JP5668801B2 - 顔料分散液、インク組成物、インクジェット記録方法、並びに記録物 - Google Patents
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Description
方法、及び記録物に関し、特に、金属光沢を有する画像の形成が可能な顔料分散液、イン
ク組成物、インクセット、記録装置、インクジェット記録方法、及び記録物に関する。
子等から作成された金粉、銀粉を顔料に用いた印刷インキや金属箔を用いた箔押し印刷、
金属箔を用いた熱転写方式等が用いられている。
粒子径が10μmから30μmと大きく、つや消し調の金属光沢は得られるが、鏡面光沢
を得ることは難しいものであった。また、金属箔を使用する箔押し又は熱転写では、印刷
媒体に接着剤を塗布し、その上に平滑な金属箔を押し付け、記録媒体と金属箔を密着させ
加熱し、金属箔と記録媒体を熱融着させるといった方法をとる。そのため、比較的良好な
光沢は得られるが、製造工程が多くなり製造工程中で圧力や熱が加わるため、記録媒体に
関して、熱や変形に強い記録媒体などに限られるという制限があった。
例として、メタリック印刷がある。例えば、特開2002−179960号公報には、プ
ラスチックの球形粒子表面に金属皮膜を形成し、その顔料を含むインク組成物をインクジ
ェット印刷にて印字処理するという技術が開示されている(特許文献1)。しかしながら
、高い金属光沢を得るためには、その球体を変形させ扁平にして、表面を平滑にする必要
があり、この技術ではローラーによるプレス処理と加熱処理を同時に行う必要があるとさ
れている。従って、この点で装置や製造工程が複雑になることが避けられず、また記録媒
体も制限を受けてしまう。
インク組成物を用いる技術も開示されている(特許文献2及び3)。しかしながら、貴金
属コロイドは分散安定性を優先して粒子径を数nm〜数十nmまで小さくすると、プラズ
モン吸収に由来する発色が発現し、インク組成物として金属光沢は得られない。この場合
には、塗膜を乾燥した後、150℃以上の温度にて加熱処理することでコロイド粒子を融
着させることにより金属光沢が得られる。加えて、これら技術では金属光沢が得られても
、20度、60度、85度鏡面光沢度がそれぞれ200、200、100を超えるような
高い金属の鏡面光沢をムラのない均一な面で得ることは困難であった。また、金属光沢を
優先し粒子径を大きくした場合には、分散安定性が低下し、凝集や沈降の問題が避けられ
なくなり、インク組成物の保存寿命が著しく低下する。また、自明のことながら、貴金属
を材料とすることはインク組成物のコストを大きく押し上げるため、付加価値の高い用途
にしか使用できず、コスト面で不利である。
する顔料分散液、インク組成物、記録装置、該インク組成物を用いたインクジェット記録
方法及び記録物を提供することを目的とする。
また、本発明は、金属顔料濃度の異なるインク組成物を含むインクセットを構成するこ
とにより、印刷物上に異なる金属光沢を有する塗膜を形成することが可能なインクセット
を提供することを目的とする。
を用いた金属顔料分散液、インク組成物、インクジェット記録方法及び記録物により、従
来は不可能であった高い鏡面光沢度を有する印刷物が得られるとの知見を得た。本発明は
かかる知見に基づきなされたものであり、以下の発明を提供するものである。
板状粒子の平面上の長径をX、短径をY、厚みをZとした場合、該平板状粒子のX−Y平
面の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径R50が0.5〜3μmであり、かつ、
R50/Z>5の条件を満たす、顔料分散液。
10μm以下である、(1)に記載の顔料分散液;
(3)前記金属顔料が、アルミニウム又はアルミニウム合金である、(1)又は(2)
に記載の顔料分散液;
(4)前記金属顔料が、金属蒸着膜を破砕して作成された(1)〜(3)のいずれか1
項に記載の顔料分散液;
(5)下記の式で求められる前記金属顔料の粒度分布CV値が60以下である、(1)
〜(4)のいずれか1項に記載の顔料分散液。
[式1]CV値=粒度分布の標準偏差/粒子径の平均値×100;
(6)(1)〜(5)のいずれか1項に記載の顔料分散液と、有機溶剤と、樹脂と、を
含有する、インク組成物;
(7)前記金属顔料のインク組成物中の濃度が、0.1〜3.0重量%である、(6)
に記載のインク組成物;
(8)前記有機溶剤が、常温常圧下で液体であるアルキレングリコールエーテルを1種
類以上含む、(6)又は(7)に記載のインク組成物;
(9)前記有機溶剤が、アルキレングリコールジエーテル、アルキレングリコールモノ
エーテル及びラクトンの混合物である、(6)又は(7)のいずれか1項に記載のインク
組成物;
(10)前記樹脂が、ポリビニルブチラール、セルロースアセテートブチレート、ポリ
アクリルポリオールからなる群から選択された少なくとも1種以上である、(6)〜(9
)のいずれか1項に記載のインク組成物;
(11)少なくとも1種類以上のアセチレングリコール系及び/又はシリコーン系界面
活性剤を含む、(6)〜(10)のいずれか1項に記載のインク組成物;
(12)インクジェットヘッドのノズル径Lμmと、インク流路内に設けられたメッシ
ュフィルタの開き目WμmとがL≧5Wの条件を満たすインクジェット記録装置に適用す
るときに、前記平板状粒子のX−Y平面の面積より求めた円相当径の平均粒子径Rμmが
R>(L/5)の条件を満たす平板状粒子数が、前記平板状粒子数の全体の5%以下であ
る、(6)〜(11)のいずれか1項に記載のインク組成物;
