JP5716602B2 - 熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納カバー - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物及びエアバッグ収納カバー Download PDF

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本発明は、外観、剛性、低温耐衝撃性などに優れた熱可塑性エラストマー組成物、及びそれからなるエアバッグ収納カバー関するものである。
自動車用エアバッグシステムは自動車等の衝突の際に運転手或いは搭乗者を保護するシステムであり、衝突の際の衝撃を感知する装置とエアバッグ装置とからなる。このエアバッグ装置はステアリングホイール、助手席前方のインストルメントパネル、運転席及び助手席のシート、或いは、フロント及びサイドピラー等に設置される。
エアバッグ装置におけるエアバッグ収納カバーは、エアバッグ膨脹時に、それを収納しているカバーの破壊による破片の飛散、又は、カバー取り付け部の破壊によるカバーの飛散により、運転手や搭乗員に当たって怪我をさせる危険性がある。このため、低温から高温までの幅広い温度範囲において、カバーが異常な破壊をして飛散するのを防止することを目的として、その構造或いは材質において種々提案されている。
例えば、特許文献1には、スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物、ゴム用可塑剤、オレフィン系樹脂及び添加剤からなるエアバッグ収納カバーが提案されている。また、特許文献2にはプロピレン系共重合体樹脂、α−オレフィン共重合体ゴム及びスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物からなるエアバッグ収納カバーが提案されている。更に、特許文献3には多段重合で製造されたプロピレン系樹脂とエチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴムとからなる熱可塑性エラストマー組成物からなる射出成形体が提案されている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載されているような樹脂組成物においては、エアバッグ収納カバーのような成形体としたときの外観、特にエアバッグ収納カバーのティアライン部の外観が悪いために無塗装のエアバッグ収納カバーには適さないという問題が見出された。また、更にエアバッグ収納カバー成形体の外観向上のために、特許文献4のようにプロピレン系樹脂、結晶性プロピレン−エチレン共重合体及びエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムからなる熱可塑性エラストマー組成物からなる射出成形体が提案されており、特に特許文献4の実施例においてはエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムの内、エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴムを使用する組成物が示されている。しかし、エアバッグ収納カバーには、ホーン操作性や形状保持性のため高剛性が望ましく、剛性と低温耐衝撃性のバランスが向上された無塗装材料の開発が望まれる。
特開平5−38996号公報 特開平10−265628号公報 特開2008−45037号公報 特開2009−263471号公報
従来のオレフィン系の熱可塑性エラストマー組成物からなる射出成形体は、ティアライン部の表面意匠側に艶むらが発生するため外観性に乏しく意匠性向上のためには塗装工程が必須であった。また、エアバッグ収納カバーのホーン操作性や形状保持性のため高剛性
が望ましく、剛性と低温耐衝撃性のバランスが向上された材料が望まれていた。このような状況の中、本発明が解決しようとする課題は、無塗装のエアバッグ収納カバーとして満足される外観性、低温耐衝撃性、剛性、エアバッグ収納カバーとしたときの展開性能などに優れた熱可塑性エラストマー組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、特定のポリプロピレン系重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム、プロピレン−エチレン共重合体のそれぞれを特定量含む熱可塑性エラストマー組成物が、エアバッグ収納カバーに適した低温耐衝撃性、剛性、エアバッグ収納カバーとしたときの展開性能などに優れ、また、無塗装のエアバッグ収納カバーでも満足できるほどに外観性が優れることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明の要旨は以下の[1]〜[5]に存する。
[1]下記成分(A)、(B)及び(C)を含有し、成分(A)100重量部に対し、成分(B)を10〜200重量部、成分(C)を10〜100重量部含む、熱可塑性エラストマー組成物。
成分(A):第一工程で下記成分(A−1)を重合し、続いて第二工程で下記成分(A−2)を重合してなり、成分(A−1)及び成分(A−2)の合計量に対し、成分(A−1)の含有量が70〜95重量%、成分(A−2)の含有量が30〜5重量%であるポリプロピレン系重合体
成分(A−1):プロピレン単位の含有量が90〜100重量%であるプロピレン系重合体
成分(A−2):エチレン単位の含有量が20〜80重量%であるエチレン−α−オレフィン共重合体
成分(B):エチレン単位の含有量と炭素数4〜8のα−オレフィン単位の含有量との合計量に対し、エチレン単位の含有量が50〜80重量%、炭素数4〜8のα−オレフィン単位の含有量が50〜20重量%であるエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム
成分(C):プロピレン単位の含有量とエチレン単位の含有量との合計量に対し、プロピレン単位の含有量が80〜92重量%、エチレン単位の含有量が20〜8重量%であり、メルトフローレート(測定温度230℃、測定荷重21.18N)が1〜50g/10分、密度が0.890g/cm以下であるプロピレン−エチレン共重合体
[2]前記成分(A)100重量部に対して下記成分(D)を1〜50重量部含有してなる、[1]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
成分(D):スチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物
[3]前記成分(A)100重量部に対して下記成分(E)を1〜50重量部含有してなる、[1]又は[2]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
