JP5567330B2 - 生分解性キレート剤を含む予想外の洗浄性能を有する組成物 - Google Patents

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Description

本願は、2006年4月21日に出願された米国仮特許出願第60/793,764号に基づく利益を主張するものである。
本発明の態様は、洗浄用組成物及び本明細書中の洗浄用組成物を用いた表面の洗浄方法に関する。特定の組成物は、実質的に結晶化又は凝固することがなく、低温での使用及び/又は保管に適する。
キレート剤(Chelant)又はキレート化剤(chelating agents)は、金属イオンと配位共有結合を形成して、キレートを形成する化合物である。キレートは、中心金属原子が配位子と呼ばれる少なくとも1個の他の分子又はイオン中の2個若しくは3個以上の他の原子と結合している配位化合物であり、各環の一部としての金属原子と共に、少なくとも1個の複素環が形成されている。
カルシウム、マグネシウム、鉄、及びマンガン等の金属イオンに対するキレート化剤は、幅広い技術分野で求められている。適用分野及び最終用途の例としては、電気めっき、水処理における洗浄剤、写真、繊維産業、製紙業があり、同様に医薬品、化粧品、食料品及び植物栄養における種々の用途もある。これらの用途のうちのいくつかにおいては、キレート化剤が最終的に環境に排出される場合がある。例えば、農業用途又は洗浄剤における使用は、水中に無視できない量のキレート剤を排出する場合がある。
ある種のキレート剤は、金属のスケールを除去するのに特に有用であるが、これらは低温で凝固又は結晶化しやすい。例えば、イミノ二酢酸誘導体は、金属の封鎖特性を有することが知られている。しかし、イミノ二酢酸の特に有用な誘導体である2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸のジナトリウム塩の濃縮溶液については、寒冷状況下ではその全体又は一部の結晶化が観察される。残念ながら、そのような凝固は予測不可能であり、凝固の決定的な原因を解明することは困難である。寒冷な気候地で前記キレート剤を使用するような操作においては、このような成り行きまかせで予測不可能な挙動は、結果として必要な時に使用できないような望ましくない多量のキレート剤をもたらすこととなる。従って、低温での凝固又は結晶化を抑制するキレート化組成物を提供することが有用であろう。
本発明の態様は、低温での使用又は保管に適するキレート化組成物(chelating compositions)を記述するものである。他の態様においては、本発明は、本明細書中で記載する前記組成物を使用することにより、キレート溶液の結晶化を抑制する方法を記述する。更に他の態様では、本発明は、表面に洗浄用組成物を供給することにより表面を洗浄する方法を提供する。本明細書中に記載した前記キレート化組成物及び方法は、以下のa)およびb)を含む組成物を使用する。
a)式
Figure 0005567330
(式中、Rは、1〜約10個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基であり、
各R′は、個別に、水素、非置換又は不活性(inertly)置換されたアルキル基、カルボニル含有アルキル基、カルボキシレート含有アルキル基、ヒドロキシアルキル基及びアルコキシ基からなる群から選択され、
R″は、1〜約10個の炭素原子を有し、非置換若しくは不活性置換されたアルキル基、カルボニル置換アルキル基、カルボキシレート含有アルキル基、ヒドロキシアルキル基及びアルコキシ基、又は水素からなる群から選択され、
1及びM2は、個別に、Li+、Na+、K+、及びCs+、好ましくはK+及びNa+からなる群から選択され、ここでx+y=nであり、M1のモル分率は、0.70よりも大きく、1であってもよく、ここでM1はM2よりも大きな原子量を有する。ある種の混合物は、M1とM2が均等であるような一定量の構造を含んでいてもよい(例えば、ある種のジナトリウム種又はジカリウム種が存在していてもよい。)
を有する30重量%〜80重量%の第一成分、並びに、
b)20重量%〜70重量%の極性溶媒。
ここで、前記重量%は、前記第一成分と前記極性溶媒の合計量を基準とする。
いくつかの用途に好ましい態様においては、M1のモル分率は1未満である。特定の組成物には、M1のモル分率が約0.80、約0.85、約0.90、約0.95、約0.99、約0.995、又は1未満となる第一成分が含まれる。
本発明の他の態様は、キレート化組成物の凝固を抑制する方法に関する。本発明の方法は、本明細書中に記載する20重量%〜70重量%の極性溶媒及び30重量%〜80重量%の第一成分を含有するキレート化組成物を供給することを含む。
本発明の他の態様は、表面を洗浄する方法に関する。典型的には、前記方法は、少なくとも約0.01重量%で、通常約50重量%未満の本明細書中に記載するキレート化組成物で一般に構成される洗浄用組成物を供給することを含む。硬表面用の洗浄剤は、約0.1重量%〜約25重量%のキレート化組成物を含むことが好ましく、約0.5重量%〜約15重量%のキレート化組成物を含み、前記表面から前記組成物を除去することがより好ましい。
以下の記載において、下限値RLと上限値RUの数値範囲が開示される場合は常に、その範囲内に入るいずれの数値も具体的に開示されたものとする。特に、前記範囲内となる以下の数値が具体的に開示される:R=RL+k×(RU−RL)、ここでkは、1%〜100%の範囲内で1%ずつ変動する変数であり、即ち、kは、1%、2%、3%、4%、5%、・・・、50%、51%、52%、・・・、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%である。更に、上述したように2つの数値Rで定義されるいかなる数値範囲も具体的に開示されたものとする。
1つの局面では、本発明は、低温での使用又は保管に適するキレート化組成物を提供する。前記組成物は、好ましくは、a)式
Figure 0005567330
(式中、Rは、1〜約10個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基であり、各R′は、個別に、水素、非置換又は不活性置換されたアルキル基、カルボニル含有アルキル基、カルボキシレート含有アルキル基、ヒドロキシアルキル基及びアルコキシ基からなる群から選択され、R″は、1〜約10個の炭素原子を有し、非置換若しくは不活性置換されたアルキル基、カルボニル置換アルキル基、カルボキシレート含有アルキル基、ヒドロキシアルキル基及びアルコキシ基、又は水素からなる群から選択され、M1及びM2は、個別に、Li+、Na+、K+、及びCs+、好ましくはNa+及びK+からなる群から選択され、x+y=nであり、M1のモル分率は、0.70よりも大きく1以下であり、ここでM1はM2よりも大きな原子量を有し、より好ましくは、M1はK+であり、M2はNa+である。)を有する30重量%〜80重量%の第一成分を含む。前記キレート化組成物は、b)20重量%〜70重量%の極性溶媒も含有する。前記重量%は、前記第一成分と前記極性溶媒の合計量を基準とする。
