JP2010229197A - 耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法、耐水化アルミニウム顔料およびそれを含有する水性インク組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】水性塗料や水性インクに配合された時の白色化を防止すると共に、水分散性および金属光沢性に優れた耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法は、有機溶媒中にアルミニウム顔料を分散させたアルミニウム顔料分散液中に、下記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物を加え、前記アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基と前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物とを反応させて、前記アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成する工程を含むことを特徴とする。
【化7】
(式中、pは1〜3の整数を表し、qはp+q=3の関係を満たす整数を表し、rは2〜10の整数を表す。R1およびR2は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
【選択図】なし
【解決手段】本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法は、有機溶媒中にアルミニウム顔料を分散させたアルミニウム顔料分散液中に、下記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物を加え、前記アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基と前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物とを反応させて、前記アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成する工程を含むことを特徴とする。
【化7】
(式中、pは1〜3の整数を表し、qはp+q=3の関係を満たす整数を表し、rは2〜10の整数を表す。R1およびR2は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
【選択図】なし
Description
本発明は、耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法、耐水化アルミニウム顔料およびそれを含有する水性インク組成物に関する。
従来、印刷物上に金属光沢を有する塗膜を形成する手法として、真鍮、アルミニウム微粒子等から作製された金粉、銀粉を顔料に用いた印刷インキや金属箔を用いた箔押し印刷、金属箔を用いた熱転写方式等が用いられている。
近年、印刷におけるインクジェットの応用例が数多く見受けられ、その中の一つの応用例としてメタリック印刷があり、金属光沢を有するインクの開発が進められている。例えば、特許文献1には、アルキレングリコール等の有機溶媒をベースとしたアルミニウム顔料分散液およびそれを含有する非水系インク組成物が開示されている。
その一方で、地球環境面および人体への安全面等の観点から、有機溶媒をベースとした非水系インク組成物よりも水系インク組成物の開発が望まれているという実態がある。
しかしながら、アルミニウム顔料は、水中に分散させると水との反応により水素ガスを発生すると共にアルミナを形成することで白色化し、金属光沢が損なわれるという問題があった。そのため、アルミニウム顔料を含有するインク組成物は、水をほとんど含有しない有機溶媒をベースとしたものにせざるを得なかった。
本発明は、水性塗料や水性インクに配合された時の白色化を防止すると共に、水分散性および金属光沢性に優れた耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法は、
(a)有機溶媒中にアルミニウム顔料を分散させたアルミニウム顔料分散液中に、下記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物を加え、前記アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基と前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物とを反応させて、前記アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成する工程、を含むことを特徴とする。
(a)有機溶媒中にアルミニウム顔料を分散させたアルミニウム顔料分散液中に、下記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物を加え、前記アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基と前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物とを反応させて、前記アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成する工程、を含むことを特徴とする。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法において、前記工程(a)の後に、さらに、(b)前記被覆層を緻密化する工程、を含むことができる。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法において、前記工程(a)の後に、さらに、(c)酸を加えて前記グリシジル基を開環させる工程、を含むことができる。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法において、前記工程(a)の後に、さらに、(d)前記グリシジル基とアミノ基を有するアルコキシシランとを反応させた後、前記アミノ基を有するアルコキシシランのアルコキシル基を加水分解反応させて、シラノール基を形成する工程、を含むことができる。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法において、前記工程の後に、さらに、(e)アルコキシアルキルシランを加え、前記アルミニウム顔料の表面に残存する水酸基と前記アルコキシアルキルシランとを反応させて、前記アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成する工程、を含むことができる。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法において、前記アルコキシアルキルシランは、トリメトキシメチルシランであることができる。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法において、前記工程の後に、さらに、(f)界面活性剤を添加する工程、を含むことができる。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法において、前記界面活性剤は、アニオン性界面活性剤であることができる。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法において、前記工程の後に、さらに、(g)前記有機溶媒の少なくとも一部を除去した後、リン系アニオン性界面活性剤水溶液を加えて溶媒置換する工程、を含むことができる。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法において、前記アルミニウム顔料は、5nm〜30nmの平均厚みを有し、かつ、0.5μm〜3μmの50%平均粒子径を有する平板状粒子であることができる。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法において、前記被覆層の厚みは、0.5nm〜10nmであることができる。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法において、前記有機溶媒は、ジエチレングリコールジエチルエーテルまたはトリエチレングリコールモノブチルエーテルであることができる。
