JP2004115551A - インクジェット記録用インク組成物及び記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のインクジェット記録用インクにおいては、着色剤の含有量が5〜14重量%であり、水の含有量が94〜85重量%である。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録方法に好ましく用いられるインク組成物、保湿液、及びこれらを用いたインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方法は、インクの小液滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法である。インクジェット用インク組成物としては、一般に各種の染料や顔料の着色剤を水または水と有機溶剤とに溶解させ、更に高沸点有機溶剤からなる湿潤剤を多く含有させたものを用いている。そのため、湿潤剤に不溶性の不純物が着色剤中に存在したり、着色剤自身の湿潤剤中での溶解・分散安定性が悪かったりすると噴射安定性が悪くなっている。更に、噴射安定性が悪くなると、着色剤の添加量を多くすることができないので、画像濃度を高くすることができない。また湿潤剤を多く含有するインク組成物は裏面濃度が大きくなるという欠点もある。
【0003】
従って、噴射安定性に優れ、高画像濃度で、裏面濃度の低いインクジェット記録用インク組成物(記録液)の開発が期待されていた。
【0004】
【特許文献1】
特願2001−164148
【特許文献2】
特願2000−7936
【特許文献3】
特願2002−201390
【特許文献4】
特願2002−15526
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、噴射安定性に優れ、高画像濃度で、裏面濃度の低いインクジェット記録用インク組成物(記録液)の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、以下に示すインクジェット記録用インク組成物、保湿液、インクジェット記録方法、カラーインクジェット記録用インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録用インクカートリッジ、インクジェット記録用装置が提供される。
〔1〕着色剤の含有量が5〜14重量%であり、水の含有量が94〜85重量%であることを特徴とするインクジェット記録用インク組成物。
〔2〕5重量%以下の湿潤剤を含有していることを特徴とする前記〔1〕に記載のインクジェット記録用インク組成物。
〔3〕湿潤剤を少なくとも10重量%以上含有することを特徴とする保湿液。
〔4〕前記〔1〕に記載のインク組成物を用いるインクジェット記録方法であって、長期停止する際に、前記〔3〕に記載の保湿液でノズル近傍のインク組成物を置換し、インクジェット記録を再開する際に、該保湿液を前記〔1〕に記載のインク組成物で置換してから画像形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
〔5〕前記〔1〕に記載のインク組成物を用いるインクジェット記録方法であって、インクを吐き出さない電圧でピエゾ駆動を行う操作を施すことにより空スキャンを行うことを特徴とするインクジェット記録方法
〔6〕前記着色剤が顔料であることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載のインクジェット記録用インク組成物。
〔7〕前記着色剤が染料であることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載のインクジェット記録用インク組成物。
〔8〕前記着色剤が自己分散性の顔料であることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載のインクジェット記録用インク組成物。
〔9〕前記着色剤が、ポリマー微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなるポリマーエマルジョン型のインクジェット用顔料インク組成物、又は顔料を親水性基を有する樹脂で被服したマイクロカプセル型の顔料インクであることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載のインクジェット記録用インク組成物。
〔10〕炭素数8以上11以下のポリオール、及び/又はグリコールエーテル、及び/又はアニオン若しくはノニオン系界面活性剤を含有することを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載のインクジェット記録用インク組成物。
〔11〕前記ポリオールが2−エチル−1,3−ヘキサンジオールまたは2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールであり、グリコールエーテルが2−エチル−1,3−ヘキサンジオールまたは2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールからなるエーテルであることを特徴とする前記〔10〕に記載のインクジェット記録用インク組成物。