いくつかの態様では、前記組成物は、約40重量%〜約70重量%、45重量%〜約55重量%、又は約50重量%〜約60重量%の前記第一成分を含む。特定の態様では、前記第一成分は、式(M1 +x(M2 +y(HOCH2CH2N(CH2COO)2-2(式中x+y=2である。以下、(M1 +x(M2 +y(HEIDA)と称する。)を有する。M1 +とM2 +のいかなる組合せを使用してもよいが、好ましい態様では、M1 +はK+であり、M2 +はNa+である。いくつかの態様では、M1 +のモル分率は、約0.75以上、約0.80、約0.85、約0.90、約0.95、約0.99、又は1以下であってもよい。同様に、いくつかの態様では、M1 +のモル分率の下限値は、約0.80、約0.85、約0.90、約0.95、約0.99、約0.995、又は1であってもよい。いくつかの態様では、その範囲の上限は、0.80、0.85、0.90、0.95であってもよい。特定の態様では、M1のモル分率は、0.75〜約0.99、又は約0.80〜1の範囲で変動する。他の態様では、xで表されるM1のモル分率は、0.85〜約0.99、又は約0.80〜約0.90の範囲で変動する。
2つの異なるアルカリ金属イオンを含む組成物は、異なる金属塩を別々に生成させ単離することにより調製してもよい。例えば、それぞれ水酸化ナトリウムと水酸化カリウムで加水分解して、Na2(HEIDA)とK2(HEIDA)を別々に調製して、その後所望の比率で混合してもよい。あるいは、加水分解を行うために、アルカリ金属水酸化物の混合物を使用して、所望のアルカリ金属の比率を得てもよい。例えば、いくつかの態様では、所望の比率の水酸化ナトリウムと水酸化カリウムの加水分解を実施し、それにより一段階でK/Na(HEIDA)を形成し、式(K)x(Na)y(HEIDA)の二金属塩を得ることができる。どのようなアルカリ添加のスキームを使用しても、式(M1 +x(M2 +y(HOCH2CH2N(CH2COO)2-2中のM1の最終的なモル分率は、0.70よりも大きく、通常、加水分解は、約20℃〜約105℃の温度で、過剰モル量の塩基の存在下にて実施される。
他の態様では、塩酸又は硫酸等の強酸を用いて、ニトリル官能基を加水分解することができる。この場合、各々の酸のアンモニウム塩が副生物として得られる。
本明細書中に記載する前記組成物を調製する1つの方法は、所望のアルカリ金属の適切な供給源の存在下において、シアニド源と反応性アルデヒドをヒドロキシアルキルアミンに添加することを伴う。前記反応性アルデヒドと前記ヒドロキシアルキルアミンは、前記第一成分の所望のR′、R″及びR基を提供するよう選択される。好ましい方法では、HCNとホルムアルデヒドを、2−ヒドロキシエチルアミンとアルカリ金属水酸化物の溶液に添加するが、ここで式(M1x(M2y(HEIDA)中の結果として生じるM1のモル分率は、0.7よりも大きく1以下である。あるいは、HCNとホルムアルデヒドの代わりにグリコロニトリルを使用してもよい。更に、前記組成物は、所望のアルカリ金属シアン化物とホルムアルデヒドをヒドロキシアルキルアミンに添加することにより形成させてもよい。例えば、(M1 +x(M2 +y(HOCH2CH2N(CH2COO)2-2を含む組成物の製造は、所望の比率のアルカリ金属シアン化物とホルムアルデヒドを2−ヒドロキシエチルアミンに添加することにより達成できる。各々のアルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属シアン化物は、式(M1 +x(M2 +y(HOCH2CH2N(CH2COO)2-2中のM1の最終的なモル分率が0.70よりも大きく1以下の範囲である限り、加水分解反応系中に、独立して、混合物として、又は他の成分と同時に添加してもよい。反応体は、任意の適切な反応条件下で混合する。反応体は、アルカリ加水分解を達成するための温度及び圧力で混合するのが好ましく、それにより2−ヒドロキシエチルアミンは速やかにアルカリ金属HEIDA組成物に変換される。約20℃ないし溶媒の還流温度の範囲の温度が好ましい。少なくとも60℃の温度は、通常、適切な反応速度を与える。より高い温度で反応を行ない、反応混合物からアンモニア副生物を排出させてもよい。アンモニアの除去は、減圧を用いて促進することもできる。加水分解工程を含む方法を使用する場合には、通常、(M1x(M2y(HOCH2CH2N(R)(CH2COO))-n(ここで、Rは主に(−CH2COO)であり、Rの一部は水素でもある。)を含有する混合物が形成される。HEIDAのジニトリル前駆体が、アルカリ加水分解の前に形成され、単離され、精製されるようなプロセスのスキームでは、加水分解された生成物である組成物は、本質的に(M1x(M2y(HEIDA)で構成されるであろう。
あるいは、アルカリ金属HEIDAは、HEIDAの酸形態と適切なアルカリ金属水酸化物から調製してもよい。
本明細書中に記載する組成物は、極性溶媒も含有する。上述したように、溶媒は、溶媒と前記第一成分の量を基準として、約20重量%〜70重量%の範囲の量で存在してもよい。いくつかの態様では、30重量%〜約60重量%、35重量%〜約55重量%、又は約40重量%〜約50重量%の極性溶媒が含まれる。ある種の好ましい極性溶媒は、90℃を超える沸点を有する。ある種の適切な溶媒としては、水、2〜約16個の炭素原子を有するアルコール類、ジオール類、グリコールエーテル類、及びそれらの混合物を含む水溶性又は水分散性有機溶媒が挙げられる。キレート化組成物の場合には、好ましい溶媒は水である。
キレート化組成物は、前記第一成分と前記極性溶媒を適切な手段で供給することにより調製することができる。例えば、いくつかの態様では、前記第一成分を固体として供給し、前記極性溶媒と混合してもよい。他の態様では、前記第一成分を極性溶媒中に一定の濃度で存在させ、次いで追加の極性溶媒で希釈するか、又は前記溶媒を、高温若しくは減圧下、若しくは高温と減圧下の両方において除去することにより濃縮してもよい。いくつかの態様では、極性溶媒を供給する別々の追加工程を経ずに所望の組成物を得るために、1又は2以上の精製工程に供する前に、前記第一成分を適当量の極性溶媒中で形成させてもよい。
