JP5429392B2 - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサ及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体電解コンデンサ、及びその製造方法に関する。
電子機器の小型、高性能化に伴って電子部品の一つである固体電解コンデンサは単位体積あたりの静電容量、すなわち体積容量比率が大きいものが求められている。この種の従来の固体電解コンデンサの構成を図13に示す。
図13に示された固体電解コンデンサ201は、表面に誘電体酸化皮膜202が形成された弁作用金属基体203が複数枚使用された積層体204で構成されている。弁作用金属基体203は、所定の位置に設けられた絶縁部205により陽極電極部206と陰極形成部207に区分されている。そして、陰極形成部207の誘電体酸化皮膜202の表面が導電性高分子層(図示しない)、カーボン層(図示しない)、銀ペースト層(図示しない)からなる陰極層208により被覆されている。また、陽極電極部206と陰極層208にはそれぞれ陽極端子209と陰極端子210が接続され、さらに積層体204は外装体211により被覆されている。このような固体電解コンデンサ201は、例えば特許文献1に開示されている。
特開2008−135427号公報
ところで、固体電解コンデンサにおいて容量形成に寄与するのは、誘電体酸化皮膜に陰極層が被覆されている領域のみである。特許文献1に開示されている固体電解コンデンサ201の場合、図13に示す弁作用金属基体203における絶縁部205より右側の領域を、陽極リード端子209と接続するための陽極電極部206として確保する必要がある。したがって、誘電体酸化皮膜202に陰極層207が被覆される領域、すなわち静電容量形成部は、図13に示す、弁作用金属基体203における絶縁部205より左側に限定されてしまう。このため固体電解コンデンサ201の構造において体積容量比率を更に高めるには限界があるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、体積容量比率を高めることができる固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供しようとすることである。
また、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法は、互いに対向する第1の主面及び第2の主面と、前記第1の主面及び第2の主面間を結ぶ少なくとも1つ以上の側面を有する弁作用金属基体を準備する弁作用金属基体準備工程と、前記弁作用金属基体の第1の主面、第2の主面、及び側面を覆うように誘電体酸化皮膜を形成する誘電体酸化皮膜形成工程と、前記弁作用金属基体の少なくとも第1の主面及び第2の主面上に形成された前記誘電体酸化皮膜を覆うように陰極層を形成する陰極層形成工程と、前記弁作用金属基体を複数積み重ねて積層体を形成する積層体形成工程と、前記積層体を積層方向に連通する、少なくとも1つ以上の連通穴を形成する連通穴形成工程と、前記連通穴内部における陰極層を加熱により絶縁化する陰極層絶縁化工程と前記弁作用金属基体を、前記連通穴部内に導電体を設けることにより互いに電気的に接続する電気的接続工程を有することを特徴としている。
本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法では、弁作用金属基体の主面の大部分が容量形成に寄与させることができ、体積容量比率が高い固体電解コンデンサを製造することができる。また、弁作用金属基体に形成された連通穴内部において、陰極層と導電体の接触部を容易に絶縁化することができる。
また、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法では、前記連通穴形成工程を、加熱を伴う手段により行うことが好ましい。
かかる場合には、製造工程をより簡略化することができる。
また、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法では、前記陰極層絶縁化工程と前記電気的接続工程の間に、前記連通穴内部における弁作用金属を研磨する研磨工程を設けることが好ましい。
かかる場合には、弁作用金属基体に形成された連通穴内部において、弁作用金属基体と導電体の接触部の接触抵抗をより低減することができる。
