JPH0227397B2

JPH0227397B2 - Katahyomensenjozaisoseibutsu

Info

Publication number: JPH0227397B2
Application number: JP8100082A
Authority: JP
Inventors: Yoshiro Abe; Kenji Miura; Hideki Suzuki; Kaname Sakai
Original assignee: Asahi Denka Kogyo KK
Current assignee: Adeka Corp
Priority date: 1982-05-14
Filing date: 1982-05-14
Publication date: 1990-06-15
Anticipated expiration: 2002-05-14
Also published as: JPS58198598A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は、硬表面洗浄剤組成物に関する。近年、合成洗剤の主要ビルダーとして使用され
る各種燐酸塩が瀬戸内海、琵琶湖などの閉鎖水域
における富栄養化をもたらし、社会問題となつて
いる。そして、昭和55年７月１日より施行された
琵琶湖富栄養化防止条例の制定をきつかけに燐規
制の動きが活発となり、洗剤メーカー各社はあい
ついで無燐洗剤の発売にふみきつた。トリポリリン酸ソーダの代替ビルダーとしてよ
く知られているものに、クエン酸ソーダ、
CMOS、ゼオライト、NTA、EDTAなどがある
が、性能面においてトリポリリン酸ソーダには劣
る。これは、トリポリリン酸ソーダが単なるキレ
ート剤として動くだけでなく、汚れ粒子の分散
能、被洗物への再付着防止能などいくつかの複合
的な働きを持つからだと考えられるが、いずれに
しても、無リン洗剤の性能は、有リン洗剤に比べ
て劣ることは確かである。また硬表面、特に自動食器洗浄機を用いた食器
の洗浄に供される洗浄剤は、従来からトリポリン
酸ソーダ、ピロリン酸ソーダ、オルソリン酸ソー
ダ、ヘキサメタリン酸ソーダなどのリン酸塩、オ
ルソケイ酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、セスキケ
イ酸ソーダなどのケイ酸塩、炭酸ソーダ、重炭酸
ソーダ、セスキ炭酸ソーダなどの炭酸塩、硫酸ソ
ーダ等の硫酸塩及び水酸化ナトリウムを主成分と
した粉末状洗剤が大半を占めていた。これらの洗
浄剤は、ホツパーの中にあらかじめ人手によつて
加えられ、、適時、温湯によつてその飽和水溶液
が洗浄機内へ送られる仕組みになつている。しかし、粉末状のアルカリ洗剤は人手によつて
ホツパー中に加えることによる(1)危険性、(2)洗浄
機周辺が汚れる、(3)手間がかかるなどの問題点が
あるため、最近は人手をかけない液体状の洗浄剤
が好まれる傾向にある。液体状の洗浄剤は、水圧
やポンプを利用して自動的に洗浄剤容器から洗浄
機内へ送られるため、安全性、省力、清潔さの面
などで粉末状洗浄剤より優れた利点がある。しかしその反面、液体洗浄剤は洗浄力に寄与す
る有効成分を水あるいは溶液に溶解するため、難
溶性の成分を使用することは難しく、さらにその
量も限度がある。従つて洗浄力は当然、粉末状洗
浄剤に劣るのが普通であると考えられてきた。本発明の目的は、燐酸塩を含有せず、優れた性
能を有し、液体洗浄剤として用いても性能が低下
しない、硬表面洗浄剤組成物を提供することにあ
る。本発明者らは、種々検討を重ねた結果、水酸化
ナトリウムあるいは水酸化カリウム、２−ヒドロ
キシエチルイミノジ酢酸塩、及びイソアミレンと
無水マレイン酸との共重合体を含有する組成物
が、硬表面に付着した汚れの除去効果、さらに除
去された汚れ粒子の再付着を防止する効果におい
て画期的な性能を有すること、及び液体洗浄剤と
して用いた場合でも、従来では考えられなかつた
洗浄力を有するとともに、低温安定性にも優れて
いるとを見い出し、本発明を完成した。本発明の硬表面洗浄剤組成物は、必須の構成成
分として、水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリ
ウム、２−ヒドロキシエチルイミノジ酢酸塩、及
びイソアミレンと無水マレイン酸との共重合体を
含有する。本発明に用いられる２−ヒドロキシエチルイミ
ノジ酢酸塩は次式で示される構造を持つものであ
り、ナトリウムあるいはカリウム塩が特に好まし
い。（式中、Ｘはアルカリ金属を示す）本発明に用いられるイソアミレンと無水マレイ
ン酸との共重合体は、それぞれのモノマー成分を
１：１で共重合させた分子量5000〜7000のものが
好ましい。共重合体は一部又は全部がアルカリ塩
