JP5737456B2 - ステアリングコラムおよびテレスコピック式ステアリング装置 - Google Patents

ステアリングコラムおよびテレスコピック式ステアリング装置 Download PDF

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    • B62D1/185Steering columns yieldable or adjustable, e.g. tiltable adjustable by axial displacement, e.g. telescopically

Description

本発明は、ステアリング装置を構成するステアリングコラム、特に、運転者の体格や運転姿勢に応じてステアリングホイールの前後位置を調節可能としたテレスコピック式ステアリング装置を構成するステアリングコラムに関する。
自動車用のステアリング装置は、図17に示すように、ステアリングホイール1の回転を、ステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、入力軸3の回転に伴って、左右1対のタイロッド4を押し引きして、前車輪に舵角を付与するように構成されている。ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、ステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、ステアリングコラム6に回転自在に支持されている。また、ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して、中間シャフト8の後端部に接続し、中間シャフト8の前端部は、別の自在継手9を介して、入力軸3に接続している。なお、図示の例では、ステアリングホイール1の操作力を軽減する電動アシスト装置が組み込まれている。具体的には、ステアリングコラム6の前端部に、補助力を付与するための動力源となる電動モータ10が、ステアリングコラム6の前端部に固定したハウジング11に支持されている。電動モータ10の出力トルクが、ハウジング11内に設けられたギヤユニットなどを介して、ステアリングシャフト5に付与される。なお、前後方向、左右方向(幅方向)、および、上下方向は、特に断りなき限り、それぞれ車両の方向を意味するものとする。
図17に示したステアリング装置は、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイール1の上下位置を調節するためのチルト機構と、ステアリングホイール1の前後位置を調節するためのテレスコピック機構との両方を備えた、チルト・テレスコピック式ステアリング装置である。具体的には、ステアリングコラム6は、車体12に対し、左右方向に設置した枢軸13を中心とする揺動変位を可能に支持されている。また、ステアリングコラム6は、インナコラム14の後部とアウタコラム15の前部とを、すなわち、インナコラム14とアウタコラム15の先端部同士を、軸方向の相対変位可能に嵌合することにより構成されている。ステアリングシャフト5は、インナコラム14の内径側に回転のみ可能に支持されたインナシャフト16の後部と、アウタコラム15の内径側に回転のみ可能に支持されたアウタシャフト17の前部とを、スプライン係合などにより、トルク伝達可能に、かつ、軸方向の相対変位可能に嵌合することにより構成されている。アウタコラム15に固設された変位ブラケット18が、車体12に支持された支持ブラケット19に対して、上下方向および前後方向の変位を可能に支持されている。
変位ブラケット18には、アウタコラム15の軸方向に伸長する、テレスコ調節用長孔20が形成されている。また、支持ブラケット19は、変位ブラケット18を左右両側から挟む、1対の支持板部21を備えている。これらの支持板部21の互いに整合する部分に、上下方向に伸長するチルト調節用長孔22が形成されている。調節ロッド23が、チルト調節用長孔22とテレスコ調節用長孔20とに、挿通されている。調節ロッド23には、1対の支持板部21を左右方向両側から挟む、1対の押圧部を備えており、図示しない調節レバーの操作に基づいて作動する拡縮装置により、これらの押圧部同士の間隔が拡縮可能となっている。
ステアリングホイール1の上下位置または前後位置を調節する際には、調節レバーを、調節ロッド23を中心として、所定方向に回動させることにより、調節ロッド23に設けられた1対の押圧部同士の間隔が拡がる。これにより、支持板部21の内側面と変位ブラケット18の両側面との間に作用している摩擦力が小さくなる。この状態で、調節ロッド23が、チルト調節用長孔22およびテレスコ調節用長孔20内で変位できる範囲で、ステアリングホイール1の位置を調節することが可能となる。調節後は、調節レバーを逆方向に回動させることにより、調節ロッド23に設けられた1対の押圧部同士の間隔が縮まる。これにより、支持板部21の内側面と変位ブラケット18の両側面との間に作用している摩擦力が大きくなり、ステアリングホイール1が調節後の位置に保持される。
図17に示したステアリング装置では、車体12に組み付けられた状態(通常状態)では、インナコラム14およびアウタコラム15の軸方向に相対変位可能な範囲は、テレスコ調節範囲(調節ロッド23がテレスコ調節用長孔20内で変位できる範囲)に規制される。
