JP2007314773A - 高屈折率粒子含有樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高屈折率粒子を含有する樹脂組成物を提供する。
【解決手段】少なくとも表面処理剤で被覆された平均粒径10nm以下の粒子、及び重合性モノマーを含む重合性組成物を重合して得られる、屈折率(n23 )がYの高屈折率樹脂組成物であって、表面処理剤を除いた粒子の含有量X(質量%)とYとの間にY≧0.0035X+1.52(式中、20≦X≦60、Y≦2.0)が、成り立つ高屈折率樹脂組成物とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、高屈折率粒子を含有する樹脂組成物に関する。より詳しくはコーティング、レンズなどの光学用途に使用可能な高屈折率の樹脂組成物に関する。
従来、各種レンズにはガラス製レンズが用いられてきたが、比重が大きく、各種用途において要望されている軽量、薄型化に十分対応できないこと、成形性、加工性にも問題があることから、軽量で機械的強度が高く、加工成型が容易な樹脂系レンズが注目されている。しかしながら、樹脂は屈折率が低いためレンズの厚みを薄くすることが困難であった。また、これまで樹脂そのものの屈折率を高めようとする検討がなされてきたが、屈折率(n)が1.6を超えるものを得ることは難しかった。
一方、近年ナノ粒子が着目されている。ナノ粒子とは一般に1次粒子径が100nm以下の粒子を言い、それぞれの粒子が100nm以下であれば、凝集しても単独に存在していてもナノ粒子である。ナノ粒子には金属元素の種類に応じて多数の種類の酸化物が存在する。これらのナノ粒子の中には屈折率が2.4といった高い値を示すものがあり、高屈折率を有する金属ナノ粒子をベースの樹脂に添加することで、より高屈折率の材料を得ようとする動きが強まっている。
例えば特許文献1には、酸性基と塩基性基の両方でナノ粒子表面が修飾されたナノ粒子と電子供与性を有するポリマーとのナノコンポジットの例示がある。しかし、本願発明者らの検討によれば、この表面修飾粒子は(メタ)アクリルモノマーとの相溶性が低いものであり、分散性が悪く、得られるナノコンポジットの透明性は低いものであった。
また、非特許文献1には、ドデシルベンゼンスルホン酸被覆酸化チタンナノ粒子が紹介されている。しかしながら、屈折率の低いドデシルベンゼンスルホン酸を使用しているため被覆されたナノ粒子全体での屈折率は低く、さらに本願発明者らの検討によれば、(メタ)アクリルモノマーへの相溶性も低いものである。従って、得られるナノコンポジットの透明性は低いものであることが予想された。
金属ナノ粒子をベースの樹脂に添加する手段としては、ナノ粒子を樹脂やモノマーに混合する方法(例えば混練)や、ナノ粒子を樹脂やモノマー中で対応する前駆体から製造する方法(ゾル−ゲル法)のような方法があるが、一般的にはナノ粒子を分散した溶媒とUV硬化性の液体モノマーを均一に混合し、その後に重合反応をおこなって樹脂を得る方法が採用される場合が多い。
特許文献2には、複合金属酸化物とUV硬化性モノマーの混合物が例示されている。ここで使用される複合金属酸化物はナノ粒子の表面が未処理のものである。
実施例中では作製した混合物を使用して20ミクロンの薄膜を作製し、ヘイズを測定し高透明性をうたっているが、レンズなどの厚膜の作製例は存在しない。実際にはこの混合物で厚膜を作成した場合、濁りが生じる問題がある。またこの混合物は安定性に劣り、経時的に濁りを生じるといった不都合がある。
特許文献3には高透明性のナノコンポジット材料を作成することができる金属酸化物コロイドの例が例示されているが、ここで使用される表面処理剤(分散助剤)としては、低屈折率のものの例示があるだけである。屈折率を上げるためには、樹脂やモノマーより高屈折率であるナノ粒子を大量に添加する必要があり、これによりコンポジットの高粘度化や成形性の容易性が失われる。
また、市販されているシランカップリング剤等の表面処理剤で、ナノ粒子表面を処理すると、被覆されたナノ粒子の屈折率が低いものになってしまうという欠点があった。非特許文献1に記載の被覆されたナノ粒子は屈折率が低いため、樹脂の屈折率を向上させるには大量の添加が必要であるという欠点があった。
特許文献4には、高透明、高屈折率、低複屈折を目的として、2官能(メタ)アクリレート化合物と平均粒径が20nmの酸化チタンとから成る重合性組成物を硬化させた樹脂成形体が例示されている。本願発明者らの検討によれば、平均粒径が大きいために、透過率(透明性)の低下及びヘイズの増大という問題点があった。また、表面処理剤が屈折率の低いシランカップリング剤であるために、平均粒径が小さいナノ粒子を用いた場合には、特に表面処理剤の必要量が大きく増え、その結果、屈折率が低下するという問題が生じると考えられる。
特開2003−73558号公報 特開2004−176006号公報 特表2002−521305号公報 特開2005−314661号公報 Journal of Nanoparticle Research 4:319−323,2002
本発明は、高屈折率粒子を含有する樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の化学構造を有する表面処理剤を粒子の表面処理に用いると、高い屈折率を維持し、かつ(メタ)アクリルモノマーに対する相溶性に優れた粒子を得ることができ、これを高屈折率モノマーと混合・重合することで高屈折率樹脂組成物を得ることができることを見出し、かかる知見に基づいて本発明に到達した。
即ち、本発明の第一の要旨は、少なくとも表面処理剤で被覆された平均粒径10nm以下の粒子、及び重合性モノマーを含む重合性組成物を重合して得られる、屈折率(n23 )がYの高屈折率樹脂組成物であって、表面処理剤を除いた粒子の含有量X(質量%)とYとの関係が、下記(1)式で表されることを特徴とする高屈折率樹脂組成物にある。
Y≧0.0035X+1.52 (1)
(式中、20≦X≦60、Y≦2.0)
また、本発明の第二の要旨は、少なくとも表面処理剤で被覆された粒子、及び重合性モノマーを含む重合性組成物を重合して得られる、屈折率(n23 )が1.66以上の高屈折率樹脂組成物であって、表面処理剤を除いた粒子の量が組成物全量基準で、20質量%以上、60質量%以下である高屈折率樹脂組成物にある。
本発明の第三の要旨は、上記第二の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物において、上記粒子の平均粒径が10nm以下であることを特徴とする。
本発明の第四の要旨は、上記第一〜第三の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物において、重合性モノマーが(メタ)アクリルモノマーであることを特徴とする。
本発明の第五の要旨は、上記第一〜第四の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物において、表面処理剤の少なくとも1つが、粒子に対して吸着性及び/又は反応性を有する部分(A)、被覆粒子に重合性モノマーに対する相溶性を付与する部分(B)、及び高屈折率を有する部分(C)を含むことを特徴とする。
本発明の第六の要旨は、上記第五の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物において、部分(A)が、イオン結合性基、上記粒子と反応して共有結合を形成する基、あるいは水素結合性基または配位結合基のいずれかであることを特徴とする。
本発明の第七の要旨は、上記第六の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物において、イオン結合性基が、酸性基またはその塩、塩基性基またはその塩のいずれかであることを特徴とする。
本発明の第八の要旨は、上記第六又は第七の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物において、粒子と反応して共有結合を形成する基が、−Si(OR、−Ti(OR、イソシアネート基、エポキシ基、エピスルフィド基、水酸基、チオール基、ホスフィンオキサイド、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基のいずれかであることを特徴とする。
(式中、RおよびRは水素原子または炭素数1〜25の炭化水素基、または芳香族基を表す。)
本発明の第九の要旨は、上記第五〜第八の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物において、部分(B)が、(メタ)アクリル基、ポリアルキレングリコール基、芳香族基のいずれかであることを特徴とする。
本発明の第十の要旨は、上記第五〜第九の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物において、部分(C)が、少なくとも一つの硫黄原子と一つの芳香環から構成され、かつ表面処理剤自体の屈折率(n25 )が1.55以上であることを特徴とする。
本発明の第十一の要旨は、上記第一〜第十の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物において、上記粒子が金属酸化物であることを特徴とする。
本発明の第十二の要旨は、上記第十一の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物において、金属酸化物が、酸化チタン、酸化ジルコニウム、及び、チタン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする。
本発明の第十三の要旨は、上記第一〜第十二の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物において、重合性モノマーが、少なくとも下記一般式(I)又は一般式(II)で表わされる多官能(メタ)アクリレート化合物を含むことを特徴とする。
Figure 2007314773
(式中、R11及びR12は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、g、及びhはそれぞれ独立して、1〜6の整数を表わす。)
Figure 2007314773
(式中、R21及びR22は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、i、j、k、及びlは、それぞれ独立して、1〜6の整数を示す。)
本発明の第十四の要旨は、上記第一〜第十三の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物において、厚さ2.0mmにおける、700nmでの光線透過率が80%以上であることを特徴とする。
本発明の第十五の要旨は、上記第一〜第十四の要旨にかかる本発明の重合性組成物にある。
本発明の第十六の要旨は、上記第一〜第十四の要旨にかかる本発明の高屈折率樹脂組成物からなる光学部材にある。
本発明の第十七の要旨は、撮影用光学部品である上記第十六の要旨にかかる本発明の光学部材にある。
本発明の第十八の要旨は、少なくとも表面処理剤で被覆された平均粒径10nm以下の粒子、及び重合性モノマーを含むことを特徴とする重合性組成物であり、該表面処理剤の少なくとも1つが粒子に対して吸着性及び/又は反応性を有する部分(A)、被覆粒子に重合性モノマーに対する相溶性を付与する部分(B)、及び高屈折率を有する部分(C)を含むことを特徴とする重合性組成物にある。
本発明の第十九の要旨は、上記第十八の要旨にかかる本発明の重合性組成物において、重合性モノマーが(メタ)アクリルモノマーであることを特徴とする。
本発明の第二十の要旨は、上記第十八又は第十九の要旨にかかる本発明の重合性組成物において、表面処理剤を除いた粒子の含有量が20質量%以上、60質量%以下であることを特徴とする。
本発明の第二十一の要旨は、上記第十八〜第二十の要旨にかかる本発明の重合性組成物において、部分(A)が、イオン結合性基、上記粒子と反応して共有結合を形成する基、あるいは水素結合性基または配位結合基のいずれかであることを特徴とする。
本発明の第二十二の要旨は、上記第二十一の要旨にかかる本発明の重合性組成物において、イオン結合性基が、酸性基またはその塩、塩基性基またはその塩のいずれかであることを特徴とする。
本発明の第二十三の要旨は、上記第二十一又は第二十二の要旨にかかる本発明の重合性組成物において、上記粒子と反応して共有結合を形成する基が、−Si(OR、−Ti(OR、イソシアネート基、エポキシ基、エピスルフィド基、水酸基、チオール基、ホスフィンオキサイド、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基のいずれかであることを特徴とする。
(式中、RおよびRは水素原子または炭素数1〜25の炭化水素基、または芳香族基を表す。)
本発明の第二十四の要旨は、上記第十八〜第二十三の要旨にかかる本発明の重合性組成物において、部分(B)が、(メタ)アクリル基、ポリアルキレングリコール基、芳香族基のいずれかであることを特徴とする。
