JP5575505B2 - 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP5575505B2
JP5575505B2 JP2010042795A JP2010042795A JP5575505B2 JP 5575505 B2 JP5575505 B2 JP 5575505B2 JP 2010042795 A JP2010042795 A JP 2010042795A JP 2010042795 A JP2010042795 A JP 2010042795A JP 5575505 B2 JP5575505 B2 JP 5575505B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive polymer
polymer layer
solid electrolytic
electrolytic capacitor
ionic liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010042795A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011181610A (ja
Inventor
政弘 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2010042795A priority Critical patent/JP5575505B2/ja
Priority to TW100104245A priority patent/TW201203298A/zh
Priority to CN201110048600.1A priority patent/CN102169758B/zh
Priority to US13/034,961 priority patent/US20110211294A1/en
Priority to KR1020110016999A priority patent/KR20110098670A/ko
Publication of JP2011181610A publication Critical patent/JP2011181610A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5575505B2 publication Critical patent/JP5575505B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/022Electrolytes; Absorbents
    • H01G9/035Liquid electrolytes, e.g. impregnating materials
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/022Electrolytes; Absorbents
    • H01G9/025Solid electrolytes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/15Solid electrolytic capacitors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

本発明は、固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサに関し、特に、イオン液体を用いた、固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサに関する。
従来より、小型化に適したコンデンサとして、固体電解コンデンサが広く知られている。固体電解コンデンサは、表面に誘電体被膜が形成された陽極体を有し、さらに、陽極体と陰極層との間に固体電解質を有している。
陽極体には、弁金属の金属板または金属箔をエッチングしたもの、および弁金属の粉末の成形体を焼結したものなどがあり、このような陽極体の表面を電解酸化することにより、誘電体被膜を形成することができる。このようにして形成される誘電体被膜は、極めて緻密であり、耐久性が高く、かつ非常に薄い。このため、固体電解コンデンサは、他のコンデンサ、たとえば、紙コンデンサやフィルムコンデンサと比較して、静電容量を低下させることなく小型化することが可能となる。
また、固体電解質の材料としては、二酸化マンガン、導電性高分子などが知られている。特に、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェンなどの導電性高分子からなる固体電解質の電気伝導性は高く、固体電解コンデンサの等価直列抵抗(以下、「ESR」という。)を低くすることが可能となる。
導電性高分子層を形成する方法として、化学重合を利用する方法および電解重合を利用する方法がある。化学重合を利用する方法では、たとえば、誘電体被膜上に酸化剤を付着させ、次にこれを単量体を含む溶液または液体に接触させて単量体を酸化重合させることにより、誘電体被膜上に導電性高分子層を形成することができる。一方、電解重合を利用する方法では、誘電体被膜が形成された陽極体を電解液に浸漬させ、アノードで生じる酸化反応を利用して単量体を酸化重合させることにより、誘電体被膜上に導電性高分子層を形成することができる。
ところで、導電性高分子層は固体電解コンデンサのESRを低くすることができる一方で、導電性高分子層自体が本質的にイオン伝導性を有していないために、損傷した誘電体被膜の修復性能、すなわち陽極酸化機能を有することができない。このため、導電性高分子層を有する固体電解コンデンサは、他の固体電解コンデンサよりも耐電圧性能が低くなってしまうという課題がある。
上記課題を解決する技術として、イオン液体を利用した技術が期待されている。イオン液体とは、常温環境下で溶融して液体状態を保つ塩のことであり、不揮発性、高イオン伝導性といった特性を有する。このため、導電性高分子層中にイオン液体を存在させることによって誘電体被膜の損傷部分の修復が可能となり、固体電解コンデンサの耐電圧性能を高めることができると考えられている。
このようなイオン液体を用いた技術として、引用文献1〜3には、イオン液体を含有する導電性高分子層を有する固体電解コンデンサに関する技術が記載されている。引用文献1〜3には、誘電体被膜にイオン液体を付着させてから導電性高分子層を形成することにより、従来の固体電解コンデンサよりも耐電圧性能の高い固体電解コンデンサが得られることが記載されている。
特開2006−24708号公報 特開2008−16835号公報 特開2008−218920号公報
しかしながら、高性能の固体電解コンデンサの需要は現在も高まっており、さならる技術の開発が求められている。
そこで、上記事情に鑑み、本発明の目的は、耐電圧性能の高い、高性能の固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサを提供することである。
上記目的を達成すべく、本発明者が鋭意検討を重ねたところ、導電性高分子層を形成した後に、該導電性高分子層にイオン液体を含浸させることによって、高性能の固体電解コンデンサを製造できることを知見した。
すなわち、本発明は、表面に誘電体被膜が形成された陽極体と、陽極体上に形成された導電性高分子層とを有するコンデンサ素子、を備える固体電解コンデンサの製造方法であって、陽極体の表面に誘電体被膜を形成する工程と、誘電体被膜上に第1導電性高分子層を形成する工程と、第1導電性高分子層が形成された陽極体にイオン液体を含浸させる工程と、イオン液体を含浸させた後、第1導電性高分子層上に第2導電性高分子層を形成する工程と、を含む、固体電解コンデンサの製造方法である。
上記固体電解コンデンサの製造方法において、第2導電性高分子層は、電解重合によって形成されることが好ましい。
上記固体電解コンデンサの製造方法において、第1導電性高分子層は、化学重合によって形成されることが好ましい。
上記固体電解コンデンサの製造方法において、イオン液体を含浸させる工程の前に、第1導電性高分子層が形成された陽極体を洗浄する工程を有することが好ましい。
上記固体電解コンデンサの製造方法において、化学重合は、気相重合であることが好ましい。
上記固体電解コンデンサの製造方法において、イオン液体の含有量が10重量%以上となるように調製した溶液を用いて、第1導電性高分子層が形成された陽極体にイオン液体を含浸させることが好ましい。
