JP5599127B2 - 脱色剤組成物、染毛剤組成物及び縮毛矯正剤組成物 - Google Patents

脱色剤組成物、染毛剤組成物及び縮毛矯正剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、刺激臭を低減することができる脱色剤組成物、染毛剤組成物及び縮毛矯正剤組成物に関するものである。
従来、この種の脱色剤組成物は、アルカリ剤を含有し、その具体例として一般にはアンモニアが使用されている。このため、アンモニア臭に基づく脱色剤組成物の刺激臭を低減するために、アンモニアの代わりとしてモノエタノールアミンが含有されることがある。そして、アンモニアの含有量を低減することによって脱色剤組成物の刺激臭を低減するようになっている。
一方、染毛剤組成物は、染料としての酸化染料中間体及びアンモニアを含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤とからなる二剤型の酸化染毛剤として知られている。その第1剤には、脱色剤組成物と同様の理由からアンモニアの代わりとしてモノエタノールアミンが含有されることがある。
また、縮毛矯正剤組成物は、還元剤及びアンモニアを含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤とからなる二剤型の縮毛矯正剤として知られている。第1剤には、脱色剤組成物と同様の理由からアンモニアの代わりとしてモノエタノールアミンが含有されることがある。
発明が解決しようとする課題
ところが、これら従来の脱色剤組成物、染毛剤組成物及び縮毛矯正剤組成物においては、各組成物の機能を十分に発揮させる量のアンモニアを各組成物に含有すると、各組成物の刺激臭を低減することができないという問題があった。
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、刺激臭を低減することができる脱色剤組成物、染毛剤組成物及び縮毛矯正剤組成物を提供することにある。
課題を解決するための手段
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の脱色剤組成物は、酸化剤と混合して使用される脱色剤組成物であって、(a)揮発性アルカリ剤としてアンモニアを28重量%アンモニア水に換算した場合0.3〜4重量%、(b)高級アルコール、(c)界面活性剤、(d)水、及び(e)多価アルコールを含有し、液晶構造を5体積%以上含有し、成分(c)はノニオン性界面活性剤のみから構成される界面活性剤であり、前記ノニオン性界面活性剤の配合量は、2.5〜4重量%であり、(b)成分の配合量D重量%と、(c)成分の配合量E重量%と、(e)成分の配合量F重量%とが、下記式(2)の関係を満たし、前記(b)高級アルコールは、セタノールと炭素数が17〜22のアルコール群から選ばれる少なくとも1種の混合物であって、セタノールの重量が炭素数17〜22のアルコール群から選ばれる少なくとも1種からなる成分の合計重量よりも少なくなるように設定されている。
1<(D+E)/F<7…(2)。
請求項2に記載の発明の脱色剤組成物は、請求項1に記載の発明において、さらに成分(a)をA重量%含有する試料を調製した1日後に、同試料10gを開口部12cm2、容積3000cm3の容器に密閉し、1分間放置後にガス検知管にて測定したときのアンモニアガス濃度B(ppm)から下記式(1)により求められるアンモニア揮発度Cの気温25℃、相対湿度25%における値が1.6以下であるものである。
C=B/(100×A)…(1)
請求項3に記載の発明の脱色剤組成物は、請求項2に記載の発明において、成分(b)の含有量は5〜20重量%であり、成分(c)のノニオン性界面活性剤のHLBは13〜20である
請求項4に記載の発明の染毛剤組成物は、請求項1の脱色剤組成物に、さらに(f)染料を含有するものである。
請求項5に記載の発明の染毛剤組成物は、請求項4に記載の発明において、さらに成分(a)をA重量%含有する試料を調製した1日後に、同試料10gを開口部12cm2、容積3000cm3の容器に密閉し、1分間放置後にガス検知管にて測定したときのアンモニアガス濃度B(ppm)から下記式(1)により求められるアンモニア揮発度Cの気温25℃、相対湿度25%における値が1.6以下であるものである。
C=B/(100×A)…(1)
請求項6に記載の発明の染毛剤組成物は、請求項5に記載の発明において、成分(b)の含有量は5〜20重量%であり、成分(c)のノニオン性界面活性剤のHLBは13〜20である
請求項7に記載の発明の縮毛矯正剤組成物は、還元剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤とから構成される二剤型の縮毛矯正剤組成物であって、第1剤は、(a)揮発性アルカリ剤としてアンモニアを28重量%アンモニア水に換算した場合0.3〜4重量%、(b)高級アルコール、(c)界面活性剤、(d)水、及び(e)多価アルコールを含有し、液晶構造を5体積%以上含有し、成分(c)はノニオン性界面活性剤のみから構成される界面活性剤であり、前記ノニオン性界面活性剤の配合量は、2.5〜4重量%であり、(b)成分の配合量D重量%と、(c)成分の配合量E重量%と、(e)成分の配合量F重量%とが、下記式(2)の関係を満たし、前記(b)高級アルコールは、セタノールと炭素数が17〜22のアルコール群から選ばれる少なくとも1種の混合物であって、セタノールの重量が炭素数17〜22のアルコール群から選ばれる少なくとも1種からなる成分の合計重量よりも少なくなるように設定されている。
