JP2013528679A - 器物洗浄用の高濃縮苛性ブロック - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、洗浄系および、表面から汚れを取り除き、そして水の硬度の表面への堆積を防止する方法に関する。特に、この洗浄系は、硬質表面、例えば器物からの汚れの除去に効果的である。この洗浄系は、苛性洗浄剤および酸性すすぎ溶液を含んでいる。1つの態様では、苛性洗浄剤は、実質的にリン含有化合物を含まない。従って、この洗浄系は、慣用の洗浄剤への、環境に配慮した、容易に生分解性の代替物を提供する。この洗浄系は、例えば、自動器物洗浄、食品および飲料、車両の手入れ、健康管理、ファーストサービスレストランおよび繊維製品手入れが挙げられるが、それらには限定されない種々の産業に用いることができる。特には、この洗浄系は、硬質表面洗浄用途、例えば、器物、浴室表面、食器洗い機、食品および飲料装置、健康管理機器、車両およびテーブル上面に用いることができる。また、この洗浄系は、洗濯用途にも用いることができる。
苛性洗浄剤は、アルカリ金属水酸化物を含んでおり、そして更に腐食防止剤および界面活性剤を更に含むことができる。アルカリ金属水酸化物は、苛性系に洗浄性能を与え、そしてアルカリ性源およびビルダーとして機能する。また、アルカリ金蔵水酸化物は、使用溶液を形成するために苛性洗浄剤に水が加えられるときに、結果として得られる溶液のpHを調整するために用いられる。使用溶液のpHは、十分な洗浄性を与えるために、アルカリ性の範囲に維持する必要がある。1つの態様では、使用溶液のpHは、約9〜約13の範囲である。特には、使用溶液のpHは、約10〜約12の範囲である。より好ましくは、使用溶液のpHは、約10.5〜約11.5の範囲である。アルカリ金属水酸化物は、液体形態および/または固体形態で、苛性洗浄剤に加えられる。液体および固体形態の両方が、部分的に水和されたアルカリ金属水酸化物とするために存在することができる。部分的に水和されたアルカリ金属水酸化物を用いることで、分配の間の水和熱からの水蒸気の発生を減少させる。1つの態様では、アルカリ金属水酸化物は、液体形態およびビーズ形態で加えられる。好適なアルカリ金属水酸化物の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化ルビジウムが挙げられるが、それらには限定されない。特に好適なアルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウムが挙げられるが、それには限定されない。
すすぎ溶液は、キレート化酸および水を含んでいる。1つの態様では、用いられる水が脱イオン水である場合には、キレート化酸は随意である。キレート化酸の量または濃度は、多くのパラメータ、例えば、これらには限定されないが、すすぎ溶液のpH、酸の酸性度、その酸のキレート化性能、および水の体積/すすぎ溶液が洗浄される表面に接触している単位時間、に依存する。好適なキレート化酸の例としては、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、グルカル酸、N−モノおよびジアセテートアミノ酸、ピコリン酸、シュウ酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、ニトリロ三酢酸およびエチレンジアミン四酢酸、が挙げられるが、それらには限定されない。特に好適なキレート化酸の例としては、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、乳酸およびマレイン酸が挙げられる。クエン酸は、これが米国食品医薬品局によってGRAS(概ね安全と認識されている)に分類されているので、環境に優しい洗浄系として特に好適である。
本洗浄系は、付加的な成分または薬品、例えば付加的な機能性材料を含むことができる。そのようなものとして、態様によっては、アルカリ性源、腐食防止剤および界面活性剤成分を含む苛性洗浄剤は、例えば、付加的な機能性材料をその中にほとんど含まない、もしくは全く含まない態様では、苛性洗浄剤の大部分の、または更には全ての質量を与えることができる。同様に、態様によっては、水およびキレート化酸を含むすすぎ溶液は、例えば、付加的な機能性材料をその中にほとんど含まない、もしくは全く含まない態様では、すすぎ溶液の大部分の、または更には全ての質量を与えることができる。機能性材料は、本洗浄系に、所望の性質および機能性を与える。本出願の目的においては、用語「機能性材料」としては、使用および/または濃縮溶液、例えば水溶液中に含まれた、または溶解された場合に、特定の用途で有益な性質を与える材料が挙げられる。本洗浄系は、所望により、例えば、米国特許第7,341,983号明細書(ここに参照することによって本明細書の内容とする)中に記載されているような、他の汚れ蒸解成分、界面活性剤、殺菌剤(disinfectants)、酸化剤、殺菌剤(sanitizers)、酸味料、錯化剤、消泡剤、染料、増粘剤もしくはゲル化剤、および香料を含むことができる。機能性材料の幾つかの特定の例が、以下により詳細に記載されているが、議論される特定の材料は、例としてのみに与えられていること、そして広範囲の他の機能性材料を用いることができることが、当業者などには理解されなければならない。例えば、以下に議論される機能性材料の多くは、洗浄および/または脱染用途に用いられる材料に関するが、しかしながら、他の態様では、他の用途での使用のための機能性材料も含むことができることが理解されなければならない。
