JP5786840B2 - 用紙積載装置及び画像形成システム - Google Patents

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Description

この発明は、用紙積載装置及び画像形成システムに係り、特に、搬入された用紙、記録紙、転写紙、OHPシートなどのシート状記録媒体(本明細書では、単に「用紙」と称す)を排紙時に整合して積載する用紙積載装置、及びこの用紙積載装置と、複写機、プリンタ、ファクシミリ、デジタル複合機などの画像形成装置とを含む画像形成システムに関する。
従来から、画像形成装置から排出された用紙に対して種々の処理、例えば、整合、綴じ、折り、製本などの後処理を行う用紙処理装置(ここでは後処理を行うことから「用紙後処理装置」と称す)が知られ、広く使用されている。近年、この種の用紙後処理装置に要求される用紙対応力の幅が格段に広がってきている。特に、カラー画像形成装置においてはカタログ、チラシ等に画像映えのするコートされた用紙(以下、コート紙と称する。)へのプリント比率が高くなっているが、コート紙は一般的に
1)表面平滑度が高い。
2)用紙間密着力が高い。
3)クラーク鋼度が低い。
という特徴を有する。そのため、これらの特徴が原因となってコート紙の積載性を悪化させる場合がある。
そこで、このような積載性の悪化を防ぎ、排出した用紙を正常位置にスタックするために戻しコロを使用した技術が既に知られている。
一方、用紙の排紙トレイ上の用紙の乱れを防止するために押さえ部材を使用した装置も既に知られている。この押さえ部材を使用した装置としては、例えば特開2004−284786号公報(特許文献1)に記載された技術が公知である。
この技術は、画像が形成された用紙を積載した状態で排出する排出トレイと、前記排出トレイ上に排出された用紙の排出方向の後端部を押さえる押さえ部材を備えた用紙積載装置において、前記排出トレイは、用紙の排出方向と直交する方向に所定量だけオフセット可能に構成されているとともに、前記押さえ部材は、排出トレイのオフセット動作に連動して移動するように構成したものである。
従来から採用されている戻しコロでは、前述のように用紙を正常位置に戻すことはできるが、後行の用紙が先行の用紙に静電気によって密着し、押し出すという現象を防止することはできなかった。更に、仕分けを行うため排紙トレイがシフトした場合、戻しコロでは排紙トレイ上で用紙の揃え状態を保持することもできなかった。
そこで、用紙の揃え状態を保持するために前記特許文献1に記載された押さえ部材を前記戻しコロと組み合わせることが考えられる。戻しコロと押さえ部材を組み合わせると、戻しコロにより用紙を正常位置に移動させ、その位置を押さえ部材で保持することで、排紙トレイがシフトしても用紙を正常位置に保持することができる。
しかし、戻しコロと押さえ部材を排紙部に設けると、両者を設けるためのスペース及びそれぞれを駆動するための駆動機構の設置スペースなどが必要となる。このようなスペースが必要となると、排紙部は必然的に大型化せざるを得なくなる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、小型の装置で静電気による用紙間密着による押し出しと用紙の乱れを防止することにある。
前記課題を解決するため、本発明、排出された用紙を積載する積載手段と、前記積載された用紙を用紙排出方向と逆方向に搬送する搬送手段と、前記搬送された用紙を押圧する押圧手段と、を備えた用紙積載装置において、同一駆動源によって前記搬送手段と前記押圧手段とを駆動する駆動手段を備え、前記駆動手段は、前記駆動源の回転方向に応じて前記搬送手段と前記押圧手段の動作を切り換える切り換え手段を含み、前記切り換え手段は、前記駆動源が一方向に回転する場合に前記搬送手段を動作させて前記押圧手段の動作を遮断し、前記駆動源が前記一方向とは逆方向に回転する場合に前記前記搬送手段の動作を遮断して前記押圧手段を動作させることを特徴とする。なお、前記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明によって明らかになる。
本発明によれば、簡単な構成で、搬送動作中に押さえ動作を行うことを防止することができる。
本発明の実施形態に係る用紙積載装置を備えた用紙後処理装置と画像形成装置とからなるシステムを示すシステム構成図である。 図1における端面綴じ処理トレイを用紙積載面側から見た概略構成図である。 図1における端面綴じ処理トレイ及びその付属機構の概略構成を示す斜視図である。 図1における放出ベルトの動作を示す斜視図である。 図1におけるシフトトレイの待機状態を示す要部正面図である。 シフトトレイ上における搬送方向の揃え動作を示す動作説明図である。 シフトトレイ及び排紙ローラを含む排紙部の斜視図である。 シフトトレイ上における用紙幅方向の揃え動作を示す図である。 シフトトレイに先行の用紙が積載された状態で後行の用紙が排出されたときの状態を示す図である。 図9の状態から用紙間密着による貼り付きが発生し、後行の用紙が先行の用紙を押し出したときの状態を示す図である。 図9の状態から用紙間密着による貼り付きが発生し、後行の用紙が腰砕け(座屈)したときの状態を示す図である。 