(13)(1)〜(12)のいずれか1項に記載のインク組成物を複数備え、前記各イ
ンク組成物は異なる金属顔料濃度である、インクセット;
(14)前記インク組成物のうち、少なくとも1種類のインク組成物の金属顔料の濃度
が0.1重量%以上1.5重量%未満であり、他の少なくとも1種類のインク組成物の金
属顔料の濃度が1.5重量%以上3.0重量%以下である、(13)に記載のインクセッ
ト;
(15)(13)又は(14)に記載のインクセットを備えた、記録装置;
(16)(1)〜(12)のいずれか1項に記載のインク組成物の液滴を吐出し、該液
滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法;
(17)前記記録媒体上でのJIS Z8741にて規定された20度、60度、85
度鏡面光沢度の測定値がそれぞれ同時に200、200、100以上の数値を示す金属光
沢を有する画像を形成する、(16)に記載のインクジェット記録方法;
(18)前記記録媒体上でのJIS Z8741にて規定された20度、60度、85
度鏡面光沢度の測定値がそれぞれ同時に400、400、100以上の数値を示す金属光
沢を有する画像を形成する、(16)に記載のインクジェット記録方法;
(19)前記記録媒体上でのJIS Z8741にて規定された20度、60度、85
度鏡面光沢度の測定値がそれぞれ同時に600、600、100以上の数値を示す金属光
沢を有する画像を形成する、(16)に記載のインクジェット記録方法;
(20)前記記録媒体上に吐出されるインク組成物の吐出量が、0.1〜100mg/
cm2である、(16)〜(19)のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法;
(21)前記記録媒体上で画像を形成する前記金属顔料の乾燥重量が、0.0001〜
3.0mg/cm2である、(16)〜(20)のいずれか1項に記載のインクジェット
記録方法;
(22)前記インク組成物を吐出する方式が、非加熱方式である、(16)〜(21)
のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法;
(23)前記記録媒体を加熱して印刷する、(16)〜(22)のいずれか1項に記載
のインクジェット記録方法;
(24)前記加熱温度が30℃〜80℃である(23)に記載のインクジェット記録方
法;
(25)前記加熱は、印刷する前及び/又は印刷と同時に及び/又は印刷した後に行う
、(24)に記載のインクジェット記録方法;
(26)(16)〜(25)のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法により記
録された、記録物。
録媒体上に、従来は不可能であった高い金属光沢(いわゆるメタリック光沢)を有する画
像の形成が可能となる。
本実施形態の顔料分散液は、金属顔料(以下、「メタリック顔料」という)を含む顔料
分散液であって、前記メタリック顔料が、金属蒸着膜を破砕して作成された平板状粒子で
あり、該平板状粒子の平面上の長径をX、短径をY、厚みをZとした場合、該平板状粒子
のX−Y平面の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径R50が0.5〜3μmであ
り、かつ、R50/Z>5の条件を満たすものである。
ある粒子をいう。平板状粒子は金属蒸着膜を破砕して作成されたものであるため、略平坦
な面と、略均一な厚みの金属粒子を得ることができる。従って、この平板状粒子の平面上
の長径をX、短径をY、厚みをZと定義することができる。
タリック顔料の粒子の投影面積と同じ投影面積を持つ円と想定したときの当該円の直径で
ある。例えば、メタリック顔料の平板粒子の略平坦な面(X−Y平面)が多角形である場
合、その多角形の投影面を円に変換して得られた当該円の直径を、そのメタリック顔料の
平板粒子の円相当径という。
金属光沢、印字安定性の観点から0.5〜3μmであることがより好ましく、0.75〜
2μmであることがさらに好ましい。50%平均粒子径R50が0.5μm未満の場合は
、光沢不足となる。一方、50%平均粒子径R50が3μmを超える場合、印字安定性が
低下する。
沢を確保する観点からは、R50/Z>5である。R50/Zが5以下の場合は、金属光
沢が不足するという問題がある。
クジェット記録装置におけるインク組成物の目詰まり防止の観点から、10μm以下であ
ることが好ましい。Rmaxを10μm以下にすることで、インクジェット記録装置のノ
ズル、インク流路内に設けられたメッシュフィルタなどの目詰まりを防止することができ
る。
又はアルミニウム合金であることが好ましい。アルミニウム合金を用いる場合、アルミニ
ウムに添加されうる別の金属元素または非金属元素としては、金属光沢を有する等の機能
を有するものであれば特に限定されるものではないが、銀、金、白金、ニッケル、クロム
、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅等を挙げることができ、これらの単体又はこれらの
合金及びこれらの混合物の少なくとも一種が好適に用いられる。
合金層とが順次積層された構造からなる複合化顔料原体の前記金属又は合金層と前記剥離
用樹脂層の界面を境界として前記シート状基材より剥離し粉砕し微細化して平板状粒子を
得る。そして、得られた平板状粒子の平面上の長径をX、短径をY、厚みをZとした場合
、該平板状粒子のX−Y平面の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径R50が0.
