
乾燥粉末状の根茎を、水に浸漬したうえで、加熱処理(200〜300℃)し、
前記処理後の根茎に、黒麹菌由来酵素、酵母、もろみ酢、クエン酸を添加して発酵させることで、
根茎中に含まれる糖質を低減させる
ことを特徴とする。
本発明は、もろみ酢、クエン酸を添加して、雑菌の繁殖を抑制することを特徴とする。
水に浸漬させてから加熱処理することで、根茎に含まれるデンプン質が糊化され、酵素による分解が促進されることと、酵母発酵の前に行われる加熱処理によって、発酵を妨げる精油成分の抗菌性、静菌性を失活させることとによって、酵母発酵が短期間で行われるようになるのだが、雑菌の繁殖を抑制して品質の高い健康食品を製造するため、もろみ酢、クエン酸を添加することとした。
もろみ酢、クエン酸を添加する量は、もろみ酢、クエン酸等を添加した原料のpH値が4になるように調整することが望ましい。
本発明に係る糖質を低減した健康食品の製造方法は、
ショウガ科クルクマ属植物の根茎を原料とする健康食品の製造方法において、
乾燥粉末状の根茎を、水に浸漬したうえで、加熱処理(200〜300℃)し、
前記処理後の根茎に、黒麹菌由来酵素、酵母、もろみ酢、クエン酸を添加して、攪拌しながら好気発酵させる一次発酵と、
嫌気発酵させる二次発酵とを順次行い、または繰り返し行うことによって発酵させ、
根茎中に含まれる糖質を低減させる
ことを特徴とする。
本発明は、発酵工程を、好気発酵(一次発酵)と嫌気発酵(二次発酵)とに分けて行うことを特徴とする。
好気発酵(一次発酵)と嫌気発酵(二次発酵)とを順次、または必要に応じて、これを繰り返し行うことで、より効果的に、原料である根茎中に含まれる糖質を低減させることができる。
本発明に係る糖質を低減した健康食品の製造方法は、
ショウガ科クルクマ属植物の根茎を原料とする健康食品の製造方法において、
乾燥粉末状の根茎を、水に浸漬したうえで、加熱処理(200〜300℃)し、
前記処理後の根茎に、黒麹菌由来酵素、酵母、もろみ酢、クエン酸を添加して、攪拌しながら好気発酵させる一次発酵と、
嫌気発酵させる二次発酵とを順次行い、または繰り返し行うことによって発酵させ、
最初の二次発酵前の原料に、さらに酵母を添加することで、
根茎中に含まれる糖質を低減させる
ことを特徴とする。
本発明は、発酵工程を、好気発酵(一次発酵)と嫌気発酵(二次発酵)とに分けて行い、最初の二次発酵前の原料に、さらに酵母を添加することを特徴とする。
好気発酵(一次発酵)と嫌気発酵(二次発酵)とを順次、または必要に応じて、これを繰り返し行い、さらに、最初の二次発酵前の原料に酵母を添加することで、最初の酵母発酵のピークが過ぎたあとに、新たな酵母菌によって再び酵母発酵を行わせることができ、より効果的に、原料である根茎中に含まれる糖質を低減させることができる。
2回目に添加する酵母は、最初に添加する酵母と同じでも良いし、異なる酵母を添加しても良い。
本発明に係る健康食品の製造方法は、以下の効果を奏する。
1)ウコン等の根茎に含まれる酵母発酵を妨げる精油成分を除去することで、短期間で根茎を発酵させることができる。
2)ウコン等の根茎に含まれる酵母発酵を妨げる精油成分の抗菌性、静菌性を失活させることで、短期間で根茎を発酵させることができる。
3)糊化されたウコン等のデンプン質を酵素により分解したうえで酵母発酵を行うことで、発酵に要する時間を短縮できる。
4)もろみ酢、クエン酸を添加することで、発酵中の原料に雑菌が繁殖することを抑制できる。
5)好気発酵(一次発酵)と嫌気発酵(二次発酵)とを順次、または必要に応じて、これを繰り返し行うことで、より効果的に、原料である根茎中に含まれる糖質を低減させることができる。
6)酵母を2回に分けて添加することで、最初の酵母発酵のピークが過ぎたあとに、新たな酵母菌によって再び酵母発酵を行わせることができ、より効果的に、原料である根茎中に含まれる糖質を低減させることができる。
本実施に係る健康食品は、ショウガ科クルクマ属植物のウコン(秋ウコン)、キョウオウ(春ウコン)、ガジュツ(紫ウコン)の根茎を原料とする。
