JP5843181B1 - 農業用シート - Google Patents
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Abstract
Description
また、充填剤を大量に含んだ多孔質フィルムは、単独では耐久性がなくシート上で作業時や経時で破れ易い問題があった。
本実施形態の農業用シート1は、基材12と、前記基材12の少なくとも一方の面に形成される補強樹脂層11とを、少なくとも備える農業用シート1である。前記基材12は、ポリプロピレン系樹脂を含み、無機系充填剤および有機系充填剤のいずれか一方又は両方を含有し、空隙率が35%以上60%以下であり、且つ、厚みが30μm以上90μm以下であり、また、前記補強樹脂層11は、酢酸ビニルの含有量が10質量%以上30質量%以下のエチレン‐酢酸ビニル共重合体を含むことを特徴とする。
本実施形態における基材12は、ポリプロピレン系樹脂を含み、無機系充填剤および有機系充填剤のいずれか一方又は両方を含有し、空隙率が35%以上60%以下であり、且つ、厚みが30μm以上90μm以下である。
本実施形態の基材12に用いる無機系充填剤および有機系充填剤は、延伸によりフィルムに空隙を発生させる目的で使用するもので、充填剤の種類は特に限定されない。また、基材12の反射率を向上する目的を兼ねる場合もある。
本実施形態の基材12は、空隙率が35%以上60%以下である。ここで空隙率とは、基材12中に占める空隙の割合を示しており、下記式1により算出できる。
空隙率(%)={(ρo−ρ)/ρo}×100・・・(式1)
上式中、ρoは、基材12の真密度を示し、ρは基材12の密度(JIS P 8118に準拠)を示すが、延伸前の材料が多量の空気を含有するものでない限り、真密度は延伸前の密度にほぼ等しくなる。
基材12を構成する樹脂膜の製造方法に関しては特に限定されず、公知の製造方法が用いられる。
例えば、共押し出しにより複数の押出機により溶融した樹脂をフィードブロックまたはルチマニホールドにより一台のダイで製造する。基材12は、このようにして製造した基材12を構成する樹脂膜単層で形成されていてもよいし、基材12を構成する樹脂膜複数層を積層したものであってもよい。
本実施形態において基材12を構成する樹脂膜を延伸してもよい。延伸する場合には、公知の種々の方法が使用できる。例えば、縦方向一軸延伸、縦方向一軸多段延伸、横方向一軸延伸、縦横逐次二軸延伸、縦横同時二軸延伸、またはこれらの組合せ等により、一軸あるいは二軸方向に延伸することができる。
本実施形態の補強樹脂層11は、基材12の少なくとも一方の面に形成され酢酸ビニル含有率が10質量%以上30質量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体を含んでいる。
本実施形態による農業用シート1を、図1に示す一実施形態例を参照して説明する。
本実施形態の農業用シート1は、基材12と、前記基材12の少なくとも一方の面に形成される補強樹脂層11とを、少なくとも備える農業用シート1でる。前記基材12は、ポリプロピレン系樹脂を含み、無機系充填剤および有機系充填剤のいずれか一方又は両方を含有し、空隙率が35%以上60%以下であり、且つ、厚みが30μm以上90μm以下であり、また、前記補強樹脂層11は、酢酸ビニルの含有量が10質量%以上30質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を含むことを特徴とする。
即ち、図1に記載したように、表面から順に基材12とアンカーコート層13と補強樹脂層11とが積層された構成である。
本発明の農業用シート1の各層を形成する樹脂には、必要に応じて、帯電防止剤を練り混むかあるいは塗布することができる。これら帯電防止剤としては、例えば、アミン、イミダゾリン、アミン酸化エチレン付加体、4級アンモニウム塩等のカチオン性帯電防止剤、ホスフェート、アルキルアリルホスホン酸、アジピン酸、グルタミン酸等のアニオン性帯電防止剤、多価アルコール、多価アルコールエステル、高級アルコールエチレンオキサイド付加体、ポリエーテル、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加体、脂肪酸のグリセリンエステル、脂肪酸アミドおよびそのエチレンオキサイド付加物等の非イオン性帯電防止剤、またカチオン基とアニオン基の両方を有する例えばアルキルアミンに無水マレイン酸を作用させたグアニジン塩、ポリエチレンイミンから誘導されるスルホン酸などの両性帯電防止剤等いずれも使用できる。
