JP5733641B2 - 農業用シート - Google Patents

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    • A01G13/0275Films

Description

本発明は、農業用シートに関し、特に、ミカンなどの柑橘類、桃および柿などの落葉果樹類および野菜類などの農作物のマルチ栽培に好適に使用できる農業用シートに関する。
果実、野菜および花等の農作物の高品質化および差別化等を図る上でマルチ栽培の技術が注目されている。マルチ栽培とは、栽培時の天候に影響されることなく良質の農作物を得るために栽培土壌(地面)の状態を制御する栽培方法である。従来のマルチ栽培では農業シートとしてビニールシートが使用されてきたが、シートが通気性を有していないため、降雨や灌水の直後にビニールシートを適用すると土壌の排湿ができなくなり、栽培物が根腐れを起こしてしまう場合があった。近年のマルチ栽培などでは、種々のマルチ栽培用に適したマルチシートが開発されており、樹木が植えられている土壌にマルチシートを敷設することによって土壌状態を制御している。このようなマルチシートを土壌に敷設することにより、土壌への雨水の浸透を抑制し、また土壌中の水分を蒸発させることにより土壌の水分量を適切に保ち、かつ土壌中の炭酸ガスを外気中に放出させることができる。
マルチシートは、遮水性、透湿性および通気性に優れていることが必要とされる。このようなシートとして、例えば、不職布を用いて形成された不職布シートが用いられている(特許文献1参照)。特許文献1では、マルチシートとして、長繊維不職布からなる不職布シート表面の少なくとも一部に光反射性の樹脂層を形成して、光反射率を所定以上にした光反射性マルチシートが提案されている。引用文献1によれば、このような光反射性マルチシートを農業用シートとして用いることにより、土壌への光透過が抑制されて除草効果があるとともに、夏期の地温上昇を抑えることができるとされている。
不職布シートはビニールシートよりも強度が低いため、不職布シート上で作業したり、農業機械が走行すると耐用年数が短くなる。また、不織布の構造に起因して、遮水性や透湿性を正確に制御することが困難である。そのため、透湿性を有するような樹脂シートをマルチシートとして使用することも提案されている。例えば、特許文献2および3等には、オレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂に、炭酸カルシウム等の充填材を配合したものを原料としてフィルム化することにより透湿性のある多孔質フィルムを得ることができ、マルチ栽培用のシートとして利用できることが提案されている。
特開2003−333940号公報 特開平3−280816号公報 特開平4−166022号公報
上記したような多孔質性のプラスチックフィルムは、農作物の栽培を行う上で、遮水性、透湿性、および通気性を有するとともに、耐久性にも優れるものであるが、光の反射率が不十分であった。ところで、ミカンなどの柑橘類や桃および柿などの落葉果樹類などは、土壌表面に入射する太陽光を反射させて樹木に十分な光を与えることにより、樹木の生長が促進され、また、果実の糖度が向上することが知られている。そのため、土壌を覆うマルチシートとして、フィルム表面の光反射性に優れた多孔質性プラスチックフィルムを使用することにより、より一層、柑橘類や落葉果樹類などの農作物の生産効率が向上するものと考えられる。
本発明者らは、そのようなマルチシートを検討したところ、多孔性熱可塑性樹脂シートの一方の面に光反射層を設けることによりフィルムの反射率は向上するものの、透湿性や通気性が低下してしまうことに気づいた。そして、特定厚みを有する多孔性熱可塑性樹脂シートの一方の面に、特定の厚みとなるように白色インキ等を塗布して光反射層を設けることにより、遮水性、透湿性、通気性および耐久性を維持しながら、優れた光反射性を有するフィルムが実現できる、との知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
したがって、本発明の目的は、高い反射率を有すると共に、優れた遮水性、透湿性および通気性を有し、かつ耐水性を維持することができる農業用シートを提供することである。
本発明は、シート基材と、前記シート基材の少なくとも一方の面に設けられた光反射層と、を備えた農業用シートであって、前記シート基材が、平均径が1〜50μmの範囲にある空隙を有し、空隙率が35〜60%の範囲にあり、かつ、厚さが30〜90μmの範囲にある多孔性熱可塑性樹脂シートであり、前記光反射層の厚みが0.5〜4μmの範囲にあることを特徴とする、農業用シートである。
本発明においては、前記光反射層の厚みが0.5〜4μmの範囲にあることが好ましい。
本発明においては、前記多孔性熱可塑性樹脂シートがポリプロピレン系樹脂を含んでなることが好ましい。
本発明においては、前記多孔性熱可塑性樹脂シートが少なくとも一軸方向に延伸処理されたものであることが好ましい。
本発明においては、前記シート基材が前記延伸処理された多孔性熱可塑性樹脂シートを2層以上積層したものであることが好ましい。
本発明においては、前記シート基材が、各多孔性熱可塑性樹脂シートの延伸軸方向が直交するように、2層以上積層したものであることが好ましい。
本発明においては、前記光反射層が、白色顔料とポリウレタン系樹脂とを含んでなることが好ましい。
本発明によれば、シート基材の表面に光反射層を設けることにより、農業用シートに入射した光の反射率を向上させることができるため、高い反射率を有すると共に、優れた遮水性、透湿性および通気性を有し、かつ耐水性を維持することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る農業用シートの構成を簡略に示す断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る農業用シートの他の構成を簡略に示す断面図である。 図3は、熱可塑性樹脂シートを延伸してシート基材を形成する一例を示す斜視図である。 図4は、熱可塑性樹脂シートの積層体を延伸してシート基材を形成する一例を示す斜視図である。 図5は、農水分および炭酸ガスの移動の状態を示す説明図である。 図6は、農業用シートでの雨の反射状態を示す説明図である。 図7は、太陽光の農業用シートでの反射状態を示す説明図である。 図8は、農業用シートを栽培土壌に適用する場合の栽培土壌の一例を示す平面図である。 図9は、農業用シートを栽培土壌に適用する場合の栽培土壌の他の一例を示す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を図面に基づいて詳細に説明する。なお、下記実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、層構造等の説明の便宜上、下記に示す例においては地面に設置されるシート基材を下に配置した図と共に説明がなされるが、本発明は、必ずしもこの配置で使用等がなされるわけではない。なお、以下の説明において、層の厚み方向の一方を上または上方といい、層の厚み方向の他方を下または下方という場合がある。