また、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法では、互いに対向する第1の主面及び第2の主面と、前記第1の主面及び第2の主面間を結ぶ少なくとも1つ以上の側面を有する弁作用金属基体を準備する弁作用金属基体準備工程と、前記弁作用金属基体の第1の主面、第2の主面、及び側面を覆うように誘電体酸化皮膜を形成する誘電体酸化皮膜形成工程と、前記弁作用金属基体に、少なくとも1つ以上の連通穴を形成する連通穴形成工程と、前記弁作用金属基体の少なくとも第1の主面及び第2の主面上に形成された前記誘電体酸化皮膜を覆うように陰極層を形成する陰極層形成工程と、前記連通穴内部における陰極層端面に絶縁体を設ける絶縁体形成工程と前記弁作用金属基体を複数積み重ねて積層体を形成する積層体形成工程と、前記弁作用金属基体を、前記連通穴部内に導電体を設けることにより互いに電気的に接続する電気的接続工程を有することを特徴としている。
本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法では、弁作用金属基体の主面の大部分が容量形成に寄与させることができ、体積容量比率が高い固体電解コンデンサを製造することができる。また、弁作用金属基体に形成された連通穴内部において、陰極部と導電体の接触部の絶縁性を高めることができる。
また、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法では、前記陰極層形成工程において、前記陰極層は、少なくとも連通穴の周囲を露出させるようにして形成することが好ましい。
かかる場合には、前記連通穴内部における陰極層端面に絶縁体を容易に設けることができる。
本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法では、弁作用金属基体の主面の大部分が容量形成に寄与させることができ、体積容量比率が高い固体電解コンデンサを製造することができる。また、弁作用金属基体に形成された連通穴内部において、陰極層と導電体の接触部を容易に絶縁化することができる。
本発明の第1の実施形態による固体電解コンデンサ1の外観を示す斜視図である。 図1の線A−Aに沿う断面図である。 本発明の第1の実施形態による固体電解コンデンサ1の製造工程を示す断面図である。 図3に続く製造工程を示す断面図である。 図4に続く製造工程を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態による固体電解コンデンサ101の断面図である。 本発明の第2の実施形態による固体電解コンデンサ101の製造工程を示す断面図である。 図7に続く製造工程を示す断面図である。 本発明の固体電解コンデンサの別の形態を示す断面図である。 本発明の固体電解コンデンサのさらに別の形態を示す斜視図である。 本発明の固体電解コンデンサのさらに別の形態を示す断面図である。 本発明の固体電解コンデンサのさらに別の形態を示す断面図である。 従来の固体電解コンデンサを示す断面図である。
(第1の実施形態)
以下に、本発明に係る固体電解コンデンサ及びその製造方法の第1の実施形態について図1、図2、図3、図4、図5に基づき詳細に説明する。ここで、図1は、固体電解コンデンサ1の外観を示す斜視図である。図2は、図1の線A−Aに沿う断面図である。図3、4、5は、固体電解コンデンサ1の製造工程を示す断面図である。
図1に示すように、固体電解コンデンサ1は、連通穴2が設けられた積層体3を有している。そして、この積層体3は、図2に示すとおり、互いに対向する第1の主面5及び第2の主面6と、それらの間を結ぶ側面7を有する弁作用金属基体4が複数枚積み重ねられることにより作製される。
弁作用金属基体4の弁作用金属の一例としては、例えばタンタル、チタン、アルミニウム、ニオブおよびこれらを含む合金が挙げられる。
そして、弁作用金属基体4の第1の主面5、第2の主面6、側面7は、弁作用金属基体4の酸化物からなる誘電体酸化皮膜8により覆われており、さらに誘電体酸化皮膜8の表面は陰極層9により覆われている。
陰極層9の一例としては、チオフェン、ピロール、フラン、アニリンやその誘導体等をモノマーとする導電性高分子が挙げられる。
このようにして弁作用金属基体4の表面に誘電体酸化皮膜8及び陰極層9が形成され積層された積層体3には、連通穴2が形成されている。
