JP5643091B2 - 変性された金属酸化物のナノ粒子分散液の調製方法 - Google Patents

変性された金属酸化物のナノ粒子分散液の調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリマー中に分散せしめられた変性ナノ粒子を含むポリマー組成物、そしてその調製方法に関する。
例えばレンズのような光学装置を含めた多種多様な用途において、ガラス組成物に代えてポリマー組成物が使用されている。用途に課せられた特定の要件によって、選ばれるポリマーの種類が決定されている。例えば、ある用途の場合には、例えば機械的強度、耐熱性、又は靱性のような改良された物理的性質を有するポリマー組成物を提供することが望ましいとされている。さらに、加工性、成形性及びコストもまた考慮される必要がある。
光学的装置の場合、例えば屈折率、透明性あるいは透明度、及び光学的均一性のような改良された光学的性質もまた重要であり得、また、これらの改良された性質をもったポリマー組成物も調製されている。例えば、米国特許第4990653号明細書は、重合させることで、優れた透明性及び光学的均一性とともに1.60以上の屈折率をもった硬化生成物を形成可能な硫黄含有のオリゴマー組成物の調製を記載している。さらに、米国特許第5683628号明細書は、特定の部類のジ(メタ)アクリレート化合物を含むフォトクロミック樹脂組成物を記載している。説明によると、かかる化合物は、優れた耐熱性、機械的強度、接着性、成形性及び耐光性を有している。これらの材料は、例えば、レンズにおいて反射防止膜として使用することができる。この組成物の屈折率は、特定のジ(メタ)アクリレート化合物の量を変化させることによってコントロールすることができ、1.54もしくはそれ以上であることができる。しかしながら、改良された物理的性質、加工性及びコストの低下の必要性とともに、改良された光学的性能に関しての要求が常に増大しつつあるので、これらのタイプの注文仕様のポリマーの使用が制限されるに至っている。
いくつかの種類の金属酸化物は高い屈折率を有することが知られている。例えば、一般的に、二酸化チタン(チタニア)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化セリウム(セリア)、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化亜鉛、チタン酸バリウム及びチタン酸ストロンチウムは、約1.7以上の(約1.7よりも大きいかもしくはそれに等しい)屈折率を有している。しかしながら、これらの金属酸化物は、ポリマーの系に良好に分散させるのが困難であり得、また、分散性が乏しいことは光学的性質に乏しいことが一般的である。溶媒及びポリマー系を含む種々のマトリックス中において改良された分散性を提供するため、変性された金属酸化物が調製されており、また、用いられる変性の種類は、特定の系に依存している。例えば、タイヤの用途で使用する変性シリカ粒子を調製するため、シリカ及びゴムマトリックスと反応可能な官能基をもったシランカップリング剤が使用されている。また、高度の屈折率を有するものも含めて、その他の金属酸化物に対する変性もまた知られている。しかしながら、金属酸化物に対して変性を行った場合、材料の屈折率が大幅に低下し、それによって、光学的用途に関して、変性された金属酸化物の有効性の低下が引き起こされることが懸念される。さらに、金属酸化物のナノ粒子分散液(50nm未満の粒径をもったもの)の変性の場合、粒径における不所望な増加がしばしば発生し、また、それに引き続いて、光学的透明度の損失が発生し得る。粒径を維持するため、一般的には、物理的及び光学的性質にしばしばマイナスの影響をもった例えば分散剤のような安定化剤を使用するか、あるいは粒径低下のための機械的手法を使用することが必要である。例えば、米国特許出願公開第2007/0036962号明細書は、ナノ粒子−樹脂複合材料を調製する方法を記載している。この調製方法は、金属酸化物の分散液を有機化合物で変性する工程を包含している。次いで、得られた変性金属粒子を沈殿及び再凝集によって単離し、引き続いて、機械的な分散技法を使用してポリマー中に分散させる。このような多段工程の方法は、しばしば煩雑かつ非効率的であり、また、コスト高であり、かなりの労働を必要とする。また、得られた複合材料では、ヘイズ(曇り)や高度の散乱を含めた不所望な光学的性質を有することが懸念され得る。
したがって、光学装置のためのポリマー組成物であって、改良された光学的性質、特に高い屈折率及び透明性とともに、機械的性質及び加工性を含めて全体的に良好な性能を呈し得るポリマー組成物を提供することが産業において求められている。さらに、金属酸化物のナノ粒子のサイズを損なうことなく、金属酸化物のナノ粒子分散液を含むポリマー組成物を調製する方法が求められている。
本発明は、ポリマー中に分散せしめられた変性ナノ粒子を含むポリマー組成物を調製する方法に関する。1態様において、本調製方法は、下記の工程:
i)非水性溶媒中の金属酸化物のナノ粒子分散液と少なくとも1つのカップリング剤とを合して、非水性溶媒中の、変性された金属酸化物のナノ粒子分散液を形成すること;
ii)非水性溶媒中の、変性された金属酸化物のナノ粒子分散液と少なくとも1つのポリマーとを合すること;及び
iii)前記非水性溶媒を除去してポリマー組成物を形成すること;
を含んでいる。第2の態様において、本調製方法は、下記の工程:
i)非水性溶媒中の金属酸化物のナノ粒子分散液と少なくとも1つのカップリング剤とを合して、非水性溶媒中の、変性された金属酸化物のナノ粒子分散液を形成すること;
ii)非水性溶媒中の、変性された金属酸化物のナノ粒子分散液と少なくとも1つのモノマーとを合して、重合性組成物を形成すること;
iii)前記非水性溶媒を除去すること;及び
iv )前記重合性組成物を重合させてポリマー組成物を形成すること;
