JP5498165B2 - シクロヘキセンの分離及び製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、工業的規模で、長時間に亘って連続的にシクロヘキセンを分離及び製造する方法並びに該方法により得られたシクロへキセンを用いてシクロヘキサノールを製造する方法に関する。
シクロヘキセンの製造方法に関しては、種々の方法が知られている。その一つとしてベンゼンの部分水素化が挙げられる。ベンゼンの部分水素化は、通常、ルテニウム触媒の存在下、水とベンゼンの懸濁液に水素を通入する反応によって行われる。その反応の結果、水、シクロヘキサン、シクロヘキセン、未反応ベンゼン等を含有する混合物が得られる。該混合物から高純度のシクロヘキセンを得るためには、反応混合物からシクロヘキセンを分離する方法が問題となる。シクロヘキサン、シクロヘキセン及びベンゼンは沸点が近接しているため、通常の蒸留方法では高純度のシクロヘキセンを得る事は困難である。このため、これら混合物から高純度のシクロへキセンを分離する方法として、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、アジポニトリル、スルホラン、マロン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、エチレングリコール等の抽剤を使用する抽出蒸留法が提案されている(特許文献1及び特許文献2)。
特開平9−169669号公報 特開平9−30994号公報
しかしながら、本発明者が上記文献に記載された抽出蒸留法により、工業的規模で長時間、シクロヘキセンを抽出蒸留したところ、抽剤中の不純物の濃度が無視し得ない程度にまで増加し、結果として分離性能が著しく低下した。そのため、経時的に抽出蒸留にかかる熱負荷が増大すると共に、生成物の純度が低下し、最終的に抽剤の入替えが必要となる等の問題が発生し、高純度のシクロヘキセンを長時間に亘って連続的に得る事ができなかった。
一般的に、抽剤中に蓄積する不純物としては、分離する有機相(油相)に元来含まれているものと、抽出蒸留の過程で生成するものがある。前者としては、例えば、トルエン、スチレン、エチルベンゼン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサノン、キシレン類、ビシクロヘキシル、ジシクロヘキシルエーテル、タール状物質が挙げられる。後者としては、例えば、酢酸、酢酸シクロヘキシル等の、抽剤の分解物や該分解物がさらに反応して生成する物質が挙げられる。特に、N,N−ジメチルアセトアミドを抽剤として用いた場合、N,N−ジメチルアセトアミドの加水分解により酢酸が生成し、生成した酢酸はさらにシクロヘキセン又はシクロヘキサノールと反応して酢酸シクロヘキシルを生成する。これら不純物の抽剤中への蓄積は、系内への流入及び系内での生成がいずれも極微量であるため、短時間の運転では何ら問題になる事は無い。しかしながら、シクロへキセンの抽出蒸留を、工業的規模で長時間実施した場合、抽出蒸留における分離性能が低下し、分離に必要な熱量の増加及びシクロへキセンの純度の低下が避けられなくなるという問題が発生する。
Henan Huagong vol.8, pp37−38, 2002には、シクロヘキセンを分離、精製する際に、抽剤であるN,N−ジメチルアセトアミドが蒸留塔中に滞留する時間の経過に伴って、蒸留塔中に存在する不純物の数量と含有量が増加することが記載されている。しかしながら、上記文献には、抽出蒸留を工業的規模で長時間実施した場合、抽出蒸留における分離性能が低下し、分離に必要な熱量の増加及びシクロへキセンの純度の低下が避けられなくなるという問題点や、その解決方法については、記載も示唆もされていない。
本発明者は、上記分離性能の低下の原因を入念に調査したところ、不純物の中でも、特に酢酸シクロヘキシルが、極端に抽出蒸留の分離性能を低下させる原因であるという知見を得た。かかる知見に基づき、蒸留分離工程にリサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシル濃度を、抽剤精製塔を用いて特定範囲に制御することにより、抽出蒸留における分離性能が維持されるため、高純度のシクロヘキセンを、工業的規模で、長時間に亘って連続的に分離及び製造することができることを見出し本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1] (a)シクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンを含む混合溶液を、N,N−ジメチルアセトアミドを抽剤として蒸留分離する工程と、(b)前記工程(a)により、前記混合溶液からシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンが分離された第1の塔底液の少なくとも一部を抽剤精製塔に供給し、酢酸シクロヘキシルとN,N−ジメチルアセトアミドとの共沸混合物を前記抽剤精製塔の塔頂から系外に抜出すと共に、前記抽剤精製塔の第2の塔底液を前記第1の塔底液の残分と併せて工程(a)にリサイクルする工程と、を含む、シクロヘキセンの分離方法。
[2] 工程(a)にリサイクルする、前記第1の塔底液の残分と前記第2の塔底液の混合液中の酢酸シクロヘキシル濃度が、0.5重量%〜30重量%である、上記[1]記載のシクロヘキセンの分離方法。