本洗浄系は、洗浄力のある量のアニオン性界面活性剤またはアニオン性界面活性剤混合物を含む、アニオン性界面活性剤成分を含むことができる。アニオン性界面活性剤は、それらの湿潤性および洗浄性故に、洗浄系に望ましい。本発明によって用いることができるアニオン性界面活性剤としては、洗浄産業において入手可能ないずれかのアニオン性界面活性剤が挙げられる。アニオン性界面活性剤の好適な群としては、スルホン酸塩および硫酸塩が挙げられる。アニオン性界面活性剤成分に与えることができる好適な界面活性剤としては、アルキルアリールスルホン酸塩、第二級アルカンスルホン酸塩、アルキルメチルエステルスルホン酸塩、アルファオレフィンスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、およびアルコール硫酸塩が挙げられる。
苛性洗浄剤の粘度は、増粘剤の量に伴って増加し、そして粘性の組成物は、洗浄系が表面に粘着する用途に有用である。好適な増粘剤としては、処理される表面上に汚染する残渣を残さない増粘剤を挙げることができる。一般に、本発明で用いることができる増粘剤としては、天然ガム、例えばキサンタンガム、グアーガム、変性グアー、もしくは植物粘質物からの他のガム;多糖系増粘剤、例えばアルギン酸塩、デンプンおよびセルロース系ポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなど);ポリアクリレートポリマーおよび共重合体;ならびに親水コロイド増粘剤、例えばペクチンが挙げられる。通常は、本発明の洗浄系または方法で用いられる増粘剤の濃度は、最終組成物に求められる粘度によって決められる。しかしながら、一般的な指針として、本洗浄系中の増粘剤の粘度は、約0.1質量%〜約3質量%、約0.1質量%〜約2質量%、または約0.1質量%〜約0.5質量%の範囲である。
また、本洗浄系は、基材を明るくし、または白くするために、漂白剤を含むことができる。好適な漂白剤の例としては、洗浄プロセスの間に典型的に遭遇する条件下で、活性ハロゲン種、例えばCl2、Br2、−OCl−および/または−OBr−を遊離することができる漂白成分が挙げられる。本洗浄系で用いるための好適な漂白剤としては、例えば塩素含有化合物、例えば塩素、次亜塩素酸塩およびクロラミンが挙げられる。例示的なハロゲン遊離性化合物としては、アルキル金属ジクロロイソシアヌレート、塩素化リン酸三ナトリウム、アルカリ金属次亜塩素酸塩、モノクロラミンおよびジクロラミンなどが挙げられる。また、本洗浄系中の塩素源の安定性を高めるために、被包された塩素源を用いることができる(例えば、米国特許第4,618,914号および第4,830,773号明細書を参照、これらを参照することによって本明細書の内容とする)。また、漂白剤としては、例えばテトラアセチルエチレンジアミンなどの活性化剤有り、または無しでの、過酸素化合物または活性酸素源、例えば過酸化水素、過ホウ酸塩、炭酸ナトリウム過酸化水素化物、リン酸塩過酸化水素化物、一過硫酸カリウムおよび過ホウ酸ナトリウム一および四水和物、を挙げることができる。本洗浄系は、有効な量の漂白剤を含むことができる。本濃縮物が漂白剤を含む場合には、漂白剤は、約0.1質量%〜約60質量%、約1質量%〜約20質量%、約3質量%〜約約8質量%、そして約3質量%〜約6質量%の量で含むことができる。
本洗浄剤は、有効な量の洗浄充填剤を含むことができ、洗浄充填剤は、洗浄剤自体としては機能しないが、しかしながら洗浄剤と協力して本洗浄系の全体的な洗浄能力を向上させる。本洗浄系で用いるために好適な洗浄充填剤としては、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、デンプン、砂糖、C1〜C10アルキレングリコール、例えばプロピレングリコールなどが挙げられる。本濃縮物が洗浄充填剤を含む場合には、洗浄充填剤は、約1質量%〜約20質量%の範囲、および約3質量%〜約15質量%の範囲の量で含むことができる。