〔12〕前記アニオンまたはノニオン系界面活性剤が下記一般化学式(1)、(2)、(3)、(4)、(5a)、(5b)、又は(6)の界面活性剤の中から選ばれた少なくとも一種よりなることを特徴とする前記〔10〕に記載のインクジェット記録用インク組成物。
【化19】
R1−O−(CH2CH2O)mCH2COOM (1)
[(1)式中、R1は炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基、Mはアルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム又はアルカノールアミンであり、mは3〜12の数である。]
【化20】
[(2)式中、R2は炭素数5〜16の分岐したアルキル基、Mはアルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム又はアルカノールアミンである。]
【化21】
[(3)式中、R3は分岐していてもよい炭素数6〜14の炭素鎖であり、kは5〜20の数である。)
【化22】
R4−(OCH2CH2)nOH (4)
[(4)式中、R4は分岐していてもよい炭素数6〜14の炭素鎖であり、nは5〜20の数である。]
【化23】
「(5a)、(5b)式中、R′は炭素数6から14の炭素鎖であり、m、nは共に20以下の数である。]
【化24】
[(6)式中、p、qは0〜40の数である。]
〔13〕アルカリ金属元素の水酸化物、アルカノールアミン、少なくとも一つ以上の水酸基で置換された第四級アンモニウム、アミノアルコールの中から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載のインクジェット記録用インク組成物。
〔14〕前記アルカリ金属元素がナトリウム、カリウム、リチウムであることを特徴とする前記〔13〕に記載のインクジェット記録用インク組成物。
〔15〕前記アルカノールアミンがトリエタノールアミンであることを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録用インク組成物。
〔16〕前記アミノアルコールが、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールのいずれかであることを特徴とする前記〔13〕に記載のインクジェット記録用インク組成物。
〔17〕前記少なくとも一つ以上の水酸基で置換された第四級アンモニウムが、下記化学構造式(7)〜(9)のいずれかで示される化合物であることを特徴とする前記〔13〕に記載のインクジェット記録用インク組成物。
【化25】
【化26】
【化27】
〔18〕炭素数8以上11以下のポリオール、及び/又はグリコールエーテル、及び/又はアニオン若しくはノニオン系界面活性剤を含有することを特徴とする請求項3に記載の保湿液。
〔19〕前記ポリオールが2−エチル−1,3−ヘキサンジオールまたは2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールであり、グリコールエーテルが2−エチル−1,3−ヘキサンジオールまたは2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールからなるエーテルであることを特徴とする請求項18に記載の保湿液。
〔20〕前記アニオンまたはノニオン系界面活性剤が下記一般化学式(1)、(2)、(3)、(4)、(5a)、(5b)、又は(6)の界面活性剤の中から選ばれた少なくとも一種よりなることを特徴とする請求項18に記載の保湿液。
【化28】
R1−O−(CH2CH2O)mCH2COOM (1)
[(1)式中、R1は炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基、Mはアルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム又はアルカノールアミンであり、mは3〜12の数である。]
【化29】
[(2)式中、R2は炭素数5〜16の分岐したアルキル基、Mはアルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム又はアルカノールアミンである。]
【化30】
[(3)式中、R3は分岐していてもよい炭素数6〜14の炭素鎖であり、kは5〜20の数である。)
【化31】
R4−(OCH2CH2)nOH (4)
[(4)式中、R4は分岐していてもよい炭素数6〜14の炭素鎖であり、nは5〜20の数である。]
【化32】
[(5a)、(5b)式中、R′は炭素数6から14の炭素鎖であり、m、nは共に20以下の数である。]
【化33】
[(6)式中、p、qは0〜40の数である。]
〔21〕アルカリ金属元素の水酸化物、アルカノールアミン、少なくとも一つ以上の水酸基で置換された第四級アンモニウム、アミノアルコールの中から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする前記〔18〕に記載の保湿液。
〔22〕前記アルカリ金属元素がナトリウム、カリウム、リチウムであることを特徴とする前記〔21〕に記載の保湿液。
〔23〕前記アルカノールアミンがトリエタノールアミンであることを特徴とする前記〔21〕に記載の保湿液。
