JP2005288840A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 インクリサイクル機構を有し、顔料インクを使用した場合にも析出物のノズル詰まりによる噴射曲がりが生じずに、白スジのない鮮明な画像を得ると共に、インクの品質変化なしに析出物を除去するインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】 インクジェットヘッド1には、インクカートリッジに形成されたインクタンク2からインク流路3を介してインクが供給される。この際、メインポンプ4によってサブタンク5にインクが供給され、更にサブタンク5の一部に設けられたインク流路6を介してインクジェットヘッド1に供給される。記録に用いられないノズル口から出るインクは、キャップ7をインクジェットヘッド1のノズル口が形成された面に当接させて、インク除去部材等によりインク排出路8に導かれる。キャップ7の一部に設けられたインク排出路8にはリサイクルポンプ9が設けられ、インクはリサイクルポンプによりインク排出路8を介して再びサブタンク5へ導かれる。この際、ノズル口からサブタンクへの経路の途中に析出した顔料を除去するフィルター10を設ける。
【選択図】 図3
【解決手段】 インクジェットヘッド1には、インクカートリッジに形成されたインクタンク2からインク流路3を介してインクが供給される。この際、メインポンプ4によってサブタンク5にインクが供給され、更にサブタンク5の一部に設けられたインク流路6を介してインクジェットヘッド1に供給される。記録に用いられないノズル口から出るインクは、キャップ7をインクジェットヘッド1のノズル口が形成された面に当接させて、インク除去部材等によりインク排出路8に導かれる。キャップ7の一部に設けられたインク排出路8にはリサイクルポンプ9が設けられ、インクはリサイクルポンプによりインク排出路8を介して再びサブタンク5へ導かれる。この際、ノズル口からサブタンクへの経路の途中に析出した顔料を除去するフィルター10を設ける。
【選択図】 図3
Description
本発明は、インクリサイクル機構を有したインクジェット記録装置に関する。
インクを液滴として画像記録を行うインクジェット記録装置は、その印字機構が簡単であるためコストが安く、コンパクトである。また、近年のインクジェット記録装置は、騒音が少ない点でも優れている。更に、インクに染料を含有したものを用いると、彩度が高い鮮やかな色調の印刷物を得ることが可能である。
しかし、染料を含有したインクを普通紙に印字すると、インクビヒクルが繊維に沿って滲み出すのに伴い、染料も滲み出してしまう。すると、文字の輪郭がギザギザになり、画像品質が低下してしまう(以下、フェザリングと言う)。
また、染料を含有したインクで作製した印刷物は、水を付着させてしまうと染料が再び溶解して画像が乱れてしまう。また、太陽光などの光にさらした場合には、染料が光を吸収することで分解し、退色してしまう。
このように、染料を用いたインクを使用した場合には、鮮やかな色調を得られる代わりに、上述のいくつかの不具合が生じてしまうという問題がある。
また、染料を含有したインクで作製した印刷物は、水を付着させてしまうと染料が再び溶解して画像が乱れてしまう。また、太陽光などの光にさらした場合には、染料が光を吸収することで分解し、退色してしまう。
このように、染料を用いたインクを使用した場合には、鮮やかな色調を得られる代わりに、上述のいくつかの不具合が生じてしまうという問題がある。
このような問題に対して、色材として染料の代わりに顔料を用いたインクが提案されている。
色材として顔料を用いることによって、インクを普通紙に印字した場合にインクビヒクルが繊維に沿って滲み出しても、分散している顔料は繊維の間隙に捕えられたりすることがなく、また、pH変化で凝集することによって滲み出すことがなくなる。
そのためフェザリングが大幅に改良される。また、水へ溶けだしづらいため耐水性が改善し、粒子状であるため見かけ上退色しにくく見え、耐光性が改善される。
色材として顔料を用いることによって、インクを普通紙に印字した場合にインクビヒクルが繊維に沿って滲み出しても、分散している顔料は繊維の間隙に捕えられたりすることがなく、また、pH変化で凝集することによって滲み出すことがなくなる。
そのためフェザリングが大幅に改良される。また、水へ溶けだしづらいため耐水性が改善し、粒子状であるため見かけ上退色しにくく見え、耐光性が改善される。
またインクジェット記録装置には、インクを吐出する記録ヘッドの性能を維持回復する機能が不可欠である。
この主な機能として、インクの自然蒸発による吐出口付近のインクの増粘固着を防止するために密閉性の高いキャップで覆うキャップ機能がある。また、ノズル孔内に発生した気泡などによる吐出不良をインクを排出することで回復したり、キャップ機能を通じてインクカートリッジからインクを吸引し記録ヘッド内部に充填する吐出回復機能や、ノズル面に付着しインクの飛翔状態を変化させる原因のインク滴を拭き取るためのワイパ機能、等がある。
この主な機能として、インクの自然蒸発による吐出口付近のインクの増粘固着を防止するために密閉性の高いキャップで覆うキャップ機能がある。また、ノズル孔内に発生した気泡などによる吐出不良をインクを排出することで回復したり、キャップ機能を通じてインクカートリッジからインクを吸引し記録ヘッド内部に充填する吐出回復機能や、ノズル面に付着しインクの飛翔状態を変化させる原因のインク滴を拭き取るためのワイパ機能、等がある。