本洗浄系は、洗浄溶液中の汚れの持続した懸濁を容易にし、そして取り除いた汚れが、洗浄される基材上に再堆積するのを防止するために再堆積防止剤を含むことができる。好適な再堆積防止剤の例としては、脂肪酸アミド、フルオロカーボン界面活性剤、錯体のリン酸エステル、スチレン無水マレイン酸共重合体、およびセルロース誘導体、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。本濃縮物が再堆積防止剤を含む場合には、再堆積防止剤は、約0.5質量%〜約10質量%の範囲、および約1質量%〜約5質量%の範囲の量で含むことができる。
本洗浄系に用いることができる安定剤としては、第1級脂肪族アミン、ベタイン、ホウ酸塩、カルシウムイオン、クエン酸ナトリウム、クエン酸、ギ酸ナトリウム、グリセリン、マレオン酸(maleonic acid)、有機二塩基酸、ポリオール、プロピレングリコールおよびそれらの混合物が挙げられるが、それらには限定されない。本濃縮物は、安定剤を含む必要はないが、しかしながら本濃縮物が安定剤を含む場合には、安定剤は、その濃縮物に所望の水準の安定性を与える量で含むことができる。安定剤の例示的な範囲には、約20質量%以下、約0.5質量%〜約15質量%の範囲、および約2質量%〜約10質量%の範囲が含まれる。
本洗浄系に用いることができる分散剤としては、マレイン酸/オレフェン共重合体、ポリアクリル酸、およそその共重合体ならびにその混合物が挙げられる。本濃縮物は分散剤を含む必要はないが、しかしながら分散剤が含まれる場合は、分散剤は、所望の分散性を与える量で含むことができる。本濃縮物中の分散剤の例示的な範囲には、約20質量%以下、約0.5質量%〜約15質量%の範囲、そして約2質量%〜約9質量%の範囲が含まれる。
また、種々の染料、着臭剤、例えば香料、および他の審美的促進剤も、本洗浄系中に含むことができる。染料、例えば種々のFD&C染料、D&C染料などのいずれかを、洗剤系の外観を変えるために含むことができる。付加的な好適な染料としては、Direct Blue 86 (Miles)、Fastusol Blue (Mobay Chemical Corp.)、Acid Orange 7 (American Cyanamid)、Basic Violet 10 (Sandoz)、Acid Yellow 23 (GAF)、Acid Yellow 17 (Sigma Chemical)、Sap Green (Keystone Aniline and Chemical)、Metanil Yellow (Keystone Aniline and Chemical)、Acid Blue 9 (Hilton Davis)、Sandolan Blue/Acid Blue 182 (Sandoz)、Hisol Fast Red (Capitol Color and Chemical)、Fluorescein (Capitol Color and Chemical)、Acid Green 25 (BASF)、Pylakor Acid Bright Red (Pylam)などが挙げられる。
また、本洗浄系は、いずれかの補助剤を含むことができる。特には、本洗浄系は、本洗浄系に加えることができる多くの他の成分の中で、安定剤、湿潤剤、増粘剤、起泡剤、腐食防止剤、殺生物剤、過酸化水素、顔料もしくは染料を含むことができる。そのような補助剤は、本発明の洗浄系に予め配合すること、または本洗浄系と同時に、もしくは更には、本発明の洗浄系の添加の後に加えることができる。また、本洗浄系は、用途に必要とされるいずれかの数の成分を含むことができ、それらは知られており、そして本発明の洗浄系の活性を高めることができる。
本発明の苛性洗浄剤は、汚れを除去すること、および再堆積を防止するのに有効である。いくつかの好適な例示的な濃縮物組成物が、下記の表中に与えられている。
2つの異なる食器洗浄機を以下の例で用いたが、Hobart Dish Machine AM14およびHobart Dish Machine AM15である。これらの食器洗浄機は、すすぎサイクルにおいて用いられる水の量以外は、同様に機能する。Hobart Dish Machine AM14は、すすぎ毎に4.5リットル(1.19ガロン)を用い、一方で、Hobart Dish Machine AM15は、すすぎ毎に2.8リットル(0.74ガロン)を用いる。
施設用食器洗浄機で、ガラス皮膜、斑点および汚れ除去を評価するための一般的方法を行った。洗浄試験グラスは、最初に、Hobart Dish Machine AM14およびHobart Dish Machine AM15中で洗浄した。苛性洗浄剤の性能を、その苛性洗浄剤の、水の斑点または皮膜を防止し、そしてプラスチックタンブラーおよびLibby Glassタンブラーから汚れを取り除く能力によって測定した。
施設用の器物洗浄用洗浄機中で、ガラスおよびプラスチックの膜の集積の評価のための一般的な方法を実施した。試験グラスは、Hobart Dish Machine AM14おおびHobart Dish Machine AM15中で、予め定めた濃度の洗浄剤で洗浄した。グラスの全てを、処理せずに置き、そして膜の集積を試験した。6個のグラスを、最初に洗浄し、そして食器洗浄機を適切な水で充填した。この水は、硬度を試験し、そしてその値を記録した。次いで、タンクのヒータを作動させた。
