JP7102889B2 - 画像形成方法、記録物、及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法、記録物、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成方法、記録物、及び画像形成装置に関する。
近年、印刷媒体の多様化が進んでいる。前記印刷媒体は、例えば、オフィスでの印刷から商用印刷などの大型印刷までの広い分野で用いられている。
前記印刷媒体に印刷した印刷物は、各色を混色したフルカラー画像を表現することが可能となっている。
金属光沢、とりわけ高い鏡面写像性の高い銀色色材を含む画像を有する印刷物は、前記銀色色材を他の色と混色させることによりフルカラーで、かつ写像性の高い画像を得ることができるため、産業上の利用価値は非常に高い。
そこで、例えば、金属コロイドを含むインク組成物を多孔質の被印刷物の表面に印刷することにより、高い光沢性を有する印刷物が得られる印刷方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、銀顔料層の表面に樹脂層を形成することにより、優れた耐光性及び光輝性を有する画像が記録された記録物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
更に、平均粒子径が1nm以上100nm以下の光輝性顔料を含むインク組成物を用いて、平均開孔径が3nm以上200nm以下の細孔を有する記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
本発明は、広いメディア対応性を有し、金属光沢及び写像性に優れた記録物が得られる画像形成方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の画像形成方法は、記録媒体上に、インクジェットヘッドを用いて多孔質形成用材料を付与し、平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、かつ平均厚みが5μm以上30μm以下である多孔質を形成する多孔質形成工程と、前記多孔質上に、銀を含む銀インクを付与する銀インク付与工程と、を含む。
本発明によると、広いメディア対応性を有し、金属光沢及び写像性に優れた記録物が得られる画像形成方法を提供することができる。
図1は、本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置の一例を示す図である。 図2は、図1の画像形成装置のメインタンクの一例を示す斜視説明図である。 図3は、インクジェットヘッドを用いて銀インクを記録媒体に付与した時の記録媒体の表面の一例を示す走査型電子顕微鏡(SEMと称することもある)画像である。 図4は、多孔質の平均孔径を算出する方法の一例を表す概略図である。 図5は、多孔質の平均厚みを算出する方法の一例を示す概略図である。
(画像形成方法及び画像形成装置)
本発明の画像形成方法は、多孔質形成工程と、銀インク付与工程とを含み、カラーインク付与工程及びラミネート層形成工程の少なくともいずれかを含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の画像形成装置は、多孔質形成手段と、銀インク付与手段とを有し、カラーインク付与手段及びラミネート層形成手段の少なくともいずれかを有することが好ましく、更に必要に応じてその他の手段を有する。
従来の画像形成方法では、銀粒子は沈降しやすく、銀インクの分散安定性を改善するために銀インクに分散剤を含有させることがある。しかし、銀インクをインク受容層のない記録媒体上に付与した場合、分散剤等が多く残存することにより金属光沢が得られないという問題がある。
また、前記記録媒体上の前記インク受容層として多孔質を形成した場合、前記多孔質の平均孔径及び前記多孔質の平均厚みが適切でない場合には、写像性が得られないという問題がある。
更に、記録媒体としてインク受容層のない、いわゆる非浸透性基材を用いた場合、高い写像性が得られず、特に金属光沢及び写像性を長期間維持することができないのが現状である。
これに対して、本発明によれば、インク受容層のない記録媒体、適切なインク受容層を有さない記録媒体などを含む広いメディア対応性を有し、金属光沢及び写像性に優れた記録物が得られる画像形成方法を提供することができる。
<多孔質形成工程及び多孔質形成手段>
多孔質形成工程は、記録媒体上に、多孔質形成手段を用いて多孔質形成用材料を付与し、平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、かつ、平均厚みが5μm以上30μm以下である多孔質を形成する工程であり、インクジェットヘッドにより実施されることが好ましい。
多孔質形成工程には、インクジェットヘッド以外にもバーコーターなどを用いることも可能である。
前記多孔質形成手段には、インクジェットヘッドを用いて前記多孔質形成用材料を前記記録媒体に対して付与する手段が挙げられるが、その他にもバーコーターなどを用いることも可能である。
更に、前記多孔質形成用材料を前記記録媒体に対して付与した後、前記多孔質形成用材料に含まれる溶媒を乾燥する工程を有することが好ましく、前記乾燥する工程には温風乾燥や、自然乾燥などが用いられる。
前記多孔質形成手段としてインクジェットヘッドを用いる場合には、銀インク付与手段としてのインクジェットヘッドと異なるインクジェットヘッドを用いてもよく、同一のインクジェットヘッドの異なるノズル列を用いてもよい。
<多孔質形成工程及び多孔質形成手段>
前記多孔質形成工程は、記録媒体上に、インクジェットヘッドを用いて多孔質形成用材料を付与し、平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、かつ平均厚みが5μm以上30μm以下である多孔質を形成する工程であり、多孔質形成手段により実施される。
前記多孔質形成工程としては、インクジェットヘッド以外にもバーコーターなどを用いることも可能である。
前記多孔質形成手段としては、インクジェットヘッドを用いて前記多孔質形成用材料を前記記録媒体に対して付与する手段が挙げられるが、その他にもバーコーターなどを用いることも可能である。
更に、前記多孔質形成用材料を前記記録媒体に対して付与した後、前記多孔質形成用材料に含まれる溶媒を乾燥する工程を有することが好ましい。前記乾燥する工程としては、例えば、温風乾燥、自然乾燥などが用いられる。
<<多孔質>>
前記多孔質は、多孔質形成用材料を用いて記録媒体上に形成され、前記多孔質の平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、前記多孔質の平均厚みが5μm以上30μm以下である。
前記多孔質としては、インク中の銀を吸収することなく、インクに含まれる溶液、及び樹脂を吸収する孔を有していればよい。
本発明において、孔とは、記録媒体上に形成された前記多孔質を多孔質形成面側から観察した際に観測される空隙のことをいう。なお、観察方法としては、SEMを用いて前記記録媒体上の前記多孔質を撮影した画像を観察することが挙げられる。
本発明において、孔径とは、前記観測された孔(図4、100)について、最長と最短の2本の対角線の長さを求め(例えばa(図4、101)とb(図4、102))、前記2本の対角線の平均値((a+b)/2)のことをいう。なお、前記対角線の長さは、前記多孔質のSEM画像から求められる。
本発明において、多孔質の平均孔径とは、前記多孔質の前記孔径の平均値のことをいう。なお、平均値を求める際、100nm以下の前記多孔質の孔径については計算に考慮しないこととする。具体的には、記録物表面のSEM画像において、銀インク及びカラーインクなどが付着していない、10μm四方の多孔質領域に観測された空隙について算出し、平均値を取る。
本発明において、多孔質の平均厚みは、垂直方向の乾燥した記録物の切断面におけるSEM画像から算出する。具体的には、図5に示すように、記録媒体11上に多孔質10が形成された領域の断面の中点M1と、断面の一端E1と前記中点M1との中間点M2と、断面のもう一端E2と前記中点M1との中間点M3と、の計3点での多孔質の厚みの平均値のことをいう。
なお、前記多孔質の平均孔径が200nmを超え400nm以下でない部分に関しては、多孔質の平均厚みの計算には用いない。また、記録媒体にあらかじめ形成されている塗工層についても、本発明においては多孔質の平均厚みの計算には用いない。
前記多孔質の平均孔径としては、200nmを超え400nm以下であり、201nm以上400nm以下が好ましく、220nm以上360nm以下がより好ましく、250nm以上360nm以下が更に好ましい。
前記平均孔径が200nm以下であると、溶剤、分散剤などのビヒクルの吸収が充分でなく、写像性が得られない。一方、前記平均孔径が400nmを超えると、孔に銀が落ち込む量が増えるため、写像性が得られない。
しかしながら、前記平均孔径が、200nmを超え400nm以下であると、銀を含むインクの溶液を効率よく吸収して、印刷後、直ちに高写像性であり、かつ金属光沢に優れた記録物を得ることができる。
前記多孔質の平均厚みとしては、5μm以上30μm以下であり、下限値としては10μm以上が好ましく、20μm以上がより好ましく、上限値としては25μm以下が好ましい。
前記平均厚みが5μ未満であると、溶剤、分散剤などのビヒクルを吸収しきれず、写像性が得られない。一方、前記平均厚みが30μmを超えると、平滑性が下がり金属光沢及び写像性が得られないだけでなく、多孔質が記録媒体から剥離する恐れがある。
しかしながら、前記平均厚みが、5μm以上30μm以下であると、銀を含むインクを付与した場合に、効率よく溶剤、分散剤などのビヒクルを吸収することができ、写像性及び金属光沢に優れた記録物を得ることができる。
前記多孔質の孔径及び前記多孔質の平均厚みは、多孔質形成用材料に含まれる固形分(例えば、シリカ、アルミナなど)の濃度、記録媒体に対して付与する前記多孔質形成用材料の付与量などにより制御することができる。
<<多孔質形成用材料>>
前記多孔質形成用材料としては、記録媒体に対して付与し、平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、かつ平均厚みが5μm以上30μm以下である多孔質を形成することができれば特に制限はないが、紙、ポリエチレンテレフタレート(PET)、塩化ビニル等の樹脂系基材、非吸収性記録媒体への成膜性、膜均一性、密着性、及び安全性に優れているシリカ又はアルミナを有することが好ましい。シリカ又はアルミナを含む塗工層が設けられた状態で市販されている記録媒体でもよいが、前記塗工層上に前記多孔質形成用材料を付与することで本発明の多孔質を形成することができる。
前記多孔質形成用材料は、含まれているアルミナ、シリカ等の固形分である材料の粒径、溶剤種、界面活性剤などにより、粘度、表面張力等の物性を制御することができる。前記多孔質形成用材料の前記物性を制御することで、例えば、インクジェットヘッドから吐出するための吐出適正を有する前記多孔質形成用材料を調製することができる。
前記多孔質を形成する材料、例えば、アルミナ、シリカなどについては、蛍光X線分析により検出することができる。
前記多孔質形成用材料としては、シリカ及びアルミナの少なくとも1種を含むことが好ましく、更に必要に応じて、溶媒、樹脂、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。
前記溶媒としては、有機溶剤、水などが挙げられる。
その他にも、市販のシリカ、アルミナのゾルやゲル状のコーティング材を用いることが可能である。
<<シリカ又はアルミナコート剤>>
コート剤としてのシリカ、アルミナの形状は球状でもよく、粒子が特殊処理により数珠状に連なったり分岐して繋がったもの(例えば、鎖状、パールネックレス状など)でもよい。
また、その表面をアンモニア、カルシウム、アルミナ等のイオンや化合物で変性したものも使用できる。