1<(D+E)/F<7…(2)。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
第1の実施形態の脱色剤組成物には、揮発性アルカリ剤と、高級アルコールと、界面活性剤と、水とが含有されている。そして、毛髪を脱色するときには、酸化剤と混合するようになっている。
酸化剤は、毛髪に含まれるメラニンを脱色するために配合される。酸化剤の具体例としては、過酸化水素等が挙げられる。脱色剤組成物と酸化剤とを混合した混合液中における酸化剤の配合量は好ましくは0.1〜5重量%、さらに好ましくは1〜3重量%である。0.1重量%未満ではメラニンを十分に脱色することができない。一方、5重量%を超えて配合すると、毛髪に損傷等の不具合が発生しやすい。
続いて、揮発性アルカリ剤は、酸化剤の作用を促進するために配合される。この揮発性アルカリ剤は、常温で揮発性を有するものである。揮発性アルカリ剤の具体例としては、アンモニア等が挙げられる。揮発性アルカリ剤の配合量は好ましくは0.08〜0.98重量%、さらに好ましくは0.42〜0.84重量%、最も好ましくは0.56〜0.73重量%である。0.08重量%未満では酸化剤の作用を十分に促進することができない。一方、0.98重量%を超えて配合すると脱色剤組成物の刺激臭を低減しにくい。
特に、揮発性アルカリ剤としてアンモニアが配合されたときには、28重量%のアンモニア水に換算されたときのアンモニアの配合量は上記と同様の理由で好ましくは0.3〜3.5重量%である。
ここで、脱色剤組成物のアンモニア揮発度Cの算出方法について説明する。まず、揮発性アルカリ剤A重量%を含有する脱色剤組成物を調製した1日後に、脱色剤組成物10gを開口部12cm2、容積3000cm3の容器に密閉する。
次いで、1分間放置後に北川式ガス検知管等のガス検知管によってアンモニアガス濃度B(ppm)を測定する。これらA及びBから、下記式(1)によりアンモニア揮発度Cを求める。
C=B/(100×A)…(1)
上記式(1)により求められるアンモニア揮発度Cの気温25℃、相対湿度25%における値は好ましくは1.6以下、さらに好ましくは1.2以下である。1.6を超えると、脱色剤組成物の刺激臭を低減しにくい。尚、気温25℃及び相対湿度25%は、脱色剤組成物を通常に使用するときを想定した値である。
高級アルコールは、後述する界面活性剤と、水とにより液晶構造を形成して臭いの成分を液晶構造内に組み込むことによって脱色剤組成物の刺激臭を低減するために配合される。このため、第1の実施形態の脱色剤組成物は、液晶構造を含有している。尚、液晶構造の確認は、偏光顕微鏡によって行うことができる。
液晶構造の含有量は5体積%以上、好ましくは15体積%以上である。5体積%未満では、臭いの成分を液晶構造内に組み込むことができないために、脱色剤組成物の刺激臭を低減することができない。
さらに、高級アルコールは、後述する水と、油性成分とにより水中油滴型(O/W型)乳化物を構成して脱色剤組成物の刺激臭をより低減するとともに、脱色剤組成物の乳化を補助するために配合される。このため、第1の実施形態の脱色剤組成物は、その他の添加成分として油性成分が配合されたときには、水中油滴型乳化物として構成される。
高級アルコールの具体例としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルドデカノール等が挙げられる。これらの中でも、乳化の補助効果が高いことから、直鎖高級飽和アルコールであるラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコールが好ましい。これらの中でも、脱色剤組成物の刺激臭の低減効果が高いことから、炭素数16〜22の高級アルコールが好ましい。炭素数16〜22の高級アルコールの具体例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられる。これらの高級アルコールは単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
高級アルコールの配合量は好ましくは5〜20重量%、さらに好ましくは8〜16重量%、最も好ましくは10〜14重量%である。5重量%未満及び20重量%を超えて配合すると、脱色剤組成物の乳化安定性を確保しにくい。
また、炭素数16〜22の高級アルコールを二種以上組み合わせて配合したときには、炭素数16の高級アルコールの配合量は、炭素数17〜22の高級アルコールの配合量の合計よりも少ないことが好ましい。炭素数16の高級アルコールの配合量が炭素数17〜22の高級アルコールの配合量の合計以上では、脱色剤組成物の刺激臭を低減しにくい。
さらに、高級アルコールの配合量は後述する界面活性剤の配合量よりも多くなることが好ましい。高級アルコールの配合量が界面活性剤の配合量以下では、液晶構造が形成されにくくなるために、脱色剤組成物の刺激臭を低減しにくい。
界面活性剤を構成するノニオン性界面活性剤は、脱色剤組成物の刺激臭を低減するために配合される。ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレン(以下、POEと言う)セチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル、POEラウリルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEオクチルフェニルエーテル等のエーテル型ノニオン性界面活性剤、モノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル等のエステル型ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
