JP5621596B2 - 調光フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、調光機能を有する調光フィルムに関する。
光調整懸濁液を含む調光硝子は、エドウィン・ランド(Edwin.Land)により最初に発明されたもので、その形態は、狭い間隔を有する2枚の透明導電性基材の間に、液体状態の光調整懸濁液を注入した構造になっている(例えば、特許文献1及び2参照)。エドウィン・ランドの発明によると、2枚の透明導電性基材の間に注入されている液状の光調整懸濁液は、電界を印加していない状態では懸濁液中に分散されている光調整粒子のブラウン運動により、入射光の大部分が光調整粒子により反射、散乱又は吸収され、ごく一部分だけが透過することになる。
即ち、光調整懸濁液に分散されている光調整粒子の形状、性質、濃度及び照射される光エネルギーの量により、透過、反射、散乱又は吸収の程度が決められる。前記構造の調光硝子を用いた調光窓に電界を印加すると、透明導電性基材を通じて光調整懸濁液に電場が形成され、光調整機能を表す光調整粒子が分極を起こし、電場に対して平行に配列され、光調整粒子と光調整粒子の間を光が透過し、最終的に調光硝子は透明になる。しかし、このような初期の調光装置は、実用上、光調整懸濁液内での光調整粒子の凝集、自重による沈降、熱による色相変化、光学密度の変化、紫外線照射による劣化、基材の間隔維持及びその間隔内への光調整懸濁液の注入が困難等であるために、実用化が難しかった。
ロバート・エル・サックス(Robert.L.Saxe)、エフ・シー・ローウェル(F.C.Lowell)、又はアール・アイ・トンプソン(R.I.Thompson)は、調光窓の初期問題点、即ち、光調整粒子の凝集及び沈降、光学密度の変化等を補完した調光硝子を用いた調光窓を開示している(例えば、特許文献3〜9参照)。これらの特許等では、針状の光調整結晶粒子、結晶粒子分散用懸濁剤、分散調整剤及び安定剤等からなる液体状態の光調整懸濁液によって、光調整粒子と懸濁剤の密度を殆ど同様に合わせて光調整粒子の沈降を防止しながら、分散調整剤を添加して光調整粒子の分散性を高めることにより光調整粒子の凝集を防止し、初期の問題点を解決している。
しかし、これらの調光硝子もやはり従来の調光硝子のように、2枚の透明導電性基材の間隔内に液状の光調整懸濁液を封入した構造になっているため、大型製品製造の場合、2枚の透明導電性基材の間隔内への均一な懸濁液の封入が困難で、製品上下間の水圧差による下部の膨張現象が起こりやすい問題がある。また、外部環境、例えば、風圧によって基材の間隔が変化することにより、その結果、光学密度が変化して色相が不均質になり、又は透明導電性基材の間に液体をためるための周辺の密封材が破壊され、光調整材料が漏れる問題がある。また、紫外線による劣化、透明導電性基材の周辺部と中央部間の電圧降下により、応答時間にむらが発生する。
これを改善する方法として、液状の光調整懸濁液を硬化性の高分子樹脂の溶液と混合し、重合による相分離法、溶媒揮発による相分離法、又は温度による相分離法等を利用してフィルムを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献10参照)。
米国特許第1,955,923号明細書 米国特許第1,963,496号明細書 米国特許第3,756,700号明細書 米国特許第4,247,175号明細書 米国特許第4,273,422号明細書 米国特許第4,407,565号明細書 米国特許第4,422,963号明細書 米国特許第3,912,365号明細書 米国特許第4,078,856号明細書 特開2002−189123号公報
しかし、硬化してフィルムマトリックスとなる高分子樹脂は、透明導電性基材との密着性を考慮に入れた分子設計にはなっていないため、表面にITO等の導電性薄膜が成膜されたPETフィルム等の基材とフィルムマトリックスとの密着性は悪く、非常にはがれ易い問題がある。
本発明は、フィルムマトリックスと基材との密着性を向上させ、安定した調光機能を発揮する調光フィルムを提供することを目的とするものである。
本発明者等は、鋭意検討した結果、透明導電性樹脂基材の少なくとも一方の調光層側表面に特定のプライマー層を設けることにより上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、2つの透明導電性樹脂基材と、前記2つの透明導電性樹脂基材に挟持された調光層と、を有し、
前記調光層が、樹脂マトリックスと前記樹脂マトリックス中に分散した光調整懸濁液とを含む調光フィルムであって、前記透明導電性樹脂基材の少なくとも一方の前記調光層側にプライマー層を有し、前記プライマー層が、金属酸化物微粒子を有機バインダー樹脂に分散させた薄膜で形成された調光フィルムに関する。
前記金属酸化物微粒子は、平均粒径が100nm以下であることが好ましい。
また、前記金属酸化物微粒子は、前記プライマー層の材料全体に対して4.5〜95質量%含有されることがより好ましい。
このプライマー層が、前記有機バインダー樹脂である重合性モノマーあるいはオリゴマーを熱あるいは光で硬化させた薄膜で形成されていることが好ましい。
このプライマー層の有機バインダー樹脂の一部は(メタ)アクリレートあるいはエポキシあるいはその両方から成る薄膜で形成されていることがさらに好ましい。
また、この酸化物微粒子は、ZrO、SiO、ITO、GZO、ZnOのいずれか、あるいはそれらの混合物であることが好ましい。
上記の発明において、プライマー層の膜厚は好ましくは500nm以下である。
本発明の調光フィルムは、調光層と透明導電性樹脂基材との密着性が高く、安定した調光機能を発揮することができる。
本願の開示は、2009年2月13日に出願された特願2009−031219号に記載の主題と関連しており、それらの開示内容は引用によりここに援用される。
本発明の調光フィルムの一態様の断面構造概略図である。 図1の調光フィルムの電界が印加されていない場合の作動を説明するための概略図である。 図1の調光フィルムの電界が印加されている場合の作動を説明するための概略図である。 調光フィルムの端部の状態を説明するための概略図である。液滴3の中の光調整粒子10は図示を省略した。
本発明の調光フィルムは、樹脂マトリックスと、樹脂マトリックス中に分散した光調整懸濁液と、を含む調光層が、2つの透明導電性樹脂基材間に挟持された調光フィルムであり、透明導電性樹脂基材の少なくとも一方の調光層と接する面に、特定のプライマー層が設けられていることを特徴とする。
調光層は、一般に、調光材料を用いて形成することが可能である。本発明における調光材料は、樹脂マトリックスとしての、エネルギー線を照射することにより硬化する高分子媒体と、光調整粒子が流動可能な状態で分散媒中に分散した光調整懸濁液と、を含有する。光調整懸濁液中の分散媒が、高分子媒体及びその硬化物と相分離しうるものであることが好ましい。
該調光材料を用いて、両方の透明導電性樹脂基材の調光層と接する面にプライマー処理を施した2つの透明導電性樹脂基材間、あるいは一方の透明導電性樹脂基材のみ、調光層と接する面にプライマー処理を施した2つの透明導電性樹脂基材間等に、高分子媒体から形成された樹脂マトリックス中に光調整懸濁液が分散した調光層を挟持させることにより、本発明の調光フィルムが得られる。
すなわち、本発明の調光フィルムの調光層では、液状の光調整懸濁液が、高分子媒体が硬化した固体状の樹脂マトリックス内に微細な液滴の形態で分散されている。光調整懸濁液に含まれる光調整粒子は、棒状又は針状であることが好ましい。
このような調光フィルムに電界を印加すると、樹脂マトリックス中に分散されている光調整懸濁液の液滴中に、浮遊分散されている電気的双極子モーメントをもつ光調整粒子が、電界に対し平行に配列されることにより、液滴が入射光に対して透明な状態に転換され、視野角度による散乱、又は透明性低下が殆どない状態で入射光を透過させる。本発明においては、特定のプライマー層上に調光層を設けてフィルム化することによって、従来の調光フィルムの問題点、即ち、調光層と透明導電性樹脂基材との密着性が弱く、製造過程あるいはフィルム製造後の加工過程等で調光層が透明導電性樹脂基材から剥がれるといった問題が解決される。
本発明においてプライマー層は、金属酸化物微粒子を有機バインダー樹脂に分散させた薄膜が好ましくあげられる。
このプライマー層は、有機バインダー樹脂である重合性モノマーあるいはオリゴマーを熱あるいは光で硬化させた薄膜で形成されることが好ましい。さらに、この重合性モノマーあるいはオリゴマーの一部は(メタ)アクリレートであることが好ましい。また、この重合性モノマーあるいはオリゴマーの一部はエポキシであることも同様に好ましい。この重合性モノマーあるいはオリゴマーの一部は(メタ)アクリレートとエポキシの混合物であっても良い。
ここで、金属酸化物微粒子とは、ZrO、SiO、ITO、TiO、ZnO、Al、GZO、コバルトブルー、CeO、BiO、CoO、CuO、Fe(α)、Fe(γ)、Ho、Mn、SnO、Y、AZO、MgO、Coから選ばれ、単独あるいはいくつかの金属酸化物微粒子を混合して用いられる。より好ましくは、ZrO、SiO、ITO、GZO、ZnOのいずれか、あるいはそれらの混合物である。
また、本発明における金属酸化物微粒子は、調光フィルムのヘイズを増加させないために平均粒径が100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがさらに好ましい。
本発明において、平均粒径とはBET法による比表面積測定装置より測定した比表面積より、下記式を用いて算出された粒径である。
平均粒径(nm)=6000/(密度[g/cm]×比表面積[m/g])
上記範囲の平均粒径を有する金属酸化物微粒子は、市販品を適宜選択すればいい。
金属酸化物微粒子を分散させる有機バインダー樹脂は、溶液から成膜し易いものであれは特に限定は無い。「溶液から成膜しやすい」とは、金属酸化物微粒子を有機バインダーと混合した際に、金属酸化物微粒子の析出や、相分離が生じにくいことである。つまり、金属酸化物微粒子と相性のよい有機バインダーであればよい。
本発明においては、有機バインダー樹脂に金属酸化物微粒子を分散させることにより、透明導電性樹脂基材と調光層との密着性が高くなる。そのため、金属酸化物微粒子を分散させる有機バインダー樹脂は、それ自身に調光フィルムと透明導電性樹脂基材との密着性を向上させる効果は必要ない。
有機バインダー樹脂としては重合性モノマーあるいはオリゴマーが挙げられる。重合性モノマーあるいはオリゴマーとしては、(メタ)アクリレートが挙げられる。
重合性モノマーあるいはオリゴマーとしての(メタ)アクリレートの具体的な例としては、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ノナエチレングリコールジメタクリレート、テトラデカエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジメタクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物のジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ノナエチレングリコールジアクリレート、テトラデカエチレングリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物のジアクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物のジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチルロールプロパントリアクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性トリアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス(アクロキチエチル)イソシアヌレート、フェニルグリシジルエーテルアクリレートウレタンプレポリマー等を単独あるいは混合して用いても良い。なお、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
これらの(メタ)アクリレートの市販品としては、ライトエステルEG、ライトエステル2EG、ライトエステル3EG、ライトエステル4EG、ライトエステル9EG、ライトエステル14EG、ライトエステル1,4BG、ライトエステルNP、ライトエステル1,6HX、ライトエステル1,9ND、ライトエステル1.10DC、ライトエステルDCP−M、ライトエステルBP−2EMK、ライトエステルBP−4EM、ライトエステルBP−6EM、ライトエステルTMP、ライトアクリレート3EG−A、ライトアクリレート4EG−A、ライトアクリレート9EG−A、ライトアクリレート14EG−A、ライトアクリレートPTMGA−250、ライトアクリレートNP−A、ライトアクリレートMPD−A、ライトアクリレート1,6HX−A、ライトアクリレートBEPG−A、ライトアクリレート1,9ND−A、ライトアクリレートMOD−A、ライトアクリレートDCP−A、ライトアクリレートBP−4EA、ライトアクリレートBP−4PA、ライトアクリレートBA−134、ライトアクリレートBP−10EA、ライトアクリレートHPP−A、ライトアクリレートTMP−A、ライトアクリレートTMP−3EO−A、ライトアクリレートTMP−6EO−3A、ライトアクリレートPE−4A、ライトアクリレートDPE−6A、AT−600、AH−600(以上、共栄社化学(株)製)、アロニックスM−215、アロニックスM−220、アロニックスM−225、アロニックスM−270、アロニックスM−240、アロニックスM−310、アロニックスM−321、アロニックスM−350、アロニックスM−360、アロニックスM−370、アロニックスM−315、アロニックスM−325、アロニックスM−327(以上、東亞合成(株)製)等が挙げられる。
なお、金属酸化物微粒子のプライマー層における好ましい含有量は、調光フィルムのヘイズ上昇抑制の点からプライマー層の材料全体(乾燥、硬化させた後のプライマー層全体)に対して4.5〜95質量%である。
プライマー層に金属酸化物微粒子を用いると、高い硬度のプライマー層を得ることが可能となり、調光フィルムと透明導電性樹脂基材との密着性を向上させるだけでなく、調光フィルムを剥がして電極を取り出す際に、下地の透明導電膜に傷が付きにくくなる効果がある。
また、プライマー層に金属酸化物微粒子を用いると、プライマー層のタックを小さくする効果がある。
プライマー層形成に重合性モノマーあるいはオリゴマーを用いる場合、熱重合開始剤あるいは光重合開始剤を用いて硬化させて薄膜とすることが好ましい。熱硬化法、光硬化法は、特に制限はなく、通常の各硬化法を適用することができる。
本発明に用いられる熱重合開始剤としては、熱により分解してラジカルを生成して重合性化合物の重合を開始し得るものであればよく、有用なラジカル開始剤は既知の開始剤であり、有機過酸化物、アゾニトリル等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。有機過酸化物には、アルキルパーオキシド、アリールパーオキシド、アシルパーオキシド、アロイルパーオキシド、ケトンパーオキシド、パーオキシカボネート、パーオキシカーボキシレート等が含まれる。
アルキルパーオキシドとしては、ジイソプロピルパーオキシド、ジターシャリーブチルパーオキシド、ジターシャリーアミルパーオキシド、ターシャリーブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ターシャリーブチルヒドロ−パーオキシド等が挙げられる。
アリールパーオキシドとしては、ジクミルパーオキシド、クミルヒドロパーオキシド等が挙げられ、アシルパーオキシドとしては、ジラウロイルパーオキシド等が挙げられる。
アロイルパーオキシドとしては、ジベンゾイルパーオキシド等が挙げられる。
ケトンパーオキシドとしては、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド等を挙げることができる。
アゾニトリルとしては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソプロピルニトリル等が挙げられる。
