JP5009627B2 - イオン性液体およびその製造方法、金属表面の酸化皮膜形成方法、電解コンデンサならびに電解質 - Google Patents
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Description
「長寿命電気化学であって、
(a)共役ポリマー作用電極;
(b)対極;
(c)アニオンとカチオンを有し、前記作用電極及び前記対極の両方と接触しているイオン性液体;及び
(d)前記作用電極と前記対極との間に電圧を印加し、それによって前記応答を前記の電気化学デバイスにおいて誘導するための電源
を組み合わせてなる長寿命電気デバイス」
が述べられている。特許文献2は、共役ポリマー(ポリアニリンなど)が、電極上に電気化学的に沈着しているものに限定され、またイオン性液体のアニオンに特徴を有する。
HF2xCx(CH2)yOSO3 - 式(3)
(式(3)において、xは1〜20の整数を、yは0〜5の整数)、
または、式(4)
F2z+1Cz(CH2)yOSO3 -
式(4)
(式(4)において、zは1〜20の整数、yは0〜5の整数)の化学構造を含むことができる。また、アニオン成分は、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド)アニオン、CHF2−CF2−CH2OSO3 -原子団、CHF2−(CF2)3−CH2OSO3 -原子団、CF3−(CF2)2−CH2OSO3 -原子団およびCF3−(CF2)6−CH2OSO3 -原子団からなる群から選ばれる1種類以上の原子団を含むことができる。また、アニオン成分は、RB−SOV−原子団(vは2〜4までの整数、RBは炭素数が1〜50個の芳香族化合物あるいは脂肪族化合物)を含むことができる。また、アニオン成分は、カルボキシル基アニオン(−COO-)を含むことができる。
本発明にかかる電解質は、電解コンデンサに用いられることができる。また、本発明にかかる電解質は、さらに導電性高分子を含むことができる。ここで、導電性高分子は、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリキノンおよびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を含むことができる。また、導電性高分子に対するイオン性液体の質量比(イオン性液体/導電性高分子)は、1/10000以上1/10未満の範囲とすることができる。また、本発明にかかる電解質は、さらにTCNQ塩を含むことができる。ここで、TCNQ塩は、N位をアルキル置換した含窒素複素環化合物をドナーとし、TCNQをアクセプタとする塩とすることができる。
本発明にかかるイオン性液体は、カチオン成分とアニオン成分とから形成され、カチオン成分がフッ素原子を含むことを特徴とする。カチオン成分にフッ素原子を含むイオン性液体は、疎水性を有し、金属酸化皮膜を修復する能力が高い。また、本発明のイオン性液体は、イオン性液体の特性上、蒸発しにくい、という特性も兼ね備えている。また、本発明のイオン性液体は、疎水性を有しているため、吸湿性も低い。
本発明にかかるイオン性液体のカチオン成分は、フッ素原子を含むものであれば特に制限はないが、各種四級化窒素を有するカチオン、たとえば、アンモニウムおよびその誘導体、イミダゾリウムおよびその誘導体、ピリジニウムおよびその誘導体、ピロリジニウムおよびその誘導体、ピロリニウムおよびその誘導体、ピラジニウムおよびその誘導体、ピリミジニウムおよびその誘導体、トリアゾニウムおよび誘導体、トリアジニウムおよびその誘導体、トリアジン誘導体カチオン、キノリニウムおよびその誘導体、イソキノリニウムおよびその誘導体、インドリニウムおよびその誘導体、キノキサリニウムおよびその誘導体、ピペラジニウムおよびその誘導体、オキサゾリニウムおよびその誘導体、チアゾリニウムおよびその誘導体、モルフォリニウムおよびその誘導体、ピペラジンおよびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を含むことが好ましい。かかる観点から、上記の各種四級化窒素を有するカチオンの中でも、イミダゾリウムおよびその誘導体、アンモニウムおよびその誘導体、またはピリジニウムおよびその誘導体がより好ましい。ここで誘導体とは、その基本形となる化合物において置換可能な水素原子のうち少なくとも1つを、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、カルボキシル基、エステル基、エーテル基、アシル基またはアミノ基などの置換基に置換した化合物をいう。
本発明にかかるイオン性液体のアニオン成分は、イオン性液体の疎水性を高め、金属酸化皮膜を修復する能力をさらに高める観点から、フッ素原子を含むことが好ましい。
F2z+1Cz(CH2)yOSO3 - 式(4)
ここで、式(3)および式(4)において、xは1〜20の整数を、yは0〜5の整数、zは1〜20の整数を示す。
イオン性液体が親水性であるか疎水性であるかの判断は、イオン性液体に室温(25℃)下で純水を加えた場合に、イオン性液体と純水とが相分離するか否かにより行なう。すなわち、疎水性のイオン性液体とは、室温(25℃)下でイオン性液体と純水とを混合(瓶中で、イオン性液体30mlに純水30mlを加えて5分間振とうする)し、静置した後12時間以内に、水相とイオン性液体相の2相に分離するものをいう。また、親水性のイオン性液体とは、室温(25℃)下でイオン性液体と純水とを混合(瓶中で、イオン性液体30mlに純水30mlを加えて5分間振とうする)し、静置した後12時間経過してもイオン性液体と純水とが相分離せず完全に混ざり合うものをいう。
本発明にかかるイオン性液体は、上記のカチオン成分とアニオン成分とを組み合わせた化学物質であり、公知の方法で製造することができる。具体的には、アニオン交換法、酸エステル法、中和法などの方法を用いることができる。また、イオン性液体のカチオン成分はフッ素原子を含むイミダゾリウム誘導体であることが好ましいことから、イミダゾリウム誘導体と、ハロゲン化フルオロアルキル化合物とを反応させることによりイオン性液体を製造することが好ましい。
次に、本発明にかかるイオン性液体をもちいた陽極酸化法について説明する。陽極酸化法は、金属表面に酸化皮膜を形成する手段として広く用いられ、その表面に酸化皮膜を形成したい金属を陽極として電解質溶液中あるいは電解質中で、その陽極に電圧または電流を印加することによって酸化皮膜を形成する。この方法は、特に、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁金属の表面に酸化皮膜を形成する手段としては最も一般的な方法である。