5〜3μmであり、かつ、R50/Z>5の条件を満たすものを分取する。
分析装置を用いて測定することができる。粒子像分析装置としては、例えば、シスメック
ス株式会社製のフロー式粒子像分析装置FPIA−2100、FPIA−3000、FP
IA−3000Sを利用することができる。
[式1]CV値=粒度分布の標準偏差/粒子径の平均値×100
好ましく、40以下であることが更に好ましい。CV値が60以下のメタリック顔料を選
択することで、印字安定性に優れるという効果が得られる。
て形成されることが好ましい。
、平均厚みが20nm以上100nm以下の顔料が得られる。20nm以上にすることで
、反射性、光輝性に優れ、メタリック顔料としての性能が高くなり、100nm以下にす
ることで、見かけ比重の増加を抑え、メタリック顔料の分散安定性を確保することができ
る。
であるが、シート状基材面との剥離性を向上させるための剥離性層である。この剥離用樹
脂層に用いる樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポ
リエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、セルロース誘導体、アク
リル酸重合体又は変性ナイロン樹脂が好ましい。
される。塗布後は粘度調節剤等の添加剤を含有させることができる。
ード塗布、エクストルージョン塗布、ディップ塗布、スピンコート法等により形成される
。塗布・乾燥後、必要であれば、カレンダー処理により、表面の平滑化を行う。
しくは1〜10μmである。0.5μm未満では分散樹脂としての量が不足し、50μm
を超えるとロール化した場合、顔料層と界面で剥離しやすいものとなってしまう。
エチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、6
6ナイロン、6ナイロン等のポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセ
テートフィルム、ポリイミドフィルム等の離型性フィルムが挙げられる。好ましいシート
状基材としては、ポリエチレンテレフタレートまたはその共重合体である。
10μm以上であれば、工程等で取り扱い性に問題がなく、150μm以下であれば、柔
軟性に富み、ロール化、剥離等に問題がない。
で挟まれていてもよい。該保護層としては、酸化ケイ素層、保護用樹脂層が挙げられる。
ル−ゲル法によって、テトラアルコキシシラン等のシリコンアルコキシド又はその重合体
から形成されることが好ましい。
成することにより、酸化ケイ素層の塗膜を形成する。
ないが、例えばポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリ
アクリルアミドまたはセルロース誘導体等が挙げられるが、ポリビニルアルコール又はセ
ルロース誘導体から形成されることが好ましい。
る。塗布液には粘度調節剤等の添加剤を含有させることができる。
れる。
nm未満では機械的強度が不足であり、150nmを超えると強度が高くなりすぎるため
粉砕・分散が困難となり、また金属又は合金層との界面で剥離してしまう場合がある。
金層」との間に色材層を有していてもよい。
タリック顔料の金属光沢、光輝性に加え、任意の色調、色相を付与できる色材を含有でき
るものであれば特に限定されるものではない。この色材層に用いる色材としては、染料、
顔料のいずれでもよい。また、染料、顔料としては、公知のものを適宜使用することがで
きる。
然顔料、合成有機顔料、合成無機顔料等を意味し、本発明の"複合化顔料"等の、積層構造
に加工されたものとは異なるものである。
とが好ましい。
ましく、該色材分散用樹脂としては、顔料と色材分散用樹脂と必要に応じてその他の添加
剤等を溶媒に分散又は溶解させ、溶液としてスピンコートで均一な液膜を形成した後、乾
燥させて樹脂薄膜として作成されることが好ましい。
ティングにより行われることが、作業効率上好ましい。
構造を複数有する層構成も可能である。その際、複数の金属又は合金層からなる積層構造
の全体の厚み、即ち、シート状基材とその直上の剥離用樹脂層を除いた、金属又は合金−
剥離用樹脂層−金属又は合金層、又は剥離用樹脂層−金属又は合金層の厚みは5000n
m以下であることが好ましい。5000nm以下であると、複合化顔料原体をロール状に
丸めた場合でも、ひび割れ、剥離を生じ難く、保存性に優れる。また、顔料化した場合も
、光輝性に優れており好ましいものである。
造も挙げられるが、これらに限定されるものではない。
体を液体中に浸漬することによりなされる方法、また液体中に浸漬すると同時に超音波処
理を行い、剥離処理と剥離した複合化顔料の粉砕処理を行う方法が好ましい。
での分散処理を行うだけで安定な分散液を得ることが可能である。また、該顔料を用いた
インク組成物においては、前記剥離用樹脂層由来の樹脂は紙等の記録媒体に対する接着性
を付与する機能も担う。
本実施形態のインク組成物は、上述したメタリック顔料と、有機溶剤と、樹脂と、を含
有するものである。
リックインクである場合には、0.1〜3.0重量%であることが好ましく、0.25〜
2.5重量%であることがより好ましく、0.5〜2重量%であることがさらに好ましい
。
前記メタリック顔料のインク組成物中の濃度は、インクセットの中に複数のメタリック
インク組成物がある場合には、前記インク組成物のうち、少なくとも1種類のインク組成
物の金属顔料の濃度が0.1重量%以上1.5重量%未満であり、他の少なくとも1種類
のインク組成物の金属顔料の濃度が1.5重量%以上3.0重量%以下であることが好ま
しい。
合、印刷面を十分にカバーしきれないインク量を吐出することでハーフミラー様の光沢面
、即ち光沢感は感じられるが、背景も透けて見えるような風合いを印刷可能となり、印刷
面をカバーするに十分なインク量を吐出することで高光沢の金属光沢面を形成することが
できる。そのため、例えば、透明記録媒体においてハーフミラー画を形成する場合や高光
沢の金属光沢面を表現する場合に適している。また、前記メタリック顔料のインク組成物
中の濃度が1.5重量%以上3.0重量%以下の場合、金属顔料が印刷面にランダムに配
列する為、高光沢は得られず、マット調の金属光沢面を形成することができる。そのため
、例えば、透明な記録媒体において遮蔽層を形成する場合に適している。
チルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、又はフッ化アルコール等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチ
ルケトン、又はシクロヘキサノン等)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、又はプロピオン酸エチル等
)、又はエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、又はジオキサン等)等を用いることができる。
類以上含む、ことが好ましい。
、i−ブチル、ヘキシル、そして2−エチルヘキシルの脂肪族、二重結合を有するアリル
並びにフェニルの各基をベースとするエチレングリコール系エーテルとプロピレングリコ
ール系エーテルがあり、無色で臭いも少なく、分子内にエーテル基と水酸基を有している
ので、アルコール類とエーテル類の両方の特性を備えた、常温で液体のものである。また
、片方の水酸基だけを置換したモノエーテル型と両方の水酸基を置換したジエーテル型が
あり、これらを複数種組み合わせて用いることができる。
エーテル、及びラクトンの混合物であることが好ましい。
、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル
、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル
、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル
、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ト
リエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチル
エーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
メチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
チレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリ
コールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリ
コールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレング
リコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレ
ングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレング
リコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレング
リコールジエチルエーテル等が挙げられる。
ン等が挙げられる。
る。
リル樹脂、ロジン変性樹脂、テルペン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポ
キシ樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、繊維素系樹脂(例えば、
セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシプロピルセルロース)、ポリビニルブチラ
ール、ポリアクリルポリオール、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等が挙げられる。
樹脂として用いることができる。これはポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルポリ
オール樹脂等の微粒子が有機溶剤中に安定に分散している分散液のことである。
例えば、ポリウレタン樹脂では三洋化成工業社製のサンプレンIB−501、サンプレ
ンIB−F370、が挙げられ、アクリルポリオール樹脂ではハリマ化成社製のN−20
43−60MEX、N−2043−AF−1が挙げられる。
中、0.1重量%以上10重量%以下添加することが好ましい。添加量が過剰であると印
字安定性が得られず、過少であれば、定着性が不十分となる。
、又は糖類を含むことが好ましい。これら1種類以上のグリセリン、ポリアルキレングリ
コール、又は糖類の合計量は、インク組成物中0.1重量%以上10重量%以下添加され
ることが好ましい。
つ、インクの吐出を安定化し、記録物の画像品質を良好にすることができる。
状高分子化合物であり、例えば環状エーテルの開環重合等によって製造される。
ングリコール等の重合体、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体およびそ
の誘導体等が挙げられる。共重合体としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グ
ラフト共重合体、交互共重合体等のいずれの共重合体も用いることができる。
。
の整数を表す)
以上の数の組み合わせであってよい。例えば、nが3の場合は(C3H6O)mであり、n
が1と4との組み合わせの場合は(CH2O−C4H8O)mである。また、整数値mは、そ
の範囲内において、一の定数または二種以上の数の組み合わせであってよい。例えば、上
記の例において、mが20と40との組み合わせの場合は(CH2O)20−(C2H4O)4
0であり、mが10と30の組み合わせの場合は(CH2O)10−(C4H8O)30である。
さらに、整数値nとmとは上記の範囲内で任意に組み合わせてもよい。
は二糖類、三糖類、四糖類といった多糖類、またはこれらの誘導体である糖アルコール、
デオキシ酸といった還元誘導体、アルドン酸、ウロン酸といった酸化誘導体、グリコセエ
ンといった脱水誘導体、アミノ酸、チオ糖等が挙げられる。多糖類とは広義の糖を指し、
アルギン酸やデキストリン、セルロース等の自然界に広く存在する物質も含む。
/又はシリコーン系界面活性剤を含むことが好ましい。該界面活性剤は、インク組成物中
の顔料の含有量に対して、0.01重量%以上10重量%以下添加されることが好ましい
。
れ、速やかな定着性を得ることがきる。
標)、サーフィノール104(商標)(以上商品名、Air Products and Chemicals, Inc.