また、本発明は、表面に誘電体被膜が形成された陽極体と、陽極体上に形成された導電性高分子層と、導電性高分子層上に形成された陰極層とを有するコンデンサ素子、を備える固体電解コンデンサであって、導電性高分子層は、誘電体被膜上に形成された第1導電性高分子層と、第1導電性高分子層上に形成された第2導電性高分子層とを有し、第1導電性高分子層中にはイオン液体が存在し、第2導電性高分子層は第1導電性高分子層よりも緻密な構造を有する、固体電解コンデンサである。
上記固体電解コンデンサにおいて、イオン液体は、第1導電性高分子層中において、誘電体被膜近傍よりも第2導電性高分子層近傍に多く存在することが好ましい。
上記固体電解コンデンサにおいて、第1導電性高分子層は、誘電体被膜上に点在する複数の導電性高分子部からなることが好ましい。
本発明によれば、耐電圧性能の高い、高性能な固体電解コンデンサの製造方法およびその固体電解コンデンサを提供することができる。
本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の好ましい一例のフローチャートである。 (a)〜(f)は、図1のフローチャートに沿った製造方法を図解する模式的な断面図である。 電解重合用装置の構成の一例を模式的に示す図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの構造の好ましい一例を模式的に示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。なお、図面における長さ、大きさ、幅などの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法を表していない。
<固体電解コンデンサの製造方法>
以下に、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の好ましい一例を説明する。ここでは、焼結体からなる陽極体を有する固体電解コンデンサの製造方法について、図1および図2を用いて説明する。
図1は、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の好ましい一例のフローチャートであり、図2の(a)〜(f)は、図1のフローチャートに沿った製造方法を図解する模式的な断面図である。
1. 陽極体の形成(陽極体形成工程)
まず、図1のステップS101において、陽極体11を形成する。具体的には、弁作用金属粉末を準備し、棒状体の陽極リード17の長手方向の一端側を金属粉末に埋め込んだ状態で、当該粉末を所望の形状に成形する。そして、この成形体を焼結することにより、図2(a)に示すような、陽極リード17の一端が埋設された多孔質構造の陽極体11を作製する。弁作用金属としては、タンタル、ニオブ、チタン、アルミニウムなどを用いることができる。また、陽極リード17は金属からなるが、弁作用金属を好適に用いることができる。
2. 誘電体被膜の形成(誘電体被膜形成工程)
次に、図1のステップS102において、陽極体11の表面に誘電体被膜12を形成する。本工程により、図2(b)に示すように、陽極体11の表面に誘電体被膜12が形成される。
本工程において、誘電体被膜12は、弁作用金属を化成処理することによって形成される。化成処理の方法としては、陽極体11を、リン酸水溶液または硝酸水溶液などの化成溶液中に浸して電圧を印加する方法がある。なお、たとえば、弁作用金属としてタンタル(Ta)を用いた場合の誘電体被膜12の組成はTa25となり、弁作用金属としてアルミニウム(Al)を用いた場合の誘電体被膜12の組成はAl2となる。
3. 第1導電性高分子層の形成(第1導電性高分子層形成工程)
次に、図1のステップS103において、誘電体被膜12上に第1導電性高分子層13を形成する。本工程により、図2(c)に示すように、誘電体被膜12上に第1導電性高分子層13が形成される。
本工程において、第1導電性高分子層13は、化学重合によって形成されることが好ましい。化学重合によって形成された第1導電性高分子層13は、誘電体被膜12上に点在する形状であり、多くの開口部を有する構造となっている。このため、第1導電性高分子層13を化学重合によって形成した場合、誘電体被膜12は、第1導電性高分子層13に覆われる部分と、第1導電性高分子層13に覆われずに外部に露出している部分とを有している。
第1導電性高分子層13が上記のような構造を有することにより、後述するイオン液体含浸工程において、イオン液体を第1導電性高分子層13に含浸させるだけでなく、点在する第1導電性高分子層13同士の隙間に留まらせることができ、さらに、第1導電性高分子層から露出している誘電体被膜12の表面に付着させることができる。したがって、誘電体被膜12上に点在する第1導電性高分子層13が形成された陽極体は、より多くのイオン液体を保持することができ、また、誘電体被膜12とイオン液体との接触頻度を高く、かつ接触領域を大きくすることができる。
化学重合による第1導電性高分子層13の形成方法としては、たとえば、誘電体被膜12上に酸化剤およびドーパントを付着させた陽極体11を、高分子の単量体を含むガスに曝露する方法がある。陽極体11に酸化剤およびドーパントを付着させる方法としては、たとえば、酸化剤およびドーパントを含む溶液に陽極体11を浸漬させる方法がある。また、酸化剤を含む溶液とドーパントを含む溶液のそれぞれに陽極体11を浸漬させてもよい。また、各溶液を陽極体11に塗布してもよい。この方法によれば、容易に、誘電体被膜12上に点在する形状を有する第1導電性高分子層13を形成することができる。
上記の方法は、化学重合のうちの気相重合であるが、気相重合の代わりに液相重合によって第1導電性高分子層13を形成してもよい。たとえば、誘電体被膜12が形成された陽極体11を、第1導電性高分子層13を構成する高分子の単量体、酸化剤およびドーパントを含む溶液に浸漬して、誘電体被膜12上で単量体を酸化重合させる方法がある。単量体、酸化剤およびドーパントは1つの溶液に含まれる必要はなく、それぞれ別の溶液であってもよい。また、単量体、酸化剤およびドーパントのうちのいずれか2つの成分を含む溶液と残りの1つを含む溶液とを用いてもよい。2つ以上の溶液を用いて酸化重合を行う場合、各溶液への浸漬の順序は特に制限されるものではない。
液相重合の場合、気相重合の場合よりも単量体の重合速度が速いため、第1導電性高分子層13を構成する導電性高分子の誘電体被膜12への堆積が速い。このため、液相重合を長時間行うと、導電性高分子の堆積量が増え、第1導電性高分子層13が誘電体被膜12上に厚く堆積することになり、結果的に、第1導電性高分子層13は、誘電体被膜12上に点在する形状ではなく、誘電体被膜全面を覆う形状となる場合が考えられる。したがって、液相重合によって第1導電性高分子層13を形成する場合には、単量体の重合速度を制御することが好ましい。
本工程で用いられる単量体としては、脂肪族系化合物、芳香族系化合物、複素環式系化合物およびヘテロ原子含有化合物のうちの少なくとも1つを有している高分子を挙げることができる。なかでも、チオフェンおよびその誘導体、ピロールおよびその誘導体、アニリンおよびその誘導体およびフランおよびその誘導体が好ましく、特に、ピロールおよびその誘導体を好適に用いることができる。これらを用いることにより、ポリチオフェン骨格、ポリピロール骨格、ポリアニリン骨格およびポリフラン骨格からなる第1導電性高分子層13を形成することができる。
また、本工程で用いられる酸化剤として、公知の酸化剤を用いることができ、たとえば、過酸化水素、過マンガン酸、次亜塩素酸、クロム酸などを挙げることができる。また、ドーパントとして、公知のドーパントを用いることができ、たとえば、アルキルスルホン酸、芳香族スルホン酸、多環芳香族スルホン酸などのスルホン酸化合物の酸または塩、硫酸、硝酸などを挙げることができる。また、酸化剤およびドーパントのかわりに、公知の酸化剤兼ドーパント材を用いることができる。
4. 陽極体の洗浄(洗浄工程)
本実施の形態において、洗浄工程として、第1導電性高分子層13を形成した後に、第1導電性高分子層13が形成された陽極体11を洗浄してもよい。一般的に、化学重合によって導電性高分子層を形成した場合、陽極体11には不要な酸化剤や未反応の単量体が残留していることが多い。これらの残留物は固体電解コンデンサのESRを増大させる原因となる。誘電体被膜12上に第1導電性高分子層13を形成した後、陽極体11を洗浄することによって、陽極体11の表面および細孔内の誘電体被膜12上、第1導電性高分子層13上の不要な酸化物、未反応の単量体といった残留物を除去することができ、ESRの増大を抑制することができる。