成分(E):炭化水素系ゴム用軟化剤
[4]下記(1)から(3) の特性を満足する[1]から[3]の何れか1つに記載の
熱可塑性エラストマー組成物。
(1)JIS K7210に準拠した測定温度230℃、測定荷重21.18Nでのメルトフローレートが0.1〜100g/10分
(2)JIS K7203に準拠した曲げ弾性率が100MPa以上
(3)JIS K7110に準拠した温度−40℃でのノッチ付きアイゾット衝撃強度が
50kJ/m以上
[5][1]から[4]の何れか1つに記載の熱可塑性エラストマー組成物からなるエアバッグ収納カバー。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、通常の射出成形機を用いて成形を行なうことができ、流動性、剛性、低温耐衝撃性、外観などに優れた成形体が得られるので、エアバッグ収納カバーとして塗装工程が不要かつ、エアバッグの展開性能に優れた有用なもので
ある。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。なお、本明細書において、「〜」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
[熱可塑性エラストマー組成物]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、下記成分(A)、(B)及び(C)を含有し、成分(A)100重量部あたり、成分(B)を10〜200重量部、成分(C)を10〜100重量部含むものである。
成分(A):第一工程で下記成分(A−1)を重合し、続いて第二工程で下記成分(A−2)を重合してなり、成分(A−1)及び成分(A−2)の合計量に対し、成分(A−1)の含有量が70〜95重量%、成分(A−2)の含有量が30〜5重量%であるポリプロピレン系重合体
成分(A−1):プロピレン単位の含有量が90〜100重量%であるプロピレン系重合体
成分(A−2):エチレン単位の含有量が20〜80重量%であるエチレン−α−オレフィン共重合体
成分(B):エチレン単位の含有量と炭素数4〜8のα−オレフィン単位の含有量との合計量に対し、エチレン単位の含有量が50〜80重量%、炭素数4〜8のα−オレフィン単位の含有量が50〜20重量%であるエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム
成分(C):プロピレン単位の含有量とエチレン単位の含有量との合計量に対し、プロピレン単位の含有量が80〜92重量%、エチレン単位の含有量が20〜8重量%であり、メルトフローレート(測定温度230℃、測定荷重21.18N)が1〜50g/10分、密度が0.890g/cm以下であるプロピレン−エチレン共重合体
<成分(A)>
成分(A)は、下記成分(A−1)を重合し、続いて下記成分(A−2)重合してなり、成分(A−1)及び成分(A−2)の合計量に対し、成分(A−1)の含有量が70〜95重量%、成分(A−2)の含有量が30〜5重量%であるプロピレン系重合体である。
成分(A−1):プロピレン単位の含有量が90〜100重量%(但し、成分(A−1)全体を100重量%とする。)であるプロピレン系重合体
成分(A−2):エチレン単位の含有量が20〜80重量%(但し、成分(A−2)全体を100重量%とする。)であるエチレン−α−オレフィン共重合体
成分(A−1)は、プロピレン単位の含有量が90〜100重量%であるプロピレン系重合体であり、プロピレンの単独重合体であっても、プロピレン単位に加え、プロピレン以外のα−オレフィン単位やα−オレフィン以外の単量体単位を10重量%以下含有する共重合体であってもよい。プロピレン以外のα−オレフィン単位としては、エチレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンをあげることができる。炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、2,2,4−トリメチル−1−ペンテンなどがあげられる。好ましくは、エチレン及び炭素原子数4〜10のα−オレ
フィンであり、より好ましくは、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンである。
成分(A−1)のプロピレン単位の含有量は、成分(A−1)全体を100重量%として、90〜100重量%であり、好ましくは95〜100重量%であり、より好ましくは98〜100重量%である。成分(A−1)のプロピレン単位の含有量が前記下限値以上であることにより、本発明の熱可塑性エラストマーを成形したときの耐熱性及び剛性が良好となる。プロピレン単位の含有量は、赤外分光法により求めることができる。
成分(A−1)のプロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−1−オクテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−エチレン−1−オクテン共重合体を例示することができる。好ましくは、プロピレン単独重合体、エチレン及び炭素原子数4〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種の単量体とプロピレンとの共重合体である。
成分(A−2)のエチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレン単位とα−オレフィン単位とを有する共重合体である。成分(A−2)のα−オレフィン単位としては、プロピレン、1−ブテン、2−メチルプロピレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどの炭素数3〜8のα−オレフィンを例示することができる。好ましくは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の末端の炭素に二重結合を有する炭素数3〜8のα−オレフィンである。これらは1種以上用いられる。
成分(A−2)のエチレン単位及びα−オレフィン単位の含有量は、エチレン単位とα−オレフィン単位の合計量に対してエチレン単位の含有量が20〜80重量%、α−オレフィン単位の含有量が80〜20重量%である。成分(A−2)においてエチレン単位及び炭素数4〜8のα−オレフィン単位の含有量を上記範囲とすることで熱可塑性エラストマーの低温耐衝撃性が良好なものとなる。成分(A−2)のエチレン単位の含有量は、成分(A−2)全体を100重量%として、好ましくは25重量%以上であり、より好ましくは30重量%以上であり、更に好ましくは35%以上であり、また、好ましくは60重量%以下であり、より好ましくは50重量%以下である。一方、成分(A−2)のα−オレフィン単位の含有量は、成分(A−2)全体を100重量%として、好ましくは75重量%以下であり、より好ましくは70重量%以下であり、更に好ましくは65重量%以下である。また、α−オレフィン単位の含有量は、好ましくは40重量%以上であり、より好ましくは50重量%以上である。エチレン単位及びα−オレフィン単位の含有量は、赤外分光法により求めることができる。