これに対し、車体12に組み付けられる以前の状態や、二次衝突によって支持ブラケット19が車体12から離脱した状態では、支持ブラケット19がアウタコラム15とともに変位可能となるため、インナコラム14とアウタコラム15の軸方向に相対変位可能な範囲が、テレスコ調節範囲に規制されなくなる。このため、インナコラム14とアウタコラム15が、ステアリングコラム6の伸長方向に過度に相対変位する可能性がある。
なお、テレスコピック式ステアリング装置には、図17に示した構造のほかに、インナコラムの後部に外嵌したアウタコラムの前部を欠円筒状として、かつ、調節レバーを所定方向に回動させることに基づいて、アウタコラムの前部を縮径させて、アウタコラムの前部内周面とインナコラムの後部外周面との面圧を上昇させる構造も、従来から知られている。この構造では、車体に組み付けられる以前の状態や、二次衝突によって支持ブラケットが車体から離脱した状態でも、アウタコラムの前部内周面とインナコラムの後部外周面との面圧によって、インナコラムとアウタコラムが軸方向に相対変位することが防止される。ただし、調節レバーが逆方向に回動して、アウタコラムの前部内周面とインナコラムの後部外周面との面圧が低下した場合には、インナコラムとアウタコラムが相対変位可能になって、ステアリングコラムの伸長方向に過度に相対変位する可能性がある。
特に、車体に組み付けられる以前の状態で、インナコラムとアウタコラムが軸方向に過度に相対変位して、その先端部同士が分離してしまうと、インナコラムとアウタコラムを再度組み合わせるといった余計な手間が必要となる。特許文献1には、インナコラムとアウタコラムとを連結ワイヤにより連結して、これらの分離防止を図ったステアリングコラムの構造が記載されている。このような構造を採用すれば、インナコラムとアウタコラムが軸方向に過度に相対変位することが防止される。しかしながら、このような構造では、連結ワイヤが必要になる分、部品点数の増大に伴うコストの上昇を招くことになる。
特開2012−1189号公報
本発明は、上述のような事情に鑑み、部品点数の増大を伴うことなく、車体に組み付けられる以前の状態や二次衝突後の状態で、前側コラムと後側コラムが軸方向に過度に相対変位することを防止できるステアリングコラムの実現を目的としている。
本発明のステアリングコラムは、前側コラムと後側コラムとを備え、前記前側コラムの先端部である後部と前記後側コラムの先端部である前部とを、軸方向に相対変位可能に嵌合することにより構成され、車体に組み付けられた状態(通常状態)では、前記前側コラムと前記後側コラムが軸方向に相対変位可能な範囲は、所定の範囲であるテレスコ調節範囲に規制され、前記車体に組み付けられる以前の状態および二次衝突後の状態で、前記前側コラムと前記後側コラムのうちの一方のコラムの先端部(前記前側コラムの後部または前記後側コラムの前部)に、軸方向に伸長するように形成された係合長孔のうちの、この一方のコラムの先端側(前記前側コラムの場合は後端側、前記後側コラムの場合は前端側)端縁と、前記前側コラムと前記後側コラムのうちの他方のコラムの先端部(前記後側コラムの前部または前記前側コラムの後部)に設けられた係合片の一部に、この他方のコラムの先端部のうち、前記一方のコラム側にある周面から径方向に突出する状態で設けられ、前記係合長孔内に、前記所定の範囲内でこの係合長孔に沿った変位を可能に進入した突出部とが、互いに係合することにより、前記前側コラムと前記後側コラムとが、軸方向に過度に相対変位することが防止される。なお、先端側は、前記前側コラムと前記後側コラムのいずれにおいても、その嵌合する側、すなわち、前記前側コラムの後端側、および、前記後側コラムの前端側を意味し、基端側は、前記前側コラムの前端側、および、前記後側コラムの後端側を意味する。
特に本発明のステアリングコラムの場合には、前記係合長孔を、前記一方のコラムであるアウタコラムに形成している。
また、前記係合片を、前記他方のコラムであるインナコラムに形成された収納孔の内周縁のうち、このインナコラムの先端側の端縁にその基端縁を連結させた状態で設けている。
この場合、前記突出部のうちの前記インナコラムの先端側の一部に、該先端側に向かうほど、前記収納孔からの径方向の突出量が小さくなる方向に傾斜した傾斜部を設ける事ができる。また、前記突出部のうちの前記インナコラムの基端側の一部に、前記係合長孔のうちの前記アウタコラムの先端側の端縁に係合可能な係合部を設ける事ができる。さらに、前記係合片を、弾性変形に基づいて、前記突出部を前記収納孔の内側に退避可能に構成する事ができる
特にこの場合、前記突出部のうちの前記インナコラムの基端側の端縁を、前記インナコラムの軸方向に直交する仮想平面に対して傾斜させ、該突出部の前記係合部を、前記係合長孔のうちの前記アウタコラムの先端側の端縁と係合する際に、面接触ではなく、線接触させることが好ましい。
なお、本発明のステアリングコラムでは、1)前側コラムがインナコラムで、該インナコラムの先端側にある後部に係合片が設けられ、後側コラムがアウタコラムで、該アウタコラムの先端側にある前部に係合長孔が設けられた構成、および、2)前側コラムがアウタコラムで、該アウタコラムの先端側にある後部に係合長孔が設けられ、後側コラムがインナコラムで、該インナコラムの先端側にある前部に係合片が設けられた構成、の2つの態様が存在する。