本発明に係る水性インク組成物は、上記の耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法によって製造されたアルミニウム顔料分散液を含有することを特徴とする。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料は、
5nm〜30nmの平均厚みを有し、かつ、0.5μm〜3μmの50%平均粒子径を有するアルミニウム顔料の表面に、少なくともSiを含む被覆層が形成された耐水化アルミニウム顔料であって、
前記アルミニウム顔料の表面における前記被覆層の被覆率は、入射角度30°におけるXPS測定から検出されるC、O、Al、Siの組成比から算出されたものであり、その値が20%〜90%であることを特徴とする。
5nm〜30nmの平均厚みを有し、かつ、0.5μm〜3μmの50%平均粒子径を有するアルミニウム顔料の表面に、少なくともSiを含む被覆層が形成された耐水化アルミニウム顔料であって、
前記アルミニウム顔料の表面における前記被覆層の被覆率は、入射角度30°におけるXPS測定から検出されるC、O、Al、Siの組成比から算出されたものであり、その値が20%〜90%であることを特徴とする。
本発明に係る耐水化アルミニウム顔料において、前記被覆層の厚みは、0.5nm〜10nmであることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
1.耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法
本発明の一実施形態に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法は、
(a)有機溶媒中にアルミニウム顔料を分散させたアルミニウム顔料分散液中に、下記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物を加え、前記アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基と前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物とを反応させて、前記アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成する工程(以下、単に「工程(a)」ともいう。)を含む。
本発明の一実施形態に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法は、
(a)有機溶媒中にアルミニウム顔料を分散させたアルミニウム顔料分散液中に、下記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物を加え、前記アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基と前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物とを反応させて、前記アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成する工程(以下、単に「工程(a)」ともいう。)を含む。
以下、本実施形態に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法の一例を説明する。
1.1 工程(a)
まず、下記の(1)ないし(2)の工程により、有機溶媒中にアルミニウム顔料を分散させたアルミニウム顔料分散液を調製する。
まず、下記の(1)ないし(2)の工程により、有機溶媒中にアルミニウム顔料を分散させたアルミニウム顔料分散液を調製する。
(1)シート状基材面に剥離用樹脂層とアルミニウムまたはアルミニウム合金層(以下、単に「アルミニウム層」という。)とが、順次積層された構造からなる複合化顔料原体を用意する。
前記シート状基材としては、特に制限されないが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ナイロン66、ナイロン6などのポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセテートフィルム、ポリイミドフィルムなどの離型性フィルムが挙げられる。これらのうち、ポリエチレンテレフタレートまたはその共重合体が好ましい。
前記シート状基材の厚さは、特に制限されないが、好ましくは10〜150μmである。10μm以上であれば、工程等で取扱い性に問題がなく、150μm以下であれば、柔軟性に富み、ロール化、剥離等に問題がない。
前記剥離用樹脂層は、アルミニウム層のアンダーコート層であり、シート状基材面との剥離性を向上させるための剥離性層である。この剥離用樹脂層に用いる樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、セルロース誘導体、アクリル酸重合体または変性ナイロン樹脂が好ましい。
前記例示した樹脂の1種または2種以上の混合物の溶液をシート状基材に塗布し乾燥させることにより、剥離用樹脂層を形成することができる。塗布後は、粘度調整剤などの添加剤を添加することもできる。
前記剥離用樹脂層の塗布は、一般的に用いられているグラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョン塗布、ディップ塗布、スピンコート法などの公知の技術を用いることができる。塗布・乾燥後、必要であればカレンダー処理により表面の平滑化を行うことができる。
剥離用樹脂層の厚さは、特に制限されないが、好ましくは0.5〜50μmであり、より好ましくは1〜10μmである。0.5μm未満では分散樹脂としての量が不足し、50μmを超えるとロール化した場合、顔料層との界面で剥離しやすいものとなってしまう。
前記アルミニウム層を積層させる手段としては、真空蒸着、イオンプレーティングまたはスパッタリング法を適用することが好ましい。
また、前記アルミニウム層は、特開2005−68250号公報に例示されるように、保護層で挟まれていてもよい。該保護層としては、酸化ケイ素層、保護用樹脂層が挙げられる。
前記酸化ケイ素層は、酸化ケイ素を含有する層であれば特に制限されるものではないが、ゾル−ゲル法によって、テトラアルコキシシランなどのシリコンアルコキシドまたはその重合体から形成されることが好ましい。シリコンアルコキシドまたはその重合体を溶解したアルコール溶液を塗布し、加熱焼成することにより、酸化ケイ素層の塗膜を形成する。
前記保護用樹脂層としては、分散媒に溶解しない樹脂であれば特に制限されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、セルロース誘導体等を挙げることができる。これらのうち、ポリビニルアルコールまたはセルロース誘導体から形成されることが好ましい。
前記例示した樹脂1種または2種以上の混合物の水溶液を塗布し乾燥させると、前記保護用樹脂層を形成することができる。塗布液には、粘度調整剤などの添加剤を添加することができる。前記酸化ケイ素および樹脂の塗布は、前記剥離用樹脂層の塗布と同様の手法により行われる。
前記保護層の厚さは、特に制限されないが、50〜150μmの範囲が好ましい。50nm未満では機械的強度が不足であり、150nmを超えると強度が高くなりすぎるため粉砕・分散が困難となり、またアルミニウム層との界面で剥離してしまう場合がある。
また、特開2005−68251号公報に例示されるように、前記「保護層」と「アルミニウム層」との間に色材層を有していてもよい。
色材層は、任意の着色複合顔料を得るために導入するものであり、本実施形態に使用するアルミニウム顔料の金属光沢、光輝性、背景隠蔽性に加え、任意の色調、色相を付与できる色材を含有できるものであれば特に制限されるものではない。この色材層に用いる色材としては、染料、顔料のいずれでもよい。また、染料、顔料としては、公知のものを適宜使用することができる。
