JP2000081440A - 自動分析装置用洗浄液及び洗浄方法 - Google Patents

自動分析装置用洗浄液及び洗浄方法

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JP2000081440A
JP2000081440A JP11224386A JP22438699A JP2000081440A JP 2000081440 A JP2000081440 A JP 2000081440A JP 11224386 A JP11224386 A JP 11224386A JP 22438699 A JP22438699 A JP 22438699A JP 2000081440 A JP2000081440 A JP 2000081440A
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alkaline
acid
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Yorito Nakano
頼人 中野
Hajime Yoshimura
一 芳村
Masahiro Naito
正宏 内藤
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SHINOTESUTO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】洗浄液中のアルカリ成分と測定試薬中の金属イ
オン成分との反応によって洗浄ノズルに難溶性の結晶が
析出することを防止できる洗浄液及び洗浄方法を提供す
る。 【構成】自動分析装置の反応容器洗浄に用いるアルカリ
性洗浄液であって、キレート剤を含有することを特徴と
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動分析装置の反
応容器洗浄用のアルカリ性洗浄液及び洗浄方法に関す
る。本発明は、特に、化学、生命科学、及び臨床検査等
の分野において有用なものである。
【0002】
【従来の技術】自動分析装置は、一般に患者試料を自動
又は半自動で分析するために利用されている。この自動
分析装置で多数の血清等の生体試料を連続分析すると、
反応容器部にタンパク成分を主とする汚れが生じる。こ
れらの汚れは分析回数に応じて増加し、分析値に大きな
誤差を与えるため、反応容器は1つの分析が終了するご
とに洗浄される。この分析後の洗浄は、自動分析装置の
分析精度を維持する上でも欠かせないものである。
【0003】また、現在国内で使用されている主な自動
分析装置は、反応容器を繰り返し使用する機構になって
おり、測定が終了すると洗浄機構により、前記反応容器
の洗浄が行われる。反応容器の洗浄は、例えば、個々の
反応容器から測定反応終了後の反応液を洗浄ノズルによ
って吸引し、吸引と同時又はその後に、洗浄ノズルより
洗浄液が注入されることにより行われる。なお、洗浄機
構によっては、注入された洗浄液を他の洗浄ノズルによ
って吸引し、再度洗浄液を注入するという操作が繰り返
されることもある。また、反応容器に付着した洗浄液を
洗い流すために、注入された洗浄液を他の洗浄ノズルに
より吸引した後、水又は酸を注入することによって更に
反応容器の洗浄を行うものもあり、酸で反応容器の洗浄
を行った場合には、酸を洗い流すために、水洗いが行わ
れる。このようにして反応容器は繰り返し測定に使用さ
れている。
【0004】この自動分析装置の反応容器に付着したタ
ンパク成分を十分に洗浄するためには、主としてアルカ
リ性の洗浄液が用いられている。また最近では、洗浄の
効率化を図るために、アルカリ度の高い洗浄液が用いら
れるようになってきている。更に、色素の沈着などに起
因する汚れは、通常のアルカリ性洗浄液を用いても十分
に洗い落とすことが不可能であるため、更にアルカリ度
の高い洗浄液が用いられている。
【0005】測定に用いる測定試薬が金属イオンを成分
として含む場合、このように、アルカリ性洗浄液を用い
て、繰り返し反応容器の洗浄を行っていると、測定試薬
中の金属イオン成分と洗浄液中のアルカリ性成分との反
応によって、洗浄ノズルに水酸化物と思われる難溶性の
結晶が析出することがある。例えば、中性脂肪(TG)
測定試薬中のマグネシウムイオンと、水酸化ナトリウム
よりなる洗浄液のOHとの反応によって難溶性の結晶
が析出することがある。この結晶は、洗浄を繰り返す度
に成長し、洗浄ノズルから反応容器内に洗浄液が注入さ
れる際に、洗浄ノズルに析出した結晶に洗浄液が接触し
て飛散することにより、周囲の反応容器に洗浄液が混入
してしまう場合がある。この場合、洗浄液がアルカリ性
であるので反応液に混入するとpHが上昇し、測定値に
影響を及ぼす恐れがある。また、飛散した洗浄液により
自動分析装置自体が損傷する恐れもある。更に結晶が成
長すると、洗浄ノズルに目詰まりを起こす場合もあり、
この場合には、反応容器を十分に洗浄することが出来な
いので、結果として正確な測定が出来なくなってしまう
恐れがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、アルカ
リ性洗浄液を用いて、繰り返し自動分析装置の反応容器
の洗浄を行っていると、測定試薬中の金属イオン成分と
洗浄液中のアルカリ性成分との反応によって、洗浄ノズ
ルに水酸化物と思われる難溶性の結晶が析出し、洗浄を
繰り返す度に成長していくことがある。この成長した結
晶に、洗浄操作中、洗浄液が接触、飛散して周囲の反応
容器に混入し、測定値に影響を及ぼす恐れがある。ま
た、飛散した洗浄液が自動分析装置自体を損傷する恐れ
もある。更に成長した結晶が、洗浄ノズルに目詰まりを
生じさせ、その結果十分な反応容器の洗浄が出来ないた
め、正確な測定が出来なくなってしまう恐れがある。
【0007】本発明は、この洗浄液中のアルカリ成分と
測定試薬中の金属イオン成分との反応によって洗浄ノズ
ルに難溶性の結晶が析出することを防止できる洗浄液及
び洗浄方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために、鋭意検討を行った結果、アルカリ性
洗浄液にキレート剤を含有させることにより、洗浄液中
のアルカリ性成分と測定試薬中の金属イオン成分との反
応に起因する難溶性の結晶が析出しないことを確認し
て、本発明を完成するに至った。
【0009】従って、本発明は、自動分析装置の反応容
器洗浄に用いるアルカリ性洗浄液であって、キレート剤
を含有することを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の洗浄液は、自動分析装置
が、反応容器を繰り返し使用する機構及び洗浄機構を有
するものにおいて好適である。
【0011】また、本発明は、自動分析装置の反応容器
を洗浄する方法であって、自動分析装置の洗浄機構によ
り、キレート剤を含有するアルカリ性洗浄液を反応容器
に注入することによって反応容器の洗浄を行うことを特
徴とする、自動分析装置の反応容器の洗浄方法である。
【0012】そして、本発明の洗浄液及び洗浄方法にお
いては、自動分析装置が生体試料中の測定対象物の測定
を行うものであることが好適である。
【0013】更に、本発明の洗浄液及び洗浄方法におい
ては、キレート剤が、カルボキシル基の酸素原子により
金属に配位するものであることが好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明による自動分析装置の反応
容器洗浄用のアルカリ性洗浄液は、キレート剤を含有す
ることを特徴とするものである。
【0015】自動分析装置は、反応容器内で試料と測定
試薬とを反応させ、生じた反応液を光度計で測光して試
料中の特定成分を定量するものであり、表1に示される
種類のものがある。〔新臨床検査技師講座3巻、臨床検
査総論・検査機器総論、204頁、1988年〕
【0016】
【表1】
【0017】また、本発明の洗浄液及び洗浄方法で効果
を発揮する自動分析装置は、反応容器を繰り返し使用す
る機構及び洗浄機構を有するものであれば特に限定はな
い。例えば、個々の反応容器から測定が終了した反応液
を洗浄ノズルによって吸引すると同時又は直後に、本発
明の自動分析装置用洗浄液を反応容器に注入して、1回
又は複数回洗浄を行う自動分析装置等を挙げることがで
きる。なお、洗浄機構によっては、反応容器に付着した
洗浄液を洗い流すために、注入された洗浄液を他の洗浄
ノズルにより吸引した後、水又は酸を注入することによ
って更に反応容器の洗浄を行うものもあり、酸で反応容
器の洗浄を行った場合には、酸を洗い流すために、水洗
いを行うものもある。
【0018】本発明の洗浄液を用いる反応容器は、材
質、形状、又は大きさに特に制限はなく、どのようなも
のでも適用することができる。例えば、ガラス、プラス
チック、又は石英等の材質よりなる反応容器を用いるこ
とができる。
【0019】本発明において、アルカリ性洗浄液とは、
その溶媒の主成分が水であって、pHが7を超え、好ま
しくはpHが8以上、特に好ましくはpHが9以上の溶
液をいう。このような溶液としては、アルカリ金属など
の水酸化物等を含む水溶液を挙げることができる。な
お、アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウ
ム、又は水酸化カリウム等を挙げることができる。この
アルカリ性洗浄液には、非イオン性界面活性剤、陰イオ
ン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、又は両性界面
活性剤等の界面活性剤が添加されていてもよい。また、
このアルカリ性洗浄液には、次亜塩素酸ナトリウム等の
酸化剤が添加されていてもよい。
【0020】本発明において、キレート剤とは、金属イ
オンに配位する多座配位子であって、金属イオンへの配
位により金属を含んだ環状構造(キレート環)を形成す
る有機化合物をいう。例えば、エチレンジアミン四酢酸
(EDTA)、ジアミノシクロヘキサン四酢酸(CyD
TA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、ジ
アミノプロパノール四酢酸(DPTA−OH)、ジエチ
レン(トリアミン)五酢酸(DTPA)、エチレンジア
ミン二酢酸(EDDA)、エチレンジアミン二プロピオ
ン酸(EDDP)、エチレンジアミンビスメチレンホス
ホン酸(EDDPO)、ヒドロキシエチルエチレンジア
ミン三酢酸(EDTA−OH)、エチレンジアミンテト
ラキス(メチレンホスホン酸)(EDTPO)、グリコ
ールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、ビス(ヒ
ドロキシベンジル)エチレンジアミン二酢酸(HBE
D)、ヘキサメチレンジアミン四酢酸(HDTA)、ヒ
ドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、イミノ二酢
酸(IDA)、ジアミノプロパン四酢酸(Methyl
−EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ニトリロ三
プロピオン酸(NTP)、ニトリロトリス(メチレンホ
スホン酸)(NTPO)、トリエチレンテトラミン六酢
酸(TTHA)等及びその塩が挙げられる。なお、本発
明における、キレート剤としては、カルボキシル基の酸
素原子により金属に配位するものであることが特に好適
である。この、カルボキシル基の酸素原子により金属に
配位するキレート剤は、このカルボキシル基の酸素原子
に加え、更に、窒素原子等が金属に配位するものであっ
てもよい。このようなキレート剤の例としては、4つの
カルボキシル基の酸素原子、及び2つの窒素原子により
金属に配位する、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)
及びその塩等を挙げることができる。カルボキシル基の
酸素原子により金属に配位するキレート剤の具体例とし
て、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジアミノシ
クロヘキサン四酢酸(CyDTA)、ジヒドロキシエチ
ルグリシン(DHEG)、ジアミノプロパノール四酢酸
(DPTA−OH)、ジエチレン(トリアミン)五酢酸
(DTPA)、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、
エチレンジアミン二プロピオン酸(EDDP)、ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン三酢酸(EDTA−O
H)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDT
A)、ビス(ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン二
酢酸(HBED)、ヘキサメチレンジアミン四酢酸(H
DTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HID
A)、イミノ二酢酸(IDA)、ジアミノプロパン四酢
酸(Methyl−EDTA)、ニトリロ三酢酸(NT
A)、ニトリロ三プロピオン酸(NTP)、トリエチレ
ンテトラミン六酢酸(TTHA)等及びその塩が挙げら
れる。なお、本発明においては、エチレンジアミン四酢
酸(EDTA)、ジアミノシクロヘキサン四酢酸(Cy
DTA)、ジエチレン(トリアミン)五酢酸(DTP
A)、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、エチレン
ジアミン二プロピオン酸(EDDP)、グリコールエー
テルジアミン四酢酸(GEDTA)、ヘキサメチレンジ
アミン四酢酸(HDTA)、イミノ二酢酸(IDA)、
ジアミノプロパン四酢酸(Methyl−EDTA)、
ニトリロ三酢酸(NTA)、ニトリロ三プロピオン酸
(NTP)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTH
A)等及びその塩が特に好適である。また、本発明にお
ける、キレート剤としては、リン酸基の酸素原子により
金属に配位するものであることが好適である。この、リ
ン酸基の酸素原子により金属に配位するキレート剤は、
このリン酸基の酸素原子に加え、更に、窒素原子等が金
属に配位するものであってもよい。リン酸基の酸素原子
により金属に配位するキレート剤の具体例として、エチ
レンジアミンビスメチレンホスホン酸(EDDPO)、
エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)
(EDTPO)、ニトリロトリス(メチレンホスホン
酸)(NTPO)等及びその塩が挙げられる。なお、上
記の塩としては、ナトリウム、カリウム、若しくはリチ
ウムなどのアルカリ金属との塩、アンモニウム塩、又は
塩酸塩等を挙げることができる。
【0021】本発明における、アルカリ性洗浄液中のキ
レート剤の含有濃度は、キレート環を形成するときのキ
レート剤と金属イオンとの最適な結合比率によって異な
るので、一概にはいえないものの、キレート剤と金属イ
オンが1:1で結合する場合には、キレート剤を等モル
濃度前後以上含有させるのが望ましい。ここで、等モル
濃度前後とは、実際の洗浄時における濃度にするのがよ
い。即ち、洗浄時に洗浄剤の希釈が行われている場合に
は希釈時の濃度に合わせるようにキレート剤の濃度を設
定すればよい。例えば、通常測定試薬に含有される金属
イオン成分の濃度は、100mM程度までであり、キレ
ート剤と金属イオンの比は、1:1〜2:1であるの
で、この時の洗浄液のキレート剤含有量は100mM〜
200mMであればよい。また、洗浄液の希釈倍数は通
常1〜10倍であるので、希釈時の濃度に合わせた場合
は、1000mM〜2000mMであればよい。
【0022】本発明における、金属イオン成分として
は、例えば、マグネシウムイオン(Mg2+)、カルシ
ウムイオン(Ca2+)、銅イオン(Cu2+、C
)等が挙げられる。
【0023】本発明における、金属イオン成分を含有す
る測定試薬としては、例えば、アルカリホスファターゼ
(Mg2+)、アミラーゼ(Ca2+)、総及びフリー
コレステロール(Ca2+)、クレアチンキナーゼ(M
2+)、グルコース(Mg2+)、遊離脂肪酸(Mg
2+)、HDLコレステロール(Mg2+)、リン脂質
(Ca2+)、中性脂肪(Mg2+)、総蛋白(Cu
2+)等の測定試薬が挙げられる。なお、本発明の洗浄
液及び洗浄方法は、中性脂肪の測定時に特に好適であ
る。
【0024】また、本発明において、生体試料として
は、測定対象物が存在する可能性があり、且つその測定
対象物の存在の有無の確認又は定量を行おうとするもの
をいう。例えば、ヒト又は動物の血液、血清、血漿、
尿、精液、髄液、唾液、汗、涙、腹水、羊水等の体液;
ヒト若しくは動物の肝臓、胃、脳等の臓器、毛髪、皮
膚、爪、筋肉、又は神経組織等の抽出液;ヒト又は動物
の糞便の抽出液又は懸濁液;細胞或いは菌体の抽出液;
植物の抽出液等が挙げられる。
【0025】また、本発明において、測定対象物とは、
例えば、上記の測定試薬の測定対象物である、アルカリ
性ホスファターゼ(ALP)、アミラーゼ、総コレステ
ロール、フリーコレステロール、クレアチンキナーゼ
(CK)、グルコース、遊離脂肪酸(NEFA、FF
A)、HDLコレステロール、リン脂質(PL)、中性
脂肪(TG)、総蛋白等が挙げられる。
【0026】また、本発明の自動分析装置用洗浄液及び
洗浄方法を用いて自動分析装置の反応容器を洗浄する方
法としては、自動分析装置の洗浄機構により、キレート
剤を含有するアルカリ性洗浄液を反応容器に注入するこ
とによって反応容器の洗浄を行うものであればよい。例
えば、個々の反応容器から測定が終了した反応液を洗浄
ノズルによって吸引すると同時又は直後に、本発明の自
動分析装置用洗浄液を反応容器に注入して、1回又は複
数回洗浄を行う方法等を挙げることができる。なお、洗
浄機構によっては、反応容器に付着した洗浄液を洗い流
すために、注入された洗浄液を他の洗浄ノズルにより吸
引した後、水又は酸を注入することによって更に反応容
器の洗浄を行うものもあり、酸で反応容器の洗浄を行っ
た場合には、酸を洗い流すために、水洗いを行うものも
ある。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に詳
述するが、本発明はこの実施例により限定されるもので
はない。 [実施例] (洗浄ノズルの結晶析出防止効果の実証)TG測定試薬
にて、ヒト血清試料のTG値を連続的に測定して、洗浄
液の種類による、洗浄ノズルへの結晶析出の度合いを確
かめた。
【0028】(1)反応容器用洗浄液の準備 下記の通り洗浄液を準備した。 a)界面活性剤を含有する1N水酸化ナトリウム水溶液 b)1N水酸化ナトリウム水溶液 c)0.5MのEDTAを含有する1N水酸化ナトリウ
ム水溶液
【0029】(2)試薬の調製 TG測定第1試薬の調製 下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度になるように純水
に溶解し、pH7.0(20℃)に調整したものを調製
した。 測定試薬成分 濃 度 グッド緩衝液 20mM 塩化マグネシウム 20mM 界面活性剤 適量 グリセロールキナーゼ 500単位/L アデノシントリホスフェート 2mM グリセロール−3−リン酸オキシダーゼ 5,000単位/L パーオキシダーゼ 5,000単位/L N−(2−カルボキシエチル)−N−エチル−m−トルイジン 2mM
【0030】TG測定第2試薬の調製 下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度になるように純水
に溶解し、pH7.0(20℃)に調整したものを調製
した。 測定試薬成分 濃 度 グッド緩衝液 20mM 塩化マグネシウム 20mM 界面活性剤 適量 リポプロテインリパーゼ 300,000単位/L 4−アミノアンチピリン 2.5mM
【0031】(3)ヒト血清試料中のTG測定 ヒト血清試料中のTG測定を、日立製作所製7170形
自動分析装置にて行い、ヒト血清試料3μLに上記
(2)ので調製した第1試薬を180μL加え37℃
で5分間反応させた後、上記(2)ので調製した第2
試薬を90μL添加し混合液(最終反応液)とした。3
7℃で反応を行わせ、主波長600nm及び副波長70
0nmにおける第2試薬添加直前(16ポイント)と、
第2試薬添加5分目(34ポイント)の吸光度の増加分
より、既知濃度のTG標準液を測定した時の吸光度との
比例計算によってTG値を求めた。上記(1)で準備し
た洗浄液を用いて、TG測定及び反応容器の洗浄を連続
的に繰り返し行ったときの洗浄ノズルへの結晶析出の度
合いを確認した。なお、この確認は、日を変えて2回行
った。
【0032】(4)洗浄ノズルへの結晶析出状況 洗浄ノズルの結晶析出状況を表2に示した。
【0033】
【表2】
【0034】この表より、「界面活性剤を含有する1N
水酸化ナトリウム水溶液」及び「1N水酸化ナトリウム
水溶液」の場合は、1000測定程度で既に洗浄ノズル
に結晶が析出してしまっていることが分かる。これに対
して、「0.5MのEDTAを含有する1N水酸化ナト
リウム水溶液」の場合は、2000測定でも洗浄ノズル
に結晶が析出していないことが分かる。
【0035】このことより、洗浄液にEDTAを添加す
ることにより、洗浄液中のアルカリ性成分と測定試薬中
の金属イオン成分との反応に起因する難溶性結晶の発生
を抑制できることが確かめられた。
【発明の効果】本発明の自動分析装置の反応容器洗浄用
洗浄液及び洗浄方法は、アルカリ性洗浄液にキレート剤
を含有させることにより、洗浄液中のアルカリ成分と測
定試薬中の金属イオン成分との反応によって洗浄ノズル
に水酸化物と思われる難溶性の結晶が析出することを防
止するものである。従って、本発明によれば、洗浄操作
中に洗浄液が結晶に接触し、飛散することによる周囲の
反応容器への混入を抑制して、測定値への影響を回避す
ることができる。また、飛散した洗浄液による自動分析
装置自体の損傷を回避することができる。更に本発明
は、前記結晶が成長することにより、ノズルに目詰まり
が生じることを抑制して、正確な測定を行うことができ
るものである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動分析装置の反応容器を洗浄するアル
    カリ性洗浄液において、キレート剤を含有することを特
    徴とする、自動分析装置用洗浄液。
  2. 【請求項2】 自動分析装置が、反応容器を繰り返し使
    用する機構及び洗浄機構を有するものである、請求項1
    に記載の自動分析装置用洗浄液。
  3. 【請求項3】 自動分析装置が生体試料中の測定対象物
    の測定を行うものである、請求項1又は2に記載の自動
    分析装置用洗浄液。
  4. 【請求項4】 キレート剤が、カルボキシル基の酸素原
    子により金属に配位するものである、請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の自動分析装置用洗浄液。
  5. 【請求項5】 自動分析装置の反応容器を洗浄する方法
    において、自動分析装置の洗浄機構により、キレート剤
    を含有するアルカリ性洗浄液を反応容器に注入すること
    によって反応容器の洗浄を行うことを特徴とする、自動
    分析装置の反応容器の洗浄方法。
  6. 【請求項6】 自動分析装置が生体試料中の測定対象物
    の測定を行うものである、請求項5に記載の自動分析装
    置の反応容器の洗浄方法。
  7. 【請求項7】 キレート剤が、カルボキシル基の酸素原
    子により金属に配位するものである、請求項5又は6に
    記載の自動分析装置の反応容器の洗浄方法。 【0001】
JP11224386A 1998-07-02 1999-07-02 自動分析装置用洗浄液及び洗浄方法 Withdrawn JP2000081440A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009534500A (ja) * 2006-04-21 2009-09-24 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド 生分解性キレート剤を含む予想外の洗浄性能を有する組成物

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JP2009534500A (ja) * 2006-04-21 2009-09-24 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド 生分解性キレート剤を含む予想外の洗浄性能を有する組成物

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