本実施形態における排紙部をシフトトレイ側から見た図である。 図12に示した排紙部を斜め上から見た斜視図である。 先行紙がシフトトレイ上に排紙されているときの状態を示す押圧部材の動作説明図である。 後行紙が先行紙に接触する前に押圧部材が先行紙の後端を押圧する状態を示す押圧部材の動作説明図である。 戻しコロ動作時の戻しコロと押圧部材の駆動機構の状態を示す図である。 押圧部材動作時の戻しコロと押圧部材の駆動機構の状態を示す図である。 押圧部材先端の構成を示す図である。 押圧部材先端の他の構成例を示す図である。 押圧部材の退避時の状態を示す図である。 押圧部材の押圧動作時の状態を示す図である。 用紙後処理装置と画像形成装置からなる画像形成システムの制御構成を示すブロック図である。 本実施形態における後端押圧動作の処理手順を示すフローチャートである。 後端押圧設定処理時の操作パネルの選択画面を示す図である。
本発明は、戻しコロと押圧部材を同一駆動源で駆動し、戻しコロで排出紙を戻した理想の状態で、押圧部材により用紙後端を押圧することを特徴とする。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照し、前提となる従来から実施されている用紙処理装置の構成と対比しながら説明する。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に係る用紙処理装置としての用紙後処理装置PDと画像形成装置PRとからなる画像形成システムを示すシステム構成図である。
図1において、画像形成装置PRは、画像処理回路、光書込み装置、現像装置、転写装置、定着装置を少なくとも備え、トナー画像が定着された用紙を用紙後処理装置PDに送り出し、用紙後処理装置PDによって所望の後処理が行われる。画像処理装置は、入力された画像データを印字可能な画像データに変換し、光書込み装置は、画像処理回路から出力される画像信号に基づいて感光体に光書き込みを行う。現像装置は、光書き込みにより感光体に形成された潜像をトナー現像し、転写装置は、現像装置によって顕像化されたトナー像を用紙に転写する。定着装置は、用紙転写されたトナー像を定着する。
画像形成装置PRはここでは前述のように電子写真方式のものであるが、インクジェット方式、熱転写方式などの公知の画像形成装置が全て使用できる。なお、この実施形態では、前記画像処理回路、光書き込み装置、現像装置、転写装置、及び定着装置が画像形成手段を構成している。
用紙後処理装置PDは、画像形成装置PRの側部に取り付けられており、画像形成装置PRから排出された用紙は用紙後処理装置PDに導かれる。用紙後処理装置PDは、搬送路A、搬送路B、搬送路C、搬送路D及び搬送路Hを備え、前記用紙は、1枚の用紙に後処理を施す後処理手段(この実施形態では穿孔手段としてのパンチユニット50)を有する搬送路Aへまず搬送される。
搬送路Bは搬送路Aを通り、上トレイ201へ導く搬送路であり、搬送路Cはシフトトレイ202へ導く搬送路Cである。搬送路Dは整合及びステープル綴じ等を行う処理トレイF(以下「端面綴じ処理トレイ」とも称する)に導く搬送路Dである。搬送路Aから搬送路B,C,Dへは、それぞれ分岐爪15及び分岐爪16によって振り分けられるように構成されている。
この用紙後処理装置では、用紙に対して、穴明け(パンチユニット50)、用紙揃え+端部綴じ(ジョガーフェンス53、端面綴じステープラS1)、用紙揃え+中綴じ(中綴じ上ジョガーフェンス250a、中綴じ下ジョガーフェンス250b、中綴じステープラS2)、用紙の仕分け(シフトトレイ202)、中折り(折りプレート74、折りローラ81)などの各処理を行うことができる。そのため、搬送路Aと、これに続く搬送路B、搬送路C及び搬送路Dが処理に応じて選択される。また、搬送路Dは用紙収容部Eを含み、搬送路Dの下流側には端面綴じ処理トレイF、中綴じ中折り処理トレイG、排紙搬送路Hが設けられている。
搬送路B、搬送路C及び搬送路Dの上流で各々に対し共通な搬送路Aには、画像形成装置PRから受け入れる用紙を検出する入口センサ301、その下流に入口ローラ1、パンチユニット50、パンチかすホッパ50a、搬送ローラ2、第1及び第2の分岐爪15,分岐爪16が順次配置されている。第1及び第2の分岐爪15,16は図示しないバネにより図1の状態に保持されている(初期状態)。そして、図示しない第1及び第2のソレノイドをONすることにより、分岐爪15、16をそれぞれ駆動する。その際、第1及び第2のソレノイドのON/OFFを選択することにより、第1及び第2の分岐爪15,16の分岐方向の組み合わせを変更し、搬送路B、搬送路C、搬送路Dへ用紙を振り分ける。
搬送路Bへ用紙を導く場合は図1の状態、すなわち、第1のソレノイドをOFF(第1の分岐爪15は下向きが初期状態)状態のままとする。これにより、用紙は搬送ローラ3から上排紙ローラ4を経て上トレイ201に排出される。