図2に示されるように農業用水用の排水溝30によって囲まれ区切られた、柑橘類および桃類等の樹木20の下の根元部の栽培土壌40および排水溝30全面を覆うように当該農業用シート1を敷く。ここで各区画に対応した領域の中央部には樹木20の幹の部分にシート1に切れ目を入れて樹木20の幹に農業用シート1をプラスチックテープでしばりつける等により、雨水が根元に達しないようにする。樹木20の幹部の外周と農業用シート1の中心穴内側との間にはなるべく隙間がないことが望まれるが、多少あったとしても枝葉によって雨が遮られるので、本発明の農業用シート1の作用および効果を減じるものではない。土壌の水分をコントロールし、マルチ栽培の効果を一層引き出すために、農業用水用の排水溝30を地面に設けることが好ましい。
(基材の製造)
基材12の内層を構成する樹脂組成物として、プロピレン単独重合体(日本ポリケム(株)製、商品名ノバテックPP、MA−8、融点164℃)を65.5質量%、高密度ポリエチレン(日本ポリケム(株)製、商品名ノバテックHD、HJ580、融点134℃、密度0.960g/cm3)6.5質量%、および、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム粉末28質量%よりなる樹脂組成物を、押出機を用いて無延伸シートを得た。次いで、この無延伸シートを縦方向に4倍延伸して、一軸延伸シートを得た。
(補強樹脂層の製造)
実施例1と同じ基材12を製造し、酢酸ビニル含有率が高い10質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を30μm押出しコーティングすることで実施例2の農業用シート1を得た。
実施例1と同じ基材12を製造し、酢酸ビニル含有率が高い30質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を30μm押出しコーティングすることで実施例3の農業用シート1を得た。
実施例1と同じ樹脂構成で70μmの基材を製造し、酢酸ビニル含有率が低い8質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を30μm押出しコーティングすることで比較例1の農業用シートを得た。
実施例1と同じ基材12を製造し、酢酸ビニル含有率が高い18質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を10μm押出しコーティングすることで比較例2の農業用シートを得た。
紫外・可視・近赤外分光光度計(島津製作所 UV−3600)で、積分球付属装置(ISR−3100)を用いて、入射角8度で可視領域450〜750nmでの反射率(全反射率)を測定した。結果を表1にまとめた。
この際に、標準板としては、米国ラブスフェア社の「スペクトラロン」(テフロン(登録商標)製)を選択して測定した。この標準板は、250〜800nm間で99%以上の反射率を示す材料であり、100%近い反射率を示す材料を正確に測定するために使用した。
JIS−L1099 A−1法により測定した透湿度の結果を表2にまとめた。尚、表2の判定欄に記載の「○」、「△」は、透湿度が100g/m2・day以上である場合を「○」、透湿度が100g/m2・day未満で透湿度不足である場合を「△」と記載した。
11 補強樹脂層
12 基材
13 アンカーコート層
20 樹木
30 排水溝
40 栽培土壌(地中)
Claims (3)
- 基材と、
前記基材の少なくとも一方の面に形成される補強樹脂層と、
を少なくとも備える農業用シートであって、
前記基材は、ポリプロピレン系樹脂を含み、無機系充填材および有機系充填材のいずれか一方又は両方を含有し、
空隙率が35%以上60%以下であり、且つ、厚みが30μm以上90μm以下であり、
前記補強樹脂層は、酢酸ビニルの含有量が10質量%以上30質量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体を含み、
前記補強樹脂層は空隙を有していないことを特徴とする農業用シート。 - 前記基材が少なくとも1軸延伸基材を含むことを特徴とする請求項1に記載の農業用シート。
- 前記基材を構成する前記ポリプロピレン系樹脂が、プロピレン−αオレフィン共重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の農業用シート。
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