〔24〕前記アミノアルコールが、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールのいずれかであることを特徴とする前記〔21〕に記載の保湿液。
〔25〕前記少なくとも一つ以上の水酸基で置換された第四級アンモニウムが、下記化学構造式(7)〜(9)のいずれかで示される化合物であることを特徴とする前記〔21〕に記載の保湿液。
【化34】
【化35】
【化36】
〔26〕2色以上のインクからなるカラーインクジェット記録用インクセットであって、前記インクの少なくとも1種が、請求項1〜2、6〜17のいずれかに記載のインク組成物であることを特徴とするカラーインクジェット記録用インクセット。
〔27〕前記〔1〕〜〔2〕、〔6〕〜〔17〕のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物、又は前記〔3〕、〔18〕〜〔25〕のいずれかに記載の保湿液が充填されているインクカートリッジ。
〔28〕インク組成物を収容したインク収容部と該インクを吐出させるための記録ヘッド部を備えたインクジェット記録用インクカートリッジにおいて、該インク組成物が前記〔1〕〜〔2〕、〔6〕〜〔17〕のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物、又は前記〔3〕、〔18〕〜〔25〕のいずれかに記載の保湿液であることを特徴とするインクジェット記録用インクカートリッジ。
〔29〕前記〔27〕又は〔28〕に記載のインクカートリッジが装着されたインクジェット記録用装置。
〔30〕前記〔1〕〜〔2〕、〔6〕〜〔17〕のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物を用いるインクジェット記録方法によって形成された画像。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、発明をさらに詳細に説明する。
本発明のインクジェット記録用インク組成物(以下、単にインクともいう。)は、着色剤の含有量が5〜14重量%、好ましくは8〜10重量%であり、水の含有量が94〜85重量%、好ましくは92〜87重量%である。即ち、本発明のインクは、着色剤と水の含有量の合計が90〜99重量%、好ましくは95〜96重量%であり、その他の成分は10重量%以下、好ましくは5重量%以下である。本発明のインクは従来のものと比較すると着色剤の含有量が多く、乾燥が遅く紙中に長期間残留する成分の含有量が少ないので高濃度の画像を形成することができると共に、裏面濃度を低く抑えることができる。尚、従来のインクにおいては、着色剤の含有量が1〜8重量であり、着色剤と水の含有量の合計が60〜80重量%であった。
【0008】
本発明のインクは、湿潤剤を全く含有しなくてもよいが、10重量%以下の湿潤剤を含有していることが好ましく、8重量%以下の湿潤剤を含有していることがより好ましく、5重量%以下の湿潤剤を含有していることが更に好ましい。本発明のインクにおいては、湿潤剤の含有量がこのように少ないので、裏面濃度を低く抑えることができる。又、湿潤剤に不溶性の不純物が着色剤中に存在したり、着色剤自身の湿潤剤中での溶解・分散安定性が悪い場合であっても、噴射安定性が悪くなることがない。尚、従来のインクにおいては、湿潤剤の含有量が少なくとも10重量%以上であった。
【0009】
本発明のインクを用いてインクジェット画像形成する場合は、1日以上にわたって長期停止する際は(インクジェット記録を行わない場合は)、湿潤剤を少なくとも10重量%以上含有する保湿液でノズル近傍のインクを置換し、インクジェット記録を再開する際に、該保湿液を本発明のインクで置換してから画像形成することが好ましい。長期停止する場合は、このように保湿液でノズル近傍のインクを置換することにより、水が蒸発して着色剤が乾固することによるノズルの目詰まりを防ぐことができる。また、インクジェット記録を再開する際に、保湿液を本発明のインクで置換してから画像形成することにより、高濃度の画像を形成することができる。
【0010】
上記保湿液は記録用インクとは別のタンクに保存しておき長期停止前にノズル部に供給することが好ましい。その場合、インクタンク自体を交換する方法でもよければ、保湿液のタンクも常設し保湿液をノズルに供給する通路を記録インク用通路と別に設けてもよい。保湿液には着色剤が添加されていてもよい。また、着色剤が添加されており、記録用インクと同じ成分で湿潤剤量だけが異なっている保湿液を用いてもよい。
【0011】
本発明のインクを用いて空スキャンを行う場合は、インクを吐き出さない電圧でピエゾ駆動を行う操作を施すことことが好ましい。このようにノズルを微駆動させながら空スキャンを行うと、着色剤が凝固してノズルが目詰まりすることを防ぐことができるので、噴射安定性が向上する。
【0012】
本発明のインクが含有する着色剤は顔料でも染料でもよい。
着色剤として染料を用いると、色調に優れたインクを得ることができる。本発明において好ましく用いられる染料の具体例としては、以下のものがある。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、以下に挙げる染料は保湿剤に含有させてもよい。
【0013】
酸性染料、食用染料としては、以下のものが挙げられる。
C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142
