JP5382933B2 - 積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、意匠性に優れる積層体に関するものである。
構造発色性、高輝度感をする材料は、家電・家具、また、壁、床、天井などの建材として広範囲に用いられている。
このような材料を、製品の一部、または、全部に用いることによって、彩度が高く、インパクトのある意匠性を表出することができる。
このような構造発色性、高輝度感を有する材料としては、例えば、特許文献1等に記載の材料が挙げられる。特許文献1では、光干渉性、高輝度感を表出するために、微小燐片状顔料として、アルミニウムフレーク顔料、蒸着アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆マイカ顔料、金属酸化物被覆合成マイカ顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、金属被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆板状酸化鉄、グラファイト、ステンレスフレーク、金属チタンフレーク顔料、板状硫化モリブデン、板状塩化ビスマス、ホログラム顔料およびコレステリック液晶ポリマー等を使用している(請求項2)。
特開2005−137952号公報
最近では、家電・家具、壁、床、天井などの建材など幅広い分野において、輝度感を有する材料が要望されるようになっているが、ギラギラした輝度感ではなく、落ち着きのある輝度感が要望されることが多い。
しかし、特許文献1のような材料を、ただ単に用いただけでは、輝度感が強すぎたり、また、単調な意匠となる傾向があり、場合によっては、敬遠されてしまうことがあった。
本発明は上記課題を解決するために、鋭意検討をした結果、結合材、大きさ0.3mm以上の特定量の鱗片状粒子を含む着色層の上に、結合材、大きさ0.3mm以上の特定量の鱗片状粒子、特定量の光輝性顔料及び/または光干渉性顔料を含む着色透明層が積層されてなり、着色層における鱗片状粒子の混合比率よりも、着色透明層における鱗片状粒子の混合比率のほうが小さくなるように設計することによって、深みのある、落ち着きのある輝度感を有し、優れた美観性を有する積層体が得られることを見いだし、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.結合材、大きさ0.3mm以上の鱗片状粒子を含み、鱗片状粒子の混合比率が1.0重量%以上である着色層の上に、
結合材、大きさ0.3mm以上の鱗片状粒子、光輝性顔料及び/または光干渉性顔料を含み、鱗片状粒子の混合比率が0.1重量%以上30重量%以下、光輝性顔料及び/または光干渉性顔料の混合比率が合計量で0.01重量%以上10重量%以下である着色透明層が積層されてなり、
着色層における鱗片状粒子の混合比率よりも、着色透明層における鱗片状粒子の混合比率のほうが小さいことを特徴とする積層体。
2.着色透明層の上に、さらに保護層が積層されてなることを特徴とする1.に記載の積層体。
本発明の積層体は、深みのある、落ち着きのある輝度感を有し、優れた美観性を有する。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の積層体は、結合材、大きさ0.3mm以上の鱗片状粒子を含み、鱗片状粒子の混合比率が1.0重量%以上である着色層の上に、結合材、大きさ0.3mm以上の鱗片状粒子、光輝性顔料及び/または光干渉性顔料を含み、鱗片状粒子の混合比率が0.1重量%以上30重量%以下、光輝性顔料及び/または光干渉性顔料の混合比率が合計量で0.01重量%以上10重量%以下である着色透明層が積層されてなるものである。
<着色層>
本発明で用いる着色層は、結合材と、大きさ0.3mm以上の鱗片状粒子を含むものであり、着色層における鱗片状粒子の混合比率が、着色層全量(固形分)に対し、1.0重量%以上(好ましくは5.0重量%以上70重量%以下、さらに好ましくは10重量%以上60重量%以下、最も好ましくは15重量%以上50重量%以下)であることを特徴とするものである。鱗片状粒子の混合比率が、このような範囲であれば、着色層における鱗片状粒子の存在感が明確となり、また鱗片状粒子どうしの重なり等によって単調でない美観性に優れた意匠を得ることができるとともに、後述する着色透明層との相乗効果により、深みのある、落ち着きのある輝度感を表出することができる。1.0重量%より少ない場合、鱗片状粒子が目視しにくく、単調な色調となってしまう。また、鱗片状粒子が多すぎる場合は、結合材の混合比率が少なくなり、着色層の強度等の物性に悪影響を及ぼすおそれがある。
また、着色層における結合材の混合比率は、着色層全量(固形分)に対し、99重量%以下(好ましくは30重量%以上95重量%以下)であればよい。
鱗片状粒子としては、大きさが0.3mm以上(好ましくは0.3mm以上5cm以下、さらに好ましくは0.5mm以上3cm以下)であるものを使用する。また厚さは、0.05μm以上100μm以下(好ましくは0.1μm以上50μm以下)程度であるものが好適である。