本発明の酸化皮膜の形成方法として、以下にアルミニウムの例について説明するが、他の弁金属であるタンタル、ニオブなどについても同じであり、また、アルミニウムおよび/またはその合金、タンタルおよび/またはその合金、ニオブおよび/またはその合金、その他の金属についても基本的には同じである。したがって、本発明の範囲もアルミニウムに限定されることなくタンタル、ニオブなどにも適用される。
電解質の陽極酸化能力の測定には、電解質中に、アルミニウムを陽極とし、ステンレスや銅あるいは白金などを陰極としたセルを浸漬し、電極間に一定の電圧を印加してその間に流れる電流値の変化を測定する。このとき、陽極と陰極との間に印加される電圧(印加電圧という、以下同じ)を一定速度で上昇させ、そのときの電流値変化を測定すればよい(かかる実験を陽極酸化能力評価実験という、以下同じ)。すなわち、電解質に酸化皮膜形成能力があり、金属表面に絶縁体である酸化皮膜が形成されると、電流が流れなくなる(酸化皮膜形成過程)。しかし電解質の陽極酸化皮膜形成能力には限界があり、印加電圧の上昇に伴ない形成された酸化皮膜が印加電圧に耐えられなくなり、ついには破壊にいたる(酸化皮膜破壊過程)。したがってこの様な電流値変化の測定によってその電解質の陽極酸化能力を推定することができる。
本発明にかかる金属表面の酸化皮膜形成方法は、図2を参照して、カチオン成分がフッ素原子を含むイオン性液体の存在下に、金属の表面を陽極酸化することを特徴とする。具体的には、図2に示すように、セル容器11内に、陽極12および陰極13を配置して、陽極12と陰極13との間に、カチオン成分にフッ素原子を含有するイオン性液体を含む電解質14を介在させて、陽極12と陰極13との間に電圧を印加することにより、陽極12の金属の表面を酸化させて、酸化皮膜15を形成する。カチオン成分がフッ素原子を含むイオン性液体は酸化皮膜形成能力が高い。
本発明にかかる電解コンデンサは、上記の金属表面の酸化皮膜形成方法により、酸化皮膜を修復する機能を備える。かかる電解コンデンサは、酸化皮膜に欠陥が生じた場合でも、上記の金属表面の酸化皮膜形成方法により、容易に低電圧で酸化皮膜の欠陥を修復することができる。すなわち、本発明にかかる電解コンデンサは、電解質としてカチオン成分にフッ素原子を含有するイオン性液体を含み、酸化皮膜を修復する機能を備える電解コンデンサである。本発明にかかる電解コンデンサは、電解質としてカチオン成分にフッ素原子を含有するイオン性液体を含むため、以下の利点を有する。まず、第1の利点は、カチオン成分にフッ素原子を含むイオン性液体は金属表面の酸化皮膜形成能力および酸化皮膜修復能力が高いため、電解コンデンサの耐電圧が高くなり寿命が長くなる。第2の利点は、カチオン成分にフッ素原子を含むイオン性液体は疎水性であり吸湿性が低いため、電解コンデンサの吸湿性が低くなり特性の劣化が低減できる。
ここで、本発明と先行文献(特許文献1および特許文献2)との差異を説明する。前述のとおり、特許文献1では、導電性高分子コンデンサの耐圧特性を向上させる試みとして、導電性高分子および有機酸オニウム塩からなる電解質を用いたことを特徴とする電解コンデンサが提案されている。しかしながら、この有機酸オニウム塩は基本的には固体状態の塩を想定したものと考えられる。そのため耐圧特性を向上させるためには、導電性高分子(P)と有機酸オニウム塩(O)の好ましい比率は(P):(O)=1:0.1〜5、さらに好ましい範囲は(P):(O)=1:0.2〜2であるとされている。しかし、この様な比率の範囲では確かに耐圧特性は向上するもののその伝導度特性は悪くなり、それはコンデンサのインピーダンス特性を劣化させることとなり好ましくない。
本発明にかかる電解コンデンサにおいて、電解質は、上記イオン性液体に加えて、さらにアンモニウム塩、アミン塩、四級アンモニウム塩、三級アミンおよび有機酸からなる群から選ばれる少なくとも1種類を含むことが好ましい。かかる添加物は酸化皮膜形成能力が高いため、これらの添加物をイオン性液体に加えることにより、電解質の酸化皮膜形成能力をさらに高めることができる。
本発明にかかる電解コンデンサにおいて、電解質は、上記イオン性液体に加えて、さらに導電性高分子を含むことが好ましい。イオン性液体により電解質の酸化皮膜形成能力が高められ、導電性高分子により電解質の電子伝導性が高められる。
すなわち、本発明の電解質におけるイオン性液体と導電性高分子の好ましい質量比(イオン性液体/導電性高分子)は1/10000以上/10未満の範囲が好ましく、1/1000以上1/10未満の範囲がより好ましい。
本発明における電解質は、さらにTCNQ(テトラシアノキノジメタンをいう、以下同じ)塩を含むことが好ましい。TCNQ塩は、特に限定されるものではないが、アンモニウムカチオンを用いたTCNQコンプレックス塩は好ましく用いられる。特に、N位をアルキル置換した含窒素複素環化合物をドナーとし、TCNQをアクセプタとするTCNQコンプレックス塩を用いることが、より好ましい。含窒素複素環化合物の例としては、ピリジン、ルチジンなどのピリジン誘導体、キノリン、イソキノリンなどの誘導体、アクリジン、フェナジン、フェナントロリンなどが挙げられる。また、N位置換アルキル基としては、ブチル、アミル、ヘキシル、フェネチルなどが挙げられる。電解質としてこれらの塩は単独で、あるいは複数のTCNQ塩を混合して用いられ、必要に応じてグルコース重合体など添加物を加えてもよい。TCNQ塩の合成は、精製・脱水したアセトニトリルなどの溶剤にTCNQを溶解し、これにアンモニウム塩(たとえば:沃化N−n−ブチルイソキノリニウムなど)を加え、析出するTCNQ塩を分別・濾過することによって行う。
すなわち、本発明の電解質におけるTCNQ塩に対するイオン性液体の質量比(イオン性液体/TCNQ塩)は、1/10000以上1/2未満の範囲が好ましく、1/10000以上1/5以下の範囲がより好ましく、1/1000以上1/10以下の範囲がさらに好ましい。
次に、本発明にかかるカチオン成分にフッ素原子を含むイオン性液体(以下、フッ素系カチオン含有イオン性液体という)を電解質として用いた電解コンデンサの具体的形態およびその製造方法について説明する。
