JP5755886B2 - 具材入り粥用流動状食品 - Google Patents

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Description

お粥とともに喫食したときに口の中でお粥と具材がばらけにくく、お粥と具材が一体となって良好な食味を呈する具材入り粥用流動状食品に関する。
お粥は、米、粟、ソバなどの穀類や豆類、芋類などを多目の水で柔らかく煮た料理で、従来より、胃腸の弱っている病気の時の食事や離乳食、高齢者の咀嚼嚥下困難者用食などに広く使われている。工業的に製造されたお粥は、レトルト処理されることで長期保存が可能であり必要なときに手軽に使用できる。
しかし、胃腸の不調や咀嚼嚥下機能低下の事情がある場合、具材の多いおかずや副菜を食べれないことが多く、お粥だけを食べると味のバリエーションの少ない、また栄養バランスの悪い食事になってしまう。
お粥に味のバリエーションを付加する方法としては、練り梅や梅干を載せた梅がゆ、鮭をまぶした鮭がゆ等のメニューのほか、海苔つくだ煮やハチミツをお粥に添加することが一般的に行われているが、栄養バランスの悪さを改善するものではなかった。
お粥を調味するものとしては、粥用のあんかけ(特許文献1)や、粥上に載置する調味料(特許文献2)などが開示されている。しかし、どちらもあんや調味液の粘度を調整しただけのものであった。また、特許文献2の調味料は、お粥に載せた際に流れ落ちないように粘度を調整したものであって、お粥の上に少量載せて味付けをするものであるため、カレーやどんぶりの素のように具材を多く含み、お粥と混ぜた際に栄養バランスが良く食べ応えのあるメニューは想定されていない。
特開2006−50995号公報 特許4041643号公報
本発明者らは、お粥を用いてカレーライスや五目ちらしのように具材を多く含み、お粥と混ぜた際に栄養バランスが良く食べ応えのあるメニューを実現するため、カレーライスや五目ちらしをお粥で実施することを試みた。
しかしながら、従来のカレーや五目ちらしの素などの具材入り流動状食品をお粥と混ぜた場合、味が薄くなるとともに、口の中でお粥と具材がばらけやすいという問題があり、口残りや後味について、おいしいと感じるものは得られなかった。
また、カレーや五目ちらしの素のような具材を多く含む具材入り流動状食品においては、特許文献1記載のあんや特許文献2記載の調味料のように調味液の粘度を調整しても、上記の問題は解決されなかった。
さらに、具材入り流動状食品の味を濃くした場合、全体の味は濃くなるが、咀嚼時に口の中でお粥と具材がばらけてしまい、味の濃さを具材の部分だけで感じるため、具材は味が濃すぎ、お粥は味が薄いという点で、一体感のある食味を感じることができないという課題があった。
そこで、本発明は、お粥とともに喫食したときに口の中でお粥と具材がばらけにくく、お粥と具材の味が一体となって良好な食味を呈する具材入り粥用流動状食品を提供するものである。
本発明者らが、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、食塩含有量が1〜5質量%である具材入り粥用流動状食品において、特定の大きさの具材を使用し、加工澱粉を含み、特定の量の食物繊維を含み、凝集性と付着性を特定の範囲に調整することで、お粥とともに喫食したときに優れた食味を呈する具材入り粥用流動状食品を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)具材を25〜60質量%含有し、食塩含有量が1〜5質量%である具材入り粥用流動状食品であって、
加工澱粉を含み、前記具材の60質量%以上が目開き5.6mmの篩を通り、目開き2mmの篩を通らない大きさであり、食物繊維の含有量が0.4〜2.0質量%であり、凝集性が0.40〜0.90、付着性が50〜550J/m3であることを特徴とする具材入り粥用流動状食品、
(2)凝集性が0.50〜0.80、付着性が100〜250J/mである(1)記載の具材入り粥用流動状食品、
