JP4647927B2 - 低密度リポ蛋白中コレステロールのマルチ定量法 - Google Patents

低密度リポ蛋白中コレステロールのマルチ定量法 Download PDF

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Description

本発明は、生体試料中の被検成分である低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを同時に測定する方法であって、測定に用いる液状試薬を安定化することを可能とする方法に関する。
低密度リポ蛋白(以下「LDL」という)は血液中におけるコレステロール運搬の主役であり、特に粥状動脈硬化において血管壁に沈着したコレステロールは主にLDLに由来している。LDLコレステロールの増加は動脈硬化性疾患の主要な危険要因であり、分別定量することは臨床上有用である。また、総コレステロール測定とはカイロミクロン(CM)、超低密度リポ蛋白(VLDL)、LDL、高密度リポ蛋白(HDL)等の全てのリポ蛋白中のコレステロールを測定するものであり、現在も脂質検査の中心となっている。
従来からのLDLコレステロールの定量方法は、分画とコレステロール定量の2つの操作から求める方法と総コレステロール、HDLコレステロール、トリグリセリド値により求めるFriedewald式による演算方法がある。
分画操作としては超遠心法、沈殿法,免疫法等があるが、試料の超遠心処理またはフィルター処理による操作が必要となり、臨床検査の場において簡便性や経済性において普及しにくい状況にあった。また、Friedewald式による演算方法もその使用制限があり、かつ個体差を加味していないため正確性に問題があった。
しかしながら、近年になり分画操作を要しないLDLコレステロール定量方法(特開平11-318496号公報)が報告され、現在、臨床検査用試薬として検査の場で適用されつつある。この方法は、第1工程で試料中のLDL以外のリポ蛋白中コレステロールを選択的に消去し(消去とはエステル型コレステロールを分解し、その分解物が第2工程で検出されないようにすることを意味する)、第2工程でLDLコレステロールを定量するものである。
しかし、上記LDLコレステロール測定試薬は臨床上有用な試薬であるにもかかわらず、従来から総コレステロール測定が広く行われており、さらにFriedewald式からLDLコレステロール値を求めることができる等の事情により普及しにくい状況下にあった。しかしながら、上述のようにFriedewald式から求めるLDLコレステロール値には問題点があり、正確なLDLコレステロール値の測定は臨床的に意義がある。それ故に、試薬に更なる改良を加えて、臨床的な意義の高いLDLコレステロール測定試薬を普及させることが望まれていた。
一方、1回の測定でHDL中コレステロールと総コレステロールおよびLDL中コレステロールと総コレステロールを連続的に測定する方法の報告があった(特表2003-501630号公報)。この方法は、試料を1本の試験用チューブに入れ、試料中の非HDLコレステロールと抗アポB抗体の複合体を形成させ、複合体を形成していないリポ蛋白質、つまりHDLを測定する。次いで複合体を界面活性剤を用いて解離させ、残った非HDLコレステロールを酵素的に測定するものであり、2回の測定値をトータルすることにより総コレステロール値がわかるというものであった。LDLコレステロールの場合についても反応方法は同様であり、複合体形成の際は抗アポB抗体ではなく抗アポAI抗体または抗アポAII抗体を使用する。HDLコレステロールおよびLDLコレステロールと総コレステロールは従来より健康診断等で広く測定されており一度に測定できることには意義があった。
特開平11-318496号公報 特表2003-501630号公報
本発明の目的は、1回の測定でLDLコレステロールと総コレステロールの同時定量を可能にする試薬における自然発色を抑制した安定化方法を提供することであり、1回の測定で複数項目の定量値が得られるマルチ定量法として有用である。
本発明者らは、近年注目されているLDLコレステロールの正確な測定の重要性及び従来からよく知られている総コレステロール測定の重要性に鑑み、LDLコレステロールと総コレステロールを同時に測定する系の確立について鋭意検討を行った。
本発明者らは、先にLDLコレステロールと総コレステロールの同時測定を可能とする方法を開発した(特願2002-362970、PCT/JP03/15995)。この方法はLDL以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤の存在下において、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼをリポ蛋白に作用させ、生じた過酸化水素をキノン色素に転化させることでLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールを測定し、次いで少なくともLDLに作用する界面活性剤を加え、残存するLDLにコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼを作用させ、生じた過酸化水素をキノン色素に転化させLDLコレステロールを測定する方法であり、総コレステロール値は前記2つの測定値をトータルすることにより算出できる方法であった。該方法は、1回の測定で複数項目の定量値が得られるマルチ定量法として有効なものであった。しかし、この方法では使用時の液状試薬の状態において第1試薬にキノン色素を生成する要素が揃っているため、試薬が空気酸化を受け、自然発色してしまうという問題があり、液状試薬としての安定性に欠けていた。
そこで、本発明者らは、1回の測定でLDLコレステロールと総コレステロールの同時定量を可能とする試薬の安定化について鋭意検討を行い、1回の測定でLDLコレステロールと総コレステロールを同時定量する方法において、用いる試薬において自然発色を抑制することによりLDLコレステロールおよび総コレステロールを安定に測定する方法を見出した。
具体的な定量法としては、先の方法では第1工程で試料中のLDL以外のリポ蛋白中コレステロールの酵素反応から検出までを行っていたが、第1工程で起こるLDL以外のリポ蛋白中コレステロールの酵素反応を第2工程の初期に検出できるようにし、その後にLDLコレステロールを検出できるようにしたものである。
図1に本発明の原理を示す。図1に示すように本発明の方法は2工程からなる。第1工程においては、試料中のLDL以外のリポ蛋白中コレステロールに基づく反応により過酸化水素が生じ、第2工程においては第1工程で生じた過酸化水素による反応液の吸光度変化があり、その後LDL中のコレステロールに基づく反応が生じ該反応による反応液の吸光度変化が測定される。第2工程の全体の吸光度変化量は総コレステロール量に対応し、第2工程における過酸化水素の発生量に対する吸光度変化量はLDLコレステロール量に対応する。この吸光度変化を自動分析装置により測定する際の分析条件を変えることにより、一度の測定で同時に多項目の測定をすることができる。
従来のマルチ定量法では測定の第1工程で用いられる第1試薬にキノン色素生成に関わる複数の試薬組成物が集約されていた。一方、本発明の方法においては、キノン色素の生成が第2工程のみで生じるので、キノン色素の生成に関わる複数の試薬組成物を第1工程で用いる第1試薬と第2工程で用いる第2試薬へ分離することが可能となり、試薬の空気酸化による自然発色を抑えることが可能となった。試薬の自然発色を抑えることが可能となったので、試薬の安定化が可能となり、かつ安定にコレステロールを測定できるようになった。
本発明の方法を種々の測定条件を設定できる自動分析装置を用いて行う場合の自動分析装置の多項目分析における1つの測定条件は第2工程における総吸光度変化量により、総コレステロールの定量を行うというものである。また、もう1つの測定条件は第2工程において第2試薬添加後の2点(第2試薬添加直後の急激な吸光度変化の後と反応最終点)間の吸光度変化量により、LDLコレステロールの定量を行うというものである。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを一度の測定で定量する方法であって、生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白を処理し、過酸化水素を生成させる第1工程および第1工程で得られた過酸化水素をキノン色素に転化させるとともに残存する低密度リポ蛋白を処理し発生した過酸化水素をキノン色素に転化させる第2工程からなり、第1工程においてはキノン色素の生成が起こらず、第2工程において生じたキノン色素の量から低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを一度の測定で定量する方法、
[2] キノン色素生成に関わる試薬組成物が4−アミノアンチピリン、フェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物およびペルオキシダーゼからなり、第1工程で4−アミノアンチピリン、フェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物のいずれか一つが添加され、第2工程では第1工程で添加されなかった試薬組成物が添加される、[1]の方法、
[3] 第1工程において、低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤の存在下で生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白にコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼを作用させ、過酸化水素を生成させ、第2工程において、少なくとも低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤の存在下で生体試料中の低密度リポ蛋白にコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼを作用させ、過酸化水素を生成させる[1]または[2]の方法、
[4] 第2工程において、第1工程で得られた過酸化水素をキノン色素に転化させ、かつ測定系に少なくとも低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤を加え、測定系に残存する低密度リポ蛋白にコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼ酵素を作用させ、生じた過酸化水素をキノン色素に転化させ測定する[1]から[3]のいずれかの方法、
[5] 第2工程における全体の吸光度変化量が総コレステロールの存在量を反映した測定値となり、第2工程における過酸化水素の生成量に対する吸光度変化量が低密度リポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値となる、前記2つの値に基づいて生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールの存在量を同時に測定する[1]から[4]のいずれかの方法、
[6] 第2工程における吸光度の変化が、第2試薬の添加直後の急激な増加と、その後の緩やかな増加の2相性の増加を示し、後者の緩やかな吸光度変化量より低密度リポ蛋白中のコレステロールの定量を行う[1]から[5]のいずれかの方法、
[7] 第2工程の全体の吸光度変化量より総コレステロールの定量を行う[1]から[6]のいずれかの方法、
[8] 臨床化学検査用自動分析装置を用い、1回の測定で異なる測定条件で分析を行う[1]から[7]のいずれかの方法、
[9] 生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを一度の測定で定量する方法であって、第1試薬を添加して生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白を処理し、過酸化水素を生成させる第1工程および第2試薬を添加して第1工程で得られた過酸化水素をキノン色素に転化させるとともに残存する低密度リポ蛋白を処理し過酸化水素を発生させキノン色素に転化させる第2工程からなる方法において、液状試薬を安定化させる方法であって、第1工程で添加される第1試薬にキノン色素生成に関わる試薬組成物である4−アミノアンチピリンまたはフェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物のいずれかが含まれ、第2試薬には4−アミノアンチピリン、フェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物およびペルオキシダーゼのうち第1試薬に含まれないものが含まれる、液状試薬を安定化させる方法、
[10] [1]から[8]のいずれかの方法において、液状試薬を安定化させる方法であって、第1工程で添加される第1試薬にキノン色素生成に関わる試薬組成物である4−アミノアンチピリンまたはフェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物のいずれかが含まれ、第2試薬には4−アミノアンチピリン、フェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物およびペルオキシダーゼのうち第1試薬に含まれないものが含まれる、液状試薬を安定化させる方法、
[11] さらに、第1試薬に低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼが含まれ、第2試薬に少なくとも低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤が含まれる[9]または[10]の方法、
[12] 生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを一度の測定で定量する方法であって、第1試薬を添加して生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白を処理し、過酸化水素を生成させる第1工程および第2試薬を添加して第1工程で得られた過酸化水素をキノン色素に転化させるとともに残存する低密度リポ蛋白を処理し過酸化水素を発生させキノン色素に転化させる第2工程からなる方法を行うためのキットであって、第1試薬にキノン色素生成に関わる試薬組成物である4−アミノアンチピリンまたはフェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物のいずれかが含まれ、第2試薬には4−アミノアンチピリン、フェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物およびペルオキシダーゼのうち第1試薬に含まれないものが含まれる、キット、
[13] さらに、第1試薬に低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼが含まれ、第2試薬に少なくとも低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤が含まれる[12]のキット。
本発明の方法によって、1回の測定でLDLコレステロールと総コレステロールを同時に定量する方法において用いる試薬は空気酸化による自然発色をすることなく、液体状態で安定に保つことが可能となる。また、1回の測定でLDLコレステロールと総コレステロールを安定に測定することができる。
本発明は生体試料中のLDL中のコレステロールと総コレステロールをリポ蛋白の処理により生じた色素の吸光度を指標に一度の測定で定量する、生体試料のLDL中のコレステロールと総コレステロールを同時に測定する方法である。さらに本発明は、試薬が空気酸化により自然に発色するのを防止して、試薬または試薬組成物の安定性を高め、かつ試薬を長期間置いても安定した結果が得られる方法である。本発明の方法においては、生体試料中のリポ蛋白を処理し過酸化水素を発生させ、次いで該過酸化水素をキノン色素に転化し、キノン色素の吸光度を測定することにより生体試料中のリポ蛋白に含まれるコレステロールを測定する。本発明の方法は、生体試料中のLDL以外のリポ蛋白を処理し、過酸化水素を生成させる第1工程と、第1工程で得られた過酸化水素をキノン色素に転化させるとともに、残存するLDLを処理し、過酸化水素を生成させ、該過酸化水素をキノン色素に転化させる第2工程からなる。すなわち、本発明の方法において、LDL以外のリポ蛋白とLDLを別々の工程で処理し、該処理によって生成した過酸化水素のキノン色素への転化および生成されたキノン色素の検出を一つの工程で行う。ここで、リポ蛋白の処理とは、リポ蛋白を界面活性剤および酵素で処理することをいう。リポ蛋白を界面活性剤で処理するとリポ蛋白中のコレステロールが遊離し、該コレステロールを酵素(コレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼ)で処理すると過酸化水素が生成する。すなわち、リポ蛋白の処理は、リポ蛋白からコレステロールが遊離し、さらにコレステロールから過酸化水素が生成する一連の処理を含む。また、コレステロールの処理とは遊離したコレステロールを酵素で処理し過酸化水素を生成させることをいう。生成した過酸化水素を次いでペルオキシダーゼによりキノン色素に転化させる。本発明において、「試薬」とは、試薬組成物が含まれているものをいい、「試薬組成物」とは、試薬を構成している界面活性剤や酵素などの物質をいう。
第1工程において、生体試料中のLDL以外のリポ蛋白を界面活性剤および酵素で処理し、過酸化水素を生成させる。しかし、第1工程に用いる第1試薬にキノン色素生成に関わる試薬組成物のセットが含まれていないので、生成した過酸化水素がキノン色素に転化されることはない。第2工程においては、LDLを界面活性剤および酵素で処理し、該反応により新たに過酸化水素が発生する。第2工程において用いる第2試薬を測定系に添加したとき、キノン色素生成に関わる試薬組成物のセットが測定系中に含まれるようになり、LDL中のリポ蛋白の処理と同時に、測定系に存在する過酸化水素をキノン色素に転化させる反応が生じる。第2工程が開始されるときに、第1工程で生成したLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールから生成した過酸化水素が測定系中に存在しており、該過酸化水素は第2工程の開始と同時にキノン色素に転化される。一方、第2工程におけるLDLの処理により生じた過酸化水素は、生成と同時にキノン色素に転化される。第2工程において、LDLの処理により生成する過酸化水素は、コレステロールの酵素による処理が進むにつれ経時的に増加する。従って、第2工程のLDLの処理により生じた過酸化水素はキノン色素に転化されるため、キノン色素も経時的に増加する。第2工程開始直後に生じたキノン色素による吸光度変化は、第1工程で生じた過酸化水素の量、すなわちLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映し、第2工程が終了するときのキノン色素による吸光度の変化は、第1工程で生じた過酸化水素の量の他に第2工程で生じた過酸化水素の量、すなわちLDL中のコレステロールの存在量を反映する。言い換えれば、第2工程における全体の吸光度変化量が生体試料中の総コレステロールの存在量を反映した測定値となり、第2工程における過酸化水素の発生量に対する吸光度変化量がLDL中のコレステロールの存在量を反映した測定値となる。前記2つの吸光度変化量、すなわち第2工程における全体の吸光度変化量および第2工程における過酸化水素の発生量に対する吸光度変化量に基づいて生体試料中のLDL中のコレステロールと総コレステロールの存在量を同時に測定することができる。本発明の方法において、第1工程と第2工程において、異なる試薬が用いられるが、2つの試薬の組成、主としてキノン色素生成に関わる試薬組成物の組分けを工夫することにより試薬自体の安定化が図られるとともに、コレステロールを測定する方法においても安定した結果が得られる。試薬組成物とは、特定の化学反応に関係する試薬および/または緩衝液等の化学反応を行わせるのに必要とされる試薬の組成物をいう。本発明の方法においては、液体で供給される液状試薬の安定化を図ることができる。コレステロールの処理により生成した過酸化水素は、ペルオキシダーゼ、4-アミノアンチピリンならびにフェノール系またはアニリン系水素供与体化合物の存在下で有色キノン(キノン色素)を生成する。試薬中にペルオキシダーゼ、4-アミノアンチピリンならびにフェノール系またはアニリン系水素供与体化合物が混合した液体状態で存在している場合、過酸化水素が存在しなくても空気酸化の影響により経時的にキノン色素が生成し、試薬が自然発色してしまう。従って、コレステロールを測定するための試薬または試薬組成物の安定性を保つことができず、またコレステロールの測定安定性も保証できなくなる。本発明においては、2つの試薬の一方に、ペルオキシダーゼ、4-アミノアンチピリンならびにフェノール系またはアニリン系水素供与体化合物の全てを混在させず、最終的に測定系に2つの試薬を添加したときに初めてペルオキシダーゼ、4-アミノアンチピリンならびにフェノール系またはアニリン系水素供与体化合物のすべてが系に添加されるようにする。
本発明の方法の測定対象であるリポ蛋白中に含まれるコレステロールとしては、エステル型コレステロール(コレステロールエステル)及び遊離型コレステロールがある。本明細書において、単に、「コレステロール」という場合には、これらの両者を包含する。
本発明の方法に供される生体試料としては、HDL、LDL、VLDL及びCM等にリポ蛋白を含むかもしれない試料であり、例えば、血液、血清、血漿等の体液やその希釈物を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。「LDL以外のリポ蛋白」とは、HDL、VLDL、CM等をいう。
「総コレステロールの存在量に反映した測定値」または「LDL中のコレステロールの存在量に反映した測定値」とは、生体試料中のリポ蛋白中のコレステロールの濃度または絶対量を定量した場合に得られる値をいう。測定方法は限定されず、複数の測定を組み合わせて最終的に生体試料中のリポ蛋白中のコレステロール濃度または絶対量に応じた値、例えば比例または反比例した値が得られる場合、その値をいう。例えば、リポ蛋白のコレステロールを特定の薬剤で一連の処理をすることにより生じる化合物に起因する吸光度が測定値の一例として挙げられる。また、この場合の測定値は絶対量も変化量も含まれる。
例えば、図1で示される第2工程における吸光度変化は第1工程の処理により生じる過酸化水素をキノン色素に転化させることにより生じる吸光度に、第2工程の処理により生じる過酸化水素をキノン色素に転化させることにより生じる吸光度が上乗せされている。図1において第2工程の測定2で得られる吸光度の吸光度変化量(測定2で得られる吸光度と測定1で得られる吸光度の差)よりLDL中のコレステロールの存在量に反映した吸光度が得られるが、この吸光度は「LDL中のコレステロールの存在量に反映した測定値」である。また、第2工程の測定2において得られる総吸光度は、LDL以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した吸光度にLDL中のコレステロールの存在量に対応した吸光度が上乗せされた値であり、この吸光度は「総コレステロールの存在量に反映した測定値」である。但し、実際には、正確な測定値を得るために、測定2で得られる吸光度から第2試薬を添加する前の吸光度を差し引いた値に基づいてコレステロール量を算出する。
2種類の測定値を一度の測定で得るという場合の「一度の測定」とは、生体試料を測定に供してから必要な複数の測定値を得るまでの連続的な一連の処理を含む。一度の測定の間には複数回の試薬の添加や測定値の獲得が含まれるが、遠心分離等による分離操作や複合体形成による分離操作は含まれない。好適には単独の測定用チューブまたはウェル中で一度に測定が完了する。
「2つの測定値に基づいて生体試料中のLDL中のコレステロールと総コレステロールの存在量を同時に得る」とは、2つの測定値から演算によりLDL中のコレステロールおよび総コレステロールの濃度または絶対値を得ることをいう。例えば、図1において測定2で得られる測定値の変化量、すなわち測定1と2の両測定値の差よりLDL中のコレステロールの存在量がわかり、測定2で得られる測定値により総コレステロールの存在量がわかる。
第1工程における処理は、LDL以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤の存在下において、酵素反応によりコレステロールを分解することにより行われる。該処理により生じた過酸化水素は第2工程まで消去、検出されること無く保持されている。界面活性剤が作用するとは、界面活性剤がリポ蛋白を分解しリポ蛋白中のコレステロールを遊離させることをいう。
LDL以外のリポ蛋白、すなわち、HDL、VLDL、CM等に含まれるコレステロールを選択的に反応させる具体的な方法としては以下のものを挙げることができる。
すなわち、LDL以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤の存在下において、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼを作用させ、過酸化水素を生じさせる。
第1工程の反応液中のコレステロールエステラーゼ濃度は0.2〜2.0IU/mL程度が好ましく、由来としてはシュードモナス属細菌から生成されるものが効果的である。またコレステロールオキシダーゼ濃度は0.1〜0.7IU/mL程度が好ましく、細菌や酵母由来のものを用いることが好ましい。
第1工程で用いられるLDL以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤の好ましい例として、HLB値が13以上15以下、好ましくは13以上14以下であるポリアルキレンオキサイド誘導体を挙げることができる。誘導体の例としては高級アルコール縮合物、高級脂肪酸縮合物、高級脂肪酸アミド縮合物、高級アルキルアミン縮合物、高級アルキルメルカプタン縮合物、アルキルフェノール縮合物を挙げることができる。なお界面活性剤のHLB値の算出方法は周知であり、例えば「新界面活性剤」、堀内博著、昭和61年、三共出版に記載されている。
HLB値が13以上15以下のポリアルキレンオキサイド誘導体の好ましい具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテル等でHLB値が13以上15以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
第1工程で用いられる界面活性剤として、例えばポリオキシエチレン誘導体で、HLB値は13.2であるエマルゲンB66(花王社製)が挙げられる。
第1工程で用いられる上記界面活性剤の濃度は、0.1〜10g/L程度が好ましく、さらに好ましくは0.5〜5.0g/L程度である
第1工程は、pH5〜9の緩衝液中で行うことが好ましく、緩衝液としてはトリス、トリエタノールアミン、グッドの緩衝液等のアミンを含む緩衝液が好ましい。特にグッド緩衝液であるBis-Tris、PIPES、MOPSO、BES、HEPES及びPOPSOが好ましく、緩衝液の濃度は10〜500mM程度が好ましい。
第1工程の反応温度は30〜40℃程度が適当であり、37℃が最も好ましい。また反応時間(第1試薬を添加してから、第2試薬を添加するまでの時間)は2〜10分間程度でよく、5分間が好ましい。
本発明の方法では、第1工程をアルブミンの存在下で行うことが望ましい。アルブミンは、アルブミンであれば何ら限定されるものではなく、血清アルブミン等の市販のアルブミンを好適に用いることができる、特に脂肪酸フリーのものが好ましい。アルブミンの起源は何ら限定されるものではなく、ヒト、ウシ、ブタ、ウマ等いずれの動物であっても良く、特に、広く用いられているウシ血清アルブミンを好適に用いることができる。第1工程の反応溶液中の前記アルブミンの濃度は0.1〜5.0g/dLが好ましく、0.3〜3.0g/dLがさらに好ましい。
以上のように、第1工程で用いられる第1試薬は、少なくとも界面活性剤、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼが含まれる。該試薬は、さらに適当な緩衝液およびアルブミンが含まれていてもよい。また、第1工程で用いられる試薬は、キノン色素生成に関与する試薬組成物の全てを含むことはなく、4−アミノアンチピリンまたはフェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物のいずれかを含む。また、第1工程で用いられる第1試薬は、ペルオキシダーゼを含まない。
第1工程では、生体試料中に存在していたLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールの量に対応して過酸化水素が生じ、該過酸化水素は消失、検出されることなく第2工程に持ち越される。
続く第2工程では第1工程において処理したLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールより生じた過酸化水素の定量と第1工程終了時に残存していたLDL中のコレステロールを処理し定量する。
LDL中のコレステロールの処理は、LDLを少なくともLDLに作用する界面活性剤で処理することにより行う。LDL中のコレステロールは該界面活性剤ならびにコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼの作用により過酸化水素を生成する。ここで、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼは第1工程において用いられる第1試薬に含まれており第1工程において測定系に添加されたものを利用すればよい。また、第2工程に用いられる第2試薬にコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼが含まれていてもよい。少なくともLDLに作用する界面活性剤は、LDLのみに選択的に作用する界面活性剤でもよいし、全てのリポ蛋白に作用する界面活性剤であってもよい。
LDLの測定値は第2試薬添加後の吸光度変化量より算出されるため、その反応速度、つまり使用される界面活性剤の反応強度が測定値における正確性を左右することになる。そのため適切な反応強度を持ち合わせた界面活性剤を選択することが好ましい。
LDLのみに選択的に作用するか、または全てのリポ蛋白に作用する界面活性剤の好ましい例として、第1試薬で用いられていないポリアルキレンオキサイド誘導体を挙げることができる。誘導体の例としては高級アルコール縮合物、高級脂肪酸縮合物、高級脂肪酸アミド縮合物、高級アルキルアミン縮合物、高級アルキルメルカプタン縮合物、アルキルフェノール縮合物を挙げることができる。
ポリアルキレンオキサイド誘導体の好ましい具体例として、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテル等で第1試薬に用いられていない化合物を挙げることができる。第2工程で用いられる界面活性剤として、例えばポリオキシエチレンラウリルアルコールで、HLB値が13.3であるPolidocanol(Thesit)(ロッシュ・ダイアノスティックス社製)が挙げられる。
第2工程で用いられる界面活性剤の濃度は、0.1〜100g/L程度が好ましく、さらに好ましくは1〜50g/L程度である。
第2工程のその他の好ましい反応条件は、第1工程における好ましい反応条件と同様である。但し、本発明の方法の第2工程においては、第2工程開始直後に測定系に含まれていたLDL以外のリポ蛋白中のコレステロール由来の過酸化水素をキノン色素に転化させ、一方でLDL中のコレステロールは第2工程の進行と共に過酸化水素を生成し該過酸化水素をキノン色素に転化させる。LDL以外のリポ蛋白の処理により生成したキノン色素による吸光度の増加は第2試薬の添加と同時に開始し大きな速度で進み短時間で終結する。一方、第2試薬を添加後にLDLが処理され過酸化水素が生成し、次いでキノン色素が生成されるため、LDLの存在量を反映する吸光度は第2試薬の添加後少し時間をおいてから増加を始め、その増加速度も大きくない。すなわち第2工程における吸光度の増加は、第2工程開始直後の急激な増加と緩やかな増加の2相性を示す。最初の急激な増加がLDL以外のリポ蛋白の存在量を反映する増加であり後の緩やかな増加がLDLの存在量を反映する増加である。
従って、LDL以外のリポ蛋白中のコレステロールに由来するキノン色素とLDL中のコレステロールに由来するキノン色素を別々に測定し、LDL中のコレステロールの存在量を正確に定量できるように、LDL中のコレステロールに由来するキノン色素の生成を第2試薬添加後の30秒以上5分以内に終結させることが望ましい。
LDL以外のリポ蛋白中のコレステロールは第1工程においてコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼの作用により生じた過酸化水素を定量することにより行うことができる。また、LDL中のコレステロールは少なくとも第2工程においてLDLに作用する界面活性剤を加え、該界面活性剤と第1工程で加えたコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼの作用により生じた過酸化水素を定量することにより行うことができる。過酸化水素の定量は、生じた過酸化水素をペルオキシダーゼ酵素によって4−アミノアンチピリンとフェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物との酸化縮合反応により、有色キノンに転化し、波長400〜700nmで測定する方法により行える。この際、第2工程において用いられる第2試薬を測定系に添加したとき、ペルオキシダーゼ酵素、4-アミノアンチピリンならびにフェノール系またはアニリン系水素供与体化合物のキノン色素の生成に関与する試薬組成物が全て系に含まれることになる。すなわち、第2工程において用いる第2試薬は、LDLに作用する界面活性剤を少なくとも含み、ペルオキシダーゼ、4-アミノアンチピリンおよび水素供与体化合物(フェノール系またはアニリン系)のうち第1工程で用いられる第1試薬に含まれない試薬組成物を含んでいる。さらに、第2工程で用いられる第2試薬は、緩衝液、アルブミン、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼのいずれかを含んでいてもよい。
第2工程の反応において生じた有色キノンの吸光度の測定値は、第1工程の反応において生じた過酸化水素に由来する吸光度に第2工程において生じた過酸化水素に由来する吸光度が上乗せされたものであり、生体試料中の総てのリポ蛋白中のコレステロールの存在量を示す。また第1工程由来の過酸化水素の吸光度を全体の吸光度から差し引いたもの、つまり第2工程において生じた過酸化水素の定量がLDL中のコレステロールの存在量を示す。
水素供与体化合物のうちアニリン系水素供与体化合物として、N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3,5-ジメトキシアニリン(HDAOS)、N-エチル-N-スルホプロピル-3-メトキシアニリン(ADPS)、N-エチル-N-スルホプロピルアニリン(ALPS)、N-エチル-N-スルホプロピル-3,5-ジメトキシアニリン(DAPS)、N-スルホプロピル-3,5-ジメトキシアニリン(HDAPS)、N-エチル-N-スルホプロピル-3,5-ジメチルアニリン(MAPS)、N-エチル-N-スルホプロピル-3-メチルアニリン(TOPS)、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3-メトキシアニリン(ADOS)、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)アニリン(ALOS)、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3,5-ジメトキシアニリン(DAOS)、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3,5-ジメチルアニリン(MAOS)、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3-メチルアニリン(TOOS)およびN-スルホプロピルアニリン(HALPS)等がある。
第2工程の反応液中において過酸化水素をキノン色素に転化する場合のペルオキシダーゼの濃度は0.1〜3.0IU/mLが好ましく、4-アミノアンチピリンの濃度は0.3〜3.0mmol/Lが好ましく、フェノール系又はアニリン系水素供与体化合物の濃度としては0.5〜2.0mmol/Lが好ましい。
第2工程において、第2試薬を添加するとキノン色素生成に関わる試薬組成物が全て系に含まれるようになるので、第1工程で生成した過酸化水素を第2工程の早い段階でキノン色素に転化させる。また、同時にLDL中のコレステロールが第2試薬に含まれるLDLに作用する界面活性剤および測定系に含まれるコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼによる処理を受けて過酸化水素を生成する。LDL中のコレステロールに由来する過酸化水素を、生成と同時に測定系に含まれるキノン色素生成に関わる試薬組成物の作用によりキノン色素に転化させるので、経時的にキノン色素の量が増加する。従って、図1に示すように、第2工程において、第2工程の開始と同時に吸光度が急激に増加し、その後経時的な増加を続ける。第1の測定では急激に増加した吸光度を測定し、第2の測定では経時的に増加した吸光度を測定する。第2測定の測定値は、総コレステロールの存在量を反映し、第2測定の測定値と第1測定の測定値の差は、LDL中のコレステロールの存在量を反映する。
第2試薬を添加してから第1の測定を行うまでの時間、すなわち第1工程で生成した過酸化水素をキノン色素に転化させるのに要する時間は、0〜60秒間、好ましくは30秒以内である。また、第2の測定を行うまでの時間、すなわち第2工程において存在するすべてのLDL中のコレステロールが酵素の作用により過酸化水素を生成し、生成した過酸化水素をキノン色素に転化させるのに要する時間は、1〜5分である。第1の測定および第2の測定の2点で測定を行い2つの測定値を得られれば、この2つの測定値から演算処理により、総コレステロール量とLDL中のコレステロール量を計算により求めることができる。
以下に計算式を示す。
Figure 0004647927
ΔATsample : 試料の測定2の吸光度から試料と第1試薬のみの吸光度を差し引いた吸光度変化量
ΔATSTD : 標準試料の測定2の吸光度から標準試料と第1試薬のみの吸光度を差し引いた吸光度変化量
ΔATBLK : 生理食塩液または精製水を試料としたときの測定2の吸光度から試料と第1試薬のみの吸光度を差し引いた吸光度変化量
CTSTD : 標準試料の総コレステロール表示値
ΔALsample : 試料の測定2の吸光度から測定1の吸光度を差し引いた吸光度変化量
ΔALSTD : 標準試料の測定2の吸光度から測定1の吸光度を差し引いた吸光度変化量
ΔALBLK : 生理食塩液または精製水を試料としたときの測定2の吸光度から測定1の吸光度を差し引いた吸光度変化量
CLSTD : 標準試料のLDLコレステロール表示値
本発明の方法において、各リポ蛋白が処理を受けてキノン色素が生成する経路の概略は以下の通りである。ただし、下記はキノン色素の生成過程(処理)の概略を示すもので、試薬組成を表すものではない。
LDL以外のリポ蛋白の処理
処理1A 処理1B
LDL以外のリポ蛋白 → 過酸化水素 → キノン色素
界面活性剤 ペルオキシダーゼ
Cエステラーゼ 4-アミノアンピチリン
Cオキシダーゼ 水素供与体
LDLの処理
処理2A 処理2B
LDL → 過酸化水素 → キノン色素
界面活性剤 ペルオキシダーゼ
Cエステラーゼ 4-アミノアンピチリン
Cオキシダーゼ 水素供与体
矢印の下の試薬組成物は、各処理(反応)に必要な試薬組成物であり、Cエステラーゼはコレステロールエステラーゼ、Cオキシダーゼはコレステロールオキシダーゼである。
上記処理のうち、本発明の方法の第1工程において、処理1Aが行われ、第2工程において処理1B、処理2Aおよび処理2Bが行われる。第2工程においては、処理1Bが第2工程の初期で完了し、第2工程全体を通じて処理2Aと処理2Bが行われる。
第1工程および第2工程は、好ましくは1つの反応容器内で連続的に行われ、自動分析装置が第2工程における吸光度変化量と第2工程完了時の吸光度を自動的に測定する。
本発明の方法を用いる分析装置は、多項目を同時に分析することができる多項目同時分析法機能を有する自動分析装置である。自動分析装置としては、TBA-30R(東芝)、BM1250・1650・2250(日本電子)等が挙げられる。
分析装置の多項目同時分析法機能としては、反応容器に第1試薬から第4試薬の添加が可能であり、反応時間も3〜20分間の設定が可能である。また、反応時間の間、複数回測光を行っているため、異なる測定時間の設定が可能であり、比色分析やレート分析での異なる時間設定や比色法やレート法の組み合わせも可能となる。更に異なる波長での同時測定も可能である。これらの分析測定条件を適宜設定することにより、本発明の多数項目同時測定が達成できる。
多項目同時分析法機能を有する自動分析装置は市販のものを用いることができる。
本発明は、さらに生体内試料中のLDL中のコレステロールと総コレステロールを同時に測定するためのキットを包含する。本発明のキットは第1試薬および第2試薬を含む。第1試薬は、少なくともLDL以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤、コレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを含む。第1試薬はさらに、ペルオキシダーゼ、4-アミノアンチピリンならびにフェノール系またはアニリン系水素供与体化合物からなるキノン色素生成に関わる試薬組成物を含んでいてよいが、ペルオキシダーゼ、4-アミノアンチピリンならびにフェノール系またはアニリン系水素供与体化合物の全てを同時に含むことはない。また、ペルオキシダーゼを含むことはなく、4-アミノアンチピリンならびにフェノール系またはアニリン系水素供与体化合物のいずれか一つを含む。さらに、第1試薬は適当な緩衝液、アルブミン等を含んでいてもよい。第2試薬は少なくともLDLに作用する界面活性剤を含み、さらにペルオキシダーゼ、4-アミノアンチピリンならびにフェノール系またはアニリン系水素供与体化合物からなるキノン色素生成に関わる試薬組成物のうち第1試薬に含まれていないものを含む。第2試薬はさらに適当な緩衝液、アルブミン等を含んでいてもよい。該試薬組成物の反応により生じた有色キノンの吸光度を測定することができる。本発明のキットは、さらに濃度既知の標準リポ蛋白溶液、緩衝液等を含む。
以下、本発明の実施例に基づき具体的に説明する。もっとも本発明は下記実施例に限定されるものではない。
第1工程および第2工程に用いる試薬組成物(それぞれ、第1試薬組成物および第2試薬組成物)を以下の組成になるように調製した。第1試薬と第2試薬の組成を変えた2つの測定系に対応した試薬組成物とした。
測定系1
第1試薬組成物
PIPES緩衝液 pH7.0 50 mmol/L
4‐アミノアンチピリン 1.4 mmol/L
コレステロールエステラーゼ 0.6 IU/mL
コレステロールオキシダーゼ 0.5 IU/mL
界面活性剤 エマルゲンB66(花王社製) 0.27 %
第2試薬組成物
PIPES緩衝液 pH7.0 50 mmol/L
界面活性剤 Polidocanol(Thesit) 1 %
(ロッシュ・ダイアノスティックス社製)
TOOS 6 mmol/L
POD(ペルオキシダーゼ) 6.5 IU/mL
測定系2
第1試薬組成物
PIPES緩衝液 pH7.0 50 mmol/L
TOOS 2 mmol/L
コレステロールエステラーゼ 0.6 IU/mL
コレステロールオキシダーゼ 0.5 IU/mL
界面活性剤 エマルゲンB66(花王社製) 0.27 %
第2試薬組成物
PIPES緩衝液 pH7.0 50 mmol/L
界面活性剤 Polidocanol(Thesit) 1 %
(ロッシュ・ダイアノスティックス社製)
4‐アミノアンチピリン 4 mmol/L
POD 6.5 IU/mL
評価対照製品として市販品である自動分析用試薬LDL-EX N(デンカ生研社製)と自動分析用試薬T-CHO (S)N(デンカ生研社製)を使用。
(試料)
ヒト血清58例を準備した。
自動分析装置としてTBA-30R(東芝社製)を使用。
(LDL-C、T-CHO同時分析用試薬(マルチ試薬))
測定条件:多項目自動分析
試料各4μLにあらかじめ37℃に加温した第1試薬300μLを混和し、37℃で5分間反応させた後に、第2試薬100μLを加えさらに5分間反応させた。第2試薬添加後、30秒後および5分後に600nmにおける吸光度を測定した。LDLコレステロール(LDL‐C)の測定は第2試薬添加後30秒後と5分後の吸光度変化量から、総コレステロール(T-CHO)の測定は第2試薬添加後の吸光度変化量より算出した。この際、あらかじめ生理食塩液の吸光度変化量(以下ブランクとする)と既知濃度試料を標準試料とした際の吸光度変化量を測定しておき、この2つの値の差し引きより「mg/dL当りの吸光度変化量」をLDL-C、T-CHOそれぞれについて算出する。次いで試料を測定し、得られた吸光度変化量からブランクを差し引いた吸光度変化量を「mg/dL当りの吸光度変化量」と比較し、LDL-CとT-CHO濃度を算出した。
図2に評価対象製品であるLDL-EX Nを用いて測定したLDL中のコレステロール測定値と、本発明の方法で測定した測定値の相関を示す。図3に評価対象製品であるT-CHO (S)Nを用いて測定した総コレステロール測定値と、本発明の方法で測定した測定値の相関を示す。図2および図3に示すように、本法の同時定量によって、それぞれ単独にLDL-CとT-CHO測定を行った値と同様な測定結果が得られている。
本発明のマルチ定量法の原理を示す図である。 本発明のマルチ定量方法により測定したLDL中のコレステロール値と、単独で測定したLDL中のコレステロール値の相関を示す図である。 本発明のマルチ定量方法により測定した総コレステロール値と、単独で測定した総コレステロール値の相関を示す図である。

Claims (7)

  1. 生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを分離操作のない連続的な一連の処理で定量する方法であって、
    (i) 低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤であるポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテル並びにコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼを用いて生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白を処理し、過酸化水素を生成させるが該過酸化水素はキノン色素に転化されない第1工程、および
    (ii) 第1工程で得られた過酸化水素をキノン色素に転化させるとともに少なくとも低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤であるポリオキシエチレンラウリルエーテル並びにコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼを用いて残存する低密度リポ蛋白を処理し発生した過酸化水素をキノン色素に転化させる第2工程からなり、
    第1工程で用いられる第1試薬は、キノン色素生成に関る4−アミノアンチピリン、フェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物、およびペルオキシダーゼのいずれかを含み、第2工程で用いられる第2試薬は、4−アミノアンチピリン、フェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物およびペルオキシダーゼのうち第1試薬に含まれていないものを含み、第1工程においてはキノン色素の生成が起こらず、第2工程において生じたキノン色素の量から低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを分離操作のない連続的な一連の処理で定量する方法。
  2. 第2工程における全体の吸光度変化量が総コレステロールの存在量を反映した測定値となり、第2工程における過酸化水素の生成量に対する吸光度変化量が低密度リポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値となる、前記2つの値に基づいて生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールの存在量を分離操作のない連続的な一連の処理で測定する請求項1記載の方法。
  3. 第2工程における吸光度の変化が、第2試薬の添加直後の急激な増加と、その後の緩やかな増加の2相性の増加を示し、後者の緩やかな吸光度変化量より低密度リポ蛋白中のコレステロールの定量を行う請求項1または2に記載の方法。
  4. 第2工程の全体の吸光度変化量より総コレステロールの定量を行う請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  5. 臨床化学検査用自動分析装置を用い分析を行う請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  6. 生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを分離操作のない連続的な一連の処理で定量する方法であって、第1試薬を添加して低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤であるポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテル並びにコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼを用いて生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白を処理し、過酸化水素を生成させる第1工程および第2試薬を添加して第1工程で得られた過酸化水素をキノン色素に転化させるとともに少なくとも低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤であるポリオキシエチレンラウリルエーテル並びにコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼを用いて残存する低密度リポ蛋白を処理し発生した過酸化水素をキノン色素に転化させる第2工程からなる方法において、液状試薬を安定化させる方法であって、第1工程で添加される第1試薬にキノン色素生成に関わる試薬組成物である4−アミノアンチピリンまたはフェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物のいずれかが含まれ、第2試薬には4−アミノアンチピリン、フェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物およびペルオキシダーゼのうち第1試薬に含まれないものが含まれる、液状試薬を安定化させる方法。
  7. 生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを分離操作のない連続的な一連の処理で定量する方法であって、第1試薬を添加して生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白を処理し、過酸化水素を生成させる第1工程および第2試薬を添加して第1工程で得られた過酸化水素をキノン色素に転化させるとともに残存する低密度リポ蛋白を処理し過酸化水素を発生させキノン色素に転化させる第2工程からなる方法を行うためのキットであって、第1試薬にキノン色素生成に関わる試薬組成物である4−アミノアンチピリンまたはフェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物のいずれか、低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤であるポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテル、ならびにコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼが含まれ、第2試薬には4−アミノアンチピリン、フェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物およびペルオキシダーゼのうち第1試薬に含まれないもの、ならびに低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤であるポリオキシエチレンラウリルエーテルが含まれる、キット。
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