JP2007169378A - メタリック塗料組成物およびその製造方法 - Google Patents

メタリック塗料組成物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塗料に長期の保存安定性を付与し、密着性に優れかつ強い金属感を有する色調の塗膜を与えることが可能なリーフィング仕上げ用のメタリック塗料組成物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】リーフィング型アルミニウム顔料と、シランカップリング剤とを少なくとも含有するメタリック塗料組成物であって、該シランカップリング剤がエポキシ基を含有するメタリック塗料組成物およびその製造方法に関する。該リーフィング型アルミニウム顔料中のアセトン可溶分の含有量は0.5質量%以下であることが好ましい。またシランカップリング剤の含有量がリーフィング型アルミニウム顔料の100質量部に対して0.01〜100質量部の範囲内であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、たとえば什器、化粧品容器、家電製品などの装飾や、車両およびその部品などを対象とする上塗り塗装用として、プラスチックや金属の被塗物に用いられるリーフィング型のメタリック塗料組成物およびその製造方法に関するものであり、リーフィング調の優れた光輝性金属調意匠を有しながら、塗料の保存安定性に優れ、かつ密着性に優れた塗膜を形成することが可能なメタリック塗料組成物およびその製造方法に関するものである。
近年、メタリック色の美装性は注目を集め、過去から存在する色域にない色を創出して家庭電化製品、携帯電話、自動車外板塗装に代表される車両塗装、などをはじめ、さまざまな工業塗装分野においてより金属調の強い仕上げが好まれている。金属調の強い意匠を得るために、各種のアルミニウム顔料、特にアルミニウムフレーク顔料や、近年では蒸着フレーク顔料などの光輝材を用いた塗料組成物が設計されてきた。メタリック塗料に配合されるアルミニウムフレーク顔料は、その性質によりリーフィング型とノンリーフィング型とに分類される。リーフィング型アルミニウム顔料はメタリック塗膜表層部に浮上する性質を有し(これをリーフィング性という)、被塗面にほぼ平行に配列してフレークによる連続した面をつくりやすく、その塗面は緻密で光輝感、フリップフロップ感が強くクロームメッキ調に仕上がるという特徴がある。しかしながら、メタリック層を硬化させずにクリアー塗装をさらに行なった場合、アルミニウム顔料の配向性が乱れて上記の外観上の特性が失われ、クロームメッキ調が損失し易い傾向がある。塗膜の構成手段などの改良を加えることにより、該塗膜の色調的特徴を維持することは可能であるが、塗膜内の密着性を確保する為には非常に限定的な手段をとらざるを得ない。
たとえば特許文献1〜5には、塗膜の構成手段の改良について例示されるが、リーフィング性は塗料の貯蔵期間に応じて変化しやすく塗料の貯蔵安定性に問題があった。また特許文献6では、使用するアルミニウム顔料の製造過程や塗料の調合過程において、リン酸アルキルエステルでアルミニウム顔料表面を処理する方法が提案されているが、この技術ではアルミニウム顔料の処理が非常にばらつき、再現良く処理することが難しい。
特許文献7においては、上記の点を考慮し、リーフィング型アルミニウム顔料を有機溶剤に分散した液を別途貯蔵し、塗装直前に樹脂溶液を含む構成成分と混合する方法を提案している。しかし、塗装作業者に別々の材料を提供する必要があり、また大量に塗料を使用しながら連続的に塗装する際においては、調合から塗装までの時間管理をする必要がある。
この他、特許文献8では、パーフルオロアルキル基を有する有機化合物と共に薄片状顔料を表面処理することが提案されている。しかし、リーフィング型アルミニウム顔料に直接カップリング剤を処理する場合には顔料が凝集する傾向にあり、細かい粒度のものでは安定的に処理しにくい。一方で該カップリング剤の量を減ずると効果を充分に発揮できないなどの問題がある。
上記文献に例示されるが如く、応用範囲の広いリーフィング型塗料の設計は困難であったため、塗膜の密着性を犠牲にすることなく目的の金属光沢に優れたメタリック塗膜を安定的に得るための手段として、ノンリーフィング型アルミニウムを用いた設計が圧倒的に広く流通している。これらノンリーフィング型アルミニウム顔料を用いた設計ではより金属光沢の強い塗膜を得るためにフレークの形状や粒度や粒子光沢に工夫を加えた材料を用い、塗料組成や塗装方法などの制御によって意匠性を高めている。しかしながらノンリーフィング型アルミニウム顔料を用いる限り、アルミニウム顔料の配向性には限界があり、リーフィング型アルミニウム顔料を用いた際に得られるクロームメッキ調の塗膜を設計することは極めて困難である。
