JP5472699B2 - 車両のカウル部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、
車両のフロントフードとフロントガラスの間に位置するカウルトップガーニッシュと、
前記フロントガラスの側部と側部車体パネルの間を塞ぐカウルトップガーニッシュサイドとを有する車両のカウル部構造に関する。
従来、上記の車両のカウル部構造では、図12,図13に示すように、カウルボックスの横開口を塞ぐ為に、カウルトップガーニッシュ本体55の車幅方向外側端部に縦壁53を形成し、カウルトップガーニッシュ3の車体に対するクリップ固定部52を縦壁53の下端側方(車幅方向外側)に配設し、車体にクリップにて固定していた。
また、フロントガラス2の側部と側部車体パネルの間を塞ぐカバーフロントフェンダートップ10(カウルトップガーニッシュサイドに相当)を、フロントガラスの側部と側部車体パネルの間に配置していた。
以上のような従来の構成では、カウルトップガーニッシュ本体55のクリップ固定部52およびクリップを覆い隠し、縦壁53の上方のカウルトップガーニッシュ本体55の形状とカバーフロントフェンダートップ10の形状を連続させる(連続した意匠形状を達成する)カウルトップガーニッシュ本体55とは別部品のガーニッシュカウルトップサイド50を設定する必要があった。
さらに、カウルトップガーニッシュ3の型抜きの制約から縦壁53を大型化できず、カウルボックスの横開口を塞ぐ為に、カバーカウルトップガーニッシュサイド51をカウルトップガーニッシュ3とは別部品にて構成してあった。
なお、前記カバーフロントフェンダートップ10はフロントガラス2の側部下端よりも車両後方側に位置していた(カバーフロントフェンダートップ10がフロントガラス2の側部下端よりも車両後方側に位置する構造については特許文献1参照)。
特開2009−56982号公報
上記従来の構造によれば、クリップ固定部をカウルトップガーニッシュ本体の側方(車幅方向外側)に配設し、カウルトップガーニッシュに縦壁を形成してあったために、カウルトップガーニッシュの車幅方向の端部の形状が複雑化してカウルトップガーニッシュの成形性が低下していた。また、カウルトップガーニッシュとは別体のガーニッシュカウルトップサイドを設けてあったために部品点数が多くなっていた。
本発明の目的は、カウルトップガーニッシュの車幅方向の端部の形状を簡素化できてカウルトップガーニッシュの成形性を向上させることができ、部品点数を少なくすることができる車両のカウル部構造を提供する点にある。
本発明の特徴は、
車両のフロントフードとフロントガラスの間に位置するカウルトップガーニッシュと、
前記フロントガラスの側部と側部車体パネルの間を塞ぐカウルトップガーニッシュサイドとを有する車両のカウル部構造であって、
前記カウルトップガーニッシュサイドの車両前方側の端部を前記フロントガラスの側部下端よりも車両前方側に延出し、
前記カウルトップガーニッシュサイドの車両前方側の端部にカウルボックスの横開口を塞ぐ縦壁を形成してあり、
前記縦壁の前下方に前記フロントフードに覆われる前側取り付け部を延設し、
前記前側取り付け部を車体側の被取り付け部に固定してある点にある。(請求項1)
この構成によれば、カウルトップガーニッシュサイドの車両前方側の端部をフロントガラスの側部下端よりも車両前方側に延出し、カウルトップガーニッシュサイドの車両前方側の端部にカウルボックスの横開口を塞ぐ縦壁を形成してあるから、前記横開口を塞ぐ縦壁をカウルトップガーニッシュのみで構成しなくても済む。これにより、カウルトップガーニッシュの車幅方向の端部の形状を簡素化できて成形性を向上させることができる。
