JP5937747B1 - 鱗片状微粉末含有分散液の製造方法、並びに鱗片状微粉末含有ジェル/塗料の製造方法 - Google Patents

鱗片状微粉末含有分散液の製造方法、並びに鱗片状微粉末含有ジェル/塗料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】用いる溶媒による制限を過剰に受けることのない、リーフィング効果を得られる塗材の原料に用いる鱗片状微粉末分散液の製造方法、及び該製造方法を用いた鱗片状微粉末含有ジェル又は鱗片状微粉末含有塗料の製造方法の提供。【解決手段】高分子樹脂フィルムである基材フィルムの表面に、リーフィング機能を有するリーフィング剤を含有してなる離型層と、金属層と、を積層して積層体を得る積層工程と、前記積層体から溶剤を用いて前記金属層を剥離してなる剥離工程と、前記金属層を前記溶剤中にて粉砕してこれを鱗片状微粉末とした鱗片状微粉末分散液を得る粉砕工程と、を経て得られてなる、鱗片状微粉末含有分散液の製造方法。前記金属層の厚みが5〜100nmであり鱗片状微粉末の面の最っも長い端から端の長さの平均長径が1μm以上である製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は鱗片状微粉末を含有する分散液の製造方法、及び例えばメタリックジェルやメタリック塗料等のような、高輝度を発揮する塗料の原材料となる鱗片状微粉末を含有する分散液の製造方法、及び該製造方法を用いた鱗片状微粉末含有ジェル又は鱗片状微粉末含有塗料の製造方法に関する。
昨今、化粧の一環としてマニキュア(「ネイルカラー」「ネイルポリッシュ」などとも称される。)を用いて自分の爪を塗装することが広く行われてきたが、今では単純な塗布をするのに留まらず、いわゆるネイルファッションやネイルアート(以下単に「ネイル」とも称す。)を自分の爪に施すことも広く行われるようになっている。
このようなファッションは歴史の古いものであり、例えば古代エジプト、ギリシア、ローマ時代にもマニキュアがすでに存在したことが知られているが、現代にあってはマニキュア用の塗料(カラー/ポリッシュ)やネイル用のジェルにも複雑な表現を呈することが可能な素材が多種多様に存在するようになり、マニキュアやネイルという行為がアート感覚を盛り込んだ装飾というレベルと言えるほどまでに昇華されている。
このようなマニキュアやネイルにおいて、現代では上記の通り種々多様な表現が求められる物であるところ、古くから常に多数の人々から関心を寄せられ、また広く求められている性質のひとつに光沢性の向上、という視点がある。
マニキュアやネイルにおける光沢性とは文字通り、マニキュアやネイルを爪に塗装した後に金属を思わせる光沢(金属光沢)を呈することであり、従来そのような効果を得るために色々な工夫をマニキュアやネイル用ジェル(以下単に「ジェルネイル」とも称する。)に施してきたが、基本的には単純にマニキュアやジェルネイルの原材料に金属粉を混入させたものを用いるのが一般的であった。
しかし単純にマニキュアやジェルネイルに金属粉を混入させただけでは、それらはいわゆるラメ状を表現するための素材とはなっても、塗装面全体において均一にかつなめらかな金属光沢を得ることは依然として困難であり、マニキュアやジェルネイルに対するさらなる工夫が必要とされた。
そこでよりなめらかな金属光沢を得られる材料を得るべく、例えば特許文献1に記載のような発明が提案されている。
特表2009−502839号公報
特許文献1にて開示された発明ではリーフィング剤を用いることが特徴となっている。この発明は、要すればリーフィング剤が直接結合又は付着(以下単に「結合」としておく。)した金属粉を含有する化粧料組成物(マニキュア又はジェルネイル)を塗布して得られる塗布層における表面側にリーフィング剤が結合した金属粉が浮揚し集積する、という効果を発するものである。
この発明で示されたリーフィング剤及びそれにより得られるリーフィング効果とは、単純に述べると次の通りである。
従来の金属粉は、それ単体の状態で化粧料組成物に含有させると金属粉が化粧料組成物中において自然と沈降する、又は自然と分散してしまうものであるところ、リーフィング剤を用いると、まずリーフィング剤が金属粉に結合し、その状態となった金属粉は化粧料組成物中で浮揚した状態となり、その状態の化粧料組成物を例えば爪に塗布すると、塗布層の表面に金属粉が浮揚した状態となり、その結果、塗布面に金属光沢が呈される、というものである。金属粉に対し呈するそのような効果をリーフィング効果と称し、かかる効果を得られる材料をリーフィング剤と称する。そして上述したように、特許文献1ではかかるリーフィング効果を得るためのリーフィング剤としてリン酸エステルを用いていることを特徴としている。