となつているものを含む。本発明に使用される水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムは、油汚れのケン化作用、タンパク質汚
れ、デンプン汚れの加水分解作用をもつ。２−ヒ
ドロキシエチルイミノジ酢酸塩は、水中の硬度成
分を封鎖する働きがある。イソアミレンと無水マ
レイン酸との共重合体は、汚れ粒子の分散作用、
再付着防止作用をもつ。例えば、水酸化ナトリウ
ムと２−ヒドロキシエチルイミノジ酢酸塩だけで
は、食器や洗浄機に汚れが再付着してしまう。
又、水酸化ナトリウムとイソアミレンと無水マレ
イン酸との共重合体だけから成る洗剤は、カルシ
ウムやマグネシウムのスケールが洗浄機に付着す
る。又、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを除
くと、汚れの除去効果が低下し、食器の仕上がり
が悪くなる。本発明の硬表面洗浄剤組成物は、上記三成分を
必須としなければ本発明の目的を達成することが
不可能である。さらに、本発明による洗浄剤は、洗浄剤中の水
あるいは溶剤の量を変化させる事によつて、液体
状態以外にペースト状態、液体−固体の２層状
態、粉末状態にする事が出来る。また、必須成分以外のものとして、界面活性
剤、少量の各種リン酸塩、ケイ酸塩、炭酸塩、硫
酸塩、漂白剤などを加えることができる。ここで、本発明組成物が0.2wt％程度の使用濃
度で食器洗浄機用液体洗浄剤として使用される場
合の好ましい組成割合を示すと次の通りである。水酸化ナトリウムあるいはカリウム５〜30wt％２−ヒドロキシエチルイミノジ酢酸ソーダ
５〜30wt％イソアミレンと無水マレイン酸との共重合体
５〜40 界面活性剤０〜５水残さらに、本発明組成物が0.2wt％程度の使用濃
度で食器洗浄機用粉末洗浄剤として使用される場
合の好ましい組成割合を示すと次の通りである。水酸化ナトリウムあるいはカリウム５〜40wt％２−ヒドロキシエチルイミノジ酢酸ソーダ
10〜60 イソアミレンと無水マレイン酸との共重合体
５〜40 メタ珪酸ソーダ０〜30 炭酸ソーダ０〜30 ジクロルイソシアヌール酸ソーダ０〜５芒硝０〜30 本発明の硬表面洗浄剤組成物は、燐酸塩を含有
せず、優れた洗浄力を有し、粉末洗浄剤としても
液体洗浄剤としても良好に使用できる無リン洗浄
剤である。以下、本発明を実施例に基づいて、さらに詳し
く説明する。実施例１〜４、比較例１〜７第１表の組成に基づいて液体洗浄剤を調製し、
下記に記載の試験を行なつた。結果を第１表に示
す。低温安定性試験 −５℃の冷蔵庫に10日間放置した時の状態を観
察した。〇；透明液体 ×；白濁あるいは沈澱洗浄力試験洗浄機；IHI JWD−６型汚垢；牛脂とボタージユスープと小麦粉と水を１
対２対３対５に混合し、磁器性平皿に塗布し１
晩放置したもの洗浄条件；洗浄時間45秒、インターバル５秒、す
すぎ時間12秒、洗浄剤濃度0.2wt％判定方法；シエツフエの一対比較法くり返し10
枚洗浄機への汚れの再付着試験上記汚垢１Kgを洗浄機内へ入れ、0.2wt％洗浄
剤液において10分間洗浄機を稼動し、停止した後
に洗浄剤液を排水し、洗浄機壁面及びタンク内の
汚れの再付着状態を観察する。〇；汚れの再付着がない △；わずかに汚れの再付着が認められる ×；洗浄機壁面及びタンク内に多量に汚れが再付
着しているコツプへの汚れの再付着試験ラツクに清浄なコツプ20個を設置し、汚れの洗
浄機への再付着実験と同じ操作を行つた後、洗浄
機を用いてすすぎを12秒間行つた後、コツプの汚
れ再付着状態を観察する。〇；汚れの再付着がない △；１〜10個のコツプにわずかに汚れが再付着 ×；11個以上のコツプに汚れの再付着が認められ
る洗浄機へのスケールの付着試験上記汚垢１Kgを洗浄機に入れ、0.2％洗浄剤液
で10分間洗浄機を稼動する。洗浄剤液を排水し、
同じ操作を10回くり返した後に洗浄機壁面及びタ
ンク内に付着した白色スケール（これは汚れとカ
ルシウムが結合したスケールと、カルシウムと洗
浄剤成分が結合したスケールである）を観察し
た。但し、使用水は塩化カルシウムを用いて
10゜DHの人工硬水を用いた。〇；スケールの付着なし △；洗浄機壁面のつやがなくなり、うつすらと白
色スケールが付着 ×；洗浄機壁面及びタンク内に白色スケールが多
量に付着

【表】

【表】実施例５〜８、比較例８〜11 第２表の組成に基づいて粉末洗浄剤を調製し、
下記に記載の試験を行なつた、試験方法は前記に
準ずる。結果を第２表に示す。洗浄力試験洗浄機への汚れの再付着試験コツプへの汚れの再付着試験洗浄機へのスケールの付着試験

【表】

Claims

【特許請求の範囲】

１必須の構成成分として、水酸化ナトリウムあ
るいは水酸化カリウム、２−ヒドロキシエチルイ
ミノジ酢酸塩、及びイソアミレンと無水マレイン
酸との共重合体を含有する硬表面洗浄剤組成物。