搬送路Cへ用紙を導く場合は、図1の状態から第1及び第2のソレノイドをON(第2の分岐爪16は上向きが初期状態)とすることにより、分岐爪15は上方に、分岐爪16は下方にそれぞれ回動した状態となる。これにより、用紙は搬送ローラ5及び排紙ローラ対6(6a,6b)を経て排紙口6cから(図13参照)シフトトレイ202側に搬送される。この場合には、用紙の仕分けが行われる。用紙の仕分けは、シフトトレイ202と、シフトトレイ202を用紙搬送方向に直交する方向に往復動させる図示しないシフト機構と、シフトトレイ202を昇降させるシフトトレイ昇降機構とによって行われる。シフト機構には、シフト排紙ローラ対6(6a,6b)と、戻しコロ13と、紙面検知センサ330とが含まれる。
搬送路Dへ用紙を導く場合は、第1の分岐爪15を駆動する第1のソレノイドをON、第2の分岐爪を駆動する第2のソレノイドをOFFとすることにより、分岐爪15及び分岐爪16ともに上方に回動した状態となる。この状態で、用紙は搬送ローラ2から搬送ローラ7を経て搬送路D側に導かれる。搬送路Dに導かれた用紙は、端面綴じ処理トレイFへ導かれる。この端面綴じ処理トレイFで整合及びステープル等を施された用紙は、ガイド部材44により、シフトトレイ202へ導く搬送路C、折り等を施す中綴じ・中折り処理トレイG(以下、単に「中綴じ処理トレイ」とも称する)へ振り分けられる。シフトトレイ202に導かれる場合には、用紙束PBは排紙ローラ対6からシフトトレイ202に排紙される。また、中綴じ処理トレイG側に導かれた用紙束PBは、中綴じ処理トレイGで折り及び綴じを施され、排紙搬送路Hを通り下排紙ローラ83から下トレイ203へ排紙される。
他方、搬送路D内には分岐爪17が配置され、図示しない低荷重バネにより図の状態に保持されている。搬送ローラ7によって搬送される用紙の後端が前記分岐爪17を通過すると、搬送ローラ9,10、ステープル排紙ローラ11のうち少なくとも搬送ローラ9を逆転させる。これにより、用紙をターンガイド8に沿って逆行させることができる。このようにして用紙後端から用紙を用紙収容部Eへ導いて滞留(プレスタック)させ、次用紙と重ね合せて搬送することが可能となっている。この動作を繰り返すことによって2枚以上の用紙を重ね合せて搬送することも可能である。なお、符号304は用紙をプレスタックさせる際の逆送タイミングを設定するためのプレスタックセンサである。
搬送路Dに導かれ、用紙揃えと端部綴じを行う場合、ステープル排紙ローラ11によって端面綴じ処理トレイFへ導かれた用紙は、端面綴じ処理トレイF上に順次積載される。この場合、用紙毎に叩きコロ12と後端基準フェンス51で縦方向(用紙搬送方向)の整合が行われ、ジョガーフェンス53によって横方向(用紙搬送方向と直交する方向−用紙幅方向とも称す)の整合が行われる。ジョブの切れ目、すなわち、用紙束PBの最終紙から次の用紙束先頭紙までの間で、後述のCPU101からのステープル信号により綴じ手段としての端面綴じステープラS1が駆動され、綴じ処理が行われる。綴じ処理が行われた用紙束PBは、直ちに放出爪52aが突設された放出ベルト52(図2参照)により(シフト)排紙ローラ対6へ送られ、受け取り位置にセットされているシフトトレイ202に排紙される。
放出ベルト52は図2及び図4に示すように用紙幅方向の整合中心に位置し、プーリ62間に張架され、放出ベルト駆動モータ157により駆動される。また、複数の放出ローラ56が前記放出ベルト52に関して対称に配置され、駆動軸に対して回転自在に設けられ、従動コロとして機能している。
放出爪52aは、放出ベルトHPセンサ311によりホームポジションが検知されるようになっており、この放出ベルトHPセンサ311は放出ベルト52に設けられた放出爪52aによりオン・オフする。放出ベルト52の外周上には対向する位置に2つの放出爪52aが配置され、端面綴じ処理トレイFに収容された用紙束PBを交互に移動搬送する。また必要に応じて放出ベルト52を逆回転させ、これから用紙束PBを移動させるように待機している放出爪52aと対向側の放出爪52aの背面で端面綴じ処理トレイFに収容された用紙束PBの搬送方向先端を揃えるようにすることもできる。
なお、図1において、符号110は後端押さえレバーである。後端押さえレバー110は、後端基準フェンス51に収容された用紙束PBの後端を押さえることができるように後端基準フェンス51の下端部に位置し、端面綴じ処理トレイFに対してほぼ垂直な方向に往復動する。端面綴じ処理トレイFに排出された用紙Pは、用紙毎に叩きコロ12で縦方向(用紙搬送方向)の整合が行われる。しかし、端面綴じ処理トレイFに積載された用紙後端がカールしていたり、腰が弱かったりすると用紙自身の重量によって後端が座屈し膨らむ傾向にある。更に、その積載枚数が増えることによって、後端基準フェンス51内の次の用紙が入る隙間が小さくなり、縦方向の揃えが悪くなる傾向にある。そこで、用紙後端PTの膨らみを少なくして用紙Pが後端基準フェンス51に入りやすくするようにしたのが、後端押さえ機構であり、用紙P若しくは用紙束PBを直接押さえるのが後端押さえレバー110である。
また、図1において、符号302,303,304,305,310はそれぞれ用紙検知センサであり、設けられた位置における用紙の通過の有無、若しくは用紙の積載の有無を検知する。
