JP6057772B2 - 灯火器 - Google Patents
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Description
このような部品に、上記特許文献1に記載の誘導リフレクタを設ける場合、特許文献1の誘導リフレクタは、誘導リフレクタの反射面がメインリフレクタの前方位置で後方に向くように垂れ下がるため、主発光部の光軸方向に型抜きすることが困難になる。
また、上記構成において、前記第1サブリフレクタ(28)は、前記ロービーム用フィラメント(23A)に対し、左右に振り分けて配置されるとともに、正面視で前記第1サブリフレクタ(28)によって反射される光の光軸(L1、L2)が交差するように配置され、前記第2サブリフレクタ(29)は、前記光軸(L1、L2)の延長線上にて正面視で前記主発光部(41)の下縁に沿う下方に凸形状に形成されるようにしても良い。この構成によれば、主発光部41の下線に沿う凸形状を十分な発光量で発光させることができる。
また、上記構成において、前記開口部(27K)は、少なくとも一部が前記光源(23)よりも下方に開口するようにしても良い。この構成によれば、ロービームの発光に利用されない領域を利用して開口部を設けることができ、ロービームの発光面積を阻害せず、発光面積を確保し易くなる。
また、本発明は、光源(23)と、前記光源(23)の後方に配置され、前記光源(23)の光を前方に反射するメインリフレクタ(27)とを備える主発光部(41)と、前記光源(23)からの光の一部を、前記主発光部(41)の出射光と異なる向きに反射する第1サブリフレクタ(28)と、前記第1サブリフレクタ(28)からの光を前方に向けて反射する第2サブリフレクタ(29)とを備えるサブ発光部(42)と、を備える灯火器において、前記第1サブリフレクタ(28)は、前記光源(23)の後方にて前記光源(23)から後方に出射される光が入射する領域に配置されるとともに、前記灯火器を構成する部品のうち、この配置状態で前記主発光部(41)の光軸方向に型抜き成形される型成型品に形成され、前記第1サブリフレクタ(28)および前記第2サブリフレクタ(29)は、前記メインリフレクタ(27)を除く灯火器の構成部品に設けられ、前記灯火器の全体を可動して光軸調整する調整タイプに構成されていることを特徴とする。この構成によれば、灯火器の全体を可動して光軸調整する調整タイプの構成で、第1サブリフレクタおよび第2サブリフレクタを簡易に設けるとともに、主発光部の光軸調整に連動させてサブ発光部の光軸調整を行うことができる。
また、メインリフレクタは、ロービーム用フィラメントより上方に、このロービーム用フィラメントから上方に向けて出射される光を前方に反射するロービーム用リフレクタ部を有し、第1サブリフレクタは、ロービーム用フィラメントより上方に配置され、第2サブリフレクタは、ロービーム用フィラメントより下方にて、正面視でロービーム用フィラメントと離間させて配置されるようにすれば、ロービーム用フィラメントを点灯させた場合に、第1および第2サブリフレクタによって、ロービーム用フィラメントから離れた領域を発光させることができ、特徴的な外観にすることができ、外部からの視認性も向上する。
また、第1サブリフレクタは、ロービーム用フィラメントに対し、左右に振り分けて配置されるとともに、正面視で第1サブリフレクタによって反射される光の光軸が交差するように配置され、第2サブリフレクタは、これら光軸の延長線上にて正面視で主発光部の下縁に沿う下方に凸形状に形成されるようにすれば、主発光部の下線に沿う凸形状を十分な発光量で発光させることができる。
また、第1サブリフレクタの下方に、この第1サブリフレクタ(28)で反射された光を、メインリフレクタの裏側に通す開口部が設けられ、第2サブリフレクタは、その開口部を通った光が入射する領域、かつ、メインリフレクタの外側に配置されるようにすれば、メインリフレクタの外側スペースを有効利用してサブ発光部を設けることが可能である。