リン酸エステルをリーフィング剤として用いることにつきさらに検討すると、化粧料に用いられる金属粉が仮に特許文献1で具体的に記載されているようにアルミニウム粉であり、化粧料組成物に含まれる溶媒としてケトン及び酢酸エステルが用いられている場合であれば確かにリーフィング効果を発揮するが、それ以外の組み合わせでは同等のリーフィング効果を確実に得られるかどうか、必ずしも定かなものとは言えなかった。
これはリーフィング剤がリン酸エステルであり、同時に溶媒としてケトン及び酢酸エステルが用いられているが故であるものと考えられる。即ちリン酸エステルの表面張力は実際にはある程度高いのであるが、同時に使用する溶媒の表面張力がそれよりも高いが故に、特許文献1に記載のリーフィング効果を得られるものと考えられるが、例えば溶媒がそれ以外のものであったばあい、同等の効果を得られるかどうか確実性は低いものであった。これはリン酸エステルの表面張力より高い表面張力を有する溶媒としてケトン及び酢酸エステル以外であって化粧料組成物に用いることが出来る好適な溶媒がなかなか存在しない、という点に原因があるものと考えられた。
即ち、特許文献1に記載のリーフィング効果を確実に得るためには、常に溶媒としてリン酸エステルより高い表面張力を有するものを使用せねばならず、しかしそのような好適な溶媒がなかなか得られない、得にくい、という事実に鑑みて問題をはらんだものであった、と言えるのである。換言するならば、特許文献1の発明を用いた化粧料を実現しようとすると、実際に選択する溶媒の種類に相当の限定を加えられるのが実情であり、多種多様な溶媒に対して幅広く利用することは困難を伴うことであると言え、この点が問題となっていた。
尚、ここまでの説明は化粧料としての使用を技術的背景としたものであったが、用途を化粧料の塗料やジェル、という概念からさらに広げて考えても、例えば鉄橋や鉄塔などの表面塗装を想定した塗料を対象として検討した場合でも概ね上記と同様のことが言えることがわかる。つまり、爪といった小さな面積に用いるのであればリーフィング効果が限定的であっても許容できるものであるところ、鉄橋や鉄塔といった巨大構築物の広大な表面に対し略均等にリーフィング効果を発揮することを所望されるシーンにあっては、その塗材に用いられる溶媒の種類が相当限定される、ということは実際の使い勝手の面で大いなる問題を生じることが考えられるのである。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、より簡潔にかつ確実に、用いる溶媒による制限を過剰に受けることのない、リーフィング効果を得られてなる塗材の原料として用いられる鱗片状微粉末分散液を製造するための方法、及びそれをさらに加工することで例えば事実上メタリック塗料となる鱗片状微粉末分散液の製造方法、及び該製造方法を用いた鱗片状微粉末含有ジェル又は鱗片状微粉末含有塗料の製造方法を提供することである。
以上の課題を解決するために、本願発明の請求項1に記載の発明は、高分子樹脂フィルムである基材フィルムの表面に、リーフィング機能を有するリーフィング剤を含有してなる離型層と、金属層と、を積層して積層体を得る積層工程と、前記積層体から溶剤を用いて前記金属層を剥離してなる剥離工程と、前記金属層を前記溶剤中にて粉砕してこれを鱗片状微粉末とした鱗片状微粉末分散液を得る粉砕工程と、を経て得られてなるものであり、前記リーフィング剤が、側鎖にカルボン酸を有するシリコーン又は変性シリコーンを用いたものであり、前記金属層の厚みが5nm以上100nm以下であり、前記鱗片状微粉末の面における最も長い端から端の長さの平均値である平均長径が1μm以上であり、かつ前記平均長径と前記厚みとの比、即ち平均長径/厚みで示されるアスペクト比が10以上となるように前記金属層を粉砕してなること、を特徴とする製造方法とした。
本願発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の鱗片状微粉末含有分散液の製造方法であって、前記鱗片状微粉末含有分散液における前記鱗片状微粉末の含有量が5wt%以上となるようにしたこと、を特徴とする製造方法とした。
本願発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の鱗片状微粉末含有分散液の製造方法であって、前記離型層がセルロースアセテートブチレート(CAB)によるものであり、前記溶剤が酢酸ブチルによるものであること、を特徴とする、製造方法とした。
本願発明の請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の鱗片状微粉末含有分散液の製造方法が完了した後に、得られた前記鱗片状微粉末含有分散液中における前記溶剤の含有率が5wt%以下となるように溶剤をモノマーに置換する置換工程と、その後重合開始剤とオリゴマーとを添加し混合をする添加工程を実行すること、を特徴とする、鱗片状微粉末含有分散液を用いた鱗片状微粉末含有ジェル/塗料の製造方法とした。