社製)、オルフィンSTG(商標)、オルフィン(登録商標)E1010(商標)(以
上商品名、日信化学社製)等が好適に挙げられる。
リコーンを用いることが好ましい。具体例としては、BYK−347、BYK−348、
BYK−UV3500、BYK−UV3570、BYK−UV3510、BYK−UV3
530(ビックケミージャパン株式会社)が挙げられる。
、前述したメタリック顔料、分散剤、及び前記液媒を混合した後、ボールミル、ビーズミ
ル、超音波、又はジェットミル等で顔料分散液を調製し、所望のインク特性を有するよう
に調整する。続いて、バインダー樹脂、前記液媒、及びその他の添加剤(例えば、分散助
剤や粘度調整剤)を撹拌下に加えて顔料インク組成物を得ることができる。
必要なインク用液媒と混合しても良く、また、複合化顔料原体を直接インク用液媒中で超
音波処理してそのままインク組成物とすることもできる。
ましくは20〜50mN/mである。表面張力が20mN/m未満になると、インク組成
物がインクジェット記録用プリンタヘッドの表面に濡れ広がるか、又は滲み出してしまい
、インク滴の吐出が困難になることがあり、表面張力が50mN/mを越えると、記録媒
体の表面において濡れ広がらず、良好な印刷ができないことがある。
本実施形態のインクセットは、上記インク組成物を複数備え、前記各インク組成物は異
なる金属顔料濃度であるものである。前記インク組成物のうち、少なくとも1種類のイン
ク組成物の金属顔料の濃度が0.1重量%以上1.5重量%未満であり、他の少なくとも
1種類のインク組成物の金属顔料の濃度が1.5重量%以上3.0重量%以下であること
が好ましい。
本実施形態の記録装置は、上記インクセットを備えたインクジェット記録装置である。
次に、インクジェット記録装置の記録ヘッド3の構成について説明する。ここで、図1
は、キャリッジ(図示せず)に収容される記録ヘッド3の概略斜視図である。また、図2
は、インクカートリッジに挿入されるインク導入針19の断面図である。
る。この基台15には、ヘッドケース16が取り付けられる。このヘッドケース16の先
端部には流路ユニット17が取り付けられる(配設される)。この基台15は例えば合成
樹脂によって成型されており、その上面には複数の区画15´(液体貯留部材装着部)が
設けられている。
り付けられている。そして、これらの区画15´にはインクカートリッジ(図示せず)が
装着される。即ち、インクカートリッジはこの基台15上に配置される。インクカートリ
ッジに挿入されるインク導入針19の詳細については後述する。
上記区画15´とは反対側となる基台15の他面には、回路基板20が取り付けられる
。そして、この回路基板20は、パッキンとして機能するシート部材21を介して基台1
5に取り付けられている。
ニット22を収容するためのケーシングである。そして、ヘッドケース16の基台15の
取付面とは反対側の先端面には、流路ユニット17が接着剤等により固定されている。こ
の流路ユニット17は、弾性板23、流路形成基板24、及びノズルプレート25を順次
積層し、接着剤等で固定して一体化することにより作製されている。
り、プリンタのドット形成密度に対応したピッチで微細なノズル開口26が列状に形成さ
れている。また、ヘッドカバー27は、例えば金属製の薄板部材によって構成されている
。
端が円錐状に形成されると共に、内部にインク導入路41が形成された中空針であり、下
半部分が上流側から下流側に向けて拡開するテーパー形状に形成されている。また、この
インク導入針19の先端側には、外部空間とインク導入路41とを連通するインク導入孔
42が開設されている。
着によって基台15に取り付けられる。これにより、インク導入針19のインク導入路4
1とヘッドケース16のインク連通路37とが連通する。
ク導入針19がインクカートリッジの針挿入口内に挿入され、インクカートリッジの内部
空間とインク導入針19内のインク導入路41とがインク導入孔42を介して連通する。
その後、インクカートリッジに貯留されたインクは、インク導入孔42を通じてインク導
入路41内に導入され、インク連通路37を通じてノズル開口26から吐出される。
ク導入路41内に設けられたメッシュフィルタ18の開き目をWμmとした場合、該ノズ
ル径Lμmと該メッシュフィルタの開き目WμmとがL≧5Wの関係を満たすことが好ま
しい。このような関係を満たすインクジェット記録装置に本実施形態の顔料分散液を含む
インク組成物を使用する場合は、ノズル開口26におけるメタリック顔料の目詰まりを防