(3)加工澱粉がアセチル化アジピン酸架橋澱粉またはヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉である(1)又は(2)記載の具材入り粥用流動状食品、
(4)キサンタンガムまたはタラガムを含む(1)乃至()のいずれかに記載の具材入り粥用流動状食品、
(5)小麦粉を含む(1)乃至()のいずれかに記載の具材入り粥用流動状食品、
である。
本発明の具材入り粥用流動状食品は、塩分量を調整することで、お粥と混ぜた際の味の濃さがちょうど良く、また具材の大きさ、食物繊維量、凝集性、付着性を工夫し、咀嚼した際にも口の中でお粥と具材がばらけにくく、お粥の味と具材の味が一体となって調和した良好な食味を呈する。したがって、本発明の具材入り粥用流動状食品をお粥にかけたり混ぜたりするだけで、お粥をおいしく食べることができる。ひいては本発明品により味のバリエーションの豊富な、また栄養バランスの良い食事を提供することができ、喫食者の健康状態やQOL(Quality Of Life)の向上が期待できる。
以下、本発明の具材入り粥用流動状食品を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を表す。
本発明の具材入り粥用流動状食品とは、お粥とともに喫食する具材入り流動状食品を指す。ここで言う具材とは、固形物の具材を指す。また、流動状食品とは、液状乃至ペースト状の食品を指す。
本発明の具材入り粥用流動状食品の種類としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば、特に限定されず、例えば、カレー、シチューのような煮込み料理、五目ご飯、ちらし寿司のような混ぜご飯料理、たまご丼、中華丼などのようなどんぶり料理などが挙げられる。
本発明においてお粥とは、うるち米、粟、ソバなどの穀類や豆類、芋類などを多目の水で柔らかく煮た料理を指し、加える水の量によって全粥、7分粥、5分粥などがある。またパンを細かくおろしたパン粥やりんごをおろしたりんご粥などもある。
本発明の具材入り粥用流動状食品に用いる具材は、にんじんや玉ねぎ等の野菜、きのこ類、卵、肉類、魚介類等を適宜選択して使用すれば良い。また、本発明の具材入り粥用流動状食品の具材は、咀嚼時に具材とお粥がばらけるのを防ぐ点から、具材の60%以上が目開き5.6mmの篩を通り抜け、目開き2mmの篩を通り抜けない大きさである。具材の大きさは、表1に示したJISZ8801−1(2006)に規定された標準篩を用いて、上に目開き5.6mmの篩、真ん中に目開き2mmの篩、下に目開き1mmの篩の順に3段に篩を重ね、その上から本発明の具材入り粥用流動状食品を流し入れ、水洗し、それぞれの篩の上に残った具材の質量を測定することにより求めた。すなわち、本発明の具材入り粥用流動状食品では、それぞれの篩に残った具材の質量の総和を具材の全質量とした場合、該全質量のうち目開き5.6mmの篩を通り抜け、目開き2mmの篩を通り抜けない具材の質量が占める割合が60%以上になる。
また、おかゆに不足しがちな食べ応えや食べやすさと栄養バランスの観点から具材入り粥用流動状食品全体に対する具材の割合は25〜60%であることが望ましい。
咀嚼時に口の中でお粥と具材がばらけにくい状態である観点から、本発明の具材入り粥用流動状食品の食物繊維含有量は0.4〜2.0%である。本発明の具材入り粥用流動状食品は、食物繊維含有量を上記範囲にすることにより、咀嚼時の付着性および凝集性が調整されている。つまり、具材入り粥用流動状食品を咀嚼した時に、具材から食物繊維が放出されることで、お粥と付着し、口の中でのまとまり感が向上すると推察される。
前記本発明の具材入り粥用流動状食品に含まれる食物繊維量とは、ヒトの消化酵素で消化されない難消化性の高分子多糖類をいい、野菜に多く含まれており、酵素−重量法などの常法により測定すればよい。食物繊維量の調整方法は特に制限はない。