図2は端面綴じ処理トレイFをトレイの積載面側から見た概略構成図で、図1の右側面側から見た場合に相当する。同図において、上流側の画像形成装置PRより受け入れた用紙の幅方向の整合はジョガーフェンス53a及び53bによって実施され、縦方向は後端基準フェンス51a,51b(図1では符号51で示す)に突き当てて整合される。後端基準フェンス51a,51bは、それぞれ内側に用紙後端PTが当接し、保持されるスタック面51a1,51b1を備え、用紙後端PTを2点で支持するようになっている。整合動作完了後は、端面綴じステープラS1により綴じ処理が施され、図4の放出ベルトの動作を示す斜視図から分かるように、放出ベルト52が放出ベルト駆動モータ157によって反時計方向に駆動される。これにより、綴じ処理後の用紙束PBは、後端基準フェンス51a,51bによって所定位置まで持ち上げられ、放出ベルト52に取り付けられた放出爪52aによってすくわれ、端面綴じ処理トレイFから放出される。なお、符号64a,64bは前側板及び後側板である。また、本動作は整合処理後に綴じ処理を実施しない未綴じ束においても同様の動作が可能である。
図3は端面綴じ処理トレイF及びその付属機構の概略構成を示す斜視図である。同図に示すように、ステープル排紙ローラ11により端面綴じ処理トレイFへ導かれた用紙Pは順次端面綴じ処理トレイF上に積載される。このとき、端面綴じ処理トレイFに排出される用紙Pの枚数が1枚の場合、用紙毎に叩きコロ12と後端基準フェンス51との間で縦方向(用紙搬送方向)の整合が行われる。また、ジョガーフェンス53a,53bによって幅方向(用紙搬送方向と直交する用紙幅方向)の整合が行われる。叩きコロ12は支点12aを中心に叩きSOL170によって振り子運動を与えられ、端面綴じ処理トレイFへ送り込まれた用紙に間欠的に作用して用紙後端PTを後端基準フェンス51に突き当てる。なお、叩きコロ12自身は図示反時計回りに回転する。ジョガーフェンス53は、図2及び図3に示すように前後1対(53a,53b)設けられ、正逆転可能なジョガーモータ158によりタイミングベルトを介して駆動され、用紙幅方向に対称に近接・離間するように往復移動する。
図1に戻って、端面綴じ処理トレイFの用紙搬送方向下流側には、用紙束偏向機構が設けられている。端面綴じ処理トレイFから中綴じ処理トレイGへ、また端面綴じ処理トレイFからシフトトレイ202へ用紙束PBを送る搬送路、及び用紙束PBを搬送する搬送手段は、用紙束PBに搬送力を与える搬送機構35、用紙束PBをターンさせる放出ローラ56、用紙束PBをターンさせるためのガイドを行うガイド部材44とから構成されている。
各々の詳細な構成を説明すると、搬送機構35のローラ36には駆動軸37の駆動力がタイミングベルトによって伝達される構成となっており、ローラ36と駆動軸37はアームによって連結支持され、駆動軸37を回転支点として揺動可能となっている。搬送機構35のローラ36の揺動駆動はカム40によって行われ、カム40は回転軸を中心に回転し、図示しないモータによって駆動される。搬送機構35では、ローラ36の対向する位置には従動ローラ42が配置され、従動ローラ42とローラ36によって用紙束PBを挟み、弾性材によって加圧し、搬送力を与えている。
端面綴じ処理トレイFから中綴じ処理トレイGへ用紙束PBをターンさせる搬送路は、放出ローラ56と放出ローラ56に対向する側のガイド部材44の内面との間に形成される。ガイド部材44は支点を中心に回動し、その駆動は束分岐駆動モータ161(図2参照)から伝達される。端面綴じ処理トレイFからシフトトレイ202へ用紙束PBを搬送する場合には、ガイド部材44が支点を中心に図示時計方向に回動し、ガイド部材44の外面(放出ローラ56と対向しない側の面)とその外側のガイド板間の空間が搬送路として機能する。端面綴じ処理トレイFから中綴じ処理トレイGへ用紙束PBを送る場合、端面綴じ処理トレイFで整合された用紙束PBの後端を放出爪52aで押し上げ、搬送機構35のローラ36と、これに対向する対向する従動ローラ42との間で用紙束PBを挟み、搬送力を与える。このとき搬送機構35のローラ36は、用紙束PBの先端にぶつからないような位置で待機している。次に、用紙束先端が通過してから用紙表面に搬送機構35のローラ36を接触させ、搬送力を与える。このときガイド部材44と放出ローラ56とでターン搬送路のガイドを形成し、用紙束PBを下流の中綴じ処理トレイGへと搬送する。
中綴じ処理トレイGは、図1に示すように搬送機構35、ガイド部材44及び放出ローラ56からなる用紙束偏向機構の下流側に設けられている。中綴じ処理トレイGは、前記用紙束偏向機構の下流側にほぼ垂直に設けられており、中央部に中折り機構が、その上方に束搬送ガイド板上92が、また、下方に束搬送ガイド板下91が配置されている。
また、束搬送ガイド板上92の上部には束搬送ローラ上71が、下部には束搬送ローラ下72がそれぞれ設けられているとともに、両ローラ71,72間を跨ぐように束搬送ガイド板上92の側面に沿って両側に中綴じ上ジョガーフェンス250aが配置されている。同様に束搬送ガイド板下91の側面に沿って両側に中綴じ下ジョガーフェンス250bが設けられ、この中綴じ下ジョガーフェンス250bが設置されている個所に中綴じステープラS2が配置されている。中綴じ上ジョガーフェンス250a及び中綴じ下ジョガーフェンス250bは図示しない駆動機構により駆動され、用紙搬送方向に直交する方向(用紙の幅方向)の整合動作を行う。中綴じステープラS2は、クリンチャ部とドライバ部とが対となったもので、用紙の幅方向に所定の間隔をおいて2対設けられている。