成分(A−2)のエチレン−α−オレフィン共重合体としては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−プロピレン−1−オクテン共重合体を例示することができる。好ましくは、エチレンと炭素原子数3〜10のα−オレフィンとの共重合体である。なお、成分(A−1)、成分(A−2)には、本発明の効果を損なわない範囲で、他の共重合成分を含有していてもよい。
成分(A)における成分(A−1)の含有量は、成形体の剛性の観点から、成分(A)全体を100重量%として、70重量%以上であり、好ましくは80重量%以上であり、より好ましくは85重量%以上である。また、(A−1)の含有量は、成形体の低温耐衝
撃性の観点から、成分(A)全体を100重量%として、95重量%以下であり、好ましくは93重量%以下である。
成分(A)における成分(A−2)の含有量は、成形体の低温耐衝撃性の観点から、成分(A)を100重量%として、5重量%以上であり、好ましくは7%以上である。また、成分(A−2)の含有量は、成形体の剛性の観点から、成分(A)を100重量%として、30重量%以下であり、好ましくは20重量%以下であり、より好ましくは15重量%以下である。
なお、成分(A)中の成分(A−1)と成分(A−2)の含有割合の分析はクロス分別クロマトグラフ(CFC)で分析することが出来、成分(A−1)と成分(A−2)とを分離することによりその重量比を測定し、またその後の赤外分光分析によりエチレン含有量を測定することが可能である。
成分(A)のメルトフローレート(測定温度230℃、測定荷重21.18N)は、限定されないが、通常、0.1g/分以上であり、成形体の外観の観点から、好ましくは10g/10分以上であり、より好ましくは20g/10分以上であり、更に好ましくは30g/10分以上である。また、成分(A)のメルトフローレート(測定温度230℃、測定荷重21.18N)は、通常、200g/10分以下であり、引張り強度の観点から、好ましくは150g/10分以下であり、更に好ましくは100g/10分以下である。メルトフローレートは、JIS−K7210に従って、測定温度230℃、測定荷重21.18Nの条件で測定される。
成分(A)のプロピレン系樹脂の製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が用いられる。例えば、チーグラー・ナッタ系触媒を用いた多段重合法をあげることができる。該多段重合法には、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等を用いることができ、これらを2種以上組み合わせてもよい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に用いる成分(A)は市販の該当品を用いることも可能である。市販のポリプロピレン系共重合体(A)は下記に挙げる製造者等から調達可能であり、適宜選択することが出来る。入手可能な市販品としては、プライムポリマー社のPrim Polypro(登録商標)、住友化学社の住友ノーブレン(登録商標)、サンアロマー社のポリプロピレンブロックコポリマー、日本ポリプロ社のノバテックPP(登録商標)、LyondellBasell社のMoplen(登録商標)、ExxonMobil社のExxonMobil PP、Formosa Plastics社のFormolene(登録商標)、Borealis社のBorealis PP、LG Chemical社のSEETEC PP、A.Schulman社のASI
POLYPROPYLENE、INEOS Olefins&Polymers社のINEOS PP、Braskem社のBraskem PP、SAMSUNG TOTAL PETROCHEMICALS社のSumsung Total、Sabic社のSabic(登録商標)PP、TOTAL PETROCHEMICALS社のTOTAL
PETROCHEMICALS Polypropylene、SK社のYUPLENE(登録商標)などがある。
<成分(B)>
成分(B)は、エチレン単位の含有量と炭素数4〜8のα−オレフィン単位の含有量との合計量に対し、エチレン単位の含有量が50〜80重量%、炭素数4〜8のα−オレフィン単位の含有量が50〜20重量%であるエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムである。
成分(B)に用いられる炭素数4〜8のα−オレフィンとしては、1−ブテン、2−メチルプロピレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどを例示することができる。好ましくは、1−ブテン、1
−ヘキセン、1−オクテンなどの末端の炭素原子に炭素間二重結合を有する炭素数4〜8のα−オレフィンである。成分(B)のα−オレフィンは1種のみがエチレンと共重合したものであっても、2種以上がエチレンと共重合したものであってもよい。また、成分(B)は1種のみで用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エチレン−α−オレフィン共重合ゴムは、エチレン単位及び炭素数4〜8のα−オレフィン単位に加え、非共役ジエンに基づく単量体単位(非共役ジエン単位)やプロピレン単位などの他の単量体単位を有していてもよい。該非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンのような鎖状非共役ジエン;シクロへキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエンなどがあげられる。好ましくは、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンである。
成分(B)のエチレン単位の含有量は、エチレン単位の含有量とα−オレフィン単位の含有量との合計量に対し、50重量%以上80重量%以下である。成分(B)のエチレン単位の含有量は、成分(B)のブロッキングによる融着防止のためには多いほうが好ましく、本発明の熱可塑性エラストマーを成形したときの低温耐衝撃性の観点では少ない方が好ましい。成分(B)のエチレン単位の含有量は、好ましくは55重量%以上であり、より好ましくは60重量%以上である。また、エチレン単位の含有量は、好ましくは75重量%以下である。