特定の態様では、上記キレート化組成物は、−12℃で12時間維持した後に固体を形成するのが組成物の約5重量%未満であるような、低温での凝固に対し耐性を有することを特徴とする。−12℃で約12時間〜30日の範囲の期間維持した後に、約0.1重量%未満が固体を形成するのが好ましい。他の組成物は、−12℃で60日以下、90日以下、120日以下又は180日以下又はそれ以上維持した後に、1重量%未満の固体、0.1重量%未満の固体、0.01重量%未満の固体を有するか、又は実質的に固体を含まない。前記キレート化組成物は、実質的に固体を含まないことが好ましい。不溶性固体は、目視検査により測定してもよく、又は低温(固体の融解を防ぐため)での濾過及び重量測定により定量してもよい。形成した固体の量の定量に使用される方法は、液体中に存在する固体の標準的な測定方法を適切に変更したものであってよい。1つの具体的な方法は、the American Public Health Association、American Water Works Association、及びWater Environment Federationにより作成及び出版された「Standard Methods for the Examination of Water and Wastewater」、第19版、1995年、編集長Mary Ann H.Franson、第2540節「Solids」に記載され、ここでは固体の解凍、溶融、又は溶解による誤差を防ぐために必要な工程を実施すべきことが記載されている。固体の存在は、通常、目視検査の際に曇った(cloudy)又はかすんだ(hazy)外観として示される。従って、実質的に固体を含まない組成物は、−12℃で少なくとも12時間保管した後でもかすんだ又は曇った外観を示すことはない。
別の局面では、洗浄用組成物は、上述した第一成分に由来するキレート化剤を含むことが記載される。かかる態様では、M1はM2よりも大きな原子量を有することが好ましいが、いくつかの態様ではM2が存在せず、その場合は特に式K2(HEIDA)のジカリウムが第一成分として効果的に供給される。いくつかの態様では、K2(HEIDA)について相溶性の問題が生じる場合には、(M1x(M2y(HEIDA)(ここで、M1はカリウムであり、M2はナトリウムである。)をより効果的に使用できる。前記一成分が(M1x(M2y(HEIDA)を含む組成物は、ある種の自動食器洗い機用洗剤及び台所又は浴室の汚れ除去、特に浴槽表面からのカルシウムせっけんの除去のような硬表面の洗浄用途における使用に特に有利である。ある種の(M1x(M2y(HEIDA)組成物は、アルカリ土類金属、特にカルシウムを調節し、スケール生成を防ぐために使用する硬表面用洗浄剤での使用に有利である。硬表面用洗浄剤において使用する場合には、(M1x(M2y(HEIDA)は、通常、洗浄剤の少なくとも約0.01重量%で、通常約50重量%未満を構成する。前記硬表面用洗浄剤は、約0.1重量%〜約25重量%の(M1x(M2y(HEIDA)を含むことが好ましく、約0.5重量%〜約15重量%の(M1x(M2y(HEIDA)を含むことがより好ましい。
上記洗浄用組成物は、第四級アンモニウム界面活性剤を含んでいてもよい、陰イオン性、非イオン性、陽イオン性、又は両性の界面活性剤、及びそれらの混合物を含んでいてもよく、前記界面活性剤の合計量は有効量である。
例えば、界面活性剤は、硬表面の洗浄用組成物中に存在していてもよく、いくつかの態様では、組成物の約0.05重量%〜約15重量%含まれていてもよい。界面活性剤は、約2%〜約6%の界面活性剤に相当する濃度で存在するのが好ましい。濃縮された液状組成物は、約6%〜約10%の界面活性剤を含有するのが好ましい。
かかる界面活性剤としては、合成陰イオン性、非イオン性、陽イオン性、両性(amphoteric)及び両性イオン(zwitterionic)界面活性剤並びにそれらの混合物のような水溶性界面活性剤が挙げられる。典型的な界面活性剤としては、アルキルベンゼン硫酸塩及びアルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルコキシル化(特にエトキシ化)アルコール類及びアルキルフェノール類、アミンオキシド、脂肪酸のスルホン酸塩及び脂肪酸エステルのスルホン酸塩等が挙げられ、これらは洗浄分野で公知である。上記界面活性剤は、約C10〜C18の範囲のアルキル基を含むことが好ましい。陰イオン性界面活性剤は、一般に、そのナトリウム塩、カリウム塩又はトリエタノールアンモニウム塩の形態で使用される。前記非イオン性界面活性剤は、疎水性部分1モル当たり、約3〜約17のエチレンオキシド基を含有するのが好ましい。代表的な陽イオン性界面活性剤としては、ジタロウ(ditallow)ジメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム化合物が挙げられ、非イオン性界面活性剤と組み合わせて使用するのが好ましい。前記組成物中には、好ましくは、約C12〜C16アルキルベンゼンスルホン酸塩、約C12〜C18パラフィンスルホン酸塩、及び式RO(CH2CH2O)n(ここで、RはC12〜C15アルキル鎖であり、nは6〜10の数である。)を有するエトキシ化アルコール類、式RO(CH2CH2O)nSO3M(ここで、RはC12〜C18アルキル鎖であり、nは約2〜約8の数であり、MはH又はアルカリ金属イオンである。)を有するエトキシ化アルコール硫酸塩が含まれる。
陰イオン性界面活性剤は、硬表面洗浄用組成物の約0.3%〜約8%の濃度で存在するのが有利である。非イオン性界面活性剤は、前記組成物の約0.1重量%〜約6重量%の濃度で使用するのが好ましい。界面活性剤の混合物も有用である。
前記洗浄用組成物には、通常、少なくとも1種の水溶性又は水分散性の有機溶媒も含まれる。適切な溶媒は、25℃で少なくとも0.001mmHgの蒸気圧を有し、前記少なくとも1種の有機溶媒が、溶解有効量又は分散有効量で存在する。前記溶媒は、25℃で少なくとも0.001mmHgの蒸気圧を有する水溶性又は水分散性の有機溶媒である。溶媒は、C1-6アルコール類、C1-6ジオール類、24個以下の炭素原子を有するアルキレングルコールエーテル類、及びそれらの混合物から選択されるのが好ましい。特に有用なアルコール類としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、それらの種々の位置異性体、及びこれらの混合物が挙げられる。特に適切なジオール類には、メチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール及びブチレングリコール、並びにそれらの混合物が含まれていてもよい。
前記洗浄用組成物のいくつかの態様では、アルキレングルコールエーテル溶媒が好ましい場合がある。アルキレングルコールエーテル溶媒としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコール−ブチルエーテル及びそれらの混合物を挙げることができる。好ましいグリコールエーテル類は、種々の供給元から入手可能な、ブトキシエタノールとしても知られるエチレングリコールモノブチルエーテル、及び2−(2−ブトキシエトシキ)エタノール、及びプロピレングリコールn−プロピルエーテル、及びジプロピレングリコール−ブチルエーテル(DPNB)である。別の好ましいアルキレングルコールエーテルは、Arco Chemical Companyより、Arcosolv PTB(登録商標)として市販されているプロピレングリコールt−ブチルエーテルである。プロピレングリコールのn−ブチルエーテルも好ましい。限定するものではないがd−リモネン等のある種のテルペン及びテルペン誘導体も使用に適する。溶媒の混合物を使用する場合には、本発明の洗浄剤の最適な洗浄能力を決定するためには、使用する溶媒の量と比率が重要である。溶媒の合計量を、前記洗浄剤の50%以下、より好ましくは前記洗浄剤の25%以下、最も好ましくは前記洗浄剤の15%以下に制限することが好ましい。好ましい範囲は、約1〜15%である。界面活性剤等の他の成分は、溶媒により溶液中に溶解する物質であるため、溶媒のこれらの量は、一般に分散有効量又は溶解有効量と呼ばれる。溶媒は、それ自体、脂汚れを緩め(loosen)そして可溶化して、洗浄する表面から容易に除去するのを助ける洗剤としても重要である。