また、束搬送ガイド板下91を横切るように可動後端基準フェンス73が配置され、タイミングベルトとその駆動機構とを備えた移動機構により用紙搬送方向(図において上下方向)に移動可能となっている。駆動機構は図1に示すように前記タイミングベルトが掛け渡された駆動プーリと従動プーリと、駆動プーリを駆動するステッピングモータとにより構成されている。同様に束搬送ガイド板上92の上端側には、後端叩き爪251と、その駆動機構が設けられている。後端叩き爪251はタイミングベルト252と図示しない駆動機構とによって前記用紙束偏向機構から離れる方向と用紙束PBの後端(用紙束導入時に後端に当たる側)を押す方向とに往復移動可能となっている。
中折り機構は、中綴じ処理トレイGのほぼ中央部に設けられ、折りプレート74と折りローラ81と、折られた用紙束PBを搬送する搬送路Hとからなっている。なお、図1において、符号326は後端叩き爪251のホームポジションを検出するためのホームポジションセンサ、符号323は中折りされた用紙を検出するための折り部通過センサ、符号321は用紙束PBが中折り位置に到達したことを検知する束検出センサ、符号322は可動後端基準フェンス73のホームポジションを検出する可動後端基準フェンスホームポジションセンサである。
また、この実施形態では、下トレイ203に中折りされた用紙束PBの積層高さを検出する検出レバー501が支点501aによって揺動自在に設けられている。この検出レバー501の角度は紙面センサ505によって検出され、下トレイ203の昇降動作及びオーバーフロー検出が行われる。
図5はシフトトレイ202の排紙部を示す要部正面図で、図5(a)は排紙時の待機状態を示す図であり、同図(b)は同図(a)の丸で示した部分の要部を更に拡大して示す図である。用紙Pは前述のように排紙ローラ対6(6a,6b)を経てシフトトレイ202側に搬送され、シフトトレイ202で用紙Pの仕分けが行われる。用紙Pの仕分けは、前述のように特にシフト排紙ローラ対6、戻しコロ13、シフトトレイ202、シフト機構、及びシフトトレイ昇降機構によって行われる。
図6は搬送方向の揃え動作を示す動作説明図である。揃え動作は、用紙排出後、戻しコロ13が用紙Pをエンドフェンス210方向へ戻す方向(矢印R1方向)に回転しながら用紙Pに接触し、積極的に用紙Pをエンドフェンス210方向に戻す動作を行うことにより行われる。戻しコロ13は、ここでは図示しない戻しコロ駆動モータによって駆動され、駆動力はタイミングベルトによって伝達される。
図7はシフトトレイ及び排紙ローラを含む排紙部の斜視図である。同図から分かるようにシフトトレイ202の上側には、シフトトレイ202上で用紙Pの幅方向の揃えを行う1対のジョガー205a,205bが設けられている。ジョガー205a,205bは、ジョガー駆動機構206によって用紙Pの幅方向に可動である。なお、ジョガー駆動機構206自体は公知の構造であり、駆動機構自体は本願発明と直接関係がないので、詳細は省略する。なお、図5等において符号202aはジョガー205a,205bの移動を許容するための逃げ部(凹部)である。
図8はシフトトレイ202上における用紙幅方向の揃え動作を示す図である。用紙排出後、手前側ジョガー205a及び奥側ジョガー205bにより用紙幅方向手前側からと奥側から用紙Pの幅方向を揃える。
しかし、このような構成の排紙トレイでは、コート紙のように平滑度が高い用紙Pの場合には前述のように問題が生じる。例えば、図9のようにシフトトレイ202に先行の用紙P1が積載された状態で後行の用紙P2が排出されると、用紙間密着による貼り付きが発生する。貼り付きが発生すると、図10に示すように後行の用紙P2が先行の用紙P1に接触した状態でそのまま先行の用紙P1を押し出してしまうことがある。あるいは、先端が密着した状態でそれ以上搬送されず、図11のように腰砕けの状態(座屈した状態)になってしまうこともある。いずれの現象が生じても排出不良あるいは積載不良となる。
そこで、本実施形態では、図5ないし図7に示した排紙部構成を図12及び図13に示す排紙部構成とした。
図12は、本実施形態における排紙部をシフトトレイ202側から見た図、図13は図12に示した排紙部を斜め上から見た斜視図である。
図12及び図13において、本実施形態では、戻しコロ13がシフトトレイ202の搬送方向の中心に関して対称に一対設けられている。また、戻しコロ13の外側に押圧部材14がそれぞれ設けられている。これにより押圧部材14もシフトトレイ202の搬送方向の中心に関して対称に1対設けられていることになる。
押圧部材14は、コート紙を通紙する場合のみ押圧動作を行う。コート紙か否かは、後述するが、用紙後処理装置PDのCPU101が画像形成装置PR側から送信される紙種情報に基づいて判断し、動作の制御を行う。
図14及び図15は押圧部材の動作の概要を示す動作説明図である。図14は先行紙P1がシフトトレイ202上に排紙されているときの状態を示す。この状態から先行紙P1がシフトトレイ202上に排紙されると、戻しコロ13が下降してシフトトレイ202上の先行紙P1をエンドフェンス210側に戻す。これにより、用紙の搬送方向が揃えられる。次いで、ジョガー205a,205bによって幅方向の用紙揃えを行う。
