JP5690754B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、感光体ドラムからシートに画像が転写される画像形成装置に関する。
従来、シートに画像を形成する画像形成装置において、搬送されるシートの搬送速度を制御する技術として、特許文献1に記載されたものが知られている。この技術では、画像形成装置は、給紙ローラーと、レジストローラーとを備える。給紙ローラーによって送り出されたシートの先端は、回転が停止された状態のレジストローラーに当接することによって、用紙の斜め送りによる用紙の傾きが矯正される。
特許文献1に記載された技術では、レジストローラーにシートが当接する際の異音を低減するために、シートの搬送速度が、レジストローラーに当接する直前に減速するように制御される。
特開2009−249099号公報
近年、画像形成装置におけるシート搬送技術や、シートに画像を転写する転写技術の発達に伴い、厚さが0.10mm以上の厚紙などがシートとして、画像形成装置に使用される。特許文献1に記載された技術では、このような厚紙が使用された場合であっても、レジストローラーに当接する際に発生する異音は可及的に抑制される。
一方、このような厚紙が、レジストローラーから更に送り出され、感光体と転写手段との間に形成される転写ニップ部に突入する際、感光体ドラムの回転が、一時的に妨げられことがある。この場合、現像位置におけるトナー画像の形成工程や、シートへのトナー画像の転写工程において、画質欠陥が生じてしまう。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、感光体ドラムからシートに画像が転写される画像形成装置において、厚紙などがシートとして使用された場合であっても、安定した感光体ドラムの回転を実現することを目的とする。
本発明の一局面に係る画像形成装置は、回転駆動され、周面にトナー画像を担持する感光体ドラムと、転写位置において、前記感光体ドラムに対向して配置され、シートに前記トナー画像を転写させる転写ローラーと、前記転写位置を通過するように延設され、前記シートが搬送されるシート搬送路と、前記シート搬送路の前記転写位置よりもシート搬送方向上流側に配設され、前記シートを前記転写位置に向かって搬送する搬送手段と、前記搬送手段が前記シートを搬送する搬送速度を制御する搬送速度制御手段と、前記シート搬送路を搬送されるシートのシート情報を取得するシート情報取得手段と、を備え、前記搬送速度制御手段は、前記搬送手段が、前記シートを第1の速度で搬送した後、前記シートの先端部が前記転写位置に至る直前で、前記シートを前記第1の速度よりも遅い第2の速度で搬送するように、前記搬送手段の搬送速度を制御し、更に、前記シート情報取得手段によって取得された前記シート情報に基づいて、前記シートの厚さが厚いほど、前記第2の速度が遅くなるように、前記搬送速度を制御し、第1のシートが前記第1の速度から前記第2の速度に減速される減速位置は、前記第1のシートよりも厚い第2のシートが前記第1の速度から前記第2の速度に減速される減速位置よりも、前記シート搬送方向下流側に設定されていることを特徴とする。
本構成によれば、シートは、搬送手段によって、第1の速度で転写位置に向かって搬送される。そして、搬送速度制御手段は、シートの先端部が転写位置に至る直前で、第1の速度よりも遅い第2の速度で、搬送手段の搬送速度を制御する。したがって、シートとして厚紙などが使用された場合であっても、転写位置においてトナーがシートに転写される前に、シートの先端部は第2の速度をもって、転写位置に向かって進入する。このため、厚紙などがシートとして使用された場合であっても、シートの先端部が、感光体ドラムの周面に接触した場合でも、感光体ドラムの回転が阻害されにくい。この結果、感光体ドラムの周面に、安定したトナー画像が形成される。また、本構成によれば、搬送速度制御手段は、シート情報取得手段によって取得されたシート情報に基づいて、搬送手段の搬送速度を制御する。このため、シートの特性に応じて、搬送手段の搬送速度が制御され、感光体ドラムの回転が安定して維持される。また、本構成によれば、搬送速度制御手段は、シートの厚さが厚いほど、第2の速度が遅くなるように、搬送手段の搬送速度を制御する。このため、シートが厚い場合であっても、シートの先端部が、転写位置の直前において、感光体ドラムの周面に接触する際に、感光体ドラムの回転が阻害されにくい。
上記の構成において、前記第2の速度は、前記第1の速度の50%〜90%の速度であることが好ましい。
本構成によれば、搬送速度制御手段は、第1の速度の50%〜90%の速度をもって、シートの先端部が、感光体ドラムの周面に接触するように、前記搬送手段の搬送速度を制御する。したがって、厚紙などがシートとして使用された場合であっても、シートの先端部が感光体ドラムの周面に接触する際に、感光体ドラムの回転が阻害されにくい。
上記の構成において、前記搬送手段は、回転駆動され、表面にシートを担持する無端状の搬送ベルトであり、前記転写ローラーは、前記搬送ベルトの回転内周面に当接して、前記感光体ドラムに対向するように配設され、前記搬送速度制御手段は、前記搬送速度を、前記第2の速度に制御した後、前記第1の速度に制御することが好ましい。
本構成によれば、搬送手段としての搬送ベルトは、表面にシートを担持し、前記転写位置にシートを搬送する。また、搬送ベルトの回転内周面には、転写ローラーが当接される。搬送ベルトは、前記転写位置に至る直前で、シートを第2の速度で搬送した後、第1の速度で転写位置を通過させる。したがって、搬送ベルトによって、シートが安定して転写位置に搬送されるとともに、シートの先端部が、感光体ドラムの周面に接触する際に、感光体ドラムの回転が阻害されにくい。
上記の構成において、前記搬送手段は、前記トナー画像が前記シートに転写されるタイミングに合わせて、前記シートを前記転写位置に向かって搬送するレジストローラーであることが好ましい。
本構成によれば、シートは、レジストローラーによって、転写位置に向かって搬送される。この際、レジストローラーは、シートを第1の速度で搬送した後、転写位置に至る直前で、第2の速度でシートを搬送する。そして、シートは、レジストローラーから転写ローラーに受け渡され、トナー画像を転写されながら転写位置を通過される。したがって、レジストローラーと転写ローラーとを備える構成において、感光体ドラムの回転が安定して維持される。