熱重合開始剤の市販品としては、特にパーロイルIB、パークミルND、パーロイルNPP、パーロイルIPP、パーロイルSBP、パーオクタND、パーロイルTCP、パーロイルOPP、パーヘキシルND、パーブチルND、パーブチルNHP、パーヘキシルPV、パーブチルPV、パーロイル355、パーロイルL、パーオクタO、パーロイルSA、パーヘキサ25O、パーヘキシルO、ナイパーPMB、パーブチルO、ナイパーBMT、ナイパーBW、パーヘキサMC、パーヘキサTMH(以上、日油(株)製)、アゾ化合物、特に、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチル−ブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド)及び/又はジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル2,2’−アゾイソブチレート等が挙げられる。
光重合開始剤としては、光照射により分解してラジカルを発生して重合性化合物の重合を開始し得るものであればよく、例えばアセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
光重合開始剤の市販品としては、イルガキュア651、イルガキュア184、イルガキュア500、イルガキュア2959、イルガキュア127、イルガキュア754、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア379EG、イルガキュア1300、イルガキュア819、イルガキュア819DW、イルガキュア1800、イルガキュア1870、イルガキュア784、イルガキュアOXE01、イルガキュアOXE02、イルガキュア250、イルガキュアPAG103、イルガキュアPAG108、イルガキュアPAG121、イルガキュアPAG203、ダロキュア1173、ダロキュアMBF、ダロキュアTPO、ダロキュア4265、ダロキュアEDB、ダロキュアEHA(以上、チバ・ジャパン(株)製)、C0014、B1225、D1640、D2375、D2963、M1245、B0103、C1105、C0292、E0063、P0211、I0678、P1410、P1377、M1209、F0362、B0139、B1275、B0481、D1621、B1267、B1164、C0136、C1485、I0591、F0021、A0061、B0050、B0221、B0079、B0222、B1019、B1015、B0942、B0869、B0083、B2380、B2381、D1801、D3358、D2248、D2238、D2253、B1231、M0792、A1028、B0486、T0157、T2041、T2042、T1188、T1608(以上、東京化成工業(株)製)が挙げられる。
プライマー層の有機バインダーとして用いる上記(メタ)アクリレートに変えて、又は組み合わせて、以下に示す(a)〜(c)の材料を用いることも可能である。
(a)分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレートを含有する材料
(b)ペンタエリスリトール骨格を有するウレタンアクリレートを含有する材料
(c)分子内に1つ以上の重合性基を有するリン酸エステル
(a)分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレートを含有する材料
プライマー層形成に用いる分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレートの具体的な例としては、(式1)〜(式8)で表される化合物が挙げられるが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
水酸基を有する(メタ)アクリレートは、さらには水酸基とペンタエリスリトール骨格とを有する(メタ)アクリレートであることがより好ましい。なお、「水酸基とペンタエリスリトール骨格とを有する(メタ)アクリレート」とは、(メタ)アクリレート分子内に水酸基があればペンタエリスリトールの水酸基は全て置換されていても構わないが、好ましくはペンタエリスリトールの少なくとも一つの水酸基が無置換であるものを示す。
ペンタエリスリトール骨格については、下記(b)材料の段落で説明する。
Figure 0005621596
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本発明において用いられる分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレートは、公知の方法で合成することが出来る。例えば、エポキシエステルの場合、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを不活性ガス中でエステル化触媒と重合禁止剤の存在下に反応させることにより得ることができる。
不活性ガスとしては窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等が挙げられる。これらは単独又は併用して使用することができる。
エステル化触媒としては、トリエチルアミン、ピリジン誘導体、イミダゾール誘導体等の三級窒素を含有する化合物、トリメチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のリン化合物、又はテトラメチルアンモニウムクロライド、トリエチルアミン等のアミン塩等が用いられる。添加量は0.000001〜20質量%、好ましくは0.001〜1質量%である。
重合禁止剤としてはハイドロキノン、ターシャリーブチルハイドロキノン等のそれ自体公知の重合禁止剤が用いられる。使用量は0.000001〜0.1質量%の範囲から選択される。
エポキシエステルの例としては、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(商品名:アロニックスM−5700、東亞合成(株)製、あるいは、商品名:エポキシエステルM−600A、共栄社化学(株)製)、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート(商品名:ライトエステルG−201P、共栄社化学(株)製)、グリセリンジグリシジルエーテルアクリル酸付加物(商品名:エポキシエステル80MFA、共栄社化学(株)製)等が挙げられる。
また、水酸基と、ペンタエリスリトール骨格と、を有する(メタ)アクリレートの場合、ペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトール等と、アクリル酸又はメタクリル酸を空気中でエステル化触媒とを、重合禁止剤の存在下に反応させることにより得られる。ペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトールに対してアクリル酸あるいはメタクリル酸を付加させる反応方法としては、特公平5−86972号公報、特開昭63−68642号公報に記載された公知のものが適用できる。
分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレートの市販品としては、特にライトエステルHOP、ライトエステルHOA、ライトエステルHOP−A、ライトエステルHOB、ライトエステルHO−MPP、ライトエステルP−1M、ライトエステルP−2M、ライトエステルG−101P、ライトエステルG−201P、ライトエステルHOB−A、エポキシエステルM−600A、ライトエステルHO−HH、ライトアクリレートHOA−HH、HOA−MPL、HOA−MPE、ライトアクリレートP−1A、ライトアクリレートPE−3A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル3000MK、エポキシエステル3000A(以上、共栄社化学(株)製)、アロニックスM−215、アロニックスM−305、アロニックスM−306、アロニックスM−451、アロニックスM−403、アロニックスM−400、アロニックスM402、アロニックスM−404、アロニックスM−406(以上、東亞合成(株)製)、PM−21(日本化薬(株)製)、ホスマーPP、ホスマーPE、ホスマーM(以上、ユニケミカル(株)製)等が挙げられる。
(b)ペンタエリスリトール骨格を含有するウレタンアクリレートを含有する材料
ここで、「ペンタエリスリトール骨格」とは、下記式(a)に示す構造を示す。「ペンタエリスリトール骨格を含有するウレタンアクリレート」とは、具体的には、ウレタンアクリレート分子内に存在するペンタエリスリトールの水酸基の少なくとも1つの水素がカルバモイル基で置換され、且つ少なくとも1つの水酸基が(メタ)アクリル酸でエステル化された構造を有する。このとき、カルバモイル基、(メタ)アクリル酸も置換基を有していてもよい。なお、カルバモイル基で置換された水酸基と、(メタ)アクリル酸でエステル化された水酸基が、下記式(a)で示される同一のペンタエリスリトール骨格に結合する水酸基である必要はない。
Figure 0005621596
また、本発明におけるペンタエリスリトール骨格を含有するウレタンアクリレートは、ペンタエリスリトール骨格として、酸素を介して2つつながったジペンタエリスリトールを有することも好ましい。その場合も、ペンタエリスリトールの水酸基の少なくとも1つの水素がカルバモイル基で置換され、且つ少なくとも1つの水酸基が(メタ)アクリル酸でエステル化されたものである。このとき、カルバモイル基、(メタ)アクリル酸も置換基を有していてもよい。
さらには、IPDI(3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート)も同時に含有することがより好ましい。また、このウレタンアクリレートはさらに分子内に水酸基を含有することが好ましい。
ここで、「IPDI(3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート)骨格」とは、下記式(b)に示す構造を示す。
Figure 0005621596
ペンタエリスリトール骨格を含有するウレタンアクリレートの例としては、具体的には、下記(式9)〜(式15)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005621596
Figure 0005621596
Figure 0005621596
Figure 0005621596
Figure 0005621596
Figure 0005621596
Figure 0005621596
なお、(式13)〜(式15)においてRは、全て同じでも異なっていてもよい、下記に示されるものであり、少なくとも一つ以上がHであることが好ましい。
Figure 0005621596
ペンタエリスリトール骨格を含有するウレタンアクリレートは公知の方法で合成することが出来る。例えば、一般的にウレタンアクリレートは、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物等の水酸基と、水酸基含有(メタ)アクリレートとを公知の方法で反応させて得られることから、ペンタエリスリトール骨格を含有するウレタンアクリレートも同様に、例えば、以下の製法1〜製法4のいずれかで製造することが可能である。
(製法1):ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物及びペンタエリスリトール骨格含有(メタ)アクリレートを一括して仕込んで反応させる方法。
(製法2):ポリオール化合物及びポリイソシアネート化合物を反応させ、次いでペンタエリスリトール骨格含有(メタ)アクリレートを反応させる方法。
(製法3):ポリイソシアネート化合物及びペンタエリスリトール骨格含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いでポリオール化合物を反応させる方法。
(製法4):ポリイソシアネート化合物及びペンタエリスリトール骨格含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いでポリオール化合物を反応させ、最後にまたペンタエリスリトール骨格含有(メタ)アクリレートを反応させる方法。
また、これらの反応には触媒を用いてもよく、例えば、ラウリル酸ジブチル錫等の錫系の触媒、三級アミン系触媒等が用いられる。
上記製法1〜製法4において用いられるペンタエリスリトール骨格含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記製法1〜製法4において用いられるポリイソシアネート化合物としては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート)、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−ヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
ペンタエリスリトール骨格を含有するウレタンアクリレートは、ペンタエリスリトール骨格を含有するウレタンアクリレートを含む市販品を用いることもでき、例えば、UA−306H、UA−306I、UA−306T、UA−510H(共栄社化学(株)製)等が挙げられる。
ペンタエリスリトール骨格とIPDI骨格の両方を含有するウレタンアクリレートは、上記製法1〜製法4のうち、ポリイソシアネート化合物としてイソホロンジイソシアネートを用いることにより得ることができる。
また、市販品を用いることもでき、ペンタエリスリトール骨格とIPDI骨格の両方を含有するウレタンアクリレートを含む市販品として、具体的には下記に例示できる。
AY42−151(フィラーとしてSiO微粒子含有、東レ・ダウコーニング(株)製)、UVHC3000(フィラー非含有、モメンンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製)、UVHC7000(フィラー非含有、モメンンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製)等が挙げられる。
(c)分子内に1つ以上の重合性基を有するリン酸エステル
プライマー層を形成するための材料として、分子内に1つ以上の重合性基を有するリン酸エステルが挙げられ、好ましくは分子内に1つ以上の重合性基を有するリン酸モノエステルあるいはリン酸ジエステルが挙げられる。分子内に1つ以上の重合性基を有するリン酸エステルは、通常、エステル部分に重合性基を有し、好ましくは1つのエステル部分に1つの重合性基を有する。分子内の重合性基の個数は1個又は2個であることが好ましい。また、リン酸エステルは、好ましくは、分子内に(ポリ)エチレンオキサイド、(ポリ)プロピレンオキサイド等の(ポリ)アルキレンオキサイド構造を有する。
重合性基として、熱、エネルギー線の照射等により重合する基が好ましく、例えば、(メタ)アクリロイルオキシ基等のエチレン性不飽和二重結合を有する基がある。
より具体的には、プライマー層を形成するための材料は、分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を有するリン酸モノエステルあるいはリン酸ジエステルであることが好ましい。
(メタ)アクリロイルオキシ基を有するリン酸モノエステルあるいはリン酸ジエステルの例としては、(式16)又は(式17)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005621596
(式中、R1はそれぞれ独立に炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐アルキレン基を示し、mは1以上の整数であり、nは1又は2である。Xは、それぞれ独立に
Figure 0005621596
から選択される。)
mは好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6である。
Figure 0005621596