またノンリーフィング型アルミニウム顔料を用いた場合でも、ラッカー型塗料に代表されるプラスチック用塗料においては、塗装後の塗膜凝集力が確保できないという問題が生じる場合があり、安定的に塗膜の物理特性を維持するためにはアルミニウムフレークそのものを架橋型樹脂で被覆したものを利用することが少なくない。しかし、樹脂被覆することによりさらに金属光沢感が損なわれる結果、塗膜外観においても金属光沢をより犠牲とする設計となる。
たとえば特許文献9に示されるように、高級な金属光沢を呈する外観を得るための代替手段として、いわゆる蒸着フレーク顔料を用いた仕上げなど、特殊な塗料設計または塗装形態をとるという技術的工夫による金属調仕上げが提案されている。しかし、蒸着フレーク顔料の独特の製造方法によるコスト制限という点や、特殊な塗装方法に限定されるという点などにより、金属調の高輝度塗膜が得られる塗料組成物を簡便かつ容易に提供することは難しいのが現状である。
特開平10−34069号公報 特開平10−296177号公報 特開平10−66928号公報 特開2000−210617号公報 特開2001−240808号公報 特開平10−219150号公報 特開平11−128828号公報 特開2001−164150号公報 特開2005−144338号公報
本発明は上記の課題を解決し、塗料に長期の保存安定性を付与し、密着性に優れかつ強い金属感を有する色調の塗膜を与えることが可能なリーフィング仕上げ用のメタリック塗料組成物およびその製造方法の提供を目的とする。
本発明は、リーフィング型アルミニウム顔料と、シランカップリング剤とを少なくとも含有するメタリック塗料組成物であって、該シランカップリング剤がエポキシ基を含有するメタリック塗料組成物に関する。
本発明はまた、上記のリーフィング型アルミニウム顔料中のアセトン可溶分の含有量が0.5質量%以下であるメタリック塗料組成物に関する。
本発明はまた、上記のシランカップリング剤の含有量が、リーフィング型アルミニウム顔料の100質量部に対して0.01〜100質量部の範囲内であるメタリック塗料組成物に関する。
本発明はまた、上記のシランカップリング剤の含有量が0.005〜8.0質量%の範囲内であるメタリック塗料組成物に関する。
本発明はまた、上記のリーフィング型アルミニウム顔料が、アルミニウム顔料表面に炭素数10〜22の範囲内の脂肪酸が付着してなる、メタリック塗料組成物に関する。
本発明はまた、上記のメタリック塗料組成物を得るための製造方法であって、リーフィング型アルミニウム顔料と、シランカップリング剤とを混合して塗料組成物を調製する工程と、該塗料組成物を加温する工程とを含む、メタリック塗料組成物の製造方法に関する。
本発明に係るメタリック塗料組成物によれば、優れた金属光沢感を有するメタリック仕上げが可能であり、プラスチック塗装用塗料組成物として用いられた場合優れた密着性とクロームメッキ調外観を呈する塗膜を得ることができる。また、金属塗装に使用される焼付型塗料に対して用いられた場合、クリアーコートなどを行なう際にも塗膜の密着性を損なうことなく優れた金属調外観を得ることが可能となる。
本発明のメタリック塗料組成物は、リーフィング型アルミニウム顔料と、エポキシ基を有するシランカップリング剤とを少なくとも含有する。エポキシ基を有するシランカップリング剤の化学的、物理的作用は定かではないが、該シランカップリング剤を用いることにより、塗料の保存安定性と塗膜の密着性とを損なうことなく、優れた金属光沢を呈するリーフィング仕上げ塗膜を形成することができる。
本発明のメタリック塗料組成物において、エポキシ基を有するシランカップリング剤の含有量は、リーフィング型アルミニウム顔料の100質量部に対して0.01〜100質量部の範囲内とされることが好ましい。該含有量が0.01質量部以上である場合、塗膜の密着性が良好に確保される点で好ましく、該含有量が100質量部以下である場合、塗膜が金属調に優れる外観を示す点で好ましい。該含有量は、さらに1.0質量部以上、さらに2.0質量部以上であることが好ましく、またさらに80質量部以下、さらに50質量部以下であることが好ましい。
また、エポキシ基を有するシランカップリング剤の含有量は、メタリック塗料組成物の0.005〜8.0質量%の範囲内とされることが好ましい。該含有量が0.005質量%以上である場合、塗膜の密着性を良好に確保できる点で好ましく、8.0質量%以下である場合、塗膜が金属調に優れる外観を示す点で好ましい。該含有量はメタリック塗料組成物の0.2質量%以上、さらに0.5質量%以上がより好ましく、また、5.0質量%以下、さらに3.0質量%以下がより好ましい。