以上のように、本願発明に係る鱗片状微粉末含有分散液(以下単に「分散液」とも称する。)の製造方法であれば、分散液に含有される鱗片状微粉末がリーフィング処理を施された状態となっているので、この分散液を用いて塗材とすると、かかる塗材を塗布した際に塗材に含有される鱗片状微粉末が塗布層の表面側に浮揚して集まった状態となり、その結果得られる塗布層表面において金属光沢が得られる、といった塗材の原材料となる分散液を得られる。また個々の金属粉が鱗片状微粉末であることより、金属粉が微粒状の場合と比べて金属光沢性がより向上された状態の塗装面とすることが出来る塗材に用いられる分散液を得られる。これはつまり微粒子が連続した場合の表面は粒由来の凹凸が激しく存在する状態であるため表面全体を観察した場合略平坦なものとはならないのに対し、鱗片状微粉末が連続した場合の表面は鱗面が連続する、又は折り重なった状態となるため表面全体を観察すると略平坦面状態となっているので、なめらかな金属光沢を得られるのである。
また本願発明に係る分散液の製造方法においてリーフィング処理を施すための材料としてシリコーン又は変性シリコーンを用いることにより、分散液において用いられる溶媒の選択肢が広いものとなる。即ち従来品では有効なリーフィング効果を得るために使用可能な溶媒の種類が相当制限されていたものであるところ、本願発明にかかる分散液の製造方法であれば、分散液に用いられる溶媒の種類は従来ほどには厳密な制限を受けることが無くなり、即ち溶媒の選択肢が広くなり、その結果、分散液を用いることができる塗料の種類も広くなる製造方法とすることが出来る。
また本願発明に係る製造方法により得られた分散液をさらに加工して、事実上マニキュアやジェルネイルとして用いられる分散液とすると、それらを爪に塗布するだけで従来のものよりも美的にも優れたなめらかな金属光沢を呈する塗布面を得られる、という効果を発揮するジェルを得られる、という製造方法であるとも言える。
さらにまたこの分散液の加工の度合いを変えることでジェルではなく塗材とすれば、そして例えばそれを建材用塗材の材料として用いるならば、広範囲な面積に対してであっても塗布面の表面全域にわたって略均等な金属光沢層を設けることが容易に可能となる塗材を得られる、という製造方法であるとも言える。
第2の実施の形態における製造工程の一例を示したフローチャートである。
以下、本願発明の実施の形態について説明する。尚、ここで示す実施の形態はあくまでも一例であって、必ずもこの実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
本願発明に係る鱗片状微粉末分散液(分散液)の製造方法につき、第1の実施の形態として説明する。
本実施の形態に係る分散液は次のようにして得られる。
高分子樹脂フィルムである基材フィルムの表面に、リーフィング機能を有するリーフィング剤を含有してなる離型層と、金属層と、を積層して積層体を得る積層工程と、積層体から溶剤を用いて金属層を剥離してなる剥離工程と、金属層を前記溶剤中にて粉砕してこれを鱗片状微粉末とした鱗片状微粉末分散液を得る粉砕工程と、を経て得られてなる。
また本実施の形態に係る分散液では、これに含まれる鱗片状微粉末を構成する金属層の厚みが5nm以上100nm以下であり、鱗片状微粉末の面における最も長い端から端の長さの平均値である平均長径が1μm以上であり、平均長径と前記厚みとの比、即ち平均長径/厚みで示されるアスペクト比が10以上である、という特徴を有する。
以下、順に説明をする。
本実施の形態に係る分散液を製造するために用いられる基材フィルムに関して述べる。
この基材フィルムは、いわゆる積層フィルムと称される積層体を構成する時に広く用いられるものであってよく、ここでは特段の制限はないが、後述する各工程において破断することが無いようにすべきであり、その観点から好適な基材フィルムを用いれば良い。
例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムは本実施の形態において使用するのに好適であると言え、そのほかにもポリエチレンナフタレート(PEN)又はポリカーボネート(PC)フィルムなどを用いても好適であると言える。本実施の形態ではPETフィルムを用いることとする。また基材フィルムの厚みについても同様に、後述する各工程において破断することが無い程度の厚みを有するものであることが好ましく、例えばPETフィルムを用いるのであれば10μm以上100μm以下の厚みを有するフィルムを用いれば良い。本実施の形態で用いるPETフィルムの厚みは12μmであるものとする。
次にPETフィルムによる基材フィルムの表面に離型層を積層するが、本実施の形態における離型層は後述する理由により、例えば セルロールアセテートブチレート樹脂(CAB) などの高分子樹脂を用いることが好適であると言える。本実施の形態ではCABを用いることとする。またこれに含有されるリーフィング剤についても後述する。