鱗片状粒子がこのようなの大きさであれば、目視が可能であり、また鱗片状という特異な形状が、人の目には強い印象を与えることとなり、結果として、着色透明層の光輝性顔料及び/または光干渉性顔料の輝度感を和らげ、落ち着きのある輝度感を得ることができる。また鱗片状粒子は、特定の角度で光反射する面を有するため、光反射による輝度感も有し、着色透明層の輝度感との相乗効果により、深みのある輝度感を表出することができる。
鱗片状粒子の大きさが0.3mmより小さい場合は、目視しにくく、単調な色調となってしまい、着色透明層を積層したとしても深み感、落ち着き感が得られにくい。
なお、鱗片状粒子の大きさとは、鱗片状粒子を水平面に安定に静置させ、上から観察したときの最大直径のことである。また、鱗片状粒子の厚さとは、透明着色粒子を水平面に安定に静置させたときの底面からの最大の高さのことである。
鱗片状粒子としては、例えば、白雲母、合成雲母、シリカフレーク、ガラスフレーク、樹脂フレーク、アルミフレーク、マイカフレーク等が挙げられ、これら表面は、顔料等で着色されていてもよい。また、鱗片状粒子の色相は、目視できる程度の色相であれば特に限定されないが、粒子独自の色相あるいは顔料等による表面着色により、様々な色相を得ることができる。また、鱗片状粒子の色相は、特に限定されないが、鱗片状粒子を2色以上使用する場合や、着色透明層の色相等を考慮して設定すればよく、例えば、同系色の色相に設定すれば、より落ち着きある意匠が得られる。
結合材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニルエステル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルカプロラクタム樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、セルロース樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ガラス、シリカ等が挙げられる。
特に、着色層を形成する結合材として、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、アクリル−シリコーン樹脂等を含む結合材が好適であり、とりわけフッ素樹脂を含む結合材が好ましく用いられる。
着色層成分としては、結合材、鱗片状粒子の他に、通常用いられる公知の着色顔料、体質顔料、骨材、繊維、可塑剤、防腐剤、防黴剤、消泡剤、粘性調整剤、レベリング剤、シランカップリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、抗菌剤、吸着剤、光触媒、溶剤、水等が、本発明の効果を損なわない程度に含まれていてもよい。
着色層を得る方法としては、上記着色層成分(結合材、鱗片状粒子等)を型枠等に注入し、乾燥硬化、脱型させる方法の他に、各種基材に着色層成分を塗付積層する方法、また、予め作製しておいた着色層を各種基材に積層する方法等が挙げられる。
基材としては、家電・家具、壁、床、天井などの建材などに用いられる基材が好ましく用いられ、例えば、アルミ鋼板、亜鉛鋼板、ステンレス鋼板、銅鋼板等の金属鋼板、プラスチック板、押出成形板、陶磁器、ガラス、焼成タイル、磁器タイル、木材、コンクリート、モルタル、石膏ボード、繊維混入セメント板、珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、ALC板、サイディング板等が挙げられる。
各種基材に着色層成分を塗付積層する方法としては、例えば、結合材、鱗片状粒子等の混合物を、ローラー、刷毛、コテ、ヘラ、ガン等の公知の塗付器具を用いて塗付積層する方法や、鱗片状粒子を各種基材の上に散布する前及び/または散布した後に結合材等を塗付積層する方法等で塗付積層すればよい。また、必要により、基材表面等を下塗材(シーラー、サーフェーサー、プライマー等)によって表面処理しておいてもよい。
着色層の厚さは、本発明の効果を損なわない程度であれば特に限定されないが、通常、0.05mm以上5mm以下、好ましくは0.1mm以上4mm以下であればよい。
<着色透明層>
本発明の着色透明層は、結合材と、大きさ0.3mm以上の鱗片状粒子、光輝性顔料及び/または光干渉性顔料を含むものであり、着色透明層における鱗片状粒子の混合比率が、着色層全量(固形分)に対し、0.1重量%以上30重量%以下(好ましくは1.0重量%以上15重量%以下)、着色透明層における光輝性顔料及び/または光干渉性顔料の混合比率が、着色層全量(固形分)に対し、0.01重量%以上10重量%以下(好ましくは0.05重量%以上5重量%以下)であることを特徴とするものである。
鱗片状粒子の混合比率が、このような範囲であれば、目視可能な鱗片状粒子が人の目には強い印象を与え、その結果、光輝性顔料及び/または光干渉性顔料の輝度感を和らげる結果となり、落ち付きのある輝度感を与えることができ、また、着色層の鱗片状粒子との奥行き感も与えることができる。0.1重量%より少ない場合、鱗片状粒子の存在感が薄れ、落ち着きのある輝度感が得られない。30重量%より多い場合、着色透明層の鱗片状粒子のみが目立ち、着色層の色彩が見難く、奥行き感が得られなくなる。