また、本発明を実施する場合には、追加的に、前記係合片を、前記収納孔の内周縁のうち、前記インナコラムの先端側の端縁からこのインナコラムの軸方向に延出させると共に、その基半部を内径側(例えば係合片がインナコラムの上部に設けられている場合には下側)に凸状とし、その先半部を外径側(例えば係合片がインナコラムの上部に設けられている場合には上側)に凸状とする。
また、本発明を実施する場合には、たとえば請求項2に記載した発明のように、前記アウタコラムのうち、径方向に関して前記係合長孔と反対側にある部分を除いた部分に、周方向に長い周方向スリットを設ける。
また、追加的あるいは代替的に、前記係合片は、前記インナコラムの先端部(前記後側コラムの前部または前記前側コラムの後部)に形成された、その先端側に開いた略U字形の切れ目または透孔により三方を囲まれた部分に、曲げ加工を施すことにより、形成されることが好ましい。この場合、前記係合片のうちの前記インナコラムの先端側の端縁(この係合片の基端縁)が、前記収納孔の内周縁のうちの前記インナコラムの先端側の端縁連結されている。
本発明のテレスコピック式ステアリング装置は、ステアリングコラムと、ステアリングシャフトと、変位ブラケットと、支持ブラケットと、調節ロッドと、1対の押圧部と、調節レバーとを備える。
前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持された状態で、該ステアリングコラムの後端開口から突出した後端部にステアリングホイールを支持固定可能であり、前記前側コラムの内径側に回転のみ可能に支持された前側シャフトの後部と、前記後側コラムの内径側に回転のみ可能に支持された後側シャフトの前部とを、トルク伝達可能に、かつ、軸方向の相対変位可能に嵌合することにより構成されている。
前記変位ブラケットは、前記後側コラムの一部に固設されており、該変位ブラケットを幅方向に貫通し、かつ、前記後側コラムの軸方向に伸長する、テレスコ調節用長孔を備える。
前記支持ブラケットは、車体に支持されており、前記変位ブラケットを幅方向両側から挟む1対の支持板部と、該1対の支持板部の互いに整合する部分に設けられた1対の通孔とを備える。
前記調節ロッドは、前記1対の通孔および前記テレスコ調節用長孔を幅方向に挿通する状態で配置される。前記1対の押圧部は、前記調節ロッドの両端部で、前記1対の支持板部の外側面から突出した部分に設けられている。前記調節レバーは、前記調節ロッドの一端部に設けられ、該調節ロッドを中心として回動する、もしくは、該調節ロッドとともに回動することに基づき、前記1対の押圧部同士の間隔を拡縮する。
本発明のテレスコピック式ステアリング装置において、前記1対の押圧部同士の間隔を拡げた状態で、前記調節ロッドが前記テレスコ調節用長孔内で変位可能な範囲が、前記テレスコ調節範囲となる。
そして、前記係合長孔のうちの前記アウタコラムの先端側の端縁から前記係合片のうちの前記突出部の先端縁までの軸方向寸法αを、前記テレスコ調節用長孔の前端縁から前記調節ロッドまでの軸方向距離X以上とし、かつ、前記係合長孔のうちの前記アウタコラムの基端側の端縁から前記係合片のうちの前記突出部の基端部までの軸方向寸法βを、前記テレスコ調節用長孔の後端縁から前記調節ロッドまでの軸方向距離Y以上とする。
本発明のテレスコピック式ステアリング装置用のステアリングコラムの場合には、部品点数の増大を伴うことなく、また、車体に組み付けた状態で、ステアリングコラムを構成する前側コラムと後側コラムが、所定の範囲であるテレスコ調節範囲内で相対変位することを阻害することなく、車体に組み付けられる以前の状態や二次衝突後の状態で、前側コラムと後側コラムとが過度に相対変位することが防止される。
すなわち、車体に組み付けられる以前の状態や二次衝突後の状態では、前側コラムと後側コラムが、テレスコ調節範囲を超えて、軸方向に相対変位可能となる。本発明では、このような状態でも、係合片の突出部と係合長孔の先端側の端縁との係合に基づいて、ステアリングコラムの長さ方向(軸方向)に関する、前側コラムと後側コラムが相対変位することが制限される。その一方で、車体に組み付けた状態では、係合片の突出部が係合長孔に沿って変位することに基づいて、前側コラムと後側コラムが、テレスコ調節範囲内で、相対変位することが許容される。
また、本発明の場合には、係合長孔は、前側コラムの後部と後側コラムの前部とのうちの一方に、一体に形成されており、かつ、係合片は、前側コラムの後部と後側コラムの前部とのうちの他方に、一体に形成されている。このため、このような係合構造を設けることに伴う、部品点数や組立工数の増加を回避できる。
図1は、本発明の実施の形態の1例のステアリング装置を示す、後部上方から見た斜視図である。 図2は、図1のステアリング装置の分解斜視図である。 図3は、図1のステアリング装置を車体に組み付けられる状態で示す断面図である。 図4は、図3の中央部拡大図である。 図5は、図1のステアリング装置を車体に組み付けられる以前の状態または二次衝突後の状態であって、かつ、係合長孔の前端縁と係合片とが当接した状態で示す断面図である。 図6は、図5の中央部拡大図である。 図7は、図1のステアリング装置を構成するインナコラムとアウタコラムについて、これらの端部同士を嵌合させる直前の状態で示す部分拡大断面図である。 図8(A)〜図8(C)は、インナコラムとアウタコラムの端部同士を嵌合させることに伴って、係合長孔と係合片とを係合させる作業を、時系列に沿って順に示す要部拡大断面図である。 