本電解コンデンサは、アルミニウムの酸化皮膜上に電解重合によって導電性高分子を形成した後、フッ素系カチオン含有イオン性液体を添加することにより得られる。
本電解コンデンサは、電解重合による導電性高分子層形成の際の電解重合液として、0.15Mのメトキシフェノール、0.5Mのピロール(0.5M)および0.1Mのトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムを含むメタノール(30質量%)−水混合溶液を用いた以外は、1.と同様にして作製される。
本電解コンデンサは、タンタルの酸化皮膜上に化学重合によって導電性高分子を形成した後、フッ素系カチオン含有イオン性液体を添加することにより得られる。
本電解コンデンサは、アルミニウムの酸化皮膜上に化学重合によって導電性高分子としてポリチオフェンを形成した後、フッ素系カチオン含有イオン性液体を添加することにより得られる。
本電解コンデンサは、イオン性液体に対して質量比が1/2になるように酸化皮膜(誘電体皮膜)形成能力を有する溶質が添加されたフッ素系カチオン含有イオン性液体のメタノール溶液を用いた以外は、1.と同様にして得られる。すなわち、1.におけるイオン性液体メタノール溶液浸漬工程が、上記溶質を添加したイオン性液体のメタノール溶液による浸漬工程となったものである。
本電解コンデンサは、(1)電解重合により導電性高分子を形成する際に、0.15Mのメトキシフェノール、0.5Mのピロールおよび0.1Mのトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムを含むメタノール(30質量%)−水混合溶液を用いたこと、かつ、(2)フッ素系カチオン含有イオン性液体の添加の際に、イオン性液体に対して質量比が15/85となるように溶質SAが添加されたフッ素系カチオン含有イオン性液体を用いたこと以外は、1.と同様にして得られる。かかる電解コンデンサは、フッ素系カチオン含有イオン性液体を添加していない電解コンデンサに比べて、初期容量、tanδおよびインピーダンスの値にはいずれも大きな違いはないが、耐電圧の値は大きくなる。
本電解コンデンサは、6.(2)において、イオン性液体に対して質量比が15/85となるように溶質SB、SFまたはSGが添加されたフッ素系カチオン含有イオン性液体を用いたこと以外は、6.と同様にして得られる。かかる電解コンデンサは、フッ素系カチオン含有イオン性液体を添加していない電解コンデンサに比べて、初期容量、tanδおよびインピーダンスの値にはいずれも大きな違いはないが、耐電圧の値は大きくなる。すなわち、イオン性液体に添加される溶質は、酸化皮膜形成能力を有するものであれば、種類にかかわらず耐電圧を高める。
本電解コンデンサは、タンタルの酸化皮膜上に化学重合によって導電性高分子を形成した後、イオン性液体に対して質量比15/85の溶質SAが添加されたフッ素系カチオン含有イオン性液体を添加することにより得られる。
本電解コンデンサは、アルミニウムの酸化皮膜上に化学重合によって導電性高分子としてポリチオフェンを形成した後、イオン性液体に対して質量比が15/85の溶質SAが添加されたフッ素系カチオン含有イオン性液体を添加することにより得られる。
本電解コンデンサは、アルミニウムの酸化皮膜上に溶融含浸によってTCNQ塩を形成した後、フッ素系カチオン含有イオン性液体を添加することにより得られる。
本電解コンデンサは、10.と同様にして、溶融含浸によってTCNQ塩電解質を形成した後、フッ素系カチオン含有イオン性液体を添加することにより得られる。かかる電解コンデンサは、フッ素系カチオン含有イオン性液体を添加しない電解コンデンサに比べて、初期容量、tanδ、インピーダンスの値にはいずれも大きな違いはないが、耐電圧の値は大きくなる。
本電解コンデンサは、N−n−ブチルイソキノリニウム(TCNQ)2塩の代わりにN−イソアミルイソキノリニウム(TCNQ)2塩を用いる以外は、10.と同様の方法で得られる。なお、溶融温度は215℃とする。かかる電解コンデンサは、フッ素系カチオン含有イオン性液体を添加しない電解コンデンサに比べて、初期容量、tanδおよびインピーダンスの値にはいずれも大きな違いは認められないが、耐電圧の値は大きくなる。すなわち、TCNQ塩が代わっても、フッ素系カチオン含有イオン性液体を添加した本発明の電解質を用いることにより、電解コンデンサの耐電圧が高くなる。
本電解コンデンサは、N−n−ブチルイソキノリニウム(TCNQ)2塩の代わりにN−イソアミルイソキノリニウムブチルイソキノリニウム(TCNQ)2塩を用いる以外は、10.と同様の方法で得られる。ただし、溶融温度は215℃とする。かかる電解コンデンサは、フッ素系カチオン含有イオン性液体を添加しない電解コンデンサに比べて、初期容量、tanδおよびインピーダンスの値にはいずれも大きな違いはないが、耐電圧の値は大きくなる。
本電解コンデンサは、イオン性液体と溶質の質量比が80:20になるように、イオン性液体に、上記溶質SA、SB、SC、SDおよびSEのいずれかを添加する以外は、10.と同様にして得られる。TCNQ塩に上記の溶質を含むフッ素系カチオン含有イオン性液体を添加した電解質を用いることにより、電解コンデンサの耐電圧はさらに高くなる。
本電解コンデンサは、イオン性液体と溶質SAとの質量比が85:15になるように溶質が添加されたフッ素系カチオン含有イオン性液体を、イオン性液体とTCNQ塩と質量比が5:95になるように添加したものを電解質として用いて、10.と同様にして得られる。
本電解コンデンサは、溶質SAに代えて溶質SB、SC、SDおよびSEのいずれかにを用いた以外は、15.と同様にして得られる。
本電解コンデンサは、導電性高分子であるポリピロール100質量部に対するフッ素系カチオン含有性液体の質量部を0.01〜10の間で変量した以外は、1.と同じ方法により得られる。
本電解コンデンサは、TCNQ塩100質量部に対するフッ素系カチオン含有イオン性液体の質量部を0.01〜10の間で変量した以外は、10.と同じ方法により得られる。
次に、本発明の電解質の構成要素であるTCNQ塩の合成例について、以下に説明する。
還流冷却器を取り付けたフラスコに市販の沃化n−ブチル(20mmol)とイソキノリン(20mmol)を加え、80℃に加熱した。黄色オイル状生成物が液相から分離するので、生成物が生じ始めたら加熱を中止し、温水(約40℃)を使用して、反応が徐々に進行するように調整した。反応はほぼ100%近く進行するので、全体がオイル状になった時点で反応を中止した。生成物は加熱を中止すると直ちに結晶化(固体化)した。エチルエーテルを用いて洗浄後、メタノールを用いて再結晶による精製を行なった。
