JP5549225B2 - 被覆チョコレート用油脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、被覆チョコレート用油脂組成物及び当該油脂組成物を使用してなるチョコレート並びに当該チョコレートが被覆された複合食品に関する。
油脂及び糖類を含む油脂組成物のひとつであるチョコレートは、様々な食品と組み合わされ、いろいろな用途で利用され、市場に流通している。
このような用途のひとつとして、ケーキ、シュー、エクレア等の洋菓子、焼き菓子、和菓子、パン、ドーナツ等のベーカリー製品、冷菓、アイスクリーム等の表面に被覆する用途があげられる。
一般的に被覆用途に用いられるチョコレートは、使用時の簡便性からテンパリングが不要であるものが好まれる場合が多い。さらに被覆後の搬送や包装の工程に速やかに移すためには室温で短時間に固化することが要求される。また、固化した後は視覚的に購買、喫食意欲を高めるために適度なつやを有することが望ましい。加えて当然のことながら食した場合には被覆物からはがれにくく、良好な口溶け、風味の発現を有するものが好まれている。
被覆チョコレート用油脂組成物に用いられる油脂として、従来、ラウリン系のヤシ油、パーム核油を主成分とした油脂や大豆油、菜種油、コーン油等の硬化油並びに大豆油、菜種油、コーン油等の液状油及び/又は液体油を混合したものが使用され、その混合比率は流通条件や使用条件などに対応した物性に調整されており、多種多様な品種が生産されている。またラウリン系油脂を用いた被覆チョコレートについてはこれまで種々検討がなされている。
特許文献1では (1) (a) 35<N30<48の固体脂肪含量(NMR stab )、(b) 1乃至10重量%のオレイン酸含量、(c) 70乃至95重量%のC8乃至C14飽和脂肪酸含量及び(d) 1.5重量%未満のエライジン酸含量の特性を示すラウリン脂肪及び (2)少なくとも50重量%の三飽和グリセリド(S3)(ただし、SはC16乃至C24)を含有する天然脂肪のフラクションを含む非テンパーラウリン脂肪組成物及びチョコレート被覆物質が提案されている。しかしながらチョコレート被覆物質を食した際に被覆物からのはがれ落ちが激しいものとなっている。
特許文献2ではパーム核油、パーム核ステアリン、及びそれぞれの水素添加油からなる混和物がカカオ脂代替物として提案されているが、本来これらラウリン系油脂とココアバターとの相容性が低いため、十分なチョコレート風味を付与することは困難である。
特許文献3ではラウリン系油脂とS2U及びU3からなる、油の滲み出しを抑制するチョコレート組成物が提案されている。これは特にパン等の水分が15〜30%と高い被覆物に対して効果が得られるものである。
被覆用チョコレートにおいてはテンパリング不要であるものが好まれる関係で使用油脂としては硬化油である場合が多く特許文献4の段落番号〔0015〕の実施例1〜3に示されている。
硬化油は一般的にはトランス型不飽和脂肪酸を含む油脂であって、水素添加(硬化とも呼ばれる)によって製造される。この水素添加とは不飽和脂肪酸の2重結合の部分に水素を付加して飽和脂肪酸を作製する工程である。一般に不飽和脂肪酸はその水素の付いている位置がシス型であるが、水素添加の工程でトランス型になる。天然では反芻動物の微生物の作用によりトランス型不飽和脂肪酸が作られる為、乳脂や肉中に含まれる。
近年、このトランス型不飽和脂肪酸は取りすぎると動脈硬化などの心臓病になるリスクを高めるとの研究結果が得られ、欧米諸国では消費者に注意を喚起している。例えば、米国では製品ラベルにトランス型不飽和脂肪酸の含有量を表示する義務を2006年1月より実施しているし、デンマークでは更にトランス型不飽和脂肪酸を2%以上含む加工油脂の販売を禁止している。
日本では従来よりトランス型不飽和脂肪酸の摂取量が欧米より低い為、現時点では特に健康上の問題となることは無いとの見方であるが、それでもよりトランス型不飽和脂肪酸の低い油脂が要望されている。
チョコレートにおいてもトランス型不飽和脂肪酸を出来る限り含まないものが要望されている。
特開平5−207849号公報 特開平11−318339号公報 特開平10−108624号公報 特開2002−306076号公報
本発明の目的は、嗜好品としてのおいしさと、被覆用途に適した固化速度及び固化した後のつや、食した際の被覆物からのはがれ落ちにくさを有する被覆チョコレート及び当該チョコレートを得るための油脂組成物を提供することにある。
