JP5190978B2 - 積層体の製造方法 - Google Patents
積層体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5190978B2 JP5190978B2 JP2007080344A JP2007080344A JP5190978B2 JP 5190978 B2 JP5190978 B2 JP 5190978B2 JP 2007080344 A JP2007080344 A JP 2007080344A JP 2007080344 A JP2007080344 A JP 2007080344A JP 5190978 B2 JP5190978 B2 JP 5190978B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chip
- resin
- particles
- spherical particles
- color
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Description
このような材料を、製品の一部、または、全部に用いることによって、彩度が高く、インパクトのある意匠性を表出することができる。
例えば、壁、床、天井などの建材などにおいては、深みのある、落ち着きのある輝度感を有する材料が望まれるようになっている。
しかし、特許文献1のような材料では、輝度感が強すぎる傾向があり、場合によっては、敬遠されてしまうことがあった。
1.凹凸を有する基材の上に、
平均粒子径5nm〜800nm、粒子径分布の標準偏差が平均粒子径の20%以下である球状粒子が規則的に配列された光干渉性チップ、合成樹脂を含有するカラークリヤー塗料を塗付する積層体の製造方法であり、
光干渉性チップが、チップ形成樹脂中に、平均粒子径5nm〜800nm、粒子径分布の標準偏差が平均粒子径の20%以下である球状粒子が分散してなる固形状物を圧延してなるものであることを特徴とする積層体の製造方法。
2.基材が、底部と頂部の差が0.1mm以上50mm以下である凹凸を有する基材であり、光干渉性チップの大きさが0.1mm以上50mm以下、厚さが1μm以上500μm未満であることを特徴とする1.に記載の積層体の製造方法。
3.光干渉性チップが、熱塑性を有するチップ形成樹脂中に、平均粒子径5nm〜800nm、粒子径分布の標準偏差が平均粒子径の20%以下で、軟化点が該チップ形成樹脂よりも高い球状粒子が分散してなる固形状物を、該チップ形成樹脂の軟化点よりも高く、該球状粒子の軟化点よりも低い温度で圧延してなるものであることを特徴とする1.または2.に記載の積層体の製造方法。
4.光干渉性チップが、平均粒子径600nm以下、アスペクト比が1.2以上600以下で、軟化点が該チップ形成樹脂よりも高い非球状粒子を含むことを特徴とする1.から3.のいずれかに記載の積層体の製造方法。
本発明では、このような光干渉性チップを凹凸を有する基材の上に、塗付することにより、光干渉性チップが、基材の凹凸によりある程度の傾きをもって不規則に配列された状態で固定化されるため、得られる積層体は、見る角度、光量等によって、様々な色彩を発するとともに、やわらかい、深みのある、落ち着いた輝度感を表出することができる。
このような材料としては、アルミ鋼板、亜鉛鋼板、ステンレス鋼板、銅鋼板等の金属鋼板、プラスチックシート・ボード、押出成形板、陶磁器、ガラス、焼成タイル、磁器タイル、木材、コンクリート、モルタル、石膏ボード、繊維混入セメント板、珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、石綿セメント板、ALC板、サイディング板等が挙げられる。
これらの材料は、必要に応じエンボス加工等によって材料自体に凹凸を施してもよい。
また、凹凸のある型枠を使用し、型枠内にシート形成成分を流しこみ、硬化後に脱型することにより得られるシート材料を基材として使用することもできるし、上述した材料の上に、顔料や骨材入りのコーティング材をコーティングすることにより、凹凸を施してもよい。
このような基材は、基材自体の色相でもよいが、コーティング等のなんらかの方法で着色していてもよい。
色相としては、黒、茶、紫、青、緑、黄、橙、赤、白等特に限定されない。本発明では、各色相に対して、深みのある、落ち着きのある輝度感を有し、優れた美観性を有することができる。本発明では、光干渉性チップの効果を高めるために濃色系の色相に着色されたものが好ましい。具体的には、L*値が50以下、さらには40以下であることが好ましい。
本発明で用いる光干渉性チップは、構造発色、つまり、可視領域の光の波長あるいは、それ以下の微細構造を持つことで生じる光学現象(光の干渉、回折、散乱)によって発色するものであり、粒子を規則的に配列させて発する構造発色を利用するものである。
このような光干渉性チップを用いることにより、深みのある、落ち着きのある輝度感を有し、かつ、立体感のある美観性を表出することができる。
平均粒子径がこの範囲から外れるか、または、粒子径分布の標準偏差が平均粒子径の20%より高くなると、可視光領域での光干渉性が損なわれ、目的とする美観性が得られにくい。
なお、本発明における平均粒子径は電子顕微鏡での観察による数平均値である。粒子径分布は遠心沈降法等による測定から得られるものである。
該チップ形成樹脂の軟化点よりも低い温度で圧延する場合は、球状粒子の自由度が拘束され、規則正しく配列されない場合がある。また球状粒子の軟化点よりも高い温度で圧延する場合、球状粒子が軟化してしまい、形状が崩れ発色されない場合がある。
したがって、球状粒子が均一に配列された構造体、つまり優れた光干渉性を有する構造色を呈するチップを簡便に得ることができる。
チップ形成樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニルエステル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルカプロラクタム樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、セルロース樹脂、アクリル−シリコン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、塩ビ樹脂、ビニル樹脂等が挙げられ、このような樹脂の無溶剤型、溶剤可溶型、NAD型、水可溶型、水分散型等を使用することができる。
