JP5764930B2 - 画像形成装置およびプログラム - Google Patents
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Description
請求項2によれば、節電復帰後のユーザの誤操作を防止し、また、節電復帰の際のユーザの操作性を向上させることが可能になる。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成の一例を示した図である。同図に示す装置本体の一例としての画像形成装置1は、各色の画像データ(画像情報)に基づき画像形成を行う画像形成ユニット2と、原稿の画像を読み取って画像データを生成し画像形成ユニット2に送る画像読取ユニット3と、を備えている。画像形成ユニット2は、蓄積された画像を印刷し、画像読取ユニット3は、ユーザが指定したカラーモードや解像度に従い読み取りを実施する。画像読取ユニット3は、原稿送り装置(ADF)32および、プラテンガラスを覆う原稿台カバー34を有する。
また、画像形成装置1は、ユーザからの操作入力の受付やユーザに対する各種情報の表示を行うユーザインターフェース(UI)ユニット4と、例えば公衆電話回線を介して画像情報の送受信を行うファクシミリ(FAX)ユニット5と、を備えている。
さらに、画像形成装置1は、画像形成ユニット2の筐体内部、または画像形成ユニット2に外付けで設けられ、画像形成ユニット2に用紙を供給する給紙ユニット6と、外部記憶装置としてのメモリユニット7と、を備えている。またさらに、画像形成装置1は、画像形成装置1全体の動作や通信回線を介した通信等を制御するシステム制御(System Cont.)ユニット8と、各部に電力を供給する電力供給ユニット9と、を備えている。
また、本実施の形態では、外部の機器(外部機器)とは、システム制御ユニット8を介して外部LAN12によって接続されている。
このような制御部としては、例えばCPU(Central Processing Unit)およびASIC(Application Specific IC。特定用途向け集積回路)により構成することが考えられる。
また、画像読取ユニット3は、原稿送り装置(ADF)32(図1参照)への原稿(複写すべき用紙)の設置によりユーザによる原稿の準備を検知する原稿準備検知手段の一例としての原稿検知センサ130が設けられている。また、UIユニット4には、後述する電源モードをユーザが変更するための節電ボタン140が設けられている。節電ボタン140にて節電への遷移・復帰をユーザが明示的に指示することが可能である。また、UIユニット4には、第1の操作部の一例としてのコピーボタン142が設けられ、また、不図示の他のボタン例えばスキャンボタン、ファックス送信ボタン等が設けられている。なお、これらUIユニット4のボタンは、画像を表示する画面に透明のタッチパネルを配置することにより、配置することも考えられる。
なお、原稿検知センサ130は、原稿台カバー34の開閉が行われることによりユーザによる原稿の準備を検知するように構成することも考えられる。この場合には、そのような検知機構が、原稿準備検知手段の一例となる。
また、システム制御ユニット8には、ユーザによって操作されると画像形成機能を発揮させるための信号を出力する第2の操作部の一例としてのスタートボタン180が設けられている。このスタートボタン180は、システム制御ユニット制御部98とホットラインで接続されている。すなわち、このスタートボタン180は、システム制御に関する実行をシステム制御ユニット制御部98に対して直接的に要求するためのキーであり、そのため、ホットキーと同様であると考えることができる。
(i)システム・スリープ時の電源オフ(OFF)、
(ii)スタンバイ時の電力5V、
(iii)ジョブ実行時の電力24V