C.I.アシッドレッド 1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82、87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289
C.I.アシッドブルー 9,29,45,92,249
C.I.アシッドブラック 1,2,7,24,26,94
C.I.フードイエロー 3,4
C.I.フードレッド 7,9,14
C.I.フードブラック 1,2
【0014】
直接性染料としては、以下のものが挙げられる。
C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,26,33,44,50,86,120,132,142,144
C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227
C.I.ダイレクトオレンジ 26,29,62,102
C.I.ダイレクトブルー 1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,87,90,98,163,165,199,202
C.I.ダイレクトブラック 19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171
【0015】
塩基性染料としては、以下のものが挙げられる。
C.I.ベーシックイエロー 1,2,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,40,41,45,49,51,53,63,64,65,67,70,73,77,87,91
C.I.ベーシックレッド 2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112
C.I.べ−シックブルー 1,3,5,7,9,21,22,26,35,41,45,47,54,62,65,66,67,69,75,77,78,89,92,93,105,117,120,122,124,129,137,141,147,155
C.I.ベーシックブラック 2,8
【0016】
反応性染料としては、以下のものが挙げられる。
C.I.リアクティブブラック 3,4,7,11,12,17
C.I.リアクティブイエロー 1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67
C.I.リアクティブレッド 1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74
,79,96,97
C.I.リアクティブブルー 1,2,7,14,15,23,32,35,38,41,63,80,95
【0017】
上記染料の中では、酸性染料および直接性染料が好ましく用いられる。
【0018】
着色剤として顔料を用いると、耐光性に優れたインクを得ることができる。本発明において用いられる顔料としては特に限定はなく、通常のインクジェット用の顔料が用いられるが、次に挙げるものが好ましい。
▲1▼顔料表面に親水基を付与した自己分散性の顔料
▲2▼ポリマー微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなるポリマーエマルジョン型のインクジェット用顔料インク
▲3▼顔料を親水性基を有する樹脂で被服したマイクロカプセル型の顔料インク
着色剤として▲1▼自己分散性の顔料を用いると、安定性に優れたインクを得ることができる。着色剤として▲2▼▲3▼の顔料を用いると、耐光性、定着性に優れたインクを得ることができる。尚、これらの顔料は保湿剤に含有させてもよい。
【0019】
なおインク中の染料、顔料濃度としては高画像濃度を得るためにはなるべく高濃度が好ましい。少なくとも5重量%以上、好ましくは8重量%以上である。染料の場合、染料飽和濃度がその限界となる。顔料の場合も含め14重量%程度まで可能である。本発明のインクは、湿潤剤を含有しないため湿潤剤に溶解しにくい(おそらく無機化合物である。ただし着色剤自身が溶解・分散不安定であることも否定できない)不溶性不純物が噴射安定性を乱すことがない。
【0020】
本発明における湿潤剤とは、沸点が100℃以上の水溶性高沸点有機溶剤であり、浸透剤として添加するポリオールまたはグリコールエーテル、アニオンまたはノニオン系界面活性剤は含めない。しかしこのような浸透剤も種類によっては湿潤剤と同様の悪影響を有するのでその量には制限がある。なお、本発明においては、浸透剤は必ずしも必要ない。
【0021】
本発明のインク、保湿剤に添加する湿潤剤としては、次のものが挙げられる。但し、本発明はこれらのものに限定するものではない。
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類;プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。
【0022】
これら有機溶媒の中でも、特にジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200乃至600、トリエチレングリコール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジオール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ブタンジオールが好ましい