上記の構成において、前記転写位置よりも、シート搬送方向上流側において、前記シート搬送路に対向して配置され、前記シートの先端部の位置を検出する検出手段を有し、前記搬送速度制御手段は、前記検出手段による前記シートの先端部の検出結果に応じて、前記搬送手段の搬送速度を前記第1の速度から前記第2の速度に変化させることが好ましい。
本構成によれば、検出手段は、転写位置よりも、シート搬送方向上流側において、シート搬送路に対向して配置され、シートの先端部の位置を検出する。また、搬送速度制御手段は、検出手段の検出結果に応じて、搬送手段の搬送速度を第1の速度から第2の速度に変化させる。したがって、シートの先端部が、転写位置に到達する時刻が予測され、シートの搬送速度を、精度良く、第2の速度に変化させることができる。
上記の構成において、画像形成情報が入力される入力部を更に有し、前記シート情報取得手段は、前記入力部に入力された画像形成情報から前記シート情報を取得することが好ましい。
本構成によれば、シート情報取得手段は、入力部に入力された画像形成情報からシート情報を取得する。したがって、画像形成情報を利用して、搬送手段の搬送速度を制御することが可能となる。
上記の構成において、前記シート搬送路に配置され、前記シートを搬送する搬送ローラーと、前記搬送ローラーの回転トルクを検出するトルク検出手段と、を更に有し、前記シート情報取得手段は、前記トルク検出手段が検出する前記回転トルクに基づいて、前記シート情報を取得することが好ましい。
本構成によれば、シート情報取得手段は、トルク検出手段が検出する回転トルクに基づいて、シート情報を取得する。このため、実際にシート搬送路を搬送されるシートの特性に応じて、搬送手段の搬送速度が制御され、感光体ドラムの回転が安定して維持される。
上記の構成において、前記感光体ドラムは、前記感光体ドラムの周面が前記転写ローラーの周面よりも遅い速度をもって、前記転写位置を通過するように、回転駆動されることが好ましい。
本構成によれば、感光体ドラムと転写ローラーとの間に、速度差が生じている状態で、シートにトナー画像が転写される。したがって、転写位置でニップされるトナー画像の中央部が転写されにくい中抜け現象が、抑止される。
本発明によれば、感光体ドラムからシートに画像が転写される画像形成装置において、厚紙などのシートが使用された場合であっても、安定した感光体ドラムの回転を実現することができる。特に、シートが、転写ニップ部に進入する際に、感光体ドラムの回転速度が変動しにくい。このため、現像位置における感光体ドラム上のトナー画像の形成が安定して実現される。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の斜視図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の内部断面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置のシート搬送路を拡大した図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置において、転写位置の周辺の構造を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の電気的な構造を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の駆動制御を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るシートの搬送速度の変化を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る画像形成装置のシート搬送路を拡大した図である。 本発明の他の実施形態に係る画像形成装置の電気的な構造を示すブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の斜視図である。図2は、図1に示される画像形成装置1の内部構造を概略的に示す図である。また、図3は、画像形成装置1の内部において、転写位置TPの周辺を拡大した図である。なお、図2には、図1の上部筐体22は現れていない。図1及び図2に示される画像形成装置1は、いわゆるモノクロプリンター機であるが、他の実施形態において、画像形成装置は、カラープリンター、ファクシミリ装置、これらの機能を備える複合機やトナー画像をシートに形成するための他の装置であってもよい。尚、以下の説明で用いられる「上」や「下」、「前」や「後」、「左」や「右」といった方向を表す用語は、単に、説明の明瞭化を目的とするものであり、画像形成装置の原理を何ら限定するものではない。また、以下の説明において、「シート」との用語は、コピー用紙、コート紙、OHPシート、厚紙、葉書、トレーシングペーパや画像形成処理を受ける他のシート材料或いは画像形成処理以外の任意の処理を受けるシート材料を意味する。
画像形成装置1は、略直方体形状の主筐体2を含む。主筐体2は、略直方体形状の下部筐体21と、下部筐体21の上方に配設される略直方体形状の上部筐体22と、下部筐体21と上部筐体22とを連結する連結筐体23とを含む。連結筐体23は、主筐体2の右縁及び背面縁に沿って延びる。下部筐体21、上部筐体22及び連結筐体23で囲まれる排出空間24に印刷処理が施与されたシートが排出される。
上部筐体22の正面方向に突出する操作部221は、例えば、LCDタッチパネル222を含む。操作部221は、画像形成処理に関する情報を入力可能に形成される。使用者は、例えば、LCDタッチパネル222を通じて、印刷されるシートの枚数等を入力したり、印刷濃度等を入力したりすることができる。上部筐体22内には、主に原稿の画像を読み取るための機器や画像形成装置1の全体の制御を司る電子回路が収容される。
上部筐体22の上に配設される押さえカバー223は、原稿を押さえるために用いられる。押さえカバー223は、上部筐体22に上下に回動可能に取り付けられる。使用者は、押さえカバー223を上方に回動させ、上部筐体22上に原稿を載置する。その後、使用者は操作部221を操作して、原稿の画像を上部筐体22内に配設された機器に読み取らせることができる。
下部筐体21の右側面には、手差トレイ240が配設される。手差トレイ240は、下端240A(図2)を支点として、上端240B側が上下に回動可能である。手差トレイ240が下方に回動され、手差トレイ240が下部筐体21の右方に突出する位置にあるとき、ユーザーは手差トレイ240上にシートを載置可能である。手差トレイ240上のシートは、操作部221を通じてユーザーによって入力された指示に基づき、下部筐体21内に引き込まれた後、画像形成処理を施与され、排出空間24へ排出される。