搬送方向、幅方向の揃え動作完了後、図15に示すように、後行紙P2が先行紙P1に接触する前に押圧部材14が先行紙P1の後端を押圧する。後行紙P2が排出され、後行紙P2の後端が排紙ローラ6を抜けたところで、押圧部材14は先行紙P1から退避する。
図16及び図17は戻しコロと押圧部材の駆動機構を示す図である。図16は戻しコロ動作時の状態を、図17は押圧部材動作時の状態をそれぞれ示す。
駆動機構18は、第1の軸19a,第2の軸19b、第1の軸を回転駆動する戻しコロ駆動モータ20、駆動ギヤ20a、従動ギヤ20b、第1ないし第3のギヤ21,22,23、及びカム24を備えている。
戻しコロ駆動モータ20は自身の回転軸の先端に駆動ギヤ20aを備えている。駆動ギヤaは第1の軸19aの一方の軸端に取り付けられた従動ギヤ20bと噛み合い、第1の軸19aを正逆両方向に回転させることができる。
第1の軸19aには、第2の軸19bの一方の軸端に設けられた第2のギヤ22と噛み合う第1のギヤ21が設けられ、戻しコロ駆動モータ20の駆動力を第2の軸19bに伝達できるようになっている。また、第1のギヤ21と第2のギヤ22には、互いに逆方向に回転するときにロックするワンウェイクラッチが備えられている。
第3のギヤ23は用紙Pの搬送中心を対称軸として1対設けられ、第2の軸19bに固定されている。これにより第2の軸19bが回転すると連れ回りする。また、第3のギヤ23は第1の軸19aに設けられた一対のカム24のギヤ部分と噛み合い、当該カム24を駆動する。カム24は第1の軸19aに固定されていないため、第3のギヤ23が回転したときのみ回転する。1対の押圧部材14は支軸14dに回転可能に支持され、それぞれ第1の軸19aに回転可能に装着された前記一対のカム24によって作動し、押圧位置と退避位置を移動(揺動)する。
このように構成した駆動機構18では、戻しコロ用モータ20を駆動源として使用する。戻しコロ13は図16及び図17において第1の軸19aの円周部に突出した突起に固定され、第1の軸19aと同期して回転する。
図16は戻しコロ駆動モータ20が正回転(矢印R1方向)をしている状態を示している。戻しコロ駆動モータ20が正回転する場合には、第1及び第2のギヤ21,22が回転し、戻しコロ13(第1の軸19a)は用紙を戻す方向(矢印R2方向)に回転する。しかし、ワンウェイクラッチにより、第1の軸19aは回転するが第2の軸19bは停止し、第3のギヤ23とカム24は回転しない。これにより、押さえ部材14は図14に示す退避(離間)状態に保持される。
戻しコロ13の戻し動作が完了すると、押圧動作が開始され、図17に示すように戻しコロ駆動モータ20が逆転する(矢印R3方向)。押圧部材14動作時は、モータ20の逆回転により第1及び第2のギヤ21,22が回転する。ワンウェイクラッチにより、第1の軸19aは停止し第2の軸19bが回転し、第3のギヤ23とカム24が回転する。すなわち、第3のギヤ23が矢印R3方向に回転し、カム24が矢印R4方向に回転し、このカム24によって押さえ部材14が動作する(矢印R5方向)。この動作が押圧部材14の押さえ動作である。押さえ部材の押さえ、退避の動作はカム形状に沿って戻しコロ駆動モータ20の逆回転のみで行われる。カム24は第1の軸19aに固定された被駆動ギヤ24aに同期して回転するように設けられた偏心カムであり、退避位置に対応する回転位置は平面形状となっている(図20及び図21参照)。被駆動ギヤ25には第3のギヤ24が噛み合い、この第2の軸19bの回転によって回転する第3のギヤ24によって一方向に回転駆動される。
図18に押圧部材先端の構成を示す図である。同図は図16の搬送中央から奥側の押圧部材を見た図である。押圧部材14は、先端の押圧部14aを平面形状にしてシフトトレイ202上に積載された用紙を押圧する。本実施形態では、押圧部14aは用紙Pを押圧する際、シフトトレイ202の積載面とほぼ平行になるように構成されている。なお、押圧部14aは平面でなく、曲面等でも良い。
図19は押圧部材先端の他の構成例を示す図である。この構成例では、押圧部14aにクッション材14bが貼り付けられている。これにより、弾性的に用紙Pを押圧できるようになり、用紙P若しくは用紙束PBの厚さ変化にクッション材14bだけで対応することができる。
図20は押圧部材の退避時の状態を、図21は押圧部材の押圧動作時の状態をそれぞれ示す。両図は図16の搬送中央から奥側の押圧部材を見た図である。両図に示すように、押圧部材14には、それぞれ弾性部材としてのバネ25によって常に退避方向に弾性力が付与され、カム24の回転により押し出された場合のみ用紙Pを押圧する方向へ動作する。また、押圧部材14はフィラー形状14cを備え、透過型センサ26によってホームポジションを検知している。本実施形態では、ホームポジションは図20に示す退避状態の位置である。
このように駆動機構を構成したことにより、用紙間密着によって貼り付いた先行の用紙P1を戻しコロ13で戻した状態で押さえるので、良好な揃え精度が得られる。また、戻しコロ13と押圧部材14が同一駆動源で駆動されるので、小型化とコストダウンを図ることができる。その際、戻し動作と押さえ動作の切り換えは、戻しコロ駆動モータ20の正逆回転方向を切り換えるだけで可能となる。