さらに、本発明では、着色層における鱗片状粒子の混合比率よりも、着色透明層における鱗片状粒子の混合比率のほうが小さくなるように設計することを特徴とするものである。具体的には、各層全量(固形分)に対する鱗片状粒子の重量比率(重量%)にて、着色層における鱗片状粒子の重量比率よりも、着色透明層における鱗片状粒子の重量比率のほうが、3重量%、さらには5重量%以上小さくなるように設計することが好ましい。着色層における鱗片状粒子の混合比率よりも、着色透明層における鱗片状粒子の混合比率のほうが小さいことにより、着色層の色彩と着色透明層の色彩の相乗効果により、遠近感を利用した奥行き感、深みのある意匠を得ることができる。着色層における鱗片状粒子の混合比率よりも、着色透明層における鱗片状粒子の混合比率のほうが大きい場合、着色層の色彩が目視しにくく、奥行き感、深み感が得られにくい。
また、光輝性顔料及び/または光干渉性顔料の混合比率が、上述のような範囲であれば、鱗片状粒子とあいまって、落ち着きのある輝度感、奥行き感を与えることができる。光輝性顔料及び/または光干渉性顔料の混合比率が0.01重量%よりも小さい場合、輝度感が得られにくく、また、10重量%よりも多い場合、輝度感が強くなりすぎ、深みのある、落ち着きのある輝度感が得られにくい。
また、鱗片状粒子、光輝性顔料及び、光干渉性顔料の色相は、特に限定されないが、それぞれの色相や着色層の色相等を考慮して設定すればよい。例えば、同系色の色相に設定すれば、より落ち着きある意匠が得られる。
結合材としては、上述に例示したもの等を使用すればよい。
特に、着色層を形成する結合材として、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、アクリル−シリコーン樹脂等を含む結合材が好適であり、とりわけフッ素樹脂を含む結合材が好ましく用いられる。
本発明の着色透明層は、前述の着色層の色彩が確認できる程度の透明性を有するものであり、通常、このような混合比率において、透明性が確保できるものであるが、着色透明層を形成する結合材としては、結合材のみからなる成形体の光透過率が、1%以上、好ましくは10%以上であるものを使用することが好ましい。
なお、光透過率とは、JIS K 7105−1981 5.5「光線透過率及び全光線反射率」に規定する測定法Aに準拠し、積分球式光線透過率測定装置を用いて測定した全光線透過率の値である。なお光透過率は、波長550nm、成形体の厚さ2mmで測定した値を用いる。
鱗片状粒子としては、上述に例示したもの等を使用すればよい。
光輝性顔料及び/または光干渉性顔料としては、例えば、アルミニウムフレーク顔料、蒸着アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆マイカ顔料、金属酸化物被覆合成マイカ顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、金属被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆板状酸化鉄、グラファイト、ステンレスフレーク、金属チタンフレーク顔料、板状硫化モリブデン、板状塩化ビスマス、ホログラム顔料、コレステリック液晶ポリマー、金属蒸着高分子フィルムの破砕品等が挙げられる。
このような光輝性顔料及び/または光干渉性顔料の粒子径は、通常、0.1μm以上0.3mm未満であるものを使用すればよい。
また、本発明の効果を阻害しない程度で、通常用いられる公知の着色顔料、体質顔料、骨材、繊維、可塑剤、防腐剤、防黴剤、消泡剤、粘性調整剤、レベリング剤、シランカップリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、抗菌剤、吸着剤、光触媒、溶剤、水等が含まれていてもよい。
着色透明層を得る方法としては、着色層の上に着色透明層成分(結合材、鱗片状粒子、光輝性顔料及び/または光干渉性顔料等)を塗付積層する方法、また、予め作製しておいた着色透明層を着色層に積層する方法等が挙げられる。
着色透明層の厚さは、本発明の効果を損なわない程度であれば特に限定されないが、通常、0.01mm以上3mm以下、好ましくは0.05mm以上2mm以下であればよい。
さらに本発明の積層体は、着色透明層の上に、保護層が積層されたものでもよい。
保護層は、着色透明層の色相が視認できる程度であれば特に限定されないが、保護層の光透過率は、60%以上(さらには70%〜99%)程度であることが好ましい。光透過率がこのような範囲であることにより、着色透明層の色相及び、輝度感を失わずに積層体を得ることができる。また、立体感と深みのある、美観性に優れた構造体を得ることができる。
なお、光透過率とは、JIS K 7105−1981 5.5「光線透過率及び全光線反射率」に規定する測定法Aに準拠し、積分球式光線透過率測定装置を用いて測定した全光線透過率の値である。なお光透過率は、波長550nm、保護層の厚さ2mmで測定した値を用いる。
このような保護層は、少なくとも、結合材から形成することができる。
保護層を形成する結合材としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニルエステル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルカプロラクタム樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、セルロース樹脂、アクリル−シリコン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ガラス、シリカ、リン酸塩等の水分散型、水可溶型、NAD型、溶剤可溶型、無溶剤型等の結合材を使用することができる。