沃化nブチルの代わりに沃化nイソアミルを用いた以外は、(A塩)と同じ方法でN−イソアミルイソキノリニウム(TCNQ)2塩を合成した。得られた塩の電気伝導度は4.2Ωcm、融点は213℃、収率は78%であった。
1.イオン性液体の合成
よく乾燥したリービッヒ還流管を取りつけた、1000cm3のよく乾燥した二口フラスコに、攪拌子を入れ、窒素置換した。その中に水素化ナトリウム9.9g(0.15mol)、THF(テトラヒドロフラン、以下同じ)(200ml)、ヘキサオキサシクロオクタデカン3.85g(10wt%)を加えよく攪拌した後に、氷浴下でイミダゾール9.9g(0.15mol)を加え、2時間攪拌した。その後に2−パーフルオロブチルメチルアイオダイド50g(0.15mol)を加え室温(以下、特に表示が無い場合は10〜30℃程度の温度を意味する。一態様としては、25℃程度である。)下にて4時間攪拌し、溶液が透明になったことを確認後、臭化エチル15.9g(0.15mol)を室温で加え、添加終了後120℃で7時間攪拌した。エバポレーターでテトラヒドロフランを減圧留去した後に、塩化メチレンにて分液後、エバポレーターで塩化メチレンを減圧留去し、乾燥させて42.21g(収率:73.9%)の褐色のイオン性溶液として1−エチル−3−パーフルオロブチルメチルイミダゾリウム・ブロマイドを回収した。
σ=1.33(triplet、J=5Hz、3H)、4.21(quarlet、J=5Hz、2H)、4.52(singlet、2H)、7.07(doublet、J=5Hz、1H)、7.44(doublet、J=5Hz、1H)、8.23(singlet、1H)、9.04(singlet、1H)。
純度99.99%のアルミニウムプレート(長さ50mm、幅5mm、厚さ0.5mm)を70質量%HNO3(15質量部)と85質量%H3PO4(85質量部)からなる85℃の混液に2分間浸漬後、25℃の純水で洗浄した。次にアルミニウムプレートを25℃、1N(Nは規定濃度を示す)のNaOH水溶液に浸漬して10分間エッチングし、25℃の純水で洗浄後25℃のアセトンに浸漬して25℃で風乾し、デシケーター中に保管した。
1.イオン性液体の合成
2−パーフルオロブチルメチルアイオダイドの代わりに、2−パーフルオロブチルエチルアイオダイドを用いた他は、実施例1と同様にして、イオン性液体である1−エチル−3−パーフルオロブチルエチルイミダゾリウム(PF6 -)(化学構造式を、式(6)に示す)を回収した。このイオン性液体は、トータル収率が61.6%、粘度が6.4P(25℃)であり、疎水性を示した。
σ=1.35(triplet、J=5Hz、3H)、4.19(quarlet、J=5Hz、2H)、4.98(triplet、J=5Hz、2H)、5.23(triplet、J=5Hz、2H)、7.15(doublet、J=5Hz、1H)、7.45(doublet、J=5Hz、1H)、8.45(singlet、1H)。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本実施例のイオン性液体(1−エチル−3−パーフルオロブチルエチルイミダゾリウム(PF6 -))を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本実施例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧は15V、修復完了電圧は40〜50V、耐電圧は170Vであった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体の合成
臭化エチルの代わりに、臭化メチルを用いた他は、実施例1と同様にして、イオン性液体である1−メチル−3−パーフルオロブチルメチルイミダゾリウム(PF6 -)(化学構造式を、式(7)に示す)を回収した。このイオン性液体は、トータル収率が71.6%、粘度が5.9P(25℃)であり、疎水性を示した。
σ=1.68(singlet、3H)、4.58(singlet、2H)、7.18(doublet、J=5Hz、1H)、7.44(doublet、J=5Hz、1H)、8.23(singlet、1H)、9.08(singlet、1H)。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本実施例のイオン性液体(1−メチル−3−パーフルオロブチルメチルイミダゾリウム(PF6 -))を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本実施例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧は15V、修復完了電圧は40〜50V、耐電圧は185Vであった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体の合成
よく乾燥した500cm3のセパラブルフラスコに、攪拌ペラとよく乾燥したリービッヒ還流管を取りつけ、50.0g(0.13mol)の2−パーフルオロブチルエチルアイオダイドと200cm3のトルエンを入れ、よく攪拌した。次に、11.0g(0.13mol)のメチルイミダゾールを、上記セパラブルフラスコ中にすばやく加えた。添加終了後、120℃で36時間攪拌した。エーテルにより分液後、エバポレーターでトルエンを減圧留去し、60℃で真空乾燥させて42.1g(収率:71.0%)の黒褐色のイオン性溶液として1−メチル−3−パーフルオロブチルエチルイミダゾリウム(I-)を回収した。
σ=1.36(triplet、J=5Hz、3H)、5.01(triplet、J=5Hz、2H)、5.24(triplet、J=5Hz、2H)、7.16(doublet、J=5Hz、1H)、7.48(doublet、J=5Hz、1H)、8.41(singlet、1H)。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本実施例のイオン性液体(1−メチル−3−パーフルオロブチルエチルイミダゾリウム(PF6 -))を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本実施例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧は15V、修復完了電圧は40〜50V、耐電圧は170Vであった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体の合成