を含んでいる。上記した両方の態様において、カップリング剤は、1.48以上の屈折率を有している。別法によれば、あるいはさらに加えて、ポリマー組成物は、1.5以上の屈折率を有している。好ましくは、ポリマー組成物は透明である。本発明はさらに、本願明細書に記載の方法によって調製された、ポリマー中に分散せしめられた変性ナノ粒子を含むポリマー組成物に関する。
上記の一般的な記載及び以下の詳細な記載はどちらも、説明のみを目的として一例を示したものであり、それらの記載から、特許請求の範囲に記載されるような本発明のさらなる説明を行うことが意図されるという点を理解されたい。
本発明の組成物及び方法で使用することのできる代表的なカップリング剤を示したものである。 ある波長範囲における本発明のポリマー組成物の吸光度を示したグラフである。 ある波長範囲における本発明のポリマー組成物の吸光度を示したグラフである。 いろいろな時間間隔でUV光に暴露した後の、ある波長範囲における本発明のポリマー組成物の透過率(%)を示したグラフである。 いろいろな時間間隔でUV光に暴露した後の、ある波長範囲における本発明のポリマー組成物の透過率(%)を示したグラフである。 異なる期間で熱エージングを行ったときの、いろいろな波長における本発明のポリマー組成物の透過率(%)を示したグラフである。
本発明は、ポリマー中に変性ナノ粒子金属酸化物を含むポリマー組成物の調製方法と、そのような方法で調製されたポリマー組成物に関する。
本発明方法は、非水性溶媒中の金属酸化物のナノ粒子分散液と少なくとも1つのカップリング剤とを合して、非水性溶媒中の、変性された金属酸化物のナノ粒子分散液を形成する工程を含む。
金属酸化物は、この技術分野において知られた任意の無機酸化物であってよい。例えば、金属酸化物は、二酸化チタン(チタニア)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化セリウム(セリア)、酸化亜鉛、チタン酸バリウム又はチタン酸ストロンチウムであってよい。好ましくは、金属酸化物はチタン酸バリウムである。金属酸化物は、以下においてより詳細に説明するように、非水性溶媒に分散せしめたとき、非常に小さい平均粒径を有するものであり、そのため、非水性溶媒中においてナノ粒子分散液を形成する。ここで、「ナノ粒子分散液」とは、分散せしめられた粒子(この場合、金属酸化物)の平均粒径が50nm未満であることを意味する。例えば、非水性分散液中の金属酸化物は、好ましくは、50nm未満、さらに好ましくは、約2〜約15nm、あるいは、さらに好ましくは、約5〜10nmを含めた20nm未満の粒径を有している。また、分散液中の金属酸化物は、好ましくは、0.5nm以上、さらに好ましくは、1nm以上の粒径を有している。粒径は、例えば動的光散乱又は小角X線散乱(SAXS)を含めたこの技術分野で公知な任意の技法を使用して測定することができる。さらに、好ましくは、金属酸化物は、例えば約1.9〜2.9のような、約1.8以上の屈折率を有している。屈折率の値は、それを本願明細書において使用した場合、特に断りのある場合を除いて、室温及びナトリウムD線(589nm)のものである。
非水性溶媒は、溶媒もしくは溶媒の混合物であり、かかる溶媒は、10重量%以下の水、好ましくは、2重量%以下の水あるいは1重量%以下の水(痕跡量のレベル)を含めた5重量%以下の水を含んでいる。さらに、非水性溶媒は、金属酸化物が安定なナノ粒子分散液(約0.001体積%〜約10体積%の濃度で50nm未満の粒径を有するもの)を形成するようなものである。非水性溶媒は、水と混和し得ない種々の溶媒、例えば炭化水素溶媒、エステル溶媒(酢酸エチルを含む)、及び芳香族溶媒(トルエン、キシレン、ベンゼン等を含む)を含んでもよい。また、以下において詳細に説明するように、カップリング剤、ポリマー又はモノマーの溶解度特性及び反応性に応じて、その他の不水和性の溶媒を選択することもできる。好ましくは、溶媒は、水に可溶であるか、さもなければ水と混和可能であり、そのため、痕跡量の水を含有してもよい。一例として、水和性のエーテル類(例えば、テトラヒドロフラン)、ケトン類(例えば、メチルエチルケトン又はアセトン)、グライム類(例えば、ジグライム)及びグリコールエーテル類(例えば、エトキシエタノール又はエトキシプロパノール)を挙げることができる。さらに、非水性溶媒は、ポリマー組成物を形成するために使用されるモノマーであってよく、さもなければ、以下にさらに詳細に記載するモノマーを含んでいてもよい。
非水性溶媒中の金属酸化物のナノ粒子分散液は、この技術分野で公知の任意の方法を使用して調製することができる。そのような方法は、例えば、それぞれ参照することで本願明細書に組み込んだものとする次のような文献に記載されている:G. Hsiue, Li W. Chu, and I. N. Lin, Colloids and Surfaces A: Physiochm. Eng. Aspects, 294, (2007), 212-220; U. Paik, V. Hackley, S. Choi, and Y. Jung, Colloids and Surfaces A: Physiochm. Eng. Aspects, 135, (1998), 77-88, K. Sumida, K. Hiramatsu, W. Sakamoto, and T. Yogo, Journal of Nanoparticle Research, (2007), 9(2), 225-232、そしてT. Yogo, R. Fukuzawa, W. Sakamoto, and S. Hirano, Journal of Nanoparticle Research, (2005), 7, 633-640。例えば、金属酸化物は、その金属酸化物の前駆体を加水分解することによって、非水性溶剤中において形成してもよい。別法によれば、金属酸化物は、ナノ粒子分散液を形成するため、高せん断条件下において非水性溶媒中で形成し、分散させてもよい。また、金属酸化物は、その金属酸化物の前駆体を分解させることによって形成してもよい。分散剤を使用しないことが好ましい。