【0023】
本発明のインクにおいては、紙への浸透性向上及びブリード防止のためにアニオンまたはノニオン系界面活性剤を含有させることが好ましい。該アニオンまたはノニオン系界面活性剤は特に限定されないが、アニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
【0024】
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどが挙げられる。
【0025】
アセチレングリコール系界面活性剤は、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどのアセチレングリコール系(例えばエアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485あるいはTGなど)を用いることができるが、特にサーフィノール465、104やTGが良好な印字品質を示す。
【0026】
前記界面活性剤は、単独または二種以上を混合して用いることができる。
【0027】
本発明のインクにおいては、炭素数8以上、11以下のポリオール、及び/又はグリコールエーテルを含有させることが好ましい。これらのポリオール、及び/又はグリコールエーテルは、紙への浸透速度を速めると共にブリードを防止する効果を有し、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する部分的に水溶性のポリオールおよび/またはグリコールエーテルである。具体的には、次のものが好ましい。
▲1▼2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 溶解度:4.2%(20℃) ▲2▼2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 溶解度:2.0%(25℃)▲3▼これらのエーテルである。
尚、ポリオール、及び/又はグリコールエーテルの含有量は5重量%以下が好ましい。
【0028】
本発明のインクにおいては、その他に従来公知の各種添加剤、各種の分散剤、粘度調整剤、及び/又は蛍光増白剤等を必要に応じて含有することができる。粘度調整剤としては、例えば、セルロース類、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、水溶性樹脂等の水溶性の天然又は合成高分子化合物を挙げることができる。更に、pH調整剤としての緩衝液、防カビ剤等を含有することもできる。
【0029】
例えば、防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使用できる。
【0030】
pHを調整剤としては、調合されるインクに悪影響をおよぼさずにpHを7以上に調整でき、緩衝性を高めることができるものであれば、任意の物質を使用することができる。
その例として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
【0031】
キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
【0032】
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
【0033】
その目的に応じて水溶性紫外線吸収剤、水溶性赤外線吸収剤等を添加することができる。
【0034】
また、比抵抗調整剤、例えば、無機塩類、例えば、アルカリ金属ハロゲン化物又はハロゲン化アンモニウム(例えば、塩化リチウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム)等を含有させることにより、記録液を帯電するタイプのインクジェット記録方法に使用される記録液を調製することができる。
【0035】
また、本発明のインクの粘度は、好ましくは20mPa・s以下、より好ましくは15mPa・s以下、より好ましくは5mPa・sに調整し、ヘッドからの安定吐出、及びヘッドへの安定なインク供給を確保することが好ましい。又、本発明のインクは湿潤剤が添加されていないか、添加されていても5重量%以下であることから高着色剤濃度でも低粘度化が可能である。
【0036】
【実施例】
以下、本発明について実施例を挙げて説明する。但し、本発明は実施例により制約を受けるものではない。
[処方]
実施例1〜5及び比較例1、2
表1に示す処方によりインクを調合した。表1に示す数値の単位は重量%である。表1に示す黒顔料分散液はカーボンブラックに親水基を付与した顔料含有分散液を使用した。インクを調合後、水酸化リチウムでpH約9.5に調整した。得られたインクの表面張力、粘度を表2に示す。
尚、上記黒顔料分散液を構成する自己分散性黒顔料の製造方法は特開平11−323232、特開平2001−080199、特開平2000−7964などに記載されている。
【0037】
【表1】
【表2】
【0038】
実施例1〜5、比較例1〜2で得られたインクを用いて、次の画像形成試験を行った。
画像形成試験