吐出回復機能は、インクを吐出するノズル列を有するノズル面をキャップ本体で覆い、大気開放弁を閉じた状態で、吸引ポンプを駆動しキャップ本体の空気を吸引してキャップ本体内を負圧にして記録ヘッドに接続されたインクタンクから記録ヘッド内へインクを供給する。
この記録ヘッドに供給されたインクは、吸引ポンプの吸引力によりキャップ本体内にも流れ出してキャップ本体内と吸引チューブにも充満する。この状態で記録ヘッドから吸引チューブを外すと、記録ヘッドのノズル面にインクが多く残るため、次工程でノズル面に残ったインクをワイパでふき取る必要がある。
以上のように、吐出回復機能作動時とワイパ機能作動時では、幾らかのインクを消費することになる。
この記録ヘッドに供給されたインクは、吸引ポンプの吸引力によりキャップ本体内にも流れ出してキャップ本体内と吸引チューブにも充満する。この状態で記録ヘッドから吸引チューブを外すと、記録ヘッドのノズル面にインクが多く残るため、次工程でノズル面に残ったインクをワイパでふき取る必要がある。
以上のように、吐出回復機能作動時とワイパ機能作動時では、幾らかのインクを消費することになる。
例えば、特許文献1にて開示された技術によれば、上記機能作動で消費するインクは破棄インクとして扱う、としている。従来の吐出回復機能においては、その時排出されるインクを破棄することが通常行われてきた。ノズル密度が小さな場合、或いはノズル密度が大きくてもインク吐出口数が少ない場合は、吐出回復機能作動時に消費されるインク量はあまり問題にならなかった。しかしながら、ノズル密度が大きな場合やノズル密度が小さくてもノズル口数が多い場合は、吐出回復動作時に消費されるインクの量は無視できないほど大量となる(特許文献1参照)。
そこで、特許文献2に開示された技術では、ノズル面に形成されたインク吐出口列に近接してインク除去部材を配置し、吐出回復機能作動時に染み出すインクを毛管現象によってノズル面より除去し、キャップの一部に設けられたインク排出口を通してインクタンクへ還元し、インクを回収しリサイクルする構成を提案している(特許文献2参照)。
また、例えば、インクの処方によりリサイクルインクが記録品質を損なうことを防止する技術が開示されている(特許文献3参照)。
また、例えば、ノズル口からインクタンクへの還元の途中にフィルターを設けて、リサイクル過程でインク中に取り込まれる異物を除去する技術が開示されている(特許文献4参照)。
特開2002−86746号公報
特開2002−1975号公報
特開2002−167534号公報
特開2001−315359号公報
しかしながら、上記従来技術にはインクに顔料を用いインクリサイクルを行う場合の問題点は何ら考慮されていない。
ある粒径分布を持った顔料を分散させたインクは、溶媒が蒸発すると析出し易い欠点を有する。インクをリサイクルする場合は、ノズル口からはみだす余分なインクはインク除去部材等が構成されたキャップ部を通り、キャップの一部に設けられたインク排出口からインクタンクへと導かれるが、キャップ内は大気に触れる構成とされており、インク中の溶媒は非常に蒸発し易い。
そのような環境下では、インク中の顔料は析出し場合によっては数μmの塊となる場合がある。そのような析出物がヘッド内へ流入した場合は、小さいものであれば問題なくインクの一部として吐出されるが、数μmといった析出物はノズル近傍に留まり噴射曲がりや噴射詰まりなど吐出不良を引き起こす原因となる。
ある粒径分布を持った顔料を分散させたインクは、溶媒が蒸発すると析出し易い欠点を有する。インクをリサイクルする場合は、ノズル口からはみだす余分なインクはインク除去部材等が構成されたキャップ部を通り、キャップの一部に設けられたインク排出口からインクタンクへと導かれるが、キャップ内は大気に触れる構成とされており、インク中の溶媒は非常に蒸発し易い。
そのような環境下では、インク中の顔料は析出し場合によっては数μmの塊となる場合がある。そのような析出物がヘッド内へ流入した場合は、小さいものであれば問題なくインクの一部として吐出されるが、数μmといった析出物はノズル近傍に留まり噴射曲がりや噴射詰まりなど吐出不良を引き起こす原因となる。
例えば、上記特許文献4(特開2001―315359号公報)にて開示された技術では、顔料インクを用いた場合の析出物については全く考慮されておらず、また大小2種類のフィルターを設けることが記述されているが、フィルターのサイズも最小のもので5μmと、析出物を除去するには全く不十分である。
特に、近年においては高画質化の要求が大きくなり、それに伴い1回の吐出量は非常に微小となってきている。10μm未満のノズル口径のインクジェットヘッドにおいては、5μm径のフィルターではノズルに達する析出物の大きさがその1/2にまで及ぶため、その影響は多大である。
また、上記のように除去したい析出物が小さくなってくると、異なる問題を合わせて考慮する必要がある。つまり、フィルターの口径を小さくしすぎると、インク中に分散されている顔料自体がフィルターでろ過され、インクの品質が変化し画質に影響するという問題である。しかしながら、上記特許文献に開示された技術では、この点についても全く考慮されていない。