図2を参照して、画像形成装置1は、カセット110と、給紙部11と、第2給紙ローラー114と、中間ローラー115と、レジストローラー対116と、画像形成部120とを備える。給紙部11は、ピックアップローラー112と、第1給紙ローラー113と、を備える。給紙部11は、シート搬送路PPにシートPを送り出す。シート搬送路PPは、給紙部11から、中間ローラー対115、レジストローラー対116を介して、画像形成部120内に配設された転写位置TP(図3)を通過するように配設された搬送路である。
カセット110は、内部にシートPを収容する。カセット110は、下部筐体21から正面方向(図2の紙面手前方向)に引出可能である。カセット110内に収容されたシートPは、下部筐体21内で上方に送り出される。その後、シートPは、操作部221を通じて使用者によって入力された指示に基づき、下部筐体21内で画像形成処理を施与され、排出空間24へ排出される。カセット110は、シートPを支持するリフト板111を備える。リフト板111は、シートPの先頭縁を上方に押し上げるように傾斜する。
ピックアップローラー112は、リフト板111によって上方に押し上げられたシートPの先頭縁上に配置される。ピックアップローラー112が回転すると、シートPはカセット110から引き出される。
第1給紙ローラー113は、ピックアップローラー112のシート搬送方向下流側に配設される。第1給紙ローラー113は、シートPを更に下流側に送り出す。第2給紙ローラー114は、手差しトレイ240の内側に配設される。第2給紙ローラー114は、手差トレイ240上のシートPを下部筐体21内に引き込む。使用者は、カセット110に収容されたシートP、または手差トレイ240の上に載置されたシートPを選択的に使用することができる。
中間ローラー対115(搬送ローラー)は、第1給紙ローラー113、第2給紙ローラー114のシート搬送方向下流側に配設される。中間ローラー対115は、第1給紙ローラー113、第2給紙ローラー114によって送り出されたシートPを更に下流へ搬送する。
レジストローラー対116は、シート搬送方向と直交する方向のシートの位置を規定する。これにより、シートP上に形成される画像の位置が調整される。レジストローラー対116は、ローラー間にニップ部RP(図3)を形成する。レジストローラー対116は、画像形成部120において、シートPにトナー画像が転写されるタイミングに合わせて、シートPを画像形成部120に搬送する。また、レジストローラー対116は、シートPの斜行(スキュー)を補正する機能を備える。
図2および図3を参照して、画像形成部120は、感光体ドラム121と、帯電器122と、露光装置123と、現像装置124と、トナーコンテナ125と、転写ローラー126と、搬送ベルト180と、クリーニング装置127と、を備える。
感光体ドラム121は、略円筒体の形状を有する。感光体ドラム121は、周面に静電潜像が形成されるとともに、該静電潜像に応じたトナー画像を担持する。
帯電器122は、所定の電圧が印加され、感光体ドラム121の周面を略一様に帯電させる。露光装置123は、帯電器122によって帯電された感光体ドラム121の周面に、レーザー光を照射する。該レーザー光は、画像形成装置1に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータといった外部装置(図示せず)から出力された画像データに従って、照射される。この結果、感光体ドラム121の周面には、画像データに対応する静電潜像が形成される。
現像装置124は、静電潜像が形成された感光体ドラム121の周面にトナーを供給する。トナーコンテナ125は、現像装置124へトナーを供給する。トナーコンテナ125は、現像装置124に順次又は必要に応じてトナーを供給する。現像装置124がトナーを感光体ドラム121に供給すると、感光体ドラム121の周面に形成された静電潜像が現像(可視化)される。この結果、感光体ドラム121の周面に、トナー画像が形成されることとなる。現像装置は、周面にトナーを担持する現像ローラー124A(図3)を備える。現像ローラー124Aは、現像位置DPにおいて、感光体ドラム121に対向して配置される。現像ローラー124Aは、回転駆動され、感光体ドラム121にトナーを供給する。
転写ローラー126は、転写位置TP(図3)において、感光体ドラム121の周面に対向して配設される。転写ローラー126は、搬送ベルト180の内周面に当接して、感光体ドラム121に対向するように配設される。
搬送ベルト180は、無端状ベルトからなる。搬送ベルト180は、回転駆動され、表面にシートPを担持して、転写位置TPにシートPを搬送する。搬送ベルト180は、内周面を介して、転写ローラー126に回転駆動力を伝達する。搬送ベルト180は、転写ローラー126よりもシート搬送方向上流側および下流側において、張架ローラー182および駆動ローラー181によって張架されている。駆動ローラー181は、後記の第3駆動部513から回転駆動力が伝達され、搬送ベルト180を回転させる。転写ローラー126および張架ローラー182は、搬送ベルト180に連れ回って、搬送ベルト180と同じ速度で回転する。シートPが転写位置TPを通過するときに、感光体ドラム121の周面に形成されたトナー画像が、シートPに転写される。
クリーニング装置127は、シートPへトナー画像が転写された後に、感光体ドラム121の周面に残るトナーを除去する。クリーニング装置127によって、清浄化された感光体ドラム121の周面は、再度、帯電器122の下方を通過し、一様に帯電される。その後、上述のトナー画像の形成が新たに行われる。
画像形成装置1は、画像形成部120よりも搬送方向下流側に、シートP上のトナー画像を定着させる定着装置130(図2)を更に備える。定着装置130は、シートP上のトナーを溶融させる加熱ローラー131と、シートPを加熱ローラー131に密着させる圧力ローラー132と、を備える。シートPが加熱ローラー131と圧力ローラー132との間を通過すると、トナー画像は、シートPに定着される。
画像形成装置1は、定着装置130の下流に配設された搬送ローラー対133と、搬送ローラー対133の下流に配設された排出ローラー対134と、を更に備える。シートPは、搬送ローラー対133および排出ローラー対134によって、下部筐体21から排出される。下部筐体21から排出されたシートPは、上壁210上に積み重ねられる。