成分(B)のα−オレフィン単位の含有量は、エチレン単位の含有量とα−オレフィン単位の含有量との合計量に対し、20重量%以上50重量%以下である。成分(B)におけるα−オレフィンの含有量は、本発明の熱可塑性エラストマーを成形体としたときの低温耐衝撃性の観点からは多い方が好ましく、成分(B)のブロッキングによる融着防止のためには少ない方が好ましい。成分(B)のα−オレフィン単位の含有量は、好ましくは25重量%以上である。また、成分(B)のα−オレフィン単位の含有量は、好ましくは45重量%以下であり、より好ましくは40重量%以下である。
なお、成分(B)におけるエチレン単位の含有量及び炭素数4〜8のα−オレフィン単位の含有量は、それぞれ赤外分光法により求めることができる。
また、成分(B)の非共役ジエン単位やプロピレン単位の含有量は、成分(B)全体に対して、通常0〜10重量%、好ましくは0〜5重量%である。非共役ジエン単位やプロピレン単位の含有量は、赤外分光法により求めることができる。
なお、成分(B)には、本発明の効果を損なわない範囲で、他の共重合成分を含有していてもよい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物に用いる成分(B)として具体的には、エチレン−1−ブテン共重合体ゴム、エチレン−1−ヘキセン共重合体ゴム、エチレン−1−オクテン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−1−ヘキセン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−1−オクテン共重合体ゴムなどを例示することができる。これらは1種で用いられてもよく、2種以上組み合わせ用いられてもよい。中でも、エチレン−1−ブテン共重合体ゴム、エチレン−1−オクテン共重合体ゴムが好ましい。
成分(B)のメルトフローレート(測定温度190℃、測定荷重21.18N)は限定されないが、通常、10g/10分以下であり、外観の観点から、好ましくは5g/10
分以下であり、より好ましくは1g/10分以下であり、更に好ましくは0.5g/10分以下である。また、成分(B)のメルトフローレートは、通常、0.01g/10分以上であり、流動性の観点から、好ましくは0.05g/10分以上であり、更に好ましくは0.10g/10分以上である。メルトフローレートは、JIS K7210に従い、測定温度190℃、測定荷重21.18Nの条件で測定される。
成分(B)の製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が用いられる。例えば、オレフィン重合用触媒として、チーグラー・ナッタ系触媒、メタロセン系錯体や非メタロセン系錯体などの錯体系触媒を用いることができ、重合方法としてはスラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等があげられる。また、市販の該当品を用いることも可能である。市販の該当品としては例えばダウケミカル社製Engage(登録商標)シリーズなどが挙げられる。
成分(B)の含有量は、成型体の低温耐衝撃性の観点から、成分(A)100重量部に対し、10重量部以上であり、好ましくは30重量部以上、より好ましくは50重量部、更に好ましくは60重量部以上である。また、成分(B)の含有量は、成型体の剛性の観点から、成分(A)100重量部に対し、200重量部以下であり、好ましくは170重量部以下であり、より好ましくは140重量部以下であり、更に好ましくは120重量部以下である。
<成分(C)>
成分(C)は、プロピレン単位の含有量とエチレン単位の含有量との合計量に対し、プロピレン単位の含有量が80〜92重量%、エチレン単位の含有量が20〜8重量%であり、メルトフローレート(測定温度230℃、測定荷重21.18N)が1〜50g/10分、密度が0.890g/cm以下であるプロピレン−エチレン共重合体である。ここで、成分(C)には、成分(A)に該当するものは含まないものとする。
成分(C)のプロピレン単位の含有量とエチレン単位の含有量との合計量に対し、プロピレン単位の含有量は80重量%以上であり、好ましくは82重量%以上であり、一方、プロピレン単位の含有量は92重量%以下であり、好ましくは90重量%以下である。プロピレン単位の含有量が前記下限値以上であることにより、ブロッキングによる融着不良が低減され、前記上限値以下であることにより、成型体の低温耐衝撃性が良好となる。
また、成分(C)のプロピレン単位の含有量とエチレン単位の含有量との合計量に対し、エチレン単位の含有量は8重量%以上、好ましくは10重量%以上、より好ましくは12重量%以上であり、一方、20重量%以下、好ましくは18重量%以下である。エチレン単位の含有量が前記下限値以上であることにより、成型体の低温耐衝撃性が良好となり、前記上限値以下であることにより、ブロッキングによる融着不良が低減される。
成分(C)におけるプロピレン単位の含有量及びエチレン単位の含有量は、赤外分光法により求めることができる。
なお、成分(C)には、本発明の効果を損なわない範囲で、他の共重合成分を含有していてもよい。
成分(C)のメルトフローレート(測定温度230℃,測定荷重21.18N)は1g/10分以上であり、より好ましくは2g/10分以上であり、更に好ましくは5g/10分以上である。また、メルトフローレート(測定温度230℃,測定荷重21.18N)は50g/10分以下であり、好ましくは40g/10分以下であり、更に好ましくは30g/10分以下であり、より好ましくは20g/10分以下である。成分(C)のメルトフローレートが前記下限値以上であることにより、成形外観が良好となり、また、前記上限値以下であることにより機械強度が良好となる。
メルトフローレートは、JIS K7210に従い、測定温度230℃、測定荷重21.18Nの条件で測定される。
成分(C)の密度は0.890g/cm以下であり、好ましくは0.885g/cm以下であり、より好ましくは0.880g/cm以下であり、更に好ましくは0.875g/cm以下である。成分(C)の密度が前記上限値以下であることにより、成形体の低温耐衝撃性が良好となる。また、成分(C)の密度の下限は特に制限されないが、通常0.850g/cm以上であり、好ましくは0.855g/cm以上であり、更に好ましくは0.860g/cm以上である。
成分(C)の製造方法としては、例えば、特表2005−508416号公報に記載のヘテロアリールリガンド触媒などの非メタロセン系錯体触媒を用いた、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等があげられる。また、ダウケミカル社製Versify(登録商標)シリーズのような市販の該当品から適宜選択して用いることも可能である。