リコー製インクジェットプリンターIPSiO Jet300のヘッドの駆動電圧を変え(滴量を変化させるため)、双方向1パス印字あるいは双方向2パス印字でべた及び文字を印字した。紙は普通紙(リコー製造 マイペーパーTA)を用いた。印字乾燥後、色調、画像濃度、裏面濃度を目視及び反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)により調べた。結果を図1〜5に示す。尚、ここで裏面濃度とは表がベタ画像の部分の紙の裏面から測定した画像濃度であり、両面印写の場合は裏面濃度が小さいほど好ましい。
【0039】
画像濃度と裏面濃度について
図1に実施例1のインク及び比較例1のインクの各々について、双方向1パス印字及び双方向2パス印字で黒色の画像を形成した結果を示す。尚、図1の横軸は黒画像濃度、縦軸は黒色の裏面濃度である。
図2に実施例2のインクについて、双方向1パス印字及び双方向2パス印字で黒色の画像を形成した結果を示す。尚、図2の横軸は黒画像濃度、縦軸は黒色の裏面濃度である。
図3に実施例4のインク及び比較例2のインクの各々について、双方向1パス印字及び双方向2パス印字でシアンの画像を形成した結果を示す。尚、図3の横軸はシアン画像濃度、縦軸はシアンの裏面濃度である。
図4に実施例5のインクについて、双方向1パス印字及び双方向2パス印字でシアンの画像を形成した結果を示す。尚、図4の横軸はシアン画像濃度、縦軸はシアンの裏面濃度である。
図5に実施例4と実施例3のインクについて、双方向1パス印字及び双方向2パス印字でシアンの画像を形成した結果を示す。尚、図5の横軸はシアン画像濃度、縦軸はシアンの裏面濃度である。
【0040】
図1から、湿潤剤(ブタンジオール、グリセリン)を含まない実施例1の黒色の方が、湿潤剤が合計30重量%含む比較例1に比べ、同じ画像濃度でも裏面濃度が小さいことがわかる。また、湿潤剤を添加しないと、独特の印象のある画像が得られることが確認できた。尚、図1において、2パスの場合は、実施例1は比較例1より優れているが、1パスの場合は、実施例1と比較例1との間に差が現れていない。これは1パスの場合は一度で目的のインクを付着させるので差が現れにくいのに対し、2パスの場合は2回にわけてインクを付着させることから、最初に付着したインクの溶媒(水+湿潤剤)が速やかに乾き、その差が裏面濃度の低減効果として現れていると考えることができる。
図2から、実施例2では湿潤剤(ブタンジオール、グリセリン)を1.5重量%含むので、実施例1に比較すると、裏面濃度を小さくするという効果は小さくなっているが、比較例1よりも優れていることが判る。
シアン染料を用いた場合も、同一染料濃度で比べると湿潤剤(ブタンジオール、グリセリン)が添加されていない実施例4のの方が、湿潤剤を合計30重量%含む比較例2よりも同じ画像濃度での裏面濃度が小さいことが判る。
図1と図3の比較から、染料シアンインク(実施例4)の方が顔料黒インク(実施例1)よりも湿潤剤を除いた効果が大きいことが判る。
図4と図3の比較から、湿潤剤を4.5重量%含む実施例5の方が、湿潤剤を合計30重量%含む比較例2よりも、同じ画像濃度での裏面濃度が小さいことが判る。
【0041】
湿潤剤を含有しないと、湿潤剤に溶解しにくい不純物の影響が小さくなるため0.8μmフィルターろ過が容易でインク中の染料高濃度化が可能であった。粉黛染料を使用すれば染料濃度をさらに上げることが可能で噴射安定性も確保できる。インク中の染料の高濃度化が可能になると高画像濃度が得られる。また染料濃度が大きいと同じ画像濃度での裏面濃度がさらに小さくなる。
なお湿潤剤を添加しない実施例1及び実施例3、4の方が湿潤剤を少量添加した実施例2、5よりも噴射安定性が良好であった。裏面濃度低下、噴射安定性のためには湿潤剤5%以下が妥当である。(10%を超えるとまた噴射安定になる)。 また保湿剤中の湿潤剤の添加量が10%以下だと逆に目詰まりが発生しやすい。
【0042】
実施例6
まづ、インクジェット記録用装置(型式:リコー製インクジェットプリンターIPSiO Jet300)に、実施例1のインクを装着して画像形成を行った。次に、実施例1のインクを装着したまま1日放置してから、画像形成を行ったところ問題なく画像形成をすることができた。次に、保湿液として比較例1のインクを用い、ノズル近傍のインクを保湿液で置換し、10日間放置した。その後、実施例1のインクで保湿液を置換してから、画像形成を行ったところ噴射安定性を確保することができた。
【0043】
実施例7
実施例1のインクの代わりに、実施例2のインクを用いたこと以外は、実施例6と同様の操作を行い、実施例6と同様に、1日放置では保湿液で置換しなくても噴射安定性を確保することができ、保湿液で置換すれば10日放置後でも噴射安定性を確保することができた。
【0044】
実施例8
実施例1のインクの代わりに、実施例3のインクを用い、保湿液として比較例1のインクの代わりに、比較例2のインクを用いたこと以外は、実施例6と同様の操作を行い、実施例6と同様に、1日放置では保湿液で置換しなくても噴射安定性を確保することができ、保湿液で置換すれば10日放置後でも噴射安定性を確保することができた。
【0045】
実施例9
染料が添加されていないこと以外は比較例2と同様の成分からなる保湿液を用いたこと以外は、実施例8と同様に操作を行い、実施例8と同様に、1日放置では保湿液で置換しなくても噴射安定性を確保することができ、保湿液で置換すれば10日放置後でも噴射安定性を確保することができた。
【0046】
実施例10