止し、インク組成物の吐出安定性を確保する観点から、前記平板状粒子のX−Y平面の面
積より求めた円相当径の平均粒子径をRμmとした場合、R>(L/5)の条件を満たす
平板状粒子数が平板状粒子数全体の5%以下であることが好ましい。
本実施形態のインクジェット記録方法は、上記インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を
記録媒体に付着させて記録を行うものである。
角度依存性の観点から、記録媒体上でのJIS Z8741にて規定された20度、6
0度、85度鏡面光沢度の測定値がそれぞれ同時に200、200、100以上の数値を
示す金属光沢を有する画像を形成することが好ましく、JIS Z8741にて規定され
た20度、60度、85度鏡面光沢度の測定値がそれぞれ同時に400、400、100
以上であることがより好ましく、JIS Z8741にて規定された20度、60度、8
5度鏡面光沢度の測定値がそれぞれ同時に600、600、100以上であることがさら
に好ましい。
ぞれ同時に200以上400未満、200以上400未満、100以上の数値を示す画像
は、つや消し調(マット調)の金属光沢を有している。
ぞれ同時に400以上600未満、400以上600未満、100以上の数値を示す画像
は、形成した画像に映りこんだ物体が若干判別できるほどの、つやのある金属光沢を有し
ている。
ぞれ同時に600以上、600以上、100以上の数値を示す金属光沢を有する画像は、
鮮鋭性を有し、形成した画像に映りこんだ物体が明確に判別できるほどの光沢、いわゆる
「鏡面光沢」を有する金属光沢を有している。
741にて規定された20度、60度、85度鏡面光沢度の測定値がそれぞれ同時に20
0、200、100以上の数値を示す金属光沢を有する画像を適宜組み合わせることによ
って、マット調の画像からグロス調の画像まで、所望の金属光沢を有する画像を形成する
ことができる。
以上の数値を示さない場合、そのような画像は目視観察をしたときに金属光沢は感じられ
ず、灰色として観察される。また、20度、60度、85度鏡面光沢度の測定値のいずれ
かの値が上記の数値以上の数値を示さない場合も本発明の効果を得ることはできない。
プロセスの観点及びコストの観点から、0.1〜100mg/cm2であることが好まし
く、1.0〜50mg/cm2であることがより好ましい。
ロセス、コストの観点から、0.0001〜3.0mg/cm2であることが好ましい。
前記メタリック顔料の乾燥重量が低いほど、高光沢の金属光沢面を形成することができる
。そのため、例えば、透明記録媒体においてハーフミラー画を形成する場合に適している
。また、前記メタリック顔料の乾燥重量が高いほど、マット調の金属光沢面を形成するこ
とができる。そのため、例えば、透明な記録媒体において遮蔽層を形成する場合に適して
いる。
加速電極の間に強電界を印加し、ノズルからインクを液滴状で連続的に噴射させ、インク
滴が偏向電極間を飛翔する間に印刷情報信号を偏向電極に与えて記録する方式、またはイ
ンク滴を偏向することなく印刷情報信号に対応して噴射させる方式である。
械的に振動させることにより、強制的にインク滴を噴射させる方式である。噴射したイン
ク滴は噴射と同時に帯電させ、インク滴が偏向電極間を飛翔する間に印刷情報信号を偏向
電極に与えて記録する。
と印刷情報信号を同時に加え、インク滴を噴射・記録させる方式である。
インク液を印刷情報信号に従って微小電極で加熱起泡させ、インク滴を噴射・記録させる
方式である。
、高速印刷対応の観点からは、インク組成物を吐出する方式が、非加熱方式であることが
好ましい。即ち、上記第一の方法、第二の方法又は第三の方法を採用することが好ましい
。
紙、光沢紙)、ガラス、塩ビ等のプラスチックフィルム、基材にプラスチックや受容層を
コーティングしたフィルム、金属、プリント配線基板等の種々の記録媒体を用いることが
できる。
ら、前記記録媒体を非加熱で印刷することが好ましい。
得られるという観点から、前記記録媒体を加熱して印刷することが好ましい。
450MHz程度に極大波長を持つ電磁波)などを照射し、または熱風を吹き付けるなど
記録媒体に接触させずに加熱する方法などが挙げられる。
ましい。換言すれば、前記記録媒体の加熱は、印刷の前に行っても、同時に行っても、後
に行ってもよく、印刷を行っている間を通して加熱してもよい。加熱温度は記録媒体の種
類によるが、30から80℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。