このような架橋ネットワークを形成する樹脂としては、次に示す反応性官能基の反応性を有するもの等が挙げられる。反応性官能基の組み合わせとしては、例えば、カルボキシル基と金属イオン、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、加水分解性シリル基どうしの組み合わせ等が挙げられる。
このような反応性官能基の架橋は、上述した樹脂中に存在する反応性官能基同士の反応でもよいし、新たに、反応性官能基を有する架橋剤を添加してもよい。
なお、本発明における平均粒子径は電子顕微鏡での観察による数平均値である。粒子径分布は遠心沈降法等による測定から得られるものである。
また、球状粒子のアスペクト比は、1.0以上1.2未満(さらには1.0以上1.15以下、さらには1.0以上1.1以下)であることが好ましい。このような範囲であれば、球状粒子が規則正しく配列し、より優れた構造色を呈することができる。ここに言うアスペクト比とは、粒子の長手方向の長さbと、それに対する短手方向の長さaとの比のb/aで表される値である。
具体的に球状粒子の軟化点は、80℃以上(さらに好ましくは、100℃以上)であればよい。なお球状粒子の軟化点の上限は特に限定されないが、1500℃以下(さらには、1000℃以下)であることが好ましい。
また、有機粒子の軟化点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、昇温速度10℃/minで測定し、算出した値である。
球状粒子が少なすぎる場合は、配列された球状粒子の粒子間距離が長くなりすぎ、可視光の波長以上となってしまい、人間の視覚には色が認識されなくなってしまうため、構造発色が得られにくい。また球状粒子が多すぎる場合は、球状粒子同士の凝集が生じやすく、また、球状粒子の固定化が困難となってしまう。
例えば、球状粒子の配列が160nm〜170nm程度の間隔であれば紫系、180nm〜190nm程度の間隔であれば青系、200nm〜230nm程度の間隔であれば緑系、240nm〜260nm程度の間隔であれば黄系、270nm〜290nm程度の間隔であれば赤系、などに設定することができる。
このような発色性向上効果が得られる作用機構は明確ではないが、非球状粒子が球状粒子の間隙に一定間隔で入りこむことによって、圧延時における球状粒子の配列の乱れが抑制されることが寄与しているものと考えられる。
さらに、非球状粒子としては、アスペクト比が1.2以上600以下(1.5以上500以下)の針状あるいは鱗片状の粒子が好適である。ここに言うアスペクト比とは、粒子の長手方向の長さbと、それに対する短手方向の長さaとの比のb/aで表される値である。なお、上述の球状粒子のアスペクト比は、通常1.0〜1.2未満(好ましくは1.0〜1.15、より好ましくは1.0〜1.1)程度である。
その他の粒子としても、その軟化点が前記チップ形成樹脂の軟化点よりも高く、特に前記チップ形成樹脂の軟化点よりも20℃以上、さらには50℃以上高いものが好ましい。具体的にその他の粒子の軟化点は、80℃以上(さらに好ましくは、100℃以上)であればよい。その他の粒子の軟化点の上限は特に限定されないが、通常は1500℃以下(好ましくは1000℃以下)である。
さらに、本発明では、非球状粒子が、拡散反射率が60%以下である粒子であることが好ましい。非球状粒子として、拡散反射率が60%以下である粒子を使用することにより、発色構造体の反射光がより鮮明になるとともに、球状粒子による優れた構造発色を呈することができる。
蓄光性を有する粒子の平均粒子径は、5μm〜100μm、さらには10μm〜80μmであることが好ましい。このような範囲であることにより、上記効果をより明確に得ることができる。平均粒子径が大きすぎる場合は、構造発色性を阻害するおそれがある。平均粒子径が小さすぎる場合は、蓄光性が低下してしまい、夜間の蓄光性による効果が得られにくい。
また、蛍光性を有する粒子を含むことによって、蛍光性を有する粒子から発光される光が、光干渉性チップを通過し、構造発色の色相とあいまって、優れた美観性を得ることもできる。
このような方法では、球状粒子が均一、かつ高分散した固形状物を得やすく、このような固形状物を圧延することで、球状粒子が均一に配列しやすく、構造色を呈する構造体を簡便に得ることができる。
このような樹脂を用いた場合、チップ形成樹脂と溶媒とからなる樹脂溶液中に球状粒子が均一に高分散しやすく、かつ得られる固形状物においてチップ形成樹脂や球状粒子の偏りが抑えられるため好ましい。さらに、透明性に優れる固形状物が得られやすく、良好な構造発色性を示すことができる。特に、チップ形成樹脂と溶媒の相溶性に優れるものを選択することによって、よりいっそう優れた構造発色性を示すことができる。
本発明では、溶媒として特に水を含むものが好ましく、よって、チップ形成樹脂として、水に可溶な水可溶型の熱塑性を有する樹脂を用いることが好ましい。
例えば、球状粒子表面が負の電荷をもつものであれば、ノニオン性および/またはアニオン性の熱塑性を有する樹脂、また、球状粒子表面が正の電荷をもつものであれば、ノニオン性および/またはカチオン性の熱塑性を有する樹脂を選択することが好ましい。また、立体障害効果を有するものや、相互作用(疎水親水相互作用を含む)を有するもの、球状粒子と溶媒との界面を活性させる効果を有するものでもよい。
例えば、球状粒子として、無機粒子を用いる場合、無機粒子の表面は負の電荷を帯びるものが多く、熱塑性を有する樹脂としてはノニオン性および/またはアニオン性の熱塑性を有する樹脂を用いることが好ましい。
このような温度領域で圧延することにより、チップ形成樹脂が液体に近い状態になり、球状粒子が動きやすくなり、その結果、球状粒子を最密に充填させることができ、規則正しく配列させることが可能となり、簡便に光干渉性を有するチップを得ることができる。
圧延温度がチップ形成樹脂の軟化点よりも低い場合、圧延できず、構造発色性が得られ難くなってしまう。また、球状粒子の軟化点よりも高い温度の場合、球状粒子が溶融してしまい、発色構造体が得られなくなってしまう。
固形状物において球状粒子と非球状粒子及び/またはその他の粒子を併用する場合は、チップ形成樹脂の軟化点よりも高く、球状粒子の軟化点及び非球状粒子、その他の粒子の軟化点よりも低い温度領域で圧延を行えばよい。
また必要であれば、光干渉性チップを所定の大きさに砕くこともできる。また光干渉性チップの形状は、特に限定されない。光干渉性チップの大きさ、形状が揃っているものでもよいし、不揃いのものでもよい。
塗付する方法としては、凹凸を有する基材の上に、カラークリヤー塗料を直接塗付することもできる。
塗付量としては、特に限定されないが、30g/m2〜5000g/m2、さらには100g/m2〜4000g/m2あることが好ましい。
