JP2010267866A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】弁作用金属(陽極)上に固体電解質(陰極)を設けた固体電解コンデンサの陽極と陰極の分離を確実に行い、金属含有ペーストの使用量を減らし経済的に低ESRの固体電解コンデンサを提供する。
【解決手段】微細孔を有する弁作用金属表面に形成された誘電体酸化皮膜上に導電性重合体を含む固体電解質層を設けた固体電解コンデンサ素子であって、固体電解質層の表面にカーボンペースト層及び高導電性ペースト層が重ねて形成されたコンデンサ素子の断面において、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面を高導電性ペースト層が当該絶縁物層の陰極部の境界を水平方向に空間的に越えた位置まで形成されている構造を含むことを特徴とする固体電解コンデンサ素子、及び前記コンデンサ素子を使用した固体電解コンデンサ。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性重合体を固体電解質層として用いた固体電解コンデンサに関する。
固体電解コンデンサは、一般的にアルミニウム等の弁作用金属からなる陽極体の表面をエッチングにより粗面化してミクロンオーダーの微細孔を形成して表面積を拡大し、その上に化成工程によって誘電体酸化皮膜(以下、単に誘電体皮膜ということがある。)を形成し、さらに陽極部との間にセパレータ(絶縁体層)を介して固体電解質を含浸させ、その上にカーボンペースト、金属含有導電性ペーストからなる陰極導電層を形成した後に、外部電極となるリードフレームに溶接し、エポキシ樹脂等の外装部を形成して構成される。
固体電解質として導電性重合体を用いた固体電解コンデンサは、二酸化マンガン等を固体電解質とする固体電解コンデンサに比べて等価直列抵抗(以下、ESRと略す。)及び漏れ電流を小さくでき、電子機器の高性能化、小型化に対応できるコンデンサとして有用であるため、多くの製造方法が提案されている。特に近年パーソナルコンピューターに搭載されるCPU(Central Processing Unit)は、高性能化の一途をたどり低ESR化に対する要望が益々強まってきている。
低ESRを実現する方法として導電性を高めたペーストを使用する方法のほか様々な手法が提案されている。その一例を挙げると積層した素子全体をAgペーストで一体化して覆う方法が開示されているが(特許文献1:特開2007−5354号公報)、高価な銀を多量に使用する問題があった。また、陽極リードピンが植立された焼結体においてリードピンが植立された焼結体の面にを銀ペーストで被覆する方法が開示されている(特許文献2:特開平6−140291号公報、特許文献3:特開2000−340460号公報)。この方法は、特許文献1に比べれば経済的な方法ではあるものの、従来に比べ新たに大きな面積を銀ペーストで被覆しなければならず、また、水平面へのペースト被覆に際しては不必要に厚く銀ペーストが被覆され易く、経済的でない等の問題があった。
一方、アルミニウムのエッチング箔を弁作用金属に用いる固体電解コンデンサ素子においては、陽極リードピンとは異なり、複雑な多孔質構造を有するため銀ペースト層を陽極と陰極を分離する絶縁体層と固体電解質層の境界を越えて形成させることは好ましくないことがに開示されている(特許文献4:特許第3314480号公報)。すなわち、固体電解質層と絶縁物層との境界面の不連続部分に銀ペースト層を構成する材料が浸み込んで誘電体となる陽極酸化膜と直接接触するために固体電解コンデンサの耐圧特性や漏れ電流特性に大きな影響を与え、これが不良率および故障率を増大させる大きな原因の一つとなっていることが開示されている。
特開2007−5354号公報 特開平6−140291号公報 特開2000−340460号公報 特許第3314480号公報
多孔質構造を有している弁作用金属の箔または焼結体は、多孔質層内が複雑な構造を有している。この固体電解コンデンサ素子を作製するためには陽極と陰極を分離することが必要である。多孔質構造を有する弁作用金属の場合、陽極と陰極の分離は、通常、弁作用の表面及び多孔質層内部に絶縁性樹脂を充填することにより行われている。しかしながら、多孔質層内は、複雑に入り組んだ構造をしているため、誘電体酸化被膜を覆っている絶縁物層及び固体電解質層の界面もまた複雑な構造をしており、多孔質層内を絶縁性樹脂で充填した後にその余剰分で形成された弁作用金属表面の絶縁層の境界と、多孔質層内の境界とにバラツキが存在するためにESRが安定せず、また半田付けのためのリフロー加熱により漏れ電流が増加しやすいという問題があった。