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立に炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐アルキレン基を示し、l及びmはそれぞれ独立に1以上の整数であり、nは1又は2である。Xは、それぞれ独立に
Figure 0005621596
から選択される。)
lは好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5である。mは好ましくは1〜5、より好ましくは1〜2である。
分子内に1つ以上の重合性基を有するリン酸エステルとして、日本化薬(株)製のPM−21(下記式c)、共栄社(株)製のP−2M(下記式d)、P−1M(下記式e)、ユニケミカル(株)製のホスマーPE(下記式f)、ホスマーPP(下記式g)等が挙げられる。
Figure 0005621596
また、これらの(メタ)アクリロイルオキシ基を有するリン酸モノエステルあるいはリン酸ジエステルは混合して用いられても良く、他の(メタ)アクリレート等と混合して用いられても良い。
本発明において、プライマー層の膜厚は、500nm以下であることが好ましく、さらに1nm〜500nmの膜厚であることがより好ましい。好ましくは10nm〜500nm、さらに好ましくは10nm〜200nm、また、より好ましくは40nm〜100nmである。膜厚が1nm以上であると充分な接着強度を発現できる。また、膜厚が500nm以下であることによりプライマー層のタックが強すぎることなく、プライマー層を塗工してロールに巻き取った後に、プライマー層が透明樹脂基材フィルム裏面に転写する、あるいは調光フィルム製造時にラミネートする側の透明樹脂基材のフィルムの位置合わせが困難になるといった不具合が生じにくい傾向がある。
プライマー層の膜厚は紫外・可視光線の反射率分光法、X線反射率測定、エリプソメトリー等によって測定可能である。
<調光層>
本発明における調光層は、樹脂マトリックスと該樹脂マトリックス中に分散した光調整懸濁液とを含む調光材料からなる。なお、樹脂マトリックスは、高分子媒体からなり、光調整懸濁液は、光調整粒子が流動可能な状態で分散媒中に分散したものである。高分子媒体及び分散媒(光調整懸濁液中の分散媒)としては、高分子媒体及びその硬化物と分散媒とが、少なくともフィルム化したときに互いに相分離しうるものを用いる。互いに非相溶又は部分相溶性の高分子媒体と分散媒とを組み合わせて用いることが好ましい。
本発明において用いられる高分子媒体は、(A)エチレン性不飽和結合を有する置換基を持つ樹脂及び(B)光重合開始剤を含み、紫外線、可視光線、電子線等のエネルギー線を照射することにより硬化するものが挙げられる。(A)エチレン性不飽和結合を有する樹脂としては、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等が合成容易性、調光性能、耐久性等の点から好ましい。これらの樹脂は、置換基として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基を有することが、調光性能、耐久性等の点から好ましい。
前記シリコーン系樹脂の具体例としては、例えば、特公昭53−36515号公報、特公昭57−52371号公報、特公昭58−53656号公報、特公昭61−17863号公報等に記載の樹脂を挙げることができる。
前記シリコーン系樹脂は、例えば、両末端シラノールポリジメチルシロキサン、両末端シラノールポリジフェニルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー、両末端シラノールポリジメチルジフェニルシロキサン等の両末端シラノールシロキサンポリマー、トリメチルエトキシシラン等のトリアルキルアルコキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン等のエチレン性不飽和結合含有シラン化合物等を、2−エチルヘキサン錫等の有機錫系触媒の存在下で、脱水素縮合反応及び脱アルコール反応させて合成される。シリコーン系樹脂の形態としては、無溶剤型が好ましく用いられる。すなわち、シリコーン系樹脂の合成に溶剤を用いた場合には、合成反応後に溶剤を除去することが好ましい。
なお、シリコーン系樹脂の製造時の各種原料の仕込み配合において、(3−アクリロキシプロピル)メトキシシラン等のエチレン性不飽和結合含有シラン化合物の量は、原料シロキサン及びシラン化合物総量の19〜50質量%とすることが好ましく、25〜40質量%とすることがより好ましい。エチレン性不飽和結合含有シラン化合物の量は、19質量%未満であると最終的に得られる樹脂のエチレン性不飽和結合濃度が所望の濃度より低くなりすぎる傾向があり、50質量%を超えると得られる樹脂のエチレン性不飽和結合濃度が所望の濃度より高くなりすぎる傾向がある。
前記アクリル系樹脂は、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、(メタ)アクリル酸ベンジル、スチレン等の主鎖形成モノマーと、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸イソシアナトエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル等のエチレン性不飽和結合導入用官能基含有モノマー等を共重合して、プレポリマーを一旦合成し、次いで、このプレポリマーの官能基と反応させるべく(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸イソシアナトエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸等のモノマーを前記プレポリマーに付加反応させることにより得ることができる。
また、前記ポリエステル樹脂は、特に制限はなく、公知の方法で容易に製造できるものが挙げられる。
これら(A)エチレン性不飽和結合を有する樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって得られるポリスチレン換算の重量平均分子量は、20,000〜100,000であることが好ましく、30,000〜80,000であることがより好ましい。
エチレン性不飽和結合を有する樹脂のエチレン性不飽和結合濃度は、好ましくは0.3モル/kg〜0.5モル/kgとされる。この濃度が0.3モル/kg以上であると、調光フィルム端部の処理が容易に行え、相対する透明電極間がショートすることもなく電気的信頼性が劣る傾向もない。一方この濃度が0.5モル/kg以下であると硬化した高分子媒体が、光調整懸濁液の液滴を構成する分散媒に溶け込みにくく、溶け込んだ高分子媒体が液滴中の光調整粒子の動きを阻害し、調光性能が低下することを回避できる。
(A)エチレン性不飽和結合を有する樹脂のエチレン性不飽和結合濃度は、NMRの水素の積分強度比から求められる。また、仕込み原料の樹脂への転化率がわかる場合は、計算によっても求められる。
高分子媒体に用いる、(B)光重合開始剤としては、J.Photochem.Sci.Technol.,2,283(1977)に記載される化合物、具体的には2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、(1−ヒドロキシシクロヘキシル)フェニルケトン等を使用することができる。
(B)光重合開始剤の使用量は、上記の(A)樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部であることが好ましく、0.2〜10質量部であることがより好ましい。
また、上記の(A)エチレン性不飽和結合を有する置換基をもつ樹脂の他に、有機溶剤可溶型樹脂又は熱可塑性樹脂、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が1,000〜100,000のポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等も高分子媒体の構成材料として併用することができる。
また、高分子媒体中には、ジブチル錫ジラウレート等の着色防止剤等の添加物を必要に応じて添加してもよい。さらに、高分子媒体には、溶剤が含まれていてもよく、溶剤としては、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘプタン、シクロヘキサン、エチルアセテート、エタノール、メタノール、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル等を用いることができる。
光調整懸濁液中の分散媒としては、光調整懸濁液中で分散媒の役割を果たし、また光調整粒子に選択的に付着被覆し、高分子媒体との相分離の際に光調整粒子が相分離された液滴相に移動するように作用し、電気導電性がなく、高分子媒体とは親和性がない液状共重合体を使用することが好ましい。
液状共重合体としては例えば、フルオロ基及び/又は水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルオリゴマーが好ましく、フルオロ基及び水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルオリゴマーがより好ましい。このような液状共重合体を使用すると、フルオロ基、水酸基のどちらか1つのモノマー単位は光調整粒子に向き、残りのモノマー単位は高分子媒体中で光調整懸濁液が液滴として安定に維持するために働くことから、光調整懸濁液内に光調整粒子が非常に均質に分散され、相分離の際に光調整粒子が相分離される液滴内に誘導される。
このようなフルオロ基及び/又は水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルオリゴマーとしては、フルオロ基含有モノマー及び/又は水酸基含有モノマーを用いて共重合させたものが挙げられ、具体的には、メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、アクリル酸3,5,5−トリメチルヘキシル/アクリル酸2−ヒドロキシプロピル/フマール酸共重合体、アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、アクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロプロピル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、アクリル酸1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、アクリル酸1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、メタクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロプロピル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、メタクリル酸1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、メタクリル酸1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体等が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルオリゴマーは、フルオロ基及び水酸基の両方を有することがより好ましい。
これらの(メタ)アクリル酸エステルオリゴマーは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が1,000〜20,000であることが好ましく、2,000〜10,000であることがより好ましい。
これらの(メタ)アクリル酸エステルオリゴマーの原料となるフルオロ基含有モノマーの使用量は、原料であるモノマー総量の6〜12モル%であることが好ましく、より効果的には7〜8モル%である。フルオロ基含有モノマーの使用量が12モル%を超える場合には、屈折率が大きくなり、光透過率が低下する傾向がある。また、これらの(メタ)アクリル酸エステルオリゴマーの原料となる、水酸基含有モノマーの使用量は0.5〜22.0モル%であることが好ましく、より効果的には1〜8モル%である。水酸基含有モノマーの使用量が22.0モル%を超える場合には、屈折率が大きくなり、光透過性が低下する傾向がある。
本発明に使用される光調整懸濁液は、分散媒中に光調整粒子が流動可能に分散したものである。光調整粒子としては、例えば、高分子媒体、又は高分子媒体中の樹脂成分、即ち上記の(A)エチレン性不飽和結合を有する置換基をもつ樹脂等と親和力がなく、また光調整粒子の分散性を高めることができる高分子分散剤の存在下で、光調整粒子の前駆体であるピラジン−2,3−ジカルボン酸・2水和物、ピラジン−2,5−ジカルボン酸・2水和物、ピリジン−2,5−ジカルボン酸・1水和物からなる群の中から選ばれた1つの物質と沃素及び沃化物を反応させて作ったポリヨウ化物の針状小結晶が、好ましく用いられる。使用しうる高分子分散剤としては、例えば、ニトロセルロース等が挙げられる。沃化物としては、沃化カルシウム等が挙げられる。このようにして得られるポリヨウ化物としては、例えば、下記一般式
CaI(C)・XHO (X:1〜2)
CaI(C・cHO (a:3〜7、b:1〜2、c:1〜3)
で表されるものが挙げられる。これらのポリヨウ化物は針状結晶であることが好ましい。
また、調光フィルム用光調整懸濁液に用いる光調整粒子として、米国特許第2,041,138号明細書(E.H.Land)、米国特許第2,306,108号明細書(Landら)、米国特許第2,375,963号明細書(Thomas)、米国特許第4,270,841号明細書(R.L.Saxe)及び英国特許第433,455号明細書に開示されている光調整粒子も、使用することができる。これらの特許によって公知とされたポリヨウ化物の結晶は、ピラジンカルボン酸、又はピリジンカルボン酸の1つを選択して、沃素、塩素又は臭素と反応させることにより、ポリヨウ化物、ポリ塩化物又はポリ臭化物等のポリハロゲン化物とすることによって作製されている。これらのポリハロゲン化物は、ハロゲン原子が無機質又は有機質と反応した錯化合物で、これらの詳しい製法は、例えば、サックスの米国特許第4,422,963号明細書に開示されている。
サックスが開示しているように、光調整粒子を合成する過程において、均一な大きさの光調整粒子を形成させるため、及び、特定の分散媒内での光調整粒子の分散性を向上させるため、上述したように高分子分散剤としてニトロセルロースのような高分子物質を使用することが好ましい。しかしながら、ニトロセルロースを用いると、ニトロセルロースで被覆された結晶が得られ、このような結晶を光調整粒子として用いる場合、光調整粒子は相分離の時に分離される液滴内に浮遊せず、樹脂マトリックス内に残存することがある。これを防ぐためには、高分子媒体の(A)エチレン性不飽和結合を有する置換基を持つ樹脂として、エチレン性不飽和結合を有する置換基を持つシリコーン系樹脂を用いることが好ましく、シリコーン系樹脂を用いた場合には、フィルム製造の際に光調整粒子が相分離により形成された微細な液滴内へ容易に分散、浮遊し、その結果、より優れた可変能力を得ることができる。
上記の光調整粒子の他、例えば、炭素繊維等の無機繊維、τ型無金属フタロシアニン、金属フタロシアニン等のフタロシアニン化合物等を使用することもできる。フタロシアニン化合物において、中心金属としては、銅、ニッケル、鉄、コバルト、クロム、チタン、ベリリウム、モリブデン、タングステン、アルミニウム、クロム等が挙げられる。
本発明において、光調整粒子の大きさは1μm以下であることが好ましく、0.1〜1μmであることがより好ましく、0.1〜0.5μmであることがさらに好ましい。光調整粒子の大きさが1μm以下であれば、光散乱が生じにくく、電界が印加された場合に光調整懸濁液中での配向運動が低下する等、透明性が低下する問題の発生を回避できる。なお、光調整粒子の大きさは、サブミクロン粒子アナライザ(例えば、製品名:N4MD(ベックマン・コールタ社製)で測定した光子相関分光分析法による体積平均粒径の値とする。