更に、画像形成装置1は、第1センサー510および第2センサー511を備える。第1センサー510および第2センサー511は、シート搬送路PPにおいて、シートPの位置を検出する。第1センサー510および第2センサー511には、公知の光センサーなどが用いられる。すなわち、シート搬送路PPにおいて、第1センサー510および第2センサー511がそれぞれ対向する位置に、シートPが存在しない場合、第1センサー510および第2センサー511は、0VのLOW信号を出力する。一方、第1センサー510および第2センサー511がそれぞれ対向する位置に、シートPが存在する場合、第1センサー510および第2センサー511は、+5VのHIGH信号を出力する。このように、シートの有無に応じて、第1センサー510および第2センサー511が、HIGH信号およびLOW信号を出力することによって、シートPの位置が検出される。
第1センサー510は、シート搬送路PPにおける中間ローラー対115の直上流の位置に配置される。第1センサー510は、中間ローラー対115が回転駆動されるタイミングが制御されるために使用される。第2センサー511は、シート搬送路PPにおいて、レジストローラー対116の直上流の位置に配設される。第2センサー511は、レジストローラー対116が回転駆動されるタイミングが制御されるために使用される。また、第2センサー511は、シートPの先端部が転写位置TPの直上流の位置に到達する時刻を予測するために使用される。
<シートPの転写位置突入時の課題について>
次に、シートPが転写位置TPに搬送される際の課題について説明する。図4は、シートPが、転写位置TPに搬送される際の模式図である。感光体ドラム121および現像ローラー124Aは、矢印A1およびA2方向に、それぞれ回転駆動される。感光体ドラム121と転写ローラー126とが対向する位置に転写位置TPが形成される。駆動ローラー181が矢印A7方向に回転駆動されることで、搬送ベルト180、転写ローラー126、張架ローラー182が、それぞれ矢印A3、A5、A6方向に回転される。シートPが、転写位置TPに搬送されるタイミングに合わせて、感光体ドラム121上には、不図示の静電潜像が形成される。そして、該静電潜像は、現像ローラー124Aによって、トナー像TIとして可視化される。
ここで、転写位置TPに向かって搬送されるシートPの先端部は、転写位置TPに到達する前に、感光体ドラム121の周面に接触する。普通紙などの比較的薄い紙がシートPとして使用される場合には、該普通紙は、感光体ドラム121の回転力によって、転写位置TPに、容易に進入する。しかし、厚さが0.10mm以上の厚紙の場合には、図4に示すように、シートPの先端部が感光体ドラム121の周面に接触することによって、感光体ドラム121の矢印A1方向の回転が、一時的に妨げられる。この際、現像位置DPでは、シートPに転写されるトナー画像TIが形成されている。そして、図4の拡大図にて示すように、感光体ドラム121の回転が一時的に妨げられると、感光体ドラム121の周面上に形成されたトナー画像TIを、現像ローラー124A上に担持されたトナー層(不図示)が掻きとってしまい、画像欠陥CTが生じてしまう。なお、現像位置DPに対向する感光体ドラム121の周面が非画像部であった場合には、感光体ドラム121の回転が一時的に妨げられた際に、現像ローラー124A上のトナー層が、通常以上に、感光体ドラム121の周面に接触する。このため、感光体ドラム121上にトナーかぶりが生じてしまう。
このように、感光体ドラム121からシートPにトナー画像が転写される構成において、転写位置TPに比較的厚いシートPが搬送された場合、転写位置TPよりもシート搬送方向上流側の位置で、シートPの先端部が感光体ドラム121の周面に接触する。この際、感光体ドラム121の回転が一時的に不安定になる不具合が生じてしまう。上記のような課題を解決するために、本実施形態では、転写位置TPに進入する際のシートPの搬送速度が、好適に制御される。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1の主要な電気的構成について説明する。画像形成装置1は、当該画像形成装置1の各部の動作を統括的に制御する制御部500を備える。図5は、制御部500の機能ブロック図である。制御部500は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。また、制御部500には、前述の第1センサー510、第2センサー511に加え、印加部525、ドラム駆動部520、第1駆動部521、第2駆動部522、第3駆動部523、トルクセンサー509などが電気的に接続されている。また、制御部500は、全体制御部501、速度制御部502、時間計測部503、記憶部504、シート情報取得部505を備える。
印加部525は、直流電源と交流電源とから構成され、全体制御部501からの制御信号に基づき、現像ローラー124Aに現像バイアスを印加する。
ドラム駆動部520は、モーター及びそのトルクを伝達するギア機構からなり、全体制御部501からの制御信号に応じて、感光体ドラム121を回転駆動させる。なお、ドラム駆動部520は、転写位置TPにおいて、感光体ドラム121の周面が、搬送ベルト180および転写ローラー126の周面よりも、僅かに遅い速度で回転するように、感光体ドラム121を回転させる。具体的には、感光体ドラム121の周面は、搬送ベルト180および転写ローラー126の周面よりも、1〜3%遅い速度で回転される。これにより、感光体ドラム121と転写ローラー126との間に、速度差が生じている状態で、シートPにトナー画像が転写される。したがって、転写位置TPでニップされるトナー画像の中央部が転写されにくい中抜け現象が、抑止される。また、感光体ドラム121に伝達された回転駆動力は、不図示のギア列によって現像ローラー124Aに伝達され、該現像ローラー124Aを回転駆動させる。
第1駆動部521は、モーター及びそのトルクを伝達するギア機構からなり、全体制御部501からの制御信号に応じて、中間ローラー対115を回転駆動させる。
第2駆動部522は、モーター及びそのトルクを伝達するギア機構からなり、全体制御部501からの制御信号に応じて、レジストローラー対116を回転駆動させる。
第3駆動部523は、モーター及びそのトルクを伝達するギア機構からなり、全体制御部501からの制御信号に応じて、駆動ローラー181を回転駆動させる。駆動ローラー181が回転駆動されることにより、搬送ベルト180が回転される。