2−パーフルオロブチルメチルアイオダイドの代わりに、2−パーフルオロブチルアイオダイドを用いた他は、実施例4と同様にして、イオン性液体である1−メチル−3−パーフルオロブチルイミダゾリウム(PF6 -)(化学構造式を、式(9)に示す)を回収した。このイオン性液体は、トータル収率が52.3%、粘度が5.5P(25℃)であり、疎水性を示した。
σ=1.68(singlet、3H)、7.18(doublet、J=5Hz、1H)、7.44(doublet、J=5Hz、1H)、8.23(singlet、1H)。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本実施例のイオン性液体(1−メチル−3−パーフルオロブチルイミダゾリウム(PF6 -))を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本実施例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧は20V、修復完了電圧は50〜60V、耐電圧は140Vであった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体の合成
ヘキサフルオロけい酸リチウムの代わりに、リチウムビストリフルオロメタンスルホンイミドを用いた他は、実施例4と同様にして、イオン性液体である1−メチル−3−パーフルオロブチルエチルイミダゾリウム((CF3SO2)2N-)(化学構造式を、式(10)に示す)を回収した。このイオン性液体は、トータル収率が68.3%、粘度が5.8P(25℃)であり、疎水性を示した。
σ=1.32(triplet、J=5Hz、3H)、4.98(triplet、J=5Hz、2H)、5.20(triplet、J=5Hz、2H)、7.14(doublet、J=5Hz、1H)、7.45(doublet、J=5Hz、1H)、8.37(singlet、1H)。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本実施例のイオン性液体(1−メチル−3−パーフルオロブチルエチルイミダゾリウム((CF3SO2)2N-))を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本実施例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧は20V、修復完了電圧は40〜50V、耐電圧は150Vであった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体の合成
よく乾燥したリービッヒ還流管を取りつけた、1000cm3のよく乾燥した二口フラスコに、攪拌子を入れ、窒素置換した。その中に水素化ナトリウム1.8g(0.045mol)、THF(100ml)、ヘキサオキサシクロオクタデカン0.70g(10wt%)を加えよく攪拌した後に、氷浴下でイミダゾール3.0g(0.045mol)を加え、2時間攪拌した。その後に2−パーフルオロブチルメチルアイオダイド15.4g(0.045mol)を加え室温にて4時間攪拌し、溶液が透明になったことを確認後、エバポレーターでTHFを減圧留去した後に、塩化メチレンにて分液後、エバポレーターで塩化メチレンを減圧留去し、乾燥させて10.61g(収率:75.8%)の褐色のイオン性溶液として3−パーフルオロブチルメチルイミダゾールを回収した。
σ=1.68(singlet、3H)、2.23(singlet、3H)、4.58(singlet、2H)、7.07(doublet、J=5Hz、2H)、7.18(doublet、J=5Hz、1H)、7.38(doublet、J=5Hz、1H)、7.44(doublet、J=5Hz、2H)、8.23(singlet、1H)、9.08(singlet、1H)。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本実施例のイオン性液体(1−メチル−3−パーフルオロブチルメチルイミダゾリウム(p−CH3−C6H4SO3 -))を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本実施例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧は15V、修復完了電圧は40〜50V、耐電圧は170Vであった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体の合成
よく乾燥した300mlの丸底フラスコに攪拌子を入れ、6.4ml(0.046mol)のトリエチルアミン、5.75g(0.046mol)のブロモエタノールと100mlのTHFを入れ、氷浴中でよく攪拌する。16.77g(0.046mol)のドデカフルオロへキサノイルクロライド(C7HClF12O)と50mlのTHFをよく乾燥した100mlの滴下ロートに量りとり、氷浴下に丸底フラスコ中に1時間でゆっくりと滴下した。反応は氷浴中から室温下で67時間、攪拌を続けた。THFをエバポレーターで飛ばした後に、反応混合物に過剰のエーテルと蒸留水を加えて洗浄した。集めたエーテル層をエバポレーターで飛ばした後、真空下で乾燥し18.2g(収率:87.5%)の褐色の液体を回収した。この褐色の液体15.0g(0.033mol)を乾燥した300ml丸底フラスコに攪拌子を入れ、2.71gの(0.033mol)のN−エチルイミダゾールと50mlのアセトニトリルを加え氷浴中でよく攪拌する。反応は氷浴中から室温下で70時間、攪拌を続けた。反応合成物はアセトニトリルをエバポレーターで飛ばした後に、300mlのよく冷えたエーテルを入れた500mlのビーカー中にゆっくりと滴下した。滴下を始めると褐色液体が沈殿した。30分攪拌した後に、上澄みのエーテル層をデカンテーションで取り除いた後に、200mlのエーテルを更に加えて攪拌した。再度デカンテーションでエーテルを取り除いた後に乾燥させて14.2g(収率:80.2%)の褐色の液体を回収した。