また、カウルトップガーニッシュサイドの車両前方側の端部をフロントガラスの側部下端よりも車両前方側に延出し、カウルボックスの横開口を塞ぐ縦壁を形成したことで、カウルトップガーニッシュサイドとカウルトップガーニッシュの意匠形状を連続させる部材を新たに設けなくてもよくなり、部品点数を少なくすることができる。
また、前側取り付け部を覆い隠す部材が不要となって部品点数を少なくすることができる。(請求項1)
本発明において、
前記側部車体パネルの内側に配置したカウルトップサイドパネルで前記カウルボックスの横開口の一部分を塞ぐとともに、前記カウルトップガーニッシュサイドの縦壁で前記カウルボックスの横開口の残りの部分を塞ぎ、
前記被取り付け部を前記カウルトップサイドパネルに設け、
前記カウルトップガーニッシュに設けた取り付け部と前記カウルトップガーニッシュサイドの前側取り付け部を前記カウルトップサイドパネルの被取り付け部に固定部材で共締め固定してあると、次の作用を奏することができる。(請求項
カウルトップサイドパネルは一般に板金製であることからカウルトップガーニッシュの意匠形状に対応した複雑な形状に成形することが困難であり、カウルトップサイドパネルでカウルボックスの横開口の全体を塞ぐことは困難である。そこで、上記のようにカウルトップサイドパネルと比較的成形が容易で複雑な形状に成形できるカウルトップガーニッシュサイドの縦壁で前記横開口を塞ぐ縦壁を構成し、容易に前記横開口を塞ぐことができる。
そして、前記取り付け部と前側取り付け部を前記カウルトップサイドパネルの被取り付け部に固定部材で共締め固定することで、組み付け工数を削減することができるとともに、組み付け作業性を向上させ、各部品の相対的な組み付け位置を安定させて意匠性を向上させることができる。(請求項
本発明において、
前記縦壁の車両前方側の端部から車幅方向内側に延びる前壁を形成し、
前記前壁の下端部から前記前壁の前面の外方側に延びる下壁を設けて前記前側取り付け部を構成してあると、縦壁と前側取り付け部の接続強度・剛性を向上させることができ、さらに、前記前壁によってカウルボックスの横開口を塞ぐことができる。(請求項
本発明において、
前記固定部材を挿通させる挿通孔を前記取り付け部(カウルトップガーニッシュに設けた取り付け部)に形成し、
前記挿通孔を車両の左右方向に長い長孔に形成してあると、カウルトップガーニッシュの熱膨張や収縮に対応することができて、前記取り付け部への無理な力を回避できカウルトップガーニッシュの耐久性を向上させることができる。(請求項
本発明において、
前記カウルトップガーニッシュサイドの縦壁の高さ方向の上端部に、前記カウルトップガーニッシュを下側から受け止める棚部を張り出し形成してあると、棚部によってカウルトップガーニッシュの端部とカウルトップガーニッシュサイドを上下方向に重ねることができる。
その結果、例えば、組み付け誤差やカウルトップガーニッシュの熱膨張・収縮に起因してカウルトップガーニッシュとカウルトップガーニッシュサイドとの隙間から裏側の車体パネルが見える不具合を回避することができ、外観品質を向上させることができ、商品性を向上させることができる。
また、棚部でカウルトップガーニッシュの端部を支えることができるので、カウルトップガーニッシュの端部の下がりを防止することができる。(請求項
本発明によれば、
カウルトップガーニッシュの車幅方向の端部の形状を簡素化できてカウルトップガーニッシュの成形性を向上させることができ、部品点数を少なくすることができる車両のカウル部構造を提供することができた。