成分(C)の含有量は、成型体の外観の観点から、成分(A)100重量部に対し、10重量部以上であり、好ましくは15重量部以上、より好ましくは20重量部以上である。また、成分(C)の含有量は、成型体の低温衝撃強度の観点から、成分(A)100重量部に対し、100重量部以下であり、好ましくは80重量部以下、より好ましくは60重量部以下である。
<成分(D)>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、更に下記成分(D)を含有することがエアバッグ収納カバーのような成形体としたときの外観改良の観点から好ましい。
成分(D):スチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物
成分(D)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物における好適な共役ジエンはブタジエン、イソプレン又はこれらの混合物である。例えば、スチレン・ブタジエンブロック共重合体(以下、単に「S−B−S」と略記することがある。)及び/又はその水素添加物(以下、単に「水添S−B−S」と略記することがある。)であるスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体(SEBS) 、或いは、スチ
レン・イソプレンブロック共重合体の水素添加物( 以下、単に「水添S−I−S」と略
記することがある。)であるスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体(SEPS) 、スチレン・ブタジエン・イソプレンブロック共重合体の水素添加物(以下、単
に「水添S−BI−S 」と略記することがある。) を挙げることができる。
スチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物(D)のスチレン含量は特に制限されないが、強度と耐熱性の観点から、好ましくは5重量%以上であり、より好ましくは8重量%以上であり、更に好ましくは10重量%以上である。また、スチレン含量は、柔軟性と耐衝撃性の観点から、好ましくは、50重量%以下であり、より好ましくは45重量%以下であり、更に好ましくは40重量%以下である。
成分(D)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物の共役ジエンはNMR法で分析した1、2−ミクロ構造が好ましくは60%以下、より好ましくは45%以下の範囲のものであり、1,2−ミクロ構造が60%を超えるものは成形性と柔軟性が低下する傾向にある。また、耐候性の観点から、成分(D)としてはスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物が好ましく、またその水素添加率は90%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。
成分(D)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物におけ
る共役ジエンがイソプレンとブタジエンの混合物の場合の重量比(イソプレン/ブタジエン)は、一般に99/1〜1/99 、好ましくは90/10〜30/70、特に好まし
くは80/20〜40/60のものである。
成分(D)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物及び/又はその水素添加物の重量平均分子量は製品光沢と機械的強度の観点から、好ましくは50,000以上であり、より好ましくは80,000以上であり、更に好ましくは100,000以上
である。また、重量平均分子量は成形体の外観の観点から、1,000,000以下が好ましく、より好ましくは800,000以下であり、更に好ましくは500,000以下である。
これらスチレン・共役ジエンブロック共重合体の製造方法としては、例えば、特公昭40−23798号公報に記載された方法により、リチウム触媒を用いて不活性溶媒中でスチレン・共役ジエンブロック共重合体を合成すればよく、また、スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物においては前記のようにスチレン・共役ジエンブロック共重合体を合成し、次いで、例えば、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特開昭59−133203号公報、特開昭60−79005号公報に記載された方法により、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加する方法等を挙げることができる。また、水添S−BI−Sは、例えば特開平3−188114号公報に記載された方法により合成されたものである。
スチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物は、市販品として入手することも可能である。スチレン・共役ジエンブロック共重合体としては、例えば、クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)D」等が挙げられる。スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物としては、例えば、クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)G」、株式会社クラレ製「セプトン(登録商標)」、旭化成株式会社製「タフテック(登録商標)」等が挙げられる。
成分(D)は、外観の観点から、成分(A) 100重量部に対し、1重量部以上が好
ましく、好ましくは5重量以上、より好ましくは10重量部以上である。一方、成分(D)は、成形体の低温耐衝撃性の観点から、成分(A) 100重量部に対し、好ましくは
50重量部以下であり、より好ましくは40重量部以下であり、更に好ましくは30重量以下である。
<成分(E)>
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、エアバッグ収納カバーの成形性の観点から下記成分(E)を含有することが好ましい。
成分(E):炭化水素系ゴム用軟化剤
成分(E)の重量平均分子量は、エアバッグ収納カバーの成形体のべたつき防止の観点から、好ましくは300以上、より好ましくは500以上である。また、成分(E)の重量平均分子量はエアバッグ収納カバーの成形性の観点から、好ましくは2,000以下、より好ましくは1,500以下である。
成分(E)は、一般に、芳香族環、ナフテン環及びパラフィン環の三者を組み合わせた混合物であって、パラフィン鎖炭素数が全炭素中の50% 以上を占めるものがパラフィ