本発明の第二十五の要旨は、上記第十八〜第二十四の要旨にかかる本発明の重合性組成物において、部分(C)が、少なくとも一つの硫黄原子と一つの芳香環から構成され、かつ表面処理剤自体の屈折率(n25 )が1.55以上であることを特徴とする。
本発明の第二十六の要旨は、上記第十八〜第二十五の要旨にかかる本発明の重合性組成物において、上記粒子が金属酸化物であることを特徴とする。
本発明の第二十七の要旨は、上記第二十六の要旨にかかる本発明の重合性組成物において、金属酸化物が、酸化チタン、酸化ジルコニウム、及び、チタン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする。
本発明の第二十八の要旨は、上記第十八〜第二十七の要旨にかかる本発明の重合性組成物において、重合性モノマーが、少なくとも下記一般式(I)又は一般式(II)で表わされる多官能(メタ)アクリレート化合物を含むことを特徴とする。
Figure 2007314773
(式中、R11及びR12は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、g、及びhはそれぞれ独立して、1〜6の整数を表わす。)
Figure 2007314773
(式中、R21及びR22は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、i、j、k、及びlは、それぞれ独立して、1〜6の整数を示す。)
本発明の第二十九の要旨は、上記第十八〜第二十八の要旨にかかる本発明の重合性組成物において、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時に、700nmでの光線透過率が80%以上であることを特徴とする。
本発明の第三十の要旨は、上記第十八〜第二十九の要旨にかかる本発明の重合性組成物において、重合開始剤が添加されてなることを特徴とする。
本発明の高屈折率粒子を含有する樹脂組成物は透明で、高屈折率の光学材料に用いることができる。
以下、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
本発明は、少なくとも表面処理剤で被覆された平均粒径10nm以下の粒子、及び重合性モノマーを含む重合性組成物を重合して得られる高屈折率樹脂組成物であって、表面処理剤を除いた粒子の含有量X(質量%)と高屈折率樹脂組成物の屈折率Y(n23 )との関係が、下記(1)式で表されることを特徴とする高屈折率樹脂組成物である。
Y≧0.0035X+1.52 (1)
(式中、20≦X≦60、Y≦2.0)
Y<0.0035X+1.52(20≦X≦60)の領域では、粒子量に対する屈折率が低いために、樹脂に粒子を加えた利点が無く、また、屈折率を上げるためには非常に多くの粒子を添加する必要があり、流動性が悪くなる等取り扱いが困難になることが予想される。
(粒子)
本発明に用いられる粒子の種類としては、酸化チタンや酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムスズ、酸化アンチモン、酸化セレン、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、CdO、PbO、HfO、Sb等の酸化物;チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウムなどのチタン酸塩類;CdS、CdSe、ZnSe、CdTe、ZnS、HgS、HgSe、PdS、SbSe等の硫化物、セレン化物、テルル化物;GaN等の窒化物等が挙げられる。これらを1種類、または2種以上を混合して用いることができる。また、1種類の粒子に他の物質を被覆した、いわゆるコア−シェル型粒子を使用することもできる。これらの粒子の中で、好ましいのは、酸化チタン、酸化ジルコニウム、チタン酸塩類、特に好ましいのは酸化チタン、酸化ジルコニウムである。
本発明に用いる粒子はそれぞれの化合物について種々製造法があるが、たとえば、TiOの場合、ジャーナル・オブ・ケミカルエンジニアリング・オブ・ジャパン第1巻1号21〜28頁(1998年)や、ZnSの場合は、ジャーナル・オブ・フィジカルケミストリー第100巻468〜471頁(1996年)に記載された公知の方法を用いることができる。例えば、これらの方法に従えば、平均粒径5nmの酸化チタンは、Ti(OiPr)(チタンテトライソプロポキシド)やTiClを原料として適当な溶媒中で加水分解させることにより容易に製造することができる。また平均粒径40nmの硫化亜鉛はZn(CHや過塩素酸亜鉛を原料とし硫化水素あるいは硫化ナトリウムなどで硫化することにより製造することができる。
本発明では、平均粒径が1〜100nmの粒子を使用することができる。平均粒径を100nm以下に抑えることにより、透明性の優れた樹脂組成物を調製することができる。粒子の平均粒径としては100nm以下、好ましくは50nm以下、より好ましくは30nm以下、さらに好ましくは10nm以下、特に好ましくは7nm以下である。ここで平均粒径はXRD(粉末X線解析)や透過型電子顕微鏡などで測定された値で示す。被覆前の粒子の屈折率(n25 )は、粒径にもよるが、通常TiOの場合、2.0〜2.6、酸化ジルコニウムの場合1.8〜2.2である。
(表面処理剤)
本発明に用いられる表面処理剤の種類として、少なくとも一つは、粒子に対して吸着性及び/又は反応性を有する部分(A)、被覆粒子に重合性モノマーに対する相溶性を付与する部分(B)、および高屈折率を有する部分(C)を含むものである。
これら3つの部分構造は本発明の効果を損なわない限りは、特に順番を特定されるものではなく、また、性能に影響を及ぼさない範囲内で、別の部分構造(D)が任意の位置に導入されていてもよい。別の部分構造(D)としては、例えば炭素数1〜20程度の炭化水素基、または芳香族基を挙げることができる。
下記は、(A)〜(C)の順列の例示である。
1)(A)−(B)−(C)
2)(A)−(C)−(B)
3)(B)−(A)−(C)
表面処理剤で被覆された粒子に重合性モノマーに対して相溶性を付与する部分(B)(以下、相溶性基(B)と称する場合がある。)と高屈折率部分(C)は、一つの構造が(B)と(C)の二つの機能を併せ持っていても良い。このような構造としては以下に示す構造が例示できる。
Figure 2007314773
より好ましい(A)、(B)、(C)の組み合わせとしては、吸着性または反応性を有する部分(A)が末端にある、上記1)または2)の構造である。
吸着性とは、処理後粒子との共有結合ではなく、イオン結合、キレート結合、あるいは水素結合で結び付けられる基を指す。一方、反応性を有する基とは処理後の粒子と共有結合を形成することのできる基を指す。
吸着性または反応性を有する部分(A)としては、酸性基、塩基性基、反応性基、水酸基、チオール基のいずれも使用することができる。具体的には、カルボン酸、リン酸、リン酸エステル、亜リン酸エステル、ホスホン酸、スルホン酸、スルフィン酸などの酸性基またはその塩;アミンなどの塩基性基またはその塩;−Si(OR、−Ti(OR、イソシアネート基、エポキシ基、エピスルフィド基等の反応性基;水酸基、チオール基、ホスフィンオキサイドのいずれかを用いることができる。(式中、RおよびRは水素原子または炭素数1〜25の炭化水素基、または芳香族基を表す。)吸着性または反応性を有する部分(A)としては、粒子表面が塩基性である場合に酸性基が有効であり、粒子表面が酸性である場合には塩基性基が有効である。
また、重合性モノマーと相溶性のある部分(B)は、(メタ)アクリル基、ポリアルキレングリコール基、フェニル基のいずれかを用いることができる。具体的にはポリアルキレングリコール基としてはポリエチレングリコール基、ポリプロピレングリコール基を用いることができる。
高屈折率部分(C)は少なくとも一つの硫黄原子と一つの芳香環から構成され、表面処理剤自体の屈折率(n25 )1.51以上、さらに好ましくは1.55以上であるものを用いることができる。表面処理剤自体の屈折率としては好ましくは1.51〜1.8、さらに好ましくは1.55〜1.8のものが使用される。ここで屈折率(n25 )とはナトリウムD線(波長589nm)の波長で25℃の温度で測定した数値を指す。
(高屈折率部分の例示)
部分(C)として以下に示す構造を例示することができる。
例1
Figure 2007314773
(式中、Xは、水素または炭素数1〜4のアルキル基またはハロゲン原子を示す。mは1〜4の整数である。)
例2
Figure 2007314773
(式中、nは0〜4の整数、Xは、水素または炭素数1〜4のアルキル基またはハロゲン原子を示す。mは1〜4の整数である。)
例3
Figure 2007314773
(式中、n、oはそれぞれ独立した0〜4の整数、Xは、水素または炭素数1〜4のアルキル基またはハロゲン原子を示す。mは1〜4の整数である。)
例4
Figure 2007314773
(式中、Xは、水素または炭素数1〜4のアルキル基またはハロゲン原子を示す。mは1〜4の整数である。)
例5
Figure 2007314773
(式中、Xは、水素または炭素数1〜4のアルキル基またはハロゲン原子を示す。mは1〜4の整数である。)
(表面処理剤の例示)
上述した部分(A)〜(C)を組み合わせた具体的化合物としては、以下に示す化合物を例示することができる。
例1
フェニルチオ酢酸((Phenylthio)acetic Acid)、S-Phenylthioglycolic Acid)
Figure 2007314773
例2
下記構造式で表される化合物1
Figure 2007314773
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表わし、gは1〜6の整数を表わす。)
例3
下記構造式で表される化合物2
Figure 2007314773
(式中、a、b、dはそれぞれ独立して1〜6の整数を表す。)
例4
下記構造式で表される化合物3
Figure 2007314773
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表わし、gおよびg’は、それぞれ独立して1〜6の整数を表わす。)
例5
下記構造式で表される化合物4
Figure 2007314773
(式中、R3は水素原子又はメチル基を表わし、hおよびiは、それぞれ独立して、1〜
6の整数を表わす。)
例6
下記構造式で表される化合物5
Figure 2007314773
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表わし、h、h’およびiは、それぞれ独立して、1〜6の整数を表わす。)
(その他の表面処理剤)
本発明における表面処理剤には、分散性の向上等を目的として、前記(A)(B)(C)を有する表面処理剤以外の表面処理剤を併用しても構わない。例えば、硫黄原子を含まない分散剤としては、フェニルホスホン酸等のホスホン酸類、フェニルリン酸等のリン酸類、フェニルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類、安息香酸、フェニルプロピオン酸、ジフェニル酢酸、4−フェニル安息香酸、フタル酸、フェニルコハク酸、フェニルマロン酸等のカルボン酸類、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。
(粒子の表面処理方法)
表面処理剤の粒子表面への処理方法としては、溶媒混合法が通常用いられる。具体的には、粒子の溶媒分散液と表面処理剤の溶液を用意しておき、それを混合すること、粒子の溶媒分散液に表面処理剤を添加すること等で表面処理された粒子を得ることができる。粒子の分散溶媒としては水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどのアルコール類;エチレングリコールなどの多価アルコール類およびその誘導体;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルジメチルアセトアミドなどのケトン類;ジメチルエーテル、THF、等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;トルエン、キシレンなどの非極性溶媒;2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートなどのアクリレート類その他一般の有機溶媒が使用できる。分散溶媒の量は通常粒子100質量部に対して100〜5000質量部、好ましくは100〜2000質量部である。
また、必要に応じて分散剤として、ポリカルボン酸系の分散剤やシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、変性シリコーンオイル等のシリコーン系分散剤や有機共重合体系の分散剤などの公知のものを併用することも可能である。
ここで得られた粒子は、そのまま使用しても良いし、再沈精製、膜精製等の方法で精製して使用しても良い。
混合時の濃度、pH、混合時間は通常用いられる範囲で任意に選択することができる。