本発明に使用される光調整懸濁液は、光調整粒子1〜70質量%及び分散媒30〜99質量%からなることが好ましく、光調整粒子4〜50質量%及び分散媒50〜96質量%からなることがより好ましい。
本発明における高分子媒体の屈折率と分散媒の屈折率は近似していることが好ましい。具体的には、本発明における高分子媒体と分散媒との屈折率の差は、好ましくは0.005以下、より好ましくは0.003以下である。調光材料は、高分子媒体100質量部に対して、光調整懸濁液を通常1〜100質量部、好ましくは6〜70質量部、より好ましくは6〜60質量部含有する。
<透明導電性樹脂基材>
本発明による調光材料を利用して調光フィルムを製造するときに使用される透明導電性樹脂基材としては、一般的に、透明樹脂基材に透明導電膜(ITO、SnO、In、有機導電膜等の膜)がコーティングされており、透明樹脂基材と透明導電層を合わせた光透過率が80%以上であり、表面抵抗値が3〜3000Ωの透明導電性樹脂基材を使用することができる。なお、透明導電性樹脂基材の光透過率はJIS K7105の全光線透過率の測定法に準拠して測定することができる。また、透明樹脂基材としては、例えば、高分子フィルム等を使用することができる。
上記高分子フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系フィルム、ポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルム、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂系のフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリカーボネートフィルム等の樹脂フィルムが挙げられるが、ポリエチレンテレフタレートフィルムが、透明性に優れ、成形性、接着性、加工性等に優れるので好ましい。
透明樹脂基材にコーティングされる透明導電膜の厚みは、10〜5,000nmであることが好ましく、透明樹脂基材の厚みは特に制限はない。例えば、高分子フィルムの場合には10〜200μmが好ましい。透明樹脂基材の間隔が狭く、異物質の混入等により発生する短絡現象を防止するために、透明導電膜の上に数nm〜1μm程度の厚さの透明絶縁層が形成されている透明樹脂導電性基材を使用してもよい。また、本発明の調光フィルムを反射型の調光窓に利用する場合(例えば、自動車用リアビューミラー等)は、反射体であるアルミニウム、金、又は銀のような導電性金属の薄膜を電極として直接用いてもよい。
<調光フィルム>
本発明の調光フィルムは、調光材料を用いて形成することが可能であり、調光材料は、高分子媒体から形成された樹脂マトリックスと、樹脂マトリックス中に分散した光調整懸濁液とからなり、調光層を形成する。調光層は、調光層との密着性を向上させるためのプライマー層を有する2枚の透明導電性樹脂基材に挟持されているか、あるいはプライマー層を有する透明導電性樹脂基材とプライマー層を有さない透明導電性樹脂基材の2枚の透明導電性樹脂基材に挟持されている。
調光フィルムを得るためには、まず、液状の光調整懸濁液を、高分子媒体と均質に混合し、光調整懸濁液が高分子媒体中に液滴状態で分散した混合液からなる調光材料を得る。
具体的には、以下の通りである。光調整粒子を溶媒に分散した液と光調整懸濁液の分散媒を混合し、ロータリーエバポレーター等で溶媒を留去し、光調整懸濁液を作製する。
次いで、光調整懸濁液及び高分子媒体を混合し、光調整懸濁液が高分子媒体中に液滴状態で分散した混合液(調光材料)とする。
この調光材料を、プライマー層を有する透明導電性樹脂基材上に一定な厚さで塗布し、必要に応じて調光材料に含まれる溶剤を乾燥除去した後、高圧水銀灯等を用いて紫外線を照射し高分子媒体を硬化させる。その結果、硬化高分子媒体からなる樹脂マトリックス中に、光調整懸濁液が液滴状に分散されている調光層ができ上がる。高分子媒体と光調整懸濁液との混合比率を様々に変えることにより、調光層の光透過率を調節することができる。このようにして形成された調光層の上にもう一方のプライマー層を有する透明導電性樹脂基材を密着させることにより、調光フィルムが得られる。あるいは、この調光材料を、プライマー層を有する透明導電性樹脂基材上に一定な厚さで塗布し、必要に応じて調光材料に含まれる溶剤を乾燥除去した後、もう一方のプライマー層を有する透明導電性樹脂基材でラミネートした後に紫外線を照射し、高分子媒体を硬化させてもよい。プライマー層を有する透明導電性樹脂基材は、一方の透明導電性樹脂基材のみでもよい。2枚の透明導電性樹脂基材の両方の上に調光層を形成し、それを調光層同士が密着するようにして積層してもよい。調光層の厚みは、5〜1,000μmが好ましく、20〜100μmがより好ましい。
樹脂マトリックス中に分散されている光調整懸濁液の液滴の大きさ(平均液滴径)は、通常0.5〜100μm、好ましくは0.5〜20μm、より好ましいくは1〜5μmである。液滴の大きさは、光調整懸濁液を構成している各成分の濃度、光調整懸濁液及び高分子媒体の粘度、光調整懸濁液中の分散媒の高分子媒体に対する相溶性等により決められる。平均液滴径は、例えば、SEMを用いて、調光フィルムの一方の面方向から写真等の画像を撮影し、任意に選択した複数の液滴直径を測定し、その平均値として算出することができる。また、調光フィルムの光学顕微鏡での視野画像をデジタルデータとしてコンピュータに取り込み、画像処理インテグレーションソフトウェアを使用し算出することも可能である。
本発明における透明導電性樹脂基材のプライマー処理(プライマー層の形成)は、例えば、プライマー層を形成する材料を、バーコーター法、マイヤーバーコーター法、アプリケーター法、ドクターブレード法、ロールコーター法、ダイコーター法、コンマコーター法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法、カーテンコート法等を単独又は組み合わせて用いて、透明導電性樹脂基材に塗布することにより行うことができる。なお、塗布する際はプライマー層を形成する材料を必要に応じて適当な溶剤で希釈し、プライマー層を形成する材料の溶液を用いてもよい。
溶剤を用いた場合には、透明導電性樹脂基材上に塗布した後乾燥を要する。尚、プライマー層となる塗膜は必要に応じて透明導電性樹脂基材の片面のみ(透明導電膜側)に形成してもよいし、含浸法やディップコート法によって両面に形成してもよい。
プライマー層形成に用いる溶剤としては、プライマー層を形成する材料を溶解あるいは分散し、プライマー層形成後に乾燥等により除去できるものであればよく、イソプロピルアルコール、エタノール、メタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエタノール、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、アニソール、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘプタン、シクロヘキサン、エチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチルジグリコール、ジメチルジグリコール、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル等を用いることができ、これらの混合溶剤でも良い。
調光層となる調光材料の塗布には、例えば、バーコーター、アプリケーター、ドクターブレード、ロールコーター、ダイコーター、コンマコーター等の公知の塗工手段を用いることができる。調光材料を、透明導電性樹脂基材上に設けたプライマー層面に塗布し、あるいは、一方にプライマー層を有さない透明導電性樹脂基材を用いる場合には、透明導電性樹脂基材に直接塗布することもできる。なお、塗布する際は、調光材料を必要に応じて、適当な溶剤で希釈してもよい。溶剤を用いた場合には、透明導電性樹脂基材上に塗布した後に乾燥を要する。
調光材料の塗布に用いる溶剤としては、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘプタン、シクロヘキサン、エチルアセテート、エタノール、メタノール、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル等を用いることができる。液状の光調整懸濁液が、固体の樹脂マトリックス中に微細な液滴形態で分散されている調光層を形成するためには、調光材料をホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等で混合して高分子媒体中に光調整懸濁液を微細に分散させる方法、高分子媒体中の樹脂成分の重合による相分離法、調光材料に含まれる溶剤揮発による相分離法、又は温度による相分離法等を利用することができる。
上記の方法によれば、電場の形成により任意に光透過率が調節できる調光フィルムが提供される。この調光フィルムは、電場が形成されていない場合にも、光の散乱のない鮮明な着色状態を維持し、電場が形成されると透明な状態に転換される。この能力は、20万回以上の可逆的反復特性を示す。透明な状態においての光透過率増進と、着色された状態における鮮明度の増進のためには、液状の光調整懸濁液の屈折率と、樹脂マトリックスの屈折率を一致させることが好ましい。調光フィルムを作動させるための使用電源は交流で、10〜100ボルト(実効値)、30Hz〜500kHzの周波数範囲とすることができる。本発明の調光フィルムは、電界に対する応答時間を、消色時には1〜50秒以内、着色時には1〜100秒以内とすることができる。また、紫外線耐久性は、750W紫外線等を利用した紫外線照射試験の結果、250時間が経過した後にも安定な可変特性を示し、−50℃〜90℃で長時間放置した場合にも、初期の可変特性を維持することが可能である。
従来技術である液晶を使用した調光フィルムの製造における、水を用いたエマルジョンによる方法を使用すると、液晶が水分と反応して光調整特性を失うことが多く、同一の特性のフィルムを製造しにくいという問題がある。本発明においては、液晶ではなく、光調整粒子が光調整懸濁液内に分散されている液状の光調整懸濁液を使用するため、液晶を利用した調光フィルムとは異なり、電界が印加されていない場合にも光が散乱せず、鮮明度が優れて視野角の制限のない着色状態を表す。そして、光調整粒子の含量、液滴形態や膜厚を調節したり、又は電界強度を調節することにより、光可変度を任意に調節できる。また、本発明の調光フィルムは、液晶を用いないことから、紫外線露光による色調変化及び可変能力の低下、大型製品特有の透明導電性樹脂基材の周辺部と中央部間に生ずる電圧降下に伴う応答時間差も解消される。
本発明による調光フィルムに電界が印加されていないときには、光調整懸濁液内の光調整粒子のブラウン運動のため、光調整粒子の光吸収、2色性効果による鮮明な着色状態を示す。しかし、電界が印加されると、液滴又は液滴連結体の中の光調整粒子が電場に平行に配列され、透明な状態に転換される。また、フィルム状態であるがため、液状の光調整懸濁液をそのまま使用する従来技術による調光硝子の問題点、即ち、2枚の透明導電性樹脂基材の間への液状の懸濁液の注入の困難性、製品の上下間の水圧差による下部の膨張現象、風圧等の外部環境による基材間隔の変化による局部的な色相変化、透明導電性樹脂基材の間の密封材の破壊による調光材料の漏洩が解決される。
また、液晶を利用した従来技術による調光窓の場合には、液晶が紫外線により容易に劣化し、またネマチック液晶の熱的特性によりその使用温度の範囲も狭い。更に、光学特性面においても、電界が印加されていない場合には光散乱による乳白色の半透明な状態を示し、電界が印加される場合にも、完全には鮮明化せず、乳濁状態が残存する問題点がある。従って、このような調光窓では、既存の液晶表示素子で動作原理として利用されている光の遮断及び透過による表示機能が不可能である。しかし、本発明による調光フィルムを使用すれば、このような問題点が解決できる。
本発明の調光フィルムは、調光層と透明導電性樹脂基材との密着性が強く、製造過程あるいはフィルム製造後の加工過程等で調光層が透明導電性樹脂基材から剥がれるといった問題が生じることのない優れた調光フィルムである。
本発明の調光フィルムは、例えば、室内外の仕切り(パーティッション)、建築物用の窓硝子/天窓、電子産業及び映像機器に使用される各種平面表示素子、各種計器板と既存の液晶表示素子の代替品、光シャッター、各種室内外広告及び案内標示板、航空機/鉄道車両/船舶用の窓硝子、自動車用の窓硝子/バックミラー/サンルーフ、眼鏡、サングラス、サンバイザー等の用途に好適に使用することができる。
適用法としては、本発明の調光フィルムを直接使用することも可能であるが、用途によっては、例えば、本発明の調光フィルムを2枚の基材に挟持させて使用したり、基材の片面に貼り付けて使用したりしてもよい。前記基材としては、例えば、ガラスや、上記透明樹脂基材と同様の高分子フィルム等を使用することができる。
本発明による調光フィルムの構造及び動作を図面により更に詳しく説明すると、下記の通りである。
図1は、本発明の一態様の調光フィルムの構造概略図で、調光層1が、透明導電膜5aがコーティングされている2枚の透明樹脂基材5bからなる透明導電性樹脂基材4の間に挟まれている。調光層1と透明導電性樹脂基材4の間にはプライマー層6が設けられている。スイッチ8の切り換えにより、電源7と2枚の透明導電膜5の接続、非接続を行う。調光層1は、高分子媒体としての前記(A)エチレン性不飽和結合を有する置換基をもつ樹脂を紫外線硬化させたフィルム状の樹脂マトリックス2と、樹脂マトリックス2内に液滴3の形態で分散されている液状の光調整懸濁液からなる。
図2は、図1に示した調光フィルムの作動を説明するための図面で、スイッチ8が切られ、電界が印加されていない場合を示す。この場合には、液状の光調整懸濁液の液滴3を構成している分散媒9の中に分散している光調整粒子10のブラウン運動により、入射光11は光調整粒子10に吸収、散乱又は反射され、透過できない。しかし、図3に示すように、スイッチ8を接続して電界を印加すると、光調整粒子10が印加された電界によって形成される電場と平行に配列するため、入射光11は配列した光調整粒子10間を通過するようになる。このようにして、散乱及び透明性の低下のない光透過機能が付与される。
以下、本発明の実施例及びその比較例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(光調整粒子の製造例)
光調整粒子を製造するために、撹拌機及び冷却管を装着した500mlの四つ口フラスコに、ニトロセルロース1/4LIG(商品名、ベルジュラックNC社製)15質量%の酢酸イソアミル(試薬特級、和光純薬工業(株)製)希釈溶液87.54g、酢酸イソアミル44.96g、脱水CaI(化学用、和光純薬工業(株)製)4.5g、無水エタノール(有機合成用、和光純薬工業(株)製)2.0g、精製水(精製水、和光純薬工業(株)製)0.6gの溶液に、沃素(JIS試薬特級、和光純薬工業(株)製)4.5gを溶解し、光調整粒子の基盤形成物質であるピラジン−2,5−ジカルボン酸2水和物(PolyCarbon Industries製)3gを添加した。
45℃で3時間撹拌して反応を終了させた後、超音波分散機で2時間分散させた。このとき、混合液の色相は、茶色から暗紺色に変化した。次に、反応溶液から一定な大きさの光調整粒子を取り出すために、遠心分離機を用いて光調整粒子を分離した。反応溶液を750Gの速度で10分間遠心分離して沈殿物を取り除き、更に7390Gで2時間遠心分離して、浮遊物を取り除き、沈殿物粒子を回収した。この沈殿物粒子は、サブミクロン粒子アナライザ(製品名:N4MD、ベックマン・コールタ社製)で測定した平均粒径が0.36μmを有する針状結晶であった。この沈殿物粒子を光調整粒子とした。
(光調整懸濁液の製造例)
前記の(光調整粒子の製造例)で得た光調整粒子45.5gを、光調整懸濁液の分散媒としてのアクリル酸ブチル(和光特級、和光純薬工業(株)製)/メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル(工業用、共栄社化学工業(株)製)/アクリル酸2−ヒドロキシエチル(和光1級、和光純薬工業(株)製)共重合体(モノマーモル比:18/1.5/0.5、重量平均分子量:2,000、屈折率1.4719)50gに加え、撹拌機により30分間混合した。次いで酢酸イソアミルを、ロータリーエバポレーターを用いて133Paの真空で80℃、3時間減圧除去し、光調整粒子の沈降及び凝集現象のない安定な液状の光調整懸濁液を製造した。