離型層の基材フィルムへの積層方法は、例えばグラビアコーティング法などの従来公知のいわゆるウェットコーティング法を用いれば良い。本実施の形態ではグラビアコーティング法によるものとする。本実施の形態において離型層として用いるCABを実際にこの工程において用いる際の濃度は0.5wt%以上5.0wt%以下であることが好ましい。濃度が低すぎるとそもそも必要な層が形成されず、濃度が濃すぎると過剰量のCABが鱗片状微粉末分散液に存在することで金属光沢の悪化等の原因となるため、前記範囲とすることが好適なのである。
そしてこのように積層された離型層の厚みは10nm以上100nm以下であることが好ましい。本実施の形態では50nmとする。
次に離型層の表面に積層される金属層につき説明する。
この金属層は金属光沢を呈する層であり、例えば金属又は金属酸化物を用いて積層すれば良い。
本実施の形態における金属層として選択される材料は要すれば金属光沢を呈するものであれば何であっても構わないが、例えば後述するようにマニキュアやジェルネイルに用いるための材料に用いることを考えた場合、例えばアルミニウムは適した素材であると言える。コスト面でも好適であり、また両性金属という特質を持つアルミニウムを用いることで後述するリーフィング効果を発揮しやすくなる、という点でも好適であると言える。当然、その他金属光沢を呈するものであれば何であっても構わないが、本実施の形態ではアルミニウムを用いることとして説明を続ける。
この金属層はいわゆる従来公知のドライコーティングと称される手法により積層されればよく、例えばスパッタリング、真空蒸着などである。本実施の形態に用いるアルミニウムを積層するのであれば例えば真空蒸着法が好適である。蒸着の条件に関しては特段の制限もなく、従来公知の条件で良いのでここでは詳述を省略する。
積層した金属層の厚みは、後述する目的に応じて10nm以上100nm以下とすることが好ましい。即ちこの金属層に対しリーフィング効果を付与するのが本実施の形態の重要な目的であるが、この厚みが100nmを超えてしまうとリーフィング効果を付与しても鱗片状微粉末の重量が増してしまい、リーフィング効果を得にくくなることが考えられ、また10nmを下回るとリーフィング効果を得るという観点では好適であっても厚みが薄すぎるが故にそもそもの目的である金属光沢を十分得られない、ということが考えられるので、10nm以上100nm以下とすることが好適なのである。そしてより好ましくは25nm以上75nm以下とすることであるが、本実施の形態において用いるアルミニウムによる金属層の厚みは35nmとする。
以上説明したそれぞれの材料を積層してなる積層工程を経て積層体を得る。この積層体とは、本実施の形態ではPETフィルム/CAB/Alという構成よりなるものである。
次にこの積層体から溶剤を用いて金属層を剥離してなる剥離工程と、金属層を溶剤中にて粉砕してこれを鱗片状微粉末とした、鱗片状微粉末分散液を得る粉砕工程と、につき説明する。
まず剥離工程につき説明する。
この工程では金属層を含む積層体ごと、特定の溶媒に浸漬させることで基材フィルムの表面に積層されている積層物を剥離する。この際用いる特定の溶媒とは、当然ではあるが剥離層を容易に溶解させる溶媒を用いればよく、例えば本実施の形態の一例として挙げ、また用いているCABを溶解させるためであれば酢酸ブチルを用いれば良い。
積層体を酢酸ブチルに浸漬させることで離型層が溶解し、その時点で金属層と基材フィルムとの間の層間密着力が極めて弱い状態となる。
次いで、酢酸ブチルに浸漬させた積層体に対し、その表面に対しドクターブレードをあてがい、表面に積層されている金属層を掻き取る。この際、CABによる離型層は前述の通り酢酸ブチルに浸漬されたことでいわゆる「ふやけた」状態となっているので、ドクターブレードをあてがい掻き取るだけで金属層が基材フィルムから容易に剥離されるのである。剥離作業が終了した時点で基材フィルムを抜き取る。この時点で酢酸ブチル中に剥離した金属層が存在した状態となっている。
ここで用いるドクターブレードは特に制限されるものではなく、一般的に用いられ周知なものを用いれば良い。
次に、このように剥離工程においてドクターブレードにより基材フィルムから掻き取られた積層物、即ちここではアルミニウム層を微粉砕してなる微粉砕工程について説明する。
本実施の形態における粉砕の具体的な方法は、湿式の粉砕方法であれば従来公知のものであってよく、例えば超音波ホモジナイザーを用いて粉砕する、という手法であってもよく、また粗粉砕をホモミキサーで実行した後に微粉砕を高圧ホモジナイザーで実行する、という手法とすることも考えられるが、いずれであっても湿式の粉砕方法であれば従来公知であれば構わない。