この連通穴2は、積層体3の最上面と最下面に開口部を有し、積層体3の積層方向に連通するように設けられている。連通穴2の内部には、導電体10が設けられており、この導電体10によって、積層体3を構成する複数の弁作用金属基体4は互いに、電気的に接続されている。
なお、陰極層9と導電体10とは、陰極層9の絶縁化物11を介して絶縁されている。陰極層9の絶縁化物11は、連通穴2内部における陰極層9を加熱することによって形成される。
このような構造の固体電解コンデンサ1では、連通穴2内部に設けられた導電体10が陽極電極部として機能する。すなわち、弁作用金属基体4において陽極電極部として確保される領域は、連通穴2の開口部のみであり、連通穴2の開口部以外の領域に陰極層9の形成が可能となる。これによって、固体電解コンデンサ1は、従来の固体電解コンデンサより、単位体積あたりの容量形成寄与領域が大きくなり、それに伴い体積容量比率を高めることができる。
また、陰極層9と導電体10との間に陰極層9の絶縁化物11が設けられていることにより、陰極層9と導電体10とが短絡する不具合を防止することができる。
次に固体電解コンデンサ1の製造方法の一例を説明する。
まず、図3(a)に示すように、互いに対向する第1の主面5及び第2の主面6と、それらの間を結ぶ側面7を有する板状の弁作用金属基体4を準備する。
次に、図3(b)に示すように弁作用金属基体4の第1の主面5、第2の主面6、及び側面7を覆うように誘電体酸化皮膜8を形成する。
誘電体酸化皮膜8は、図3(c)に示すように、弁作用金属基体4をリン酸、ホウ酸やアジピン酸等の電解液12に浸漬し、弁作用金属基体4を正極側、溶液中の対極13を負極側として通電する陽極酸化法によって形成することができる。
次に、図4(a)に示すように誘電体酸化皮膜8の実質全面を覆うように陰極層9を形成する。
この実施形態では、陰極層9は導電性高分子層からなり、次のようにして形成する。すなわち、図4(b)に示すように、誘電体酸化皮膜8が形成された弁作用金属基体4を、チオフェン、ピロール、フラン、アニリンその誘導体等のモノマー溶液14に浸漬する。その後、モノマー溶液14が塗布された状態の弁作用金属基体4を、モノマーの重合を開始させる酸化剤と陰極層に導電性を付与するドーパントの混合溶液15に浸漬する、いわゆる化学酸化重合によって陰極層9を形成することができる。
次に、図5(a)に示すように、誘電体酸化皮膜8および陰極層9が形成された弁作用金属基体4を複数使用して積層体3を形成する。
次に、積層体3を積層方向に連通する連通穴2を形成する加工を施す。
連通穴2は、図5(b)に示すように、誘電体酸化皮膜8および陰極層9が形成された複数の弁作用金属基体4からなる積層体3の所望の箇所へ、例えばレーザー16を照射することによって、積層体3の最上面と最下面が開口するように形成する。レーザー16によって連通穴2が形成されるのと同時に、連通穴2内部に露出した陰極層9が、レーザー16照射時に発生する熱によって絶縁化し、絶縁化物11となる。陰極層9が熱によって絶縁化するのは、例えば、陰極層9に導電性高分子を用いた場合は、ドーパントの脱離や高分子の分解によるものと考えられる。
次に、図5(c)に示すように、連通穴2内部に導電体10を設けて、連通穴2内部で、積層体3を構成する複数の弁作用金属基体4同士を電気的に接続する。
導電体10は、例えば導電性ペーストを連通穴2内部に挿入し、固化することにより形成することができる。
このとき、陰極層9と導電体10とは陰極層9の絶縁化物11により絶縁されている。
なお、この実施形態において、誘電体酸化皮膜8および陰極層9が形成された弁作用金属基体4へレーザー16を照射した際に、連通穴2内部における弁作用金属基体4の露出面に、熱により酸化物が形成されることがある。このような場合は、連通穴2内部に露出した弁作用金属基体4を研磨し、酸化物を除去すればよい。このようにすることによって、弁作用金属基体4と導電体10の接触部の接触抵抗をより低減することができる。
(第2の実施形態)
本発明に係る固体電解コンデンサ及びその製造方法の第2の実施形態について図6、図7、図8に基づき詳細に説明する。
図6は、この発明の第2の実施形態を説明するための図であって、第1の実施形態を説明した図2に対応する図である。また、図7、8は、固体電解コンデンサ101の製造工程を示す断面図である。図6、7,8において、第1の実施形態と共通する構成要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図6に示す固体電解コンデンサ101において、絶縁化物111が陰極層9とは異なる材料で構成されている。なお、第1の実施形態では陰極層9自体を絶縁化させており、この点で異なっている。それ以外の構成要素は第1の実施形態と同一である。
