JP2000225374A - メタリック仕上げ方法 - Google Patents

メタリック仕上げ方法

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JP2000225374A
JP2000225374A JP11026216A JP2621699A JP2000225374A JP 2000225374 A JP2000225374 A JP 2000225374A JP 11026216 A JP11026216 A JP 11026216A JP 2621699 A JP2621699 A JP 2621699A JP 2000225374 A JP2000225374 A JP 2000225374A
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JP
Japan
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paint
parts
monomer unit
group
metallic
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JP11026216A
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English (en)
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Akihito Iida
晃人 飯田
Hiroshi Inukai
宏 犬飼
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高光沢であり、密着性が高く、かつ耐候性に
優れた塗装面が得られるメタリック仕上げ方法を提供す
る。 【解決手段】 メタリック顔料を含むベース塗料を塗装
し、次いで下記含フッ素共重合体およびシランカップリ
ング剤を含むトップコート用塗料を塗装する。含フッ素
共重合体:(a)フルオロオレフィン単量体単位、
(b)(メタ)アクリル酸エステル単量体単位、およ
び、(c)加水分解性シリル基を有するオレフィン性単
量体単位、を必須構成単量体単位とし、上記(a)〜
(c)の合計量を基準として各必須構成単量体単位の割
合が上記(a)5〜70モル%、上記(b)20〜80
モル%、上記(c)1〜20モル%である共重合体。上
記トップコート用塗料がアルコキシシランの部分加水分
解縮合物を含有する場合には、さらに耐汚染性に優れた
塗装面を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメタリック仕上げ方
法に関し、詳しくは、高光沢であり、密着性が高く、か
つ耐候性に優れたメタリック仕上げを施す方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、メタリック顔料を含有するベ
ース塗料を被塗装材に塗装し、その上からトップコート
用塗料を塗装するメタリック仕上げ方法が知られてい
る。一般に、このトップコート用塗料は高光沢の塗膜を
形成することが好ましく、特に自動車など屋外で使用さ
れる物品のメタリック仕上げに用いられる場合には耐候
性にも優れた塗膜を形成することが好ましい。
【0003】高耐候性の塗料としては、水酸基をもつフ
ルオロオレフィン/ビニルエーテル系共重合体とポリイ
ソシアネート系硬化剤とを含有する含フッ素共重合体塗
料(以下、「ビニルエーテル/ウレタン架橋型フッ素塗
料」という。)が知られている。しかし、この塗料はイ
ソシアネート系硬化剤を用いているため、塗装作業時な
どにおいて人体および環境に対する影響を考慮する必要
がある。
【0004】また、自動車など屋外で使用される物品の
トップコート用塗料には、耐候性とともに耐汚染性が要
求される場合が多い。この耐汚染性を向上させる手段と
して、塗料にアルコキシシランの部分加水分解縮合物を
添加する方法が提案されている(特開平8−17630
4号公報)。しかし、上記ビニルエーテル/ウレタン架
橋型フッ素塗料にアルコキシシランの部分加水分解縮合
物を添加した塗料から形成された塗膜は、この縮合物を
添加しない場合に比べて下地への密着性や重ね塗り密着
性が劣るという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高光
沢であり、密着性が高く、かつ耐候性に優れた塗装面が
得られるメタリック仕上げ方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メタリッ
ク顔料を含有するベース塗料を塗装した上に、特定の単
量体単位組成からなるシラン架橋型の含フッ素共重合体
とシランカップリング剤とを含有するトップコート用塗
料を塗装する仕上げ方法によれば、上記課題が解決され
ることを見出して本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明における第1発明のメタ
リック仕上げ方法は、メタリック顔料を含有するベース
塗料を塗装し、次いで、該ベース塗料の塗装面に下記含
フッ素共重合体およびシランカップリング剤を含有する
トップコート用塗料を塗装することを特徴とする。 [含フッ素共重合体] (a)フルオロオレフィン単量体単位、(b)(メタ)
アクリル酸エステル単量体単位、および、(c)加水分