本発明の方法において、変性された金属酸化物のナノ粒子分散液は、金属酸化物のナノ粒子分散液をカップリング剤と合することで形成する。カップリング剤は、金属酸化物と反応するかもしくは相互に反応することが可能な任意の材料であることができる。例えば、カップリング剤は、例えば金属酸化物の表面と共有結合又はイオン結合を形成することによって、金属酸化物と反応可能な少なくとも1つの基を含んでよい。反応性基の例は、金属含有基、例えばSi−、Ti−、Sn−又はSe−含有基、カルボン酸基、例えばアリール又はアルキルカルボン酸、スルフィン酸又はスルホン酸基、チオール、及び燐含有基、例えば少なくとも1つのP−O又はP=O結合を有する基(ホスホン酸基、ホスフィン酸基、亜ホスフィン酸基、亜リン酸基、又はホスフェート基、ジホスフェート基、トリホスフェート基あるいはピロホスフェート基を含む)ならびにその部分エステル又はその塩を包含する。例えば、反応性基は、ホスホン酸基、その部分エステル、又はその塩であってよい。ここで、「その部分エステル」とは、ホスホン酸基が、式:−PORH(式中、Rは、アリール基、アルカリール基、アルアルキル基又はアルキル基である)を有する部分ホスホン酸エステル基、あるいはその塩であってよいことを意味する。「その塩」とは、ホスホン酸基が、カチオン対イオンを有する部分的もしくは完全にイオン化された形態でよいことを意味する。したがって、反応性基は、式:−PO、−PO(一塩基性塩)又は−PO −2+2(二塩基性塩)を有する基を含んでもよい。なお、上式において、Mは、例えばNa、K、Li又はNR のようなカチオンであり、Rは、同一もしくは異なっていてもよく、水素又は例えば置換もしくは非置換のアリール基及び/又はアルキル基のような有機基を表す。
また、カップリング剤は、それが分散せしめられる媒体と反応可能であるかもしくは相互に反応可能である。かくして、カップリング剤は、金属酸化物及び媒体に「結合(カップリング)」し、変性された金属酸化物のナノ粒子分散液を形成する。例えば、カップリング剤は、金属酸化物と反応するかもしくは相互に反応することが可能な基とともに、少なくとも1つの、非水性溶媒と相互に反応可能な基をさらに有している。この例において、カップリング剤は、少なくとも1つのポリアルキレンオキシド基、例えば次式の基:−(O−ALK1)−(O−ALK2)−(O−ALK3)−を含んでもよい。上式において、ALK1、ALK2及びALK3は、直鎖もしくは分岐鎖のC1〜C8アルキレン基であり、xは1〜10であり、y及びzは0〜10である。判明したところによると、このようなカップリング剤を使用して、例えばエーテル溶媒のような非水性溶媒中の変性された金属酸化物のナノ粒子分散液を、同一の非水性溶媒中の、例えばチタニア又はチタン酸バリウムのような金属酸化物のナノ粒子分散液から調製することができる。別の例として、カップリング剤は、次式:R−〔SiR−O〕−を有する少なくとも1つのシロキサン基を含んでもよく、その際、式中のRは、C1〜C8アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基)であり、R及びRは、独立して、C1〜C6アルキル基又はアリール基(例えば、メチル基又はフェニル基)であり、そしてnは、1〜9を含めて、1〜12である。この例の場合、カップリング剤のシロキサン基は、次式:R−〔SiMe−O〕−SiMe−(ALK1−O)−(式中、ALK1及びxは、前記した通りである)を有する基であってよい。反応性基ならびにALK1、ALK2、ALK3、R、R、R、n、x、y、及びzの選択は、金属酸化物の種類や、ナノ粒子金属酸化物が分散せしめられる非水性媒体の種類に依存するであろう。例えば、上記した式をもった少なくとも1つのポリアルキレンオキシド基を含むカップリング剤の場合、式中のxは2〜8であることができ、また、y及びzは0であることができる。かかる基は、ポリアルキレンオキシド基、例えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド又はポリブチレンオキシドとなるであろう。この例の場合、カップリング剤は、次式:(HO)P(O)−(O−ALK1)又は(HO)P(O)−(ALK1−O)を有する基を含むことができる。
カップリング剤は、さらに、以下においてさらに詳細に記載する重合性モノマーならびに重合性モノマーから形成されたポリマーあるいはそれらの両方と反応可能であるかもしくは相互反応可能であってもよい。例えば、モノマーがラジカル重合可能なモノマーであるならば、カップリング剤もまた、少なくとも1つのラジカル重合可能な基、例えばアクリレート基又はメタクリレート基を有していてもよい。また、カップリング剤は、以下においてさらに詳細に記載するポリマー組成物のポリマーと反応可能であるかもしくは相互反応可能であってもよい。例えば、ポリマーが例えばポリアルキレンオキシドのようなエーテルポリマー又は例えばシリコーン油のようなシロキサンポリマーであるならば、カップリング剤は、変性された金属酸化物から、例えば上記したポリアルキレンオキシドカップリング剤のようなポリマー中のナノ粒子分散液を形成可能ならしめるような基を含んでいてもよい。
カップリング剤は、液体もしくは固体の形態であってよい。例えば、カップリング剤は、非水性溶媒中において分散液もしくは溶液のいずれかであることができる。非水性溶媒は、カップリング剤との反応性を有するべきでない。