本発明のメタリック塗料組成物に用いられるリーフィング型アルミニウム顔料としては、ボールミルやアトライターミルの中で粉砕媒体の存在下で粉砕助剤を用いて粉砕もしくは摩砕することにより作られる一般的に知られているリーフィング型アルミニウム顔料が挙げられ、該リーフィング型アルミニウム顔料表面には粉砕助剤として用いられた脂肪酸が吸着しており、これにより塗膜表面に平行配列する所謂リーフィング性が付与される。このようなリーフィング型アルミニウム顔料としては、0870MSO、0896MO、0645MSO(いずれも東洋アルミニウム(株)製)などが例示できる。
リーフィング型アルミニウム顔料中のアセトン可溶分は少ない方が好ましく、該可溶分の含有量はリーフィング型アルミニウム顔料の0.5質量%以下とされることがより好ましい。アセトン可溶分の含有量が0.5質量%以下とされる場合、塗膜の密着性を維持する効果が特に発揮され易い。該アセトン可溶分の含有量は、さらに0.3質量%以下、さらに0.2質量%以下が好ましい。なお、アセトン可溶分の含有量は、たとえばJIS K5904−1998(塗料用アルミニウム顔料)の8.3.1(アセトン抽出法によるアセトン可溶分)に従い測定できる。
リーフィング型アルミニウム顔料表面に吸着する脂肪酸としては高級脂肪酸などが挙げられるが、粉砕助剤として使用する場合の生産性や粒子光沢を得る点で、たとえば炭素数10〜22、特に14〜22の範囲内の脂肪酸はより好ましいものとして例示される。特に好ましい脂肪酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等が例示できる。
本発明において使用される、エポキシ基を含有するシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ジエトキシ(3−グリシジロプロピル)メチルシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランなどが例示される。
本発明において使用される、エポキシ基を含有するシランカップリング剤は、組み合わされるメタリック顔料がリーフィング型、ノンリーフィング型のいずれであっても塗膜の密着性の向上効果を付与するが、本発明においてリーフィング型アルミニウム顔料と組み合わせて用いることにより、優れた金属調の色調を有するとともに優れた密着性を有する塗膜を与えることができ、かつ塗料とされたときの保存安定性にも優れるメタリック塗料組成物を得ることができる。
本発明のメタリック塗料組成物は、塗料用樹脂や溶剤を適宜含有し得る。塗料用樹脂は特に限定されず、従来から金属塗装用、プラスチック塗装用として用いられている塗膜形成樹脂が制限なく使用され得る。塗料用樹脂は1種を単独で使用することもできるし2種以上を組みあわせて使用することもできる。また塗料用樹脂の固形分の濃度は、塗装の形態に応じた塗料組成として適宜調整すれば良く、配合溶剤の種類や混合比率、濃度なども制限されない。
塗料用樹脂としては、たとえばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、塩化ビニル樹脂等が例示され得る。
配合溶剤としては、トルエン、キシレン等の炭化水素溶剤、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート等のエステル、2−エチルヘキサノール等のアルコール類が例示され得る。
本発明において使用されるアルミニウム顔料はリーフィング型であり、他の有機顔料または無機顔料と併用することも可能である。併用され得る有機顔料としてはキノフタレン系、ペリレン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キナクリドン系、フタロシアニン系等が例示でき、無機顔料としては板状酸化鉄、グラファイト、二酸化チタン被覆マイカ、二酸化チタン、黄色酸化鉄等が例示できる。リーフィング型アルミニウム顔料の製造方法は特に制限されず、公知公用の方法で製造することが可能であるが、原料として例えばアトマイズドアルミニウム粉を使用し、ステアリン酸に代表される高級脂肪酸などを粉砕助剤として選定し、該アトマイズドアルミニウム粉と該粉砕助剤の適当量とを混合、粉砕することにより、リーフィング型アルミニウムフレーク顔料を製造することができる。粉砕時に用いる有機溶剤は特に制限されず、適当量のミネラルスピリット、ソルベントナフサ、トルエンなどの炭化水素溶剤を用いて10時間以上フレーク状に加工することが好ましい。また該加工としてはスタンプミル法、ボールミル法、アトライター法、振動ミル法などの広く知られた方法が好ましく採用され得る。