などの電源モードをもって制御する。これら電源モードの制御では、画像形成機能部、各種制御機能部自身がシステム状態、もしくは、適切な時間経過を判断して、電源モードを遷移させる。すなわち、画像形成ユニット2の画像形成制御部92、各種制御機能部(画像読取ユニット3、UIユニット4、FAXユニット5、給紙ユニット6、メモリユニット7、システム制御ユニット8)の制御部(画像読取制御部93、UI制御部94、FAX制御部95、給紙制御部96、メモリ制御部97、システム制御ユニット制御部98)は、機内通信手段(機内LAN10)を介して得られる情報から自身の電源供給・停止状態を自ら判断し、電力供給手段である電力供給ユニット9からの電源供給・停止の制御を自ら実施している。したがって、画像形成制御部92および制御部(画像読取制御部93、UI制御部94、FAX制御部95、給紙制御部96、メモリ制御部97、システム制御ユニット制御部98)は、機内通信手段(機内LAN10)を介して送信される情報を取得する情報取得手段としても機能する。
さらに、システム制御ユニット8の電源遷移状態として、第3の電力状態としての電源オフ状態、第3の電力状態としてのCPUオフ状態、第2の電力状態としての5Vのオン状態、第1の電力状態としての24Vのオン状態の4状態がある。このCPUオフ状態とは、待機状態にてCPUをオフする状態をいう。
以下具体的に説明する。
各ユニット内で行われる電源供給・停止の制御について、画像形成ユニット2を代表例として説明する。
図3は、画像形成ユニット2の機能構成を説明する図である。画像形成機能部である画像形成ユニット2は、各色の画像データに基づき画像形成処理を行っている。図3に示す画像形成ユニット2は、ユニット内LAN21に、各デバイスの制御部として各種制御部22が接続されている。この各種制御部22としては、電子写真方式の画像形成処理を制御する帯電制御部、露光制御部、現像制御部、転写制御部、定着制御部などがある。これらの各種制御部22は、機構部23の各種機構(デバイス)を制御する。より具体的には、各種制御部22は、メカトロニクスI/O(IN/OUT)を介して、機構部23に配置されたモータやソレノイド、クラッチなどのデバイスの動作を制御している。また、機構部23に配置された感光体ドラムを帯電する際の帯電器や、感光体ドラムを露光するレーザ露光器などのデバイスに供給するプロセス設定値を制御している。
次に、画像形成機能部および制御機能部、統合制御機能部の動作について説明する。
図4〜図6では、3つの異なるモードについて、画像形成ユニット2、画像読取ユニット3、FAXユニット5、UIユニット4、およびシステム制御ユニット8の電源モード遷移の状態を説明している。各ユニットでは、各ユニットの個別の判断で電源モードを遷移し、各ユニットの機能に応じた節電状態を維持する。この例では、画像形成ユニット2、画像読取ユニット3、FAXユニット5が自らの判断で遷移する状態として、電源オフ状態、5Vのオン状態、24Vのオン状態の3状態が示されている。また、UIユニット4が自らの判断で遷移する状態として、電源オフ状態、LEDのオフ状態、24Vのオン状態の3状態が示されている。更に、システム制御ユニット8の電源遷移状態として、電源オフ状態、CPUオフ状態、5Vのオン状態、24Vのオン状態の4状態が示されている。
まず、図4は、ファクシミリ受信があった場合の電源モード遷移の状態を示した図である。
図に示す「電源オン(ON)」は、例えば画像形成装置1の全体のスイッチ(メインスイッチ)がオフからオンされた状態であり、各ユニットは電源オンにより初期化処理を開始する。
尚、「ブロードキャスト」とは、機内LAN10を介して機内LAN10に接続されたすべてのユニットにコマンドが付された情報を送信することをいう。
尚、システム制御ユニット8以外の他の各ユニットの電源オフ(OFF)状態は、外部の割込によって起動することが可能である状態である。
まず、電力供給ユニット9から電力ライン11を介して電源がオンされ、画像形成装置1がシステム起動されると、初期化処理が必要なユニットは、自身が初期化するのにユニットの機能に応じた電源モードにより初期化処理を行う。このとき、例えば、初期化処理を行うに際して各ユニット相互を同期させることが必要となる場合には、各ユニットから必要なステータスを取得するために、システム制御ユニット8は各ユニットとの間の通信を行う。しかし、基本的には、本実施の形態の各ユニットは独立して初期化処理を行う。そのため、電源がオンされると、画像形成ユニット2、画像読取ユニット3、UIユニット4、FAXユニット5、およびシステム制御ユニット8は、電源オフの状態から、24V電源オンの状態へ遷移する。図4には示していないが、給紙ユニット6、メモリユニット7も同様である。そして、この電源状態にて、各ユニットは、初期化処理を実行する。より具体的には、各ユニットは、フルパワーで初期化処理を実行し、初期化処理に必要な時間の経過後に初期化処理を完了する行為と、初期化処理の完了後の予め定めた時間の経過後に電源レベルをフルパワー状態よりも低いレベルに落としたモードに移行する行為とを各ユニット自らの判断により行う。
