JP5808924B2 - 前照灯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘッドライト用光源とポジションライト用光源を備える前照灯装置に関する。
特許文献1には、ヘッドライトバルブ(ヘッドライト用光源)とポジションライトバルブ(ポジションライト用光源)を1つのユニット内に備える前照灯構造(装置)が開示されている。この前照灯装置には、ヘッドライトバルブの車幅方向斜め上方にポジションライトバルブが配設されており、このポジションライトバルブの前後にリフレクタ(縦壁部及び上壁面)が設けられている。リフレクタは、ポジションライトバルブが出射する光を反射して、前照灯装置の外側にポジションライトとして所定の光量を照射する。
特開2009−238412号公報
さて、前照灯装置は、ヘッドライト及びポジションライトの灯火時に、ヘッドライトバルブ及びポジションライトバルブの発光にともない熱が生じる。特に、光量が多いヘッドライトバルブからは、大きな熱量が前照灯装置の内部空間に存在する空気に伝わり、この内部空間に熱が停滞することになる。これにより、内部空間の空気中の水分が温められて、レンズに曇り(水滴の付着)が発生し、このレンズの曇りによって灯火時の光量が低下するという不都合が生じる。特にリフレクタ廻りのベース部材を隠す中間のカバー部材(中間部材)を設ける場合には、ヘッドライト内の空間が小さくなるので、曇りの影響は一層顕著なものになる。
また、ヘッドライトバルブとポジションライトバルブを共に備える前照灯装置では、ヘッドライトバルブとポジションライトバルブの熱が局所的に集中する箇所が存在し、該熱の影響によってその箇所に形状変形が起こるおそれもある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、簡単な構成によって、前照灯装置の内部空間の放熱を促進させることで、該前照灯装置のレンズの曇りを抑制するとともに、前照灯装置を構成する部材の形状変形を防止することができる前照灯装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、ヘッドライト用光源(106)及びポジションライト用光源(108)が配設されるベース部材(100)と、前記ベース部材(100)の前部に取り付けられる透明なレンズ(102)と、前記ベース部材(100)及び前記レンズ(102)によって形成される内部空間(114)に配置され前記ヘッドライト用光源(106)が出射する光を反射するリフレクタ(122)と、少なくとも正面視で前記リフレクタ(122)の周囲のベース部材(100)を覆う中間部材(130)と、を備える前照灯装置(10)において、前記ベース部材(100)は、正面視で、上辺部(100a)の中央部が窪むように形成され、この中央部に連なる左右両側が斜め上方に傾斜し、下辺部(100b)が、前記上辺部(100a)よりも短い幅に形成され、中央部から車幅方向外側に向かって斜め上方に傾斜し、左右一対の側辺部(100c、100c)が、前記上辺部(100a)に連なる頂部(100d、100d)から車幅方向外側に向かって斜め下方に傾斜し、所定位置において曲折し、車幅方向中心部に向かって斜め下方に傾斜して前記下辺部(100b)に連なり、さらにベース部材(100)は、前記内部空間(114)に気体を取り込む給気孔(148、150)と、前記内部空間(114)の気体を排出する排気孔(152、154、156)と、を備え、前記ヘッドライト用光源(106)は、前記ベース部材(100)の上下方向中央部且つ前記ベース部材(100)の車幅方向中央部に配置され、前記ポジションライト用光源(108)は、前記ヘッドライト用光源(106)よりも上方で、且つ前記ヘッドライト用光源(106)よりも車幅方向外側に一対配置され、前記中間部材(130)は、所定の色に着色した不透明性の合成樹脂材によって形成されて前記内部空間(114)に配置され、正面視で、前記ポジションライト用光源(108)を覆う遮蔽部(134)を有するとともに、該中間部材(130)よりも前記レンズ(102)側に存在する気体を、該中間部材(130)よりも前記ベース部材(100)側に流通可能とする切欠き部(144)が設けられ、前記切欠き部(144)は、前記中間部材(130)の上下方向中央部より上方、且つ前記中間部材(130)の車幅方向両側寄りの各々に配置されるとともに、前記ポジションライト用光源(108)の下方に配置され、前記給気孔(150)は、前記ベース部材(100)の下方に設けられ、前記排気孔(152、154、156)は、前記ヘッドライト用光源(106)の上方且つ前記ベース部材(100)の車幅方向中央部に設けられるとともに、前記切欠き部(144)よりも上方且つ前記ポジションライト用光源(108)よりも車幅方向外側の各々に設けられ、前記中間部材(130)は、前記ヘッドライト用光源(106)によって温められた熱気を、前記給気孔(148、150)から取り込んだ空気により車幅方向両側に移動させて、前記切欠き部(144)を介して前記排気孔(152、154、156)に案内可能であることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の前照灯装置(10)において、前記中間部材(130)は、前記リフレクタ(122)に対し所定の隙間(164)を有するように前記内部空間(114)に配置されることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の前照灯装置(10)において、前記中間部材(130)は、前記ヘッドライト用光源(106)と前記ポジションライト用光源(108)とを結ぶ仮想直線上に隔壁(146)を備え、前記隔壁(146)は、前記ヘッドライト用光源(106)又は前記ポジションライト用光源(108)から発生する輻射熱が他の光源に直接向かうことを遮断することを特徴する。