高度の屈折率を有するカップリング剤は、本発明の方法によって形成されるポリマー組成物に関してとりわけ有用である。好ましくは、カップリング剤は、1.48以上、さらに好ましくは1.5以上、よりさらに好ましくは1.55以上、そして最も好ましくは1.6以上、例えば1.64以上の屈折率を有している。慣用されているカップリング剤とは異なって、これらの屈折率値を有するカップリング剤は、金属酸化物と組み合わさることで、ポリマー組成物において、改良された全体的な性能、とりわけ光学的性能を有する変性された金属酸化物を形成することができる。かかる屈折率値を有するカップリング剤の例は、少なくとも1つのアリーレンもしくはヘテロアリーレンと、少なくとも1つの硫黄含有基、例えばチオエーテル基又はスルホン基、又は少なくとも1つのハロゲンのいずれかとを含むものを包含する。特定の例には、図1に示した化合物が含まれる。比較目的のため、慣用のカップリング剤とそれらに対応する屈折率値(R.I.)を下記の第1表に示す。
Figure 0005643091
本発明の方法では、非水性溶媒中の金属酸化物のナノ粒子分散液とカップリング剤とを合して、非水性溶媒中のナノ粒子分散液とも呼ばれる、変性された金属酸化物の分散液を形成する。変性された金属酸化物は、したがって、金属酸化物とカップリング剤の反応生成物を含んでいる。変性された金属酸化物を形成するために合せられる金属酸化物及びカップリング剤の量は、例えば金属酸化物の種類(例えば、粒径、表面積、密度及び反応性基の数と種類)ならびに変性された金属酸化物に所望とされる性質を含めた、種々のファクタに応じて変更可能である。例えば、金属酸化物及びカップリング剤は、金属酸化物とカップリング剤の重量比(金属酸化物:カップリング剤)を、約4:1〜約100:1、約25:1〜約100:1、そして約50:1〜約100:1を含めて、約1:4〜100:1の範囲として使用してもよい。一般的には、金属酸化物の密度が高くなればなるほど、金属酸化物とカップリング剤の比(重量)が小さくなる。粒径が小さくなればなるほど表面積(重量で)が大きくなり、このことは、金属酸化物とカップリング剤の比がより小さくなっていることを意味している。また、最終的なポリマー組成物の屈折率を最小なものとなすため、カップリング剤の屈折率に応じて、高い金属酸化物とカップリング剤の比をより高くすることが望ましいであろう(この比は、高い屈折率をもったカップリング剤のとき、より小さくすることができる)。本発明の方法の場合、過剰量のカップリング剤に原因して精製時に必要とされる電位が回避されるように、使用されるカップリング剤の量をコントロールすることができる。また、このようにすることで、著しく過剰な量の低い屈折率のカップリング剤の存在によって組成物に対して不利な影響が与えられることがないので、ポリマーの屈折率よりも低い屈折率をカップリング剤が有しているとき、より高い屈折率をもったポリマー組成物を提供する。
予想外のことに、得られる変性された金属酸化物もまたナノ粒子分散液の形態であることが判明した。したがって、判明したところによると、変性された金属酸化物は、非水性溶媒中の金属酸化物のナノ粒子分散液から、そのナノ粒子の性状を著しく損なうことなく調製することができる。
本発明方法の第1の態様において、本方法は、非水性溶媒中の変性金属酸化物のナノ粒子分散液とポリマーとを合する工程をさらに含んでいる。ポリマーは、液体もしくは固体の形態であることができ、また、ポリマー組成物に所望とされる性質やその使用に応じて、多種多様の異なるポリマーを使用してよい。例えば、ポリマーの種類は、シリコーンポリマー、例えばポリシロキサンホモポリマー又はコポリマー(例えば、メチルフェニルポリシロキサン、メチルフェニル水素ポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、ジフェニル水素ポリシロキサン、又はそれらの混合物を含む)、エポキシ、ポリカーボネート、ポリエステル及びポリウレタンを包含する。適当なシリコーンポリマーは、参照することで本願明細書に組み込んだものとする、米国特許出願公開第2007/0036962号明細書ならびに米国特許第7160972号明細書及び同第6160151号明細書に記載されているものを包含する。好ましくは、かかるポリマーは、非水性溶媒に可溶なものであり、また、非水性溶媒中において分散液もしくは溶液のいずれかとして用いられる。さらに、かかるポリマーは、非水性溶媒とは異なる有機溶媒中において分散液もしくは溶液であってもよく、かかる場合、非水性溶媒に可溶なポリマー溶液が形成される。
この態様の場合、本発明方法は、変性金属酸化物のナノ粒子分散液とポリマーとを合した後、非水性溶媒を除去して、ポリマー中の変性金属酸化物の分散液を形成する工程をさらに含んでいる。非水性溶媒を除去するため、この技術分野において知られた多種多様の異なる方法を使用してよい。例えば、大気圧もしくは減圧のいずれかで、非水性溶媒を蒸発によって除去してよい。好ましくは、ポリマーの著しい変色や分解を引き起こすことのない条件下で非水性溶媒を除去することができる。また、このような理由があるため、変性金属酸化物のナノ粒子分散液とポリマーとを合する前の段階で非水性溶媒の一部を除去してもよく、また、このようにすることで、分散液とポリマーとを合した後に除去する非水性溶媒の量を最小限に抑えることができ、また、したがって、例えば、ポリマーにおける熱履歴を軽減することができる。溶媒の一部を除去してもよいけれども、変性された金属酸化物は、依然として分散液の形態であるべきである(すなわち、非水性溶媒の一部、全部ではない、を除去することができる)。また、本方法では、特に非水性溶媒を、除去がより容易であるかもしくはより経済的であり得るものと置き換えるため、溶媒交換を使用してもよい。