この場合、色材層に用いられる「顔料」とは、一般的な工学の分野で定義される、天然顔料、合成有機顔料、合成無機顔料等を意味する。
前記色材層の形成方法としては、特に制限されないが、コーティングにより形成することが好ましい。また、色材層に用いられる色材が顔料の場合は、色材分散用樹脂をさらに含むことが好ましく、該色材分散用樹脂としては、顔料と色材分散用樹脂と必要に応じてその他の添加剤等を溶媒に分散または溶解させ、溶液としてスピンコートで均一な液膜を形成した後、乾燥させて樹脂薄膜として作製されることが好ましい。なお、複合化顔料原体の製造において、上記の色材層と保護層の形成がともにコーティングにより行われることが、作業効率上好ましい。
前記複合化顔料原体としては、前記剥離用樹脂層とアルミニウム層との順次積層構造を複数有する層構成も可能である。その際、複数のアルミニウム層からなる積層構造の全体の厚み、すなわち、シート状基材とその直上の剥離用樹脂層を除いた、アルミニウム層−剥離用樹脂層−アルミニウム層、または剥離用樹脂層−アルミニウム層の厚みは5000nm以下であることが好ましい。5000nm以下であると、複合化顔料原体をロール状に丸めた場合でも、ひび割れ、剥離を生じ難く、保存性に優れる。また、顔料化した場合も金属光沢性に優れており好ましいものである。また、シート状基材面の両面に、剥離用樹脂層とアルミニウム層とが順次積層された構造も挙げられるが、これらに制限されるものではない。
(2)次いで、前記複合化顔料原体を有機溶媒中で、前記複合化顔料原体のシート基材面と剥離用樹脂層との界面を境界として、前記複合化顔料原体から剥離し、それを粉砕または微細化処理することにより、粗大粒子を含むアルミニウム顔料分散液が得られる。さらに、得られたアルミニウム顔料分散液をろ過し粗大粒子を除去することで、アルミニウムの平板状粒子を含有するアルミニウム顔料分散液を得ることができる。
前記有機溶媒としては、アルミニウム顔料の分散安定性や、上記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物との反応性を損なわないものであればよいが、極性有機溶媒であることが好ましい。極性有機溶媒としては、例えば、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、フッ化アルコール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、カルボン酸エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)等が挙げられる。
以上例示した極性有機溶媒の中でも、常温常圧下で液体であるアルキレングリコールモノエーテルまたはアルキレングリコールジエーテルであることがより好ましい。
アルキレングリコールモノエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールジエーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
これらの中でも、アルミニウム顔料の分散安定性に優れる観点から、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルであることがさらに好ましい。また、アルミニウム顔料の光沢性および耐水性を付与する観点から、ジエチレングリコールジエチルエーテルであることが特に好ましい。
前記シート状基材からの剥離処理法としては、特に制限されないが、前記複合化顔料原体を液体中に浸漬することによりなされる方法や、液体中に浸漬すると同時に超音波処理を行い剥離処理と剥離した複合化顔料の粉砕処理を行う方法が好ましい。
前記のようにして得られた平板状粒子からなるアルミニウム顔料は、剥離用樹脂層が保護コロイドの役割を有し、溶剤中での分散処理を行うだけで安定な分散液を得ることが可能である。また、該アルミニウム顔料をインク組成物に用いる場合には、前記剥離用樹脂層由来の樹脂が記録媒体に対する接着性を付与する機能も担うことができる。
以上の工程により得られたアルミニウム顔料分散液中のアルミニウム顔料の形状は、良好な耐水性や金属光沢性を付与する観点から平板状粒子であることが好ましい。
ここで、「平板状粒子」とは、アルミニウム粒子の平面上の長径をX、短径をY、厚みをZとした場合、略平坦な面(X−Y平面)を有し、かつ、厚み(Z)が略均一である粒子をいう。より詳しくは、該アルミニウム粒子の略平坦な面(X−Y平面)の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径R50(以下、単に「R50」ともいう。)が0.5μm〜3μmであって、かつ、厚み(Z)が5nm〜30nmであることを満たすものをいう。
「円相当径」とは、アルミニウム粒子の略平坦な面(X−Y平面)を、該アルミニウム粒子の投影面積と同じ投影面積を持つ円と想定したときの当該円の直径である。例えば、アルミニウム粒子の略平坦な面(X−Y平面)が多角形である場合、その多角形の投影面を円に変換して得られた当該円の直径を、そのアルミニウム粒子の円相当径という。
前記平板状粒子の略平坦な面(X−Y平面)の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径R50は、良好な金属光沢性および印字安定性を確保する観点から、好ましくは0.5μm〜3μmであることが好ましく、0.75μm〜2μmであることがより好ましい。R50が0.5μm未満の場合には、金属光沢が不足することがある。一方、R50が3μmを超える場合、印字安定性が低下することがある。
前記平板状粒子の略平坦な面(X−Y平面)の面積より求めた円相当径の最大粒子径は、10μm以下であることが好ましい。最大粒子径を10μm以下にすることで、インクジェット記録装置のノズルや、インク流路内に設けられた異物除去フィルター等に該平板粒子が目詰まりすることを防止することができる。
前記平板状粒子の平面上の長径X、短径Y、円相当径は、粒子像分析装置を用いて測定することができる。粒子像分析装置としては、例えば、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100、FPIA−3000、FPIA−3000S(以上、シスメックス株式会社製)が挙げられる。
前記平板状粒子の粒度分布(CV値)は、下記式(2)より求めることができる。
CV値=粒度分布の標準偏差/粒子径の平均値×100 …(2)
ここで、得られるCV値は、好ましくは60以下であり、より好ましくは50以下であり、特に好ましくは40以下である。CV値が60以下の平板状粒子を選択することで、印字安定性に優れるという効果が得られる。
CV値=粒度分布の標準偏差/粒子径の平均値×100 …(2)
ここで、得られるCV値は、好ましくは60以下であり、より好ましくは50以下であり、特に好ましくは40以下である。CV値が60以下の平板状粒子を選択することで、印字安定性に優れるという効果が得られる。
前記厚み(Z)は、金属光沢性を確保する観点から、5nm〜30nmであることが好ましく、より好ましくは10nm〜25nmである。厚み(Z)が5nm未満であると、アルミニウム粒子の表面に被覆層を形成したときに金属光沢性が低下する傾向がある。一方、厚み(Z)が30nmを超えても、金属光沢性が低下する傾向がある。
前記アルミニウム顔料は、コストの観点および金属光沢性を確保する観点から、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることが好ましい。アルミニウム合金を用いる場合、アルミニウム以外に添加する他の金属元素または非金属元素としては、例えば、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅などが挙げられる。
(3)次いで、前記アルミニウム顔料分散液中に上記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物を添加して撹拌する。これにより、前記アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基と前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物中のアルコキシル基とが加水分解反応して、前記アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成することができる。