硬表面洗浄用組成物、特に(M1x(M2y(HEIDA)を含有する組成物は、約2〜14の広いpH範囲で有用な場合がある。洗浄用組成物のpHは、好ましくは約3〜約13であり、より好ましくは約4〜約12である。
当該分野の技術範囲内では、他の任意成分としては、ニトリロ三酢酸塩(NTA)、ポリカルボキシレート、クエン酸塩、トリ−ポリリン酸塩並びにオルトリン酸ナトリウム及びピロリン酸ナトリウム等の水溶性リン酸塩、ケイ酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩(EDTA)、アミノ−ポリホスホン酸塩、リン酸塩並びにそれらの混合物を含む洗浄剤ビルダーが挙げられる。
硬表面洗浄剤用の他の任意の添加剤としては、洗浄剤のヒドロトロープが挙げられる。典型的なヒドロトロープとしては、尿素、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びキシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸及びイソプロピルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩及びアルカノールアンモニウム塩が挙げられる。
本発明の硬表面洗浄用組成物は、研摩剤を含んでいてもよい。研摩剤としては、比較的マイルドな研磨特性で知られる水不溶性でざらざらしていない(non-gritty)材料が挙げられる。約7以下のモース硬度を有する研摩剤が好ましいが、アルミニウム又はステンレス鋼のような仕上げ面上のかすり傷を避けるためには、約3以下のモース硬度を有する研摩剤が有用である。適切な研磨剤としては、無機材料、特に炭酸カルシウム及び珪藻土のような材料、並びにフラー土、炭酸マグネシウム、カオリン、アクタプルガイト(actapulgite)、カルシウムヒドロキシアパタイト、オルトリン酸カルシウム、ドロマイト等のような材料が挙げられる。上述した無機材料は、「強い研磨剤」と表現できる。尿素−ホルムアルデヒド, メチルメタクリレートメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリエチレン球及びポリ塩化ビニル等の有機研磨剤は、プラスチック表面のようなある種のよりデリケートな表面上のかすり傷を避けるために有利に使用される。好ましい研磨剤は、約10〜1000ミクロンの範囲の粒径を有し、好ましくは、硬表面洗浄用組成物の約5重量%〜約30重量%の濃度で使用される。
前記研磨剤を懸濁させるために、増粘剤を使用するのが好ましい。洗浄した表面から洗い流すことが困難な濃度の増粘剤は望ましくない。従って、増粘剤の濃度は、約2%未満が好ましく、約0.25%〜約1.5%が好ましい。典型的な増粘剤としては、ポリアクリレート、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、膨潤性スメクタイト粘土等が挙げられる。
いくつかの態様では、洗浄用組成物は水も含有する。前記組成物の他の任意成分としては、バッファー、ビルダー、ハイドロトロープ、d−リモネン等の油落し剤、増粘剤、消泡剤、しみ防止剤(anti-spotting agent)、腐食防止剤、酸化防止剤、その他を挙げることができる。硬表面用洗浄剤には、石ケン、特にヤシ油脂肪酸から調製される石ケンが含まれていてもよい。水のような上記他の成分は、前記組成物の約0.05重量%〜25重量%含まれていてもよい。
更なる任意成分としては、当該分野の技術範囲内においては、製品に美的又は付加的な性能を与えるという利点を有する成分が挙げられる。かかる成分としては、香料、染料、蛍光増白剤、汚れ懸濁剤(soil suspending agent)、洗剤用酵素、ゲル調整剤、増粘剤、凍結融解安定剤、殺菌剤、保存剤等が挙げられる。
本明細書中のある種の組成物は、好ましくは、研摩剤、界面活性剤、及び(HEIDA)キレート化組成物、特に(K)x(Na)y(HEIDA)(式中、M1のモル分率は約0.70よりも大きく1以下であり、好ましくは約0.75〜1、又は約0.80〜1である。)を含有する組成物を含むクリーム状磨きクレンザーの形態である。他の態様では、M1のモル分率は、0.85〜約0.99、又は約0.80〜約0.90の範囲である。
洗浄用組成物は、噴霧状態を作り出す手段、例えば、ポンプ、エアロゾルプロペラント又は噴霧弁を備えた容器に詰めることができる。従って、前記組成物は、ペーパータオル又は布で拭き取るような洗い流す必要のない従来手段により、表面に簡便に塗布して洗浄することができる。
洗浄用組成物のいくつかの態様では、生分解性のキレート剤である(M1x(M2y(HEIDA)は、有機溶媒を含まない硬表面用洗浄剤に使用できる。このことは、有機溶媒の環境への排出を考慮せずに洗浄を行えるという点で特に有利である。
式(M1x(M2y(HEIDA)を有する塩は、アルカリ土類金属及び遷移金属、特にカルシウム及び鉄を調節(control)し、そしてスケール生成を防止するために、パイプ、容器、熱交換器、蒸発器、及び濾過器中で使用してもよい。HEIDA及びその可溶塩は、生分解性が高いことと、前記pH範囲にわたり溶解性がより高いことから、EDTAよりも有利である。(M1x(M2y(HEIDA)は、パイプ、容器、熱交換器、蒸発器、及び濾過器において、アルカリ土類金属及び遷移金属を調節し、スケール生成を防止するのに有効な量で、これらの用途において使用することができる。これらの用途において使用される(M1x(M2y(HEIDA)の有効量は、当業者が容易に決定することができる。前記有効量は、調節を要する厄介な金属の量により決定される。例えば、ボイラー給水中では、通常、約1〜約1000ppm、好ましくは約1〜約100ppm、更に好ましくは約1ppm〜約20ppmの量でHEIDAが使用される。硬度がより高く、他の金属イオンの濃度がより高い給水系統においては、HEIDAの有効量は、金属イオンのHEIDAに対する化学量論量であるか、又は化学量論量付近である。従って、式(M1x(M2y(HEIDA)の水溶性塩を使用する場合には、上述した量のHEIDAを供給するであろう量で使用される。