そして、画像形成制御部92は、初期化処理を完了しレディ状態に移行した後、自らの判断により、自らの基準に基づき、5Vのオン状態から電源オフ状態へと移行する。
尚、図4の例では、FAX制御部95がファクシミリデータに関する画像形成を行うことを指示するコマンド(画像形成コマンド)をブロードキャストした場合を示している。
具体的には、システム制御ユニット8では、FAXユニット5からの画像形成コマンドを受けると、上記のASICが、システム制御ユニット制御部98をCPUオフ状態から5Vのオン状態に移行させる。そして、システム制御ユニット制御部98は、FAXユニット5からの画像形成コマンドを認識して、システム制御ユニット8の電源モードを24Vのオン状態に移行させる。それにより、システム制御ユニット8は、FAXユニット5が受信したファクシミリデータ(画像データ)を例えばシステム制御ユニット8内のフラッシュメモリに蓄積する処理を開始する。それとともに、システム制御ユニット制御部98は、蓄積したファクシミリデータ(画像データ)の画像形成処理(ジョブ)を開始することを示すコマンド(ジョブ開始コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
システム制御ユニット8では、画像形成ユニット2からのウォームアップ完了通知コマンドを受けると、システム制御ユニット制御部98は、蓄積した画像データを画像形成ユニット2に転送する。
それにより、画像形成ユニット2は、システム制御ユニット8から取得した画像データに基づく画像形成(プリント)を開始する。
図4には示していないが、給紙ユニット6においても同様の経緯を経て、用紙を供給する動作を開始する。
この場合に、画像形成制御部92および給紙ユニット6の給紙制御部96は、画像形成動作を開始したことを通知するコマンド(画像形成開始通知コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
UIユニット4でも、FAXユニット5からの画像形成コマンドやシステム制御ユニット8からのジョブ開始コマンドに対応する動作を行う必要がない。そのため、UIユニット4は、電源モードを電源オフ状態のままに維持する。
例えば、画像形成ユニット2を例に述べると、画像形成ユニット2は、デバイスとして、各色トナー像が形成される感光体ドラムを帯電する帯電器、感光体ドラムを露光するレーザ露光器、感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像器を備えている。さらに画像形成ユニット2は、各感光体ドラムにて形成された各色トナー像を中間転写部材に順次転写(一次転写)する一次転写器、中間転写部材上の各色トナー像を用紙に一括転写(二次転写)する二次転写器、各色トナー像を用紙上に定着する定着器を備えている。ところが、これらのデバイスの中には、画像形成動作中において常時動作状態にある必要がないデバイスも多くある。そこで、各デバイスの制御部としての各種制御部22(帯電制御部、露光制御部、現像制御部、転写制御部、定着制御部など)は、例えばシステム制御ユニット8からジョブ開始コマンドを取得した場合に、自身が制御するデバイスを動作させるべきタイミング(動作タイミング)をデバイス毎に算出する。そして、各種制御部22がそれぞれの動作タイミングに従って、自身の電源供給・停止や自身が制御するデバイスの電源供給・停止を自ら制御する。それにより、各種制御部22および各デバイスには動作すべきタイミングで電源供給が行われるので、デバイス単位での省電力化が図られる。