第2の態様では、本発明方法は、非水性溶媒中の変性金属酸化物のナノ粒子分散液とモノマーとを合して重合可能な組成物(重合性組成物)を形成する工程をさらに含んでいる。モノマーは、この技術分野において公知な条件下でポリマーを形成可能な無機もしくは有機の化合物であることができる。例えば、モノマーは、例えば、エチレン系不飽和モノマー、例えば置換もしくは非置換のアルキルアクリレートもしくはメタクリレートモノマー、又は置換もしくは非置換のスチレン系モノマーを含めた、任意のラジカル重合可能なモノマーであってよい。その他のモノマーは、当業者がよく知るところであるであろう。
モノマーは、例えば1.5以上の高い屈折率を有するホモポリマー又はコポリマーを形成可能なものであってよい。一例として、次式:CH=C(R)−COOR(式中、Rは水素又はメチル基であり、Rは、置換もしくは非置換のフェニル、ベンジル又は2−フェノキシエチル基である)を有するモノ(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。モノ(メタ)アクリレート化合物の特別な例としては、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、1,3,5−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、及び2−(1’,3’,5’−トリブロモフェニル)−オキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。また、モノマーは、例えば2,2’−ビス〔4−(メチルアクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕プロパン及び2,2’−ビス〔(3,5−ジブロモ−4−メタクルロイルオキシエトキシ)フェニル〕プロパンを含めたジ(メタ)アクリレートであってもよい。さらなる例としては、いろいろな硫黄含有のジアクリレート又はジメタクリレート化合物、例えば次式:(CH=C(R)−COOR−S−R−Ar(式中、Rは水素又はメチル基であり、R及びRは、互いに独立して、C1〜C12アルキレン基であり、そしてArは、置換もしくは非置換のアリーレン又はヘテロアリーレン基、例えば置換もしくは非置換のフェにレン基である)を有するものが挙げられる。一例としては、米国特許第4990653号及び同第5683628号明細書に記載されたものを挙げることができる。
また、モノマーは、重合性化合物の混合物であってもよい。例えば、かかるモノマーは、上記したような特定のモノマーのいずかを、重合後において得られるポリマー組成物に対して追加の光学的又は物理的性質を付与する少なくとも1つのモノマーとともに含む混合物であってよい。例えば、かかるモノマーは、少なくとも1つのモノ(メタ)アクリレート化合物、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート及びt−ブチル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートノルボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート及びジシクロペンテニル(メタ)アクリレートを含んでよい。さらに、ジ(メタ)アクリレート化合物ならびにその他の架橋結合可能なモノマーを含んでいてもよい。さらに、かかるモノマーは、重合可能なオリゴマー化合物であってもよく、及び/又はさらに重合され得る小分子量のポリマー(しばしばプレポリマーと呼ばれる)を使用することもできる。
この態様の場合、本発明方法は、非水性溶媒を除去し、重合性組成物を重合させる工程をさらに含んでいる。これらの工程は、どの順番で行ってもよい。非水性溶媒を除去するため、この技術分野で公知の多種多様の異なる方法を使用してよい。例えば、第1の態様に関して上記したように、大気圧もしくは減圧のいずれかで、蒸発によって非水性溶媒を除去してよい。したがって、この態様では、非水性溶媒は、モノマーの沸点を下回る沸点を有するべきである。また、非水性溶媒は、モノマーの重合を引き起こさない条件下で除去することができる。別法によれば、溶媒の除去と同時に重合を行ってもよい。
さらに、重合性組成物のモノマーを重合させるため、例えばラジカル重合(例えば、ヒドロシル化のような、触媒の使用を伴う場合と伴わない場合と)又は縮合重合を含めて、この技術分野で公知な任意の方法を使用してよく、また、特定の方法は、モノマーの種類に依存するであろう。例えば、いわゆる2成分型シリコーンの場合、非水性溶媒中の変性金属酸化物のナノ粒子分散液及びビニルシロキサンを触媒とともに合して第1の成分を形成してよく、また、ビニルシロキサン及びシロキサンコモノマーを含む第2の成分と合することによってこの第1の成分の重合を行ってよい。触媒及びシロキサンコモノマーとビニルシロキサンとの反応によって重合が引き起こされる。かかる重合システムにおける本発明方法の驚くべき利点としては、必要となるのは少ない量の触媒であること及び/又は変性金属酸化物ナノ粒子分散液の存在に原因してシロキサンコモノマー及びビニルシロキサンの比を変更可能であることであり、また、シロキサン化合物とカップリング剤及び/又は金属酸化物表面との相互反応/反応に原因して追加の架橋結合の可能性をもたらすことができる。
両方の態様の場合に、ポリマー組成物の所望とする性質や使用を含めた種々のファクタに依存して、モノマー又はポリマーを任意の量で存在させてよい。例えば、高い屈折率のような改良された光学的性質が望まれる光学的装置に有用なポリマー組成物を調製する場合、もしも変性金属酸化物の屈折率よりも低い屈折率をもったモノマー又はポリマーを選択するのであるならば、そのモノマー又はポリマーの量は、高い屈折率をもったポリマー組成物を提供するため、最少量となすべきである。一般的に、モノマー又はポリマーの屈折率が高くなればなるほど、使用してよいモノマー又はポリマーの量がより多量となる。さらに、変性された金属酸化物の屈折率、あるいは変性された金属酸化物を含む金属酸化物及び/又はカップリング剤の屈折率が高くなればなるほど、使用してよいモノマー又はポリマーの量がより多量となり(すなわち、高い屈折率をもったポリマー組成物を依然として製造するためには、高屈折率の変性金属酸化物はさほど必要とされない)、また、このことは、例えば改良された機械的及び/又はレオロジー性及び低減されたコストを提供するうえで望ましいことである。一般的に、モノマー又はポリマーの量は、ポリマー組成物の全重量を基準にして約5〜95重量%の範囲であり得る。例えば、モノマーは、ポリマー組成物の全重量を基準にして、約5〜70重量%の量及び約5〜50重量%の量を含めて、約5〜90重量%の量で存在していてよい。