[実施形態]
<農業用シート>
本実施形態に係る農業用シートの実施形態について説明する。図1および図2は、本発明の実施形態に係る農業用シートの構成を簡略に示す断面図である。図1に示すように、農業用シート10は、シート基材11と、光反射層12とを備えている。農業用シート10は、シート基材11と光反射層12とがシート基材11と光反射層12との順に積層して構成されている。また、本発明の実施形態においては、図2に示すように、農業用シート10を構成するシート基材10が、複数の層(図2では、表面層用シート基材11b、基材層用シート基材11a、表面層用シート基材11bの3層)からなるものであってもよい。
[シート基材]
シート基材11は、多孔性熱可塑性樹脂シートからなる。多孔性熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂および充填剤を含有している。
(熱可塑性樹脂)
熱可塑性樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン等のオレフィンの単独重合体または2種類以上のオレフィンの共重合体、1種類以上のオレフィンと該オレフィンと重合可能な1種類以上の重合性モノマーとの共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、エチレン−エチルアクリレート共重合体などのアクリル系樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体等のスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のフッ化ビニル系樹脂、6−ナイロン、6,6−ナイロン、12−ナイロン等のアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリプリブチレンテレフタレート等の飽和エステル系樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、シリコーン樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、各種熱可塑性エラストマー、あるいは架橋された各樹脂などが挙げられる。これらは1種類であってもよく、2種類以上の熱可塑性樹脂の組み合わせであってもよい。上記した中でも、耐熱性、耐水性、耐薬品性、コスト面等の観点から、ポリオレフィン樹脂が好ましく使用できる。
ポリオレフィン樹脂を構成するモノマー単位としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセンなどが挙げられる。ポリオレフィン樹脂の具体例としては、低密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体等のポリプロピレン系樹脂、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリ(ブテン−1)およびエチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。これらの中でも、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン樹脂以外にも、モノマー単位としてプロピレンを主成分とし、エチレンと、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、その他等のα−オレフィンと共重合した樹脂を好適に使用することができる。共重合体は、2元系、3元系、または4元系であってもよく、また、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。
熱可塑性樹脂として上記したようなポリオレフィン樹脂を用いる場合、オレフィン系ワックスが配合されていることが好ましい。オレフィン系ワックスが可塑剤として作用し、多孔性熱可塑性樹脂シートを延伸してシート基材11とする際に、延伸し易くなる。オレフィン系ワックスの例としては、エチレン単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体等のエチレン系樹脂ワックス、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体等のプロピレン系樹脂ワックス、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリ(ブテン−1)およびエチレン−酢酸ビニル共重合体のワックスなどが挙げられる。上記した中でも、エチレン−α−オレフィン共重合体が好ましく使用できる。
(充填剤)
充填剤は、後記するように、熱可塑性樹脂シートを延伸してシート基材11を形成する際に、シート基材11内に微細な空隙13を発生させるために使用される。充填剤としては、公知の無機系充填剤や有機系充填剤を使用することができ、特に限定されるものではない。無機系充填剤としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、焼成クレイ、タルク、酸化珪素、珪藻土、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム等が挙げられる。また、これらは脂肪酸等で表面処理されていてもよい。中でも、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、焼成クレイ、タルクが、安価で成形性が良いため、好ましい。また、無機系充填剤は、その平均粒子径が通常0.01〜15μm、好ましくは0.01〜8μmのものが好適に使用できる。なお、「平均粒子径」とは、体積基準で測定した粒径分布の統計的平均値として定義され、公知の粒子径分布測定装置(例えば、商品名「LA−920」、株式会社堀場製作所製)によって測定された値を意味する。
有機系充填剤は、ポリプロピレン系樹脂とは異なる種類の樹脂であって、ポリプロピレン系樹脂と相溶しない樹脂を用いることが好ましい。有機系充填剤としては、融点が120〜300℃、またはガラス転移温度Tgが120〜280℃を有する樹脂が用いられる。有機系充填剤としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、メラミン、ポリエチレンサルファイト、ポリイミド、ポリエチルエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイト、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリメチルメタクリレート、環状オレフィンの単独重合体や環状オレフィンとエチレンとの共重合体等が挙げられる。
充填剤としては、無機系充填剤または有機系充填剤の中から1種を選択してこれを単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
充填剤の含有量は、1〜65質量%であることが好ましく、2〜55質量%であることがより好ましい。充填剤の含有量が65質量%を越えると、シート基材11を形成する際の熱可塑性樹脂シートの延伸工程において、例えば二軸延伸したような場合に破断し易くなる。