図9(A)および図9(B)は、本発明のステアリングコラムに適用可能な係合片の2例を示し、図9(A)(a)は、略U字形の切れ目の内側部分から形成した係合片の要部拡大断面図であり、図9(A)(b)は、その上方から見た図であり、図9(B)(a)は、略U字形の透孔の内側部分から形成した係合片の要部拡大断面図であり、図9(B)(b)は、その上方から見た図である。 図10は、本発明に関する参考例のステアリング装置を、車体に組み付けられる状態で示す断面図である。 図11は、図10の中央部拡大図である。 図12は、図10のステアリング装置が、車体に組み付けられる以前の状態または二次衝突後の状態にあり、かつ、係合長孔の後端縁と係合片とが当接した状態における、図11と同様の図である。 図13は、図10のステアリング装置を構成するインナコラムとアウタコラムについて、これらの端部同士を嵌合させる直前の状態で示す部分拡大断面図である。 図14は、本発明のステアリングコラムに適用可能な係合片の他の3例を示す、要部断面図である。 図15は、本発明のステアリングコラムに適用可能な係合片の他の1例を示す、要部断面図である。 図16(A)は、本発明のステアリングコラムに適用可能な係合片の他の1例を示す要部平面図であり、図16(B)は、図16(A)のa−a断面図である。 図17は、従来のステアリング装置の1例を示す、部分切断略側面図である。
[実施の形態の1例
図1〜図9は、本発明の実施の形態の1例を示している。本例のテレスコピック式ステアリング装置は、テレスコピック機構に加えて、チルト機構を備えている。本例のテレスコピック式ステアリング装置は、ステアリングコラム6aと、変位ブラケット18aと、ステアリングシャフト5aと、支持ブラケット19aと、調節ロッド23aと、1対の押圧部24a、24bと、調節レバー25とを備える。
ステアリングコラム6aは、前側コラムであって他方のコラムである円筒状のインナコラム14aと、後側コラムであって一方のコラムである円筒状のアウタコラム15aとを備え、インナコラム14aの後部に、アウタコラム15aの前部を、すなわち、これらのコラム14a、15aの先端部同士を、軸方向の相対変位を可能に外嵌することにより構成される。なお、本例では、インナコラム14aの後端側およびアウタコラム15aの前端側が、先端側であり、インナコラム14aの前端側およびアウタコラム15aの後端側が、基端側である。
インナコラム14aおよびアウタコラム15aは、それぞれ鉄系合金やアルミニウム系合金などの、弾性を有する金属製である。ただし、ステアリングコラムに求められる機能を確保できる限り、その材質は特に制限されない。また、インナコラム14aとアウタコラム15aとでその材質を異ならせることもできる。インナコラム14aの前端部には、電動モータ10a、減速機などの電動アシスト装置の構成部材を設置するためのハウジング11aが結合固定されている。ハウジング11aの上部前端には、支持管29が、幅方向に配設されている。ハウジング11aは、車体に対し、支持管29を挿通した図示しないボルトなどからなる枢軸を中心とする揺動変位を可能に、支持される。
変位ブラケット18aは、アウタコラム15aの一部(前側上部)に固設されている。本例の場合、変位ブラケット18aは、幅方向に離隔した1対の被挟持片30により構成されている。テレスコ調節用長孔20aは、1対の被挟持片30の互いに整合する位置に、幅方向に貫通する状態で、かつ、アウタコラム15aの軸方向に伸長するように、設けられている。
ステアリングシャフト5aは、前側シャフトであるインナシャフト16aの後部に、後側シャフトであるアウタシャフト17aの前部を、スプライン係合などにより、トルクの伝達を可能に、かつ、軸方向の変位を可能に外嵌することにより構成されている。インナシャフト16aは、インナコラム14aの内径側に、アウタシャフト17aは、アウタコラム15aの内径側に、それぞれ単列深溝型の玉軸受などの、ラジアル荷重およびスラスト荷重を支承可能な転がり軸受により、直接または他の部材を介して、回転のみ可能に支持されている。したがって、ステアリングシャフト5aは、ステアリングコラム6aの伸縮に合わせて伸縮可能である。なお、アウタシャフト17aの後端部で、アウタコラム15aの後端開口よりも後方に突出した部分に、ステアリングホイール1(図17参照)が支持固定される。
支持ブラケット19aは、車体に支持される取付板部31と、取付板部31の下面から垂下する、互いにほぼ平行な1対の支持板部32a、32bとを備える。本発明の通孔に相当する、1対のチルト調節用長孔22aは、1対の支持板部32a、32bの互いに整合する部分に、支持管29を挿通した枢軸を中心とする部分円弧状に形成されている。支持ブラケット19aは、車体に対して、通常時にはステアリングコラム6aを十分な剛性で保持できる状態で、かつ、二次衝突時に加わる衝撃荷重により前方への脱落を可能に、支持されている。
調節ロッド23aは、テレスコ調節用長孔20aおよびチルト調節用長孔22aを幅方向に挿通する状態で配置されている。調節ロッド23aの両端部で、1対の支持板部32a、32bの外側面から突出した部分に、1対の押圧部24a、24bが設けられている。また、調節レバー25は、調節ロッド23aの一端部に設けられており、調節ロッド23aを中心として回動するか、あるいは、調節ロッド23aとともに回動することにより、1対の押圧部24a、24b同士の間隔を拡縮するように構成されている。調節レバー25により、1対の押圧部24a、24b同士の間隔を拡縮するための拡縮装置としては、駆動側カムと被駆動側カムにより構成されるカム装置や、ボルトとナットにより構成されるねじ装置などの各種構造を採用できる。