上記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物は、前記アルミニウム顔料に耐水性を付与することができるだけでなく、末端のグリシジル基のエーテル結合が親水性であるため水分散性を高めることもできる。
さらに、上記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物は、下記一般式(3)で示される化合物であることが好ましい。
前記加水分解反応における反応温度は、好ましくは10〜90℃、より好ましくは20〜70℃である。10℃未満では、加水分解反応の進行が遅くなり、アルミニウム顔料表面の被覆層形成が不十分となりやすい。90℃を超えると安全上格別の注意を要する。
前記加水分解反応における反応時間は、好ましくは0.5〜100時間、より好ましくは1〜80時間である。反応時間が0.5時間未満では、加水分解反応が十分に完結しない場合があり、十分な耐水性および水分散性が得られない場合がある。100時間を超えると、アルミニウム顔料が凝集することがある。
前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物の添加量は、前記被覆層の厚みが0.5nm〜10nm、好ましくは5nmとなるような量(以下、「1当量」という。)を計算して決定すればよい。加水分解反応後のアルミニウム顔料の厚さが30nmを超えると、金属光沢性が低下することがあるからである。具体的には、前記1当量に対し、前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物を、好ましくは1.0〜3.0当量、より好ましくは1.2〜2.5当量添加する。前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物を上記範囲内となるように少し過剰に添加することで、目的とする被覆層の厚みを有するアルミニウム顔料を確実に得ることができる。前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物の添加量が3.0当量を超えると、未反応の前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物により白濁することがある。一方、1.0当量未満では、アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基を完全に被覆できないことがある。
なお、反応系におけるpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれであってもよい。
1.2 工程(b)
前記工程(a)の後に、さらに(b)前記被覆層を緻密化する工程(以下、単に「工程(b)」ともいう。)を行ってもよい。前記被覆層を緻密化することで、アルミニウム顔料の表面に水が侵入するのを阻害することができ、耐水性を付与することができる。
前記工程(a)の後に、さらに(b)前記被覆層を緻密化する工程(以下、単に「工程(b)」ともいう。)を行ってもよい。前記被覆層を緻密化することで、アルミニウム顔料の表面に水が侵入するのを阻害することができ、耐水性を付与することができる。
前記被覆層を緻密化する方法として、例えば、カチオン重合反応を利用する方法、水熱処理する方法等が挙げられる。
カチオン重合反応を利用する方法は、上記工程(a)で得られたアルミニウム顔料分散液にカチオン重合開始剤を添加して加熱することによって、末端のエポキシ基が重合反応を起こし、架橋されて前記被覆層を硬化させるというものである。カチオン重合開始剤としては、特に制限されず、一般的に使用されているプロトン酸、ハロゲン化金属、有機金属化合物、ハロゲン、安定カルボニウムイオン塩等を使用することができる。
水熱処理する方法は、上記工程(a)で得られたアルミニウム顔料分散液に、必要に応じてアルカリ水溶液を添加しながら該分散液を塩基性(好ましくはpH8〜13の範囲)に調節し、加熱処理するというものである。このとき、加熱処理温度は、好ましくは50〜350℃、より好ましくは100〜300℃の範囲である。
1.3 工程(c)
前記工程(a)の後に、さらに(c)酸性化合物を加えて前記グリシジル基を開環させる工程(以下、単に「工程(c)」ともいう。)を行ってもよい。前記グリシジル基を開環させることで、アルミニウム顔料に親水性を付与することができ、水分散性を高めることができる。
前記工程(a)の後に、さらに(c)酸性化合物を加えて前記グリシジル基を開環させる工程(以下、単に「工程(c)」ともいう。)を行ってもよい。前記グリシジル基を開環させることで、アルミニウム顔料に親水性を付与することができ、水分散性を高めることができる。
前記酸性化合物としては、無機酸または有機酸が例示できる。無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸等が挙げられる。有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、アラキドン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、リンゴ酸、マロン酸、グルタル酸等が挙げられる。これらの中でも、酢酸であることが好ましい。
前記酸性化合物の添加量は、pHが4〜5程度となるように調節すればよい。酸性化合物を添加することで、グリシジル基を開環させると同時にアルコキシシリル基が加水分解されてシラノール基が生成されるが、pHを4〜5程度に調節することにより縮合反応が起こりにくくなる。
1.4 工程(d)
前記工程(a)の後に、さらに(d)前記グリシジル基とアミノ基を有するアルコキシシランとを反応させた後、前記アミノ基を有するアルコキシシランのアルコキシル基を加水分解反応させて、シラノール基を形成する工程(以下、単に「工程(d)」ともいう。)を行ってもよい。前記グリシジル基にアミノ基を有するアルコキシシランを反応させた後、前記アルコキシシランのアルコキシル基を加水分解反応させてシラノール基を形成することで、アルミニウム顔料に親水性を付与することができ、水分散性を高めることができる。
前記工程(a)の後に、さらに(d)前記グリシジル基とアミノ基を有するアルコキシシランとを反応させた後、前記アミノ基を有するアルコキシシランのアルコキシル基を加水分解反応させて、シラノール基を形成する工程(以下、単に「工程(d)」ともいう。)を行ってもよい。前記グリシジル基にアミノ基を有するアルコキシシランを反応させた後、前記アルコキシシランのアルコキシル基を加水分解反応させてシラノール基を形成することで、アルミニウム顔料に親水性を付与することができ、水分散性を高めることができる。
前記アミノ基を有するアルコキシシランとしては、例えば、下記一般式(4)に示される化合物であることが好ましい。
前記グリシジル基とアミノ基を有するアルコキシシランとの反応温度は、好ましくは10〜90℃、より好ましくは20〜70℃である。10℃未満では、反応速度が遅くなり、グリシジル基とアミノ基との反応が不完全となることがある。90℃を超えると安全上格別の注意を要する。
前記グリシジル基とアミノ基を有するアルコキシシランとの反応時間は、好ましくは0.5〜48時間、より好ましくは1〜36時間である。反応時間が0.5時間未満では、グリシジル基とアミノ基との反応が不完全となることがある。48時間を超えると、アルミニウム顔料が凝集することがある。
前記アルコキシシランのアルコキシル基を加水分解反応させてシラノール基を形成するためには、酸性化合物を添加してpH4〜5程度に調整すればよい。pHを4〜5程度に調節することによりシラノール基による縮合反応が起こりにくくなる。酸性化合物としては、pHを4〜5程度に調整できるものであれば特に制限されないが、例えば上記工程(c)で使用した酸性化合物が挙げられる。これらの中でも酢酸を使用することが好ましい。
1.5 工程(e)