(多孔性熱可塑性樹脂シートの製造方法)
多孔性熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂および充填剤を含有するシート基材形成用樹脂組成物を公知の押出機などで成膜し、次いで延伸工程を経ることにより製造される。異なる熱可塑性樹脂を用いたり、また、充填材の配合比を変えた2種またはそれ以上のシート基材形成用樹脂組成物を用い、共押出機を用いて2層以上から構成される熱可塑性樹脂シートを成膜してもよい。
得られた熱可塑性樹脂シートは、公知の方法により延伸される。充填材を含むシート基材形成用樹脂組成物からなる熱可塑性樹脂シートを延伸することにより、充填剤と熱可塑性樹脂との界面で剥離が起こり、この界面で生じた剥離が、熱可塑性樹脂シートを延伸することにより伝播して拡大する。これにより、熱可塑性樹脂シート中に空隙13が形成されて、多孔性熱可塑性樹脂シートを得ることができる。熱可塑性樹脂シートを延伸する方法としては、公知の延伸方法が使用できる。例えば、縦方向一軸延伸、縦方向一軸多段延伸、横方向一軸延伸、縦横逐次二軸延伸、縦横同時二軸延伸、またはこれらの組合せ等により、一軸または二軸方向に熱可塑性樹脂シートを延伸する。本実施形態では、多孔性熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂シートを少なくとも一軸方向に延伸処理することで得られる。延伸する際の温度は、使用する熱可塑性樹脂にもよるが、熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、融点以下の温度において延伸される。
例えば、図3に示すように、シート基材11は、熱可塑性樹脂シート21を少なくともMD(Machine Direction)方向またはTD(Transverse Direction)方向の一軸方向に延伸することで、単層の多孔性熱可塑性樹脂シートからなるシート基材11が得られる。なお、MD方向とは、押出機を用いてシート基材形成用樹脂組成物を押し出した時の押し出し方向であり、TD方向とは、押出機を用いてシート基材形成用樹脂組成物を押し出した時の押し出し方向と直交する方向である。
また、共押出機により、種類ないし充填材の配合割合の異なるシート基材形成用樹脂組成物を用いて、多孔性熱可塑性樹脂シートが2層以上積層したシート基材11を製造することができる。例えば、図4に示すように、3層の多孔性熱可塑性樹脂シートを積層したシート基材11を製造する場合、内層側の熱可塑性樹脂シート21aの上方と下方の両面に外層側の熱可塑性樹脂シート21bを積層した積層体22を少なくともMD方向またはTD方向の一軸方向に延伸することにより、内層側の多孔性熱可塑性樹脂シート11aの両面に、異なる空隙率等を有する多孔性熱可塑性樹脂シート11bが形成されたシート基材11を得ることができる。
上記のような2層以上の多孔性熱可塑性樹脂シートからなる基材シートを製造する際に、各層の多孔性熱可塑性樹脂シートが、延伸軸方向が一致しないように積層することが好ましい。例えば、縦方向に延伸して得られた多孔性熱可塑性樹脂シート21a(例えば、図4中、MD方向)の両面に、他の多孔性熱可塑性樹脂シート21bを積層する場合に、多孔性熱可塑性樹脂シート21aの延伸軸方向(縦方向)と、積層する多孔性熱可塑性樹脂シート21bの延伸軸方向(例えば、図4中、TD方向)とが直交するようにして積層することが好ましい。これにより、シート基材11の強度を高くすることができる。
多層化方法としては、基材層用のシート基材形成用樹脂組成物をダイのマニホールドに流入する直前で表層用のシート基材形成用樹脂組成物に合流し多層化して積層体を得るフィードブロック法、多層マニホールドダイを用いたマルチマニホールド法などにより積層体が製造される。
また、充填材を含むシート基材形成用樹脂組成物を押出機を用いて成膜し、熱可塑性樹脂シートから充填剤を除去した後に熱可塑性樹脂シートを延伸することにより空隙13を形成してもよい。熱可塑性樹脂シートから充填剤を除去する際には、液体などが用いられる。使用する液体は、熱可塑性樹脂シート中の充填剤の種類に応じて適宜選択されるが、充填剤が炭酸カルシウム等の本質的に酸に溶解するものである場合には、酸性水溶液を用いることができる。充填剤を除去する方法としては、液体を熱可塑性樹脂シートにシャワー状に浴びせる方法、液体を入れた槽に熱可塑性樹脂シートを浸漬する方法等が挙げられる。液体により充填剤を除去する方法は回分式でも連続式でもよいが、生産性の観点から連続式が好ましく、例えば、2つ以上のロールを中に配置した槽に液体を入れ、回転する前記ロールにより熱可塑性樹脂シートを搬送し液体中を通過させる方法が挙げられる。液体が酸性またはアルカリ性水溶液である場合には、充填剤が除去された熱可塑性樹脂シートをさらに水で洗浄することが好ましい。熱可塑性樹脂シートを洗浄する場合には、通常は熱可塑性樹脂シートに溶解した塩等が析出してこない程度まで熱可塑性樹脂シートを洗浄すればよい。
シート基材11の厚みは、30〜90μmであり、好ましくは、40〜80μmである。シート基材11の厚みが30〜90μmの範囲であれば、農業用シート10は柔軟性があると共にその強度も保持されるため、好ましい。シート基材11の厚みが30μmより薄いと、農業用シートとしての剛性が十分ではなく強度に欠けるため、好ましくない。また、従来より用いられているポリエチレン製マルチシートは、その厚さが通常15〜20μmであり、農業作業者の作業効率の観点から、シート基材11の重さは軽いことが好ましい。シート基材11の厚みが90μmを超えると、農業用シートとしての重さがあるため、ハンドリングが悪く、農業作業者も地面に敷き詰める際の作業の負担が大きくなるため、好ましくない。また、シート基材11の厚みが90μmを超えると、シート基材11の使用樹脂量も多くなるため、農業用シート10の製造コストも大きくなる。よって、シート基材11は、シート基材11の厚みが上記範囲内の場合には、柔軟性、強度、重さ、製造コストおよび農業作業者の作業性などの観点から、農業用シートとして好適に用いることができる。
シート基材11は、上記の通り、空隙13を有している。この空隙13は、上記の通り、シート基材形成用樹脂組成物、積層体または多孔性熱可塑性樹脂シートを延伸してシート基材11とする際、シート基材形成用樹脂組成物、積層体または多孔性熱可塑性樹脂シートを延伸すると、充填剤と熱可塑性樹脂との界面で剥離が起こる。この界面で生じた剥離が熱可塑性樹脂シート21を延伸することにより伝播し、拡大することで、空隙13がシート基材11内に形成される。
図1に示すように、地面からの水蒸気および炭酸ガス15は、シート基材11の内部の空隙13を通って反射層12の表面から外部に抜ける。特に表面に空隙13がある場合は、反射層12が薄く形成され水蒸気および炭酸ガス15が抜けやすい。
