JP5565004B2 - 電動機、電動機の製造方法、圧縮機 - Google Patents

電動機、電動機の製造方法、圧縮機 Download PDF

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Description

この発明は、モータ等の回転電動機固定子鉄心のティース部にコイルを直接巻回された固定子を備えた電動機及びその製造方法、その電動機を備えた圧縮機に関するものである。
従来より誘導電動機などの回転電動機はブラシレスDCモータの直巻き式電動機が多く用いられている。この電動機の固定子の内面周囲には複数のティースが平等間隔で設けられ、これらのティース部に絶縁材を配置し、絶縁材の周囲にコイルが直接巻回されている。固定子鉄心とコイルの絶縁構造は、ティース部全周とバックヨーク部のコイル巻回し溝側を樹脂成形された絶縁部材のインシュレータで覆う方法や、樹脂成形された絶縁部材のインシュレータとフィルム状絶縁シートを複合して覆うものもある(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−061443号公報(第5―18頁、第5図)
近年、誘導電動機などの回転電動機は小型高性能化が求められている。小型高性能化に寄与する手段の一つとして、コイルの占積量を向上させることを目的に厚肉で樹脂成形された絶縁材を薄肉のフィルム状絶縁シートに置き換え、コイルを巻回す溝部の有効面積を増加させることでコイルの巻回し量を増加させる方法がある。これは固定子鉄心の溝部の内面のティース部及びバックヨーク部をフィルム状絶縁シートで覆い、固定子鉄心の軸方向両端面部を、樹脂成形された絶縁部材のインシュレータで覆う。このインシュレータの端部周囲には固定子鉄心内部方向に延長された爪状に樹脂成形された突起が設置されており、この爪状の突起で上記フィルム状絶縁シートの端部を保持し、コイル巻回し時のフィルム状絶縁シートの位置ずれを防止している。
しかし爪状の突起部とフィルム状絶縁シートの双方の絶縁材が重なる部分では絶縁材の厚さが増加するためにコイルを巻回す溝部の有効面積が低下してしまい、小型高性能化の効果を十分に得ることができないという問題点があった。また爪状に樹脂成形された突起部はコイルを巻回す溝部の範囲内に配置されているため突起部とコイルが直接触れ、突起部の角部でコイルが擦られることで絶縁皮膜が劣化し絶縁信頼性が低下する恐れもある。
この発明は、上記のよう課題を解決するためになされたもので、第1の目的はコイルを巻回す溝部の有効面積を向上させ、絶縁信頼性の高い高性能な電動機を得るものである。
また、第2の目的はこの絶縁構造を用いた電動機を有し、当該電動機により冷媒の圧縮を行うことを特徴とする高い運転効率の圧縮機を得るものである。
この発明に係る電動機は、回転子と、前記回転子を囲むように環状に配置され、バックヨークと前記バックヨークから前記固定子方向に延びるティースとを有する複数の分割鉄心と、前記分割鉄心に取付けられる絶縁シートと、前記回転子の回転軸と略垂直な前記分割鉄心の端面に装着され、前記ティースの端面を覆うティース被覆部と前記ティース被覆部の内周側に内壁と外周側に前記バックヨークの端面に装着される外壁と有し、前記分割鉄心の周方向の少なくとも前記外壁または前記内壁の端部に前記絶縁シートを保持する手段を有するインシュレータと、前記ティース被覆部と前記絶縁シートを介して前記ティースに巻き回されたコイルと、を備え、前記保持する手段は、前記外壁又は前記内壁の周方向の端面から周方向に突出して設けられた保持爪であることを特徴とする。
また、この発明に係る電動機の製造方法は、前記絶縁シートを前記保持爪で保持する保持工程と、前記コイルを前記絶縁部材と前記絶縁シートを介して前記ティースに巻き回す巻付工程と、前記保持爪を前記絶縁部材から切除する切除工程と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明に係る電動機の製造方法は、一枚の前記絶縁シートで前記複数の分割鉄心に渡って前記ティースの径方向内側の内周面を覆うように前記内壁の両端部に設けられた前記保持爪で保持する保持工程と、前記コイルを前記絶縁部材と前記絶縁シートを介して前記ティースに巻き回す巻付工程と、前記絶縁シートの前記ティースより径方向内側の箇所を切断する切断工程と、前記絶縁シートの切断部を径方向外側に折り返して前記コイルを前記絶縁シートで覆う折曲工程と、を備えることを特徴とする。
また、発明に係る圧縮機は、回転子と、前記回転子を囲むように環状に配置され、バックヨークと前記バックヨークから前記固定子方向に延びるティースとを有する複数の分割鉄心と、前記分割鉄心に取付けられる絶縁シートと、前記回転子の回転軸と略垂直な前記分割鉄心の端面に装着され、前記ティースの端面を覆うティース被覆部と前記ティース被覆部の外周側に外壁と内周側に内壁とを有し、前記分割鉄心の周方向の少なくとも前記外壁または前記内壁の端部に前記絶縁シートを保持する手段を有するインシュレータと、前記ティース被覆部と前記絶縁シートを介して前記ティースに巻き回されたコイルと、を備えた電動機と、前記回転子の中心部に固定されたクランク軸と、前記クランク軸の回転により冷媒が圧縮される圧縮室と、を備えたことを特徴とする。
この発明の電動機は、その固定子の分割鉄心の軸方向両端部に配置したインシュレータに、固定子鉄心内部のティース及びバックヨークに配置したフィルム状絶縁シートの端部を保持するための保持爪を、コイルを巻回す溝の範囲外に配置するように構成したので、コイルを巻回す溝部の有効面積を増加して運転効率を上げることができるという効果を有する。また、この発明のインシュレータの保持爪は、巻回したコイルと接触しないように構成したので、保持爪の突起部でコイルが擦られることがなく、絶縁皮膜の劣化を防止し絶縁信頼性を向上することができるという効果を有する。
またこの発明の圧縮機は、回転子とコイルを巻回す溝部の有効面積が大きな固定子を備えた電動機の動力により冷媒が圧縮されるので運転効率を上げることができるという効果を有する。