シリカのコート剤としては、例えば、スノーテックスS、スノーテックスN、スノーテックUP、ST-XS、ST-O、ST-C、ST-20(以上、日産化学株式会社製)、カタロイドSI-350、カタロイドSI-30、SN、SA、S-20L、S-20H、S-30L、S-30H(以上、触媒化成工業株式会社製)、アエロジル200、200V、200CF、300(以上、日本アエロジル株式会社製)等が挙げられる。アルミナのコート剤としては、例えば、アルミナクリアゾール5S、F1000、F3000、A2(以上、川研ファインケミカル株式会社製)などが挙げられる。
多孔質形成方法としてはインクジェット法を用いることが好ましいが、他にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などを用いて、多孔質形成用材料を記録媒体上に付与することで多孔質形成が可能である。
インクジェット法で多孔質を形成することで、金属光沢を付与したい部分(銀インクを付与する部分)のみ選択的に多孔質を形成することができるため、生産効率が高い。インクジェット法で前記多孔質形成用材料を付与した場合、記録物のSEM画像を観察することで、特徴的な液滴痕が記録物上に観測される。例えば、図3に示すような液滴痕501が観測される。
前記多孔質の形成に際し、常温で自然乾燥してもよいし、加温して乾燥を促進してもよい。乾燥温度の好適な範囲としては30℃~80℃が好ましく、多孔質形成用材料の乾燥性とヘッドのノズル近傍の液体成分の増粘を防ぐことの両面から、40℃~70℃がより好ましい。
<<有機溶剤>>
本発明に使用する有機溶剤としては、特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。
炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、多孔質形成用材料の浸透性を向上させることができる。
有機溶剤の多孔質形成用材料中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、多孔質形成用材料の乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<<水>>
水は、多孔質形成用材料の主な媒体であり、好ましい水としては、イオン性の不純物を極力低減することを目的として、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。また、紫外線照射、又は過酸化水素添加等により滅菌した水を用いると、多孔質形成用材料を長期保存する場合にカビ、バクテリアの発生を防止することができるので好ましい。
多孔質形成用材料における水の含有量は、特に制限なく、目的に応じて適宜選択することができるが、環境負荷を軽減でき、その他の成分を含めることができる点から、10質量%以上75質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<<樹脂>>
前記樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いてもよい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材、有機溶剤などの材料と混合して多孔質形成用材料を得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
前記樹脂としては、水溶性樹脂も好適に用いられる。前記水溶性樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ゼラチン、カゼイン等のタンパク質、アラビアゴム等の天然ゴム、サボニン等のグルコキシド、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、リグニンスルホン酸塩、セラック等の天然高分子、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミド、スチレン-アクリル酸共重合物塩、ビニルナフタレン-アクリル酸共重合物塩、スチレン-マレイン酸共重合物塩、ビニルナフタレン-マレイン酸共重合物塩、β-ナフタレンスルホン酸ホリマリン縮合物のナトリウム塩、ポリリン酸等のイオン性高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンイミンなどが挙げられる。
前記樹脂の含有量は、多孔質形成用材料の全量に対して、0.05質量%以上10.0質量%以下が好ましく、0.3質量%以上4.0質量%以下がより好ましい。この範囲であると、樹脂の機能が好適に発揮され、良好な耐擦過性が得られる。また、好適な金属光沢も得られることから好ましい。
<<界面活性剤>>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(S-1)で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
一般式(S-1)
Figure 0007102889000001
(但し、前記一般式(S-1)中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ-2105、FZ-2118、FZ-2154、FZ-2161、FZ-2162、FZ-2163、FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコーン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2~16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4~16である化合物がより好ましい。
前記フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
一般式(F-1)
Figure 0007102889000002
上記一般式(F-1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0~10の整数が好ましく、nは0~40の整数が好ましい。
一般式(F-2)
2n+1-CHCH(OH)CH-O-(CHCHO)-Y
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はCmF2m+1でmは1~6の整数、又はCHCH(OH)CH-CmF2m+1でmは4~6の整数、又はCpH2p+1でpは1~19の整数である。nは1~6の整数である。aは4~14の整数である。
上記フッ素系界面活性剤としては、市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS-111、S-112、S-113、S-121、S-131、S-132、S-141、S-145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129、FC-135、FC-170C、FC-430、FC-431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF-470、F-1405、F-474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN-100、FSN、FSO-100、FSO、FS-300、UR、キャプストーンFS-30、FS-31、FS-3100、FS-34、FS-35(いずれも、Chemours株式会社製);FT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW(いずれも、株式会社ネオス株式会社製)、ポリフォックスPF-136A,PF-156A、PF-151N、PF-154、PF-159(オムノバ株式会社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours株式会社製のFS-3100、FS-34、FS-300、株式会社ネオス製のFT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW、オムノバ株式会社製のポリフォックスPF-151N、及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
前記多孔質形成用材料中における前記界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、及び吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<<消泡剤>>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<<防腐防黴剤>>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
<<防錆剤>>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<<pH調整剤>>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
前記多孔質形成用材料の物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
前記多孔質形成用材料の25℃での粘度は、印字濃度及び文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば、回転式粘度計(東機産業社製、RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
前記多孔質形成用材料の表面張力としては、記録媒体上で好適に多孔質形成用材料がレベリングされ、多孔質形成用材料の乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
前記多孔質形成用材料のpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
<銀インク付与工程及び銀インク付与手段>
前記銀インク付与工程は、記録媒体上に、多孔質形成用材料を付与して形成された平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、かつ平均厚みが5μm以上30μm以下である多孔質に対して、銀インクを付与する工程であり、銀インク付与手段により実施される。
前記銀インク付与工程の一例としては、例えば、バーコーター、インクジェットヘッドを用いて、前記多孔質上に対して前記銀インクを付与することで実施できる。
前記銀インク付与手段の一例としては、例えば、バーコーター、インクジェットヘッドなどが挙げられる。
前記銀インク付与工程は、前記多孔質形成工程と連続して行うことが好ましい。連続して前記銀インク付与工程と、前記多孔質形成工程とを行う場合、前記銀インク付与工程と、前記多孔質形成工程とを、別々の装置で行ってもよいが、同一の装置で行うことが好ましい。同一の装置で行うことで、生産性の向上、前記多孔質上に前記銀インクを着弾させる制御を適切に行えることにより、金属光沢及び写像性がより優れた記録物が得られる。
<<銀を含むインク>>
前記銀を含むインク(以下、銀インクと称することもある)は、銀を含み、更に必要に応じて、高分子分散剤、有機溶剤、水、樹脂、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤などの添加剤を加えてもよい。また、前記銀インクは、前記銀を含む銀コロイドを水、保湿機能を有する溶媒で銀インクとして調製することもでき、必要に応じて前記添加剤を加えることができる。銀は、各種金属の中でも白色度が高い金属であり、他色のインクと組み合わせることで、様々な金属色を実現することができるため好ましい。また、銀は水との反応性が弱いため水中でも安定である。その結果、環境負荷が低減できる水系光輝性インクへの展開が可能であり好ましい。