お粥との味のバランスの観点からすると、お粥に対する具材入り粥用流動状食品の割合が20%以上であることが好ましく、30〜50%であるとより好ましい。
本発明で用いる加工澱粉は、化学的処理を施された増粘剤として使用される澱粉であって食用として供されるものであれば特に限定するものではない。例えば、澱粉に無水酢酸と無水アジピン酸を作用させてエステル化するアセチル化アジピン酸架橋澱粉、澱粉にオキシ塩化リン又はトリメタリン酸ナトリウムを作用させ、さらに無水酢酸又は酢酸ビニルを作用させてエステル化するアセチル化リン酸架橋澱粉、澱粉に次亜塩素酸ナトリウムと無水酢酸を作用させてエステル化するアセチル化酸化澱粉、澱粉に無水オクテニルコハク酸を作用させてエステル化するオクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、澱粉に無水酢酸又は酢酸ビニルを作用させてエステル化する酢酸澱粉、澱粉に次亜塩素酸ナトリウムを作用させる酸化澱粉、澱粉にプロピレンオキシドを作用させてエーテル化するヒドロキシプロピル澱粉、澱粉にプロピレンオキシドを作用させエーテル化し、さらにオキシ塩化リン又はトリメタリン酸ナトリウムを作用させエステル化するヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、澱粉にオキシ塩化リン又はトリメタリン酸ナトリウムを作用させエステル化し、さらにオルトリン酸又はそのカリウム塩、ナトリウム塩、トリポリリン酸ナトリウムを作用させエステル化するリン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉、澱粉にオルトリン酸又はそのカリウム塩、ナトリウム塩、トリポリリン酸ナトリウムを作用させエステル化するリン酸化澱粉、澱粉にオキシ塩化リン又はトリメタリン酸ナトリウムを作用させエステル化するリン酸架橋澱粉等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いるとよい。お粥と混ぜた際に良好な物性になるという観点から、本発明の具材入り粥用流動状食品にはヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉またはアセチル化アジピン酸架橋澱粉を用いるのが望ましい。また、適度な付着性と凝集性を付与する観点から、加工澱粉の配合量は、具材入り粥用流動状食品に対して0.5〜3.0%が望ましい。
また、本発明においては、加工澱粉に代えて湿熱処理澱粉を用いることができる。本発明で用いる湿熱処理澱粉は、「湿熱処理澱粉」として市販されているものであれば特に限定するものではないが、例えば、加熱しても糊化しない程度の水分を含む澱粉粒子を、密閉容器中で相対湿度100%の条件下で約100〜125℃に加熱して得る方法、あるいは第1段階で澱粉を容器中に入れ密閉・減圧し、第2段階で生蒸気を容器内に導入し、加湿加熱するシステムである減圧加圧加熱法等で製造されている。
本発明の具材入り粥用流動状食品にはキサンタンガムまたはタラガムを含むことができる。キサンタンガムまたはタラガムの配合量は0.01〜1.0%が望ましい。
本発明における凝集性と付着性とは、円筒形の試料の上部に円柱プランジャーを当てて上下して試料に変形を与え、応力と歪みの関係をもとめたとき、1回目の圧縮ピークの高さを「かたさ」、その直後の引っ張り過程の負の応力を示すピーク面積を「付着性」、2回目の圧縮ピークと1回目の圧縮ピークの面積比を「凝集性」という。より詳細には、強度測定機としてクリープメーター((株)山電社製、RE−3305)を用い、円柱プランジャーの直径20mmで圧縮速度10mm/sにてサンプルを厚さ10mmまで押し潰したときの付着性および凝集性をいう。
本発明の具材入り粥用流動状食品は、全体の凝集性が0.40〜0.90であり、好ましくは0.50〜0.80である。本発明の具材入り粥用流動状食品の付着性が前記範囲より高いと咀嚼時にべた付きが生じ口の中に具材が残りやすくなり、逆に付着性が前記範囲より低いとべた付きが少ないため口の中に具材が残りにくくなる。