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の前照灯装置(10)において、前記中間部材(130)は、正面視で、前記ベース部材(100)の周縁部(101)及び前記レンズ(102)の側周縁(102b)よりも一回り小さく、該周縁部(101)と略一致する外形形状に形成され、且つ前記中間部材(130)の正面中央部には、ヘッドライト用光源(106)による照射を案内するヘッドライト用開口穴(132)が形成されることを特徴とする。
前照灯装置は、切欠き部によって、中間部材よりもレンズ側に存在する気体を、該中間部材よりもベース部材側に流通可能とすることで、前照灯装置の内部空間に気体の対流を生じさせることができ、内部空間の放熱が促進される。これにより、ヘッドライト用光源及びポジションライト用光源から生じる熱が、レンズ側に停滞することを防止し、レンズの曇りの発生を抑制することができる。また、内部空間の放熱が促進されることで、前照灯装置を構成する部材の形状変形等を防ぐこともできる。
前照灯装置は、中間部材がリフレクタに対し所定の隙間を有するように配置されることで、内部空間に存在する気体を中間部材とリフレクタの隙間に流通させることができ、気体の流動がよりスムーズに行われることになる。これにより、内部空間の放熱をより促進することができる。
前照灯装置は、中間部材によって、給気孔から取り込まれレンズ側に移動した気体を、切欠き部を介して排気孔に案内可能とすることで、ヘッドライト用光源及びポジションライト用光源から生じる熱を容易に排気孔に導くことができ、内部空間の放熱を一層促進させることができる。
前照灯装置は、ベース部材の下方側の給気孔から冷たい気体を取り込んで内部空間を冷却することができ、さらに内部空間において温められた気体を対流によって上方側の排気孔から排気することができる。すなわち、内部空間の熱の対流を効率的に利用することが可能となり、該内部空間の放熱をより一層促進させることができる。
前照灯装置は、ヘッドライト用光源又はポジションライト用光源から発生する輻射熱が他の光源に直接向かうことを、隔壁によって遮断することで、ヘッドライト用光源とポジションライト用光源が相互に与える熱の影響を大幅に低減することができる。その結果、前照灯装置を構成する部材の形状変形等を防ぐこともできる。
本発明の実施形態に係る前照灯装置を有する自動二輪車を示す概略側面図である。 図1の前照灯装置を示す正面図である。 図2の前照灯装置のレンズを取り外した状態を示す正面図である。 図2の前照灯装置の後側を示す背面図である。 図2の前照灯装置のベース部材を示す正面図である。 図2の前照灯装置の中間部材を示す正面図である。 図2のVII−VII線断面図である。 図3の前照灯装置を矢印A方向から見た状態を示す一部斜視図である。 図3の前照灯装置において熱気の経路を概略的に示す説明図である。
以下、本発明に係る前照灯装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る前照灯装置10を有する鞍乗型自動二輪車(以下、単に自動二輪車ともいう)12を示す概略側面図である。以降の説明では、この鞍乗型自動二輪車を例示して本発明を詳述するが、本発明はこれに限られるものではなく、他の種別の自動二輪車又は原動機付自転車等にも適用可能なことは勿論である。なお、発明の理解を容易にするために、特に指示のない限り、図1において示す矢印方向を基準として、前後及び上下の方向を説明するとともに、車体に着座した運転者から見た方向を基準として、左右の方向(図2の矢印方向参照)を説明していく。
図1に示すように、自動二輪車12は、操舵輪である前輪14、該前輪14を操舵するハンドル16、車体を構成する車体フレーム18、駆動源であるエンジン20、駆動輪である後輪22及び搭乗者が着座するシート24等を備える。
前輪14は、略上下方向に延びる一対のフロントフォーク26の下端側において回転自在に軸支されている。このフロントフォーク26には前輪14の上方を覆うフロントフェンダ28が取り付けられる。また、フロントフォーク26は、上端側にハンドル16が連結されるともに、略中間部が車体フレーム18に設けられたヘッドパイプ30に回動自在に支承される。
ハンドル16は、フロントフォーク26との連結部分を中心として車幅方向に左右対称に延設されている。このハンドル16の両端部には運転者が握るグリップ16aが装着される。
車体フレーム18は、例えば、高剛性を有するアルミ鋳造製のチューブフレームによって構成されている。車体フレーム18は、ヘッドパイプ30上部から後側に向かって延び斜め下方に緩やかに傾斜するメインフレーム32と、ヘッドパイプ30下部から後側に向かって延び斜め下方に急激に傾斜するダウンフレーム34と、メインフレーム32の後端部に連結され車体の略中間部から下方に延びる左右一対のピボットプレート36と、メインフレーム32の略中間部から後側に向かって斜め上方に延びるシートフレーム38と、ピボットプレート36の上端に連結されてシートフレーム38の後端部に向かって斜め上方延びる補強フレーム40と、を有する。また、メインフレーム32とダウンフレーム34の間には、複数の前側補強ステー42が連結されている。さらに、シートフレーム38と補強フレーム40の間には、複数の後側補強ステー44が連結されている。