また、上記のように除去したい析出物が小さくなってくると、異なる問題を合わせて考慮する必要がある。つまり、フィルターの口径を小さくしすぎると、インク中に分散されている顔料自体がフィルターでろ過され、インクの品質が変化し画質に影響するという問題である。しかしながら、上記特許文献に開示された技術では、この点についても全く考慮されていない。
ここで析出物がノズル近傍で生じさせる不具合について説明する。
近年のインクジェット記録装置は高密度化が進み、ノズル径が小さい方向へ進んでおり、そのため異物が滞在し易いという問題がある。このノズル近傍に析出物が存在する場合、インクが吐出しようとすると、析出物側にインクが引っ張られ吐出方向が狙いの方向からずれてしまう、いわゆる吐出曲がりが生じてしまう。
近年のインクジェット記録装置は高密度化が進み、ノズル径が小さい方向へ進んでおり、そのため異物が滞在し易いという問題がある。このノズル近傍に析出物が存在する場合、インクが吐出しようとすると、析出物側にインクが引っ張られ吐出方向が狙いの方向からずれてしまう、いわゆる吐出曲がりが生じてしまう。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、インクリサイクル機構を有したインクジェット記録装置において、顔料インクを使用した場合にも析出物のノズル詰まりによる噴射曲がりが生じずに、白スジのない鮮明な画像を得ることが可能なインクジェット記録装置を提供することを目的とする。また、インクの品質変化なしに析出物の除去を行うインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、記録に使われないインクをノズル口から回収し、再度インクジェットヘッドから吐出して記録を行うインクリサイクル機構を有するインクジェット記録装置において、該インクに含まれる色材の平均径をd1、ノズル口からインクジェットヘッドまでのリサイクルインクの流路の一部に設けられたフィルターの口径をD、ノズルの口径をd2としたとき、
5d1<D<d2/2
の関係式を満たすようにフィルターの口径Dを設定したことを特徴とする。
5d1<D<d2/2
の関係式を満たすようにフィルターの口径Dを設定したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記リサイクルインクの流路にフィルターを複数個設けたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記リサイクルインクの流路のノズルからインクジェットヘッドに至る系で、上流側のフィルターの口径は下流側のフィルターの口径より大きく設定されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記色材は、顔料であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記色材が複数の色に適用されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、被記録媒体の移動によってのみ記録を行うライン型であることを特徴とする。
本発明によれば、関係式
5d1<D<d2/2
を満たすようにフィルターの口径Dを設定しているので、インクリサイクルを行うインクジェット記録装置においても、析出した顔料がノズル近傍まで侵入し噴射曲がりなどの不良を引き起こすことを防止できて、且つ、インクの組成を変えずに記録できるので、安定した記録品質を長期にわたり維持できる。
5d1<D<d2/2
を満たすようにフィルターの口径Dを設定しているので、インクリサイクルを行うインクジェット記録装置においても、析出した顔料がノズル近傍まで侵入し噴射曲がりなどの不良を引き起こすことを防止できて、且つ、インクの組成を変えずに記録できるので、安定した記録品質を長期にわたり維持できる。
以下に、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明のインクジェット記録装置の概略構成図である。
このインクジェット記録装置は、記録装置本体101の内部に画像形成部102等を有する。装置本体101の下方部には、前方側から多数枚の用紙103を積載可能な給紙カセット104を抜き差し自在に装着することができ、給紙カセット104から給送される用紙103を取り込み、画像形成部102によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ106に排紙する。
画像形成部102は、用紙103の搬送方向と直交する方向で記録領域の全幅にわたって複数の吐出口を配列したフルライン型ヘッドで構成したインクジェットヘッド111をヘッドホルダ112に取り付けている。このインクジェットヘッド111のノズル列の様子を示したものが図2(インクジェットヘッドのノズル列を示す図)である。
このインクジェット記録装置は、記録装置本体101の内部に画像形成部102等を有する。装置本体101の下方部には、前方側から多数枚の用紙103を積載可能な給紙カセット104を抜き差し自在に装着することができ、給紙カセット104から給送される用紙103を取り込み、画像形成部102によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ106に排紙する。