これらの中でも、脱色剤組成物の刺激臭の低減効果が高いことから、界面活性剤の親水性と疎水性との比率を表すHLBが13〜20のノニオン性界面活性剤が好ましい。HLBが13未満又は20を超えると、液晶構造が形成されにくくなるために、脱色剤組成物の刺激臭を低減しにくい。HLBが13〜20のノニオン性界面活性剤の具体例としてはPOE(30)セチルエーテル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の配合量は好ましくは1.0〜10重量%、さらに好ましくは1.5〜5.0重量%、最も好ましくは2.5〜4.0重量%である。1.0重量%未満及び10重量%を超えて配合すると、液晶構造が形成されにくくなるために、脱色剤組成物の刺激臭を低減しにくい。
また、界面活性剤を構成するカチオン性界面活性剤は、毛髪の感触を良好にするために配合される。カチオン性界面活性剤の具体例としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤の配合量は好ましくは1.5重量%以下、さらに好ましくは1.0重量%以下、最も好ましくは0.3重量%以下である。1.5重量%を超えて配合すると、液晶構造が形成されにくくなるために、脱色剤組成物の刺激臭を低減しにくい。
界面活性剤を構成するアニオン性界面活性剤及び両イオン性界面活性剤は、脱色剤組成物の各成分の分散性を良くするために配合される。アニオン性界面活性剤及び両イオン性界面活性剤の具体例及び配合量は、脱色剤組成物の常法に従って決定される。
水は、脱色剤組成物の刺激臭を低減するために配合される。水の配合量は好ましくは50〜90重量%、さらに好ましくは70〜85重量%である。尚、この水の配合量の範囲は、不揮発性アルカリ剤が水溶液として配合されたときには、水溶液中に含まれる水の重量割合を含んでいる。50重量%未満では液晶構造を形成することができないために、脱色剤組成物の刺激臭を低減しにくい。一方、90重量%を超えて配合すると、脱色剤組成物の乳化安定性を確保しにくい。
第1の実施形態の脱色剤組成物に、その他の添加成分として後述する多価アルコールが配合されたときには、各成分の配合量において、高級アルコールD重量%と、界面活性剤E重量%と、後述する多価アルコールF重量%とは、下記式(2)の関係を満たすことが好ましい。下記式(2)の関係を満たさないときには、液晶構造が形成されにくくなるために、脱色剤組成物の刺激臭を低減しにくい。
1<(D+E)/F<7…(2)
第1の実施形態の脱色剤組成物が水中油滴型乳化物として構成されるときには、脱色剤組成物の25℃における粘度は好ましくは5000〜50000cpsである。5000cpsよりも小さいと、混合粘度が小さくなって、脱色操作を行うときに垂れ落ちや飛び散りが生じやすい。一方、50000cpsよりも大きいと、脱色剤組成物の混合性が低下したり、あるいは混合液の粘度が高くなりすぎて毛髪に均一に塗布するのが困難となり、毛髪を脱色するときにムラが生じやすい。
第1の実施形態の脱色剤組成物には、その他の添加成分として、不揮発性アルカリ剤、油性成分、多価アルコール、ソルビトール、マルトース等の糖類、バチルアルコール、キミルアルコール等のアルキルグリセリルエーテル、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セルロース誘導体、架橋ポリアクリル酸等の天然又は合成の高分子、パラベン等の防腐剤、EDTA−Na等のキレート剤、フェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸等の安定剤、リン酸、クエン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸等のpH調整剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫外線吸収剤等、また「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。その他の添加成分の配合量は、脱色剤組成物の常法に従って決定される。
不揮発性アルカリ剤は、揮発性アルカリ剤の代わりとして配合されることによって脱色剤組成物の刺激臭をより一層低減するとともに、酸化剤の作用を促進することにより、毛髪に明度を付与するために配合される。この不揮発性アルカリ剤は、常温で不揮発性を有するものである。不揮発性アルカリ剤の具体例としては、モノエタノールアミン等が挙げられる。
不揮発性アルカリ剤の配合量は好ましくは2.0〜6.0重量%である。2.0重量%未満では酸化剤の作用を十分に促進することができない。一方、6.0重量%を超えて配合すると、脱色後に脱色液を流すときに、毛髪にごわつきやきしみが生じやすい。さらに、毛髪を乾燥した(以下、ドライと言う)後には、毛髪の感触にごわつきが生じたり櫛通りが悪くなりやすい。また、継続的に毛髪の脱色を繰り返すと、毛髪のこわつきや櫛通りの悪さが増加しやすい。
特に、不揮発性アルカリ剤としてモノエタノールアミンが配合されたときには、80重量%のモノエタノールアミンに換算されたときのモノエタノールアミンの配合量は上記と同様の理由で好ましくは2.5〜7.5重量%である。