空隙13の大きさは、平均径が1〜50μmの範囲にあるのが好ましく、より好ましくは2〜40μmの範囲にあり、更に好ましくは5〜30μmの範囲にある。空隙13の大きさは、シート基材11の積層方向または積層面における任意の断面の空隙13の径である。光反射層12の厚さは空隙13のないシート基材11の上よりも空隙13の上の方が薄くなる傾向にある。シート基材11の平均径が1μm未満の場合には、シート基材11の表面に生じる空隙13の大きさが小さいため、空隙13の上に積層される光反射層12の厚さが空隙13のないシート基材11の上の光反射層12よりも薄くなり難い。そのため、光反射層12が所望の透湿性を発現し難くなるため、好ましくない。シート基材11の平均径が50μmを超える場合には、シート基材11の強度が著しく低下するため、好ましくない。なお、空隙13の形状は、円状、楕円状等様々であるが、それぞれの空隙の最大径(L)とそれに直角な方向の最大の径(M)を測定して平均したもの[(L+M)/2]をそれぞれの空隙の平均径とする。少なくともn個(nは1以上の整数)の空隙13を選び繰り返して測定し、その平均値を平均径とする。空隙13の径の測定方法は、試料より任意の一部を切り取り、エポキシ樹脂などで包埋してミクロトーム等で切断後、試料台に貼り付けて、観察面に金または金−パラジウム等を蒸着し、試料の断面を、例えば、(株)日立製作所製の走査型電子顕微鏡S−2400等を使用して観察しやすい任意の倍率にて表面の空隙形状を観察する。本実施形態においては、空隙13の大きさは、充填剤の添加量、得られた熱可塑性樹脂シートを延伸する際の延伸倍率および延伸温度等を適宜調整することにより、所望の平均径の範囲とすることができる。
(空隙率)
シート基材11の空隙率は、35〜60%であり、より好ましくは、40〜58%である。ここで、空隙率とは、シート基材11中に占める空隙の割合を示しており、下記式Iにより算出できる。なお、式I中、ρoは積層体の真密度を示し、ρは積層体の密度を示す。ρは積層体の密度は、JIS P 8118に準拠する。延伸前の材料が多量の空気を含有するものでない限り、真密度は延伸前の密度にほぼ等しい。また、真密度は、定容積膨張法による乾式密度測定方法で測定して計算することで求められる。例えば、真密度は、例えば、(株)島津製作所製の乾式自動密度計「アキュピック1330」、マイクロメリテックス社製マルチボリウム密度計「アキュピック1330型」などを用いて測定することができる。
空隙率(%)={(ρ−ρ)/ρ}×100 ・・・(式I)
シート基材11の空隙率が35%未満では、水蒸気やガスがシート基材11を透過する通気性および透湿度が悪くなるため農業用シートとして使用できず、好ましくない。また、シート基材11の空隙率が60%を超えると、農業用シート10の強度が不足するため、好ましくない。シート基材11の空隙率が上記範囲内であれば、通気性を有しつつ農業用シート10の強度を保持することができる。
得られたシート基材11の透湿度は、通常1,000g/m2 ・24時間以上、好ましくは1,500g/m2 ・24時間以上である。また、耐水圧は、10kPa以上、好ましくは20kPa以上である。シート基材11が、平均径が1〜50μmの範囲にある空隙を有し、空隙率が35〜60%の範囲にあり、かつ、厚さが30〜90μmの範囲にあれば、透湿度および耐水圧を上記範囲とすることができる。
シート基材11の不透明度は、70〜100%であることが好ましい。シート基材11の不透明度は、JIS Z 8722に準拠する。シート基材11の不透明度が70%未満の場合には、シート基材11の外観を視認し難くなるため、好ましくない。
シート基材11の密度は、0.50〜0.90g/cm3であることが好ましい。シート基材11の密度が0.50g/cm3未満の場合には、空隙13が多く平均径が大きい場合で、シート強度が弱い。シート基材11の密度が0.90g/cm3以上の場合は、空隙13がないか、少なく平均径が小さい場合である。シート基材11の密度は、0.50〜0.70g/cm3であることが好ましい。
(添加剤)
シート基材11は、必要に応じて、界面活性剤、滑剤、帯電防止剤など各種添加剤を適宜任意に添加することができる。
界面活性剤は、シート基材11の結露を防ぐために用いられる。界面活性剤として、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤及び両イオン性界面活性剤などからなる群の1種または複数種を用いることができる。非イオン性界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー等が挙げられる。陰イオン性界面活性剤としては、例えば、スルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等が挙げられ、塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。
滑剤としては、流動パラフィン、合成パラフィン、マイクロクリスタリンワックスなどの脂肪族炭化水素、直鎖アルコールのステアリン酸エステル、高級脂肪酸アマイド等が挙げられる。
帯電防止剤は、シート基材11を形成するシート基材形成用樹脂組成物に練り混むか、または、帯電防止剤を得られたシート基材の表面に塗布することで、シート基材11に帯電防止性能を付与することができる。帯電防止剤としては、例えば、アミン、イミダゾリン、アミン酸化エチレン付加体、4級アンモニウム塩等のカチオン性帯電防止剤、ホスフェート、アルキルアリルホスホン酸、アジピン酸、グルタミン酸等のアニオン性帯電防止剤、多価アルコール、多価アルコールエステル、高級アルコールエチレンオキサイド付加体、ポリエーテル、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加体、脂肪酸のグリセリンエステル、脂肪酸アミドおよびそのエチレンオキサイド付加物等の非イオン性帯電防止剤、またカチオン基とアニオン基の両方を有する例えばアルキルアミンに無水マレイン酸を作用させたグアニジン塩、ポリエチレンイミンから誘導されるスルホン酸などの両性帯電防止剤等を挙げることができる。好ましくは、アルキルジエタノールアミン、ヒドロキシアルキルモノエタノールアミン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルスルホン酸ソーダ、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、過塩素酸テトラアルキルアンモニウム塩等である。これらは、熱可塑性樹脂のガラス転移温度(ガラス転移点)Tgや、押し出し延伸等の加工条件により、任意の一種を適宜選択して、これを単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。また、シート基材形成用樹脂組成物を帯電防止剤に練り混ませることと、シート基材表面への帯電防止剤の塗布は併用して行ってもよい。
[光反射層]