解性シリル基を有するオレフィン性単量体単位、を必須
構成単量体単位とし、上記(a)〜(c)の合計量を基
準として各必須構成単量体単位の割合が上記(a)5〜
70モル%、上記(b)20〜80モル%、上記(c)
1〜20モル%である共重合体。
【0008】本発明のメタリック仕上げ方法に用いるト
ップコート用塗料は、第2発明のように、第1発明の構
成に加えてアルコキシシランの部分加水分解縮合物を含
有することが好ましい。これにより、密着性を維持しな
がら、高耐候性および高光沢性とともに優れた耐汚染性
をも備えたメタリック仕上げを施すことができる。
【0009】上記トップコート用塗料は、第3発明のよ
うに、紫外線吸収剤および光安定剤の少なくとも一方を
含有することが好ましい。これにより、本発明のメタリ
ック仕上げ方法により得られた塗装面の耐候性がさらに
向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳し
く説明する。
【0011】(1)ベース塗料について 本発明のメタリック仕上げ方法において使用するベース
塗料は、メタリック顔料を含有するものであれば、溶液
型塗料、非水ディスパージョン型塗料および多液型塗
料、粉体を水に分散させた粉末スラリー塗料、水溶性樹
脂または水性エマルジョン樹脂を主成分とした水性塗料
のいずれのタイプでもよく、その組成も特に限定されな
い。好ましいベース塗料の例としては、水酸基含有樹脂
を基体樹脂とし、これにメラミン樹脂およびメタリック
顔料を配合してなる、従来から自動車塗装用のベースコ
ートとして使用されているメラミン硬化型塗料が挙げら
れる。この水酸基含有樹脂としては、水酸基含有アクリ
ル樹脂、水酸基含有ポリエステル樹脂、水酸基含有アル
キド樹脂などが使用される。上記メラミン樹脂は上記水
酸基含有樹脂と架橋してベース塗料を硬化させるための
成分であって、具体的にはメチロール化またはアルキル
エーテル化されたメラミン樹脂などが使用される。
【0012】また、本発明のメタリック仕上げ方法にお
いて使用される含フッ素共重合体を基体樹脂とし、これ
にメタリック顔料および硬化促進剤(有機錫化合物な
ど)、さらに必要に応じてシランカップリング剤などを
配合した組成物もベース塗料として好ましく使用され
る。さらに、上記ビニルエーテル/ウレタン架橋型フッ
素塗料にメタリック顔料を配合した組成物をベース塗料
として用いてもよい。
【0013】上記メタリック顔料の例としては、リン片
状アルミニウム粉末、銅粉末、ニッケル粉末、ステンレ
ス粉末、着色マイカ粉末、雲母状酸化鉄などが挙げられ
る。また、粉砕時にステアリン酸、オレイン酸などの長
鎖の脂肪酸を潤滑剤として使用したものも包含される。
顔料の平均粒径は、5〜50μmの範囲であることが好
ましく、10〜30μmの範囲であることがさらに好ま
しい。メタリック顔料の添加量は特に限定されないが、
通常は基体樹脂100重量部に対して5〜40重量部で
あり、10〜30重量部であることがより好ましい。
【0014】上記ベース塗料には、必要に応じてさらに
着色顔料、体質顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、沈降防
止剤、艶消し剤、流動調整剤、レベリング剤、スリップ
剤、分散剤、色分かれ防止剤、有機溶剤および酸化防止
剤等の各種添加剤を配合することができる。
【0015】(2)トップコート用塗料について (2−1)含フッ素共重合体について 本発明のメタリック仕上げ方法において用いられるトッ
プコート用塗料は、所定の単量体単位からなる含フッ素
共重合体を含有する。この含フッ素共重合体の(a)フ
ルオロオレフィン単量体単位を形成する単量体として
は、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
レン、ヘキサフルオロプロピレン、ジクロロジフルオロ
エチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、
フッ化ビニルおよびパーフルオロ(アルキルビニルエー
テル)などが例示される。これらの中でも、重合性の面
よりテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
レン、ヘキサフルオロプロピレンおよびトリフルオロエ
チレンが好ましく、テトラフルオロエチレン、クロロト
リフルオロエチレンおよびトリフルオロエチレンが特に
好ましい。また、上記の単量体を2種類以上併用しても
良い。
【0016】前記含フッ素共重合体における(b)(メ
タ)アクリル酸エステル単量体単位を形成する単量体と
しては、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル類が好
ましく用いられ、エステル鎖として炭素数が1〜20個
のアルキル基、シクロアルキル基およびハロゲン含有ア
ルキル基を有するものが好ましい。さらに、物性を損な
わない範囲で、エステル鎖に酸素、窒素および硫黄など
の原子を含んでも良い。
【0017】具体的な化合物としては、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メ
タ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステア
リル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)ア
クリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロ
デシニル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリ
ル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アク
リル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸クロ
ロエチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチルおよ
び(メタ)アクリル酸ペンタフルオロプロピル等の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル類が挙げられる。これ
らの中でも、フルオロオレフィンとの重合性、共重合体
の柔軟性などによりアクリル酸アルキルエステル類の使
用が好ましい。また、これらの単量体は単独または数種
類混合して使用することができる。
【0018】前記含フッ素共重合体における(c)加水
分解性シリル基を有するオレフィン性単量体単位を形成
する単量体としては、下記式(1)で表される化合物が
挙げられる。 R−SiXn3-n (1) (式中、Rはオレフィン性不飽和結合を有する基を示
し、Xは炭素数が1〜20個のアルキル基を示し、Yは
加水分解可能な基を示し、nは0、1または2である。
なお、X,Yが複数ある場合は、同じ基であっても異な
る基であっても良い。) 前記式(1)におけるRの具体例としてはビニル基、ア
リル基、ブテニル基、ビニロキシ基、アリロキシ基、ア
クリロイル基、メタアクリロイル基、CH2=CHO
(CH23−、CH2=CHCOO(CH23−、CH2
=CHOCO(CH23−、CH2=C(CH3)COO
(CH23−およびCH2=C(CH3)COO(C
22−O−(CH23−等が挙げられ、これらの中で
もビニル基が好ましい。前記式(1)におけるXの具体
例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、オクチル
基およびオクタデシル基等が挙げられる。前記式(1)
におけるYの具体例としてはアルコキシ基、アミノ基、
アシロキシ基、フェノキシ基、メルカプト基およびイミ
ノオキシ基の加水分解性基が挙げられ、その中でもアル
コキシ基が特に好ましい。さらに、アルコキシ基の具体
例としてメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基およびメトキシエトキシ基などが挙げられ、特に
メトキシ基およびエトキシ基が特に好ましい。
【0019】さらに、含フッ素共重合体には、物性を損
なわない範囲でその他の単量体を共重合させても良い。
この「その他の単量体」としては、エチレン、プロピレ
ンおよびイソブチレンなどのα−オレフィン類、塩化ビ
ニルおよび塩化ビニリデンなどのクロロエチレン類、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、ピ
バリン酸ビニル、「ヴェオバー9」〔シェル化学(株)
製の商品名〕、シクロヘキサンカルボン酸ビニルおよび
安息香酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類が例
示される。
【0020】また、前記含フッ素共重合体には、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルおよびN−メチロ
ール(メタ)アクリルアミドなどの水酸基を有する単量
体、(メタ)アクリル酸グリシジルおよびアリルグリシ
ジルエーテルなどのエポキシ基を有する単量体、(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸などのカルボキシル基を有
する単量体、などの官能基を有する単量体を共重合させ
ることも可能である。
【0021】本発明における含フッ素共重合体は、上記
必須構成単量体の合計量を基準とする割合が、(a)フ
ルオロオレフィン単量体単位:5〜70モル%、(b)
(メタ)アクリル酸エステル単量体単位:20〜80モ
ル%、(c)加水分解性シリル基を有するオレフィン性
単量体単位:1〜20モル%である。好ましくは
(a):15〜60モル%、(b):30〜75%モル
%および(c):2〜10モル%であり、また前記その
他の単量体はこの単量体に由来する構成単量体単位が0
〜30モル%となる範囲で使用できる。
【0022】(a)フルオロオレフィン単量体単位が7
0モル%を越えると含フッ素共重合体の溶解性が低下
し、一方5モル%未満では耐候性が低下する。(b)
(メタ)アクリル酸エステル単量体単位が80モル%を
越えると耐汚染性が低下し、一方20モル%未満である
と基材に対する密着性が低下する。(c)加水分解性シ
リル基を有するオレフィン性単量体単位が20モル%を
越えると密着性が低下し、一方1モル%未満であると耐
候性が低下する。また、その他の単量体単位は、共重合
体のコストを下げる、物性を調節するなどの目的で用い
られるが、30モル%を超えて使用すると耐候性が低下
する恐れがある。
【0023】前記含フッ素共重合体は有機溶剤に可溶で