ン系オイルと呼ばれ、ナフテン環炭素数が30〜45%のものがナフテン系オイルと呼ばれ、芳香族炭素数が30%より多いものが芳香族オイルと呼ばれて区分されている。これらの中では耐候性の点からパラフィン系オイルを用いることが好ましい。パラフィン系オイルとしては、40℃における動粘度が20〜800cstであることが好ましく、50〜600cstであることがより好ましい。また、パラフィン系オイルの流動点は通常0〜−40℃、好ましくは0〜−30℃ である。パラフィン系オイルの引火点(COC)
は通常200〜400℃であり、好ましくは250〜350℃のものである。
成分(E)は、エアバッグ収納カバーなどとする際の成形性の観点から、成分(A)
100重量部に対し、1重量%以上が好ましく、より好ましくは5重量以上、より好ましくは10重量部以上である。一方、成分(E)は、エアバッグ収納カバーの形状保持性と高温時の展開性の観点から、成分(A) 100重量部に対し、50重量部以下が好まし
く、40重量部以下がより好ましく、30重量以下が更に好ましい。
<その他の任意成分>
更に、本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、上記の成分以外に本発明の効果を著しく損なわない範囲内で、各種目的に応じて以下の添加剤や成分(A)〜(D)以外の樹脂(以下、「その他の樹脂」と称する。)等の任意成分を配合することができる。
任意成分としては、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防雲剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、難燃剤、分散剤、帯電防止剤、導電性付与剤、金属不活性剤、分子量調整剤、防菌剤、蛍光増白剤等の各種添加物を挙げることができる。例えば、酸化防止剤は成分(A)〜(E)の合計量100重量部あたり、0.01〜0.5重量部の範囲で用いられる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が含有し得るその他の樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、前記以外の各種エラストマーなどが挙げられる。上記で挙げたその他の樹脂は1種のみを含有しても2種以上を含有してもよい。
[熱可塑性エラストマー組成物の製造方法]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上記成分(A)、(B)及び(C)の各成分、必要に応じて成分(D)及び/又は(E)を通常の押出機やバンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラストグラフ、ニーダーブラベンダー等を用いて常法で混練して製造することができる。これらの製造方法の中でも、押出機、特に二軸押出機を用いることが好ましい。本発明の熱可塑性エラストマー組成物を押出機などで混練して製造する際には通常160〜240℃、好ましくは180〜220℃に加熱した状態で溶融混練することによって製造することができる。更に、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に、下記の架橋剤や架橋助剤を配合して動的に熱処理することにより、部分的に架橋させてもよい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を部分的に架橋させるための架橋剤としては、有機過酸化物を用いることが好ましく、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t −ブチルパー
オキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t −ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ(t−
ブチルパーオキシ)3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3 、ジクミルパーオキサイド等を挙げること
ができる。
これらの有機過酸化物により部分的に架橋させる際に用いられる架橋助剤としては、N,N′−m−フェニレンビスマレイミド、トルイレンビスマレイミド等を有する化合物、P−キノンジオキシム、ニトロベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレート等ラジカル重合性の炭素間二重結合を有する化合物等と、成分(B)又は成分(D)の炭素間二重結合又は炭素直鎖の部分と反応する官能基をもった化合物を挙げることができる。
[熱可塑性エラストマー組成物の物性と用途]
本発明の熱可塑性エラストマーは、前記成分(A)〜(C)を特定量含むことにより、外観性、低温耐衝撃性、剛性などに優れるものであるが、特に、成分(B)のエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムにおいて炭素数4〜8のα−オレフィン単位を使用したことにより、例えば特開2009−263471号公報の実施例に記載されているような炭素数3のαオレフィンを使用した従来品に比べて低温耐衝撃性が特に改良されたものとなる。本発明の熱可塑性エラストマー組成物において、低温耐衝撃性が特に改良された理由としては、成分(B)として、炭素数4〜8のα−オレフィン単位を使用することにより、炭素数3のα−オレフィン単位をしようしたものに比べてα−オレフィンの分岐鎖が延長され、分子同士の界面での相互作用が高められたことによるものと推定される。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、更に以下の物性を満たすことが好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、JIS K7210に準拠した温度230℃、測定荷重21.18Nでのメルトフローレートは、通常、0.1g/10分以上であり、エアバッグ収納カバー成形時の流動性の観点から、好ましくは5g/10分以上であり、より好ましくは6g/10分以上であり、更に好ましくは7g/10分以上である。また、メルトフローレートは、通常、100g/10分以下であり、エアバッグ収納カバー成形時のヒケやバリを防止する観点から、メルトフローレートが好ましくは60g/10分以下であり、より好ましくは40g/10分以下であり、更に好ましくは30g/10分以下、特に好ましくは20g/10分以下である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、JIS K7203による曲げ弾性率が、荷重撓み性の観点から、好ましくは100MPa以上、より好ましくは200MPa以上、更に好ましくは250MPa以上である。また、曲げ弾性率は成型体の低温耐衝撃性の観点から、好ましくは700MPa以下であり、より好ましくは600MPa以下であり、更に好ましくは550MPa以下であり、更に好ましくは500MPa以下である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、JIS K7110による−40℃におけるアイゾット衝撃強度が50kJ/m以上の物性を有するものが好ましい。アイゾット衝撃強度が、上記範囲未満のものを用いた場合には、低温耐衝撃性が劣るためにエアバッグ収納カバーの低温展開性が低下する傾向がある。一方、本発明の熱可塑性エラストマー組成物のアイゾット衝撃強度の上限は特に制限されないが、通常150kJ/m以下である。