油性成分は、脱色剤組成物の刺激臭を低減するとともに、毛髪の感触を良好にするために配合される。油性成分の具体例としては、アボガド油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、オリーブ油のグリセライド等の油脂類、ミツロウ、ラノリン等のロウ類、流動パラフィン、固形パラフィン、イソパラフィン、スクワラン等の炭化水素類、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のエステル類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、平均重合度が650〜10000の高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーン類、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレン酸等の脂肪酸等が挙げられる。
これらの中でも、刺激臭を低減する効果が高いことから、アボガド油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、オリーブ油、ミツロウ等が好ましい。これらの油性成分は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
油性成分の配合量は好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは3〜12重量%である。1重量%未満及び20重量%を超えて配合すると、脱色剤組成物の乳化安定性を確保しにくい。
多価アルコールは、脱色剤組成物の刺激臭を低減するとともに、毛髪を保湿するために配合される。多価アルコールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、平均重合度が400〜1000の高重合ポリエチレングリコール等が挙げられる。多価アルコールの配合量は好ましくは1〜10重量%である。1重量%未満では、毛髪を十分に保湿することができない。一方、10重量%を超えて配合してもそれ以上の保湿は得られにくい。
香料は、脱色剤組成物の刺激臭をさらに一層低減するために配合される。香料の具体例としては、特開2000−344629号公報に記載されている香料等が挙げられる。これら香料は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
以上詳述した第1の実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 第1の実施形態の脱色剤組成物においては、高級アルコール、界面活性剤及び水により形成される液晶構造が5体積%以上含有されている。このため、臭いの成分が液晶構造に組み込まれ、脱色剤組成物の刺激臭を低減することができる。
・ 第1の実施形態の脱色剤組成物においては、前述の算出方法により求められるアンモニア揮発度Cの気温25℃、相対湿度25%における値を1.6以下にすることにより、脱色剤組成物の刺激臭をより低減することができる。
・ 第1の実施形態の脱色剤組成物においては、炭素数16の高級アルコールの配合量を炭素数17〜22の高級アルコールの配合量の合計よりも少なくすることにより、脱色剤組成物の刺激臭をさらに低減することができる。
・ 第1の実施形態の脱色剤組成物においては、高級アルコールの含有量を界面活性剤の含有量よりも多くなるように設定することにより、脱色剤組成物の刺激臭をより一層低減することができる。
・ 第1の実施形態の脱色剤組成物においては、その他の添加成分として不揮発性アルカリ剤を2.0〜6.0重量%配合することにより、脱色剤組成物の刺激臭をさらに一層低減することができるとともに、酸化剤の作用を促進することにより、毛髪に明度を付与することができる。さらに、脱色後に脱色液を流すときに、毛髪にごわつきやきしみが生じるのを防止することができる。また、ドライ後には、毛髪の感触にごわつきが生じたり櫛通りが悪くなるのを防止することができる。さらに、継続的に毛髪の脱色を繰り返しても、毛髪の感触を良好に維持することができる。
・ 第1の実施形態の脱色剤組成物においては、その他の添加成分として多価アルコールが配合され、高級アルコールD重量%と、界面活性剤E重量%と、多価アルコールF重量%とが、前述の式(2)の関係を満たすことにより、脱色剤組成物の刺激臭をより効果的に低減することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。尚、第2の実施形態については、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第2の実施形態の染毛剤組成物には、第1の実施形態の脱色剤組成物に染料が含有されている。そして、毛髪を染色するときには、酸化剤と混合するようになっている。