トルクセンサー509は、中間ローラー対115の駆動軸(不図示)に連結される。トルクセンサー509は、シート搬送路PPを搬送されるシートPが、中間ローラー対115のニップ部に挿通されたタイミングで、中間ローラー対115のトルク変動を検知する。トルクセンサー509は、該トルク変動に応じた電気信号を、制御部500に出力する。トルクセンサー509によって検出された電気信号は、シート情報取得部505によって取得され、シートPの紙厚情報に変換される。
制御部500は、前記CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、全体制御部501、速度制御部502、時間計測部503、記憶部504、シート情報取得部505を備えるように機能する。
全体制御部501は、ドラム駆動部520、第1駆動部521、第2駆動部522、第3駆動部523を制御して、それぞれ、感光体ドラム121、現像ローラー124A、中間ローラー対115、レジストローラー対116、駆動ローラー181を回転駆動させる。全体制御部501は、また、印加部525を制御して、現像ローラー124Aに現像バイアスを印加させる。
速度制御部502は、第3駆動部523を制御して、駆動ローラー181の回転数を制御する。速度制御部502は、時間計測部503によってカウントされた第1カウント時間TC1を参照し、搬送されるシートPの先端部が、感光体ドラム121の周面に近づいたタイミングで、駆動ローラー181の回転数を下げる。これにより、搬送ベルト180によるシートPの搬送速度Vが減速される。速度制御部502は、更に、シートPの先端部が、転写位置TPに近づいたタイミングで、駆動ローラー181の回転数を上げる。これにより、シートPの搬送速度Vが増速される。
時間計測部503は、第2センサー511がシートPの先端部を検出したタイミングから、第1カウント時間TC1のカウントを開始する。時間計測部503によって、カウントされる第1カウント時間TC1は、レジストローラー対116の回転開始タイミングや、搬送ベルト180の減速および増速タイミングの判断に使用される。第1カウント時間TC1は、記憶部504に格納される。
記憶部504は、時間計測部503によってカウントされた第1カウント時間TC1を格納する。また、記憶部504には、第1カウント時間TC1と比較されるための時間閾値T0、T1、T2が、予め、格納されている。時間閾値T0は、レジストローラー対116が回転されるタイミングが制御される際に使用される。時間閾値T1は、搬送ベルト180が減速されるタイミングが制御される際に使用される。また、時間閾値T2は、搬送ベルト180が増速されるタイミングが制御される際に使用される。更に、記憶部504には、シートPの種類に応じた搬送ベルト180の減速速度V1、V2が、予め格納されている。
シート情報取得部505は、中間ローラー対115のトルク変動に応じて、トルクセンサー509から出力された電気信号を取得する。更に、シート情報取得部505は、該電気信号のレベルに応じて、シートPの紙厚情報を導出する。該紙厚情報は、速度制御部502によって参照され、紙厚情報に応じて、シートPの搬送速度が制御される。
<シートPの搬送制御>
次に、本実施形態に係るシートPの搬送動作の制御について詳述する。図6は、シートPの搬送動作におけるフローチャートである。図3、図5および図6を参照して、制御部500によって、画像形成装置1の画像形成動作が開始されると、給紙部11が、シートPを、カセット110から給紙する(ステップS001)。この際、給紙部11は、搬送速度V0(第1の速度)をもって、シートPを給紙する。
やがて、第1センサー510が、給紙部11によって給送されたシートPの先端部を、検出する(ステップS002でYES)。この際、第1センサー510の出力信号が、LOW信号からHIGH信号に切り替わる。第1センサー510から、HIGH信号が出力されると、全体制御部501は、第1駆動部521を制御して、中間ローラー対115を回転駆動させる(ステップS003)。中間ローラー対115は、搬送速度V0をもって、シートPを搬送する。これにより、シートPがレジストローラー対116に向かって、更に搬送される。
中間ローラー対115が回転駆動され、シートPが中間ローラー対115のニップ部を通過すると、トルクセンサー509が、中間ローラー対115のトルク変動を検出する(ステップS004)。トルクセンサー509は、該トルク変動量に応じた電気信号を、制御部500に出力する。該電気信号は、シート情報取得部505に取得される。
中間ローラー対115によって、シートPがシート搬送路PPを更に下流に向かって搬送されると、第2センサー511が、シートPの先端部を検出する(ステップS005でYES)。この際、第2センサー511の出力信号が、LOW信号からHIGH信号に切り替わる。第2センサー511から、HIGH信号が出力されると、時間計測部503は、第1カウント時間TC1のカウントを開始する(ステップS006)。時間計測部503は、第1カウント時間TC1が、予め記憶部504に格納された時間閾値T0となるまで、第1カウント時間TC1のカウントを行う。この時間閾値T0は、予め、T0=T+ΔTとして算出される。時間Tは、シート搬送路PPにおいて、第2センサー511が対向する位置から、レジストローラー対116のニップ部RPまでの距離を、シートPの搬送速度V0で除した値である。すなわち、時間Tは、シートPの先端部が、第2センサー511からレジストローラー対116のニップ部RPまで移動する時間に相当する。
一方、ΔTは、予め設定された遅延時間である。該遅延時間は、シートPの先端が、ニップ部RPに到達したのち、レジストローラー対116が回転駆動されるまでの時間に相当する。該遅延時間ΔTは、レジストローラー対116において、シートPの斜行(スキュー)を補正するために設定される。シートPが、シート搬送方向に対して傾斜しながらシート搬送路PPを搬送された場合、転写位置TPにおいて、シートPに対して傾斜したトナー画像が転写されてしまう。このため、レジストローラー対116において、該シートPの傾斜が矯正される。すなわち、上記の遅延時間ΔTが設定されることで、シート搬送路PPを搬送されたシートPは、回転が停止された状態のレジストローラー対116に接触する。この際、傾斜していたシートPの先端縁では、シート搬送方向と直交する方向において、先に搬送されてきた領域が、レジストローラー対116に接触し、停止した後、遅れて搬送されてきた領域がレジストローラー対116に接触する。先端縁が停止されたシートPでは、シート搬送方向の中央部に撓みが生じる。そして、レジストローラー対116が回転駆動されることによって、シートPの先端縁がシート搬送方向と直交した方向に揃った状態で、シートPが再び搬送され始める。この結果、シートPの傾斜が矯正される。