アウタコラム15aの前部上側の幅方向中央部で、被挟持片30同士の間に存在する部分に、軸方向に伸長する係合長孔26が形成されている。また、インナコラム14aの後部上側の幅方向中央部に、矩形の収納孔27が、形成されている。また、係合片28が、その後端縁(インナコラム14aの先端側にある端縁)を、収納孔27の内周縁のうちの後端縁(インナコラム14aの先端側にある端縁)に連結された状態で、インナコラム14aと一体に設けられている。なお、本例の場合、アウタコラム15aの前部が、本発明における後側コラムの前部に相当し、インナコラム14aの後部が、本発明における前側コラムの後部に相当する。また、本例の場合、係合片28は、収納孔27の後端縁からインナコラム14aの軸方向前方に延出するとともに、その後半部(インナコラム14aの先端側の半部)が下側にわずかに凸状となり、その前半部(インナコラム14aの基端側の半部)が上側に凸状となり、かつ、その前端部(インナコラム14の基端側の端部)が下側に向けて少しだけ曲がっている、円弧板状に形成されている。
係合片28の凸状の前半部の一部は、収納孔27の内側からアウタコラム15a側である外径側に突出した突出部33を構成している。すなわち、突出部33は、インナコラム14aのうちのアウタコラム15a側にある外周面から、アウタコラム15aに向けて、径方向に突出する。突出部33の上面の後端側部分(インナコラム14aの先端側の一部)は、後端側(インナコラム14aの先端側)に向かうほど、収納孔27からの突出量が小さくなる方向に傾斜した傾斜部34を構成している。また、係合片28の前端縁(インナコラム14aの基端側の一部)のうち、突出部33の前端縁に対応する部分(収納孔27の内側から外径側に突出した部分)が、係合部35を構成している。係合片28は、弾性変形可能であり、この弾性変形に基づいて、突出部33は収納孔27の内側に退避可能となっている。インナコラム14aの後部にアウタコラム15aの前部を外嵌した状態で、係合片28の突出部33は、係合長孔26内に、係合長孔26に沿った変位を可能に、進入している。
なお、本例の場合、係合片28は、インナコラム14aの後部上側の幅方向中央部に形成された、インナコラム14aの後端側(先端側)に開いた略U字形の透孔または切れ目により三方を囲まれた部分に、曲げ加工を施すことにより、形成されている。これらの透孔または切れ目を形成するための加工と、この曲げ加工とは、順次行うことも、同時に行うこともできる。何れにしても、本例の場合、係合片28を形成することに伴い、収納孔27が形成される。
係合長孔26内に係合片28の突出部33を進入させる作業は、ステアリングコラム6aを組み立てる作業と同時に、1工程で行うことができる。すなわち、本例の場合、ステアリングコラム6aを組み立てる場合には、インナコラム14aの後部に設けた係合片28の突出部33と、アウタコラム15aの前部に設けた係合長孔26との円周方向の位相を互いに一致させた状態で、インナコラム14aの後端部(先端部)とアウタコラム15aの前端部(先端部)とを軸方向に嵌合させる。次いで、この嵌合させた部分の軸方向寸法を増大させる方向に、インナコラム14aとアウタコラム15aを相対変位させる。これにより、図8(A)に示すように、アウタコラム15aの前端縁(先端縁)が、突出部33の傾斜部34に当接する。この状態で、インナコラム14aとアウタコラム15aの相対変位を進行させると、傾斜部34がアウタコラム15aの前端縁によって軸方向に押されることに伴い、図8(B)に示すように、突出部33が収納孔27の内側に弾性的に退避させられる。この状態で、インナコラム14aとアウタコラム15aの相対変位をさらに進行させると、アウタコラム15aの前端部が突出部33の外径側を通過し、その後、突出部33が係合長孔26の前端部(先端部)と整合した時点で、図8(C)に示すように、係合片28が弾性的に復元し、突出部33が係合長孔26内に進入する。本例の場合、係合片28が、その後半部が下側にわずかに凸状となり、その前半部が上側に凸状となり、かつ、その前端部が内側に向けて少しだけ曲がっている、円弧板状に形成されていることから、係合片28が弾性変形しやすく、アウタコラム15aの前端部が突出部33の外径側を容易に通過できるようになっている。
なお、本例では、係合長孔26の幅と、係合片28の幅は、係合長孔26の幅が係合片28の幅よりもわずかに大きくなるように設定されている。これより、インナコラム14aとアウタコラム15aの相対回転が実質的に阻止される。また、係合片28が弾性的に復元した状態で、突出部33の外径は、アウタコラム15aの少なくとも前部(係合長孔26が形成されている部分)の外径よりも小さく、突出部33が、係合長孔26の内側からアウタコラム33の外径側にはみ出すことはない。したがって、通常時において、テレスコ調節範囲内で、インナコラム14aとアウタコラム15aを相対変位させる際に、突出部33が他の部材と衝突して、その障害となることはない。また、係合片28の前端部が、内側に向けて少しだけ曲がっている。このため、係合片28の前端面に設けられた係合部35は、ステアリングコラム6aの軸方向に直交する仮想平面に対してわずかに傾斜している。このため、インナコラム14aとアウタコラム15aが相対変位して、係合片28の突出部33の前端部(インナコラム14aの基端側の一部)にある係合部35が、係合長孔26の長さ方向両端縁のうちの前端側(アウタコラム15aの先端側)の端縁に対して、面接触ではなく線接触で当接して、係合片28の前端縁(基端縁)により構成される係合部35が、係合長孔26の前端側の端縁に食い込みやすくなっている。このため、係合片28の突出部33の前端縁(係合部35)と係合長孔26の前端縁の係合が外れにくく、インナコラム14aとアウタコラム16aがこの係合が外れることに起因して過度に相対変位することが確実に防止される。