本発明の実施の形態1の電動機の斜視図。 本発明の実施の形態1の電動機の分割コアの分解斜視図。 本発明の実施の形態1の電動機の分割コアの斜視図。 本発明の実施の形態1の電動機の保持爪と絶縁シートの位置関係を示す断面図。 本発明の実施の形態1の電動機の固定子の組立工程の一例を示す斜視図。 本発明の実施の形態1の電動機の固定子の組立工程の一例を示す斜視図。 本発明の実施の形態1の電動機の固定子の組立工程の一例を示す上面図。 本発明の実施の形態1の電動機の固定子の組立工程の一例を示す上面図。 本発明の実施の形態1の電動機の固定子の斜視図。 本発明の実施の形態2の電動機の固定子の組立工程の一例を示す分解斜視図。 本発明の実施の形態2の電動機の固定子の組立工程の一例を示す斜視図。 本発明の実施の形態2の電動機の固定子を環状に配置した状態の断面図。 本発明の本実施の形態2の電動機の固定子の内爪と外爪の位置関係を示す断面図。 本発明の実施の形態2の電動機の固定子を環状に配置した状態の斜視図。 本発明の実施の形態2の電動機の固定子の組立工程の別の一例を示す斜視図。 本発明の実施の形態2の電動機の固定子の別の一例を示す斜視図。 本発明の実施の形態3の電動機の分割コアの斜視図。 本発明の実施の形態3の電動機の別の分割コアの斜視図。 本発明の実施の形態4の電動機の分割コアの組み立て工程を示す斜視図。 本発明の実施の形態4の電動機の分割コアの組み立て工程を示す斜視図。 本発明の実施の形態4の電動機の分割コアの組み立て工程を示す斜視図。 本発明の実施の形態4の電動機の分割コアの組み立て工程を示す斜視図。 本発明の実施の形態4の分割コアのフィルム状絶縁シートの内周側端部を内径側に折り曲げた場合の斜視図。 本発明の実施の形態5の電動機の固定子の製造工程を示す断面図。 本発明の実施の形態6の圧縮機の断面図。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における電動機1の斜視図である。電動機1はその中央に略円柱形状の回転子2と、その回転子2の外径側の側面を取り囲むように環状に配置した固定子3を備えている。回転子2の中央にはクランクシャフト4が固定されて取り付けられており、固定子3は12個の分割コア5から構成されている。分割コア5に電力が供給されると回転子2がクランクシャフト4の回転軸4aを中心にして回転する。尚、本実施の形態1では12個の分割コア5をからなる固定子3について説明するが、分割コア5の数は12個に限定されるものではなく複数個あれば良い。
次に固定子3の分割コア5について図2を用いて説明する。図2は分割コア5を分解した斜視図である。分割コア5は分割固定子鉄心6とインシュレータ7とフィルム状絶縁シート8とを備えている。分割固定子鉄心6は鉄や銅などの磁性体の薄板を積層して構成されており、インシュレータ7は回転軸4aと略垂直となる分割固定子鉄心6の両端面にそれぞれが設けられた、一対の樹脂成形された絶縁部材である。フィルム状絶縁シート8は2枚あって固定子の外周面と内周面を除く分割固定子鉄心6の側面を左右両側からそれぞれ覆うように取り付けられる。
さらに分割固定子鉄心6、インシュレータ7、フィルム状絶縁シート8の形状と配置について詳細に説明する。
分割固定子鉄心6は固定子3の周方向の一定の円弧範囲に延在するバックヨーク9と、当該バックヨーク9の中央部分から固定子3の径方向の内方、つまり回転子2方向に延びるティース10とを有する。ティース10の先端に位置するティース先端部11はその端部がティース10よりも周方向に突出した形状となっており、バックヨーク9、ティース10とティース先端部でコイルが巻きまわされるための溝を形成している。ティース先端部11の径方向内側のティース先端部内周面11aは円弧状の曲面であり、間隙を介して回転子2と対向する。
インシュレータ7は、バックヨーク9と対向する位置に外壁12、ティース先端部11と対抗する位置に内壁13、外壁12と内壁13の間にはティース10の端面を覆って絶縁するティース被覆部14が形成されており、ティース10の端面に設けられるティース被覆部14の固定子3の外周側に外壁12と内周側に内壁13が配置する構成、つまり、外壁12はバックヨーク9の端面に装着され、ティース被覆部14はティース10の端面に装着され、内壁13はティース先端部11に装着される。外壁12と内壁13の固定子3の周方向の端面にはフィルム状絶縁シート8を仮保持するための保持手段である複数の保持爪が設けられている。外壁12の周方向の両端部にはそれぞれ外爪内側15aと外爪外側15bが設けられており、外爪内側15aは一方の端部の外壁12の内径寄りに、外爪外側15bはもう一方の端部で外壁12の外径寄りに、バックヨーク9の周方向端部から突出するように回転軸4a方向に分割固定子鉄心6に向かって形成されている。また、外壁12と同様に、内壁13の周方向の両端部には内爪内側16aと内爪外側16bが設けられており、内爪内側16aは一方の端部の内壁13の内径寄りに、内爪外側16bはもう一方の端部で内壁13の外径寄りに、ティース先端部11の周方向端部から突出するように回転軸4a方向に分割固定子鉄心6に向かって形成されている。インシュレータ7は例えばピンと分割固定子鉄心6に施した穴(図示せず)との嵌合等により分割固定子鉄心6に固定される。
尚、本実施の形態1では保持手段を保持爪とする構成について説明するが、保持手段は特に保持爪に限らず、外壁12や内壁13の周方向端部にスリットやクリップを設けて、フィルム状絶縁シート8をそれらに差し込んで固定するものとしてもよい。
本実施の形態1では図2の上側のインシュレータ7を第1のインシュレータ、下側のインシュレータ7を第2のインシュレータとするが、両者の要部が同一形状のため同じ符号を付す。なお、ここで図2には第1のインシュレータと第2のインシュレータをクランクシャフト4の回転軸方向から分割固定子鉄心6の両端面に設ける構成を図示しているが、これらのインシュレータは同一形状に限定するものではなく互いに異なる形状でもよい。例えば、一方のインシュレータのみに保持手段を設けて、その保持手段のみでフィルム状絶縁シート8を保持できるならば、他方のインシュレータには保持手段を設けない構成とすることもできる。また、一方のインシュレータの保持手段を保持爪とし、他方のインシュレータの保持手段を外壁12、内壁13の分割固定子鉄心6と接する面の周方向端部に設けたスリットとする構成などでもよい。なお、図2にはインシュレータ7の外壁12と内壁13に保持爪を設けた構成としているが、フィルム状絶縁シート8を保持できる構造であれば外壁12または内壁13のいずれかに一方に保持爪を設ける構成としてもよい。