従って、本発明は、これらの問題を解決し、また高価な金属含有ペーストの使用量を大きく増やすことなく経済的な方法で漏れ電流不良の少ない低ESRの固体電解コンデンサを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、(1)固体電解質層を、陽極と陰極を分離する弁作用金属の外表面に形成された絶縁物層の一部を覆う形態とし、かつ(2)高導電性ペーストを、陽極と陰極を分離する弁作用金属の外表面に形成された絶縁物層の陰極部の境界を空間的に越えるように塗布した形態とした構造とすることによって固体電解コンデンサの漏れ電流不良が増加することなくESRが低下させることが可能であることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の固体電解コンデンサ素子及び固体電解コンデンサを提供する。[1]微細孔を有する弁作用金属表面に形成された誘電体酸化皮膜上に導電性重合体を含む固体電解質層を設けた固体電解コンデンサ素子であって、固体電解質層の表面にカーボンペースト層及び高導電性ペースト層が重ねて形成されたコンデンサ素子の断面において、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面を高導電性ペースト層が当該絶縁物層の陰極部の境界を水平方向に空間的に越えた位置まで形成されている構造を含むことを特徴とする固体電解コンデンサ素子。
[2]固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面を高導電性ペースト層が当該絶縁物層の陰極部の境界をカーボンペースト層を介して水平方向に空間的に越えた位置まで形成されている構造を含む前記1に記載の固体電解コンデンサ素子。
[3]微細孔を有する弁作用金属がエッチングにより多孔質化されたアルミニウム箔である前記1または2に記載の固体電解コンデンサ素子。
[4]微細孔を有する弁作用金属が10〜300μmの厚みを有するアルミニウム箔である前記3に記載の固体電解コンデンサ素子。
[5]陽極が多孔質層と未エッチング層の多層構造を有する弁作用金属より構成されることを特徴とする前記1または2に記載の固体電解コンデンサ素子。
[6]陽極と陰極を分離する絶縁物層が多孔質層に絶縁性樹脂を含浸させた後、加熱硬化することによって形成されたものである前記1または2に記載の固体電解コンデンサ素子。
[7]固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の外表面に10〜500μm重ねて形成されている前記1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
[8]高導電性ペースト層が絶縁物層の陰極側の外表面の端から水平方向に10〜1000μm空間的に重ねて形成されている前記1〜7のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
[9]微細孔を有する弁作用金属が箔であり、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の一部をカーボンペースト層が覆い、その表面の一部を高導電性ペースト層が覆う構造からなり、箔表面に存在する絶縁物層の陰極側の端と高導電性ペーストの陽極側の端との距離d1が10〜1000μmの範囲である前記1〜8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
[10]微細孔を有する弁作用金属が箔であり、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の一部をカーボンペースト層が覆い、カーボンペースト層の外表面の全てと前記固体電解質層の外表面の一部を高導電性ペースト層が覆う構造からなり、箔表面に存在する絶縁物層の陰極側の端と高導電性ペーストの陽極側の端との距離d2が10〜1000μmの範囲である前記1〜8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
[11]微細孔を有する弁作用金属が箔であり、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の一部をカーボンペースト層が覆い、カーボンペースト層の全てと前記固体電解質層のカーボンペースト層が被覆されていない表面の全てと誘電体層の外表面の一部とを高導電性ペースト層が覆う構造からなり、箔表面に存在する絶縁物層の陰極側の端と高導電性ペーストの陽極側の端との距離d3が10〜1000μmの範囲である前記1〜8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