陽極体11の洗浄方法としては、たとえば、第1導電性高分子層13が形成された陽極体11を、水に浸漬してから引上げる方法がある。水は純水、または超純水であることが好ましく、浸漬、引上げは数回繰り返されてもよい。また、第1導電性高分子層13が形成された陽極体11に水をかけ流すことによって、残留物を除去してもよい。なお、このような洗浄工程を設けた場合には、次工程のイオン液体含浸工程を行う前に、陽極体11を乾燥させることが好ましい。
ここで、洗浄工程を後述のイオン液体含浸工程の後に行った場合、含浸されたイオン液体が流出してしまうため、好ましくない。洗浄工程をイオン液体含浸工程の前に行うことにより、イオン液体の洗浄による流出を防ぐことができ、イオン液体による誘電体被膜12の損傷の高い修復機能を確保することができる。
5. イオン液体の含浸(イオン液体含浸工程)
次に、図1のステップS104において、第1導電性高分子層13が形成された陽極体11にイオン液体を含浸させる。陽極体11にイオン液体を含浸させることにより、イオン液体は、誘電体被膜12上の第1導電性高分子層13に含浸され、点在する第1導電性高分子層13の隙間にイオン液体が留まり、さらに、第1導電性高分子層から露出している誘電体被膜12の表面に付着する。
イオン液体を第1導電性高分子層13が形成された陽極体11に含浸させる方法としては、たとえば、第1導電性高分子層13が形成された陽極体11をイオン液体に浸漬する方法がある。この場合の浸漬時間は5分以上であることが好ましい。浸漬時間を5分以上とすることにより、陽極体11の深い細孔内にまでイオン液体が浸透することができ、そこに存在する第1導電性高分子層13に含浸すること、さらには、そこに存在する誘電体被膜12上に付着することができる。また、製造効率の観点からは、60分以下であることが好ましい。イオン液体の粘度が高く、陽極体11の細孔深くに浸透しにくい場合には、たとえば、減圧環境下で本工程を行うことにより、細孔内部にイオン液体を容易に含浸させることができる。
本発明において好適に用いられるイオン液体を構成するカチオン成分としては、たとえば、アンモニウムイオンおよびその誘導体、イミダゾリウムイオンおよびその誘導体、ピロリジニウムイオンおよびその誘導体、ホスホニウムイオンおよびその誘導体、ならびにスルホニウムイオンおよびその誘導体を挙げることができ、特に、アンモニウムイオンおよびその誘導体は、電位窓が大きく化学的に安定であることから、より好適に用いることができる。
また、アニオン成分としては、たとえば、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン((CF3SO2)2)、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CF3SO3 )、トリフルオロメタンスルホニルイオン(CF3SO2 )、硝酸イオン(NO3 )、酢酸イオン(CH3CO2 )、テトラフルオロホウ酸イオン(BF4 )、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF6 )、トリフルオロメタンカルボキシラートイオン(CF3CO2 )を挙げることができる。なかでも、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンが好ましく、特に、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオンを好適に用いることができる。
上記のカチオン成分とアニオン成分の組み合わせたイオン液体のうち、特に、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、シクロヘキシルトリメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリブチル(2−メトキシエチル)ホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリブチルメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリブチルメチルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのいずれかのイオン液体を用いることが好ましい。特に、下記化学式(1)のメチルトリ−n−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを好適に用いることができる。
Figure 0005575505
また、本工程において、イオン液体そのものの代わりに、イオン液体を含む溶液を用いてもよい。イオン液体を含む溶液の溶媒は、イオン液体を1%以上、より好ましくは10%以上溶解することができる溶媒が好ましい。たとえば、水、グリコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、トリグリセリド系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アミド系溶剤、ニトリル系溶剤、スルホキシド系溶剤、スルホン系溶剤を用いることができる。
なかでも、グリコール系溶剤としては、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、およびジプロピレングリコールを挙げることができる。グリコールエーテル系溶剤としては、たとえば、メチルグリコールエーテル、エチルグリコールエーテル、およびイソプロピルグリコールエーテルを挙げることができる。エーテル系溶剤としては、ジエチルエーテルおよびテトラヒドロフランを挙げることができる。アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、およびブタノールを挙げることができる。エステル系溶剤としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ジエチレングリコールエーテル、酢酸メトキシプロピル、および炭酸プロピレンを挙げることができる。アミド系溶剤としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルカプリル酸アミド、ジメチルカプリン酸アミド、およびN−アルキルピロリドンを挙げることができる。ニトリル系溶剤としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、およびベンゾニトリルを挙げることができる。スルホキシド系溶剤およびスルホン系溶剤としては、それぞれジメチルスルホキシドおよびスルホランを挙げることができる。特に、エチレングリコール、イソプロパノール、炭酸プロピレンを好適に用いることができる。
イオン液体を上記溶媒に溶解させ、該溶液を用いてイオン液体を第1導電性高分子層13が形成された陽極体11に含浸させた場合、陽極体11上にはイオン液体のみでなく、溶媒も存在することになる。溶媒の揮発性が高い場合には、浸漬後の陽極体11を室温環境下に放置することによって溶媒を除去することができる。溶媒の沸点が高い場合には、陽極体11を溶媒の沸点以上の環境下に放置することによって溶媒を除去することができる。このときの放置に要する時間は、確実に溶媒を除去するために5分以上であることが好ましく、製造効率の観点からは60分以下であることが好ましい。
また、陽極体11中のイオン液体の有無および分布は、核磁器共鳴分光法を利用することによって知ることができる。具体的には、イオン液体が含浸された陽極体11の各位置のサンプル、たとえば、第1導電性高分子層13および後述する第2導電性高分子層14のそれぞれの一部を採取し、適切な溶剤を用いて、各サンプル中のイオン液体を溶剤に抽出する。そして、この溶剤を核磁気共鳴分光装置に供し、イオン液体を構成する分子特有のスペクトルを検出することによって、第1導電性高分子層13中のイオン液体の有無および分布を知ることができる。たとえば、イオン液体のアニオン成分がビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオンである場合には、フッ素由来のスペクトルを検出することにより、陽極体11中のイオン液体の有無および分布を知ることができる。
6. 第2導電性高分子層の形成(第2導電性高分子層形成工程)
次に、図1のステップS105において、第1導電性高分子層13上に、第2導電性高分子層14を形成する。本工程により、図2(d)に示すように、イオン液体が含浸された第1導電性高分子層13上に第2導電性高分子層14が形成される。