尚、分割コア5を環状に配置したときに隣接する分割コアの保持爪同士を収納するための爪逃し部を保持爪の根元に設ける構成を図2には図示しているが、後述する実施の形態3、4で説明するように爪逃し部を設けない構成としてもよい。本実施の形態1における爪逃し部の構成については後ほど説明する。
フィルム状絶縁シート8は、分割固定子鉄心6のバックヨーク9の内周部やティース10及びティース先端部11の内周部の側面双方を覆っており、フィルム状絶縁シート8とインシュレータ7を分割固定子鉄心6に組立てるに際し、フィルム状絶縁シート8をまず図2に示すように分割固定子鉄心6のバックヨーク9とティース10の交点を線17a、ティース10とティース先端部11の交点を線17b、ティース先端部11の径方向外周側と分割子鉄心6の交点を線17cに合わせて、折り曲げ成形を施す。次に分割固定子鉄心6の上記交点に合わせて折り曲げ成形を施した2枚のフィルム状絶縁シート8を分割固定子鉄心6に密着させる。そして、分割固定子鉄心6のバックヨーク9の端部と外爪内側15a、外爪外側15bの隙間にフィルム状絶縁シート8が差し込まれるように、同様にティース先端部11の両端部と内爪内側16a、内爪外側16bの隙間にフィルム状絶縁シート8が差し込まれるようにインシュレータ7を軸方向両側から分割固定子鉄心6の側面に取り付けられる。その後、インシュレータ7とフィルム状絶縁シート8を介してティース10にコイルを巻き付けて分割コア5を組み立てる。尚、フィルム状絶縁シート8は例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂、プラスチックからなる絶縁体であり、厚さは例えば樹脂成形されたインシュレータ7の最も薄い部分の厚さよりも肉薄な0.075〜0.25mmとするのが望ましい。
次に図3には、インシュレータ7及びフィルム状絶縁シート8で覆われた分割固定子鉄心6のティース10にコイル18を巻回した状態の分割コア5を図示している。2枚のフィルム状絶縁シート8のそれぞれの外周側端部8aは外爪内側15a、外爪外側15bにより、内周側端部8bは内爪内側16a、16bによりそれぞれ挟持されている。分割固定子鉄心6とコイル18はインシュレータ7及びフィルム状絶縁シート8により電気的に絶縁されている。
図3に示すように、図2で図示したバックヨーク9、ティース先端部11、インシュレータ7の外壁12と内壁13とティース被覆部14が形成する溝にフィルム状絶縁シート8を介してコイル18を巻回した後、フィルム状絶縁シート8の外周側端部8aを矢印A方向に、内周側端部8bは矢印B方向に押すことで、外周側端部8aは外爪内側15a、外爪外側15bから、内周側端部8bは内爪内側16a、内爪外側16bから容易に取り外すことができる。次にフィルム状絶縁シート8の外周側端部8aは径方向の内径側へ、内周側端部8bは径方向の外径側へ向けてそれぞれ折り曲げる。
図4は分割固定子鉄心6のティース先端部11の端部、フィルム状絶縁シート8、内爪外側16bの位置関係を示している。フィルム状絶縁シート8の厚さをtとし、インシュレータ7の外壁12とフィルム状絶縁シート8のラップ部19の高さをLとした場合、内爪外側16bの先端とティース先端部11の回転軸4a方向の端面との隙間CはH<C≦L/3とする。また、内爪外側16bとティース先端部11の周方向の先端との隙間Dはt<D≦5tとする。これによりコイル18の巻回し時は内爪外側16bがフィルム状絶縁シート8が内周側端部8bを確実に挟持できる。尚、ラップ部19の高さLを少なくとも2mm以上にする。そうすることで、後工程で巻き付けるコイルと分割固定子鉄心6の沿面距離を2mm以上にすることができ、電動機の絶縁信頼性を上げることができる。尚、図4では内爪外側16bについて説明したが、その他に保持爪においても同様である。
次に複数の分割コア5を密着させて環状に配置して固定子3を組立てる工程について図5、図6を用いて説明する。本実施の形態1のインシュレータ7の外壁12と内壁13の保持爪の付根部分には凹み形状、若しくは切り欠き形状の爪逃し部が設けられている。外爪内側15aの付け根部分の外周側には外爪逃し部20aを、外爪外側15bの付け根部分の内周側には外爪逃し部20bを設けており、同様に内爪内側16aの付け根部分の外周方向には内爪逃し部21aを、内爪外側14bの付け根部分の内周方向には内爪逃し部16bを設けている。図5に図示する右側の分割コア5内爪内側16aと、隣接する左側の分割コア5の内爪外側16bは径方向の矢印E、F方向に互いに周方向にラップさせて配置する。同様に外爪内側15aと、隣接する分割固定子鉄心6の外爪外側15bは径方向の矢印G、H方向に互いに周方向にラップさせて配置させると、外爪内側15aが外爪逃し部20bに、同様に外爪外側15bが外爪逃し部20aに内爪内側16aが内爪逃し部21bに、内爪外側16bが内爪逃し部21aにそれぞれ収まる構成となっている。
図6に示すように所定数量の分割コア5を環状に配置して固定子を組立てた時、それぞれの保持爪は互いに干渉することなく、周方向にラップしながら接触することなく逃し部分に収納される。尚、図12にはコイル18とフィルム状絶縁シート8を省略した状態の分割コア5を図示している。
図7には複数の分割コア5を密着して配置し、一方の分割コア5の保持爪を他方の分割コア5の逃し部に収納した状態の上面図を図示している。分割コア5を環状に組み立てる前に図3で上述したようにフィルム状絶縁シート8の外周側端部8aは径方向の内径側へ、内周側端部8bは径方向の外径側へ向けてそれぞれ折り曲げることによって、図7に示すように、外周側端部8aはインシュレータ7に設置した外爪内側15aに阻まれ、隣接する分割コア5のバックヨーク9の端部に挟まれることを防止できる。また内周側端部8bは内爪外側14bに阻まれティース先端部11の端部から内径側にはみ出すことを防止できる。図7ではコイルを省略した状態を図示しているが、分割コア5を環状に組み立てる際には分割固定子鉄心6のバックヨーク9、ティース10、ティース先端部11及びインシュレータ7の外壁12、内壁13、ティース被覆部14が形成する溝22にコイルが巻き回されている。