前記工程の後に、さらに(e)アルコキシアルキルシランを加え、前記アルミニウム顔料の表面に残存する水酸基と前記アルコキシアルキルシランとを反応させて、前記アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成する工程(以下、単に「工程(e)」ともいう。)を行ってもよい。
前記工程の後に、さらに(e)アルコキシアルキルシランを加え、前記アルミニウム顔料の表面に残存する水酸基と前記アルコキシアルキルシランとを反応させて、前記アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成する工程(以下、単に「工程(e)」ともいう。)を行ってもよい。
前記工程(a)により、アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基と前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物とを反応させて、前記アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成することで耐水性や水分散性を付与することができるが、アルミニウム顔料の表面には未反応の水酸基が残存することがある。このような未反応の水酸基は、アルミニウムの白色化を促進させてしまうため、アルミニウム顔料の表面に残存する水酸基とアルコキシアルキルシランのアルコキシル基とを反応させて被覆層を形成することにより、さらにアルミニウム顔料の耐水性を向上させることができる。
前記アルコキシアルキルシランは、下記一般式(5)で示される化合物であることが好ましい。
前記アルコキシアルコキシシランとして好ましい化合物は、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシメチルシラン、トリプロポキシメチルシラン、トリメトキシエチルシラン、トリエトキシエチルシラン、トリメトキシフェニルシラン、トリエトキシフェニルシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキシジエチルシラン、ジエトキシジエチルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン等である。この中でも特に好ましい化合物は、トリメトキシメチルシランである。
前記アルミニウム顔料の表面に残存する水酸基と前記アルコキシアルキルシランのアルコキシ基との反応温度は、好ましくは10〜90℃、より好ましくは20〜70℃である。10℃未満では、反応速度が遅くなるため被覆層の形成が不完全となり、未反応のアルコキシアルキルシランにより白濁化することがある。90℃を超えると安全上格別の注意を要する。
前記アルミニウム顔料の表面に残存する水酸基と前記アルコキシアルキルシランのアルコキシ基との反応時間は、好ましくは0.5〜48時間、より好ましくは1〜36時間である。反応時間が0.5時間未満では、前記アルミニウム顔料の表面に残存する水酸基と前記アルコキシアルキルシランのアルコキシ基との反応が不完全となり、未反応のアルコキシアルキルシランにより白濁することがある。48時間を超えると、アルミニウム顔料が凝集することがある。
前記アルコキシアルキルシランは、前記アルミニウム顔料の表面に残存する水酸基に被覆層を形成することができれば十分なため、前記1当量に対し、好ましくは0.1〜0.5当量、より好ましくは0.1〜0.3当量添加する。アルコキシアルキルシランの添加量が0.5当量を超えると、未反応のアルコキシアルキルシランにより白濁することがある。一方、0.1当量未満では、アルミニウム顔料の表面に残存する水酸基を完全に被覆できないことがある。
1.6 工程(f)
前記工程の後に、さらに(f)界面活性剤を添加する工程(以下、単に「工程(f)」ともいう。)を行ってもよい。界面活性剤を添加することで、アルミニウム顔料の水分散性を向上させることができる。
前記工程の後に、さらに(f)界面活性剤を添加する工程(以下、単に「工程(f)」ともいう。)を行ってもよい。界面活性剤を添加することで、アルミニウム顔料の水分散性を向上させることができる。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤またはノニオン系界面活性剤が好ましく、アニオン性界面活性剤がより好ましい。アニオン性界面活性剤を使用することで、アルミニウム顔料の水分散性を向上できるだけでなく、金属光沢性を保持することもできる。アニオン性界面活性剤を使用する場合にあっては、高分子タイプやリン系のアニオン性界面活性剤であってもよい。市販されているアニオン性界面活性剤として、例えば第一工業製薬社製の商品名「ネオコール」シリーズや、リン酸エステル型の「プライサーフ」シリーズ、高分子タイプの「DKSディスコートKS−140」等がある。ノニオン系界面活性剤を使用する場合にあっては、HLB値が10以上で水に溶解する界面活性剤であることが好ましい。市販されているノニオン系界面活性剤として、例えばナカライテスク社製の商品名「Tween40」(HLB値=15.6)等がある。
アルミニウム顔料分散液に界面活性剤を添加した後、室温で1〜30時間程度撹拌して溶解させてもよいが、超音波を照射する等して外力を加えると、速やかに界面活性剤が溶解するため好ましい。
界面活性剤の添加量は、アルミニウム顔料分散液100質量部に対して、好ましくは0.5〜15質量部、より好ましくは0.5〜10質量部である。
1.7 工程(g)
前記工程の後に、前記有機溶媒の少なくとも一部を除去した後、リン系アニオン性界面活性剤水溶液を加えて溶媒置換する工程(以下、単に「工程(g)」ともいう。)を行ってもよい。工程(g)により、上記の各工程で得られたアルミニウム顔料分散液中の有機溶媒を水系溶媒へと置換することができ、水分散性および耐水性に優れたアルミニウム顔料分散液を得ることができる。また、工程(g)により得られたアルミニウム顔料分散液の溶媒は水系溶媒であるから、容易に水性インク組成物に適用することが可能となる。
前記工程の後に、前記有機溶媒の少なくとも一部を除去した後、リン系アニオン性界面活性剤水溶液を加えて溶媒置換する工程(以下、単に「工程(g)」ともいう。)を行ってもよい。工程(g)により、上記の各工程で得られたアルミニウム顔料分散液中の有機溶媒を水系溶媒へと置換することができ、水分散性および耐水性に優れたアルミニウム顔料分散液を得ることができる。また、工程(g)により得られたアルミニウム顔料分散液の溶媒は水系溶媒であるから、容易に水性インク組成物に適用することが可能となる。
まず、前記アルミニウム顔料分散液をろ過、遠心沈降または遠心分離等の操作により、前記有機溶媒と前記被覆層の形成されたアルミニウム顔料とを分離して前記アルミニウム顔料分散液に含まれる有機溶媒を除去する。上記の操作の中でも簡便であることから、遠心分離により分離して有機溶媒を除去する方法が好ましい。これらの方法により、前記アルミニウム顔料分散液に含まれる有機溶媒の70%以上除去することが好ましい。
次いで、除去した有機溶媒と同量のリン系アニオン性界面活性剤水溶液を加えて撹拌する。ここで、溶媒置換する溶媒は、アルミニウム顔料の水分散性および耐水性を確保する観点からリン系アニオン性界面活性剤水溶液を使用する。さらに、リン酸エステル型アニオン性界面活性剤水溶液を使用することが好ましい。市販されているリン酸エステル型アニオン性界面活性剤として、第一工業製薬社製の商品名「プライサーフ」シリーズ等がある。
例えば、リン系アニオン性界面活性剤以外のアニオン性界面活性剤やノニオン系界面活性剤の水溶液を使用してもアルミニウム顔料の水分散性を向上させることはできるが、耐水性が不十分であるため経時的に水素ガスが発生しアルミニウム顔料の金属光沢性が失われる傾向がある。リン系アニオン性界面活性剤を使用すると、アルミニウム顔料の水分散性を向上できるだけでなく、耐水性を向上させることもできる。
リン系アニオン性界面活性剤水溶液の濃度は、好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。アルミニウム顔料の水分散性および耐水性を向上させるためには、上記の濃度範囲であれば十分である。
2.耐水化アルミニウム顔料