このようにして本実施の形態に係る鱗片状微粉末含有分散液を得る。
得られた分散液中に存在する鱗片状微粉末は、その名前の通り、個々の微粉末は魚の鱗片のような形状をしている。即ち「粒」ではなく極めて「扁平」な状態である。そして概略的には全ての「微粉末」は「鱗片状」であると言えるが、当然、個々の「鱗片状微粉末の外観」を取り出してみるとそれらの外観は相異するものであるが、その厚みはどれもほぼ同一である。これは鱗片状微粉末が全て金属層を細かく砕いて得られたものだからであり、即ち鱗片状微粉末の厚みは金属層の厚みと同一である。
そして本実施の形態に係る鱗片状微粉末の面における最も長い端から端の長さの平均値である平均長径は1μm以上であり、平均長径と厚みとの比、即ち平均長径/厚みで示されるアスペクト比は10以上である。そのような数値を満たすまでに、本実施の形態における微粉砕工程を実行する。
ここで平均長径とアスペクト比との関係につき説明する。
例えば、鱗片状微粉末の厚みが100nmであるとすると、平均長径が1μmの時のアスペクト比は10となる。一方、本実施の形態にかかる鱗片状微粉末のような形状に類似した外観を有する、板状微粉末とも称することの出来る形状を有した顔料であるマイカやセリサイトをファンデーションに用いた場合、それらマイカやセリサイトのアスペクト比が10を下回ると「滑り感」が好適で無くなる、と経験的に判断されている。この滑り感が良好である、という場合、人間の目で見た時に非常になめらかな外観を呈することが、これも経験上わかっていることである。そこで、後述するように本実施の形態にかかる鱗片状微粉末により呈される金属光沢になめらかさを与えるために、鱗片状微粉末のアスペクト比を10以上と設定することが必要といえ、その結果、平均長径を1μm以上としているのである。
以上のようにして本実施の形態に係る分散液が得られるのであるが、これに含まれる鱗片状微粉末につきもう少し詳しく説明しておく。
その形状等については前述の通りであるが、例えばこの鱗片状微粉末を何らかの手法によりとある面に塗布した状態を側面から観察すると、個々の微粉末の形状が鱗片状であるため、塗布層の表面に略側面視で鱗片状微粉末の膜が形成されているかのような状態となる。即ち鱗片状微粉末による「面」が形成される。但しここで言う面とは、必ずしも隙間の無い緻密な面ではなく、塗布状態や含有量次第では間隙を持つ面となる事も充分あり得る。
これに対し、例えば個々の微粉末が粒径状であるならば、それらを同様にとある面に塗布しても塗布層の表面は略側面視で粒径状を由来とする凹凸面が形成され、即ち鱗片状により得られるようななめらかな面は形成されない。
これらを比較すると、鱗片状の場合は「面」が形成されるのでその表面に凹凸はさほど発生せず、これを上面から観察すると滑らかな印象を与える表面となるが、これが鱗片状ではなく粒径状であったとするならば、上記したような面は形成されず、粒が並んでいる状態なので、粒子由来による凹凸が明確に発生する。即ち本願発明では最終的に塗材を塗布した面においてなめらかな金属光沢を得ることを目的としているため、本実施の形態において得られる鱗片状微粉末が大いに効果を発揮するのである。
そのような特性を呈する鱗片状微粉末を含有する分散液に対し、本実施の形態では離型層に最初からシリコーン系リーフィング剤を含有させておく。リーフィング剤を含有させておくことにより、前述した積層体における金属層を由来とする鱗片状微粉末にリーフィング効果を与えている。
リーフィング効果を有効に呈する為のリーフィング剤としてシリコーン系リーフィング剤を用いることが好適であることは後述するが、例えばジメチルシロキサン(シリコーン)の側鎖や末端に有機官能基が付いているものであり、特に側鎖にカルボン酸が付いているものを離型層の素材に含有させている。
そのような離型層とすることで、積層体から積層部分を離型する時に離型層を溶融する工程において、溶融した離型層がリーフィング効果を呈するものとなり、それが金属層と結合した状態で分散液中に存在することとなる。
ここでリーフィングにつき説明する。
まずリーフィング剤を添加しない状態、即ち離型層にリーフィング剤が含有されていない状態で、先に説明した積層工程、剥離工程を経て得られた鱗片状微粉末含有分散液の状態はノンリーフィングタイプと称することが出来るので、以下これをノンリーフィングタイプ分散液とする。
ノンリーフィングタイプ分散液において鱗片状微粉末は文字通り液中において自由に分散するので、これを用いた塗材を任意の面に対して塗布した場合、塗布することにより形成される塗布層中において鱗片状微粉末は一応に分散し配列する。つまり、これを細かく観察すると、とある鱗片状微粉末は塗布された層においてその表面近傍に位置している一方、それとは別のとある鱗片状微粉末は層の下面近傍に沈み込んでいるものも存在している、というランダムに存在した状態になっているのである。
当然、このままの状態であっても特定の視覚的効果を得られるので、使用方法によってはノンリーフィングタイプ分散液のままであっても構わない。
しかしノンリーフィングタイプ分散液であると上述したように含有される金属層による鱗片状微粉末が塗布層中において一様に分散しているため、なめらかな金属光沢を一面に得ることは容易ではない。
そこで本実施の形態においてはかかる弊害を除去するためにリーフィング剤を存在させることによりリーフィング効果を得るのである。
リーフィング効果に関し、前述したノンリーフィングタイプと対比しつつ説明する。
ノンリーフィングタイプ分散液を用いた塗材による塗布層を形成した時、略側面視において含有される鱗片状微粉末が一様に分散していることは前述したとおりであるが、鱗片状微粉末に対しリーフィング処理を施したもの(以下リーフィングタイプとも称する。)を用いた場合、略側面視において含有される鱗片状微粉末は塗布層の表面近傍に浮かんで配列した状態となる。即ち鱗片状微粉末が「浮揚」した状態となる。そのような効果を発揮するように処理することをリーフィング処理と称し、そのような効果をリーフィング効果と称する。
このようなリーフィング効果を鱗片状微粉末に付与するために、本実施の形態では以下のような処理を鱗片状微粉末に対し施している。
まず前述した工程により得られた分散液では、分散液中にリーフィング剤が溶出して存在していることより、分散液に存在するリーフィング剤は、分散液中の鱗片状微粉末に吸着される。その結果リーフィング剤が吸着した鱗片状微粉末は元来有していた表面張力を低下させてしまう、という現象を呈する。表現を変えるならば、鱗片状微粉末にリーフィング剤が吸着することで鱗片状微粉末が元来有している表面張力を低下させることが出来る材料がリーフィング剤である、と言える。
また、そもそも本実施の形態においては、離型層が完全に鱗片状微粉末から分離しない状態で分散液中にそれが存在するならば、それは換言すれば、分散液中における鱗片状微粉末は最初からリーフィング処理が施された状態である、とも言え、即ち上述通りの効果を得られるのである。
そして表面張力が低下した鱗片状微粉末が含有される分散液において表面張力の高いモノマーが含有されていると、リーフィング処理を施された結果表面張力が低下した鱗片状微粉末が塗膜表面に浮上する、という現象が生じる。
つまり、リーフィング処理を施された鱗片状微粉末を含有する分散液を用いた塗料を塗布すると、含有される鱗片状微粉末が塗布層表面に浮揚しそれらが配列する状態となる。そして微粉末が鱗片状であることより、既述したように、塗膜表面に金属光沢を呈する鱗片状微粉末が配される状態となり、その結果として塗膜表面に対しなめらかな金属光沢が呈されることとなるのである。
さらに説明を続ける。
上記リーフィング処理を行う対象である鱗片状微粉末の原材料とも言うべき金属層に用いるものは、金属光沢を呈するものであれば特段の制限をするものではないが、本実施の形態ではアルミニウムを利用していることはすでに述べた通りである。このアルミニウムを用いる、ということに絞ってさらに説明をすると、アルミニウムは両性金属であるため、酸も塩基も吸着しやすい、という性質を持っていることより、リーフィング剤として使用可能な材料の制限が比較的広範囲である、と言える。そこで本実施の形態では、リーフィング剤として反応性シリコーンを用いるものとする。
シリコーン系のリーフィング剤とは、ジメチルシロキサン(シリコーン)の側鎖や末端に有機官能基が付いているものであり、特に側鎖にカルボン酸が付いているものを用いることがより好適である。そしてこのカルボン酸が鱗片状微粉末を構成するアルミニウムに吸着することで、アルミニウムの表面がジメチルシロキサンで被覆された状態となる。即ちアルミニウムにシリコーンが付着した状態となるのであり、その結果鱗片状微粉末であるアルミニウムが元来持つ表面張力が著しく低下し、それが空気と溶剤との界面に存在しやすくなる。その結果、シリコーンが付着したアルミニウムの鱗片状微粉末を含有する分散液により得られる塗料を塗布すると、シリコーンが付着したアルミニウムの鱗片状微粉末が塗布層表面に浮揚し、その結果アルミニウム由来による金属光沢が塗布層表面に呈されるようになるのである。
尚、このリーフィング剤として、シリコーン系以外にも、例えばリン酸エステルを用いることは理論的には可能であるが、これが特に長鎖リン酸エステルであるならば、それがアルミニウムに付着してもさほど表面張力の低下が生じることもなく、即ちリーフィング効果を有効に得にくいものとしかならない、という現象が生じてしまうことがある。その上でリーフィング効果による高輝度を得るためには、用いる溶媒がかなり制限されてしまうという問題があった。
