JP2005322417A - 非水電解質用難燃性付与剤及びその使用方法、並びに、非水電解質及び非水電解質電池 - Google Patents

非水電解質用難燃性付与剤及びその使用方法、並びに、非水電解質及び非水電解質電池 Download PDF

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Abstract

【課題】非水電解質に難燃性を付与することのできる非水電解質用難燃性付与剤とその使用方法を提供する。また、難燃性を付与された非水電解質及びそれを用いた非水電解質電池を提供する。
【解決手段】式1で示す四級アンモニウム塩であって、そのカチオンの窒素原子に結合しているアルキル基が、炭素数1〜6のアルキル基、または水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されたアルキル基のいずれかであり、かつ、そのうち少なくとも1つが、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基であって、そのアニオンが含フッ素アニオンであるものを非水電解質用難燃性付与剤として用いる。
Figure 2005322417

【選択図】なし

Description

本発明は非水電解質に難燃性を付与することのできる非水電解質用難燃性付与剤、非水電解質及び非水電解質電池電池に関する。
近年、非水電解質電池、特にリチウム二次電池は、携帯電話、PHS(簡易携帯電話)、小型コンピューター等の携帯機器類用電源、電力貯蔵用電源、電気自動車用電源として注目されている。リチウム二次電池は、一般に、正極活物質を主要構成成分とする正極と、負極活物質を主要構成成分とする負極と、非水電解質とから構成される。リチウム二次電池を構成する正極活物質としては、リチウム含有遷移金属酸化物が、負極活物質としては、グラファイトに代表される炭素質材料が、非水電解質としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)等の電解質がエチレンカーボネートを主構成成分とする非水溶媒に溶解されたものが広く知られている。これらの非水溶媒は一般に揮発しやすく、引火性を有するため、可燃性物質に分類されるものである。
そこで、特に電力貯蔵用電源や電気自動車用電源等、比較的大型のリチウム二次電池の熱的安定性を向上させるために、難燃性もしくは自己消火性を有する非水電解質を用いる技術が望まれている。
非水電解質に難燃性を付与するため、リン酸エステル類を添加する技術が提案されている(例えば特許文献1〜3参照)が、高度な難燃性の効果を期待するには充分ではなく、例えば特許文献3の実施例中表2に示されているように、難燃性を確保するにはリン酸エステルを20体積%を超えて適用する必要があった。このため、電池特性に影響を与える結果となっていた。
特開平8−88023号公報 特開平11−40193号公報 特開2001−307768号公報
一方、非水電解質として、常温で液状を呈する常温溶融塩を用いることが提案されている。常温溶融塩は、それ自身が常温で液状でありながら揮発性が実質的になく、かつ、高い難燃性を有するものである(特許文献4〜8参照)。
特開平4−349365号公報 特開平10−92467号公報 特開平11−86905号公報 特開平11−260400号公報 特開2002−110230号公報
しかしながら、常温溶融塩は、一般的な非水電解液に比べて融点が高く、かつ、粘度も高いことから、リチウムイオン等のキャリアイオンの移動度を充分に高いものとすることができないといった問題点があった。そのため、常温溶融塩からなる非水電解質を用いたリチウム二次電池は、一般的な非水電解質を用いたリチウム二次電池に比べ、充分な電池特性が得られないという問題点があった。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、非水電解質に難燃性を付与することのできる非水電解質用難燃性付与剤とその使用方法を提供することを目的とする。また、難燃性を付与された非水電解質及びそれを用いた非水電解質電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは、鋭意検討の結果、特定の構造を有する四級アンモニウム塩が、非水電解質用難燃性付与剤として優れた効果を示すことを見いだし、本発明に至った。すなわち、本発明の技術的構成およびその作用効果は以下の通りである。ただし、作用機構については推定を含んでおり、その正否は、本発明を制限するものではない。
本発明の第1は、(化学式1)、(化学式2)、(化学式3)のいずれかで示される構造を有する四級アンモニウム塩を含有している非水電解質用難燃性付与剤である。
Figure 2005322417
(ただし、R1,R2,R3及びR4は、炭素数1〜6のアルキル基、または水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されたアルキル基のいずれかであり、かつ、R1,R2,R3及びR4のうち少なくとも1つが、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。また、X-は、含フッ素アニオンである。)
Figure 2005322417
(ただし、Rは、主鎖が炭素、酸素、窒素、硫黄及びリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素から構成され、主鎖原子の数が4〜5である2価の有機結合基であり、R1及びR2は、炭素数1〜6のアルキル基、または水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されたアルキル基のいずれかであり、かつ、R1、R2のうち少なくとも1つが、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。また、X-は、含フッ素アニオンである。)
Figure 2005322417
(ただし、Rは、主鎖が炭素、酸素、窒素、硫黄及びリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素から構成され、主鎖原子の数が4〜5であって、1つの単結合の末端と、1つの二重結合の末端とを有する、有機結合基または芳香族性環を形成する有機結合基であり、R1は、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。また、X-は、含フッ素アニオンである。)
このような構成によれば、非水電解質が上記した構造を有する四級アンモニウム塩を含有することで、非水電解質が難燃性もしくは自己消火性を示すようになるような、優れた効果を有する非水電解質用難燃性付与剤を提供することができる。
本発明の第2は、前記四級アンモニウム塩が、300℃未満で気化・分解もしくは炭化する成分を3%以上含有しないことを特徴とする非水電解質用難燃性付与剤である。
このような構成によれば、前記非水電解質用難燃性付与剤が、300℃未満で気化・分解もしくは炭化する成分を3%以上含有しないものとすることにより、これを適用した非水電解質の熱的安定性や難燃性効果を高めることができ、さらに前記非水電解質を適用した電池の性能を低下させる虞を低減できる。
本発明の第3は、前記(化学式1)、(化学式2)、(化学式3)においてX-で示される含フッ素アニオンは、BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -、N(CF3SO22 -、N(C25SO22 -、N(CF3SO2)(C49SO2-、C(CF3SO23 -、C(C25SO23 -のいずれかから選択されることを特徴とする非水電解質用難燃性付与剤である。
このような構成によれば、非水電解質中に容易に溶解する性質を有する非水電解質用難燃性付与剤とすることができるので、難燃性を有する非水電解質の調整を容易に行うことができる。該難燃性付与剤は、BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -、N(CF3SO22 -、N(C25SO22 -、N(CF3SO2)(C49SO2-、C(CF3SO23 -、C(C25SO23 -の中から異なるアニオンを有するものを2種以上選択して混合して用いてもよい。
本発明の第4は、前記非水電解質用難燃性付与剤を非水電解質の全重量に対して0.1重量%以上20重量%以下となるように含有させる、前記非水電解質用難燃性付与剤の使用方法である。
このような構成によれば、前記非水電解質用難燃性付与剤を非水電解質の全重量に対して0.1重量%以上となるように含有させることにより、難燃性が確実に発揮された非水電解質とすることができる。また、前記非水電解質用難燃性付与剤を非水電解質の全重量に対して20重量%以下となるように含有させることにより、電解液の粘度が高くなりすぎたり、電解質塩の解離を妨げたりする虞がない。なかでも、5重量%以上10重量%以下がより好ましい。
本発明の第5は、(化学式1)、(化学式2)、(化学式3)のいずれかで示される構造を有する四級アンモニウム塩を含有してなる非水電解質である。
Figure 2005322417
(ただし、R1,R2,R3及びR4は、炭素数1〜6のアルキル基、または水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されたアルキル基のいずれかであり、かつ、R1,R2,R3及びR4のうち少なくとも1つが、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。また、X-は、含フッ素アニオンである。)
Figure 2005322417
(ただし、Rは、主鎖が炭素、酸素、窒素、硫黄及びリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素から構成され、主鎖原子の数が4〜5である2価の有機結合基であり、R1及びR2は、炭素数1〜6のアルキル基、または水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されたアルキル基のいずれかであり、かつ、R1、R2のうち少なくとも1つが、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。また、X-は、含フッ素アニオンである。)
Figure 2005322417
(ただし、Rは、主鎖が炭素、酸素、窒素、硫黄及びリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素から構成され、主鎖原子の数が4〜5であって、1つの単結合の末端と、1つの二重結合の末端とを有する、有機結合基または芳香族性環を形成する有機結合基であり、R1は、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。また、X-は、含フッ素アニオンである。)
このような構成によれば、難燃性もしくは自己消火性を有する非水電解質を提供することができる。
本発明の第6は、前記四級アンモニウム塩が、300℃未満で気化・分解もしくは炭化する成分を3%以上含有しないことを特徴とする非水電解質である。
このような構成によれば、熱的安定性や難燃性効果を高めた非水電解質を提供することができる。さらに、これを適用した電池の性能を低下させる虞を低減できる。
本発明の第7は、前記四級アンモニウム塩の含有量が、非水電解質の全重量に対し、0.1重量%以上20重量%以下であることを特徴とする非水電解質である。
このような構成によれば、前記四級アンモニウム塩の含有量が、非水電解質の全重量に対し、0.1重量%以上であることにより、難燃性が確実に発揮された非水電解質とすることができる。また、前記四級アンモニウム塩の含有量が、非水電解質の全重量に対し、20重量%以下であることにより、電解液の粘度が高くなりすぎたり、電解質塩の解離を妨げたりする虞がないので、優れた電池性能を付与することのできる非水電解質とすることができる。なかでも、5重量%以上10重量%以下がより好ましい。
本発明の第8は、前記非水電解質と、正極と、負極とを備えた非水電解質電池である。
このような構成によれば、上記した難燃性付与剤の効果あるいは上記した非水電解質の効果が発揮された非水電解質電池を提供することができる。
本発明によれば、非水電解質に難燃性を付与することのできる非水電解質用難燃性付与剤とその使用方法を提供することができる。また、難燃性を付与された非水電解質及びそれを用いた非水電解質電池を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を例示するが、本発明は、これらの記述に限定されるものではない。
(化学式1)で示される四級アンモニウム塩としては、例えば、(CF33NBF4,(CF34NBr,(CF34N(CF3SO22N,(CF34N(C25SO22N,(CF3CH24NBF4,(CF3CH24NClO4,(CF3CH24NI,(CF3CH24N(CF3SO22N,(CF3CH24N(C25SO22N,(CF3CF2CH24NBr,(n−CF3CF2CF2CH24NBF4,(n−CF3CF2CF2CH24N(CF3SO22N,(n−CF3CF2CF2CH24N(C25SO22N,(n−CF3CF2CF2CH24NClO4,(n−CF3CF2CF2CH24NI,(CF3CH24N−maleate,(CF3CH24N−benzoate,(CF3CH24N−phtalateなどの四級アンモニウム塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(化学式2)で示される四級アンモニウム塩としては、ピロリニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオンなどとClアニオン、Brアニオン、ClO4アニオン、BF4アニオン、PF6アニオン、CF3SO3アニオン、N(CF3SO22アニオン、N(C25SO22アニオン、N(CF3SO2)(C49SO2)アニオン、C(CF3SO23アニオン、C(C25SO23アニオンなどとの組み合わせからなる四級アンモニウム塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、前記ピロリニウムカチオンとしては、1−フルオロメチル−2−メチルピロリニウムイオン、1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2−メチルピロリニウムイオン、1−メチル−2−(2,2,3,3,3−テトラフルオロプロピル)ピロリニウムイオン、1−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル)−2−メチルピロリニウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ピロリジニウムカチオンとしては、1−フルオロメチル−1−メチルピロリジニウムイオン、1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1−メチルピロリジニウムイオン、1−メチル−1−(2,2,3,3,3−テトラフルオロプロピル)ピロリジニウムイオン、1−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル)−1−メチルピロリジニウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ピペリジニウムカチオンとしては、1−フルオロメチル−1−メチルピペリジニウムイオン、1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1−メチルピペリジニウムイオン、1−メチル−1−(2,2,3,3,3−テトラフルオロプロピル)ピペリジニウムイオン、1−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル)−1−メチルピペリジニウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(化学式3)で示される四級アンモニウム塩としては、ピリジニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン、ピロリウムカチオン、ピラゾリウムカチオンなどとClアニオン、Brアニオン、ClO4アニオン、BF4アニオン、PF6アニオン、CF3SO3アニオン、N(CF3SO22アニオン、N(C25SO22アニオン、N(CF3SO2)(C49SO2)アニオン、C(CF3SO23アニオン、C(C25SO23アニオンなどとの組み合わせからなる四級アンモニウム塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ピリジニウムカチオンとしては、例えば、N−トリフルオロメチルピリジニウムイオン、N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピリジニウムイオン、N−(2,2,3,3,3−テトラフルオロプロピル)ピリジニウムイオン、N−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル)ピリジニウムイオン、1−エチル−2−フルオロメチルピリジニウムイオン、1−ブチル−4−フルオロメチルピリジニウムイオン、1−ブチル−2,4−ジフルオロメチルピリジニウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記イミダゾリウムカチオンとしては、1−フルオロメチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−フルオロメチルイミダゾリウムイオン、1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル)−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−フルオロメチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−(2,2,3,3,3−テトラフルオロプロピル)イミダゾリウムイオン、1−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ピロリウムカチオンとしては、1−フルオロメチル−1−メチルピロリウムイオン、1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1−メチルピロリウムイオン、1−メチル−1−(2,2,3,3,3−テトラフルオロプロピル)ピロリウムイオン、1−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル)−1−メチルピロリウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ピラゾリウムカチオンとしては、1−フルオロメチル−2−メチルピラゾリウムイオン、1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2−メチルピラゾリウムイオン、1−メチル−2−(2,2,3,3,3−テトラフルオロプロピル)ピラゾリウムイオン、1−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル)−2−メチルピラゾリウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記したこれらの四級アンモニウム塩は、単独、あるいは2種類以上混合して用いることが可能である。
非水電解液を構成する有機溶媒は、一般に非水電解質電池用非水電解質に使用される有機溶媒が使用できる。例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート等の環状カーボネート;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、プロピオラクトン等の環状エステル;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等の鎖状カーボネート;酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状エステル;テトラヒドロフランまたはその誘導体、1,3−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタン、メチルジグライム等のエーテル類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジオキソランまたはその誘導体;スルホラン、スルトンまたはその誘導体等の単独またはそれら2種以上の混合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
なお、非水電解質中に、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンから選ばれる少なくとも1種を含有するものとすれば、本発明に係る難燃性付与剤を一般に非水電解質電池に広く用いられるこれらの溶媒を用いた非水電解質に用いた時に効果的に難燃性を付与することができ、本発明の効果が充分に発揮できるため特に好ましい。
非水電解質が含有する電解質塩としては、例えば、LiClO4,LiBF4,LiAsF6,LiPF6,LiSCN,LiBr,LiI,Li2SO4,Li210Cl10,NaClO4,NaI,NaSCN,NaBr,KClO4,KSCN等のリチウム(Li)、ナトリウム(Na)またはカリウム(K)の1種を含む無機イオン塩、LiCF3SO3,LiN(CF3SO22,LiN(C25SO22,LiN(CF3SO2)(C49SO2),LiC(CF3SO23,LiC(C25SO23,ステアリルスルホン酸リチウム、オクチルスルホン酸リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム等の有機イオン塩が挙げられ、これらのイオン性化合物を単独、あるいは2種類以上混合して用いることが可能である。
なかでも、電解質塩として、LiBF4、LiPF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO23、LiC(C25SO23のいずれかから選択されるリチウム塩を含有することが特に好ましい。
非水電解質における電解質塩の濃度としては、高い電池特性を有する非水電解質電池を確実に得るために、0.1mol/l〜5mol/lが好ましく、さらに好ましくは、1mol/l〜2.5mol/lである。
本発明に係る非水電解質電池は、正極活物質を主要構成成分とする正極と、負極活物質を主要構成成分とする負極と、電解質塩と四級アンモニウム塩を非水溶媒に溶解した非水電解質とから構成され、一般的には、正極と負極との間に、非水電解質電池用セパレータが設けられる。
正極の主要構成成分である正極活物質としては、リチウム含有遷移金属酸化物、リチウム含有リン酸塩、リチウム含有硫酸塩などを単独あるいは混合して用いることが望ましい。リチウム含有遷移金属酸化物としては、一般式LiyCo1-xx2、LiyMn2-xX4(Mは、IからVIII族の金属(例えは、Li,Ca,Cr,Ni,Mn,Fe,Coの1種類以上の元素)であり、異種元素置換量を示すx値については置換できる最大量まで有効であるが、好ましくは放電容量の点から0≦x≦1である。また、リチウム量を示すy値についてはリチウムを可逆的に利用しうる最大量が有効であり、好ましくは放電容量の点から0≦y≦2である。)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、前記リチウム含有化合物に他の正極活物質を混合して用いてもよく、他の正極活物質としては、CuO,Cu2O,Ag2O,CuS,CuSO4等のI族金属化合物、TiS2,SiO2,SnO等のIV族金属化合物、V25,V612,VOx,Nb25,Bi23,Sb23等のV族金属化合物、CrO3,Cr23,MoO3,MoS2,WO3,SeO2等のVI族金属化合物、MnO2,Mn23等のVII族金属化合物、Fe23,FeO,Fe34,Ni23,NiO,CoO3,CoO等のVIII族金属化合物、または、一般式LixMX2,LixMNy2(M、NはIからVIII族の金属、Xは酸素、硫黄などのカルコゲン化合物を示す。)等で表される、例えばリチウム−コバルト系複合酸化物やリチウム−マンガン系複合酸化物等の金属化合物、さらに、ジスルフィド,ポリピロール,ポリアニリン,ポリパラフェニレン,ポリアセチレン,ポリアセン系材料等の導電性高分子化合物、擬グラファイト構造炭素質材料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
負極の主要構成成分である負極活物質としては、炭素質材料、スズ酸化物,珪素酸化物等の金属酸化物、さらにこれらの物質に負極特性を向上させる目的でリンやホウ素を添加し改質を行った材料等が挙げられる。炭素質材料の中でもグラファイトは、金属リチウムに極めて近い作動電位を有するので電解質塩としてリチウム塩を採用した場合に自己放電を少なくでき、かつ充放電における不可逆容量を少なくできるので、負極活物質として好ましい。さらに本発明においては、アミド類のフッ素化物を含有する非水電解質が使用されるので、充電時にグラファイトを主成分とする負極上で非水電解液を構成するその他の有機溶媒の分解を確実に抑制でき、グラファイトの上記有利な特性を確実に発現させることができる。
以下に、好適に用いることのできるグラファイトのエックス線回折等による分析結果を示す;
格子面間隔(d002) 0.333から0.350ナノメートル
a軸方向の結晶子の大きさLa 20ナノメートル以上
c軸方向の結晶子の大きさLc 20ナノメートル以上
真密度 2.00から2.25g/cm3
また、グラファイトに、スズ酸化物,ケイ素酸化物等の金属酸化物、リン、ホウ素、アモルファスカーボン等を添加して改質を行うことも可能である。特に、グラファイトの表面を上記の方法によって改質することで、電解液の分解を抑制し電池特性を高めることが可能であり望ましい。さらに、グラファイトに対して、リチウム金属、リチウム−アルミニウム,リチウム−鉛,リチウム−スズ,リチウム−アルミニウム−スズ,リチウム−ガリウム,およびウッド合金等のリチウム金属含有合金等を併用することや、あらかじめ電気化学的に還元することによってリチウムが挿入されたグラファイト等も負極活物質として使用可能である。
また、正極活物質の粉体及び負極活物質の粉体の少なくとも表面層部分を電子伝導性やイオン伝導性の良いもの、あるいは疎水基を有する化合物で修飾することも可能である。例えば、金,銀,カーボン,ニッケル,銅等の電子伝導性のよい物質や、炭酸リチウム,ホウ素ガラス,固体電解質等のイオン伝導性のよい物質、あるいはシリコーンオイル等の疎水基を有する物質をメッキ,焼結,メカノフュージョン,蒸着,焼き付け等の技術を応用して被覆することが挙げられる。
正極活物質の粉体及び負極活物質の粉体は、平均粒子サイズ100μm以下であることが望ましい。特に、正極活物質の粉体は、非水電解質電池の高出力特性を向上する目的で10μm以下であることが望ましい。粉体を所定の形状で得るためには粉砕機や分級機が用いられる。例えば乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェトミル、旋回気流型ジェットミルや篩等が用いられる。粉砕時には水、あるいはヘキサン等の有機溶剤を共存させた湿式粉砕を用いることもできる。分級方法としては、特に限定はなく、篩や風力分級機などが、乾式、湿式ともに必要に応じて用いられる。
以上、正極活物質および負極活物質について詳述したが、正極および負極には、主要構成成分である前記活物質の他に、導電剤、結着剤およびフィラーが、他の構成成分として含有されてもよい。
導電剤としては、電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば限定されないが、通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛,鱗片状黒鉛,土状黒鉛等)、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウイスカー、炭素繊維、金属(銅,ニッケル,アルミニウム,銀,金等)粉、金属繊維、導電性セラミックス材料等の導電性材料を1種またはそれらの混合物として含ませることができる。
これらの中で、導電剤としては、導電性及び塗工性の観点よりアセチレンブラックが望ましい。導電剤の添加量は、正極または負極の総重量に対して1重量%〜50重量%が好ましく、特に2重量%〜30重量%が好ましい。これらの混合方法は、物理的な混合であり、その理想とするところは均一混合である。そのため、V型混合機、S型混合機、擂かい機、ボールミル、遊星ボールミルといったような粉体混合機を乾式、あるいは湿式で混合することが可能である。
結着剤としては、通常、ポリテトラフルオロエチレン,ポリフッ化ビニリデン,ポリエチレン,ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレンジエンターポリマー(EPDM),スルホン化EPDM,スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム等のゴム弾性を有するポリマー、カルボキシメチルセルロース等の多糖類等を1種または2種以上の混合物として用いることができる。また、多糖類の様にリチウムと反応する官能基を有する結着剤は、例えばメチル化するなどしてその官能基を失活させておくことが望ましい。結着剤の添加量は、正極または負極の総重量に対して1〜50重量%が好ましく、特に2〜30重量%が好ましい。
フィラーとしては、電池性能に悪影響を及ぼさない材料であれば何でも良い。通常、ポリプロピレン,ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉄などの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの金属炭酸塩、ガラス、炭素等が用いられる。フィラーの添加量は、正極または負極の総重量に対して添加量は30重量%以下が好ましい。
正極および負極は、前記活物質、導電剤および結着剤をN−メチルピロリドン,トルエン等の有機溶媒に混合させた後、得られた混合液を下記に詳述する集電体の上に塗布し、乾燥することによって、好適に作製される。前記塗布方法については、例えば、アプリケーターロールなどのローラーコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレード方式、スピンコーティング、バーコーター等の手段を用いて任意の厚さおよび任意の形状に塗布することが望ましいが、これらに限定されるものではない。
集電体としては、構成された電池において悪影響を及ぼさない電子伝導体であれば何でもよい。例えば、正極用集電体としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス等の他に、接着性、導電性および耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅等の表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理した物を用いることができる。負極用集電体としては、銅、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金等の他に、接着性、導電性、耐酸化性向上の目的で、銅等の表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理した物を用いることができる。これらの材料については表面を酸化処理することも可能である。
集電体の形状については、フォイル状の他、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされた物、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体等が用いられる。厚さの限定は特にないが、1〜500μmのものが用いられる。これらの集電体の中で、正極としては、耐酸化性に優れているアルミニウム箔が、負極としては、還元場において安定であり、且つ電導性に優れ、安価な銅箔、ニッケル箔、鉄箔、およびそれらの一部を含む合金箔を使用することが好ましい。さらに、粗面表面粗さが0.2μmRa以上の箔であることが好ましく、これにより正極活物質または負極活物質と集電体との密着性は優れたものとなる。よって、このような粗面を有することから、電解箔を使用するのが好ましい。特に、ハナ付き処理を施した電解箔は最も好ましい。
非水電解質電池用セパレータとしては、優れたレート特性を示す微多孔膜や不織布等を、単独あるいは併用することが好ましい。非水電解質電池用セパレータを構成する材料としては、例えばポリエチレン,ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート等に代表されるポリエステル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等を挙げることができる。
非水電解質電池用セパレータの空孔率は強度の観点から98体積%以下が好ましい。また、充放電特性の観点から空孔率は20体積%以上が好ましい。
また、非水電解質電池用セパレータは、例えばアクリロニトリル、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、メチルメタアクリレート、ビニルアセテート、ビニルピロリドン、ポリフッ化ビニリデン等のポリマーと電解液とで構成されるポリマーゲルを用いてもよい。
さらに、非水電解質電池用セパレータは、上述したような多孔膜や不織布等とポリマーゲルを併用して用いると、電解液の保液性が向上するため望ましい。即ち、ポリエチレン微孔膜の表面及び微孔壁面に厚さ数μm以下の親溶媒性ポリマーを被覆したフィルムを形成し、該フィルムの微孔内に電解液を保持させることで、前記親溶媒性ポリマーがゲル化する。
該親溶媒性ポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデンの他、エチレンオキシド基やエステル基等を有するアクリレートモノマー、エポキシモノマー、イソシアネート基を有するモノマー等が架橋したポリマー等が挙げられる。架橋にあたっては、熱、紫外線(UV)や電子線(EB)等の活性光線等を用いることができる。
該親溶媒性ポリマーには、強度や物性制御の目的で、架橋体の形成を妨害しない範囲の物性調整剤を配合して使用することができる。該物性調整剤の例としては、無機フィラー類{酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉄などの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの金属炭酸塩}、ポリマー類{ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート等}等が挙げられる。該物性調整剤の添加量は、架橋性モノマーに対して通常50重量%以下、好ましくは20重量%以下である。
前記アクリレートモノマーについて例示すると、二官能以上の不飽和モノマーが好適に挙げられ、より具体例には、2官能(メタ)アクリレート{エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、アジピン酸・ジネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、重合度2以上のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、重合度2以上のポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン共重合体のジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等}、3官能(メタ)アクリレート{トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンのエチレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、グリセリンのプロピレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、グリセリンのエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート等}、4官能以上の多官能(メタ)アクリレート{ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンヘキサ(メタ)アクリレート等}が挙げられる。これらのモノマーを単独もしくは、併用して用いることができる。
前記アクリレートモノマーには、物性調整等の目的で1官能モノマーを添加することもできる。該一官能モノマーの例としては、不飽和カルボン酸{アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、メチレンマロン酸、アコニット酸等}、不飽和スルホン酸{スチレンスルホン酸、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等}またはそれらの塩(Li塩、Na塩、K塩、アンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩等)、またこれらの不飽和カルボン酸をC1〜C18の脂肪族または脂環式アルコール、アルキレン(C2〜C4)グリコール、ポリアルキレン(C2〜C4)グリコール等で部分的にエステル化したもの(メチルマレート、モノヒドロキシエチルマレート、など)、およびアンモニア、1級または2級アミンで部分的にアミド化したもの(マレイン酸モノアミド、N−メチルマレイン酸モノアミド、N,N−ジエチルマレイン酸モノアミドなど)、(メタ)アクリル酸エステル[C1〜C18の脂肪族(メチル、エチル、プロピル、ブチル、2−エチルヘキシル、ステアリル等)アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル、またはアルキレン(C2〜C4)グリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等)およびポリアルキレン(C2〜C4)グリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール)と(メタ)アクリル酸とのエステル];(メタ)アクリルアミドまたはN−置換(メタ)アクリルアミド[(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等];ビニルエステルまたはアリルエステル[酢酸ビニル、酢酸アリル等];ビニルエーテルまたはアリルエーテル[ブチルビニルエーテル、ドデシルアリルエーテル等];不飽和ニトリル化合物[(メタ)アクリロニトリル、クロトンニトリル等];不飽和アルコール[(メタ)アリルアルコール等];不飽和アミン[(メタ)アリルアミン、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等];複素環含有モノマー[N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン等];オレフィン系脂肪族炭化水素[エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンテン、(C6〜C50)α−オレフィン等];オレフィン系脂環式炭化水素[シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、ノルボルネン等];オレフィン系芳香族炭化水素[スチレン、α−メチルスチレン、スチルベン等];不飽和イミド[マレイミド等];ハロゲン含有モノマー[塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン等]等が挙げられる。
前記エポキシモノマーについて例示すると、グリシジルエーテル類{ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、フェノールノボラックグリシジルエーテル、クレゾールノボラックグリシジルエーテル等}、グリシジルエステル類{ヘキサヒドロフタル酸グリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル等}、グリシジルアミン類{トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルジアミノフェニルメタン等}、線状脂肪族エポキサイド類{エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油等}、脂環族エポキサイド類{3,4エポキシ−6メチルシクロヘキシルメチルカルボキシレート、3,4エポキシシクロヘキシルメチルカルボキシレート等}等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独もしくは硬化剤を添加して硬化させて使用することができる。
該硬化剤の例としては、脂肪族ポリアミン類{ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、3,9−(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトロオキサスピロ[5,5]ウンデカン等}、芳香族ポリアミン類{メタキシレンジアミン、ジアミノフェニルメタン等}、ポリアミド類{ダイマー酸ポリアミド等}、酸無水物類{無水フタル酸、テトラヒドロメチル無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水メチルナジック酸}、フェノール類{フェノールノボラック等}、ポリメルカプタン{ポリサルファイド等}、第三アミン類{トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等}、ルイス酸錯体{三フッ化ホウ素・エチルアミン錯体等}等が挙げられる。
前記イソシアネート基を有するモノマーについて例示すると、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4(2,2,4)−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3'−ジメチルジフェニル4,4’−ジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、トリメチルキシレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、trans−1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
前記イソシアネート基を有するモノマーを架橋するにあたって、ポリオール類およびポリアミン類[2官能化合物{水、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等}、3官能化合物{グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリエタノールアミン等}、4官能化合物{ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド等}、5官能化合物{2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール、ジエチレントリアミンなど}、6官能化合物{ソルビトール、マンニトール、ズルシトール等}、8官能化合物{スークロース等}]、およびポリエーテルポリオール類{前記ポリオールまたはポリアミンのプロピレンオキサイドおよび/またはエチレンオキサイド付加物}、ポリエステルポリオール[前記ポリオールと多塩基酸{アジピン酸、o,m,p−フタル酸、コハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、リシノール酸}との縮合物、ポリカプロラクトンポリオール{ポリε−カプロラクトン等}、ヒドロキシカルボン酸の重縮合物等]等、活性水素を有する化合物を併用することができる。
該架橋反応にあたって、触媒を併用することができる。該触媒について例示すると、有機スズ化合物類、トリアルキルホスフィン類、アミン類[モノアミン類{N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン等}、環状モノアミン類{ピリジン、N−メチルモルホリン等}、ジアミン類{N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル1,3−ブタンジアミン等}、トリアミン類{N,N,N’,N’−ペンタメチルジエチレントリアミン等}、ヘキサミン類{N,N,N’N’−テトラ(3−ジメチルアミノプロピル)−メタンジアミン等}、環状ポリアミン類{ジアザビシクロオクタン(DABCO)、N,N’−ジメチルピペラジン、1,2−ジメチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等}等、およびそれらの塩類等が挙げられる。
本発明に係る非水電解質電池は、電解液を、例えば、非水電解質電池用セパレータと正極と負極とを積層する前または積層した後に注液し、最終的に、外装材で封止することによって好適に作製される。また、正極と負極とが非水電解質電池用セパレータを介して積層された発電要素を巻回してなる非水電解質電池においては、電解液は、前記巻回の前後に発電要素に注液されるのが好ましい。注液法としては、常圧で注液することも可能であるが、真空含浸方法や加圧含浸方法も使用可能である。
外装体としては、非水電解質電池の軽量化の観点から、薄い材料が好ましく、例えば、金属箔を樹脂フィルムで挟み込んだ構成の金属樹脂複合材料が好ましい。金属箔の具体例としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、ステンレス鋼、チタン、金、銀等、ピンホールのない箔であれば限定されないが、好ましくは軽量且つ安価なアルミニウム箔が好ましい。また、電池外部側の樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム,ナイロンフィルム等の突き刺し強度に優れた樹脂フィルムを、電池内部側の樹脂フィルムとしては、ポリエチレンフィルム,ナイロンフィルム等の、熱融着可能であり、かつ耐溶剤性を有するフィルムが好ましい。
以下、本発明のさらなる詳細を実施例により説明するが、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。
(本発明非水電解質A)
エチレンカーボネート及びジエチルカーボネートを体積比1:1の割合で混合した混合溶媒1リットルに、1モルのLiPF6を溶解させ、非水電解質用難燃性付与剤としてテトラ(2,2,2−トリフルオロエチル)アンモニウムテトラフルオロボラート((CF3CH24NBF4)を1重量%、5重量%、10重量%及び15重量%混合することにより、本発明に係る非水電解質A1,A2、A3及びA4をそれぞれ得た。
(本発明非水電解質B)
エチレンカーボネート及びジエチルカーボネートを体積比1:1の割合で混合した混合溶媒1リットルに、1モルのLiPF6を溶解させ、非水電解質用難燃性付与剤としてトリメチル−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル)アンモニウムビス(トリフルオロメチルスルフォニル)イミド((CH33(n−CF3CF2CF2CH2)N(CF3SO22N)を1重量%、5重量%、10重量%及び15重量%混合することにより、本発明に係る非水電解質B1,B2、B3及びB4をそれぞれ得た。
(本発明非水電解質C)
エチレンカーボネート及びジエチルカーボネートを体積比1:1の割合で混合した混合溶媒1リットルに、1モルのLiPF6を溶解させ、非水電解質用難燃性付与剤として1−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル)ピリジニウムヘキサフルオロフォスファートを1重量%、5重量%、10重量%及び15重量%混合することにより、本発明に係る非水電解質C1,C2、C3及びC4をそれぞれ得た。
(本発明非水電解質D)
エチレンカーボネート及びジエチルカーボネートを体積比1:1の割合で混合した混合溶媒1リットルに、1モルのLiPF6を溶解させ、非水電解質用難燃性付与剤として1−エチル−3−フルオロメチルイミダゾリウムビス(パーフルオロエチルスルフォニル)イミドを1重量%、5重量%、10重量%及び15重量%混合することにより、本発明に係る非水電解質D1,D2、D3及びD4をそれぞれ得た。
(比較非水電解質E)
エチレンカーボネート及びジエチルカーボネートを体積比1:1の割合で混合した混合溶媒1リットルに、1モルのLiPF6を溶解させ、四級アンモニウム塩である(C254NBF4を5重量%混合することにより、非水電解質を得た。これを比較非水電解質Eとする。
(比較非水電解質F)
エチレンカーボネート及びジエチルカーボネートを体積比1:1の割合で混合した混合溶媒1リットルに、1モルのLiPF6を溶解させ、非水電解質を得た。これを比較非水電解質Fとする。
(本発明電池及び比較電池)
本実施例において作製した非水電解質電池は、正極1、負極2、およびセパレータ3からなる極群4と、非水電解質と、金属樹脂複合フィルム5から構成されている。正極1は、正極合剤11が正極集電体12上に塗布されてなる。また、負極2は、負極合剤21が負極集電体22上に塗布されてなる。非水電解質は極群4に含浸されている。金属樹脂複合フィルム5は、極群4を覆い、その四方を熱溶着により封止されている。この非水電解質電池の断面図を図1に示す。
次に、上記構成の電池の製造方法を説明する。
正極1は次のようにして得た。まず、LiCoO2と、導電剤であるアセチレンブラックを混合し、さらに結着剤としてポリフッ化ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液を混合し、この混合物をアルミ箔からなる正極集電体12の片面に塗布した後、乾燥し、正極合剤11の厚さが0.1mmとなるようにプレスした。以上の工程により正極1を得た。
また、負極2は、次のようにして得た。まず、負極活物質であるグラファイトと、結着剤であるポリフッ化ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液を混合し、この混合物を銅箔からなる負極集電体22の片面に塗布した後、乾燥し、負極合剤21厚さが0.1mmとなるようにプレスした。以上の工程により負極2を得た。
一方、セパレータ5にはポリエチレン製微多孔膜(厚さ25μm、開孔率50%)を用いた。
極群4は、正極合剤11と負極合剤21とを対向させ、その間にセパレータ3を配し、正極1、セパレータ3、負極2の順に積層することにより、構成した。
次に、上記非水電解質中に極群4を浸漬させることにより、極群4に非水電解質を含浸させた。さらに、金属樹脂複合フィルム5で極群4を覆い、その四方を熱溶着により封止した。
以上の製法により設計容量10mAhの非水電解質電池を得た。なお、非水電解質として前記した本発明非水電解質A2、B2、C2、D2及び比較非水電解質E、Fを用いた電池をそれぞれ本発明電池A、B、C、D及び比較電池E、Fとする。
(非水電解質の燃焼性試験)
室温にて、時計皿に、前記本発明非水電解質及び比較非水電解質をそれぞれ5mlづつ取り、時計皿の縁にアルコールランプの火をゆっくり近づけて10秒間保持した後、アルコールランプを遠ざけ、その後の燃焼継続の有無を確認した。この結果について、燃焼継続することなく難燃性が確認されたもの(○印)、燃焼継続するが非水電解質の全量が無くなるよりも前に燃焼が停止したもの(×印)及び非水電解質の全量が無くなるまで燃焼が継続したもの(××印)に分類した。結果を表1に示す。
Figure 2005322417
(電池試験)
本発明電池A〜Dおよび比較電池E、Fについて、初充電および初放電容量を測定した。初充電容量は、20℃において、電流2mA、終止電圧4.2V、7.5時間の定電流定電圧充電を行い、充電容量を求めた。初放電容量は、初充電後、20℃において、電流2mA、終止電圧2.7Vの定電流放電を行い放電容量を求めた。
次いで、同じく20℃とし、充電は、電流2mA、終止電圧4.2V、7.5時間の定電流定電圧充電とした。放電は、電流10mA、終止電圧2.7Vで、定電流放電とした。得られた電池容量を、高率放電容量とした。結果を表2に示す。
Figure 2005322417
表1及び表2からわかるように、本発明の構成要件を満たしていない四級アンモニウム塩を含有している比較電解質Eは難燃性を示すには至らなかったのに対し、本発明に係る非水電解質用難燃性付与剤を用いた本発明電解質においては全て難燃性を示した。
また、本発明の構成要件を満たしていない四級アンモニウム塩を含有している比較電解質Eを用いた比較電池Eは、四級アンモニウム塩を含有していない比較電池Fに比べて高率放電容量が大きく低下したが、本発明電解質A〜Dを用いた本発明電池A〜Dは、いずれも、初期放電容量、高率放電容量とも充分な性能を示した。
なお、本発明電解質A〜Dには、非水電解質用難燃性付与剤としてアニオンがBF4 -、PF6 -又はN(CF3SO22 -のいずれかであるものをそれぞれ用いたが、本発明電解質A〜Dのそれぞれについて、非水電解質用難燃性付与剤のアニオン部分がBF4 -、PF6 -、CF3SO3 -、N(CF3SO22 -、N(C25SO22 -、N(CF3SO2)(C49SO2-、C(CF3SO23 -、C(C25SO23 -のいずれであるものを用いた場合にも、同様の効果を示した。
本実施例に係る非水電解質電池の断面図である。
符号の説明
1 正極
11 正極合剤
12 正極集電体
2 負極
21 負極合剤
22 負極集電体
3 セパレータ
4 極群
5 金属樹脂複合フィルム

Claims (8)

  1. (化学式1)、(化学式2)、(化学式3)のいずれかで示される構造を有する四級アンモニウム塩を含有している非水電解質用難燃性付与剤。
    Figure 2005322417
    (ただし、R1,R2,R3及びR4は、炭素数1〜6のアルキル基、または水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されたアルキル基のいずれかであり、かつ、R1,R2,R3及びR4のうち少なくとも1つが、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。また、X-は、含フッ素アニオンである。)
    Figure 2005322417
    (ただし、Rは、主鎖が炭素、酸素、窒素、硫黄及びリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素から構成され、主鎖原子の数が4〜5である2価の有機結合基であり、R1及びR2は、炭素数1〜6のアルキル基、または水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されたアルキル基のいずれかであり、かつ、R1、R2のうち少なくとも1つが、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。また、X-は、含フッ素アニオンである。)
    Figure 2005322417
    (ただし、Rは、主鎖が炭素、酸素、窒素、硫黄及びリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素から構成され、主鎖原子の数が4〜5であって、1つの単結合の末端と、1つの二重結合の末端とを有する、有機結合基または芳香族性環を形成する有機結合基であり、R1は、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。また、X-は、含フッ素アニオンである。)
  2. 前記四級アンモニウム塩が、300℃未満で気化・分解もしくは炭化する成分を3%以上含有しないことを特徴とする請求項1記載の非水電解質用難燃性付与剤。
  3. 前記(化学式1)、(化学式2)、(化学式3)においてX-で示される含フッ素アニオンは、BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -、N(CF3SO22 -、N(C25SO22 -、N(CF3SO2)(C49SO2-、C(CF3SO23 -、C(C25SO23 -のいずれかから選択されることを特徴とする請求項1又は2記載の非水電解質用難燃性付与剤。
  4. 前記非水電解質用難燃性付与剤を非水電解質の全重量に対して0.1重量%以上20重量%以下となるように含有させる、請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解質用難燃性付与剤の使用方法。
  5. (化学式1)、(化学式2)、(化学式3)のいずれかで示される構造を有する四級アンモニウム塩を含有してなる非水電解質。
    Figure 2005322417
    (ただし、R1,R2,R3及びR4は、炭素数1〜6のアルキル基、または水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されたアルキル基のいずれかであり、かつ、R1,R2,R3及びR4のうち少なくとも1つが、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。また、X-は、含フッ素アニオンである。)
    Figure 2005322417
    (ただし、Rは、主鎖が炭素、酸素、窒素、硫黄及びリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素から構成され、主鎖原子の数が4〜5である2価の有機結合基であり、R1及びR2は、炭素数1〜6のアルキル基、または水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されたアルキル基のいずれかであり、かつ、R1、R2のうち少なくとも1つが、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。また、X-は、含フッ素アニオンである。)
    Figure 2005322417
    (ただし、Rは、主鎖が炭素、酸素、窒素、硫黄及びリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素から構成され、主鎖原子の数が4〜5であって、1つの単結合の末端と、1つの二重結合の末端とを有する、有機結合基または芳香族性環を形成する有機結合基であり、R1は、水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基である。また、X-は、含フッ素アニオンである。)
  6. 前記四級アンモニウム塩が、300℃未満で気化・分解もしくは炭化する成分を3%以上含有しないことを特徴とする請求項5記載の非水電解質。
  7. 前記四級アンモニウム塩の含有量が、非水電解質の全重量に対し、0.1重量%以上20重量%以下であることを特徴とする請求項5又は6記載の非水電解質。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の非水電解質と、正極と、負極とを備えた非水電解質電池。
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