エンジン20は、シリンダブロック46及びクランクケース48によって構成されている。エンジン20は、例えば、直列4気筒型を適用することができる。このエンジン20は、クランクケース48の前端部がダウンフレーム34に支持されるとともに、その後端部がピボットプレート36の上端部に支持されることで、シリンダブロック46内のシリンダ軸線が前上がりになる姿勢で固定される。
シリンダブロック46の内部には、燃焼を行う点火プラグ、及び圧縮を行うピストンが収容されている。一方、クランクケース48の内部には、前記ピストンにコンロッドを介して連結されるクランク軸やエンジン出力軸が軸支され、各軸との間に動力伝達機構を構成するクラッチ機構や変速機等が収容されている。エンジン20の回転駆動力は、クランクケース48のエンジン出力軸から無端状のドライブチェーン50に伝達され、該ドライブチェーン50を介して後輪22に伝達される。
また、シリンダブロック46の前方には、エンジン20の放熱を行うラジエータ(図示せず)が配置される。さらに、エンジン20の上方には、燃料タンク52及び吸気装置54が搭載される。吸気装置54は、シリンダブロック46の上部に吸気ポート56が接続され、この吸気ポート56の上流端にはエアクリーナ58が設けられている。エアクリーナ58は、燃料タンク52に覆われるように配置され、後述する2重構造のカウルを介して取り込んだ空気の埃等を吸着する。一方、シリンダブロック46の前部には、排気装置60が接続される。排気装置60は、各気筒に個別に対応してシリンダブロック46から下方に延びる複数の排気管62と、各排気管62に連なるようにして後輪22の右側に配置される排気マフラー64と、を有する。
また、車体フレーム18のピボットプレート36には、スイングアーム66の前端部が上下揺動可能に支承されている。さらに、スイングアーム66は、前部側に振動を吸収するサスペンション68が取り付けられ、後端部に後輪22が回転自在に軸支される。またさらに、ピボットプレート36には、後側に延びるピリオンステップ70が固定されており、運転者及び同乗者が足を載せるステップホルダ70aが装着されている。
一方、シートフレーム38には、搭乗者(運転者及び同乗者)を乗せるシート24が配設されている。シート24は、運転者が着座するフロントシート24a、及びフロントシート24aの後方で同乗者が着座するリアシート24bからなる、いわゆるタンデム型のシートが採用されている。
シートフレーム38の後部には、側面視で略円弧状のリアフェンダ72が取り付けられている。このリアフェンダ72には、車体後部側の照明部品として後方側ウィンカランプ74、テールランプ76が取り付けられ、さらにテールランプ76の下方にはライセンスプレート78が装着されている。
また、自動二輪車12には、車体の前後方向にかけて該車体の意匠面(外観)を構成する車体カバー80が取り付けられている。この車体カバー80は、例えば、アクロルニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、繊維強化プラスチック(FRP)又はポリプロピレン(PP)等の高分子材料により形成されている。
車体カバー80は、車体前部の意匠を構成するフロントカウル82と、このフロントカウル82の両側面後側に連設され両側から後方向に延在する左右一対のインナーカウル84と、このインナーカウル84の外側で該インナーカウル84を部分的に覆う左右一対のアウターカウル86と、インナーカウル84の後側に連設されフロントシート24aの下方まで延びる左右一対のミドルカウル88と、このミドルカウル88の後側に連設されシートフレーム38に沿って後方に延びるリアカウル90と、を有している。
フロントカウル82は、フロントフォーク26の略中間部及びヘッドパイプ30を前方から覆う形状に形成されている。フロントカウル82の前面には、走行時に、車体前方の灯火を行う前照灯装置10が配設される。また、フロントカウル82には、走行時の風の抵抗を軽減する形状に形成されたフロントスクリーン92が取り付けられるとともに、該フロントスクリーン92の車幅方向両側に左右一対のバックミラー94が取り付けられる。さらに、フロントカウル82の後側には、スピードメータやタコメータ等のメータ類が収容されるメータユニット96が配設されている。
インナーカウル84とアウターカウル86は、2重構造のカウルとして自動二輪車12の前方両側面に取り付けられる。このように、インナーカウル84とアウターカウル86による2重構造のカウルを備えることで、2つのカウルの間に形成される隙間から空気を取り込んで、エアクリーナ58にこの空気を容易に案内することができる。
次に、本発明に係る前照灯装置10の構成について、図2〜図7を参照して説明する。図2は、図1の前照灯装置10を示す正面図であり、図3は、図2の前照灯装置10のレンズ102を取り外した状態を示す正面図であり、図4は、図2の前照灯装置10の後側を示す背面図であり、図5は、図2の前照灯装置10のベース部材100を示す正面図であり、図6は、図3の中間部材130を示す正面図であり、図7は、図2のVII−VII線断面図である。