特に、保護層を形成する結合材として、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ガラス等を含む結合材が好適であり、特に、ガラスを含む結合材は、耐擦り傷性、耐摩耗性に優れ、かつ、透明性にも優れる保護層を得ることができる。また、耐熱ガラスや強化ガラスを使用し、耐熱性や強度を向上させることもできる。
また、保護層には、本発明の効果を損なわない程度に、着色材料、骨材、体質顔料、繊維、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、可塑剤、凍結防止剤、沈降防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、黄変防止剤、有機過酸化物、有機色素、無機フィラー、触媒、溶剤、架橋性化合物、光拡散剤、シランカップリング剤等の添加剤を混合することもできる。
このような保護層を、着色透明層の上に積層する方法としては、特に限定されない。
積層する方法としては、結合材、必要に応じ、その他の添加剤等を含む保護層用組成物を用いてあらかじめ常法により保護層(保護シート等)を作製し、意匠層の上に、接着剤や粘着剤等を介して貼着する方法、また、着色透明層の上に、結合材、必要に応じ、その他の添加剤等を含む保護層用組成物を直接積層する方法等が挙げられる。
保護層用組成物を直接積層する方法では、刷毛、ローラー、スプレー、コーター、コテ等の塗装器具を用いて塗布すればよく、1回塗り、複数回塗り等特に限定されない。
また、保護層を得る方法として、ガラス板、プラスチック板等を貼着する方法も挙げられる。
この様な保護層の膜厚は、特に限定されないが、0.5μm〜5mm(好ましくは10μm〜2mm)程度であることが好ましい。
また、本発明の保護層は、入射光に対し、反射光を拡散させる機能を有することが好ましい。このような保護層を積層することによって、光拡散による優れた美観性をかもし出し、奥行き感を与え、より深みのある輝度感、美観性を付与することができる。
本発明の積層体は、玩具、家電・家具、また、壁、床、天井などの建材等、各種用途に適用でき、各種用途に合わせて、防火性、不燃性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐久性、防汚性、弾力性等の各種物性を付与すればよい。このような性能を付与する方法としては、特に限定されないが、上述した、結合材や粒子の種類、また配合比率等により、適宜付与することが可能である。
(実施例1)
磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、色相:群青)の上に、表1に示す原料を用い、表2に示す配合にて混合した着色層成分を、所要量2.0kg/mでヘラにて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み2.0mmの着色層を得た。
次に、得られた着色層の上に、表1に示す原料を用い、表2に示す配合にて混合した着色透明層成分を、所要量1.0kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み1.0mmの着色透明層を積層させ、積層体を得た。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、意匠性に深みを与えつつ、着色透明層の輝度感を和らげ、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
Figure 0005382933
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なお、結合材の光透過率とは、積分球式光線透過率測定装置(株式会社島津製作所社製)にて、厚さが2mmの結合材の硬化体を測定した値である。(波長:550nm)
(実施例2)
表1に示す原料、表2に示す配合以外は、実施例1と同様の方法で、平均厚み2.0mmの着色層、平均厚み1.0mmの着色透明層を積層させ、積層体を得た。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、意匠性に深みを与えつつ、着色透明層の輝度感を和らげ、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
(実施例3)
表1に示す原料、表2に示す配合以外は、実施例1と同様の方法で、平均厚み2.0mmの着色層、平均厚み1.0mmの着色透明層を積層させ、積層体を得た。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、意匠性に深みを与えつつ、着色透明層の輝度感を和らげ、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
(実施例4)