更にトランス型不飽和脂肪酸を出来る限り含まない被覆チョコレートを提供することにある。更にココアバターの含有量を高めた被覆チョコレートを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、特定の脂肪酸種に由来する油脂の選択とエステル交換による油脂加工法から得られる油脂と、非エステル交換油であるラウリン系油脂とを併用することが上記課題に対して有効であるという知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
本発明の第1は、炭素数12以下の飽和脂肪酸を20重量%以上かつ炭素数20以上の飽和脂肪酸を2.5重量%以上含むエステル交換油脂A及び炭素数12の飽和脂肪酸を35重量%以上含む非エステル交換油脂であるラウリン系油脂Bを必須成分とする被覆チョコレート用油脂組成物である。第2は、油脂組成物中に油脂Aが15〜70重量%である、第1記載の被覆チョコレート用油脂組成物である。第3は、油脂組成物中に油脂Bが30〜80重量%である、第1記載の被覆チョコレート用油脂組成物である。第4は、油脂Aがランダムエステル交換油脂である、第1記載の被覆チョコレート用油脂組成物である。第5は、トランス型不飽和脂肪酸が10%以下である、第1〜第4何れか1に記載の被覆チョコレート用油脂組成物である。第6は、第1〜第5何れか1に記載の油脂組成物にアセチル化蔗糖脂肪酸エステルを配合してなる被覆チョコレート用油脂組成物である。第7は、第1〜第6何れか1に記載の油脂組成物を使用してなる、被覆チョコレートである。第8は、第1〜第6何れか1に記載の油脂組成物をチョコレート全体に対して25〜70重量%使用してなる、被覆チョコレートである。第9は、第7又は第8に記載の被覆チョコレートを使用してなる、複合食品である。第10は、食品が、菓子又はベーカリー製品である、第9記載の複合食品である。
嗜好品としてのおいしさと、被覆用途に適した固化速度及び固化した後のつや、食した際の被覆物からのはがれ落ちにくさを有する被覆チョコレート及び当該チョコレートを得るための油脂組成物を提供することが可能となった。
更に被覆チョコレート中にトランス型不飽和脂肪酸の存在を抑制でき健康に留意したチョコレートを提供することが可能となった。
本発明の被覆チョコレート用油脂組成物は炭素数12以下の飽和脂肪酸を20重量%以上かつ炭素数20以上の飽和脂肪酸を2.5重量%以上含むエステル交換油脂Aと、炭素数12の飽和脂肪酸を35重量%以上含む、非ラウリン系油脂Bを混合して得ることができる。
エステル交換油脂Aに用いる炭素数12以下の脂肪酸源としては、ヤシ油、パーム核油及びそれらの分別油、硬化油等を単独又は組み合わせて使用することができる。
エステル交換油脂Aに用いる炭素数20以上の脂肪酸源としては、高エルシン酸の菜種油、からし油、クランベ油、魚油などの油脂を極度硬化(通常ヨウ素価を1以下にまで水素添加した油)したものが挙げられるが、入手が容易な高エルシン酸の菜種油が好ましい。
エステル交換油脂Aに用いる他の油脂としてパーム油、なたね油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、カポック油、胡麻油、月見草油、シア脂、サル脂、カカオ脂等の植物性油脂、または魚油、牛脂、豚脂等の動物性油脂並びにそれらの硬化、分別、エステル交換等を施した加工油脂が例示できる。植物性油脂は動物性油脂に比べて風味的に優れているので植物性油脂が好ましい。
エステル交換としては、トリグリセリドの1位と3位に結合する脂肪酸のみを酵素(リパーゼ)を用いて特異的に交換する方法(1,3位特異的エステル交換法)と、酵素もしくは金属触媒(例えばナトリウムメチラート)を用いて結合位置に関係なく不特定に交換する方法(ランダムエステル交換)に分けられる。本発明におけるエステル交換とは、後者のランダムエステル交換が好ましい。これはより多くのトリグリセリド種が得られることにより、テンパリングをしないチョコレートにおいて長期にわたる品質の安定化に優れるため好ましい。
このエステル交換油脂A中のC12以下の鎖長を持つ飽和脂肪酸の合計含量は20重量%以上、好ましくは25重量%以上、最も好ましくは30重量%以上含まれることが望ましい。この割合が少なくなるとココアバターと油脂組成物との相容性が低くなり、つやの低下や保存中にブルームを生じやすくなるとともに、良好な口溶け、風味発現が得られにくくなる。
エステル交換油脂A中のC20以上の長鎖を持つ飽和脂肪酸の合計含量は2.5重量%以上、好ましくは3.5重量%以上、最も好ましくは5重量%以上含まれることが望ましい。この割合が少なくなると被覆時の固化速度が遅くなると共に、固化後の良好なつやが得られにくくなる。