[12]微細孔を有する弁作用金属が箔であり、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の全てと絶縁物層の外表面の一部をカーボンペースト層が覆い、その表面の一部を高導電性ペースト層が覆う構造からなり、箔表面に存在する絶縁物層の陰極側の端と高導電性ペーストの陽極側の端との距離d4が10〜1000μmの範囲である前記1〜8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
[13]微細孔を有する弁作用金属が箔であり、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の全てと絶縁物層の外表面の一部をカーボンペースト層が覆い、その表面の全てと絶縁物層の外表面の一部を高導電性ペースト層が覆う構造からなり、箔表面に存在する絶縁物層の陰極側の端と高導電性ペーストの陽極側の端との距離d5が10〜1000μmの範囲である前記1〜8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
[14]微細孔を有する弁作用金属が箔であり、微細孔を有する箔に含浸させた陽極と陰極を分離する絶縁物層が、箔表面において円弧形状を有する前記1〜8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
[15]前記円弧形状を有する絶縁物層の陰極側の端面まで、固体電解質層の全表面をカーボンペースト層が覆い、その全表面を高導電性ペースト層が覆う構造からなり、箔表面に存在する絶縁物層の陰極側の端と高導電性ペーストの陽極側の端との距離d6が10〜1000μmの範囲である前記10に記載の固体電解コンデンサ素子。
[16]高導電性ペースト層の導電率が100〜100000S/cmである前記1〜15のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
[17]高導電性ペーストが銀を含むペーストである前記16に記載の固体電解コンデンサ素子。
[18]前記1〜17のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子の陽極部及び陰極部が、それぞれリードフレームに接合され、全体が絶縁性樹脂で封止されている固体電解コンデンサ。
本発明によれば、高価な貴金属含有ペーストの使用を大きく増やすことなく経済的に低ESRの固体電解コンデンサを提供することができる。また、実装基板へリフロー加熱により半田付けする際、漏れ電流増加による不良品発生が少なく、安定した品質のコンデンサを提供することができる。
本発明に係る固体電解コンデンサ素子例の断面図。 本発明に係る他の固体電解コンデンサ素子例の断面図。 本発明に係る他の固体電解コンデンサ素子例の断面図。 本発明に係る他の固体電解コンデンサ素子例の断面図。 本発明に係る他の固体電解コンデンサ素子例の断面図。 本発明に係る他の固体電解コンデンサ素子例の断面図。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の方法を説明する。
本発明に使用する基板(1)表面の誘電体酸化被膜(2)は、通常、微細孔を有する弁作用金属の多孔質成形体を化成処理すること等により形成される。
本発明で使用できる微細孔を有する弁作用金属は、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム、マグネシウム、ケイ素などの金属単体、またはこれらの合金である。より具体的な材料としてはこれらの金属板、箔あるいはこれらを主成分とする焼結体等から選ばれる。また多孔質の形態については、圧延箔のエッチング物、微粉焼結体などの多孔質成形体の形態であればいずれでもよい。本発明に使用できる弁作用を有する金属の中でもアルミニウムが好ましく、アルミニウムのエッチング箔が特に好ましい
次に、この金属多孔体の表面に誘電体酸化皮膜を形成するには、公知の方法を用いることができる。例えば、アルミニウム箔を使用する場合には、ホウ酸、リン酸、アジピン酸、またはそれらのナトリウム塩、アンモニウム塩などを含む水溶液中で陽極酸化して酸化皮膜を形成することができる。また、タンタル粉末の焼結体を使用する場合には、リン酸水溶液中で陽極酸化して、焼結体に酸化皮膜を形成することができる。
例えば、弁作用金属箔の厚さは、使用目的によって異なるが、厚みが約40〜300μmの箔が使用される。薄型の固体電解コンデンサとするためには、例えばアルミニウム箔では、80〜250μmのものを使用し、固体電解質層を設けた素子の最大高さが250μm以下となるようにすることが好ましい。金属箔の大きさ及び形状も用途により異なるが、平板状素子単位として幅約1〜50mm、長さ約1〜50mmの矩形のものが好ましく、より好ましくは幅約2〜15mm、長さ約2〜25mmである。