粒子と表面処理剤の量比は粒子:表面処理剤=1:0.01〜1:10の間で任意に選択することができる。表面処理剤を多く使用すると屈折率が低下するため、通常は1:0.01〜1:2の範囲程度、好ましくは1:0.01〜1である。
本発明の高屈折率粒子は重合性モノマー、好ましくは高屈折率モノマーと混合し、UV等の光硬化、熱硬化により成型品へとし、高屈折率樹脂組成物として使用する。
(重合性モノマー)
本発明の重合性モノマーには特に制限はなく、粒子が分散可能なものであれば特に制限はない。具体的には光硬化性モノマー又はオリゴマーあるいはこれらの複合物、熱硬化性モノマー又はオリゴマーあるいはこれらの複合物が挙げられる。光硬化性モノマーとしては、(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。本発明において(メタ)アクリレートとは、メタクリレートのみならず、アクリレートも含まれる。
(重合モノマーの例示)
(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、分子内に1個の(メタ)アクリロイル基を有する単官能(メタ)アクリレート化合物、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物などが挙げられる。
単官能メタクリレート化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェニルグリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、フェニルセロソルブ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ビフェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルフォスフェート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ベンジルチオエチル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
多官能モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサメチレンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロキシエチルイソシアヌレート、ビス(ヒドロキシ)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=ジ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
また、(メタ)アクリルモノマー以外のモノマーを、相溶性を損なわない範囲で混合しても良い。混合可能なモノマーとしては、スチレン系化合物、(メタ)アクリル酸誘導体、(メタ)アクリル酸、N−ビニルアミド化合物を挙げることができる。
スチレン系化合物としては、スチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレンなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸誘導体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
N−ビニルアミド化合物としては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミドを挙げることができる。
重合性モノマーの中でも好ましいのは、高屈折率モノマーである。
(高屈折率モノマー)
高屈折率モノマーとは、通常屈折率(n25 )1.55以上、好ましくは1.57以上のモノマーを示す。高屈折率(メタ)アクリルモノマーとしては、下記一般式(I)又は一般式(II)で表わされる分子内に2以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物を例示することができる。
Figure 2007314773
(式中、R11及びR12は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、g、hはそれぞれ独立して1〜6の整数を表わす。)
Figure 2007314773
(式中、R21及びR22は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、i、j、k、及びlは、それぞれ独立して、1〜6の整数を示す。)
を例示することができる。
また、ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド(以下、MPSMA)等も高屈折率モノマーとして例示される。融点が64℃と室温で固体であることから、室温で液体である重合性モノマーに溶解して用いることが好ましい。
本発明の重合性組成物には物性を調整する目的で、これら重合性モノマーを適宜併用しても構わない。
(重合性組成物の製造方法)
表面処理粒子含有重合性組成物の製造方法としては、重合性モノマーに表面処理された粒子を混合することによって得られる。例えば、重合性モノマーが溶解した溶液に粒子の溶液を混合した後、溶媒を除去する方法、粒子を分散した溶液に重合性モノマーを加えた後に、溶媒を除去する方法、粒子分散液に前記表面処理剤を添加する際同時に重合性モノマーを添加し、溶媒を除去する方法等が挙げられる。溶媒の除去にはエバポレーションが好適に用いられる。この際、粒子に凝集がある場合は、適時分散処理をかけても良い。
分散処理としては例えば、超音波分散機による分散処理や、ビーズミル、ペイントシェーカー等による分散方法など、いずれの方法も用いることができる。また混合の際、溶媒を用いずに無溶媒で粒子と重合性モノマーを混合し、直接分散にかける方法もある。いずれの方法も溶媒の有り・無、溶媒除去のタイミングは適宜選択することができる。粒子と重合性モノマーの混合方法としてはこの方法に限らずいずれの方法も有効である。
また、組成物中の粒子の量は「表面処理剤を除いた粒子の量として」20質量%〜60質量%、特に好ましくは30質量%〜50質量%である。粒子の量が少なすぎると屈折率の上がり幅が小さいため、高屈折率の樹脂組成物を得ることが難しい。また、添加量が多すぎると重合性組成物の流動性が低くなり、成型することが困難になる。表面処理剤を除いた粒子の量は、仕込み比から計算するか、若しくは得られた重合性組成物をTG−DTAなどの方法で有機分を除去すること(熱重量分析)や元素分析により得ることができる。
本発明において、重合性組成物中の重合性モノマーの量としては、通常20〜80質量%、特に好ましくは30〜70質量%であり、重合性モノマーが少なすぎると、得られる樹脂組成物が脆くなるといった問題があり、重合性モノマーの量が多すぎると、屈折率の高い樹脂組成物が得られない。
本発明の重合性組成物は透明性が優れており、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した場合、700nmでの光線透過率が、通常80%以上、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。低すぎると、得られる樹脂組成物の透過率が低くなり、光学部材として用いることが困難となる。
重合性組成物の粘度は通常、30℃で100mPa.s〜300,000mPa・s、好ましくは100〜100,000mPa・s、更に好ましくは100〜50,000mPa・sである。粘度が高いと、成型時に型に流し込むことが困難になる。また粘度が低すぎると、型のすき間へ組成物が入り込み、以降の工程に支障をきたす可能性があるため低すぎることも問題となる。
<樹脂組成物の製造方法>
(開始剤)
樹脂組成物は、通常、重合性組成物に重合開始剤を含有させ硬化させることによって得られる。
重合開始剤としては、紫外線、可視光線などの活性エネルギー線の照射によりラジカルを発生する光重合開始剤、加熱によりラジカルを発生する熱重合開始剤が挙げられる。通常は光重合開始剤又は光重合開始剤と熱重合開始剤を併用する。
光重合開始剤としては、この用途に用い得ることが知られている公知の化合物を用いることができる。例えば、ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホシフィンオキシド等が挙げられる。これらの中でも、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドが好ましい。これらの光重合開始剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤は、重合性樹脂組成物中のラジカル重合可能な化合物の合計を100質量部としたとき、通常0.001質量部以上、好ましくは0.02質量部以上、更に好ましくは0.05質量部以上である。その上限は、通常5質量部以下、好ましくは3質量部以下、更に好ましくは1質量部以下である。光重合開始剤の添加量が多すぎると、重合が急激に進行し、硬化体の複屈折を大きくするだけでなく色相も悪化するおそれがある。一方、少なすぎると組成物が十分に重合しないおそれがある。
熱重合開始剤としては、この用途に用い得ることが知られている公知の化合物を用いることができる。例えば、ハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等の一方の水素原子が炭化水素基で置換されているハイドロパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)等のパーオキシエステル、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等のパーオキシカーボネート、パーオキシケタール、ケトンパーオキサイド等の過酸化物が挙げられる。
なかでも、ジクミルパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーキサイドなどが挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
熱重合開始剤は、重合性樹脂組成物中のラジカル重合可能な化合物の合計を100質量部としたとき、通常0.1質量部以上、好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは0.8質量部以上である。その上限は、通常10質量部以下、好ましくは5質量部、更に好ましくは2質量部以下である。熱重合開始剤が多すぎると、成形型内で重合性組成物を光重合させた後、脱型して熱重合させるに際し重合が急激に進行し、得られる樹脂成形体の複屈折を大きくするだけでなく色相も悪化するおそれがある。一方、少なすぎると熱重合が充分に進行しないおそれがある。
光重合開始剤と熱重合開始剤を併用する場合、その質量比は、通常1:1〜100、好ましくは1:2〜20である。熱重合開始剤が少なすぎると重合が不十分であり、多すぎると着色のおそれがある。
本発明に用いる重合性組成物には、得られる樹脂成形体の物性を損なわない範囲で、上記以外の成分を含んでもよい。このような成分としては、重合性樹脂組成物中のラジカル重合可能な化合物、連鎖移動剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、染顔料、充填剤、離型剤などが挙げられる。また、残溶媒や水を若干含んでいる場合もある。
(成型方法)
本発明における粒子を使用した高屈折率樹脂組成物を用いて光学材料を得ることができる。具体的には、例えば、該高屈折率樹脂組成物をUV等の光硬化、熱硬化等の手法により成形する方法が挙げられる。
(光硬化)
本発明に係る樹脂組成物は、上述の重合性組成物を少なくとも一面が光を透過しうる材料で構成された成形型内に注入し、光照射して硬化させた後、脱型することにより得ることができる。光を透過しうる材料としては、透明性のよい樹脂を用いることもできるが、通常は光の照射を受けても劣化したり、変形したりしないようにガラスを用いるのが好ましい。成形型のキャビティの深さ(=生成する樹脂成形体の厚さ)は通常10mm以下、好ましくは5mm以下であり、通常50μm以上、好ましくは200μm以上である。薄すぎると機械的強度が小さく、本発明の方法によっても成形するのが難しい。厚すぎると成形時に歪みが発生するため、等方的な成形体が得られない。
照射する光の波長としては、光重合開始剤の吸収波長等にもよるが、100〜800nm、好ましくは200〜600nm、さらに好ましくは200〜500nmである。波長が短すぎると樹脂の劣化を促進する場合があり、長すぎると光重合開始剤が吸収しない場合がある。
照射する光の照射量は、光重合開始剤がラジカルを発生させる範囲であれば任意であるが、紫外線の照射量が少なすぎると重合が不十分で得られる樹脂組成物の耐熱性、機械特性が十分に発現されず、一方、多すぎると得られる樹脂組成物が黄変するなど光による劣化を生じるので、照度10〜5000mW/cm、時間0.1秒〜30分間、照射量0.01〜10,000J/cmで照射するのが好ましい。紫外線の照射を複数回に分割して行うと、複屈折が小さい樹脂成形体を得ることができる。紫外線源としては、メタルハライドランプ、高圧水銀灯ランプ、無電極水銀ランプ、LED等が挙げられる。重合をすみやかに完了させる目的で、光重合と熱重合を同時に行ってもよい。