[3] 工程(a)にリサイクルする、前記第1の塔底液の残分と前記第2の塔底液の混合液中の酢酸シクロヘキシル濃度が、1重量%〜5重量%である、上記[1]記載のシクロヘキセンの分離方法。
[4] (i)ベンゼンを部分水素化し、クロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンを含む混合溶液を調製する工程と、(ii)前記工程(i)により得られたシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンを含む混合溶液を、N,N−ジメチルアセトアミドを抽剤として蒸留分離する工程と、(iii)前記工程(ii)により、前記混合溶液からシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンが分離された第1の塔底液の少なくとも一部を抽剤精製塔に供給し、酢酸シクロヘキシルとN,N−ジメチルアセトアミドとの共沸混合物を前記抽剤精製塔の塔頂から系外に抜出すと共に、前記抽剤精製塔の第2の塔底液を前記第1の塔底液の残分と併せて工程(ii)にリサイクルする工程と
、を含む、シクロヘキセンの製造方法。
[5] 工程(ii)にリサイクルする、前記第1の塔底液の残分と前記第2の塔底液
の混合液中の酢酸シクロヘキシル濃度が、0.5重量%〜30重量%である、上記[4]記載のシクロヘキセンの製造方法。
[6] 上記[4]又は[5]記載の製造方法によシクロヘキセンを製造して前記シクロヘキセンを水和する工程を含む、シクロヘキサノールの製造方法。
本発明により、抽出蒸留における分離性能が維持されるため、高純度のシクロヘキセンを、工業的規模で、長時間に亘って連続的に分離及び製造することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、本実施の形態)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その範囲内で種々に変形して実施することができる。
本実施の形態のシクロヘキセンの分離方法は、(a)シクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンを含む混合溶液を、N,N−ジメチルアセトアミドを抽剤として蒸留分離する工程と、(b)前記工程(a)により、前記混合溶液からシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンが分離された第1の塔底液の少なくとも一部を抽剤精製塔に供給し、酢酸シクロヘキシルとN,N−ジメチルアセトアミドとの共沸混合物を前記抽剤精製塔の塔頂から系外に抜出すと共に、前記抽剤精製塔の第2の塔底液を前記第1の塔底液の残分と併せて工程(a)にリサイクルする工程と、を含む、シクロヘキセンの分離方法である。
[工程(a)]
工程(a)は、シクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンを含む混合溶液を、N,N−ジメチルアセトアミドを抽剤として蒸留分離する工程である。
工程(a)においては、理論段数が好ましくは10段以上、より好ましくは20段以上の蒸留塔を使用する。通常、蒸留塔の上段側に抽剤である、N,N−ジメチルアセトアミドを供給し、混合溶液は蒸留塔の中段より下側に供給する。抽剤の使用量は、混合溶液に対して通常は等量以上であり、還流比は、通常1〜20である。
[工程(b)]
工程(b)は、前記工程(a)により、前記混合溶液からシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンが分離された第1の塔底液の少なくとも一部を抽剤精製塔に供給し、酢酸シクロヘキシルとN,N−ジメチルアセトアミドとの共沸混合物を前記抽剤精製塔の塔頂から系外に抜出すと共に、前記抽剤精製塔の第2の塔底液を前記第1の塔底液の残分と併せて工程(a)にリサイクルする工程である。
ここで、第1の塔底液の残分とは、第1の塔底液のうち、抽剤精製塔に供給されなかった残りの部分の塔底液のことを意味する。
本発明者は、シクロヘキサン−シクロヘキセン及びシクロヘキセン−ベンゼン気液平衡データを採取した結果、N,N−ジメチルアセトアミドを抽剤として多成分系の抽出蒸留を行う場合、酢酸シクロヘキシルの濃度によって、比揮発度は特異的な挙動を示す事を見出した(図4及び図5参照)。
シクロヘキサン−シクロヘキセン気液平衡データからは、N,N−ジメチルアセトアミドに対する酢酸シクロヘキシルの濃度が0.5重量%の場合、酢酸シクロヘキシルを実質的に含んでいない場合(0重量%)よりもシクロヘキサンとシクロヘキセンの比揮発度が大きくなることが分かった。つまり、抽剤中に微量の酢酸シクロヘキシルが存在すると、シクロヘキサンとシクロヘキセンの比揮発度が増大し、結果として、シクロヘキセンをより高純度に分離し得ることを見出した。
また、シクロヘキセン−ベンゼン気液平衡データからは、N,N−ジメチルアセトアミドに対する酢酸シクロヘキシルの濃度が20重量%の場合、酢酸シクロヘキシルの濃度が35重量%の場合よりもシクロヘキセンとベンゼンの比揮発度が大きくなることが分かった。つまり、抽剤中の酢酸シクロヘキシルの濃度が高過ぎると、シクロヘキセンとベンゼンの比揮発度が減少し、結果として、シクロヘキセンの純度が低下することが分かった。