エステル交換油脂A中の飽和脂肪酸としては、C12以下の鎖長を持つ飽和脂肪酸の合計含量が20〜55重量%であり、C16、C18の鎖長を持つ飽和脂肪酸の合計含量が25〜35重量%であり、C20以上の長鎖を持つ飽和脂肪酸の合計含量が3〜8重量%の油脂が好ましい。
エステル交換油脂Aの使用量は油脂組成物中において15〜70重量%、好ましくは20〜60重量%、更に好ましくは25〜45重量%である。エステル交換油脂Aの使用量が少ない場合はココアバターとの相容性や口溶けに劣り、はがれ易くなり、多い場合は十分な固化速度が得難くなる。
非エステル交換油脂であるラウリン系油脂Bとしては、ヤシ油、パーム核油及びそれらの分別油、硬化油等を単独又は組み合わせて使用することができる。
この非エステル交換ラウリン系油脂B中のラウリン酸即ちC12含量は35重量%以上、好ましくは40重量%以上、最も好ましくは45重量%以上である。非エステル交換ラウリン系油脂B中のラウリン酸即ちC12含量が少ない場合は十分な固化速度が得難くなり、多い場合は被覆物からはがれ易くなり、食感も硬いものとなる。
非エステル交換油脂であるラウリン系油脂Bの使用量は油脂組成物中において30〜80重量%、好ましくは35〜70重量%、最も好ましくは40〜55重量%である。ラウリン系油脂Bの使用量が少ない場合は十分な固化速度が得難くなり、多い場合は被覆物からはがれ易くなり、食感も硬いものとなる。
エステル交換油脂A及び非エステル交換油脂であるラウリン系油脂Bに調合する他の油脂としてパーム油、なたね油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、カポック油、胡麻油、月見草油、シア脂、サル脂、カカオ脂等の植物性油脂、または魚油、牛脂、豚脂等の動物性油脂並びにそれらの硬化、分別、エステル交換等を施した加工油脂が例示できる。植物性油脂は動物性油脂に比べて風味的に優れているので植物性油脂が好ましい。
このようにして得られた油脂組成物は、トランス型不飽和脂肪酸を容易に10%以下に出来るし、好ましくは5%以下、更に2%以下に出来る。
上記で得られた油脂組成物を被覆チョコレートに使用するのであるが、一般的にチョコレートとは、例えば原料としてカカオマス、ココアパウダー、砂糖などの糖類、ココアバター等の油脂、乳化剤、香料等を使用して作られるダークチョコレート、例えば原料としてカカオマス、ココアパウダー、砂糖などの糖類、ココアバター等の油脂、全粉乳等の乳製品類、乳化剤、香料等を使用して作られるミルクチョコレート、例えば砂糖などの糖類、ココアバター等の油脂、全粉乳等の乳製品類、乳化剤、香料等を使用して作られるホワイトチョコレートに区別されたり、またカカオ分の含量によりチョコレート(カカオ分35%以上)や準チョコレート(カカオ分15%以上)に区別されるが、本発明の被覆チョコレートはこれらに限定されるものではなく、何れにおいても使用することが出来る。
本発明の被覆チョコレート中の油分は28〜72重量%であり、被覆チョコレートとして風味、物性の点から好ましくは30〜70重量%、さらに好ましくは30〜60重量%である。被覆用途においてチョコレート中の油分はその品質を大きく左右する。即ち油分が低すぎると流動性が得られず被覆に適さず、油分が高すぎるとチョコレート中の固形物の含有量および被覆量が少なくなりチョコレートの風味を被覆物に付与することが難しくなる。
従来のテンパリングを必要としない被覆チョコレートとしては、主に2種類が例示できる。ひとつはラウリン系油脂を主体としたものであり、主にパン、ケーキやエクレアといった洋生菓子に用いられるものである。これは固化速度が速く口溶けや風味の発現が良好であるが、ココアバターとの相容性が非常に低く、油脂中ココアバター含量が30重量%を超えるような場合には十分な固化速度が得られなかったり、固化してもつやが悪い、あるいはブルームを生じるといった問題があった。常温で数ヶ月流通されるような場合には油脂中ココアバター含量は5重量%以下で使用することが一般的である。これを超えて使用する場合、固化しづらくなったり、ブルームを生じたりする原因となる。もうひとつの被覆チョコレートのタイプは硬化系油脂を主体としたものであり、これはココアバター相容性は15〜25重量%とすることが可能であり、クッキー等の焼き菓子に被覆し常温で数ヶ月流通することが可能であるが、被覆直後に5℃前後で急冷固化を行わないとブルームを生じる場合がある。また、このタイプの油脂はトランス型不飽和脂肪酸を多く含むため、市場からの摂取量低減化という要望にはそぐわない。