本工程において、第2導電性高分子層14は、電解重合によって形成されることが好ましい。電解重合によって形成された第2導電性高分子層14は、第1導電性高分子層13上および第1導電性高分子層13の開口部から露出する誘電体被膜12上の全面を覆う膜形状を有することができる。このため、陽極体11に含浸されたイオン液体が外部に流出するのを防ぐことができる。以下に、電解重合による第2導電性高分子層14の形成方法の一例を図3を用いて説明する。
図3は、電解重合用装置の構成の一例を模式的に表す図である。
図3において、電解重合用装置300は、電解槽31と、直流電源32とを有する。直流電源32の陽極側には陽極電極片33が接続されており、直流電源32の陰極側には陽極電極片33の対電極である陰極電極片34が接続されている。また、電解槽31に満たされる電解液35としては、第2導電性高分子層14を構成する高分子の単量体およびドーパントを含む溶液を用いることができる。
上記電解重合用装置300において、たとえば、図3に示すように、電解液35中に第1導電性高分子層13が形成された陽極体11を浸漬する。そして、陽極電極片33を第1導電性高分子層13に接触させて第1導電性高分子層13に給電することにより、第1導電性高分子層13上に第2導電性高分子層14を形成することができる。なお、図3を用いて電解重合の一例を示したが、本工程における電解重合の方法は、これに限られず、公知の技術を用いて第2導電性高分子層14を形成することができる。
本工程で用いられる単量体として、脂肪族系化合物、芳香族系化合物、複素環式系化合物およびヘテロ原子含有化合物のうちの少なくとも1つを有している高分子が好ましく、なかでも、チオフェンおよびその誘導体、ピロールおよびその誘導体、アニリンおよびその誘導体、ならびにフランおよびその誘導体が好ましく、特に、ピロールおよびその誘導体を好適に用いることができる。これらを用いることにより、ポリチオフェン骨格、ポリピロール骨格、ポリアニリン骨格およびポリフラン骨格からなる第2導電性高分子層14を形成することができる。
また、本工程で用いられるドーパントとして、公知のドーパントを用いることができ、たとえば、アルキルスルホン酸、芳香族スルホン酸、多環芳香族スルホン酸などのスルホン酸化合物の酸または塩、硫酸、硝酸などを挙げることができる。また、ドーパントとして公知の酸化剤兼ドーパント材を用いても良い。なお、本工程で用いられる単量体およびドーパントは、第1導電性高分子層13を形成する工程で用いた単量体およびドーパントと同じでもよく、異なっていてもよい。
7. 陰極層の形成(陰極層形成工程)
次に、図1のステップS106において、第2導電性高分子層14上に、陰極層を形成する。本工程により、図2(e)に示すように、第2導電性高分子層14上にカーボン層15および銀ペースト層16からなる陰極層が形成され、コンデンサ素子10が作製される。陰極引出層としてのカーボン層15は導電性を有していればよく、たとえば、グラファイトを用いて構成することができる。なお、カーボン層15および銀ペースト層16の形成は、それぞれ公知の技術を用いて形成することができる。
8. コンデンサ素子の封止(封止工程)
最後に、図1のステップS107において、コンデンサ素子10に、公知の技術にしたがって、陽極端子18、接着層19、陰極端子20を配置し、これらを図2(f)に示すように外装樹脂21にて封止する。そして、外装樹脂21の外部に露出している陽極端子18および陰極端子20を外装樹脂21に沿うように折り曲げた後に、エージング処理することにより、図2の(f)に示す固体電解コンデンサ100を完成させる。なお、陽極端子18および陰極端子20は、たとえば銅または銅合金などの金属で構成することができ、外装樹脂21の素材としては、たとえばエポキシ樹脂を用いることができる。
以上に詳述した本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法によれば、第1導電性高分子層13を形成した陽極体11にイオン液体を含浸させ、その後第2導電性高分子層を形成する。イオン液体は、誘電体被膜12の損傷部分の修復機能を有するため、固体電解コンデンサ100の耐電圧性能が向上し、もって高性能の固体電解コンデンサを提供することができる。
また、第1導電性高分子層13を化学重合によって形成することによって、誘電体被膜12上に点在する第1導電性高分子層13を形成することができる。この構成により、イオン液体は第1導電性高分子層13に含浸するだけでなく、露出する誘電体被膜12上に付着することができ、また点在する第1導電性高分子層13の隙間に留まることができる。したがって、陽極体11は多くのイオン液体を保持することができ、また、誘電体被膜12とイオン液体との接触頻度を高く、かつ接触領域を大きくすることができる。したがって、固体電解コンデンサ100における誘電体被膜12の修復機能を確実に向上させることができる。特に、気相重合によって第1導電性高分子層13を形成した場合、誘電体被膜12上に点在する形状の第1導電性高分子層13を容易に形成することができる。
また、第2導電性高分子層14を電解重合によって形成することによって、第1導電性高分子層13上および第1導電性高分子層13の開口部から露出する誘電体被膜12上の全面を覆う膜形状の第2導電性高分子層14を容易に形成することができる。これにより、イオン液体が外部に流出するのを確実に防ぐことができる。
また、第2導電性高分子層14を形成する前に、陽極体11を洗浄することによって、陽極体11中の残留物を除去することができる。これにより、固体電解コンデンサ100のESRの増大を抑制することができ、より高性能の固体電解コンデンサを提供することができる。
また、本発明における固体電解コンデンサは、上記の実施の形態に係る固体電解コンデンサに限定されず、公知の形状に応用することができる。公知の形状としては具体的に、巻回型の固体電解コンデンサ、弁金属の板を用いた積層型の固体電解コンデンサなどがある。
特に、焼結体はイオン液体を保持する能力に優れているため、焼結体からなる陽極体を有する固体電解コンデンサを製造する場合に、本発明をより好適に用いることができる。
<固体電解コンデンサ>
以下に、本発明に係る固体電解コンデンサの好ましい一例を説明する。ここでは、焼結体からなる陽極体を有する固体電解コンデンサを用いて説明する。
図4は、本発明に係る固体電解コンデンサの構造の好ましい一例を模式的に示す断面図である。
図4において、固体電解コンデンサ400は、表面に誘電体被膜42が形成された陽極体41と、誘電体被膜42上に形成された第1導電性高分子層43と、第1導電性高分子層43上に形成された第2導電性高分子層44と、第2導電性高分子層44上に順次形成された、陰極引出層としてのカーボン層45および銀ペースト層46と、を有するコンデンサ素子40を備える。
陽極体41は弁作用金属の焼結体であり、金属からなる棒状の陽極リード47が立設されている。具体的には、陽極リード47の一端は陽極体41の内部に埋設され、他端はコンデンサ素子40の外部へ突出するように配置されている。弁作用金属としては、タンタル、ニオブ、チタン、アルミニウムなどを用いることができる。陽極リード47は金属からなるが、弁作用金属を好適に用いることができる。陰極引出層としてのカーボン層45は導電性を有していればよく、たとえば、グラファイトを用いて構成することができる。
固体電解コンデンサ400は、さらに、陽極端子48と、接着層49と、陰極端子50と、外装樹脂51とを備える。陽極端子48は、その一部が陽極リード47と接触するように配置される。また、陰極端子50は、導電性の接着剤からなる接着層49を介して、コンデンサ素子40の最外層である銀ペースト層46と接続するように配置される。外装樹脂51は、陽極端子48の一部および陰極端子50の一部が外装樹脂51から露出するように、コンデンサ素子40を封止する。
陽極端子48および陰極端子50は、金属であればよく、たとえば銅を用いることができる。接着層49は、導電性と接着性を有していればよい。外装樹脂51には、たとえばエポキシ樹脂を用いることができる。
上記固体電解コンデンサ400において、第1導電性高分子層43および第2導電性高分子層44からなる導電性高分子層のうち、少なくとも第1導電性高分子層43にイオン液体が存在している。これにより、誘電体被膜42が損傷した場合にも、イオン液体が誘電体被膜42の損傷部分を修復することができる。