あることが好ましく、その分子量は、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー(以下、「GPC」という。)
によるポリスチレン換算の数平均分子量として、100
0〜100万であることが好ましく、3000〜10万
であることがより好ましく、5000〜5万であること
がさらに好ましく、5000〜3万であることが特に好
ましい。分子量が100万を超えると作業性が悪くな
り、1000未満では塗膜の強度が低下する。また、含
フッ素共重合体のガラス転移温度(以下、「Tg」とい
う。)は特に限定されないが、−20℃〜60℃の範囲
であることが好ましい。Tgが−20℃未満では塗膜の
強度が低下する傾向があり、一方60℃を超えると塗膜
の可撓性が不足する場合がある。
【0024】前記含フッ素共重合体は、ラジカル発生型
重合開始剤の存在下、前記(a)〜(c)成分などを共
重合させる方法で製造できる。重合方法としては、塊状
重合、水性媒体中での懸濁重合および乳化重合、有機溶
剤中での溶液重合などの方法が採用可能である。ラジカ
ル発生型重合開始剤としては、一般的な過酸化物系、ア
ゾ化合物系、無機過酸化物系などの開始剤を用いればよ
く、全単量体に対し0.0001〜10モル%で使用す
ることが好ましい。乳化重合の場合、乳化剤としてはパ
ーフルオロオクタノイックアシドカリウム塩またはアン
モニウム塩、パーフルオロオクタンスルホン酸アンモニ
ウム塩、高級アルコール硫酸エステルナトリウム塩およ
びポリエチレングリコールエーテル等が例示され、これ
らを全単量体100重量部に対し0.1〜50重量部使
用することが望ましい。溶液重合の場合、有機溶媒とし
てはテトラヒドロフランおよびジオキサン等の環状エー
テル類;n−ヘキサンおよびシクロヘキサン等の炭化水
素類;トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素化合
物;酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル類;アセ
トン、メチルエチルケトンおよびシクロヘキサノン等の
ケトン類;エタノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ールおよびn−ブチルセロソルブ等のアルコール類;
1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエ
チレン等のフッ素系溶剤等が挙げられ、これらの1種ま
たは2種以上を用いることができる。有機溶剤の使用量
は全単量体100重量部に対し20〜200重量部使用
することが好ましい。
【0025】重合条件は特に限定されないが、好ましい
反応における好適な重合温度は20〜100℃であり、
好適な圧力は1〜200kg/cm2であり、好適な重合時間
は3〜40時間である。重合に使用する単量体は、その
全量を初期にバッチ仕込みしてもよいし、重合の進行と
共に一部の単量体を逐次添加してもよい。また、必要に
より、pH調整剤として、炭酸カリウム、炭酸水素ナト
リウム、ハイドロタルサイトおよび陰イオン交換樹脂等
を加えてもよい。
【0026】(2−2)シランカップリング剤について 本発明のメタリック仕上げ方法において用いられるトッ
プコート用塗料に含有されるシランカップリング剤の具
体例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメ
チルトリメトキシシラン、ビニルメチルトリエトキシシ
ラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、
γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)
−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランおよびN−[β−(N−ビニルベ
ンジルアミノ)エチル]−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン塩酸塩等を挙げることができる。
【0027】これらの中でも、反応性および密着性の向
上等の理由により、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランおよびβ−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シラ
ンカップリング剤、γ−イソシアネートプロピルトリメ
トキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキ
シシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキ
シシラン等のイソシアネート基含有シランカップリング
剤が好ましい。また、イソシアネート基含有シランカッ
プリング剤とアルコール類との反応物、アミノ基含有シ
ランカップリング剤とエポキシ基含有化合物との反応
物、およびエポキシ基含有シランカップリング剤とアミ
ノ基含有化合物との反応物も、本発明のシランカップリ
ング剤として使用することができる。これらのシランカ
ップリング剤は、所望により1種もしくは2種以上を使
用することができる。その添加量は特に限定されない
が、通常は含フッ素共重合体樹脂100重量部に対して