以下、ウコン(秋ウコン)、キョウオウ(春ウコン)、ガジュツ(紫ウコン)をウコン等という。
第1実施例として、抗菌性、静菌性を有する精油成分を除去することで、発酵時間を短縮させる製造方法を以下に示す。
原料となるウコン等の乾燥粉末に1.5〜2倍量の水を加え、ガスコンロ又はマントルヒータ等の加熱手段を用いて3〜5時間加熱蒸留することにより精油成分を除去する。
精油成分を除去した後の残渣を発酵原料として使用する。
抗菌性、静菌性を有する精油成分が除去された残渣を発酵原料として使用することで、発酵を妨げられることなく、短時間で原料中の糖質を低減させることができる。
発酵原料となる残渣は、殺菌処理のため、過熱蒸気加圧殺菌機を用いて過熱水蒸気による加熱処理(約200℃)を行う。
混練機(ニーダー)に、前記発酵原料、黒麹菌由来酵素(ペクチナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ)、酵母、もろみ酢、クエン酸を投入し、撹拌する。
酵母は、ビール酵母、清酒酵母、ワイン酵母、発泡酒酵母、雑酒等のビール様飲料用酵母、ウィスキー酵母、その他の醸造用酵母、パン酵母、さとうきび酵母、マンゴー果実酵母等を使用することができる。
各材料の投入量は、次のとおりである(発酵原料の重量に対する割合で表示)。
黒麹菌由来酵素:1%
酵母:1〜3%
もろみ酢:50〜70%
クエン酸:1〜2%
撹拌中は、温度を30〜40℃に設定し、24時間一次発酵(好気発酵)させる。
もろみ酢は、食味改善と栄養付加を目的とするが、発酵中の原料に雑菌が繁殖することを抑制する効果がある。
また、雑菌の繁殖を防ぐため、クエン酸を添加することができる。
クエン酸は、酵母の生育を抑制しないように、pH値が4以上のときに足して調整する。
その後、混練機(ニーダー)に酵母を新たに添加して撹拌し、酵母が混ざったら、一次発酵を終えた原料を取り出して、二次発酵(嫌気発酵)させる。
酵母は、ビール酵母、清酒酵母、ワイン酵母、発泡酒酵母、雑酒等のビール様飲料用酵母、ウィスキー酵母、その他の醸造用酵母、パン酵母、さとうきび酵母、マンゴー果実酵母等を使用することができ、一次発酵時に添加した酵母と同じものでも良いし、異なる酵母でも良い。
二次発酵の前に、新たに酵母を追加することで、最初の酵母発酵のピークが過ぎたあとに、再び酵母発酵を行わせることができ、より効果的に、原料に含まれる糖質を低減させることができる。
温度を30〜40℃に設定し、48時間二次発酵(嫌気発酵)させる。
この製造方法により、原料に含まれる糖質を30%以上低減させることができた。
また、精油成分を除去した後の残渣を発酵原料として使用することで、次の述べる過熱水蒸気による加圧処理を用いた場合に比して、原料の褐変が少なく、品質が高い健康食品を製造することができる。
第2実施例として、原料を加熱処理して抗菌性、静菌性を有する精油成分を失活させることで、発酵時間を短縮させる製造方法を以下に示す。
原料となるウコン等の乾燥粉末(80メッシュスルー)を等倍量の水に5時間浸漬させる。
これにより、後の加熱処理によって、原料中のデンプン質を糊化させることができ、酵素分解が促進されることで発酵時間が短縮される。
水に浸漬させたウコン等を、過熱蒸気加圧殺菌機を用いて過熱水蒸気による加熱処理を行う。
過熱蒸気加圧殺菌機は、加圧して過熱水蒸気を与えることで熱伝導効率が高く、効率よく根茎を加熱できる。
また、この加熱処理によって、原料の殺菌も同時に行うことができる。
0.13MPaの条件下で過熱水蒸気を与えたときの過熱水蒸気温度、加熱処理時間、発酵時間(または褐変の有無)の関係を調べたところ、次の表のとおりであった。
過熱水蒸気温度が高く、または、加熱時間が長いと、原料が褐変し、製品化できない状態になってしまった。
以上の結果から、0.13MPaの条件下では、過熱水蒸気温度は、200℃〜300℃、加熱時間は5分以下が適することが明らかになった。
なお、加熱時の圧力は、0.13〜0.4MPaの範囲にすることが可能で、圧力を上げて加熱する場合、加熱時間を短縮することができる。
また、加熱条件によっては、過熱水蒸気温度も抑えることができる。