光反射層12は、シート基材11の少なくとも一方の面に設けられる層である。光反射層12は、可視領域の光を散乱させると共に、土壌水分の蒸発を促す透湿性を維持している層である。シート基材11は、白色度が高く、厚みが90μm以上の場合には、光を散乱させる性能を有する。しかし、光反射層12の厚みが90μm以上の場合には、上記の通り、シート基材11は重くなり、農業作業者が農業用シート10の巻取りや農業用シート10を地面に敷き詰める際の作業の負担が大きくなる傾向にあるため、シート基材11の厚さは30〜90μmとしている。そのため、シート基材11のみでは、反射率が50〜90%に低下するため、地面に植えられた樹木に成長する柑橘類や落葉果樹類などの農作物にシート基材11で反射した光などを十分与えることはできない。これに対し、本発明による農業用シート10は、シート基材11の表面に光反射層12を設けているため、可視領域の光の反射率を、例えば、100%にまで向上させることができる。
光反射層12の厚みは、0.5〜4μmである。光反射層12の厚みが0.5μm未満の場合には、光の反射率が不十分となり、好ましくない。一方、光反射層12の厚みを厚くする程、農業用シート10の光反射性は向上するものの、透湿性や通気性が損なわれてしまう。本発明においては、シート基材11中に形成された空隙13の数および大きさを上記したような範囲とし、かつ、そのシート基材11上に設ける光反射層12の厚みを0.5〜4μmの範囲とすることにより、高い反射率を有すると共に、優れた遮水性、透湿性および通気性を有し、かつ耐水性を維持することができる。この理由は定かではないが、以下のように考えられる。すなわち、空隙13の大きさ(平均径)およびその数(空隙率)が所定の範囲にあるシート基材11の表面に光反射層12を設ける場合、光透過層12の厚みを厚くすると、透湿性や通気性が低下する。光反射層12の厚みが0.5〜4μmの範囲であれば、シート基材11の表面に存在する空隙13を塞いでいても、透湿性や通気性を維持しながら光反射率を向上させることができるものと考えられる。これはあくまでも推察であって、本発明がこれに拘束されるものではない。本発明においては、シート基材11を透過した水蒸気および炭酸ガス15は、光反射層12を通って大気中に放出される。また、光反射層12の厚みは、1〜2.5μmであることが好ましい。
光反射層12は、可視領域の光を反射できる層であればよく、例えば白や銀などの色を有していることが好ましい。これらの色は、可視領域の光を反射させるため、シート基材11の表面で可視領域の光が反射することで、地面に植えられた樹木に照射される光の量を増大させることができる。本実施形態では、光反射層12は、白インキ成分を含んで形成された白色インキ層である場合について説明する。なお、光反射層12は、白色インキ層に限定されるものではなく、例えば銀色など可視領域の光を反射できる他の色のインキ成分を含んで形成された層であってもよい。
(白インキ成分)
白インキ成分は、白色粉末と樹脂成分とを含んでいる。
上記の白色粉末としては、公知の白色顔料を使用することができる。白色顔料としては、例えば、アナターゼ型またはルチル型の酸化チタン、これらの表面をAl、Siなどの金属酸化物で処理した酸化チタンなど、および炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの体質顔料、その他の白色顔料など、本発明の目的を妨げない範囲において使用できるものが挙げられる。上記の酸化チタンは、その平均粒子径が0.1〜0.5μmのものが好ましく使用される。上記の白色粉末の配合割合は、光反射層12中に10〜50質量%含まれていることが好ましい。
上記の樹脂成分としては、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂など上記光散乱機能を有する樹脂であれば特に限定されるものではないが、好ましくはポリウレタン系樹脂が挙げられる。ポリウレタン系樹脂は、透湿防水シートに樹脂成分(バインダー)として使用したときに透湿性への悪影響が少ないため、好ましい。ポリウレタン系樹脂としては、例えば、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリカプロラクタムポリウレタン等の樹脂、およびそれらの混合物が挙げられる。
上記の樹脂成分は、ガラス転移温度Tg(℃)が、−60℃≦Tg≦0℃であり、重量平均分子量Mwが10,000≦Mw≦80,000であるポリウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1種であるものが好ましく使用される。ガラス転移温度Tgが0℃を超えると、シート基材11の破断強度やヤング率が大きくなり、それに伴って脆性が乏しくなり、引き裂き性が低下する。一方、ガラス転移温度Tgが−60℃を下回ると、光反射層12の強靭性が低下する。また、ポリウレタン系樹脂の質量平均分子量が80,000を超えると、得られる光反射層12の強度が大きくなり、それに伴い脆性が乏しくなり、引き裂き性が低下する。一方、質量平均分子量が10,000未満になると、得られる光反射層12にブロッキングが発生する。
上記のポリウレタン系樹脂は、ポリイソシアネート化合物とポリマーポリオールとを溶液重合などの公知の方法で反応させ、必要に応じて、ウレタンプレポリマーに鎖伸長剤および反応停止剤を使用することによって得られる。ポリウレタン系樹脂は、上記樹脂成分の特性値を満足するものであれば、特に限定されるものではなく、いずれも使用することができる。上記の特性値は、様々な要因によって決定されるが、例えば、ポリウレタン系樹脂を構成するウレタン基量、極性基の種類およびその量などを設定することによって得られる。
上記のポリイソシアネート化合物としては、従来のポリウレタン系樹脂の製造に使用されるものであればよく、例えば、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、2,2,4−または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート;1,3−または1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート;m−またはp−フェニレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−または2、6−トリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネートなどが挙げられる。
また、上記のポリマーポリオールとしては、飽和炭化水素系ポリエステルポリオールなどのポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオールなどが挙げられる。
上記のポリエステルポリオールは、多価カルボン酸と多価アルコールからなるポリエステルポリオールやラクトン環の開環重合で得られるポリエステルポリオールなどが挙げられる。上記の多価カルボン酸としては、直鎖飽和炭化水素系のアジピン酸、アゼライン酸、コハク酸、セバシン酸などの脂肪族多価カルボン酸;不飽和脂肪酸系のフマル酸、マレイン酸などの不飽和脂肪族多価カルボン酸;シクロヘキシル基を有する1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族多価カルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族多価カルボン酸などが挙げられる。