つまりリーフィング効果が十分得られない、ということは鱗片状微粉末の有する表面張力をさほど低下させられていないということであり、そのような鱗片状微粉末をそれでも塗布表面に浮揚させるためには、溶媒の有する表面張力がよほど高いものでないと効果を発揮できない、ということになり、つまりそのような溶媒を意図的に選択しなければならなくなり、その結果溶媒の選択肢が相当制限されてしまい、使い勝手が必ずしも良いものとは言えない分散液しか得られなかったのである。
しかし本実施の形態に係るシリコーン系リーフィング剤を用いるのであれば、これにより得られるリーフィング効果が非常に大きいため、溶媒の選択にさほど制限がかけられることもなく、即ち非常に使い勝手の良いものを得ることが出来る、と言えるのである。
本実施の形態に係る分散液を想定しつつ以上をまとめると次の通りである。
分散液に含有される鱗片状微粉末がノンリーフィングタイプである場合、即ち単純にモノマー(溶媒)中にアルミニウムの鱗片状微粉末が存在する場合、これを用いた塗料で塗装することにより得られる塗布層において、アルミニウムの鱗片状微粉末は塗布層中ランダムに分散した状態となる。即ち配向性が好ましくない状態であり、塗膜における鏡面性を得ることが出来ない。
一方、分散液に含有される鱗片状微粉末がリーフィングタイプである場合、即ちモノマー中にアルミニウムの鱗片状微粉末が存在し、かつアルミニウムの鱗片状微粉末がシリコーン系リーフィング剤によるリーフィング処理が施されたものである場合、これを用いた塗料で塗装することにより得られる塗布層において、リーフィング処理が施されたアルミニウムの鱗片状微粉末は表面張力が低下した状態となっており、それが表面張力の高いモノマー中に分散することによりそれらが表面に浮揚し、表面において配列した状態となり、その結果塗膜における鏡面性を得られるのである。
以上説明したようにして本実施の形態に係るリーフィング処理を施された鱗片状微粉末含有分散液を得られる。この分散液を用いて色々な塗料を得られるが、それらの塗料において含有されるリーフィング処理を施された金属光沢を呈する鱗片状微粉末は、それを含有する分散液により得られる塗料を塗布した塗布層の表面に浮揚するので、塗布面になめらかな金属光沢を得られるようになるのである。
(実施の形態2)
次に第1の実施の形態により得られた分散液を用いたジェルネイルの製造方法につき第3の実施の形態として図を参照しつつ説明をする。
尚、この製造方法により得られるジェルネイルは、先の実施の形態において述べた製造方法により得られた分散液をジェルネイルの原料として用いるので、これを例えば爪に塗布すれば、確実にかつ簡易になめらかな金属光沢を得られるものとなる。
本実施の形態で用いる分散液は第1の実施の形態において説明した製造方法により得られる分散液であるものとし、即ち、鱗片状微粉末はアルミニウムによるものであり、リーフィング剤としてシリコーン系リーフィング剤を用い、また溶媒として酢酸ブチルを用いているものとする。
まず鱗片状微粉末含有分散液を得るが、これについてはすでに説明したとおりの工程により得られるのでその詳述は省略する。
なお、リーフィング剤の分散液中における割合は、分散液に対して0.2wt%〜1.5wt%であることが望ましく、0.5wt%〜1.0wt%であることがより望ましい。0.2wt%未満であると結果的にリーフィング剤による被膜量が少ないために充分なリーフィング効果を得られず、1.5wt%を越えるとリーフィング剤が過剰に分散液表面に存在してしまうこととなり、その結果鱗片状微粉末のリーフィングを阻害してしまう。よって、上記範囲内とすることが好ましいのである。
鱗片状微粉末含有分散液を得たらこれを室温で1時間以上攪拌する。この攪拌の手法については特段の制限はなく、従来公知の手法により実行すれば良い。
攪拌が終了したら遠心分離により上澄み液部分を除去し、次いでこれにアクリレートモノマーを添加し、再び攪拌作業を行う。ここでアクリレートモノマーを添加することで、酢酸ブチルからアクリレートモノマーに溶媒が置換される。転嫁するアクリレートモノマーの量は、溶媒が置換される際、後述のように分散液をジェルとした際に、酢酸ブチルの量がジェルの硬化に影響がない残存量となる量とすれば良い。ジェルの硬化の際に酢酸ブチルがジェルに多量に残存していると、ジェルを塗布しても塗膜が硬化しない、又は硬化性が悪くなってしまう、という問題が生じてしまう。具体的には、酢酸ブチルの最終含有量が5wt%以下であれば、ジェルの硬化時間、硬化後の塗膜の特性に特に影響を与えない。
この工程を2〜3回繰り返し行うことで、溶媒がクリレートモノマーに置換された鱗片状微粉末分散液が得られる。
次に、得られたモノマー置換済み鱗片状微粉末含有分散液に対し、反応開始剤として光重合開始剤(商品名 イルガキュア819及びルシリンTPO/いずれもBASF製)を添加した後1時間以上攪拌し、反応開始剤を溶解する。
その結果、反応開始剤が添加されたモノマー分散の鱗片状微粉末含有液が得られる。