本発明の具材入り粥用流動状食品は、全体の付着性が50〜550J/mであり、好ましくは100〜250J/mである。具材入り粥用流動状食品の凝集性が前記範囲より低いと、まとまりがなくばらけやすいため具材が部分的に口の中に残りやすくなってしまい、逆に凝集性が前期範囲より高いと具材がばらけにくくお粥と混ざりにくくなってしまう。
付着性や凝集性は、加工澱粉やガム類などの増粘材の量や種類、具材の大きさや配合割合といったいくつかの要素によって総合的に変わってくる。
本発明の具材入り粥用流動状食品の食塩含有量は、1〜5%である。塩分量が上記範囲よりも少ない場合は、お粥と混ぜた後の味が薄く、多い場合は、塩味が強くおいしくない。
本発明の具材入り粥用流動状食品の食塩含有量は、塩化ナトリウムの濃度又はそれに換算した食塩相当濃度をいい、常法により原子吸光法でナトリウム含量を測定し、所定の係数(2.54)を乗じて算出することにより求められる。食塩濃度の調整方法は、特に制限は無く、醤油や食塩等を醤油含有調味液の味のバランスが崩れないように適宜配合して調整すればよい。
次に、本発明の具材入り粥用流動状食品の製造方法について説明する。本発明の具材入り粥用流動状食品は上述の各原料を常法により混合して製造すれば特に限定されないが、必要に応じて加熱処理や殺菌処理を施して調整することができる。具体的には、みりん、食酢、醤油、旨味調味料、砂糖、食塩、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、キサンタンガム、にんじん、たけのこ、ごぼう、刻みあげ、清水をニーダーに投入して混合した後、65〜100℃の加熱条件下で攪拌を行う方法が挙げられる。
本発明の具材入り粥用流動状食品の製造方法において、加熱条件下での攪拌は常法に従い実施すればよい。加熱方法としては、例えば、鍋やニーダーによる加熱、ジャケット付きタンクやプレート式殺菌機での加熱、蒸気注入式加熱、マイクロ波加熱、通電加熱などが挙げられる。用途によってはレトルト殺菌を行ってもよい。レトルト処理は常法に従い実施すればよい。
本発明の具材入り粥用流動状食品は、咀嚼した際にも口の中でお粥と具材がばらけにくい観点から、粘度は5〜50Pa・sとするのが望ましい。なお、本発明における具材入り粥用流動状食品の粘度の測定は、当該食品をBH形粘度計で、品温25℃、回転数10rpmの条件で、粘度が5Pa・s以上15Pa・s未満のときローターNo.4、15Pa・s以上30Pa・s未満のときローターNo.5を使用し、30Pa・s以上75Pa・s未満のときはローターNo.6を使用した。測定開始後ローターが3回転した時の示度により求めた値である。
本発明の食品は、所望の容器に入れ流通するとよい。容器の形状、材質などは特に限定されない。1食分ずつ個包装すれば、使用時により簡便性があり好ましい。
以下に本発明の具材入り粥用流動状食品及びその製造方法を、実施例及び試験例に基づき詳述する。なお、本発明はこれに限定するものではない。
[実施例1](五目ちらしの素)
下記の配合割合に準じ、本発明の具材入り粥用流動状食品として五目ちらしの素を製造した。すなわち、ニーダーに清水、みりん、食酢、醤油、旨味調味料、砂糖、食塩、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、キサンタンガムを投入し、次に、にんじん(3mm角)、たけのこ(3mm角)、ごぼう(3mm角)及び刻みあげ(4mm)を投入し、撹拌混合しながら品温が90℃になるまで加熱した後、100mL容量の耐熱性パウチ容器に50g充填、密封し、121℃で15分間レトルト処理を行って、五目ちらしの素を得た。
得られた五目ちらしの素の食塩含有量は製品に対して2%、食物繊維含有量は1.2%であった。クリープメーターで測定した凝集性は0.52、付着性は101J/mであった。なお、具材入り粥用流動状食品の粘度(品温25℃、(株)東京計器製のBH形粘度計、ローターNo.4、回転数10rpm)は7Pa・sであった。