上記の多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、キシリレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−または1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールなどの脂肪族、脂環族などの多価アルコールおよび芳香族多価アルコールなどが挙げられる。
また、上記のポリエーテルポリオールとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのオキシラン化合物を、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、グリセリンなどの多価アルコールを重合開始剤として重合して得られるポリエーテルポリオールが挙げられる。
また、ポリエーテルエステルポリオールとしては、上記のポリエーテルポリオールに上記の多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエーテルエステルポリオールが挙げられる。
上記のポリウレタン系樹脂は、上記のポリイソシアネート化合物と上記のポリマーポリオールとの他に、分子量、ガラス転移温度および上記の樹脂成分の特性値などの調整のために必要に応じて、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオールなどのアルコール類、エチレンジアミン、プロピレンジアミンなどのアミン類などの鎖伸長剤、および公知の低級アルコール系、アミン系などの鎖長停止剤などを用いて白インキ成分の樹脂成分中の鎖長を調整するのが好ましい。
上記の樹脂成分は、単独でも、または複数種を混合しても使用することができるが、さらに、光反射層12が施された基材の引き裂き性を向上させるため、上記の樹脂成分に硬化剤を添加することができる。硬化剤としては、上記の脂肪族、脂環族または芳香族のポリイソシアネート化合物や、これら以外のポリイソシアネート化合物、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリフェニールメタントリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートメチルベンゼン、リジンエステルトリイソシアネートなど、およびこれらのイソシアネート化合物から誘導される二量体や三量体などの多量体、上記のイソシアネート化合物と3,3,3−トリメチロールプロパンなどのポリオール化合物との反応によって得られるポリイソシアネートなどが挙げられる。上記の硬化剤として、具体的には、三井武田ケミカル(株)製のタケネートD−110N(商品名)などを使用することができる。
上記の樹脂成分は、単独でも使用できるが、上記の結合剤全量中に90〜100質量%の割合で含有されていることが好ましい。上記の樹脂成分の配合割合が、90質量%未満の場合には、シート基材11の引き裂き性が低下するため、好ましくない。
上記の硬化剤を使用する場合は、その使用量は、上記の樹脂成分に対して0.8〜10質量%配合することが好ましい。上記の硬化剤の配合割合が10質量%を超えると、得られる光反射層12が脆くなる。
上記の白インキ成分は、上記の白色粉末と上記の樹脂成分とを有機溶剤、例えば、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコールなどのアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、乳酸エチル、エチレングリコールアセテートなどのエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ジエチレングリコールメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族類、ハロゲン化炭化水素類などの溶剤、およびそれらの混合溶剤に公知の方法で均一に分散混練して均質化して得られる。
(添加剤)
白インキ成分は、上記の白色粉末及び樹脂成分以外に、必要に応じて、本発明の目的を妨げない範囲において、上記の樹脂成分以外の樹脂成分、可塑剤、分散剤などの各種添加剤を添加することができる。
上記の樹脂成分以外の樹脂成分としては、ニトロセルロース、セルロースプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセテートなどのセルロース誘導体、アルキッド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリビニルブチラール、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂など、上記の樹脂成分と相溶する樹脂成分を併用することができる。
光反射層12は、上記のシート基材11の表面に、公知の印刷法などの塗布方法で塗布して形成する。該塗布方法としては、例えば、グラビアコーター、リバースロールコーター、スプレイコーター、ナイフコーター、ワイヤバーコーター、エアナイフコーター、ドクターブレードコーター、ディッピングコーター、ダイコーターなど、好ましくはグラビア印刷機を使用した印刷法を用いて、0.2〜0.7g/m2(乾燥厚み)にベタ印刷し、乾燥して光反射層12を形成する。上記の白インキ成分の乾燥条件は、上記のシート基材11および上記の樹脂成分などの結合剤が劣化しない範囲であれば特に限定されないが、好ましくは70〜80℃で乾燥する。
このように、農業用シート10は、プラスチックで形成されたシート基材11に光反射層12を積層して形成されたシートであり、農業用シート10に入射した光の反射率を向上させることができる。このため、農業用シート10は、高い光の反射率を有することができると共に、耐用年数が長く、優れた透湿性および通気性を有しつつ、雨水の浸透を防ぐ耐水性を高く維持することができる。
水分および炭酸ガスの移動の状態を図5に、農業用シート10での雨の反射状態を図6に、太陽光の農業用シート10での反射状態を図7に、それぞれ示す。例えば、図5に示すように、農業用シート10を、土壌(地面)31の柑橘類および桃類等の樹木32が設置される土台31aと、農業用水用の排出溝31bとの表面に敷くことにより、地面31から蒸発する水分および炭酸ガスは、シート基材11の空隙を通って光反射層12を通過する。このため、上記の水分および炭酸ガスが農業用シート10の下の地面31にトラップされて土壌中の水分含量を高く保つことができるため、地面の乾燥を抑制することができる。また、図6に示すように、シート基材11は外部からの雨などの侵入を抑制することができるため、雨が降っている時でも農業用シート10で覆われている地面31に雨水が到達することを抑制することができる。一般に、果樹の栽培などにおいて、果実の糖度を向上させるため、土壌中の水分を蒸散させて土壌を適度な乾燥状態に保つと共に、雨水の土壌への浸透を防ぐことは重要である。また、樹勢の低下を防ぐため、土壌中の炭酸ガスを外気中に放出することは重要である。よって、農業用シート10を用いれば、土壌中の水分含量を高く保ち、地面を適度な乾燥状態に保つことができるため、樹木32の生育および結実、果実に悪影響を与えることを抑制することができる。これにより、果実の糖度を向上させることができる共に樹勢の低下を抑制することができるため、果樹類の品質低下を抑制することができる。