表1に示す原料、表2に示す配合以外は、実施例1と同様の方法で、平均厚み2.0mmの着色層、平均厚み1.0mmの着色透明層を積層させ、積層体を得た。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、意匠性に深みを与えつつ、着色透明層の輝度感を和らげ、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
(実施例5)
表1に示す原料、表2に示す配合以外は、実施例1と同様の方法で、平均厚み2.0mmの着色層、平均厚み1.0mmの着色透明層を積層させ、積層体を得た。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、着色透明層の輝度感を和らげ、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
(実施例6)
表1に示す原料、表2に示す配合以外は、実施例1と同様の方法で、平均厚み2.0mmの着色層、平均厚み1.0mmの着色透明層を積層させ、積層体を得た。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、着色透明層の輝度感を和らげ、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
(実施例7)
磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、色相:群青)の上に、表1に示す原料を用いて、鱗片状粒子Gを散布し、次いで、結合材Aをヘラにて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み2.0mmの着色層を得た。なお、鱗片状粒子G、結合材Aの混合比率は表2に示したとおりであり、所要量は2.0kg/mである。
次に、得られた着色層の上に、表1に示す原料を用い、表2に示す配合にて混合した着色透明層成分を、所要量1.0kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み1.0mmの着色透明層を積層させ、積層体を得た。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、着色透明層の輝度感を和らげ、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
(実施例8)
磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、色相:群青)の上に、表1に示す原料を用い、表2に示す配合にて混合した着色層成分を、所要量0.5kg/mでヘラにて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み0.5mmの着色層を得た。
次に、得られた着色層の上に、鱗片状粒子F、鱗片状粒子Gを散布し、次いで、結合材Aをヘラにて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み0.2mmの着色透明層を積層させ、積層体を得た。なお、鱗片状粒子F、鱗片状粒子G、結合材Aの混合比率は表2に示したとおりであり、所要量は0.2kg/mである。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、着色透明層の輝度感を和らげ、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
(実施例9)
実施例1と同様の方法で、着色層、着色透明層を積層させ、積層体を得、さらに着色透明層の上に保護層として、メタクリル酸メチル75重量部、2−エチルヘキシルアクリレート25重量部、粒状ガラス粒子(粒子径:250μm)25重量部、過酸化ベンゾイル1重量部からなる塗布液を、
所要量1.0kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み1.0mmの保護層を得、積層体を得た。なお、保護層の光透過率は92.0%であった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なり、また、保護層の積層により、奥行き感を与えつつ、着色透明層の輝度感を和らげ、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
(実施例10)
保護層となるガラス板(100mm×100mm×3mm)の上に、表1に示す原料を用い、表3に示す配合にて混合した着色透明層成分を、所要量0.1kg/mでローラーにて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み0.1mmの着色透明層を得た。
次に、得られた着色透明層の上に、表1に示す原料を用い、表3に示す配合にて混合した着色層成分を、所要量0.4kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み0.4mmの着色層を得た。次に、着色層と、基材となるけい酸カルシウム板(100mm×100mm×5mm、色相:黒)を、無機系接着剤(総発熱量2.0MJ/m未満)で接着し、保護層、着色透明層、着色層、基材からなる積層体を得た。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なり、また、保護層の積層により、奥行き感を与えつつ、着色透明層の輝度感を和らげ、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