(エネルギー線硬化型シリコーン系樹脂の製造例)
ディーンスタークトラップ、冷却管、撹拌機、加熱装置を備えた四つ口フラスコに、両末端シラノールポリジメチルシロキサン(試薬、チッソ(株)製)17.8g、両末端シラノールポリジメチルジフェニルシロキサン(試薬、チッソ(株)製)62.2g、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン(試薬、チッソ(株)製)20g、2−エチルヘキサン錫(和光純薬工業(株)製)0.1gを仕込み、ヘプタン中で100℃で3時間リフラックスし、反応を行った。次いで、トリメチルエトキシシラン(試薬、チッソ(株)製)25gを添加し、2時間リフラックスし、脱アルコール反応させ、ヘプタンを、ロータリーエバポレーターを用いて100Paの真空で80℃、4時間減圧除去し、重量平均分子量35000、屈折率1.4745のエネルギー線硬化型シリコーン系樹脂を得た。NMRの水素積分比からこの樹脂のエチレン性不飽和結合濃度は、0.31モル/kgであった。なお、エチレン性不飽和結合濃度は下記の方法により測定した。
[エチレン性不飽和結合濃度の測定方法]
エチレン性不飽和結合濃度(モル/kg)は、NMRの水素積分比から算出した(エチレン性不飽和結合の水素の6ppm近傍の積分値、フェニル基の水素の7.5ppm近傍の積分値、及びメチル基の水素の0.1ppm近傍の積分値を使用)。測定溶媒はCDClとした。上記で製造した樹脂においては、NMRの水素積分比から算出した質量比率がメチル基:フェニル基:エチレン性不飽和結合基=11:6.4:1、全体の中のエチレン性不飽和結合基の割合は5.4%、各々の分子量から1分子あたりのエチレン性不飽和結合基の数は9.35、よって、1kgあたりのモル数は0.31モル/kgと算出した。
(実施例1)
上記(エネルギー線硬化型シリコーン系樹脂の製造例)で得たエネルギー線硬化型シリコーン系樹脂10g、光重合開始剤としてのビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャルティ・ケミカルス(株)製)0.2g、着色防止剤としてのジブチル錫ジラウレート0.3gに、前記(光調整懸濁液の製造例)で得た光調整懸濁液2.5gを添加し、1分間機械的に混合し、調光材料を製造した。
一方、ITO(インジウム錫の酸化物)の透明導電膜(厚み300Å)がコーティングされている表面電気抵抗値が200〜700ΩのPETフィルム(300R、東洋紡績(株)製、厚み125μm)からなる透明導電性樹脂基材の透明導電膜に、プライマー層を形成する際の溶液として、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(商品名:ライトアクリレート1,6HX−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZrOを5.0質量%、メチルイソブチルケトンを94質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成した。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレート1,6HX−Aに対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は、20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は83質量%である。
プライマー層の厚みは、71nmであった。
上記、プライマー層を形成した透明導電性樹脂基材の上に、上記で得られた調光材料を全面塗布し、次いでその上に同様にプライマー層を形成した同じ透明導電性樹脂基材をプライマー層が、調光材料の塗布層に向くようにして積層して密着させ、メタルハライドランプを用いて3000mJ/cmの紫外線を前記積層した透明導電性樹脂基材のポリエステルフィルム側から照射し、光調整懸濁液が球形の液滴として紫外線硬化した樹脂マトリックス内に分散形成されたフィルム状の厚み90μmの調光層が透明導電性樹脂基材に挟まれた厚み340μm調光フィルムを製造した。
次いで、この調光フィルムの端部から調光層を除去し、端部の透明導電膜を電圧印加用の通電をとるために露出させた(図4参照)。調光フィルム中の光調整懸濁液の液滴の大きさ(平均液滴径)は、平均3μmであった。調光フィルムの光透過率は、交流電圧を印加しない場合(未印加時)は1.0%であった。また、50Hzの交流電圧100V(実効値)の印加時の調光フィルムの光透過率は46%であり、電界印加時と電界未印加時の光透過率の比が46と大きく、良好であった。
目視により調光フィルム端部(調光層が除去され透明導電膜が露出した部分)を観察したところ、調光フィルムの厚み方向中心部へ向かっての透明導電性樹脂基材の曲がりこみは、きわめて小さかった(図4)。なお、調光フィルム中の光調整懸濁液の液滴の大きさ、調光フィルムの光透過率、調光層と透明導電性樹脂基材との接着強度、プライマー層膜厚、プライマー層の転写性、タック性、剥離モードの評価は下記のように測定した。
結果を表1に示す。
[光調整懸濁液の液滴の大きさの測定方法]
調光フィルムの一方の面方向からSEM写真を撮影し、任意に選択した複数の液滴直径を測定し、その平均値として算出した。
[調光フィルムの光透過率の測定方法]
分光式色差計SZ−Σ90(日本電色工業(株)製)を使用し、A光源、視野角2度で測定したY値(%)を光透過率とした。なお、電界印加時と未印加時の光透過率を測定した。
[調光層の接着強度の測定方法]
接着強度の測定は小型卓上試験器(精密万能試験器)、EZ−S((株)島津製作所製)を使用し、調光フィルムの調光層から透明導電性樹脂基材を、90°ピール、ロード加重50N、引き上げスピード50mm/minで引き剥がすように行い、接着強度を測定した。
[プライマー層膜厚の測定方法]
プライマー層の膜厚は、瞬間分光光度計F−20(フィルメトリクス(株)製)を用いて測定した。
[転写性の評価方法]
プライマー層とITO/PETのPET面を重ね合わせて約1kgの重りを乗せた状態で1週間保管し、プライマー層がITO/PETのPET面に転写しているか目視で確認した。転写の割合がプライマー塗工面積全体の5%以下の場合を○、5〜30%を△、30%以上を×とした。
[タックの評価方法]
プライマー層作製済みITO/PET(実施例1で作製された、調光層を形成する前の、プライマー層が形成された透明導電性樹脂基材)におけるタックの評価は下記のようにして行った。
まず、プライマー層作製済みITO/PET(実施例1で作製された、調光層を形成する前の、プライマー層が形成された透明導電性樹脂基材)に調光材料を塗工する。
調光フィルムをロール・トゥ・ロールで作製する際、既に調光材料が塗工されている上記基材に、プライマー層作製済みITO/PET(実施例1で作製された、調光層を形成する前の、プライマー層が形成された透明導電性樹脂基材)をラミネートする。このとき、両者が正確に重なるように、塗工方向と垂直方向にプライマー層作製済みITO/PETの位置を微調整する必要がある。プライマー層作製済みITO/PETのプライマー層がテンションを掛けるための金属ロールに接した状態で容易に位置合わせ可能な場合を○、容易ではないが可能な場合を△、位置合わせ困難な場合を×とした。
[剥離モードの評価方法]
上記接着強度の測定後に得られた、透明導電性樹脂基材を引き剥がした調光フィルムにおいて、調光フィルムからの透明導電性樹脂基材の剥離の仕方を下記のように評価基準を設け評価した。2枚の透明導電性樹脂基材の両方に調光層が残っていて、引きはがし時に調光層内部で破壊が起きている場合を凝集破壊とし、また、片方の透明導電性樹脂基材のみに調光層が残っていて、引きはがし時に調光層自体は破壊されない(基材のみが剥がれる)場合を界面剥離とした。
(実施例2)
プライマー層を形成する際の溶液として、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(商品名:ライトアクリレート1,6HX−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZrOを1.0質量%、メチルイソブチルケトンを98質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表1に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレート1,6HX−Aに対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は、20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は50質量%である。
プライマー層の厚みは、8nmであった。
(実施例3)
プライマー層を形成する際の溶液として、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(商品名:ライトアクリレート1,6HX−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ITOを1.0質量%、メチルイソブチルケトンを98質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表1に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレート1,6HX−Aに対して3質量%になるように添加した。
ITOの平均粒径は、30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は50質量%である。
プライマー層の厚みは、7nmであった。
(実施例4)
プライマー層を形成する際の溶液として、ネオペンチルグリコールジアクリレート(商品名:ライトアクリレートNP−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZrOを1.0質量%、メチルイソブチルケトンを98質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表1に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレートNP−Aに対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は、20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は50質量%である。
プライマー層の厚みは、9nmであった。
(実施例5)
プライマー層を形成する際の溶液として、ネオペンチルグリコールジアクリレート(商品名:ライトアクリレートNP−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、SiOを5.0質量%、メチルイソブチルケトンを94質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表1に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレートNP−Aに対して3質量%になるように添加した。
SiOの平均粒径は、30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は83質量%である。
プライマー層の厚みは、123nmであった。
(実施例6)
プライマー層を形成する際の溶液として、テトラエチレングリコールジアクリレート(商品名:ライトアクリレート4EG−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZrOを5.0質量%、メチルイソブチルケトンを94質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表1に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレート4EG−Aに対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は、20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は83質量%である。
プライマー層の厚みは、85nmであった。
(実施例7)
プライマー層を形成する際の溶液として、テトラエチレングリコールジアクリレート(商品名:ライトアクリレート4EG−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZrOを1.0質量%、メチルイソブチルケトンを98質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表1に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレート4EG−Aに対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は、20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は50質量%である。
プライマー層の厚みは、15nmであった。
(実施例8)
プライマー層を形成する際の溶液として、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物のジアクリレート(商品名:ライトアクリレートBP−10EA、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZrOを5.0質量%、メチルイソブチルケトンを94質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表1に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレートBP−10EAに対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は、20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は83質量%である。
プライマー層の厚みは、91nmであった。
(実施例9)
プライマー層を形成する際の溶液として、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(商品名:ライトアクリレート1,6HX−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、GZOを1.0質量%、メチルイソブチルケトンを98質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表1に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレート1,6HX−Aに対して3質量%になるように添加した。
GZOの平均粒径は、30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は50質量%である。
プライマー層の厚みは、12nmであった。
(実施例10)
プライマー層を形成する際の溶液として、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(商品名:ライトアクリレート1,6HX−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZnOを1.0質量%、メチルイソブチルケトンを98質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表1に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレート1,6HX−Aに対して3質量%になるように添加した。
ZnOの平均粒径は、20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は50質量%である。