前記有機溶剤、前記水、前記樹脂、前記界面活性剤、前記消泡剤、前記防腐防黴剤、及び前記pH調整剤には、本発明の多孔質形成用材料における有機溶剤と同様のものを用いることができる。
また、前記添加剤、前記添加剤の含有量及び銀インクの物性による効果についても、本発明の多孔質形成用材料と同様に、銀インクにおいても効果が得られる。
<<銀>>
前記銀は、記録物の写像性及び金属光沢を向上することができる。前記銀としては、銀粒子が好ましい。前記銀粒子の個数平均粒子径としては、15nm以上100nm以下が好ましく、30nm以上60nm以下がより好ましい。前記個数平均粒子径が、15nm以上であると、多孔質中に銀が入り込み、記録物中の最下面にナノ粒子が数多く存在することにより、銀のナノ粒子としての色味(黄色)が反映することで色味が不自然になることを好適に抑制でき、良好に金属光沢を向上することができる。また、前記個数平均粒子径が、100nm以下であると、経時でインク中における銀が沈降することなく、吐出安定性を向上することができる。
前記個数平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定することができる。前記レーザー回折式粒度分布測定装置としては、例えば、動的光散乱法を測定原理とする粒度分布計(例えば、「マイクロトラックUPA」、日機装株式会社製)を用いることができる。
銀インク中における前記銀の含有量としては、インク全量に対して、1.0質量%以上15.0質量%以下が好ましく、2.5質量%以上10質量%以下がより好ましい。前記含有量が、1.0質量%以上であると、高い写像性と金属光沢を発現することができる。また、前記含有量が、15.0質量%以下であると、良好な銀の分散安定性、銀インクの保存安定性、及び吐出安定性を得ることができる。
<<銀コロイド液>>
銀は、その表面に保護コロイドが付着した銀コロイドとして、水系分散媒中に分散していることが好ましい。これにより、銀の水系分散媒への分散性が特に優れたものとなり、銀インクの保存安定性が著しく向上する。銀コロイドは、いかなる方法で調製されたものであってもよく、例えば、銀イオンを含む溶液を用意し、この銀イオンを保護コロイドの存在下で還元剤により還元することにより、得ることができる(例えば、特開2006-299329号公報参照)。これら方法によって銀コロイドを製造する際に、還元反応の前後の、任意の時点で水溶液に界面活性剤などを加えると、銀粒子の分散安定性は更に向上する。保護コロイドとしては、銀表面を保護する役割を果たす有機物であれば特に限定されないが、カルボキシル基を有する有機化合物、高分子分散剤が好ましく、いずれかを1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、併用した方が相乗効果が得られるため、より好ましい。
<<カルボキシル基を有する有機化合物>>
前記カルボキシル基を有する有機化合物のカルボキシル基の数は、1分子あたり、1以上であれば特に限定されず、例えば、1~10が好ましく、1~5がより好ましく、1~3が更に好ましい。なお、前記カルボキシル基を有する有機化合物において、一部又は全部のカルボキシル基は、塩(例えば、アミンとの塩、金属塩等)を形成していてもよい。特に、本発明では、カルボキシル基(特に、すべてのカルボキシル基)が、塩[特に、塩基性化合物との塩(アミンとの塩又はアミン塩等)を形成していない有機化合物(即ち、遊離のカルボキシル基を有する有機化合物)を好適に使用できる。
前記カルボキシル基を有する有機化合物としては、カルボキシル基を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、カルボキシル基以外の官能基(又は金属化合物又は金属ナノ粒子に対する配位性基等)を有していてもよい。
このようなカルボキシル基以外の官能基(又は配位性基)としては、例えば、ハロゲン原子、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子から選択された少なくとも1種のヘテロ原子を有する基(又は官能基)又は、これらの塩を形成した基(アンモニウム塩基等)などが挙げられる。これらの官能基は、1種単独で、又は2種以上組み合わせてカルボキシル基を有する有機化合物が有していてもよい。
前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
前記窒素原子を有する基としては、例えば、アミノ基、置換アミノ基(ジアルキルアミノ基等)、イミノ基(-NH-)、窒素環基(ピリジル基等の5~8員窒素環基、カルバゾール基、モルホリニル基等)、アミド基(-CON<)、シアノ基、ニトロ基などが挙げられる。
前記酸素原子を有する基としては、例えば、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1~6のアルコキシ基)、ホルミル基、カルボニル基(-CO-)、エステル基(-COO-)、酸素環基(テトラヒドロピラニル基等の5~8員酸素環基等)などが挙げられる。
前記硫黄原子を有する基としては、例えば、チオ基、チオール基、チオカルボニル基(-SO-)、アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基等の炭素数1~4のアルキルチオ基等)、スルホ基、スルファモイル基、スルフィニル基(-SO-)などが挙げられる。
前記カルボキシル基を有する有機化合物としては、これらの官能基のうち、カルボキシル基と塩を形成可能な塩基性基(特に、アミノ基、置換アミノ基、イミノ基、アンモニウム塩基等)を有していない化合物であるのが好ましい。
代表的なカルボキシル基を有する有機化合物には、カルボン酸が含まれる。このようなカルボン酸としては、例えば、モノカルボン酸、ポリカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸(又はオキシカルボン酸)などが挙げられる。
前記モノカルボン酸としては、例えば、飽和脂肪族モノカルボン酸、不飽和脂肪族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸などが挙げられる。
前記飽和脂肪族モノカルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプリル酸、カプロン酸、ヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、シクロヘキサンカルボン酸、デヒドロコール酸、コラン酸等の炭素数1以上34以下の脂肪族モノカルボン酸(好ましくは炭素数1以上30以下の脂肪族モノカルボン酸)などが挙げられる。
前記不飽和脂肪族モノカルボン酸としては、例えば、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸、アビエチン酸等の炭素数4以上34以下の不飽和脂肪族モノカルボン酸(好ましくは炭素数10以下30以上の不飽和脂肪族モノカルボン酸)などが挙げられる。
前記芳香族モノカルボン酸としては、例えば、安息香酸、ナフトエ酸等の炭素数7以上12以下の芳香族モノカルボン酸などが挙げられる。
前記ポリカルボン酸としては、例えば、脂肪族飽和ポリカルボン酸、脂肪族不飽和ポリカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸などが挙げられる。
前記脂肪族飽和ポリカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の炭素数2以上14以下の脂肪族飽和ポリカルボン酸(好ましくは炭素数2以上10以下の脂肪族飽和ポリカルボン酸等)などが挙げられる。
前記脂肪族不飽和ポリカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ソルビン酸、テトラヒドロフタル酸等の炭素数4以上14以下の脂肪族不飽和ポリカルボン酸(好ましくは炭素数4以上10以下の脂肪族不飽和ポリカルボン酸等)などが挙げられる。
前記芳香族ポリカルボン酸としては、例えば、フタル酸、トリメリット酸等の炭素数8以上12以下の芳香族ポリカルボン酸などが挙げられる。
前記ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、ヒドロキシモノカルボン酸、ヒドロキシポリカルボン酸などが挙げられる。
前記ヒドロキシモノカルボン酸としては、例えば、脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸、芳香族ヒドロキシモノカルボン酸などが挙げられる。
前記脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸としては、例えば、グリコール酸、乳酸、オキシ酪酸、グリセリン酸、6-ヒドロキシヘキサン酸、コール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、12-オキソケノデオキシコール酸、グリココール酸、リトコール酸、ヒオデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、アポコール酸、タウロコール酸等の炭素数2以上50以下の脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸(好ましくは炭素数2以上34以下の脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸、更に好ましくは炭素数2以上30以下の脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸等)などが挙げられる。
前記芳香族ヒドロキシモノカルボン酸としては、例えば、サリチル酸、オキシ安息香酸、没食子酸等の炭素数7以上12以下の芳香族ヒドロキシモノカルボン酸などが挙げられる。
前記ヒドロキシポリカルボン酸としては、脂肪族ヒドロキシポリカルボン酸などが挙げられる。
前記脂肪族ヒドロキシポリカルボン酸としては、例えば、タルトロン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸等の炭素数2以上10以下の脂肪族ヒドロキシポリカルボン酸などが挙げられる。
なお、前記カルボン酸は、塩を形成していてもよく、無水物、水和物などであってもよい。ここで、カルボン酸は、前記と同様に、塩(特に、アミンとの塩等の塩基性化合物との塩)を形成していない場合が多い。
前記カルボキシル基を有する有機化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カルボキシル基を有する有機化合物としては、脂肪族ヒドロキシカルボン酸(脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸及び脂肪族ヒドロキシポリカルボン酸)等のヒドロキシカルボン酸が好ましい。
前記脂肪族ヒドロキシカルボン酸としては、脂環族ヒドロキシカルボン酸(又は脂環族骨格を有するヒドロキシカルボン酸が好ましい。
前記脂環族ヒドロキシカルボン酸(又は脂環族骨格を有するヒドロキシカルボン酸としては、例えば、コール酸等の炭素数6以上34以下の脂環族ヒドロキシカルボン酸が好ましく、炭素数10以上34以下の脂環族ヒドロキシカルボン酸がより好ましく、炭素数16以上30以下の脂環族ヒドロキシカルボン酸が特に好ましい。
また、前記コール酸等の多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸、デヒドロコール酸、コラン酸等の多環式脂肪族カルボン酸などは、嵩高い構造を有しており、銀粒子の凝集を抑制する効果が大きいため好ましい。