次に固体電解コンデンサ101の製造方法の一例を説明する。
まず、第1の実施形態と同様の方法で、弁作用金属基体4の第1の主面5、第2の主面6、及び側面7を覆うように誘電体酸化皮膜8を形成する。
次に誘電体酸化皮膜8を覆うように導電性高分子からなる陰極層9を形成するが、陰極層9は、連通穴2の形成予定位置およびその周囲を露出させるようにして形成する。したがって、陰極層9の形状は、前述の第1の実施形態における陰極層9とは厳密には異なっている。
具体的には、図7(a)に示すように、陰極層9形成前に、連通穴2の形成予定位置102およびその周囲103を、スクリーン印刷等の方法により絶縁材料111で被覆する。この絶縁材料111は、第1の実施形態に示したモノマー溶液14や酸化剤とドーパントの混合溶液15のような陰極層9を形成するための前駆体を弾く性質のものを選択することが好ましい。このような絶縁材料111としては例えばポリイミド樹脂が挙げられる。また、絶縁性材料111は後に形成する陰極層9と実質同一の厚みになるように形成することが好ましい。
そして図7(b)に示すように、第1の実施形態と同様の方法で陰極層9を形成する。このときに、モノマー溶液14や酸化剤とドーパントの混合液15は、絶縁材料111表面には塗布されないので、陰極層9は、連通穴2の形成予定位置102とその周囲103に形成された絶縁材料111を露出させるようにして形成される。
また、この時点で陰極層9の端面は絶縁材料111と接触した状態となっている。
次に、図8(a)に示すように、誘電体酸化皮膜8、陰極層9、絶縁材料111が形成された弁作用金属基体4を、複数積み重ねて積層体3を形成する。
次に、積層体3を積層方向に連通する連通穴2を形成する加工を施す。
連通穴2は、第1の実施形態同様、図8(b)に示すように、誘電体酸化皮膜8および陰極層9が形成された弁作用金属基体4の、連通穴2の形成予定位置102へレーザー16を照射することによって形成するが、このとき、レーザー16は、連通穴2の形成予定位置102の周囲103に形成された絶縁材料111が残存するように照射する。
そして、第1の実施形態同様、図8(c)に示すように、連通穴2内部に導電体10を設けて、連通穴2内部で、積層体3を構成する複数の弁作用金属基体4同士を電気的に接続する。
このとき、陰極層9と導電体10とは絶縁材料111により絶縁されている。
なお、第1の実施形態および第2の実施形態に示した固体電解コンデンサ及びその製造方法は一例であって、これ以外にも本発明の範囲内であれば種々の変形を行うことは差し支えない。
弁作用金属基体4は、箔状のものを用いることもできる。
また、積層体3を構成する弁作用金属基体4の枚数は、固体電解コンデンサの所望の静電容量、寸法によって適宜設定すればよい。
また、陰極層9の形成は、導電性高分子を用いる場合は、誘電体酸化皮膜8が形成された弁作用金属基体4を正極側、溶液中の対極13を負極側として通電する電解重合や、誘電体酸化皮膜8が形成された弁作用金属基体4に導電性高分子重合体溶液を塗布、固化することによっても形成できる。
また、陰極層9は、二酸化マンガン等を用いることもできる。
また、陰極層9は、弁作用金属基体4の側面に形成された誘電体酸化皮膜8が露出するように形成しても良い。弁作用金属基体4は、弁作用金属基体の集合体から切り出されて使用されることが多い。このとき、弁作用金属基体4の側面は切断面となる。そして、切断面にはバリが存在することがありこのような部分に形成された誘電体酸化皮膜8には欠陥が生じやすくなり、これは固体電解コンデンサの耐電圧を低下させる要因となる。
このような場合、弁作用金属基体4の側面に形成された誘電体酸化皮膜8が陰極層9に被覆されていなければ、誘電体皮膜8の欠陥が生じやすい箇所が容量形成に寄与しなくなり、耐電圧低下を防止することができる。
また、陰極層9形成時に誘電体酸化皮膜8が損傷することがある。このような場合は、誘電体皮膜8および陰極層9が形成された弁作用金属基体4をリン酸、ホウ酸やアジピン酸等の電解液に浸漬し、弁作用金属基体4を正極側、溶液中の対極13を負極側として通電する再酸化処理を行うことによって、誘電体酸化皮膜8を修復することができる。