化成に用いる化成液、化成電圧等の化成条件は、製造される固体電解コンデンサに必要な容量、耐電圧等に応じて、予め実験により確認し適当な値に設定する。なお、化成処理に際しては、化成液が固体電解コンデンサの陽極となる部分に滲み上がるのを防止し、かつ後工程で形成される固体電解質(陰極部分)との絶縁を確実とするために一般的に絶縁物層(以下マスキングと略すことがある。)が設けられる。
絶縁物層を構成する材料としては一般的な耐熱性樹脂、好ましくは溶剤に可溶あるいは膨潤しうる耐熱性樹脂またはその前駆体、無機質微粉とセルロース系樹脂からなる組成物等が使用できるが、材料は特に限定されない。具体例としてはポリフェニルスルホン(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、シアン酸エステル樹脂、フッ素樹脂(テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等)、ポリイミド及びそれらの誘導体等が挙げられる。ポリイミド、ポリエーテルスルホン、フッ素樹脂及びそれらの前駆体が好ましく、特に弁作用金属に十分な密着力、充填性を有し、約450℃までの高温処理に耐えられる絶縁性に優れたポリイミドが好ましい。ポリイミドとしては、200℃以下、好ましくは100〜200℃の低温度での熱処理により硬化が十分可能であり、陽極箔の表面上の誘電体層の熱による破損・破壊等の外的衝撃が少ないポリイミドが好適に使用できる。
これらは、有機溶剤に溶解あるいは分散可能であり、塗布操作に適した任意の固形分濃度(従って粘度)の溶液あるいは分散液を容易に調製することができる。好ましい濃度としては、約10〜60質量%、より好ましい濃度としては約15〜40質量%である。低濃度側では遮蔽材の線がにじみ、高濃度側では糸引き等が起こり、線幅が不安定になる。
ポリイミド溶液の具体例としては、塗布後の熱処理により硬化する低分子ポリイミドを2−メトキシエチルエーテルやトリエチレングリコールジメチルエーテル等の吸湿性の少ない溶剤に溶解した溶液、あるいは前記ポリイミド樹脂をN−メチル−2−ピロリドンやジメチルアセトアミドに溶解した溶液が好ましく使用できる。遮蔽材溶液によって形成される遮蔽材層は、遮蔽材溶液の塗布後、必要に応じて乾燥、加熱、光照射等の処理を行ってもよい。
次いで、陰極部に固体電解質層が形成される。
本発明において、固体電解質としてはチオフェン骨格を有する化合物、多環状スルフィド骨格を有する化合物、ピロール骨格を有する化合物、フラン骨格を有する化合物、アニリン骨格を有する化合物等で示される構造を繰り返し単位として含む導電性重合体が挙げられるが、固体電解質を形成する導電性重合体はこれに限られるものではない。
本発明における固体電解質層は、陽極と陰極を分離する絶縁物層に重ねて形成される。具体的には、絶縁物層の陰極側の端から固体電解質層が10〜500μmの幅で重なるように形成することが好ましく、50〜300μmの幅で重なるように形成されることがより好ましい。
絶縁物層の表面に重ねて形成される固体電解質層の幅が10μmより小さい場合は、アルミニウム箔の多孔質層内の絶縁物層と固体電解質層の境界の凹凸が10μmよりも大きいため、エッチング層内の陽極から固体電解質を通じて形成される導電経路に導電性の低い固体電解質層の占める割合が増大しチップ毎のESR値のバラツキが大きくなる。一方、絶縁物層の陰極側の端から固体電解質層の表面に重ねて形成される距離が500μmを超える場合は、絶縁物層の幅によって一概には言えないが、高導電性ペーストが絶縁物層を超えて形成される確率が増大するため好ましくない。
以下、本発明の固体電解コンデンサにおけるカーボンペースト層、高導電性ペースト層、及び固体電解質層の位置関係を図面を参照して説明する。但し、これは例示であって本発明は以下の記載に限定されるものではない。
本発明におけるコンデンサ素子の断面は、図1〜図6に示す何れかの構造を含むものである。
すなわち、図1のコンデンサ素子は、固体電解質層(5)が陰極と陽極を分離する絶縁物層(マスキング)(4)の陰極側の外表面の一部を覆い、カーボンペースト層(6)がマスキングを覆う固体電解質の一部を覆い、高導電性ペースト層がマスキングを覆う固体電解質及びカーボンペーストの一部を覆う構造からなる。
図2のコンデンサ素子は、固体電解質層(5)が陰極と陽極を分離するマスキング(4)の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の一部をカーボンペースト層(6)が覆い、カーボンペースト層(6)の外表面の全てと前記固体電解質層(5)の外表面の一部を高導電性ペースト層(7)が覆う構造からなる。
図3のコンデンサ素子は、固体電解質層(5)が陰極と陽極を分離するマスキング(4)の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の一部をカーボンペースト層(6)が覆い、カーボンペースト層(6)の全てと前記固体電解質層(5)のカーボンペースト層(6)が被覆されていない表面の全てとマスキング(4)の外表面の一部とを高導電性ペースト層(7)が覆う構造からなる。
図4のコンデンサ素子は、固体電解質層(5)が陰極と陽極を分離するマスキング(4)の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の全てとマスキング(4)の外表面の一部をカーボンペースト層(6)が覆い、その表面の一部を高導電性ペースト層(7)が覆う構造なる。
図5のコンデンサ素子は、固体電解質層(5)が陰極と陽極を分離するマスキング(4)の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の全てとマスキング(4)の外表面の一部をカーボンペースト層(6)が覆い、その表面の全てとマスキング(4)の外表面の一部を高導電性ペースト層(7)が覆う構造からなる。
図1〜5中のdn(nは1〜5の整数である。)は、絶縁物層(マスキング)(4)の陰極側右端から高導電性ペーストの陽極側左端の間の水平距離を意味する。水平距離dnは、絶縁物層と高導電性ペーストとに重なりがある場合を正とし、両者が重ならずに離れている場合を負とする。水平距離dnは、弁作用金属のエッチング層の厚さ及びマスキング層の幅により制限される。すなわち、マスキング剤がエッチング箔の厚み方向に充填される際に、エッチング層の厚さ分の重なりを有することによりESRのバラツキを効果的に低減することができる。
また、水平距離dnは、絶縁物層(マスキング)(4)の幅を越えるとショートの原因となるため好ましくなく、絶縁物層の幅に対して5%〜80%が好ましく、10%〜50%が特に好ましい。使用される弁作用金属箔の厚さにより好ましい水平距離dnが異なるため一概には規定できないが、通常は10〜1000μmの範囲が好ましく、10〜500μmが特に好ましい。
一方、dnがマイナスとなると集電された静電容量の一部は、高導電性ペーストよりも導電性の低い固体電解質層もしくはカーボンペースト層を通じて集電されることからESRが上昇する原因となる。dnがゼロであれば高導電性ペーストの使用量を最小限に抑えた効率的な集電が可能であるが、多孔質層内に形成される固体電解質層の形態のバラツキ等の要因が存在するため、安定なESRを維持することが困難である。また常にdn=0を維持するためには煩雑な制御が必要であり、経済的な負担が大きい。
本発明におけるコンデンサ素子の他の構造例(断面図)を図6に示す。
本例のコンデンサ素子では円弧形状を有する絶縁物層(4)の陰極側の端面まで、固体電解質層(5)の全表面をカーボンペースト層(6)が覆い、その全表面を高導電性ペースト層(7)が覆う構造からなり、図5の例と同じ構造を容易に形成することが可能である。すなわち、マスキングが円弧形状を有するため固体電解質層(5)をアルミニウム箔の多孔質層内及び表面に順次重ねて形成し、カーボンペースト層(6)、高導電性ぺースト層(7)を順次重ねて形成する場合において、各層が下層より僅かに広く覆った図5の構造では高導電性ペーストの使用量を最小限にして形成することができるので、特に好ましい。本例においても、絶縁物層(マスキング)(4)の陰極側右端から高導電性ペーストの陽極側左端の間の水平距離d6は10〜1000μmの範囲が好ましく、10〜500μmが特に好ましい。
本発明においては、カーボンペースト及び高導電性ペーストは特に限定されずに使用することが可能である。本発明において使用されるカーボンペーストは、具体的には、カーボンブラック、黒鉛、バインダー樹脂、及び溶剤を含む熱硬化性もしくは熱可塑性樹脂である。一方、本発明において使用される高導電性ペースト層は、金属粉、バインダー樹脂、及び溶剤を含む熱硬化性もしくは熱可塑性樹脂である。金属粉として金、銀、銅、白金等の具体例を挙げることができるが、中でも化学的に安定で経済的な銀が最も好ましい。
カーボンペースト及び高導電性ペーストの塗布は、浸漬塗布、スプレー塗布、ディスペンサー塗布、スクリーン印刷法等が挙げられるが、中でも経済的であることから浸漬による方法が広く使用されている。
なお、高導電性ペースト層は固体電解質層と密着接合し、陰極として作用すると同時に、最終コンデンサ製品の陰極リード端子を接合するための接着層となるものである。
固体電解コンデンサは、コンデンサ素子の陽極部及び陰極部にそれぞれリードフレームを接合し、さらに全体をエポキシ樹脂等の絶縁性樹脂で封止して得られる。
本発明のコンデンサ素子は、通常、積層型のコンデンサ素子として用いられる。積層型固体電解コンデンサは、例えば、リードフレーム上にコンデンサ素子を積層することにより形成できる。
以下に本発明について代表的な例を示し、さらに具体的に説明する。なお、これらは説明のための単なる例示であって、本発明はこれらに何等制限されるものではない。
実施例1:
厚み110μmの化成アルミ箔(63V化成品)を3.5mm幅に切断したものを13mmずつの長さに切り取り、この箔片の一方の短辺部を金属製ガイドに溶接により固定した。化成処理をするために、固定していない端から7mmの箇所にポリイミド樹脂溶液を0.8mm幅に線状に描き、180℃で30分乾燥させた。固定していないアルミ箔の先端から塗布されたポリイミド樹脂までの部分の化成処理を行い、水洗、乾燥を行った。
引き続き、陰極部(3.5mm×4.6mm)を3,4−エチレンジオキシチオフェンを含むイソプロパノール溶液(溶液1)に浸漬し、引き上げて放置した。次に過硫酸アンモニウムを含む水溶液(溶液2)に浸漬し、これを乾燥し、酸化重合を行った。溶液1に浸漬してから溶液2に浸漬し、酸化重合を行う操作を20回繰り返した。次に50℃の温水で洗浄した後、100℃で乾燥させ、固体電解質層を形成した。固体電解質層は、溶液1及び溶液2がマスキングの陰極側の下端から0.3mm深く浸漬することによって固体電解質層がマスキングの下端から0.2mmの幅で覆うように形成させた。
カーボンペースト層は、カーボンペーストを張り込んだ浸漬槽に陰極部を浸漬することにより固体電解質表面に塗布して形成した。カーボンペースト層は、マスキングの陰極側の下端に対し300μmの幅で重なる深さまで浸漬してから引き上げ、風乾後に150℃で30分加熱乾燥して形成した。引き続き、高導電性ペーストとして銀ペーストを選択しカーボンペースト層の表面を被覆した。銀ペースト層は、銀ペーストを張り込んだ浸漬槽に陰極部を浸漬することにより塗布して形成した。銀ペースト層は、マスキングの陰極側の下端に対し200μmの幅で空間的に重なる深さまで浸漬してから引き上げ、風乾後に150℃で30分加熱乾燥して形成した。素子1枚当たりに塗布した銀ペースト量は、1.5mgであった。
塗布したマスキング材を含む部分をリードフレーム上に銀ペーストで接合しながら2枚重ね、固体電解質のついていない部分に陽極リード端子を溶接により接続し、全体をエポキシ樹脂で封止し、135℃で16Vの電圧を印加してエージングして合計120個のチップ型固体電解コンデンサを作製した。
これら120個のコンデンサについて、初期特性として120Hzにおける容量と損失係数(tanδ×100(%))、等価直列抵抗(ESR)、それに漏れ電流を測定した。なお、漏れ電流は定格電圧を印加して1分後に測定した。表1及び2にこれらの測定値の平均値と、0.002CV以上の漏れ電流を不良品としたときの不良率を示した。ここで、漏れ電流の平均値は不良品を除いて計算した値である。特に等価直列抵抗(ESR)に関しては平均値、最大値、最小値、標準偏差を表2に示した。
別途、上記操作を繰り返して製造した不良品を除く500個のコンデンサについて、リフロー加熱(ピーク温度260℃,5秒)により実装基板への半田付けを行い、漏れ電流を測定した。なお、定格電圧を印加して1分後に漏れ電流を測定し、0.04CV以上の漏れ電流を示したコンデンサを不良品とした。リフロー加熱による漏れ電流の不良率は0/500であった。
実施例2:
厚み110μmの化成アルミ箔(3V化成品)を使用したこと以外は実施例1と同様に処理して定格2Vのチップ型固体電解コンデンサを作製した。なお、素子1枚当たりに塗布した銀ペースト量は、1.5mgであった。
実施例3:
厚み110μmの化成アルミ箔(33V化成品)を使用したこと以外は実施例1と同様に処理して定格12.5Vのチップ型固体電解コンデンサを作製した。素子あたりに塗布した銀ペースト量は、1.5mgであった
また、実施例1と同様にして測定したリフロー加熱による漏れ電流の不良率は、0/500であった。
比較例1:
銀ペースト層をマスキングの陰極側の下端から200μm浅い深さまで浸漬してから引き上げ、風乾後に150℃で30分加熱乾燥して形成したこと以外は、実施例1と同様に処理して定格16Vのチップ型固体電解コンデンサを作製した。素子あたりに塗布した銀ペースト量は、1.4mgであった。
また、実施例1と同様にして測定したリフロー加熱による漏れ電流の不良率は、3/500であった。
比較例2:
銀ペースト層をマスキングの陰極側の下端と同じ深さまで浸漬してから引き上げ、風乾後に150℃で30分加熱乾燥して形成したこと以外は、実施例1と同様に処理して定格16Vのチップ型固体電解コンデンサを作製した。素子あたりに塗布した銀ペースト量は、1.5mgであった。なお、銀ペーストがマスキングに重なって塗布されている素子は存在しなかった。
比較例3:
銀ペースト層をマスキングの陰極側の下端から200μm浅い深さまで浸漬してから引き上げ、風乾後に150℃で30分加熱乾燥して形成したこと以外は、実施例2と同様に処理して定格2Vのチップ型固体電解コンデンサを作製した。素子あたりに塗布した銀ペースト量は、1.4mgであった。
比較例4:
銀ペースト層をマスキングの陰極側の下端から200μm浅い深さまで浸漬してから引き上げ、風乾後に150℃で30分加熱乾燥して形成したこと以外は、実施例3と同様に処理して定格12.5Vのチップ型固体電解コンデンサを作製した。素子あたりに塗布した銀ペースト量は、1.4mgであった。
また、実施例1と同様にして測定したリフロー加熱による漏れ電流の不良率は、2/500であった。
比較例5:
厚み110μmの化成アルミ箔(63V化成品)を3.5mm幅に切断したものを13mmずつの長さに切り取り、この箔片の一方の短辺部を金属製ガイドに溶接により固定した。化成処理をするために、固定していない端から7mmの箇所にポリイミド樹脂溶液を0.8mm幅に線状に描き、約180℃で30分乾燥させた。固定していないアルミ箔の先端から塗布されたポリイミド樹脂までの部分を、化成処理を行い、水洗、乾燥を行った。
引き続き、実施例1と同様な操作で固体電解質層を形成した。なお、固体電解質層は、溶液1及び溶液2がマスキングの陰極側の下端と同じ高さに浸漬することによって固体電解質層と絶縁物層がエッチング層内のみで接した固体電解質層を形成した。
次に、マスキング層と固体電解質層の境界部分をバイトン樹脂で400μmの幅で被覆した。カーボンペースト層は、バイトン樹脂層を完全に覆う高さまで浸漬してから引上げ、風乾後に150℃で30分加熱乾燥して形成した。引き続き、銀ペースト層は、カーボンペースト層を完全に覆う高さまで浸漬してから引上げ、風乾後に150℃で30分加熱乾燥して形成した。素子あたりに塗布した銀ペースト量は、1.5mgであった。以下、実施例1と同様に処理して定格16Vのチップ型固体電解コンデンサを作製した。
Figure 2010267866
Figure 2010267866
1 エッチングされたアルミニウム箔
2 誘電体酸化被膜
3 アルミニウム箔のエッチング層
4a エッチング層内の絶縁物層
4b アルニウム箔の表面に形成された絶縁物層
5a エッチング層内の固体電解質層
5b アルニウム箔の表面に形成された固体電解質層
6 カーボンペースト層
7 高導電性ペースト層

Claims (18)

  1. 微細孔を有する弁作用金属表面に形成された誘電体酸化皮膜上に導電性重合体を含む固体電解質層を設けた固体電解コンデンサ素子であって、固体電解質層の表面にカーボンペースト層及び高導電性ペースト層が重ねて形成されたコンデンサ素子の断面において、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面を高導電性ペースト層が当該絶縁物層の陰極部の境界を水平方向に空間的に越えた位置まで形成されている構造を含むことを特徴とする固体電解コンデンサ素子。
  2. 固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面を高導電性ペースト層が当該絶縁物層の陰極部の境界をカーボンペースト層を介して水平方向に空間的に越えた位置まで形成されている構造を含む請求項1に記載の固体電解コンデンサ素子。
  3. 微細孔を有する弁作用金属がエッチングにより多孔質化されたアルミニウム箔である請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ素子。
  4. 微細孔を有する弁作用金属が10〜300μmの厚みを有するアルミニウム箔である請求項3に記載の固体電解コンデンサ素子。
  5. 陽極が多孔質層と未エッチング層の多層構造を有する弁作用金属より構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ素子。
  6. 陽極と陰極を分離する絶縁物層が多孔質層に絶縁性樹脂を含浸させた後、加熱硬化することによって形成されたものである請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ素子。
  7. 固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の外表面に10〜500μm重ねて形成されている請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
  8. 高導電性ペースト層が絶縁物層の陰極側の外表面の端から水平方向に10〜1000μm空間的に重ねて形成されている請求項1〜7のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
  9. 微細孔を有する弁作用金属が箔であり、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の一部をカーボンペースト層が覆い、その表面の一部を高導電性ペースト層が覆う構造からなり、箔表面に存在する絶縁物層の陰極側の端と高導電性ペーストの陽極側の端との距離d1が10〜1000μmの範囲である請求項1〜8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
  10. 微細孔を有する弁作用金属が箔であり、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の一部をカーボンペースト層が覆い、カーボンペースト層の外表面の全てと前記固体電解質層の外表面の一部を高導電性ペースト層が覆う構造からなり、箔表面に存在する絶縁物層の陰極側の端と高導電性ペーストの陽極側の端との距離d2が10〜1000μmの範囲である請求項1〜8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
  11. 微細孔を有する弁作用金属が箔であり、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の一部をカーボンペースト層が覆い、カーボンペースト層の全てと前記固体電解質層のカーボンペースト層が被覆されていない表面の全てと誘電体層の外表面の一部とを高導電性ペースト層が覆う構造からなり、箔表面に存在する絶縁物層の陰極側の端と高導電性ペーストの陽極側の端との距離d3が10〜1000μmの範囲である請求項1〜8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
  12. 微細孔を有する弁作用金属が箔であり、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の全てと絶縁物層の外表面の一部をカーボンペースト層が覆い、その表面の一部を高導電性ペースト層が覆う構造からなり、箔表面に存在する絶縁物層の陰極側の端と高導電性ペーストの陽極側の端との距離d4が10〜1000μmの範囲である請求項1〜8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
  13. 微細孔を有する弁作用金属が箔であり、固体電解質層が陰極と陽極を分離する絶縁物層の陰極側の外表面の一部を覆い、その表面の全てと絶縁物層の外表面の一部をカーボンペースト層が覆い、その表面の全てと絶縁物層の外表面の一部を高導電性ペースト層が覆う構造からなり、箔表面に存在する絶縁物層の陰極側の端と高導電性ペーストの陽極側の端との距離d5が10〜1000μmの範囲である請求項1〜8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
  14. 微細孔を有する弁作用金属が箔であり、微細孔を有する箔に含浸させた陽極と陰極を分離する絶縁物層が、箔表面において円弧形状を有する請求項1〜8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
  15. 前記円弧形状を有する絶縁物層の陰極側の端面まで、固体電解質層の全表面をカーボンペースト層が覆い、その全表面を高導電性ペースト層が覆う構造からなり、箔表面に存在する絶縁物層の陰極側の端と高導電性ペーストの陽極側の端との距離d6が10〜1000μmの範囲である請求項10に記載の固体電解コンデンサ素子。
  16. 高導電性ペースト層の導電率が100〜100000S/cmである請求項1〜15のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
  17. 高導電性ペーストが銀を含むペーストである請求項16に記載の固体電解コンデンサ素子。
  18. 請求項1〜17のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子の陽極部及び陰極部が、それぞれリードフレームに接合され、全体が絶縁性樹脂で封止されている固体電解コンデンサ。
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