かくして、時間計測部503が、第1カウント時間TC1のカウントを継続し、該第1カウント時間TC1が時間閾値T0に達すると(ステップS007でYES)、全体制御部501は、第2駆動部522を制御して、レジストローラー対116を回転駆動させる(ステップS008)。これにより、シートPは、転写位置TPに向かって、更に、搬送される。また、全体制御部501は、第3駆動部523を制御して、駆動ローラー181を回転駆動させる。この際、レジストローラー対116および搬送ベルト180の周面が、搬送速度V0(第1の速度)によって回転される。シートPは、レジストローラー対116から、搬送ベルト180の周面に、同じ搬送速度V0をもって、受け渡される。なお、時間計測部503による第1カウント時間TC1のカウントは継続される。
レジストローラー対116および搬送ベルト180が回転駆動されると、速度制御部502は、シート情報取得部505から、紙厚情報を取得する。この際、シート情報取得部505は、ステップS004において、トルクセンサー509から取得したトルク変動量に基づいて、シートPの紙厚情報を取得する。表1は、中間ローラー対115のトルク変動量と、シート情報取得部505において取得される紙厚情報との関係を示したものである。
Figure 0005690754
シート情報取得部505は、トルクセンサー509から取得した中間ローラー対115のトルク変動量が、X(%)以上である場合(ステップS009でYES)は、紙厚が0.10mm以上であると判定する。シート情報取得部505は、更に、前記トルク変動量が、Y(%)以上である場合(ステップS010でYES)は、紙厚が0.20mm以上であると判定する。なお、トルク変動量が、Y(%)未満である場合(ステップS010でNO)は、シート情報取得部505は、紙厚が0.10mm以上0.20mm未満であると判定する。また、ステップS009において、トルク変動量がX未満である場合(ステップS009でNO)は、シート情報取得部505は、紙厚が0.10mm未満であると判定する。
以下に、シートPの紙厚が0.20mm以上の場合(ステップS010でYES)について説明する。速度制御部502は、記憶部504に予め格納された記憶情報のうち、紙厚が0.20mm以上の場合の減速速度V2(第2の速度)、時間閾値T12、T22を参照する。表2は、記憶部504に予め格納されたこれらの記憶情報を示している。
Figure 0005690754
なお、表2では、減速速度V1およびV2は、搬送速度V0に対する比で表されている。また、時間閾値T1(T11、T12)、T2(T21、T22)は、レジストローラー対116のニップ部RPから転写位置TPまでの距離を、搬送速度V0で除した基準時間を100として、該基準時間に対する比で表されている。
時間計測部503によってカウントされる第1カウント時間TC1が、時間閾値T12に達すると(ステップS011でYES)、速度制御部502は、第3駆動部523を制御して、駆動ローラー181の回転数を減速させる(ステップS012)。この際、駆動ローラー181は、搬送ベルト180によるシートPの搬送速度がV2(=0.6×V0)となるように、減速される。
更に、時間計測部503によってカウントされる第1カウント時間TC1が、時間閾値T22に達すると(ステップS013でYES)、速度制御部502は、第3駆動部523を制御して、駆動ローラー181の回転数を増速させる(ステップS014)。この際、駆動ローラー181は、搬送ベルト180によるシートPの搬送速度がV0に復帰するように、増速される。
図4および図7を参照して、搬送ベルト180の搬送速度が減速および増速される際の、シートPの先端部の様子について説明する。図7は、シート搬送路PPを搬送される際の、シートPの先端部の搬送速度の推移を表している。横軸は、シート搬送路PP上でのシートPの先端部の位置を概略的に表しており、位置P1からP7は、図3にも示される。給紙部11によって搬送速度V0によって搬送されたシートPは、レジストローラー対116のニップ部RP(P4)において一旦停止された後、再度、搬送速度V0をもって搬送される。そして、時間閾値T12に対応する減速位置P51において、シートPは、搬送速度V2に減速される。該減速位置P51は、図4に示すように、シートPの先端部が、感光体ドラム121の周面に当接する位置よりも、シート搬送方向上流側に設定される。したがって、シートPは、搬送速度V2まで減速された状態で、感光体ドラム121の周面に接触しながら、転写位置TPに進入される。このため、シートPの先端部が感光体ドラム121の周面に接触する際の衝撃が弱められる。この結果、感光体ドラム121の回転が安定して維持される。なお、図7において、Vprは、搬送ベルト180に対して速度差をもって回転される感光体ドラム121の周面の速度である。
シートPは、時間閾値T22に対応する増速位置P61において、再び、搬送速度V0に増速される。増速位置P61は、転写位置TPよりもシート搬送方向上流側に設定される。したがって、シートPの搬送速度がV0に復帰した状態で、シートPにトナー画像が転写される。
図6のステップS010において、シートPの紙厚が0.10mm以上、0.20mm未満と判定された場合(ステップS010でNO)も、同様に、速度制御部502は、記憶部504に予め格納された記憶情報のうち、紙厚が0.10mm以上、0.20mm未満の場合の減速速度V1(第2の速度)、時間閾値T11、T21を参照する(表2)。
そして、時間計測部503によってカウントされる第1カウント時間TC1が、時間閾値T11に達すると(ステップS015でYES)、速度制御部502は、第3駆動部523を制御して、駆動ローラー181の回転数を減速させる(ステップS016)。この際、駆動ローラー181は、搬送ベルト180によるシートPの搬送速度がV1(=0.8×V0)となるように、減速される。
更に、時間計測部503によってカウントされる第1カウント時間TC1が、時間閾値T21に達すると(ステップS017でYES)、速度制御部502は、第3駆動部523を制御して、駆動ローラー181の回転数を増速させる(ステップS018)。この際、駆動ローラー181は、搬送ベルト180によるシートPの搬送速度がV0に復帰するように、増速される。