このような透明性を有していることにより、光干渉性チップの色相、基材の色相及び
基材の凹凸による色彩効果により、様々な色彩を発することができる。
カラークリヤー層の透明性としては、特に限定されないが、光透過率が、20%〜95%(好ましくは40%〜90%、さらに好ましくは50%〜88%)程度であることが好ましい。
光透過率がこのような範囲であることにより、光干渉性チップの色彩、輝度感を失わずに積層体を得ることができる。また、基材が着色されている場合は、基材の色相を表現することができ、多色、多彩な、積層体が得ることができる。
クリヤー層としては、カラークリヤー層、着色基材層の色相が認識できる程度の透明性を有しているものである。
クリヤー層の透明性としては、光透過率が、60%〜100%(好ましくは70%〜99%)程度であることが好ましい。
光透過率がこのような範囲であることにより、着色基材の色相及び、カラークリヤー層の色相、輝度感、多彩を失わずに積層構造体が得ることができる。また、立体感と深みのある、美観性に優れた構造体が得ることができる。
このようなアクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルモノマー及び/またはメタクリル酸メチルオリゴマーを50重量%以上(好ましくは50重量%以上99重量%以下、さらに好ましくは70重量%以上99重量%以下)含むものであれば特に限定されず、そのほかに、公知のモノマー、オリゴマー等のその他の化合物が含まれていてもよい。
その他の化合物としては、例えば、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸エステル;アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート;メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル等のアミノ基含有(メタ)アクリレート;エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート等のアルカンジオール化合物;ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート等のポリオキシアルキレングリコール化合物;メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有化合物;メタクリルアミド、アクリルアミド等のアミド基含有化合物;スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル化合物等が挙げられる。
例えば、架橋反応に適用できる反応性官能基の組合せとしては、例えば、ビニル基どうしの他に、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、反応性シリル基どうし、カルボキシル基と金属イオン等が挙げられる。
積層する方法としては、クリヤー板や、予めクリヤー塗料をフィルム化(シート化)しておいたクリヤーフィルム(シート)を、カラークリヤー層の上に、接着剤等を介して貼着すればよい。
また、カラークリヤー層の上に、クリヤー塗料を直接塗付することもできる。直接塗付する方法では、カラークリヤー層の上に、刷毛、ローラー、スプレー等の塗装器具を用いて塗付すればよく、1回塗り、複数回塗り等特に限定されない。
また、クリヤー層の厚みは、0.5mm以上であることが好ましく、奥ゆき感、深みのある美観性に優れた積層体を得ることができる。
トップコート層としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル−シリコン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等を結合剤とするものを使用することができる。
またこの他に、本発明の効果を損なわない程度に、着色材料、骨材、体質顔料、繊維、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒、架橋剤等を混合することもできる。
トップコート層の透明性としては、光透過率が、60%以上(好ましくは70%〜99%)程度であることが好ましい。
また、クリヤー層の上に、トップコート塗料を直接塗付することもできる。直接塗付する方法では、クリヤー層の上に、刷毛、ローラー、スプレー、コーター、コテ等の塗装器具を用いて塗付すればよく、1回塗り、複数回塗り等特に限定されない。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、温度23℃、相対湿度50%(以下、「標準状態」ともいう。)で、樹脂Aを溶媒Aに混合した樹脂溶液を作製し、該樹脂溶液に粒子Aを混合して混合溶液を作製した。
該混合溶液を、アルミニウム製の容器(φ1000mm)に50g入れ、120℃、3時間で、溶媒Aを揮発させ、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、湾曲させた。圧延後のPETフィルムから剥がした物体は、光による干渉を示し、紫色系の優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜30mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、凹凸の程度:底部と頂部の差が0.5mm〜2mm、L*=10)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、実施例1で得られた光干渉性チップ5重量部を混合したカラークリヤー塗料を、厚み(乾燥膜厚)が0.4mmとなるように刷毛で塗付し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)からなるクリヤー塗料を、厚み(乾燥膜厚)が0.4mmとなるように、刷毛で塗付し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。