また、連通穴2の形成は、弁作用金属基体4に誘電体酸化皮膜8を形成した後であれば、陰極層9や積層体3を形成する前に行っても良い。
また、連通穴2は、パンチング等の手段によっても形成可能である。パンチング等加熱を伴わない手段で連通穴2を形成した場合は、連通穴2形成後に、連通穴2内部に露出した陰極層9を、スポットヒーター等により局所加熱して絶縁化すれば、導電体10と絶縁することができる。
また、連通穴2を、加熱を伴う手段で形成した場合においても、連通穴2形成後に連通穴2内部に露出した陰極層9を、スポットヒーター等により局所加熱すれば、より確実に絶縁することができる。
また、連通穴2の口径は、製造効率を妨げない程度に極力小さくすることが、固体電解コンデンサの体積容量効率を高める上で好ましい。
また、連通穴2は、第1の実施形態や第2の実施形態のように積層体3の最上面と最下面の双方で開口する必要は無い。連通穴2内部に設けられる導電体10が、積層体3を構成する複数の弁作用金属基体4同士が電気的に接続されていれば、積層体3の最上面または最下面の少なくともどちらか一方から開口できるようになっていればよい。
また、固体電解コンデンサ1や101は、図9に示すように導電体10と陰極層9にそれぞれ陽極端子104、陰極端子105を接続し、積層体3を陽極端子104と陰極端子105の実装面が露出するように外装体106で被覆しても良い。このとき、導電体10と陽極端子104を接続する際、陽極端子104と陰極層9が接触しないように、陽極端子104と陰極層9との間に隙間dを設けるような接続を行う必要がある。
一方、図10のように連通穴2の開口部周囲の陰極層9の表面を、レジスト107で被覆しておけば、図11に示すように、陽極端子104と陰極層9との間に隙間dを設けなくても、陽極端子104を、陰極層9と接触することなく導電体10に接続することができる。
なお、レジスト107の形成領域は、陽極端子104と陰極層9との接触が防止でき、陰極端子105と陰極層9が接続できるようになっている限り特に制限は無い。
また、図12に示すように、積層体3を、陽極ビア電極108、陰極ビア電極109を有する基板110に実装し、基板110の下面が露出するように外装体106で被覆しても良い。
幅3.5mm、長さ13mm、厚さ110μmのアルミニウム箔を準備した。
次に、このアルミニウム箔をアジピン酸アンモニウム水溶液に浸漬し、アルミニウム箔を正極側、アジピン酸アンモニウム溶液中の対極を負極側とし、3.5Vの電圧を印加することによって、アルミニウム箔の表面に酸化アルミニウムからなる誘電体酸化皮膜を形成した。
さらに、酸化アルミニウムを形成したアルミニウム箔を、3,4−エチレンジオキシチオフェンを含むイソプロパノール溶液に浸漬した後に、過硫酸アンモニウムとアントラキノン2スルホン酸ナトリウムの混合溶液に浸漬する操作を20回繰り返すことにより、酸化アルミニウムの表面に、ポリエチレンジオキシチオフェンからなる陰極層を形成した。
そして、酸化アルミニウムおよびポリエチレンジオキシチオフェンが形成されたアルミニウム箔を4枚積み重ね積層体を形成した。
次に、積層体に炭酸ガスレーザーを照射し、積層体を積層方向に連通する口径0.5mmの連通穴を形成した。また、連通穴の形成と同時に炭酸ガスレーザー照射により生じる熱により、連通穴の周囲0.1mmの範囲にあるポリエチレンジオキシチオフェンを絶縁化した。
そして、連通穴の内部に、銅ペーストを挿入し、固化させることによって、銅ビア電極を設け、積層体を構成するアルミニウム箔同士を電気的に接続した。
さらに、積層体上面の連通穴周囲のポリエチレンジオキシチオフェンをポリイミド樹脂で被覆した。
最後に、銅ビア電極と陽極端子を、ポリエチレンジオキシチオフェンと陰極端子をカーボンペーストおよび銀ペーストを介して接続し、陰極端子と陽極端子の実装面が露出するように、積層体をエポキシ樹脂で封止することによって固体電解コンデンサを作製した。
この固体電解コンデンサの、体積と静電容量を測定し、体積容量比率を算出した。その結果を、表1に示す。
(比較例)
幅3.5mm、長さ13mm、厚さ110μmのアルミニウム箔を準備した。このアルミニウム箔の先端から7mmの領域に、上記実施例と同様の方法で、酸化アルミニウムからなる誘電体酸化皮膜およびそれを被覆するポリエチレンジオキシチオフェンを形成した。