プライマー層の厚みは、10nmであった。
(比較例1)
ITOの透明導電膜がコーティングされているPETフィルム(商品名:300R、東洋紡績(株)製、厚み125μm)からなる透明導電性樹脂基材に、プライマー層を設けず、そのまま使用したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表2に示す。
(比較例2)
ITOの透明導電膜がコーティングされているPETフィルムからなる透明導電性樹脂基材に、SiO薄膜をRFスパッタ法(ターゲット:SiO、スパッタガス:ArとO混合、混合流量比29.9対0.1、RF出力:6400W/m、成膜温度:室温から開始して加温せず成り行き、成膜時間:9分)により成膜してプライマー層としたことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表2に示す。
プライマー層の厚みは、60nmであった。
(比較例3)
プライマー層を形成する際の溶液として、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(商品名:ライトアクリレート1,6HX−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、メチルイソブチルケトンを99質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表2に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレート1,6HX−Aに対して3質量%になるように添加した。
プライマー層の厚みは、10nmであった。
(比較例4)
プライマー層を形成する際の溶液として、ネオペンチルグリコールジアクリレート(商品名:ライトアクリレートNP−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、メチルイソブチルケトンを99質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表2に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレートNP−Aに対して3質量%になるように添加した。
プライマー層の厚みは、7nmであった。
(比較例5)
プライマー層を形成する際の溶液として、テトラエチレングリコールジアクリレート(商品名:ライトアクリレート4EG−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、メチルイソブチルケトンを99質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表2に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレート4EG−Aに対して3質量%になるように添加した。
プライマー層の厚みは、7nmであった。
(比較例6)
プライマー層を形成する際の溶液として、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物のジアクリレート(商品名:ライトアクリレートBP−10EA、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、メチルイソブチルケトンを99質量%となるように混合させた分散液を、アプリケーター法を用いてギャップ10μmの条件で透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表2に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)をライトアクリレートBP−10EAに対して3質量%になるように添加した。
プライマー層の厚みは、10nmであった。
Figure 0005621596
Figure 0005621596
表1及び表2に示すとおり、印加時及び未印加時の光透過率には、比較例と実施例で殆ど差がなかった。一方、接着強度は、プライマー層無しの比較例1、本発明におけるプライマー層以外のプライマー層を設けた比較例3〜6は、接着強度が著しく小さく、剥離も透明導電性樹脂基材と調光層の界面で生じていた。
また、ドライプロセスのスパッタ法を用いてSiO薄膜を作製し、これをプライマー層に用いた比較例2では、剥離モードが一部界面剥離、一部凝集破壊となり、SiO薄膜が均一に成膜されていないことを示唆している。
これに対し、実施例はどの場合も、金属酸化物微粒子を含有する薄膜から成るプライマー層を用いることによって、接着強度が大幅に向上し、剥離も完全に凝集破壊モードで生じており、調光特性を保持したまま密着性を大幅にかつムラ無く向上できた。
(実施例11)
プライマー層を形成する際の溶液として、フェニルグリシジルエーテルアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー(商品名:AT−600、共栄社化学(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを97質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表3に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有
量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、65nmであった。
(実施例12)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを97.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表3に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は20質量%である。
プライマー層の厚みは、59nmであった。
(実施例13)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.2質量%、メチルイソブチルケトンを97.8質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表3に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は9.1質量%である。
プライマー層の厚みは、62nmであった。
(実施例14)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.1質量%、メチルイソブチルケトンを97.9質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表3に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は4.8質量%である。
プライマー層の厚みは、58nmであった。
(実施例15)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.1質量%、メチルイソブチルケトンを98.9質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表3に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は9.1質量%である。
プライマー層の厚みは、30nmであった。
(実施例16)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、ZnO微粒子(商品名:ZNMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを97質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表3に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
ZnOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、54nmであった。
(実施例17)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、ZnO微粒子(商品名:ZNMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを97.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表3に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
ZnOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は20質量%である。
プライマー層の厚みは、58nmであった。
(実施例18)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、ZnO微粒子(商品名:ZNMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.2質量%、メチルイソブチルケトンを97.8質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表3に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
ZnOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は9.1質量%である。
プライマー層の厚みは、55nmであった。
(実施例19)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、ZnO微粒子(商品名:ZNMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.1質量%、メチルイソブチルケトンを97.9質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表4に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
ZnOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は4.8質量%である。
プライマー層の厚みは、59nmであった。
(実施例20)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZnO微粒子(商品名:ZNMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.1質量%、メチルイソブチルケトンを98.9質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表4に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
ZnOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は9.1質量%である。
プライマー層の厚みは、28nmであった。
(実施例21)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、GZO微粒子(商品名:GZOMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを97質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表4に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
GZOの平均粒径は30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、54nmであった。
(実施例22)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、GZO微粒子(商品名:GZOMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを97.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表4に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
GZOの平均粒径は30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は20質量%である。
プライマー層の厚みは、56nmであった。
(実施例23)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、GZO微粒子(商品名:GZOMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.2質量%、メチルイソブチルケトンを97.8質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表4に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
GZOの平均粒径は30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は9.1質量%である。
プライマー層の厚みは、59nmであった。
(実施例24)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、GZO微粒子(商品名:GZOMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.1質量%、メチルイソブチルケトンを97.9質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表4に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
GZOの平均粒径は30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は4.8質量%である。
プライマー層の厚みは、60nmであった。
(実施例25)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、GZO微粒子(商品名:GZOMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.1質量%、メチルイソブチルケトンを98.9質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表4に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
GZOの平均粒径は30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は9.1質量%である。
プライマー層の厚みは、31nmであった。
(実施例26)
プライマー層を形成する際の溶液として、フェニルグリシジルエーテルアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー(商品名:AH−600、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを98.0質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表5に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAH−600に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は50質量%である。
プライマー層の厚みは、31nmであった。
(実施例27)