画像形成部102は、用紙103の搬送方向と直交する方向で記録領域の全幅にわたって複数の吐出口を配列したフルライン型ヘッドで構成したインクジェットヘッド111をヘッドホルダ112に取り付けている。このインクジェットヘッド111のノズル列の様子を示したものが図2(インクジェットヘッドのノズル列を示す図)である。
本実施例においては、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色の記録が可能となっている。本発明は4色に限った構成ではなく、薄いマゼンダ、薄いシアン等の色を使ったより多色に対応したものにも有効である。
インクジェットヘッド111は、電気熱変換素子によって液体を膜沸騰させ、発生した泡の圧力によりインクをノズル口から吐出するサーマルヘッドであり、ヘッドの長さはA4サイズの短辺長に対応した長さを有し、被記録媒体の搬送によってのみ記録を行うライン型ヘッドであり、ノズルの間隔は600dpiの千鳥配列となっており1200dpiに対応し、ノズル径は5.9μm,9.8μm,16.1μmの3水準を用意した。
インクジェットヘッド111は、電気熱変換素子によって液体を膜沸騰させ、発生した泡の圧力によりインクをノズル口から吐出するサーマルヘッドであり、ヘッドの長さはA4サイズの短辺長に対応した長さを有し、被記録媒体の搬送によってのみ記録を行うライン型ヘッドであり、ノズルの間隔は600dpiの千鳥配列となっており1200dpiに対応し、ノズル径は5.9μm,9.8μm,16.1μmの3水準を用意した。
なお、ヘッドホルダ112は、一端が軸113によって回動可能に固定され、他端に形成された突出部112aとレール114とが係合し、インクジェットヘッド111のノズル形成面と用紙103との距離(紙間)が規定されるようになっている。
一方、インクジェットヘッド111の下方側は、インクジェットヘッド111による印写位置に対して用紙103を副走査方向に搬送するために、搬送ローラ131と搬送従動ローラ132と挟持用ローラ136との間に用紙103を狭持して搬送するよう構成されている。
なお、本実施例においては、ライン型のインクジェットヘッドで説明を行うが、もちろんシリアル式のインクジェット記録装置にも適用することが可能である。
次に図3を用いて本実施例のインク循環システムについて説明する。
図3は、本発明のインクジェット記録装置におけるインク循環システムの構成図である(その1)。
インクジェットヘッド1には、インクカートリッジに形成されたインクタンク2からインク流路3を介してインクが供給される。その場合、メインポンプ4によってインクがサブタンク5に供給される。サブタンク5に供給されたインクは、サブタンクの一部に設けられたインク流路6を介してインクジェットヘッド1に供給される。
図3は、本発明のインクジェット記録装置におけるインク循環システムの構成図である(その1)。
インクジェットヘッド1には、インクカートリッジに形成されたインクタンク2からインク流路3を介してインクが供給される。その場合、メインポンプ4によってインクがサブタンク5に供給される。サブタンク5に供給されたインクは、サブタンクの一部に設けられたインク流路6を介してインクジェットヘッド1に供給される。
記録に用いられないノズル口から出るインクは、キャップ7をインクジェットヘッド1のノズル口が形成された面に当接させて、インク除去部材等によりインク排出路8に導かれる。キャップ7の一部に設けられたインク排出路8にはリサイクルポンプ9が設けられていて、インクはリサイクルポンプ9により、インク排出路8を介して再びサブタンク5へ導かれる。この場合、ノズル口からサブタンク5への経路の途中に析出した顔料を除去するためにフィルター10を設けている。
次に本実施例に用いたインクの製造方法について説明する。
インクジェットヘッド1は、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色に対応したノズル列を有しフルカラー記録が可能となっている。それぞれのインクは顔料を色材とするインクを用いたが、インク中に分散できるものであれば何れも好適に用いることができる。顔料以外では油性染料などがある。
以下はマゼンダの記録液の顔料を用いた製造方法である。
インクジェットヘッド1は、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色に対応したノズル列を有しフルカラー記録が可能となっている。それぞれのインクは顔料を色材とするインクを用いたが、インク中に分散できるものであれば何れも好適に用いることができる。顔料以外では油性染料などがある。
以下はマゼンダの記録液の顔料を用いた製造方法である。
(マゼンタ記録液の製造例1)
以下に示す各々の記録液成分を混合し、これを0.8μmのテフロン(登録商標)フィルターにて濾過し、マゼンタ記録液を製造した。
以下に示す各々の記録液成分を混合し、これを0.8μmのテフロン(登録商標)フィルターにて濾過し、マゼンタ記録液を製造した。
C.I.ピグメントレッド122・・・10.0重量部
1,3−ブタンジオール・・・・・・・ 7.5重量部
グリセリン・・・・・・・・・・・・・ 2.5重量部
界面活性剤(I)・・・・・・・・・・ 1.0重量部
2−ピロリドン・・・・・・・・・・・ 2.0重量部
デヒドロ酢酸ナトリウム・・・・・・・ 0.2重量部