図7を参照して、シートPの紙厚が0.10mm以上、0.20mm未満の場合、時間閾値T11に対応する減速位置P52において、シートPは、搬送速度V1に減速される。該減速位置P52は、減速位置P51よりも、シート搬送方向下流側に設定される。これは、シートPの紙厚が0.20mm以上の場合と比べて、より転写位置TPに近い位置で、シートPの先端部が、感光体ドラム121の周面に接触するためである。そして、シートPは、搬送速度V1まで減速された状態で、感光体ドラム121の周面に接触しながら、転写位置TPに進入される。この場合であっても、シートPの先端部が感光体ドラム121の周面に接触する際の衝撃が弱められる。この結果、感光体ドラム121の回転が安定して維持される。
搬送速度V1に減速されたシートPは、時間閾値T21に対応する増速位置P62において、再び、搬送速度V0に増速される。増速位置P62は、増速位置P61よりもシート搬送方向下流側に設定される。換言すれば、増速位置P61は、増速位置P62よりもシート搬送方向上流側に設定される。これは、より厚いシートPの方が、転写位置TPに進入する際の搬送力が必要とされるため、早い段階でシートPの搬送速度Vを搬送速度V0に近づけることが好ましいためである。かくして、シートPの紙厚が0.10mm以上、0.20mm未満の場合においても、シートPの搬送速度がV0に復帰した状態で、シートPにトナー画像が転写される。
また、シートPの紙厚が0.10mm未満の場合(ステップS009でNO)、速度制御部502は、搬送ベルト180の搬送速度Vを減速させない。したがって、シートPは、レジストローラー対116から搬送ベルト180に、搬送速度V0によって搬送されたまま、転写位置TPに進入し、トナー画像が転写される。
以上、本実施形態によれば、シートPが転写位置TPに進入するにあたり、シートPの先端部が感光体ドラム121の周面に当接する際のシートPの搬送速度が好適に減速される。このため、シートPの先端部が、感光体ドラム121の周面に当接する際の衝撃が弱められ、感光体ドラム121の回転が変動されることが抑止される。この結果、現像位置DPにおいて感光体ドラム121の周面に形成されるトナー画像が乱されることがない。特に、本実施形態では、転写位置TPにおける中抜け現象を抑止するために、感光体ドラム121の周面が、搬送ベルト180および転写ローラー126の周面よりも遅く回転するように、感光体ドラム121が回転駆動される。このような場合、感光体ドラム121の周面は、転写位置TPにおいて、搬送ベルト180の周面によって引きずられた状態となる。このため、感光体ドラム121の回転が不安定になりやすい。このような場合であっても、上記のように、感光体ドラム121の周面に接触する際のシートPの搬送速度が好適に減速されるため、感光体ドラム121の回転が変動されることが抑止される。
なお、シートPの搬送速度Vが減速されるにあたり、該減速速度は、転写位置TPにおいて、トナー画像が転写される際のシートPの搬送速度V0に対して、50%〜90%の速度であることが好ましい。この場合、シートPの先端部が感光体ドラム121の周面に接触する際の衝撃が、効果的に弱められると共に、シートPが転写位置TPに進入する際に、シートPの搬送速度が、速やかに復帰される。
更に、本実施形態では、シートPの紙厚情報がシート情報取得部505によって取得される。そして、該シートPの紙厚情報に応じて、シートPが感光体ドラム121の周面に当接する際のシートPの搬送速度が設定される。この際、使用されるシートPの厚さが厚いほど、シートPは、より遅い搬送速度に減速される。これは、シートPの厚さが厚いほど、感光体ドラム121の周面に接触する際に、感光体ドラムの回転が妨げられやすいためである。したがって、シートPとして厚紙が使用された場合であっても、感光体ドラム121の回転が安定して維持される。
以上、本発明の実施形態に係る画像形成装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取ることができる。
(1)上記の実施形態では、シートPの先端部が感光体ドラム121の周面に当接する前に、駆動ローラー181の回転数が制御され、搬送ベルト180によるシートPの搬送速度が減速された。しかしながら、シートPの搬送速度を減速させる態様は、これに限定されるものではない。たとえば、第1カウント時間TC1が、時間閾値T1に達した際に、搬送ベルト180に加え、レジストローラー対116の回転速度も同時に減速されても良い。前述のように、シートPの先端部が搬送ベルト180に担持されながら、搬送ベルト180の搬送速度がV0からV2に減速される。この場合、レジストローラー対116に、未だ、シートPの後端部が挟持されていると、シートPの後端部は搬送速度V0をもって搬送される。このため、シートPのシート搬送方向の中央部において、僅かな撓みが発生する。これに対して、搬送ベルト180に加え、レジストローラー対116の回転速度が同時に減速された場合、シートPの中央部に生じる撓みを解消することができる。そして、このような場合であっても、シートPの先端部が感光体ドラム121の周面に接触する際に、感光体ドラム121の回転が安定して維持される。
(2)更に、上記の実施形態では、シートPを転写位置TPに向かって搬送する搬送手段として、搬送ベルト180が配設される態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、レジストローラー対116Aが直接、シートPを転写位置TPに搬送する態様でもよい。図8は、搬送ベルト180を備えない場合のシート搬送路PPの周辺の概要構成図である。この場合、シートPの先端部が第2センサー511によって検出され、第2カウント時間TC2がカウントされる。そして、第2カウント時間TC2が、前述の時間閾値T0に到達すると、レジストローラー対116Aが回転駆動される。更に、シートPの先端部が感光体ドラム121の周面に近接すると、第2カウント時間TC2が時間閾値T1(T11、T12)に到達する。この時、レジストローラー対116Aは、シートPの搬送速度がV2(またはV1)となるように減速される。このような場合であっても、シートPの先端部が感光体ドラム121の周面に接触する際に、感光体ドラム121の回転が安定して維持される。