また、第1サブリフレクタおよび第2サブリフレクタは、メインリフレクタと一体に設けられ、メインリフレクタは、光軸調整可能に可動する可動リフレクタに構成されるようにすれば、可動リフレクタの構成で、主発光部の光軸調整に連動させてサブ発光部の光軸調整を行うことができる。
また、第1サブリフレクタおよび第2サブリフレクタは、メインリフレクタを除く灯火器の構成部品に設けられ、灯火器の全体を可動して光軸調整する調整タイプに構成されるようにすれば、灯火器の全体を可動して光軸調整する調整タイプの構成で、第1サブリフレクタおよび第2サブリフレクタを簡易に設けるとともに、主発光部の光軸調整に連動させてサブ発光部の光軸調整を行うことができる。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る前照用灯火器を搭載した自動二輪車を前方から見た図である。
この自動二輪車10は、車体前方を覆うフロントカウル11と、フロントカウル11の左右に設けられて車体前部の左右を覆う左右一対のフロントサイドカウル12とを備えており、フロントカウル11の車幅中央位置に、車体前方を照らす単一の前照用灯火器21が設けられ、左右のフロントサイドカウル12にウインカーユニット13が各々設けられている。
前照用灯火器21は、当該灯火器21の前面を覆う前面レンズ22と、前面レンズ22の後方に位置し、前面レンズ22との間に、光源となる単一のバルブ23を支持するランプハウジング25とを備えている。
図1乃至図3に示すように、前面レンズ22は、透光性の樹脂材料またはガラス材料からなり、正面視で上方に行くほど幅広となり、下方に行くほど幅狭となる逆三角形形状に形成されており、側面視では前方に凸となる非球面状(ドーム状)に形成されている。この前面レンズ22は、ランプハウジング25の前端に固定されてランプハウジング25の前面を覆っている。
バルブ23は、ロービーム用フィラメント(ロービーム用光源部)23Aとハイビーム用フィラメント(ハイビーム用光源部)23Bとをガラス製のバルブ本体23C内に備えるダブルフィラメントタイプである。バルブ本体23Cの後部には、バルブ本体23Cよりも大径のソケット23Dが一体に設けられ、このソケット23Dがバルブ保持部26に保持され、両フィラメント23A、23Bをバルブ保持部26よりも前方に位置させる。
一方、ハイビーム用フィラメント23Bの光は、上記遮光板に遮られず、これによって、バルブ23から上下および前後左右を含む広範囲に渡って出射される。
なお、このバルブ23は、上記バルブに限定されず、ロービーム用フィラメント23Aおよびハイビーム用フィラメント23Bを備える他のダブルフィラメントタイプを適用しても良い。また、図2、図3および後述の各図では、各フィラメント23A、23Bの位置を模式的に示しており、実際には各フィラメント23A、23Bの高さなどが異なっていても良い。
また、ランプハウジング25は、バルブ23の下方に、第1サブリフレクタ28からの光を前方の下側領域AR2に向けて反射する第2サブリフレクタ29を備えている。
さらに、ランプハウジング25は、バルブ23の前上方に、バルブ23の光の一部を上記メインリフレクタ27および各サブリフレクタ28、29の反射光と異なる後方向きに反射する第3サブリフレクタ30を備えるとともに、バルブ23およびメインリフレクタ27の上方左右に、第3サブリフレクタ30からの光を前方の側方領域AR3に向けて反射する第4サブリフレクタ31を備えている。
また、メインリフレクタ27は、ハイビーム用フィラメント23Bから上下左右などに出射される光を、メインリフレクタ27の略全体で前方に向けて反射し、ハイビーム、つまり、上向きのヘッドライト光線を照射させる。すなわち、メインリフレクタ27の下半分は、ハイビーム専用リフレクタ部27Bとして機能する。
これによって、バルブ23とメインリフレクタ27とによって、バルブ23の光を前面レンズ22の中央領域AR1から出射させる主発光部41が形成される。なお、本実施形態のメインリフレクタ27は、ランプハウジング25と別体の部品で形成されているが、一体に形成しても良い。