加熱処理のあと、原料を混練機(ニーダー)に投入し、黒麹菌由来酵素(ペクチナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ)、酵母、もろみ酢、クエン酸を添加して、撹拌する。
酵母は、ビール酵母、清酒酵母、ワイン酵母、発泡酒酵母、雑酒等のビール様飲料用酵母、ウィスキー酵母、その他の醸造用酵母、パン酵母、さとうきび酵母、マンゴー果実酵母等を使用することができる。
各材料の投入量は、次のとおりである(発酵原料の重量に対する割合で表示)。
黒麹菌由来酵素:1%
酵母:1〜3%
もろみ酢:50〜70%
クエン酸:1〜2%
撹拌中は、温度を30〜40℃に設定し、24時間一次発酵(好気発酵)させる。
もろみ酢は、食味改善と栄養付加を目的とするが、発酵中の原料に雑菌が繁殖することを抑制する効果がある。
また、雑菌の繁殖を防ぐため、クエン酸を添加することができる。
クエン酸は、酵母の生育を抑制しないように、pH値が4以上のときに足して調整する。
その後、混練機(ニーダー)に酵母を新たに添加して撹拌し、酵母が混ざったら、一次発酵を終えた原料を取り出して、二次発酵(嫌気発酵)させる。
酵母は、ビール酵母、清酒酵母、ワイン酵母、発泡酒酵母、雑酒等のビール様飲料用酵母、ウィスキー酵母、その他の醸造用酵母、パン酵母、さとうきび酵母、マンゴー果実酵母等を使用することができ、一次発酵時に添加した酵母と同じものでも良いし、異なる酵母でも良い。
二次発酵の前に、新たに酵母を追加することで、最初の酵母発酵のピークが過ぎたあとに、再び酵母発酵を行わせることができ、より効果的に、原料に含まれる糖質を低減させることができる。
温度を30〜40℃に設定し、48時間二次発酵(嫌気発酵)させる。
この製造方法により、原料に含まれる糖質を30%以上低減させることができた。
また、原料となるウコン等を加熱処理することで、精油成分の抗菌性、静菌性を失活させることができ、これによって、発酵が妨げられずに短時間で発酵させることができる。

Claims (4)

  1. ショウガ科クルクマ属植物の根茎を原料とする健康食品の製造方法において、
    乾燥粉末状の根茎を、水に浸漬したうえで、加熱処理(200〜300℃)し、
    前記処理後の根茎に、黒麹菌由来酵素、酵母を添加して発酵させることで、
    根茎中に含まれる糖質を低減させる
    ことを特徴とする健康食品の製造方法。
  2. ショウガ科クルクマ属植物の根茎を原料とする健康食品の製造方法において、
    乾燥粉末状の根茎を、水に浸漬したうえで、加熱処理(200〜300℃)し、
    前記処理後の根茎に、黒麹菌由来酵素、酵母、もろみ酢、クエン酸を添加して発酵させることで、
    根茎中に含まれる糖質を低減させる
    ことを特徴とする健康食品の製造方法。
  3. ショウガ科クルクマ属植物の根茎を原料とする健康食品の製造方法において、
    乾燥粉末状の根茎を、水に浸漬したうえで、加熱処理(200〜300℃)し、
    前記処理後の根茎に、黒麹菌由来酵素、酵母、もろみ酢、クエン酸を添加して、攪拌しながら好気発酵させる一次発酵と、
    嫌気発酵させる二次発酵とを順次行い、または繰り返し行うことによって発酵させ、
    根茎中に含まれる糖質を低減させる
    ことを特徴とする健康食品の製造方法。
  4. ショウガ科クルクマ属植物の根茎を原料とする健康食品の製造方法において、
    乾燥粉末状の根茎を、水に浸漬したうえで、加熱処理(200〜300℃)し、
    前記処理後の根茎に、黒麹菌由来酵素、酵母、もろみ酢、クエン酸を添加して、攪拌しながら好気発酵させる一次発酵と、
    嫌気発酵させる二次発酵とを順次行い、または繰り返し行うことによって発酵させ、
    最初の二次発酵前の原料に、さらに酵母を添加することで、
    根茎中に含まれる糖質を低減させる
    ことを特徴とする健康食品の製造方法。
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