本実施の形態においては、上記の結果から、工程(a)にリサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシル濃度を、好ましくは0.5重量%〜30重量%、より好ましくは1重量%〜5重量%の範囲に制御する。酢酸シクロヘキサン濃度が、0.5重量%以上であると、シクロヘキサンとシクロヘキセンの比揮発度が大きくなり、混合溶液からシクロヘキセンがより高純度に分離される傾向にあり、30重量%以下であると、ベンゼンとシクロヘキセンの比揮発度が大きく、混合溶液からシクロヘキセンがより高純度に分離される傾向にある。従って、リサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシル濃度を上記範囲に制御することにより、長時間に亘って連続的に運転する場合にも抽出蒸留における分離性能が維持され、また、分離に必要な熱量の増加も抑制し得る。ここで、工程(a)にリサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシル濃度は、ガスクロマトグラフィーにより測定した値である。
本実施の形態においては、工程(a)にリサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシルの濃度を制御する方法として、操作が簡便であり、かつ、プロセス構築も容易であることから蒸留分離法を用いる。蒸留による抽剤の精製は連続的に実施しても、間欠的に実施しても構わない。
具体的には、工程(a)によりシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンを含む混合溶液を蒸留分離した後の塔底液の少なくとも一部を、抽剤精製塔に供給し、酢酸シクロヘキシルとN,N−ジメチルアセトアミドとの共沸混合物を塔頂から系外に抜出すことにより、工程(a)にリサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシル濃度を上記範囲に制御することが可能である。
以下に図面を用いて本発明の一の実施態様を具体的に説明するが、本発明はかかる実施態様に限定されるものではない。図1は、ベンゼンの部分水素化により調製したシクロヘキサン、シクロへキセン及びベンゼンを含む混合溶液を、3塔方式で蒸留分離する工程の例を示す。
ベンゼンの部分水素化後の反応液から分離されたシクロヘキサン、シクロヘキセン及びベンゼンを含む混合溶液は、ライン1を通じて蒸留塔D1中段部に導入され、一方ライン2を通じて蒸留塔D1上部に抽剤としてN,N−ジメチルアセトアミドを導入し蒸留分離が行われる。蒸留塔D1塔頂よりシクロヘキサン等のシクロヘキセンより低沸点物を主成分とする留分が抜き出され、コンデンサーで凝縮された後、その一部が還流として蒸留塔D1に戻されると共に残りはライン3から抜き出される。蒸留塔D1塔底からベンゼン、シクロヘキセン、抽剤を主成分とする留分が抜き出され、ライン4を通じて蒸留塔D2へ導入される。必要に応じライン5から抽剤を導入し、蒸留塔D2においても蒸留分離が行われ、塔頂からシクロヘキセンを主成分とする留分が抜き出され、その一部が還流として蒸留塔D2に戻されると共に残りはライン6から抜き出される。蒸留塔D2塔底から、ベンゼンと抽剤を主成分とする留分が抜き出され、ライン7を通じて蒸留塔D3へ導入される。蒸留塔D3においてベンゼンと抽剤が蒸留分離され、塔頂からベンゼンを主成分とする留分が抜き出され、部分水素化反応に循環させる。蒸留塔D3の塔底からは抽剤を抜き出し、一部を抽剤精製塔4に供給し、酢酸シクロヘキシル及びN,N−ジメチルアセトアミドを塔頂から系外に抜き出す。抽剤精製塔4塔底液に、抽剤精製塔4塔頂から系外抜出し相当のN,N−ジメチルアセトアミドを補充し、蒸留塔3塔底液の残分と合わせた後、蒸留塔1及び蒸留塔2にリサイクルする。
上記工程は、図2に示すように、蒸留塔D1で蒸留分離することにより、シクロヘキセン、シクロヘキサン等の混合物とベンゼンを分離し、次いで蒸留塔D2で、ベンゼンを抽剤と分離し、一方、シクロヘキセン、シクロヘキサン等の混合物は蒸留塔D3に導入し、順次蒸留分離して、シクロヘキサン、シクロヘキセンを分離回収する4塔方式を採用してもよい。
本実施の形態のシクロヘキセンの製造方法は、(i)ベンゼンを部分水素化し、クロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンを含む混合溶液を調製する工程と、(ii)前記工程(i)により得られたシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンを含む混合溶液を、N,N−ジメチルアセトアミドを抽剤として蒸留分離する工程と、(iii)前記工程(ii)により、前記混合溶液からシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンが分離された第1の塔底液の少なくとも一部を抽剤精製塔に供給し、酢酸シクロヘキシルとN,N−ジメチルアセトアミドとの共沸混合物を前記抽剤精製塔の塔頂から系外に抜出すと共に、前記抽剤精製塔の第2の塔底液を前記第1の塔底液の残分と併せて工程(ii)にリサイクルする工程と、を含む。
[工程(i)]
工程(i)は、ベンゼンを部分水素化し、クロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンを含む混合溶液を調製する工程である。ベンゼンを部分水素化する方法としては、特に限定されず、例えば、触媒及び水を含むスラリーに、ベンゼンと水素を通入する方法を用いることができる。