なおクリヤー塗料から形成されるクリヤー層の光透過率は85%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、樹脂Aを樹脂Bに、溶媒Aを溶媒Bに、粒子Aを粒子Bに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PENフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、170℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、紫色系の優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例2で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は70%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子Aを粒子Cに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、黄色系の優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例3で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある黄色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子Aを粒子Dに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、80℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、赤系の優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例4で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある赤色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、樹脂Aを樹脂Cに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、紫色系の構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例5で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は70%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、樹脂Aを樹脂Dに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、紫色系の構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例6で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は69%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
実施例1で得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱プレス器を用いて、130℃、30MPaでプレス後すぐに、非加熱の圧延ローラーを用いて、湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、紫色系の優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例7で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は70%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、赤色系の優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例8で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は72%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある赤色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、紫色系の優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例9で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は68%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、青緑色系の優れた構造発色を示した。また、圧延前後の紫外可視吸収スペクトルから算出した差スペクトル(以下単に「差スペクトル」という)を図1に示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例10で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は64%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある青緑色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子Gを加えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、赤色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、黄色系の強い構造発色を示した。また、圧延前後の紫外可視吸収スペクトルから算出した差スペクトル(以下単に「差スペクトル」という)が実施例10に比べ鋭くなることが確認できた(図2)。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例11で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は67%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある黄色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子Hを加えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、黄色系の強い構造発色を示した。また、実施例10に比べ差スペクトルが鋭くなることが確認できた(図3)。