Figure 0005382933
Figure 0005382933
この積層体を試験体とし、次の実験を行った。
<耐衝撃性評価>
JIS A 1408 建築用ボード類の曲げ及び衝撃試験方法に基づいて、評価を行い、試験体表面の状態を目視にて評価した。具体的には、500gの鋼球を所定の高さにて落下させ、割れが生じる高さで評価した。
5:高さ30cm以上
4:高さ20cm以上、30cm未満
3:高さ10cm以上、20cm未満
2:高さ5cm以上、10cm未満
1:高さ5cm未満
<不燃性評価>
コーンカロリーメーターによる燃焼性試験を行い、不燃性(総発熱量(MJ/m))を評価した。
5:総発熱量5MJ/m未満
4:総発熱量5MJ/m以上、8MJ/m未満
3:総発熱量8MJ/m以上、12MJ/m未満
2:総発熱量12MJ/m以上、15MJ/m未満
1:総発熱量15MJ/m以上
(実施例11)
基材となるけい酸カルシウム板(100mm×100mm×3mm、色相:黒)の上に、表1に示す原料を用い、表3に示す配合にて混合した着色層成分を、所要量0.4kg/mでローラーにて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み0.4mmの着色層を得た。
次に、得られた着色層の上に、表1に示す原料を用い、表3に示す配合にて混合した着色透明層成分を、所要量0.1kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み0.1mmの着色透明層を得た。さらに、着色透明層の上に、メタクリル酸メチル75重量部、2−エチルヘキシルアクリレート25重量部、粒状ガラス粒子(粒子径:250μm)25重量部、過酸化ベンゾイル1重量部からなる塗布液を、所要量0.1kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み0.1mmの保護層を得、積層体を得た。なお、保護層の光透過率は92.0%であった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なり、また、保護層の積層により、奥行き感を与えつつ、着色透明層の輝度感を和らげ、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例12)
基材となるけい酸カルシウム板(100mm×100mm×3mm、色相:黒)の上に、表1に示す原料を用い、表3に示す配合にて混合した着色層成分を、所要量0.4kg/mでローラーにて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み0.4mmの着色層を得た。
次に、得られた着色層の上に、表1に示す原料を用い、表3に示す配合にて混合した着色透明層成分を、所要量0.1kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み0.1mmの着色透明層を得、積層体を得た。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、着色透明層の輝度感を和らげ、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例13)
表3に示す配合、所要量以外は、実施例10と同様の方法で、積層体を作製した。なお、着色層の平均厚みは0.4mm、着色透明層の平均厚みは0.1mmであった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子の色相が強調されつつも、光輝性顔料の色相が重なりにより、鱗片状粒子の色相を和らげ、落ち着いた輝度感を与え、奥行き感・深みのある意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例14)
表3に示す配合、所要量以外は、実施例11と同様の方法で、積層体を作製した。なお、着色層の平均厚みは0.4mm、着色透明層の平均厚みは0.1mmであった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子の色相が強調されつつも、光輝性顔料の色相が重なりにより、鱗片状粒子の色相を和らげ、落ち着いた輝度感を与え、奥行き感・深みのある意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例15)
表3に示す配合、所要量以外は、実施例11と同様の方法で、積層体を作製した。なお、着色層の平均厚みは0.4mm、着色透明層の平均厚みは0.1mmであった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相が強調されつつも、着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、着色層の色相を着色透明層の輝度感で和らげ、落ち着いた意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例16)