図22は用紙後処理装置と画像形成装置からなる画像形成システムの制御構成を示すブロック図である。用紙後処理装置PDはCPU101、I/Oインターフェイス102等を有するマイクロコンピュータを搭載した制御回路を備えている。CPU101には、画像形成装置PRのCPUあるいは操作パネル105の各スイッチ等、及び図示しない各センサからの信号が通信インターフェイス103を介して入力される。CPU101は入力された信号に基づいて所定の制御を実行する。更に、CPU101は、ドライバ、モータドライバを介してソレノイド及びモータを駆動制御し、インターフェイスから装置内のセンサ情報を取得する。また、制御対象やセンサに応じてI/0インターフェイス102を介してモータドライバによってモータの駆動制御を行い、センサからセンサ情報を取得する。
なお、前記制御は、図示しないROMに格納されたプログラムコードをCPU101が読み込んで図示しないRAMに展開し、当該RAMをワークエリア及びデータバッファとして使用しながら前記プログラムコードで定義されたプログラムに基づいて実行される。
図23は、本実施形態における後端押圧動作の処理手順を示すフローチャート、図24は後端押圧設定処理時の操作パネルの選択画面を示す図である。このフローチャートに示した処理は、用紙後処理装置PDのCPU101によって実行される。
後端押圧設定処理では、図24の操作パネル105の後端押圧設定処理の指示画面105aから「あり」105bを選択すると、後端押圧処理が開始される。後端押圧処理が開始されると、操作パネル(オペパネ)105上の操作画面が図示しない用紙の種類の選択画面に切り替わる。この選択画面には、図示しないが、紙種が選択ボタンとして表示される。そこで、紙種の選択が行われ(ステップS101)、コート紙が選択された場合には(ステップS102:YES)、押圧強制OFFの選択画面に切り替わる。
すなわち、コート紙が選択された場合には、押圧部材14による押圧処理がONになる設定となっているので、その前に押圧部材14の強制OFFが選択されたか否かが判断される(ステップS103)。強制OFFが選択された場合には(ステップS103:YES)、押圧部材14による押圧動作をOFFして(ステップS104)、このルーチンから抜ける。
強制OFFが選択されていなければ(ステップS103:NO)、押圧部材14による押圧動作をON(戻しコロ駆動モータ20を逆回転:ステップS105)し、用紙を押圧保持させてこのルーチンから抜ける。
コート紙以外では、デフォルトでは押圧動作はOFFとなっているので、更に、押圧強制ONが選択されたか否かを判断する(ステップS106)。押圧強制ONが選択されていれば(ステップS106:YES)、戻しコロ駆動モータ20を逆回転させる(ステップS105)。選択されていなければ(ステップS106:NO)、押圧部材14を退避状態にしたまま(ステップS107)、このルーチンから抜ける。
また、送風モード画面で「なし」105cを選択すると、押圧動作に入らずに通常の排紙処理が実行される。
このように、本実施形態では、ユーザが操作パネル105上で紙種情報を選択した場合に押圧動作がONになる設定であるが、強制OFFを選択することにより、押圧を行わないようにすることができる。また、普通紙の場合デフォルトでは、押圧動作は行わないが、強制ONにすることで押圧動作を実行させることができる。
以上のように、本実施形態によれば、次のような効果を奏する。
1)排出された用紙を積載するシフトトレイ202(積載手段)と、前記積載された用紙Pを用紙排出方向と逆方向に搬送する戻しコロ13(搬送手段)と、前記搬送された用紙Pを押圧する押圧部材14(押圧手段)と、を備えた用紙積載装置において、戻しコロ駆動モータ20(同一駆動源)によって前記戻しコロ13と前記押圧部材14とを駆動する駆動手段を備えたので、単一の駆動源で後行紙P2が排出される際に先行紙P1を押圧部材14により押さえ、後行紙を戻しコロ13によって戻すことができる。前記押さえ動作により、静電気による用紙間密着による押し出しを防止することが可能となる。その結果、良好な揃え精度を得ることができる。更に、同一駆動源で前記戻しコロ13と前記押圧部材14とを駆動するので、装置の大型化を招くことがなく、小型の装置として提供することができる。
2)前記駆動手段が、前記戻しコロ駆動モータ20の回転方向に応じて前記戻しコロ13と前記押圧部材14の動作を切り換える第1及び第2のギヤ21,22並びにワンウェイクラッチ(切り換え手段)を備えたので、簡単な構成で前記動作の切り換えが可能となる。
3)前記押圧手段が、第1の軸19aに取り付けられたカム24によって駆動される押圧部材14と、前記カム24を駆動する第2の軸19bに取り付けられた第2のギヤ22と、前記第1の軸19aの回転を第2の軸19bに伝達する第1のギヤ21と、を備え、前記搬送手段が、前記第1の軸19aに取り付けられ、当該第1の軸19aと同期して回転する戻しコロ13からなるので、簡単な構成で前記1)の効果を奏することができる。
4)前記切り換え手段が、前記第1のギヤ21と前記第2のギヤ22が、互いに逆方向に回転するときにロックするワンウェイクラッチを含むので、簡単な構成で前記2)の効果を奏することができる。