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例12で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は66%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある黄色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、樹脂Aを樹脂Eに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、紫色系の強い構造発色を示した。さらに、得られた発色構造体を、標準状態で1週間静置しておいたところ、1週間後も優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例13で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は75%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、標準状態で、樹脂Dを溶媒Aに混合した樹脂溶液を作製し、該樹脂溶液に粒子Aを混合して混合溶液を作製した。
次に、該混合溶液と架橋剤Aを混合し、アルミニウム製の容器(φ1000mm)に50g入れ、120℃、3時間で、溶媒Aを揮発させ、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、紫色系の強い構造発色を示した。さらに、得られた発色構造体を、標準状態で1週間静置しておいたところ、1週間後も優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例14得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は74%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子Iを加え、樹脂Aを樹脂Eに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、黒色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、鮮明な紫色系を示す優れた構造発色を示した。さらに、得られた発色構造体を、標準状態で1週間静置しておいたところ、1週間後も優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例15で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は62%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きがあってかつ鮮明な紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子Jを加え、樹脂Aを樹脂Eに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、鮮明な紫色系を示す優れた構造発色を示した。さらに、得られた発色構造体を、標準状態で1週間静置しておいたところ、1週間後も優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例16で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は62%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きがあってかつ鮮明な紫色の輝度感を有し、やわらかい、深み、高級感のある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子G、粒子Iを加え、樹脂Aを樹脂Eに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、赤色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、鮮明な青緑色系を示す優れた構造発色を示した。さらに、得られた発色構造体を、標準状態で1週間静置しておいたところ、1週間後も優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例17で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は62%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きがあってかつ鮮明な青緑色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子G、粒子Iを加え、樹脂Aを樹脂Eに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、赤色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、鮮明な青緑色系を示す優れた構造発色を示した。さらに、得られた発色構造体を、標準状態で1週間静置しておいたところ、1週間後も優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例18で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は62%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きがあってかつ鮮明な青緑色の輝度感を有し、やわらかい、深み、高級感のある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子G、粒子Jを加え、樹脂Aを樹脂Dに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、赤色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、鮮明な青緑色系を示す優れた構造発色を示した。さらに、得られた発色構造体を、標準状態で1週間静置しておいたところ、1週間後も優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例19で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は62%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きがあってかつ鮮明な青緑色の輝度感を有し、やわらかい、深み、高級感のある美観性をかもしだしていた。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子H、粒子I、粒子Jを加え、粒子Aを粒子Cに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、黒色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、鮮明な黄色系を示す優れた構造発色を示した。さらに、得られた発色構造体を、標準状態で1週間静置しておいたところ、1週間後も優れた構造発色を示した。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、光干渉性チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