図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る前照灯装置10は、1つのユニット内において、前照灯(ヘッドライト)の灯火を行うヘッドライトバルブ(ヘッドライト用光源)106と、ポジションライトの灯火を行う2つのポジションライトバルブ(ポジションライト用光源)108、108とを備えている。また、前照灯装置10は、ヘッドライトバルブ106とポジションライトバルブ108、108を支持するベース部材100と、このベース部材100の前部に取り付けられるレンズ102とによって筐体が構成されている。
ベース部材100は、図2〜図5に示すように、正面視で略ハート形状に形成されている。より具体的に説明すると、ベース部材100の上辺部100aは、中央部が窪むように形成されており、この中央部に連なる左右両辺が斜め上方に傾斜している。また、下辺部100bは、上辺部100aよりも短い幅に形成され、中央部から車幅方向に向かって斜め上方に緩やかに傾斜している。一方、左右一対の側辺部100c、100cは、上辺部100aに連なる頂部100d、100dから車幅方向に向かって斜め下方に傾斜し、所定位置(側端部100e、100e)において曲折し、中心方向に向かって斜め下方に傾斜して下辺部100bに連なっている。
また、ベース部材100は、図7に示すように、側面断面視で略凹形状の箱体に形成されている。ベース部材100の凹形状の底部は、後側壁部110として略円弧状に形成されている。この後側壁部110の周縁には、上辺部100a、下辺部100b、側辺部100c、100c(以下、まとめて周縁部101ともいう)が設けられる。ベース部材100の周縁部101前面には、レンズ102の後側開口端部102aを挿入する装着溝112が形成されている。
このベース部材100は、ヘッドライトバルブ106及びポジションライトバルブ108の発光にともなう温度上昇に耐久可能な合成樹脂材によって成形される。このような合成樹脂材として、例えばBMC(Bulk Molding Compound)樹脂等を採用すると好適である。
一方、レンズ102は、透明度が高い合成樹脂材によって成形され、図2に示すように、正面視でベース部材100の周縁部101の形状に略一致する外形形状に形成されている。レンズ102は、後側開口端部102aがベース部材100の装着溝112にすき間なく取り付けられる。これにより、前照灯装置10は、ベース部材100とレンズ102の装着によって形成される内部空間114(図7参照)に雨水等が入り込まないようになっている。
また、レンズ102は、図7に示すように、側面断面視で、側周面102bが後側開口端部102aから前方方向に突出し、その前面部102cが上側から下側に向かって緩やかに隆起する略円弧状に形成されている。このレンズ102の前面部102cの形状は、フロントカウル82の意匠面と連なるように形成されている(図1参照)。すなわち、前照灯装置10のレンズ102とフロントカウル82は、車体の前方において、先端中央部から後方に向かって車幅方向及び上方向に緩やかに傾斜する流線形の意匠を構成している。
ヘッドライトバルブ106は、図2及び図3に示すように、略ハート形状に形成されたベース部材100の中心位置に取り付けられる。ヘッドライトバルブ106としては、例えば、ハロゲンランプ、HIDランプ等を適用することができる。また、前照灯装置10は、上記ヘッドライトバルブ106以外にもヘッドライト用光源としてLEDランプ等を適用してもよい。
本実施の形態に係るヘッドライトバルブ106は、図7に示すように、アノード及びカソードの配線116が接続される基端部106aと、この基端部106aからレンズ102に向かって突出する発光部106bとを備える。基端部106aは、ベース部材100の後側壁部110に取り付けられる支持部材118に支持されている。支持部材118は、後側壁部110の略中央部に形成された取付穴120(図5参照)に取り付けられる。この支持部材118は、中央部分がレンズ102方向に突出しており、その先端部にヘッドライトバルブ106の基端部106aを固定支持する固定孔118aが形成されている。ヘッドライトバルブ106は、基端部106aが固定孔118aに嵌合されることで、全体として略水平方向に支持される。また、ヘッドライトバルブ106の発光部106bは、内部にフィラメントを有し、運転者等の灯火操作に基づき、配線116を介して電力供給がなされることで所定の光量で発光する。
基端部106aの所定位置には、ヘッドライトバルブ106が出射した光を反射するリフレクタ122が取り付けられる。リフレクタ122は、ヘッドライトバルブ106から側周囲に出射され光を前方方向に反射する曲面(例えば、2次曲面)に形成されている。
一方、2つのポジションライトバルブ108、108は、図3に示すように、ベース部材100の車幅方向斜め上方にそれぞれ取り付けられる。これらポジションライトバルブ108、108は、対向車に対し自動二輪車12の被視認性を向上するために灯火される。このため、ポジションライトバルブ108、108には、ヘッドライトバルブ106よりも発光量が少ないバルブが適用されている。
図5に示すように、ベース部材100の車幅方向斜め上方には、2つの取付孔124、124が設けられており、ポジションライトバルブ108、108は各取付孔124、124に取り付けられる。また、取付孔124、124の周囲には、ポジションライトバルブ108、108から出射される光を所定方向に反射する段部126、126が形成されている。すなわち、この段部126、126は、ポジションライトバルブ108のリフレクタとして機能する。