本実施形態に係る耐水化アルミニウム顔料は、上述した製造工程を経て得られるものである。この耐水化アルミニウム顔料は、5nm〜30nmの平均厚みを有し、かつ、0.5μm〜3μmの50%平均粒子径を有するアルミニウム顔料の表面に、少なくともSiを含む被覆層が形成されたものである。上述したようにアルミニウム顔料の平均厚みが5nm〜30nmであると、優れた金属光沢性を有する耐水化アルミニウム顔料となる。平均厚みが5nm未満では金属光沢性が低下する傾向があり、30nmを超えても金属光沢性が低下する傾向がある。
本実施形態に係る耐水化アルミニウム顔料は、上述した製造工程を経て得られるものである。この耐水化アルミニウム顔料は、5nm〜30nmの平均厚みを有し、かつ、0.5μm〜3μmの50%平均粒子径を有するアルミニウム顔料の表面に、少なくともSiを含む被覆層が形成されたものである。上述したようにアルミニウム顔料の平均厚みが5nm〜30nmであると、優れた金属光沢性を有する耐水化アルミニウム顔料となる。平均厚みが5nm未満では金属光沢性が低下する傾向があり、30nmを超えても金属光沢性が低下する傾向がある。
前記被覆層の厚みは、好ましくは0.5nm〜10nmであり、より好ましくは1nm〜9nmである。被覆層の厚みが0.5nm未満であると、アルミニウム顔料に十分な耐水性や水分散性を付与することができない。一方、被覆層の厚みが10nmを超えると、アルミニウム顔料に耐水性や水分散性を付与することはできるが、金属光沢性が低下する傾向がある。
前記アルミニウム顔料の表面における前記被覆層の被覆率は、X線光電子分光装置(以下、「XPS」ともいう。)を用いて測定されたX線照射角度30°におけるC、O、Al、Si元素の組成比から算出されたものである。X線照射角度を30°とした理由は、X線照射角度をθとすると、測定深さはsinθに比例するため、X線の照射角度をできる限り小さくすることにより、より表面の情報が得られると考えたからである。
以下、XPSを用いて測定されたX線照射角度30°におけるC、O、Al、Si元素の組成比からアルミニウム顔料の表面における被覆層の被覆率を求める方法について説明する。
まず、XPS測定から得られたC、O、Al、Si元素の組成比は、以下のように帰属することができる。
(1)Al
酸素と結合していない単体のAl(Al)と、酸素と結合した状態のAl(Al0)と、に帰属することができる。Al−2pスペクトルのピークを分離し、そのピークの面積比から、酸素と結合していない単体のAl(Al)と酸素と結合した状態のAl(Al0)との比率を求めることができる。
酸素と結合していない単体のAl(Al)と、酸素と結合した状態のAl(Al0)と、に帰属することができる。Al−2pスペクトルのピークを分離し、そのピークの面積比から、酸素と結合していない単体のAl(Al)と酸素と結合した状態のAl(Al0)との比率を求めることができる。
(2)Si
前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物由来のSi(Si1)と、アルコキシアルキルシランを添加した場合にはアルコキシアルキルシラン由来のSi(Si2)と、に帰属することができる。
前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物由来のSi(Si1)と、アルコキシアルキルシランを添加した場合にはアルコキシアルキルシラン由来のSi(Si2)と、に帰属することができる。
(3)O
Alと結合しているO(O0)、前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物由来のO(O1)、アルコキシアルキルシランを添加した場合にはアルコキシアルキルシラン由来のO(O2)、とに帰属することができる。
Alと結合しているO(O0)、前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物由来のO(O1)、アルコキシアルキルシランを添加した場合にはアルコキシアルキルシラン由来のO(O2)、とに帰属することができる。
(4)C
前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物由来のC(C1)、アルコキシアルキルシランを添加した場合にはアルコキシアルキルシラン由来のC(C2)、とに帰属することができる。
前記一般式(1)で示されるグリシジル基を有する化合物由来のC(C1)、アルコキシアルキルシランを添加した場合にはアルコキシアルキルシラン由来のC(C2)、とに帰属することができる。
以上の元素帰属から、アルミニウム顔料の表面における被覆層の被覆率は、下記式(6)から求めることができる。
本実施形態に係る耐水化アルミニウム顔料の上記式(6)から算出される被覆層の被覆率は20%〜90%であり、より好ましくは30%〜60%である。被覆率が上記範囲内であると、アルミニウム顔料に耐水性を付与することができ、水中に分散させても白色化することがない。被覆率が20%未満であると、十分な耐水性が得られないためアルミニウム顔料が白色化したり、十分な水分散性が得られないためアルミニウム顔料が凝集し黒色化することがある。一方、被覆率が90%を超えるには、技術的困難性を伴う。
3.水性インク組成物
本実施形態に係る水性インク組成物は、上記の耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法によって製造されたアルミニウム顔料分散液を含有することを特徴とする。本明細書において、「水性インク組成物」とは、溶媒として水を70質量%以上含有するインク組成物のことをいう。水は、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水などの純水または超純水を用いることが好ましい。特に、これらの水を紫外線照射または過酸化水素添加などにより滅菌処理した水は、長期間にわたりカビやバクテリアの発生を抑制することができるので好ましい。
本実施形態に係る水性インク組成物は、上記の耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法によって製造されたアルミニウム顔料分散液を含有することを特徴とする。本明細書において、「水性インク組成物」とは、溶媒として水を70質量%以上含有するインク組成物のことをいう。水は、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水などの純水または超純水を用いることが好ましい。特に、これらの水を紫外線照射または過酸化水素添加などにより滅菌処理した水は、長期間にわたりカビやバクテリアの発生を抑制することができるので好ましい。
本実施形態に係る水性インク組成物中のアルミニウム顔料の濃度は、水性インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.1〜3.0質量%、より好ましくは0.25〜2.5質量%、特に好ましくは0.5〜2.0質量%である。
本実施形態に係る水性インク組成物は、必要に応じて、有機溶媒、樹脂類、界面活性剤、多価アルコール、酸化防止剤、紫外線吸収剤、pH調整剤等を添加することができる。
本実施形態に係る水性インク組成物の20℃における粘度は、好ましくは2〜10mPa・sであり、より好ましくは3〜5mPa・sである。水性インク組成物の20℃における粘度が上記範囲内にあると、インクジェット記録装置にさらに好適となり、ノズルから組成物が適量吐出され、組成物の飛行曲がりや飛散を一層低減することができる。
4.実施例
4.1 実施例1
膜厚100μmのPETフィルム上に、セルロースアセテートブチレート(ブチル化率35〜39%、関東化学社製)3.0質量%およびジエチレングリコールジエチルエーテル(日本乳化剤社製)97質量%からなる樹脂層塗工液をバーコート法によって均一に塗布し、60℃、10分間乾燥することで、PETフィルム上に樹脂層薄膜を形成した。
4.1 実施例1
膜厚100μmのPETフィルム上に、セルロースアセテートブチレート(ブチル化率35〜39%、関東化学社製)3.0質量%およびジエチレングリコールジエチルエーテル(日本乳化剤社製)97質量%からなる樹脂層塗工液をバーコート法によって均一に塗布し、60℃、10分間乾燥することで、PETフィルム上に樹脂層薄膜を形成した。