車体前部の斜視図 フード及びワイパーブレードを取り外した状態の車体前部の斜視図 (a)はフード及びワイパーブレードを取り外した状態の車体の右前部を上方から見た図(b)はクリップを取り付ける前のカウルトップガーニッシュの取り付け部の斜視図 フェンダーパネル、フード及びワイパーブレードを取り外した状態の車体の右前部を上方から見た図 フード及びフェンダーパネルを取り外した状態の車体の右前部を右斜め前方から見た図 フード、フードブラケット及びフェンダーパネルを取り外した状態の車体の右前部を右斜め前方から見た図 図3のA−A断面図 図3のB−B断面図 図3のC−C断面図(フロントフードを含む) (a)はカウルトップガーニッシュサイドを車幅方向外側斜め前方から見た斜視図(b)はカウルトップガーニッシュサイドを車幅方向外側斜め後方から見た斜視図 (a)はカウルトップガーニッシュサイドを車幅方向内側から見た斜視図(b)は図3のD−D断面図 従来の車体前部の斜視図であり、フード及びワイパーブレードを取り外した状態の車体の右前部の斜視図 従来の車体前部の斜視図であり、フード及びフェンダーパネルを取り外した状態の車体の右前部の斜視図
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1,図2に、自動車のフロントフード1とフロントガラス2の間に位置するカウルトップガーニッシュ3と、フロントガラス2の側部とフェンダーパネル5(側部車体パネルに相当)の間を塞ぐ樹脂製のカウルトップガーニッシュサイド10とを有する車両のカウル部構造を示してある。図1の符号6はワイパーブレードである。
上記の自動車ではフロントピラー4の傾きを大きく設定し、フロントフード1の傾きに連続感を持たせて外観を向上させてある。そして、フロントピラー4の下端に連続するようにフロントフェンダーパネル5を延出してある。
この構造において、フロントガラス2の下端をフロントピラー4及びフェンダーパネル5の延出部と同様に車両前方側Frに配置することも考えられるが、運転者の視認性を考慮するとフロントガラス2の下端をフロントピラー4と同様に車両前方側Frに位置させることはできない。そのため、フロントピラー4とフロントガラス2が車両前後方向で大きくずれて両者に段差が生じている。この段差はフロントピラー4の下端で特に大きくなり、フロントピラー4がフロントガラス2に対して車両前方側Frに突出している。
そのために、フロントピラー4とフロントガラス2が車両前後方向で下端側ほど大きく位置ずれし、車体のフロントガラス取付け面部とその上方のフェンダーパネル5の端縁との間に開口が形成されている。そこで、前記開口を車幅方向内側W1からカウルトップガーニッシュサイド10で覆ってある。
図8に示すように、カウルボックスの車両側方側において、フェンダーパネル5の上端部に前記段差に対応した断面L字形の段差部37が形成されている。また、図5,図6に示すように、フェンダーパネル5の車幅方向内側W1のサイドボディアウタパネル39にカウルサイドパネル30がボルトBで取り付けられている。
そして、カウルサイドパネル30の上面部にフードブラケット21の下端部の取り付けフランジ21FをボルトBで固定し、このフードブラケット21にフロントフード1の後端部を連結部材22を介して上下揺動自在に連結してある。フードブラケット21の上端部にはフロントフード1の上方への揺動角を設定角度以内に抑えるストッパ23を折曲形成してある。
さらに、フェンダーパネル5の車幅方向内側W1のカウルサイドパネル30の上方にカウルトップサイドパネル24を配置して、カウルトップサイドパネル24でカウルボックスの横開口の一部分を車両の側方側(車両の左右外方側)から覆ってある。横開口の残りの部分は後述のカウルトップガーニッシュサイド10の縦壁11が覆っている。
図8に示すように、カウルボックスの横開口の一部を塞ぐカウルトップサイドパネル24は車幅方向で重なった2枚のパネル25,26から成る。2枚のパネル25,26は、上端縁と車両前方側Frの端縁が前下がりに傾斜した台形状に形成され、カウルサイドパネル30に支持されている。また、前記車幅方向外側W2のパネル25の上端部を車幅方向内側W1に折曲して形成した取り付けフランジ25Fを、フェンダーパネル5の段差部37の下側段差面部37Aとカウルパネル43の車幅方向外側W2の端部とで挟み込んでボルトB・ナットNで共締め固定してある。