本発明のメタリック塗料組成物は、リーフィング型アルミニウム顔料と、エポキシ基含有シランカップリング剤とを混合して調製され得る。エポキシ基含有シランカップリング剤の配合は、塗料作製手順のどの段階で行なわれても良いが、好ましくはリーフィング型アルミニウム顔料を溶剤で湿潤したものとエポキシ基含有シランカップリング剤とを混合した後、さらに塗料用樹脂などの塗料構成成分と混合する手順が望ましい。
リーフィング型アルミニウム顔料中のアセトン可溶分の量は、リーフィング型アルミニウム顔料の製造工程で用いる有機溶媒中の脂肪酸濃度を管理したり、原料アルミニウム粉の粉砕後に湿潤させて得られるペースト状のアルミニウム顔料をさらに洗浄することによって低減することができる。ペースト状のアルミニウム顔料の洗浄に用いる溶剤としては、原料アルミニウム粉の粉砕時に用いる有機溶剤と同様の溶剤類が適しており、ミネラルスピリット、キシレン、トルエン等の炭化水素溶剤が挙げられる。
リーフィング型アルミニウム顔料の粒度は特に制限されないが、意匠用として使用する際の代表的な粒度としては、厚みが0.01μm〜1.0μmの範囲内、平均粒径が1μm〜30μmの範囲内、さらに2μm〜20μmの範囲内のものが好ましく採用される。
上記のような方法で得られたリーフィング型アルミニウム顔料は、次いで塗料用樹脂、表面調整剤、沈降防止剤、消泡剤などの他の構成成分と混合され、塗料組成物として調製される。リーフィング型アルミニウム顔料と他の構成成分との混合は従来公知の方法を適宜採用して行なえば良く、たとえばプロペラ型撹拌機による混合等の方法により行なうことができる。
塗料組成物作製時の塗料温度は、加熱に伴い塗料用樹脂の架橋などによる硬化が促進されない範囲で自由に設定できるが、塗料実体温度として0℃〜60℃の範囲が望ましい。
本発明に係るメタリック塗料組成物の製造方法は、上記のような方法で調製された塗料組成物を20℃〜50℃の範囲で30分間以上、より好ましくは1〜3時間加温する工程を含むことが好ましい。この場合、塗膜の密着性を確保する効果をより安定的に発揮せしめることが可能である。以上のような方法により、本発明に係るメタリック顔料組成物を得ることができる。
本発明のメタリック塗料組成物におけるリーフィング型アルミニウム顔料の配合量は、好ましくは1〜30質量%の範囲内、さらに好ましくは3〜10質量%の範囲内である。該配合量が1質量%以上である場合、塗膜が優れた金属感を有する点で好ましく、30質量部以下である場合、密着性をはじめとする塗膜物性が確保される点で好ましい。
[実施例]
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<アルミニウム顔料>
実施例および比較例で使用したリーフィング型またはノンリーフィング型のアルミニウム顔料ペーストにつき加熱残分およびアセトン可溶分、ならびにアルミニウム顔料の粒度を表1に示す。
Figure 2007169378
<プラスチック塗装用塗料>
(アクリル樹脂溶液の調製)
表2に示す配合成分のうち、硝化綿をまず溶剤と混合してプロペラ型撹拌機にて溶解させた後、アクリディック4328−40を加えて撹拌し、1液型アクリル樹脂溶液を調製した。
Figure 2007169378
(塩化ビニル樹脂溶液の調製)
表3に示す配合成分のうち、溶剤をまず混合してプロペラ型撹拌機にて撹拌しながらビニライトVMCCを少量ずつ投入して完全に溶解させ、塩化ビニル樹脂溶液を調製した。
Figure 2007169378
(2液型アクリル樹脂溶液の調製)
表4に示す配合成分をそれぞれプロペラ型撹拌機にて混合し、2液型アクリル樹脂溶液の主液および硬化剤を調製した。
Figure 2007169378
(希釈溶剤の調製)
表5に示す配合成分をそれぞれプロペラ型撹拌機にて混合し、希釈溶剤を調製した。
Figure 2007169378
(実施例1)
表2に示す配合の1液型アクリル樹脂溶液を用い、表6に示す配合にて、リーフィング型アルミニウム顔料とキシレンとシランカップリング剤とを先に混合して予備分散した後、アクリル樹脂溶液を加えてプラスチック塗装用の塗料組成物を調合し、塗料組成物を40℃にて3時間加温して、本発明のメタリック塗料組成物からなるプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例2)
塗料組成物の加温時間を2時間とした他は実施例1と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例3)
塗料組成物の加温時間を1時間とした他は実施例1と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例4)
シランカップリング剤1(DYNASYLAN GLYMO)の配合量を0.05質量部とした他は実施例1と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例5)