また、固体電解コンデンサ400において、導電性高分子層は第1導電性高分子層43および第2導電性高分子層44から構成され、第2導電性高分子層44は第1導電性高分子層43よりも緻密な構造を有している。第1導電性高分子層43が、誘電体被膜42上に点在する形状を有し、第2導電性高分子層44が、第1導電性高分子層43上および第1導電性高分子層43の開口部から外部に露出する誘電体被膜42上を覆う膜形状を有していることがより好ましい。この構造の違いは、たとえば、第1導電性高分子層43を化学重合によって形成し、第2導電性高分子層44を電解重合によって形成することによって、容易にもたらすことができる。
第1導電性高分子層43が比較的粗い構造を有していることにより、第1導電性高分子層43は多くのイオン液体を保持することができ、またイオン液体は誘電体被膜42近傍に存在することができる。また、第2導電性高分子層44が緻密な構造を有していることにより、第1導電性高分子層43中のイオン液体の外部への流出を防ぐことができる。
特に、第1導電性高分子層43を気相重合によって形成した場合、より確実かつ簡便に、誘電体被膜42上に点在する第1導電性高分子層43を形成することができる。
また、本発明において、イオン液体は、第1導電性高分子層43のうちの誘電体被膜42近傍に位置する部分よりも、第2導電性高分子層44近傍に位置する部分に多く存在する。
本発明において、第1導電性高分子層43および第2導電性高分子層44は、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、ならびにポリフランおよびその誘導体の少なくとも1つから構成されることが好ましい。特に、ポリピロールおよびその誘導体が好適である。
本発明において好適に用いられるイオン液体を構成するカチオン成分としては、たとえば、アンモニウムイオンおよびその誘導体、イミダゾリウムイオンおよびその誘導体、ピロリジニウムイオンおよびその誘導体、ホスホニウムイオンおよびその誘導体、ならびにスルホニウムイオンおよびその誘導体を挙げることができる。特に、アンモニウムイオンおよびその誘導体は、電位窓が大きく、化学的に安定であるため、より好適に用いることができる。
また、アニオン成分としては、たとえば、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン((CF3SO2)2)、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CF3SO3 )、トリフルオロメタンスルホニルイオン(CF3SO2 )、硝酸イオン(NO3 )、酢酸イオン(CH3CO2 )、テトラフルオロホウ酸イオン(BF4 )、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF6 )、トリフルオロメタンカルボキシラートイオン(CF3CO2 )を挙げることができる。なかでも、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンが好ましく、特に、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオンを好適に用いることができる。
上記のカチオン成分とアニオン成分の組み合わせたイオン液体のうち、特に、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、シクロヘキシルトリメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリブチル(2−メトキシエチル)ホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリブチルメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリブチルメチルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのいずれかのイオン液体を用いることが好ましい。特に、上記化学式(1)のメチルトリ−n−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを好適に用いることができる。
以上に詳述した本発明に係る固体電解コンデンサによれば、第1導電性高分子層43中にイオン液体が存在する。そして、イオン液体は、第1導電性高分子層のうちの誘電体被膜42近傍に位置する部分よりも、第2導電性高分子層44近傍に位置する部分に多く存在する。このため、本発明に係る固体電解コンデンサにおいて、第1導電性高分子層43はより多くのイオン液体を有することができ、もって高い耐電圧性能を有することができる。
本発明における固体電解コンデンサは、上記の実施の形態に係る固体電解コンデンサに限定されず、公知の形状に応用することができる。公知の形状としては具体的に、巻回型の固体電解コンデンサ、弁金属の板を用いた積層型の固体電解コンデンサなどがある。
特に、焼結体はイオン液体を保持する能力に優れているため、焼結体からなる陽極体を有する固体電解コンデンサに、本発明をより好適に適用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、各実施例および各比較例において、固体電解コンデンサを100個ずつ製造した。
<実施例1>
まず、公知の方法を用いて、タンタル粉末を準備し、ワイヤー状の陽極リードの一端側をタンタル粉末に埋め込んた状態で、タンタル粉末を直方体に成形した。そして、これを焼結することにより、陽極リードの一端が埋め込まれた陽極体を形成した。陽極リードには、タンタルからなるワイヤーを用いた。このときの陽極体の寸法は、縦×横×高さが44.5mm×3.5mm×2.5mmであった。
次に、陽極体をリン酸溶液に浸漬して30Vの電圧を印加することにより、陽極体の表面にTa25からなる誘電体被膜を形成した。
次に、液相重合によって誘電体被膜上に第1導電性高分子層を形成した。具体的には、まず、ピロールを3mol/Lの濃度で含むエタノール溶液と、過硫酸アンモニウムおよびパラトルエンスルホン酸を含有する水溶液を準備した。そして、25℃に調整した上記エタノール溶液中に、誘電体被膜が形成された陽極体を5分間浸漬して、誘電体被膜に単量体であるピロールを付着させた。その後、陽極体をエタノール溶液から引き上げて、引き続き、25℃に設定された上記水溶液に、5分間浸漬した。そして、陽極体を水溶液から引き上げて、10分間以上室温で放置することにより乾燥させた。この操作により、誘電体被膜上に第1導電性高分子層が形成された。
次に、イオン液体を第1導電性高分子層が形成された陽極体に含浸させた。具体的には、まず、イオン液体として、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを用いて、当該イオン液体を10質量%含むイソプロピルアルコール溶液を準備した。そして、該陽極体を、上記イソプロピルアルコール溶液に5分間浸漬して、陽極体にイオン液体を含浸させた。その後、陽極体を引き上げて5分間以上室温で放置することにより、イソプロピルアルコールを完全に除去した。
次に、図3に示す電解重合用装置300を用いた電解重合によって、第1導電性高分子層上に第2導電性高分子層を形成した。具体的には、まず、電解液として、ピロールおよびアルキルナフタレンスルホン酸を含む水溶液を準備し、該水溶液を電解重合用装置300の電解槽31内に満たした。そして、第1導電性高分子層と陽極電極片33とを接触させて、第1導電性高分子層に0.5mAの電流を3時間通電した。この操作により、第1導電性高分子層上に第2導電性高分子層が形成された。
上記操作の終了後、水溶液から陽極体を引き上げ、これを水で洗浄後、100℃の乾燥器内に配置して、10分間乾燥させた。そして、乾燥後の陽極体に、グラファイト粒子懸濁液を塗布して大気中で乾燥させることによりカーボン層を形成し、さらに、公知の技術にしたがって、銀ペースト層を形成してコンデンサ素子を作製した。
そして、コンデンサ素子において、陽極リードに銅からなる陽極端子を溶接し、銀ペースト層に銀接着剤を塗布して接着層を形成し、接着層に銅からなる陰極端子の一端を接着させた。さらに、陽極端子および陰極端子の一部が露出するように、コンデンサ素子を外装樹脂で封止した。露出する陽極端子および陰極端子を外装樹脂に沿うように折り曲げた後、エージング処理を行った。
以上のように、陽極体形成工程、液相重合による第1導電性高分子層形成工程、イオン液体含浸工程、電解重合による第2導電性高分子層形成工程、陰極層形成工程、および封止工程を経て、固体電解コンデンサを完成させた。固体電解コンデンサの定格電圧は10V、定格容量は330μFであり、縦×横×高さが7.3mm×4.3mm×3.8mmであった。