これら左右の第1サブリフレクタ28は、ロービーム用フィラメント23Aから左右上方に向けて出射される光を下方に向けて反射する凹曲面に形成されるとともに鏡面に形成されている。
図2中、符号L1、L2は、左右の第1サブリフレクタ28の光軸を各々示している。図2に示す光軸L1、L2から判るように、正面視で見ると、右側の第1サブリフレクタ28は、ロービーム用フィラメント23Aから右側斜め上方に向けて出射される光を、左下方に向けて反射し、左側の第1サブリフレクタ28は、ロービーム用フィラメント23Aから左側斜め上方に向けて出射される光を、右下方に向けて反射する。
同図3に示すように、左右の第1サブリフレクタ28からの光は、第2サブリフレクタ29によって前方に反射される。この第2サブリフレクタ29は、メインリフレクタ27の下部前端に一体に形成されており、反射面が鏡面に形成されている。より具体的には、第2サブリフレクタ29は、前面視では、図2に示すように、前照用灯火器21の車幅中心から車幅方向外側に向かって斜め上方に傾斜する左右一対の傾斜面であって、側面視では、図3に示すように、メインリフレクタ27の下部前端から前下がりに延びる傾斜面に形成されている。
この場合、第2サブリフレクタ29を構成する左右一対の傾斜面から前方に光が出射されるので、前面視で、V字状の光を前方に出射させることができる。これによって、前面視で、前面レンズ22の下部に相当する下方凸の角部分(下側領域AR2に相当)を、前面視で下方凸の形状(言い換えれば、V字形状)に光らせることができる。
このように、主発光部41の下縁に隣接して特徴的な発光部を設けるので、外部からの視認性を向上させることができるとともに、自動二輪車10の前面デザインを向上させることができる。
しかも、主発光部41に使用するバルブ23を用いるので、下側サブ発光部42専用のバルブなどを設ける必要がなく、部品点数の増大を避けることができる。また、主発光部41のスペースを利用して下側サブ発光部42を設けるので、前照用灯火器21の大型化を抑えることができる。これらにより、特徴的な発光部を設けた構成でコスト低減を図ることが可能である。
このインナーレンズ33を備えた構造では、インナーレンズ33を無色あるいは有色の透明部材に設定したり、インナーレンズ33を、図2に示すような折り曲げ形状などに形状に設定したりすることによって、下側領域AR2の外観から見えるデザインをより特徴的なものにすることができ、また、デザイン自由度も向上させることができる。
さらに、図3に示すように、インナーレンズ33の上方には、メインリフレクタ27に向かって後方に延在するエクステンション34が配置されるため、ランプハウジング25の内側底面やインナーレンズなどが前面レンズ22を通して外観視されることを防止することが可能である。
第1サブリフレクタ28は、自動二輪車10の前後方向αに沿って延び、その前端面に凹曲面を有する形状に形成され、これによって、前後方向αに型抜き成形可能な形状となっている。
ここで、この前後方向αは、前照用灯火器21の主発光部41の光軸方向に沿う方向であり、前照用灯火器21のユニット全体の前後方向とも一致する方向である。
同図4に示すように、ランプハウジング25の後壁25Aには、前後方向αに沿って前方に突出する突出部25Bが一体に設けられており、この突出部25Bの前端面が凹曲面および鏡面に形成され、これらによって、第1サブリフレクタ28が形成される。
これによって、ランプハウジング25に遮られることなく、第1サブリフレクタ28をランプハウジング25前方のバルブ23側に露出させることができ、バルブ23(ロービーム用フィラメント23A)からの光を第1サブリフレクタ28に効率よく入射させることができる。
従って、正面視でメインリフレクタ27の領域内に第1サブリフレクタ28を配置した構成にしても、第1サブリフレクタ28を設けたことによる影の発生を抑制することができ、バルブ点灯状態、或いは、バルブ消灯状態のいずれであっても、第1サブリフレクタ28を外部から視認され難くすることができる。