システム制御ユニット8は、FAXユニット5からの受信完了通知コマンドを受けると、システム制御ユニット制御部98はFAXユニット5からの受信完了通知コマンドを認識して、FAXユニット5にて受信したファクシミリデータの蓄積処理を完了する。しかし、システム制御ユニット8は、その後において、蓄積したファクシミリデータを画像形成ユニット2に転送する処理を継続する必要がある。また、画像形成ユニット2および給紙ユニット6からの画像形成開始通知コマンドにより画像形成ユニット2や給紙ユニット6にて画像形成動作が行われていることを認識している。そのため、システム制御ユニット制御部98は、ファクシミリデータの転送処理や画像形成装置1全体の動作監視処理等を行うために、24Vのオン状態を維持する。
なお、図4には示していないが、給紙ユニット6も同様である。
図5は、印刷ジョブデータが受信された場合の電源モード遷移の状態を示した図である。
印刷ジョブデータが受信された場合においても、電力供給ユニット9から電力ライン11を介して電源がオンされ、画像形成装置1がシステム起動されてから、節電モードへ移行するまでの各ユニットの電源モードの遷移は、図4のファクシミリ受信があった場合と同様である。
システム制御ユニット制御部98は、外部機器との通信が確立すると、電源モードを5Vのオン状態から24Vのオン状態へと移行させる。それにより、システム制御ユニット8の通信機構部を含む機構部をオンにする。そして、通信機構部は、印刷ジョブデータの受信を開始し、印刷ジョブデータを例えばシステム制御ユニット8内のフラッシュメモリに蓄積する処理を開始する。
通信機構部が印刷ジョブデータの蓄積処理を開始し、その後予め定めたデータ量の印刷ジョブデータを蓄積すると、システム制御ユニット制御部98は、蓄積した印刷ジョブデータ(画像データ)の画像形成処理(ジョブ)を開始することを示すコマンド(ジョブ開始コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
具体的には、画像形成ユニット2では、システム制御ユニット8からのジョブ開始コマンドを受けると、画像形成制御部92は、画像形成ユニット2の電源モードを電源オフ状態から24Vのオン状態へと移行させる。それにより、画像形成ユニット2の機構部23(図3参照)をオンして、画像形成の準備動作を開始(ジョブ開始)し、機構部23に含まれる定着部を定着可能状態に設定するウォームアップ処理を開始する。そして、定着部のウォームアップ処理が完了すると、画像形成制御部92は、ウォームアップ処理が完了したことを通知するコマンド(ウォームアップ完了通知コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
システム制御ユニット8では、画像形成ユニット2からのウォームアップ完了通知コマンドを受けると、システム制御ユニット制御部98は、蓄積した画像データを画像形成ユニット2に転送する。
それにより、画像形成ユニット2は、システム制御ユニット8から取得した画像データに基づく画像形成(プリント)を開始する。
図4には示していないが、給紙ユニット6においても同様の経緯を経て、用紙を供給する動作を開始する。
この場合に、画像形成制御部92および給紙ユニット6の給紙制御部96は、画像形成動作を開始したことを通知するコマンド(画像形成開始通知コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
UIユニット4でも、システム制御ユニット8からのジョブ開始コマンドおよび画像形成ユニット2からのウォームアップ完了通知コマンドに対応する動作を行う必要がない。そのため、UIユニット4は、電源モードを電源オフ状態のままに維持する。
さらにFAXユニット5でも、システム制御ユニット8からのジョブ開始コマンドおよび画像形成ユニット2からのウォームアップ完了通知コマンドに対応する動作を行う必要がない。そのため、FAXユニット5は、電源モードを電源オフ状態のままに維持する。
なお、図5には示していないが、給紙ユニット6も同様である。
図6は、複写処理を行う場合の電源モード遷移の状態を示した図である。
複写処理を行う場合においても、電力供給ユニット9から電力ライン11を介して電源がオンされ、画像形成装置1がシステム起動されてから、節電モードへ移行するまでの各ユニットの電源モードの遷移は、図4のファクシミリ受信があった場合や図5の印刷ジョブデータが受信された場合と同様である。