これに対して、本発明の被覆チョコレートは上記油脂組成物を使用するものであるが、特許請求の範囲の請求項1〜請求項6何れか1項に記載の油脂組成物をチョコレート全体に対して25〜70重量%使用するのが好ましく、より好ましくは30〜60重量%であり、更に好ましくは35〜45重量%である。油脂組成物が少ない場合は被覆チョコレートの品質を長期にわたり維持し難くなる(ブルームやグレーニングなどのチョコレートの品質劣化)。逆に多い場合には本発明の油脂組成物以外の成分の比率が下がりすぎて風味の良いチョコレートが作製し難くなる。
本発明の油脂組成物を使用した被覆チョコレートはラウリン酸を主体とする油脂組成物であるにも関わらず、口溶けの良さを維持しつつかつココアバターとの相容性が良好であるためカカオマス、ココア、ココアバターを多く配合でき、チョコレート本来の豊な風味の被覆チョコレートが作ることが可能となった。更にココアバター含有量を高めて、チョコレート全油脂中20重量%を超えて多く配合する場合は油脂組成物にアセチル化蔗糖脂肪酸エステルを使用するのが好ましい。
その際に使用するアセチル化蔗糖脂肪酸エステルは、蔗糖脂肪酸エステル中の残存水酸基をアセチル基にて置換したタイプの蔗糖脂肪酸エステルで、脂肪酸としてはステアリン酸やパルミチン酸などの炭素数16以上の長鎖飽和酸が好ましく、またエステル化度は3以上のものが好ましい。アセチル化蔗糖脂肪酸エステルの配合量は油脂組成物中0.4〜7.5重量%の範囲で実施されるが、これはチョコレート中に換算した場合のアセチル化蔗糖脂肪酸エステルの配合量が0.4〜2.0重量%に相当する量が望ましい。チョコレート中のアセチル化蔗糖脂肪酸エステルの含有量が少ない場合は、経時的に品質劣化(粗大化)を起こす危険があり、多すぎると、コスト的に高くなる割には効果の増大が少ないので、2.0重量%以下が好ましい。
本発明におけるチョコレートを被覆してなる複合食品としては、菓子、ベーカリー製品であれば、特に限定されるものではないが、菓子としては、まんじゅう、蒸しようかん、カステラ、どら焼き、今川焼き、たい焼き、きんつば、ワッフル、栗まんじゅう、月餅、ボーロ、八つ橋、せんべい、かりんとう、スポンジケーキ、ロールケーキ、エンゼルケーキ、パウンドケーキ、バウムクーヘン、フルーツケーキ、マドレーヌ、シュークリーム、エクレア、ミルフィユ、アップルパイ、タルト、ビスケット、クッキー、クラッカー、蒸しパン、プレッツェル、ウエハース、スナック菓子、ピザパイ、クレープ、スフレー、ベニェなどや、バナナ、りんご、イチゴなどの果物にチョコレートを被覆した菓子が挙げられ、ベーカリー製品としては、食パン、コッペパン、フルーツブレッド、コーンブレッド、バターロール、ハンバーガーバンズ、ドーナツ、フランスパン、ロールパン、菓子パン、スイートドウ、乾パン、マフィン、ベーグル、クロワッサン、デニッシュペーストリー、ナンなどが挙げられる。
以下に本発明の実施例を示し本発明をより詳細に説明するが、本発明の精神は以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、%及び部は、いずれも重量基準を意味する。
(評価方法)
・油脂の融点は日本油化学協会基準油脂分析試験法(1996年版)2.2.4.2(上昇融点)に規定の方法に準じて測定した。
・油脂の脂肪酸組成は日本油化学協会基準油脂分析試験法(1996年版)2.4.1.2メチルエステル化法(三フッ化ホウ素メタノール法)に規定の方法に準じて測定した。
・油脂のトランス型不飽和脂肪酸(トランス酸)含量は基準油脂分析法2.4.2.2.に示された方法により分析した。
・被覆チョコレートの固化速度は、チョコレートを完全融解の後50℃に調整し、市販されているドーナツに被覆し、室温25℃で固化するまでの時間を計測することで評価した。この時間を乾き時間という。
・つやはチョコレートを市販されているドーナツに被覆し、20℃2日保存後の状態を目視により評価した。
・風味・口溶けはチョコレートを市販されているドーナツに被覆し、20℃1日保存後のものを食し、官能により評価した。
・汗かきはチョコレートを市販されているドーナツに被覆し、20℃1日保存後の状態を目視により評価した。
・はがれはチョコレートを市販されているドーナツに被覆し、20℃1日保存後のものを食した際のドーナツからチョコレートがはがれ落ちにくさを評価した。
実験例1(油脂A−1の調製)
ヤシ油(ヨウ素価8)50部、パーム分別ステアリン(ヨウ素価31)40部、高エルシン酸菜種極度硬化油(ヨウ素価1以下)10部を混合した油脂に、金属触媒(ナトリウムメトキシド)0.3部を加え、真空下80℃で60分ランダムエステル交換させ、次いで定法に従い精製を行いエステル交換油脂A−1とした。C12以下の合計31.0%、C20以上の合計5.5%、上昇融点は35℃であった。