プライマー層を形成する際の溶液として、AH−600(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを98.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表5に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAH−600に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、28nmであった。
(実施例28)
プライマー層を形成する際の溶液として、AH−600(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.2質量%、メチルイソブチルケトンを98.8質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表5に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAH−600に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は16.7質量%である。
プライマー層の厚みは、30nmであった。
(実施例29)
プライマー層を形成する際の溶液として、AH−600(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZnO微粒子(商品名:ZNMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを98.0質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表5に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAH−600に対して3質量%になるように添加した。
ZnOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は50質量%である。
プライマー層の厚みは、29nmであった。
(実施例30)
プライマー層を形成する際の溶液として、AH−600(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZnO微粒子(商品名:ZNMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを98.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表5に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAH−600に対して3質量%になるように添加した。
ZnOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、27nmであった。
(実施例31)
プライマー層を形成する際の溶液として、AH−600(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZnO微粒子(商品名:ZNMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.2質量%、メチルイソブチルケトンを98.8質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表5に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAH−600に対して3質量%になるように添加した。
ZnOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は16.7質量%である。
プライマー層の厚みは、27nmであった。
(実施例32)
プライマー層を形成する際の溶液として、AH−600(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、GZO微粒子(商品名:GZOMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを98.0質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表5に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAH−600に対して3質量%になるように添加した。
GZOの平均粒径は30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は50質量%である。
プライマー層の厚みは、30nmであった。
(実施例33)
プライマー層を形成する際の溶液として、AH−600(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、GZO微粒子(商品名:GZOMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを98.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表5に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAH−600に対して3質量%になるように添加した。
GZOの平均粒径は30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、28nmであった。
(実施例34)
プライマー層を形成する際の溶液として、AH−600(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、GZO微粒子(商品名:GZOMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.2質量%、メチルイソブチルケトンを98.8質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表6に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAH−600に対して3質量%になるように添加した。
GZOの平均粒径は30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は16.7質量%である。
プライマー層の厚みは、26nmであった。
(実施例35)
プライマー層を形成する際の溶液として、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(商品名:ライトアクリレートDCP−A、共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを98.0質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表6に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をライトアクリレートDCP−Aに対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は50質量%である。
プライマー層の厚みは、33nmであった。
(実施例36)
プライマー層を形成する際の溶液として、ライトアクリレートDCP−A(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを98.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表6に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をライトアクリレートDCP−Aに対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、29nmであった。
(実施例37)
プライマー層を形成する際の溶液として、ライトアクリレートDCP−A(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZnO微粒子(商品名:ZNMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを98.0質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表6に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をライトアクリレートDCP−Aに対して3質量%になるように添加した。
ZnOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は50質量%である。
プライマー層の厚みは、30nmであった。
(実施例38)
プライマー層を形成する際の溶液として、ライトアクリレートDCP−A(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、ZnO微粒子(商品名:ZNMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを98.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表6に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をライトアクリレートDCP−Aに対して3質量%になるように添加した。
ZnOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、28nmであった。
(実施例39)
プライマー層を形成する際の溶液として、ライトアクリレートDCP−A(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、GZO微粒子(商品名:GZOMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを98.0質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表6に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をライトアクリレートDCP−Aに対して3質量%になるように添加した。
GZOの平均粒径は30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は50質量%である。
プライマー層の厚みは、33nmであった。
(実施例40)
プライマー層を形成する際の溶液として、ライトアクリレートDCP−A(共栄社化学(株)製)を1.0質量%、GZO微粒子(商品名:GZOMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを98.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表6に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をライトアクリレートDCP−Aに対して3質量%になるように添加した。
GZOの平均粒径は30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、28nmであった。
(実施例41)
プライマー層を形成する際の溶液として、ライトアクリレート1,6HX−A(共栄社化学(株)製)を0.5質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が5.0質量%、メチルイソブチルケトンを94.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表6に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をライトアクリレート1,6HX−A(に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は90.9質量%である。
プライマー層の厚みは、24nmであった。
(比較例7)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)をメチルイソブチルケトンに2.0質量%となるように溶解させた溶液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表7に示す。このとき、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
プライマー層の厚みは、68nmであった。
(比較例8)
プライマー層を形成する際の溶液として、AT−600(共栄社化学(株)製)をメチルイソブチルケトンに1.0質量%となるように溶解させた溶液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表7に示す。結果を表1に示す。
このとき、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAT−600に対して3質量%になるように添加した。
プライマー層の厚みは、27nmであった。
(比較例9)
プライマー層を形成する際の溶液として、AH−600(共栄社化学(株)製)をメチルイソブチルケトンに2.0質量%となるように溶解させた溶液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表7に示す。このとき、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAH−600に対して3質量%になるように添加した。
プライマー層の厚みは、70nmであった。
(比較例10)
プライマー層を形成する際の溶液として、AH−600(共栄社化学(株)製)をメチルイソブチルケトンに1.0質量%となるように溶解させた溶液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表7に示す。
このとき、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をAH−600に対して3質量%になるように添加した。
プライマー層の厚みは、33nmであった。
(比較例11)
プライマー層を形成する際の溶液として、ライトアクリレートDCP−A(共栄社化学(株)製)をメチルイソブチルケトンに2.0質量%となるように溶解させた溶液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表7に示す。このとき、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をライトアクリレートDCP−Aに対して3質量%になるように添加した。
プライマー層の厚みは、74nmであった。
(比較例12)
プライマー層を形成する際の溶液として、ライトアクリレートDCP−A(共栄社化学(株)製)をメチルイソブチルケトンに1.0質量%となるように溶解させた溶液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表7に示す。このとき、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をライトアクリレートDCP−Aに対して3質量%になるように添加した。
プライマー層の厚みは、35nmであった。
(比較例13)
プライマー層を形成する際の溶液としてZrO微粒子スラリー(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表7に示す。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は100質量%である。
プライマー層の厚みは、128nmであった。
(比較例14)
プライマー層を形成する際の溶液としてZnO微粒子スラリー(商品名:ZNMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表7に示す。
ZnOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は100質量%である。