(3)更に、上記の実施形態では、シートPの紙厚情報を取得するために、中間ローラー対115にトルクセンサー509が配置される態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図9は、シート情報取得部505が、トルクセンサー509の代わりに、操作部221からシート情報を取得する態様の電気的なブロック図である。すなわち、図1において、ユーザーによって操作部221から、使用されるシートPの紙種情報が入力される。この際、シート情報取得部505は、該紙種情報から、シートPの紙厚情報を取得する。そして、速度制御部502は、該シートPの紙厚情報に基づいて、駆動ローラー181の回転数を制御し、搬送ベルト180によるシートPの搬送速度Vを減速することができる。また、搬送速度Vが制御されるためのシートPの情報は、紙厚に限られるものではない。例えば、シートPの硬さ、材質、表面性などであってもよい。これは、厚さが薄いシートであっても、樹脂材料からなる硬いシートや表面性が粗いシートの場合、感光体ドラム121の周面に接触した際に、感光体ドラムの回転が、より妨げられやすいためである。
(4)また、上記の実施形態では、シートPが、図7のP51やP52で例示される減速位置まで搬送される際、シートPは、転写位置TPにおいてトナー画像が転写される際のシートPの搬送速度V0にて搬送される態様を説明したが、これに限定されるものではない。シートPは、減速位置P51(P52)に搬送される際、転写位置における搬送速度V0よりも大きな速度で搬送されてもよい。この場合、シートPの先端部が、感光体ドラム121の周面に近づくまでの時間を短縮することができる。
11 給紙部
112 ピックアップローラー
113 第1給紙ローラー
115 中間ローラー対(搬送ローラー)
116 レジストローラー対(レジストローラー)
121 感光体ドラム
124A 現像ローラー
126 転写ローラー
130 定着器
180 搬送ベルト(搬送手段)
181 駆動ローラー
182 張架ローラー
221 操作部(入力部)
500 制御部
501 全体制御部
502 速度制御部(搬送速度制御手段)
503 時間計測部
504 記憶部
505 シート情報取得部(シート情報取得手段)
509 トルクセンサー(トルク取得手段)
510 第1センサー
511 第2センサー(検出手段)
520 ドラム駆動部
521 第1駆動部
522 第2駆動部
523 第3駆動部
525 印加部

Claims (8)

  1. 回転駆動され、周面にトナー画像を担持する感光体ドラムと、
    転写位置において、前記感光体ドラムに対向して配置され、シートに前記トナー画像を転写させる転写ローラーと、
    前記転写位置を通過するように延設され、前記シートが搬送されるシート搬送路と、
    前記シート搬送路の前記転写位置よりもシート搬送方向上流側に配設され、前記シートを前記転写位置に向かって搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段が前記シートを搬送する搬送速度を制御する搬送速度制御手段と、
    前記シート搬送路を搬送されるシートのシート情報を取得するシート情報取得手段と、
    を備え、
    前記搬送速度制御手段は、前記搬送手段が、前記シートを第1の速度で搬送した後、前記シートの先端部が前記転写位置に至る直前で、前記シートを前記第1の速度よりも遅い第2の速度で搬送するように、前記搬送手段の搬送速度を制御し、更に、前記シート情報取得手段によって取得された前記シート情報に基づいて、前記シートの厚さが厚いほど、前記第2の速度が遅くなるように、前記搬送速度を制御し、
    第1のシートが前記第1の速度から前記第2の速度に減速される減速位置は、前記第1のシートよりも厚い第2のシートが前記第1の速度から前記第2の速度に減速される減速位置よりも、前記シート搬送方向下流側に設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2の速度は、前記第1の速度の50%〜90%の速度であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記搬送手段は、回転駆動され、表面にシートを担持する無端状の搬送ベルトであり、
    前記転写ローラーは、前記搬送ベルトの回転内周面に当接して、前記感光体ドラムに対向するように配設され、
    前記搬送速度制御手段は、前記搬送速度を、前記第2の速度に制御した後、前記第1の速度に制御することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記搬送手段は、前記トナー画像が前記シートに転写されるタイミングに合わせて、前記シートを前記転写位置に向かって搬送するレジストローラーであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  5. 前記転写位置よりも、シート搬送方向上流側において、前記シート搬送路に対向して配置され、前記シートの先端部の位置を検出する検出手段を有し、
    前記搬送速度制御手段は、前記検出手段による前記シートの先端部の検出結果に応じて、前記搬送手段の搬送速度を前記第1の速度から前記第2の速度に変化させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 画像形成情報が入力される入力部を更に有し、
    前記シート情報取得手段は、前記入力部に入力された画像形成情報から前記シート情報を取得することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記シート搬送路に配置され、前記シートを搬送する搬送ローラーと、
    前記搬送ローラーの回転トルクを検出するトルク検出手段と、を更に有し、
    前記シート情報取得手段は、前記トルク検出手段が検出する前記回転トルクに基づいて、前記シート情報を取得することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記感光体ドラムは、前記感光体ドラムの周面が前記転写ローラーの周面よりも遅い速度をもって、前記転写位置を通過するように、回転駆動されることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の画像形成装置。
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