さらに、本構成では、第1サブリフレクタ28からの光を前方に反射する第2サブリフレクタ29も、メインリフレクタ27に一体に形成されている。すなわち、図3に示したように、第2サブリフレクタ29は、側面視でメインリフレクタ27の下部前端から前下がりに延びる面に形成されているので、この第2サブリフレクタ29によっても、メインリフレクタ27の前後方向αへの型抜き成形が遮られることがない。
従って、第1および第2サブリフレクタ28、29を一体に備えるメインリフレクタ27を、スライド型などを使用せずに容易に型抜き成形することが可能になる。
図3に示すように、第3サブリフレクタ30は、バルブ23からの光の一部を、左右の側方領域AR3の奥側に配置された第4サブリフレクタ31に反射させる反射板である。より具体的には、この第3サブリフレクタ30は、中央領域AR1と側方領域AR3との間であって、正面視でバルブ23の中心に対して左右にオフセットした位置に振り分け配置され、ロービーム用フィラメント23Aからの光を第4サブリフレクタ31に向けて反射する凹曲面かつ鏡面に形成されている。
なお、第3サブリフレクタ30は、メインリフレクタ27と別体に形成される部品である。
このようにして、第3サブリフレクタ30と第4サブリフレクタ31とによって、ロービーム用フィラメント23Aの光の一部を、前面レンズ22の側方領域AR3から出射させる側方サブ発光部(第2サブ発光部)43を設けることができる。
しかも、この左右の特徴的な発光部についても、主発光部41下縁の発光部(下側サブ発光部42)と同様に、専用のバルブなどを設ける必要がなく、かつ、主発光部41のスペースを利用して設けるので、部品点数の増大および前照用灯火器21の大型化を避けることができ、コスト低減を図ることができる。
なお、図3では、第4サブリフレクタ31を、メインリフレクタ27と別体に形成した場合を例示したが、これに限らず、メインリフレクタ27と一体に形成しても良い。同図3に示すように、第4サブリフレクタ31は、主発光部41の光軸方向(車体の前後方向に相当)に抜ける形状であるため、メインリフレクタ27と一体に形成した場合でも、メインリフレクタ27を、スライド型などを使用することなく容易に型抜き成形することが可能である。
また、前掲図4に示したように、第1サブリフレクタ28を、メインリフレクタ27の後方に位置するランプハウジング25に一体に設け、メインリフレクタ27に設けた開口部27Gから第1サブリフレクタ28を露出させる構成にしたので、部品点数の増大および前照用灯火器21の大型化を抑えることができる。
そして、図3に示したように、第1サブリフレクタ28はロービーム用フィラメント23Aより上方に配置され、第2サブリフレクタ29はロービーム用フィラメント23Aより下方にて、正面視でロービーム用フィラメント23Aと離間して配置されるので、ロービーム用フィラメント23Aを点灯させた場合に、第1および第2サブリフレクタ28、29によって、ロービーム用フィラメント23Aから離れた領域(下側領域AR2)を発光させることができ、特徴的な外観にすることができ、外部からの視認性も向上する。
なお、第1サブリフレクタ28を、正面視でロービーム用フィラメント23Aの中心C1に対して左右にオフセットする態様を説明したが、これに限らず、左右いずれか一方にオフセットするようにしても良い。要は、発光させる領域(本構成では下側サブ発光部41)の発光量を確保できるように、少なくとも左右方向一方にオフセットさせれば良い。
さらに、同図2に示すように、第1サブリフレクタ28は、ロービーム用フィラメント23Aに対し、左右に振り分けて配置されるとともに、正面視で第1サブリフレクタ28によって反射される光の光軸L1、L2が交差するように配置され、第2サブリフレクタ29は、光軸L1、L2の延長線上にて主発光部41の下縁に沿う下方に凸形状に形成されるので、主発光部41の下線に沿う凸形状を十分な発光量で発光させることができる。