また、図7に示すように、農業用シート10はシート基材11の表面に光反射層12を設け、光反射層12は白インキ成分を含む樹脂成分を用いて形成された層であるため、層の不透明度および白度が高い。一般に、果樹の栽培などにおいて、果実の着色の促進を図るため、太陽光を地上で反射させて散乱した光を果樹に照射することは重要である。農業用シート10は光反射層12の白度が高いため、太陽光の高い反射率を有する。光反射層12において太陽光の反射率を向上させているため、太陽光が農業用シート10のシート表面で反射され、地面に植えられた樹木に成長する柑橘類や落葉果樹類などの農作物へのシート基材11で反射した光の照射割合を向上させることができる。また、太陽光が農業用シート10の地面側に到達する光量を減少させることができるため、地面31で雑草が成育することを抑制することができる。
したがって、農業用シート10を用いることで、地面31に植えられた樹木32に成長する柑橘類や落葉果樹類などの農作物の生産効率を向上させることができる。また、農業用シート10は、優れた遮水性、透湿性および通気性と高い耐水性を有するため、農業用シートを地面に一度敷いておくだけでよくなるため、天候によって農業用シート10を地面31に敷くことおよび農業用シート10を地面31から取り外すことなどの作業を行う必要がなくなるため、天候による影響を受けることなく農作業の作業を行うことができ、農作業の作業性を大幅に改善することができる。
農業用シート10を栽培土壌などの地面に使用する場合、農業用シート10は地面の形状に合わせて容易に適用することができる。農業用シート10を栽培土壌に適用する場合の栽培土壌の一例を図8に示す。図8に示すように、農業用水用の排出溝31bは並列に所定間隔で複数設けられ、樹木32が土台31aに所定間隔を置いて複数設けられる場合、農業用シート10は、土台31aおよび農業用水用の排出溝31の全面を覆うように敷かれる。なお、各区画に対応した土台31aに設置される樹木32の幹の部分に対応するように農業用シート10に切れ目を入れて、樹木32の幹に農業用シート10をプラスチックテープでしばりつける等して、雨水が根元に達しないようにしてもよい。また、樹木32の幹の外周と農業用シート10の切れ目との間には極力隙間がないことが望まれるが、多少隙間があったとしても枝葉などによって雨が地面31に侵入することは遮られるため、農業用シート10の透湿性、通気性、耐水性および耐久性に影響を与えることはない。
また、農業用水用の排出溝31bが一方向に所定間隔で並列に複数設けられる場合、農業用水用の排出溝31bを設ける作業を簡単に行うことができる。そのため、例えば、既に生産されている果樹園などにマルチ栽培を導入する場合には、農業用水用の排出溝31bを一方向に所定間隔で並列に複数設けることが好ましい。また、農業用水用の排出溝31bは集水および排水のために設けられているため、栽培コストの軽減を図るなどの観点から、農業用水用の排出溝31bの上に位置する農業用シート10は、塩化ビニル樹脂、ポエチレン樹脂などの従来使用されていた通常のビニールシートを用いてよい。
なお、図8では、農業用水用の排出溝31bが所定間隔で並列に複数設けられている場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。農業用シート10を栽培土壌に適用する場合の栽培土壌の他の一例を図9に示す。図9に示すように、農業用水用の排出溝31bを格子状に設け、農業用水用の排出溝31bが樹木32を1本ずつ囲むように格子状に設けるようにしてもよい。図9に示すように、農業用水用の排出溝31bが格子状に設けられる場合、排水効率が高く土壌の水分コントロールを容易に行うことができる。また、図8に示すような農業用水用の排出溝31bが所定間隔で並列に複数設けられる場合に比べ、農業用水用の排出溝31bを格子状に設ける場合の方が土壌の水分コントロールは容易であるが、農業用水用の排出溝31bを設ける作業に時間を要する。よって、当初から計画的にマルチ栽培用の栽培地を作る場合や根付け時にマルチ栽培が予定されている場合などには、格子状の農業用水用の排出溝31bを設けることが好ましい。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの例によって、何ら限定されるものではない。
<実施例1>
(シート基材1の製造)
シート基材1を構成する基材層用の樹脂組成物として、プロピレン単独重合体(日本ポリケム(株)製、商品名「ノバテックPP:MA−8」、融点164℃)を65.5質量%、高密度ポリエチレン(日本ポリケム(株)製、商品名「ノバテックHD:HJ580」、融点134℃、密度0.960g/cm)を6.5質量%、および平均粒子径が1.5μmの炭酸カルシウム粉末を28質量%含んでなる樹脂組成物を、押出機を用いて無延伸シート(熱可塑性樹脂シート)を得た。次いで、この無延伸シートを縦方向に4倍延伸して、一軸延伸シートを得た。なお、縦方向とは、押出機を用いて樹脂組成物を押し出した時の押し出し方向である。
一方、シート基材1を構成する表面層用の樹脂組成物として、上記と同様の材料を用いて、プロピレン単独重合体を51.5質量%、高密度ポリエチレンを3.5質量%、平均粒子径が1.5μmの炭酸カルシウム粉末を42質量%、平均粒子径が0.8μmの酸化チタン粉末を3質量%含んでなる樹脂組成物を、別の押出機を用いて溶融混練し、上記の一軸延伸シート基材の表面の両側にダイより押し出して、上記の一軸延伸シート基材の両面に積層し、層構成が表面層/基材層/表面層の積層シート(積層体)を得た。
次いで、この積層シートを横方向に7倍延伸し耳部をスリットして、表面層(15μm)/基材層(40μm)/表面層(15μm)の層構成で、厚みが70μmの微細な空隙を含有するシート基材1を得た。この時、シート基材1の全体の空隙の平均径は、20μm、空隙率は55%、不透明度は93%であった。なお、シート基材1の空隙の平均径、空隙率、および不透明度は、上記実施形態に記載の方法を用いて行った。
(白色インキ層の形成)
下記成分を均一に混練分散して白インキを調製した。この白インキをグラビア印刷機を用いて、乾燥温度80℃で2μm(乾燥厚み)にベタ印刷し、乾燥して、光反射層として白色インキ層を形成した。
・ポリウレタン系樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名「ユリアーノ2466」):40.0部
・硝化綿(稲畑産業(株)製、商品名「DLX5−8」):2.0部
・酸化チタン(テイカ(株)製、商品名「JR−800」):39.0部
・硬化剤(三井武田ケミカル(株)製、商品名「タケネートD−110N」):4.0部
・溶剤(イソプロピルアルコール:5.0部、メチルエチルケトン:6.0部、酢酸エチル:4.0部)
<実施例2>
(シート基材2の製造、白色インキ層の形成)