さらに、ベース部材100の取付孔124、124の周囲には壁部128、128が立設されている。壁部128、128は、正面視で略V字形状に形成されており、車幅方向斜め上方に位置する屈曲部(頂部)128a、128aから取付孔124、124を二辺で囲いつつ、中心方向(取付穴120の方向)に向かって延在している。この壁部128、128は、取付穴120の方向のみが開口しており、開口部分にはリフレクタ122の一部が延出される。
壁部128、128は、リフレクタ122の外面と協働してポジションライトバルブ108、108を囲うことで、ヘッドライトバルブ106に対して遮蔽された空間を形成する。すなわち、ポジションライトバルブ108、108は、リフレクタ122及び壁部128、128という比較的狭い遮蔽空間内に配設されることで、該ポジションライトバルブ108、108が発光した時の光量及び照射方向が適宜設定される。
また、本実施の形態に係る前照灯装置10は、図3に示すように、ポジションライトバルブ108、108の前方に中間部材130が配置される。ポジションライトバルブ108、108は、この中間部材130に取り付けられるカバー部材138、138によって前面が覆われる構成となっている。
中間部材130は、所定の色に着色した不透明性の合成樹脂材によって成形され、前照灯装置10の内部空間114内においてレンズ102とリフレクタ122の間に挟まれる位置に配置される。すなわち、中間部材130は、透明なレンズ102の後部に配置されることになり、前照灯装置10を正面視した際にレンズ102越しに視認される。このため、中間部材130は、レンズ102の形状と係合して、前照灯装置10の外観性(美観)が向上する形状に設計されている。
具体的には、中間部材130は、図2、図3及び図6に示すように、正面視で、ベース部材100の周縁部101及びレンズ102の側周面102bよりも一回り小さく、該周縁部101と略一致する外形形状に形成されている。このため、中間部材130を内部空間114に配置した状態では、図2に示すように中間部材130がベース部材100の後側壁部110を隠す意匠面となっている。
また、図3及び図6に示すように、中間部材130の正面中央部には、ヘッドライトバルブ106による前照灯の照射を案内するヘッドライト用開口穴132が形成されている。このヘッドライト用開口穴132は、内側方向に向かって緩やかに湾曲形成された上端縁部132a及び下側側端縁部132b、132bと、外側方向に緩やかに湾曲形成された下端縁部132c及び上側側端縁部132d、132dによって構成されている。中間部材130を内部空間114に配置した状態では、ヘッドライトバルブ106がヘッドライト用開口穴132の中央位置に配置される。このため、前照灯装置10を正面視すると、上端縁部132a及び下側側端縁部132b、132bからヘッドライトバルブ106までの距離が等しく視認されるとともに、下端縁部132c及び上側側端縁部132d、132dからヘッドライトバルブ106までの距離が等しく視認されることで、対称性が強調されるため、前照灯装置10の外観性が向上される。
また、中間部材130の車幅方向斜め上方には、ポジションライトバルブ108、108を覆う左右一対の遮蔽部134、134が形成されている。この遮蔽部134、134は、ヘッドライト用開口穴132の上側側端縁部132d、132dから車幅方向に向かって斜め上方に傾斜する略三角形状の樹脂部136、136と、この樹脂部136、136の二辺を囲うように嵌め込まれてさらに斜め上方に向かうカバー部材138、138と、を備える。この場合、樹脂部136、136は中間部材130に一体成形され、カバー部材138、138は半透明の合成樹脂材によって別体として成形されている。中間部材130を内部空間114に配置した状態では、ポジションライトバルブ108、108は、図3に示すように、不透明性の樹脂部136、136の後側に配設され、樹脂部136、136を囲う半透明性のカバー部材138、138によって発光が透過される。すなわち、遮蔽部134、134は、ポジションライトバルブ108、108を覆いつつ、所望の光量のポジションライトバルブ108、108を前照灯装置10の外部に照射する機能を果たしている。
中間部材130は、レンズ102の後側開口端部102aにねじ止めされ、該レンズ102によって保持される(図7参照)。このため、中間部材130には、ヘッドライト用開口穴132及び遮蔽部134の周囲から外方向に延出する上辺取付部140及び左右一対の側辺取付部142、142が形成されており、これら上辺取付部140及び側辺取付部142、142には複数のねじ孔143が設けられている。
ここで、中間部材130は、側辺取付部142、142の上方側に左右一対の切欠き部144、144を備えている。切欠き部144、144は、側辺取付部142、142の周縁に対して所定の深さ及び幅を有している。この切欠き部144、144は、中間部材130を内部空間114に配置した状態で、中間部材130よりもレンズ102側に対流する空気をベース部材100側に流通させることができる。
図8は、図3の前照灯装置10を矢印A方向から見た状態を示す一部斜視図である。中間部材130は、図6及び図8に示すように、ヘッドライト用開口穴132の上側側端縁部132d、132dの裏面側に隔壁146、146が形成されている。この隔壁146、146は、中間部材130を空間に配置した状態で、中間部材130の後側に配設されているリフレクタ122の周端部122aと近接する。また、隔壁146、146は、ヘッドライトバルブ106とポジションライトバルブ108を結ぶ仮想直線L上に形成されている(図3参照)。これにより、ヘッドライトバルブ106とポジションライトバルブ108、108の間に隔壁146が介在することになり、隔壁146、146は、発光時にヘッドライトバルブ106(又はポジションライトバルブ108、108)から発生する輻射熱がカバー部材138、138に直接向かうことを遮断することができる。