本実施形態の記録物は、上記インクジェット記録方法により記録が行われたものである
。この記録物は、先述のインクセットを用いて上記インクジェット記録方法により得られ
たものであるため、20度、60度、85度鏡面光沢度がそれぞれ200、200、10
0以上の数値を示す、高い金属鏡面光沢を有する記録物を得ることができる。また、イン
クセットに備えているインク組成物のメタリック顔料濃度が各インク組成物によって異な
るため、鏡面光沢からマット調まで、任意の金属光沢を同時に形成することができる。
1.メタリック顔料分散液の調製
膜厚100μmのPETフィルム上に、セルロースアセテートブチレート(ブチル化率
35〜39%、関東化学社製)3.0重量%及びジエチレングリコールジエチルエーテル
(日本乳化剤社製)97重量%からなる樹脂層塗工液をバーコート法によって均一に塗布
し、60℃、10分間乾燥する事で、PETフィルム上に樹脂層薄膜を形成した。
記の樹脂層上に平均膜厚20nmのアルミニウム蒸着層を形成した。
S−150超音波分散機(アズワン社製)を用いて剥離・微細化・分散処理を同時に行い
、積算の超音波分散処理時間が12時間であるメタリック顔料分散液を作成した。
処理を行い、粗大粒子を除去した。次いで、ろ液を丸底フラスコに入れ、ロータリーエバ
ポレターを用いてジエチレングリコールジエチルエーテルを留去した。これにより、メタ
リック顔料分散液を濃縮し、その後、そのメタリック顔料分散液の濃度調整を行い、5重
量%濃度のメタリック顔料分散液1を得た。
ック顔料分散液2〜11を得た。
て、各メタリック顔料の長径(X方向)−短径(Y方向)平面の円相当径の50%平均粒
子径R50、平均膜厚Zを測定し、さらに、得られたR50とZの測定値に基づき、R5
0/Zを算出した。なお、粒度分布値(CV値)は、CV値=粒度分布の標準偏差/粒子
径の平均値×100の計算式により求めた。結果を表1に示す。
上記方法にて調製したメタリック顔料分散液を用いて、表2及び表3に示す組成にてメ
タリック顔料インク組成物を調製した。溶媒及び添加剤を混合・溶解し、インク溶媒とし
た後に、メタリック顔料分散液をそのインク溶媒中へ添加して、更に常温・常圧下30分
間マグネティックスターラーにて混合・撹拌して、メタリック顔料インク組成物とした。
ングリコールモノブチルエーテル(DPGMB)、テトラエチレングリコールジメチルエ
ーテル(TEGDM)は日本乳化剤社製のものを用いた。また、γ−ブチロラクトンは関
東化学社製のものを用いた。また、N−2043−60MEX、N−2043−AF−1
(樹脂エマルジョン)はハリマ化成社製のものを用い、BYK−3500(界面活性剤)
はビックケミー・ジャパン社製のものを用いた。なお、単位は重量%である。
(1)吐出安定性
インクジェットプリンタEM−930C(セイコーエプソン社製)を用いて、インク組
成物をブラック列に充填し、同社製写真用紙<光沢>(型番:KA450PSK)上に常
温でベタ印刷を行った。
このとき、インクジェットプリンタのノズル径(L)は25μm、インク流路内に設け
られたメッシュフィルタの開き目(W)は5μmであった。従って、使用したインクジェ
ットプリンタはL=5Wの関係を有するものであった。また、インク組成物中に含まれて
いる平板状粒子のX−Y平面の面積より求めた円相当径の平均粒子径(R)が、上記イン
クジェットプリンタのノズル径(L)との関係において、R>(L/5)の条件を満たす
平板状粒子数の割合(%)を算出した。
基準に従って吐出安定性を評価した。なお、「ノズル抜け」とは、通常プリントヘッドに
ついているノズルから吐出されるはずのインクがノズルの詰まりによって吐出されず、印
刷結果に影響を与えることをいう。評価結果を、R>(L/5)の条件を満たす平板状粒
子数の割合(%)と併せて、評価結果を表3に示す。
AA:A4サイズのベタ画像を30枚連続で印刷しても吐出欠陥(ノズル抜け)を生じ
ない。
A :A4サイズのベタ画像を10枚連続で印刷しても吐出欠陥(ノズル抜け)を生じ
ない。
B :A4サイズのベタ画像を連続印刷した場合、2枚目から10枚未満で吐出欠陥(
ノズル抜け)が発生する。
C :A4サイズのベタ画像を連続印刷した場合、1枚目で吐出欠陥(ノズル抜け)が
発生する。
インクジェットプリンタEM−930C(セイコーエプソン社製)を用いて、インク組
成物をブラック列に充填し、インク受容層を有する同社製写真用紙<光沢>(型番:KA
450PSK)上に常温でベタ印刷を行った。このときのインク組成物の吐出量は、1.