尚、上記の例ではインシュレータ7の外壁12に外爪内側15a、外爪外側15bが、内壁13に内爪内側16a、内爪外側16bそれぞれ設けられた構成としているが、内壁13に内爪内側16a、内爪外側16b、または外壁12に外爪内側15a、外爪外側15bのみ設けた構成でも良い。
また上述した図7ではフィルム状絶縁シート8の内周側端部8bの余剰部を、溝22側に折り曲げた構成であるが、図8は内周側端部8bの余剰部を必要最低限な沿面距離に設定し、溝22側に折り曲げない構成を示している。図8(a)は複数の固定子3を組立てるために分割コア5を環状に配置途中の状態を示し、図8(b)は分割コア5を環状に配置して保持爪が隣接する分割コア5の爪逃し部に収まった状態を図示している。
図8(a)ではフィルム状絶縁シート8の内周側端部8bはティース先端部11に沿うように折れ曲がっており、ティース先端部11の端部と内爪内側16a、内爪外側16b間にそれぞれ挟持されている。図8(b)ではフィルム状絶縁シート8の内周側端部8bの内、ティース先端部11の端部と内爪内側16aに挟持された内周側端部8bは隣接する内爪外側16bに押されて内爪逃し部21bに移動する。また同様にティース先端部11の端部と内爪外側16bに挟持された内周側端部8bは隣接する内爪内側16aに押されて内爪逃し部21aに移動する。これによりそれぞれの内周側端部8bはクランク状に成形されながら内爪内側16a、内爪外側16bに挟持されることとなる。図8においては内周側端部8bの幅はティース先端部11の端部の径方向の幅以下となっており、内周側端部8bがティース先端部11よりも内周側に突出しない構成となっている。
このように複数の分割コア5を環状に配置することにより図9に図示する保持爪が隣接する分割コアの同士の保持爪がラップした固定子3を組み立てることができる。
以上のように、本実施の形態1の電動機は、インシュレータ7の保持爪である外爪内側15a、外爪外側15b、内爪内側16a、内爪外側16bがフィルム状絶縁シート8を分割固定子鉄心6とで挟持して仮保持した状態で、コイル18を巻き回すので、コイル18の巻き付け時にフィルム状絶縁シート8の位置ズレを防止できる。これによりフィルム状絶縁シート8を固定するための副素材である粘着剤使用や、熱溶着固定のための熱源装置または、巻回し装置にフィルム状絶縁シート8を保持する特別な装置が不要となるので、材料費用や製造装置が安価となる。
またインシュレータ7の保持爪はコイル18を巻回す溝部の範囲外である外壁12と内壁13の周方向端部に設置されているために、巻回し時に保持爪とコイル18との接触がなく、これらの接触によるコイル18の絶縁皮膜の劣化を防止できるので、絶縁信頼性の高い電動機を提供できる。
さらに回転軸方向の分割固定子鉄心6の両端部に接触するインシュレータ7の端部形状を、分割固定子鉄心6の軸方向端部のコイル18を巻回す溝部より突出しない形状にすることで、前記溝部はフィルム状絶縁シート8の厚さを除いた面積が有効溝面積となり、コイル18の太線化や巻回し数の増加により占積率を向上し、電動機の運転効率を向上させることができる。
また、それぞれの保持爪は周方向に突出してラップしているため、分割固定子鉄心6の軸方向両端部において隣接する分割コア5のティース先端部11の端部同士の隙間は塞がれており、フィルム状絶縁シート8の内周側端部8bの余剰部が隣接する分割コア5のティース先端部11の端部同士の隙間からはみ出すことを防止する効果がある。さらに内周側端部8bの余剰部の軸方向両端部をクランク状に成形しながら挟持することもでき、電動機の運転中の振動伝達によるフィルム状絶縁シート8の内周側端部8bの振動及び位置ずれを防止する効果がある。さらまたに隣接するバックヨーク9の端部同士の隙間も同様に塞がれており、分割コア5を環状に配置する時に、フィルム状絶縁シート8の外周側端部8aの余剰部が隣接するバックヨーク9の端部同士に挟まれることも防止できる。このため組立作業性が向上すると共に絶縁信頼性の高い電動機を提供することができる。
実施の形態2.
実施の形態1は各分割固定子鉄心6が互いに連結されていない構成であったが、本実施の形態2では隣接して配置する分割固定子鉄心のバックヨーク9同士が薄肉部等により連結された連結分割固定子鉄心を用いた場合の構成についてする。尚、上記実施の形態1と同様の部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図10は本実施の形態2におけるに電動機の固定子の組立工程を示す分解斜視図、図11は固定子の斜視図である。図10に示すように連結分割固定子鉄心30はバックヨーク9の端部同士が薄肉部31で連結された形状である。薄肉部31はバックヨーク9の側面の外周側に形成されており、この薄肉部31を屈曲することにより連結分割固定子鉄心を環状に配置する。
尚、本実施の形態2では連結部を折り曲げ可能な厚さの薄肉部31として説明するが、連結部に一定の厚さがあって折り曲げる必要のない構成、つまり、リング形状に一体形成された固定子鉄心を用いてもよい。その場合はリング形状に形成された外壁を有し、内壁の周方向両端部にのみ保持爪を有するインシュレータと使用する。
フィルム状絶縁シート8とインシュレータ7を連結分割固定子鉄心30に組み立てる手順は、図10に示すようにまずフィルム状絶縁シート8c、8d、8eを連結分割固定子鉄心30の分割固定子鉄心30a、30b、30cのバックヨーク9とティース10の交点を線17a、ティース先端部11とティース10の交点を線17b、ティース先端部11の径方向外周側と分割鉄心内周側端部の交点を線17cに合わせて、折り曲げ成形を施す。次に連結分割固定子鉄心30にある複数個の分割固定子鉄心の両端部の内、分割固定子鉄心30aには上記交点に合わせて折り曲げ成形を施したフィルム状絶縁シート8cを、もう一方の端部である分割固定子鉄心30bにはフィルム状絶縁シート8dをそれぞれ両側から密着させ、その他の隣接する分割固定子鉄心30a〜30c間にはフィルム状絶縁シート8eをそれぞれの分割固定子鉄心30a〜30cの溝部周囲に沿って密着させる。