実施例20で得られた光干渉性チップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は62%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きがあってかつ鮮明な黄色の輝度感を有し、やわらかい、深み、高級感のある美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、凹凸の程度:底部と頂部の差が0.5mm〜2mm、L*=10)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、実施例1で得られた光干渉性チップ5重量部を混合したカラークリヤー塗料を、厚み(乾燥膜厚)が0.4mmとなるように刷毛で塗付し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層を得た。なお該カラークリヤー塗料から形成されるカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、メタクリル酸メチル75重量部、2−エチルヘキシルアクリレート25重量部、石英粉末(平均粒子径:30μm、屈折率:1.45)3重量部、過酸化ベンゾイル2重量部からなるクリヤー塗料Aを、厚み(乾燥膜厚)が1.0mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。なおクリヤー塗料から形成されるクリヤー層の光透過率は85%、屈折率は1.49であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
さらに実施例21で得られた積層体について、JIS K 5400 8.9耐摩耗性試験を行った。テーパー形摩耗輪は、CS17を用いた。その結果、摩耗減量は、18g/100cm2であった。
なお、実施例1で得られた積層体の摩耗減量は、28g/100cm2であった。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子Aを粒子Eに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示さなかった。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
比較例1で得られたチップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。
得られた積層体の表面は、単なるグレー色であった。
<光干渉性チップの作製>
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子Aを粒子Fに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示さなかった。
該物体を、大きさが1〜50mm程度の大きさに砕き、チップ(厚み100μm)を得た。
<積層体の作製>
比較例2で得られたチップを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。
得られた積層体の表面は、単なるグレー色であった。
<積層体の作製>
光干渉性チップの替わりに、金属粒子(アルミニウム粉:平均粒子径0.5mm)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で積層体を得た。
得られた積層体の表面は、金属調の輝度感を有していた。
Claims (4)
- 凹凸を有する基材の上に、
平均粒子径5nm〜800nm、粒子径分布の標準偏差が平均粒子径の20%以下である球状粒子が規則的に配列された光干渉性チップ、合成樹脂を含有するカラークリヤー塗料を塗付する積層体の製造方法であり、
光干渉性チップが、チップ形成樹脂中に、平均粒子径5nm〜800nm、粒子径分布の標準偏差が平均粒子径の20%以下である球状粒子が分散してなる固形状物を圧延してなるものであることを特徴とする積層体の製造方法。 - 基材が、底部と頂部の差が0.1mm以上50mm以下である凹凸を有する基材であり、光干渉性チップの大きさが0.1mm以上50mm以下、厚さが1μm以上500μm未満であることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
- 光干渉性チップが、熱塑性を有するチップ形成樹脂中に、平均粒子径5nm〜800nm、粒子径分布の標準偏差が平均粒子径の20%以下で、軟化点が該チップ形成樹脂よりも高い球状粒子が分散してなる固形状物を、該チップ形成樹脂の軟化点よりも高く、該球状粒子の軟化点よりも低い温度で圧延してなるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層体の製造方法。
- 光干渉性チップが、平均粒子径600nm以下、アスペクト比が1.2以上600以下で、軟化点が該チップ形成樹脂よりも高い非球状粒子を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の積層体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007080344A JP5190978B2 (ja) | 2006-03-31 | 2007-03-26 | 積層体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006100984 | 2006-03-31 | ||
JP2006100984 | 2006-03-31 | ||
JP2007080344A JP5190978B2 (ja) | 2006-03-31 | 2007-03-26 | 積層体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007289939A JP2007289939A (ja) | 2007-11-08 |