実験例2(油脂A−2の調製)
パーム核油(ヨウ素価17)95部とパーム油(ヨウ素価52)5部を混合し極度硬化した。この極度硬化油(ヨウ素価1以下)90部、高エルシン酸菜種極度硬化油(ヨウ素価1以下)10部を混合し、金属触媒(ナトリウムメトキシド)0.3部を加え、真空下80℃で60分ランダムエステル交換させ、次いで定法に従い精製を行いエステル交換油脂A−2とした。C12以下の合計49.0%、C20以上の合計5.7%、上昇融点は36℃であった。
実験例3(油脂B−1の調製)
パーム核油(ヨウ素価17)95部とパーム油(ヨウ素価52)5部を混合し極度硬化し、次いで定法に従い精製を行い非エステル交換ラウリン系油脂B−1とした。C12含量46.7%、ヨウ素価1以下、上昇融点43.4℃であった。
実験例4(油脂B−2の調製)
パーム核硬化油を定法に従い精製を行い非エステル交換ラウリン系油脂B−2とした。
C12含量46.9%、ヨウ素価4、上昇融点36.0℃であった。
実験例5(油脂B−3の調製)
パーム核中融点画分(ヨウ素価13)を極度硬化し、次いで定法に従い精製を行い非エステル交換ラウリン系油脂B−3とした。C12含量52.8%、ヨウ素価1以下、上昇融点38.0℃であった。
実験例6(油脂B−4の調製)
パーム核高融点画分を極度硬化し、次いで定法に従い精製を行い非エステル交換ラウリン系油脂B−4とした。C12含量55.5%、ヨウ素価1以下、上昇融点35.0℃であった。
実験例7(油脂B−5の調製)
ヤシ油を極度硬化し、次いで定法に従い精製を行い非エステル交換ラウリン系油脂B−5とした。C12含量47.4%、ヨウ素価1以下、上昇融点32.5℃であった。
油脂A−1、油脂A−2、油脂B−1、油脂B−2、油脂B−3、油脂B−4、油脂B−5の脂肪酸組成を表1にまとめた。
Figure 0005549225
実施例1
エステル交換油脂A−1を15部、非エステル交換ラウリン系油脂B−1を12部及びB−2を8部、パームオレイン(ヨウ素価58、上昇融点21℃)5部を融解し、この一部をカカオマス5部、ココア20部、砂糖35部、バニラ香料0.03部に加え、60℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.4部を加えながらコンチングを行いダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であった。これらの結果を表2にまとめた。
実施例2
エステル交換油脂A−1を31部、非エステル交換ラウリン系油脂B−1を7部及びB−3を7部融解し、この一部を砂糖40部、脱脂粉乳15部、バニラ香料0.03部に加え、50℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.4部を加えながらコンチングを行いホワイトチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であった。これらの結果を表2にまとめた。
実施例3
エステル交換油脂A−1を10部、非エステル交換ラウリン系油脂B−4を35部を融解し、この一部を砂糖40部、脱脂粉乳15部、バニラ香料0.03部に加え、50℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.4部を加えながらコンチングを行いホワイトチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であった。これらの結果を表2にまとめた。
実施例4
エステル交換油脂A−2を10.5部、非エステル交換ラウリン系油脂B−5を13.5部、パームオレイン(ヨウ素価68、上昇融点10℃以下)3部を融解し、この一部をカカオマス3部、ココア12.3部、砂糖50部、脱脂粉乳10.7部、バニラ香料0.03部に加え、60℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.4部、ポリグリセリン縮合リシノレート0.3部を加えながらコンチングを行いミルクチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であった。これらの結果を表2にまとめた。
実施例5