反応に用いる水の量は反応形式により異なるが、少なくとも反応系が原料及び生成物を主成分とする有機相(油相)と水を主成分とする水相の2相を形成するような量を用いるのが好ましく、通常、原料であるベンゼンに対して0.01〜10重量倍、好ましくは0.1〜5重量倍とする。2相を形成し易く、後述する油水分離を容易にする観点からは、ベンゼンに対して0.01重量倍以上とするのが好ましく、反応槽を大きくする必要がなく、良好な製造効率を得る観点からは、ベンゼンに対して10重量倍以下とするのが好ましい。また、用いる水の量を、ベンゼンに対して上記範囲とすることで、上記反応においてシクロへキセンがより選択的に得られる傾向にあるため好ましい。
ベンゼンの部分水素化反応の溶液には、金属塩を存在させてもよい。金属塩としては、周期律表1族金属、2族金属、或いは亜鉛、マンガン、コバルト等の硫酸塩、ハロゲン化物、リン酸塩等の無機酸塩、或いはこれら金属の酢酸塩等の有機酸塩が例示される。特に、硫酸亜鉛、硫酸コバルトが好ましい。金属塩の使用量は、通常、反応系の水の量に対して、1×10−5重量倍〜1重量倍、好ましくは1×10−4重量倍〜0.1重量倍である。
反応に用いる触媒としては、通常、ルテニウム系触媒が使用され、具体的には種々のルテニウム化合物を還元して得られる金属ルテニウムが好ましい。ルテニウム化合物としては、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩等の無機酸塩、水酸化物、ルテニウムカルボニル、ルテニウムアンミン錯体等の錯化合物、アルコキシドが挙げられ、好ましくはハロゲン化物であり、より好ましくは塩化ルテニウムである。ルテニウム化合物を還元する方法としては、例えば、水素ガスによる接触還元法、ホルマリン、ヒドラジン、水素化ホウ素等による化学的還元法を用いることができ、中でも、水素ガスによる接触還元法が好ましい。
触媒の活性成分としては上記金属ルテニウム単独でもよいし、助触媒として他の金属成分を併用してもよい。助触媒の例としては、亜鉛、鉄、コバルト、マンガン、金、ランタン、銅等のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩等の無機酸塩、酢酸塩等の有機酸塩、錯化合物が挙げられ、中でも、亜鉛の化合物が好ましく、硫酸亜鉛がより好ましい。助触媒の使用量は、金属ルテニウム原子に対する助触媒金属の原子比として、好ましくは0.01〜20、より好ましくは0.1〜10である。
触媒及び助触媒は、非担持型でも担持型でもよい。非担持型触媒を調製する方法としては、例えば、金属ルテニウム及び必要に応じて助触媒成分を含む混合液を得た後、アルカリ沈澱法等により固体として得てもよいし、均一溶液の状態で蒸発乾固してもよい。
担持型触媒を調製する方法としては、金属ルテニウムをシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ジルコニウム或いはその他の金属酸化物、複合酸化物、水酸化物、活性炭等の担体に担持させる。担持方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、イオン交換法、スプレー法、含浸法、蒸発乾固法が挙げられ、好ましくはイオン交換法である。金属ルテニウムの担持量は、通常、担体に対して0.001〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。助触媒成分は金属ルテニウムと同時に担持させてもよいし、順次担持させてもよい。また、触媒を水処理することにより生成するシクロヘキセンの選択率をさらに改良し得る。
ベンゼンを部分水素化する際の反応温度は、通常、50〜250℃、好ましくは100〜220℃である。十分な選択率でシクロヘキセンを生成させる観点からは、反応温度は250℃以下が好ましく、十分な反応速度でシクロへキセンの収率を高く維持する観点からは、50℃以上が好ましい。また、部分水素化反応における系内の圧力は、水素圧で0.1〜20MPa、好ましくは0.5〜10MPaである。系内の圧力が20MPaを超える場合、工業的に不利となるおそれがあり、0.1MPa未満の場合、反応速度が低下し、シクロへキセンの収率が低下するおそれがある。反応形式としては一槽又は二槽以上の反応槽を用いて連続式で行うのが好ましい。
部分水素化反応後の反応液は、金属ルテニウム触媒が分散した水相と、主としてベンゼン、シクロヘキセン、シクロヘキサン等を含む有機相(油相)の混合物である。かかる反応液は、例えば、油水分離器の静置槽へ導入し、油水分離する。油水分離器は部分水素化反応を行った反応器内或いは反応器外の何れに設置してもよい。分離された水相の少なくとも一部は部分水素化反応系に循環して再使用するのが好ましい。一方、油相は主として原料のベンゼン、生成物であるシクロヘキセン、副生物としてシクロヘキサン等を含有した混合溶液であり、下記工程(ii)により、N,N−ジメチルアセトアミドを抽剤として蒸留分離される。
工程(ii)及び工程(iii)
工程(ii)は、前記工程(i)により得られたシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンを含む混合溶液を、N,N−ジメチルアセトアミドを抽剤として蒸留分離する工程であり、工程(iii)は、前記工程(ii)により、前記混合溶液からシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンが分離された第1の塔底液の少なくとも一部を抽剤精製塔に供給し、酢酸シクロヘキシルとN,N−ジメチルアセトアミドとの共沸混合物を前記抽剤精製塔の塔頂から系外に抜出すと共に、前記抽剤精製塔の第2の塔底液を前記第1の塔底液の残分と併せて工程(ii)にリサイクルする工程である。
