JP3012453B2 - 硬表面洗浄用組成物 - Google Patents
硬表面洗浄用組成物Info
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Description
より分解され易い硬表面洗浄用組成物に関する。さらに
詳しくは、本発明は、ガラス壜、食器等のガラス製品、
什器あるいは各種工場のタンクや配管の洗浄、その他油
類に汚染された金属製品やプラスチック製品等の洗浄に
適し、かつ微生物により分解され易い強力な硬表面洗浄
用組成物に関するものである。
状の被洗浄物、たとえば、ビール壜、牛乳壜等の各種の
壜類、食品工場のタンクや配管等の各種食品製造機器
類、更には油汚れの激しいオーブンやグリル等の金属あ
るいはプラスチック製品の表面の洗浄に際しては、浸漬
法あるいは被洗浄物の表面に洗浄液を吹きつける等の簡
便な方法により洗浄することのできる洗浄力の強力な洗
浄剤が望まれる。従来、この種の洗浄剤としては、水酸
化ナトリウム1〜5重量%を含むアルカリ性水溶液に、
エチレンジアミンテトラ酢酸塩、あるいはグルコン酸ナ
トリウム等が配合された洗浄剤に、抑泡を目的として界
面活性剤などが必要により添加されて用いられている。
(以下、EDTAと略記する)が配合された洗浄剤は、
EDTAの強力な金属イオンとの錯体形成能により、極
めて洗浄力の強い洗浄剤ではあるが、EDTAおよびそ
の金属錯体化合物が微生物により分解され難いものであ
るために、最近、特に使用後の洗浄液をそのまま廃棄す
ることは、環境保全の面から問題となってきている。グ
ルコン酸ナトリウムが配合された洗浄剤は、グルコン酸
ナトリウムが微生物により分解され易く、その廃棄につ
いて環境保全上の問題はないものの、洗浄力に劣り、汚
れの激しい被洗浄物の洗浄には適さないという欠点があ
る
珪酸塩あるいはりん酸塩等の無機化合物などが配合され
たアルカリ性洗浄剤が提供されている(特開昭51−5
6810号公報参照)。しかし、ヒドロキシエチルイミ
ノジ酢酸塩は、金属イオンとの錯体形成能が弱く、洗浄
力が充分なものでないため、汚れの激しい被洗浄物に対
しては、EDTAを含有する洗浄剤に比べて満足する洗
浄効果が得られないという欠点がある。このような状況
から、微生物により分解され易く、かつ、洗浄力の優れ
た洗浄剤の開発が強く求められている現状にある。
物により分解され易く、かつ、洗浄力に優れた洗浄剤の
開発研究を鋭意進めた結果、グルコン酸塩とヒドロキシ
エチルイミノジ酢酸塩との併用による洗浄力の強力な洗
浄剤の開発に成功した。本発明は、かかる知見に基づい
てなされたものである。本発明は、アルカリ金属水酸化
物、グルコン酸塩およびヒドロキシエチルイミノジ酢酸
塩を有効成分として含有することを特徴とする硬表面洗
浄用組成物を提供するものである。
ン酸塩との併用による相乗効果により、EDTAを含有
する洗浄剤にほぼ匹敵する洗浄力が得られるということ
は、従来技術から予測し得ない驚くべき発見である。ヒ
ドロキシエチルイミノジ酢酸塩が、微生物により容易に
分解されることは、J.B.Lynn等により認められ
ており(Journal of The Americ
an Oil Chemists’ Society,
52 41,1975)、この点において、本発明の組
成物については、環境保全の面からの問題は全く生じな
い。以下、本発明を詳細に説明する。
イミジノ酢酸塩とグルコン酸塩との併用による相乗効果
は、後述する実施例から明らかなように、90:10〜
10:90という極めて広い配合割合において認められ
る。通常は、85:15〜15:85の配合割合で用い
ることができるが、特に、75:25〜25:75の配
合割合において最も高い相乗効果が得られる。ヒドロキ
シエチルイミノジ酢酸塩およびグルコン酸塩としては、
いずれについても、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモ
ニウム塩、モノエタノールアミン塩あるいはモルホリン
塩などが例として挙げられるが、好ましくはナトリウム
塩、カリウム塩であり、通常はナトリウム塩が用いられ
る。
ムあるいは水酸化カリウム等であり、通常水酸化ナトリ
ウムが好ましく用いられる。本発明の組成物におけるア
ルカリ金属水酸化物の水溶液の濃度は、被洗浄物の汚れ
の程度、あるいは強いアルカリ性を嫌う被洗浄物等の種
類、洗浄目的あるいは被洗浄物の材質等を考慮して通常
は、1〜5%程度の濃度範囲から適宜選択される。ま
た、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸塩およびグルコン酸
塩は、このアルカリ金属水酸化物100重量部に対し
て、通常0.5〜30重量部の割合で配合して用いられ
る。
ス壜等のガラス表面を洗浄する場合について言えば、ガ
ラス表面の侵蝕を極力抑制しつつ所期の洗浄効果を達成
するため、アルカリ金属水酸化物の濃度を低くし、ヒド
ロキシエチルイミノジ酢酸塩およびグルコン酸塩の配合
量を多くして用いるのが好ましい。一方、ステンレス製
のタンク表面や配管内を洗浄する場合には、アルカリ金
属水酸化物、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸塩およびグ
ルコン酸塩のいずれも高い濃度のものとして洗浄するの
が好ましく、その際のヒドロキシエチルイミノジ酢酸塩
とグルコン酸塩との配合割合は、最も相乗効果の現れる
75:25〜25:75の範囲のものが好ましい。ま
た、油等の主に有機物で汚染されている金属表面を洗浄
する場合、あるいはブラシ等の補助手段を併用して洗浄
する場合又は長時間浸漬して洗浄する等の方法が適用で
きる場合には、アルカリ金属水酸化物の濃度を小さく
し、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸塩とグルコン酸塩の
配合量を多くして使用するのが好ましい態様である。そ
の際のヒドロキシエチルイミノジ酢酸塩とグルコン酸塩
との配合割合は、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸塩の配
合割合の多い50:50〜90:10の範囲のものが適
している。
種の洗浄剤に添加使用されているその他の添加成分を含
有せしめることは任意である。例えば、次亜塩素酸塩、
ジクロルシアヌル酸塩などの漂白剤、あるいは通常用い
られている界面活性剤等を通常の使用割合で配合するこ
とができる。
るに当たっては、予め高濃度の溶液のものとして調製
し、使用の際に所望濃度に希釈して用いることができ
る。また、使用の際に、各組成成分を所望濃度の溶液の
ものに調製して用いることも任意であり、好ましい実施
の態様の一つである。次に、本発明の実施例を、比較例
と共に掲げ、本発明をさらに詳細に説明する。本発明
は、これらの実施例により限定されるものでない。
ステンレス板に均一に塗布した後、105℃で8時間加
熱乾燥して調製した人工汚垢板を用いて、本発明に係る
各種割合の洗浄用組成物の洗浄性能を試験したものであ
る。試験方法は、上記人工汚垢板を80℃に加温した各
試料溶液中に10分間浸漬して洗浄した後、人工汚垢板
を温水で濯ぎ、充分乾燥した人工汚垢板表面の汚れ残量
を光沢度計を用いて測定した。この測定値と洗浄前の人
工汚垢板の光沢度の測定値とから洗浄効率を算出した。
その結果を表1および後掲図1に示す。なお、各試料
は、炭酸カルシウム濃度として、60ppmおよび20
0ppmの2種類の硬度の水を使用して調製した。
コン酸ナトリウム(GNA)との2成分からなる組成物
(比較例1)、および水酸化ナトリウムとヒドロキシエ
チルイミノジ酢酸ナトリウム(HEIDA)との2成分
からなる組成物(比較例2)に比べ、本発明に係る洗浄
用組成物(本発明1〜6)は、洗浄効率が著しく向上し
ていることが認められる。この洗浄効率の向上は、60
ppmおよび200ppmのいずれの硬度にも影響を受
けず、さらに被洗浄物がガラスおよびステンレスのいず
れの材質の場合にも認められた。また、本発明に係る洗
浄用組成物において、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸ナ
トリウムとグルコン酸ナトリウムとの配合割合が85:
15〜25:75(本発明2〜6)の場合60ppm硬
度のものについては、強力な洗浄力をもち洗浄剤として
最も広く使用されている、水酸化ナトリウムおよびED
TAを含有する洗浄剤(比較例3)と同等の高い洗浄効
率が認められた。
性能試験を行ったものである。 人工汚垢板の調製 牛脂10g,大豆油10g、モノオレイン0.25g、
オイルレッド0.1gをクロロホルム60mlに溶解
し、この溶液にガラス板を浸漬してガラス板上に均一の
厚さの被膜を形成せしめた後、ガラス板を取り出し通風
乾燥によりクロロホルムを揮発せしめて人工汚垢板を調
製した。 洗浄力評価方法 JIS規格K3370台所用合成洗剤の洗浄力評価法に
記載のリーナッツ改良法による洗浄力試験装置を用いた
撹拌法により行った。人工汚垢板を30℃の各試料溶液
中で3分間撹拌洗浄した後、人工汚染垢板を取り出し水
道水1分間撹拌洗浄して濯ぎ、通風乾燥して充分に水分
を除去し、化学天秤で重量を測定した。この測定値と洗
浄前の人工汚垢板の重量とから、洗浄効率を算出した。
その結果を表2に示す。なお、各試料溶液は炭酸カルシ
ウム濃度として、60ppmの硬度の水を使用して調製
した。
対しても、グルコン酸ナトリウム(比較例1)の単独使
用の場合に比較して、本発明に係る洗浄用組成物(本発
明1〜6)の洗浄効率が著しく向上していることが認め
られ、また、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸ナトリウム
(比較例2)に比べ、グルコン酸ナトリウムとヒドロキ
シエチルイミノジ酢酸ナトリウムとの配合割合が、5
0:50〜15:85(本発明3〜6)の場合には洗浄
効率が向上しており、35:65〜15〜85(本発明
4〜6)の配合割合の場合は、EDTAの場合(比較例
3)と同等の高い洗浄効果が認められた。
なように、本発明に係る硬表面洗浄用組成物は、グルコ
ン酸塩とヒドロキシエチルイミノジ酢酸塩との併用によ
り、相乗的洗浄効果が発揮されEDTAを含有する洗浄
剤に匹敵する高い洗浄効果を奏し、各種びん類あるいは
食品工場のタンクや配管等の食品製造機器類さらに油汚
れの激しい金属製品あるいはプラスチック製品などの洗
浄に最適なものである。したがって、本発明に係る硬表
面洗浄用組成物は、微生物により分解され易く廃棄によ
る環境保全の面でも全く問題のないものであり、従来の
EDTAを含有する洗浄剤に替わりうる多方面の洗浄剤
として、その利用価値は極めて高いものであり、当該技
術分野に寄与するところ大である。
ガラス表面上の珪藻土の汚れの洗浄効率とEDTAの洗
浄効率の結果を示すグラフである
Claims (4)
- 【請求項1】 アルカリ金属水酸化物、グルコン酸塩お
よびヒドロキシエチルイミノジ酢酸塩を有効成分として
含有することを特徴とする硬表面洗浄用組成物。 - 【請求項2】上記グルコン酸塩とヒドロキシエチルイミ
ノジ酢酸塩とが90:10〜10:90の配合割合で含
有されていることを特徴とする請求項1記載の硬表面洗
浄用組成物。 - 【請求項3】上記グルコン酸塩およびヒドロキシエチル
イミノジ酢酸塩がアルカリ金属水酸化物100重量部に
対して0.5〜30重量部の配合割合で含有されている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の硬表面洗
浄用組成物。 - 【請求項4】上記グルコン酸塩およびヒドロキシエチル
イミノジ酢酸塩のいずれもがナトリウム塩である請求項
1ないし請求項3のいずれか1項記載の硬表面洗浄用組
成物。
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DE19642600A1 (de) * | 1996-10-16 | 1998-04-23 | Henkel Ecolab Gmbh & Co Ohg | Reinigungsmittel für Kunststoff-Mehrweggebinde oder kunststoffbeschichtete Mehrwegglasgebinde sowie Verfahren zu deren Reinigung |
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1994
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