なお、図9(A)に略示するように、アウタコラム15aに形成した略U字形の切れ目36によって三方を囲まれた部分に、曲げ加工を施すことにより、係合片28を形成する場合には、係合片28を収納孔27の内側に弾性的に退避させる際に、係合片28の外周縁と収納孔27の内周縁が、バリなどの存在に基づいて、引っ掛かり、その障害となる可能性がある。したがって、係合片28の外周縁と収納孔27の内周縁には、バリ取りなどの処理を施すことが好ましい。これに対して、図9(B)に略示するように、アウタコラム15aに形成した略U字形の透孔37によって三方を囲まれた部分に、曲げ加工を施すことにより、係合片28を形成する場合には、係合片28の外周縁と収納孔27の内周縁との間に十分な隙間が存在した状態となる。このため、係合片28を収納孔27の内側に弾性的に退避させる際に、係合片28の外周縁と収納孔27の内周縁とがバリなどの存在に基づいて引っ掛かることはないため、係合片28の退避を滑らかに行うことができる。ただし、この場合も、係合片28の外周縁と収納孔27の内周縁に、バリ取りなどの処理を施してもよい。
また、本例の場合、ステアリングホイール1の前後位置または上下位置を調節する際には、調節レバー25を所定方向(通常は下方)に揺動させることにより、押圧部24a、24b同士の間隔を拡げる。これにより、変位ブラケット18aの両側面と1対の支持板部32a、32bの内側面との当接部の面圧を、低下ないしは喪失させる。この状態で、調節ロッド23aが、テレスコ調節用長孔20aおよび1対のチルト調節用長孔22a内で変位できる範囲で、ステアリングホイール1の位置が調節可能となる。そして、ステアリングホイール1の位置を調節した後、調節レバー25を逆方向(通常は上方)に揺動させることにより、押圧部24a、24b同士の間隔を縮める。これにより、変位ブラケット18aの両側面と1対の支持板部32a、32bの内側面との当接部の面圧を上昇させて、ステアリングホイール1を調節後の位置に保持することが可能となる。なお、本例の場合、これらの当接部の面圧を低下ないしは喪失させた状態で、調節ロッド23aがテレスコ調節用長孔20a内で変位できる範囲が、テレスコ調節範囲となる。
本例のテレスコピック式ステアリング装置の場合には、部品点数や組立工数の増大を伴うことなく、また、車体に組み付けた状態で、インナコラム14aとアウタコラム15aが、テレスコ調節範囲内で、相対変位することを阻害することなく、車体に組み付けられる以前の状態や、二次衝突によって支持ブラケット19aが車体から前方へ離脱した状態で、インナコラム14aとアウタコラム15aが過度に相対変位することが防止される。
すなわち、本例の場合、車体に組み付けられる以前の状態や、二次衝突によって支持ブラケット19aが車体から前方へ離脱した状態では、支持ブラケット19aがアウタコラム15aとともに変位可能となるため、インナコラム14aとアウタコラム15aとの相対変位が、テレスコ調節範囲内に規制されない。しかしながら、このような状態でも、図5および図6に示すように、係合片28の突出部33の前端縁である係合部35と、係合長孔26の先端側(一端側)の端縁である前端縁とが係合することに基づいて、ステアリングコラム6aが伸長する方向に関する、インナコラム14aとアウタコラム15aの過度に相対変位してしまうことが防止される。
一方、車体に組み付けた状態では、係合片28の突出部33を係合長孔26に沿って変位させることに基づき、インナコラム14aとアウタコラム15aが、テレスコ調節範囲内で、相対変位することが許容される。すなわち、図3および図4に示すような、車体に組み付けられる状態での位置関係で、テレスコ調節用長孔20a内での調節ロッド23aの前後位置に拘らず、常に、係合長孔26の前端縁から係合片28のうち、前記突出部33の前端縁(先端縁)である係合部35までの軸方向寸法αが、テレスコ調節用長孔20aの前端縁から調節ロッド23aまで軸方向距離X以上(α≧X)となり、かつ、係合長孔26の後端縁から係合片28のうち、前記突出部33の基端部に位置する傾斜部34までの軸方向寸法βが、テレスコ調節用長孔20aの後端縁から調節ロッド23aまで軸方向距離Y以上(β≧Y)となるように、テレスコ調節用長孔20a、調節ロッド23a、係合長孔26、および、係合片28の突出部33や傾斜部34の形成位置および寸法が規制されている。
また、係合長孔26は、アウタコラム15aの前部に一体に形成されており、収納孔27および係合片28は、インナコラム14aの後部に一体に形成されている。このため、係合長孔26と収納孔27と係合片28とを設けることに伴って、部品点数が増大することはない。さらに、係合長孔26内に係合片28の突出部33を進入させる作業は、ステアリングコラム6aの組み立て作業と同時に、1工程で行うことができる。このため、係合長孔26内に突出部33を進入させる作業の追加に伴って、組立工数が増大することもない。