シランカップリング剤1(DYNASYLAN GLYMO)の配合量を0.2質量部とした他は実施例1と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例6)
シランカップリング剤1(DYNASYLAN GLYMO)の配合量を3.0質量部とした他は実施例1と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例7)
シランカップリング剤1(DYNASYLAN GLYMO)の配合量を5.0質量部とした他は実施例1と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
Figure 2007169378
注1:シランカップリング剤1は、デグサ社製の「DYNASYLAN GLYMO」(3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン)である。
(比較例1)
表2に示す配合の1液型アクリル樹脂溶液を用い、表7に示す配合にて、実施例1と同様の手順でプラスチック塗装用の塗料組成物を調合し、得られた塗料組成物を40℃にて1時間加温してプラスチック塗装用塗料を調製した。
(比較例2)
塗料組成物の加温時間を2時間とした他は比較例1と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(比較例3)
塗料組成物の加温時間を3時間とした他は比較例1と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
Figure 2007169378
(比較例4)
表2に示す配合の1液型アクリル樹脂溶液を用い、表8に示す配合にて、実施例1と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調合し、得られた塗料組成物を40℃にて1時間加温してプラスチック塗装用塗料を調製した。
(比較例5)
塗料組成物の加温時間を2時間とした他は比較例4と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(比較例6)
塗料組成物の加温時間を3時間とした他は比較例4と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
Figure 2007169378
(実施例8)
表9に示す配合にて、実施例1と同様の手順でプラスチック塗装用の塗料組成物を調合し、得られた塗料組成物を40℃にて3時間加温してプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例9)
シランカップリング剤2(AY43−026)の量を0.2質量部とした他は実施例8と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例10)
シランカップリング剤2(AY43−026)の量を1.0質量部とした他は実施例8と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例11)
シランカップリング剤2(AY43−026)の量を3.0質量部とした他は実施例8と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例12)
シランカップリング剤2(AY43−026)の量を5.0質量部とした他は実施例8と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
Figure 2007169378
注2:シランカップリング剤2は、東レ・ダウコーニング株式会社製の「AY43−026」(3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン)である。
(比較例7)
表10に示す配合にて、実施例1と同様の手順でプラスチック塗装用の塗料組成物を調合し、得られた塗料組成物を40℃にて3時間加温してプラスチック塗装用塗料を調製した。
Figure 2007169378
(実施例13)
表11に示す配合にて、実施例1と同様の手順でプラスチック塗装用の塗料組成物を調合し、得られた塗料組成物を40℃にて2時間加温してプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例14)
シランカップリング剤1(DYNASYLAN GLYMO)の配合量を1.0質量部とした他は実施例13と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例15)