本明細書中で記載される組成物は、表面の洗浄方法において使用でき、ここで前記方法は、表面を本明細書中で記載するような洗浄用組成物と接触させ、表面から前記組成物を除去することを含む。いくつかの態様では、前記(M1x(M2y(HEIDA)組成物は、パイプ、容器、熱交換器、蒸発器、及び濾過器中に蓄積した無機物のスケール沈積を洗浄又は除去するのにも有用である。これらの用途において使用するHEIDAの有効量は、当業者が容易に決定することができる。通常、HEIDAは、HEIDA又はその塩の水溶液の重量を基準として、約0.1〜約50重量%、好ましくは約1〜約30重量%、より好ましくは約2〜約20重量%の量で使用される。スケール沈積を除去するためには、使用するHEIDA溶液及び(M1x(M2y(HEIDA)を含むHEIDA塩溶液のpHは、スケールを除去し洗浄する基材の腐食を最小限とするために最も有利なpHに基づいて選択できる。(M1x(M2y(HEIDA)は、生分解性が高く、約2〜13のpH範囲にわたる有効濃度での溶解性がより高いことから、これらの用途において好ましい場合がある。通常、スケール除去プロセスの温度は、10〜150℃、好ましくは約20〜120℃、より好ましくは約30〜100℃である。この場合もやはり、(M1x(M2y(HEIDA)を含有する組成物は、上述した量のHEIDAを供給するであろう量で使用されるべきである。
本明細書中で記載した前記組成物のいくつかの態様は、例えば、掘削、産出、回収、及び硫化水素除去のような油田用途における使用にも有利である。ある種の組成物は、生分解性が高く、前記pH範囲にわたり溶解性がより高いことから、これらの用途においてEDTAよりも有利である。特に、前記組成物のいくつかは、アルカリ土類金属、特にカルシウムを調節し、油の掘削、産出、回収用途においてスケール生成を防ぐ際に有用である。組成物は、油田用途において、スケール生成を調節又は防止するのに有効な量で使用することもできる。油田用途で使用する前記組成物中の(M1x(M2y(HEIDA)の有効量は、当業者が決定することができる。通常、HEIDAは、水溶液の重量を基準として、約0.1〜50重量%、好ましくは約1〜約40重量%、より好ましくは約2〜約20重量%の量で使用される。式(M1x(M2y(HEIDA)の水溶性塩は、上述した量のHEIDAを供給するであろう量で使用される必要がある。
油井からの産出流体は、油と水の混合物を含む。通常、前記水は、可溶性の炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩及び他の陰イオンに加えて、カルシウム、マグネシウム及び鉄等の可溶性陽イオンを含む。このような混合物が生成すると、油井の圧力が変化し、可溶性種の平衡に変化が生じ得る。例えば、カルシウムは炭酸塩と反応して炭酸カルシウムを生成し、この炭酸カルシウムは油井孔(well perforation)に沈積して、油井の生産を制限する場合がある。
スケール沈積を機械的及び化学的に除去することにより、生産を回復させることができる。油井孔から炭酸カルシウム及び硫酸カルシウムの沈積を除去するには、化学的処理が多くの場合最も有効な方法である。油井孔からカルシウム沈積を除去するのに使用する(M1x(M2y(HEIDA)成分を含む組成物は、少なくともいくつかの態様において、EDTAと同等であるか又はEDTAよりも良好となるような許容できる溶解特性を有する。(M1x(M2y(HEIDA)を含むある種の組成物は、前記pH範囲にわたり、特に約5未満のpH値において、EDTA及びその各塩よりも溶解性がより高いという更なる利点を有する。
他の態様では、(M1x(M2y(HEIDA)を含む組成物は、例えば、金属により触媒される腐敗又は変色を受けやすい食品、洗浄剤の有効性、外観、安定性、洗浄性(rinsibility)、漂白効果、殺菌効果、又は他の特性を低下させる場合のある金属イオンを、例えば硬水から除去するための洗浄用及び洗濯用製品、金属により触媒される酸化及び酸敗、濁り、有効期間の低下等を避けるためのクリーム、ローション、デオドラント及び軟膏のようなパーソナルケア製品、及び漂白効果を増強又は維持するためのパルプ及び紙加工において有用である。(M1x(M2y(HEIDA)を含む組成物は、スケールを回避又は除去するために、パイプ、容器、熱交換器、蒸発器、濾過器等においても使用でき、医薬品、金属加工業、繊維の製造、糊抜き、精錬、漂白、染色等、キレート化された微量栄養素又は除草剤のような農業、重合又はポリマーの安定化、写真、例えば現像剤又は漂白剤、及び油田における掘削、産出、回収、及び硫化水素除去等においても使用できる。上述した用途で使用するキレート化剤の量は、当業者が容易に決定できる。
比較例1〜3
Na2HEIDAを適量の水で希釈することにより、25重量%のNa2HEIDAを含む混合物を調製する。工場での装置と手順をシミュレートするために、ステンレス鋼製の遠心ポンプ、ステンレス製ライン及び取付部品(fitting)、及び10μmの濾材を備えた実験装置を、取付部品及びバルブを用いて組み立てる。前記組成物の一部を、約10℃、0℃及び−10℃でそれぞれ処理し、次いで−12℃の冷凍装置に12時間置くことにより、結晶化又は凍結について試験する。冷凍装置内に維持した後の各組成物についての試験の結果、かなりの量の固体が生成している。
比較例4〜6
Na2HEIDAを適量の水で希釈することにより、40重量%のNa2HEIDAを含む混合物を調製する。工場での装置と手順をシミュレートするために、ステンレス鋼製の遠心ポンプ、ステンレス製ライン及び取付部品、及び10μmの濾材を備えた実験装置を、取付部品及びバルブを用いて組み立てる。前記組成物の一部を、約10℃、0℃及び−10℃で処理し、次いで−12℃の冷凍装置に12時間置くことにより、結晶化又は凍結について試験する。冷凍装置内に維持した後の組成物についての試験の結果、かなりの量の固体が生成している。
比較例7〜9
Na2HEIDAを適量の水で希釈することにより、55重量%のNa2HEIDAを含む混合物を調製する。工場での装置と手順をシミュレートするために、ステンレス鋼製の遠心ポンプ、ステンレス製ライン及び取付部品、及び10μmの濾材を備えた実験装置を、取付部品及びバルブを用いて組み立てる。前記組成物の一部を、約10℃、0℃及び−10℃で処理する。0℃及び−10℃で処理する場合には、溶液にポンプを使用することはできない。10℃で処理する溶液には、実験装置内でポンプを使用することができる。10℃、0℃及び−10℃で処理した溶液は、次いで−12℃の冷凍装置に12時間置くことにより、固体の生成について試験する。冷凍装置内に維持した後の組成物についての試験の結果、かなりの量の固体が生成している。
比較例10