実施例1のシート基材1に代えて、実施例1のシート基材1と同様の層構成で、表面層(5μm)/基材層(20μm)/表面層(5μm)であって、厚みが30μmの微細な空隙を含有するシート基材2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして行なった。
<実施例3>
(シート基材3の製造、白色インキ層の形成)
実施例1のシート基材1に代えて、実施例1のシート基材1と同様の層構成で、表面層(20μm)/基材層(50μm)/表面層(20μm)であって、厚みが90μmの微細な空隙を含有するシート基材3を用いたこと以外は、実施例1と同様にして行なった。
<実施例4>
(シート基材4の製造、白色インキ層の形成)
実施例1のシート基材1の全体の空隙の平均径が3μmとなるように調整し、積層シートを横方向に7倍延伸し、表面層(15μm)/基材層(40μm)/表面層(15μm)の層構成で、厚みが70μmの微細な空隙を含有するシート基材4に変更したこと以外は、実施例1と同様にして行なった。
<実施例5>
(シート基材5の製造、白色インキ層の形成)
実施例1のシート基材1の全体の空隙率が35%となるように調整し、積層シートを横方向に7倍延伸し、表面層(15μm)/基材層(40μm)/表面層(15μm)の層構成で、厚みが70μmの微細な空隙を含有するシート基材5に変更したこと以外は、実施例1と同様にして行なった。
<実施例6>
(シート基材1の製造、白色インキ層の形成)
実施例1の白色インキ層の厚さが4μmとなるように、白色インキ層の厚さを変更したこと以外は、実施例1と同様にして行なった。
<比較例1>
(シート基材1の製造、白色インキ層の形成)
実施例1のシート基材1の表面に白色インキ層の形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして行なった。
<比較例2>
(シート基材1の製造、白色インキ層の形成)
実施例1のシート基材1に形成する白色インキ層の厚さ(乾燥厚み)を5μmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして行なった。
<比較例3>
(シート基材1の製造、白色インキ層の形成)
実施例1のシート基材1に形成する白色インキ層の厚さ(乾燥厚み)を0.4μmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして行なった。
<比較例4>
(シート基材6の製造、白色インキ層の形成)
実施例1のシート基材1の全体の空隙の平均径が0.8μmとなるように調整し、積層シートを横方向に7倍延伸し、表面層(15μm)/基材層(40μm)/表面層(15μm)の層構成で、厚みが70μmの微細な空隙を含有するシート基材6に変更したこと以外は、実施例1と同様にして行なった。
<比較例5>
(シート基材7の製造、白色インキ層の形成)
実施例1のシート基材1の全体の空隙率が30%となるように調整し、積層シートを横方向に7倍延伸し、表面層(15μm)/基材層(40μm)/表面層(15μm)の層構成で、厚みが70μmの微細な空隙を含有するシート基材7に変更したこと以外は、実施例1と同様にして行なった。
実施例1〜実施例6、比較例1〜比較例5の各々のシート基材の厚さ、空隙の平均径、空隙率、および不透明度と、白色インキ層の厚さを以下の表1に示す。
Figure 0005733641
[評価]
(可視光の反射率の測定)
紫外・可視・近赤外分光光度計(島津製作所社製、商品名「UV−3600」)で、積分球付属装置(ISR−3100)を用いて、入射角8°で可視領域として、500nm、600nm、および700nmでの反射率(全反射率)を測定した。結果を表2に示す。なお、表2中、二重丸、○、△は、各々以下の状態を示す。
二重丸:可視領域全体で反射率が100%であった場合である。
○:可視領域で最低反射率が90%以上であった場合である。
△:可視領域で最低反射率が90%を下回るものがあった場合である。
(透湿性の評価)
透明カップ(クリアカップ硬質)200mlを一検体に2個用意した。一方に60mlの60℃の温水を入れる。10cm四方のシート試料をそのカップの上に即時に置き、その上に残りのカップを置いて押さえた(上に置いたカップの上に50g分銅を重しとして置いて、カップフランジとフランジがぴったり合うようにした。)20分後に上のカップにおいてシートを透過した水蒸気でカップが曇るかどうかの状態を目視で確認した。結果を表2に示す。なお、表2中、二重丸、○、×は、各々以下の状態を示す。
二重丸:上のカップの全面が曇り水滴が観察され透湿性が観察された。
○:上のカップの側面が半分以上曇り透湿性が観察された。
△:上のカップの側面が3分の1以上曇り透湿性が観察された(但し、透湿性としては製品として最低レベル)。
×:上のカップが曇らず透湿性が観察されなかった。
Figure 0005733641
表2に示す結果より、白色インキ層をシート基材1に設けることにより、可視光の反射率を向上させることができたことが確認された。また、白色インキ層をシート基材1に設ける際に、その白色インキ層を膜厚を所定の範囲内にすることで、可視光の反射率を向上させ、かつ透湿性を発現することが確認された。
10 農業用シート
11 シート基材
11a 基材層用シート基材
11b 表面層用シート基材
12 光反射層
13 空隙
15 水蒸気および炭酸ガス
21、21a、21b 熱可塑性樹脂シート
22 積層体
31 土壌(地面)
31a 土台
31b 農業用水用の排出溝
32 樹木

Claims (7)

  1. シート基材と、前記シート基材の少なくとも一方の面に設けられた光反射層と、を備えた農業用シートであって、
    前記シート基材が、平均径が1〜50μmの範囲にある空隙を有し、空隙率が35〜60%の範囲にあり、かつ、厚さが30〜90μmの範囲にある多孔性熱可塑性樹脂シートであり、
    前記光反射層が、可視光領域の光を反射させ得る顔料を含有する樹脂成分を含んでなり、
    前記光反射層の厚みが0.5〜4μmの範囲にあることを特徴とする、農業用シート。
  2. 前記多孔性熱可塑性樹脂シートがポリプロピレン系樹脂を含んでなる、請求項1に記載の農業用シート。
  3. 前記多孔性熱可塑性樹脂シートが少なくとも一軸方向に延伸処理されたものである、請求項1または2に記載の農業用シート。
  4. 前記シート基材が前記延伸処理された多孔性熱可塑性樹脂シートを2層以上積層したものである、請求項3に記載の農業用シート。
  5. 前記シート基材が、各多孔性熱可塑性樹脂シートの延伸軸方向が直交するように、2層以上積層したものである、請求項4に記載の農業用シート。
  6. 前記光反射層が、白色顔料又は銀色顔料を含有する樹脂成分を含んでなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の農業用シート。
  7. 前記光反射層が、白色顔料とポリウレタン系樹脂とを含んでなる、請求項1〜のいずれか一項に記載の農業用シート。
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