ここで、工程(ii)及び工程(iii)は、上記シクロへキセンの分離方法の工程(a)及び工程(b)にそれぞれ対応しており、同様の手順により行うことで、シクロヘキセンを製造することができる。
[シクロヘキサノールの製造]
次に、本実施の形態の製造方法により得られたシクロヘキセンを、さらに水和することにより、シクロヘキサノールを製造する方法について説明する。
シクロヘキセンを水和し、シクロヘキサノールの製造する方法としては、特に限定されず、例えば、ゼオライト触媒を用いた方法を採用することにより、製造することができる。
シクロヘキセンの水和反応に用いる固体酸触媒である結晶性メタロシリケートは、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、チタン、クロム、鉄、亜鉛、リン、バナジウム、銅の中から選ばれる少なくとも1種のメタルを含む結晶性メタロシリケートであって、例えば、無水酸化物の組成が一般式(1)で表されるものが挙げられる。
pM2/n O・xSiO・yAl・(1−y)Z(1)
(式中、Mは少なくとも1種のn価のカチオンを示し、Oは酸素、Siはケイ素、Alはアルミニウム、Zはホウ素、ガリウム、チタン、クロム、鉄、亜鉛、リン、バナジウム、銅の中から選ばれる少なくとも1種のw価のメタルを示し、nは1〜6の整数、wは1〜6の整数を示し、0.3≦p≦1.5、1≦x≦1000、0≦y≦1である。)
前記一般式(1)の中で、Mは結晶性メタロシリケート中のカチオンであり、好ましくは、プロトン、周期律表上のIB、IIA,IIB、IIIA、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VIII族の金属カチオンであり、より好ましくはプロトンである。また、Zは、ホウ素、ガリウム、チタン、クロム、鉄、亜鉛、リン、バナジウム、銅の中から選ばれる少なくとも1種のメタルであり、これらは結晶性メタロシリケートの水熱合成時に結晶中に取り込まれ、その後のイオン交換操作においても結晶性メタロシリケート中から出てこないメタルである。これらのメタルの中で特に好ましいのは、ホウ素、ガリウム、チタン、クロム、鉄である。
結晶性メタロシリケート触媒の具体例としては、モルデナイト、ホウジャサイト、クリノプチロライト、L型ゼオライト、チャバサイト、エリオナイト、フェリエライト、モービル社が発表しているZSM系ゼオライト等の結晶性アルミノシリケートや、アルミニウム以外にホウ素、ガリウム、チタン、クロム、鉄、亜鉛、リン、バナジウム、銅等の元素を含有する結晶性アルミノメタロシリケート、アルミニウムを実質的に含まないガロシリケート、ボロシリケート等のメタロシリケートが挙げられる。
また、AZ−1(特開昭59−128210号公報に記載)、TPZ−3(特開昭58−110419号公報に記載)、Nu−3(特開昭57−3714号公報に記載)、Nu−5(特開昭57−129820号公報に記載)、Nu−6(特開昭57−123817号公報に記載)、Nu−10(特開昭57−200218号公報に記載)等を用いることもできる。
結晶性メタロシリケートの一次粒子径は、好ましくは0.5μm以下であり、より好ましくは0.1μm以下であり、さらに好ましくは0.05μm以下である。一次粒子径の下限としては、結晶性メタロシリケートのX線回折現象が認められる範囲であれば特に限定されず、好ましくは2nm以上である。
また、シクロヘキセンの水和反応においては、異性化、重合等の副反応が発生し、メチルシクロペンテン類、ジシクロヘキシルエーテル、ビシクロヘキシルといった副生物が生成する。この副反応を抑制し、収率良くシクロヘキサノールを得るためには、例えば、特公平4−41131号公報に開示された結晶性アルミノシリケートであるZSM−5を触媒として使用する事も有効である。ZSM−5とは、モービルオイル社が開発したゼオライトであり(米国特許第3702886号公報参照)、結晶を構成するシリカとアルミナのモル比が20以上であり、結晶構造中に、酸素10員環の入口を有する三次元の細孔を有するゼオライトである。
シクロへキセンを水和する際の反応温度は、好ましくは50〜300℃である。十分な反応速度で収率を高く維持する観点からは、反応温度は50℃以上が好ましく、副反応を抑制する観点からは、300℃以下が好ましい。
また、シクロへキセンを水和する際の系内の圧力としては、特に制限されないが、原料であるシクロヘキセン及び水の両方が液相を保ちうる圧力が好ましい。
原料である水とシクロヘキセンのモル比としては、特に限定されないが、シクロヘキセンの転化率の点からシクロヘキセンをあまりに過剰し過ぎないのが好ましく、一方、生成シクロヘキサノールの分離精製面や、反応器及び後工程での液液分離器を大きくする必要性という機器製作面、保守点検面及び操作面等の観点から水をあまりに過剰し過ぎないのが好ましい。従って、水に対するシクロヘキセンのモル比は0.01〜100であるのが好ましい。
また、シクロヘキセンと触媒の重量比は、反応温度、反応圧力、シクロヘキセンと水のモル比等の条件により異なるが、一般的には、1時間に反応器に供給されるシクロヘキセンの重量に対し、触媒の重量を0.005〜100の範囲とするのが好ましい。
