JP5105236B2 - カウルトップガーニッシュ - Google Patents
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Description
フードパネルとフロントガラスの間に位置する上部ガーニッシュと、前記上部ガーニッシュの下方に位置する下部ガーニッシュとの前端部同士を結合し、前記下部ガーニッシュの後端部をカウルパネルに結合して、前記上部ガーニッシュと下部ガーニッシュでカウルボックスの前部を構成し、
前記上部ガーニッシュに車室内への外気取り入れ口となる貫通孔を形成し、
前記フードパネルの後端部の裏面に当接してエンジンルームと車外を仕切るフードシールを取付けるためのシール取り付け部を、前記上部ガーニッシュの前端部に車幅方向に沿うように設けてあるカウルトップガーニッシュに関する。
従来、上記のカウルトップガーニッシュでは、特許文献1の図3に開示されているように、上部ガーニッシュの前端部に、板面が上下方向を向く上側平板部を設けるとともに、下部ガーニッシュの前端部に、板面が上下方向を向く下側平板部設けてあった。そして、上側平板部の前端部が下側平板部の前端部から車両前方側に少し突出するように、上側平板部を下側平板部に上方から重ね合わせて結合し、前記車室内への外気取り入れ口となる貫通孔を、上側平板部の後端部から立ち上げた前下がりの傾斜壁に形成してあった。
本発明は上記実状に鑑みて成されたもので、その目的は、外気取り入れ口の面積を十分確保することができ、剛性を強くすることができる構造でありながら、構造を簡素化でき、軽量化を図ることができるカウルトップガーニッシュを提供する点にある。
樹脂材で成形されてフードパネルとフロントガラスの間に位置する上部ガーニッシュと、樹脂材で成形されて前記上部ガーニッシュの下方に位置する下部ガーニッシュとの前端部同士を結合し、前記下部ガーニッシュの後端部をカウルパネルに結合して、前記上部ガーニッシュと下部ガーニッシュで車両前方側に張り出すカウルボックスの前部を構成し、
前記上部ガーニッシュに車室内への外気取り入れ口となる貫通孔を形成し、
前記フードパネルの後端部の裏面に当接してエンジンルームと車外を仕切るフードシールを取付けるためのシール取り付け部を、前記上部ガーニッシュの前端部に車幅方向に沿うように設けてあるカウルトップガーニッシュであって、
前記シール取り付け部を前記上部ガーニッシュの前端部から立ち上げ、
前記シール取り付け部の下方の前記上部ガーニッシュの前端部分から屈曲して後ろ下方に延びる第2傾斜壁を形成し、
前記第2傾斜壁の下端部から屈曲して下方に延びて上下方向に沿う第1縦壁を設け、
前記下部ガーニッシュの前端部から屈曲して上方に立ち上がって上下方向に沿う第2縦壁を設け、
前記第1縦壁と第2縦壁を車両前後方向で重ね合わせて結合してある点にある。(請求項1)
これにより、前記結合部が車両前方側に張り出すことを抑制することができて、前記外気取り入れ口の車両前後方向の長さを長くすることができ、前記外気取り入れ口の面積を十分確保することができる。
そして、フードシールを介して前記第1縦壁と第2縦壁に作用するフードパネルからの下向きの入力に対して有利な形状とすることができ、前記結合部の剛性を強くすることができる。これにより、下部ガーニッシュを補強する補強リブが不要になって、構造を簡素化できるとともに、下部ガーニッシュを軽量化することができる。さらに、カウルボックスの容量を増やすことができる。
また、前記上部ガーニッシュと下部ガーニッシュを樹脂材で成形してあるから、リブ等の形状の成形が容易となり、さらに、上部ガーニッシュと下部ガーニッシュを軽量化することができる。(請求項1)