次に図11に示すように、ティース先端部11の端部と内爪内側16a、内爪外側16bの隙間にフィルム状絶縁シート8c、8d、8eの内周側端部8bが差し込まれるように、インシュレータ7を連結分割固定子鉄心30の軸方向両端面に装着する。また、連結分割固定子鉄心30の複数個の分割固定子鉄心の内、一方の端部である分割固定子鉄心30aのティース先端部11の端部と外爪外側15bの隙間にフィルム状絶縁シート8cの外周側端部8aを差し込み挟持し、もう一方の端部である分割固定子鉄心30bのティース先端部11の端部と外爪内側15aの隙間にフィルム状絶縁シート8dの外周側端部8aを差し込み挟持する。
コイルを巻回し後、分割固定子鉄心30aのティース先端部11の端部と外爪外側15bの隙間からフィルム状絶縁シート8cの外周側端部8aを取り外し、分割固定子鉄心30bのティース先端部11の端部の隙間からフィルム状絶縁シート8dの外周側端部8aを同様に取り外す。なお、図10、図11の例では5個の分割固定子鉄心が薄肉部31により連結しているが、必要に応じて分割固定子鉄心の連結数を調整すればよい。当然ながら電動機の固定子を形成する連結分割固定子鉄心30全てを連結してもよい。
次にコイルを巻回し後の電動機固定子の組立方法について説明する。図12は連結分割固定子鉄心30を環状に配置して電動機固定子3を組み立てた状態を示す断面図である。連結分割固定子鉄心30の薄肉部31を屈曲させて、連結分割固定子鉄心30の一方の端部である分割固定子鉄心30aと分割固定子鉄心30bのバックヨーク9の端部同士を密着させて環状にする。このとき連結分割固定子鉄心30の一方の端部である分割固定子鉄心30aにあるフィルム状絶縁シート8cの外周側端部8aと、もう一方の端部である分割固定子鉄心30bにあるフィルム状絶縁シート8dの外周側端部8aを径方向の内径方向に向けて折り曲げる。また連結分割固定子鉄心30を環状に配置することで発生するフィルム状絶縁シート8eのバックヨーク9の内周面を覆う部分に生じる余剰は、バックヨーク9の端部近傍から径方向の内径側に折り曲げて余剰部8fとする。
図13はインシュレータ7に設けた外爪15、内爪16の配置を示す。連結分割固定子鉄心30を屈曲させる薄肉部31を基点に内爪内側16aの外周部の接円半径をI、内爪外側16bの外周部の接円半径をJ、外爪内側15aの外周部の接円半径をM、外爪外側15bの外周部の接円半径をNとすると、I>J、M>Nにする。これにより連結分割固定子鉄心30の薄肉部31を屈曲させて分割固定子鉄心30a、30b、30cを環状に配置するとき、外爪内側15a、外爪外側15b及び内爪内側16a、内爪外側16bは互いに干渉することなく径方向にラップできる。また電動機固定子の径方向中心点から内爪内側16aの接円半径をK、電動機固定子の内径半径をRとすると、K>Rにする。これにより電動機の回転子2と内爪内側16aの接触を防止できる。
さらに外爪内側15aの外周部の配置は、バックヨーク9の溝22面の延長線上またはバックヨーク側とし、外爪内側15aが溝22内に突出しないようにする。さらにまた溝22側のティース先端部11同士の延長線上の交点から、内爪外側16bの外周部までの距離をPとすると、P≧0にする。これによりコイルを巻回す溝22内に内爪内側16aが突出しないようにする。
上記図10乃至図13の例では連結分割固定子鉄心30に装着した全てのインシュレータ7に、外爪内側15a、外爪外側15b、内爪内側16a、内爪外側16bを備えているが、図14に図示するように必要に応じて保持爪の数量を調整することもできる。尚、図14(a)には連結分割固定子鉄心30にインシュレータを装着した状態を示しており、図14(b)には左右両端に設けられたインシュレータの保持爪でフィルム状絶縁シートを保持した状態を示している。
図14に示すすべてのインシュレータ7a、7b、7cの内壁13には内爪内側16a、内爪外側16bを備えているが、複数個の分割固定子鉄心の内、一方の端部である分割固定子鉄心30aともう一方の端部である分割固定子鉄心30bに装着したインシュレータ7a、7bの外壁12にそれぞれ外爪外側15b、外爪内側15aの2箇所のみに外爪を設けている。尚、インシュレータ7aは連結分割固定子鉄心30の図中右端の分割固定子鉄心に、インシュレータ7bは左端の分割固定子鉄心に設けられている。尚、図14(b)に保持爪でフィルム状絶縁シート8c、8d、8eを保持した状態を図示しているが、フィルム状絶縁シート8c、8d、8eの形状と保持する保持爪の構成は図11と同様なので説明は省略する。
図15は図14の連結分割固定子鉄心30を環状に配置した状態を示す。実施の形態1と同様にインシュレータ7aの外爪内側15aの付け根部には外爪逃し部20aを、外爪外側15bの付け根部には外爪逃し部20bを設置している。また、内爪内側16aの付け根部には内爪逃し部21aを、内爪外側16bの付け根部には内爪逃し部21bを設置している。このため内爪内側16aと内爪外側16b及び、外爪内側15aと外爪外側15bは互いに干渉することなく、周方向にラップしながら内爪逃し部16a、16b及び、外爪逃し部20a、17bに収納される。
また本実施の形態2において上記図10乃至図15では隣接して配置する分割固定子鉄心のバックヨーク9同士が薄肉部31により連結された連結分割固定子鉄心30を用いた場合について説明したが、図16に図示するように薄肉部31に代えて関節部とする構成でもよい。
図16に図示する連結分割固定子鉄心32の分割固定子鉄心のそれぞれのバックヨーク9の端部には回転可能な関節部33が設けられている。関節部33は連結分割固定子鉄心32の隣接する分割固定子鉄心のバックヨーク9の端部同士が交互に重なりピン等で固定されることにより、自在に回転できるように構成されている。関節部33により連結された連結分割固定子鉄心32を回転させることで各分割固定子鉄心を容易に環状に配置することができる構造である。尚、連結分割固定子鉄心32の軸方向の両端面に設けるインシュレータは図10、図11、図14で説明した構成と同様であるので説明は省略する。
以上のように、本実施の形態2では各分割固定子鉄心が薄肉部31または、関節部33により連結された連結分割固定子鉄心30、32を採用しているため、各分割固定子鉄心が組立工程時にばらばらにならず容易に取り扱うことができる。また薄肉部31の屈曲または、関節部33の回転によって、分割固定子鉄心を容易に環状に配置、固定することができる。またこのような連結分割固定子鉄心30、32に上記絶縁部材を装着することにより、上記実施の形態1と同様の効果を有する。
実施の形態3.