σ=1.35(triplet、J=5Hz、3H)、4.19(quarlet、J=5Hz、2H)、4.98(triplet、J=5Hz、2H)、5.23(triplet、J=5Hz、2H)、7.15(doublet、J=5Hz、1H)、7.45(doublet、J=5Hz、1H)、8.45(singlet、1H)、9.34(singlet、1H)。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本実施例のイオン性液体を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本実施例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧((A)点)は25V、修復完了電圧((B)点)は50〜60V、耐電圧((C)点)は170Vであった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体の合成
よく乾燥した300mlの丸底フラスコに攪拌子を入れ、6.4ml(0.046mol)のトリエチルアミン、10.68g(0.046mol)のオクタフルオロペンタノールと100mlのTHFを入れ、氷浴中でよく攪拌する。7.89g(0.046mol)の3−ブロモプロピルクロライドと50mlのTHFをよく乾燥した100mlの滴下ロートに量りとり、氷浴下に丸底フラスコ中に1時間でゆっくりと滴下した。反応は氷浴中から室温下で71時間、攪拌を続けた。THFをエバポレーターで飛ばした後に、反応混合物に過剰のエーテルと蒸留水を加えて洗浄した。集めたエーテル層をエバポレーターで飛ばした後、真空下で乾燥し12.1g(収率:71.7%)の褐色の液体を回収した。この褐色の液体15.0g(0.04mol)を乾燥した300ml丸底フラスコに攪拌子を入れ、3.61gの(0.04mol)のN−エチルイミダゾールと50mlのアセトニトリルを加え氷浴中でよく攪拌する。反応は氷浴中から室温下で70時間、攪拌を続けた。反応合成物はアセトニトリルをエバポレーターで飛ばした後に、300mlのよく冷えたエーテルを入れた500mlのビーカー中にゆっくりと滴下した。滴下を始めると褐色液体が沈殿した。30分攪拌した後に、上澄みのエーテル層をデカンテーションで取り除いた後に、200mlのエーテルを更に加えて攪拌した。再度デカンテーションでエーテルを取り除いた後に乾燥させて14.1g(収率:75.8%)の褐色の液体を回収した。次に、この褐色の液体14.0g(0.03mol)を、よく乾燥した500cm3のセパラブルフラスコに、攪拌ペラを取りつけ、10.79g(0.03mol)のリチウムビストリフルオロメタンスルホンイミドと100mlのイオン交換水を加え室温(25℃)で10時間攪拌した。塩化メチレンにより分液後、硫酸マグネシウムにより残存している水分を除去し、エバポレーターで塩化メチレンを減圧留去し、60℃で真空乾燥させて13.1g(収率:68.1%)の茶褐色のイオン性液体(化学構造式を、式(13)に示す)を回収した。このイオン性液体は、粘度が6.9P(25℃)であり、疎水性を示した。
σ=1.35(triplet、J=5Hz、3H)、4.19(quarlet、J=5Hz、2H)、4.98(triplet、J=5Hz、2H)、5.23(triplet、J=5Hz、2H)、7.15(doublet、J=5Hz、1H)、7.45(doublet、J=5Hz、1H)、8.45(singlet、1H)、9.34(singlet、1H)。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本実施例のイオン性液体を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本実施例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧は25V、修復完了電圧は50〜60V、耐電圧は180Vであった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体の合成
よく乾燥した500cm3のセパラブルフラスコに、攪拌ペラとリービッヒ還流管を取りつけ、50.0g(0.13mol)の2−パーフルオロブチルエチルアイオダイドと200cm3のトルエンを入れ、よく攪拌した。次に、11.0g(0.13mol)のメチルイミダゾールを、上記セパラブルフラスコ中にすばやく加えた。添加終了後、120℃で36時間攪拌した。エーテルにより分液後、エバポレーターでトルエンを減圧留去し、60℃で真空乾燥させて42.1g(収率:71.0%)の黒褐色のイオン性溶液として1−メチル−3−パーフルオロブチルエチルイミダゾリウム(I-)を回収した。前記で得られたイオン性液体40.0g(0.09mol)をよく乾燥した500cm3のセパラブルフラスコに、攪拌ペラを取りつけ、30.0g(0.09mol)の2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸アンモニウムと200cm3のアセトンを上記セパラブルフラスコ中にすばやく加えた。添加終了後、室温(25℃)で12時間攪拌した。沈殿した臭化アンモニウムをセライト上で取り除き、回収されたアセトン溶液から、エバポレーターでアセトンを減圧留去した。塩化メチレンで洗浄・濃縮した後、活性炭及びアルミナで脱色した。活性炭及びアルミナをセライト上で取り除き、回収された溶液から、エバポレーターで塩化メチレンを減圧留去し、43.5g(収率:74.1%)の淡褐色のイオン性溶液として1−メチル−3−パーフルオロブチルエチルイミダゾリウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸(化学構造式を、式(14)に示す)を回収した。このイオン性液体は、粘度が7.5P(25℃)であり、疎水性を示した。
σ=1.36(triplet、J=5Hz、3H)、5.01(triplet、J=5Hz、2H)、5.24(triplet、J=5Hz、2H)、6.21(singlet、2H)、6.33(singlet、1H)、7.16(doublet、J=5Hz、1H)、7.48(doublet、J=5Hz、1H)、8.41(singlet、1H)。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本実施例のイオン性液体を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本実施例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧は15V、修復完了電圧は40〜50V、耐電圧は195Vであった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体の合成