また、表1の目開き5.6mmの篩、目開き2mmの篩、目開き1mmの篩を重ね、得られた五目ちらしの素を当該篩に通したところ、目開き5.6mmの篩を通り抜け、目開き2mmの篩を通り抜けない大きさの具材は、具材全量に対して69%であった。
Figure 0005755886
<配合割合>
にんじん 10.0%
たけのこ 10.0%
ごぼう 10.0%
刻みあげ 5.0%
みりん 10.0%
食酢 4.0%
醤油 9.0%
旨味調味料 1.0%
砂糖 9.0%
食塩 0.25%
ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉 1.5%
キサンタンガム 0.15%
清水 30.1%
合計 100.0%
得られた五目ちらしの素50gをお粥150gの上に掛け、その後混合して五目ちらしを得た。得られた五目ちらしを食したところ、咀嚼時に口の中でお粥と具材がばらけにく、お粥と具材の味が一体となり調和した食味を感じられ非常に良好であった。
[実施例2](カレー)
実施例1において、下記配合割合とした以外は同様にし、具材入り粥用流動状食品としてカレーを製造した。得られたカレーの食塩含有量は製品に対して4質量%、食物繊維の含有量は1.4質量%であった。
クリープメーターで測定した凝集性は0.67、付着性は533J/mであった。
なお、カレーの粘度(品温50℃、(株)東京計器製のBH形粘度計、ローターNo.6、回転数10rpm)は50Pa・sであった。
また、表1の目開き5.6mmの篩、目開き2mmの篩、目開き1mmの篩を重ね、得られたカレーを当該篩に通したところ、目開き5.6mmの篩を通り抜け、目開き2mmの篩を通り抜けない大きさである具材は具材全体に対して68%であった。
<配合割合>
鶏肉 20.0%
にんじん 10.0%
カレー粉 1.0%
醤油 5.0%
アセチル化アジピン酸架橋澱粉 2.5%
小麦粉 2.0%
みりん 3.0%
食油 3.0%
食塩 1.0%
旨味調味料 2.5%
玉ねぎ 30.0%
酵母エキス 0.2%
清水 19.8%
合計 100.0%
得られたカレー25gをお粥150gの上に掛け、カレーライスを得た。
得られたカレーライスを食したところ、咀嚼時に口の中でお粥と具材がばらけにくく、お粥と具材の味が一体となり調和した食味を感じられ良好であった。
[試験例1]
本試験例では、具材入り粥用流動状食品の付着性と凝集性が口残りに与える影響を調べるため、以下の試験を行った。つまり、実施例1の五目ちらしの素において、加工澱粉およびキサンタンガムの量、具材の量や大きさ、食物繊維含有量を調整した以外は同様にして、表2に記載の付着性と凝集性とした9種類の具材入り粥用流動状食品を製造した。配合量の増加分と減少分は清水の配合量で補正した。得られた9種類の具材入り粥用流動状食品を、実施例1と同様の方法でお粥の上に掛けて混合し、得られた五目ちらしの口残りについて下記評価基準で評価した。結果を表2に示す。
なお、すべての試験例において食塩含有量は1〜5%の範囲内であった。
Figure 0005755886
<口残りの評価基準>
A:口の中でお粥と具材がばらけにくく、お粥と具材が一体となった非常に良好な食味を感じる。
A’:口の中でお粥と具材がばらけにくく、お粥と具材が一体となって良好な食味を感じる。
B:口の中でお粥と具材がばらけてしまい、お粥の食味のみを強く感じる。
C:口の中でお粥と具材がばらけてしまい、具材の食味のみを強く感じる。
表2より、凝集性が0.40〜0.90、付着性が50〜550J/mである具材入り粥用流動状食品(試験例1−3〜1−7)は、咀嚼時に口の中でお粥と具材がばらけにくく、お粥と具材の味が一体となり調和した食味が感じられ、好ましいことが理解される。特に、凝集性が0.50〜0.80、付着性が100〜250J/mである場合(試験例1−4〜1−6)は、咀嚼時に口の中でお粥と具材がばらけにくく、お粥と具材の味が一体となり調和して非常に良好な食味が感じられ、大変好ましかった。これに対して、凝集性および付着性が前記数値より低い場合(試験例1−1〜1−2)や、高い場合(試験例1−8〜1−9)は、咀嚼時に口の中でお粥と具材がばらけてしまい、お粥または具材の食味のみが強く感じられ好ましくなかった。