触媒除去の対象となる反応後の溶液は、前記の接触水和反応後に液液分離器より取り出されたオイル相から得られるシクロヘキサノール、シクロヘキセン、及び微量の結晶性メタロシリケートを含有する液、あるいは、これらを濃縮した液である。該液液分離器より取り出されたオイル相中のシクロヘキサノール濃度は12重量%程度であり、工業的に製品としてシクロヘキサノールを得る方法としては、蒸留等の操作によりシクロヘキサノールを濃縮・精製し、製品化していくと共に、未反応のシクロヘキセンを回収・リサイクルし、又、高沸等の不純物を分離除去するのが一般的である。
以下に実施例を示して、本実施の形態をより詳細に説明する。なお、以下において%とは、質量%を意味する。
[酢酸シクロヘキシル濃度の測定]
ライン2の液を約200ml抜出し、一部をガスクロマトグラフィーにより分析した。分析装置には、島津製作所製ガスクロマトグラフGC−14Aおよびデータ処理装置CR−5Aを用い、ガスクロマトグラフのカラムは、パックドカラム(サーモン1000)を用い、キャリアガスとしてヘリウムガスを流した。恒温槽内の温度を70℃に設定した後、ライン2の液を1μL注入し、15分後に毎分10℃の速度で200℃まで恒温槽温度を昇温した。昇温後、200℃で15分間一定温度を保ち、分析を終了した。
(実施例1)
[ベンゼンの部分水素化反応]
工程(i)
触媒として、特開平10−279508号公報に記載の水素化触媒であるルテニウム微粒子を、重量比で560倍の水と混合し、さらにジルコニアを水素化触媒の5重量倍、硫酸亜鉛七水和物(ZnSO・7HO)を水素化触媒の98重量倍混合する事でスラリー状にした。反応温度140℃、攪拌機回転数108rpm、反応圧力50kg/cmGとなるように部分水素化反応器を水素ガスで昇圧し、ベンゼンをスラリー状触媒1重量部に対し、1時間当たり0.3重量部供給し、反応圧力50kg/cmGが保たれるよう水素を供給した。このようにしてベンゼンの連続部分水素化反応を行い、部分水素化反応器出口の液を、脱水塔で脱水する事でベンゼン51.0重量%、シクロヘキセン39.2重量%、シクロヘキサン9.7重量%を含む混合溶液を得た。混合溶液中の水濃度は2重量ppmであった。
[シクロへキセンの蒸留分離1(図1参照)]
工程(a)及び工程(ii)
この混合溶液1重量部を理論段数60段の蒸留塔1の上から30段目(コンデンサー、リボイラーもそれぞれ1段とする。以下同じ。)に供給すると共に、抽剤としてN,N−ジメチルアセトアミド8重量部を上から5段目に供給し、蒸留塔1塔頂より純度98.6重量%のシクロヘキサン0.098重量部を留出できるよう、リボイラー熱負荷を調整し、蒸留分離を行った。蒸留塔1塔底液を、理論段数50段の蒸留塔2の上から25段目に供給すると共に、抽剤としてN,N−ジメチルアセトアミドを上から5段目に供給し、蒸留塔2塔頂より純度99.7重量%のシクロヘキセン0.392重量部を留出できるよう、リボイラー熱負荷を調整し、蒸留分離を行った。蒸留塔2塔底液を、理論段数20段の蒸留塔3の上から10段目に供給し、蒸留塔3塔頂より純度99.8重量%のベンゼン0.510重量部を留出できるよう、リボイラー熱負荷を調整し、留出したベンゼンの一部を部分水素化反応にリサイクルした。
工程(b)及び工程(iii)
蒸留塔3塔底液の一部として0.08重量部を理論段数18段の抽剤精製塔4の上から8段目に供給し、塔頂の液組成が、酢酸シクロヘキシル15重量%、N,N−ジメチルアセトアミド85重量%となるようリボイラー熱負荷を調整し、留出液を系外に抜き出した。抽剤精製塔4塔底液に、抽剤精製塔4塔頂から系外抜出し相当のN,N−ジメチルアセトアミドをライン8を通じて補充し、蒸留塔3塔底液の残分と合わせた後、蒸留塔1及び蒸留塔2にそれぞれ所定量をリサイクルした。
運転開始後74時間、500時間、1000時間、10000時間の各蒸留塔のリボイラー熱負荷、塔頂のシクロヘキサン、シクロヘキセン及びベンゼンの純度、並びに、蒸留塔D1にリサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシル濃度を表1に示す。1000〜10000時間経過後における酢酸シクロヘキシル濃度の増加は見られず、また、0〜10000時間経過後におけるリボイラー熱負荷の増加も見られなかった。
(比較例1)
抽剤精製塔4を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にシクロへキセンの抽出蒸留を行った。運転開始から100時間後、1000時間後、2400時間後、4000時間後、6000時間後、7000時間後、8000時間後の各蒸留塔のリボイラー熱負荷、塔頂のシクロヘキサン、シクロヘキセン及びベンゼンの純度、並びに、蒸留塔D1にリサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシル濃度を表1に示す。100〜2400時間経過後のリボイラー熱負荷は実施例1と同等であったが、2400時間を超えるとリボイラー熱負荷が増加し、さらに、8000時間経過後には、蒸留塔D2の塔頂液中のシクロヘキセンは実施例1と同等の純度を保つ事ができなくなった。
また、ライン2の酢酸シクロヘキシル濃度とリボイラー熱負荷の関係を図6に示す。この結果から、ライン2の酢酸シクロヘキシル濃度が30重量%を超えるとリボイラー熱負荷(特に、蒸留塔D2の熱負荷)が著しく増大することが分かった。
Figure 0005498165
(実施例2)
[ベンゼンの部分水素化反応]
工程(i)
