JP5588732B2 - 伸縮門扉 - Google Patents

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Description

本発明は、伸縮自在なパンタグラフ機構によって構成された伸縮門扉に関し、特に、人、自転車、車椅子利用者等が単独で安全かつスムーズに出入りできる伸縮門扉に関する。
従来の伸縮門扉として、たとえば、吊元部と戸当り部との間で伸縮式に開閉される扉体の下部に車輪を設け、且つ該車輪を地面上に敷設したガイドレールでガイドさせながら開閉方向に走行させるようにしたものがある(特許文献1参照。)。
特許第4216180号公報
しかしながら、上記伸縮門扉では、人、自転車、車椅子利用者等が単独で伸縮門扉を開けて出入りするときに、ガイドレールが障害となって通行が安全かつスムーズに行えない、という問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、以下のように構成したことを特徴とする。
請求項1に記載の発明は、開口部を隔てて相対向する一対の吊元部にそれぞれ伸縮自在な親扉と子扉を設け、両吊元部間の開口部を前記親扉と前記子扉がそれぞれの吊元部側に向けて互いに反対方向に縮むことによって開くように両開き式に構成するとともに、前記親扉はこれの下部に車輪を設け、且つ該車輪を地面上に敷設したガイドレールでガイドさせながら伸縮開閉するようにし、前記子扉はこれの下方位置にはガイドレールを不存在の状態として伸縮開閉するようにし、前記子扉による開口幅が900〜1500mmの範囲内にあり、かつ、前記子扉による開口幅は前記親扉による開口幅よりも小さいことを特徴とするものである。
上記構成によると、伸縮門扉を親扉と子扉を有する両開き式に構成するとともに、子扉の下方位置にはガイドレールを不存在の状態としているので、人、自転車、車椅子利用者等が通行するときは子扉のみ開閉させて通行すればよく、しかも、通行の際にガイドレールが障害となることがないので、人、自転車、車椅子等の通行が安全かつスムーズに行える。
子扉は伸縮させて開閉されるので、人、自転車、車椅子利用者等が子扉を軽い操作力で押したり引いたりしてスムーズに横引き開閉させることができる。他方、親扉は車輪をガイドレールでガイドさせながら伸縮開閉されるので、相対的に大きな親扉の伸縮開閉操作を安定的に行うことができる。
請求項1記載の伸縮門扉は、請求項2に記載のように、前記子扉の下端にはキャスターを取り付けるという構成を採用することができる。これによると、子扉の地上への垂れ下がりを防止できるとともに、子扉吊元部への負荷を減らし、耐久性を向上することができる。
この場合、前記キャスターには固定キャスター或いは首振り自在キャスターを採用することができる。特に、請求項3に記載のように、首振り自在キャスターを採用した場合は、親扉と子扉の接合位置の修正をよりスムーズに行える。
請求項3記載の伸縮門扉は、請求項4に記載のように、前記子扉の吊元側端は前記吊元部にヒンジを介して水平方向に回転自在に連結するという構成を採用することができる。これによると、子扉を縮めた状態で水平回転させて吊元部の前側(内側)に収納できるので、門扉の有効開口幅を大きくすることができる。
本発明によれば、人、自転車、車椅子利用者等が通行するときは軽い操作力で伸縮開閉自在な子扉のみ開閉させて通行すればよく、しかも、子扉の下方位置にはガイドレールを不存在にしているので、ガイドレールが通行の障害となることがなく、人、自転車、車椅子等の通行を安全且つスムーズに行えるという利点がある。
本発明の一実施例の伸縮門扉を全閉状態で示す平面図である。 同伸縮門扉を全閉状態で示す正面図である。 同伸縮門扉の子扉を開いて回転収納した状態を示す平面図である。 同伸縮門扉の子扉を開いて回転収納した状態を示す正面図である。 他の実施例の伸縮門扉を全閉状態で示す平面図である。 他の実施例の伸縮門扉を全閉状態で示す正面図である。 他の実施例の伸縮門扉を全開状態で示す平面図である。 他の実施例の伸縮門扉を全開状態で示す正面図である。 他の実施例の伸縮門扉の子扉を開いた状態を示す平面図である。 他の実施例の伸縮門扉の子扉を開いた状態を示す正面図である。 更に他の実施例の伸縮門扉を全閉状態で示す平面図である。 更に他の実施例の伸縮門扉を全閉状態で示す正面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づき説明する。
図1〜図4に示すように、本発明に係る伸縮門扉1は伸縮自在な親扉2と、親扉2の左右の幅よりも小さい幅を有する伸縮自在な子扉3を、開口部を隔てて相対向する一対の吊元部4,5の間に配置し、両吊元部4,5間の開口部を親扉2と子扉3が反対方向へ縮むことによって両側へ分かれて開くように両開き式に構成している。
本実施例では、一対の吊元部4,5が該箇所に立設された2本の吊元支柱4,5として構成されている場合について説明する。なお、吊元支柱4を削除して、親扉2の吊元側を移動自在とし、ストッパーにより移動規制することもできる。
親扉2は、前後の縦枠6,7を有し且つ吊元支柱4側に位置する吊元側格子枠8と、前後の縦枠6,7を有する移動端側格子枠9と、前後の縦枠6,7を有し且つ吊元側格子枠8と移動端側格子枠9の間に位置する中間格子枠10とを、それぞれの枠の内側で垂直方向でリンク11が交差するパンタグラフ機構12によって連結し、左右方向に伸縮自在に構成してある。