[試験例2]
本試験例では、具材入り粥用流動状食品の食物繊維含有量が口残りに与える影響を調べるため、以下の試験を行った。つまり、実施例1の五目ちらしの素において、具材の量を変更した以外は同様にして、表3に記載の食物繊維含有量とした3種類の具材入り粥用流動状食品を製造した。配合量の増加分と減少分は清水の配合量で補正した。得られた3種類の具材入り粥用流動状食品を、実施例1と同様の方法でお粥の上に掛けて混合し、得られた五目ちらしの口残りについて下記評価基準で評価した。結果を表3に示す。
Figure 0005755886
<口残りの評価基準>
A:口の中でお粥と具材がばらけにくく、お粥と具材が一体となって非常に良好な食味を感じる
B:口の中でお粥と具材がばらけてしまい、お粥の食味のみを強く感じる
C:口の中でお粥と具材がばらけてしまい、具材の食味のみを強く感じる
表3より、食物繊維の含有量が0.4〜2.0%である具材入り粥用流動状食品は、口の中でお粥と具材がばらけにくく、お粥と具材が一体となり調和した食味が感じられ、好ましいことが理解される。これに対して、食物繊維の含有量が前記数値より低い場合は、口の中でお粥と具材がばらけてしまい、お粥の食味のみが強く感じられ好ましくなかった。また、前記数値より高い場合は、口の中でお粥と具材がばらけてしまい、具材の食味のみが強く感じられ好ましくなかった。
[比較例1]
実施例1においてごぼう、たけのこ、にんじんの大きさを変えた以外は同様の全原料をニーダーで混合し、具材入り粥用流動状食品を製造した。
表1の目開き5.6mm、目開き2mmの篩、目開き1mmの篩を重ね、得られた具材入り粥用流動状食品を当該篩に通したところ、目開き5.6mmの篩を通り抜け、目開き2mmの篩を通り抜けないの大きさである具材は具材全体に対して25%であり、その他の具材は目開き5.6mmの篩上に残った。また、得られた具材入り粥用流動状食品50gをお粥150gの上に掛け、混合後食したところ、咀嚼時に口の中でお粥と具材がばらけてしまい、具材の食味のみが強く感じられ好ましくなかった。
[比較例2]
実施例1において加工澱粉を馬鈴薯澱粉に変えた以外は同様の全原料をニーダーで混合し、具材入り粥用流動状食品を製造した。得られた具材入り粥用流動状食品50gをお粥150gの上に掛け、混合後食したところ、咀嚼時に口の中でお粥と具材がばらけてしまい、具材の部分だけで味の濃さを感じ、お粥の食味のみが強く感じられ、好ましくなかった。

Claims (5)

  1. 具材を25〜60質量%含有し、食塩含有量が1〜5質量%である具材入り粥用流動状食品あって、
    加工澱粉を含み、
    前記具材の60質量%以上が目開き5.6mmの篩を通り、目開き2mmの篩を通らない大きさであり、
    食物繊維の含有量が0.4〜2.0質量%であり、
    凝集性が0.40〜0.90、付着性が50〜550J/mであることを特徴とする具材入り粥用流動状食品。
  2. 凝集性が0.50〜0.80、付着性が100〜250J/mである請求項1記載の具材入り粥用流動状食品。
  3. 加工澱粉がアセチル化アジピン酸架橋澱粉またはヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉である請求項1又は2に記載の具材入り粥用流動状食品。
  4. キサンタンガムまたはタラガムを含む請求項1乃至のいずれかに記載の具材入り粥用流動状食品。
  5. 小麦粉を含む請求項1乃至のいずれかに記載の具材入り粥用流動状食品。
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