前記第1縦壁を前記第2縦壁に車両前方側から重ね合わせてあると、下部ガーニッシュの第2縦壁の結合面を上部ガーニッシュの第1縦壁で上方から覆うことができ、第1縦壁の結合面と第2縦壁の結合面の間からエンジンルーム内の熱気や騒音がカウルトップガーニッシュ内に入り込むことを回避することができる。(請求項2)
前記上部ガーニッシュの前端部に前下がりの第1傾斜壁を形成して、前記貫通孔を前記第1傾斜壁に形成し、
前記シール取り付け部を前記第1傾斜壁の下端部から前上方に立ち上げ、
前記第1傾斜壁の下方に前記第1縦壁を配置してあると、次の作用を奏することができる。(請求項3)
前記第1傾斜壁の下端部から後ろ下方に延びる後ろ下がりの第2傾斜壁を形成し、
前記第1縦壁を前記第2傾斜壁の下端部から下方に延出し、
前記第2縦壁を前記下部ガーニッシュの底壁の前端部から上方に立ち上げてあると、次の作用を奏することができる。
前記第1傾斜壁の下端部の裏側から後ろ下方にリブを延出して、前記リブと第2傾斜壁との間に溝を形成し、
前記第2縦壁の上端部から前上方に第3傾斜壁を延出し、
前記第3傾斜壁の上端部を前記溝に挿入させてあると、次の作用を奏することができる。(請求項4)
このような作用効果を奏することができることから、第1縦壁と第2縦壁が他部品との干渉を回避する目的で車両前後方向や車両左右方向に屈曲していても、その屈曲部分の第1縦壁と第2縦壁の合わせ面同士の間に多少の隙間を許容することができる。これにより、前記合わせ面の寸法精度を必要以上に上げなくても済み、上部ガーニッシュと下部ガーニッシュの生産性を向上させることができる。さらに、第1縦壁と第2縦壁の形状の設計の自由度を向上させることができる。
また、下部ガーニッシュの前記第3傾斜壁の上端部を、上部ガーニッシュの前記溝に挿入させるから、上部ガーニッシュと下部ガーニッシュを位置決めすることができて、組付け作業の作業性を向上させることができる。
さらに、第1傾斜壁の下端部の裏側から後ろ下方にリブを延出したことで、リブが第1傾斜壁を補強して、第1傾斜壁の剛性を強くすることができる。このリブは、上部ガーニッシュの前端部に設けた第1傾斜壁の下端部の裏側から後ろ下方に延出していて、上部ガーニッシュの意匠に影響しないことから、第1傾斜壁の剛性を強くすることができる構造でありながら、上部ガーニッシュの意匠の設計の自由度を向上させることができる。(請求項4)
前記リブの前下方を向く面を、前記第3傾斜壁の後ろ上方を向く面に当接させてあると、フードパネルからの下向きの入力を、リブを介して上部ガーニッシュから下部ガーニッシュに確実に伝達することができる。これにより、上部ガーニッシュと下部ガーニッシュが一体となって前記入力を受けることができ、カウルボックスの前端部の剛性を強くすることができる。(請求項5)
前記リブを前記上部ガーニッシュの車幅方向の全長又はほぼ全長にわたって設けてあると、請求項4又は5による作用効果をより得やすくすることができる。(請求項6)
前記第1縦壁を前記上部ガーニッシュの車幅方向の全長又はほぼ全長にわたって設け、
前記第2縦壁を前記下部ガーニッシュの車幅方向の全長又はほぼ全長にわたって設けてあると、車幅方向の全長にわたって剛性が向上できるとともに、エンジンルーム内の熱気や騒音を第1縦壁と第2縦壁で遮断しやすくすることができて、前記熱気や騒音がカウルトップガーニッシュ内(カウルボックス内)に入り込むのを抑制しやすくすることができる。(請求項7)
外気取り入れ口の面積を十分確保することができ、剛性を強くすることができる構造を提供することができ、さらに、構造を簡素化でき、軽量化を図ることができるカウルトップガーニッシュを提供することができた。