具体的には、UIユニット4では、画像読取ユニット3からの原稿検出コマンドを受けると、UIユニット4は電源オフ状態から24Vのオン状態へと移行する。それにより、UI制御部94およびUIユニット4の機構部をオンして、ユーザがコピー開始ボタン(スタートボタン)を押下することに備える。
システム制御ユニット8では、画像読取ユニット3からの原稿検出コマンドを受けると、システム制御ユニット8に設けられた上記のASICは、システム制御ユニット制御部98をCPUオフ状態から5Vのオン状態に移行させる。それにより、システム制御ユニット8は、コピー動作の開始に備える。
また、画像形成ユニット2では、画像読取ユニット3からの原稿検出コマンドを受けた時点にて原稿検出コマンドに対応する動作を行う必要がない。そのため、画像形成ユニット2は、電源モードを電源オフ状態のままに維持する。図6には示していないが、給紙ユニット6も同様である。
システム制御ユニット8では、UIユニット4からのボタン押下コマンドを受けると、システム制御ユニット制御部98は、電源モードを5Vのオン状態から24Vのオン状態へと移行させる。それにより、システム制御ユニット8の機構部をオンにする。そして、複写処理(ジョブ)を開始することを示すコマンド(ジョブ開始コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
また、画像読取ユニット3では、システム制御ユニット8からのジョブ開始コマンドを受けると、画像読取制御部93は、画像読取ユニット3を5Vのオン状態から24Vのオン状態に移行する。それにより、画像読取ユニット3の機構部をオンする。そして、画像形成ユニット2からのウォームアップ完了通知コマンドを待ち受ける。
そして、画像読取ユニット3では、画像形成ユニット2からのウォームアップ完了通知コマンドを受けると、画像読取制御部93は、原稿の読取を開始する。さらに、画像読取制御部93は、原稿の読取を開始したことを示すコマンド(原稿読取開始コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
それにより、画像形成ユニット2は、システム制御ユニット8から取得した画像データに基づく画像形成(プリント)を開始する。
図6には示していないが、給紙ユニット6においても同様の経緯を経て、用紙を供給する動作を開始する。
この場合に、画像形成制御部92および給紙ユニット6の給紙制御部96は、画像形成動作を開始したことを通知するコマンド(画像形成開始通知コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
システム制御ユニット8は、画像読取ユニット3からの読取完了通知コマンドを受けると、システム制御ユニット制御部98は、画像読取ユニット3からの読取完了通知コマンドを認識して、画像読取ユニット3からの画像データの蓄積処理を完了する。しかし、システム制御ユニット8は、その後において、蓄積した画像データを画像形成ユニット2に転送する処理を継続する必要がある。また、画像形成ユニット2および給紙ユニット6からの画像形成開始通知コマンドにより画像形成ユニット2や給紙ユニット6にて画像形成動作が行われていることを認識している。そのため、システム制御ユニット制御部98は、蓄積した画像データの転送処理や画像形成装置1全体の動作監視処理等を行うために、24Vのオン状態を維持する。
なお、図6には示していないが、給紙ユニット6も同様である。
またその際に、各ユニット内においても、各ユニットに設けられた各種制御部がそれぞれの動作タイミングに従って、自身の電源供給・停止や自身が制御するデバイスの電源供給・停止を自ら制御するように構成してもよい。それにより、各種制御部22および各デバイスには動作すべきタイミングでの電源供給が行われるので、デバイス単位での省電力化が図られる。
図8は、第1の実施の形態に係る制御例を説明するタイムチャートである。