染料は毛髪を染色するために配合される。染料の具体例としては、酸化染料中間体、直接染料等が挙げられる。尚、酸化染料中間体は、酸化剤により酸化されることによって毛髪を染色するようになっている。酸化染料中間体の具体例としては、フェニレンジアミン類、アミノフェノール類、トルイレンジアミン類、アミノニトロフェノール類、ジフェニルアミン類、ジアミノフェニルアミン類、N−フェニルフェニレンジアミン類、ジアミノピリジン類、及びそれらの塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等の塩類等が挙げられる。これらの中でも、染毛力が強いことから、パラフェニレンジアミン、パラトルイレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、N−フェニル−パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロパラフェニレンジアミン、N,N−ジメチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、2,6−ジクロロパラフェニレンジアミン、パラアミノフェニルスルファミン酸、及びそれらの塩類が好ましい。これらの酸化染料中間体は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
染料の配合量は好ましくは0.01〜15重量%である。0.01重量%未満では十分な染毛力は得られにくい。一方、15重量%を超えて配合してもそれ以上の染毛力は得られにくい。
また、染料として酸化染料中間体を配合したときには、酸化染料中間体の配合量は好ましくは0.01〜15重量%、さらに好ましくは0.1〜10重量%である。0.01重量%未満では十分な染毛力が得られにくい。一方、15重量%を超えて配合してもそれ以上の染毛力は得られにくい。さらに、0.01〜10重量%の酸化染料中間体と0.001〜15重量%の直接染料を配合することにより、染め上がり及び染色性をより向上させることができる。
続いて、酸化剤は、前述の機能に加えて、酸化染料中間体等の染料を酸化するために配合される。酸化剤の具体例は第1の実施形態の脱色剤組成物と同じである。酸化剤の配合量は、0.1重量%未満ではメラニンを十分に脱色することができないとともに、染料を十分に酸化することができない。一方、5重量%を超えて配合すると、毛髪に損傷等の不具合が発生しやすい。
揮発性アルカリ剤は、前述の機能に加えて、毛髪を膨潤させて染料及び酸化剤を毛髪に浸透しやすくするために配合される。揮発性アルカリ剤の配合量は、0.08重量%未満では毛髪を十分に膨潤することができないとともに、酸化剤の作用を十分に促進することができない。一方、0.98重量%を超えて配合すると、染毛剤組成物の刺激臭を低減しにくい。
第2の実施形態の染毛剤組成物には、その他の添加成分として、第1の実施形態に挙げた他に、天然色素及び顔料を配合してもよい。その他の添加成分の配合量は、染毛剤組成物の常法に従って決定される。
不揮発性アルカリ剤は、前述の機能に加えて、揮発性アルカリ剤と同様に、毛髪を膨潤させて染料及び酸化剤を毛髪に浸透しやすくするために配合される。不揮発性アルカリ剤の配合量は、2.0重量%未満では酸化剤の作用を十分に促進することができないとともに、毛髪を十分に膨潤することができない。
一方、6.0重量%を超えて配合すると、染毛後に染液を流す(以下、プレーンリンスと言う)ときに毛髪にごわつきやきしみが生じやすい。さらに、ドライ後には毛髪の感触にごわつきが生じたり櫛通りが悪くなりやすい。また、継続的に染毛を繰り返すと、毛髪のこわつきや櫛通りの悪さが増加しやすい。
以上詳述した第2の実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 第2の実施形態の染毛剤組成物においては、染料として酸化染料中間体を配合することにより、毛髪を種々の色調に染色することができる。
・ 第2の実施形態の染毛剤組成物においては、不揮発性アルカリ剤の配合量を2.0〜6.0重量%にすることによって、酸化剤の作用を促進することにより、毛髪に明度を付与することができる。また、揮発性アルカリ剤の代わりとして配合されることによって、染毛剤組成物の刺激臭を低減することができる。さらに、プレーンリンスのときに、毛髪にごわつきやきしみが生じるのを防止することができる。また、ドライ後には、毛髪の感触にごわつきが生じたり櫛通りが悪くなるのを防止することができる。さらに、継続的に毛髪の染色を繰り返しても、毛髪の感触を良好に維持することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。尚、第3の実施形態については、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第3の実施形態の縮毛矯正剤(ストレートパーマ剤)組成物は、還元剤と、揮発性アルカリ剤と、高級アルコールと、界面活性剤と、水とが含有されている第1剤と、酸化剤が含有されている第2剤とから構成されている。
還元剤は、毛髪の構成タンパク質であるケラチン中のシスチンのジスルフィド結合を還元開裂することによってメルカプト基を生成するために配合される。尚、第1剤を毛髪に塗布した後に縮毛矯正された状態において、臭素酸及び臭素酸ナトリウム等の酸化剤を含有する第2剤を塗布することによって、メルカプト基が酸化されて新たな位置でシスチンのジスルフィド結合が生成される。このため、毛髪は縮毛矯正された状態で固定されるようになっている。
還元剤の具体例としては、チオグリコール酸アンモニウム、システイン塩酸塩等が挙げられる。還元剤の配合量は好ましくは0.01〜15重量%である。0.01重量%未満では、ジスルフィド結合を十分に還元開裂することができない。一方、15重量%を超えて配合すると、毛髪に損傷等の不具合が発生しやすい。