実施の形態1、2ではインシュレータの保持爪の付け根部分に爪逃し部を設けて、分割コアを環状に配置したときに、保持爪が近接する分割コアの爪逃し部に収納されて保持爪同士がラップする構成について説明したが、本実施の形態3では保持爪を分割固定子鉄心の周方向端部から突出しない構成とし、保持爪の付け根部に爪逃し部を設ける必要のない構成のインシュレータについて図17、図18を用いて説明する。図17、図18には本実施の形態3の電動機に使用する固定子の分割コアの斜視図を図示している。尚、上記実施の形態1、2と同様の部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図17(a)にはフィルム状絶縁シート8が取り付けられる前の分割コアを図示しており、この分割コアに取り付けられているインシュレータ7dは実施の形態1、2で説明したインシュレータ7と同様に外壁と内壁とティース被覆部から構成されている。そして外壁の周方向の端部に外爪15cを、内壁の周方向の端部に内爪16cを備えているが、外爪15cは実施の形態1、2の外爪と異なり分割固定子鉄心6のバックヨーク9の周方向の端部よりも周方向内側に設けられている。同様に内爪16cも分割固定子鉄心のティース先端部11の周方向の端部よりも周方向内側に設けられている。外爪15c、内爪16cが周方向においてそれぞれ分割固定鉄心6のバックヨーク9、ティース先端部11の周方向端部から突出しない構成、つまり、バックヨーク9の周方向の幅(回転軸4aを中心とする分割固定子鉄心6の円弧の長さ)の方がインシュレータ7の保持爪を含む外壁12の周方向の幅よりも大きい、またはティース先端部11の周方向の幅が保持爪を含む内壁13の周方向の幅よりも大きい構成となっている。また、インシュレータ7dの外壁、内壁の外爪15c、内爪16cの付け根部分の側面は平坦に加工されており、爪逃し部が形成されていない。外爪15c、内爪16cの先端はそれぞれバックヨーク9、ティース先端部11の回転軸方向端面の端部と隙間を設けて対向する位置に設けられている。この隙間の間隔は少なくとも分割コアに取り付けられるフィルム状絶縁シートの厚み以上ある。図17(b)にフィルム状絶縁シート8が取り付けられた後の分割コアを図示している。フィルム状絶縁シート8は、外爪15c、内爪16cの先端とバックヨーク9、ティース先端部11の回転軸方向端面の端部と間の隙間に差し込まれて、外爪15cと内爪16cにより保持されている。
図18(a)にはフィルム状絶縁シート8が取り付けられる前の図17とは別の分割コアを図示している。図18で使用している分割固定子鉄心のバックヨーク9aは回転軸方向両端面の周方向端部に切り欠き部34が設けられている。また、この分割固定子鉄心に取り付けられるインシュレータ7eは図17のインシュレータ7dと同様に外壁と内壁とティース被覆部から構成されており、バックヨーク9a、ティース先端部11よりも周方向内側に外爪15d、内爪16dを備えている。分割固定子鉄心にインシュレータ7eを取り付けた状態では、外爪15dはバックヨーク9aの軸方向の両端面よりも内側に突出しており、切り欠き部34に収納されている。外爪15dと切り欠き部34は少なくともフィルム状絶縁シートの厚さ以上の隙間を介して配置している。図18(b)にフィルム状絶縁シート8を取り付けた後の分割コアを図示している。フィルム状絶縁シート8は、外爪15dと切り欠き部34の隙間と、内爪15dとティース先端部11の回転軸方向の両端面の端部の隙間に差し込まれて、外爪15dと内爪15dにより保持されている。尚、図17に図示する形態と同様に外爪15d、内爪16dが周方向においてそれぞれ分割固定鉄心6のバックヨーク9、ティース先端部11の周方向端部から突出しない構成、つまり、バックヨーク9の周方向の幅(回転軸4aを中心とする分割固定子鉄心6の円弧の長さ)の方がインシュレータ7の保持爪を含む外壁12の周方向の幅よりも大きい、またはティース先端部11の周方向の幅が保持爪を含む内壁13の周方向の幅よりも大きい構成となっている。
以上のように、本実施の形態3の電動機のインシュレータ7d、7eは保持爪が分割固定子鉄心の端部よりも周方向内側に配置しているので、保持爪の付け根部に爪逃し部を設ける必要がなく、インシュレータの内壁と外壁を平坦とするので加工コストを低減することができ、経済的で高効率の電動機を提供することができる。
実施の形態4.
実施の形態1乃至3では保持爪の根元に爪逃し部を設け、分割コアを環状に配置するときに保持爪が隣接する分割コアの爪逃し部に収納される構成について説明したが、本実施の形態4では、コイル巻回し後に保持爪を分割コアから切除することにより、保持爪がなく故に爪逃し部を設ける必要ない電動機の製造方法について図19乃至図23を用いて説明する。尚、上記実施の形態1乃至3と同様の部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図19乃至図22は本実施の形態4の電動機の固定子の製造工程を順に示している。図19は分割固定子鉄心にインシュレータを取り付ける工程、図20はインシュレータの保持爪でフィルム状絶縁シートを仮保持する工程、図21はインシュレータとフィルム上絶縁シートを介して分割固定子鉄心にコイルを巻き回す工程、図22はインシュレータから保持爪を切除する工程を図示している。
図19に図示するように、本実施の形態4のインシュレータ7fにはその外壁に外爪15eを、内壁に内爪14eがそれぞれ設けられている。外爪15e、内爪14eの根元には爪逃し部が設けられておらず、インシュレータ7fの外壁と内壁の周方向両端面は保持爪が設けられている以外は平坦になっている。インシュレータ7fが分割固定子鉄心6の両端面に取り付けられた状態において外爪15e、内爪16eは分割固定子鉄心6のバックヨーク部、ティース先端部の周方向の端部よりも突出して配置している。
図20には、図19に図示する分割固定子鉄心6とインシュレータ7fにフィルム状絶縁シート8を取り付けた状態を図示している。フィルム状絶縁シート8のそれぞれの外周側端部8aは外爪15eにより、内周側端部8bは内爪16eと分割固定子鉄心6の端部によりそれぞれ挟持されて仮保持されている。固定子の回転軸方向、図20では上下方向において分割固定子鉄心6よりもフィルム状絶縁シート8の幅が大きい構成となっており、フィルム状絶縁シート8はラップ部19でインシュレータ7fと重なり合った構成となっている。
尚、図19、図20には分割固定子鉄心6にインシュレータ7fを取り付けてからフィルム状絶縁シート8を取り付ける固定を図示しているが、それらを取り付ける順番はどちらでもよく、フィルム状絶縁シート8を分割固定子鉄心6に密着させてからインシュレータ7fを取り付けてもよい。分割固定子鉄心6の溝内の交点に合わせて折り曲げ成形を施したフィルム状絶縁シート8を分割固定子鉄心6に密着させる。次に分割固定子鉄心6のバックヨーク9の端部と外爪15eの隙間に外周側端部8aが差し込まれるように、ティース先端部11の端部と内爪16eの隙間に内周側端部8bが差し込まれるようにインシュレータ7fを軸方向両側から分割固定子鉄心6に装着する。
図21には、図20に図示する分割固定子鉄心6にインシュレータ7fとフィルム状絶縁シート8を介してコイル18を巻き回した状態の分割コアを図示している。外周側端部8a、内周側端部8bがそれぞれコイル18と分割固定子鉄心6のバックヨーク9の端部、ティース先端部11の端部から突出してはみ出ている。
図22には、図20に図示する分割コアのインシュレータ7fから外爪15eと内爪16eをそれぞれ外壁12、内壁13のそれぞれ周方向端部から切断削除し、外周側端部8aを径方向内側に、内周側端部8bを径方向外側に折り曲げた状態の分割コアを図示している。外周側端部8a、内周側端部8bをそれぞれコイル18と分割固定子鉄心6の間から折り曲げることによりコイル18をバックヨーク9の端部からティース先端部11の端部にかけてフィルム状絶縁シート8で覆っている。
図22に図示する分割コアを所定数量、バックヨーク9の端部同士を密着させて環状に配置することで、電動機の固定子を組立てる。
尚、図22にはフィルム状絶縁シート8の内周側端部8bの余剰部と外周側端部8aの余剰部を互いに向かえ合わせ、端部同士でコイル18を覆うことで隣接するコイル間の相間絶縁を兼ねているが、内周側端部8bの余剰部と外周側端部8aの余剰部の長さを必要最低限の縁面長さに設定する場合もある。図23はフィルム状絶縁シート8の内周側端部8bをティース先端部11のティース先端部内周面11aより突出しない長さとし、外周側端部8aのみを径方向の内径側へ向けて折り曲げた組立例である。
また、インシュレータ7fには外壁12に外爪15e、内壁13に内爪16eをそれぞれ装着されているが、いずれかの一方の保持爪でフィルム状絶縁シート8を保持できればよく、外壁12に外爪15eのみ設ける、または、内壁13に内爪14eのみ設ける構成でも良い。
以上のように、本実施の形態4の電動機の固定子のインシュレータ7fには外爪15eと内爪6eが設けられているが、コイル巻き回し後は巻き回されたコイルがフィルム状絶縁シート8を保持するので保持爪が必要なくなるので、これらを切断削除することにより、保持爪同士が接触することなく分割コアを環状に配置して電動機の固定子を組み立てることができる。また、保持爪を切除すると爪逃し部を設ける必要がなくなるのでインシュレータ7fの加工費を低減することができる。
実施の形態5.