本例のように、アウタコラム15aの前部に係合長孔26を設ける場合、アウタコラム15aの前端寄り部分のうち、係合長孔26と径方向反対側にある部分を除いた部分に、周方向に長い周方向スリットを設けるとともに、この周方向スリットの中間部に、係合長孔26の前端縁(アウタコラム15aの先端側にある端縁)を開口させれば、アウタコラム15aの前部を弾性的に拡縮可能にできる。このようにすれば、調節ロッド23aの両端部に設けた1対の押圧部24a、24bの間隔を拡縮することに基づいて、アウタコラム15aの前部を弾性的に拡縮することができ、これに伴い、アウタコラム15aの前部内周面とインナコラム14aの後部外周面との当接部の面圧を増減させることができる。この結果、ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する力を高められる。なお、この場合、係合長孔26側から見て、係合長孔26の長さ方向における前記周方向スリットの奥端面が、係合長孔26の前端縁(アウタコラム15aの先端側にある端縁)として機能し、このような構造も、本発明の範囲内である。
本発明に関する参考例
図10〜図13は、本発明に関する参考例を示している。実施の形態の1例の構造との比較において、本参考例の場合、係合長孔26aと、収納孔27aおよび係合片28aとの配置関係が、径方向に関して内外逆になっている。すなわち、インナコラム14bの後部上部の幅方向中央部に、係合長孔26aが設けられ、かつ、アウタコラム15bの前部上部の幅方向中央部に、収納孔27aおよび係合片28aが設けられている。また、本参考例の場合、係合長孔26aの内周縁には、インナコラム14bの内径側に折り立てられた折り立て部38が、バーリング加工により形成されており、インナコラム14bの後端部で係合長孔26aを形成した部分の強度および剛性が高められている。
すなわち、インナコラム14bの後部に設けられた係合長孔26aの後端縁(インナコラム14bの先端側の端縁)と、アウタコラム15bの前部に設けられた係合片28aとが係合する。より具体的には、係合長孔26aは、インナコラム14bの後部に軸方向に伸長するように形成されており、係合片28aは、アウタコラム15bのうちの、インナコラム14b側にある内周面から径方向に突出した突出部33aを備え、突出部33aが、係合長孔26a内に、テレスコ調節範囲内で、係合長孔26aに沿った変位を可能に進入しており、かつ、突出部33aが、係合長孔25aの後端縁と係合可能となっている。さらに、アウタコラム14bの前部に、収納孔27aが形成されており、係合片28aは、収納孔27aの内周縁の前端縁(アウタコラム14bの先端側の端縁)に連結した状態で、アウタコラム14bと一体に設けられており、突出部33aの下面の前端側部分(アウタコラム14bの先端側の一部)に、前端側(アウタコラム14bの先端側)に向かうほど、収納孔27aからの径方向の突出量が小さくなる方向に傾斜した傾斜部34aが設けられており、突出部33aのうちの後端縁(アウタコラム14bの基端側の一部)に、係合長孔26aの後端縁に係合可能な係合部35aが設けられており、かつ、係合片28aは、弾性変形に基づいて、突出部33aを収納孔27aの内側に退避可能に構成されている。その他の構成および作用は、実施の形態の1例の場合と同様である。
なお、本発明において、係合片に関しては、適宜の形状を採用できる。たとえば、係合片に設ける傾斜部の断面形状に関しては、図14(A)に示す、直線形状S1や、図14(B)に示す、中間部に折れ曲がり部を有するくの字形状S2や、図14(C)に示す、凹曲線形状S3を採用することもできる。係合片に設ける傾斜部の断面形状に関して、くの字形状S2や凹曲線形状S3を採用することにより、基端側の傾斜角度を小さくできるため、ステアリングコラムの組み立て時に、係合長孔が設けられた相手側コラムの先端部が乗り上げやすくなる。また、係合片の先端部に設ける係合部の形状に関しては、図15に示す、ステアリングコラムの中心軸に対して直角な平面形状S4を採用して、係合長孔の端縁と当接する際のストッパ強度を高くすることもできる。さらに、係合片の平面形状(ステアリングコラムの径方向から見た形状)に関しては、図16(A)に示す、基端側の幅が先端側の幅よりも広くなった台形形状S5を採用して、係合片の強度を高くすることもできる。また、ステアリングコラムの中心軸に直交する仮想平面で切断した、係合片の断面形状(図16(A)のa−a断面形状)を、図16(B)に示す、円弧形状S6として、係合片の強度を高くすることもできる。
なお、本発明を実施する場合、係合片を、前側コラムの後部と後側コラムの前部とを嵌合させた後に形成することもできる。この場合、係合片を形成するのと同時に、係合片の一部を係合長孔内に進入させる。したがって、この場合には、係合片に弾性を持たせる必要はない。
また、本発明は、前側コラムをインナコラムとし、後側コラムをアウタコラムとする構造に限られず、前側コラムをアウタコラムとし、後側コラムをインナコラムとした構造に対しても、適用可能である。さらに、ステアリングコラム上の係合長孔および係合片を形成する円周方向位置は、図示の例における位置に限られず、他の機構との干渉を避けられる範囲で、適宜変更可能である。なお、係合片が設けられる側のコラムを、軽合金のダイキャスト成形品とする場合には、この係合片も、このコラムのダイキャスト成形と同時に形成することもできる。