前記多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、縮合多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸、好ましくは炭素数10以上34以下の縮合多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸、より好ましくは炭素数14以上34以下の縮合多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸、特に好ましくは炭素数18以上30以下の縮合多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。
前記多環式脂肪族カルボン酸としては、例えば、縮合多環式脂肪族カルボン酸、好ましくは炭素数10以上34以下の縮合多環式脂肪族カルボン酸、より好ましくは炭素数14以上34以下の縮合多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸、特に好ましくは炭素数18以上30以下の縮合多環式脂肪族カルボン酸などが挙げられる。
前記カルボキシル基を有する有機化合物の数平均分子量としては、例えば、1,000以下が好ましく、より好ましくは800以下、更に好ましくは600以下であってもよい。また、カルボキシル基を有する有機化合物のpKa値は、例えば、1以上が好ましく、より好ましくは2以上、更に好ましくは2以上8以下であってもよい。なお、前記数平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
<<高分子分散剤>>
本発明では、保護コロイドを、前記カルボキシル基を有する有機化合物と高分子分散剤とで組み合わせて構成する。このような組み合わせで保護コロイドを構成することにより、粗大粒子が著しく少ない銀を含む銀コロイドが得られる。特に、本発明では、前記特定の保護コロイドの組み合わせにより、粗大粒子が少ないにもかかわらず、銀の割合を大きくでき、銀コロイド(又はその分散液)の保存安定性にも優れている。
高分子分散剤としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、水溶性ウレタン樹脂、水溶性アクリルウレタン樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、天然ポリマー、ポリエチレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記スチレン系樹脂としては、例えば、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン-無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。
前記アクリル系樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル-(メタ)アクリル酸共重合体などが挙げられる。
前記セルロース誘導体としては、例えば、ニトロセルロース、エチルセルロース等のアルキルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース等のアルキル-ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のカルボキシアルキルセルロース等のセルロースエーテル類などが挙げられる。
前記ポリアルキレングリコールとしては、例えば、ゼラチン、デキストリンなどが挙げられる。
前記ポリアルキレングリコールとしては、例えば、液状のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。
代表的な高分子分散剤(両親媒性の高分子分散剤)としては、親水性モノマーで構成された親水性ユニット(又は親水性ブロック)を含む樹脂(又は水溶性樹脂、水分散性樹脂)が含まれる。
前記親水性モノマーとしては、例えば、カルボキシル基又は酸無水物基含有単量体、ヒドロキシル基含有単量体などの付加重合系モノマー、アルキレンオキシド(エチレンオキシド等)などの縮合系モノマーなどが挙げられる。
前記酸無水物基含有単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等の(メタ)アクリル系単量体、マレイン酸等の不飽和多価カルボン酸、無水マレイン酸などが挙げられる。
前記ヒドロキシル基含単量体としては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ビニルフェノールなどが挙げられる。
前記縮合系モノマーとしては、ヒドロキシル基等の活性基(例えば、前記ヒドロキシル基含有単量体等)との反応により、親水性ユニットを形成していてもよい。
前記親水性モノマーとしては、1種単独で又は2種以上組み合わせて親水性ユニットを形成していてもよい。
前記高分子分散剤としては、少なくとも親水性ユニット(又は親水性ブロック)を含んでいればよく、親水性モノマーの単独又は共重合体(例えば、ポリアクリル酸又はその塩等)であってもよく、前記例示のスチレン系樹脂、アクリル系樹脂等のように、親水性モノマーと疎水性モノマーとのコポリマーであってもよい。
前記疎水性モノマー(非イオン性モノマー)としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルなどの(メタ)アクリル系モノマー;スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系モノマー、α-炭素数2以上20以下オレフィン系モノマー、酢酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル系モノマーなどが挙げられる。前記疎水性モノマーは、1種単独で又は2種以上組み合わせて疎水性ユニットを構成していてもよい。
前記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸-n-ブチル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸炭素数1以上20以下アルキル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキル、(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリール、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸-2-フェニルエチル等の(メタ)アクリル酸アラルキルなどが挙げられる。
前記α-炭素数2以上20以下オレフィン系モノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、イソブチレン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-ドデセンなどが挙げられる。
前記高分子分散剤がコポリマー(例えば、親水性モノマーと疎水性モノマーとのコポリマー)である場合、コポリマーは、ランダムコポリマー、交互共重合体、ブロックコポリマー(例えば、親水性モノマーで構成された親水性ブロックと、疎水性モノマーで構成された疎水性ブロックとで構成されたコポリマー)、くし型コポリマー(又はくし型グラフトコポリマー)などであってもよい。
前記ブロックコポリマーの構造は、特に限定されず、ジブロック構造、トリブロック構造(ABA型、BAB型)などであってもよい。また、前記くし型コポリマーにおいて、主鎖は、前記親水性ブロックで構成してもよく、前記疎水性ブロックで構成してもよく、親水性ブロック及び疎水性ブロックで構成してもよい。
なお、前記のように、親水性ユニットは、アルキレンオキシド(エチレンオキシド等)で構成された親水性ブロック(ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド-ポリプロピレンオキシドなどのポリアルキレンオキシド)などの縮合系ブロックで構成することもできる。
前記親水性ブロック(ポリアルキレンオキシド等)と疎水性ブロック(ポリオレフィンブロック等)とは、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合などの連結基を介して結合していてもよい。
前記結合は、例えば、疎水性ブロック(ポリオレフィン等)を変性剤で変性した後、親水性ブロックを導入することにより形成してもよい。
前記変性剤としては、例えば、不飽和カルボン酸又はその無水物((無水)マレイン酸等)、ラクタム又はアミノカルボン酸、ヒドロキシルアミン、ジアミンなどが挙げられる。
また、ヒドロキシル基、カルボキシル基などの親水性基を有するモノマー(前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等)から得られるポリマーと、前記縮合系の親水性モノマー(エチレンオキシド等)とを反応(又は結合)させることにより、くし型コポリマー(主鎖が疎水性ブロックで構成されたくし型コポリマー)を形成してもよい。
更に、共重合成分として、親水性の非イオン性モノマーを使用することにより、親水性と疎水性とのバランスを調整してもよい。
このような成分としては、2-(2-メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(例えば、数平均分子量200~1000程度)などのアルキレンオキシ(特にエチレンオキシ)ユニットを有するモノマー又はオリゴマーなどを例示できる。
また、親水性基(カルボキシル基等)を変性(例えば、エステル化)することにより親水性と疎水性とのバランスを調整してもよい。
高分子分散剤は、官能基を有していてもよい。このような官能基としては、例えば、酸基(又は酸性基、例えば、カルボキシル基(又は酸無水物基)、スルホ基(スルホン酸基)等)、ヒドロキシル基などが挙げられる。これらの官能基は、1種単独で又は2種以上組み合わせて高分子分散剤が有していてもよい。
これらの官能基のうち、高分子分散剤は、酸基、特に、カルボキシル基を有しているのが好ましい。
前記高分子分散剤が、酸基(カルボキシル基等)を有している場合、少なくとも一部又は全部の酸基(カルボキシル基等)は、塩(アミンとの塩、金属塩等)を形成していてもよいが、特に、本発明では、カルボキシル基(特に、すべてのカルボキシル基)等の酸基が、塩[特に、塩基性化合物との塩(アミンとの塩又はアミン塩等)]を形成していない高分子分散剤[即ち、遊離の酸基(特にカルボキシル基)を有する高分子分散剤]を好適に使用できる。
酸基(特にカルボキシル基)を有する高分子分散剤の酸価としては、例えば、1mgKOH/g以上100mgKOH/g以下が好ましく、3mgKOH/g以上90mgKOH/g以下がより好ましく、5mgKOH/g以上80mgKOH/g以下が更に好ましく、7mgKOH/g以上70mgKOH/g以下が特に好ましい。なお、酸基を有する分散剤ポリマーにおいて、アミン価は0mgKOH/g(又はほぼ0mgKOH/g)であってもよい。
なお、前記高分子分散剤において、上記のような官能基の位置は、特に限定されず、主鎖であってもよく、側鎖であってもよく、主鎖及び側鎖に位置していてもよい。
このような官能基は、例えば、親水性モノマー又は親水性ユニット由来の官能基(例えば、ヒドロキシル基等)であってもよく、官能基を有する共重合性モノマー(例えば、無水マレイン酸等)の共重合によりポリマー中に導入することもできる。
前記高分子分散剤は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記高分子分散剤として、特開2004-207558号公報に記載の高分子分散剤(高分子顔料分散剤)を使用してもよい。
また、高分子分散剤は、合成したものを用いてもよく、市販品を用いてもよい。