本発明の熱可塑性エラストマーは、外観性、低温耐衝撃性、剛性などに優れるため、エアバッグ収納カバーの原材料として有用であるが、その用途はエアバッグ収納カバーに限定されるものではない。エアバッグ収納カバー以外の用途としては、インストルメントパネル、センターパネル、センターコンソールボックス、ドアとリム、ピラー、アシストグリップ、ハンドル等の自動車内装部品、モール等の自動車外装部品、家電部品、建材、家具等を挙げることができる。
上記熱可塑性エラストマー組成物を用いて、一般に、通常の射出成形法、又は、必要に応じて、ガスインジェクション成形法、射出圧縮成形法、ショートショット発泡成形法等の各種成形法を用いてエアバッグ収納カバーを成形することができる。
特に、エアバッグ収納カバーを射出成形する際の成形条件は以下の通りである。エアバッグ収納カバーを射出成形する際の成形温度は一般に150〜300℃であり 、好まし
くは180〜280℃である。射出圧力は通常、5〜100MPaであり 、好ましくは
10〜80MPaである。また、金型温度は通常0〜80℃であり 、好ましくは20〜
60℃ である。
この様にして得られたエアバッグ収納カバーは、自動車等の高速移動体が衝突事故等の際に、その衝撃や変形を感知することにより作動し、膨張展開によって乗員を保護するエアバッグシステムのエアバッグ収納カバーとして用いられる。
以下、実施例を用いて本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限または下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限または下限の値と、下記実施例の値または実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
なお、以下の実施例および比較例で使用した原材料および評価方法は以下の通りである。
<原材料>
・成分(A)
a−1:市販のポリプロピレンブロック共重合体(第1工程で成分(A−1)を重合し、続いて第2工程で成分(A−2)を重合して得られたもの。)
MFR=60g/10分(測定温度230℃、測定荷重21.18N)、成分(A−1)の含有量=92重量%、成分(A−2)の含有量=8重量%、成分(A−1)のプロピレン単位含有量=100重量%、成分(A−2)のエチレン単位含有量=43重量%、プロピレン単位含有量57重量%、融解温度=163℃
・成分(B)
b−1:ダウケミカル社製 Engage(登録商標)7487
エチレン−ブテン共重合体、エチレン単位含有量=70重量%、1−ブテン単位含有量=30重量%、MFR=0.2g/10分(測定温度190℃、測定荷重21.18N)、密度=0.86g/cm
・成分(C)
c−1:ダウケミカル社製 Versify(登録商標) 3401
プロピレン−エチレン共重合体、MFR=8g/10分(測定温度230℃、測定荷重21.18N)、密度=0.864g/cm、エチレン単位含有量=16重量%、プロピレン単位の含有量=84重量%
c−2:ダウケミカル社製 Versify(登録商標) 3300
プロピレン−エチレン共重合体、MFR=8g/10分(測定温度230℃、測定荷重21.18N)、密度=0.866g/cm、エチレン単位含有量=14重量%、プロピレン単位の含有量=86重量%
・成分(D)
d−1 クレイトン社製 Kraton(登録商標)G1651H
スチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体(SEBS))、重量平均分子量264,000、スチレン含有量33%、共役ジエン成分の1,2−ミクロ構造30%
・成分(E)
e−1:出光興産製 PW90
パラフィン系オイル(40℃の動粘度95.54cSt(センチストークス)、流動点−15℃、引火点272℃)
・成分(A)の比較対象
a−2:日本ポリプロ社製 ノバテック(登録商標)PP MA1B
プロピレン単独重合体、MFR=20g/10分(測定温度230℃、測定荷重21.18N)、成分(A−1)の含有量=100重量%、成分(A−2)の含有量=0重量%、成分(A−1)のプロピレン単位含有量=100重量%、融解温度=164℃
・成分(B)の比較対象
b−2:JSR社製 EP57C
エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボネン共重合体ゴム、ムーニー粘度(ML1+4,125℃)=61、エチレン単位含有量=69重量%、プロピレン単位含有量31重量%、エチレン単位及びプロピレン単位の合計100重量部に対するエチリデンノルボルネン含有量=4.8重量部、ポリプロピレン(PP)換算の重量平均分子量333,000、密度=0.86g/cm
・成分(C)の比較対象
c−3:日本ポリプロ社製 ノバテック(登録商標)PP MG03B
ランダムポリプロピレン、MFR:30g/10分 (測定温度230℃、測定荷重21
.18N)、密度=0.890g/cm、エチレン単位の含有量=3重量%、プロピレン単位の含有量=97重量%
<評価方法>
以下の(2)〜(4)の測定には、インラインスクリュウタイプ射出成形機(東芝機械社製「IS130」)にて、射出圧力50MPa、シリンダー温度220℃、金型温度40℃にて、曲げ弾性率の試験片を厚さ4mm×幅10mm×長さ80mmとした試験片に成形し、アイゾット衝撃強度用の試験片をノッチの付いた厚さ4mm×幅12.7mm×長さ64mmとした試験片に成形し、引張り試験の試験片はシート(厚さ2mm×幅120mm×長さ80mm)を成形した後にJIS K6251準拠(JIS−3号ダンベル
)で打ち抜き使用した。(5)の成形外観の評価には、インラインスクリュウタイプ射出成形機(住友機械社製「SE180」)にて、射出圧力80MPa、シリンダー温度220℃、金型温度40℃にて、ティア部(厚さ0.7mm)を有する厚さ3mm×幅200mm×長さ200mmとした試験片に成形し使用した。
1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K7210に従って、測定温度230℃、測定荷重21.18Nの条件で測定した。
2)曲げ弾性率(単位:MPa)
JIS K7203に従って、スパン間64mm、曲げ速度1mm/分の条件下で測定した。曲げ弾性率の値が高いほど剛性が優れることを示す。