エステル交換油脂A−2を24.5部、非エステル交換ラウリン系油脂B−5を31.5部、パームオレインのランダムエステル交換油(ヨウ素価68、上昇融点34℃)7部を融解し、この一部をカカオマス9.7部、ココア15部、砂糖12.3部、バニラ香料0.03部に加え、60℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.3部を加えながらコンチングを行いダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であった。これらの結果を表2にまとめた。
実施例6
エステル交換油脂A−1を15部、非エステル交換ラウリン系油脂B−1を10部及びB−2を6.5部、アセチル化蔗糖脂肪酸エステル(DKエステルFA10E/第一工業製薬株式会社製:エステル化度4.9)を0.1部を融解し、この一部をカカオマス24.5部、砂糖35部、脱脂粉乳9部、バニラ香料0.03部に加え、60℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.4部を加えながらコンチングを行いミルクチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であった。これらの結果を表2にまとめた。
実施例1〜実施例6について被覆チョコレート配合、被覆チョコレート中の油脂組成、被覆チョコレートの評価結果を表2にまとめた。
Figure 0005549225
比較実験例1(油脂Cの調製)
パーム油(ヨウ素価52)50部、パーム分別ステアリン(ヨウ素価31)10部、パーム核分別オレイン(ヨウ素価26)40部を混合した油脂に、金属触媒(ナトリウムメトキシド)0.3部を加え、真空下80℃で60分ランダムエステル交換させ、次いで定法に従い精製を行いエステル交換油脂Cとした。C12以下の合計19.7%、C20以上の合計0.1%、上昇融点は33℃であった。これらの結果は先の表1にまとめた。
比較実験例2(油脂Dの調製)
パーム分別ステアリン(ヨウ素価31)42部、パーム分別オレイン(ヨウ素価58)23部、大豆油(ヨウ素価131)32部、高エルシン酸菜種極度硬化油(ヨウ素価1以下)3部を混合した油脂に、金属触媒(ナトリウムメトキシド)0.3部を加え、真空下80℃で60分ランダムエステル交換させ、次いで定法に従い精製を行いエステル交換油脂Dとした。C12以下の合計0.1%、C20以上の合計2.0%、上昇融点は40℃であった。これらの結果は先の表1にまとめた。
比較例1
エステル交換油脂A−1を34部、非エステル交換ラウリン系油脂B−1を11部融解し、この一部を砂糖40部、脱脂粉乳15部、バニラ香料0.03部に加え、50℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.4部を加えながらコンチングを行いホワイトチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところ乾き時間が長く好ましくないものであった。これらの結果を表3にまとめた。
比較例2
エステル交換油脂A−2を3部、非エステル交換ラウリン系油脂B−2を42部融解し、この一部を砂糖40部、脱脂粉乳15部、バニラ香料0.03部に加え、50℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.4部を加えながらコンチングを行いホワイトチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところつや、汗かき、はがれにおいて好ましくないものであった。これらの結果を表3にまとめた。
比較例3
エステル交換油脂Cを15部、非エステル交換ラウリン系油脂B−1を12部及びB−2を8部、パームオレイン(ヨウ素価68、上昇融点10℃以下)5部を融解し、この一部をカカオマス5部、ココア20部、砂糖35部、バニラ香料0.03部に加え、60℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.4部を加えながらコンチングを行いダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところつや、風味・口溶け、汗かきにおいて不良であった。これらの結果を表3にまとめた。
比較例4
エステル交換油脂Dを15部、非エステル交換ラウリン系油脂B−1を12部及びB−2を8部、パームオレイン(ヨウ素価68、上昇融点10℃以下)5部を融解し、この一部をカカオマス5部、ココア20部、砂糖35部、バニラ香料0.03部に加え、60℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.4部を加えながらコンチングを行いダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところ乾き時間及びつやにおいて不良であった。これらの結果を表3にまとめた。