光照射により得られた樹脂組成物は、更に加熱してもよい。これにより重合反応の完結及び重合時に発生した内部歪みを低減することが可能である。加熱温度は、硬化物の組成やガラス転移温度に合わせて適宜選択されるが、通常、ガラス転移温度付近かそれ以下の温度で行われ、好ましくは50℃〜250℃である。また、加熱時間は、1分〜1週間、好ましくは30分〜3日、さらに好ましくは、1時間〜1日である。加熱温度が高すぎたり、加熱時間が長すぎると得られる樹脂成形体に色相悪化をもたらすおそれがある。加熱時の雰囲気は、空気中、窒素やアルゴン等の不活性ガス中、真空中等で行なうことが出来る。加熱は好ましくは脱型後に行う。
このようにして得られる本発明に係る樹脂組成物は、無機粒子が均一に分散し、光学的な配向性をもたない。
また、樹脂組成物の屈折率(n23 )は、1.66以上、好ましくは1.7以上、特に好ましくは1.75以上である。屈折率の上限は特に限定されないが、通常2.0以下程度である。ここで、樹脂組成物の屈折率(n23 )は、d線(587.6nm)の波長で23℃の温度で測定した数値を指す。
樹脂組成物中の粒子の量は、前記の重合性組成物と同様に「表面処理剤を除いた粒子の量として」20質量%〜60質量%、特に好ましくは30質量%〜50質量%である。粒子の量が少なすぎると屈折率の上がり幅が小さいため、高屈折率の樹脂組成物を得ることが難しい。また、添加量が多すぎると硬化前の重合性組成物の流動性が低くなり、成型することが困難になる。表面処理剤を除いた粒子の量は、仕込み比から計算するか、若しくは得られた樹脂組成物をTG−DTAなどの方法で有機分を除去すること(熱重量分析)や元素分析により得ることができる。
厚さ1.0mmの樹脂組成物の全光線透過率は、70%以上、特に75%以上であり、無機粒子を含有するにもかかわらず、光線透過率が大きい。また、厚さ2.0mmにおける、700nmでの光線透過率が80%以上である。好ましくは、83%以上、さらに好ましくは85%以上である。低すぎると、透明性が低いために、光学部材として用いることが困難という問題点がある。
樹脂組成物のオーク社製複屈折測定装置にて25℃で測定した複屈折は、通常10nm以下、特に5nm以下と複屈折が小さく、光学的に均質である。樹脂組成物の鉛筆硬度は通常2B〜4H、好ましくはB〜4Hである。樹脂組成物のTg(ガラス転移温度)は通常70℃以上、好ましくは100℃以上である。
(光学部材)
本発明の樹脂組成物は、光学用コーティング剤、ハードコート剤、光学部材として使用することが可能であるが、なかでも光学部材が好ましい。光学部材とは、光学レンズ、光学フィルム、光学フィルター、光学シート、光学薄膜、導光板、光導波路、撮像用光学部品等が挙げられる。なかでも撮像用光学部品が好ましい。
撮像用光学部品の一例として光学レンズについて述べると、本発明の樹脂組成物は高屈折特性ゆえ、光学系の全長を短縮、すなわち小型化できるというメリットを持つことは容易に理解できる。また、本発明の樹脂組成物は注型成形可能であるため、型を作製すれば球面、非球面を問わず成形が可能である。また、前記光学レンズ形状も両凸、両凹、メニスカス等の形状制約を受けない。前記光学レンズはスティルカメラやデジタルカメラ、光ピックアップ装置、携帯情報端末ビデオカメラ等の撮像部分や、投影装置、各種計測装置、信号装置等に広く使用可能である。
次に合成例、実施例、比較例により本発明を更に説明する。
(表面処理剤・重合性組成物の屈折率の測定法)
各表面処理剤・重合性組成物の屈折率は、25℃となるように恒温槽の水を循環させたアタゴ社製アッベ屈折率計DR−M2を用いて、ナトリウムD線の波長(波長589nm)光の屈折率(n25 )を測定した。
(樹脂組成物の透明性判別方法)
得られた樹脂組成物(2mm厚さ)を目視で判断し、濁りの無いものを相溶性が良好であると判断した。
(重合性組成物・樹脂組成物の透過率スペクトルの測定法)
重合性組成物・樹脂組成物の透過率スペクトルは、ヒューレット・パッカード(現社名:アジレント・テクノロジー)社製8453型紫外可視分光光度計にて室温で測定した。重合性組成物は光路長2.0mmの石英製セルに入れ、空気をブランクとして測定した。樹脂組成物は2.0mm厚の板を空気をブランクとして測定した。
(硬化物の屈折率の測定方法)
23℃となるように恒温槽の水を循環させたカルニュー社製精密屈折計KPR−2を用いて、波長587.6nm(d線)光の屈折率(n23 )を測定した。
(熱重量分析(TG)による粒子量の測定法)
セイコー電子工業(株)(現社名:エスアイアイ・ナノテクノロジー(株))社製TG−DTA320を用い、200mL/分の空気気流下、アルミニウム製皿上で測定を行った。加熱条件は、昇温速度を10℃/分と設定し、室温から600℃(サンプル直下の実測温度は595℃前後)まで昇温するという条件で行った。初期の量から、減量分を引いた量を粒子の量とし、重合性組成物や樹脂組成物中の粒子の質量%を算出した。
また、粒子と表面処理剤の比を求める際には、昇温速度を10℃/分と設定し、室温から設定温度140℃(サンプル直下の実測温度は130℃程度)まで昇温後30分間保持し、次いで設定温度600℃(サンプル直下の実測温度は595℃前後)まで昇温するという条件で行った。130℃以下での減量は溶媒等の飛散による減量と考え、130℃から600℃での減量を粒子中の有機物(主に表面処理剤)の量とした。また、600℃で有機分の除去が不完全の場合は、白金製の皿を用い、設定温度700℃まで昇温した。
(粉末X線回折(XRD)パターンの測定・粒径(結晶子サイズ)の算出)
粉末X線回折パターンは、オランダPANalytical(旧Philips)社製PW1700を用いて測定した。測定条件は、X線出力(CuKα):40kV,30mA、走査軸:θ/2θ、走査範囲(2θ):5.0−80.0°、測定モード:Continuous、読込幅:0.05°、走査速度:3.0°/min、スリット DS:1°、SS:1°、RS:0.2mmとした。
結晶子サイズ(D)は式(1)で表されるScherrer式に基づき算出した。なお、Scherrer定数(K)=0.9、X線(CuKα1)波長(λ)=1.54056Åとし、CuKα1線由来のブラッグ角(θ)及びCuKα1線由来の半価幅(β0)はMDI社製のJADE5.0+を用いてプロファイルフィッティング法(Peason−VII関数)により算出した。また、計算に用いた試料由来のCuKα1線由来の半価幅(β)はあらかじめ標準Siにより求めておいたCuKα1線由来の回折角(2θ)とCuKα1線由来の装置由来半価幅の回帰曲線からβiを算出し、式(2)を用いて補正した。
Scherrer式
D=K・λ/β・cosθ 式(1)
半価幅補正式
β=(β0−βi1/2 式(2)
<合成例1>
(酸化チタン粒子の合成)
300mlの3つ口フラスコ内部を濃塩酸で3回洗浄した。次いで、100mlの脱塩水をフラスコに加える。窒素で系中を脱気した。4mlの濃塩酸を加え、氷浴につけて、温度を10℃以下に維持した。そこに4mlのTiClを、シリンジを用いて、2ml/分の速度で滴下した。得られた溶液を10℃以下で10分間攪拌後、オイルバスに移し60℃で1時間攪拌した。得られた酸化チタン粒子溶液を、真空ポンプを用いて真空下で水を留去した。得られた白色粉末にTHF/EtOH(1:1混合)溶液を加えて、超音波洗浄機で超音波を照射し、透明な10質量%酸化チタン粒子溶液Aを得た。酸化チタンの粒径を、XRD(粉末X線解析)を用いて測定したところ3nmであった。
<合成例2>
(表面処理剤1の合成)
攪拌器、温度計、冷却管及び分離器を備え付けた1リットルの四ツ口フラスコに、4,4′−ビス(2−ヒドロキシエチルチオ)ジフェニルスルホン(100g)、メタクリル酸メチル(東京化成(株):270g)、ハイドロキノンモノメチルエーテル(東京化成(株):0.137g)及びトルエン(関東化学(株):200g)を仕込み、攪拌しながら80℃まで昇温したところへ、テトラブチルチタネート(東京化成(株):2.8g)を加えた。その後更に昇温し、100〜120℃で8時間、メタノールを留去させながら反応を行った。反応後、過剰のメタクリル酸メチルを除去し、その後、反応溶液を室温まで冷却した。この溶液にトルエン100gを加え、5%塩酸水溶液150g、続いて5%水酸化ナトリウム水溶液150gで洗浄し、更に中性になるまで150gで3回水洗浄した。この溶液にハイドロキノンモノメチルエーテル0.135gを加え、減圧下でトルエンを留去し、粗生成物を得た。粗生成物をn−ヘキサン−酢酸エチル系のシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、次式で示される表面処理剤1(32.4g)を得た。表面処理剤1の屈折率(n25 )は1.64であった。
表面処理剤1
Figure 2007314773
<合成例3>
(表面処理剤2の合成)
表面処理剤1(32.4g)をフラスコ内に入れ、アセトン(関東化学(株):30g)に溶けた無水コハク酸(東京化成(株):7.75g)、トリエチルアミン(関東化学(株):0.746g)を加えて混合し、60℃で3時間撹拌した。その後、5%塩酸水溶液150g1回、水150gで3回洗浄した。その後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧乾燥を行い、次式で表される表面処理剤2(27.5g)を得た。表面処理剤2の屈折率(n25 )は1.60であった。
表面処理剤2
Figure 2007314773
<合成例4>
(表面処理剤3の合成)
合成例2における4,4′−ビス(2−ヒドロキシエチルチオ)ジフェニルスルホン(100g)の代わりに2,2‘−[パラ−フェニレンビス(メチレンチオ)]ジエタノール(236.3g)を用いる以外は合成例2と同様に行い、次式で表される表面処理剤3(18.9g)を得た。表面処理剤3の屈折率(n25 )は1.58であった。
表面処理剤3
Figure 2007314773
<合成例5>
(表面処理剤4の合成)
合成例3における表面処理剤1(32.4g)の代わりに表面処理剤3(18.9g)を用いる以外は合成例3と同様に行い、次式で表される表面処理剤4(16.5g)を得た。表面処理剤4の屈折率(n25 )は1.54であった。
表面処理剤4
Figure 2007314773
<合成例6>
(表面処理剤5の合成)
合成例2における4,4′−ビス(2−ヒドロキシエチルチオ)ジフェニルスルホン(100g)の代わりにベンジルクロライド(東京化成(株):500g)を用いる以外は合成例2と同様に行い、次式で表される表面処理剤5(640g)を得た。表面処理剤5の屈折率(n25 )は1.57であった。
表面処理剤5
Figure 2007314773
<合成例7>
(表面処理剤6の合成)
合成例3における表面処理剤1(32.4g)の代わりに表面処理剤5(100g)を用いる以外は合成例3と同様に行い、次式で表される表面処理剤6(70g)を得た。表面処理剤6の屈折率(n25 )は1.54であった。
表面処理剤6
Figure 2007314773
<合成例8>
(表面処理剤7の合成)
合成例7で合成した表面処理剤6(7.03g)及びトリフェニルフォスフィン(東京化成(株):16.43g)をフラスコ内に入れ、容器内を窒素で置換した後、窒素気流下、乾燥テトラヒドロフラン(以下THFと略記、100mL)を加えて内容物を完全に溶解した。氷浴上にフラスコを移し、窒素気流下、撹拌しながら四臭化炭素(東京化成(株):20.77g)を少量ずつ加えた後、室温にて3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた濃縮液を減圧濾過した。濾紙上に残った固体をn−ヘキサン(純正化学(株):50mL)で二回洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をn−ヘキサン−酢酸エチル系のシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、2−(ベンジルチオ)エチルブロマイド(6.56g)を得た。
2−(ベンジルチオ)エチルブロマイド(6.56g)をフラスコ内に入れ、容器内を窒素で置換した後、窒素気流下でトリス(トリメチルシリル)フォスファイト(東京化成(株):25.42g)を加えて混合し、120℃で11時間撹拌した後、撹拌しながら85℃に冷却し、減圧下にて過剰のトリス(トリメチルシリル)フォスファイトを除去し、反応混合物量の減少が見られなくなったところで室温に冷却した。容器内を窒素で常圧に戻した後、THF/水=100/1(体積比)(20.2mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、エタノールを加えて溶解し、再度減圧濃縮した。残留物にクロロホルムを加えて溶解して得られた溶液をシリカゲルカラムに通し、カラムをクロロホルムで洗浄した。カラムを通した溶液と洗浄液をあわせて減圧濃縮し、室温で真空乾燥させた(3.5g)。表面処理剤7の予想される屈折率(n25 )は1.54である。