以下に、市販の高分子分散剤(又は少なくとも両親媒性の分散剤で構成された分散剤)を具体的に例示すると、ソルスパース13240、ソルスパース13940、ソルスパース32550、ソルスパース31845、ソルスパース24000、ソルスパース26000、ソルスパース27000、ソルスパース28000、ソルスパース41090などのソルスパースシリーズ[アビシア株式会社製];ディスパービック160、ディスパービック161、ディスパービック162、ディスパービック163、ディスパービック164、ディスパービック166、ディスパービック170、ディスパービック180、ディスパービック182、ディスパービック184、ディスパービック190、ディスパービック191、ディスパービック192、ディスパービック193、ディスパービック194、ディスパービック2001、ディスパービック2050などのディスパービックシリーズ[ビックケミー株式会社製];EFKA-46、EFKA-47、EFKA-48、EFKA-49、EFKA-1501、EFKA-1502、EFKA-4540、EFKA-4550、ポリマー100、ポリマー120、ポリマー150、ポリマー400、ポリマー401、ポリマー402、ポリマー403、ポリマー450、ポリマー451、ポリマー452、ポリマー453[EFKAケミカル株式会社製];アジスパーPB711、アジスパーPAl11、アジスパーPB811、アジスパーPB821、アジスパーPW911などのアジスパーシリーズ[味の素株式会社製];フローレンDOPA-158、フローレンDOPA-22、フローレンDOPA-17、フローレンTG-700、フローレンTG-720W、フローレン-730W、フローレン-740W、フローレン-745Wなどのフローレンシリーズ[共栄社化学株式会社製];ジョンクリル678、ジョンクリル679、ジョンクリル62などのジョンクリルシリーズ[ジョンソンポリマー株式会社製]などが挙げられる。
これらのうち、酸基を有する高分子分散剤には、ディスパービック190、ディスパービック194などが挙げられる。
前記高分子分散剤の数平均分子量は、例えば、1,500~100,000が好ましく、より好ましくは2,000~80,000、更に好ましくは3,000~50,000、特に好ましくは7,000~20,000である。
また近年、銀コロイド液は複数のメーカーから市販されており、その市販品を用いて上記に記載した調製方法でインクに調製することができる。
<カラーインク付与工程及びカラーインク付与手段>
前記カラーインク付与工程は、色材を含むカラーインクを記録媒体に付与する工程であり、カラーインク付与手段により実施される。
前記カラーインク付与工程の一例としては、例えば、バーコーター、インクジェットヘッドを用いて、前記記録媒体に対して前記カラーインクを付与することで実施できる。
前記カラーインク付与手段の一例としては、例えば、バーコーター、インクジェットヘッドなどが挙げられる。
<<カラーインク>>
前記カラーインクは、銀以外の色材を含み、更に必要に応じて、溶媒、樹脂、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。
前記カラーインクとは、銀以外の色材を含むインクであり、銀を含む銀インクとは明確に異なるものである。前記カラーインクとして例えば、ブラックインク、白色インク等の無彩色インク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク等の有彩色インクを意味する。
前記カラーインクを付与することにより、銀色以外のさまざまなメタリックカラーを再現することができる。
前記溶媒としては、有機溶剤、水などが挙げられる。
前記有機溶剤、前記水、前記樹脂、前記界面活性剤、前記消泡剤、前記防腐防黴剤、及び前記pH調整剤には、本発明の多孔質形成用材料における有機溶剤と同様のものを用いることができる。
また、前記添加剤、前記添加剤の含有量及びカラーインクの物性による効果についても、本発明の多孔質形成用材料と同様に、カラーインクにおいても効果が得られる。
<<色材>>
前記色材としては、特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色、銀色などの光沢色顔料、メタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、又は銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
更に、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35が挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性及び吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料を分散してインクを得るためには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基、カルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂株式会社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<<顔料分散体>>
顔料に、水、有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水、分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水、有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いるとよい。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子を濾過し、脱気することが好ましい。
<<銀を含む印刷層>>
前記銀を含む印刷層は、銀を主成分とするものであって、銀インクに含まれる水、溶剤、アミン類、分散剤が残留していてもよい。更に、前記銀を含む印刷層が樹脂を含むことが好ましく、記録物の耐擦過性及び金属光沢が良好になる。
前記樹脂の含有量としては、前記銀を含む印刷層全量に対して、0.2質量%以上50.0質量%以下が好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下がより好ましい。前記含有量が、0.2質量%以上50.0質量%以下であると、樹脂の機能が好適に発揮され、良好な耐擦過性が得られ、また、好適な金属光沢も得ることができる。
前記銀を含む印刷層は、本発明の、平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、かつ平均厚みが5μm以上30μm以下である多孔質上に形成されることが好ましい。
-銀を含む印刷層の層厚-
銀を含む印刷層の層厚は乾燥後の層厚であって、銀を含む印刷層の平均層厚である。前記銀を含む印刷層の層厚の範囲としては、50nm以上300nm以下の範囲が好ましく、金属光沢及び写像性に優れた記録物が得られる。なお、本発明では印刷層の表面を「印刷面」という。50nm以上300nm以下であると、金属粒子としてのプラズモン吸収に由来する茶色の色調が低く、金属光沢及び写像性が向上する。また、銀を含むインクのビヒクルを多孔質が直ちに吸収することが可能となり、金属光沢及び写像性が向上する。なお、少なくとも銀1つ分の層厚は必要であり、粒子が並ぶ横方向に粒子の相互作用が増加して本来の金属様の写像性が得られる。また、縦方向に銀8個分の粒子径以内の範囲では、銀を含むインクのビヒクルを多孔質が直ちに吸収、吸着され、金属光沢及び写像性に優れた印刷面が得られる。
-JIS H8686-2に規定した写像性(2mm)の値について-
本発明では、「写像性値」は、JIS-H8686で規定される写像性測定方法により得られる写像性値を意味する。具体的には、スリットを通して測定対象面に45度の角度で当てられた光の反射光(受光角45度)を、移動する光学くしを通して検知する光学装置と、検知した光量の波動を波形として記憶する計測装置とで構成された写像性測定装置を用い、光学くしを通して検知された光量の変動波形から、次の算式により写像性値Cが得られる。
Cl(n)=M-m/M+m×100
ここで、Cl(n)は、光学くし幅がn(mm)のときの写像性値(%)、Mは、光学くし幅がn(mm)のときの最高波高、mは、光学くし幅がn(mm)のときの最低波高を示す。
本発明では、写像性測定装置として、スガ試験機ICM-1型を使用し、光学くし幅nを2.0mmとしている。
対向物が写りこむ高い写像性を有するには写像性(2mm)の値で5以上が好ましく、より好ましくは30以上である。写像性についての上限であるが、実像が写りこむような高い鏡面を有するものは最大値でも98であるので上限値は98となる。
-b*値について-
本発明では高写像性を有し、銀色の印刷面を確保するには、b*値が-7~+4であることが好ましい。b*値がマイナス側に行くほど青味が強くなり、逆にプラス側になれば行くほど黄色味が強くなる、黄色が強くなると本発明の銀を含むインクは金色に近づき+4を越えてくると金色が強く発現し銀色とは言いがたい色調となり、逆にb*値が-7を下回ると青味が強くなり暗い色調で銀色とは異なる色調となる。b*値の測定方法については、分光測色計で簡便に測定することができる。
<<銀インク以外の色材を含む印刷層>>
前記銀インク以外の色材を含む印刷層(カラーインクの印刷層)の平均厚みとしては、1nm以上300nm以下であることが好ましく、2nm以上250nm以下がより好ましい。特に銀色との調色をする際には銀色を隠蔽しないことが好ましく、その際の平均厚みとしては3nm以上100nm以下であることが特に好ましい。この範囲で調色すれば有色メタリック画像が得られ写像性、及び色調ともに風合いの良い印刷面を得ることができる。調色の順序としては銀インクで印刷した後、カラーインクを銀インク印刷部に後から印刷して調色することが好ましい。
<<印刷層の層厚の測定方法>>
印刷物を切断し、その断面を光学顕微鏡、レーザー顕微鏡、SEM、透過型電子顕微鏡(TEMとも称する)などの顕微鏡で断面観察することにより銀を含む印刷層、及び、銀インク以外の色材を含む印刷層の層厚を測定することができる。
<<記録媒体>>
前記記録媒体としては、表面に本発明の、平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、かつ平均厚みが5μm以上30μm以下である多孔質を形成することが可能であれば、特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。前記記録媒体表面に、あらかじめ受容層(多孔質等)が形成されていても、形成されていなくてもよい。
特に本発明は、通常多孔質などのインク受容層が形成されていない前記非浸透性基材に対して、写像性と金属光沢に優れた画像を形成することができる点で、メディア対応性に優れるという効果がある。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。これは、通常プラスチックフィルムは、多孔質が表面になく、銀インクの光沢や写像性が得にくいため、本発明の効果が顕著に得られるからである。
前記記録媒体としては、一般的な記録媒体として用いられるものに限られず、壁紙、床材、タイル等の建材、Tシャツなど衣料用等の布、テキスタイル、皮革などを適宜使用することができる。また、記録媒体を搬送する経路の構成を調整することにより、セラミックス、ガラス、金属などを使用することもできる。