シランカップリング剤1(DYNASYLAN GLYMO)の配合量を3.0質量部とした他は実施例13と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例16)
塗料組成物の加温時間を3時間とした他は実施例13と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例17)
シランカップリング剤1(DYNASYLAN GLYMO)の配合量を1.0質量部とし、塗料組成物の加温時間を3時間とした他は実施例13と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
(実施例18)
シランカップリング剤1(DYNASYLAN GLYMO)の配合量を3.0質量部とし、塗料組成物の加温時間を3時間とした他は実施例13と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
Figure 2007169378
(実施例19)
表3に示す配合の塩化ビニル樹脂溶液を用い、表12に示す配合にて、実施例1と同様の手順でプラスチック塗装用の塗料組成物を調合し、得られた塗料組成物を40℃にて1時間加温してプラスチック塗装用塗料を調製した。
Figure 2007169378
(実施例20)
表3に示す配合の塩化ビニル樹脂溶液を用い、表13に示す配合にて、実施例1と同様の手順でプラスチック塗装用の塗料組成物を調合し、得られた塗料組成物を40℃にて1時間加温してプラスチック塗装用塗料を調製した。
Figure 2007169378
(実施例21)
表14に示す配合にて、実施例1と同様の手順でプラスチック塗装用の塗料組成物を調合し、得られた塗料組成物を40℃にて1時間加温してプラスチック塗装用塗料を調製した。
(比較例8)
0870MSOを0870MSに代えた他は実施例21と同様の方法でプラスチック塗装用塗料を調製した。
Figure 2007169378
(塗膜の色調の評価)
実施例1および、比較例1(ノンリーフィング型相当品)、比較例4(リーフィング型従来技術)の塗料にそれぞれ表5に示す希釈溶剤を加えて塗料粘度14秒(/フォードカップNo.4)に調整し、23℃にて、ABS樹脂板に膜厚10μmにてエアスプレー塗装し、60℃で30分間硬化させて塗板を作製した。
色調の評価は(株)村上色彩技術研究所製の変角分光測色システムGCMS−4にて測色を行い、CIELABのL*を評価した。測色の幾何学的条件は、入射角(入射光軸と試料法線とのなす角)−45°入射、あおり角3°(測定面と試料法線とのなす角)にて、受光角(受光光軸と試料法線とのなす角)を−70°から70°の範囲で、L*値(標準の光C,2°視野)27点を測定した。受光角およびその条件での測定値を表15に示す。
表中におけるFF値は、フリップフロップ感を示すパラメータで次式により算出した。
FF=2×(L40−L0)/(L40+L0)
ここで、L40は−45°入射、40°受光にて測定したL*値、L0は−45°入射、0°(試料法線方向)受光にて測定したL*値である。このフリップフロップ性は、塗面を正面および斜め方向から見た時のメタリック塗面の明るさの変化度合であり、クロムメッキ調に代表されるような金属光沢が強い外観であるほど、FF値は大きい。
また、入射角と正反射の関係にある角度近傍領域の明度、いわゆるハイライトの明度が大きい程、鏡面反射性に優れ、より金属調が強い仕上がりである。図1は、入射角と正反射の関係にある角度近傍領域での明度変化をL*値にてプロットした図である。リーフィング型アルミニウム顔料を用いた実施例1および比較例4では、相当するノンリーフィング型の比較例1に比べFF値が大きく、ハイライトにおける明度もより高く、金属調の外観となっていることが分かる。
Figure 2007169378
(塗膜密着性の評価および色調の評価)
実施例1〜21、および比較例1〜7についての塗料にそれぞれ表5に示す希釈溶剤を加えて塗料粘度14秒(/フォードカップNo.4)に調整し、23℃にて、ABS樹脂板に膜厚10μmにてエアスプレー塗装し、60℃で30分間硬化させて塗板を作製した。得られた塗板について塗膜の密着性および測色を行い塗膜の色調を評価した。
塗膜の密着性については、JIS K5600−1999 塗料一般試験方法の5−6に記載の付着性試験方法(クロスカット法)により評価した。この試験結果において剥離がない場合を分類0、剥離が5%以内である場合を分類1、剥離が5%を超え15%以内である場合を分類2、剥離が15%を超え35%以内である場合を分類3、剥離が35%を超え65%以内である場合を分類4、剥離の程度が分類4を超える場合を分類5として、JIS K5600−5−6に記載の方法にて6段階で評価した。