図5は、第2実施形態に係る前照用灯火器21を周辺構成と共に正面から見た図である。この図では、上述した図2と同様に、前面レンズ22の中央領域(中央領域AR1に相当する領域)を除外している。また、図6は、図5のVI−VI断面を示した図である。なお、図5、図6および以下に述べる各図において、第1実施形態と同様の構造は同一の符号を付して示し、異なる部分を説明する。
図5および図6に示すように、第2実施形態では、左右の第1サブリフレクタ28が、バルブ23の後方にてバルブ23(ロービーム用フィラメント23A)から後方に出射される光が入射する領域に配置されるとともに、前後方向αに型抜き成形可能な形状に形成され、かつ、メインリフレクタ27の裏側に形成された開口部27K(図5参照)に向けて光を反射するように形成されている。
この第1サブリフレクタ28は、第1実施形態と同様に、メインリフレクタ27の後方に位置するランプハウジング25の後壁に設けられており、ランプハウジング25と一体に前後方向αに型抜き成形される型抜き成型品に形成されている。第1サブリフレクタ28のそれ以外の構成は、第1実施形態と同様である。
この可動リフレクタタイプの前照用灯火器21は、ランプハウジング25内でメインリフレクタ27を可動させるため、メインリフレクタ27とランプハウジング25との間にメインリフレクタ27の回動スペースを空けておく必要がある。このため、メインリフレクタ27の裏側にスペース27Sが確保されることになる。
より具体的には、第2サブリフレクタ29は、ハイビーム専用リフレクタ部27Bとの間に、上方斜め後方に向けて開口する開口部27Kを空けるようにステー27Lを介して設けられており、第1サブリフレクタ28は、この第2サブリフレクタ29に向けて、ロービーム用フィラメント23Aからの光の一部を反射する。なお、本構成では、図5に示すように、正面視で左右の第1サブリフレクタ28が鉛直方向に沿った下方に向けて光を反射する場合を例示しているが、第1実施形態と同様に、正面視で光軸L1、L2が交差するようにしても良い。
なお、図6に示すように、第1サブリフレクタ28の焦点C2は、側面視でメインリフレクタ27の回動軸27Jと一致しており、これによって、開口部27Kの入り口では光が絞られ、メインリフレクタ27に邪魔されずにメインリフレクタ27裏側へ光を照射させ易くなる。
しかも、可動リフレクタタイプの前照用灯火器21に適用されるので、ランプハウジング25内でメインリフレクタ27を可動させるために、メインリフレクタ27外側の空きスペースを有効利用して、下側サブ発光部42を設けることができる。従って、前照用灯火器21の大型化を抑えることができる。
また、左右の開口部27Kを正面から視認される位置に設けたので、メインリフレクタ27の中に一部光らない部分(暗部分)を形成し、より特徴的な外観を得ることができる。
図7は、第3実施形態に係る前照用灯火器21を周辺構成と共に側方から見た図である。第3実施形態では、第1サブリフレクタ28を、可動リフレクタタイプのメインリフレクタ27と一体に形成した場合を示している。本構成では、第1サブリフレクタ28および第2サブリフレクタ29がメインリフレクタ27と一体に設けられ、このメインリフレクタ27が光軸調整可能に可動する可動リフレクタに構成されている。
メインリフレクタ27の回動軸27Jは、メインリフレクタ27の位置変更に応じて第1および第2サブリフレクタ28、29の両方の位置も適切な位置へと移動させる位置に設定される。本構成では、回動軸27Jを、図3に示す位置(第1サブリフレクタ28よりも上方かつメインリフレクタ27の後方)に設けることによって、メインリフレクタ27を可動させて主発光部41の光軸調整をした場合に、第1サブリフレクタ28および第2サブリフレクタ29からなる下側サブ発光部42の光軸も適正位置に調整される。