15.54重量%のK2HEIDAと9.46重量%のNa2HEIDAを水と混合することにより、式(K)1.2(Na)0.8(HEIDA)のHEIDA種25重量%を含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に記載するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物はかなりの量の固体を形成している。
比較例11
17.97重量%のK2HEIDAと7.03重量%のNa2HEIDAを水と混合することにより、式(K)1.4(Na)0.6(HEIDA)のHEIDA種25重量%を含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物はかなりの量の固体を形成している。
比較例12
20.35重量%のK2HEIDAと4.65重量%のNa2HEIDAを水と混合することにより、式(K)1.6(Na)0.4(HEIDA)のHEIDA種25重量%を含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物はかなりの量の固体を形成している。
比較例13
22.70重量%のK2HEIDAと2.30重量%のNa2HEIDAを水と混合することにより、式(K)1.8(Na)0.2(HEIDA)のHEIDA種25重量%を含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物はかなりの量の固体を形成している。
比較例14
25.0重量%のK2HEIDAを水と混合することにより、25重量%のK2HEIDAを含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物はかなりの量の固体を形成している。
比較例15
24.86重量%のK2HEIDAと15.14重量%のNa2HEIDAを水と混合することにより、式(K)1.2(Na)0.8(HEIDA)のHEIDA種40重量%を含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物は固体を形成している。
比較例16
28.75重量%のK2HEIDAと11.25重量%のNa2HEIDAを水と混合することにより、式(K)1.4(Na)0.6(HEIDA)のHEIDA種40重量%を含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物は固体を形成している。
実施例17
32.57重量%のK2HEIDAと7.43重量%のNa2HEIDAを水と混合することにより、式(K)1.6(Na)0.4(HEIDA)のHEIDA種40重量%を含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物は固体を形成していなかった。
実施例18
36.32重量%のK2HEIDAと3.68重量%のNa2HEIDAを水と混合することにより、式(K)1.8(Na)0.2(HEIDA)のHEIDA種40重量%を含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物は固体を形成していなかった。
実施例19
40.0重量%のK2HEIDAを水と混合することにより、40重量%のK2HEIDAを含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物は固体を形成していなかった。
比較例20
34.19重量%のK2HEIDAと20.81重量%のNa2HEIDAを水と混合することにより、式(K)1.2(Na)0.8(HEIDA)のHEIDA種55重量%を含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物は固体を形成している。
比較例21
39.53重量%のK2HEIDAと15.47重量%のNa2HEIDAを水と混合することにより、式(K)1.4(Na)0.6(HEIDA)のHEIDA種55重量%を含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物は固体を形成している。
比較例22
44.78重量%のK2HEIDAと10.22重量%のNa2HEIDAを水と混合することにより、式(K)1.6(Na)0.4(HEIDA)のHEIDA種55重量%を含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物は固体を形成している。
実施例23
49.93重量%のK2HEIDAと5.07重量%のNa2HEIDAを水と混合することにより、式(K)1.8(Na)0.2(HEIDA)のHEIDA種55重量%を含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物は固体を形成していなかった。
実施例24
55.0重量%のK2HEIDAを水と混合することにより、55重量%のK2HEIDAを含む組成物を調製する。組成物は、比較例7〜9に上記するのと実質的に同様の方法により−10℃で処理する。−12℃で12時間保管した後には、前記組成物は固体を形成していなかった。
実施例25
式(M1x(M2y(HOCH2CH2N(R)(CH2COO))-n中、(ただし、M1のモル分率が0.8であり、Rは主に−CH2COOであり、Rのわずかな部分は水素でもある。)を有するHEIDA種を約39〜40%含む組成物を以下のように調製する。 61.09gのヒドロキシエチルアミンと201.97gの45%KOH、32.88gの50%NaOH、及び約250gの脱イオン水をステンレススチール製の反応器中で混合する。約100℃の温度で撹拌及び加熱する間、グリコロニトリル水溶液(約285g、40%活性)をゆっくりと添加する。アンモニア副生物の除去を促進するために、反応溶液中に空気を散布(sparge)する。適切な液体体積を維持するのに必要な量の水を添加する。反応終了後溶液を冷却し、脱イオン水を添加して、(K)1.6(Na)0.4(HEIDA)約39重量%と(K)0.8(Na)0.2(HOCH2CH2N(H)(CH2COO)約1重量%の最終濃度を達成した。M1のモル分率が0.7よりも大きくなるような範囲のモル比を有する生成物を、適量のアルカリ金属源を使用することにより、上記と同様の方法で調製する。式(M1x(M2y(HOCH2CH2N(R)(CH2COO))-n(式中、Rは−(CH2COO)又は水素であり、Rは主に(−CH2COO)であるか、又はRは基本的に全て(−CH2COO)である)中、M1の最終的なモル分率が0.7よりも大きい限り、前記アルカリ金属の成分は、別々に又は混合物として添加してもよく、追加的に(incrementally)又は連続的に添加してもよい。
25重量%のNa2HEIDAを含むが、実質的にK2HEIDAを含まない組成物は、−12℃において12時間後には固体を形成する。Na2HEIDAとK2HEIDAの両方を含み、25重量%のHEIDA種を含む組成物も固体を形成する。Na2HEIDAとK2HEIDAの両方を含み、40重量%のHEIDA種を含む組成物は、Na2HEIDAが12重量%未満、好ましくは10重量%未満、又は8重量%未満で存在する場合には、許容できる挙動を示す。Na2HEIDAとK2HEIDAの両方を含み、55重量%のHEIDA種を含む組成物は、Na2HEIDAが10重量%未満、好ましくは9重量%未満、8重量%未満、又は6重量%未満で存在する場合には、許容できる挙動を示す。