実施例1のインクの代わりに、実施例4のインクを用い、保湿液として比較例1のインクの代わりに、比較例2のインクを用いたこと以外は、実施例6と同様の操作を行い、実施例6と同様に、1日放置では保湿液で置換しなくても噴射安定性を確保することができ、保湿液で置換すれば10日放置後でも噴射安定性を確保することができた。
【0047】
実施例11
染料が添加されていないこと以外は比較例2と同様の成分からなる保湿液を用いたこと以外は、実施例10と同様に操作を行い、実施例10と同様に、1日放置では保湿液で置換しなくても噴射安定性を確保することができ、保湿液で置換すれば10日放置後でも噴射安定性を確保することができた。
【0048】
実施例12
実施例1のインクの代わりに、実施例4のインクを用い、保湿液として比較例1のインクの代わりに、比較例2のインクを用いたこと以外は、実施例6と同様の操作を行い、実施例6と同様に、1日放置では保湿液で置換しなくても噴射安定性を確保することができ、保湿液で置換すれば10日放置後でも噴射安定性を確保することができた。
【0049】
実施例13
染料が添加されていないこと以外は比較例2と同様の成分からなる保湿液を用いたこと以外は、実施例12と同様に操作を行い、実施例12と同様に、1日放置では保湿液で置換しなくても噴射安定性を確保することができ、保湿液で置換すれば10日放置後でも噴射安定性を確保することができた。
【0050】
実施例14(空スキャン実験)
湿潤剤を含有しないインクやわずかに含有するインクは空スキャン(印字なしでヘッドを主走査方向に移動を繰り返すこと)を連続するとノズル部が乾き噴射しなくなる。しかし実施例3のシアンインク用いて空スキャンを行ったところ、50秒間の空スキャンを行っても噴射可能であった。また空スキャン時にインクが吐き出さない程度のピエゾ電圧(約80ボルト)にして非吐出駆動を連続して行う(微駆動走査)走査を追加すると、長時間空スキャンをしても問題なく印写が可能であった。実施例1の顔料黒インクは微駆動走査がないと24秒の空スキャンで噴射しなくなるが微駆動走査を追加するとで印写可能であった。
【0051】
【発明の効果】
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、着色剤の含有量が多いのに対して、湿潤剤が全く含まれていないか、含まれていても5重量%以下なので、高濃度の画像を形成することができると共に、裏面濃度を低く抑えることができる。
【0052】
本発明のインクジェット記録方法においては、長期停止する際に、湿潤剤を少なくとも10重量%以上含有する保湿液でノズル近傍のインク組成物を置換し、インクジェット記録を再開する際に、該保湿液を請求項1に記載のインク組成物で置換してから記録を行うので、長期停止する場合であっても水が蒸発して着色剤が乾固することによるノズルの目詰まりを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のインク及び比較例1のインクの各々について、双方向1パス印字及び双方向2パス印字で黒色の画像を形成した結果を示す図面である。
【図2】実施例2のインクについて、双方向1パス印字及び双方向2パス印字で黒色の画像を形成した結果を示す図面である。
【図3】実施例4のインク及び比較例2のインクの各々について、双方向1パス印字及び双方向2パス印字でシアンの画像を形成した結果を示す図面である。
【図4】実施例5のインクについて、双方向1パス印字及び双方向2パス印字でシアンの画像を形成した結果を示す図面である。
【図5】実施例4、実施例3のインクについて、双方向1パス印字及び双方向2パス印字でシアンの画像を形成した結果を示す図面である。
Claims (30)
- 着色剤の含有量が5〜14重量%であり、水の含有量が94〜85重量%であることを特徴とするインクジェット記録用インク。
- 5重量%以下の湿潤剤を含有していることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 湿潤剤を少なくとも10重量%以上含有することを特徴とする保湿液。
- 請求項1に記載のインク組成物を用いるインクジェット記録方法であって、長期停止する際に、請求項3に記載の保湿液でノズル近傍のインク組成物を置換し、インクジェット記録を再開する際に、該保湿液を請求項1に記載のインク組成物で置換してから画像形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
- 請求項1に記載のインク組成物を用いるインクジェット記録方法であって、インクを吐き出さない電圧でピエゾ駆動を行う操作を施すことにより空スキャンを行うことを特徴とするインクジェット記録方法