次に、得られたモノマー分散鱗片状微粉末含有液とウレタンアクリレートオリゴマーを混合する。本実施の形態では3種類のウレタンアクリレートオリゴマー(商品名UN−2700/UN−3320HC/UN−2301/いずれも根上工業株式会社製)を使用する。
ウレタンアクリレートオリゴマーを混合させたら、これを60℃の状態で攪拌し、全体をよく混合させる。
このようにして鱗片状微粉末分散液をもとにしたジェルネイルが製造される。
得られたジェルネイルは本実施の形態の冒頭に説明したように、これを爪に塗布するだけで塗布層表面になめらかな金属光沢を得ることが出来るのである。
以上、本実施の形態ではジェルネイルを想定して説明をしたが、爪の装飾という観点でこの分散液をマニキュアの原材料として用いることも考えられる。しかしマニキュアの製造に関しても基本的に上述した内容とほぼ同等の製造方法により得られるため、ここではその詳述は省略する。
尚、上記と同様の考え方で、しかし設計事項として種々の条件を変えることでジェルではなく塗料を得る製造方法とすることも考えられる。つまり、本願発明の製造方法で想定している「ジェル」は爪への使用を考えたものであるが、塗工する対象が金属やプラスチックなどの一般的な基材である場合、それは「ジェル」ではなく「塗料」と称呼するのが一般的であると言える。即ちジェルか塗料か、それは単に設計事項の変更に過ぎず、要するにこの第3の実施の形態における製造方法はジェルを想定したものであっても塗料を想定したものであっても、結果得られる塗面は同等であるため、塗料を想定した場合の詳述は省略し、単に本願発明においては「鱗片状微粉末含有ジェル/塗料の製造方法」と称呼したものであることを断っておく。
本願発明にかかる鱗片状微粉末含有分散液であれば、これに含まれる鱗片状微粉末が金属光沢を呈するものであり、なおかつリーフィング処理を施された状態のものであるので、これを塗料に用いて塗材とし、それを塗布することで自然と塗布層の表面に金属光沢を呈する鱗片状微粉末が浮揚するため、塗布面に金属光沢を得ることが容易に可能となる。よって、そのような塗材を例えば大規模な建築物の表面に塗装することで簡単に表面に金属膜を設けることが出来るようになる。またこれをマニキュアやジェルネイルの材料として用いると、それらの塗材等を爪に塗布するだけで美麗な金属光沢を得ることが容易に可能となる。尚、それらの金属光沢を形成する微粉末は鱗片状であるが故に、微粉末が集積してあたかも一面の膜かのような状態とすることが容易に可能となるので、得られる金属光沢も表面凹凸による乱反射が生じにくいものとなり、即ちなめらかな金属光沢を得られるのである。

Claims (4)

  1. 高分子樹脂フィルムである基材フィルムの表面に、リーフィング機能を有するリーフィング剤を含有してなる離型層と、金属層と、を積層して積層体を得る積層工程と、
    前記積層体から溶剤を用いて前記金属層を剥離してなる剥離工程と、
    前記金属層を前記溶剤中にて粉砕してこれを鱗片状微粉末とした鱗片状微粉末分散液を得る粉砕工程と、
    を経て得られてなるものであり、
    前記リーフィング剤が、側鎖にカルボン酸を有するシリコーン又は変性シリコーンを用いたものであり、
    前記金属層の厚みが5nm以上100nm以下であり、
    前記鱗片状微粉末の面における最も長い端から端の長さの平均値である平均長径が1μm以上であり、かつ前記平均長径と前記厚みとの比、即ち平均長径/厚みで示されるアスペクト比が10以上となるように前記金属層を粉砕してなること、
    を特徴とする、鱗片状微粉末含有分散液の製造方法。
  2. 請求項1に記載の鱗片状微粉末含有分散液の製造方法であって、
    前記鱗片状微粉末含有分散液における前記鱗片状微粉末の含有量が5wt%以上となるようにしたこと、
    を特徴とする、鱗片状微粉末含有分散液の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の鱗片状微粉末含有分散液の製造方法であって、
    前記離型層がセルロースアセテートブチレート(CAB)によるものであり、
    前記溶剤が酢酸ブチルによるものであること、
    を特徴とする、鱗片状微粉末含有分散液の製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の鱗片状微粉末含有分散液の製造方法が完了した後に、
    得られた前記鱗片状微粉末含有分散液中における前記溶剤の含有率が5wt%以下となるように溶剤をモノマーに置換する置換工程と、
    その後重合開始剤とオリゴマーとを添加し混合をする添加工程を実行すること、
    を特徴とする、鱗片状微粉末含有分散液を用いた鱗片状微粉末含有ジェル/塗料の製造方法。
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