本発明は、テレスコピック機能とチルト機構の両方を備える、チルト・テレスコピック式ステアリング装置用のステアリングコラムのみならず、テレスコピック機構のみを備えたテレスコピック式ステアリング装置用のステアリングコラム、および、テレスコピック機能を備えたステアリング装置に広く適用可能である。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 電動モータ
11、11a ハウジング
12 車体
13 枢軸
14、14a、14b インナコラム
15、15a、15b アウタコラム
16、16a インナシャフト
17、17a アウタシャフト
18、18a 変位ブラケット
19、19a 支持ブラケット
20、20a テレスコ調節用長孔
21 支持板部
22、22a チルト調節用長孔
23、23a 調節ロッド
24a、24b 押圧部
25 調節レバー
26、26a 係合長孔
27、27a 収納孔
28、28a 係合片
29 支持管
30 被挟持片
31 取付板部
32a、32b 支持板部
33、33a 突出部
34、34a 傾斜部
35、35a 係合部
36 切れ目
37 透孔
38 折り立て部

Claims (3)

  1. 前側コラムと後側コラムとを備え、
    前記前側コラムの先端部である後部と前記後側コラムの先端部である前部とを、軸方向の相対変位を可能に嵌合することにより構成され、
    車体に組み付けられた状態では、前記前側コラムと前記後側コラムが軸方向に相対変位可能な範囲は、所定の範囲に規制され、
    前記車体に組み付けられる以前の状態および二次衝突後の状態では、前記前側コラムと前記後側コラムのうちの一方のコラムの先端部に、軸方向に伸長するように形成された係合長孔のうちの、この一方のコラムの先端側の端縁と、前記前側コラムと前記後側コラムのうちの他方のコラムの先端部に設けられた係合片の一部に、この他方のコラムの先端部のうち、前記一方のコラムの側にある周面から径方向に突出する状態で設けられ、前記係合長孔内に、前記所定の範囲内でこの係合長孔に沿った変位を可能に進入した突出部とが、互いに係合することにより、前記前側コラムと前記後側コラムとが、軸方向に過度に相対変位することが防止される、
    ステアリングコラムであって、
    前記係合長孔が、前記一方のコラムであるアウタコラムに形成されており、
    前記係合片が、前記他方のコラムであるインナコラムに形成された収納孔の内周縁のうち、このインナコラムの先端側の端縁にその基端縁を連結させると共に、このインナコラムの先端側の端縁からこのインナコラムの軸方向に延出する状態で設けられており、かつ、前記係合片は、その基半部が内径側に凸状であり、その先半部が外径側に凸状である
    ことを特徴とするステアリングコラム。
  2. 前記アウタコラムのうち、径方向に関して前記係合長孔と反対側にある部分を除いた部分に、周方向に長い周方向スリットが設けられている、請求項1に記載したステアリングコラム。
  3. 請求項1に記載のステアリングコラムと、
    前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持された状態で、該ステアリングコラムの後端開口から突出した後端部に、ステアリングホイールが支持固定可能であり、前記前側コラムの内径側に回転のみ可能に支持された前側シャフトの後部と、前記後側コラムの内径側に回転のみ可能に支持された後側シャフトの前部とを、トルク伝達可能に、かつ、軸方向の相対変位可能に嵌合することにより構成されている、ステアリングシャフトと、
    前記後側コラムの一部に固設されており、その幅方向に貫通し、かつ、前記後側コラムの軸方向に伸長する、テレスコ調節用長孔を備える、変位ブラケットと、
    車体に支持されており、前記変位ブラケットを幅方向両側から挟む1対の支持板部と、該1対の支持板部の互いに整合する部分に設けられた1対の通孔とを備える、支持ブラケットと、
    前記1対の通孔および前記テレスコ調節用長孔を幅方向に挿通する状態で配置される、調節ロッドと、
    前記調節ロッドの両端部で、前記1対の支持板部の外側面から突出した部分に設けられている、1対の押圧部と、
    前記調節ロッドの一端部に設けられ、該調節ロッドを中心として回動すること、もしくは、該調節ロッドとともに回動することに基づき、前記1対の押圧部同士の間隔を拡縮する、調節レバーと、
    を備え、
    前記1対の押圧部同士の間隔を拡げた状態で、前記調節ロッドが、前記所定の範囲を画定する、前記テレスコ調節用長孔内で変位可能となっている、
    テレスコピック式ステアリング装置であって、
    前記係合長孔のうちの前記アウタコラムの先端側の端縁から前記係合片のうちの前記突出部の先端縁までの軸方向寸法αが、前記テレスコ調節用長孔の前端縁から前記調節ロッドまでの軸方向距離X以上であり、かつ、前記係合長孔のうちの前記アウタコラムの基端側の端縁から前記係合片のうちの前記突出部の基端部までの軸方向寸法βが、前記テレスコ調節用長孔の後端縁から前記調節ロッドまでの軸方向距離Y以上である、
    ことを特徴とするテレスコピック式ステアリング装置。
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