そのために、本発明方法は、下記の工程:非水性溶媒中の金属酸化物のナノ粒子分散液とカップリング剤とを合して、非水性溶媒中の、変性金属酸化物のナノ粒子分散液を形成すること、このナノ粒子分散液をポリマーと合し、さらに引き続いて非水性溶媒を除去するか、さもなければ、ナノ粒子分散液をモノマーと合し、さらに引き続いて、非水性溶媒を除去し、モノマーを重合させてポリマーを形成することのいずれかの順序によって、ポリマー中に分散せしめられた変性金属酸化物を含むポリマー組成物を形成すること、を含んでいる。予想外のことであったが、本方法の各工程を通じて金属酸化物のナノ粒子特性が維持されるということが判明した。したがって、本発明方法では、非水性溶媒中の金属酸化物のナノ粒子分散液から、ポリマー中に分散せしめられた変性ナノ粒子を含むポリマー組成物を製造でき、その際、単離や精製工程は必要でなく、また、粒径が著しく増大することもない。さらに、金属酸化物のナノ粒子分散液がいったん形成されてしまうと、例えば機械的分散装置の使用のような追加の分散工程あるいは粒径低下工程は必要でなくなるということが判明した。実際において、本発明方法は中間体の変性金属酸化物の単離や精製を包含していないので、ナノ粒子金属酸化物を含むポリマー組成物を調製するための単一ポットプロセスであるとみなすことができる。この方法によれば、全体にわたって均一なナノ粒子分散液をもったポリマー組成物の調製が可能となり、また、粒子の顕著な凝集を伴うことがなく、散乱に原因した透過率の損失を防止するうえで重要である。
本発明は、さらに、上記した方法によって製造される、ポリマー中に分散せしめられたナノ粒子、好ましくは変性ナノ粒子、例えば変性ナノ粒子金属酸化物を含むポリマー組成物に関する。変性ナノ粒子は、ポリマー組成物の重量を基準にして、約10〜約95重量%の量、約30〜約95重量%の量、又は約50〜約95重量%の量を含めて、約5〜約95重量%の量で存在していてよい。さらに、変性ナノ粒子は、ポリマー組成物の約20〜約90体積%、約30〜約90体積%、又は約15〜約50体積%の量を含めて、ポリマー組成物の約5〜約90体積%の量で存在していてよい。
1態様において、本発明のポリマー組成物は、1.5以上の屈折率を有している。さらに好ましくは、ポリマー組成物の屈折率は、1.6以上であり、さらに好ましくは1.7以上であり、最も好ましくは1.8以上である。また、ポリマー組成物は、好ましくは、不透明、混濁又は半透明よりもむしろ透明である。本願明細書において使用した場合、透明な材料とは、可視領域(400〜800nm)について高いレベルの光透過率(すなわち、低い吸光度)を可能ならしめるものである。サンプル厚さL(cmで測定したパス長さ)及び変性金属酸化物の濃度c(変性金属酸化物の重量/組成物の重量)を有する材料の吸光度(A)は、次式(I)を使用して、特定の波長における透過率(%T)を測定することによって決定することができる。
Figure 0005643091
本発明の透明な組成物は、好ましくは、i)400nmで、≦6、好ましくは≦5、さらに好ましくは≦4、最も好ましくは≦3.5の吸光度(A)、ii) 450nmで、≦3、好ましくは≦2.5、さらに好ましくは≦2の吸光度(A)、そしてiii) 650nmで、≦1、好ましくは≦0.5、さらに好ましくは≦0.34の吸光度(A)を有している。予想外のことではあるが、判明したところによると、少なくとも1つの変性金属酸化物を含む組成物から高い屈折率値をもったポリマー組成物を製造することができ、また、そのような組成物は透明であり得、広範囲の波長、特に青色領域を横切って低い吸光度(高い透明性)を有することができる。
したがって、この態様の場合、本発明のポリマー組成物は、透明であり、また、淡い色を有している。色の程度(レベル)は、例えば、変性金属酸化物の種類及びサイズ、ポリマーの種類及びそれぞれの相対的な量ならびにサンプルの厚さを含めた種々のファクタに依存するであろう。例えば、変性金属酸化物(例えば、チタン酸バリウム)のナノ粒子分散液及びポリマー(例えば、シリコーン)を合することによって調製される約200ミクロンの厚さを有するポリマー組成物は、透明である一方で、変性金属酸化物の量に依存して、淡黄色から琥珀色の間で色が変化するということが判明した。しかしながら、予想外のこととして判明したことには、組成物に対してUV光を照射することによって色の程度をさらに低下させてもよい。組成物のフォトブリーチング(光漂白)もしくはフォトエージング(光老化)は、例えば室温で数時間にわたるUV光の照射を含めた多種多様な条件下で行うことができる。したがって、本発明方法は、色の程度を低下させるため、ポリマー組成物を光老化させる工程をさらに含んでもよい。
もう1つの態様において、本発明のポリマー組成物は、透明であり、サーマルエージング(熱老化)の後において透明のままである。例えば、ある用途の場合で、ポリマー組成物は、例えば1000時間もしくはそれ以上の長時間にわたって高温度及び高湿度の条件に耐え、そして顕著な色変化を生じることなく透明なままであることが望ましい。予想外のことであるが、上記の方法によって調製された本発明のポリマー組成物は、長期間にわたっての高温度条件に耐えることができ、また、したがって、熱的に耐性をもった光学的性質を有するということが判明した。