よく乾燥したリービッヒ還流管を取りつけた、1000cm3のよく乾燥した二口フラスコに、攪拌子を入れ、窒素置換した。その中に水素化ナトリウム9.9g(0.15mol)、テトラヒドロフラン(200ml)、ヘキサオキサシクロオクタデカン3.85g(10質量%)を加えよく攪拌した後に、氷浴下でイミダゾール9.9g(0.15mol)を加え、2時間攪拌した。その後に2−パーフルオロブチルエチルアイオダイド50g(0.15mol)を加え室温にて4時間攪拌し、溶液が透明になったことを確認後、臭化エチル15.9g(0.15mol)を室温で加え、添加終了後120℃で7時間攪拌した。エバポレーターでテトラヒドロフランを減圧留去した後に、塩化メチレンにて分液後、エバポレーターで塩化メチレンを減圧留去し、乾燥させて42.21g(収率:73.9%)の褐色のイオン性溶液として1−メチル−3−パーフルオロブチルエチルイミダゾリウム(Br-)を回収した。このイオン性液体7.82g(0.02mol)、6.56g(0.02mol)の2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸アンモニウムと100cm3のアセトンをよく乾燥した500cm3のセパラブルフラスコに入れ、攪拌ペラとリービッヒ還流管を取りつけ、室温(25℃)で12時間攪拌した。沈殿した塩化アンモニウムをセライト上で取り除き、回収されたアセトン溶液から、エバポレーターでアセトンを減圧留去した。n−ヘキサン/酢酸エチル(体積比:3/1)の混合溶媒で洗浄・濃縮した後、再度、アセトンに溶解し、活性炭で脱色した。再度回収されたアセトン溶液から、エバポレーターでアセトンを減圧留去し、9.82g(収率:78.3%)の淡褐色のイオン性溶液として1−メチル−3−パーフルオロブチルエチルイミダゾリウム=2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタン硫酸(化学構造式を、式(14)に示す)を回収した。このイオン性液体は、粘度が6.8P(25℃)であり、疎水性を示した。
σ=1.38(triplet、J=5Hz、3H)、5.01(triplet、J=5Hz、2H)、5.15(triplet、J=5Hz、2H)、6.20(singlet、2H)、6.33(singlet、1H)、7.13(doublet、J=5Hz、1H)、7.55(doublet、J=5Hz、1H)、8.42(singlet、1H)。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本実施例のイオン性液体を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本実施例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧は15V、修復完了電圧は40〜50V、耐電圧は190Vであった。結果を表1にまとめた。
1.アジピン酸塩系化成液
アジピン酸塩系化成液として、1g/Lのアジピン酸アンモニウム水溶液を用いた。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本比較例のアジピン酸塩系化成液を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。初期ピーク電圧は45V、修復完了電圧は120V、耐電圧は180Vであった。結果を表1にまとめた。
1.シュウ酸系化成液
シュウ酸系化成液として、2質量%のシュウ酸水溶液を用いた。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本比較例のシュウ酸系化成液を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。初期ピーク電圧および修復完了電圧が認められず、耐電圧は147Vであった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体
イオン性液体として、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(p−CH3−C6H4SO3 -)(Strem社製)を用いた。このイオン性液体は、親水性を示した。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本比較例のイオン性液体を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本比較例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧((A)点)は15V、修復完了電圧((B)点)は40〜50V、耐電圧((C)点)は90〜100Vであった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体
イオン性液体として、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド(関東化学株式会社製)を用いた。このイオン性液体は、親水性を示した。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本比較例のイオン性液体を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本比較例のイオン性液体は親水性であり、初期ピーク電圧および修復完了電圧は認められず、耐電圧は20V未満であった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体
イオン性液体として、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロマイド(関東化学株式会社製)を用いた。このイオン性液体は、親水性を示した。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、化成液14として本比較例のイオン性液体を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本比較例のイオン性液体は親水性であり、初期ピーク電圧および修復完了電圧は認められず、耐電圧は20V未満であった。結果を表1にまとめた。