また、前照灯装置10は、ヘッドライトバルブ106及びポジションライトバルブ108、108の発光により生じる熱を放熱するために、ベース部材100とレンズ102によって形成される内部空間114に空気を流通させる流通機構を備えている。より具体的には、図5に示すように、ベース部材100の後側壁部110に、内部空間114に空気を取り込む複数の給気孔(第1及び第2の給気孔148、150)と、内部空間114から空気を排出する複数の排気孔(第1〜第3の排気孔152、154、156)とを備えている。
第1の給気孔148は、取付穴120の横側に設けられ、第2の給気孔150は、ベース部材100の下方側に設けられている。この第1及び第2の給気孔148、150は、ベース部材100の裏面側に給気用配管158(図4及び図7参照)がそれぞれ接続されており、この給気用配管158は図示しないブリーザに接続されている。ブリーザからは外気(例えば、走行風等の冷気)が送られ、第1及び第2の給気孔148、150を介して、前照灯装置10の内部空間114に取り込むことができる。
一方、第1の排気孔152は、取付穴120の上側に設けられ、第2及び第3の排気孔154、156は、ポジションライトバルブ108の取付孔124の近傍で壁部128、128によって隔てられた位置に設けられている。この第1〜第3の排気孔152、154、156は、ベース部材100の裏面側に排気用配管160(図4及び図7参照)がそれぞれ接続されており、前照灯装置10の内部空間114に対流している空気を、該前照灯装置10の外側に排出させる。
図7に示すように、本実施の形態に係る前照灯装置10は、各部材を組み立てた状態において、前方から後方に向かって、レンズ102、中間部材130、リフレクタ122(及びヘッドライトバルブ106)、ベース部材100の順に配置されている。また、前照灯装置10を正面視すると、図3に示すように、ヘッドライト用開口穴132を構成する上端縁部132a、下側側端縁部132b、132b、下端縁部132c、上側側端縁部132d、132dに対して、リフレクタ122の周端部122aが略一致する。すなわち、本実施の形態の中間部材130は、リフレクタ122の周端部122aを隠す構成となっており、これにより前照灯装置10の外観性が向上する。
さらに、前照灯装置10は、中間部材130の上辺取付部140、側辺取付部142が、レンズ102の後面側にねじ孔143を介してねじ止めされている。すなわち、前照灯装置10の組立状態では、中間部材130は、レンズ102によって内部空間114に保持されている。これにより、レンズ102の後面と中間部材130の前面との間には、所定間隔からなる第1の隙間162が形成される。
またさらに、前照灯装置10の組立状態では、図7に示すように、中間部材130とリフレクタ122の間に第2の隙間164が形成される。すなわち、中間部材130は、リフレクタ122から所定間隔離間している。この場合、上側側端縁部132d、132dに形成された隔壁146、146はリフレクタ122の周端部122aに近接した位置に配置される。
本実施の形態に係る前照灯装置10を有する自動二輪車12は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、この前照灯装置10の動作及び作用効果について説明する。
自動二輪車12は、運転者によりヘッドライトの灯火操作が行われると、ヘッドライトバルブ106を発光させる。この場合、ヘッドライトバルブ106から前方に出射された光が、レンズ102を透過して前照灯装置10の前方に直接照射されるとともに、ヘッドライトバルブ106から周囲に出射された光がリフレクタ122に反射され、レンズ102を透過して前照灯装置10の前方に照射される。これにより、前照灯装置10は、所望の光量からなる照灯動作を行うことができる。
一方、自動二輪車12は、ポジションライトの灯火操作が行われると、前照灯装置10が備える2つのポジションライトバルブ108、108を発光させる。ポジションライトバルブ108、108から出射された光は、該ポジションライトバルブ108、108の遮蔽空間(リフレクタ122、壁部128、128)と中間部材130の遮蔽部134、134によって所定の光量及び照射方向に調整され、前面を覆うカバー部材138、138から照射される。
ここで、前照灯装置10は、ヘッドライトバルブ106及びポジションライトバルブ108、108の発光にともない、各バルブから熱が生じる。これにより、熱が内部空間114の空気に伝わって、前照灯装置10全体の温度が上昇する。本実施の形態に係る前照灯装置10は、ヘッドライトバルブ106及びポジションライトバルブ108、108から生じる熱を、内部空間114の対流を利用して排気する構成としている。
すなわち、前照灯装置10には、ベース部材100に設けられた第1及び第2の給気孔148、150を介して、外気(例えば、走行風)が供給(流入)されるとともに、前照灯装置10内の熱を帯びた空気(以下、熱気ともいう)を第1〜第3の排気孔から排気(流出)させる。