本実施形態では、第1サブリフレクタ28および第2サブリフレクタ29が、可動リフレクタであるメインリフレクタ27に一体に設けられるので、主発光部41の光軸調整に連動させて下側サブ発光部42の光軸調整を行うことができる。
図8および図9は、第4実施形態を示す。図8は、第4実施形態に係る前照用灯火器21を周辺構成と共に正面から見た図であり、前面レンズ22の中央領域AR1取り除いた状態を示している。また、図9は、バルブ23を周辺構成と共に側方から見た図であり、図8のIX−IX断面に相当している。
第4実施形態の前照用灯火器21は、メインリフレクタ27がランプハウジング25に固定された固定リフレクタタイプであり、ランプハウジング25を含む全体を動かすことによって光軸調整する構成である。
この構成によれば、ソケット23Dの前面を利用して第1サブリフレクタ28を設けることができるので、既存スペースの有効利用ができ、かつ、メインリフレクタ27やランプハウジング25に、第1サブリフレクタ28を設けるための構成が不要になる。
また、ソケット23Dを、第1サブリフレクタ28を含めて前後方向αに型抜き成形可能な形状にでき、これらを一体の型抜き成型品で製作することができる。
このように、第1サブリフレクタ28および第2サブリフレクタ29を、メインリフレクタ27を除く前照用灯火器21の構成部品であるソケット23Dやランプハウジング25に一体に設けたため、前照用灯火器21の全体を可動して光軸調整する調整タイプの構成で、第1サブリフレクタ28および第2サブリフレクタ29を簡易に設けるとともに、主発光部41の光軸調整に連動させて下側サブ発光部42の光軸調整を行うことができる。
この場合、第1〜第3実施形態と比べると、第1サブリフレクタ28および第2サブリフレクタ29を取り付ける部品がメインリフレクタ27に限定されないので、その分、構成の自由度が向上する。
例えば、上記実施形態では、自動二輪車10の前照用灯火器21に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、公知の鞍乗り型車両や四輪車などに使用される灯火器に本発明を適用しても良い。なお、鞍乗り型車両とは、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
11 フロントカウル
12 フロントサイドカウル
21 前照用灯火器
22 前面レンズ
23 バルブ(光源)
23A ロービーム用フィラメント
23B ハイビーム用フィラメント
25 ランプハウジング
27 メインリフレクタ
27A ロービーム用リフレクタ部
27K 開口部
28 第1サブリフレクタ
29 第2サブリフレクタ
41 主発光部
42 下側サブ発光部(第1サブ発光部)
43 側方サブ発光部(第2サブ発光部)
Claims (8)
- 光源(23)と、前記光源(23)の後方に配置され、前記光源(23)の光を前方に反射するメインリフレクタ(27)とを備える主発光部(41)と、
前記光源(23)からの光の一部を、前記主発光部(41)の出射光と異なる向きに反射する第1サブリフレクタ(28)と、前記第1サブリフレクタ(28)からの光を前方に向けて反射する第2サブリフレクタ(29)とを備えるサブ発光部(42)と、を備える灯火器において、
前記第1サブリフレクタ(28)は、前記光源(23)の後方にて前記光源(23)から後方に出射される光が入射する領域に配置されるとともに、前記灯火器を構成する部品のうち、この配置状態で前記主発光部(41)の光軸方向に型抜き成形される型成型品に形成され、
前記光源(23)は、ロービーム用フィラメント(23A)とハイビーム用フィラメント(23B)とを備えるダブルフィラメントタイプであり、前記メインリフレクタ(27)は、前記ロービーム用フィラメント(23A)より上方に、前記ロービーム用フィラメント(23A)から上方に向けて出射される光を前方に反射するロービーム用リフレクタ部(27A)を有しており、
前記第1サブリフレクタ(28)は、前記ロービーム用フィラメント(23A)より上方に配置され、