画像読取ユニット3、UIユニット4、FAXユニット5、給紙ユニット6、メモリユニット7、システム制御ユニット8はすべて電源オフ状態であり、節電状態であるとする。このような状況下で、図8に示すように、ユーザによりUIユニット4の節電ボタン140(図2参照)が押し下げられると(時点t1)、UIユニット4のUI制御部94は、UIユニット4自身の電力状態をLEDのオフ状態に遷移し、節電を解除する。このとき、他のユニットである画像形成ユニット2、画像読取ユニット3、FAXユニット5およびシステム制御ユニット8については、節電状態から復帰する指示である節電復帰コマンドを各ユニットに対してブロードキャストしないことから、電源オフ状態のままである。したがって、時点t1では、UIユニット4のみが節電を解除することになる。
より具体的に説明すると、UIユニット4では、画面遷移中であることを示す画像G11を表示した後に、メニューを表示する画像G12を表示する。この画像G12では、コピーボタン142(図2参照)のほかに、スキャンボタンやファックス送信ボタン等の画像が含まれる。したがって、ユーザは、UIユニット4のボタンを押す操作が可能である。
また、コピーボタン142が押されることで、UI制御部94は、機内LAN10を介して画像形成ユニット2および画像読取ユニット3に節電復帰コマンドをブロードキャストする。これにより、画像形成ユニット2および画像読取ユニット3の各々は、電源オフ状態から5Vのオン状態に遷移し、初期化処理NTを開始する。
画像読取ユニット3が行う初期化処理NTは、画像形成ユニット2が行う初期化処理NTよりも早期に終了する。したがって、画像読取ユニット3にて初期化処理NTが終了すれば、画像形成ユニット2にて初期化処理NTが終了する前であっても、原稿の画像読み取りを開始することが可能である。
なお、画像読取ユニット3での初期化処理NTが終了する前にシステム制御ユニット8のスタートボタン180がユーザにより押し下げられたときには、画像読取ユニット3での初期化処理NTの終了を待って原稿の画像読み取りS1が開始される。
画像形成ユニット2による印字処理PR1の実行により、印字された用紙が出力される。
なお、時点t4にてスタートボタン180が押された場合には、例えばUIユニット4の画面に、コピー受付をしていないことを通知する画像(不図示)を表示したり警告音を発したりする制御例も考えられる。
かかる事情に鑑み、本実施の形態では、次のコピー指示を受け付けない期間としてのコピー指示受付禁止期間SKを設定している。第1の実施の形態では、コピー指示受付禁止期間SKの終了を、画像形成ユニット2にてウォームアップ処理WUが終了して印字処理PR1が可能になった時(時点t5)として設定している。
画像形成ユニット2にて印字処理PR1が可能になった状態は、特定の状態の一例である。
画像形成ユニット2での印字処理PR2が終了すると(時点t8)、UIユニット4は、コピー中であることを示す画像G3から別の画像例えば、次のコピーを受付可能であることを示す画像G5に切り替える。
図9は、第2の実施の形態に係る制御例を説明するタイムチャートである。なお、第2の実施の形態は、第1の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。
図9に示す制御例では、節電復帰後の最初のコピー指示を受け付けたことを契機に画像形成ユニット2にて初期化処理NTが行われた場合において、画像形成ユニット2にてウォームアップ処理WUがなされている間に、画像読取ユニット3の原稿台カバー34(図1参照)が開放された場合に対応するためのものである。
さらに説明すると、未だコピー指示受付禁止期間SK1であることから、スタートボタン180を押しただけでは次のコピー指示が受け付けられない。しかしながら、原稿台カバー34(図1参照)の開放操作が行われたことから、ユーザは別の原稿についてのコピー指示を行おうとしているという意図であることを推定できる。したがって、原稿台カバー34(図1参照)の開放操作が行われると(時点t42)、コピー指示受付禁止期間SK1を終了し、UIユニット4は、次のコピーを受付可能であることを示す画像G5を表示する。
なお、第2の実施の形態では、原稿台カバー34(図1参照)が開けられることを契機にしてコピー指示受付禁止期間SK1を終了しているが、これ以外のユーザの操作、例えば、画像読取ユニット3の原稿検知センサ130(図1参照)により原稿が設置されたことが検知されたことを契機とする変形例も考えられる。このような原稿台カバー34(図1参照)が開けられることや、原稿検知センサ130(図1参照)により原稿の設置が検知されたことは、特定の状態の一例である。