具体的に、第1の給気孔148から供給される外気は、主に、ヘッドライトバルブ106及びリフレクタ122の冷却に用いられる。この場合、第1の給気孔148から供給された外気は、リフレクタ122の裏側を流動することで、ヘッドライトバルブ106及びリフレクタ122を冷却(放熱)し、第1〜第3の排気孔152、154、156から熱気として排気される。
また、第2の給気孔150から供給される外気は、中間部材130とリフレクタ122の隙間から、リフレクタ122の開口空間(すなわち、リフレクタ122の前面)に移動して、ヘッドライトバルブ106及びその周辺空間を放熱する。この放熱にともない外気が暖められて熱気となり、前照灯装置10の内部空間114の対流現象により、この熱気が上方向に導かれる。また、熱気は、前照灯装置10の上方に向かいつつ、車幅方向にも拡散され、その移動経路がおおよそ三方(第1経路H1、第2経路H2、第3経路H3)に分かれることになる(図9参照)。
図9は、図3の前照灯装置10において熱気の経路を概略的に示す説明図である。第1経路H1は、ヘッドライトバルブ106によって温められた熱気が上方に向かう経路である。この場合、ヘッドライトバルブ106付近の熱気は、対流によって上方に移動し、中間部材130とリフレクタ122の第2の隙間164(図7参照)を通って第1の排気孔152に移動し、第1の排気孔152から前照灯装置10の外部に排気される。
これに対し、第2経路H2及び第3経路H3は、ヘッドライトバルブ106によって温められた熱気が車幅方向斜め上方に向かう経路である。この第2経路H2及び第3経路H3は、さらに2つの経路に分かれる。すなわち、第2経路H2及び第3経路H3は、内部空間114に配置される中間部材130により、中間部材130の前面側を通る前側第2経路H2a及び前側第3経路H3aと、中間部材130の後面側を通る後側第2経路H2b及び後側第2経路H3bとに分離される。
熱気が、後側第2経路H2b及び後側第2経路H3bを通る場合は、上記第1経路H1と同様に、中間部材130とリフレクタ122に形成される第2の隙間164を通って、第2及び第3の排気孔154、156に移動し、第2及び第3の排気孔154、156から外部に排気される。
一方、熱気が、前側第2経路H2a及び前側第3経路H3aを通る場合は、レンズ102と中間部材130に形成される第1の隙間162を通って、車幅方向斜め上方に向かうことになる。ここで、本実施の形態に係る前照灯装置10は、中間部材130の側辺取付部142、142に左右一対の切欠き部144、144を備えている。このため、熱気が中間部材130の表面側(第1の隙間162:図7参照)を通って車幅方向斜め上方に向かっても、切欠き部144、144を介して、中間部材130の裏面側に容易に案内することができる。
すなわち、本実施の形態に係る前照灯装置10は、切欠き部144、144を有することで、レンズ102側に移動した熱気を、前側第2経路H2a及び前側第3経路H3a上に案内することができ、レンズ102付近での停滞を回避することができる。
また、ポジションライトバルブ108、108の発光により生じる熱気は、ベース部材100に形成された壁部128、128を越えて、中間部材130の裏面側を通って第2及び第3の排気孔154、156に案内される。すなわち、ポジションライトバルブ108による熱気は、中間部材130とベース部材100が離間していることで、後側第2経路H2b及び後側第2経路H3bを部分的に辿ることができ、ポジションライトバルブ108、108近傍の第2及び第3の排気孔154、156から容易に排気される。
以上のように、前照灯装置10は、内部空間114に所定の対流を生じさせることができ、ヘッドライトバルブ106及びポジションライトバルブ108、108から生じる熱により、温度上昇した内部空間114の放熱を促進することができる。したがって、内部空間114の熱気が、レンズ102側に停滞することを防ぐことができ、前照灯装置10のレンズ102の曇りを回避することが可能となる。
また、前照灯装置10は、ヘッドライトバルブ106の熱とポジションライトバルブ108の熱が集中する中間部材130の上側側端縁部132d、132d付近において、車幅方向斜め上方に向かう熱気を該中間部材130の前後に分けて第2及び第3の排気孔154、156に案内することができるため、この箇所の放熱が促進される。このため、前照灯装置10を構成する部材(中間部材130やカバー部材138等)の形状変形等を防止することができる。
さらに、前照灯装置10は、ベース部材100下方側の第2の給気孔150から冷たい空気を取り込んで内部空間114を冷却することができ、内部空間において温められた気体を対流によって上方側の第1〜第3の排気孔152、154、156から排気することができる。すなわち、内部空間114の対流を効率的に利用することが可能となり、該内部空間114の放熱がより一層促進される。
ところで、ヘッドライトバルブ106(又はポジションライトバルブ108、108)は、図9に示すように、発光時に輻射熱(熱線)が発生する。この場合、例えば、ヘッドライトバルブ106やポジションライトバルブ108、108から発生した輻射熱が、カバー部材138、138に直進して大量にあったってしまうと、該カバー部材138、138が形状変形等を起こす等の不具合を生じさせるおそれがある。