40重量%及び55重量%のK2HEIDAを含む組成物のあるものは、寒冷地での取扱特性と保管特性が許容可能であるが、25重量%のK2HEIDAを含む組成物では、−12℃において約12時間後には固体が形成する。
2.62重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、2.62重量%のココアミドプロピルベタイン(Lonzaine C)、2.62重量%のエチレングリコールブチルエーテル(Dowanol EB(登録商標))、3.2重量%のキレート塩(ブランクを除く。ブランクはキレート剤以外の全ての成分を含む。)、そして残りは水を含む洗浄用組成物を調製する。その結果、実施例31の組成物は、3.2重量%のキレート塩(この場合、K2HEIDA)を含み、(K)1.8(Na)0.2(HEIDA)と(K)1.6(Na)0.4(HEIDA)を各々評価する実施例32と33、並びにNa4EDTA、Na2HEIDA、K4EDTA、及び(K)1.0(Na)1.0(HEIDA)を各々含む組成物を評価する比較例27〜30についても同様である。
上記組成物の洗浄能力は、ASTM D5343「Standard Guide for Evaluating Cleaning Performance of Ceramic Tile Creaners」に従い、操作手順に示されるように汚れた白い浴室タイルを使用して決定される。前記汚れ混合物中に主に含まれる金属成分は、不溶性の著しいステアリン酸塩(せっけんかす)として存在するカルシウム、マグネシウム、及び第二鉄である。汚れたタイルは、洗浄装置内に設置される。10mLの洗浄用組成物を予め湿らせたスポンジの表面に付け、次いで90%以上汚れを除去可能なストローク(454g未満の力)の数を決定する。汚れ除去率を90%以上とするために各組成物に必要なストロークの数を各洗浄用組成物について記録する。結果を以下の表1に示す。
Figure 0005567330
上記結果は、たとえ(K)x(Na)y(HEIDA)が、K4EDTA又はNa4EDTAのいずれかよりも、Ca2+、Mg2+、及びFe3+イオンに対してはるかに弱いキレート剤であったとしても、特許請求の範囲に記載した(K)x(Na)y(HEIDA)組成物(ただし、M1のモル分率は0.7よりも大きい。)を用いた洗浄は、式K4EDTAを用いた洗浄と実質的に同等であり、式Na4EDTAを含む洗浄用組成物よりも良好であることを示している。この結果は、特許請求の範囲に記載した(K)x(Na)y(HEIDA)の組成物を用いた洗浄が、Na2HEIDAの組成物を用いた洗浄よりも良好であることも示している。
種々のキレート化剤の強さを比較するために、それらの金属結合定数を、A.E.MartellとR.J.MotekaitisによるDetermination and Use of Stability Constantsに記載されるような技術により実験室で測定する。以下の表2に、HEIDA及びEDTAの、カルシウム、マグネシウム、及び第二鉄との安定度定数を示す。数値は対数で示されるため、各々の単位は桁数で表される。従って、LogKの単位が1異なると結合強度が10のファクターで異なることを表し、LogKの単位が2異なると100のファクターで異なること等を表す。以下に報告される数値は、遊離金属と遊離配位子の濃度の積で金属錯体の濃度を除したものの対数として表され、「NIST Critical Stability Constants of Metal Complexes Database」に編集されているような総合的な定数(overall constant)である。
Figure 0005567330
上記のLogK値は、HEIDAと比較してEDTAのキレート化強度が劇的に大きいことを示す。金属イオンとの親和力が最も高いキレート化剤(この場合、EDTA)は、Ca、Mg、及びFe3+を含む汚れの除去性能に優れることが予想されるであろう。予想外にも、ASTMによるタイル洗浄試験においては、K2HEIDAは、はるかに強いキレート化剤であるK4EDTAと同等の性能を示す。K2HEIDAは、とりわけOECD 301A、OECD 301B、OECD 301D、OECD 301E、及び非常に厳しい海水中での生分解試験であるOECD 306を含む標準的な実験室での生分解試験において、容易に生分解可能であるという利点を有する。
標準的なASTMにおいて、汚れ中に存在する主な金属はカルシウムである。キレート化剤のカルシウム調節能力を評価する方法の1つは、所定量のキレート剤が、更に添加されたカルシウムをこれ以上調節できず、その結果目に見える沈澱が生成する時に、カルシウム沈澱を生成するような傾向を利用するカルシウム滴定を実施することである。かかる滴定試験を用いることで、通常、カルシウムを調節するための最良のキレート剤は、所定量のキレート化剤について、沈澱が生じる前にできるだけ多くの量のカルシウムが許容されるようなキレート剤であると考えられる。キレート剤によるカルシウム調節の有効性を決定するのに多くの場合使用される標準的な滴定試験は、シュウ酸カルシウムの滴定である。この滴定においては、塩化カルシウム標準滴定液が測定量のキレート化剤に添加され、シュウ酸カルシウムの沈澱開始(形成される最初の不変的な濁りとして検出される)により、調節できるカルシウムの量が定義される。この滴定において、強いキレート剤は、1モル当たり1モル量のカルシウムを許容するが、より弱いキレート剤は、1モル当たり1モル量未満のカルシウムを許容するであろう。
シュウ酸カルシウムの滴定は、約5ミリモルの活性なキレート剤を滴定容器に秤量し、約50mlの総体積まで水を添加し、10mlの3%シュウ酸アンモニウム溶液を添加し、水酸化カリウム溶液でpHを約11.6に調節し、そして標準0.5MCaCl2を用いて、最初に不変的なかすかな濁りが生じるまで試料混合物を滴定することにより実施する。結果を以下の表3にまとめる:
Figure 0005567330
上記のシュウ酸カルシウム滴定データによれば、K4EDTAがK2HEIDAに比べ、カルシウムの調節に対しはるかに優れた性能を示すことが予測される。しかし、ASTM D5343によるタイルの洗浄データは、予想外にも、K2HEIDAがK4EDTAと同等の性能を有することを示している。
実施例34
Consumer Specialties Manufacturers Association DCC−16(CSMA Detergents Division Test Methods Compendium−第3版−1995年5月−第I−51〜I−55頁)「Guidelines for Evaluating the Efficacy of Bathroom Cleaners,Part2:Scrubber Test for Measuring the Removal of Lime Soap.」に記載された操作手順に従い、黒のセラミックタイル(ANSI標準A371.1を満たす。4.25平方インチ)に汚れを付ける。タイル洗浄試験で使用する汚れ混合物中に主に存在する金属は、カルシウム、次いでマグネシウムであり、不溶性の著しいステアリン酸塩(せっけんかす)として存在する。洗浄溶液の組成物は、先の実施例に記載したように調製される。洗浄装置内の汚れたタイルの表面に、1gの洗浄溶液をスプレーし、30秒間放置する。次いでタイルを、予め湿らせたスポンジを用い454gの力で6サイクルこする(汚れたタイル上を合計12回通過)。その後タイルを水で洗い流し、風乾させる。パネリストにより、タイルの清浄度が0〜5の段階で判定(「0」は完全に汚れている状態であり、「5」は完全に洗浄された状態)され、観察結果は平均化される。結果を以下の表4に示す。
Figure 0005567330
表2及び表3のデータで示されるように、(K)x(Na)y(HEIDA)-2のような弱いキレート剤が、K4EDTAのような強いキレート剤と同様に作用可能であることは予想外のことである。しかし、表4のデータは、予想外にも、特許請求の範囲に記載した(K)x(Na)y(HEIDA)-2の組成物が、実際はK4EDTAよりも優れることを示している。
本発明を限られた数の態様で説明してきたが、これら特定の態様は、本明細書中の他の個所において記載され、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定するものとは意図されない。これら特定の態様からの変更及び改変もあり得る。例えば、本明細書中に列挙していない種々の添加剤を使用して、本明細書中に記載した組成物の1又は2以上の性能を更に増強してもよい。他の態様では、前記組成物は、本明細書中に列挙していない任意の成分を含有しないか、又は本質的に含有しない。本明細書中で使用する用語「本質的に含有しない(essentially free of)は、上記成分が微量を超える量では存在しないか、又は前記組成物に意図的に添加されないことを意味する。また本明細書中で記載された成分からなる、又は前記成分から本質的になる組成物も、本明細書中に開示されたものとして考慮すべきである。通常、プロセスは、1又は2以上の工程を含むものとして記載されるが、これらの工程は、特記されない限り、いかなる順序又は配列で実施してもよいと理解すべきである。これらの工程は、組み合わせてもよく又は分離してもよい。
本明細書中に記載した化合物及び組成物は、いくつかの場合には、便宜上イオン性塩として記載されることも特記すべきである。かかる化合物及び組成物は、特許請求の範囲の組成物及び方法においては、実際は、イオン成分をイオンの形態で含有する必要はない。そして、詳述されたイオン成分は、互いに関連付けてできるだけ正確に記載する必要はない。むしろ、前記イオン成分を、前記組成物中に更に若しくは代わりとして存在させてもよく、又は前記組成物中の他の種と関連付けて記載してもよい。個々のイオン濃度が存在し、これらの濃度を本明細書中で使用する方法で説明又は記載し得る組成物及び方法は、特許請求の範囲に記載した本発明の文言範囲内となることを考慮すべきである。
最後に、特許請求の範囲に記載した組成物は、本明細書中に記載した方法に限定されるものではない。前記組成物は、いかなる適切な方法でも調製することができる。添付した特許請求の範囲は、本発明の範囲内となる上記全ての変更及び改変を包含するものと意図される。

Claims (4)

  1. レート化組成物であって、
    a)極性溶媒20重量%〜70重量%、及び
    b)式
    Figure 0005567330
    (式中、Rは、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基であり、
    各R′は、個別に、水素、非置換又は不活性置換されたアルキル基、カルボニル含有アルキル基、カルボキシレート含有アルキル基、ヒドロキシアルキル基及びアルコキシ基からなる群から選択され、
    R″は、1〜10個の炭素原子を有し、非置換若しくは不活性置換されたアルキル基、カルボニル置換アルキル基、カルボキシレート含有アルキル基、ヒドロキシアルキル基及びアルコキシ基、又は水素からなる群から選択され、
    1及びM2は、個別に、Na+及びK+からなる群から選択され、ここでM1はM2よりも大きな原子量を有し、
    式中、x+y=nであり、M1のモル分率は0.85〜1である。)
    を有する第一成分30重量%〜80重量%(ただし、重量%は、前記第一成分および前記極性溶媒の量を基準とする。)
    を含む組成物。
  2. 前記M1のモル分率が0.85〜0.95である、請求項1に記載の組成物。
  3. 水性の硬表面洗浄用組成物であって、
    (a)陰イオン性、非イオン性、陽イオン性、もしくは両性の界面活性剤、又はそれらの混合物(ただし、第四級アンモニウム界面活性剤を含んでいてもよく、前記界面活性剤の合計量が洗浄用組成物の0.05〜15重量%である。)、
    (b)25℃で少なくとも0.001mmHgの蒸気圧を有する少なくとも1種の水溶性又は分散性有機溶媒(ただし、前記少なくとも1種の有機溶媒が洗浄用組成物の1〜50重量%の量で存在する。)、
    (c)式
    Figure 0005567330
    (式中、Rは、1〜10個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基であり、
    各R′は、個別に、水素、非置換又は不活性置換されたアルキル基、カルボニル含有アルキル基、カルボキシレート含有アルキル基、ヒドロキシアルキル基及びアルコキシ基からなる群から選択され、
    R″は、1〜10個の炭素原子を有し、非置換若しくは不活性置換されたアルキル基、カルボニル置換アルキル基、カルボキシレート含有アルキル基、ヒドロキシアルキル基及びアルコキシ基、又は水素からなる群から選択され、
    1及びM2は、個別に、Na+及びK+からなる群から選択され、ここでM1はM2よりも大きな原子量を有し、
    式中、x+y=nであり、M1のモル分率は0.85〜1である。)
    を有する1種又は2種以上の成分に由来するキレート化剤(ただし、キレート化剤は、キレート化剤と水の合計量を基準として30〜80重量%の量で存在する。)、並びに
    (d)水
    を含む洗浄用組成物。
  4. (a)表面を請求項3に記載の洗浄用組成物と接触させること、及び
    (b)前記表面から前記組成物を除去すること
    を含む、表面を洗浄する方法。
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