表3に示す配合、所要量以外は、実施例11と同様の方法で、積層体を作製した。なお、着色層の平均厚みは0.4mm、着色透明層の平均厚みは0.1mmであった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子からなる色相があまり強調されず、着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、落ち着いた意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例17)
表3に示す配合、所要量以外は、実施例11と同様の方法で、積層体を作製した。なお、着色層の平均厚みは0.4mm、着色透明層の平均厚みは0.1mmであった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相が強調されつつも、着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、着色層の色相を着色透明層の輝度感で和らげ、落ち着いた意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例18)
表3に示す配合、所要量以外は、実施例11と同様の方法で、積層体を作製した。なお、着色層の平均厚みは0.4mm、着色透明層の平均厚みは0.1mmであった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、着色透明層の輝度感を和らげ、奥行き感があり、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例19)
表3に示す配合、所要量以外は、実施例11と同様の方法で、積層体を作製した。なお、着色層の平均厚みは0.4mm、着色透明層の平均厚みは0.1mmであった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子の色相が強調されつつも、光輝性顔料の色相が重なり、鱗片状粒子の色相を和らげ、落ち着いた輝度感を与え、奥行き感があり、深みのある意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例20)
表3に示す配合、所要量以外は、実施例11と同様の方法で、積層体を作製した。なお、着色層の平均厚みは0.4mm、着色透明層の平均厚みは0.1mmであった。
得られた積層体は、着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、落ち着いた意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例21)
表3に示す配合、所要量以外は、実施例11と同様の方法で、積層体を作製した。なお、着色層の平均厚みは0.4mm、着色透明層の平均厚みは0.1mmであった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、着色透明層の輝度感を和らげ、奥行き感があり、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例22)
表3に示す配合、所要量以外は、実施例11と同様の方法で、積層体を作製した。なお、着色層の平均厚みは0.4mm、着色透明層の平均厚みは0.1mmであった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、着色透明層の輝度感を和らげ、奥行き感があり、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例23)
表3に示す配合、所要量以外は、実施例11と同様の方法で、積層体を作製した。なお、着色層の平均厚みは0.4mm、着色透明層の平均厚みは0.1mmであった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、着色透明層の輝度感を和らげ、奥行き感があり、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例24)
表3に示す配合、所要量以外は、実施例11と同様の方法で、積層体を作製した。なお、着色層の平均厚みは0.4mm、着色透明層の平均厚みは0.1mmであった。
得られた積層体は、着色層の鱗片状粒子の色相と着色透明層の鱗片状粒子および光輝性顔料からなる色相の重なりにより、着色透明層の輝度感を和らげ、奥行き感があり、深みのある落ち着いた意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(実施例25)
保護層となるガラス板(100mm×100mm×3mm)の上に、表1に示す原料を用い、表3に示す配合にて混合した着色透明層成分を、所要量0.05kg/mでローラーにて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み0.05mmの着色透明層を得た。