0.1〜10重量部であり、1〜5重量部であることが
より好ましい。
【0028】(2−3)アルコキシシランの部分加水分
解縮合物について 本発明のメタリック仕上げ方法に用いるトップコート用
塗料は、塗装面の耐汚染性を向上させるための成分とし
て、アルコキシシランの部分加水分解縮合物を含有する
ことが好ましい。これは、加水分解性のアルコキシ基を
1分子中に2個以上有するアルコキシシラン化合物の自
己縮合物であり、耐汚染性およびフッ素樹脂との相溶性
の面から、縮合度は2〜10であることが好ましい。か
かる化合物の市販品としては、多摩化学株式会社製の商
品名「シリケート48」(テトラエトキシシランの平均
約5量体の縮合物)および商品名「シリケート40」、
株式会社コルコート社製の商品名「ES40」(テトラ
エトキシシランの平均約5量体の縮合物)、および商品
名「MS51」(テトラメトキシシランの平均約4量体
の縮合物)などがある。また、アルコキシシラン化合物
をアルコール性有機溶剤に溶解させ、塩酸等の無機酸、
酢酸またはp−トルエンスルホン酸等の有機酸を添加し
てpHを1〜4に調整した後、アルコキシ基に対して
0.05〜3等量の水を加え、30〜80℃の条件下で
1〜8時間加水分解反応させることにより得られた化合
物を用いてもよい。前記アルコキシシランの加水分解反
応は、水酸基を有するアクリル共重合体、水酸基を有す
る含フッ素共重合体、ウレタンポリオール、ポリエステ
ルポリオール、ポリエーテルポリオール、加水分解性シ
リル基を有するアクリル共重合体、加水分解性シリル基
を有する含フッ素共重合体などの水酸基あるいは加水分
解性シリル基を有する高分子化合物の存在下アルコール
性溶剤中で行うこともできる。
【0029】前記アルコール性有機溶剤としては、アル
コール類およびグリコールエーテル類などが挙げられ
る。また、水酸基を有する有機溶剤の他にもケトン系、
エステル系および芳香族系の有機溶剤を使用することが
できる。ただし、生成するアルコキシシラン化合物の部
分加水分解縮合物の安定性から、水酸基を有する有機溶
剤の含有量は、アルコキシシラン化合物の部分加水分解
縮合物溶液中に10重量%以上であることが好ましい。
【0030】前記アルコキシシラン化合物としては、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプ
ロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジ
メトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェ
ニルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびγ−ヒ
ドロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、こ
れらを単独または2種類以上を併用して使用する。耐汚
染性の面から、アルコキシ基はメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基およびイソプロポキシ基が好ましく、
特に好ましくは、メトキシ基およびエトキシ基である。
さらに、アルミニウム、チタニウムおよびジルコニウム
等の周期律表3族元素ならびに4族元素からなる金属ア
ルコキシドを共縮合させることができる。または、これ
らの部分加水分解縮合物をアルコキシシラン化合物の部
分加水分解縮合物の混合溶液としても良い。
【0031】トップコート用塗料中におけるアルコキシ
シラン化合物の部分加水分解縮合物の割合は、含フッ素
共重合体100重量部に対して2〜100重量部とする
ことが好ましく、より好ましくは5〜80重量部であ
る。該縮合物の割合が2重量部以下では耐汚染性の向上
効果が少なく、一方、100重量部を越える場合には形
成される塗膜が脆くなる傾向にあるため好ましくない。
【0032】(2−4)その他の成分について 本発明のメタリック仕上げ方法に用いられるトップコー
ト用塗料は、第3発明のように、上記必須成分に加えて
紫外線吸収剤および光安定剤の少なくとも一方を含有す
ることが好ましい。紫外線吸収剤および光安定剤として
は従来公知のものを使用すればよく、その添加量は特に
限定されないが、通常は含フッ素共重合体樹脂100重
量部に対して0.1〜20重量部であり、0.5〜15
重量部であることがより好ましい。
【0033】本発明に用いるトップコート用塗料は、塗
装時に硬化促進剤を配合する2液型塗料の形態をとるの
が望ましい。この硬化促進剤としては、ナフテン酸コバ
ルト、ナフテン酸鉛、オクチル酸カルシウム、オクチル
酸鉛、オクチル酸亜鉛、オクチル酸コバルト、テトラプ
ロピルチタネート、テトラブチルチタネートならびにジ
ブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジ
クロロジブチル錫、ジブチル錫ジアセテートおよびトリ
エチル錫モノステアレートなどの有機錫化合物が例示さ
れる。前記硬化促進剤の使用量は、含フッ素共重合体に
対して重量比で20ppm〜5%が好ましく、特に好ま
しくは100ppm〜1%である。
【0034】このトップコート用塗料は、上記成分のほ
か、ベース塗料のメタリック感を損なわない程度に前記
メタリック顔料、着色顔料、体質顔料などを含有するこ
とができる。また、沈降防止剤、艶消し剤、流動調整