器物の表面上にカルシウムの沈殿を引き起こすのはすすぎ溶液中の硬水であるとの理論を先ず試験するために、苛性洗浄剤および、脱イオン水だけを含むすすぎ溶液を用いた洗浄系を、上記に記載した100サイクル膜評価法に従って、試験した。この苛性洗浄剤組成物を、テーブル2中に列挙した、水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウムおよび界面活性剤の成分濃度で配合した。
テーブル2中に与えられた苛性洗浄剤が、汚れを取り除き、そして汚れのないグラス上へ汚れの再堆積を防止する十分な能力を有していることを試験するために、グラスおよびプラスチックタンブラーを、ミルクで汚し、そして次いで、上記の多サイクル斑点、皮膜および汚れ除去法に付した。このグラスおよびプラスチックタンブラーを、テーブル2中に記載した苛性洗浄剤を用いて洗浄した。中間的なすすぎ工程はなかった。10サイクルの最後に、これらのグラスおよびタンブラーを、脱イオン水ですすいだ。器物からの汚れの除去を評価するために、これらのグラスおよびプラスチックタンブラーを、Commasie BlueおよびSudan IVで染色して、器物の表面上へのタンパク質および脂肪の堆積を調べた。
高度に苛性の洗浄剤および脱イオン水を用いた洗浄系が、汚れのないガラスおよびプラスチック表面をもたらすことが確認された後に、キレート化酸を、すすぎ溶液としての使用のために、硬水に加えた。すすぎ水に、キレート化酸を加えて、苛性洗浄剤によってグラスおよびプラスチックタンブラーの表面上に残された残余のアルカリ性のための、すすぎ工程の間の水の硬度の沈殿を、防止することができることを試験した。上記の100サイクルの膜評価法に従って、種々の洗浄系の、ガラスおよびプラスチック表面からタンパク質を除去する能力を試験するために、苛性洗浄剤組成物を、テーブル5中に列挙したように、水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウムおよび水酸化リチウムの成分濃度で、先ず配合した。
次いで、他の苛性洗浄剤組成物を、テーブル7中に列挙した、水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウムおよび界面活性剤の成分濃度で配合した。
苛性洗浄剤組成物を、テーブル9中に列挙したように、水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウムおよび界面活性剤の成分濃度で配合した。
本発明の苛性洗浄剤の、器物表面からデンプンを除去する能力を試験するために、苛性洗浄剤組成物を、テーブル11中に列挙した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウムおよび界面活性剤の成分濃度で配合した。
高度に苛性の洗浄剤および、グルコン酸を含んだすすぎ溶液を含む洗浄系の、上記の多サイクルの斑点、皮膜および汚れ除去法に従って、グラスおよびプラスチック表面からタンパク質を除去する能力を試験するために、苛性洗浄剤組成物を、テーブル13中に列挙したような水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウムおよび界面活性剤の成分濃度で、先ず配合した。
苛性洗浄剤を、すすぎ溶液中の効果的な量のキレート化酸と組み合わせて使用することが、カルシウムの沈殿の防止を可能にすることを確認した後で、種々の苛性洗浄剤を、他の基本的な成分、例えばポリマーおよびキレート化剤を含むように配合した。次いで、1つの成分を配合品に加えて、この配合品が、器物表面上への水の硬度の堆積を防止するように、すすぎサイクルの間に器物表面上に十分長く留まることができるか否かを確認するために、これらの苛性洗浄剤を試験した。第1の苛性洗浄剤組成物を、テーブル16中に示した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウム、界面活性剤およびポリマーの成分濃度で配合した。特に、苛性洗浄剤は、Acusol 505N(Dow Chemical Company(ミッドランド、ミシガン州)から入手可能な、約40000g/モルの分子量を有するアクリレート−マレイン酸共重合体)を含んでいた。
次いで、2種の異なるポリマー、Acusol 445NDおよびAcusol 505Nを含む、他の苛性洗浄剤を配合して、同様の水準の水酸化ナトリウムおよび炭酸ナトリウムを含む洗浄剤配合で非常に良好に働くポリマーとの組み合わせが、炭酸塩を含まない配合と同様の結果を与えるか否かを試験した。苛性洗浄剤中の、水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウム、界面活性剤、Acusol 445NDおよびAcusol 505Nの成分濃度は、テーブル18に示したとおりである。Acusol 445NDは、Dow Chemical Company(ミッドランド、ミシガン州)から入手可能な、約4500g/モルの分子量を有する、固体のアクリレートポリマーである。