測色は(株)村上色彩技術研究所製の変角分光測色システムGCMS−4にて測色を行った。測色の幾何学的条件として、入射角−45°入射、あおり角3°にて受光角0°と40°とにおけるCIELABのL*(標準の光C、2°視野)を算出し、FF値とL40値とを評価した。また、塗膜を目視で評価しリーフィング仕上げになっているかどうかを評価した。これらの結果を表16および表17に示す。
実施例1〜7は比較例1〜3に比較して色調的にリーフィング型であり、L40値およびFF値も高く金属調の特徴を有する外観であり、かつ塗膜の密着性に優れる。比較例4〜6については色調的にリーフィング型であり、L40値およびFF値も高く金属調の特徴を有する外観だが、塗膜の密着性が全く無い。実施例8〜18は同じリーフィング型の比較例7と比較して近似する外観でありながら密着性を維持している。
実施例19〜21では塗料主体樹脂を変更している。アルミニウム顔料の粒度が非常に細かい0670MSOを用いた実施例19では、リーフィング型の特徴のある外観を維持しながら密着性に問題が無い。
実施例21は更に異なる塗料主体樹脂で実施しているが、同様の塗料主体樹脂で配合した比較例8において密着性が悪い一方、実施例21では仕上がり外観もリーフィング型の特徴を示して金属調であり、密着性に問題がない。
Figure 2007169378
Figure 2007169378
(塗料経時安定性の評価)
実施例1,6,7,10〜12,16〜18,19および比較例6,7の塗料を30日間、25℃に保管して経時処理を行なった後、各塗料にそれぞれ表5に示す希釈溶剤を加えて塗料粘度14秒(/フォードカップNo.4)に調整し、23℃にて、ABS樹脂板に膜厚10μmにてエアスプレー塗装し、60℃で30分間硬化させて塗板を作製した。得られた塗板につき、塗膜の密着性と色調との評価を行った。また特に実施例21については15℃±5℃の貯蔵室で3年間保管して経時処理を行なった後、上記と同様の方法でABS樹脂板に塗装し、塗膜の密着性と色調との評価を行った。結果を表18に示す。
比較例6および比較例7の塗料はリーフィング型であるが、上記の経時処理後にはリーフィング性を失い、大幅に金属光沢が低下していた。これは、塗料中の成分との相互作用によってアルミニウム顔料表面に吸着している脂肪酸が遊離し、リーフィング能力が低下したためと考えられる。比較例6および7の塗料による塗膜の密着性が良くなっているのは、リーフィング性を失い、ノンリーフィング型になっているためである。
実施例については、いずれも経時処理後もリーフィング性を失わず経時処理前の金属光沢をほとんど維持しており、比較例と比べてL40やFF値の低下が少なく、リーフィング性と密着性とを両立した特徴は変化していない。さらに実施例21については3年の経時処理後であってもその特徴は変化していない。
Figure 2007169378
<金属塗装用塗料>
(アクリルメラミン樹脂溶液の調製)
表19に示す配合成分をそれぞれプロペラ撹拌機にて混合し、ベースメタリック用のアクリルメラミン樹脂溶液および希釈溶剤を調製した。
(クリアーコート用塗料の調製)
表19に示す配合成分をそれぞれプロペラ撹拌機にて混合し、クリアーコート用塗料を調製した。
Figure 2007169378
(実施例22)
表20に示す配合にて、アルミニウム顔料をキシレンで予備分散し、これにシランカップリング剤1(DYNASYLAN GLYMO)を加えて均一にした後、アクリルメラミン樹脂溶液をさらに加えて撹拌してベースメタリック用の塗料組成物を調合し、得られた塗料組成物を40℃にて30分加温し、金属塗装用塗料を調製した。
(比較例9)
表20に示す配合にて、実施例22と同様の方法でベースメタリック用の塗料組成物を調合し、得られた塗料組成物を40℃にて30分加温し、金属塗装用塗料を調製した。
(比較例10)
表20に示す配合にて、実施例22と同様の方法でベースメタリック用の塗料組成物を調合し、得られた塗料組成物を40℃にて30分加温し、金属塗装用塗料を調製した。
Figure 2007169378
(塗膜の作製)
実施例22、および、比較例9(ノンリーフィング型相当品)、比較例10(リーフィング型従来技術)について、表19に示す希釈溶剤を用いて塗料粘度を14秒(/フォードカップNo.4)に調整し、室温23℃にて、中塗りを施した金属板に膜厚20μmでエアスプレー塗装した。塗装の形態は、クリアーコートを施さない1コート1ベーク(以下1C1B)塗膜と、シルバーメタリックの塗装の後10分間のセッティングに続いて表19に示すクリアーコート用塗料を塗装し、160℃で30分間の硬化を行った2コート1ベーク(以下2C1B)塗膜と、シルバーメタリックの塗装の後10分間のセッティングに続いて160℃で30分間の硬化を一度行なってから表19に示すクリアーコート用塗料を塗装して、再度160℃で30分間の硬化を行った2コート2ベーク(以下2C2B)塗膜の3種の形態とし、塗膜を作製した。