プライマー層の厚みは、154nmであった。
(比較例15)
プライマー層を形成する際の溶液として、GZO微粒子スラリー(商品名:GZOMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表7に示す。
GZOの平均粒径は30nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は100質量%である。
プライマー層の厚みは、133nmであった。
Figure 0005621596
Figure 0005621596
Figure 0005621596
Figure 0005621596
Figure 0005621596
表3〜7に示すとおり、金属酸化物微粒子を含まないプライマー層を構成した比較例7〜12は、接着強度は有しているものの、タック性、転写性に問題がある。一方、金属酸化物微粒子のみでプライマー層を構成した比較例13〜15は、タック性、転写性には優れるものの、接着強度が著しく小さく、剥離も透明導電性樹脂基材と調光層の界面で生じていた。
これに対し、実施例はどの場合も、金属酸化物微粒子を含有する薄膜から成るプライマー層を用いることによって、タック性、転写性に優れ、剥離も完全に凝集破壊モードで生じており、調光特性を保持したまま密着性を大幅にかつムラ無く向上できた。
(実施例42)
プライマー層を形成する際の溶液として、ペンタエリスリトールトリアクリレート(商品名:アロニックスM−305、東亞合成(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを97質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表8に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をM−305に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、63nmであった。
(実施例43)
プライマー層を形成する際の溶液として、アロニックスM−305(東亞合成(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを97.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表8に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をM−305に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は20質量%である。
プライマー層の厚みは、61nmであった。
(実施例44)
プライマー層を形成する際の溶液として、アロニックスM−305(東亞合成(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.2質量%、メチルイソブチルケトンを97.8質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表8に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をM−305に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は9.1質量%である。
プライマー層の厚みは、64nmであった。
(実施例45)
プライマー層を形成する際の溶液として、アロニックスM−305(東亞合成(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.1質量%、メチルイソブチルケトンを97.9質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表8に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をM−305に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は4.8質量%である。
プライマー層の厚みは、62nmであった。
(実施例46)
プライマー層を形成する際の溶液として、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(商品名:アロニックスM−403、東亞合成(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを97質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表8に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をM−403に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、60nmであった。
(実施例47)
プライマー層を形成する際の溶液として、アロニックスM−403(東亞合成(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを97.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表8に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をM−403に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は20質量%である。
プライマー層の厚みは、57nmであった。
(実施例48)
プライマー層を形成する際の溶液として、アロニックスM−403(東亞合成(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.2質量%、メチルイソブチルケトンを97.8質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表8に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をM−403に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は9.1質量%である。
プライマー層の厚みは、62nmであった。
(実施例49)
プライマー層を形成する際の溶液として、アロニックスM−403(東亞合成(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.1質量%、メチルイソブチルケトンを97.9質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表8に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をM−403に対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は4.8質量%である。
プライマー層の厚みは、64nmであった。
(実施例50)
プライマー層を形成する際の溶液として、ペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー(商品名:UA−306I、共栄社化学(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを97質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表9に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をUA−306Iに対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、64nmであった。
(実施例51)
プライマー層を形成する際の溶液として、UA−306I(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを97.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表9に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をUA−306Iに対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は20質量%である。
プライマー層の厚みは、58nmであった。
(実施例52)
プライマー層を形成する際の溶液として、UA−306I(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.2質量%、メチルイソブチルケトンを97.8質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表9に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をUA−306Iに対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は9.1質量%である。
プライマー層の厚みは、57nmであった。
(実施例53)
プライマー層を形成する際の溶液として、UA−306I(共栄社化学(株)製)を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.1質量%、メチルイソブチルケトンを97.9質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥後、UV照射1000mJ/cm(メタルハライドランプ)で光硬化してプライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表9に示す。この時、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)をUA−306Iに対して3質量%になるように添加した。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は4.8質量%である。
プライマー層の厚みは、62nmであった。
Figure 0005621596
Figure 0005621596
(実験例54)
プライマー層を形成する際の溶液として、下記の構造を有するリン酸ジエステルPM−21(日本化薬(株))を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が1.0質量%、メチルイソブチルケトンを97質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥させ、プライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表10に示す。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、60nmであった。
(実験例55)
プライマー層を形成する際の溶液として、下記の構造を有するリン酸ジエステルPM−21(日本化薬(株))を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.5質量%、メチルイソブチルケトンを97.5質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥させ、プライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表10に示す。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、55nmであった。
(実験例56)
プライマー層を形成する際の溶液として、下記の構造を有するリン酸ジエステルPM−21(日本化薬(株))を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.2質量%、メチルイソブチルケトンを97.8質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥させ、プライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表10に示す。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、59nmであった。
(実験例57)
プライマー層を形成する際の溶液として、下記の構造を有するリン酸ジエステルPM−21(日本化薬(株))を2.0質量%、ZrO微粒子(商品名:ZRMIBK15WT%、シーアイ化成(株)製)を微粒子の固形分が0.1質量%、メチルイソブチルケトンを97.9質量%となるように混合させた分散液を、マイクログラビア法(メッシュ#150)を用いて、透明導電性樹脂基材の透明導電膜上に全面塗布して、50℃/30s、60℃/30s、70℃/1min乾燥させ、プライマー層を形成したことを除いては、実施例1と同様にして、調光フィルムを作製し各種の測定を行った。結果を表10に示す。
ZrOの平均粒径は20nmであった。また、プライマー層の材料全体に対する含有量は33.3質量%である。
プライマー層の厚みは、59nmであった。
Figure 0005621596
調光層と透明導電性樹脂基材との密着性が高く、安定した調光機能を発揮する調光フィルムを提供することができる。
1 調光層
2 樹脂マトリックス
3 液滴
4 透明導電性樹脂基材
5a 透明導電膜
5b 透明樹脂基材
6 プライマー層
7 電源
8 スイッチ
9 分散媒
10 光調整粒子
11 入射光
12 調光層を除去して露出した透明導電膜の表面
13 透明導電膜に電圧印加する導線

Claims (7)

  1. 2つの透明導電性樹脂基材と、前記2つの透明導電性樹脂基材に挟持された調光層と、を有し、前記調光層が、樹脂マトリックスと前記樹脂マトリックス中に分散した光調整懸濁液とを含む調光フィルムであって、
    前記透明導電性樹脂基材の少なくとも一方の前記調光層側にプライマー層を有し、
    前記プライマー層が、金属酸化物微粒子を有機バインダー樹脂に分散させた薄膜で形成され、
    前記金属酸化物微粒子平均粒径が100nm以下である調光フィルム。
  2. 2つの透明導電性樹脂基材と、前記2つの透明導電性樹脂基材に挟持された調光層と、を有し、前記調光層が、樹脂マトリックスと前記樹脂マトリックス中に分散した光調整懸濁液とを含む調光フィルムであって、
    前記透明導電性樹脂基材の少なくとも一方の前記調光層側にプライマー層を有し、
    前記プライマー層が、金属酸化物微粒子を有機バインダー樹脂に分散させた薄膜で形成され、
    前記金属酸化物微粒子、前記プライマー層の材料全体に対して4.5〜95質量%含有され調光フィルム。
  3. 2つの透明導電性樹脂基材と、前記2つの透明導電性樹脂基材に挟持された調光層と、を有し、前記調光層が、樹脂マトリックスと前記樹脂マトリックス中に分散した光調整懸濁液とを含む調光フィルムであって、
    前記透明導電性樹脂基材の少なくとも一方の前記調光層側にプライマー層を有し、
    前記プライマー層が、金属酸化物微粒子を有機バインダー樹脂に分散させた薄膜で形成され、
    前記樹脂マトリックスが、エチレン性不飽和結合を有する置換基を持つ樹脂の硬化物を含む調光フィルム。
  4. 記有機バインダー樹脂が、重合性モノマー又はオリゴマーを又は光で硬化させた硬化物を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の調光フィルム。
  5. 記有機バインダー樹脂が、(メタ)アクリレートを用いて形成された請求項1〜4のいずれか一項に記載の調光フィルム。
  6. 前記金属酸化物微粒子が、ZrO、SiO、ITO、GZO、若しくはZnOのいずれか、又はそれらの混合物である請求項1〜5いずれか一項に記載の調光フィルム。
  7. 前記プライマー層の膜厚が500nm以下である請求項1〜6いずれか一項に記載の調光フィルム。
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