前記上部ガーニッシュ20の第1傾斜壁21・第2傾斜壁22・第1縦壁23・第4傾斜壁24・シール取り付け部25・リブ26は上部ガーニッシュ20の全長にわたって形成されていてもよく、下部ガーニッシュ30の第2縦壁34・第3傾斜壁33・第5傾斜壁35は下部ガーニッシュ30の全長にわたって形成されていてもよい。
2 カウルパネル(カウルフロントパネル)
5 フードパネル
5M フードパネルの後端部の裏面
6 フロントガラス
7 貫通孔
9 フードシール
10 カウルトップガーニッシュ
20 上部ガーニッシュ
20A 上部ガーニッシュの前端部
21 第1傾斜壁
22 第2傾斜壁
23 第1縦壁
24 第4傾斜壁
25 シール取り付け部
26 リブ
30 下部ガーニッシュ
30A 下部ガーニッシュの前端部
33 第3傾斜壁
33A 第3傾斜壁の上端部
34 第2縦壁
35 第5傾斜壁
37 下部ガーニッシュの底壁
37A 下部ガーニッシュの底壁の前端部
39 溝
D 車幅方向
Fr 車両前方側
R エンジンルーム
Claims (7)
- 樹脂材で成形されてフードパネルとフロントガラスの間に位置する上部ガーニッシュと、樹脂材で成形されて前記上部ガーニッシュの下方に位置する下部ガーニッシュとの前端部同士を結合し、前記下部ガーニッシュの後端部をカウルパネルに結合して、前記上部ガーニッシュと下部ガーニッシュで車両前方側に張り出すカウルボックスの前部を構成し、
前記上部ガーニッシュに車室内への外気取り入れ口となる貫通孔を形成し、
前記フードパネルの後端部の裏面に当接してエンジンルームと車外を仕切るフードシールを取付けるためのシール取り付け部を、前記上部ガーニッシュの前端部に車幅方向に沿うように設けてあるカウルトップガーニッシュであって、
前記シール取り付け部を前記上部ガーニッシュの前端部から立ち上げ、
前記シール取り付け部の下方の前記上部ガーニッシュの前端部分から屈曲して後ろ下方に延びる第2傾斜壁を形成し、
前記第2傾斜壁の下端部から屈曲して下方に延びて上下方向に沿う第1縦壁を設け、
前記下部ガーニッシュの前端部から屈曲して上方に立ち上がって上下方向に沿う第2縦壁を設け、
前記第1縦壁と第2縦壁を車両前後方向で重ね合わせて結合してあるカウルトップガーニッシュ。 - 前記第1縦壁を前記第2縦壁に車両前方側から重ね合わせてある請求項1記載のカウルトップガーニッシュ。
- 前記上部ガーニッシュの前端部に前下がりの第1傾斜壁を形成して、前記貫通孔を前記第1傾斜壁に形成し、
前記シール取り付け部を前記第1傾斜壁の下端部から前上方に立ち上げ、
前記第1傾斜壁の下方に前記第1縦壁を配置してある請求項2記載のカウルトップガーニッシュ。 - 前記第1傾斜壁の下端部の裏側から後ろ下方にリブを延出して、前記リブと第2傾斜壁との間に溝を形成し、
前記第2縦壁の上端部から前上方に第3傾斜壁を延出し、
前記第3傾斜壁の上端部を前記溝に挿入させてある請求項3記載のカウルトップガーニッシュ。 - 前記リブの前下方を向く面を、前記第3傾斜壁の後ろ上方を向く面に当接させてある請求項4記載のカウルトップガーニッシュ。
- 前記リブを前記上部ガーニッシュの車幅方向の全長又はほぼ全長にわたって設けてある請求項4又は5記載のカウルトップガーニッシュ。
- 前記第1縦壁を前記上部ガーニッシュの車幅方向の全長又はほぼ全長にわたって設け、
前記第2縦壁を前記下部ガーニッシュの車幅方向の全長又はほぼ全長にわたって設けてある請求項1〜6のいずれか一つに記載のカウルトップガーニッシュ。
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