(色調の評価)
色調の評価は(株)村上色彩技術研究所製の変角分光測色システムGCMS−4にて測色を行い、CIELABのL*を評価した。測色の幾何学的条件は入射角−45°入射、あおり角3°にて受光角を−70°から70°の範囲でL*値(標準の光C,2°視野)を27点測定した。受光角およびその条件での測定値とFF値とを表21に示す。図2〜図4に、正反射近傍の受光角での測定値を図示する。図2は、1C1B塗膜における、入射角と正反射の関係にある角度近傍領域での明度変化をL*値にてプロットした図であり、図3は、2C1B塗膜における、入射角と正反射の関係にある角度近傍領域での明度変化をL*値にてプロットした図であり、図4は、2C2B塗膜における、入射角と正反射の関係にある角度近傍領域での明度変化をL*値にてプロットした図である。リーフィング型アルミニウム顔料を用いた実施例22は、ノンリーフィング型を用いた比較例9に比べ、FF値が高く、ハイライト領域における明度が高く金属光沢感が強い。
Figure 2007169378
(塗料の経時安定性の評価)
実施例22、比較例9、比較例10の塗料について、それぞれ塗料化後25℃にて30日間保管して経時処理し、再度上記と同様に塗装の形態ごとに塗板を作製して、色調と密着性とを評価した。1C1B、2C1B、2C2Bでの結果を表22に示す。比較例10においては、2C1Bで塗装すると、リーフィング型配列がクリアーコートを行なった時点で乱れてしまい、ノンリーフィングの仕上がりと同様になってリーフィングの特徴である金属光沢感が消失した。実施例22は、実用的に問題の無いノンリーフィング型の5660NSによる比較例9の変化の程度と大差が無く、塗料の経時安定性、すなわち保存安定性が良好である。一方リーフィング型の従来技術に係る0870MSによる比較例10では塗料の経時処理によりリーフィング性を失い大幅に色調が劣化している。本発明による実施例22においては、リーフィング型の特徴によってノンリーフィング型に優る色調外観を呈し、その色調安定性はノンリーフィング型と同等以上の色調再現性として発現される。
Figure 2007169378
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係るメタリック塗料組成物によれば、塗料の保存安定性および塗膜の密着性を確保しつつ優れた金属光沢感を有するメタリック仕上げが可能となる。本発明のメタリック塗料組成物は車両や各種部品の塗装による意匠設計など広範囲に利用され得る。
入射角と正反射の関係にある角度近傍領域での明度変化をL*値にてプロットした図である。 1C1B塗膜における、入射角と正反射の関係にある角度近傍領域での明度変化をL*値にてプロットした図である。 2C1B塗膜における、入射角と正反射の関係にある角度近傍領域での明度変化をL*値にてプロットした図である。 2C2B塗膜における、入射角と正反射の関係にある角度近傍領域での明度変化をL*値にてプロットした図である。

Claims (6)

  1. リーフィング型アルミニウム顔料と、シランカップリング剤とを少なくとも含有するメタリック塗料組成物であって、前記シランカップリング剤がエポキシ基を含有する、メタリック塗料組成物。
  2. 前記リーフィング型アルミニウム顔料中のアセトン可溶分の含有量が0.5質量%以下である、請求項1に記載のメタリック塗料組成物。
  3. 前記シランカップリング剤の含有量が、前記リーフィング型アルミニウム顔料の100質量部に対して0.01〜100質量部の範囲内である、請求項1に記載のメタリック塗料組成物。
  4. 前記シランカップリング剤の含有量が0.005〜8.0質量%の範囲内である、請求項1に記載のメタリック塗料組成物。
  5. 前記リーフィング型アルミニウム顔料は、アルミニウム顔料表面に炭素数10〜22の範囲内の脂肪酸を付着させてなる、請求項1に記載のメタリック塗料組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のメタリック塗料組成物を得るための製造方法であって、
    前記リーフィング型アルミニウム顔料と、前記シランカップリング剤とを混合して塗料組成物を調製する工程と、
    前記塗料組成物を加温する工程と、
    を含む、メタリック塗料組成物の製造方法。
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