<実施例2>
第1導電性高分子層を形成後、イオン液体を含浸する前に洗浄工程を設けて陽極体を洗浄した以外は、実施例1と同様の方法により、固体電解コンデンサを製造した。すなわち、陽極体形成工程、液相重合による第1導電性高分子層形成工程、洗浄工程、イオン液体含浸工程、電解重合による第2導電性高分子層形成工程、陰極層形成工程、および封止工程を経て、固体電解コンデンサを完成させた。
洗浄工程の具体的な操作として、陽極体を純水に10分間浸漬して引上げるという操作を1回行い、その後、100℃の乾燥器内に配置して、10分間乾燥させた。
<実施例3>
第1導電性高分子層を気相重合によって形成した以外は、実施例1と同様の方法により、固体電解コンデンサを製造した。すなわち、陽極体形成工程、気相重合による第1導電性高分子層形成工程、イオン液体含浸工程、電解重合による第2導電性高分子層形成工程、陰極層形成工程、および封止工程を経て、固体電解コンデンサを完成させた。
気相重合の具体的な操作として、まず、過酸化水素と硫酸を含む25℃の水溶液に、誘電体被膜が形成された陽極体を5分間浸漬した。そして、該水溶液から陽極体を引き上げた後、陽極体をピロールガスに曝露した。これにより、誘電体被膜上に第1導電性高分子層が形成された。
<実施例4>
第1導電性高分子層を形成後、イオン液体を含浸する前に実施例2と同様の洗浄工程を設けた以外は、実施例3と同様の方法により、固体電解コンデンサを製造した。すなわち、陽極体形成工程、気相重合による第1導電性高分子層形成工程、洗浄工程、イオン液体含浸工程、電解重合による第2導電性高分子層形成工程、陰極層形成工程、および封止工程を経て、固体電解コンデンサを完成させた。
<比較例1>
イオン液体を含浸する操作を行わなかった以外は、実施例4と同様の操作を行った。すなわち、陽極体形成工程、気相重合による第1導電性高分子層形成工程、洗浄工程、電解重合による第2導電性高分子層形成工程、陰極層形成工程、および封止工程を経て、固体電解コンデンサを完成させた。
<比較例2>
第1導電性高分子層にイオン液体を含浸する操作を行わず、誘電体被膜が形成された陽極体を、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを10質量%含むイソプロピルアルコール溶液に5分間浸漬後、第1導電性高分子層を形成した以外は、実施例1と同様の方法により、固体電解コンデンサを製造した。すなわち、陽極体形成工程の後、陽極体にイオン液体を含浸し、続いて、液相重合による第1導電性高分子層形成工程、電解重合による第2導電性高分子層形成工程、陰極層形成工程、および封止工程を経て、固体電解コンデンサを完成させた。
<比較例3>
第1導電性高分子層を形成後、陽極体を純水に10分間浸漬して引上げるという操作を1回行い、その後、100℃の乾燥器内に配置して、10分間乾燥させた以外は、比較例2と同様の方法により、固体電解コンデンサを製造した。すなわち、陽極体形成工程の後、陽極体にイオン液体を含浸し、続いて、液相重合による第1導電性高分子層形成工程、洗浄工程、電解重合による第2導電性高分子層形成工程、陰極層形成工程、および封止工程を経て、固体電解コンデンサを完成させた。
<性能評価>
≪ESRの測定≫
各実施例1〜4および各比較例1〜3の固体電解コンデンサからそれぞれランダムに20個ずつ抽出した。各実施例1〜4および各比較例1〜3の固体電解コンデンサについて、4端子測定用のLCRメータを用いて周波数100kHzにおける各固体電解コンデンサのESR(mΩ)を測定し、各実施例1〜4および各比較例1〜3における平均値を算出した。この結果を表1の「ESR(mΩ)」に示した。
≪耐電圧試験≫
各実施例1〜4および各比較例1〜3の固体電解コンデンサからそれぞれランダムに20個ずつ抽出した。各実施例1〜4および各比較例1〜3の固体電解コンデンサについて、印加する直流電圧を1V/秒の速度で上昇させて、耐電圧試験を行った。漏れ電流が1mA以上となったときの電圧を耐電圧とし、各実施例1〜4および各比較例1〜3の固体電解コンデンサにおける平均値を算出した。この結果を表1の「耐電圧(V)」に示した。
≪サージ耐圧試験≫
各実施例1〜4および各比較例1〜3の固体電解コンデンサからそれぞれランダムに20個ずつ抽出した。各実施例1〜4および各比較例1〜3の固体電解コンデンサについて、最高使用温度である105℃環境下で、サージ耐圧試験を行った。具体的には、各固体電解コンデンサに1kΩの放電用抵抗を接続した上で、固体電解コンデンサについて、5分30秒間放電後、30秒間充電するという合計6分間のサイクルを1000回繰り返した。この試験の終了後、各固体電解コンデンサにおける漏れ電流を測定し、漏れ電流が1mA以上の場合に故障と判断してその数を調べた。この結果を表1の「故障(個)」に示した。
Figure 0005575505
表1を参照して、実施例1について、耐電圧が比較例1よりも大きかった。また、比較例1に係る固体電解コンデンサにおいて、サージ耐圧試験後には20個中の4個が故障していたのに対し、実施例1に係る固体電解コンデンサには故障がみられなかった。この結果から、陽極体中にイオン液体を含浸させることにより、固体電解コンデンサの耐電圧性能を高めることができることがわかった。
実施例1および実施例2を比較すると、洗浄工程後にイオン液体含浸工程を行った場合のほうが、ESRが小さいことがわかった。陽極体を洗浄することにより、不要な酸化物および未反応の単量体といった残留物を除去することができ、結果的にESRを低減できたものと考えられる。
また、洗浄工程後にイオン液体含浸工程を行った場合のほうが、耐電圧が高かった。この理由として、洗浄工程を経ることによって、第1導電性高分子層中の開口部または開口部から露出する誘電体被膜上に存在していた不純物が除去されて空間が再生され、第1導電性高分子層中、誘電体被膜上など、コンデンサ素子に存在できるイオン液体の量が増えたことが考えられる。
実施例1では、液相重合によって第1導電性高分子層を形成したが、実施例3のように、気相重合によって第1導電性高分子層を形成した場合にも、比較例1の場合よりも高い耐電圧性能を有することがわかった。また、実施例3と実施例4とを比較すると、実施例1および2の場合と同様に、洗浄工程を設けることによって、ESRを低下させることができ、耐電圧を高めることができることがわかった。これらの各理由は、上記と同様と考えられる。
ここで、液相重合によって第1導電性高分子層を形成した場合(実施例1および実施例2)の洗浄工程の効果と、気相重合によって第1導電性高分子層を形成した場合(実施例3および実施例4)の洗浄工程の効果を比較すると、後者の方が洗浄工程を経ることによる耐電圧性能の向上率が高いことが分かる。
これは、液相重合によって形成された第1導電性高分子層の構造よりも、気相重合によって形成された第1導電性高分子層の構造のほうが空隙が多いことによると考えられる。すなわち、洗浄工程を経ることによって陽極体上の不純物を除去できるが、この不純物の除去によって再生される空間の数、大きさが気相重合によって形成される第1導電性高分子層のほうが多いことが考えられる。このため、気相重合のほうが、洗浄工程の有無による第1導電性高分子層中の開口領域の変化が大きく、結果的に、洗浄工程を経ることによってより顕著に耐電圧が向上していることが考えられる。
また、比較例2によれば、誘電体被膜が形成された陽極体をイオン液体に浸漬した後に、第1導電性高分子層を形成しても、実施例1ほどの耐電圧性能の向上は見られなかった。これは、誘電体被膜をイオン液体に浸漬することによって誘電体被膜上にイオン液体を付着させたとしても、単量体を含む溶液、酸化剤を含む溶液にそれぞれ含浸させる操作を経ることにより、付着したイオン液体が除去されてしまうためと考えられる。
また、比較例3をみると、陽極体を洗浄することにより、比較例2の場合よりも、さらに耐電圧が低下することがわかった。これは、陽極体を洗浄することにより、イオン液体が外部へ流出したためと考えられる。したがって、たとえば、引用文献1〜3にあるように、イオン液体と単量体と酸化剤を含有する溶液を用いて導電性高分子層を形成したとしても、その後に導電性高分子層を洗浄する工程を設けた場合には、導電性高分子層中のイオン液体が流出してしまうものと考えられる。これに対し、実施例2および実施例4では、イオン液体含浸工程の前に洗浄工程を行うことができるため、上記のような問題は生じず、もって、イオン液体による誘電体被膜の修復機能を確実に確保することができる。