JP5190978B2 true JP5190978B2 (ja) | 2013-04-24 |
Family
ID=38761072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007080344A Expired - Fee Related JP5190978B2 (ja) | 2006-03-31 | 2007-03-26 | 積層体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5190978B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5086573B2 (ja) * | 2006-07-07 | 2012-11-28 | エスケー化研株式会社 | 積層体 |
JP2010194449A (ja) * | 2009-02-25 | 2010-09-09 | Aica Kogyo Co Ltd | 仕上げ方法 |
JP2021066119A (ja) * | 2019-10-25 | 2021-04-30 | 株式会社Lixil | タイル |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5962145A (ja) * | 1982-10-02 | 1984-04-09 | ロンシール工業株式会社 | 装飾シ−トの製造方法 |
JP2001329197A (ja) * | 2000-05-22 | 2001-11-27 | Canon Inc | 記録物、記録方法、記録装置 |
JP2002273321A (ja) * | 2001-03-16 | 2002-09-24 | Nippon Paint Co Ltd | 真珠光沢塗膜形成方法および塗装物 |
JP2003136016A (ja) * | 2001-11-02 | 2003-05-13 | Fujikura Kasei Co Ltd | メタリック塗膜の形成方法 |
JP3995242B2 (ja) * | 2003-03-05 | 2007-10-24 | 綜研化学株式会社 | 視感される有彩光色が構造色である光発色部材、その製造方法及びその製造方法を用いる電着カラー板の製造方法 |
JP2005200487A (ja) * | 2004-01-14 | 2005-07-28 | Nippon Tokushu Toryo Co Ltd | 多彩模様形成用上塗り塗料およびその塗膜の形成方法 |
JP4895747B2 (ja) * | 2005-09-29 | 2012-03-14 | エスケー化研株式会社 | 積層体 |
-
2007
- 2007-03-26 JP JP2007080344A patent/JP5190978B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007289939A (ja) | 2007-11-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4895747B2 (ja) | 積層体 | |
JP4937827B2 (ja) | 発色構造体の製造方法 | |
TWI513777B (zh) | 成膜色料及包括其之塗覆系統 | |
DE10227071A1 (de) | Verbundmaterial enthaltend Kern-Mantel-Partikel | |
JP5026855B2 (ja) | 発色構造体の製造方法 | |
JP2009249527A (ja) | 構造色塗膜形成塗料組成物および複層塗膜の形成方法 | |
KR101501863B1 (ko) | 피복재, 피복재층, 및 적층 구조체 | |
JP5634760B2 (ja) | 化粧構造体 | |
KR102396355B1 (ko) | 유연성 및 미끄럼 저항성이 우수한 미끄럼방지 포장재 조성물 및 이를 이용하여 제조된 미끄럼방지 포장재 | |
JP2016102218A (ja) | コーティング材 | |
JP4675262B2 (ja) | 積層体 | |
CN108285679A (zh) | 一种大可视角的投影显示膜及其制备方法 | |
JP5190978B2 (ja) | 積層体の製造方法 | |
JP4751215B2 (ja) | 積層体 | |
JP5325532B2 (ja) | 積層体およびその製造方法 | |
CN108285703A (zh) | 一种广视角投影显示膜及其制备方法 | |
JP5072583B2 (ja) | 積層体 | |
JP5232482B2 (ja) | 積層体 | |
JP4751221B2 (ja) | 発色構造体の製造方法 | |
JP5086573B2 (ja) | 積層体 | |
KR102365737B1 (ko) | 유연성 및 내구성이 우수한 상온 경화형 노면표지용 도료 | |
JP5382933B2 (ja) | 積層体 | |
JP6423707B2 (ja) | 被覆材及び被膜形成方法 | |
JP6212300B2 (ja) | 装飾材用組成物 | |
CN109206975A (zh) | 活性光线固化型组合物和墨组合物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100309 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111005 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120515 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120712 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130125 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130125 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5190978 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160208 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |