JP5496708B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
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Description
以下に、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の好ましい一例を説明する。ここでは、焼結体からなる陽極体を有する、固体電解コンデンサの製造方法について、図1および図2を用いて説明する。
まず、図1のステップS101において、図2(a)に示す陽極体11を形成する。
次に、図1のステップS102において、図2(b)に示すように、陽極体11の表面に誘電体被膜12を形成する。
次に、図1のステップS103において、誘電体被膜12上で前駆体を重合させることによって、図2(c)に示すように、誘電体被膜12上に導電性高分子層13を形成する。
まず、化学重合によって、誘電体被膜12上に導電性高分子層(A)を形成する。この導電性高分子層(A)は、たとえば、誘電体被膜12が形成された陽極体11を、前駆体、酸化剤およびドーパントを含む溶液に浸漬して、誘電体被膜12上で前駆体を酸化重合させることによって形成することができる。また、陽極体11を、酸化剤を含む溶液、ドーパントを含む溶液および前駆体を含む溶液のそれぞれに浸漬してもよい。また、単量体、酸化剤およびドーパントのうちのいずれか2つの成分を含む溶液と残りの1つを含む溶液とを用いてもよい。2つ以上の溶液を用いて酸化重合を行う場合、各溶液への浸漬の順序は特に制限されるものではない。
次に、電解重合によって、導電性高分子層(A)上に導電性高分子層(B)を被覆して、導電性高分子層13を形成する。この導電性高分子層(B)は、たとえば、導電性高分子層(A)が形成された陽極体11を前駆体を含む電解液に浸漬し、導電性高分子層(A)に電流を給電して、電解液中の前駆体を導電性高分子層(A)上で重合させることによって、導電性高分子層(A)上に被覆させることができる。
次に、図1のステップS104において、導電性高分子層13を溶媒を用いて洗浄する。
次に、図1のステップS105において、導電性高分子層13を大気圧下で乾燥させて、溶媒を除去する。
次に、図1のステップS106において、導電性高分子層13を大気圧よりも低い気圧下で減圧乾燥させる。
次に、図1のステップS107において、導電性高分子層13上に、陰極層を形成する(図2(d)参照。)。
最後に、図1のステップS108において、陰極層が形成されたコンデンサ素子10に、公知の技術にしたがって、陽極端子17の一端を陽極リード16に溶接し、陰極端子19の一端を導電性の接着層18を介して銀ペイント層15に接続させる。そして、陽極端子17の他端および陰極端子19の他端のみが外部に露出するように、コンデンサ素子10を外装樹脂20にて封止する。そして、外装樹脂20の外部に露出している陽極端子17および陰極端子19を外装樹脂20に沿うように折り曲げた後に、エージング処理する。以上の操作により、図2(e)に示す固体電解コンデンサ100の製造を完了する。なお、陽極端子17および陰極端子19は、たとえば銅または銅合金などの金属で構成することができ、外装樹脂20の素材としては、たとえばエポキシ樹脂を用いることができる。
1. 陽極体の形成(陽極体形成工程)
まず、タンタル粉末を準備し、ワイヤー状の陽極リード16の一端側をタンタル粉末に埋め込んた状態で、タンタル粉末を縦×横×高さが1.5mm×2.8mm×2.5mmの直方体に成形した。そして、これを焼結することにより、陽極リード16の一端が埋め込まれた陽極体11を形成した。陽極リード16には、タンタルからなるワイヤーを用いた。このときの陽極体11の大きさは、縦×横×高さが1.4mm×2.7mm×2.4mmであった。
次に、陽極体11を0.05%のリン酸水溶液に浸漬し、陽極体11に30Vの電圧を印加して電解酸化することにより、陽極体の表面にTa2O3からなる誘電体被膜12を形成した。
次に、以下の化学重合および電解重合を行って、誘電体被膜12上に導電性高分子層13を形成した。
まず、ピロールを3mol/Lの濃度で含むエタノール溶液と、過硫酸アンモニウムおよびパラトルエンスルホン酸を含有する水溶液を準備した。そして、25℃に調整した上記エタノール溶液中に、誘電体被膜12が形成された陽極体11を5分間浸漬して、誘電体被膜12に前駆体としてのピロールを付着させた。その後、陽極体11をエタノール溶液から引き上げて、引き続き、25℃に設定された上記水溶液に5分間浸漬した。そして、陽極体11を水溶液から引き上げて、100℃で10分間以上放置して乾燥させた。以上の操作により、導電性高分子層(A)を誘電体被膜12上に形成した。
図3に示す電解重合用装置300を用い、まず、電解液として、ピロールおよびアルキルナフタレンスルホン酸を含む水溶液を準備し、該水溶液を電解重合用装置300の電解槽31内に満たした。導電性高分子層(A)が形成された陽極体11を陽極電極片33に接触させて給電点Pを構成させ、直流電源32をオンにして、0.5mAの電流を3時間通電した。この操作により、導電性高分子層(A)上に導電性高分子層(B)が形成され、導電性高分子層13を有するコンデンサ素子10が作製された。このときの導電性高分子層13の厚さは0.05mmであった。
そして、作製したコンデンサ素子10に水をかけ流すことにより、導電性高分子層13を洗浄した。このとき、導電性高分子層13の全面に均一に水がかかるように洗浄を行った。
次に、内部の気圧が1013hPaの乾燥器内にコンデンサ素子10を配置した。そして、乾燥器内の温度を105℃に調製して、コンデンサ素子10を10分間静置することにより、導電性高分子層13を大気圧乾燥した。
次に、乾燥器内の気圧を200Pa以下とし、かつ乾燥器内の温度を105℃に制御して、コンデンサ素子10を20分間静置することにより、導電性高分子層13を減圧乾燥した。
次に、コンデンサ素子10に、グラファイト粒子懸濁液を塗布して大気中で乾燥させることによりカーボン層14を形成し、さらに、公知の技術にしたがって、銀ペイント層15を形成した。
陽極リード16に銅からなる陽極端子17を溶接し、銀ペイント層15に銀接着剤を塗布して接着層18を形成し、接着層18に銅からなる陰極端子19の一端を接着させた。さらに、陽極端子17および陰極端子19の一部が露出するように、コンデンサ素子10を外装樹脂20で封止した。露出する陽極端子17および陰極端子19を外装樹脂20に沿うように折り曲げた後、エージング処理することにより、固体電解コンデンサ100を完成させた。固体電解コンデンサ100の定格電圧は10V、定格容量は330μFであり、縦×横×高さが7.3mm×4.3mm×3.8mmであった。
乾燥器内を加熱せずに減圧乾燥工程を行った以外は、実施例1と同様の方法により、固体電解コンデンサ100を製造した。なお、このときの乾燥器内の温度は約30℃であった。
減圧乾燥工程を行なわなかった以外は、実施例1と同様の方法により、固体電解コンデンサ100を製造した。
乾燥器内を200℃に過熱して減圧乾燥工程を行った以外は、実施例1と同様の方法により、固体電解コンデンサ100を製造した。
溶媒除去工程を行わなず、減圧乾燥工程を20分間行った以外は、実施例1同様の方法により、固体電解コンデンサを製造した。
≪ESRの測定≫
各実施例1、2および各比較例1〜3の固体電解コンデンサについて、4端子測定用のLCRメータを用いて周波数100kHzにおける各固体電解コンデンサのESR(mΩ)を測定した。各実施例1、2および各比較例1〜3における平均値を算出した。この結果を表1の「ESR(mΩ)」に示した。
Claims (7)
- 表面に誘電体皮膜が形成された陽極体と、前記誘電体皮膜上に形成された導電性高分子層と、を備える固体電解コンデンサの製造方法において、
前記陽極体の表面に誘電体皮膜を形成する工程と、
前記誘電体皮膜上に導電性高分子層を形成する工程と、
前記導電性高分子層を溶媒を用いて洗浄する工程と、
洗浄後の前記導電性高分子層を大気圧下で乾燥させて、溶媒を除去する工程と、
その後、前記導電性高分子層を大気圧よりも低い気圧下で減圧乾燥する工程と、を有し、
前記減圧乾燥する工程において、前記導電性高分子層を105℃以下に加熱しながら減圧乾燥する、固体電解コンデンサの製造方法。 - 前記導電性高分子層を、前記誘電体皮膜上で導電性高分子層を構成する高分子の前駆体を重合させることによって形成する、請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 前記導電性高分子層を、化学重合および電解重合のうち、少なくとも前記電解重合によって形成する、請求項1または2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 前記減圧乾燥する工程において、500Pa以下の気圧下で減圧乾燥する、請求項1から3のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 前記溶媒を除去する工程において、前記導電性高分子層を、10分以上大気圧下で乾燥させる、請求項1から4のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- ポリピロール骨格を有する化合物を用いて、前記導電性高分子層を形成する、請求項1から5のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 前記陽極体として、弁作用金属の粉末からなる焼結体を用いる、請求項1から6のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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