表面処理剤7
Figure 2007314773
<合成例9>
(フェニルチオ酢酸被覆酸化チタン粒子の製造)
市販のフェニルチオ酢酸((Phenylthio)acetic acid、S-Phenylthioglycolic acid)東京化成工業(株)製)3gを27gのTHFに溶解し、フェニルチオ酢酸10質量%溶液を得た。この溶液にゆっくりと合成例1で得られた10質量%酸化チタン粒子溶液A70gを滴下し、透明な被覆酸化チタン粒子溶液Aを得た。被覆酸化チタン粒子中の表面処理剤の量は30質量%であった。
<合成例10>
(表面処理剤1被覆酸化チタン粒子の製造)
フェニルチオ酢酸を表面処理剤1に変更した以外は、合成例9と同様に行った。透明な被覆酸化チタン粒子溶液Bが得られた。被覆酸化チタン粒子中の表面処理剤の量は30質量%であった。
<合成例11>
(表面処理剤2被覆粒子の製造)
フェニルチオ酢酸を表面処理剤2に変更した以外は、合成例9と同様に行った。透明な被覆酸化チタン粒子溶液Cが得られた。被覆酸化チタン粒子中の表面処理剤の量は30質量%であった。
<合成例12>
(表面処理剤3被覆粒子の製造)
フェニルチオ酢酸を表面処理剤3に変更した以外は、合成例9と同様に行った。透明な被覆酸化チタン粒子溶液Dが得られた。被覆酸化チタン粒子中の表面処理剤の量は30質量%であった。
<合成例13>
(表面処理剤4被覆粒子の製造)
フェニルチオ酢酸を表面処理剤4に変更した以外は、合成例9と同様に行った。透明な被覆酸化チタン粒子溶液Eが得られた。被覆酸化チタン粒子中の表面処理剤の量は30質量%であった。
<合成例14>
(表面処理剤5被覆粒子の製造)
フェニルチオ酢酸を表面処理剤5に変更した以外は、合成例9と同様に行った。透明な被覆酸化チタン粒子溶液Fが得られた。被覆酸化チタン粒子中の表面処理剤の量は30質量%であった。
<合成例15>
(表面処理剤6被覆粒子の製造)
フェニルチオ酢酸を表面処理剤6に変更した以外は、合成例9と同様に行う。透明な被覆酸化チタン粒子溶液Gが得られる。被覆酸化チタン粒子中の表面処理剤の量は30質量%である。
<合成例16>
(表面処理剤7被覆粒子の製造)
フェニルチオ酢酸を表面処理剤7に変更した以外は、合成例9と同様に行う。透明な被覆酸化チタン粒子溶液Hが得られる。被覆酸化チタン粒子中の表面処理剤の量は30質量%である。
<比較合成例1> シランカップリング剤処理された粒子
市販のシランカップリング剤KBM−503(3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、信越シリコーン社製)3gを27gのTHFに溶解し、10質量%溶液を得た。この溶液にゆっくりと10質量%酸化チタン粒子溶液A70gを滴下し、80℃で3時間過加熱して透明な被覆酸化チタン粒子溶液Eが得られた。
<比較合成例2> 表面処理されていない粒子
合成例1酸化チタン粒子の合成で合成された10質量%酸化チタン粒子溶液そのものを用いた。
<比較合成例3>
メタノールに分散されたSnO−TiO−ZrO−Sb複合金属酸化物(日産化学工業株式会社製の商品名:サンコロイド HIT−301M1、複合金属酸化物濃度):30質量%、平均粒径:5〜15nm)を用いた。分散液は濁っていた。
<比較合成例4>
10質量%酸化チタン粒子溶液A40gに10質量%ドデシルベンゼンスルホン酸THF溶液10gを加えて、白濁した被覆酸化チタン粒子溶液Fを得た。分散液は濁っていた。
実施例1
合成例9の30質量%被覆粒子溶液10g(TiO=0.7g、表面処理剤=0.3g)に下記化学式で表されるモノマー1((メタ)アクリルモノマー1)を1.33g添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒を留去する。
(メタ)アクリルモノマー1(モノマー1)
Figure 2007314773
(式中、R21及びR22はメチル基を表わし、hは2、iは1の整数を示す。)
その結果、透明な重合性組成物Aが得られる。これに、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(チバガイギー社製「LucirinTPO」)0.1質量部、ベンゾフェノン(東京化成社製)0.1質量部およびジアルキルパーオキサイド系熱重合開始剤(日本油脂株式会社製「パーミクルD」)1.0質量部を60℃で均一になるまで撹拌し、重合性組成物を得る。得られた重合性組成物を、1.0mmのスペーサーを介した2枚のガラス板からなる成形型内に注入し、ガラス面より距離20cmで上下にある出力80W/cmのメタルハライドランプの間にて5分間紫外線を照射し、重合を行う。脱型後、160℃で60分間加熱して、樹脂組成物を得る。樹脂組成物の予想される硬化後屈折率を表1に示す。
実施例2
合成例9の被覆粒子溶液を合成例10の被覆粒子に変更した以外は実施例1と同様にして行い透明な樹脂組成物を得る。
実施例3
合成例9の被覆粒子溶液を合成例11の被覆粒子に変更した以外は実施例1と同様にして行い透明な樹脂組成物を得る。
実施例4
合成例9の被覆粒子溶液を合成例12の被覆粒子に変更した以外は実施例1と同様にして行い透明な樹脂組成物を得る。
実施例5
合成例9の被覆粒子溶液を合成例13の被覆粒子に変更した以外は実施例1と同様にして行い透明な樹脂組成物を得る。
実施例6
合成例9の被覆粒子溶液を合成例14の被覆粒子に変更した以外は実施例1と同様にして行い透明な樹脂組成物を得る。
実施例7
合成例9の被覆粒子溶液を合成例15の被覆粒子に変更し、TiO含量が40質量%になるように仕込み比を変更した以外は実施例1と同様にして行い透明な樹脂組成物を得る。
実施例8
合成例9の被覆粒子溶液を合成例16の被覆粒子に変更し、TiO含量が40質量%になるように仕込み比を変更した以外は実施例1と同様にして行い透明な樹脂組成物を得る。
実施例9
合成例9の被覆粒子溶液を合成例13の被覆粒子に変更し、モノマーを下記化学式で表されるモノマー2((メタ)アクリレートモノマー2)に変更した以外は実施例1と同様にして行い透明な樹脂組成物を得る。
(メタ)アクリルモノマー2(モノマー2)
Figure 2007314773
(式中、R11及びR12はメチル基を表わし、gは2の整数を表わす。)
比較例1〜4
合成例9の被覆粒子溶液を比較合成例1〜4の粒子に変更した以外は、実施例1と同様にして行い、樹脂組成物が得られた。
上記実施例及び比較例の結果を表1にまとめた。
TiO添加時の屈折率
Figure 2007314773
表1の結果からも明らかなように、本発明にかかる実施例1〜9においては、透明かつ硬化後の屈折率が高い樹脂組成物を得ることが出来ると予測できる。とくに、実施例2、3、4、及び9にかかる樹脂組成物の硬化後の屈折率は、1.70以上の高い値を示すと予想できる。
これに対し比較例1の樹脂組成物は硬化後の屈折率が1.60と、低いものであった。また、比較例2,3、及び4にかかる樹脂組成物は、濁りが出て透明と判断されず、硬化後の屈折率の測定は不能であった。
<合成例17>
(酸化チタン粒子の合成2)
ナスフラスコ(500mL)にn−ブタノール(純正化学(株)製)150g及び超純水(脱塩水を超純水装置Milli−Q Labo(日本ミリポア(株)製)により精製)4.64gを加えて溶解するまで攪拌した。これにチタン(IV)n−ブトキシド(キシダ化学(株)製「チタン(IV)n−ブトキシド・モノマー」)11.85gを加えたところ溶液は白濁した。1分間攪拌した後、p−トルエンスルホン酸一水和物1.723g(和光純薬工業(株)製)をn−ブタノール25mLに溶かした溶液を攪拌しながら加えたところ、溶液は無色透明になった。室温で1時間攪拌した後、水冷式冷却管を装着して120℃に保持したオイルバス中で攪拌しながら7時間加熱した後、放冷して無色透明の酸化チタン粒子分散液を得た。得られた分散液をn−ブタノールで250mLとなるように希釈し、吸収スペクトルを測定したところ、400nm付近から立ち上がる酸化チタン特有の吸収スペクトルが確認された。
<合成例18>
(酸化チタン粒子の合成3)
合成例17と同様にして製造した酸化チタン微粒子分散液75mLをナスフラスコ(300mL)に入れた。ここへn−ブタノール45mL及び超純水3.25g加え、溶解するまで攪拌した。ここへチタン(IV)n−ブトキシド(キシダ化学(株)製「チタン(VI)n−ブトキシド・モノマー」)8.30gを加えて、1分間攪拌し、さらに、p−トルエンスルホン酸一水和物1.206gをn−ブタノール25mLに溶かした溶液を攪拌しながら加えた。室温で1時間攪拌した後、水冷式冷却管を装着して120℃に保持したオイルバス中で攪拌しながら8時間加熱した後、放冷したところ、やや青白い透明な酸化チタン粒子分散液が得られた。得られた分散液の吸収スペクトルを測定すると、400nm付近から立ち上がる酸化チタン特有の吸収スペクトルが得られた。
<合成例19>
(酸化ジルコニウム粒子の合成)
30分間窒素バブリングした2100gのベンジルアルコール(純正化学(株)製)に、窒素バブリングしたまま70重量%のジルコニウムプロポキシド 1−プロパノール溶液(アルドリッチ製)490.14gを加え、30分間攪拌し、ここにオレイルアミン(東京化成工業(株)製)560.58gを添加してさらに30分攪拌した。調製した溶液をオートクレーブ(金属製の釜)に入れ、30分間窒素バブリングした後、密閉して、210℃に加熱した。24時間後加熱を止めて放冷し、乳白色スラリー状の溶液を得た。
<合成例20>
(フェニルホスホン酸による酸化チタン粒子の表面処理1)
合成例17で製造した酸化チタン粒子分散液250mLにフェニルホスホン酸(東京化成工業(株)製)1.5gをエタノール37.5mLに溶解した溶液を攪拌しながら加えた。室温で1時間攪拌後、溶液は白濁しており、エタノール100mL、脱塩水500mLを加え、さらに15分間攪拌した。この溶液を50mL遠沈管8本に移し、遠心分離(2500g×3分)すると白色沈殿が得られ、上澄みをデカンテーションにより除去した。ここへ、再び溶液を加え、遠心分離、デカンテーションにより沈殿を得るという操作をさらに2回繰り返すことで、すべての溶液を遠心分離した。8本の遠沈管それぞれにエタノール2mL、脱塩水43mL加え、よく混合した後に遠心分離(2500g×3分)にかけ、上澄みをデカンテーションにより除去した。この操作を全部で5回繰り返した。さらに、8本の遠沈管それぞれにエタノール45mL加え、よく混合した後に遠心分離(2500g×5分)にかけ、上澄みをデカンテーションにより除去した。エタノールの量を25mLとし、もう一度遠心分離、デカンテーションを行った。
得られた白沈の一部を真空乾燥し、得られた固体(22mg)のXRDパターンを測定した結果、アナターゼ型酸化チタンであることが確認された。また、101ピークについてプロファイルフィッティングを行い、粒径(結晶子サイズ)を計算したところ32Åであった。また、熱重量分析を行い、130〜594℃での減量を有機物の燃焼に基づくものとし、残渣を表面処理した酸化チタン粒子中の無機物とし、表面処理した酸化チタン粒子中の有機物:無機物の質量比を求めたところ17:83であった。
<合成例21>
(フェニルホスホン酸による酸化チタン粒子の表面処理2)
合成例18で製造した酸化チタン粒子分散液をn−ブタノールで250mLに希釈し、そこへフェニルホスホン酸1.50gをエタノール37.5mLに溶解した溶液を攪拌しながら加えた。室温で1時間攪拌後、溶液は白濁しており、エタノール100mL、脱塩水500mLを加え、さらに15分間攪拌した。この溶液を50mLの遠沈管8本に移し、遠心分離(2500g×3分)すると白色沈殿が得られ、上澄みをデカンテーションにより除去した。ここへ、再び溶液を加え、遠心分離、デカンテーションにより沈殿を得るという操作をさらに2回繰り返すことで、すべての溶液を遠心分離した。8本の遠沈管それぞれにエタノール2mL、脱塩水43mL加え、よく混合した後に遠心分離(25g×3分)にかけ、上澄みをデカンテーションにより除去した。この操作を全部で5回繰り返した。さらに、8本の遠沈管それぞれにエタノール45mL加え、よく混合した後に遠心分離(2500g×10分)にかけ、上澄みをデカンテーションにより除去した。得られた白沈の一部を真空乾燥し、得られた固体(51mg)のXRDパターンを測定した結果、アナターゼ型酸化チタンであることが確認された。また、101ピークについてプロファイルフィッティングを行い、粒径(結晶子サイズ)を計算したところ39Åであった。また、熱重量分析を行い、130〜595℃での減量を有機物の燃焼に基づくものとし、残渣を表面処理した酸化チタン粒子中の無機物とし、表面処理した酸化チタン粒子中の有機物:無機物の質量比を求めたところ11:89であった。
<合成例22>
(表面処理剤7による酸化チタン粒子の表面処理)