次いで、真空蒸着装置(「VE−1010型真空蒸着装置」、真空デバイス社製)を用いて、上記の樹脂層上に平均膜厚20nmのアルミニウム蒸着層を形成した。
次いで、上記方法にて形成した積層体を、ジエチレングリコールジエチルエーテル中、VS−150超音波分散機(アズワン社製)を用いて、剥離・微細化・分散処理を同時に行い、積算の超音波分散処理時間が12時間であるアルミニウム顔料分散液を作製した。
得られたアルミニウム顔料分散液を、開き目5μmのSUSメッシュフィルターにてろ過処理を行い、粗大粒子を除去した。次いで、ろ液を丸底フラスコに入れ、ロータリーエバポレーターを用いてジエチレングリコールジエチルエーテルを留去した。これにより、アルミニウム顔料分散液を濃縮し、その後、そのアルミニウム顔料分散液の濃度調整を行い、5質量%のアルミニウム顔料分散液Aを得た。
次いで、得られたアルミニウム顔料分散液A100gをビーカーへ投入し、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名「A−187」、日本ユニカー社製)14.34gを添加して、3日間室温で撹拌することにより加水分解反応させた。これにより、アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成させたアルミニウム顔料分散液Bを得た。
次いで、アルミニウム顔料分散液Bを取り出し、それを丸底フラスコへ移し、1質量%の濃度となるようにカチオン重合開始剤(商品名「サンエイドSI−L」、三新化学工業社製)を添加して、撹拌下100℃で5時間重合反応させた。これにより、アルミニウム顔料の表面に形成された被覆層を緻密化させたアルミニウム顔料分散液Cを得た。
4.2 実施例2
まず、上記「4.1 実施例1」と同様にして、アルミニウム顔料分散液Bを得た。
まず、上記「4.1 実施例1」と同様にして、アルミニウム顔料分散液Bを得た。
次いで、アルミニウム顔料分散液B100gをビーカーへ投入し撹拌しながら、酢酸水溶液を添加してグリシジル基を開環させ親水性にすることで、アルミニウム顔料分散液Dを得た。
4.3 実施例3
まず、上記「4.1 実施例1」と同様にして、アルミニウム顔料分散液Bを得た。
まず、上記「4.1 実施例1」と同様にして、アルミニウム顔料分散液Bを得た。
次いで、アルミニウム顔料分散液B100gをビーカーへ投入し撹拌しながら、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名「A−1100」、日本ユニカー社製)12.00gを添加して、1日間室温で撹拌することにより、γ−アミノプロピルトリメトキシシランをグリシジル基に反応させた。
次いで、それをビーカーへ投入し撹拌しながら、酢酸水溶液を添加することでpHを4に調整し、メトキシ基を加水分解することでシラノール化した。
次いで、それを遠心分離(10,000rpm)により溶媒を除去した後、除去した溶媒と同量のpH4の酢酸水溶液を添加することにより、アルミニウム顔料分散液Eを得た。
4.4 実施例4
まず、上記「4.1 実施例1」と同様にして、アルミニウム顔料分散液Bを得た。
まず、上記「4.1 実施例1」と同様にして、アルミニウム顔料分散液Bを得た。
次いで、アルミニウム顔料分散液B100gをビーカーへ投入し撹拌しながら、トリメトキシメチルシラン(東京化成工業社製)5.91gを添加して、1日間室温で撹拌した。このようにして、アルミニウム顔料の表面に残存する水酸基をキャッピング処理したアルミニウム顔料分散液Fを得た。
4.5 実施例5
まず、上記「4.4 実施例4」と同様にして、アルミニウム顔料分散液Fを得た。
まず、上記「4.4 実施例4」と同様にして、アルミニウム顔料分散液Fを得た。
次いで、アルミニウム顔料分散液Fをビーカーへ投入し、アルミニウム顔料分散液F100質量部に対し、リン酸エステル型アニオン性界面活性剤(商品名「プライサーフM−208B」、第一工業製薬社製)を1質量部添加し、超音波を照射しながら3分間撹拌した。
次いで、それを遠心分離(12,000rpm、60分間)し、70質量%に相当する量の溶媒を除去した。その後、撹拌しながら除去した溶媒と同量の1質量%リン酸エステル型アニオン性界面活性剤(商品名「プライサーフM−208B」、第一工業製薬社製)水溶液を添加した。このようにして、アルミニウム顔料分散液Gを得た。
4.6 比較例1
まず、上記「4.1 実施例1」と同様にして、5質量%のアルミニウム顔料分散液Aを得た。
まず、上記「4.1 実施例1」と同様にして、5質量%のアルミニウム顔料分散液Aを得た。
次いで、得られたアルミニウム顔料分散液A100gをビーカーへ投入し、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名「A−1100」、日本ユニカー社製)12.00gを添加して、3日間室温で撹拌することにより加水分解反応させた。これにより、アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成させた。このようにして、アルミニウム顔料分散液Hを得た。
4.7 比較例2
まず、上記「4.1 実施例1」と同様にして、5質量%のアルミニウム顔料分散液Aを得た。
まず、上記「4.1 実施例1」と同様にして、5質量%のアルミニウム顔料分散液Aを得た。
次いで、得られたアルミニウム顔料分散液100gをビーカーへ投入し、トリメトキシメチルシラン(東京化成工業社製)5.91gを添加して、1日間室温で撹拌した。このようにして、アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基をキャッピング処理したアルミニウム顔料分散液Iを得た。
4.8 比較例3
上記「4.1 実施例1」で得られたアルミニウム顔料分散液Aをリファレンスとして使用した。
上記「4.1 実施例1」で得られたアルミニウム顔料分散液Aをリファレンスとして使用した。
4.9 評価試験
4.9.1 耐水性評価試験
サンプル瓶に水2mLを入れ、さらに得られたアルミニウム顔料分散液A〜Iのいずれか1種を1滴滴下して、25℃恒温下に静置した。その経時変化を目視により観察することで、アルミニウム顔料分散液の耐水性を評価した。アルミニウム顔料分散液の耐水性の評価基準は、以下のとおりである。
◎:6ヶ月経過後においても特に変化が認められず、銀片形状を保持していた。
○:10日後の時点でわずかに白色化が認められた。
△:3日後の時点で白色化が認められた。
×:1日後の時点で白色化が認められた。
4.9.1 耐水性評価試験
サンプル瓶に水2mLを入れ、さらに得られたアルミニウム顔料分散液A〜Iのいずれか1種を1滴滴下して、25℃恒温下に静置した。その経時変化を目視により観察することで、アルミニウム顔料分散液の耐水性を評価した。アルミニウム顔料分散液の耐水性の評価基準は、以下のとおりである。
◎:6ヶ月経過後においても特に変化が認められず、銀片形状を保持していた。
○:10日後の時点でわずかに白色化が認められた。
△:3日後の時点で白色化が認められた。
×:1日後の時点で白色化が認められた。
4.9.2 分散性評価試験
サンプル瓶に水2mLを入れ、さらに得られたアルミニウム顔料分散液A〜Iのいずれか1種を1滴滴下して、25℃恒温下に静置した。その経時変化を目視により観察することで、アルミニウム顔料分散液の分散性を評価した。アルミニウム顔料分散液の分散性の評価基準は、以下のとおりである。
◎:6ヶ月経過後においても特に変化が認められず、銀片形状を保持していた。
○:10日後の時点で凝集が認められた。
△:3日後の時点で凝集が認められた。
×:添加直後の時点で粗く分散しているか、または層分離を起こしていた。
サンプル瓶に水2mLを入れ、さらに得られたアルミニウム顔料分散液A〜Iのいずれか1種を1滴滴下して、25℃恒温下に静置した。その経時変化を目視により観察することで、アルミニウム顔料分散液の分散性を評価した。アルミニウム顔料分散液の分散性の評価基準は、以下のとおりである。
◎:6ヶ月経過後においても特に変化が認められず、銀片形状を保持していた。
○:10日後の時点で凝集が認められた。
△:3日後の時点で凝集が認められた。