次いで、キレート化剤を含む苛性洗浄剤組成物を、テーブル20中に示した、水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウム、界面活性剤およびキレート化の剤成分濃度で配合した。特に、用いたキレート化剤は、エチレンジアミン四酢酸の通常の代用品であるアスパラギン酸−N,N−二酢酸の三ナトリウム塩であった。
グルコン酸が、適切な濃度で、ガラスおよびプラスチックの表面上へのカルシウムの堆積および再堆積を防ぐのに効果的であることを確認した後に、他のキレート化剤を、苛性洗浄剤との組み合わせで、ガラスおよびプラスチックからタンパク質を除去する、ならびに上記の方法に従ってカルシウムの沈殿を防止するための、それらの能力を確認するために試験した。苛性洗浄剤組成物を、テーブル22に示した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウムおよび界面活性剤の成分濃度で配合した。
次いで、苛性洗浄剤組成物を、テーブル25に示した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウム、および界面活性剤の成分濃度で配合した。
次いで、上記の100サイクルフィルム評価法に従って、異なるすすぎ溶液を有する種々の洗浄系の、ガラスおよびプラスチックからタンパク質を取り除く能力を試験した。苛性洗浄剤組成物を、テーブル27中に示した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウムおよび界面活性剤の成分濃度で配合した。
次いで、苛性洗浄剤を、クエン酸が、すすぎ溶液中に存在しなければならないか否かを確認するために、キレート化剤とともに配合した。苛性洗浄剤組成物を、テーブル29中に示した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、界面活性剤およびキレート化剤の成分濃度で配合した。特に、用いたキレート化剤は、水和したクエン酸ナトリウムであった。
酒石酸を、すすぎ溶液中で、苛性洗浄剤との組み合わせで、上記の100サイクルフィルム評価法に従って、ガラスおよびプラスチックからタンパク質を取り除く、その能力を試験した。苛性洗浄剤組成物を、テーブル31中に示した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウムおよび界面活性剤の成分濃度で配合した。
苛性洗浄剤組成物を、テーブル33に示した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウムおよび界面活性剤の成分濃度で配合した。
次に、苛性洗浄剤組成物を、酒石酸が、すすぎ溶液中に存在しなければならないか否かを確認するために、キレート化剤と配合した。苛性洗浄剤組成物を、テーブル35に示した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウム、界面活性剤およびキレート化剤の成分濃度で配合した。特に、用いたキレート化剤は、水和された酒石酸なトリムであった。
次に、苛性洗浄剤を、本洗浄系が、沈殿を防止するのに有効か否かを確認するために、キレート化剤およびポリマーと配合した。苛性洗浄剤を、テーブル37に示した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウム、界面活性剤、キレート化剤およびポリマーの成分濃度で配合した。特に、用いたキレート化剤は、水和された酒石酸ナトリウムであり、そして用いたポリマーは、Acusol 445 NDであった。
すすぎ剤溶液に乳酸を加えることを、苛性洗浄剤との組み合わせで、上記の100サイクルフィルム評価法に従って、ガラスおよびプラスチックからタンパク質を取り除く、その能力を確認するために試験した。苛性洗浄剤組成物を、テーブル39中に示した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウムおよび界面活性剤の成分濃度で配合した。
すすぎ剤溶液にマレイン酸を加えることを、苛性洗浄剤との組み合わせで、上記の100サイクルフィルム評価法に従って、ガラスおよびプラスチックからタンパク質を取り除く、その能力を確認するために試験した。苛性洗浄剤組成物を、テーブル41中に示した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウムおよび界面活性剤の成分濃度で先ず配合した。