合成例18と同様にして製造した酸化チタン粒子分散液をn−ブタノールで250mLに希釈し、そのうち150mLに合成例30で合成した表面処理剤7;0.90gをエタノール25mLに溶解した溶液を攪拌しながら加えた。溶液はすぐに白濁し、1時間攪拌後、エタノール60mL、脱塩水300mLを加え、さらに30分間攪拌した。この溶液を50mLの遠沈管4本に移し、遠心分離(2500g×3分)すると白色沈殿が得られ、上澄みをデカンテーションにより除去した。ここへ、再び溶液を加え、遠心分離、デカンテーションにより沈殿を得るという操作をさらに2回繰り返すことで、すべての溶液を遠心分離した。4本の遠沈管それぞれにエタノール2mL、脱塩水43mL加え、よく混合した後に遠心分離(2500g×3分)にかけ、上澄みをデカンテーションにより除去した。この操作を全部で5回繰り返した。さらに、4本の遠沈管それぞれにエタノールを30mL加え、よく混合した後に遠心分離(1800g×30分)にかけ、上澄みをデカンテーションにより除去した。得られた白沈の一部を真空乾燥し(12mg)、熱重量分析を行い、130〜701℃での減量を有機物の燃焼に基づくものとし、残渣を表面処理した酸化チタン粒子中の無機物とし、表面処理した酸化チタン粒子中の無機物とし、酸化チタン微粒子組成物中の有機物:無機物の質量比を求めたところ19:81であった。
<合成例23>
(フェニルチオ酢酸による酸化ジルコニウム粒子の表面処理)
合成例19で合成した酸化ジルコニウム粒子溶液100gにフェニルチオ酢酸10g加え、室温で6時間攪拌した。その後エタノール400mLを加え、1時間攪拌した。この溶液を50mLの遠沈管4本に移し、遠心分離(2500g×3分)すると白色沈殿が得られ、上澄みをデカンテーションにより除去した。ここへ、再び溶液を加え、遠心分離、デカンテーションにより沈殿を得るという操作をさらに2回繰り返すことで、すべての溶液を遠心分離した。4本の遠沈管それぞれにエタノール45mL加え、よく混合した後に遠心分離(2500g×3分)にかけ、上澄みをデカンテーションにより除去した。この操作を全部で4回繰り返した。得られた白沈を室温で真空乾燥することで、フェニルチオ酢酸で表面処理された酸化ジルコニウム粒子を得た。得られた固体のXRDパターンを測定した結果、主に正方晶(空間群P42/nmc(空間群No.137)に属するZrO由来(ICCDより発行されているPDFの番号89−7710を参照))の酸化ジルコニウムのパターンが得られ、一部単斜晶を含んでいることを示唆するパターンが得られた。また、正方晶系の空間群P42/nmc(空間群No.137)に属するZrO由来の101ピークについて、プロファイルフィッティングを行い、結晶子サイズを計算したところ23Åであった。また、熱重量分析を行い、130〜697℃での減量を有機物の燃焼に基づくものとし、残渣を表面処理した酸化ジルコニウム粒子中の無機物とし、表面処理した酸化ジルコニウム粒子中の有機物:無機物の質量比を求めたところ20:80であった。
<合成例24>
(モノマー1/表面処理剤3混合物の合成)
攪拌器、温度計、冷却管及び分離器を備え付けた10リットルの四ツ口フラスコに、パラ−キシレンジクロライド(東京化成(株):1296g)、水(636g)、メタノール(関東化学(株):1908g)を添加し、系内を窒素置換した。次に、メルカプトエタノール(東京化成(株):1266g)を添加し、系内を60℃まで昇温した。その後、25%水酸化ナトリウム水溶液2484gを、系内温度が60〜65℃で滴下した。滴下終了後、30分撹拌した後、水2544gを投入し、晶析を行った。その後、再結晶を2回行った後、乾燥させて2,2‘−[パラ−フェニレンビス(メチレンチオ)]ジエタノールを得た。次に、攪拌器、温度計、冷却管及び分離器を備え付けた10リットルの四ツ口フラスコに、2,2‘−[パラ−フェニレンビス(メチレンチオ)]ジエタノール(1035g)、シクロヘキサン(関東化学(株):2051g)を仕込み、撹拌しながら80℃で共沸脱水を行った。その後50℃まで冷却し、メタクリル酸メチル(東京化成(株):1613g)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシルベンゾアート,フリーラジカル (東京化成(株):0.0316g)及びテトラブチルチタネート(東京化成(株):40.32g)を加えた。次に、80〜85℃まで昇温し、7時間、メタノールを留去させながら反応を行った。反応後、過剰のメタクリル酸メチルを除去した。この溶液にトルエン2794g、5%塩酸水溶液1907gを加え、70℃で洗浄した。続いて5%水酸化ナトリウム水溶液1799gで洗浄を2回行い、更に水1800gでの洗浄を中性になるまで行った(3回)。この溶液を減圧下で溶剤留去し、粗生成物を得た。粗生成物をn−ヘキサン−酢酸エチル系のシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、モノマー1/表面処理剤3=52/48(質量比、NMRより算出)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシルベンゾアート,フリーラジカル (東京化成(株):0.002質量部)に調整した。
<合成例25>
(モノマー1/表面処理剤3混合物の合成)
合成例24における、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシルベンゾアート,フリーラジカルの代わりに、ハイドロキノンモノメチルエーテルを用い、その添加量を0.1質量部とする以外は合成例24と同様に行い、モノマー1/表面処理剤3=52/48(質量比、NMRより算出)を得た。
<合成例26>
(モノマー1の合成)
合成例25において、n−ヘキサン−酢酸エチル系のシリカゲルクロマトグラフィーにて精製を行い、純度95%以上(LC面積比より算出)のモノマー1を得た。得られたモノマー1の屈折率(n25 )は1.55であった。
<合成例27>
(モノマー1/表面処理剤4混合物の合成)
モノマー1/表面処理剤3=52/48(質量比)をフラスコ内に入れ、アセトン(関東化学(株):30g)に溶けた無水コハク酸(東京化成(株):7.75g)、トリエチルアミン(関東化学(株):0.746g)を加えて混合し、60℃で3時間撹拌した。その後、5%塩酸水溶液150g1回、水150gで3回洗浄した。その後、硫酸マグネシウムで水分を除去した後、減圧乾燥を行い、モノマー1/表面処理剤4=42/58(質量比、NMRより算出)を得た。
<合成例28>
(モノマー2の合成)
攪拌器、温度計、冷却管及び分離器を備え付けた釜に、4,4′−ジクロロジフェニルスルフォン (47.2kg)、N,N−ジメチルホルムアミド(70.8kg)、炭酸カリウム(27.3kg)を添加し、系内を窒素置換した。次に、メルカプトエタノール(27.0kg)を、系内温度が110〜120℃で滴下した。滴下終了後、115〜120℃で30分撹拌した後、水290kgを投入し、晶析を行った。その後、再結晶を2回行った後、乾燥させて4,4′−ビス(2−ヒドロキシエチルチオ)ジフェニルスルホン得た。次に、攪拌器、温度計、冷却管及び分離器を備え付けた釜に、4,4′−ビス(2−ヒドロキシエチルチオ)ジフェニルスルホン(43kg)、トルエン(170kg)を仕込み、撹拌しながら80℃で共沸脱水を行った。その後冷却し、メタクリル酸メチル(114kg)、ハイドロキノンモノメチルエーテル(57.4g)、ジエチルヒドロキシルアミン(574g)、テトラブチルチタネート(1.157kg)を加えた。その後昇温し、100〜120℃で28時間、メタノールを留去させながら反応を行った。反応後、過剰のメタクリル酸メチルを除去した。この溶液にトルエン123kg、5%塩酸水溶液58kgを加え、70℃で洗浄した。続いて、ヘプタン63kgを加え、25%水酸化ナトリウム水溶液58kgでの洗浄を4回行った。更に中性になるまで水58kgでの洗浄を3回行った。その後、この溶液にハイドロキノンモノメチルエーテル57.4g、ジエチルヒドロキシルアミン574gを加え、濾過した後、濾液を減圧下で留去した。この溶液にアセトン27kg、メタノール32kg、ハイドロキノンモノメチルエーテル40gを加え、40℃で1時間撹拌、15℃で15分撹拌後、再び濾過した。その濾液を脱溶剤した後、メタノール170kg投入して、冷却して結晶化させた。その白色固体を濾取し、メタノール42kgで洗浄し、再び濾取して粗生成物を得た。これに、ハイドロキノンモノメチルエーテル(東京化成(株):0.1質量部)になるように添加調整し、減圧下で溶剤を除いた。得られたモノマー2の純度は95%以上(LC面積比より算出)であった。得られたモノマー2の屈折率(n25 )は1.61であった。
<合成例29>
(表面処理剤5の合成)
攪拌器、温度計、冷却管及び分離器を備え付けた2リットルの四ツ口フラスコに、ベンジルクロライド(500g)、メルカプトエタノール(370g)、メタノール(1000ml)に、30%水酸化ナトリウム水(705g)を60℃で滴下した。滴下後、60℃で1時間撹拌した後、水(500g)で中性になるまで洗浄した。その後、減圧下、脱溶剤を行い、表面処理剤5を得た。得られた表面処理剤5の屈折率(n25 )は1.57であった。
<合成例30>
(表面処理剤7の合成)
表面処理剤5(7.03g)及びトリフェニルフォスフィン(東京化成(株):16.43g)をフラスコ内に入れ、容器内を窒素で置換した後、窒素気流下、乾燥テトラヒドロフラン(以下THFと略記、100mL)を加えて内容物を完全に溶解した。氷浴上にフラスコを移し、窒素気流下、撹拌しながら四臭化炭素(東京化成(株):20.77g)を少量ずつ加えた後、室温にて3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた濃縮液を減圧濾過した。濾紙上に残った固体をn−ヘキサン(純正化学(株):50mL)で二回洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をn−ヘキサン−酢酸エチル系のシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、2−(ベンジルチオ)エチルブロマイド(6.56g)を得た。2−(ベンジルチオ)エチルブロマイド(6.56g)をフラスコ内に入れ、容器内を窒素で置換した後、窒素気流下でトリス(トリメチルシリル)フォスファイト(東京化成(株):25.42g)を加えて混合し、120℃で11時間撹拌した後、撹拌しながら85℃に冷却し、減圧下にて過剰のトリス(トリメチルシリル)フォスファイトを除去し、反応混合物量の減少が見られなくなったところで室温に冷却した。容器内を窒素で常圧に戻した後、THF/水=100/1(体積比)(20.2mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、エタノールを加えて溶解し、再度減圧濃縮した。残留物にクロロホルムを加えて溶解して得られた溶液をシリカゲルカラムに通し、カラムをクロロホルムで洗浄した。カラムを通した溶液と洗浄液をあわせて減圧濃縮し、室温で真空乾燥させた(3.5g)。
<合成例31>
(モノマー2/表面処理剤1混合物の合成)
合成例28で合成したモノマー2(868g)をトルエン(870g)で撹拌して溶解させた。その溶液に、メタノール(27.4g)に溶解させた水酸化ナトリウム(0.68g)を常温にて添加し、2時間撹拌した。その後、トルエン(870g)を添加し、水(1500g)で洗浄を行った。続いて、アセトン50%水溶液(1500g)で25回洗浄した。そして、5%水酸化ナトリウム水溶液(1500g)、水(1500g)で洗浄した後、ハイドロキノンモノメチルエーテル(東京化成(株):0.1質量部)になるように添加調整し、減圧下で溶剤を除いた。このモノマーの組成はモノマー2/表面処理剤1=58/42(質量比、NMRより算出)であった。
<合成例32>
(モノマー2/表面処理剤2混合物の合成)
合成例27におけるモノマー1/表面処理剤3=52/48(質量比)の代わりに、モノマー2/表面処理剤1=58/42(質量比)を用いる以外は、合成例27と同様に行い、モノマー2/表面処理剤2=60/40(質量比、NMRより算出)を得た。
<合成例33>
(表面処理剤6による酸化ジルコニウム粒子の両面処理)
合成例19と同様にして作製した酸化ジルコニウム粒子溶液100gに合成例7で合成した表面処理剤6を5g加え、室温で3時間攪拌した。その後の操作は合成例23と同様に行い、表面処理剤6で表面処理された酸化ジルコニウム粒子を得た。また、熱重量分析を行い、130〜595℃での減量を有機物の燃焼に基づくものとし、残渣を表面処理した酸化ジルコニウム粒子中の無機物とし、表面処理した酸化ジルコニウム粒子中の有機物:無機物の質量比を求めたところ、22:78であった。
実施例10