これに対し、本実施の形態に係る前照灯装置10は、ヘッドライトバルブ106とポジションライトバルブ108、108の間(図3中の仮想直線L上)に、隔壁146、146を介在させる構成としている。この隔壁146、146は、ヘッドライトバルブ106から発生する輻射熱が、ポジションライトバルブ108、108に直接向かうことを阻止することができる。すなわち、中間部材130が備える隔壁146、146によって、ヘッドライトバルブ106又はポジションライトバルブ108、108からの輻射熱が、相互に影響を与えることを大幅に低減することができる。その結果、前照灯装置10を構成する部材(例えば、カバー部材138、138)の形状変形等を防ぐことができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは勿論である。
10…前照灯装置 12…自動二輪車
14…前輪 16…ハンドル
18…車体フレーム 20…エンジン
22…後輪 100…ベース部材
102…レンズ 106…ヘッドライトバルブ
108…ポジションライトバルブ 114…内部空間
122…リフレクタ 128…壁部
130…中間部材 132…ヘッドライト用開口穴
134…遮蔽部 146…隔壁
162…第1の隙間 164…第2の隙間

Claims (4)

  1. ヘッドライト用光源(106)及びポジションライト用光源(108)が配設されるベース部材(100)と、前記ベース部材(100)の前部に取り付けられる透明なレンズ(102)と、前記ベース部材(100)及び前記レンズ(102)によって形成される内部空間(114)に配置され前記ヘッドライト用光源(106)が出射する光を反射するリフレクタ(122)と、少なくとも正面視で前記リフレクタ(122)の周囲のベース部材(100)を覆う中間部材(130)と、を備える前照灯装置(10)において
    記ベース部材(100)は、正面視で、
    上辺部(100a)の中央部が窪むように形成され、この中央部に連なる左右両側が斜め上方に傾斜し、
    下辺部(100b)が、前記上辺部(100a)よりも短い幅に形成され、中央部から車幅方向外側に向かって斜め上方に傾斜し、
    左右一対の側辺部(100c、100c)が、前記上辺部(100a)に連なる頂部(100d、100d)から車幅方向外側に向かって斜め下方に傾斜し、所定位置において曲折し、車幅方向中心部に向かって斜め下方に傾斜して前記下辺部(100b)に連なり、
    さらにベース部材(100)は、前記内部空間(114)に気体を取り込む給気孔(148、150)と、前記内部空間(114)の気体を排出する排気孔(152、154、156)と、を備え、
    前記ヘッドライト用光源(106)は、前記ベース部材(100)の上下方向中央部且つ前記ベース部材(100)の車幅方向中央部に配置され、
    前記ポジションライト用光源(108)は、前記ヘッドライト用光源(106)よりも上方で、且つ前記ヘッドライト用光源(106)よりも車幅方向外側に一対配置され、
    前記中間部材(130)は、所定の色に着色した不透明性の合成樹脂材によって形成されて前記内部空間(114)に配置され、正面視で、前記ポジションライト用光源(108)を覆う遮蔽部(134)を有するとともに、該中間部材(130)よりも前記レンズ(102)側に存在する気体を、該中間部材(130)よりも前記ベース部材(100)側に流通可能とする切欠き部(144)が設けられ、
    前記切欠き部(144)は、前記中間部材(130)の上下方向中央部より上方、且つ前記中間部材(130)の車幅方向両側寄りの各々に配置されるとともに、前記ポジションライト用光源(108)の下方に配置され、
    前記給気孔(150)は、前記ベース部材(100)の下方に設けられ、
    前記排気孔(152、154、156)は、前記ヘッドライト用光源(106)の上方且つ前記ベース部材(100)の車幅方向中央部に設けられるとともに、前記切欠き部(144)よりも上方且つ前記ポジションライト用光源(108)よりも車幅方向外側の各々に設けられ、
    前記中間部材(130)は、前記ヘッドライト用光源(106)によって温められた熱気を、前記給気孔(148、150)から取り込んだ空気により車幅方向両側に移動させて、前記切欠き部(144)を介して前記排気孔(152、154、156)に案内可能であることを特徴とする前照灯装置。
  2. 請求項1記載の前照灯装置(10)において、
    前記中間部材(130)は、前記リフレクタ(122)に対し所定の隙間(164)を有するように前記内部空間(114)に配置されることを特徴とする前照灯装置。
  3. 請求項1又は2記載の前照灯装置(10)において、
    前記中間部材(130)は、前記ヘッドライト用光源(106)と前記ポジションライト用光源(108)とを結ぶ仮想直線上に隔壁(146)を備え、
    前記隔壁(146)は、前記ヘッドライト用光源(106)又は前記ポジションライト用光源(108)から発生する輻射熱が他の光源に直接向かうことを遮断することを特徴とする前照灯装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の前照灯装置(10)において、
    前記中間部材(130)は、正面視で、前記ベース部材(100)の周縁部(101)及び前記レンズ(102)の側周縁(102b)よりも一回り小さく、該周縁部(101)と略一致する外形形状に形成され、且つ前記中間部材(130)の正面中央部には、ヘッドライト用光源(106)による照射を案内するヘッドライト用開口穴(132)が形成されることを特徴とする前照灯装置。
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