続いて、揮発性アルカリ剤は、毛髪を膨潤させて還元剤を毛髪に浸透しやすくするために配合される。揮発性アルカリ剤の配合量は、0.08重量%未満では毛髪を十分に膨潤することができない。一方、0.98重量%を超えて配合すると、縮毛矯正剤組成物の刺激臭を低減しにくい。
その他の添加成分としての不揮発性アルカリ剤は、揮発性アルカリ剤の代わりとして配合されることによって縮毛矯正剤組成物の刺激臭を低減するとともに、揮発性アルカリ剤と同様に、毛髪を膨潤させて還元剤を毛髪に浸透しやすくするために配合される。
不揮発性アルカリ剤の配合量は、2.0重量%未満では毛髪を十分に膨潤することができない。一方、6.0重量%を超えて配合すると、縮毛矯正処理後に縮毛矯正処理液を流すときに、毛髪にごわつきやきしみが生じやすい。さらに、ドライ後には、毛髪の感触にごわつきが生じたり櫛通りが悪くなりやすい。また、継続的に縮毛矯正処理を繰り返すと、毛髪のこわつきや櫛通りの悪さが増加しやすい。
以上詳述した第3の実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 第3の実施形態の縮毛矯正剤組成物においては、揮発性アルカリ剤の代わりとして不揮発性アルカリ剤が配合され、不揮発性アルカリ剤の配合量を2.0〜6.0重量%にすることにより、縮毛矯正剤組成物の刺激臭を低減することができるとともに、毛髪を膨潤することができる。さらに、縮毛矯正処理後に縮毛矯正処理液を流すときに、毛髪にごわつきやきしみが生じるのを防止することができる。また、ドライ後には、毛髪の感触にごわつきが生じたり櫛通りが悪くなるのを防止することができる。さらに、継続的に縮毛矯正処理を繰り返しても、毛髪の感触を良好に維持することができる。
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 前記第1又は第2の実施形態の脱色剤組成物又は染毛剤組成物において、ノニオン性界面活性剤とカチオン性界面活性剤との少なくとも一方を含有する酸化剤と混合して使用するように構成してもよい。このように構成した場合は、ノニオン性界面活性剤を含有することにより、脱色剤組成物又は染毛剤組成物の刺激臭を低減することができる。また、カチオン性界面活性剤を含有することにより、毛髪の感触を良好にすることができる。
・ 前記第1又は第2の実施形態の脱色剤組成物又は染毛剤組成物において、さらに炭酸カリウムと炭酸グアニジンとの少なくとも一方を含有してもよい。このように構成した場合は、毛髪に明度をより付与することができる。
・ 前記第3の実施形態の縮毛矯正剤組成物において、縮毛矯正剤組成物をパーマネントウェーブ用剤組成物として使用するように構成してもよい。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
まず、以下の実施例及び比較例における評価方法又は測定方法について説明する。
(1)液晶構造
試料を偏光顕微鏡(OLYMPUS社製、高級システム偏光顕微鏡BXP,総合倍率:×200(接眼レンズ:×10,対物レンズ:×20))により写真撮影する。この写真をMac ASPECT Ver.2.31(MITANI CORPORATION製)によってグレー画像化した後にしきい値130で2値化し、白の割合について、15%以上(◎)、5%以上15%未満(○)、1%以上5%未満(△)、1%未満(×)の4段階で評価した。この白の割合は、試料における液晶構造の体積%を示している。
(2)アンモニア揮発度
揮発性アルカリ剤A重量%を含有する試料を調製した1日後に、試料10gを開口部12cm2、容積3000cm3の容器にそれぞれ密閉する。次いで、1分間放置後に北川式ガス検知管によってアンモニアガス濃度B(ppm)をそれぞれ測定する。これらA及びBから、前述の式(1)により試料のアンモニア揮発度Cを求める。このとき、気温は25℃であるとともに、相対湿度は25%である。
(3)明度
脱色処理後の人毛毛束を目視にて観察し、脱色の明度について、優れた明度(◎)、良好な明度(○)、明度がやや不十分(△)、明度が不十分(×)の4段階で官能評価した。
(4)染色性
染毛処理後の人毛毛束を目視にて観察し、染色性について、優れた染色性(◎)、良好な染色性(○)、やや染色性が劣る(△)、かなり染色性が劣る(×)の4段階で官能評価した。
(5)ストレート効果
縮毛矯正処理後の人毛毛束を目視にて観察し、縮毛矯正剤のストレート効果について、優れたストレート効果が得られる(◎)、良好なストレート効果が得られる(○)、ややストレート効果が劣る(△)、かなりストレート効果が劣る(×)の4段階で官能評価した。
(6)しなやかさ
処理後の人毛毛束を手で触れたときのしなやかさを、優(◎)、良(○)、やや不良(△)、不良(×)の4段階で官能評価した。
(7)毛髪損傷度
処理後の人毛毛束について、走査型電子顕微鏡を用いてキューティクルの浮き上がり具合を評価した。すなわち、処理後の毛の根元から20〜30mm部分で結び目を作成した試料毛髪を用い、この試料毛髪の結び目を一定条件で引っ張ったときの結び目局面におけるキューティクルの浮き上がり具合を、キューティクルがほとんど浮き上がらず、非常に損傷が少ない(◎)、キューティクルの最外層の一部のみが浮き上がっており、損傷が少ない(○)、キューティクルの最外層が全体的に浮き上がっており、損傷がややある(△)、キューティクルのほとんどが浮き上がっており、損傷がある(×)の4段階で官能評価した。
(8)粘度
B型粘度計によって試料の粘度を測定した。尚、粘度の数値はcpsで示す。
(実施例2,4、参考例1,3及び比較例1〜5)