あらかじめ多孔質を有している記録媒体としては、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、IJ用フィルムRM-1GP01(株式会社リコー製、多孔質の平均孔径:230nm)、NB-WF-3GF100(多孔質の平均孔径:210nm)、NB-RC-3GR120(多孔質の平均孔径:250nm)(三菱製紙株式会社製)PT-201A420(多孔質の平均孔径:270nm)、SD-101A450(多孔質の平均孔径:250nm)、GL-101A450(多孔質の平均孔径:240nm)、GP501A450(多孔質の平均孔径:250nm)、SP-101A450(多孔質の平均孔径:210nm)、PT-101A420(多孔質の平均孔径:240nm)、PR101(多孔質の平均孔径:270nm)(キヤノン株式会社製)、EJK-QTNA450(多孔質の平均孔径:200nm)、EJK-EPNA450(多孔質の平均孔径:210nm)、EJK-CPNA450(多孔質の平均孔径:220nm)、EJK-RCA450(多孔質の平均孔径:240nm)、EJK-CGNA450(多孔質の平均孔径:190nm)、EJK-GANA450(多孔質の平均孔径:180nm)、EJK-NANA450(多孔質の平均孔径:170nm)、EJK-EGNA450(多孔質の平均孔径:200nm)(エレコム株式会社製)、WPA455VA(多孔質の平均孔径:200nm)、WPA450PRM(多孔質の平均孔径:210nm)、G3A450A(多孔質の平均孔径:220nm)、G3A450A(多孔質の平均孔径:210nm)、WPA420HIC(多孔質の平均孔径:280nm)(富士フイルム株式会社製)、KA420SCKR(多孔質の平均孔径:240nm)、KA450PSKR(多孔質の平均孔径:230nm)、KA450SLU(多孔質の平均孔径:210nm)(セイコーエプソン株式会社製)、BP71GAA4(多孔質の平均孔径:220nm)(ブラザー工業株式会社製)などが挙げられる。
-銀を含むインクの耐擦過性-
記録媒体に銀を含むインクを付与し、画像を形成した後、銀を含む印刷層上に透明の樹脂層を設けることで耐擦過性を向上できる。
また、記録媒体に銀を含むインクを付与した後の、更に銀以外の色材を含むカラーインクを付与した印刷層上に、透明の樹脂層を設けてもよい。
<ラミネート層形成工程及びラミネート層形成手段>
前記ラミネート層形成工程は、前記銀インク付与工程後に、前記銀インクを付与した領域に対して、更に、ラミネート層を形成する工程であり、ラミネート層形成手段により実施される。
印刷層上の樹脂層(以下、ラミネート層と記載することがある)の樹脂は透明性が高いことが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)などがその代表例である。またナイロンでもよく、いわゆるラミネート処理で印刷層表面又は印刷物全体を被覆する方法が好ましい。また、透明樹脂を水、溶剤に溶解して塗布するオーバーコートで被覆してもよい。
前記ラミネート層形成工程としては、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などで層形成が可能である。
前記ラミネート層形成手段としては、例えば、バーコーター、圧着ローラーなどが挙げられる。
前記印刷層上に形成される樹脂層の平均厚みは、5μm~300μmが好ましい。前記樹脂層の平均厚みが5μm未満であると、耐擦過性及び被覆膜の耐久性が十分ではなく、傷がつきやすい、被覆膜が破れるなど、被覆する効果が得られないリスクが高まる。また、前記樹脂層の平均厚みが300μmを超えると、高い写像性を低下させることに加え、b*値が4を超えてしまい、黄色味又は赤が強い色味になってしまう。
前記ラミネートの被覆方法としては、印刷物の印刷部又は印刷物全体を樹脂フィルムで覆い、熱をかける、又は熱をかけずに圧着して被覆することが好ましい。ラミネート処理で印刷表面又は印刷物全体を被覆する方法が好ましい。
なお、ラミネートの代替手段として透明樹脂を水、溶剤に溶解して塗布するオーバーコートで被覆する方法でもよい。
(記録物)
本発明の記録物は、記録媒体上に多孔質を有し、前記多孔質上に銀を有し、前記多孔質の平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、前記多孔質の平均厚みが5μm以上30μm以下である。また、画像形成面側から走査型電子顕微鏡で観察した際に、多孔質である複数の液滴痕を有することが好ましく、前記記録媒体が非浸透性基材であることも好ましい。更に、前記多孔質上に、銀以外の顔料を有してもよい。
インクジェット画像形成装置及びインクジェット画像形成方法により画像形成して記録物とすることができる。
<液滴痕>
前記多孔質をインクジェット法で形成した場合、インク滴による液滴痕が複数観測されるため、記録媒体上の塗工層と明確に区別することができる。
前記液滴痕とは、インクジェットヘッドから吐出され液滴により生じる痕であり、円形のもの、円形の液滴が重なり合ってできる場合もある。重なり合った場合、液滴痕が混ざる場合があるが、図3のように丸みを帯びた端部を有するため、バーコーターなどを用いたときの均一なものとは異なり、明確に区別される。
なお、液滴痕は、インクジェット法を用いて、多孔質形成用材料を記録媒体に対して付与したときだけでなく、銀を含む銀インク及びカラーインクを記録媒体に対して付与した際にも観測される。
また、図3は銀インクをインクジェットヘッドを用いて、記録媒体上に付与した際に観測される液滴痕501であるが、カラーインク及び多孔質形成用材料をインクジェットヘッドを用いて記録媒体上に付与した場合にも、同様に図3のような液滴痕が観測される。
前記液滴痕を観測する方法としては、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察する方法などが挙げられる。
<記録装置、記録方法>
以下は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)を用いた場合について説明するが、これらに代えて、あるいは、これらに加えて、銀を含むインクを用いればよい。
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインク及び各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インク及び各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有してもよい。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置、例えば、ロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えば、アルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
本発明のインクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。更に、インクとして用いて2次元の文字、画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段、乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物及び構造体に対して、加熱延伸、打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーター、操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
また、本発明の用語における、画像形成、記録、印字、印刷等は、いずれも同義語とする。
記録媒体、メディア、被印刷物は、いずれも同義語とする。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
(樹脂分散液の調製例1)
<ポリエステルウレタン樹脂分散液1の調製>
温度計、窒素ガス導入管、及び撹拌器を備えた窒素置換された容器中で、ポリエステルポリオール(商品名:PTMG1,000、三菱化学株式会社製、平均分子量:1,000)200.4g、2,2-ジメチロールプロピオン酸15.7g、イソホロンジイソシアネート48.0g、及び有機溶剤としてメチルエチルケトン77.1gを、ジブチルスズジラウレート(DMTDL、東京化成工業株式会社製)0.06gを触媒として使用して反応させた。前記反応を4時間継続した後、希釈溶剤としてメチルエチルケトン30.7gを供給し、更に反応を継続した。反応を合計6時間になるように行った後、メタノール1.4gを投入し、前記反応を終了することによって、ウレタン樹脂の有機溶剤溶液を得た。前記ウレタン樹脂の有機溶剤溶液に48質量%水酸化カリウム水溶液を13.4g加えることにより、前記ウレタン樹脂が有するカルボキシル基を中和した。次いで、水715.3gを加え、十分に撹拌した後、エージング及び脱溶剤することによって、固形分濃度が30質量%の樹脂粒子を含む、ポリエステルウレタン樹脂分散液1を得た。
(樹脂分散液の調製例2)
<ポリエステルウレタン樹脂分散液2の調製>
樹脂分散液の調製例1において、DMTDLの含有量0.06gを0.12gにし、全反応時間6時間を8時間に変更した以外は、樹脂分散液の調製例1と同様にして、固形分濃度が30質量%の樹脂粒子を含む、ポリエステルウレタン樹脂分散液2を得た。
(樹脂分散液の調製例3)
<ポリカーボネートウレタン樹脂分散液1の調製>
撹拌機、還流冷却管、及び温度計を挿入した反応容器に、ポリカーボネートジオール(1,6-ヘキサンジオールとジメチルカーボネートとの反応生成物(数平均分子量(Mn):1,200))1,500g、2,2-ジメチロールプロピオン酸(DMPA)220g、及びN-メチルピロリドン(NMP)1,347gを窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
次いで、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1,445g(5.5モル)、及びジブチルスズジラウリレート(触媒)2.6gを加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。この反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン149gを添加し、混合したものの中から、4,340gを抜き出して、強撹拌下にて、水5,400g、及びトリエチルアミン15gの混合溶液の中に加えた。
次いで、氷1,500gを投入し、35質量%の2-メチル-1,5-ペンタンジアミン水溶液626gを加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30質量%となるように溶媒を留去し、脂環式ジイソシアネートに由来する構造を有するポリカーボネートウレタン樹脂分散液1を得た。
(樹脂分散液の調製例4)
<ポリカーボネートウレタン樹脂分散液2の調製>
樹脂分散液の調製例3において、ジブチルスズジラウリレートの含有量2.6gを2.0gにし、ウレタン化の反応時間5時間を4時間に変更した以外は、樹脂分散液の調製例3と同様にして、固形分濃度が30質量%のポリカーボネートウレタン樹脂粒子を含むポリカーボネートウレタン樹脂分散液2を得た。
(樹脂分散液の調製例5)
<アクリル樹脂分散液の調製>
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、及び温度計を備えた反応容器に、イオン交換水900g、及びラウリル硫酸ナトリウム1gを仕込み、撹拌下に窒素置換しながら70℃まで昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム2gを添加し、溶解後、予めイオン交換水450g、ラウリル硫酸ナトリウム3gにアクリルアミド20gにスチレン365g、ブチルアクリレート545g、及びメタクリル酸10gを撹拌下に加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間の熟成を行った。
得られた水性粒子を常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分濃度30質量%、pH8に調整し、アクリル樹脂粒子を含むアクリル樹脂分散液を得た。
(銀分散液の調製例)
硝酸銀66.8g、カルボキシル基を有する高分子分散剤(商品名:ディスパービック190、ビックケミー・ジャパン株式会社製、溶媒:水、不揮発成分40質量%、酸価:10mgKOH/g、アミン価:0mgKOH/g)7.2g、及びコール酸(和光純薬工業株式会社製)1.8gを、イオン交換水100gに添加し、激しく撹拌し、懸濁液を得た。得られた懸濁液に対して、ジメチルアミノエタノール(和光純薬工業株式会社製)100gを水温が50℃を超えないように徐々に加えた後、水温50℃のウォーターバス中で3時間加熱撹拌し、反応液を得た。