3)アイゾッド衝撃強度(単位:kJ/m
JIS K7110に従って、温度−40℃で測定した。破壊しなかった場合を「NB」と表示した。
4)引張試験(JIS−3号ダンベル、引張速度500mm/min)
JIS K6251に従って、引張破断強さ(単位:MPa)と引張り破断伸び(単位
:%)を測定した。引張破断試験の値が高いほどエアバッグ収納カバーの展開性能に優れることを示す。
5)成形外観の評価
射出成形体の外観を目視観察し、フローマークの発生状態およびティアライン部の艶むらの状態を、それぞれ、次のように評価した。
フローマークの発生状態:
「○」:良好(目視で確認されるフローマークはなかった。)
「×」:不良(目視でフローマークが確認された。)
ティアライン部の艶むらの状態:
「◎」:非常に良好(ティアライン部に艶むらがほとんど確認されなかった。)
「○」:良好(ティアライン部に目立った艶むらは確認されなかった。)
「×」:不良(ティアライン部に目立つ艶むらが確認された。)
6)c−1及びc−2のエチレン単位含有量、プロピレン単位含有量(単位:重量%)
c−1及びc−2について、赤外分光法(JASCO社製 FT/IR−60)により測定を行った。
<実施例1〜4および比較例1〜4>
[実施例1]
上記のa−1を100重量部、b−1を80重量部、c−1を20重量部配合し、更に以上のa−1、b−1及びc−1の合計100重量部に対して酸化防止剤(BASF社製
商品名イルガノックス1010)0.1重量部、黒色顔料(カーボン濃度40%品)1.5重量部をヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドし、同方向2軸押出機(神戸製鋼製「TEX30α」、L/D=45、シリンダブロック数=13)へ20kg/hの速度で投入し、180−210℃の範囲で昇温させ溶融混練を行い、ペレット化して熱可塑性エラストマー組成物を製造した。得られた熱可塑製エラストマー組成物について、前記1)〜5)の評価を実施した。得られた成形体の評価結果を表−1に示す。
[実施例2〜4及び比較例1〜4]
表−1に示した材料を用いた以外は実施例1と同様に熱可塑性エラストマーを製造した。得られた成形体の評価結果を表−1に示す。
Figure 0005716602
[結果の評価]
実施例1〜3は、成分(A)〜(C)を配合したことにより剛性、低温耐衝撃性が優れ
るのに加え、ティアライン部の艶むらの状態が良好であった。実施例4は、成分(A)〜(C)に加え、成分(D)及び成分(E)を配合したことにより、ティアライン部の艶むらの状態が更に改善された。
また、比較例1は成分(B)を配合せずにb−2を配合したものであるが、低温耐衝撃性に劣っていた。比較例2は成分(A)を配合せずに(a−2)を配合したものであるが、耐衝撃性に劣るとともに、フローマークの発生状態およびティアライン部の艶むらの状態が悪かった。比較例3は成分(C)を配合せずにc−3を配合したものであるが、低温耐衝撃性、引張り強度に劣るとともにティアライン部の艶むらの状態が悪かった。比較例4は成分(C)を配合しなかったものであるが、ティアライン部の艶むらの状態が悪かった。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は剛性、低温耐衝撃性、エアバッグ収納カバーとしたときの展開性能などに優れているためにエアバッグ収納カバーとして非常に有用である。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は成形したときの外観にも優れているため、コスト面においても有利な無塗装のエアバッグ収納カバーとしても用いることができる。本発明の熱可塑性エラストマー組成物は更に、インストルメントパネル、センターパネル、センターコンソールボックス、ドアとリム、ピラー、アシストグリップ、ハンドル等の自動車内装部品、モール等の自動車外装部品、家電部品、建材、家具等においても有用である。

Claims (5)

  1. 下記成分(A)、(B)及び(C)を含有し、成分(A)100重量部に対し、成分(B)を10〜200重量部、成分(C)を10〜100重量部含む、熱可塑性エラストマー組成物。
    成分(A):第一工程で下記成分(A−1)を重合し、続いて第二工程で下記成分(A−2)を重合してなり、成分(A−1)及び成分(A−2)の合計量に対し、成分(A−1)の含有量が70〜95重量%、成分(A−2)の含有量が30〜5重量%であるポリプロピレン系重合体
    成分(A−1):プロピレン単位の含有量が90〜100重量%であるプロピレン系重合体
    成分(A−2):エチレン単位の含有量が20〜80重量%であるエチレン−α−オレフィン共重合体
    成分(B):エチレン単位の含有量と炭素数4〜8のα−オレフィン単位の含有量との合計量に対し、エチレン単位の含有量が50〜80重量%、炭素数4〜8のα−オレフィン単位の含有量が50〜20重量%であるエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム
    成分(C):プロピレン単位の含有量とエチレン単位の含有量との合計量に対し、プロピレン単位の含有量が80〜92重量%、エチレン単位の含有量が20〜8重量%であり、メルトフローレート(測定温度230℃、測定荷重21.18N)が1〜50g/10分、密度が0.890g/cm以下であるプロピレン−エチレン共重合体
  2. 前記成分(A)100重量部に対して下記成分(D)を1〜50重量部含有してなる、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
    成分(D):スチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水素添加物
  3. 前記成分(A)100重量部に対して下記成分(E)を1〜50重量部含有してなる、請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
    成分(E):炭化水素系ゴム用軟化剤
  4. 下記(1)から(3) の特性を満足する請求項1から3の何れか1項に記載の熱可塑
    性エラストマー組成物。
    (1)JIS K7210に準拠した測定温度230℃、測定荷重21.18Nでのメルトフローレートが0.1〜100g/10分
    (2)JIS K7203に準拠した曲げ弾性率が100MPa以上
    (3)JIS K7110に準拠した温度−40℃でのノッチ付きアイゾット衝撃強度が
    50kJ/m以上
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなるエアバッグ収納カバー。
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