そして、このアルミニウム箔を4枚積み重ね、アルミニウム箔における誘電体酸化皮膜およびポリエチレンジオキシチオフェンが形成されていない領域同士を、陽極端子を挟みこむように溶接した。
さらに、ポリエチレンジオキシチオフェンと陰極端子をカーボンペーストおよび銀ペーストを介して接続し、陰極端子と陽極端子の実装面が露出するように、積層体をエポキシ樹脂で封止することによって固体電解コンデンサを作製した。
この固体電解コンデンサの、体積と静電容量を測定し、体積容量比率を算出した。その結果を表1に示す。
Figure 0005429392
表1に示すように、本発明に係る実施例の固体電解コンデンサは、比較例の固体電解コンデンサに対し、体積容量比率を高めることができた。
1、101、201 固体電解コンデンサ
2 連通穴
3、204 積層体
4、203 弁作用金属基体
5 弁作用金属基体4の第1の主面
6 弁作用金属基体4の第2の主面
7 弁作用金属基体4の第1の主面と第2の主面を結ぶ側面
8、202 誘電体酸化皮膜
9、208 陰極層
10 導電体
11 陰極層9の絶縁化物
12 電解液
13 対極
14 モノマー溶液
15 酸化剤とドーパントの混合溶液
16 レーザー
102 連通穴の形成予定位置
103 連通穴形成予定位置の周囲
104、209 陽極端子
105、210 陰極端子
106、211 外装体
107 レジスト
108 陽極ビア電極
109 陰極ビア電極
110 基板
111 絶縁材料
205 絶縁部
206 陽極電極部
207 陰極電極部

Claims (5)

  1. 互いに対向する第1の主面及び第2の主面と、前記第1の主面及び第2の主面間を結ぶ少なくとも1つ以上の側面を有する弁作用金属基体を準備する弁作用金属基体準備工程と、前記弁作用金属基体の第1の主面、第2の主面、及び側面を覆うように誘電体酸化皮膜を形成する誘電体酸化皮膜形成工程と、
    前記弁作用金属基体の少なくとも第1の主面及び第2の主面上に形成された前記誘電体酸化皮膜を覆うように陰極層を形成する陰極層形成工程と、
    前記弁作用金属基体を複数積み重ねて積層体を形成する積層体形成工程と、
    前記積層体を積層方向に連通する、少なくとも1つ以上の連通穴を形成する連通穴形成工程と、
    前記連通穴内部における陰極層を加熱により絶縁化する陰極層絶縁化工程と
    前記弁作用金属基体を、前記連通穴部内に導電体を設けることにより互いに電気的に接続する電気的接続工程を有することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記連通穴形成工程を、加熱を伴う手段により行うことを特徴とする請求項に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 前記陰極層絶縁化工程と前記電気的接続工程の間に、前記連通穴内部における弁作用金属を研磨する研磨工程を設けることを特徴とする請求項またはに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  4. 互いに対向する第1の主面及び第2の主面と、前記第1の主面及び第2の主面間を結ぶ少なくとも1つ以上の側面を有する弁作用金属基体を準備する弁作用金属基体準備工程と、前記弁作用金属基体の第1の主面、第2の主面、及び側面を覆うように誘電体酸化皮膜を形成する誘電体酸化皮膜形成工程と、
    前記弁作用金属基体に、少なくとも1つ以上の連通穴を形成する連通穴形成工程と、
    前記弁作用金属基体の少なくとも第1の主面及び第2の主面上に形成された前記誘電体酸化皮膜を覆うように陰極層を形成する陰極層形成工程と、
    前記連通穴内部における陰極層端面に絶縁体を設ける絶縁体形成工程と
    前記弁作用金属基体を複数積み重ねて積層体を形成する積層体形成工程と、
    前記弁作用金属基体を、前記連通穴部内に導電体を設けることにより互いに電気的に接続する電気的接続工程を有することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記陰極層形成工程において、前記陰極層は、少なくとも連通穴の周囲を露出させるようにして形成することを特徴とする請求項に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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