本実施の形態5では、1枚のフィルム状絶縁シート8を複数の分割固定子鉄心のティースに渡って取り付けて固定子を組立てる製造工程について図24を用いて説明する。図24(a)はフィルム状絶縁シート8を図10に図示した薄肉部31で複数の分割固定子鉄心が連結した連結分割固定子鉄心30に取り付けてコイル18を連結分割固定子鉄心30のそれぞれのティース10に巻き付けた状態を示す連結分割固定子鉄心30の中央部の断面図である。図24(b)はフィルム状絶縁シート8を切断した状態を示す断面図である。図24(c)は切断したフィルム状絶縁シート8の切断部35をバックヨーク9側に折り返した状態を示す斜視図である。
まず、図24(a)に図示するように、連結分割固定子鉄心30に1枚のフィルム状絶縁シート8を連結分割固定子鉄心30の複数のティース10に渡って配置して、保持爪を有するインシュレータを連結分割固定子鉄心30の軸方向両端面に上下から装着してフィルム上絶縁シート8を保持する。そして、保持されたフィルム状絶縁シート8を介してコイル18をそれぞれのティース10に巻き付ける。
次に、図24(b)に図示するように、ティース先端部内周面11aの近傍でフィルム状絶縁シート8を切断部35で切断する。図24(b)では1枚のフィルム状絶縁シート8が2箇所の切断部35で3枚に分割された状態を示している。
そして、図24(c)に図示するように、切断部35のフィルム状絶縁シート8の切断された端部をティース先端部11の内側近傍に位置する折り返し部36からバックヨーク9側に折り返す。
最後に薄肉部31を折り曲げることによって連結分割固定子鉄心30を環状に形成して固定子が完成される。
このように、切断されたフィルム状絶縁シート8を折り曲げることによってコイル18は折り曲げられたフィルム状絶縁シートで囲まれるので、隣接するコイル18同士の絶縁を保つことができる。
尚、本実施の形態5において、1枚のフィルム状絶縁シート8を連結分割固定子鉄心30のすべてのティース10に渡って装着してもよいし、複数枚使用してもよい。例えば12個のティース10に対して2から4枚程のフィルム状絶縁シート8を用いる。
また、本実施の形態5で薄肉部31を有する連結分割固定子鉄心30を用いて説明したが、薄肉部31に代えて関節部33でもよい。また、連結分割固定子鉄心30に代えて複数個の分割固定子鉄心6を用いてもよい。
以上のように本実施の形態5では1枚のフィルム状絶縁シート8を用いて複数のティース10とコイル18を絶縁することができるので、固定子の生産性を向上することができる。また、折り返されたフィルム状絶縁シート8に隣接するコイル18同士の絶縁性を高めるので固定子の信頼性が向上した電動機とすることができる。
実施の形態6.
本実施の形態6では実施の形態1から5のいずれかで説明した固定子を備えた電動機を備えた圧縮機について説明する。図25は本実施の形態6の圧縮機の断面図である。
次に圧縮機について説明する。圧縮機は端面が開口した深堀の胴部とその開口した端面を塞ぐ蓋部とを有する密閉容器41の内部に電動機1が収容されている。密閉容器41の胴部の内周面に固定された固定子3と固定子3のティース先端部内周面11aの内側に若干の隙間を設けて回転子2が設けられており、固定子3は分割固定子鉄心6の径方向外側の側面と密閉容器41の胴部がスポット溶接、熱カシメ等で固定されている。固定子3のコイル18は密閉容器41の蓋部の中央部に取り付けられた端子42とリード線43で接続されており、端子42から電力が固定子3に供給される。回転子2にはその中心部に挿入されて固定されたクランクシャフト4が設けられており、クランクシャフト4には回転子2から突出した部分に偏心部44が設けられている。シリンダ45が偏心部44を内部空間に収納しており、シリンダ45の内部空間と偏心部44に装着されたローラ46とで冷媒を圧縮する圧縮室が形成されている。圧縮室には高圧側と低圧側に仕切るベーン47が設けられている。尚、シリンダ45の上下にはクランクシャフト4を保持する上軸受け48と下軸受け49が設けられている。圧縮機は、例えば、密閉容器41の胴部に設けられた冷媒吸入管50により冷凍サイクルの蒸発器と接続され、密閉容器41の蓋部に設けられた冷媒吐出管51により冷凍サイクルの凝縮器と接続されて使用される。
次に圧縮機の動作について説明する。端子42を通じ電力が固定子3供給されると回転子2に固定されたクランクシャフト4が回転軸を中心にして回転し、冷媒が冷凍サイクルから冷媒が冷媒吸入管50を通して圧縮室内に吸い込まれ、ローラ46の偏心運動により圧縮される。圧縮された高圧力の冷媒は圧縮室から密閉容器41内に放出され、密閉容器41内は高圧力状態になる。密閉容器41内の高圧力の冷媒は冷媒吐出管51より冷凍サイクルに吐き出される。
尚、本実施の形態6では図27にロータリー式の圧縮機を図示して説明したが、スクロール式圧縮機、ベーン式圧縮機にも同様の電動機を適用できる。
以上のように、本実施の形態6では固定子に巻き付けられるコイルと分割固定子鉄心を絶縁するためのフィルム状絶縁シートの端部を仮保持するための保持爪を、コイルを巻回す溝の範囲外に配置するように構成してコイルを巻回す溝部の有効面積が大きい固定子を有する電動機を備えた運転効率が高い圧縮機とすることができる。
さらにまた、フィルム状絶縁シートの保持に副資材である粘着テープ等を要さないので、当該電動機を冷媒、冷凍機等の雰囲気に搭載した場合、オリゴマの抽出による冷凍サイクルの詰まりを防止できるため、冷媒の圧縮を行うことを特徴とする信頼性の高い圧縮機とすることができる。
本発明は、複数のティースの端面に設けられた絶縁部材にコイルが巻き付けられた固定子を有する電動機に利用することができ、この電動機を適用可能な圧縮機をはじめとした様々な機器に利用することができる。
1 電動機、
2 回転子、
3 固定子、
4 クランクシャフト、
4a 回転軸、
5 分割コア、