そして、車幅方向外側W2のパネル25の取り付けフランジ25Fの先端部と車幅方向内側W1のパネル26の取り付けフランジ26Fの先端部とでカウルパネル43を挟み込んでこれらを溶接接合してある。外側のパネル25には車幅方向外側W2に膨出する断面円弧状のビード27が車両前後方向に沿って形成され、内側のパネル26には車幅方向内側W1に膨出する断面円弧状のビード27が車両前後方向に沿って形成されている。
カウルトップガーニッシュ3はワイパー機構挿通孔Hと多数の空気導入口19を備えた樹脂成形品であり、車室内への外気の取り入れ口となるカウルボックスの上部を覆うとともに、フロントフード1の後端とフロントガラス2の前端(下端)の間を装飾し、車内に外気を導入する際に雪や木の葉やゴミ等の異物がカウルボックス内に侵入するのを防いでいる。
[カウルトップガーニッシュサイド10の構造]
図6,図10(a),図10(b)に示すように、カウルトップガーニッシュサイド10をフェンダーパネル5の上縁に沿った細長い縦板状に成形し、カウルトップガーニッシュサイド10の幅(斜め上下方向の長さ)を車両の前下方側ほど広幅になるように設定してある。
そして、カウルトップガーニッシュサイド10の車両前方側Frの端部45(以下、「前端部45」と称する)をフロントガラス2の側部下端2K(図6参照)よりも車両前方側Frに延出し、その延出した前端部45にカウルボックスの横開口を塞ぐ縦壁11を形成してある。
図3(a),図4に示すように、フロントガラス2の側部下端2Kよりも車両後方側Rrのカウルトップガーニッシュサイド部分40はフェンダーパネル5に沿って車幅方向外側W2に凸の弓形状に成形されている。前記縦壁11は上方から見て車両前後方向に沿っており、車両前方側Frほど車幅方向外側W2に位置する傾斜壁9(図10(a),図10(b)参照)を介して前記カウルトップガーニッシュサイド部分40に接続している。
そして、図10(a),図10(b),図11(a)に示すように、縦壁11の車両前方側Frの端部から車幅方向内側に延びる前壁12を形成し、前壁12の下端部から前壁12の前面の外方側(前下方)に延びる前側取り付け部としての下壁14を形成してある。つまり、前記縦壁11の前下方にフロントフード1に覆われる前側取り付け部を延設し、前壁12の下端部から前壁12の前面の外方側(前方)に延びる下壁14を設けて前側取り付け部を構成してある。下壁14には第1クリップ挿通孔A1が形成されている。
図6,図11(b)に示すように、下壁14はカウルトップサイドパネル24の車幅方向外側W2のパネル25の取り付けフランジ25F(車体側の被取り付け部に相当)に取り付けられる。前壁12は台形状に成形され、前壁12の上端部が縦壁11の上端部よりも下方に位置して、後述の棚部15の前端部に接続している(図11(a)参照)。棚部15の前端部によって縦壁11と前壁12の接続の剛性が向上している。また、前壁12と下壁14は、後述するカウルトップガーニッシュ3の第1側壁34と底壁32が重ねられてそれぞれ覆われるとともに、縦壁11・前壁12・下壁14はフロントフード1下方に位置し、縦壁11・前壁12・下壁14はフロントフード1に覆われている。
前壁12は縦壁11に対してほぼ直角に折曲し、下壁14は前壁12に対してほぼ直角に折曲している。前記傾斜壁9の車幅方向外側W2の壁面と傾斜壁9に連なるカウルトップガーニッシュサイド部分40の車幅方向外側W2の面とには上下一対のL字状の補強リブLを設けて、傾斜壁9とカウルトップガーニッシュサイド部分40の接続部の剛性を向上させてある。