実施例1と同様にベンゼンの部分水素化反応を行なった後、脱水操作を実施せずに、ベンゼン51.0重量%、シクロヘキセン39.2重量%、シクロヘキサン9.7重量%を含む混合溶液を得た。この混合溶液中の水濃度は120重量ppmであった。
[シクロへキセンの蒸留分離2(図2参照)]
工程(a)及び工程(ii)
この混合溶液1重量部を理論段数50段の蒸留塔D1の上から27段目(コンデンサー、リボイラーもそれぞれ1段とする。以下同じ)に供給すると共に、抽剤としてN,N−ジメチルアセトアミド8重量部を上から2段目に供給し、蒸留塔D1塔頂よりN,N−ジメチルアセトアミド4重量%、ベンゼン0.19重量%、シクロヘキサン19.01重量%、シクロヘキセン76.61重量%を含む混合液0.510重量部を留出できるよう、リボイラー熱負荷を調整し、蒸留分離した。蒸留塔D1塔底液を、理論段数20段の蒸留塔2の上から9段目に供給し、蒸留塔D2塔頂より純度99.8重量%のベンゼン0.510重量部を留出できるよう、リボイラー熱負荷を調整し、蒸留分離して反応系にリサイクルした。蒸留塔D2塔底液の一部を抽剤精製塔D5に供給し、蒸留塔D1塔頂から抜け出た抽剤相当と合わせて蒸留塔D4塔底液から補充した後、所定量を蒸留塔D1にリサイクルした。
次に蒸留塔D1塔頂の留出液0.510重量部を理論段数60段の蒸留塔D3の上から30段目に供給した。抽剤としてN,N−ジメチルアセトアミド8重量部を上から5段目に供給し、蒸留塔D3塔頂より純度98.6重量%のシクロヘキサン0.098重量部を留出できるよう、リボイラー熱負荷を調整し、蒸留分離した。蒸留塔D3塔底液を、理論段数20段の蒸留塔D4の上から10段目に供給し、蒸留塔4塔頂より純度99.7重量%のシクロヘキセン0.392重量部を留出できるよう、リボイラー熱負荷を調整し、蒸留分離した。
工程(b)及び工程(iii)
蒸留塔D4塔底液の一部として0.03重量部を蒸留塔D2塔底液の一部として抜出した0.05重量部と共に理論段数18段の抽剤精製塔D5の上から8段目に供給し、抽剤精製塔D5塔頂の液組成が酢酸シクロヘキシル15重量%、N,N−ジメチルアセトアミド85重量%となるよう還流比を調節し留出液を系外に抜き出した。抽剤精製塔D5塔底液に、抽剤精製塔D5塔頂から系外抜出し相当のN,N−ジメチルアセトアミドをライン8を通じて補充後、抽剤精製塔D5塔底液と合わせて蒸留塔D1にリサイクルした。
運転開始後74時間、1000時間、10000時間の各蒸留塔のリボイラー熱負荷、塔頂のシクロヘキサン、シクロヘキセン及びベンゼンの純度、並びに、蒸留塔D1にリサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシル濃度を表2に示す。1000〜10000時間経過後における酢酸シクロヘキシル濃度の増加は見られず、また、0〜10000時間経過後におけるリボイラー熱負荷の増加も見られなかった。
(比較例2)
抽剤精製塔5を用いなかったこと以外は、実施例2と同様にシクロへキセンの抽出蒸留を行った。運転開始から50時間後、320時間後、540時間後の各蒸留塔のリボイラー熱負荷、塔頂のシクロヘキサン、シクロヘキセン及びベンゼンの純度、並びに、留塔D1にリサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシル濃度を表2に示す。50時間経過後までの各蒸留塔のリボイラー熱負荷、蒸留塔D1にリサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシル濃度は実施例2と同等であったが、320時間経過後にはリボイラー熱負荷が増加し、酢酸シクロヘキシル濃度の増加も見られた。さらに、540時間を超えると蒸留塔D1はフラッディングの兆候を呈し始め、蒸留塔D1、蒸留塔D4の塔頂液中のシクロヘキセン及びシクロヘキサンは実施例2と同等の純度を保つ事ができなくなり、連続運転が不可能となった。
(参考例1)
蒸留塔D1にリサイクルする抽剤中の酢酸シクロヘキシル濃度を0.5重量%未満となるよう、抽剤精製塔5にて酢酸シクロヘキシルの分離除去を実施した以外は、実施例2と同様の運転を行った。運転開始から50時間後、500時間後の各蒸留塔のリボイラー熱負荷、塔頂のシクロヘキサン、シクロヘキセン及びベンゼンの純度、並びに、留塔D1にリサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシル濃度を表2に示す。蒸留塔D1に供給する酢酸シクロヘキセン濃度を0.5重量%未満に保つ為には、抽剤精製塔5に供給するD2及びD4塔底液の量を実施例2の0.08重量部から0.24重量部に増やす必要があり、さらに、蒸留塔D5のリボイラー熱負荷も上昇した。一方、蒸留塔D1のリボイラー熱負荷は実施例2の1000時間後、10000時間後よりも僅かに下がったが、蒸留塔D3のリボイラー熱負荷は実施例2の1000時間後、10000時間後よりも増加した。
Figure 0005498165
[シクロヘキサノールの製造(図3参照)]