以上の実施例1〜4および比較例1〜3を比較することにより、実施例4に示す、気相重合によって第1導電性高分子層を形成して水で洗浄した後にイオン液体を含浸した場合に、最もイオン液体による効果を発揮できることが分かった。そこで、次に、実施例4の製造方法において、用いるイオン液体の濃度を変化させる検討を行った。
<実施例5>
イオン液体を含む溶液として、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを20質量%含むイソプロピルアルコール溶液を準備した以外は、実施例4と同様の方法により、固体電解コンデンサを製造した。
<実施例6>
イオン液体を含む溶液として、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを50質量%含むイソプロピルアルコール溶液を準備した以外は、実施例4と同様の方法により、固体電解コンデンサを製造した。
<実施例7>
メチルトリ−n−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイソプロピルアルコールで希釈することなく、100質量%のイオン液体、すなわちイオン液体そのものを用いた以外は、実施例4と同様の方法により、固体電解コンデンサを製造した。
<比較例4>
イオン液体を含む溶液として、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを5質量%含むイソプロピルアルコール溶液を準備した以外は、実施例4と同様の方法により、固体電解コンデンサを製造した。
実施例5〜7および比較例4について、それぞれ20個ずつの固体電解コンデンサを用いて、上述した耐電圧試験およびサージ電圧試験を行った。その結果を表2に示す。また、実施例4および比較例1の結果も同表に示す。
Figure 0005575505
表2を参照して、陽極体に含浸させる溶液中のイオン液体の濃度(質量%)が高いほど、固体電解コンデンサの耐電圧性能が高いことがわかった。また、イオン液体の濃度が10質量%以上である場合に、サージ電圧試験後の故障の発生が見られないことが分かった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、固体電解コンデンサとしての特性、特に耐圧特性を向上させるために広く利用することができる。
10,40 コンデンサ素子、11,41 陽極体、12,42 誘電体被膜、13,43 第1導電性高分子層、14,44 第2導電性高分子層、15,45 カーボン層、16,46 銀ペースト層、17,47 陽極リード、18,48 陽極端子、19,49 接着層、20,50 陰極端子、21,51 外層樹脂、31 電解槽、32 直列電源、33 陽極電極片、34 陰極電極片、35 電解液、100,400 固体電解コンデンサ、300 電解重合用装置。

Claims (6)

  1. 表面に誘電体被膜が形成された陽極体と、前記陽極体上に形成された導電性高分子層とを有するコンデンサ素子、を備える固体電解コンデンサの製造方法であって、
    前記陽極体の表面に前記誘電体被膜を形成する工程と、
    前記誘電体被膜上に第1導電性高分子層を形成する工程と、
    前記第1導電性高分子層が形成された陽極体にイオン液体を含浸させる工程と、
    前記イオン液体を含浸させた後、更に導電性高分子層を形成しうる溶液を前記陽極体に含浸させて、前記第1導電性高分子層上に第2導電性高分子層を形成する工程と、を含み、
    前記第2導電性高分子層は、前記第1導電性高分子層よりも緻密である、固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記第2導電性高分子層は、電解重合によって形成される、請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 前記第1導電性高分子層は、化学重合によって形成される、請求項1または2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  4. 前記イオン液体を含浸させる工程の前に、前記第1導電性高分子層が形成された陽極体を洗浄する工程を有する、請求項1から3のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記化学重合は、気相重合である、請求項3または4に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 前記イオン液体の含有量が10重量%以上となるように調製した溶液を用いて、前記第1導電性高分子層が形成された陽極体に前記イオン液体を含浸させる、請求項1から5のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
JP2010042795A 2010-02-26 2010-02-26 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ Active JP5575505B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010042795A JP5575505B2 (ja) 2010-02-26 2010-02-26 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ
TW100104245A TW201203298A (en) 2010-02-26 2011-02-09 Method of manufacturing solid electrolytic capacitor and solid electrolytic capacitor
CN201110048600.1A CN102169758B (zh) 2010-02-26 2011-02-23 固体电解电容器的制造方法及固体电解电容器
US13/034,961 US20110211294A1 (en) 2010-02-26 2011-02-25 Method of manufacturing solid electrolytic capacitor and solid electrolytic capacitor
KR1020110016999A KR20110098670A (ko) 2010-02-26 2011-02-25 고체 전해 콘덴서의 제조 방법 및 고체 전해 콘덴서

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010042795A JP5575505B2 (ja) 2010-02-26 2010-02-26 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011181610A JP2011181610A (ja) 2011-09-15
JP5575505B2 true JP5575505B2 (ja) 2014-08-20

Family

ID=44490881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010042795A Active JP5575505B2 (ja) 2010-02-26 2010-02-26 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20110211294A1 (ja)
JP (1) JP5575505B2 (ja)
KR (1) KR20110098670A (ja)
CN (1) CN102169758B (ja)
TW (1) TW201203298A (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6054081B2 (ja) * 2012-07-20 2016-12-27 三光化学工業株式会社 導電性重合体組成物及びその製造方法、該導電性重合体組成物を含む塗料及び制電性被覆物
CN104662624B (zh) 2012-09-26 2018-03-16 松下知识产权经营株式会社 固体电解电容器的制造方法
CN106471593B (zh) * 2014-07-03 2019-07-19 松下知识产权经营株式会社 电解电容器的制造方法
WO2016103616A1 (ja) * 2014-12-25 2016-06-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 電解コンデンサの製造方法