比較例5
非エステル交換ラウリン系油脂B−1を7部及びB−2を20部、パームオレイン(ヨウ素価68、融点10℃以下)3部、菜種硬化油(ヨウ素価71、上昇融点35℃、トランス酸42.4%)10部を融解し、この一部をカカオマス5部、ココア20部、砂糖35部、バニラ香料0.03部に加え、60℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.4部を加えながらコンチングを行いダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であったが、トランス酸含量はチョコレート中5.1%と高いものであった。これらの結果を表3にまとめた。
比較例6
エステル交換油脂A−1を8.7部、非エステル交換ラウリン系油脂B−1を6.9部及びB−2を4.6部、パームオレイン(ヨウ素価68、上昇融点10℃以下)2.9部を融解し、この一部をココア26部、砂糖50.9部、バニラ香料0.03部に加え、60℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.5部、ポリグリセリン縮合リシノレート0.5部を加えながらコンチングを行いダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆しようとしたが流動性に乏しく被覆には不適であった。これらの結果を表3にまとめた。
比較例7
エステル交換油脂A−1を25.1部、非エステル交換ラウリン系油脂B−1を20部及びB−2を13.4部、パームオレイン(ヨウ素価68、上昇融点10℃以下)8.3部を融解し、この一部をカカオマス15部、砂糖18.2部、バニラ香料0.03部に加え、60℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.4部を加えながらコンチングを行いダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところ、油性感が強く風味が不良であった。これらの結果を表3にまとめた。
比較例1〜比較例7について被覆チョコレート配合、被覆チョコレート中の油脂組成、被覆チョコレートの評価結果を表3にまとめた。
Figure 0005549225
本発明は、被覆チョコレート用油脂組成物及び当該油脂組成物を使用してなるチョコレート並びに当該チョコレートが被覆された複合食品に関する。

Claims (8)

  1. 被覆チョコレート全体に対して30〜70重量%使用する油脂組成物であって、下記(X)及び(Y)を満たすランダムエステル交換油脂Aを15〜70重量%、並びに炭素数12の飽和脂肪酸を35重量%以上含む非エステル交換油脂であるラウリン系油脂Bを30〜80重量%含む、トランス型不飽和脂肪酸が10%以下である被覆チョコレート用油脂組成物。
    (X)構成脂肪酸組成中の炭素数12以下の飽和脂肪酸の合計含量が30〜55重量%、及び構成脂肪酸組成中の炭素数20以上の飽和脂肪酸の合計含量が5〜8重量%
    (Y)構成脂肪酸組成中の炭素数16と炭素数18の飽和脂肪酸の合計含量が25〜35重量%、又は原料配合中のパーム分別ステアリンの配合量が40重量%
  2. 油脂Aを25〜45重量%及び油脂Bを35〜70重量%含む、請求項1に記載の被覆チョコレート用油脂組成物。
  3. トランス型不飽和脂肪酸が5%以下である、請求項1又は請求項2に記載の被覆チョコレート用油脂組成物。
  4. トランス型不飽和脂肪酸が2%以下である、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の被覆チョコレート用油脂組成物。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の油脂組成物にアセチル化蔗糖脂肪酸エステルを配合してなる被覆チョコレート用油脂組成物。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の油脂組成物を使用してなる、被覆チョコレート。
  7. 請求項6に記載の被覆チョコレートを使用してなる、複合食品。
  8. 食品が、菓子又はベーカリー製品である、請求項7に記載の複合食品。
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