5)前記押圧部材14が支持軸14dによって揺動可能に支持され、前記カム24の一方向回転によって押圧位置(図20位置)と退避位置(図21位置)間を揺動移動するので、カム駆動によって用紙の押圧動作及び押圧位置からの退避動作を行うことができ、簡単な構成で前記2)の効果を奏することができる。
6)前記戻しコロ駆動モータ20の駆動を制御するCPU101(制御手段)を備え、前記CPU101は排出される用紙の紙種情報に基づいて前記押圧部材を動作させる(図23)ので、紙種に応じた押圧動作が可能となり、静電気による用紙間密着による押し出しを防止することができ、その結果、良好な揃え精度を得ることが可能となる。
7)前記押圧部材14は、先行紙P1が排出され、前記戻しコロ13による戻し動作完了後に押圧動作を開始し、後行紙P2の後端が排紙ローラを抜けたところで退避するので、静電気による用紙間密着による押し出しを防止することができ、その結果、良好な揃え精度を得ることが可能となる。
8)前記押圧部材14の動作の有無をユーザが操作パネル105(操作手段)から設定できるので、ユーザに意志に沿った用紙Pの押さえ制御が可能となる(図23、図24)。
なお、特許請求の範囲における積載手段は本実施形態ではシフトトレイ202に、搬送手段は戻しコロ13に、押圧手段は押圧部材14に、用紙積載装置は用紙後処理装置PDに、駆動源は戻しコロ駆動モータ20に、駆動手段は第1及び第2の軸19a,19b、第1ないし第3のギヤ21,22,23、カム24、並びにワンウェイクラッチに、切り換え手段はワンウェイクラッチに、支持軸は符号14dに、制御手段はCPU101に、操作手段は操作パネル105に、用紙は符号Pに、先行紙は符号P1に、後行紙は符号P2に、画像形成システムは画像形成装置PR及び用紙後処理装置PDからなるシステムに、それぞれ対応する。
更に、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
13 戻しコロ
14 押圧部材
14d 支持軸
19a 第1の軸
19b 第2の軸
20 戻しコロ駆動モータ
21 第1のギヤ
22 第2のギヤ
23 第3のギヤ
24 カム
101 CPU
105 操作パネル
202 シフトトレイ
P 用紙
P1 先行紙
P2 後行紙
PD 用紙後処理装置
PR 画像形成装置
特開2004−284786号公報

Claims (8)

  1. 排出された用紙を積載する積載手段と、
    前記積載された用紙を用紙排出方向と逆方向に搬送する搬送手段と、
    前記搬送された用紙を押圧する押圧手段と、
    を備えた用紙積載装置において、
    同一駆動源によって前記搬送手段と前記押圧手段とを駆動する駆動手段を備え
    前記駆動手段は、前記駆動源の回転方向に応じて前記搬送手段と前記押圧手段の動作を切り換える切り換え手段を含み、
    前記切り換え手段は、前記駆動源が一方向に回転する場合に前記搬送手段を動作させて前記押圧手段の動作を遮断し、前記駆動源が前記一方向とは逆方向に回転する場合に前記前記搬送手段の動作を遮断して前記押圧手段を動作させること
    を特徴とする用紙積載装置。
  2. 請求項1に記載の用紙積載装置において、
    前記押圧手段が、
    第1の軸に取り付けられたカムによって駆動される押圧部材と、
    前記カムを駆動する第2の軸に取り付けられた第2のギヤと、
    前記第1の軸の回転を第2の軸に伝達する第1のギヤと、
    を備え、
    前記搬送手段が、前記第1の軸に取り付けられ、当該第1の軸と同期して回転する戻しコロであること
    を特徴とする用紙積載装置。
  3. 請求項2に記載の用紙積載装置において、
    前記切り換え手段が、前記第1のギヤと前記第2のギヤが互いに逆方向に回転するときにロックするワンウェイクラッチを含むこと
    を特徴とする用紙積載装置。
  4. 請求項2又は3に記載の用紙積載装置において、
    前記押圧部材が支持軸によって揺動可能に支持され、
    前記カムの一方向回転によって押圧位置と退避位置との間を移動すること
    を特徴とする用紙積載装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれか1項に記載の用紙積載装置において、
    前記駆動源の駆動を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は排出される用紙の紙種情報に基づいて前記押圧部材を動作させること
    を特徴とする用紙積載装置。
  6. 請求項ないし5のいずれか1項に記載の用紙積載装置において、
    前記押圧部材は、先行紙が排出され、前記戻しコロによる戻し動作完了後に押圧動作を開始し、後行紙の後端が排紙ローラから抜けたところで退避すること
    を特徴とする用紙積載装置。
  7. 請求項ないし6のいずれか1項に記載の用紙積載装置において、
    前記押圧部材の動作の有無をユーザが設定する操作手段を備えたこと
    を特徴とする用紙積載装置。
  8. 請求項ないし7のいずれか1項に記載の用紙積載装置を備えたことを特徴とする画像形成システム
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