本発明のポリマー組成物は、種々の異なる用途において使用することができるけれども、判明したところによると、高い屈折率が望ましいところでとりわけ有用である。例えば、例えばレンズ、プリズム、発光ダイオード、ホログレフィ型データ記憶装置、フォトニック結晶デバイス、光導波路、リフレクタ、液浸材料等を含めて、いろいろなタイプの光学装置において使用してよい。したがって、本発明はさらに、上記したポリマー組成物のいずれかを含む光学装置に関する。
引き続いて、本発明を下記の実施例を参照してさらに説明する。なお、これらの実施例は本発明のほんの一例を示すことを意図したものである。
例1
本例では、本発明の方法を使用して、ナノ粒子金属酸化物及びポリマーを含むポリマー組成物を調製することについて説明する。
T. Yogo, R. Fukuzawa, W. Sakamoto, and S. Hirano, Journal of Nanoparticle Research, (2005), 7, 633-640に記載の手法にしたがって、グリコールエーテル中のBaTiOのナノ粒子分散液を調製した。但し、本例の場合、加水分解に際し、Yogoらの使用した変性複合アルコキシドの代わりに、混合された金属酸化物前駆体(DBAT150、Ba及びTiが1:1金属比である複金属アルコキシド、経験式:BaTi(OR)、Gelest社から入手可能)を使用した。また、グリコールエーテル溶媒としてメトキシプロパノールを使用した。分散液における金属酸化物の粒径は、0.23重量%の濃度のときで<50nmであり、また、この分散液は室温で数週間にわたって安定であることが判明した。
この分散液に、同じグリコールエーテル溶媒中のEthfac161(6−エトキシル化デカノールのホスフェートエステル、Ethox Chemicals社から入手可能)の10重量%溶液を添加した(金属酸化物の重量を基準にして20重量%のカップリング剤)。BaTiOとアルキルホスフェートエステルの反応生成物を含む変性金属酸化物の分散液が生成した。視認可能な散乱は認められず、したがって、粒径の顕著な増加は存在しなかった。
この変性金属酸化物のナノ粒子分散液に、グリコールエーテル溶媒に可溶なPMM0021(Gelest社から入手可能なメチルフェニルポリシロキサン)を添加した。次いで、50〜75℃で真空蒸留を行うことによって溶媒を除去したところ、変性金属酸化物を含むポリマー組成物が形成された。得られたポリマー組成物において視認可能な散乱は認められず、したがって、粒径の顕著な増加は存在しなかった。この組成物の屈折率は1.64であった。
本発明のポリマー組成物を標準入射の2枚のガラススライドの間に挟み、標準実験室用UV−Vis分光光度計を使用してUV−Vis透過率を測定した。適当なバックグラウンドを減じ、上記した式(I)を使用してデータを吸光度単位に変換した。結果を図2(logプロット)及び図3(標準スケール)に示す。これらの図面からわかるように、本発明のポリマー組成物は、広い波長範囲にわたって低い吸光度(低い透過率損失)を有している。これらの組成物は、わずかに黄色に着色されていたけれども、さらに、ヘイズを本質的に有しないことが目視で観察された。
さらに判明したところによると、本発明のポリマー組成物は、そのポリマー組成物の調製に使用されたポリマーに比較して改良されたレオロジー特性を有している。例えばフェニルメチルポリシロキサンは低粘度のシリコーン油であるけれども、このシリコーン油中に変性金属酸化物のナノ粒子分散液を含む本発明のポリマー組成物は、顕著に高められた粘度を有しており、室温で流動することがなかった。したがって、本発明のポリマー組成物は、良好なレオロジー特性と良好な光学的性質とを組み合わせて有していることが判明した。
さらに加えて、この手法を使用していくつかのポリマー組成物を調製することができた。ここで、カップリング剤は、構造式:Bu−〔SiMe−O〕−SiMe−(CHCHCH−O)−CHCHOP(O)(OH)(式中、nは1〜9である)により表されるシロキサンカップリング剤であるブチルポリ(ジメチルシロキサン),2−プロポキシエチル燐酸、あるいは構造式:Bu−〔SiMe−O〕−SiMe−(CHCHCH−O)−CHCHP(O)(OH)(式中、nは10である)により表されるシロキサンカップリング剤であるブチルポリ(ジメチルシロキサン),2−プロポキシエチルホスホン酸のいずれかであった。
例2
前記例1に記載の手法を使用して、3.9体積%のBaTiO、1.9体積%のEthfac161及び95体積%のPMM0021を含む本発明のポリマー組成物を調製した。この組成物の屈折率は、1.556であることがわかった。この組成物のサンプルをガラス瓶の底に置き、約5cmの表面積及び側面計で測定して約150〜200ミクロンの厚さをもった薄膜(フィルム)を形成した。この薄膜は透明であり、わずかに黄色を有していた。
周囲雰囲気下、1200Wの金属ハライドランプ(λ=350〜400nm)を使用するUV硬化チャンバ(Amergraph V28 VMS)中で数時間にわたってサンプルに光照射を行うことによって上記したサンプルの加速UVエージングを実施した。ポリマー組成物を標準入射の2枚のガラススライドの間に挟み、標準実験室用UV−Vis分光光度計を使用して、UV露光に1時間及び5時間さらした後におけるUV−Vis透過率を測定した。結果を図4及び図5(このデータは、図4のものをガラスに標準化したものである)に示す。1時間(hr)だけの露光の後、色のロスを裸眼では視認することができなかったけれども、UV−Vis透過データは、色の低下がわずかにあったことを示した。しかしながら、5時間のUV露光の後、色の低下がはっきりと視認できた。このサンプルは着色が著しく少なく、この所見を透過率(%T)データが立証していた。したがって、本発明のポリマー組成物をUV光に露光したとき、観察される色を低下させることができ、また、この光漂白をもって、透明であるばかりかほぼ無色の組成物を提供することができる。