2mg/cm2、金属顔料の乾燥重量は、12μg/cm2であった。得られた画像の光沢
度は光沢度計(コニカミノルタ社製 MULTI Gloss 268)を用いて行った
。結果を表4及び表5に示す。
インクジェットプリンタSJ−540(ローランドDG社製)を用いて、実施例1のイ
ンク組成物をイエロー列に充填し、インク受容層を有しない光沢塩ビ(グレー糊付き)(
型番:SP−SG−1270G)上にベタ印刷及び加熱乾燥を行った。次いで、得られた
画像の光沢度を光度計(コニカミノルタ社製 MULTI Gloss 268)を用い
て行った。表6に結果と加熱条件を示す。なお、加熱条件は、印字中に40℃で加熱した
場合(実施例9)、常温で印刷した後に60℃の乾燥機で加熱した場合(実施例10)で
行った。また、対照として、常温印字のみ行い、加熱を行わなかった場合(参考例)につ
いても検討した。
同様にして、実施例13のインク組成物を用いた以外は実施例9と同様のもの(実施例
15)についても検討した。
1.メタリック顔料分散液の調製
実施例Aと同様にしてメタリック含量分散液を調製した。
実施例Aにて調製したメタリック顔料分散液を用いて、表8〜9に示す組成にてメタリ
ック顔料インク組成物を調製した。溶媒及び添加剤を混合・溶解し、インク溶媒とした後
に、メタリック顔料分散液をそのインク溶媒中へ添加して、更に常温・常圧下30分間マ
グネティックスターラーにて混合・撹拌して、メタリック顔料インク組成物とした。
グリコールジメチルエーテル(TEGDM)は日本乳化剤社製のものを用いた。また、γ
−ブチロラクトンは関東化学社製のものを用いた。また、N−2043−60MEX、N
−2043−AF−1(樹脂エマルジョン)はハリマ化成社製のものを用い、BYK−3
500(界面活性剤)はビックケミー・ジャパン社製のものを用いた。なお、単位は重量
%である。
(1)光沢度の測定
インクジェットプリンタEM−930C(セイコーエプソン社製)を用いて、インク組
成物をブラック列に充填し、インク受容層を有する同社製写真用紙<光沢>(型番:KA
450PSK)上に常温でベタ印刷を行った。このときのインク組成物の吐出量は、1.
2mg/cm2、金属顔料の乾燥重量は、12μg/cm2であった。得られた画像の光沢
度は光沢度計(コニカミノルタ社製 MULTI Gloss 268)を用いて行った
。さらに、下記の評価基準に基づき、印字物の官能評価を行った。結果を表10及び11
に示す。
AA:鏡面光沢(映りこんだ物体が良好に判別できる。鮮鋭性あり)
A :光沢(金属光沢は感じられるが、鮮鋭性は無い)
B :マット調(つや消しの金属光沢)
C :灰色調(金属光沢は感じられず、灰色として観察される)
)はメタリック顔料の濃度に応じて異なる金属光沢を有する画像を形成することができる
ことが判明した。従って、メタリック顔料の濃度の異なるインク組成物を備えたインクセ
ットは、20度、60度、85度鏡面光沢度がそれぞれ200、200、100以上の数
値を示す高い金属鏡面光沢を有し、かつ、鏡面光沢からマット調の印刷物を同時に印刷で
きることが明らかとなった。
シュフィルタ,19…インク導入針,20…回路基板,21…シート部材,22…振動子
ユニット,23…弾性板,24…流路形成基板,25…ノズルプレート,26…ノズル開
口,27…ヘッドカバー,37…インク連通口,41…インク導入路,42…インク導入
孔。
Claims (9)
- 金属顔料と、有機溶剤と、樹脂と、を含有し、
前記金属顔料が、平板状粒子であり、該平板状粒子の平面上の長径をX、短径をY、厚みをZとした場合、該平板状粒子のX−Y平面の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径R50が0.5〜3μmであり、かつ、R50/Z>5の条件を満たし、アルミニウム又はアルミニウム合金であり、
前記有機溶剤として、アルキレングリコールジエーテル及びラクトンを含む、インクジェット記録方法に用いるインク組成物。 - 前記平板状粒子のX−Y平面の面積より求めた円相当径の最大粒子径Rmaxが10μm以下である、請求項1に記載のインク組成物。
- 下記の式で求められる前記金属顔料の粒度分布CV値が60以下である、請求項1又は2に記載のインク組成物。
[式1]CV値=(粒度分布の標準偏差/粒子径の平均値)×100 - 前記金属顔料のインク組成物中の濃度が、0.1〜3.0重量%である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 少なくとも1種類以上のアセチレングリコール系及び/又はシリコーン系界面活性剤を含む、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法。
- 前記記録媒体上に吐出されるインク組成物の吐出量が、0.1〜100mg/cm2である、請求項6に記載のインクジェット記録方法。
- 前記記録媒体を加熱して記録する、請求項6又は7に記載のインクジェット記録方法。
- 請求項6〜8のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法により記録された、記録物。
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