前記第2サブリフレクタ(29)は、前記ロービーム用フィラメント(23A)より下方にて、正面視で前記ロービーム用フィラメント(23A)と離間させて配置されることを特徴とする灯火器。 - 前記第1サブリフレクタ(28)は、正面視で前記ロービーム用フィラメント(23A)の中心に対して少なくとも左右方向一方にオフセットしていることを特徴とする請求項1に記載の灯火器。
- 前記第1サブリフレクタ(28)は、前記ロービーム用フィラメント(23A)に対し、左右に振り分けて配置されるとともに、正面視で前記第1サブリフレクタ(28)によって反射される光の光軸(L1、L2)が交差するように配置され、
前記第2サブリフレクタ(29)は、前記光軸(L1、L2)の延長線上にて正面視で前記主発光部(41)の下縁に沿う下方に凸形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の灯火器。 - 前記第1サブリフレクタ(28)の下方に、この第1サブリフレクタ(28)で反射された光を、前記メインリフレクタ(27)の裏側に通す開口部(27K)が設けられ、
前記第2サブリフレクタ(29)は、前記開口部(27K)を通った前記光が入射する領域、かつ、前記メインリフレクタ(27)の外側に配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の灯火器。 - 前記開口部(27K)は、少なくとも一部が前記光源(23)よりも下方に開口することを特徴とする請求項4に記載の灯火器。
- 前記第1サブリフレクタ(28)および前記第2サブリフレクタ(29)は、前記メインリフレクタ(27)と一体に設けられ、前記メインリフレクタ(27)は、光軸調整可能に可動する可動リフレクタに構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の灯火器。
- 光源(23)と、前記光源(23)の後方に配置され、前記光源(23)の光を前方に反射するメインリフレクタ(27)とを備える主発光部(41)と、
前記光源(23)からの光の一部を、前記主発光部(41)の出射光と異なる向きに反射する第1サブリフレクタ(28)と、前記第1サブリフレクタ(28)からの光を前方に向けて反射する第2サブリフレクタ(29)とを備えるサブ発光部(42)と、を備える灯火器において、
前記第1サブリフレクタ(28)は、前記光源(23)の後方にて前記光源(23)から後方に出射される光が入射する領域に配置されるとともに、前記灯火器を構成する部品のうち、この配置状態で前記主発光部(41)の光軸方向に型抜き成形される型成型品に形成され、
前記第1サブリフレクタ(28)および前記第2サブリフレクタ(29)は、前記メインリフレクタ(27)と一体に設けられ、前記メインリフレクタ(27)は、光軸調整可能に可動する可動リフレクタに構成されていることを特徴とする灯火器。 - 光源(23)と、前記光源(23)の後方に配置され、前記光源(23)の光を前方に反射するメインリフレクタ(27)とを備える主発光部(41)と、
前記光源(23)からの光の一部を、前記主発光部(41)の出射光と異なる向きに反射する第1サブリフレクタ(28)と、前記第1サブリフレクタ(28)からの光を前方に向けて反射する第2サブリフレクタ(29)とを備えるサブ発光部(42)と、を備える灯火器において、
前記第1サブリフレクタ(28)は、前記光源(23)の後方にて前記光源(23)から後方に出射される光が入射する領域に配置されるとともに、前記灯火器を構成する部品のうち、この配置状態で前記主発光部(41)の光軸方向に型抜き成形される型成型品に形成され、
前記第1サブリフレクタ(28)および前記第2サブリフレクタ(29)は、前記メインリフレクタ(27)を除く灯火器の構成部品に設けられ、前記灯火器の全体を可動して光軸調整する調整タイプに構成されていることを特徴とする灯火器。
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