得られた反応液を、ガラスフィルタ(商品名:GC-90、ADVANTEC社製、平均孔径:0.8μm)で濾過し、銀を20質量%含む銀分散液を得た。
得られた銀分散液について、マイクロトラック UPA、日機装株式会社製で測定したところ、一次粒子の個数平均粒子径は50nmであった。
(銀インクの調製例1)
<銀インク1の調製>
下記処方の材料を合計で100質量部となるように混合し、撹拌した後、平均孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルター(商品名:シリンジフィルター、ザルトリウス株式会社製)で濾過して、銀インク1を得た。
-銀インク1の処方-
・銀分散液・・・50.0質量部
・2,4,7,9-テトラメチルデカン-4,7-ジオール(東京化成工業株式会社製)・・・0.5質量部
・1,2-プロパンジオール(東京化成工業株式会社製)・・・18.0質量部
・3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン(東京化成工業株式会社製)・・・8.0質量部
・防腐防黴剤としてプロキセルLV(アビシア社製)・・・0.1質量部
・ポリエステルウレタン樹脂分散液1・・・5.0質量部
・イオン交換水・・・残量
(銀インクの調製例2~3)
<銀インク2~3の調製>
銀インクの調製例1において、処方を下記表1に示すように変更した以外は、銀インクの調製例1と同様にして、銀インク2及び3を得た。
(銀インクの調製例4)
<銀インク4の調製>
下記処方の材料を合計で100質量部となるように混合し、撹拌した後、平均孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルター(商品名:シリンジフィルター、ザルトリウス株式会社製)で濾過して、銀インク4を得た。
-銀インク4の処方-
・銀ナノコロイド(商品名:H-1、三菱マテリアル株式会社製、銀濃度:20質量%)・・・37.5質量部
・2,4,7,9-テトラメチルデカン-4,7-ジオール(東京化成工業株式会社製)・・・0.5質量部
・1,2-プロパンジオール(東京化成工業株式会社製)・・・27.8質量部
・3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン(東京化成工業株式会社製)・・・4.0質量部
・防腐防黴剤 プロキセルLV(アビシア社製)・・・0.1質量部
・ポリエステルウレタン樹脂分散液1・・・0.1質量部
・イオン交換水・・・残量
Figure 0007102889000003
(顔料分散液の調製例1)
<顔料分散液1の調製>
下記処方の材料を合計で100質量部となるようにプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス株式会社製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール)で7時間循環分散して、顔料分散液1を得た。
-顔料分散液1処方-
・顔料(ピグメントブルー15:3)・・・15質量部
・アニオン性界面活性剤(パイオニンA-51-B、竹本油脂株式会社製)・・・2質量部
・イオン交換水・・・残量
(顔料分散液の調製例2~4)
<顔料分散液2~4の調製>
顔料分散液の調製例1において、顔料を下記の表2に示す顔料に置き換えた以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、顔料分散液2~4を得た。
(顔料分散液の調製例5)
<顔料分散液5の調製>
下記処方の材料を合計で100質量部となるようにプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス株式会社製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール)で7時間循環分散した。次いで、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス株式会社製、KDL型、メディア:直径0.1mmジルコニアボール)で3時間循環分散して、顔料分散液5を得た。
-顔料分散液5の処方-
・ピグメントブルー15:3・・・15質量部
・アニオン性界面活性剤(パイオニンA-51-B、竹本油脂株式会社製)・・・2質量部
・イオン交換水・・・残量
(顔料分散液の調製例6)
<顔料分散液6の調製>
下記処方の材料を合計で100質量部となるようにプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス株式会社製、KDL型、メディア:直径1.0mmジルコニアボール)で5時間循環分散して、顔料分散液6を得た。
-顔料分散液6の処方-
・ピグメントブルー15:3・・・15質量部
・アニオン性界面活性剤(パイオニンA-51-B、竹本油脂株式会社製)・・・2質量部
・イオン交換水・・・残量
Figure 0007102889000004
なお、顔料種としては、以下の材料を用いた。
・ピグメントブルー15:3(大日精化工業株式会社製、「クロモファインブルーA-220JC」)
・カーボンブラック(デグサ社製、「FW100」)
・二酸化チタン(堺化学工業株式会社製、「GTR-100」)
・中空樹脂エマルション(JSR株式会社製、「SX-866(B)」)
(カラーインクの製造例1)
<カラーインク1の製造>
下記処方の材料を合計で100質量部となるように混合し、撹拌した後、平均孔径が0.2μmポリプロピレンフィルター(商品名:シリンジフィルター、ザルトリウス株式会社製)で濾過して、カラーインク1を作製した。
<インク処方>
・顔料分散液1・・・20質量部
・ポリエステルウレタン樹脂分散液1・・・10質量部
・シリコーン系界面活性剤 KF-351A(信越シリコーン株式会社製)・・・1質量部
・2,4,7,9-テトラメチルデカン-4,7-ジオール(東京化成工業株式会社製)・・・0.5質量部
・1,2-プロパンジオール(bp188℃)・・・25質量部
・3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン(bp240℃、東京化成工業株式会社製)・・・15質量部
・防腐防黴剤 プロキセルLV(アビシア社製)・・・0.1質量部
・イオン交換水・・・残量
(カラーインクの製造例2~6)
<カラーインク2~6の製造>
カラーインクの調製例1において、処方を下記表3に示すように変更した以外は、カラーインクの調製例1と同様にして、カラーインク2~6を得た。
Figure 0007102889000005
(アルミナ系多孔質を有する記録媒体の作製例1)
<アルミナ系多孔質を有する記録媒体M11の作製>
アルミナクリアーゾルA2(川研ファインケミカル株式会社製)に、界面活性剤(FS34、デュポン社製)を1質量%添加し混合した液を調製した。この液を塩化ビニル樹脂シート(Avery3000、エイブリィ・デニソン・ジャパン株式会社製)にワイヤーバーコートにて、乾燥後の多孔質の平均厚みが4μmとなるように付与し、アルミナ系多孔質を有する記録媒体M11を得た。その後、SEMでの表面観察にて多孔質の平均孔径を確認したところ、400nmであった。
(アルミナ系多孔質を有する記録媒体の作製例2)
<アルミナ系多孔質を有する記録媒体M12の作製>
アルミナ系多孔質を有する記録媒体の作製例1において、乾燥後の多孔質の平均厚みが30μmとなるように付与した以外は、アルミナ系多孔質を有する記録媒体の作製例1と同様にして、アルミナ系多孔質を有する記録媒体M12を得た。その後、SEMでの表面観察にて多孔質の平均孔径を確認したところ、400nmであった。
(シリカ系多孔質を有する記録媒体の作製例1)
<シリカ系多孔質を有する記録媒体M13の作製>
スノーテックUP(日産化学工業株式会社製)に、界面活性剤(FS34、デュポン社製)を1質量%添加し、混合した液を調製した。この液をOKトップコート紙(王子製紙株式会社製)にワイヤーバーコートにて、乾燥後の多孔質の平均厚みが6μmとなるように付与し、シリカ系多孔質を有する記録媒体M13を得た。その後、SEMでの表面観察にて多孔質の平均孔径を確認したところ、201nmであった。
(シリカ系多孔質を有する記録媒体の作製例2)
<シリカ系多孔質を有する記録媒体M14の作製>
シリカ系多孔質を有する記録媒体の作製例1において、乾燥後の多孔質の平均厚みが31μmとなるように付与した以外は、シリカ系多孔質を有する記録媒体の作製例1と同様にして、シリカ系多孔質を有する記録媒体M14を得た。その後、SEMでの表面観察にて多孔質の平均孔径を確認したところ、201nmであった。
下記表4に、記録媒体の多孔質の平均孔径、及び多孔質の平均厚みを示す。なお、M1~10、及びM15は市販品であり、M11~M14は、上記作製例で作製したものである。
Figure 0007102889000006
なお、前記表4中、M5~M9は、受容層を有していない。
(アルミナ系多孔質形成用材料の作製例)
<多孔質形成用材料の製造例1>
下記処方の材料を合計で100質量部となるように混合し、撹拌した後、平均孔径が5μmポリプロピレンフィルター(商品名:シリンジフィルター、ザルトリウス株式会社製)で濾過して、多孔質形成用材料1を作製した。
<処方>
・アルミナクリアーゾルA2(川研ファインケミカル株式会社製)・・・70質量部
・界面活性剤 エマルゲンLS-106(花王株式会社製)・・・0.8質量部
・1,3-ブタンジオール(東京化成工業株式会社製)・・・12質量部
・ポリエステルウレタン樹脂分散液1・・・2.5質量部
・3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン(東京化成工業株式会社製)・・・5質量部
・防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)・・・0.1質量部
・イオン交換水・・・残量
<多孔質形成用材料の製造例2、3>
多孔質形成用材料の製造例1において、処方を下記表5に示すように変更した以外は、多孔質形成用材料の製造例1と同様にして、多孔質形成用材料2及び3を得た。
Figure 0007102889000007
なお、多孔質形成用材料2及び多孔質形成用材料3における、多孔質主成分及び界面活性剤としては、以下の材料を用いた。
・アルミナクリアーゾル5S(川研ファインケミカル株式会社製)
・アルミナクリアーゾルF1000(川研ファインケミカル株式会社製)
・FS-3434(デュポン社製)
(シリカ系多孔質形成用材料の作製例)
<多孔質形成用材料の製造例4>
下記処方の材料を合計で100質量部となるように混合し、撹拌した後、平均孔径が5μmポリプロピレンフィルター(商品名:シリンジフィルター、ザルトリウス株式会社製)で濾過して、多孔質形成用材料4を作製した。
<処方>
・スノーテックS(日産化学工業株式会社製)・・・60質量部
・界面活性剤 FS-34(デュポン社製)・・・1質量部
・1,3-ブタンジオール(東京化成工業株式会社製)・・・13質量部
・ポリエステルウレタン樹脂分散液2・・・6質量部
・3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン(東京化成工業株式会社製)・・・5質量部
・防腐防黴剤 プロキセルLV(アビシア社製)・・・0.1質量部
・イオン交換水・・・残量
<多孔質形成用材料の製造例5、6>
多孔質形成用材料の製造例4において、処方を下記表6に示すように変更した以外は、多孔質形成用材料の製造例4と同様にして、多孔質形成用材料5及び6を得た。
Figure 0007102889000008
なお、多孔質形成用材料5及び多孔質形成用材料6における、多孔質主成分としては、以下の材料を用いた。
・スノーテックUP(日産化学工業株式会社製)
・カタロイドSI-30(日揮触媒化成株式会社製)
(実施例1~42)