次に、得られた着色透明層の上に、表1に示す原料を用い、表3に示す配合にて混合した着色層成分を、所要量0.2kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、平均厚み0.2mmの着色層を得た。次に、着色層と、基材となるけい酸カルシウム板(100mm×100mm×5mm、色相:黒)を、無機系接着剤(総発熱量2.0MJ/m未満)で接着し、保護層、着色透明層、着色層、基材からなる積層体を得た。
得られた積層体は、落ち着きのある意匠を有していた。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(比較例1)
表1に示す原料、表2に示す配合以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。
得られた積層体は、着色層と着色透明層の鱗片状粒子の色相が均一で単調な意匠となり、着色透明層の光輝性顔料が目立ち、ギラギラ感があり輝度が強く、落ち着きのない意匠となった。
(比較例2)
表1に示す原料、表2に示す配合以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。
得られた積層体は、着色層の色相が均一で単調な意匠となり、着色透明層の鱗片状粒子と光輝性顔料の色相が目立ち、ギラギラ感があり輝度が強く、奥行き感のない、落ち着きのない意匠となった。
(比較例3)
表1に示す原料、表2に示す配合以外は、実施例1と同様の方法で、着色層、着色透明層を積層させ、積層体を得た。
得られた積層体は、輝度感が得られなかった。
(比較例4)
表1に示す原料、表2に示す配合以外は、実施例1と同様の方法で、着色層、着色透明層を積層させ、積層体を得た。
得られた積層体は、着色透明層の鱗片状粒子が目立ち、光輝性顔料が目立たず輝度感が得られず、奥行き感のない意匠となってしまった。
(比較例5)
表1に示す原料、表2に示す配合以外は、実施例1と同様の方法で、着色層、着色透明層を積層させ、積層体を得た。
得られた積層体は、奥行き感のない意匠となってしまった。
(比較例6)
表1に示す原料、表2に示す配合以外は、実施例1と同様の方法で、着色層、着色透明層を積層させ、積層体を得た。
得られた積層体は、着色透明層の光輝性顔料が目立ち、ギラギラ感があり輝度が強く、奥行き感のない意匠となってしまった。
(比較例7)
表4に示す配合以外は、実施例10と同様の方法で、積層体を作製した。
得られた積層体は、着色層と着色透明層の鱗片状粒子の色相が均一で単調な意匠となり、着色透明層の光輝性顔料が目立ち、ギラギラ感があり輝度が強く、落ち着きのない意匠となった。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表4に示す。
(比較例8)
表4に示す配合以外は、実施例10と同様の方法で、積層体を作製した。
得られた積層体は、着色層の色相がなく、基材層の色相により均一で単調な意匠となり、着色透明層の鱗片状粒子と光輝性顔料の色相が目立ち、ギラギラ感があり輝度が強く、奥行き感のない、落ち着きのない意匠となった。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表4に示す。
(比較例9)
表4に示す配合以外は、実施例10と同様の方法で、積層体を作製した。
得られた積層体は、輝度感が得られなかった。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表4に示す。
(比較例10)
表4に示す配合以外は、実施例10と同様の方法で、積層体を作製した。
得られた積層体は、着色透明層の光輝性顔料が目立ち、ギラギラ感があり輝度が強く、奥行き感のない意匠となってしまった。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表4に示す。
(比較例11)
表4に示す配合以外は、実施例10と同様の方法で、積層体を作製した。
得られた積層体は、着色透明層の鱗片状粒子が目立ち、光輝性顔料が目立たず輝度感が得られず、奥行き感のない意匠となってしまった。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表4に示す。
(比較例12)
表4に示す配合以外は、実施例10と同様の方法で、積層体を作製した。
得られた積層体は、着色透明層の鱗片状粒子が目立ち、光輝性顔料が目立たず輝度感が得られず、奥行き感のない意匠となってしまった。
この積層体を試験体とし、実施例10と同様の試験を行った。結果を表4に示す。

Claims (2)

  1. 結合材、大きさ0.3mm以上の鱗片状粒子を含み、鱗片状粒子の混合比率が1.0重量%以上である着色層の上に、
    結合材、大きさ0.3mm以上の鱗片状粒子、光輝性顔料及び/または光干渉性顔料を含み、鱗片状粒子の混合比率が0.1重量%以上30重量%以下、光輝性顔料及び/または光干渉性顔料の混合比率が合計量で0.01重量%以上10重量%以下である着色透明層が積層されてなり、
    着色層における鱗片状粒子の混合比率よりも、着色透明層における鱗片状粒子の混合比率のほうが小さいことを特徴とする積層体。
  2. 着色透明層の上に、さらに保護層が積層されてなることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
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