剤、レベリング剤、スリップ剤、分散剤、色分かれ防止
剤、有機溶剤および酸化防止剤等の各種添加剤を加えて
もよい。
【0035】(3)塗装方法について 本発明のメタリック仕上げ方法においては、被塗装材の
表面にベース塗料を塗装し、このベース塗料を硬化させ
た後に、あるいは硬化させずに、その上からトップコー
ト用塗料を塗装する。ベース塗料およびトップコート用
塗料は、そのままあるいは適当な濃度に希釈して使用す
ることができる。ベース塗料を塗装する手段としてはス
プレー塗装、ローラー、静電塗装およびはけ塗りなどの
任意の手段を用いればよく、良好なメタリック感が得ら
れるため通常はスプレー塗装が好ましい。また、トップ
コート用塗料を塗装する手段としては、ベース塗料を充
分に乾燥させる前にトップコート用塗料を塗装する場合
にはスプレー塗装が好ましく、ベース塗料を充分に乾燥
させてからトップコート用塗料を塗装する場合にはスプ
レー塗装、ローラー、はけ塗りなどの塗装方法を採用す
ることができる。このメタリック仕上げ方法は、金属、
プラスチック、木材およびセメント系などの塗装基材、
あるいはこれらの基材にプライマー、下塗塗料などを塗
装した被塗装材に対して適用することができる。このプ
ライマーとしては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂などが用いられる。
【0036】本発明のメタリック仕上げ方法は、耐候性
に優れることから、屋外で使用される自動車部品、アル
ミパネル、ステンレスパネルなどの外装材などのメタリ
ック塗装方法として好ましく用いられ、自動車外板を塗
装する方法として特に好適である。この自動車外板(被
塗装材)としては、鉄鋼、アルミニウム、亜鉛、ステン
レス、亜鉛メッキ鋼板、およびこれらのものをクロム
酸、リン酸亜鉛などで表面処理したものなどの金属基材
に下塗り塗料(カチオン電着塗料など)、中塗り塗料な
どの下地塗装を行ったものが用いられる。
【0037】本発明のメタリック仕上げ方法により自動
車外板の塗装に適用する場合、ベース塗料の塗装膜厚
(乾燥時)は5〜70μmの範囲が好ましく、10〜5
0μmの範囲がさらに好ましい。また、トップコート用
塗料の塗装膜厚(乾燥時)は5〜70μmの範囲が好ま
しく、10〜50μmの範囲がさらに好ましい。膜厚が
上記範囲未満であると、屋外使用時において経時的に密
着性が低下する場合があり、また塗布時においてピンホ
ール等の欠陥が生じる恐れがあるので好ましくない。一
方、膜厚が上記範囲を超える場合には、塗料の所要量が
増え、また基材または下層に対する密着性が低下する傾
向にあるため好ましくない。
【0038】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、以下において「部」とは
「重量部」を示す。また、A液とB液とは別々に調製
し、各塗料の使用(塗装)直前に所定の割合で混合す
る。
【0039】(1)含フッ素共重合体溶液の調製 表1に示す共重合組成、物性および液性を有する含フッ
素共重合体溶液1〜5を調製した。ここで、含フッ素共
重合体溶液4のOHV値は55mg−KOH/g・re
sinである。
【0040】
【表1】
【0041】(2)ベース塗料の調製 [ベース塗料1]下記組成の塗料を調製し、この塗料を
シクロヘキサノン/ソルベッソ150=1/1(重量
比)の混合溶剤によりフォードカップNo.4で16秒
となるように希釈してメタリック塗料組成物を調製し
た。なお、上記「ソルベッソ150」は、エクソン社製
の芳香族系炭化水素溶剤の商品名である。 アクリディックA−801*1) 100 部 ユーバン20SE*2) 13 部 アルミニウムペースト55−519*3) 7.5部 SB100*4) 0.006部 チヌビン384*5) 2.0部 サノールLS292*6) 0.6部 シクロヘキサノン 11.5部 ソルベッソ150 11.5部 *1)大日本インキ化学工業株式会社製、アクリルポリ
オールの商品名。 *2)三井化学株式会社製、メラミン樹脂の商品名。 *3)東洋アルミニウム株式会社製の商品名。 *4)デグサジャパン社社製、カーボンブラックの商品
名。 *5)チバガイギー社製、紫外線吸収剤の商品名。 *6)三共株式会社製、光安定剤の商品名。
【0042】[ベース塗料2]下記組成のA液およびB
液をそれぞれ調製し、使用直前にA液/B液=10/1
(重量比)の割合で混合したのち、酢酸ブチル/HAW
S=1/1(重量比)の混合溶剤(以下、「シンナー」
ともいう。)によりフォードカップNo.4で16秒と
なるよう希釈してメタリック塗料組成物を調製した。な
お、上記「HAWS」は、シェル化学株式会社製の炭化
水素系溶剤(芳香族分50%)の商品名である。 (A液) 含フッ素共重合体溶液3 100 部 アルミニウムペースト1830L*1) 12 部 SB100*4) 0.007部 チヌビン384*5) 1.2部 チヌビン123*7) 0.6部 キシレン 35.0部 *7)チバガイギー株式会社製、光安定剤の商品名。 (B液) ジブチル錫ジラウレート (10%キシレン溶液) 1.2部 A−187*8) 1.8部 シンナー 11.8部 *8)日本ユニカー株式会社製、エポキシ基を有するシランカップリング剤 の商品名。
【0043】[ベース塗料3]下記組成のA液およびB
液をそれぞれ調製し、使用直前にA液/B液=5/1
(重量比)の割合で混合したのち、シンナーによりフォ
ードカップNo.4で16秒となるよう希釈してメタリ
ック塗料組成物を調製した。 (A液) 含フッ素共重合体溶液4 100 部 アルミニウムペースト1830L*1) 12 部 チヌビン384*5) 3.0部 チヌビン123*7) 0.6部 キシレン 34.4部 ジブチル錫ジラウレート (0.1%キシレン溶液) 1.2部 (B液) コロネートHX*9) 11.7部 A−187*8) 1.8部 Y−9030*10) 1.8部 シンナー 10.6部 *9)日本ポリウレタン工業株式会社製、ポリイソシア
ネートの商品名。 *10)日本ユニカー株式会社製、イソシアネート基を
有するシランカップリング剤の商品名。
【0044】(3)アルコキシシランの部分加水分解縮
合物の調製 1リットルのセパラブルフラスコに、フッ素樹脂溶液1
を30.0g、テトラエトキシシラン257g、プロピ
レングリコールメチルエーテル200gを入れて攪拌
し、窒素雰囲気下で65℃に加熱した。次いで、0.0
5%塩酸42.0gを30分かけてフラスコ中に滴下
し、さらに65℃で2時間攪拌した。その後、エバポレ
ータで揮発物を留去することにより反応液が300gに
なるまで濃縮して、アルコキシシランの部分加水分解縮
合物を含む溶液(以下、「溶液S−1」という。)を得
た。この溶液S−1は、220℃×10分の条件におい
て測定した不揮発分が49%であった。
【0045】(4)トップコート用塗料の調製 [トップコート用塗料1]下記組成のA液およびB液を
それぞれ調製し、使用直前にA液/B液=10/1(重
量比)の割合で混合したのち、シンナーにより不揮発分
40重量%となるように希釈してクリア塗料組成物を調
製した。 (A液) 含フッ素共重合体溶液1 100 部 オルト蟻酸トリメチル 5.0部 チヌビン384*5) 3.0部 チヌビン123*7) 0.6部 HAWS 27.6部 (B液) ジブチル錫ジラウレート (10%キシレン溶液) 1.2部 A−187*8) 1.8部 カップリング剤A*11) 1.8部 シンナー 7.9部 *11)A−1100(日本ユニカー株式会社製、シラ
ンカップリング剤の商品名。)とNPG−100(日本
油脂株式会社製、エポキシ化合物の商品名。)との、モ
ル比1/1の反応物。
【0046】[トップコート用塗料2]下記組成のA液
およびB液をそれぞれ調製し、使用直前にA液/B液=
10/1(重量比)の割合で混合したのち、シンナーに
より不揮発分40重量%となるように希釈してクリア塗
料組成物を調製した。 (A液) 含フッ素共重合体溶液2 100 部 溶液S−1 18.0部 オルト蟻酸トリメチル 5.0部 チヌビン384*5) 3.0部 チヌビン123*7) 0.6部 キシレン 18.6部 (B液) ジブチル錫ジラウレート (10%キシレン溶液) 1.2部 A−187*8) 1.8部 Y−9030*10) 1.8部 シンナー 9.7部
【0047】[トップコート用塗料3]下記組成のA液
およびB液をそれぞれ調製し、使用直前にA液/B液=
5/1(重量比)の割合で混合したのち、シンナーによ
り不揮発分40重量%となるように希釈してクリア塗料
組成物を調製した。 (A液) 含フッ素共重合体溶液4 100 部 溶液S−1 18.0部 チヌビン384*5) 3.0部 チヌビン123*7) 0.6部 キシレン 22.4部 (B液) コロネートHX*9) 11.7部 A−187*8) 1.8部 Y−9030*10) 1.8部 シンナー 13.7部
【0048】[トップコート用塗料4]含フッ素共重合
体溶液2に代えて含フッ素共重合体溶液5を用い、A液
/B液との混合比を5/1(重量比)とした点以外はト
ップコート用塗料2と同様にしてクリア塗料組成物を調
製した。
【0049】[トップコート用塗料5]B液の調製にお
いて、シランカップリング剤のA−187およびY−9
030をいずれも使用せず、それにともないシンナーの
量を13.3部に増やした点以外は、トップコート用塗
料2と同様にしてクリア塗料組成物を調製した。
【0050】(5)メタリック仕上げ 上記ベース塗料およびトップコート用塗料のうち、それ
ぞれ表2に示す塗料を用い、下記の方法によりメタリッ
ク仕上げを行って試験基板を作成した。 (実施例1、2および比較例1〜3) 塗装基材:アロジン1000処理アルミニウム板(50
52P材)に、ウレオール800(川上塗料株式会社
製、白色のアクリルウレタン塗料の商品名)を塗装した
もの。 塗装手段:乾燥膜厚が30μmとなるようにベース塗料
をスプレー塗装し、180℃で10分間乾燥して硬化さ
せた。次いで、乾燥膜厚が30μmとなるようにトップ
コート用塗料をスプレー塗装し、常温で一週間放置して
乾燥させた。 (実施例3〜6および比較例4〜8) 塗装基材:アロジン1000処理アルミニウム板(50
52P材)。 塗装手段:乾燥膜厚が30μmとなるようにベース塗料
をスプレー塗装し、80℃で10分間乾燥して硬化させ
た。次いで、乾燥膜厚が30μmとなるようにトップコ
ート用塗料をスプレー塗装し、常温で一週間放置して乾
燥させた。
【0051】なお、トップコート用塗料1および2を用
いた実施例1〜6は本発明の仕上げ方法に相当するが、
比較例1、4、7は、トップコート用塗料として従来の
ビニルエーテル/ウレタン架橋型塗料に相当するトップ
コート用塗料3を用いたことから、本発明の仕上げ方法
に該当しない。また、比較例2、5、8は、(メタ)ア
クリル酸エステルではなくビニルエーテルを共重合した
含フッ素共重合体溶液5を用いて調製されたトップコー
ト用塗料4を用いたことから、本発明の仕上げ方法には
該当しない。そして、比較例3および5は、シランカッ
プリング剤を含有しないトップコート用塗料5を用いた
ことから、本発明の仕上げ方法には該当しない。
【0052】(6)評価 各仕上げ方法により得られた塗膜の性能を下記試験によ
り評価した。その結果を表2に併せて示す。
【0053】(初期光沢値)JIS K5400に準じ
て60度の光沢値を測定した。なお、光沢値は光沢計
(日本電色株式会社製、商品名「Σ80」)により測定
した。 (耐汚染性)塗膜が鉛直方向に対して45度の角度とな
るように屋外に設置して、名古屋市港区の工業地帯にお
いて3ケ月間の暴露試験を行い、試験前後の明度値Lの
変化(ΔL)を測定した。ΔLの絶対値が小さいほど耐
汚染性が高いことを示す。なお、この試験は実施例1、
2および比較例1〜3についてのみ行った。 (密着性) 初期密着性:JIS K5400碁盤目剥離試験を行っ
た。結果はセロテープ剥離後の残率により示す。 二次密着性:試験基板を50℃の温水に2日間浸漬し、
取り出してから1時間後にJIS K5400に準じて
碁盤目剥離試験を行った。結果はセロテープ剥離後の残
率により示す。 (促進耐候性)サンシャインウェザオメータを用いて、
JIS K5400に準じて3000時間の促進耐候性
試験を行い、試験前後の光沢値を測定した。この測定値
から光沢保持率[=(試験後の光沢値/試験前の光沢
値)×100%]を求めた。
【0054】
【表2】
【0055】表2から判るように、実施例1〜6のメタ
リック仕上げ方法により得られた塗膜は、初期光沢値、
初期密着性および二次密着性のいずれも良好であり、ま
た促進耐候性試験後においても高い光沢値が維持されて
いた。トップコート用塗料3または4を用いた比較例に
比べて実施例1〜6の初期光沢値および促進耐候性試験
後の光沢値が高いのは、トップコート用塗料の調製にお
いて、ビニルエーテルではなく(メタ)アクリル酸エス
テルを共重合させた含フッ素共重合体を用いたためと推
察される。また、比較例2に比べて実施例2の耐汚染性
が高いのは、本発明の仕上げ方法に用いる含フッ素共重
合体の共重合組成によるとアルコキシシランの部分加水
分解縮合物の添加効果がよく発揮されるためと考えられ
る。
【0056】一方、従来のビニルエーテル/ウレタン架
橋型フッ素塗料にアルコキシシランの部分加水分解縮合
物を添加したトップコート用塗料3を用いた比較例1、
4、7の仕上げ方法により得られた塗膜は、実施例1〜
6とは異なり二次密着性が不十分であった。また、含フ
ッ素共重合体溶液5(ビニルエーテル系)からなるトッ
プコート用塗料4を用いた比較例2、5、8の仕上げ方
法では、得られた塗膜の二次密着性がさらに低下した。
そして、シランカップリング剤を含まないトップコート
用塗料5を用いた比較例3および6では、それぞれ対応
する実施例2および4に比べて密着性が著しく低下し
た。
【0057】
【発明の効果】本発明のメタリック仕上げ方法による
と、光沢性、密着性および耐候性のいずれにも優れた塗
装面が得られる。また、特にこの組成物がアルコキシシ
ランの部分加水分解縮合物を含有する場合には、さらに
耐汚染性にも優れた塗装面が得られる。したがって本発
明のメタリック仕上げ方法は、自動車外板の塗装方法な
どとして好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 CA13 CA32 CB04 CB13 DA06 DB02 DC12 EB13 EB22 EB24 EB42 EB56 EC11 EC47 4J038 CD091 CD101 CD111 CD121 CD131 CE051 CG141 CH031 CH041 CH071 CH111 CH201 CJ061 CJ181 DL032 GA12 GA15 JC30 JC32 JC34 JC35 NA01 NA03 NA12 PB07 PC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタリック顔料を含有するベース塗料を
    塗装し、次いで、該ベース塗料の塗装面に下記含フッ素
    共重合体およびシランカップリング剤を含有するトップ
    コート用塗料を塗装することを特徴とするメタリック仕
    上げ方法。 [含フッ素共重合体] (a)フルオロオレフィン単量体単位、 (b)(メタ)アクリル酸エステル単量体単位、およ
    び、 (c)加水分解性シリル基を有するオレフィン性単量体
    単位、 を必須構成単量体単位とし、上記(a)〜(c)の合計
    量を基準として各必須構成単量体単位の割合が上記
    (a)5〜70モル%、上記(b)20〜80モル%、
    上記(c)1〜20モル%である共重合体。
  2. 【請求項2】 上記トップコート用塗料はアルコキシシ
    ランの部分加水分解縮合物を含む請求項1記載のメタリ
    ック仕上げ方法。
  3. 【請求項3】 上記トップコート用塗料は紫外線吸収剤
    および光安定剤の少なくとも一方を含有する請求項1ま
    たは2記載のメタリック仕上げ方法。
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