- 該着色剤が顔料であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 該着色剤が染料であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 該着色剤が自己分散性の顔料であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 該着色剤が、ポリマー微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなるポリマーエマルジョン型のインクジェット用顔料インク、又は顔料を親水性基を有する樹脂で被服したマイクロカプセル型の顔料インクであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 炭素数8以上11以下のポリオール、及び/又はグリコールエーテル、及び/又はアニオン若しくはノニオン系界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 該ポリオールが2−エチル−1,3−ヘキサンジオールまたは2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールであり、グリコールエーテルが2−エチル−1,3−ヘキサンジオールまたは2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールからなるエーテルであることを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 該アニオンまたはノニオン系界面活性剤が下記一般化学式(1)、(2)、(3)、(4)、(5a)、(5b)、又は(6)の界面活性剤の中から選ばれた少なくとも一種よりなることを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- アルカリ金属元素の水酸化物、アルカノールアミン、少なくとも一つ以上の水酸基で置換された第四級アンモニウム、アミノアルコールの中から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 該アルカリ金属元素がナトリウム、カリウム、リチウムであることを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 該アルカノールアミンがトリエタノールアミンであることを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録用インク。
- 該アミノアルコールが、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールのいずれかであることを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録用インク。
- 炭素数8以上11以下のポリオール、及び/又はグリコールエーテル、及び/又はアニオン若しくはノニオン系界面活性剤を含有することを特徴とする請求項3に記載の保湿液。
- 該ポリオールが2−エチル−1,3−ヘキサンジオールまたは2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールであり、グリコールエーテルが2−エチル−1,3−ヘキサンジオールまたは2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールからなるエーテルであることを特徴とする請求項18に記載の保湿液。
- 該アニオンまたはノニオン系界面活性剤が下記一般化学式(1)、(2)、(3)、(4)、(5a)、(5b)、又は(6)の界面活性剤の中から選ばれた少なくとも一種よりなることを特徴とする請求項18に記載の保湿液。
- アルカリ金属元素の水酸化物、アルカノールアミン、少なくとも一つ以上の水酸基で置換された第四級アンモニウム、アミノアルコールの中から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項18に記載の保湿液。
- 該アルカリ金属元素がナトリウム、カリウム、リチウムであることを特徴とする請求項21に記載の保湿液。
- 該アルカノールアミンがトリエタノールアミンであることを特徴とする請求項21に記載の保湿液。
- 該アミノアルコールが、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールのいずれかであることを特徴とする請求項21に記載の保湿液。
- 2色以上のインクからなるカラーインクジェット記録用インクセットであって、前記インクの少なくとも1種が、請求項1〜2、6〜17のいずれかに記載のインクであることを特徴とするカラーインクジェット記録用インクセット。
- 請求項1〜2、6〜17のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物、又は請求項3、18〜25のいずれかに記載の保湿液が充填されているインクカートリッジ。
- インク組成物を収容したインク収容部と該インク組成物を吐出させるための記録ヘッド部を備えたインクジェット記録用インクカートリッジにおいて、該インク組成物が請求項1〜2、6〜17のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物、又は請求項3、18〜25のいずれかに記載の保湿液であることを特徴とするインクジェット記録用インクカートリッジ。
- 請求項27又は28に記載のインクカートリッジが装着されたインクジェット記録用装置。
- 請求項1〜2、6〜17のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物を用いるインクジェット記録方法によって形成された画像。
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