例3
前記例1に記載の手法を使用して、3.9体積%のBaTiO、1.9体積%のEthfac161及び95体積%のPMM0021を含む本発明のポリマー組成物を調製した。この組成物のサンプルをガラス瓶の底に置き、約5cmの表面積及び約200ミクロンの厚さをもった薄膜を形成した。この薄膜は透明であり、わずかに黄色を有していた。
150℃のオーブン中で1000時間以上にわたってサンプルを貯蔵することによって上記の薄膜の加速熱エージングを実施し、この時間についての透過率(%T)を異なる波長で測定した。結果を図6に示す。図面からわかるように、サンプルは、長い波長のスペクトルのとき、24時間後に数%というわずかな初期低下を透過率において呈示した。しかしながら、このサンプルは、試験期間中(>1000時間)、透過率の低下は実験誤差の範囲内であり、透過率は高いままであり、比較的に一定であった(透過率は、λ=600〜700nmで約95%、λ=500nmで90%、そしてλ=400nmで75%)。したがって、本発明のポリマー組成物から形成された薄膜は、著しい「黄変(yellowing)」(黄色形成の徴候や、高い割合での近UV光吸収)を呈示することがなかった。このことは驚くべきことであり、その理由としては、これらのタイプのシステムでは酸化がしばしば発生し、酸化が劣化を引き起こすので著しい黄変が発生するということが知られていたことが挙げられる。加えて、対照サンプルとしての、同一重量でEthfac161を加えた未硬化のシリコーンのサンプルは、150℃で24時間以内に、劣化を示し、ひどく黄変した。したがって、本発明のポリマー組成物は、意外なことに、熱的に安定であることが判明し、また、熱エージング後においても光学的性質が比較的に変化しないまま維持されるということが判明した。
以上、本発明の好ましい態様を説明を目的として記載した。以上の記載は、本発明をすべて網羅することを意図するものでもなければ、本発明を開示されている厳密な形態に限定することを意図するものでもない。これらの態様は、本発明の主たる部分とその実際の適用を説明するために選択し、記載されたものであり、当業者であるならば、いろいろな態様において、そして考えられる特定の使用に好適なようにいろいろに変更して、本発明を利用することが可能である。本発明の範囲は、本書に付属する特許請求の範囲とそれらの均等物によって規定されるものであることを理解されたい。

Claims (14)

  1. ポリマー中に分散せしめられた変性ナノ粒子を含むポリマー組成物を調製する方法であって、下記の工程:
    i) 非水性溶媒中の金属酸化物の前駆体を加水分解して、非水性溶媒中の金属酸化物のナノ粒子分散液であって、前記ナノ粒子の平均粒径が、動的光散乱又は小角X線散乱(SAXS)を使用して測定したとき、50nm未満である非水性ナノ粒子分散液を形成すること;
    ii)非水性溶媒中の金属酸化物のナノ粒子分散液と少なくとも1つのカップリング剤とを合して、非水性溶媒中の、変性された金属酸化物のナノ粒子分散液を形成することであって、前記カップリング剤は、前記金属酸化物と反応もしくは相互に作用してナノ粒子分散液を形成するか、該カップリング剤が分散せしめられた媒体と反応もしくは相互に作用し得るもの
    iii)非水性溶媒中の、変性された金属酸化物のナノ粒子分散液と少なくとも1つのポリマーとを合すること;及び
    iv)前記非水性溶媒を除去してポリマー組成物を形成すること;
    を含み、前記カップリング剤が1.48以上の屈折率を有している、ポリマー組成物の調製方法。
  2. 前記カップリング剤が1.6以上の屈折率を有している、請求項1に記載の方法。
  3. 前記金属酸化物及び前記カップリング剤を、金属酸化物とカップリング剤の重量比を1:4〜100:1として合する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記金属酸化物が1.8以上の屈折率を有している、請求項1に記載の方法。
  5. 前記金属酸化物がチタン酸塩である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記金属酸化物がルチル型チタニアである、請求項1に記載の方法。
  7. 前記金属酸化物がチタン酸バリウムである、請求項1に記載の方法。
  8. 非水性溶媒中のナノ粒子分散液において、前記金属酸化物が2〜15nmの粒径を有している、請求項1に記載の方法。
  9. 非水性溶媒中のナノ粒子分散液において、前記変性金属酸化物が2〜15nmの粒径を有している、請求項1に記載の方法。
  10. 前記カップリング剤が、少なくとも1つの金属含有基、少なくとも1つのカルボン酸基、少なくとも1つのスルフィン酸基、少なくとも1つのスルホン酸基、少なくとも1つのチオール基、少なくとも1つの燐含有基を含む、請求項に記載の方法。
  11. 前記カップリング剤がポリマーと相互に反応可能な基を含み、ポリマーと相互に反応可能な前記の基が、次式により表されるポリアルキレンオキシド基:
    −(O−ALK1)−(O−ALK2)−(O−ALK3)
    (式中、ALK1、ALK2及びALK3は、直鎖もしくは分岐鎖のC1〜C8アルキレン基であり、xは1〜10であり、y及びzは0〜10である)を含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記ポリマー組成物が1.5以上の屈折率を有している、請求項1に記載の方法。
  13. 前記ポリマー組成物が透明である、請求項1に記載の方法。
  14. 前記ポリマーは、前記ポリマー組成物の全重量を基準にして5〜50重量%の量で存在している、請求項1に記載の方法。
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