合成例20の分析用に取り出した分以外の粒子全量に完全に乾燥しない状態(エタノールで湿った状態)でTHF(純正化学(株)製:高速液体クロマト用)150mLを加えて分散させ、ほぼ透明な分散液を得た。合成例24で得たモノマー1/表面処理剤3混合物を5.2g加え、10分攪拌後、エバポレーションにより30mL程度に濃縮し、遠心分離(1000g×20分)により不溶物・ゴミ等を沈殿させ取除き、上澄み液からエバポレーションにより、溶媒を留去し、酸化チタン粒子含有重合性組成物を得た。得られた重合性組成物の屈折率(n25 )は1.66であり、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時の700nmにおける透過率は90%であった。得られた重合性組成物の7.9gにIrgacure819(Ciba Specialty Chemicals K.K.製)を7.9mg加えて60〜65℃で二時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を60℃に加温し、2.0mmのスペーサーを介した2枚のガラス板からなる成形型内に注入し、室温まで冷ました後に、照射強度50mW/cm((株)オーク製作所製;紫外線照度計UV−M02、受光器UV−42(330〜490nm)により測定)となるように距離・位置を調整した拡散板(Edmund Optics社製:ホログラフィックディフューザー、厚さ0.76mm、拡散角度30度)を装備したLED(UV PROCESS SUPPLY,INC製;LED CURE−ALL 415 SPOT;ピーク波長415nm)により上下から10秒間光を照射した。さらに、スペーサーを外し、シャープカットフィルター(シグマ光機(株)製:SCF−50S−42L;限界透過波長420nm)で上下を挟み、光照射機(HOYA CANDEO OPTRONICS(株)製;UV LIGHT SOUCE UL750)により上下から300秒間光を照射(70mW/cm;(株)オーク製作所製;紫外線照度計UV−M02、受光器UV−42(330〜490nm)により測定)することで、硬化した。脱型後、空気中50℃で1週間加熱して、透明な酸化チタン粒子含有樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率を表2に示す。
実施例11
合成例20において酸化チタン粒子分散液を150mL、フェニルホスホン酸を0.75g、その後加えるエタノールを50mL、脱塩水を250mLとし、沈殿回収に用いる遠沈管の本数を4本とし、その後の洗浄工程は合成例20と同様にして白沈を得た。得られた白沈全量に完全に乾燥しない状態でTHF(純正化学(株)製:高速液体クロマト用)100mLを加えて分散させ、ほぼ透明な分散液を得た。合成例24で得たモノマー1/表面処理剤3混合物を4.65g加え、10分攪拌後、エバポレーションにより30mL程度に濃縮し、遠心分離(1000g×20分)により不溶物・ゴミ等を沈殿させ、取除き、上澄み液からエバポレーションにより、溶媒を留去し、酸化チタン粒子含有重合性組成物を得た。得られた重合性組成物の屈折率(n25 )は1.63であり、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時の700nmにおける透過率は91%であった。得られた重合性組成物の5gにIrgacure819を5mg加えて60〜65℃で二時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を実施例10と同様にして硬化した。脱型後、空気中50℃で3日間加熱して、透明な酸化チタン粒子含有樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率を表2に示す。
実施例12
合成例21の分析用に取り出した分以外の粒子全量を完全に乾燥しない状態でTHF(純正化学(株)製:高速液体クロマト用)200mLを加えて分散させ、白濁した分散液を得た。合成例24で得たモノマー1/表面処理剤3混合物を5.2g加え、10分攪拌後、エバポレーションにより80mL程度に濃縮し、遠心分離(1000g×20分)により不溶物・ゴミ等を沈殿させ取除き、上澄み液から再びエバポレーションにより、溶媒を留去し、酸化チタン含有重合性組成物を得た。得られた重合性組成物の屈折率(n25 )は1.67であり、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時の700nmにおける透過率は91%であった。得られた重合性組成物の5gにIrgacure819を5mg加えて60〜65℃で二時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を実施例10と同様にして硬化した。脱型後、空気中50℃で3日間加熱して、透明な酸化チタン粒子含有樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率を表2に示す。
実施例13
合成例22の分析用に取り出した分以外の粒子全量を完全に乾燥しない状態でTHF(純正化学(株)製:高速液体クロマト用)200mLを加えて分散させ、やや白濁した分散液を得た。合成例24で得たモノマー1/表面処理剤3混合物を3.47g加え、10分攪拌後、エバポレーションにより50mL程度に濃縮し、遠心分離(1000g×20分)により不溶物・ゴミ等を沈殿させ取除き、上澄み液から再びエバポレーションにより、溶媒を留去し、酸化チタン粒子含有重合性組成物を得た。得られた重合性組成物の屈折率(n25 )は1.66であり、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時の700nmにおける透過率は90%であった。得られた重合性組成物の4.5gにIrgacure819を4.5mg加えて60〜65℃で二時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を実施例10と同様にして硬化した。脱型後、空気中80℃で1時間加熱して、透明な酸化チタン粒子含有樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率を表2に示す。
実施例14
合成例23と同様の方法で得た酸化ジルコニウム粒子2.21gをTHF(純正化学(株)製:特級)50mLに分散し、ほぼ透明な分散液を得た。ここへ、合成例25で得たモノマー1/表面処理剤3混合物を2.95g加え、15分間超音波照射後、遠心分離(1000g×20分)により不溶物・ゴミ等を沈殿させ取除き、上澄み液からエバポレーションにより、溶媒を留去し、酸化ジルコニウム粒子含有重合性組成物を得た。得られた重合性組成物の屈折率(n25 )は1.62であり、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時の700nmにおける透過率は89%であった。得られた重合性組成物の4.5gにIrgacure819を4.5mg加えて60〜65℃で二時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を60℃に加温し、2.0mmのスペーサーを介した2枚のガラス板からなる成形型内に注入し、室温まで冷ました後に、照射強度50mW/cm((株)オーク製作所製;紫外線照度計UV−M02、受光器UV−42(330〜390nm)により測定)となるように距離・位置を調整した拡散板を装備したLED(415nm;UVPROCESS社製)により上下から10秒間光を照射した。さらに、スペーサーを外し、短波長カットフィルター(朝日分光(株)製;UV350nm;カットオン波長350nm)を光の行路に入れた光照射機(UV LIGHT SOUCE UL750)により上下から300秒間光を照射(160mW/cm;ウシオ電機(株)製;紫外線積算光量計UIT−250、受光器UVD−S365(310〜390nm)により測定)することで、硬化した。脱型後、空気中55℃で1日加熱して、透明な酸化ジルコニウム粒子含有樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率を表2に示す。
実施例15
合成例23と同様の方法で得た酸化ジルコニウム粒子1.9gをTHF(純正化学(株)製:特級)30mLに分散し、ほぼ透明な分散液を得た。ここへ、合成例25で得たモノマー1/表面処理剤3混合物を5.1g加え、10分間攪拌後、遠心分離(1000g×20分)により不溶物・ゴミ等を沈殿させ取除き、上澄み液を孔径0.45μmのPTFE製メンブレンフィルターユニット(ADVANTEC製:DISMIC−25HP045AN)で濾過した後にエバポレーションにより、溶媒を留去し、酸化ジルコニウム粒子含有重合性組成物を得た。得られた重合性組成物の屈折率(n25 )は1.60であり、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時の700nmにおける透過率は92%であった。得られた重合性組成物の5.5gにIrgacure819を5.5mg加えて60〜65℃で二時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を実施例14と同様にして、硬化した。脱型後、空気中80℃で1時間加熱して、透明な酸化ジルコニウム粒子含有樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率を表2に示す。
実施例16
合成例23と同様の方法で得た酸化ジルコニウム粒子3.6gをTHF(純正化学(株)製:特級)45mLに分散し、ほぼ透明な分散液を得た。ここへ、合成例25で得たモノマー1/表面処理剤3混合物を3.4g加え、10分間攪拌後、遠心分離(1000g×20分)により不溶物・ゴミ等を沈殿させ取除き、上澄み液を孔径0.45μmのPTFE製メンブレンフィルターユニットで濾過した後にエバポレーションにより、溶媒を留去し、酸化ジルコニウム粒子含有重合性組成物を得た。得られた重合性組成物の屈折率(n25 )は1.65であり、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時の700nmにおける透過率は92%であった。得られた重合性組成物の5.5gにIrgacure819を5.5mg加えて60〜65℃で二時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を実施例14と同様にして、硬化した。脱型後、空気中80℃で1時間加熱して、透明な酸化ジルコニウム粒子含有樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率を表2に示す。
実施例17
合成例23と同様の方法で得た酸化ジルコニウム粒子2.76gをTHF(純正化学(株)製:特級)40mLに分散し、ほぼ透明な分散液を得た。ここへ、合成例27で得たモノマー1/表面処理剤4混合物を1.70g、合成例28で得たモノマー2を2.54g加え、10分間攪拌後、遠心分離(1000g×20分)により不溶物・ゴミ等を沈殿させ取除き、上澄み液を孔径0.45μmのPTFE製メンブレンフィルターユニットで濾過した後にエバポレーションにより、溶媒を留去し、酸化ジルコニウム粒子含有重合性組成物を得た。得られた重合性組成物の屈折率(n25 )は1.64であり、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時の700nmにおける透過率は91%であった。得られた重合性組成物の5.5gにIrgacure819を5.5mg加えて60〜65℃で二時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を実施例14と同様にして、硬化した。脱型後、空気中120℃で2時間加熱して、透明な酸化ジルコニウム粒子含有樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率を表2に示す。
実施例18
合成例23と同様の方法で得た酸化ジルコニウム粒子3.02gをTHF(純正化学(株)製:特級)40mLに分散し、ほぼ透明な分散液を得た。ここへ、合成例26で得たモノマー1、合成例25で得たモノマー1/表面処理剤3混合物及びMPSMA(住友精化(株)製)を混合し、モノマー1/表面処理剤3/MPSMA(ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド)を質量比で55/15/30としたもの3.98gを加え、10分間攪拌後、遠心分離(1000g×20分)により不溶物・ゴミ等を沈殿させ取除き、上澄み液を孔径0.45μmのPTFE製メンブレンフィルターユニットで濾過した後にエバポレーションにより、溶媒を留去し、酸化ジルコニウム粒子含有重合性組成物を得た。得られた重合性組成物の屈折率(n25 )は1.65であり、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時の700nmにおける透過率は90%であった。得られた重合性組成物の5gにIrgacure819を5mg加えて60〜65℃で二時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を実施例14と同様にして、硬化した。脱型後、真空ポンプで真空引きしながら、120℃で2時間加熱して、透明な酸化ジルコニウム粒子含有樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率を表2に示す。
実施例19