図6に示すように、車幅方向視において、カウルトップガーニッシュサイド10の前端部45は前記カウルトップガーニッシュサイド部分40に対してくの字状に屈曲している。そして、そのくの字状の屈曲部が、カウルトップサイドパネル24のくの字状の屈曲部(車幅方向外側W2のパネル25に形成された取り付けフランジ25Fのくの字状の屈曲部)に上方から重なっている。
図6,図11(b)に示すように、カウルトップガーニッシュ3の車幅方向外側W2の端部には、カウルトップガーニッシュサイド10の前端部45の前壁12に車両前方側Frから対向する第1側壁34と、カウルトップガーニッシュサイド10の下壁14に前上方から重なる取り付け部としての底壁32と、車幅方向外側W2を向く第2側壁31とを備えた凹部33を形成してある。つまり、第1側壁34の下端縁と第2側壁31の下端縁を底壁32で接続して凹部33を構成しているので、この凹部33は前上方及び車幅方向外側W2が開放し、前上方に向かって広がっている。なお、凹部33を構成する第1側壁34および第2側壁31は、カウルボックスの横開口の一部を塞ぐ働きも有している。
図3(b)に示すように、底壁32に車両の左右方向に長い第2クリップ挿通孔A2(挿通孔に相当)を形成してある。第2クリップ挿通孔A2が車両の左右方向に長いから、カウルトップガーニッシュ3の熱膨張や収縮に対応することができて、カウルトップガーニッシュ3の耐久性を向上させることができる。
そして図11(b)に示すように、カウルトップガーニッシュサイド10の前端部45の下壁14をカウルトップサイドパネル24の取付けフランジ25Fに重ね合わせ、カウルトップガーニッシュ3の凹部33の底壁32を前記下壁14に重ね合わせて、前記底壁32と下壁14を取付けフランジ25FにクリップK(固定部材に相当)で共締め固定してある。
図7に示すようにカウルトップガーニッシュサイド10の後部の車幅方向外側W2の面に、フェンダーパネル5の下方に折曲したフランジ5Fに下方から係合する複数の係合爪35を形成してある。前記後部の高さ方向の下端部とフロントガラス2の側部との間にはゴム状弾性体から成るシール部材7が介在している。カウルトップガーニッシュサイド10の後端部は両面テープでフロントピラー4に固定されている。
また、図9,図11(a)に示すように、カウルトップガーニッシュサイド10の縦壁11の高さ方向の上端部に、カウルトップガーニッシュ3を下側から受け止める棚部15を張り出し形成してある。棚部15は縦壁11の車幅方向内側W1の面から車幅方向内側W1に向かって張り出しており、縦壁11の上端縁よりも下方に位置している。そして、棚部15の前端部が前壁12の上端部に接続している。
棚部15は縦壁11側から傾斜壁9を経て前記カウルトップガーニッシュサイド部分40の下端部側に延びている。傾斜壁9の車幅方向内側W1の面には棚部15が円弧状に形成されている。そして、カウルトップガーニッシュサイド部分40の下端部側の棚部15がカウルトップガーニッシュ3を下方から受け止めている(図8参照)。
また、前記棚部15と前壁12がカウルトップガーニッシュ3の端部に重なってカウルボックスの横開口の周縁を塞ぐとともに、意匠形状の連続性を確保している。
前記棚部15によってカウルトップガーニッシュ3の端部とカウルトップガーニッシュサイド10を上下方向に重ねることができる。
その結果、例えば、組み付け誤差やカウルトップガーニッシュ3の熱膨張・収縮に起因してカウルトップガーニッシュ3とカウルトップガーニッシュサイド10との隙間から裏側の車体パネルが見える不具合を回避することができ、外観品質を向上させることができ、商品性を向上させることができる。
そして、棚部15でカウルトップガーニッシュ3の端部を支えることができるので、カウルトップガーニッシュ3の端部の下がりを防止することができる。