6 分割固定子鉄心、
7 インシュレータ、
8、8c、8d、8e フィルム状絶縁シート、
8a 外周側端部、
8b 内周側端部、
8f 余剰部、
9 バックヨーク、
10 ティース、
11 ティース先端部、
11a ティース先端部内周面
12 外壁、
13 内壁、
14 ティース被覆部、
15 外爪、
16 内爪、
17 線、
18 コイル、
19 ラップ部、
20 外爪逃し部、
21 内爪逃し部、
22 溝、
30 連結分割固定子鉄心、
31 薄肉部、
32 連結分割固定子鉄心、
33 関節部、
34 切り欠き部、
35 切断部、
36 折り返し部、
41 密閉容器、
42 端子、
43 リード線、
44 偏心部、
45 シリンダ、
46 ローラ、
47 ベーン、
48 上軸受け、
49 下軸受け、
50 冷媒吸入管、
51 冷媒吐出管。

Claims (9)

  1. 回転子と、
    前記回転子を囲むように環状に配置され、バックヨークと前記バックヨークから前記回転子方向に延びるティースとを有する複数の分割鉄心と、
    前記分割鉄心に取付けられる絶縁シートと、
    前記回転子の回転軸と略垂直な前記分割鉄心の端面に装着され、前記ティースの端面を覆うティース被覆部と前記ティース被覆部の内周側に内壁と外周側に前記バックヨークの端面に装着される外壁と有し、前記分割鉄心の周方向の少なくとも前記外壁または前記内壁の端部に前記絶縁シートを保持する手段を有するインシュレータと、
    前記ティース被覆部と前記絶縁シートを介して前記ティースに巻き回されたコイルと、
    を備え、
    前記保持する手段は、前記外壁又は前記内壁の周方向の端面から周方向に突出して設けられた保持爪であることを特徴とする電動機。
  2. 前記分割鉄心の周方向の幅が前記インシュレータの周方向の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  3. 前記外壁または前記内壁の前記保持爪の付け根には凹み形状または切り欠き形状の爪逃し部が設けられており、前記インシュレータに隣接する他の前記インシュレータの保持爪が前記爪逃し部に収納されることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  4. 前記複数の分割鉄心の前記バックヨークはそれぞれ隣接する他の分割鉄心のバックヨークの端部に設けられた連結部で連結されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電動機。
  5. 前記連結部は隣接する分割鉄心と一体形成されて屈曲した薄肉部であることを特徴とする請求項4に記載の電動機。
  6. 前記連結部は回転可能な関節部であることを特徴とする請求項4に記載の電動機。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の電動機と、
    前記回転子の中心部に固定されたクランク軸と、
    前記クランク軸の回転により冷媒が圧縮される圧縮室と、
    を備えたことを特徴とする圧縮機。
  8. 回転子と、
    前記回転子を囲むように環状に配置され、バックヨークと前記バックヨークから前記回転子方向に延びるティースとを有する複数の分割鉄心と、
    前記分割鉄心に取付けられる絶縁シートと、
    前記回転子の回転軸と略垂直な前記分割鉄心の端面に装着され、前記ティースの端面を覆うティース被覆部と前記ティース被覆部の内周側に内壁と外周側に前記バックヨークの端面に装着される外壁と有し、前記分割鉄心の周方向の少なくとも前記外壁または前記内壁の端部に前記絶縁シートを保持する手段を有するインシュレータと、
    前記ティース被覆部と前記絶縁シートを介して前記ティースに巻き回されたコイルと、
    を備え、
    前記保持する手段は、前記外壁または前記内壁の周方向の端面に設けられた保持爪であることを特徴とする電動機の製造方法であって、
    前記絶縁シートを前記保持爪で保持する保持工程と、
    前記コイルを前記インシュレータと前記絶縁シートを介して前記ティースに巻き回す巻付工程と、
    前記保持爪を前記インシュレータから切除する切除工程と、
    を備えたことを特徴とする電動機の製造方法。
  9. 回転子と、
    前記回転子を囲むように環状に配置され、バックヨークと前記バックヨークから前記回転子方向に延びるティースとを有する複数の分割鉄心と、
    前記分割鉄心に取付けられる絶縁シートと、
    前記回転子の回転軸と略垂直な前記分割鉄心の端面に装着され、前記ティースの端面を覆うティース被覆部と前記ティース被覆部の内周側に内壁と外周側に前記バックヨークの端面に装着される外壁と有し、前記分割鉄心の周方向の少なくとも前記外壁または前記内壁の端部に前記絶縁シートを保持する手段を有するインシュレータと、
    前記ティース被覆部と前記絶縁シートを介して前記ティースに巻き回されたコイルと、
    を備え、
    前記保持する手段は、前記外壁または前記内壁の周方向の端面に設けられた保持爪であることを特徴とする電動機の製造方法であって、
    一枚の前記絶縁シートで前記複数の分割鉄心に渡って前記ティースの径方向内側の内周面を覆うように前記内壁の両端部に設けられた前記保持爪で保持する保持工程と、
    前記コイルを前記インシュレータと前記絶縁シートを介して前記ティースに巻き回す巻付工程と、
    前記絶縁シートの前記ティースより径方向内側の箇所を切断する切断工程と、
    前記絶縁シートの切断部を径方向外側に折り返して前記コイルを前記絶縁シートで覆う折曲工程と、
    を備えることを特徴とする電動機の製造方法。
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