図10は、第3の実施の形態に係る制御例を説明するタイムチャートである。なお、第3の実施の形態は、第1の実施の形態および第2の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。
図10に示す制御例では、節電復帰後の最初のコピー指示を受け付けたことを契機に画像形成ユニット2にて初期化処理NTが行われた場合において、画像形成ユニット2にてウォームアップ処理WUがなされている間に、UIユニット4のコピーボタン142とは別のボタン(第3の操作部の一例)が押された場合に対応するためのものである。
Claims (2)
- 原稿の画像を読み取る画像読み取り機能、画像を形成する画像形成機能、およびユーザに通知する内容を表示する表示機能を含む複数の機能を実現可能に構成される装置本体と、
前記複数の機能の中のいずれかの機能を発揮している状態である第1の電力状態と、当該いずれかの機能を発揮できる状態にある第2の電力状態と、当該いずれかの機能が動作するための消費電力が無いまたは当該第1の電力状態および当該第2の電力状態の場合よりも低い第3の電力状態とを制御する制御部と、
ユーザ操作により前記画像読み取り機能を動作させる手段および前記画像形成機能を動作させる手段が前記第2の電力状態に遷移するための遷移信号を出力する第1の操作部と、
ユーザ操作により前記画像読み取り機能および前記画像形成機能による原稿複写を開始するための複写開始信号を出力する第2の操作部と、
前記複数の機能のうち前記表示機能以外の機能を動作させる手段が前記第3の電力状態の場合に前記第1の操作部により遷移信号が出力された後に前記第2の操作部により複写開始信号が出力されると当該複写開始信号に対応して前記原稿複写の制御を行うと共に、当該原稿複写の制御が開始されてから予め定めた特定の状態であることが検出されるまでの間に当該第2の操作部により次に出力された複写開始信号に対応しないように制御する複写制御手段と、
ユーザにより行われる次の原稿の準備に関する操作を検知すると信号を出力する原稿準備検知手段と、
を含み、
前記複写制御手段は、前記原稿準備検知手段により信号が出力されると前記特定の状態であるとして制御を行うものであることを特徴とする画像形成装置。 - 原稿の画像を読み取る画像読み取り機能、画像を形成する画像形成機能、およびユーザに通知する内容を表示する表示機能を含む複数の機能を実現可能に構成される画像形成装置が備えるコンピュータに、
前記複数の機能の中のいずれかの機能を発揮している状態である第1の電力状態と、当該いずれかの機能を発揮できる状態にある第2の電力状態と、当該いずれかの機能が動作するための消費電力が無いまたは当該第1の電力状態および当該第2の電力状態の場合よりも低い第3の電力状態とを制御する電力状態制御機能と、
ユーザ操作に起因して前記画像読み取り機能を動作させる手段および前記画像形成機能を動作させる手段が前記第2の電力状態に遷移するための遷移信号を受け付ける第1の受付機能と、
ユーザ操作に起因して前記画像読み取り機能および前記画像形成機能による原稿複写を開始するための複写開始信号を受け付ける第2の受付機能と、
前記複数の機能のうち前記表示機能以外の機能を動作させる手段が前記第3の電力状態の場合に前記第1の受付機能により遷移信号が受け付けられた後に前記第2の受付機能により複写開始信号が受け付けられると当該複写開始信号に対応して前記原稿複写の制御を行うと共に、当該原稿複写の制御が開始されてから予め定めた特定の状態であることが検出されるまでの間に当該第2の受付機能により次に受け付けられた複写開始信号に対応しないように制御する複写制御機能と、
ユーザにより行われる次の原稿の準備に関する操作を検知したことを示す検知信号を受け付ける原稿準備検知機能と、
を実現させ、
前記複写制御機能は、前記原稿準備検知機能により前記検知信号が受け付けられると前記特定の状態であるとして制御を行うものであることを特徴とするプログラム。
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