チオ硫酸ナトリウム・・・・・・・・・ 0.2重量部
イオン交換水・・・・・・・・・・・・ 残量
1,3−ブタンジオール・・・・・・・ 7.5重量部
グリセリン・・・・・・・・・・・・・ 2.5重量部
界面活性剤(I)・・・・・・・・・・ 1.0重量部
2−ピロリドン・・・・・・・・・・・ 2.0重量部
デヒドロ酢酸ナトリウム・・・・・・・ 0.2重量部
チオ硫酸ナトリウム・・・・・・・・・ 0.2重量部
イオン交換水・・・・・・・・・・・・ 残量
さらに、LiOH水溶液でpH10.5に調整して用いた。
製造例のマゼンタ記録液に含有される顔料の平均粒径を測定したところ、平均粒径は405.0nmであった。
製造例のマゼンタ記録液に含有される顔料の平均粒径を測定したところ、平均粒径は405.0nmであった。
(マゼンタ記録液の製造例2)
前記製造例1のマゼンタ記録液100グラムとジルコニアビーズ100グラムをボールミル用ポットの中に入れて、1時間回転させて粉砕混合することで、製造例2のマゼンタ記録液を製造した。
製造例2のマゼンタ記録液に含有される顔料の平均粒径を測定したところ、平均粒径は196.0nmであった。
前記製造例1のマゼンタ記録液100グラムとジルコニアビーズ100グラムをボールミル用ポットの中に入れて、1時間回転させて粉砕混合することで、製造例2のマゼンタ記録液を製造した。
製造例2のマゼンタ記録液に含有される顔料の平均粒径を測定したところ、平均粒径は196.0nmであった。
(マゼンタ記録液の製造例3)
前記製造例1のマゼンタ記録液100グラムとジルコニアビーズ100グラムをボールミル用ポットの中に入れて、6時間回転させて粉砕混合することで、製造例3のマゼンタ記録液を製造した。
製造例3のマゼンタ記録液に含有される顔料の平均粒径を測定したところ、平均粒径は97.0nmであった。
前記製造例1のマゼンタ記録液100グラムとジルコニアビーズ100グラムをボールミル用ポットの中に入れて、6時間回転させて粉砕混合することで、製造例3のマゼンタ記録液を製造した。
製造例3のマゼンタ記録液に含有される顔料の平均粒径を測定したところ、平均粒径は97.0nmであった。
(マゼンタ記録液の製造例4)
前記製造例1のマゼンタ記録液100グラムとジルコニアビーズ100グラムをボールミル用ポットの中に入れて、24時間回転させて粉砕混合することで、製造例4のマゼンタ記録液を製造した。
製造例4のマゼンタ記録液に含有される顔料の平均粒径を測定したところ、平均粒径は47.0nmであった。
前記製造例1のマゼンタ記録液100グラムとジルコニアビーズ100グラムをボールミル用ポットの中に入れて、24時間回転させて粉砕混合することで、製造例4のマゼンタ記録液を製造した。
製造例4のマゼンタ記録液に含有される顔料の平均粒径を測定したところ、平均粒径は47.0nmであった。
得られた記録液を上記循環システムを搭載したインクジェット記録装置に充填した。その後記録は行わずにインク循環システムを稼動させて充填したインク量と同量をインクリサイクル行い所定の画像を記録した。その後装置の回復動作を行い再び画像を記録することを100回繰り返した結果を表1、表2に示す。
表1は、縦軸にはインク種を、横軸にはフィルター径をとり、白スジが発生した箇所のノズルを観察し析出物のあった個数を示した表である。
何れのノズル径でも、ノズル径の1/2以上のフィルター径では、ノズル詰まりが発生した。
何れのノズル径でも、ノズル径の1/2以上のフィルター径では、ノズル詰まりが発生した。
表2は同じ評価を行った後の記録状態を観察し、色合いの変化もしくはインクの供給が滞ったことにより記録品質の低下が認められたものを示した表である。
顔料径の5倍未満のフィルターでは、記録品質の低下が認められた。
顔料径の5倍未満のフィルターでは、記録品質の低下が認められた。
つまり、インクに含まれる色材の平均径をd1、ノズル口からインクジェットヘッドまでのリサイクルインクの流路の一部に設けられたフィルターの口径をD、ノズルの口径をd2としたとき、
5d1<D<d2/2
の関係式を満たすようにフィルター口径Dを設定することにより、ノズル詰まりが発生せず、更に記録品質の低下が起こらないようにすることが可能となる。
5d1<D<d2/2
の関係式を満たすようにフィルター口径Dを設定することにより、ノズル詰まりが発生せず、更に記録品質の低下が起こらないようにすることが可能となる。
なお記録液の製造方法としては上記に限るものではなく、以下のような種々の材料を添加することも可能である。
記録液の乾燥を防止するため、また本発明の化合物の溶解安定性、分散性を向上させるため等の目的から、下記水溶性有機溶媒を使用することができる。
記録液の乾燥を防止するため、また本発明の化合物の溶解安定性、分散性を向上させるため等の目的から、下記水溶性有機溶媒を使用することができる。
本発明に用いる水溶性有機溶媒として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物、ホルミアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトンである。
これらの溶媒は水と共に、単独もしくは複数混合して用いられる。
これらの溶媒は水と共に、単独もしくは複数混合して用いられる。