二剤型の脱色剤としての実施例2,4、参考例1,3及び比較例1〜5は、表1に示すように、脱色剤組成物としての第1剤を調製した。このとき、第1剤においては、揮発性アルカリ剤以外の成分をそれぞれ配合した後に80℃で乳化させ、室温まで冷却した後に揮発性アルカリ剤を配合して調製した。また、第2剤は表2に示すように調製した。尚、第2剤は、調製後にクエン酸によってpHを4に調整した。表1及び表2において、数値は重量%で示すとともに、表2中のPOPはポリオキシプロピレンを示す。
Figure 0005599127
Figure 0005599127
表1及び表2の各列の脱色剤について、第1剤5gと第2剤5gとを混合し、黒色の人毛毛束に塗布して30分間放置した後に、シャンプーで脱色剤を洗い流した。このとき、実施例2,4、参考例1,3及び比較例1〜5の脱色剤は水中油滴型乳化物でクリーム状の形態である。そして、脱色剤組成物(第1剤)及び脱色処理後の人毛毛束について、上記(1)〜(3)及び(6)〜(8)の項目に関し評価又は測定を行った。その結果を表3に示す。
Figure 0005599127
実施例2,4においては、表3に示すように、液晶構造、アンモニア揮発度、明度、しなやかさ、毛髪損傷度及び粘度については、いずれも優れた評価であった。
一方、比較例1〜5においては、アンモニア揮発度が1.6を超えているために、刺激臭があると評価された。
(実施例6,8、参考例5,7及び比較例6〜10)
二剤型の染毛剤としての実施例6,8、参考例5,7及び比較例6〜10は、表4に示すように、染毛剤組成物としての第1剤を調製した。このとき、揮発性アルカリ剤及び染料以外の成分をそれぞれ配合した後に80℃で乳化させ、室温まで冷却した後に揮発性アルカリ剤及び染料を配合して調製した。また、第2剤は表5に示すように調製した。尚、第2剤は、調製後にクエン酸によってpHを4に調整した。表4及び表5において、数値は重量%で示す。
Figure 0005599127
Figure 0005599127
表4及び表5の各列の染毛剤について、第1剤5gと第2剤5gとを混合し、白髪混じりの人毛毛束に塗布して30分間放置した後に、シャンプーで染毛剤を洗い流した。このとき、実施例6,8、参考例5,7及び比較例6〜10の染毛剤は水中油滴型乳化物でクリーム状の形態である。そして、染毛剤組成物(第1剤)及び染毛処理後の人毛毛束について、上記(1)、(2)、(4)及び(6)〜(8)の項目に関し評価又は測定を行った。その結果を表6に示す。
Figure 0005599127
実施例6,8においては、表6に示すように、液晶構造、アンモニア揮発度、染色性、しなやかさ、毛髪損傷度及び粘度については、いずれも優れた評価であった。
一方、比較例6〜10においては、アンモニア揮発度が1.6を超えているために、刺激臭があると評価された。
(実施例10,12、参考例9,11及び比較例11〜15)
二剤型の縮毛矯正剤組成物としての実施例10,12、参考例9,11及び比較例11〜15は、表7に示すように第1剤を調製した。このとき、揮発性アルカリ剤及び還元剤以外の成分をそれぞれ配合した後に80℃で乳化させ、室温まで冷却した後に揮発性アルカリ剤及び還元剤を配合して調製した。また、第2剤は表8に示すように調製した。尚、表7及び表8において、数値は重量%で示す。
Figure 0005599127
Figure 0005599127
表7及び表8の各列の縮毛矯正剤組成物について、第1剤10gを縮れのある人毛毛束にそれぞれコームスルーしながら塗布して20分間放置した後に、第1剤を洗い流した。このとき、実施例10,12、参考例9,11及び比較例11〜15の第1剤は水中油滴型乳化物でクリーム状の形態である。次いで、第2剤10gをそれぞれコームスルーしながら塗布して20分間放置した後に、第2剤を洗い流した。そして、縮毛矯正剤組成物の第1剤及び縮毛矯正処理後の人毛毛束について、上記(1)、(2)及び(5)〜(8)の項目に関し評価及び測定を行った。その結果を表9に示す。
Figure 0005599127
実施例10,12においては、表9に示すように、液晶構造、アンモニア揮発度、ストレート効果、しなやかさ、毛髪損傷度及び粘度については、いずれも優れた評価であった。
一方、比較例11〜15においては、アンモニア揮発度が1.6を超えているために、刺激臭があると評価された。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1)成分(b)の含有量が成分(c)の含有量よりも多くなるように設定されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の脱色剤組成物。この構成によれば、脱色剤組成物の刺激臭をより低減することができる。
(2)成分(b)の高級アルコールは炭素数が16〜22の混合物であり、炭素数16の成分(b)の重量が炭素数17〜22の成分(b)の重量の合計よりも少なくなるように設定されている場合、脱色剤組成物の刺激臭をより低減することができる。
4)成分(b)の含有量が成分(c)の含有量よりも多くなるように設定されている請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の染毛剤組成物。この構成によれば、染毛剤組成物の刺激臭をより低減することができる。
(5)成分(b)の高級アルコールは炭素数が16〜22の混合物であり、炭素数16の成分(b)の重量が炭素数17〜22の成分(b)の重量の合計よりも少なくなるように設定されている場合、染毛剤組成物の刺激臭をより低減することができる。