苛性洗浄剤組成物を、テーブル43中に示した水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化リチウムおよび界面活性剤の成分濃度で配合した。
苛性洗浄剤の粘度は、増粘剤の量に伴って増加し、そして粘性の組成物は、洗浄系が表面に粘着する用途に有用である。好適な増粘剤としては、処理される表面上に汚染する残渣を残さない増粘剤を挙げることができる。一般に、本発明で用いることができる増粘剤としては、天然ガム、例えばキサンタンガム、グアーガム、変性グアー、もしくは植物粘質物からの他のガム;多糖系増粘剤、例えばアルギン酸塩、デンプンおよびセルロース系ポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなど);ポリアクリレートポリマーおよび共重合体;ならびに親水コロイド増粘剤、例えばペクチンが挙げられる。通常は、本発明の洗浄系または方法で用いられる増粘剤の濃度は、最終組成物に求められる粘度によって決められる。しかしながら、一般的な指針として、本洗浄系中の増粘剤の含有量は、約0.1質量%〜約3質量%、約0.1質量%〜約2質量%、または約0.1質量%〜約0.5質量%の範囲である。
Claims (19)
- 器物洗浄用の系であって、
(a)アルカリ金属水酸化物、腐食防止剤および界面活性を含む洗浄剤組成物、該洗浄剤組成物は、アルカリ金属炭酸塩を実質的に含まない、ならびに
(b)水およびキレート化酸を含むすすぎ溶液、
を含んでなる系。 - 前記洗浄剤組成物が、リンを実質的に含まない、請求項1記載の系。
- 前記キレート化酸が、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、マレイン酸、リンゴ酸、グルカル酸、N−モノおよびジアセテートアミノ酸、乳酸、ピコリン酸、シュウ酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、ニトリロ三酢酸およびエチレンジアミン四酢酸の1種を含む、請求項1記載の系。
- 前記キレート化酸が、クエン酸を含む、請求項1記載の系。
- 前記洗浄剤組成物が、約10〜約12の範囲のpHを有する、請求項1記載の系。
- 前記洗浄剤組成物が、少なくとも約80質量%のアルカリ金属水酸化物を含む、請求項1記載の系。
- 前記洗浄剤組成物が、約10質量%以下の腐食防止剤を更に含む、請求項1記載の系。
- 前記洗浄剤組成物が、約10質量%以下の界面活性剤を含む、請求項1記載の系。
- 表面から汚れを除去し、そして水の硬度の沈殿を防止する洗浄系であって、
(a)少なくとも約80質量%のアルカリ金属水酸化物、約10質量%以下の腐食防止剤、および約10質量%以下の界面活性剤を含む苛性洗浄剤、ならびに、
(b)水およびキレート化酸を含むすすぎ溶液、
を含んでなる洗浄系。 - 前記キレート化酸が、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、グルカル酸、N−モノおよびジアセテートアミノ酸、ピコリン酸、シュウ酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、ニトリロ三酢酸およびエチレンジアミン四酢酸の1種を含む、請求項9記載の洗浄系。
- 前記キレート化酸が、クエン酸を含む、請求項10記載の洗浄系組成物。
- 前記苛性洗浄剤が、約0.5質量%未満のリン含有化合物を含む、請求項9記載の洗浄系。
- 前記苛性洗浄剤が、約10〜約12のpHを有する、請求項9記載の洗浄系。
- 前記苛性洗浄剤が、アルカリ金属水酸化物、腐食防止剤、および界面活性剤から本質的になる、請求項9記載の洗浄系。
- 表面から汚れを除去し、そして該表面上への水の硬度の堆積を防止する方法であって、
(a)該表面を、洗浄剤組成物と接触させること、該洗浄剤組成物は、アルカリ金属水酸化物、腐食防止剤および界面活性剤を含んでおり、そしてアルカリ金属炭酸塩を実質的に含まない、ならびに、
(b)次いで、該表面を、水およびキレート化酸を含むすすぎ溶液ですすぐこと、
を含んでなる方法。 - 前記洗浄剤組成物が、アルカリ金属水酸化物、腐食防止剤および界面活性剤から本質的になる、請求項15記載の方法。
- 前記キレート化酸が、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、グルカル酸、N−モノおよびジアセテートアミノ酸、ピコリン酸、シュウ酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、ニトリロ三酢酸およびエチレンジアミン四酢酸の1種を含む、請求項15記載の方法。
- 前記洗浄剤組成物が、約1質量%未満のリンを含む、請求項15記載の方法。
- 前記洗浄剤組成物が、約1質量%未満のアルカリ金属炭酸塩を含む、請求項15記載の方法。
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