インクジェットプリンタ(株式会社リコー製、IPSiO GXe5500)を用いて、表7に示す記録媒体に対し、表7に示す多孔質形成用材料のベタ画像を25℃で印刷し、乾燥させ、多孔質を形成した。
次に、形成した前記多孔質上にインクジェットプリンタ(株式会社リコー製、IPSiO GXe5500)を用いて、表8に示す銀インク、カラーインクを、表8に示す印刷(順序及び混色)方法で、ベタ画像を25℃で印刷し、乾燥させた。
その後、ラミネート層を形成する場合、印刷層上に、表8に記載の材料種及び平均厚みでラミネート被覆し、印刷層の上にラミネート(樹脂)層を有する記録物を得た。
(比較例1~17)
インクジェットプリンタ(株式会社リコー製、IPSiO GXe5500)を用いて、表9及び表10に示す条件に変更した以外は、実施例1~42と同様にして、比較例1~17の記録物を得た。
なお、記録物の多孔質の平均孔径、平均厚み、及び液滴痕は、記録物表面のSEM画像において、銀インク及びカラーインクなどが付着していない、10μm四方の多孔質領域について、以下のように測定した。結果を表7及び表9に示す。
<多孔質の平均孔径>
多孔質の平均孔径は、記録物表層のSEM画像中の、10μm四方の領域に観測された空隙(多孔質の孔)全てについて、最長と最短の2本の対角線の長さを求め、前記2本の対角線の平均値(多孔質の孔径)を用いて算出した。なお、平均値を求める際、100nm以下の前記多孔質の孔径については計算に考慮しなかった。
<多孔質の平均厚み>
多孔質の平均厚みは、記録物断面のSEM画像から算出した。記録物断面の中点と、断面の一端と前記中点との中間点と、断面のもう一端と前記中点との中間点と、の計3点での多孔質の厚みの平均値を求めた。なお、前記多孔質の平均孔径が200nmを超え400nm以下でない部分に関しては、多孔質の平均厚みの計算には用いなかった。
<多孔質の液滴痕評価>
得られた各記録物表面を、図3のように表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を観察し、多孔質の略円形液滴痕が複数個(2個以上)存在するか否かを判別した。
Figure 0007102889000009
Figure 0007102889000010
Figure 0007102889000011
Figure 0007102889000012
次に、得られた記録物について、以下のようにして、諸特性を評価した。結果をまとめて表11及び表12に示す。
なお、各評価は記録物の乾燥後に測定し、ラミネート処理を行う場合は、ラミネート処理後に評価を行った。
<耐擦過性評価>
得られた各記録物を学振型磨耗堅牢度試験機AB-301(商品名、テスター産業株式会社製)にセットし、接触部に白綿布(JIS L 0803準拠)を取り付けた摩擦子(荷重;300g)にて10回擦り、その劣化具合を目視にて観察し、以下の基準に従い耐擦過性評価を実施した。なお、B以上が、実用上問題のないレベルであり、好ましくはA以上である。
〔評価基準〕
S:傷の数が5本未満であり、下地も見えない
A:傷の数が5本以上10本未満であり、下地も見えない
B:傷の数が10本以上あり、下地の露出が5%未満
C:傷の数が10本以上あり、下地の露出が5%以上
<光沢度評価>
得られた各記録物の20°光沢度を光沢度計(BYK Gardener株式会社製、マイクロトリグロス)により測定し、下記の基準で評価した。なお、B以上が、実用上問題のないレベルであり、好ましくはA以上である。
〔評価基準〕
S:20°光沢度が800以上
A:20°光沢度が500以上、800未満
B:20°光沢度が250以上、500未満
C:20°光沢度が250未満
<写像性評価>
得られた各記録物の写像性値Cを、スガ試験機ICM-1型を使用し、JIS-H8686で規定される写像性測定方法により光学くし幅が2.0mmの写像性を測定し、下記の基準で評価した。なお、B以上が、実用上問題のないレベルであり、好ましくはA以上である。
〔評価基準〕
S:写像性値Cが50以上
A:写像性値Cが30以上、50未満
B:写像性値Cが5以上、30未満
C:写像性値Cが5未満
Figure 0007102889000013
Figure 0007102889000014
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 記録媒体上に、インクジェットヘッドを用いて多孔質形成用材料を付与し、平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、かつ平均厚みが5μm以上30μm以下である多孔質を形成する多孔質形成工程と、前記多孔質上に、銀を含む銀インクを付与する銀インク付与工程と、を含むことを特徴とする画像形成方法である。
<2> 前記多孔質形成用材料がアルミナ及びシリカの少なくともいずれかを含む前記<1>に記載の画像形成方法である。
<3> 前記多孔質形成工程において、前記平均孔径が250nm以上360nm以下であり、かつ前記平均厚みが20μm以上30μm以下である前記多孔質を形成する前記<1>又は<2>に記載の画像形成方法である。
<4> 更に、色材を含むカラーインクを前記記録媒体に付与するカラーインク付与工程を含む前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<5> 前記銀インク及び前記カラーインクが樹脂を含む前記<4>に記載の画像形成方法である。
<6> 前記銀インク付与工程後に前記カラーインク付与工程を行う前記<4>又は<5>に記載の画像形成方法である。
<7> 前記記録媒体が、非浸透性基材である前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<8> 前記非浸透性基材がプラスチックフィルムである前記<7>に記載の画像形成方法である。
<9> 前記銀インク付与工程後に、前記銀インクを付与した領域に対して、更に、ラミネート層を形成するラミネート層形成工程を含む前記<1>から<8>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<10> 記録媒体上に多孔質を有し、
前記多孔質上に銀を有し、
前記多孔質の平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、
前記多孔質の平均厚みが5μm以上30μm以下であることを特徴とする記録物である。
<11> 画像形成面側から走査型電子顕微鏡で観察した際に、多孔質である複数の液滴痕を有する前記<10>に記載の記録物である。
<12> 前記記録媒体が非浸透性基材である前記<10>又は<11>に記載の記録物である。
<13> 前記非浸透性基材がプラスチックフィルムである前記<12>に記載の記録物である。
<14> 非浸透性基材上に、多孔質形成用材料を付与し、平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、かつ平均厚みが5μm以上30μm以下である多孔質を形成する多孔質形成工程と、
前記多孔質上に、銀を含む銀インクを付与する銀インク付与工程と、
を含むことを特徴とする画像形成方法である。
<15> 前記非浸透性基材がプラスチックフィルムである前記<14>に記載の画像形成方法である。
<16> 記録媒体上に多孔質形成用材料を付与し、平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、かつ平均厚みが5μm以上30μm以下である多孔質を形成する多孔質形成手段と、
前記多孔質上に、銀を含む銀インクを付与する銀インク付与手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置である。
<17> 前記記録媒体が、非浸透性基材である前記<16>に記載の画像形成装置である。
<18> 前記非浸透性基材がプラスチックフィルムである前記<17>に記載の画像形成装置である。
<19> 前記多孔質形成手段及び前記銀インク付与手段がインクジェットヘッドである前記<16>から<18>のいずれかに記載の画像形成装置である。
前記<1>から<9>及び<14>から<15>のいずれかに記載の画像形成方法、前記<10>から<13>のいずれかに記載の記録物、並びに前記<16>から<19>のいずれかに記載の画像形成装置は、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特許第4165860号公報 特開2016-135600号公報 特開2012-161959号公報
100 多孔質の空隙
101 多孔質の孔の対角線の1つ(a)
102 多孔質の孔の対角線の1つ(b)
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
501 液滴痕

Claims (11)

  1. 記録媒体上に、インクジェットヘッドを用いて、アルミナ及びシリカの少なくともいずれかと、フッ素系界面活性剤とを含有する多孔質形成用材料を付与し、平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、かつ平均厚みが5μm以上30μm以下である多孔質を形成する多孔質形成工程と、
    前記多孔質上に、銀を含む銀インクを付与する銀インク付与工程と、
    銀以外の色材を含むカラーインクを付与するカラーインク付与工程と、
    を含み、
    前記銀インク以外の色材を含む印刷層の平均厚みが3nm以上100nm以下であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記多孔質形成工程において、
    前記平均孔径が250nm以上360nm以下であり、かつ前記平均厚みが20μm以上30μm以下である前記多孔質を形成する請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記銀インク付与工程及び前記カラーインク付与工程がインクジェットヘッドで行われる請求項1から2のいずれかに記載の画像形成方法。
  4. 前記銀インク及び前記カラーインクが樹脂を含む請求項1から3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 前記銀インク付与工程後に前記カラーインク付与工程を行う請求項1から4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. 前記記録媒体が、非浸透性基材である請求項1から5のいずれかに記載の画像形成方法。
  7. 前記非浸透性基材がプラスチックフィルムである請求項6に記載の画像形成方法。
  8. 前記銀インク付与工程又は前記カラーインク付与工程後に、前記銀インク又は前記カラーインクを付与した領域に対して、更に、ラミネート層を形成するラミネート層形成工程を含む請求項1から7のいずれかに記載の画像形成方法。
  9. 記録媒体上に、アルミナ及びシリカの少なくともいずれかと、フッ素系界面活性剤とを含有する多孔質形成用材料を付与し、平均孔径が200nmを超え400nm以下であり、かつ平均厚みが5μm以上30μm以下である多孔質を形成する多孔質形成手段と、
    前記多孔質上に、銀を含む銀インクを付与する銀インク付与手段と、
    銀以外の色材を含むカラーインクを付与するカラーインク付与手段と、
    を有し、
    前記銀インク以外の色材を含む印刷層の平均厚みが3nm以上100nm以下であり、
    前記多孔質形成手段及び前記銀インク付与手段がインクジェットヘッドであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記記録媒体が、非浸透性基材である請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記非浸透性基材がプラスチックフィルムである請求項10に記載の画像形成装置。
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