7)らに成分(a)をA重量%含有する試料を調製した1日後に、同試料10gを開口部12cm2、容積3000cm3の容器に密閉し、1分間放置後にガス検知管にて測定したときのアンモニアガス濃度B(ppm)から下記式(1)により求められるアンモニア揮発度Cの気温25℃、相対湿度25%における値が1.6以下である請求項7に記載の縮毛矯正剤組成物。この構成によれば、縮毛矯正剤組成物の刺激臭をより低減することができる。
C=B/(100×A)…(1)
(8)成分(b)の含有量は5〜20重量%であり、成分(c)のノニオン性界面活性剤のHLBは13〜20である上記(7)に記載の縮毛矯正剤組成物。この構成によれば、縮毛矯正剤組成物の刺激臭をより低減することができる。
(9)成分(b)の含有量が成分(c)の含有量よりも多くなるように設定されている請求項7、上記(7)及び上記(8)のいずれか一項に記載の縮毛矯正剤組成物。この構成によれば、縮毛矯正剤組成物の刺激臭をより低減することができる。
(10)成分(b)の高級アルコールは炭素数が16〜22の混合物であり、炭素数16の成分(b)の重量が炭素数17〜22の成分(b)の重量の合計よりも少なくなるように設定されている場合、縮毛矯正剤組成物の刺激臭をより低減することができる。
発明の効果
本発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の脱色剤組成物、請求項4に記載の発明の染毛剤組成物及び請求項7に記載の発明の縮毛矯正剤組成物によれば、刺激臭を低減することができる。
請求項2に記載の発明の脱色剤組成物及び請求項5に記載の発明の染毛剤組成物によれば、刺激臭をより低減することができる。
請求項3に記載の発明の脱色剤組成物及び請求項6に記載の発明の染毛剤組成物によれば、刺激臭をさらに低減することができる。

Claims (7)

  1. 酸化剤と混合して使用される脱色剤組成物であって、(a)揮発性アルカリ剤としてアンモニアを28重量%アンモニア水に換算した場合0.3〜4重量%、(b)高級アルコール、(c)界面活性剤、(d)水、及び(e)多価アルコールを含有し、液晶構造を5体積%以上含有し、
    成分(c)はノニオン性界面活性剤のみから構成される界面活性剤であり、
    前記ノニオン性界面活性剤の配合量は、2.5〜4重量%であり、
    (b)成分の配合量D重量%と、(c)成分の配合量E重量%と、(e)成分の配合量F重量%とが、下記式(2)の関係を満たし、
    前記(b)高級アルコールは、セタノールと炭素数が17〜22のアルコール群から選ばれる少なくとも1種の混合物であって、セタノールの重量が炭素数17〜22のアルコール群から選ばれる少なくとも1種からなる成分の合計重量よりも少なくなるように設定されていることを特徴とする脱色剤組成物。
    1<(D+E)/F<7…(2)
  2. さらに成分(a)をA重量%含有する試料を調製した1日後に、同試料10gを開口部12cm2、容積3000cm3の容器に密閉し、1分間放置後にガス検知管にて測定したときのアンモニアガス濃度B(ppm)から下記式(1)により求められるアンモニア揮発度Cの気温25℃、相対湿度25%における値が1.6以下である請求項1に記載の脱色剤組成物。
    C=B/(100×A)…(1)
  3. 成分(b)の含有量は5〜20重量%であり、成分(c)のノニオン性界面活性剤のHLBは13〜20である請求項2に記載の脱色剤組成物。
  4. 請求項1の脱色剤組成物に、さらに(f)染料を含有することを特徴とする染毛剤組成物。
  5. さらに成分(a)をA重量%含有する試料を調製した1日後に、同試料10gを開口部12cm2、容積3000cm3の容器に密閉し、1分間放置後にガス検知管にて測定したときのアンモニアガス濃度B(ppm)から下記式(1)により求められるアンモニア揮発度Cの気温25℃、相対湿度25%における値が1.6以下である請求項4に記載の染毛剤組成物。
    C=B/(100×A)…(1)
  6. 成分(b)の含有量は5〜20重量%であり、成分(c)のノニオン性界面活性剤のHLBは13〜20である請求項5に記載の染毛剤組成物。
  7. 還元剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤とから構成される二剤型の縮毛矯正剤組成物であって、第1剤は、(a)揮発性アルカリ剤としてアンモニアを28重量%アンモニア水に換算した場合0.3〜4重量%、(b)高級アルコール、(c)界面活性剤、(d)水、及び(e)多価アルコールを含有し、液晶構造を5体積%以上含有し、
    成分(c)はノニオン性界面活性剤のみから構成される界面活性剤であり、
    前記ノニオン性界面活性剤の配合量は、2.5〜4重量%であり、
    (b)成分の配合量D重量%と、(c)成分の配合量E重量%と、(e)成分の配合量F重量%とが、下記式(2)の関係を満たし、
    前記(b)高級アルコールは、セタノールと炭素数が17〜22のアルコール群から選ばれる少なくとも1種の混合物であって、セタノールの重量が炭素数17〜22のアルコール群から選ばれる少なくとも1種からなる成分の合計重量よりも少なくなるように設定されていることを特徴とする縮毛矯正剤組成物。
    1<(D+E)/F<7…(2)
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