1.イオン性液体の合成
よく乾燥した500mlの丸底フラスコに攪拌子を入れ、250mlのアセトニトリル、250mlの精製水、22.68g(0.27mol)炭酸水素ナトリウム、47.0gのチオ硫酸ナトリウム、93.4g(0.27mol)の2−パーフルオロブチルアイオダイドにビニルスルホン酸ナトリウム35.4g(0.27mol)を加え、室温(たとえば、25℃)下で4時間攪拌した。その後に疎水性の副生成物をエーテル抽出により取り除いた後に、水層を凍結乾燥した。得られた褐色液体38.2g(0.08mol)をZn粉末5.23g(0.08mol)、塩化ニッケル1.3g(0.01mol)、THF60ml、蒸留水20ml中に加えて室温下で12時間攪拌した。その後に濃硫酸で酸性にし、塩化メチレン抽出することで、このスルホン酸を単離した。ついて水酸化ナトリウムで中和し、ナトリウム塩とした後に、ブチルメチルイミダゾリウムクロライド10.5g(0.08mol)を加え、アセトン中で室温下、12時間攪拌した。アセトンを減圧留去した後に、塩化メチレンにて分液後、減圧留去し乾燥させ、褐色のイオン性液体(化学構造式を式(15)に示す)を得た。このイオン性液体は、収率が37%、粘度が8.3P(25℃)であり、疎水性を示した。
σ=1.33(triplet、J=5Hz、3H)、1.48(triplet、J=5Hz、2H)、1.85(triplet、J=5Hz、2H)、2.39(triplet、J=5Hz、2H)、4.21(multiplet、J=5Hz、4H),7.07(doublet、J=5Hz、1H)、7.44(doublet、J=5Hz、1H)、8.23(singlet、1H)、9.33(triplet、J=5Hz、2H),9.48(triplet、J=5Hz、2H)。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、電解質14として本参考例のイオン性液体を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本参考例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧は20V、修復完了電圧は40〜50V、耐電圧は170Vであった。
1.イオン性液体
よく乾燥した500mlの丸底フラスコに攪拌子を入れ、250mlのアセトニトリル、250mlの精製水、22.68g(0.27mol)炭酸水素ナトリウム、47.0gのチオ硫酸ナトリウム、93.4g(0.27mol)の2−パーフルオロブチルアイオダイドにビニルスルホン酸ナトリウム35.4g(0.27mol)を加え、室温(たとえば、25℃)下で4時間攪拌した。その後に疎水性の副生成物をエーテル抽出により取り除いた後に、水層を凍結乾燥した。得られた褐色液体38.2g(0.08mol)をZn粉末5.23g(0.08mol)、塩化ニッケル1.3g(0.01mol)、THF60ml、蒸留水20ml中に加えて室温下で12時間攪拌した。その後に濃硫酸で酸性にし、塩化メチレン抽出することで、このスルホン酸を単離した。次にこのスルホン酸とエチルイミダゾール8.01g(0.08mol)と50mlのエタノールを入れ、氷浴中から室温下で、24時間よく攪拌した。反応混合物はエタノールをエバポレーターで飛ばしたあと、副生成物をエーテル抽出により取り除いた後、真空乾燥させて褐色のイオン性液体(化学構造式を式(16)に示す)を得た。このイオン性液体は、収率が68%、粘度が6.4P(25℃)がであり、疎水性を示した。
σ=1.33(triplet、J=5Hz、3H)、1.48(triplet、J=5Hz、2H)、1.85(triplet、J=5Hz、2H)、2.39(triplet、J=5Hz、2H)、4.21(multiplet、J=5Hz、4H),7.07(doublet、J=5Hz、1H)、7.44(doublet、J=5Hz、1H)、8.23(singlet、1H)、9.33(triplet、J=5Hz、2H),9.48(triplet、J=5Hz、2H)。
上記の酸化皮膜修復能力および耐電圧の測定において、電解質14として本参考例のイオン性液体を用いた以外は、実施例1と同様にして、電流−電圧曲線を得た。本参考例のイオン性液体は疎水性であり、初期ピーク電圧は20V、修復完了電圧は50〜60V、耐電圧は190Vであった。結果を表1にまとめた。
Claims (9)
- カチオン成分とアニオン成分とから形成されるイオン性液体の存在下に、金属の表面を陽極酸化する金属表面の酸化皮膜形成方法であって、
前記カチオン成分が、式(1)
または、式(2)
の化学構造を含むことを特徴とする金属表面の酸化皮膜形成方法。 - 前記アニオン成分がフッ素原子を含むことを特徴とする請求項2に記載の金属表面の酸化皮膜形成方法。
- 前記アニオン成分における水素原子の個数nHとフッ素原子の個数nFとの比が、nH:nF=0:100〜60:40であることを特徴とする請求項3に記載の金属表面の酸化皮膜形成方法。
- 前記アニオン成分が、式(3)
HF2xCx(CH2)yOSO3 − 式(3)
(式(3)において、xは1〜20の整数を、yは0〜5の整数)、
または、式(4)
F2z+1Cz(CH2)yOSO3 − 式(4)
(式(4)において、zは1〜20の整数、yは0〜5の整数)
の化学構造を含むことを特徴とする請求項3に記載の金属表面の酸化皮膜形成方法。 - 前記アニオン成分が、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド)アニオン、CHF2−CF2−CH2OSO3 −原子団、CHF2−(CF2)3−CH2OSO3 −原子団、CF3−(CF2)2−CH2OSO3 −原子団およびCF3−(CF2)6−CH2OSO3 −原子団からなる群から選ばれる1種類以上の原子団を含むことを特徴とする請求項3に記載の金属表面の酸化皮膜形成方法。
- 前記アニオン成分が、RB−SOv−原子団(vは2〜4までの整数、RBは炭素数が1〜50個の芳香族化合物あるいは脂肪族化合物)を含むことを特徴とする請求項2に記載の金属表面の酸化皮膜形成方法。
- 前記アニオン成分が、カルボキシル基アニオン(−COO−)を含むことを特徴とする請求項2に記載の金属表面の酸化皮膜形成方法。
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