CN108597877B (zh) * 2016-12-12 2020-09-08 钰邦科技股份有限公司 低漏电的电解电容器
US11004616B2 (en) 2016-12-12 2021-05-11 Apaq Technology Co., Ltd. Low leakage electrolytic capacitor
JPWO2019131478A1 (ja) 2017-12-28 2020-12-17 パナソニックIpマネジメント株式会社 電解コンデンサ
WO2019199483A1 (en) * 2018-04-13 2019-10-17 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor containing a sequential vapor-deposited interior conductive polymer film
JP6402269B1 (ja) 2018-04-26 2018-10-10 株式会社トーキン 電解コンデンサ、及び電解コンデンサの製造方法
US20220102082A1 (en) * 2019-01-31 2022-03-31 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Electrolytic capacitor and method for producing the same
WO2023189924A1 (ja) * 2022-03-29 2023-10-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 固体電解コンデンサ素子および固体電解コンデンサ、ならびに固体電解コンデンサ素子の製造方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11283874A (ja) * 1998-01-28 1999-10-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電解コンデンサ
US6517892B1 (en) * 1999-05-24 2003-02-11 Showa Denko K.K. Solid electrolytic capacitor and method for producing the same
JP2006024708A (ja) * 2004-07-07 2006-01-26 Japan Carlit Co Ltd:The 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP5009627B2 (ja) * 2004-11-12 2012-08-22 株式会社カネカ イオン性液体およびその製造方法、金属表面の酸化皮膜形成方法、電解コンデンサならびに電解質
JP4610383B2 (ja) * 2005-03-17 2011-01-12 三洋電機株式会社 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP4610382B2 (ja) * 2005-03-17 2011-01-12 三洋電機株式会社 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP4913497B2 (ja) * 2006-08-04 2012-04-11 株式会社リコー 画像形成装置および帯電バイアス調整方法
JP5273920B2 (ja) * 2006-12-22 2013-08-28 ローム株式会社 半導体装置
JP2009054925A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Kaneka Corp 導電性高分子コンデンサの製造方法
JP5262175B2 (ja) * 2008-02-21 2013-08-14 ソニー株式会社 負極および二次電池
TW200945389A (en) * 2008-03-31 2009-11-01 Sanyo Electric Co Method for manufacturing solid electrolytic condenser

Also Published As

Publication number Publication date
CN102169758A (zh) 2011-08-31
CN102169758B (zh) 2016-06-08
KR20110098670A (ko) 2011-09-01
US20110211294A1 (en) 2011-09-01
JP2011181610A (ja) 2011-09-15
TW201203298A (en) 2012-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5575505B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ
US8654510B2 (en) Solid electrolytic capacitor and method of manufacturing solid electrolytic capacitor
JP5305569B2 (ja) 電解コンデンサの製造方法および電解コンデンサ
TWI478189B (zh) 固體電解電容器及其製造方法
JP6142280B2 (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP2010129651A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
WO2006088033A1 (ja) 金属表面コーティング用組成物、導電性高分子の製造方法、金属表面のコーティング方法、ならびに電解コンデンサおよびその製造方法
US8513123B2 (en) Method of manufacturing solid electrolytic capacitor
JP6301615B2 (ja) 電解コンデンサ及びその製造方法
JP2009054925A (ja) 導電性高分子コンデンサの製造方法
JP6442162B2 (ja) 電解コンデンサ
US8971021B2 (en) Solid electrolytic capacitor and method for manufacturing the same
JPWO2016002176A1 (ja) 電解コンデンサの製造方法
JP6949781B2 (ja) 固体電解コンデンサ、及び固体電解コンデンサの製造方法
JP4891140B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP4900851B2 (ja) 固体電解コンデンサ素子及び固体電解コンデンサ
JP5496708B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP5850658B2 (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP2006135191A (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP4795331B2 (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP2021073720A (ja) 電解コンデンサ
JP2013074026A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JPWO2007074869A1 (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP2006156904A (ja) 弁作用金属体及びその製造方法、並びに、電解コンデンサ及びその製造方法
JP2011216650A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140603

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140702

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5575505

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150