これらの溶媒の中で特に好ましいものは、ジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200〜600、トリエチレングリコール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジオール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチルピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノンであり、これらを用いることにより、水分蒸発による噴射特性不良の防止と、高い溶解性・分散性に対して優れた効果が得られる。
本発明で使用できる顔料としては、具体的には以下のものが挙げられる。また、これら顔料は複数種類を混合して用いてもよいし、あるいは染料等の他の色素と混合して用いてもよい。これら着色剤は、本発明の効果が疎外されない範囲の量で添加される。
有機顔料としてアゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジコ系、チオインジコ系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダミンBレーキ顔料、カーボンブラック等が挙げられる。
無機顔料として酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉が挙げられる。
本発明で用いる記録液には、浸透剤として界面活性剤を添加してもよい。浸透剤は記録液と被記録材の濡れ性を向上させ、浸透速度を調整する目的で添加される。
浸透剤としては、下記式(I)〜(IV)で表わされるものが好ましい。すなわち、下記式(I)のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、式(II)のアセチレングリコール系界面活性剤、下記式(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤ならびに式(IV)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系界面活性剤は、液の表面張力を低下させることができるので、濡れ性を向上させ、浸透速度を高めることができる。
浸透剤としては、下記式(I)〜(IV)で表わされるものが好ましい。すなわち、下記式(I)のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、式(II)のアセチレングリコール系界面活性剤、下記式(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤ならびに式(IV)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系界面活性剤は、液の表面張力を低下させることができるので、濡れ性を向上させ、浸透速度を高めることができる。
前記式(I)〜(IV)の化合物以外では、例えば、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体等のノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類を用いることができるが、特に、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
本発明で用いる記録液には、腐食や黴の発生を抑制する目的で防腐防黴剤を添加してもよい。
防腐防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、イソチアゾリン系化合物、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が使用できる。
防腐防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、イソチアゾリン系化合物、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が使用できる。
本発明で用いる記録液には、記録液と接する部材に錆が発生するのを避けることを目的として防錆剤を添加してもよい。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
本発明で用いる記録液には、記録液の保存安定性を高めることを目的としてpH調整剤を添加してもよい。
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずにpHを一定に調整できるものであれば、任意の物質を用いることができる。
例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずにpHを一定に調整できるものであれば、任意の物質を用いることができる。
例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
本発明で用いる記録液には、記録液の泡立ちを抑制することを目的として消泡剤を添加してもよい。
消泡剤としては、シリコン系の消泡剤が好ましく用いられる。一般に、シリコン系消泡剤にはオイル型、コンパウンド型、自己乳化型、エマルジョン型などがあるが、水系での使用を考慮すると、自己乳化型、もしくはエマルジョン型を用いることが、信頼性を確保する上で望ましい。また、アミノ変性、カルビノール変性、メタクリル変性、ポリエーテル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、アルキレンオキサイド変性、等の変性シリコン系消泡剤を使用してもよい。
市販のシリコン系消泡剤で入手可能なものとしては、信越化学工業(株)のシリコーン消泡剤(KS508、KS531、KM72、KM85など)、東レ・ダウ・コーニング(株)のシリコーン消泡剤(Q2−3183A、SH5510など)、日本ユニカー(株)のシリコーン消泡剤(SAG30など)、旭電化工業(株)の消泡剤(アデカノールシリーズ)などが挙げられる。
消泡剤としては、シリコン系の消泡剤が好ましく用いられる。一般に、シリコン系消泡剤にはオイル型、コンパウンド型、自己乳化型、エマルジョン型などがあるが、水系での使用を考慮すると、自己乳化型、もしくはエマルジョン型を用いることが、信頼性を確保する上で望ましい。また、アミノ変性、カルビノール変性、メタクリル変性、ポリエーテル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、アルキレンオキサイド変性、等の変性シリコン系消泡剤を使用してもよい。
市販のシリコン系消泡剤で入手可能なものとしては、信越化学工業(株)のシリコーン消泡剤(KS508、KS531、KM72、KM85など)、東レ・ダウ・コーニング(株)のシリコーン消泡剤(Q2−3183A、SH5510など)、日本ユニカー(株)のシリコーン消泡剤(SAG30など)、旭電化工業(株)の消泡剤(アデカノールシリーズ)などが挙げられる。
これら消泡剤のインクへの添加量は、効果が認められる最小量でよいが、一般には、0.001質量%〜3質量%の範囲が望ましく、より好ましくは、0.005質量%〜0.5質量%の範囲である。
実施例1で用いたフィルターを図4のように配置した。すなわち、フィルター10はリサイクルインクの流路の上流側に位置し、フィルター12は下流側に位置するように配置した。
なお、配置例は本図に限ったものでなく、例えば図5(1)、(2)のように、リサイクルインクの流路の一部にあって上流側と下流側にフィルター10、12が配置されれば、同様の効果を得られる。
ここでフィルター10とフィルター12の関係は、
(フィルター12のD)<(フィルター10のD)
とした。
なお、配置例は本図に限ったものでなく、例えば図5(1)、(2)のように、リサイクルインクの流路の一部にあって上流側と下流側にフィルター10、12が配置されれば、同様の効果を得られる。
ここでフィルター10とフィルター12の関係は、
(フィルター12のD)<(フィルター10のD)
とした。
以上のようにすることで、実施例1と同様の効果が得られたと共に、フィルターの目詰まりを低減させることができ、長寿命化を図ることができた。
(各種物性測定方法)
1)顔料粒子径
記録液をイオン交換水で200〜1000倍に希釈して、粒度分布計(日機装社製、マイクロトラックUPA150)にて測定した。50%平均粒径をもって顔料の平均粒径とした。
ここで言う粒子径とは、体積平均粒径のことであり、体積累積パーセント50%の値をいう。体積累積パーセント50%の値を測定するには、記録液をイオン交換水で200〜1000倍に希釈して、液中のブラウン運動を行っている粒子にレーザー光を照射し、粒子から戻ってくる光(後方散乱光)の振動数(光の周波数)の変化量から粒子径を求める動的光散乱法(ドップラー散乱光解析)といわれる方法を用いた。
1)顔料粒子径
記録液をイオン交換水で200〜1000倍に希釈して、粒度分布計(日機装社製、マイクロトラックUPA150)にて測定した。50%平均粒径をもって顔料の平均粒径とした。
ここで言う粒子径とは、体積平均粒径のことであり、体積累積パーセント50%の値をいう。体積累積パーセント50%の値を測定するには、記録液をイオン交換水で200〜1000倍に希釈して、液中のブラウン運動を行っている粒子にレーザー光を照射し、粒子から戻ってくる光(後方散乱光)の振動数(光の周波数)の変化量から粒子径を求める動的光散乱法(ドップラー散乱光解析)といわれる方法を用いた。
2)フィルター径
フィルターの表面をSEM上で観察し、倍率100倍で撮影した後、拡大写真から複数のフィラメントによって構成される多角形空隙部の対角線方向の距離dを50点測定し、その平均値をフィルター径とした(図6参照)。
フィルターの表面をSEM上で観察し、倍率100倍で撮影した後、拡大写真から複数のフィラメントによって構成される多角形空隙部の対角線方向の距離dを50点測定し、その平均値をフィルター径とした(図6参照)。
拡大写真の空隙が連続する曲線で構成されている場合は、空隙内で最も長いと思われる弦Aの長さd1とその弦Aを垂直2等分する弦Bの長さd2とを足して2で割った値をその空隙の口径とし、50点の平均をフィルターの径とする(図7参照)。
以上の説明から明らかなように、本発明では、関係式
5d1<D<d2/2
を満たすようにフィルターの口径Dを設定しているので、インクリサイクルを行うインクジェット記録装置においても、析出した顔料がノズル近傍まで侵入し噴射曲がりなどの不良を引き起こすことを防止できて、且つ、インクの組成を変えずに記録できるので、安定した記録品質を長期にわたり維持できる。