シクロヘキサノールの製造においては、触媒の結晶性メタロシリケートとして、特開平3−193622号公報に記載の結晶性アルミノシリケートであるZSM−5微粒子体を用いた。この結晶性アルミノシリケートの一次粒子径は0.1μmであった。該結晶性アルミノシリケートを重量比で2倍の水と混合する事でスラリー状触媒とし、反応温度125℃、攪拌機回転数530rpm、反応圧力6kg/cmGとなるように窒素ガスにて気相部を加圧し、実施例1の蒸留塔2塔頂から留出して得たシクロヘキセンを触媒1重量部に対し、1時間当たり1重量部供給し、反応消費水量に見合った分の水を原料供給管7を通じて供給した。また、分離器2の油水界面レベルが、排出管10より下方に位置するように、スラリー状触媒が復帰管9を経由して反応器1へリサイクルする量を調整した。排出管10を経由して蒸留塔3へ供給される液は、シクロヘキサノール11.8重量%を含むシクロヘキセン混合液であった。蒸留塔3の塔頂から抜き出した液を排出管11を経由して反応器1へリサイクルした。この液組成はシクロヘキサノール0.23重量%を含むシクロヘキセン混合液であった。蒸留塔3の塔底部から得られる液はシクロヘキセン30重量%を含むシクロヘキサノール混合液であった。この塔底液100重量部を、排出管12を経由して濾過器4に供給した。この供給液の圧力を濾液側の圧力より1kg/cmGだけ高く設定し、この濾過差圧で濾液を得た。得られた濾液を排出管14を経由して蒸留塔5へ供給すると共に、残液を排出管13を経由して濾過循環液として反応器1へリサイクルした。蒸留塔5の塔頂からは未反応のシクロヘキセンを排出管15を経由して回収し、反応器1へリサイクルすると共に、塔底からは反応器1で極微量生成した高沸不純物を排出管17を経由して系外へ抜き出す事で、排出管14と蒸留塔5の接続部より下部で塔底より上部に設けた製品抜き出し管16から純度の高いシクロヘキサノールを得た。
本発明によれば、蒸留分離工程にリサイクルする塔底液中の酢酸シクロヘキシル濃度を一定範囲に制御することで、抽出蒸留の分離性能が維持されるため、蒸留に使用する熱量の増加と抽剤のロスを抑制し、高純度のシクロヘキセンを長時間に亘って連続的に分離及び製造することができる。
本発明の抽出蒸留系の1例を示す工程図である。D1・・・第1蒸留塔;D2・・・第2蒸留塔;D3・・・第3蒸留塔;D4・・・抽剤精製塔 本発明の抽出蒸留系の1例を示す工程図である。D1・・・第1蒸留塔;D2・・・第2蒸留塔;D3・・・第3蒸留塔;D4・・・第4蒸留塔;D5・・・抽剤精製塔 本発明のシクロヘキサノールの製造における水和プロセスフローシートの1例を示す工程図である。1・・・反応器;2・・・分離器;3・・・蒸留塔;4・・・濾過器;5・・・蒸留塔;6・・・原料供給管;7・・・原料供給管;8・・・排出管;9・・・復帰管;10,11,12,13,14,15・・・排出管;16・・・製品抜き出し管;17・・・排出管 N,N−ジメチルアセトアミド中の酢酸シクロヘキシル濃度とシクロヘキサン−シクロヘキセンの比揮発度との関係を示す図である。 N,N−ジメチルアセトアミド中の酢酸シクロヘキシル濃度とシクロヘキセン−ベンゼンの比揮発度との関係を示す図である。 ライン2の酢酸シクロヘキシル濃度とリボイラー熱負荷の関係を示す図である。

Claims (6)

  1. (a)シクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンを含む混合溶液を、N,N−ジメチルアセトアミドを抽剤として蒸留分離する工程と、
    (b)前記工程(a)により、前記混合溶液からシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンが分離された第1の塔底液の少なくとも一部を抽剤精製塔に供給し、酢酸シクロヘキシルとN,N−ジメチルアセトアミドとの共沸混合物を前記抽剤精製塔の塔頂から系外に抜出すと共に、前記抽剤精製塔の第2の塔底液を前記第1の塔底液の残分と併せて工程(a)にリサイクルする工程と、
    を含む、シクロヘキセンの分離方法。
  2. 工程(a)にリサイクルする、前記第1の塔底液の残分と前記第2の塔底液の混合液中の酢酸シクロヘキシル濃度が、0.5重量%〜30重量%である、請求項1記載のシクロヘキセンの分離方法。
  3. 工程(a)にリサイクルする、前記第1の塔底液の残分と前記第2の塔底液の混合液中の酢酸シクロヘキシル濃度が、1重量%〜5重量%である、請求項1記載のシクロヘキセンの分離方法。
  4. (i)ベンゼンを部分水素化し、クロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンを含
    む混合溶液を調製する工程と、
    (ii)前記工程(i)により得られたシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼ
    ンを含む混合溶液を、N,N−ジメチルアセトアミドを抽剤として蒸留分離する工程と、
    (iii)前記工程(ii)により、前記混合溶液からシクロヘキセン、シクロヘキサン及びベンゼンが分離された第1の塔底液の少なくとも一部を抽剤精製塔に供給し、酢酸シクロヘキシルとN,N−ジメチルアセトアミドとの共沸混合物を前記抽剤精製塔の塔頂から系外に抜出すと共に、前記抽剤精製塔の第2の塔底液を前記第1の塔底液の残分と併せて工程(ii)にリサイクルする工程と、
    を含む、シクロヘキセンの製造方法。
  5. 工程(ii)にリサイクルする、前記第1の塔底液の残分と前記第2の塔底液の混合
    液中の酢酸シクロヘキシル濃度が、0.5重量%〜30重量%である、請求項4記載のシクロヘキセンの製造方法。
  6. 請求項4又は5記載の製造方法によりシクロヘキセンを製造して、前記シクロへキンを水和する工程を含む、シクロヘキサノールの製造方法。
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