×:添加直後の時点で粗く分散しているか、または層分離を起こしていた。
4.9.3 光沢性評価試験
上記工程により得られたアルミニウム顔料分散液A〜Iのいずれか1種を印画紙(「PM写真用紙(光沢)型番:KA450PSK」、セイコーエプソン社製)に滴下・塗布して、室温で1日間乾燥させた。得られたサンプルを目視および走査型電子顕微鏡で観察することで、アルミニウム顔料の印字性を評価した。アルミニウム顔料の印字性の評価基準は、以下のとおりである。
◎:金属光沢性に優れており、鏡面光沢を有していた。
○:金属光沢性に優れているが、ややマット調となっていた。
△:マット調であった。
×:白色化または黒色化していた。
上記工程により得られたアルミニウム顔料分散液A〜Iのいずれか1種を印画紙(「PM写真用紙(光沢)型番:KA450PSK」、セイコーエプソン社製)に滴下・塗布して、室温で1日間乾燥させた。得られたサンプルを目視および走査型電子顕微鏡で観察することで、アルミニウム顔料の印字性を評価した。アルミニウム顔料の印字性の評価基準は、以下のとおりである。
◎:金属光沢性に優れており、鏡面光沢を有していた。
○:金属光沢性に優れているが、ややマット調となっていた。
△:マット調であった。
×:白色化または黒色化していた。
4.9.4 評価結果
表1に、上記工程により得られたアルミニウム顔料分散液A〜Iの耐水性、分散性、光沢性の評価試験の結果を示す。
表1に、上記工程により得られたアルミニウム顔料分散液A〜Iの耐水性、分散性、光沢性の評価試験の結果を示す。
表1によれば、実施例1のアルミニウム顔料分散液Cは、非常に金属光沢性に優れており、6ヶ月経過後においても耐水性を有していることが確認された。光沢性評価試験で得られたサンプルをSEMで観察したところ、アルミニウムの薄片が規則的にスタッキングしていることが確認された。しかしながら、3日後の時点でやや凝集の発生が認められ、分散性には改善の余地が認められた。
実施例2のアルミニウム顔料分散液Dは、グリシジル基を開環することで親水化を図ったが、開環前のアルミニウム顔料分散液Cと比較しても分散性の向上は認められなかった。また、凝集することで金属光沢性が低下した。
実施例3のアルミニウム顔料分散液Eは、メトキシ基をシラノール化することにより優れた水分散性を有していたが、3日後に白色化し耐水性が不十分であることが分かった。また、光沢性評価では、金属光沢感を有しているものの、ややマット調であった。
実施例4のアルミニウム顔料分散液Fは、アルミニウム顔料分散液Bの表面に残存する水酸基をトリメトキシメチルシランで被覆したものであるが、良好な耐水性を示したものの、3日後の時点で凝集が認められた。
実施例5のアルミニウム顔料分散液Gは、耐水性、分散性、光沢性のいずれにおいても良好であり、最もバランスの取れたアルミニウム顔料分散液であった。
これに対し、比較例1に係るアルミニウム顔料分散液Hは、アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基にアミノ基を有するアルコキシシランを反応させたものであるが、耐水性、分散性、光沢性のいずれにおいても良好な結果が得られなかった。アミン系は塩基性となるため、アルミニウム顔料の白色化を起こしやすいものと考えられる。また、光沢性評価試験で得られたサンプルをSEMで観察したところ、アルミニウムの薄片が一部凝集していることが確認された。
比較例2のアルミニウム顔料分散液Iは、アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基をトリメトキシメチルシランのみで被覆したものであるが、耐水性、分散性、光沢性のいずれにおいても良好な結果が得られなかった。
以上の結果より、実施例1〜5のアルミニウム顔料分散液は、リファレンスとして用いたアルミニウム顔料分散液Aよりも耐水性、分散性、光沢性のいずれの評価項目においても向上していることが確認された。
Claims (15)
- 請求項1において、
前記工程(a)の後に、
さらに、(b)前記被覆層を緻密化する工程、を含む、耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法。 - 請求項1において、
前記工程(a)の後に、
さらに、(c)酸を加えて前記グリシジル基を開環させる工程、を含む、耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法。 - 請求項1において、
前記工程(a)の後に、
さらに、(d)前記グリシジル基とアミノ基を有するアルコキシシランとを反応させた後、前記アミノ基を有するアルコキシシランのアルコキシル基を加水分解反応させて、シラノール基を形成する工程、を含む、耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法。 - 請求項1ないし4のいずれか一項において、
前記工程の後に、
さらに、(e)アルコキシアルキルシランを加え、前記アルミニウム顔料の表面に残存する水酸基と前記アルコキシアルキルシランとを反応させて、前記アルミニウム顔料の表面に被覆層を形成する工程、を含む、耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法。 - 請求項5において、
前記アルコキシアルキルシランは、トリメトキシメチルシランである、耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法。 - 請求項1ないし6のいずれか一項において、
前記工程の後に、
さらに、(f)界面活性剤を添加する工程、を含む、耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法。 - 請求項7において、
前記界面活性剤は、アニオン性界面活性剤である、耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法。 - 請求項1ないし8のいずれか一項において、
前記工程の後に、
さらに、(g)前記有機溶媒の少なくとも一部を除去した後、リン系アニオン性界面活性剤水溶液を加えて溶媒置換する工程、を含む、耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法。 - 請求項1ないし請求項9のいずれか一項において、
前記アルミニウム顔料は、5nm〜30nmの平均厚みを有し、かつ、0.5μm〜3μmの50%平均粒子径を有する平板状粒子である、耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法。 - 請求項1ないし請求項10のいずれか一項において、
前記被覆層の厚みは、0.5nm〜10nmである、耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法。 - 請求項1ないし請求項11のいずれか一項において、
前記有機溶媒は、ジエチレングリコールジエチルエーテルまたはトリエチレングリコールモノブチルエーテルである、耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法。 - 請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載の耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法によって製造された耐水化アルミニウム顔料分散液を含有する、水性インク組成物。
- 5nm〜30nmの平均厚みを有し、かつ、0.5μm〜3μmの50%平均粒子径を有するアルミニウム顔料の表面に、少なくともSiを含む被覆層が形成された耐水化アルミニウム顔料であって、
前記アルミニウム顔料の表面における前記被覆層の被覆率は、
入射角度30°におけるXPS測定から検出されるC、O、Al、Siの組成比から算出されたものであり、その値が20%〜90%であることを特徴とする、耐水化アルミニウム顔料。 - 請求項14において、
前記被覆層の厚みは、0.5nm〜10nmである、耐水化アルミニウム顔料。
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