また、カウルトップガーニッシュサイド10の前端部45をフロントガラス2の側部下端2Kよりも車両前方側Frに延出し、前記前端部45にカウルボックスの横開口を塞ぐ縦壁11を形成してあるから、前記横開口を塞ぐ縦壁をカウルトップガーニッシュ3のみで構成する必要がなくなる。これにより、カウルトップガーニッシュ3の車幅方向の端部の形状を簡素化できて成形性を向上させることができ、部品点数を少なくすることができる。
また、前記縦壁11の前下方にフロントフード1に覆われる前側取り付け部としての下壁14を延設し、下壁14をカウルトップサイドパネル24の車幅方向外側W2のパネル25の取り付けフランジ25Fにクリップで固定してあるから、下壁14および取付けクリップを覆い隠す部材が不要となって部品点数を削減することができる。
カウルトップサイドパネル24は一般に板金製であることから複雑な形状に成形することが困難であり、カウルトップサイドパネル24でカウルボックスの横開口の全体を塞ぐことは困難であるが、上記のようにカウルトップサイドパネル24とカウルトップガーニッシュサイド10で塞ぐように構成し、容易に前記横開口を塞ぐことができる。
さらに、カウルトップガーニッシュサイド10の縦壁11の車両前方側Frの端部から車幅方向内側W1に延びる前壁12を形成し、前壁12の下端部から前壁12の前面の外方側に延びる下壁14を設けて前側取り付け部を構成してあるから、縦壁11と前側取り付け部としての下壁14の接続強度・剛性を向上させることができる。
1 フロントフード
2 フロントガラス
2K フロントガラスの側部下端
3 カウルトップガーニッシュ
5 側部車体パネル(フェンダーパネル)
10 カウルトップガーニッシュサイド
11 縦壁
12 前壁
14 前側取り付け部(下壁)
15 棚部
24 カウルトップサイドパネル
25F 被取り付け部(取り付けフランジ)
32 取り付け部(底壁)
A2 挿通孔(第2クリップ挿通孔)
Fr 車両前方側
K 固定部材(クリップ)

Claims (5)

  1. 車両のフロントフードとフロントガラスの間に位置するカウルトップガーニッシュと、
    前記フロントガラスの側部と側部車体パネルの間を塞ぐカウルトップガーニッシュサイドとを有する車両のカウル部構造であって、
    前記カウルトップガーニッシュサイドの車両前方側の端部を前記フロントガラスの側部下端よりも車両前方側に延出し、
    前記カウルトップガーニッシュサイドの車両前方側の端部にカウルボックスの横開口を塞ぐ縦壁を形成してあり、
    前記縦壁の前下方に前記フロントフードに覆われる前側取り付け部を延設し、
    前記前側取り付け部を車体側の被取り付け部に固定してある車両のカウル部構造。
  2. 前記側部車体パネルの内側に配置したカウルトップサイドパネルで前記カウルボックスの横開口の一部分を塞ぐとともに、前記カウルトップガーニッシュサイドの縦壁で前記カウルボックスの横開口の残りの部分を塞ぎ、
    前記被取り付け部を前記カウルトップサイドパネルに設け、
    前記カウルトップガーニッシュに設けた取り付け部と前記カウルトップガーニッシュサイドの前側取り付け部を前記カウルトップサイドパネルの被取り付け部に固定部材で共締め固定してある請求項記載の車両のカウル部構造。
  3. 前記縦壁の車両前方側の端部から車幅方向内側に延びる前壁を形成し、
    前記前壁の下端部から前記前壁の前面の外方側に延びる下壁を設けて前記前側取り付け部を構成してある請求項又は記載の車両のカウル部構造。
  4. 前記固定部材を挿通させる挿通孔を前記取り付け部に形成し、
    前記挿通孔を車両の左右方向に長い長孔に形成してある請求項又は記載の車両のカウル部構造。
  5. 前記カウルトップガーニッシュサイドの縦壁の高さ方向の上端部に、前記カウルトップガーニッシュを下側から受け止める棚部を張り出し形成してある請求項1〜のいずれか一つに記載の車両のカウル部構造。
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