5d1<D<d2/2
を満たすようにフィルターの口径Dを設定しているので、インクリサイクルを行うインクジェット記録装置においても、析出した顔料がノズル近傍まで侵入し噴射曲がりなどの不良を引き起こすことを防止できて、且つ、インクの組成を変えずに記録できるので、安定した記録品質を長期にわたり維持できる。
また、リサイクルインクの流路にフィルターを複数個設けているので、ろ過されたインクの品質が安定する。
また、リサイクルインク流路のノズルからインクジェットヘッドに至る系で上流側に位置するフィルターの口径の方が大きいので、フィルターの目詰まりを抑制でき、フィルターの交換周期を伸ばすことが可能となる。
また、色材は顔料であるのでフェザリングが大幅に改良される。また、水へ溶け出しにくいため耐水性が改善し、粒子状であるため見かけ上退色しにくく見え、耐光性が改善される。
また、全てのインクに顔料が用いられているので高品質なフルカラー記録が可能となる。
また、ライン型インクジェット記録装置において、白スジ等の品質低下を抑えつつ高速記録が可能となる。
1 インクジェットヘッド
2 インクタンク
3 インク流路
4 メインポンプ
5 サブタンク
6 インク流路
7 キャップ
8 インク排出路
9 リサイクルポンプ
10 フィルター
12 フィルター
101 インクジェット記録装置(装置本体)
2 インクタンク
3 インク流路
4 メインポンプ
5 サブタンク
6 インク流路
7 キャップ
8 インク排出路
9 リサイクルポンプ
10 フィルター
12 フィルター
101 インクジェット記録装置(装置本体)
Claims (6)
- 記録に使われないインクをノズル口から回収し、再度インクジェットヘッドから吐出して記録を行うインクリサイクル機構を有するインクジェット記録装置において、
該インクに含まれる色材の平均径をd1、ノズル口からインクジェットヘッドまでのリサイクルインクの流路の一部に設けられたフィルターの口径をD、ノズルの口径をd2としたとき、
5d1<D<d2/2
の関係式を満たすようにフィルターの口径Dを設定したことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記リサイクルインクの流路にフィルターを複数個設けたことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
- 前記リサイクルインクの流路のノズルからインクジェットヘッドに至る系で、上流側のフィルターの口径は下流側のフィルターの口径より大きく設定されていることを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
- 前記色材は、顔料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記色材が複数の色に適用されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 被記録媒体の移動によってのみ記録を行うライン型であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004106178A JP2005288840A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004106178A JP2005288840A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | インクジェット記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005288840A true JP2005288840A (ja) | 2005-10-20 |
Family
ID=35322340
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004106178A Withdrawn JP2005288840A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | インクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005288840A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20080053979A (ko) * | 2006-12-12 | 2008-06-17 | 주식회사 케이씨텍 | 잉크젯 헤드 세정장치 |
JP2017171932A (ja) * | 2006-12-19 | 2017-09-28 | セイコーエプソン株式会社 | インク組成物、インクジェット記録方法、記録物、並びにインクジェット記録装置 |
KR20240019016A (ko) | 2022-08-03 | 2024-02-14 | 캐논 가부시끼가이샤 | 액체 토출장치 및 제어방법 |
-
2004
- 2004-03-31 JP JP2004106178A patent/JP2005288840A/ja not_active Withdrawn
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