子扉3は、前後の縦枠13,14を有し且つ吊元支柱5側に位置する吊元側格子枠(吊元側端)15と、前後の縦枠13,14を有する移動端側格子枠16と、前後の縦枠13,14を有し且つ吊元側格子枠15と移動端側格子枠16の間に位置する中間格子枠17とを、それぞれの枠の内側で垂直方向でリンク18が交差するパンタグラフ機構19によって連結し、左右方向に伸縮自在に構成してある。
子扉3の伸長状態時の幅は1300〜2200mm、縮み状態時の幅は400〜700mm、子扉3による開口幅Wは、当該箇所で人、自転車、車椅子等(図示省略)の出入りを可能にするように、900〜1500mmとするのが好ましい。
子扉3の吊元側格子枠(吊元側端)15は吊元支柱5にヒンジ20を介して水平方向に回転自在に連結してあり、子扉3を吊元支柱5側に縮めた状態(図3・図4の破線の状態)でヒンジ20を介して吊元支柱5回りに水平回転させると、吊元支柱5の前側(内側)に収納できるようにしてある(図3・図4の実線の状態)。
これにより、門扉1の有効開口幅を大きくすることができる。
なお、親扉2の移動端側格子枠9および子扉3の移動端側格子枠16には、それぞれ把手21を設けてある。
親扉2の適数か所の中間格子枠10の各前後の縦枠6,7の下端に車輪22を設けてあり、地面には各車輪22を案内する前後二本のガイドレール23が平行に敷設してある。ガイドレール23としては、断面溝形のガイドレール(フラットレール)、あるいは断面山形のガイドレール等種々の形態のレールを使用することができる。
他方、図1〜図4に示すように、子扉3の下方位置にはガイドレール23を不存在の状態として当該箇所の地面が前後に連続して平坦な面をなすようにする。これにより、前記子扉3による開口幅Wについてガイドレール23を不存在とすることができ、人、自転車、車椅子等(図示省略)の通行がスムーズに行えることになる。
子扉3の移動端側の下端には、キャスター24を取り付ける。本実施例では、キャスター24として、自在に向きの変わる首振り自在キャスター24を使用している。これにより、図3に示すように、子扉3をヒンジ20を介して吊元支柱5回りに水平回転させて収納する際に、キャスター24もそれに応じて自在に向きが変わるので、収納操作をスムーズに行うことができる。
上記のように構成された伸縮門扉1は、親扉2を車輪22をガイドレール23でガイドさせながら伸縮させて開閉方向に走行させ、子扉3を伸縮させて開閉させることにより移動端側格子枠9,16どうしを突き合わせる全閉状態(図1、図2参照)と、移動端側格子枠9,16どうしを離間させる全開状態に切り替えることができる。
人、自転車、車椅子利用者等が出入りするときは、図3、図4に示すように、子扉3を開けて出入りすればよく、このとき子扉3の下方位置においてはガイドレール23を不存在としているので、通行人の足がガイドレール23に躓いたり、自転車、車椅子等の車輪がガイドレール23に落ち込んだり、乗り上げたりするようなことがなく、ガイドレール23が通行の障害となることがないため、人、自転車、車椅子等の通行が安全かつスムーズに行える。
上記実施例では子扉3の下端に首振り自在キャスター24を取り付けているが、その首振り自在キャスター24に代えて、図5〜図10に示すように固定式直進キャスター24を取り付けてもよい。図5〜図10に示す実施例において、子扉3をヒンジ20を介して吊元支柱5回りに水平回転させて収納するという構成を除くその他の構成については、上記実施例のものと同様であるため、同一部材に同一符号を付してその説明を省略する。図5、図6は伸縮門扉の親扉および子扉を全閉した状態で示し、図7、図8は伸縮門扉の親扉および子扉を全開した状態で示し、図9、図10は伸縮門扉の子扉のみを開いた状態を示している。
また、図11〜図12に示すように、子扉3の下端にキャスターを取り付けないものとすることもできる。この場合においても、図11〜図12に示す実施例において、その他の構成については、上記実施例のものと同様であるため、同一部材に同一符号を付してその説明を省略する。
なお、図11〜図12の実施例では、ヒンジ20を設けていないが、図1〜4の実施例と同様に、子扉3の吊元側格子枠15と吊元支柱5との間にヒンジ20を設けて、子扉3を吊元支柱5回りに水平回転自在に構成してもよい。
さらに、上記各実施例では、親扉2のパンタグラフ機構12、および子扉3のパンタグラフ機構19には、それぞれ垂直方向でリンク11,18が交差するパンタグラフ機構12,19を例示したが、水平方向でリンクが交差するパンタグラフ機構を採用することもできる。
1 伸縮門扉
2 親扉
3 子扉
4,5 吊元支柱(吊元部)
22 車輪
23 ガイドレール
24 キャスター

Claims (4)

  1. 開口部を隔てて相対向する一対の吊元部にそれぞれ伸縮自在な親扉と子扉を設け、両吊元部間の開口部を前記親扉と前記子扉がそれぞれの吊元部側に向けて互いに反対方向に縮むことによって開くように両開き式に構成するとともに、前記親扉はこれの下部に車輪を設け、且つ該車輪を地面上に敷設したガイドレールでガイドさせながら伸縮開閉するようにし、前記子扉はこれの下方位置にはガイドレールを不存在の状態として伸縮開閉するようにし、前記子扉による開口幅が900〜1500mmの範囲内にあり、かつ、前記子扉による開口幅は前記親扉による開口幅よりも小さいことを特徴とする、伸縮門扉。
  2. 前記子扉の下端にはキャスターを取り付けている、請求項1記載の伸縮門扉。
  3. 前記キャスターが首振り自在キャスターである、請求項2記載の伸縮門扉。
  4. 前記子扉の吊元側端は前記吊元部にヒンジを介して水平方向に回転自在に連結している、請求項3記載の伸縮門扉。
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