合成例23と同様の方法で得た酸化ジルコニウム粒子2.76gをTHF(純正化学(株)製:特級)40mLに分散し、ほぼ透明な分散液を得た。ここへ、合成例31で得たモノマー2/表面処理剤1混合物を2.54g、合成例26で得たモノマー1を1.70g加え、10分間攪拌後、遠心分離(1000g×30分)により不溶物・ゴミ等を沈殿させ取除き、上澄み液からエバポレーションにより、溶媒を留去し、酸化ジルコニウム粒子含有重合性組成物を得た。得られた重合性組成物の屈折率(n25 )は1.65であり、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時の700nmにおける透過率は87%であった。得られた重合性組成物の5.5gにIrgacure819を5.5mg加えて60〜65℃で二時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を成形型内に注入後、型ごと60℃のオーブンに10分間入れて、その後すぐに光照射した以外は実施例14と同様にして、硬化した。脱型後、空気中120℃で2時間加熱して、透明な酸化ジルコニウム粒子含有樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率を表2に示す。
実施例20
合成例23と同様の方法で得た酸化ジルコニウム粒子2.76gをTHF(純正化学(株)製:特級)40mLに分散し、ほぼ透明な分散液を得た。ここへ、合成例32で得たモノマー2/表面処理剤2混合物を2.54g、合成例26で得たモノマー1を1.70g加え、10分間攪拌後、遠心分離(1000g×30分)により不溶物・ゴミ等を沈殿させ取除き、上澄み液からエバポレーションにより、溶媒を留去し、酸化ジルコニウム粒子含有重合性組成物を得た。得られた重合性組成物の屈折率(n25 )は1.64であった。この重合性組成物は室温ではやや白濁していたが、加温することで透明となった。得られた重合性組成物の5.5gにIrgacure819を5.5mg加えて60〜65℃で二時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を成形型内に注入後、型ごと80℃のオーブンに30分間入れて、その後すぐに光照射した以外は実施例14と同様にして、硬化した。脱型後、空気中120℃で2時間加熱して、透明な酸化ジルコニウム粒子含有樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率を表2に示す。
実施例21
実施例16における、合成例23と同様の方法で得た酸化ジルコニウム粒子3.6gの代わりに、合成例33で得た酸化ジルコニウム粒子3.9gを用いた以外は、実施例16と同様に行い、酸化ジルコニウム粒子含有重合性組成物を得た。得られた重合性組成物の屈折率(n25 )は1.64であり、光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時の700nmにおける透過率は92%であった。得られた重合性組成物の5.5gにIrgacure819を5.5mg加えて60〜65℃で2時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を実施例14と同様にして、硬化した。脱型後、空気中80℃で1時間加熱し、さらに空気中100℃で1時間加熱して、透明な酸化ジルコニウム粒子含有樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率を表2に示す。
比較例5
超微粒子酸化チタンTTO−51N(石原産業(株)製;平均粒径20nm)1.8g、フェニルホスホン酸0.36gにTHF60mLを加え、室温で4時間攪拌した。さらに、合成例24で得たモノマー1/表面処理剤3混合物を3.84g加え、室温で5時間攪拌した後に、エバポレーションにより溶媒を留去した。得られた重合性組成物は真っ白であった(酸化チタン含有量は仕込みから30質量%)。この重合性組成物の5gにIrgacure819を5mg加えて60〜65℃で二時間攪拌し、溶解させた。この重合性組成物を実施例10と同様にして、硬化した。脱型後、空気中50℃で1日間加熱して、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物は真っ白であり、光をほとんど透過しなかった。
Figure 2007314773
表2の結果からも明らかなように、本発明にかかる実施例10〜21については、透明かつ硬化後の屈折率が高い樹脂組成物を得ることができた。特に実施例12、13にかかる樹脂組成物の硬化後の屈折率は1.70以上の高い値を示した。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施例/実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施例/実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う高屈折率樹脂組成物もまた、本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。

Claims (30)

  1. 少なくとも表面処理剤で被覆された平均粒径10nm以下の粒子、及び重合性モノマーを含む重合性組成物を重合して得られる、屈折率(n23 )がYの高屈折率樹脂組成物であって、表面処理剤を除いた粒子の含有量X(質量%)とYとの関係が、下記(1)式で表されることを特徴とする高屈折率樹脂組成物。
    Y≧0.0035X+1.52 (1)
    (式中、20≦X≦60、Y≦2.0)
  2. 少なくとも表面処理剤で被覆された粒子、及びモノマーを含む重合性組成物を重合して得られる、屈折率(n23 )が1.66以上の高屈折率樹脂組成物であって、表面処理剤を除いた粒子の量が組成物全量基準で、20質量%以上、60質量%以下である高屈折率樹脂組成物。
  3. 前記粒子の平均粒径が10nm以下である請求項2に記載の高屈折率樹脂組成物。
  4. 前記重合性モノマーが(メタ)アクリルモノマーである請求項1〜3のいずれか1項に記載の高屈折率樹脂組成物。
  5. 前記表面処理剤の少なくとも1つが、
    粒子に対して吸着性及び/又は反応性を有する部分(A)、
    被覆粒子に前記重合性モノマーに対する相溶性を付与する部分(B)、
    及び高屈折率を有する部分(C)
    を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高屈折率樹脂組成物。
  6. 前記部分(A)が、イオン結合性基、前記粒子と反応して共有結合を形成する基、あるいは水素結合性基または配位結合基のいずれかであることを特徴とする請求項5に記載の高屈折率樹脂組成物。
  7. 前記イオン結合性基が、酸性基またはその塩、塩基性基またはその塩のいずれかであることを特徴とする請求項6に記載の高屈折率樹脂組成物。
  8. 前記粒子と反応して共有結合を形成する基が、−Si(OR、−Ti(OR、イソシアネート基、エポキシ基、エピスルフィド基、水酸基、チオール基、ホスフィンオキサイド、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基のいずれかであることを特徴とする請求項6又は7に記載の高屈折率樹脂組成物。
    (式中、RおよびRは水素原子または炭素数1〜25の炭化水素基、または芳香族基を表す。)
  9. 前記部分(B)が、(メタ)アクリル基、ポリアルキレングリコール基、芳香族基のいずれかであることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の高屈折率樹脂組成物。
  10. 前記部分(C)が、少なくとも一つの硫黄原子と一つの芳香環から構成され、かつ表面処理剤自体の屈折率(n25 )が1.55以上であることを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載の高屈折率樹脂組成物。
  11. 前記粒子が金属酸化物であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の高屈折率樹脂組成物。
  12. 前記金属酸化物が、酸化チタン、酸化ジルコニウム、及び、チタン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項11に記載の高屈折率樹脂組成物。
  13. 前記重合性モノマーが、少なくとも下記一般式(I)又は一般式(II)で表わされる多官能(メタ)アクリレート化合物を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の高屈折率樹脂組成物。
    Figure 2007314773
    (式中、R11及びR12は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、g、及びhはそれぞれ独立して、1〜6の整数を表わす。)
    Figure 2007314773
    (式中、R21及びR22は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、i、j、k、及びlは、それぞれ独立して、1〜6の整数を示す。)
  14. 厚さ2.0mmにおける、700nmでの光線透過率が80%以上である請求項1〜13のいずれか1項に記載の高屈折率樹脂組成物。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の重合性組成物。
  16. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の高屈折率樹脂組成物からなる光学部材。
  17. 撮像用光学部品である請求項16に記載の光学部材。
  18. 少なくとも表面処理剤で被覆された平均粒径10nm以下の粒子、及び重合性モノマーを含むことを特徴とする重合性組成物であり、該表面処理剤の少なくとも1つが粒子に対して吸着性及び/又は反応性を有する部分(A)、被覆粒子に前記重合性モノマーに対する相溶性を付与する部分(B)、及び高屈折率を有する部分(C)を含むことを特徴とする重合性組成物。
  19. 前記重合性モノマーが(メタ)アクリルモノマーである請求項18に記載の重合性組成物。
  20. 前記表面処理剤を除いた粒子の含有量が20質量%以上、60質量%以下である請求項18又は19に記載の重合性組成物。
  21. 前記部分(A)が、イオン結合性基、前記粒子と反応して共有結合を形成する基、あるいは水素結合性基または配位結合基のいずれかであることを特徴とする請求項18〜20のいずれか1項に記載の重合性組成物。
  22. 前記イオン結合性基が、酸性基またはその塩、塩基性基またはその塩のいずれかであることを特徴とする請求項21に記載の重合性組成物。
  23. 前記粒子と反応して共有結合を形成する基が、−Si(OR、−Ti(OR、イソシアネート基、エポキシ基、エピスルフィド基、水酸基、チオール基、ホスフィンオキサイド、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基のいずれかであることを特徴とする請求項21又は22に記載の重合性組成物。
    (式中、RおよびRは水素原子または炭素数1〜25の炭化水素基、または芳香族基を表す。)
  24. 前記部分(B)が、(メタ)アクリル基、ポリアルキレングリコール基、芳香族基のいずれかであることを特徴とする請求項18〜23のいずれか1項に記載の重合性組成物。
  25. 前記部分(C)が、少なくとも一つの硫黄原子と一つの芳香環から構成され、かつ表面処理剤自体の屈折率(n25 )が1.55以上であることを特徴とする請求項18〜24のいずれか1項に記載の重合性組成物。
  26. 前記粒子が金属酸化物であることを特徴とする請求項18〜25のいずれか1項に記載の重合性組成物。
  27. 前記金属酸化物が、酸化チタン、酸化ジルコニウム、及び、チタン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項26に記載の重合性組成物。
  28. 前記重合性モノマーが、少なくとも下記一般式(I)又は一般式(II)で表わされる多官能(メタ)アクリレート化合物を含むことを特徴とする請求項18〜27のいずれか1項に記載の重合性組成物。
    Figure 2007314773
    (式中、R11及びR12は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、g、及びhはそれぞれ独立して、1〜6の整数を表わす。)
    Figure 2007314773
    (式中、R21及びR22は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、i、j、k、及びlは、それぞれ独立して、1〜6の整数を示す。)
  29. 光路長2.0mmの石英セルを用いて測定した時に、700nmでの光線透過率が80%以上である請求項18〜28のいずれか1項に記載の重合性組成物。
  30. 重合開始剤が添加されてなる請求項18〜29のいずれか1項に記載の重合性組成物。
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